WO2016136562A1 - アゾ化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 - Google Patents
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Abstract
明細書に記載の一般式(1)で表される化合物、上記化合物を含有する着色組成物及びインクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、上記インクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物。
Description
本発明は、アゾ化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物に関する。
インクジェット記録方法は、材料費が安価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が少ないこと、更にカラー記録が容易であることから、急速に普及し、更に発展しつつある。
インクジェット記録方法には、連続的に液滴を飛翔させるコンティニュアス方式と画像情報信号に応じて液滴を飛翔させるオンデマンド方式が有り、その吐出方式にはピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を求引吐出させる方式がある。また、インクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。
インクジェット記録方法には、連続的に液滴を飛翔させるコンティニュアス方式と画像情報信号に応じて液滴を飛翔させるオンデマンド方式が有り、その吐出方式にはピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を求引吐出させる方式がある。また、インクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。
たとえば、特許文献1~4には、アゾ化合物を含むインクが記載されており、特にブラックインクとして色相が良好で、堅牢性及び貯蔵安定性に優れ、ブロンズ光沢が抑制されたインクであることなどが記載されている。
しかしながら、色相と着色性を高いレベルで満足し、長期間保存しても物性変化の少ない画像堅牢性に優れた着色画像や着色材料を与えるインクは、未だ見出されていないのが現状であった。
しかしながら、色相と着色性を高いレベルで満足し、長期間保存しても物性変化の少ない画像堅牢性に優れた着色画像や着色材料を与えるインクは、未だ見出されていないのが現状であった。
上記特許文献1~4に記載されたアゾ化合物を含むインクは、上記のように優れた性能を示すものであるが、近年、更なるインクの性能の向上が望まれている。特に、「色相及び印画濃度」と「画像堅牢性」とはトレードオフの関係になる場合があるが、このトレードオフを脱却することが望まれている。
本発明の課題は、耐オゾン性及び耐光性に優れ、ブロンズ光沢が抑制され、印画濃度が高く、種々の光源の下で観察した際に色調の変化が少ない(観察光源依存性が小さい)画像を形成することができ、かつ水溶液インクの貯蔵安定性に優れる化合物を提供することにある。また、本発明の別の課題は、上記化合物を含有する着色組成物及びインクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、上記インクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するアゾ化合物により上記課題を解決できることを見出した。
即ち、以下の手段により上記課題を解決できる。
即ち、以下の手段により上記課題を解決できる。
[1]
下記一般式(1)で表される化合物。
一般式(1)
下記一般式(1)で表される化合物。
一般式(1)
式中、Mは、それぞれ独立に水素原子又はアルカリ金属イオンを表す。Gは、窒素原子又はC-CNを表す。Rは、総炭素数1~12のアルキル基、総炭素数1~12のアルコキシ基、総炭素数2~12のアルコシキカルボニル基、総炭素数1~12の置換スルファモイル基、ハロゲン原子、又はニトロ基を表す。
[2]
上記Rがメチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、メチルアミノスルホニル基、塩素原子、又はニトロ基を表す、[1]に記載の化合物。
[3]
[1]又は[2]に記載の化合物を少なくとも1種含有する着色組成物。
[4]
[1]又は[2]に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
[5]
[4]に記載のインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法。
[6]
[4]に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
[7]
[4]に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
[2]
上記Rがメチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、メチルアミノスルホニル基、塩素原子、又はニトロ基を表す、[1]に記載の化合物。
[3]
[1]又は[2]に記載の化合物を少なくとも1種含有する着色組成物。
[4]
[1]又は[2]に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
[5]
[4]に記載のインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法。
[6]
[4]に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
[7]
[4]に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
本発明によれば、耐オゾン性及び耐光性に優れ、ブロンズ光沢が抑制され、印画濃度が高く、種々の光源の下で観察した際に色調の変化が少ない(観察光源依存性が小さい)画像を形成することができ、かつ水溶性インクの貯蔵安定性に優れる化合物を提供することができる。また、本発明によれば、上記化合物を含有する着色組成物及びインクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、上記インクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物を提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
〔一般式(1)で表される化合物〕
本発明のアゾ化合物は、下記一般式(1)で表される化合物(ビスアゾ染料誘導体)である。
一般式(1)
本発明のアゾ化合物は、下記一般式(1)で表される化合物(ビスアゾ染料誘導体)である。
一般式(1)
式中、Mは、それぞれ独立に水素原子又はアルカリ金属イオンを表す。Gは、窒素原子又はC-CNを表す。Rは、総炭素数1~12のアルキル基、総炭素数1~12のアルコキシ基、総炭素数2~12のアルコシキカルボニル基、総炭素数1~12の置換スルファモイル基、ハロゲン原子、又はニトロ基を表す。
一般式(1)におけるMは水素原子又はアルカリ金属イオンを表す。
アルカリ金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましく、その中でもリチウムイオン、ナトリウムイオンが好ましく、リチウムイオンが特に好ましい。
また、一般式(1)におけるすべてのMが同じでなくてもよく、Mとして異なる2種以上を表していてもよい。
一般式(1)で表されるアゾ化合物が混合塩である場合、水に対する溶解性、水溶液の粘度、表面張力、高濃度水溶液の貯蔵安定性の観点から、リチウム塩とナトリウム塩の混合塩であることが好ましく、複数のMの一部がリチウムイオンを表し残りのMがナトリウムイオンを表す態様であっても、一般式(1)中の全てのMがリチウムイオンを表す染料と、一般式(1)中の全てのMがナトリウムイオンを表す染料とを混合した態様であってもよい。
Mがリチウム塩とナトリウム塩の混合塩である場合、リチウム塩とナトリウム塩のモル比(Li:Na)は99:1~10:90であることが好ましく、特に99:1~25:75が好ましく、更に99:1~50:50が好ましくその中でも特に99:1~60:40であることが最も好ましい。この範囲であれば、水に対する溶解度・溶解速度が良好で、高濃度水溶液の粘度、表面張力の調整が容易となり、更に高濃度水溶液の貯蔵安定性に優れる傾向となるため、例えば水溶性インク組成物、特にインクジェット用水溶性インクのインク組成物の構成要件の処方設計が容易となり、インクジェット用水溶性インクの要求性能を高いレベルで満たす優れた原料(高濃度水溶液、インク組成物)を提供できるという効果を奏する。
混合塩のカチオンの比は、イオンクロマトグラフィー分析により測定することができる。
アルカリ金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましく、その中でもリチウムイオン、ナトリウムイオンが好ましく、リチウムイオンが特に好ましい。
また、一般式(1)におけるすべてのMが同じでなくてもよく、Mとして異なる2種以上を表していてもよい。
一般式(1)で表されるアゾ化合物が混合塩である場合、水に対する溶解性、水溶液の粘度、表面張力、高濃度水溶液の貯蔵安定性の観点から、リチウム塩とナトリウム塩の混合塩であることが好ましく、複数のMの一部がリチウムイオンを表し残りのMがナトリウムイオンを表す態様であっても、一般式(1)中の全てのMがリチウムイオンを表す染料と、一般式(1)中の全てのMがナトリウムイオンを表す染料とを混合した態様であってもよい。
Mがリチウム塩とナトリウム塩の混合塩である場合、リチウム塩とナトリウム塩のモル比(Li:Na)は99:1~10:90であることが好ましく、特に99:1~25:75が好ましく、更に99:1~50:50が好ましくその中でも特に99:1~60:40であることが最も好ましい。この範囲であれば、水に対する溶解度・溶解速度が良好で、高濃度水溶液の粘度、表面張力の調整が容易となり、更に高濃度水溶液の貯蔵安定性に優れる傾向となるため、例えば水溶性インク組成物、特にインクジェット用水溶性インクのインク組成物の構成要件の処方設計が容易となり、インクジェット用水溶性インクの要求性能を高いレベルで満たす優れた原料(高濃度水溶液、インク組成物)を提供できるという効果を奏する。
混合塩のカチオンの比は、イオンクロマトグラフィー分析により測定することができる。
一般式(1)におけるRは総炭素数1~12のアルキル基、総炭素数1~12のアルコキシ基、総炭素数2~12のアルコシキカルボニル基、総炭素数1~12の置換スルファモイル基、ハロゲン原子、又はニトロ基を表す。
総炭素数1~12のアルキル基は、総炭素数1~8のアルキル基であることが好ましく、総炭素数1~6のアルキル基であることがより好ましい。
総炭素数1~12のアルコキシ基は、総炭素数1~8のアルコキシ基であることが好ましく、総炭素数1~6のアルコキシ基であることがより好ましい。
総炭素数2~12のアルコシキカルボニル基は、総炭素数2~8のアルコシキカルボニル基であることが好ましく、総炭素数2~6のアルコシキカルボニル基であることがより好ましい。
総炭素数1~12の置換スルファモイル基は、総炭素数1~8の置換スルファモイル基であることが好ましく、総炭素数1~6の置換スルファモイル基であることがより好ましい。また、置換基としては、アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、特にフッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、その中でも特に塩素原子がより好ましい。
総炭素数1~12のアルキル基は、総炭素数1~8のアルキル基であることが好ましく、総炭素数1~6のアルキル基であることがより好ましい。
総炭素数1~12のアルコキシ基は、総炭素数1~8のアルコキシ基であることが好ましく、総炭素数1~6のアルコキシ基であることがより好ましい。
総炭素数2~12のアルコシキカルボニル基は、総炭素数2~8のアルコシキカルボニル基であることが好ましく、総炭素数2~6のアルコシキカルボニル基であることがより好ましい。
