WO2016147426A1 - 交流信号解析装置、交流信号解析方法及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

 信号解析装置は、第1遅延器、第2遅延器、第3遅延器、第4遅延器を少なくとも含んだ複数の遅延器が直列に接続され、入力側から順に、前記第1遅延器、前記第2遅延器、前記第3遅延器、前記第4遅延器がそれぞれ配置され、直列に接続された複数の遅延器上の所定の点に対して、前記第2遅延器及び前記第3遅延器が対称に配置されていると共に、前記第1遅延器及び前記第4遅延器が対称に配置された信号遅延部と、前記第2遅延器の出力値と前記第3遅延器の入力値との積と、前記第2遅延器の入力値と前記第3遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、第1外積値を演算する第1外積演算部と、前記第1遅延器の出力値と前記第4遅延器の入力値との積と、前記第1遅延器の入力値と前記第4遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、第2外積値を演算する第2外積演算部と、前記第1外積演算部により演算された前記第1外積値と、前記第2外積演算部により演算された前記第2外積値と、を適用することにより、前記交流信号の周波数を演算する周波数演算部と、を備えている。

Description

交流信号解析装置、交流信号解析方法及び記録媒体
 本発明は、交流信号解析装置、交流信号解析方法及び記録媒体に関する。
 現在、様々な技術分野において、交流信号と基準信号との位相差(位相角)、又は2つの交流信号間の位相差が計測されている。例えば、電力網における電力・電力量の計算では力率として位相差が測定される。また、設備や機器の振動分析による異常診断、静音性の評価、騒音原因の対策方法を検討するための騒音分析、音響処理における音源推定、楽音処理における倍音分析などの技術分野においても、位相差の計測は重要である。
 位相差測定では、特に、測定精度、測定時間(時間分解能)、位相角の取り扱い方に関して難点がある。また、フーリエ変換が一般的に用いられることが多いが、位相差測定としては完全でなくさまざまな工学的工夫がなされている。
 特許文献1では、精密周波数安定度の測定のための位相差の検出方法が開示されている。特許文献2では、差分値を用いて位相差を求める方法が開示されている。特許文献3では、複素信号による位相角の計算方法、及び三相交流を利用する信号の複素化の方法が開示されている。
 特許文献4では、リサージュ図を利用する位相差計測の方法が開示されている。非特許文献1では、DFTを利用した精密位相角測定方法が開示されている。非特許文献2では、同期検波を基本とする位相角の検出方法が開示されている。
特開2003-163708号公報 特開2006-300746号公報 特開2011-229361号公報 特開2011-192346号公報 川越順、「電力標準における位相角測定について ディジタル位相計とその校正方法」、電気標準クラブ第8回クラブ研究会、2009.1.29 茂木晃編、「電気電子用語辞典」、 オーム社、1985
 本発明は、上述した技術の問題点を解決するものである。
 本発明の第1の態様は、第1遅延器、第2遅延器、第3遅延器、第4遅延器を少なくとも含んだ複数の遅延器が直列に接続され、入力側から順に、前記第1遅延器、前記第2遅延器、前記第3遅延器、前記第4遅延器がそれぞれ配置され、直列に接続された複数の遅延器上の所定の点に対して、前記第2遅延器及び前記第3遅延器が対称に配置されていると共に、前記第1遅延器及び前記第4遅延器が対称に配置され、測定対象の交流信号の時系列信号が前記複数の遅延器を順次経由して出力する信号遅延部と、前記第2遅延器の出力値と前記第3遅延器の入力値との積と、前記第2遅延器の入力値と前記第3遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第1微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第1外積値を演算する第1外積演算部と、前記第1遅延器の出力値と前記第4遅延器の入力値との積と、前記第1遅延器の入力値と前記第4遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第2微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第2外積値を演算する第2外積演算部と、前記交流信号の微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって求められる微小面積に相当する外積値が前記微小時間に相当する位相差と前記交流信号の周波数との積に比例する関係に対して、前記第1外積演算部により演算された前記第1外積値と、前記第2外積演算部により演算された前記第2外積値と、を適用することにより、前記交流信号の周波数を演算する周波数演算部と、を備えています。
 本発明の第2の態様は、デジタル信号処理を用いて、2組の遅延器の両端の位相差を利用する瞬時周波数測定法により求めた瞬時周波数と、前記瞬時周波数から求められる係数による線形合成手段による直交信号処理法により作成される直交信号と、前記直交信号と基準直交信号のベクトル積及び/又は絶対値によるベクトル演算法により、信号の振幅、位相角及び/又は瞬時周波数を求める。
 本発明の第3の態様は、コンピュータを、第1遅延器、第2遅延器、第3遅延器、第4遅延器を少なくとも含んだ複数の遅延器が直列に接続され、入力側から順に、前記第1遅延器、前記第2遅延器、前記第3遅延器、前記第4遅延器がそれぞれ配置され、直列に接続された複数の遅延器上の所定の点に対して、前記第2遅延器及び前記第3遅延器が対称に配置されていると共に、前記第1遅延器及び前記第4遅延器が対称に配置され、測定対象の交流信号の時系列信号が前記複数の遅延器を順次経由して出力する信号遅延部と、前記第2遅延器の出力値と前記第3遅延器の入力値との積と、前記第2遅延器の入力値と前記第3遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第1微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第1外積値を演算する第1外積演算部と、前記第1遅延器の出力値と前記第4遅延器の入力値との積と、前記第1遅延器の入力値と前記第4遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第2微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第2外積値を演算する第2外積演算部と、前記交流信号の微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって求められる微小面積に相当する外積値が前記微小時間に相当する位相差と前記交流信号の周波数との積に比例する関係に対して、前記第1外積演算部により演算された前記第1外積値と、前記第2外積演算部により演算された前記第2外積値と、を適用することにより、前記交流信号の周波数を演算する周波数演算部と、して機能させるためのプログラムが記録された記録媒体である。
