WO2016079770A1

WO2016079770A1 - バイオチップを備えた血液検査用プレート

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Publication number: WO2016079770A1
Application number: PCT/JP2014/005810
Authority: WO
Inventors: 昭男武藤
Original assignee: 昭男武藤
Priority date: 2014-11-19
Filing date: 2014-11-19
Publication date: 2016-05-26

Abstract

【課題】　バイオチップによる検査が容易で、小コストで被検査者が自ら採血することも可能な血液検査用プレートを提供する【解決手段】バイオチップ（４）を備えた血液検査用プレート（１）として構成する。血液検査用プレート（１）にはバイオチップ（４）を収納する中空部（５）と採血部（７）を設ける。採血部（７）は、プレート（１）の表面に形成されている窪み（８）と、その先端がプレート（１）の表面から突出しない程度に窪み（８）の中央に埋め込まれている外径が０．２ｍｍ以下の注射針（９）と、窪み（８）を気密的に封鎖している保護フィルム（１１）とから構成する。注射針（９）は中空部（５）と連通させる。指を採血部（７）に押し当てると保護フィルム（１１）が変形して押し込まれ、注射針（９）が指の腹に刺さる。注射針（９）によって採血された血液は中空部（５）のバイオチップ（４）に達する。

Description

バイオチップを備えた血液検査用プレート

　本発明は、半導体素子の表面に抗体等のキャプチャが塗布または貯留されて、特定の物質がキャプチャに結合すると電気的特性が変化して該物質を検出できるようになっているバイオチップに関するものである。

　いわゆるバイオチップは、半導体チップとも呼ばれ、特定の物質を効率よく検出できることが知られている。バイオチップについては色々なタイプのものがあり、例えば特許文献１をはじめとして色々な特許文献においてその構造や製法が提案されているが、概ね次のような構造になっている。すなわちバイオチップは、半導体素子と、その表面に塗布されている抗体等のキャプチャとからなる。キャプチャは特定の物質とのみ結合するようになっており、結合すると半導体素子の電気的特性が変化する。例えば、バイオチップの表面に血液を付着させると、血液中に特定の物質が含まれている場合にはキャプチャにその物質が結合して半導体素子において電気的な状態が変化する。この変化を検出すると特定の物質の有無を検出することができる。

　このようなバイオチップは、血液等の検査対象の液体が少量でも、特定の物質の含有の有無を効率よく検出できるので、医療分野での応用が期待され、例えば、アルツハイマー病の検査への応用が検討されている。アルツハイマー病はアミロイドβやτタンパク質凝集体が少しずつ脳内に蓄積し、それらによって脳細胞が破壊されていくことによって発症することが知られている。アミロイドβは長期にわたって蓄積されていくが、脳内に蓄積しているアミロイドβの量と、血液中のアミロイドβ濃度とには相関がある。一般的に血液中のアミロイドβ濃度は非常に小さく分析計等を使用した従来の検出方法によって濃度を測定するには比較的大量の血液を必要とするし、コストが大きい。しかしながらアミロイドβと結合する抗体が塗布された半導体素子、つまり所定のバイオチップを使用すれば、少量の血液だけで簡単に濃度を検査することができコストが小さくなる。従って、アルツハイマー病が発症する可能性を容易にかつ安価に予想することができる。

　バイオチップによる検査で必要な血液は、資格者である医師によって採血されている。医師が一般的に使用する医療器具は、血液をある程度の量採血するときにも使用されている採血用の注射器であり、被検査者の腕の静脈に注射針を刺して採血するようにしている。ところで、バイオチップにおいて必要とされる血液量はごくわずかでしかない。少量の血液を採血する装置が色々な特許文献によって提案されている。