総炭素数1~12の置換スルファモイル基は、総炭素数1~8の置換スルファモイル基であることが好ましく、総炭素数1~6の置換スルファモイル基であることがより好ましい。また、置換基としては、アルキル基、アルコキシ基が好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、特にフッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、その中でも特に塩素原子がより好ましい。
Rは、メチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、メチルアミノスルホニル基、塩素原子、又はニトロ基を表すことが好ましく、メチル基、塩素原子、又はニトロ基を表すことがより好ましく、その中でもメチル基が最も好ましい。
Gは、一般式(1)で表される化合物を単独又は複数個併用して使用する場合、それぞれ独立に窒素原子又はC-CNを表すが、色相、印画濃度の点からC-CNが好ましく、インクの貯蔵安定性の点では窒素原子が好ましい。
一般式(1)で表される化合物を単独使用する場合は、C-CNがより好ましい。
一般式(1)で表される化合物を併用する場合は、それぞれの要求性能を高いレベルで満たす観点で窒素原子とC-CNの化合物を混合することが好ましい。
一般式(1)で表される化合物を単独使用する場合は、C-CNがより好ましい。
一般式(1)で表される化合物を併用する場合は、それぞれの要求性能を高いレベルで満たす観点で窒素原子とC-CNの化合物を混合することが好ましい。
以下に一般式(1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、下記の例に限定されるものではない。
一般式(1)で表される化合物は、ジアゾ成分とカプラーとのカップリング反応によって合成することができるが、それらについては、特開2003-306623号や国際公開第2012/014954号に記載がある。
〔水溶液〕
一般式(1)で表される化合物は、水を主たる溶媒に溶解させて水溶液とすることができる。
一般式(1)で表される化合物(色素)を含有する水溶液は、色素が水溶性である場合には、水性媒体に溶解して調製し、色素が油溶性である場合には、親油性媒体及び/又は水性媒体に溶解及び/又は分散させて調製することが好ましい。水性媒体とは、水を主体に含む溶媒であり、所望により水混和性有機溶剤等の有機溶媒が含まれる。この有機溶媒は、粘度低下剤としての機能を有していてもよい。親油性媒体とは、有機溶媒を主体とするものである。
水溶液において、主たる溶媒は水であり、好ましくは全溶媒中の水の含有量が50質量%~100質量%であり、より好ましくは全溶媒中の水の含有量が60質量%~100質量%である。また、上記水溶液は、水以外に、水混和性有機溶剤、及び親油性媒体を含んでいてもよい。
一般式(1)で表される化合物は、水を主たる溶媒に溶解させて水溶液とすることができる。
一般式(1)で表される化合物(色素)を含有する水溶液は、色素が水溶性である場合には、水性媒体に溶解して調製し、色素が油溶性である場合には、親油性媒体及び/又は水性媒体に溶解及び/又は分散させて調製することが好ましい。水性媒体とは、水を主体に含む溶媒であり、所望により水混和性有機溶剤等の有機溶媒が含まれる。この有機溶媒は、粘度低下剤としての機能を有していてもよい。親油性媒体とは、有機溶媒を主体とするものである。
水溶液において、主たる溶媒は水であり、好ましくは全溶媒中の水の含有量が50質量%~100質量%であり、より好ましくは全溶媒中の水の含有量が60質量%~100質量%である。また、上記水溶液は、水以外に、水混和性有機溶剤、及び親油性媒体を含んでいてもよい。
上記水溶液においては、一般式(1)で表される化合物は、溶媒中に溶解又は分散しており、好ましくは溶解している。水溶液において、一般式(1)で表される化合物の含有量は、水溶液の全質量に対して、好ましくは1質量%~25質量%であり、より好ましくは2質量%~20質量%であリ、更に好ましくは2質量%~15質量%である。含有量を上記の範囲とすることで水溶液の貯蔵安定性が良好でありかつインクジェット用水溶性インクの調液が容易という効果がある。
上記水溶液は25℃でのpHが7.0~9.0であることが好ましく、7.5~8.5であることがより好ましい。pHを上記の範囲とすることで水溶液中のアゾ化合物の高い溶液安定性を付与できることとインクジェット用水溶性インクの調液が容易という効果がある。
上記水溶液を「インク原液」と称する場合がある。
上記水溶液の用途は、特に制限はないが、インクジェット用に用いることが好ましい。
上記水溶液は25℃でのpHが7.0~9.0であることが好ましく、7.5~8.5であることがより好ましい。pHを上記の範囲とすることで水溶液中のアゾ化合物の高い溶液安定性を付与できることとインクジェット用水溶性インクの調液が容易という効果がある。
上記水溶液を「インク原液」と称する場合がある。
上記水溶液の用途は、特に制限はないが、インクジェット用に用いることが好ましい。
〔防腐剤〕
上記水溶液には、防腐剤を添加することができる。
防腐剤としては、種々のものが使用可能である。
防腐剤としては、重金属イオンを含有する無機物系の防腐剤(銀イオン含有物など)や塩類をまず挙げることができる。有機系の防腐剤としては、第4級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド等)、フェノール誘導体(フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、キシレノール、ビスフェノール等)、フェノキシエーテル誘導体(フェノキシエタノール等)、ヘテロ環化合物(ベンゾトリアゾール、プロキセル(PROXEL)、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン等)、酸アミド類、カルバミン酸、カルバメート類、アミジン・グアニジン類、ピリジン類(ナトリウムピリジンチオン-1-オキシド等)、ジアジン類、トリアジン類、ピロール・イミダゾール類、オキサゾール・オキサジン類、チアゾール・チアジアジン類、チオ尿素類、チオセミカルバジド類、ジチオカルバメート類、スルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、スルファミド類、抗生物質類(ペニシリン、テトラサイクリン等)、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、p-ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、及びその塩など種々のものが使用可能である。また、防腐剤としては防菌防微ハンドブック(技報堂:1986)、防菌防黴剤事典(日本防菌防黴学会事典編集委員会編)等に記載のものも使用し得る。
防腐剤としてはフェノール誘導体、ヘテロ環化合物が好ましく、ヘテロ環化合物がより好ましく、ヘテロ環化合物(プロキセルXL-II:フジフイルムイメージングカララント社製)が更に好ましい。
防腐剤は単独で添加することも、2種以上を組み合わせ水溶液に添加することもできる。これらの防腐剤は油溶性の構造、水溶性の構造のものなど種々のものが使用可能であるが、好ましくは水溶性の防腐剤である。
中でも、少なくとも1種の防腐剤が、ヘテロ環化合物であることが好ましい。本発明では、防腐剤を2種以上併用して使用すると、本発明の効果が更に良好に発揮される。例えば、ヘテロ環化合物と抗生物質の組み合わせ、ヘテロ環化合物とフェノール誘導体との組み合わせ等が好ましく挙げられる。2種の防腐剤を組み合わせる場合の含有量比は、特に限定的ではないが、防腐剤A/防腐剤B=0.01~100(質量比)の範囲が好ましい。
水溶液への防腐剤の添加量は広い範囲で使用可能であるが、好ましくは、0.001~10質量%、より好ましくは、0.1~5質量%である。防腐剤の含有量を上記の範囲とすることで水溶液中の菌の増殖を抑制するという効果がある。
上記水溶液には、防腐剤を添加することができる。
防腐剤としては、種々のものが使用可能である。
防腐剤としては、重金属イオンを含有する無機物系の防腐剤(銀イオン含有物など)や塩類をまず挙げることができる。有機系の防腐剤としては、第4級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド等)、フェノール誘導体(フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、キシレノール、ビスフェノール等)、フェノキシエーテル誘導体(フェノキシエタノール等)、ヘテロ環化合物(ベンゾトリアゾール、プロキセル(PROXEL)、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン等)、酸アミド類、カルバミン酸、カルバメート類、アミジン・グアニジン類、ピリジン類(ナトリウムピリジンチオン-1-オキシド等)、ジアジン類、トリアジン類、ピロール・イミダゾール類、オキサゾール・オキサジン類、チアゾール・チアジアジン類、チオ尿素類、チオセミカルバジド類、ジチオカルバメート類、スルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、スルファミド類、抗生物質類(ペニシリン、テトラサイクリン等)、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、p-ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、及びその塩など種々のものが使用可能である。また、防腐剤としては防菌防微ハンドブック(技報堂:1986)、防菌防黴剤事典(日本防菌防黴学会事典編集委員会編)等に記載のものも使用し得る。
防腐剤としてはフェノール誘導体、ヘテロ環化合物が好ましく、ヘテロ環化合物がより好ましく、ヘテロ環化合物(プロキセルXL-II:フジフイルムイメージングカララント社製)が更に好ましい。
防腐剤は単独で添加することも、2種以上を組み合わせ水溶液に添加することもできる。これらの防腐剤は油溶性の構造、水溶性の構造のものなど種々のものが使用可能であるが、好ましくは水溶性の防腐剤である。
中でも、少なくとも1種の防腐剤が、ヘテロ環化合物であることが好ましい。本発明では、防腐剤を2種以上併用して使用すると、本発明の効果が更に良好に発揮される。例えば、ヘテロ環化合物と抗生物質の組み合わせ、ヘテロ環化合物とフェノール誘導体との組み合わせ等が好ましく挙げられる。2種の防腐剤を組み合わせる場合の含有量比は、特に限定的ではないが、防腐剤A/防腐剤B=0.01~100(質量比)の範囲が好ましい。
水溶液への防腐剤の添加量は広い範囲で使用可能であるが、好ましくは、0.001~10質量%、より好ましくは、0.1~5質量%である。防腐剤の含有量を上記の範囲とすることで水溶液中の菌の増殖を抑制するという効果がある。
上記水溶液は、更に、pH調整剤を含有することができる。
また、上記水溶液には、一般式(1)で表される化合物とともに他の着色剤を併用して、より好ましい色相に調整してもよい。併用する染料としては、任意の染料が用いられ得る。
〔着色組成物〕
本発明の着色組成物は、上記一般式(1)で表される化合物を含有する。
本発明の着色組成物は、上記一般式(1)で表される化合物を含有する。
一般式(1)で表される化合物の着色組成物中での含有量は、0.2~20質量%が好ましく、0.5~10質量%がより好ましく、1.0~8.0質量%が特に好ましい。
本発明の着色組成物は、全染料を好ましくは、0.2~20質量%含有し、より好ましくは、0.5~10質量%含有し、特に好ましくは1.0~8.0質量%含有する。
本発明の着色組成物は、全染料を好ましくは、0.2~20質量%含有し、より好ましくは、0.5~10質量%含有し、特に好ましくは1.0~8.0質量%含有する。
本発明の着色組成物はpH調整剤により、25℃での着色組成物のpHが7.0~10.0に調整されていることが好ましく、pHが7.5~9.5に調整されていることがより好ましい。pHが7.0以上である場合は染料の溶解性が向上してノズルの詰まりを防止できる。また、pHが10.0以下であればインクの長期貯蔵安定性に優れる傾向がある。
着色組成物に用いられるpH調整剤としては、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好ましく、炭酸水素リチウムがより好ましい。