 本発明は、交流信号から少なくとも5サンプルの時系列信号を用いるだけで、当該信号区間における周波数を瞬時に測定することができる。
第1実施形態に係る信号解析装置の構成を示す図である。 コンピュータの機能的な構成を示すブロック図である。 信号解析ルーチンを示すフローチャートである。 瞬時周波数測定部の詳細な構成示すブロック図である。 リサージュ図と瞬時面積を示す図である。 直交信号生成部の詳細な構成を示すブロック図である。 直交信号を説明するためのベクトル図である。 同期平均化器の構成を示す図である。 第2実施形態に係る瞬時周波数測定部の詳細な構成示すブロック図である。 第3実施形態に係る信号解析装置のコンピュータの機能的な構成を示す図である
 以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において、共通する部位には共通する符号を付し、重複する説明は省略する。
 [第1実施形態]
 図1は、第1実施形態に係る信号解析装置1の構成を示す図である。
 信号解析装置1は、測定対象である1入力の交流信号と、内部で発生する基準信号と、に基づいて、当該交流信号の瞬間的な周波数である瞬時周波数、振幅、及び基準信号との位相差である絶対位相角(cosφ又はsinφ)をそれぞれ測定する。信号解析装置1は、例えばPMU(Phasor Measurement Unit)装置に用いられる。
 信号解析装置1は、ユーザの操作情報が入力される入力部2と、測定対象の交流信号をアナログ信号からデジタル信号に変換(A/D変換)するA/D変換器3と、交流信号の信号解析処理を実行するコンピュータ4と、ユーザの操作情報、信号解析結果などが表示されるディスプレイ5と、を備えている。なお、A/D変換器3は、コンピュータ4に独立した構成となっているが、コンピュータ4に組み込まれた構成であってもよい。
 A/D変換器3は、測定対象の交流信号をA/D変換して、デジタル化された交流信号をコンピュータ4へ出力する。
 コンピュータ4は、演算処理を実行するCPU4aと、CPU4aを実行させるためのプログラムや所定のデータベースが記憶された記憶部4bと、を備えている。このプログラムは、光ディスクや磁気ディスク等の記録媒体から読み出されたものでもよいし、ネットワークを経由して外部から伝送されたものでもよい。コンピュータ4は、デジタル化された交流信号について、所定のサンプリング期間ごとに、瞬時周波数、振幅、絶対位相角を求める。
 図2は、コンピュータ4の機能的な構成を示すブロック図である。
 コンピュータ4は、デジタル化された交流信号の瞬時周波数を測定する瞬時周波数測定部11と、上記のデジタル化された交流信号を遅延させる遅延器12と、上記のデジタル化された交流信号に基づく直交信号I1,Q1を生成する直交信号生成部13と、を備えている。
 さらに、コンピュータ4は、GPS信号に基づいて基準直交信号の基準周波数を制御する基準周波数制御部14と、基準周波数に応じてパラメータを制御するパラメータ制御部15と、設定されたパラメータに基づいて基準直交信号Iref,Qrefを発生する基準信号発生器16と、交流信号の振幅及び絶対位相角を演算するベクトル演算器17と、ベクトル演算器17の出力信号について平均化処理を行う同期平均化器18,19,20,21と、を備えている。
 (信号解析処理の概要)
 図3は、信号解析装置1による信号解析ルーチンを示すフローチャートである。
 ステップS1では、図1に示すA/D変換器3は、測定対象の交流信号をA/D変換して、デジタル化された時系列信号である交流信号を図2に示す瞬時周波数測定部11及び遅延器12へ出力する。以下、サンプルnにおける時系列信号(交流信号)をxとする。
 ステップS2では、瞬時周波数測定部11は、連続する5サンプルの交流信号xn-2,xn-1,x,xn+1,xn+1を用いて、式(1)に従って、当該区間の交流信号の瞬時周波数fを測定する。
f=(fs/2π)arcsin[(1/2)(3-r)1/2]・・・(1)
 但し、Kは遅延段数、fsはサンプリング周波数である。r、Ls1、Ls3は式(2)から(4)の通りである。
r=Ls3/Ls1          ・・・(2)
Ls1=x-xn-1n+1      ・・・(3)
Ls3=xn-1n+1-xn-2n+2   ・・・(4)
 また、正規化角周波数をΩとすると、Ω=2πf/fsの関係式が成り立つ。そこで、瞬時周波数測定部11は、当該関係式を利用して、次の式(5)に従って、上記区間の交流信号の正規化角周波数Ωを測定する。
Ω=arcsin[(1/2)(3-r)1/2]   ・・・(5)
 瞬時周波数測定部11は、正規化角周波数Ωを直交信号生成部13及び同期平均化器18へ出力する。
 ステップS3では、直交信号生成部13は、瞬時周波数測定部11で測定された正規化角周波数Ωと、遅延器12を介して入力された交流信号xと、に基づいて、直交信号I1,Q1を生成して出力する。
 直交信号生成部13は、入力された交流信号xに遅延処理を施したものを直交信号I1としてベクトル演算器17へ出力し、直交信号I1に直交する直交信号Q1を生成してベクトル演算器17へ出力する。
 具体的には、直交信号生成部13は、式(6)及び(7)に従って、直交信号I1,Q1を生成する。
=xn-1                ・・・(6)
=(xn-2-x)・a1        ・・・(7)
 但し、係数a1は、式(8)の通りである。
a1=1/[2cos(KΩ-π/2)] ・・・(8)
 ステップS4では、基準信号発生器16は、直交する基準信号である直交基準信号Iref,Qrefを生成して、ベクトル演算器17へ出力する。なお、直交基準信号Iref,Qrefの周波数は、初期設定されているが、パラメータ制御部15によって調整可能である。