国際公開公報２００２／０６３３１０号公報特開２００５－１４３５９８号公報特開２００２－２６３０８５号公報

　特許文献２には、微少量の血液を採取する装置が記載されている。特許文献２に記載の装置は、血液が採取される容器と、針とを備えている。容器は基板と、この基板上に貼られている薄い板状の樹脂層と、この樹脂層の上面に貼り合わされている樹脂コートとからなり、樹脂層は中央部が所定の大きさでくり抜かれている。このくり抜きによって内部が中空になっており、この中空部に血液が溜められるようになっている。針は、いわゆる無痛針からなり、その先端は容器の側方から外部に突出しているが、その根元は、樹脂層と樹脂コートの密着している部分に埋められている。つまりこの状態では針は容器内部に連通していない。採血するときには、装置を持って針を皮膚に押し当てて皮膚に刺す。さらに装置を皮膚に押し込むと針が反力で容器の内部に押し込まれる。そうすると針の根元が樹脂層と樹脂コートの密着状態を剥がして中央の中空部に侵入し、針と中空部とが連通する。血液が針から容器内に流れる。

　特許文献３にも、微少量の血液を採取する装置が記載されている。特許文献３に記載の装置は、一方が開放された所定の大きさの容器と、この容器の底面に貼られた圧縮性を備えたスペーサと、容器の底面中央に設けられている中空の針と、弾性を備えたフィルムとからなる。スペーサには中央に円柱状の穴が明けられており、針はこの穴に完全に隠れるように入れられている。またフィルムは容器の開放部を気密的に閉鎖している。採血者は、装置を持ってスペーサが腕の皮膚に当接するようにする。そしてフィルムを指等で押す。そうするとフィルムが押されて容器内の空気が針から外部に押し出されると共に、スペーサが圧縮されてスペーサに埋没していた針が腕の皮膚に刺さる。フィルムの押力を緩めるとフィルムが元に戻ろうとして容器内の気圧が下がる。針から血液が吸い取られて容器内に所定量採血される。なお、特許文献２に記載の装置において、針の外径は８０μｍであり、比較的痛みが感じにくくなるようになっている。

　従来のように採血用の注射器であっても、または特許文献１、２に記載の装置によっても採血することはでき、バイオチップで所望の検査を実施することができる。しかしながらそれぞれにおいて解決すべき問題も見受けられる。まず従来の採血用の注射器の場合には、医師の指導監督のもとに医療従事者が行わなければならない点が問題である。バイオチップによる検査は、ごく少量の血液しか必要とせず手軽に検査できるので、検査官が自分自身で採血できればコストがさらに小さくなる可能性を秘めている。次に特許文献１に記載の装置であるが、この装置は検査者が自分自身で採血できるようになっていて優れているし、使用前においては針はスペーサに埋没しているので恐怖感もないと言える。しかしながらこの装置においても問題が見受けられる。具体的には、使用時にはスペーサが圧縮されて針が突き出るようになっているが、スペーサが均一に圧縮されることが保証されないので、必ずしも針が皮膚に垂直に突き出る保証がない。つまり針が突き出す方向が安定しない。方向が安定しないと、肌を針が突き刺すときに必要以上に広い範囲で肌を傷める可能性がある。特許文献１に記載の装置には、使用後の問題もある。再びスペーサを押したら針が露出してしまうが、これについて格別に考慮がされていない。使用後にも針が露出すると、他人に針が刺さる可能性があり危険がある。特許文献２に記載の装置は、採血後は針が容器内に押し込められるので使用後に他人に針が刺さる虞が小さい。この点では安全であると言える。しかしながらこの装置にも問題が見受けられる。この装備においては無痛針が採用されていて針を刺すときには痛みは感じにくいが、針を容器内に押し込まなければならないのでこのときに皮膚の方に強い圧力が作用するはずである。圧力は断面積に反比例するが、針の直径が非常に小さく断面積が小さいので、針を逆向きに押し込む押力によって針の先端にかかる圧力が高くなるからである。そうするとこの圧力によって針が必要以上に皮膚に深く刺さることになり、採血者に恐怖心が起ってしまう。従来の採血用の注射器、特許文献１、２に記載の装置について共通の問題も見受けられる。バイオチップによって血液を検査する場合には、これらによって採血はできたとしても、検査するために採血された血液をバイオチップに接触させなければならないが、これは検査者によって実施されなければならず煩雑である。そうすると検査にコストがかかる。