本発明の着色組成物の用途は、特に制限されるべきものではなく、インクジェットなどの印刷用のインク組成物、感熱記録材料におけるインクシート、電子写真用のカラートナー、LCD、PDPなどのディスプレイやCCDなどの撮像素子で用いられるカラーフィルター、各種繊維の染色のための染色液などの調製に好ましく用いることができるが、特にインクジェット記録用インク組成物が好ましい。
着色組成物の製造方法は、上記水溶液を用いることができる。
着色組成物は、ブラックインクが好適であるが、ブラックインクに制限されるべきものではなく、他の染料あるいは顔料との混合により任意の色のインクを包含することができる。例えば、国際公開第2012/014954号[0220]~[0232]記載の色素などが挙げられる。
着色組成物の製造方法は、少なくとも水溶液を用いて上記粘度範囲の所望のインク組成物を作製する工程(以下、調液工程ともいう)を含む。
調液工程とは、上記のようにして得られた水溶液を特定の粘度を有し、かつ所望の用途のインク組成物に調液する工程であり、最終製品であってもよいし、中間製品であってもよい。この調液工程には水溶液を媒体、好ましくは水性媒体で希釈する工程が少なくとも含まれる。油溶性染料を含む水溶液は、この希釈工程で使用する媒体に特に制限はないが、水性媒体中に乳化分散され、水性インク組成物として調製されることが好ましい。この媒体には、必要な濃度の各種成分が含まれていてもよいし、この成分を別途水溶液に添加するようにしてもよいし、それら両者を組みあわせてもよい。
本発明により製造された着色組成物は、染料濃度が高濃度な水溶液を用いて製造されたために通常の方法で製造された着色組成物よりも染料の溶解性が向上し、ひいては吐出安定性が向上する。
着色組成物に用いられるpH調整剤としては、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好ましく、炭酸水素リチウムがより好ましい。
本発明の着色組成物の用途は、特に制限されるべきものではなく、インクジェットなどの印刷用のインク組成物、感熱記録材料におけるインクシート、電子写真用のカラートナー、LCD、PDPなどのディスプレイやCCDなどの撮像素子で用いられるカラーフィルター、各種繊維の染色のための染色液などの調製に好ましく用いることができるが、特にインクジェット記録用インク組成物が好ましい。
着色組成物の製造方法は、上記水溶液を用いることができる。
着色組成物は、ブラックインクが好適であるが、ブラックインクに制限されるべきものではなく、他の染料あるいは顔料との混合により任意の色のインクを包含することができる。例えば、国際公開第2012/014954号[0220]~[0232]記載の色素などが挙げられる。
着色組成物の製造方法は、少なくとも水溶液を用いて上記粘度範囲の所望のインク組成物を作製する工程(以下、調液工程ともいう)を含む。
調液工程とは、上記のようにして得られた水溶液を特定の粘度を有し、かつ所望の用途のインク組成物に調液する工程であり、最終製品であってもよいし、中間製品であってもよい。この調液工程には水溶液を媒体、好ましくは水性媒体で希釈する工程が少なくとも含まれる。油溶性染料を含む水溶液は、この希釈工程で使用する媒体に特に制限はないが、水性媒体中に乳化分散され、水性インク組成物として調製されることが好ましい。この媒体には、必要な濃度の各種成分が含まれていてもよいし、この成分を別途水溶液に添加するようにしてもよいし、それら両者を組みあわせてもよい。
本発明により製造された着色組成物は、染料濃度が高濃度な水溶液を用いて製造されたために通常の方法で製造された着色組成物よりも染料の溶解性が向上し、ひいては吐出安定性が向上する。
水溶液を作製する際には、濾過により固形分であるゴミを除く工程(濾過工程)を加えることが好ましい。この作業には濾過フィルターを使用するが、このときの濾過フィルターとは、有効径が1μm以下、好ましくは0.3μm以下のフィルターを用いる。フィルターの材質としては種々のものが使用できるが、特に水溶性染料の水溶液の場合には、水系の溶媒用に作製されたフィルターを用いるのが好ましい。中でも特にゴミの出にくい、ポリマー材料で作製されたジャケット型のフィルターを用いるのが好ましい。濾過法としては送液によりジャケットを通過させてもよいし、加圧濾過、減圧濾過のいずれの方法も利用可能である。
本発明では、粘度低下剤を用いていてもよく、上記濾過処理を抵抗なく行うことができる。
本発明では、粘度低下剤を用いていてもよく、上記濾過処理を抵抗なく行うことができる。
水溶液を作製する工程や調液工程において、染料やその他の成分を溶解する方法としては、攪拌による溶解、超音波照射による溶解、振とうによる溶解等種々の方法が使用可能である。中でも特に攪拌法が好ましく使用される。攪拌を行う場合、公知の流動攪拌や反転アジターやディゾルバを利用した剪断力を利用した攪拌など、種々の方式が利用可能である。一方では、磁気攪拌子のように、容器底面との剪断力を利用した攪拌法も好ましく利用できる。
次に、本発明の水溶液及び着色組成物に用いられる染料について説明する。この染料としては、特に制限はないが、λmaxが500nmから700nmにあり、かつ吸光度1.0に規格化した希薄溶液の吸収スペクトルにおける半値幅(Wλ,1/2)が100nm以上、好ましくは120nm以上500nm以下、更に好ましくは120nm以上350nm以下である一般式(1)で表されるアゾ化合物を少なくとも1種含むことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物単独で、画像品質の高い「(しまりのよい)黒」=観察光源によらず、かつB,G,Rのいずれかの色調が強調されにくい黒を実現できる場合は、この染料を単独で水溶液又はインク組成物の原料として使用することも可能であるが、通常、インク組成物としてはこの染料の吸収が低い領域をカバーする染料と併用するのが一般的である。通常、一般式(1)で表されるアゾ化合物を用いるインク組成物の場合は、イエロー~レッド領域に主吸収(λmaxが350nmから500nm)を有する他の染料と併用するのが好ましい。また、更に他の染料と併用してインク組成物を作製することも可能である。
他の染料は、水溶液に用いることができるが、好ましくはインク組成物の調製のときに混合して用いることが貯蔵安定性の観点から好ましい。
他の染料は、水溶液に用いることができるが、好ましくはインク組成物の調製のときに混合して用いることが貯蔵安定性の観点から好ましい。
本発明の着色組成物は、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有しうる。その他の添加剤としては、後述のインクジェット記録用インクに使用しうる添加剤が挙げられる。
[インクジェット記録用インク]
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。
本発明のインクジェット記録用インクは、一般式(1)で表される化合物を含有する。
インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。
本発明のインクジェット記録用インクは、一般式(1)で表される化合物を含有する。
インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
本発明で使用される添加剤としては、国際公開第2012/014954号記載の添加剤を使用することができる。使用形態や使用方法などについては、上記特許文献に記載されている内容を好ましく使用することができる。
本発明のインクジェット記録用インク100質量%中、一般式(1)で表される化合物を0.2質量%以上10質量%以下含有するのが好ましく、1質量%以上6質量%以下含有するのがより好ましい。また、本発明のインクジェット記録用インクには、一般式(1)で表される化合物とともに、他の色素を併用してもよい。2種類以上の色素を併用する場合は、色素の含有量の合計が上記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、粘度が30mPa・s以下であるのが好ましい。また、その表面張力は25mN/m以上70mN/m以下であるのが好ましい。粘度及び表面張力は、種々の添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤及び界面活性剤を添加することによって、調整できる。
本発明のインクジェット記録用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。特にブラック色調のインクジェット記録用インクに好ましく利用される。
本発明のインク組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピングなどの記録方法に使用でき、特にインクジェット記録方法における使用に適する。
[インクジェット記録方法]
本発明は、本発明の着色組成物又はインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法にも関する。
本発明は、本発明の着色組成物又はインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法にも関する。
[インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物]
本発明のインクジェットプリンタカートリッジ(インクジェット記録用インクカートリッジ)は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを充填したものである。また、本発明のインクジェット記録物は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したものである。
本発明のインクジェットプリンタカートリッジ(インクジェット記録用インクカートリッジ)は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを充填したものである。また、本発明のインクジェット記録物は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したものである。
以下に、本発明のインクを用いてインクジェットプリントをするのに用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。
記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10~250μm、坪量は10~250g/m2が望ましい。
記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10~250μm、坪量は10~250g/m2が望ましい。
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特開昭62-245258号、同62-136648号、同62-110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバックコート層に添加しても、カールを防止することができる。
本発明のインクは、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、機器、操作等は本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り「%」及び「部」は、「質量%」及び「質量部」を表し、分子量とは質量平均分子量のことを示す。
(合成例1)BLACK-1の合成
合成スキームを下記に示す。
合成スキームを下記に示す。
<中間体aの合成>
三つ口フラスコに、4’-メチルアセトフェノン268g(2モル)、マロノニトリル152g(2.3モル)、酢酸アンモニウム30.8g(0.4モル)、酢酸91mLとトルエン400mLを添加し、内温100℃まで昇温した。2時間攪拌後、内温を25℃まで冷却し、イソプロピルアルコール400mL、メタノール400mLを加え、析出した結晶を濾別した。結晶をイソプロピルアルコール100mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体aを165g得た。
三つ口フラスコに、4’-メチルアセトフェノン268g(2モル)、マロノニトリル152g(2.3モル)、酢酸アンモニウム30.8g(0.4モル)、酢酸91mLとトルエン400mLを添加し、内温100℃まで昇温した。2時間攪拌後、内温を25℃まで冷却し、イソプロピルアルコール400mL、メタノール400mLを加え、析出した結晶を濾別した。結晶をイソプロピルアルコール100mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体aを165g得た。