 ステップS5では、ベクトル演算器17は、直交信号I1,Q1及び直交基準信号Iref,Qrefを用いて、式(9)から(11)に従って、測定対象である交流信号の振幅Amp1、並びに位相角φに対応するcosφ及びsinφを演算する。
Amp1=(I1+Q11/2                      ・・(9)
sinφ=(Iref・Q1-I1・Qref)/Amp1・・(10)
cosφ=(I1・Iref+Q1・Qref)/Amp1・・(11)
 そして、ベクトル演算器17は、振幅Amp1を同期平均化器19へ、cosφを同期平均化器20へ、sinφを同期平均化器21へ出力する。
 ステップS6では、同期平均化器18,19,20,21は、入力された各信号についてそれぞれ平均化処理を実行して、ノイズや外乱に対してロバストな正規化角周波数Ω、振幅値Amp1、cosφ及びsinφを出力する。同期平均化器18,19,20,21の同期平均化処理は、特に限定されるものではなく、詳しくは後述するように様々なものが適用される。
 以上のように、信号解析装置1は、ステップS1からステップS6を実行することにより、連続5サンプルの交流信号を用いるだけで、当該交流信号の瞬時周波数f(又は正規化角周波数Ω)、振幅Amp1、位相角φに相当するcosφ及びsinφを測定することができる。
 つぎに、各ステップの詳細について説明する。
 (ステップS2:瞬時周波数fの測定)
 瞬時周波数fは、瞬時周波数測定部11で測定される。
 図4は、瞬時周波数測定部11の詳細な構成示すブロック図である。瞬時周波数測定部11は、遅延器31,32,33,34と、リサージュ外積演算器35,36と、移動平均化器37,38と、除算器39と、逆正弦関数演算器40と、を備えている。
 遅延器31,32,33,34は、それぞれ入力信号を遅延段数Kだけ遅延して出力する。また、遅延器31,32,33,34は、直列に接続されている。遅延器31は最前段(信号入力側)にあり、遅延器34は最後段にある。
 リサージュ外積演算器35は、遅延器31,32,33のそれぞれの出力xn-1,x,xn+1を用いて、上述した式(3)に従って、リサージュ外積Ls1を演算する。
 リサージュ外積演算器36は、遅延器31の入出力xn+2,xn+1、及び遅延器34の入出力xn-1,xn-2を用いて、上述した式(4)に従って、リサージュ外積Ls3を演算する。
 移動平均化器37は、リサージュ外積Ls1について、ある特定時刻から指定された過去に向かってNサンプルの有限区間のデータを平均化する移動平均化処理を行い、処理済みのリサージュ外積Ls1を除算器39へ出力する。移動平均化器38は、リサージュ外積Ls3について移動平均化処理を行い、処理済みのリサージュ外積Ls3を除算器39へ出力する。
 除算器39は、Ls3/Ls1を演算して、演算値を逆正弦関数演算器40へ出力する。
 逆正弦関数演算器40は、除算器39の演算値を用いて、上述した式(1)に従って、瞬時周波数f[k]を演算する。さらに、逆正弦関数演算器36は、式(5)に従って、正規化角周波数Ωを演算する。
 以上のように、瞬時周波数測定部11は、連続する5サンプルの時系列信号xn-2,xn-1,x,xn+1,xn+2を用いるだけで、当該区間の瞬時周波数f又は正規化角周波数Ωを測定することができる。
(瞬時周波数fの導出)    
 瞬時周波数fは、リサージュ図の軌跡に着目して、以下の手順により導出される。最初に、リサージュ図の軌跡における瞬時面積からリサージュ外積と位相差・振幅との関係式が導かれ、次に、この関係式を段数の異なる2つの遅延段に適応して2つの連立方程式を得て、最後に、連立方程式を解くことにより瞬時周波数fが求められる。
 図5は、リサージュ図と瞬時面積ΔSを示す図である。
 瞬時面積ΔSは、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)の外積の1/2として計算できる。位相差が一定の信号によるリサージュ図の軌跡では、瞬時面積ΔSは一定になる性質をもつ。
 2点P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、及び原点Oにより作られる微小三角形の面積ΔSは、式(12)のようになる。
ΔS=1/2(x1・y2-x2・y1)       ・・・(12)
 そこで、リサージュ外積を次の式(13)のように定義する。
2・ΔS=Ls(x・y)=xk-1・y-x・yk-1・・・(13)
 次に、式(14)及び(15)で定義される位相差φをもつ2信号x,yをリサージュ図で描画する。
=Asin(Ωn)                ・・・(14)
=Bsin(Ωn-φ)              ・・・(15)
 そして、入力される信号の振幅と加えられる信号の周波数、並びに加えられる2信号の位相差の関係(リサージュ外積、周波数、位相差関係式)を求める。
 式(14)及び(15)の定義に従い、式(16)~(21)のように、リサージュ図上の2点P,Pを定める。
=Asin(Ω(n-1))   ・・・(16)
=Bsin(Ω(n-1)-φ) ・・・(17)
=Asin(Ωn)       ・・・(18)
=Bsin(Ωn-φ)     ・・・(19)
=(x,y)         ・・・(20)
=(x,y)         ・・・(21)
 式(16)~(21)の定義に従って、リサージュ図の微小面積ΔSを求める。微小面積ΔSは、P,Pの外積値の1/2となる。つまり、微小面積ΔSは、式(22)のように表せる。
ΔS=(1/2)・(P×P
=(1/2)・(x・y-x・y)  ・・・(22)
 なお、式(22)は、式(13)でk=2としたものと等価である。
 次に、式(22)を展開する。ここで、和積変換式は、式(23)の通りである。
sinXsinY=
 (1/2)・[cos(X-Y)-cos(X+Y)]・・(23)
 式(22)に式(23)を使用すると、式(24)のようになる。
ΔS=(1/2)・(x・y-x・y
  =(1/2)AB・[sin(Ω(n-1))・sin(Ωn-φ)
    -sin(Ωn)・sin(Ω(n-1)-φ)]
  =(1/4)AB・[cos(-Ω+φ)-cos(Ω+φ)]
                         ・・・(24)
 また、積和変換公式は、式(25)の通りである。
cosX-cosY=
   -2sin((x+y)/2)・sin((x-y)/2)
                         ・・・(25)