　本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたもので、具体的には、バイオチップによる血液検査が容易に実施でき、医師で無くても被検査者が自ら採血することも可能で、被検査者の恐怖心を引き起こすこともないし、採血のための傷は最小限で済み、採血後に誤って他人が針にさされるような危険がない血液検査用プレートを提供することを目的としている。

　本発明は、上記目的を達成するために、バイオチップを備えた血液検査用プレートとして構成する。血液検査用プレートには中空部と採血部とを設けバイオチップは中空部に収納する。採血部は、その直径が指の腹より小さく血液検査用プレートの表面に形成されている窪みと、その先端がプレートの表面から突出しない程度に窪みの中央に埋め込まれている外径が０．２ｍｍ以下の注射針と、窪みを気密的に封鎖している保護フィルムとから構成する。そしてこの注射針は中空部と連通させる。被検査者が指を採血部に押し当てると指の腹の圧力によって保護フィルムが変形して押し込まれ、注射針が保護フィルムを貫通して指の腹に刺さる。このようにして注射針によって採血された血液が中空部に達してバイオチップを浸すようにする。

　かくして、請求項１記載の発明は、上記目的を達成するために、内部に中空部が形成され、表面に特定の物質と結合するキャプチャが塗布または貯留された半導体素子からなるバイオチップが前記中空部に収納されている血液検査用プレートであって、前記血液検査用プレートは、採血部を備え、該採血部は、その直径が指の腹より小さく該血液検査用プレートの表面に形成されている窪みと、その先端が前記表面から突出しない程度に前記窪みの中央に埋め込まれている外径が０．２ｍｍ以下の注射針と、前記窪みを気密的に封鎖している保護フィルムとから構成され、前記注射針は所定の流路によって前記中空部に連通しており、被検査者が指を前記採血部に押し当てると指の腹の圧力によって前記保護フィルムが変形して押し込まれ、前記注射針が前記保護フィルムを貫通して指の腹に刺さり、前記注射針を介して採血された血液が前記中空部に達して前記バイオチップを浸すようになっていることを特徴とする血液検査用プレートとして構成される。
　請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の血液検査用プレートは吸引部を備えており、前記吸引部は、大気圧より小さい低圧になっている吸引室と、前記中空部と前記吸引室とを連通する連通路と、該連通路を気密的に閉鎖しているシールとからなり、前記採血部の前記窪みには所定の空気が入れられて前記保護フィルムで密閉されており、被検査者が指を前記採血部に押し当てると、前記保護フィルムが押し込まれて前記窪み内の空気が圧縮され、この空気圧が前記連通路に達して前記シールを破裂させて前記中空部と前記吸引室とが連通し、前記吸引室の負圧によって採血時に血液が吸引されるようになっていることを特徴とする血液検査用プレートとして構成される。

　以上のように、本発明によると、内部に中空部が形成され、表面に特定の物質と結合するキャプチャが塗布または貯留された半導体素子からなるバイオチップが中空部に収納されている血液検査用プレートとして構成されている。そして血液検査用プレートは採血部を備え、採血部は、その直径が指の腹より小さく血液検査用プレートの表面に形成されている窪みと、その先端が表面から突出しない程度に窪みの中央に埋め込まれている外径が０．２ｍｍ以下の注射針と、窪みを気密的に封鎖している保護フィルムとから構成されている。従って注射針は清潔に維持される。そして本発明によると、注射針は所定の流路によって中空部に連通しており、被検査者が指を採血部に押し当てると指の腹の圧力によって保護フィルムが変形して押し込まれ、注射針が保護フィルムを貫通して指の腹に刺さり、注射針を介して採血された血液が中空部に達してバイオチップを浸すようになっている。つまり被検査者は自分自身で採血することができ、採血に医師を必要としない。また採血された血液は自動的にバイオチップを浸すことになるので、その後の検査も容易に実施できる。そして指の腹が窪みに押し当てられるときに、窪みの大きさだけ指の腹が押し込まれて注射針に刺さるので、注射針は確実に垂直に指の腹に刺さることになる。また窪みによって注射針が刺される箇所が位置決めされることにもなる。これによって指の腹には最小限の傷だけ形成されるだけでそれ以上傷つくことがない。また０．２ｍｍ以下の外径の注射針を使用しているので、痛みをほとんど感じないで済む。被検査者は恐怖心を抱くこと無く採血することができる。そして本発明によると採血部の注射針はプレートの表面から隠れるようになっている。従って採血済みの血液検査用プレートであっても他人が注射針に触れる危険は少ない。また採血済みの血液検査用プレートにおいて採血部の窪みに所定のシール等を貼れば、注射針は完全にシールによって隠れてしまうので、他人が注射針に誤って刺される可能性を実質的に完全に無くすことができ安全である。また他の発明によると、血液検査用プレートは吸引部を備えており、吸引部は、大気圧より小さい低圧になっている吸引室と、中空部と吸引室とを連通する連通路と、該連通路を気密的に閉鎖しているシールとからなり、採血部の窪みには所定の空気が入れられて保護フィルムで密閉されており、被検査者が指を採血部に押し当てると、保護フィルムが押し込まれて窪み内の空気が圧縮され、この空気圧が連通路に達してシールを破裂させて中空部と吸引室とが連通し、吸引室の負圧によって採血時に血液が吸引されるようになっている。つまり血液は自動的に吸引されるので容易に採血できる。