<中間体bの合成>
三つ口フラスコに、中間体a 165g(0.91モル)、硫黄28.2g(0.88モル)とメタノール900mLを添加した。この懸濁液へ炭酸水素ナトリウム28.2g(0.09モル)を添加し、内温60℃まで昇温した。3時間攪拌後、内温15℃まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶をイソプロピルアルコール100mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体bを96.5g得た。
三つ口フラスコに、中間体a 165g(0.91モル)、硫黄28.2g(0.88モル)とメタノール900mLを添加した。この懸濁液へ炭酸水素ナトリウム28.2g(0.09モル)を添加し、内温60℃まで昇温した。3時間攪拌後、内温15℃まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶をイソプロピルアルコール100mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体bを96.5g得た。
<中間体dの合成>
中間体c 8.7g(0.025モル)を水200mLに懸濁させ、12N塩酸10mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム1.7g(0.025モル)の水溶液30mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸1gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体b 5.4g(0.025モル)と酢酸リチウム5gをメタノール300mL、N-メチルピロリドン(NMP)50mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。塩酸を加え、析出した結晶を濾別し、アセトン400mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体dの茶色結晶を7.4g得た。
中間体c 8.7g(0.025モル)を水200mLに懸濁させ、12N塩酸10mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム1.7g(0.025モル)の水溶液30mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸1gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体b 5.4g(0.025モル)と酢酸リチウム5gをメタノール300mL、N-メチルピロリドン(NMP)50mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。塩酸を加え、析出した結晶を濾別し、アセトン400mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体dの茶色結晶を7.4g得た。
<BLACK-1の合成>
中間体d 5.7g(0.01モル)、中間体e(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)4.6g(0.01モル)及び水150mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル1.4g(0.012モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール900mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-1の黒色結晶6.0gを得た。
1H NMR: δ= 13.02 (s, 1H), 10.35 (s, 1H), 9.84 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.82 (d, 2H), 7.78 (d, 2H), 7.69 (d, 2H), 7.59 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.46 (d, 2H),2.81 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で618nm(ε=53000)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中で701nm(ε=58300)であった。
中間体d 5.7g(0.01モル)、中間体e(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)4.6g(0.01モル)及び水150mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル1.4g(0.012モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール900mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-1の黒色結晶6.0gを得た。
1H NMR: δ= 13.02 (s, 1H), 10.35 (s, 1H), 9.84 (s, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.82 (d, 2H), 7.78 (d, 2H), 7.69 (d, 2H), 7.59 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.46 (d, 2H),2.81 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で618nm(ε=53000)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中で701nm(ε=58300)であった。
(合成例2)BLACK-2の合成
合成スキームを下記に示す。
合成スキームを下記に示す。
<中間体b’の合成>
三つ口フラスコに、4’-メチルアセトフェノン39.4g(0.29モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド19g、酢酸エチル300mLを添加し、内温35℃まで昇温した後、臭素48.3g(0.30モル)を添加し、30分攪拌後、水225mLに溶解させたチオウレア22.4gを30分かけて添加した。1時間半撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶を水100mLで2回、イソプロピルアルコール100mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体b’を62g得た。
三つ口フラスコに、4’-メチルアセトフェノン39.4g(0.29モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド19g、酢酸エチル300mLを添加し、内温35℃まで昇温した後、臭素48.3g(0.30モル)を添加し、30分攪拌後、水225mLに溶解させたチオウレア22.4gを30分かけて添加した。1時間半撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶を水100mLで2回、イソプロピルアルコール100mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体b’を62g得た。
<中間体d’の合成>
中間体c 8.7g(0.025モル)を水200mLに懸濁させ、12N塩酸10mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム1.7g(0.025モル)の水溶液30mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸1gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体b’ 6.8g(0.025モル)と酢酸リチウム5gをメタノール300mL、NMP50mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、アセトン400mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体d’の茶色結晶を10.0g得た。
中間体c 8.7g(0.025モル)を水200mLに懸濁させ、12N塩酸10mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム1.7g(0.025モル)の水溶液30mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸1gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体b’ 6.8g(0.025モル)と酢酸リチウム5gをメタノール300mL、NMP50mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、アセトン400mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体d’の茶色結晶を10.0g得た。
<BLACK-2の合成>
中間体d’5.5g(0.01モル)、中間体e(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)4.6g(0.01モル)及び水150mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル1.4g(0.012モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール900mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-2の黒色結晶5.0gを得た。
1H NMR: δ= 13.11 (s, 1H), 10.28 (s, 1H), 9.86 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.35 (d, 2H), 7.68-7.60 (m, 8H), 7.45 (d, 2H), 2.83 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で611nm(ε=45800)、DMF中で675nm(ε=61500)であった。
中間体d’5.5g(0.01モル)、中間体e(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)4.6g(0.01モル)及び水150mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル1.4g(0.012モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール900mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-2の黒色結晶5.0gを得た。
1H NMR: δ= 13.11 (s, 1H), 10.28 (s, 1H), 9.86 (s, 1H), 9.49 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.35 (d, 2H), 7.68-7.60 (m, 8H), 7.45 (d, 2H), 2.83 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で611nm(ε=45800)、DMF中で675nm(ε=61500)であった。
(合成例3)BLACK-8の合成
合成スキームを下記に示す。
合成スキームを下記に示す。
<中間体3bの合成>