 式(24)に式(25)を使用すると、式(26)のようになる。
ΔS=(1/4)AB・[cos(-Ω+φ)-cos(Ω+φ)]
  =-(1/2)AB[sin(φ)・sin(-Ω)]
  =(1/2)AB[sin(φ)・sin(Ω)] ・・・(26)
 ここで、式(22)で説明したように、微小面積ΔSはリサージュ外積Lsの1/2の値である。ΔSをLsに置き換えると、式(26)は式(27)となる。
sinφ=Ls(x,y)/(ABsinΩ)     ・・・(27)
 式(27)は、振幅A及びBと周波数Ωが既知であれば、式(22)のリサージュ外積を用いて位相差sinφが求められることを示している。また、式(27)は、振幅A及びB、位相差φ、Ls、周波数Ωの関係式を表している。
 つぎに、段数Kの遅延器により発生する位相差を説明する。
 文献「遅延器による位相差を利用する瞬時周波数測定方法の提案」(西江ら、電子情報通信学会技術報告、EA-2013-93、2013)によると、遅延段数Kの遅延器の両端の位相はφ=KΩで表される。この導出式は式(28)の通りである。
sin[ω(t+KΔT)]=sin(ωt+KωΔT)
=sin(ωt+KΩ)  ・・・(28)
 時間項にKΔTを加えると、位相差項がKΩとして現れる。ΔTは1サンプル当たりの遅延時間であり、ΔT=1/fsである。式(28)によると、K段の遅延は、結果的にφ=KΩの関係の位相差(遅れ)となる。
 上述の図4に示すように、遅延段1(段数K)と遅延段2(段数3K)を用意する。遅延段数比は3である。それぞれの遅延段で計算されるリサージュ外積をLs1、Ls3とする。以下、振幅項を消去しΩを求める方法を説明する。
 前述の段数Kの遅延段による位相差をあわせ、遅延段1・遅延段2の位相差の関係は、式(27)を用いると、式(29)及び(30)となる。
sinφ=sinKΩ  =Ls1/(AsinΩ) ・・・(29)
sinφ=sin3KΩ =Ls3/(AsinΩ) ・・・(30)
 式(29)及び(30)をみると、AsinΩは共通項なので、まとめることができる。すると、次の式(31)となる。
(sin3KΩ)/(sinKΩ)=Ls3/Ls1  ・・・(31)
 式(31)の方程式を解くと、Ωが求められる。三角関数の3倍角の公式は式(32)の通りである。
sin3KΩ=3sin KΩ-4sinKΩ     ・・・(32)
 式(31)に式(32)を適用して左辺を展開すると、式(33)が得られる。
(sin3KΩ)/(sinKΩ)
              =(3sin KΩ-4sinKΩ)/(sinKΩ)
         = 3-4sinKΩ         ・・・(33)
 式(33)を解くと、式(34)~(37)になり、Ωが求められる。
cos KΩ=(1/2)(Ls4/Ls2)      ・・・(34)
sinKΩ=(1/4)(3-Ls3/Ls1)    ・・・(35)
Ω=(1/K)arccos[(1/2)(Ls4/Ls2)]
                         ・・・(36)
Ω=(1/K)arcsin[(1/2)・(3-Ls3/Ls1)1/2
                          ・・・(37)
 正規化角周波数の定義から、2πf/fs=Ωである。よって、式(36)及び(37)から上述した式(1)が導出される。
 以上のように、瞬時周波数測定部11は、連続する5サンプルの時系列信号xn-2,xn-1,x,xn+1,xn+2を用いるだけで、当該区間の瞬時周波数f又は正規化角周波数Ωを測定することができる。また、リサージュ外積Ls1,Ls3は、xを対称にした積和演算値であるため、精度よく瞬時周波数fが求められる。なお、一般的には、Ls(3m),Ls(m)(但し、m>1)の関係を満たすリサージュ外積が使用可能である。
 すなわち、第1実施形態に係る信号解析装置1は、測定対象の交流信号について、連続する5サンプルの時系列信号のみで、当該交流信号の瞬時周波数f(又は正規化角周波数Ω)を測定することができる。さらに、信号解析装置1は、正規化角周波数Ωを用いて、当該交流信号の振幅、及び基準信号に対する位相差である絶対位相角を測定することができる。
 (ステップS3:直交信号の生成)
 図6は、直交信号生成部13の詳細構成を示すブロック図である。直交信号生成部13は、入力された交流信号に直交する信号を生成し、入力された交流信号及び生成した信号を直交信号I1,Q1として出力する。
 直交信号生成部13は、遅延器51,52と、加算器53と、係数演算部54と、係数乗算器55と、を備えている。
 遅延器51は、入力された交流信号に対して遅延段数Kに応じた遅延処理を施して、遅延処理済みの信号を直交信号I1として出力すると共に、遅延器52へ出力する。遅延器52は、遅延器51からの信号に対して遅延段数Kに応じた遅延処理を施して、遅延処理済みの信号を加算器53へ出力する。加算器53は、遅延器52からの信号を加算信号、遅延器51に入力される信号を減算信号として、2信号の加算処理を行い、加算値を係数乗算器55へ出力する。
 係数演算部54は、瞬時周波数測定部11で測定された正規化角周波数Ωと、遅延段数Kとを用いて、式(38)に従って、係数a1を演算する。
a1=(1/[2cos(KΩ-π/2)]  ・・・(38)
 係数乗算器55は、加算器53からの信号に係数a1を乗じて、直交信号Q1として出力する。
 図7は、直交信号を説明するためのベクトル図である。ここでは、遅延器51,52で発生する位相差φ=KΩが利用される。図6に示すように、直交信号I1の時間に対して未来方向/過去方向にそれぞれ同一の遅延段数Kの遅延器51,52が配置されている。その結果、ベクトル図に示す関係により、位相がπ/2遅れた信号が生成される。さらに、係数a1にてQ信号の振幅が補正される。この補正量である係数a1は、ベクトル図から次のように容易に求められる。
 直交信号I1,Q1の位相差は常に90度である。最初に、I1に対し90度位相のずれた仮合成ベクトルqを生成する。なお、入力される交流信号xの長さ(振幅)を1と仮定する。
 入力される交流信号xをX軸上に配置すると、入力信号xn-1,x,xn+1の各ベクトルは、図7のようになる。xn-1,xn+1の両ベクトルは、共に原点を通ると共に、ベクトルxに対して対称に配置されている。また、ベクトル(-xn+1)は、ベクトルxn+1を原点に対して180度回転したものである。