本発明の実施の形態を示す図で、その（Ａ）（Ｂ）はそれぞれ本実施の形態に係る血液検査用プレートの斜視図と正面断面図である。本発明の実施の形態に係る血液検査プレートの作用を説明する図で、その（Ａ）は採血時の、その（Ｂ）は採血後の、それぞれの血液検査プレートを示す正面断面図である。

　本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態に係る血液検査プレート１は、図１に示されているように、扁平な直方体状を呈するプレート本体２からなり、内部にいわゆるバイオチップ４を備えている。バイオチップ４は従来周知であるので詳しくは説明しないが、半導体素子からなり、特定の物質と結合する、抗体等のいわゆるキャプチャがこの半導体素子の表面に塗布されている。また必要に応じて半導体素子には電極等も設けられている。従って血液をバイオチップの表面に接触させれば、血液中に特定の物質が存在する場合にはこれがキャプチャと結合する。そうするとバイオチップ４の電気的特性が変化する。所定の検査器によってこの電気的特性の変化を検出すれば、血液中の特定の物質の有無を検出することができ、さらにはその濃度も検出することができる。

　プレート本体２には、内部に薄い隙間からなる中空部５が形成されている。この中空部５にバイオチップ４が収納されている。プレート本体２には本発明に特有の構造である採血部７も設けられている。採血部７は、プレート本体２の表面に形成された所定の窪み８と、この窪み８内に設けられている注射針９と、窪み８を気密的に封鎖している保護フィルム１１とから構成されている。窪み８の径は指の腹よりも小さく、本実施の形態においては、指の幅の略１／２になっている。注射針９は外径が０．２ｍｍ以下になっている。注射針９はこのように非常に細いので皮膚の痛点に接触する可能性が低く、痛みを感じにくくなっている。このような注射針９は、窪み８の中央部に、その先端が上を向くようにして垂直に設けられ、先端がプレート本体２の表面から突出しないように、かつ窪み８内で露出するように設けられている。プレート本体２には中央の中空部５に連通する管路１３が設けられており、注射針９はこの管路１３に連通している。つまり注射針９は管路１３を介して中空部５に連通していることになる。保護フィルム１１は弾性を備えており、指の押力で容易に変形する。窪み８内には空気が注入されており保護フィルム１１で密封されている。

　本実施の形態に係る血液検査プレート１には、採血時に血液を効率的に吸入するための吸入部１５が設けられている。吸入部１５は、中空部５からプレート体２の表面に貫通する連通路１７と、この連通路１７を気密的に覆っているキャップ１８と、連通路１７に貼られているシール１９とからなる。このシール１９によって連通路１７が気密的に閉鎖されている。キャップ１８の内部は減圧されて大気圧より低圧になっており、これが血液を吸引する吸引室２０になる。シール１９は比較的破れやすい薄い膜からなるが、中空部５と吸引室２０の初期の気圧差によっては破れない程度の強度を備えている。