三つ口フラスコに、4’-メトキシアセトフェノン7.5g(0.05モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.2g、酢酸エチル50mLを添加し、内温35℃まで昇温した後、臭素2.65mLを添加し、30分攪拌後、水38mLに溶解させたチオウレア3.4gを30分かけて添加した。1時間半撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶を水15mLで2回、イソプロピルアルコール15mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体3b 8.5gを得た。
三つ口フラスコに、4’-メトキシアセトフェノン7.5g(0.05モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド3.2g、酢酸エチル50mLを添加し、内温35℃まで昇温した後、臭素2.65mLを添加し、30分攪拌後、水38mLに溶解させたチオウレア3.4gを30分かけて添加した。1時間半撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶を水15mLで2回、イソプロピルアルコール15mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体3b 8.5gを得た。
<中間体3cの合成>
共通中間体A 4.8g(0.014モル)を水100mLに懸濁させ、12N塩酸5mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム1.0g(0.015モル)の水溶液15mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸0.5gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体3b 2.9g(0.01モル)と酢酸リチウム2.5gをメタノール150mL、NMP25mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、アセトン200mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体3cの茶色結晶を6.4g得た。
共通中間体A 4.8g(0.014モル)を水100mLに懸濁させ、12N塩酸5mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム1.0g(0.015モル)の水溶液15mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸0.5gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体3b 2.9g(0.01モル)と酢酸リチウム2.5gをメタノール150mL、NMP25mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、アセトン200mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体3cの茶色結晶を6.4g得た。
<BLACK-8の合成>
中間体3c 4.0g(0.007モル)、共通中間体B(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)4.9g(0.011モル)及び水150mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル1.7g(0.015モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール500mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-8の黒色結晶3.0gを得た。
1H NMR: δ= 13.18 (s, 1H), 10.22 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.45 (d, 2H), 7.65 (d, 2H), 7.64 (d, 2H), 7.60 (d, 2H), 7.57 (d, 2H), 7.17 (d, 2H),3.91 (s, 3H), 2.82 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で620nm(ε=48900)、DMF中で679nm(ε=70900)であった。
中間体3c 4.0g(0.007モル)、共通中間体B(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)4.9g(0.011モル)及び水150mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル1.7g(0.015モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール500mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-8の黒色結晶3.0gを得た。
1H NMR: δ= 13.18 (s, 1H), 10.22 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.45 (d, 2H), 7.65 (d, 2H), 7.64 (d, 2H), 7.60 (d, 2H), 7.57 (d, 2H), 7.17 (d, 2H),3.91 (s, 3H), 2.82 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で620nm(ε=48900)、DMF中で679nm(ε=70900)であった。
(合成例4)BLACK-4の合成
合成スキームを下記に示す。
合成スキームを下記に示す。
<中間体4bの合成>
三つ口フラスコに、4’-クロロアセトフェノン15.5g(0.10モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド6.4g、酢酸エチル100mLを添加し、内温35℃まで昇温した後、臭素5.30mLを添加し、30分攪拌後、水75mLに溶解させたチオウレア6.9gを30分かけて添加した。1時間半撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶を水15mLで2回、イソプロピルアルコール15mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体4b 18.9gを得た。
三つ口フラスコに、4’-クロロアセトフェノン15.5g(0.10モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド6.4g、酢酸エチル100mLを添加し、内温35℃まで昇温した後、臭素5.30mLを添加し、30分攪拌後、水75mLに溶解させたチオウレア6.9gを30分かけて添加した。1時間半撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別した。結晶を水15mLで2回、イソプロピルアルコール15mLで2回洗浄後、50℃で乾燥し黄色結晶の中間体4b 18.9gを得た。
<中間体4cの合成>
共通中間体A 7.6g(0.022モル)を水150mLに懸濁させ、12N塩酸8.6mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム5.9g(0.086モル)の水溶液6mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、尿素0.15gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体4b 5.8g(0.020モル)と酢酸リチウム5.8gをメタノール150mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、酢酸エチル200mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体4cの茶色結晶を10.5g得た。
共通中間体A 7.6g(0.022モル)を水150mLに懸濁させ、12N塩酸8.6mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム5.9g(0.086モル)の水溶液6mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、尿素0.15gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体4b 5.8g(0.020モル)と酢酸リチウム5.8gをメタノール150mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、酢酸エチル200mLで洗浄した。50℃で乾燥して、中間体4cの茶色結晶を10.5g得た。
<BLACK-4の合成>
中間体4c 6.0g(0.011モル)、共通中間体B(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)9.7g(0.021モル)及び水180mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル2.5g(0.021モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール500mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-4の黒色結晶5.2gを得た。
1H NMR: δ= 13.14 (s, 1H), 10.29 (s, 1H), 9.86 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.47 (d, 2H), 7.67 (d, 2H), 7.66 (d, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.59 (d, 2H), 7.58 (d, 2H), 2.82 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で605nm(ε=54900)、DMF中で684nm(ε=72900)であった。
中間体4c 6.0g(0.011モル)、共通中間体B(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)9.7g(0.021モル)及び水180mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル2.5g(0.021モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール500mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水200mLに加え、そこへイソプロピルアルコール500mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-4の黒色結晶5.2gを得た。
1H NMR: δ= 13.14 (s, 1H), 10.29 (s, 1H), 9.86 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 8.47 (d, 2H), 7.67 (d, 2H), 7.66 (d, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.59 (d, 2H), 7.58 (d, 2H), 2.82 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で605nm(ε=54900)、DMF中で684nm(ε=72900)であった。
(合成例5)BLACK-6の合成
合成スキームを下記に示す。
合成スキームを下記に示す。
<中間体5bの合成>
三つ口フラスコに、2-ブロモ-4’-ニトロアセトフェノン25g(0.102モル)、チオウレア7.8gを水78mLに懸濁させ、50℃で20分撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別し、中間体5b 20.5gを得た.