 そこで、q=xn-1-xn+1を演算すると、仮合成ベクトルqは、直交信号I1に対し90度位相のずれたY軸上のベクトルとなり、直交信号Q1のベクトルの向きに一致する。但し、この仮合成ベクトルqの長さは、直交信号I1(交流信号x)の長さと一致しておらず、直交信号Q1の正確な長さを示していない。
 次に、X軸とベクトルxn-1のなす角、つまり、xn-1,xの位相差φ=KΩであることを考慮すると、Y軸とベクトルxn-1のなす角θ=π/2-KΩとなる。よって、仮合成ベクトルqの長さは、2cosθ=2cos(KΩ-π/2)となる。
 最後に、仮ベクトルqの長さ(振幅)を交流信号xの長さ(振幅)に一致させるための補正量に相当する係数a1を検討する。入力される交流信号xの長さは1であるため、仮ベクトルqの長さの逆数が係数a1に一致する。したがって、a1=1/[2cos(KΩ-π/2)]となる。
 以上のように、直交信号生成部13は直交信号Qを精度良く作成できる。ベクトル合成の方法から分かるとおり、直交信号生成部13は、入力される正規化角周波数Ωが正確な値でなくても、直交信号I1に対して正確に90度移相した直交信号Q1を出力することができる。よって、直交信号生成部13は、生成した直交信号I1,Q1の誤差を補正する必要がある場合には、振幅に相当する係数a1のみを補正すればよい。さらに、直交信号生成部13は、1つの係数a1のみを演算すればよいので、演算量を抑制することができる。
 (ステップS4:基準信号の発生)
 図2に示す基準信号発生器16は、初期設定された基準周波数パラメータ及び位相パラメータに基づいて、余弦波及び正弦波の基準信号である直交基準信号Iref,Qrefを発生する。なお、直交基準信号Iref,Qrefの振幅は常に1である。
 ここで、A/D変換器3のサンプリング周波数に誤差が含まれている場合、直交基準信号Iref,Qrefの周波数を微調整する必要がある。本実施形態では、直交基準信号Iref,Qrefの周波数を微調整するために、1秒周期の精密なパルス信号、つまりGPS受信機から出力される1ppsのGPS信号が利用される。
 具体的には、基準周波数制御部14は、GPS信号及びA/D変換器3のサンプリング周波数をモニタリングして、GPS信号のインターバルから、A/D変換器3のサンプリング周波数の誤差を推定し、この誤差をキャンセルするための補正値をパラメータ制御部15へ出力する。パラメータ制御部15は、基準周波数制御部14からの補正値に基づいて、基準信号発生器16の基準周波数パラメータを制御する。これにより、A/D変換器3のサンプリング周波数の誤差がキャンセルされるように、直交基準信号Iref,Qrefの周波数が微調整される。
 (ステップS5:ベクトル演算)
 ベクトル演算器17は、直交信号生成部13から出力された直交信号I1,Q1と、基準信号発生器16から出力された直交基準信号Iref,Qrefと、に基づいて、交流信号の振幅Amp1、及び位相差φに相当するcosφ、sinφを演算する。
 ベクトル演算器17は、具体的には次の式(39)~(41)を演算する。
Amp1=(I1+Q11/2            ・・(39)
sinφ=(Iref・Q1-I1・Qref)/Amp1・・(40)
cosφ=(I1・Iref+Q1・Qref)/Amp1・・(41)
 (ベクトル演算の導出)
 式(39)~(41)は、次のように導き出される。
 ここで、位相差を測定しようとする2つの信号x(t)及びy(t)を考える。2つの信号x(t)及びy(t)は、直交信号とし、複素数で表示される。
 x(t)、y(t)を式(42)及び(43)のように定義する。jは虚数成分である。
x(t)=a(t)+j・b(t)    ・・・(42)
y(t)=c(t)+j・d(t)    ・・・(43)
 以下、時間(t)を省略して表記する。x及びyによる内積(=dot)及び外積(=cross)は、式(44)及び(45)のように代数的に計算される。
dot=ac+bd           ・・・(44)
cross=ad-bc         ・・・(45)
 内積及び外積は、幾何学的な定義によれば、x及びyのベクトルの長さをAx及びAy、2つのベクトルのなす偏角をφとすると、式(46)及び(47)のように書くことができる。
dot=AxAy・cosφ    ・・・(46)
cross=AxAy・sinφ  ・・・(47)
 また振幅Ax及びAyは、式(48)及び(49)のように求められる。
Ax=(a+b1/2  ・・・(48)
Ay=(c+d1/2  ・・・(49)
 式(46)及び(47)から、cos及びsinは、内積dot・外積crossを振幅積AxAyで割ることで求められる。振幅は式(48)及び式(49)を使用する。
 一方、複素数的には一般的に、2つの信号ベクトルx及びyのなす偏角、すなわち位相差φは、式(50)及び(51)のように、cosφ及びsinφの形で書くことができる。式(50)及び式(51)の右辺は内積/外積を振幅の積で割ったものになっている。
cosφ=(ac+bd)/[(a+b1/2(c+d1/2
                          ・・・(50)
sinφ=(ad-bc)/[(a+b1/2(c+d1/2
                          ・・・(51)
 本実施形態では、x(t)は、直交信号I1,Q1に対応する。y(t)は、直交基準信号Iref,Qrefに対応する。直交基準信号Iref,Qrefの振幅が1であることを考慮すると、式(48),(50)及び(51)より、式(39)~(41)が得られる。
 (ステップS6:平均化処理)
 ステップS6では、同期平均化器18,19,20,21は、入力された各信号についてそれぞれ平均化処理を実行する。以下では、同期平均化器18の平均化処理について説明するが、同期平均化器19,20,21についても同様である。
 図8は、同期平均化器18の構成を示す図である。同期平均化器18は、指定した段数の移動平均を行うものであり、平均するサンプル数を動的に変更することができる。
 同期平均化器18は、積分器71と、遅延器72,72,・・・,72と、データ選択処理部73と、加算器74と、除算器75と、を備えている。
 積分器71は、当該同期平均化器18へ入力される信号とフィードバックされる信号とを加算する加算器71aと、加算器71aから出力された信号に遅延処理を施して、遅延した信号を遅延器72へ出力すると共に、加算器71aへフィードバックする遅延器71bと、を有している。積分器71は、入力される信号が離散系であるため、入力される離散信号を積分して累計する。