　本実施の形態に係る血液検査プレート１によって採血する方法を説明する。まず、採血部７を上にして血液検査プレート１を机等に置く。被検査者は採血部７の保護フィルム１１に、人差し指または親指の腹を載せて下方に押す。保護フィルム１１は指の押圧によって下方に押し下げられて窪み８内の空気圧が高くなる。窪み８と連通している中空部８の空気圧も高くなる。そうすると空気圧が高くなった中空部５と低圧の吸引室２０の気圧差が大きくなり、シール１９が破れる。中空部５の空気が吸引室２０に流れて中空部５の空気圧は低圧になる。シール１９が破れるのとほぼ同時に保護フィルム１１は指の押圧によって大きく変形して注射針９が保護フィルム１１を貫通して指の腹に刺さる。注射針９から採血が開始される。この状態が図２の（Ａ）に示されている。中空部５に連通している注射針９は内部が低圧になっているので、血液は効率よく吸引されて中空部５に溜まる。これによってバイオチップ４に必要十分な血液が供給される。指を採血部７から外して採血を完了する。所定の保護シール２２を窪み８に貼る。これによって他人が採血済みの注射針９によって怪我をすることがないし、衛生が確保される。採血済みの血液検査用プレート１は、採血された場所あるいは病院等の検査施設に搬送され、特定物質の濃度が計測される。

　本実施の形態に係る血液検査プレート１は、色々な変形が可能である。例えば、本実施の形態においてはプレート本体２に吸入部１５が設けられているが、これは省略することもでき、管路１３や中空部５の隙間を十分に小さくすれば、毛細管現象によって採血された血液はバイオチップ４まで到達することになる。またバイオチップ４は、採血済みの血液検査プレート１から取り出して検査するように説明したが、血液検査プレート１から取り出すこと無く検査することもできる。つまりプレート本体２に外部から接続可能な電極を設けておき、電極をバイオチップに接続するようにする。このようにすると外部から電極に接続するだけでバイオチップ４を検査することができる。

　１　　血液検査プレート　　　　　　　２　　プレート本体
　４　　バイオチップ　　　　　　　　　５　　中空部
　７　　採血部　　　　　　　　　　　　８　　窪み
　９　　注射針　　　　　　　　　　　１１　　保護フィルム
１５　　吸引部　　　　　　　　　　　１７　　連通管
１８　　キャップ　　　　　　　　　　１９　　シール
２０　　吸引室　　　　　　　　　　　２２　　保護シール

Claims

　内部に中空部が形成され、表面に特定の物質と結合するキャプチャが塗布または貯留された半導体素子からなるバイオチップが前記中空部に収納されている血液検査用プレートであって、
　前記血液検査用プレートは、採血部を備え、該採血部は、その直径が指の腹より小さく該血液検査用プレートの表面に形成されている窪みと、その先端が前記表面から突出しない程度に前記窪みの中央に埋め込まれている外径が０．２ｍｍ以下の注射針と、前記窪みを気密的に封鎖している保護フィルムとから構成され、
　前記注射針は所定の流路によって前記中空部に連通しており、被検査者が指を前記採血部に押し当てると指の腹の圧力によって前記保護フィルムが変形して押し込まれ、前記注射針が前記保護フィルムを貫通して指の腹に刺さり、前記注射針を介して採血された血液が前記中空部に達して前記バイオチップを浸すようになっていることを特徴とする血液検査用プレート。
　請求項１に記載の血液検査用プレートは吸引部を備えており、前記吸引部は、大気圧より小さい低圧になっている吸引室と、前記中空部と前記吸引室とを連通する連通路と、該連通路を気密的に閉鎖しているシールとからなり、
　前記採血部の前記窪みには所定の空気が入れられて前記保護フィルムで密閉されており、
　被検査者が指を前記採血部に押し当てると、前記保護フィルムが押し込まれて前記窪み内の空気が圧縮され、この空気圧が前記連通路に達して前記シールを破裂させて前記中空部と前記吸引室とが連通し、前記吸引室の負圧によって採血時に血液が吸引されるようになっていることを特徴とする血液検査用プレート。