三つ口フラスコに、2-ブロモ-4’-ニトロアセトフェノン25g(0.102モル)、チオウレア7.8gを水78mLに懸濁させ、50℃で20分撹拌し、室温まで冷却し、析出した結晶を濾別し、中間体5b 20.5gを得た.
<中間体5cの合成>
共通中間体A 3.8g(0.011モル)を水76mLに懸濁させ、12N塩酸4.3mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム0.79g(0.011モル)の水溶液12mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸0.5gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体3b 2.2g(0.01モル)と酢酸リチウム4.0gをNMP44mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、50℃で乾燥して、中間体5cの茶色結晶を5.0g得た。
共通中間体A 3.8g(0.011モル)を水76mLに懸濁させ、12N塩酸4.3mLを室温で滴下した。氷浴で内温4℃まで冷却後、内温5℃以下で亜硝酸ナトリウム0.79g(0.011モル)の水溶液12mLを滴下し、30分間攪拌した。その後、アミド硫酸0.5gを添加し、引き続き内温5℃で10分撹拌しジアゾニウム溶液を得た。別途、中間体3b 2.2g(0.01モル)と酢酸リチウム4.0gをNMP44mLに懸濁させ、先のジアゾニウム溶液を室温で20分かけて滴下した。析出した結晶を濾別し、50℃で乾燥して、中間体5cの茶色結晶を5.0g得た。
<BLACK-6の合成>
中間体5c 5.0g(0.008モル)、共通中間体B(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)3.8g(0.008モル)及び水50mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル0.97g(0.008モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール300mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水100mLに加え、そこへイソプロピルアルコール300mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-6の黒色結晶4.7gを得た。
1H NMR: δ= 13.22 (s, 1H), 10.32 (s, 1H), 9.86 (s, 1H), 9.56 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.59 (d, 2H), 8.44 (d, 2H), 7.65 (d, 2H), 7.64 (d, 2H), 7.60 (d, 2H), 7.58 (d, 2H), 2.83 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で603nm(ε=55000)、DMF中で674nm(ε=70600)であった。
中間体5c 5.0g(0.008モル)、共通中間体B(特開2012-177073号公報記載の方法で合成)3.8g(0.008モル)及び水50mLの懸濁液に室温で亜硝酸イソアミル0.97g(0.008モル)を滴下した。内温40℃で2時間攪拌後、pH8.3となるまで4M水酸化リチウム水溶液を滴下した。続いてイソプロピルアルコール300mLを滴下し、結晶を濾別後、イソプロピルアルコールで洗浄した。単離結晶を水100mLに加え、そこへイソプロピルアルコール300mLを滴下した。5分撹拌した後に、結晶を濾別し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた結晶を水に溶解し、リチウムイオンで充填した陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR-120)を通液させた後、濃縮した。得られた結晶を50℃で乾燥し、BLACK-6の黒色結晶4.7gを得た。
1H NMR: δ= 13.22 (s, 1H), 10.32 (s, 1H), 9.86 (s, 1H), 9.56 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.59 (d, 2H), 8.44 (d, 2H), 7.65 (d, 2H), 7.64 (d, 2H), 7.60 (d, 2H), 7.58 (d, 2H), 2.83 (s, 3H), 400 MHz in DMSO-d6
溶液スペクトルのλmaxは、水中で603nm(ε=55000)、DMF中で674nm(ε=70600)であった。
実施例で使用したその他のアゾ化合物も上記と同様の条件及び操作を組み合わせることにより合成できる。
以下に比較例に使用した比較化合物(BKR-1~BKR-12)を示す。
[水溶液の調製]
本発明の水溶液を、ここでは「インク原液」と称する。
[実施例-1]
化合物(BLACK-1)100gを超純水900gに室温で撹拌しながら溶解後、分割添加して溶解後、防腐剤(プロセキセルXL-II)を固形分として0.1gを添加した。引き続き、0.2μmのメンブランフィルターを用いて不溶物のろ過を行い、インク原液-1を得た。
本発明の水溶液を、ここでは「インク原液」と称する。
[実施例-1]
化合物(BLACK-1)100gを超純水900gに室温で撹拌しながら溶解後、分割添加して溶解後、防腐剤(プロセキセルXL-II)を固形分として0.1gを添加した。引き続き、0.2μmのメンブランフィルターを用いて不溶物のろ過を行い、インク原液-1を得た。
[実施例-2]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-2)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-2を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-2)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-2を得た。
[実施例-3]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-3)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-3を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-3)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-3を得た。
[実施例-4]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-4)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-4を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-4)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-4を得た。
[実施例-5]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-5)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-5を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-5)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-5を得た。
[実施例-6]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-6)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-6を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-6)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-6を得た。
[実施例-7]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-7)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-7を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-7)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-7を得た。
[実施例-8]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-8)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-8を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-8)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-8を得た。
[実施例-9]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-9)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-9を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-9)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-9を得た。
[実施例-10]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-10)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-10を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-10)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-10を得た。
[実施例-11]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-15)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-11を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-15)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-11を得た。
[実施例-12]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-16)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-12を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-16)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-12を得た。
[実施例-13]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-17)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-13を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-17)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-13を得た。
[実施例-14]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-18)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-14を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-18)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-14を得た。
[実施例-15]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-19)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-15を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-19)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-15を得た。
[実施例-16]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-20)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-16を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-20)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-16を得た。
[実施例-17]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-21)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-17を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-21)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-17を得た。