 遅延器72,72,・・・,72は、それぞれ遅延段数1の遅延処理(Z-1)を施すものであり、直列に接続されている。データ選択処理部73には、遅延器72への入力値(D)、遅延器72,72,・・・,72のそれぞれの出力値(D,D,・・・,D)が入力される。
 ここで、遅延器72,72,・・・,72で遅延させる遅延段数Nは、瞬時周波数測定部11で測定された瞬時周波数f(又は正規化角周波数Ω)によって決定される。仮に、正規化角周波数Ω=0.01×2πである場合、N=2π/Ωと計算され、遅延段数N=100となる。
 データ選択処理部73は、アプリケーションの制御に従って遅延段数Nを動的に決定して、入力される信号を選択して出力する。具体的には、データ選択処理部73は、遅延段数Nを決定し、信号Dを加算器74の加算信号として出力し、信号Dを加算器74の減算信号として出力する。
 加算器74は、信号Dを加算信号とし、信号Dを減算信号として加算して、加算値を除算器75へ出力する。除算器75は、加算器74からの加算値をNで除して、区間Nにおける平均値を出力する。
 以上のように、同期平均化器18は、データ数がN個であっても、積分演算1回、加減演算1回、除算演算1回で済む、従来よりも簡単な構成で移動平均を求めることができる。なお、平均化処理は、1段構成に限らず、多段構成であってもよい。
 また、同期平均化器18は、上述したものに限定されず、一般的な移動平均を行ってもよい。つまり、同期平均化器18は、ある特定時刻mから指定された過去に向かってNサンプルの有限区間のデータを平均化してもよい。
 以上のように、第1実施形態に係る信号解析装置1は、測定対象の交流信号について、連続する5サンプルの時系列信号のみで、当該交流信号の瞬時周波数f(又は正規化角周波数Ω)を測定することができる。さらに、信号解析装置1は、正規化角周波数Ωを用いて、当該交流信号の振幅、及び基準信号に対する位相差である絶対位相角を測定することができる。
 (変形例)
 上述した実施形態では、信号解析装置は、1入力の交流信号を測定したが、2入力の交流信号を測定することも可能である。具体的には、信号解析装置は、2入力のそれぞれの交流信号を測定するために、図2に示すコンピュータ4の機能構成部を2組備えていればよい。このとき、図1に示すA/D変換器3は、チャンネルCH1及びCH2に入力される2入力の交流信号をA/D変換して、それぞれの交流信号をコンピュータ4の各組に出力すればよい。また、各組のコンピュータ4内で発生する直交基準信号の基準周波数は、図1に示す入力部2の操作情報により設定可能である。
 [第2実施形態]
 第2実施形態に係る信号解析装置は、図4に示す瞬時周波数測定部11の代わりに、図9に示す瞬時周波数測定部11Aを備えたものであり、それ以外の要素は第1実施形態と同様に構成されている。
 図9は、第2実施形態に係る瞬時周波数測定部11Aの詳細な構成示すブロック図である。瞬時周波数測定部11Aは、遅延器81,82,83,84,85と、リサージュ外積演算器86,87と、移動平均化器88,89と、除算器90と、逆余弦関数演算器91と、を備えている。
 遅延器81,82,83,84,85は、それぞれ入力信号を遅延段数Kだけ遅延して出力する。遅延器81,82,83,84,85は、直列に接続されている。遅延器81は最前段(信号入力側)にあり、遅延器85は最後段にある。
 リサージュ外積演算器86は、遅延器81,82,83,84のそれぞれの出力xn+1,x,xn-1,xn-2を用いて、式(52)に従って、リサージュ外積Ls2を演算する。
Ls2=xn-1-xn-2n+1   ・・・(52)
 リサージュ外積演算器87は、遅延器81の入出力xn+2,xn+1、及び遅延器85の入出力xn-2,xn-3を用いて、式(53)に従って、リサージュ外積Ls4を演算する。
Ls4=xn-2n+1-xn-3n+2  ・・・(53)
 移動平均化器88は、リサージュ外積Ls2について移動平均化処理を行い、処理済みのリサージュ外積Ls2を除算器90へ出力する。移動平均化器89は、リサージュ外積Ls4ついて移動平均化処理を行い、処理済みのリサージュ外積Ls4を除算器90へ出力する。
 除算器90は、Ls4/Ls2を演算して、演算値を逆余弦関数演算器91へ出力する。
 逆余弦関数演算器91は、除算器90の演算値を用いて、式(54)及び(55)に従って、瞬時周波数f[n]、正規化角周波数Ωを演算する。なお、Ls2及びLs4の演算では、K=2を使用する。
f=(fs/2πK)cos-1[(1/2)(Ls4/Ls2)](54)
Ω=(1/K)cos-1[(1/2)(Ls4/Ls2)]・・・(55)
(瞬時周波数fの導出)
 瞬時周波数fは、第1実施形態と同様に導出される。最初に、リサージュ図の軌跡における瞬時面積からリサージュ外積と位相差・振幅との関係式が導かれ、次に、この関係式を段数の異なる2つの遅延段に適応して2つの連立方程式が得られ、最後に、連立方程式を解くことにより瞬時周波数fが求められる。
 但し、リサージュ外積と位相差・振幅との関係式である式(59)、遅延段数Kと位相差の関係式である式(60)は、第1実施形態と同じである。このため、第2実施形態では、連立方程式の求め方から説明する。
 上述の図9に示すように、遅延段3(段数2K)と遅延段4(段数4K)を用意する。遅延段数比は2である。それぞれの遅延段で計算されるリサージュ外積をLs2、Ls4とする。以下、振幅項を消去してΩを求める方法を説明する。
 前述の段数Kの遅延段による位相差をあわせ、遅延段3・遅延段4の位相差の関係は、式(27)を用いると、式(56)及び(57)となる。
sinφ=sinKΩ=Ls2/(AsinΩ)   ・・・(56)
sinφ=sin2KΩ=Ls4/(AsinΩ)  ・・・(57)
 式(56)及び(57)をみると、AsinΩは共通項なので、まとめることができる。すると、次の式(58)となる。
(sin2KΩ)/(sinKΩ)=Ls4/Ls2  ・・・(58)
 式(58)の方程式を解くと、Ωが求められる。式(58)に倍角の公式を適用して左辺を展開すると、式(59)が得られる。
(sin2KΩ)/(sinKΩ)
  =(2cosKΩsinKΩ)/(sinKΩ)
  =2cosKΩ            ・・・(59)
 式(59)を解くと、式(60)及び(61)になり、Ωが求められる。
cosKΩ=(1/2)(Ls4/Ls2)       ・・・(60)
Ω=(1/K)arccos[(1/2)(Ls4/Ls2)] (61)
 正規化角周波数の定義から、2πf/fs=Ωである。よって、式(61)から上述した式(52)が導出される。