[実施例-18]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-22)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-18を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-22)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-18を得た。
[実施例-19]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-35)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-19を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-35)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-19を得た。
[実施例-20]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-36)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-20を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-36)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-20を得た。
[実施例-21]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-37)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-21を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-37)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-21を得た。
[実施例-22]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-38)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-22を得た。
[実施例-23]
炭酸水素リチウム(pH調整剤)0.1gを超純水900gに室温で撹拌しながら溶解後、引き続き、化合物(BLACK-1)100gを室温で撹拌しながら分割添加して溶解後、防腐剤(プロセキセルXL-II)を固形分として0.1gを添加した。引き続き、0.2μmのメンブランフィルターを用いて不要物のろ過を行い、インク原液-23を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-38)を用いた以外は、実施例-1と同様の操作を行い、インク原液-22を得た。
[実施例-23]
炭酸水素リチウム(pH調整剤)0.1gを超純水900gに室温で撹拌しながら溶解後、引き続き、化合物(BLACK-1)100gを室温で撹拌しながら分割添加して溶解後、防腐剤(プロセキセルXL-II)を固形分として0.1gを添加した。引き続き、0.2μmのメンブランフィルターを用いて不要物のろ過を行い、インク原液-23を得た。
[実施例-24]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-2)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、インク原液-24を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-2)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、インク原液-24を得た。
[実施例-25]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-3)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、インク原液-25を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-3)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、インク原液-25を得た。
[実施例-26]
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-4)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、インク原液-26を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに(BLACK-4)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、インク原液-26を得た。
[比較例-1]
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-3)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-1を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-3)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-1を得た。
[比較例-2]
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-4)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-2を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-4)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-2を得た。
[比較例-3]
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-7)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-3を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-7)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-3を得た。
[比較例-4]
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-8)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-4を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-8)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-4を得た。
[比較例-5]
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-9)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-5を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-9)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-5を得た。
[比較例-6]
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-10)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-6を得た。
化合物(BLACK-1)の代わりに比較化合物(BKR-10)を用いた以外は、実施例-23と同様の操作を行い、比較用インク原液-6を得た。
〔インク原液の貯蔵安定性試験方法〕
pH値変化に関しては、インク調液直後のpH値(液温25℃)と強制熱経時試験(60℃で7日間保管)後のpH値(液温25℃)の値を基に、以下のような水準を設定した。
pH値変化に関しては、インク調液直後のpH値(液温25℃)と強制熱経時試験(60℃で7日間保管)後のpH値(液温25℃)の値を基に、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3未満
B:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3以上0.5未満
C:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.5以上0.7未満
D:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.7以上
B:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3以上0.5未満
C:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.5以上0.7未満
D:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.7以上
ABS値変化に関しては、インク原液調液直後のインク原液を1/5000に超純水で希釈後のABS(吸光度)値と強制熱経時試験(60℃で7日間保管)後インク原液を1/5000に超純水で希釈後のABS値を基に、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05未満
B:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05以上0.10未満
C:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.10以上0.15未満
D:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.15以上
A:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05未満
B:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05以上0.10未満
C:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.10以上0.15未満
D:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.15以上
上記、実施例-1~26、比較例-1~6で作成したインク原液をそれぞれ60℃で1週間(7日間)保管した。強制熱経時試験前後のインク原液の液物性変化を下表1に示す。
〔インク組成物の調製〕
以下の表2及び表3に示した組成に基づき、各成分を常温において30分間攪拌した後、得られた溶液を目開き1.0μmのメンブランフィルターを用いて濾過することにより各インク組成物を得た。なお表2及び表3中において、各成分の数値はインク組成物の質量を100%とした場合の各成分の質量%を示し、更に水の量を示す「残」は、水以外の成分とあわせて合計100%になる量を示す。
以下の表2及び表3に示した組成に基づき、各成分を常温において30分間攪拌した後、得られた溶液を目開き1.0μmのメンブランフィルターを用いて濾過することにより各インク組成物を得た。なお表2及び表3中において、各成分の数値はインク組成物の質量を100%とした場合の各成分の質量%を示し、更に水の量を示す「残」は、水以外の成分とあわせて合計100%になる量を示す。
表2及び表3中、ブラックインク用水溶性染料としては、本発明のアゾ色素の例として上記(BLACK-1)~(BLACK-44)で表される化合物を便宜使用した。また、色相の調整の観点で調色用染料として下記(YELLOW-1)~(YELLOW-4)で表される化合物も便宜併用した例を示す。また、比較例として上記比較化合物(BKR-1)~(BKR-12)を用いた。
〔インクの貯蔵安定性試験方法〕
pH値変化に関しては、インク調液直後のpH値(液温25℃)と強制熱経時試験(60℃で7日間保管)後のpH値(液温25℃)の値を基に、以下のような水準を設定した。
pH値変化に関しては、インク調液直後のpH値(液温25℃)と強制熱経時試験(60℃で7日間保管)後のpH値(液温25℃)の値を基に、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3未満
B:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3以上0.5未満
C:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.5以上0.7未満
D:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.7以上
ABS値変化に関しては、インク調液直後のインク組成物を1/4500に超純水で希釈後のABS(吸光度)値と強制熱経時試験(60℃で7日間保管)後のインク組成物を1/4500に超純水で希釈後のABS値を基に、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05未満
B:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05以上0.10未満
C:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.10以上0.15未満
D:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.15以上
B:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.3以上0.5未満
C:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.5以上0.7未満
D:強制熱経時試験前後のpH値の差が、0.7以上
ABS値変化に関しては、インク調液直後のインク組成物を1/4500に超純水で希釈後のABS(吸光度)値と強制熱経時試験(60℃で7日間保管)後のインク組成物を1/4500に超純水で希釈後のABS値を基に、以下のような水準を設定した。
A:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05未満
B:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.05以上0.10未満
C:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.10以上0.15未満
D:強制熱経時試験前後のABS値の差が、0.15以上
下記表2及び表3に示した組成に基づき調製したインク組成物B01~B46をそれぞれ60℃で1週間保管した(強制熱経時試験)。強制熱経時試験前後のインク組成物の液物性変化をインク貯蔵安定性として下記表4に示す。
<ブロンズ光沢>
インクジェット記録用インクについて、インクジェット専用記録媒体(写真用紙<光沢>)に、1平方インチ当たり1.5~2.2mgの打ち込み量になるようにブラックのベタ印字を行い、得られた印刷物を、光沢度計(PG-1M、日本電色工業株式会社製)を用いて測定し(測定角度60度)、光沢度を求めた。印字は、20℃40%RH(相対湿度)と35℃60%RHの2つの環境下で行った。得られた光沢度と以下の式に基づいて計算した上昇値をブロンズ現象発生の程度を判定する基準とし、以下の判定基準に基づいて判定を行った。1インチは25.4mmである。
上昇値=光沢度(印刷物)-光沢度(記録媒体)
[判定基準]
評価A:15未満
評価B:15以上35未満
評価C:35以上55未満
評価D:55未満
インクジェット記録用インクについて、インクジェット専用記録媒体(写真用紙<光沢>)に、1平方インチ当たり1.5~2.2mgの打ち込み量になるようにブラックのベタ印字を行い、得られた印刷物を、光沢度計(PG-1M、日本電色工業株式会社製)を用いて測定し(測定角度60度)、光沢度を求めた。印字は、20℃40%RH(相対湿度)と35℃60%RHの2つの環境下で行った。得られた光沢度と以下の式に基づいて計算した上昇値をブロンズ現象発生の程度を判定する基準とし、以下の判定基準に基づいて判定を行った。1インチは25.4mmである。
上昇値=光沢度(印刷物)-光沢度(記録媒体)
[判定基準]
評価A:15未満
評価B:15以上35未満
評価C:35以上55未満
評価D:55未満
<印画濃度>
インクジェット記録用インクを、インクジェットプリンター(キヤノン製ピクサスiP8600、商品名)でフォト光沢紙(キヤノン製写真用紙プロフェッショナルPT-201、商品名)にベタ塗り画像(印加電圧100%での印画画像)を記録した。
作成したベタ塗り画像の印画濃度を反射濃度計(X-Rite310TR、エックスライト社製:Rフィルター)を用いて測定した。
[判定基準]
評価A:ODmax 1.8以上
評価B:ODmax 1.6以上1.8未満
評価C:ODmax 1.5以上1.6未満
評価D:ODmax 1.5以下
インクジェット記録用インクを、インクジェットプリンター(キヤノン製ピクサスiP8600、商品名)でフォト光沢紙(キヤノン製写真用紙プロフェッショナルPT-201、商品名)にベタ塗り画像(印加電圧100%での印画画像)を記録した。
作成したベタ塗り画像の印画濃度を反射濃度計(X-Rite310TR、エックスライト社製:Rフィルター)を用いて測定した。
[判定基準]
評価A:ODmax 1.8以上
評価B:ODmax 1.6以上1.8未満
評価C:ODmax 1.5以上1.6未満
評価D:ODmax 1.5以下
<耐オゾン性>
オゾンガス濃度が5ppm(25℃; 60%RH)に設定された条件下で記録物を7日間、オゾンガスに曝露した。オゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG-EM-01)を用いて設定した。曝露開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X-Rite310TR、エックスライト社製)を使用して各印刷物に記録されている各色のOD値を測定した。なお、反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて光学濃度残存率(ROD)を求めた。式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された各色の耐オゾン性をA~Dにランク付けた。
[判定基準]
評価A:試験開始から7日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価B:試験開始から7日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価C:試験開始から7日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価D:試験開始から7日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
オゾンガス濃度が5ppm(25℃; 60%RH)に設定された条件下で記録物を7日間、オゾンガスに曝露した。オゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG-EM-01)を用いて設定した。曝露開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X-Rite310TR、エックスライト社製)を使用して各印刷物に記録されている各色のOD値を測定した。なお、反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて光学濃度残存率(ROD)を求めた。式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された各色の耐オゾン性をA~Dにランク付けた。
[判定基準]
評価A:試験開始から7日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価B:試験開始から7日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価C:試験開始から7日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価D:試験開始から7日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
<耐光性>
ウェザーメーター(アトラス社製)を使用し、画像にキセノン光(10万ルックス)を7日照射した。照射開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X-Rite310TR、エックスライト社製)を使用して各印刷物に記録されている各色のOD値を測定した。なお、反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された各色の耐光性をA~Dにランク付けた。
[判定基準]
評価A:試験開始から7日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価B:試験開始から7日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価C:試験開始から7日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価D:試験開始から7日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
ウェザーメーター(アトラス社製)を使用し、画像にキセノン光(10万ルックス)を7日照射した。照射開始から一定期間経過ごとに、反射濃度計(X-Rite310TR、エックスライト社製)を使用して各印刷物に記録されている各色のOD値を測定した。なお、反射濃度は、0.7、1.0及び1.8の3点で測定した。
得られた結果から次式:ROD(%)=(D/D0)×100を用いて、光学濃度残存率(ROD)を求めた。式中、Dは曝露試験後のOD値、D0は曝露試験前のOD値を表す。
更に、上記試験の結果に基づき、下記の判定基準を用いて、記録物に記録された各色の耐光性をA~Dにランク付けた。
[判定基準]
評価A:試験開始から7日後のRODが、何れの濃度でも85%以上である。
評価B:試験開始から7日後のRODが、何れか1点の濃度が85%未満になる。
評価C:試験開始から7日後のRODが、何れか2点の濃度が85%未満になる。
評価D:試験開始から7日後のRODが、全ての濃度で85%未満になる。
<観察光源依存性>
インクジェットプリンタ Stylus Color 880(商標)(商品名、セイコーエプソン株式会社製)を使用し、インクジェット記録用インクB01~B46をそれぞれ用いて、インクジェット専用記録媒体(写真用紙クリスピア<高光沢>(商品名、セイコーエプソン株式会社製))に、1平方メートル当たり2.3~3.4gの打ち込み量になるようにブラックのベタ印字を行い、印画物を得た。得られた印刷物の反射スペクトルを分光吸収測定器(島津製作所製、UV-2400)で測定した。反射スペクトルR(λ)は、380nm~780nmを5nm刻みで測定したものを用いた。
観察光源は、以下の15光源を用いた。
D50、A、D65、F1、F2、F3、F4、F5、F6、F7、F8、F9、F10、F11、F12
これらの光源スペクトルP(λ)は、「Technical Report Colorimetry 3rd Edition (CIE 15:2004)」のTable T.1.及びTable T6. 1.記載のスペクトルを発光スペクトルとして用いた。
X,Y,Z表色形における等色関数(CIE 1986)の
インクジェットプリンタ Stylus Color 880(商標)(商品名、セイコーエプソン株式会社製)を使用し、インクジェット記録用インクB01~B46をそれぞれ用いて、インクジェット専用記録媒体(写真用紙クリスピア<高光沢>(商品名、セイコーエプソン株式会社製))に、1平方メートル当たり2.3~3.4gの打ち込み量になるようにブラックのベタ印字を行い、印画物を得た。得られた印刷物の反射スペクトルを分光吸収測定器(島津製作所製、UV-2400)で測定した。反射スペクトルR(λ)は、380nm~780nmを5nm刻みで測定したものを用いた。
観察光源は、以下の15光源を用いた。
D50、A、D65、F1、F2、F3、F4、F5、F6、F7、F8、F9、F10、F11、F12
これらの光源スペクトルP(λ)は、「Technical Report Colorimetry 3rd Edition (CIE 15:2004)」のTable T.1.及びTable T6. 1.記載のスペクトルを発光スペクトルとして用いた。
X,Y,Z表色形における等色関数(CIE 1986)の
は、「Technical Report Colorimetry 3rd Edition (CIE 15:2004)」のTable T.5.記載のものを用いた。
以下の式に従い、印画物の3刺激値X,Y,Zを算出した。
以下の式に従い、印画物の3刺激値X,Y,Zを算出した。
光源のホワイトポイントにおける3刺激値Xn,Yn,Znを以下で定義した。
以下の式に従い、それぞれの色素の反射スペクトルと光源に対するCIE LAB空間における測色値L*,a*,b*を算出した。
ただし、上記式で用いている関数fは以下で定義される。
色相1(L1*,a1*,b1*)と色相2(L2*,a2*,b2*)間の色差ΔEを以下のように定義し、標準光源D50に対するそれぞれの光源との間の色差を計算し、それら色差の最大値をΔEmaxとした。
(色差ΔE)={(L1*-L2*)2+(a1*-a2*)2+(b1*-b2*)2}1/2
(色差ΔE)={(L1*-L2*)2+(a1*-a2*)2+(b1*-b2*)2}1/2
(判定基準)
A:ΔEmax<2
B:2≦ΔEmax<5
C:5≦ΔEmax
A:ΔEmax<2
B:2≦ΔEmax<5
C:5≦ΔEmax
表2及び表3において、*1及び*2は以下に示す通りである。
*1:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
*2:日信化学株式会社製
また、プロキセルXL-2は、プロキセルXL-IIと同じである。
*1:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
*2:日信化学株式会社製
また、プロキセルXL-2は、プロキセルXL-IIと同じである。
表4に示すように、本発明の化合物を用いたインクジェット記録用インクは、インク貯蔵安定性に優れ、ブロンズ光沢が抑制され、印画濃度が高く、観察光源依存性が小さく、耐光性及び耐オゾン性に優れることが分かった。
本発明によれば、耐オゾン性及び耐光性に優れ、ブロンズ光沢が抑制され、印画濃度が高く、種々の光源の下で観察した際に色調の変化が少ない(観察光源依存性が小さい)画像を形成することができ、かつ水溶性インクの貯蔵安定性に優れる化合物を提供することができる。また、本発明によれば、上記化合物を含有する着色組成物及びインクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物を提供することができる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2015年2月27日出願の日本特許出願(特願2015-038777)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本出願は、2015年2月27日出願の日本特許出願(特願2015-038777)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
Claims (7)
- 前記Rがメチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、メチルアミノスルホニル基、塩素原子、又はニトロ基を表す、請求項1に記載の化合物。
- 請求項1又は2に記載の化合物を少なくとも1種含有する着色組成物。
- 請求項1又は2に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
- 請求項4に記載のインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法。
- 請求項4に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
- 請求項4に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
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