 以上のように、瞬時周波数測定部11Aは、連続する6サンプルの時系列信号xn-3,xn-2,xn-1,x,xn+1,xn+2を用いるだけで、当該区間の瞬時周波数f又は正規化角周波数Ωを測定することができる。なお、一般的には、Ls(2m),Ls(2m)(但し、m>1)の関係を満たすリサージュ外積が使用可能である。
 すなわち、第2実施形態に係る信号解析装置は、測定対象の交流信号について、連続する6サンプルの時系列信号のみで、当該交流信号の瞬時周波数f(又は正規化角周波数Ω)を測定することができる。さらに、信号解析装置は、正規化角周波数Ωを用いて、当該交流信号の振幅、及び基準信号に対する位相差である絶対位相角を測定することができる。
(リサージュ外積の定義)
 第1及び第2実施形態で説明したことから分かるように、リサージュ外積Lsは次のように定義することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 この場合、瞬時周波数fは、次のように定義することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 [第3実施形態]
 第3実施形態に係る信号解析装置は、2入力の交流信号を測定対象として、それぞれの瞬時周波数f1,f2及び振幅Amp1,Amp2、及び位相差(cosφ又はsinφ)を測定する。第3実施形態に係る信号解析装置は、図2に示すコンピュータ4に代えて、図10に示すコンピュータ4Aを備えたものである。
 図10は、第3実施形態に係る信号解析装置のコンピュータ4Aの機能的な構成を示す図である。
 コンピュータ4Aは、図2に示した構成から、基準周波数制御部14、パラメータ制御部15、基準信号発生器16を除外し、それらの代わりに、瞬時周波数測定部11A、遅延器12A、直交信号生成部13A、同期平均化器22,23を備えている。
 瞬時周波数測定部11A、遅延器12A、直交信号生成部13Aは、瞬時周波数測定部11、遅延器12、直交信号生成部13と同様に構成されており、かつ、同様に接続されている。同期平均化器22,23は、同期平均化器18と同じ構成である。
 図1に示すA/D変換器3は、チャンネルCH1,CH2にそれぞれ入力された交流信号を所定のサンプリング周波数fsでA/D変換する。A/D変換器3は、チャンネルCH1経由のデジタル化された交流信号を図9に示す瞬時周波数測定部11へ出力して、チャンネルCH2経由のデジタル化された交流信号を瞬時周波数測定部11Aへ出力する。
 瞬時周波数測定部11は、チャンネルCH1経由の交流信号の瞬時周波数f1を測定する。一方、瞬時周波数測定部11Aは、チャンネルCH2経由の交流信号の瞬時周波数f2を測定する。直交信号生成部13Aは、直交信号生成部13と同様の処理を行って、直交信号I2,Q2を生成して、ベクトル演算器17へ出力する。
 ベクトル演算器17は、上述した式(39)~(41)を演算すると共に、チャンネルCH2経由の交流信号の振幅Amp2を、式(62)に従って演算する。
Amp2=(I2+Q21/2            ・・・(62)
 同期平均化器18,19,20,21は、ベクトル演算器17から出力された各信号について平均化処理を実行して、正規化角周波数Ω1(又は瞬時周波数f1)、振幅値Amp1、cosφ及びsinφをそれぞれ出力する。
 同期平均化器22は、ベクトル演算器17から出力された振幅値Amp2に平均化処理を実行して出力する。同期平均化器23は、瞬時周波数測定部11Aから出力された正規化角周波数Ω2(又は瞬時周波数f2)に平均化処理を実行して出力する。
 以上のように、第3実施形態に係る信号解析装置は、基準信号発生器を使用することなく、2入力の交流信号について、それぞれの瞬時周波数、振幅、及び位相差を測定することができる。
 なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような処理を行ってもよい。
(A/D変換器3のサンプリング周波数の誤差補正)
 図1に示したA/D変換器3には、サンプリングクロックを生成するための水晶発振子が搭載される。水晶発振子の精度は、一般的に、ppmオーダーである。OCXOクラスでも10ppbオーダーである。
 瞬時周波数を測定するためには、サンプリング周波数が必要である。ところが、誤差を含むサンプリング周波数で離散化されたデータが使用されると、瞬時周波数の測定値に誤差が生じる。
 例えば、サンプリング周波数(fs)が44.1kHzにおいて、正確に校正された441Hzの信号を計測したとする。A/D変換後の交流信号の時系列信号は、正確に100サンプルごとに1周期を示す。
 ここで、「実際の」サンプリング周波数が1%低かったと仮定する。A/D変換後の交流信号の時系列信号は、101サンプルごとに1周期を示す。この結果、計算される周波数は、正確に構成された周波数に比べて、100/101倍となり、わずかに低い。このような場合、サンプリング周波数を101/100倍すると、誤差はキャンセルされる。
 誤差をキャンセルするためには、以下の述べる方法をとる。以下の説明ではサンプリング周波数を44100Hzとして説明する。
(1) GPS受信機から得られる「1pps信号」を、測定に並行して、別チャンネルからADCで読み込む。
(2) 離散化された値をみると、サンプリング周波数と同一のサンプル数おきに、パルスが記録される。もしADCの実際のサンプリング周波数が低い場合、離散化された値が示す、1秒のインターバルは長くなる
(3) 同インターバルが1カウントずれるとサンプリング周波数は1/44100 = 22.6 ppm の誤差である
(4) この測定を例えば1000秒間行う。1000秒で1カウントなら、サンプリング周波数の誤差は0.0226 ppm となる。
(5) 以上のようにして推定されたサンプリング周波数の誤差を計算で使用されるサンプリング周波数に加味・補正を加えることで計測値の精度を高めることができる。
 以上の補正処理は、ppm級以上の精度・有効数字が必要であり、かつA/D変換器3に校正された外部クロックを与えることができないときに有効である。
1 信号解析装置
2 入力部
3 A/D変換器
4 コンピュータ
11,11A 瞬時周波数測定部
12,12A 遅延器
13,13A 直交信号生成部
14 基準周波数制御部
15 パラメータ制御部
16 基準信号発生器
17 ベクトル演算器
18,19,20,21,22,23 同期平均化器
 

 

Claims (8)

  1.  第1遅延器、第2遅延器、第3遅延器、第4遅延器を少なくとも含んだ複数の遅延器が直列に接続され、入力側から順に、前記第1遅延器、前記第2遅延器、前記第3遅延器、前記第4遅延器がそれぞれ配置され、直列に接続された複数の遅延器上の所定の点に対して、前記第2遅延器及び前記第3遅延器が対称に配置されていると共に、前記第1遅延器及び前記第4遅延器が対称に配置され、測定対象の交流信号の時系列信号が前記複数の遅延器を順次経由して出力する信号遅延部と、
     前記第2遅延器の出力値と前記第3遅延器の入力値との積と、前記第2遅延器の入力値と前記第3遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第1微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第1外積値を演算する第1外積演算部と、
     前記第1遅延器の出力値と前記第4遅延器の入力値との積と、前記第1遅延器の入力値と前記第4遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第2微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第2外積値を演算する第2外積演算部と、
     前記交流信号の微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって求められる微小面積に相当する外積値が前記微小時間に相当する位相差と前記交流信号の周波数との積に比例する関係に対して、前記第1外積演算部により演算された前記第1外積値と、前記第2外積演算部により演算された前記第2外積値と、を適用することにより、前記交流信号の周波数を演算する周波数演算部と、
     を備えた信号解析装置。
  2.  前記信号遅延部は、連続して直列に接続された前記第1遅延器、前記第2遅延器、前記第3遅延器、前記第4遅延器を有する
     請求項1に記載の信号解析装置。
  3.  前記信号遅延部は、連続して直列に接続された前記第1遅延器、前記第2遅延器、1つの遅延器、前記第3遅延器、前記第4遅延器を有する
     請求項1に記載の信号解析装置。
  4.  前記信号遅延部に入力される前記交流信号と、前記周波数演算部により演算された周波数と、を用いて、前記交流信号に基づく直交信号を生成する直交信号生成部と、
     直交基準信号を発生する基準信号発生部と、
     前記信号遅延部に入力される前記交流信号と、前記直交信号生成部により生成された前記直交信号と、前記基準信号発生部により発生された前記直交基準信号と、を用いて、前記交流信号の振幅、及び前記直交基準信号に対する前記交流信号の位相差、の少なくとも1つを演算する演算部と、
     を更に備えた請求項1に記載の交流信号解析装置。
  5.  前記直交信号生成部は、入力される前記交流信号を遅延させて直交信号として出力する第1遅延素子と、前記第1遅延素子で遅延された交流信号を遅延させる第2遅延素子と、前記第2遅延素子から出力された交流信号を加算信号とし前記入力される前記交流信号を減算信号として2信号の加算処理を行う加算器と、前記周波数演算部により演算された周波数に応じた係数を演算する係数演算器と、前記加算器から出力された交流信号を、前記係数演算器により演算された係数に応じて増幅して直交信号として出力する増幅部と、を有する
     請求項4記載の交流信号解析装置。
  6.  デジタル信号処理を用いて、2組の遅延器の両端の位相差を利用する瞬時周波数測定法により求めた瞬時周波数と、前記瞬時周波数から求められる係数による線形合成手段による直交信号処理法により作成される直交信号と、前記直交信号と基準直交信号のベクトル積及び/又は絶対値によるベクトル演算法により、信号の振幅、位相角及び/又は瞬時周波数を求めることを特徴とする信号解析方法。
  7.  コンピュータを、
     第1遅延器、第2遅延器、第3遅延器、第4遅延器を少なくとも含んだ複数の遅延器が直列に接続され、入力側から順に、前記第1遅延器、前記第2遅延器、前記第3遅延器、前記第4遅延器がそれぞれ配置され、直列に接続された複数の遅延器上の所定の点に対して、前記第2遅延器及び前記第3遅延器が対称に配置されていると共に、前記第1遅延器及び前記第4遅延器が対称に配置され、測定対象の交流信号の時系列信号が前記複数の遅延器を順次経由して出力する信号遅延部と、
     前記第2遅延器の出力値と前記第3遅延器の入力値との積と、前記第2遅延器の入力値と前記第3遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第1微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第1外積値を演算する第1外積演算部と、
     前記第1遅延器の出力値と前記第4遅延器の入力値との積と、前記第1遅延器の入力値と前記第4遅延器の出力値との積と、の差分に基づいて、前記交流信号の第2微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって囲まれる微小面積に相当する第2外積値を演算する第2外積演算部と、
     前記交流信号の微小時間におけるリサージュ図の軌跡によって求められる微小面積に相当する外積値が前記微小時間に相当する位相差と前記交流信号の周波数との積に比例する関係に対して、前記第1外積演算部により演算された前記第1外積値と、前記第2外積演算部により演算された前記第2外積値と、を適用することにより、前記交流信号の周波数を演算する周波数演算部と、
     して機能させるためのプログラムが記録された記録媒体。
  8.  前記コンピュータを、
     前記信号遅延部に入力される前記交流信号と、前記周波数演算部により演算された周波数と、を用いて、前記交流信号に基づく直交信号を生成する直交信号生成部と、
     直交基準信号を発生する基準信号発生部と、
     前記信号遅延部に入力される前記交流信号と、前記直交信号生成部により生成された前記直交信号と、前記基準信号発生部により発生された前記直交基準信号と、を用いて、前記交流信号の振幅、及び前記直交基準信号に対する前記交流信号の位相差、の少なくとも1つを演算する演算部と、
     として更に機能させるためのプログラムが記録された請求項7に記載の記録媒体。
     

     
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