WO2016076292A1 - チェーン - Google Patents

Abstract

チェーン（１１）は、対向する一対の内リンクプレート（１２）と、一対の内リンクプレート（１２）を貫通するブシュ（１７）と、ブシュ（１７）に挿入されるピン（２０）と、一対の内リンクプレート（１２）を外側から挟むように配置されてピン（２０）の両端部が貫通する一対の外リンクプレート（１４）とを備える。ブシュ（１７）とピン（２０）との間には、ピン（２０）を囲むようにシール部（３６）が配置される。シール部（３６）は、ピン（２０）の軸線と交差する方向に延びる複数のパイル糸（３３）を有する円筒状の毛部（３１）を備えている。

Description

チェーン

　本発明は、ブシュとピンとの間に封入される潤滑剤が外部へ漏れ出すことを抑制するとともに、ブシュとピンとの間に外部から異物が進入することを抑制するシール部を備えたチェーンに関する。

　従来、この種のチェーンとしては、内リンクプレートと外リンクプレートとの間にオイルシールが配置されたものが知られている（例えば、特許文献１）。このようなオイルシールは、円環状のシールリングを備えている。シールリングにおける内面及び外面にそれぞれ形成された円環状の溝には、円環状の弾性リング（Ｏリング）が配置されている。そして、各弾性リングが内リンクプレート及び外リンクプレートに摺接することで、ピンとブシュとの間に外部から異物が入ったり、ピンとブシュとの間の潤滑油が外部へ漏れ出したりすることを防止している。

特開２００９－８５２５３号公報

　上述のようなチェーンでは、シールリングと内リンクプレートとの間、及び、シールリングと外リンクプレートとの間を、弾性リング（Ｏリング）によってシールしている。このため、特にチェーンを石炭粉や鉄鉱石粉などの微細な粉体が多く漂う環境下で使用する場合には、こうした粉体が外部からピンとブシュとの間に進入し易くなるので、シール性を向上する上では改善の余地が残されている。

　本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、シール部によるシール性を向上することが可能なチェーンを提供することにある。

　上記課題を解決するチェーンは、互いに対向して離れて配置される一対の内リンクプレートと、前記一対の内リンクプレートを貫通する筒状のブシュと、前記ブシュに挿入されるピンと、前記一対の内リンクプレートを外側から挟むように配置されて前記ピンの両端部がそれぞれ貫通する一対の外リンクプレートとを備えたチェーンであって、前記ブシュと前記ピンとの間には、前記ピンを囲むようにシール部が配置され、前記シール部は、前記ピンの軸線と交差する方向に延びる複数の糸を有する筒状の毛部を備えている。

　この構成によれば、シール部が複数の糸を有する環状の毛部を備えているため、Ｏリングなどでシールし難い粉体などの異物をも捕捉することができる。したがって、シール部によるシール性を向上することが可能となる。

　上記チェーンにおいて、前記シール部は、前記一対の内リンクプレートよりも外側に配置されていることが好ましい。
　この構成によれば、一対の内リンクプレートの外側は内側に比べて、外部から加わる荷重が小さいので、シール部を一対の内リンクプレートよりも内側に配置する場合に比べて、シール部にかかる荷重を小さくすることが可能となる。

　上記チェーンにおいて、前記毛部は、タテ糸とヨコ糸とを織ることによって形成される基布に、前記複数の糸を構成するパイル糸が立設されるように織り込まれた筒状のパイル織物によって構成されていることが好ましい。

　この構成によれば、毛部におけるパイル糸の密度を容易に均一にすることが可能となる。
　上記チェーンにおいて、前記シール部は、前記基布における前記パイル糸が立設された側とは反対側の面に接合された筒状の支持リングを備えていることが好ましい。

　この構成によれば、支持リングによって基布の形状を安定させることが可能となる。
　上記チェーンにおいて、前記シール部は、前記ピンの軸線に沿って前記毛部と隣り合うように配置された環状の内側弾性部材を備えていることが好ましい。

　この構成によれば、毛部と内側弾性部材との両方によって外部からの異物の進入を好適に抑制することが可能となる。
　上記チェーンにおいて、前記ブシュの各端部における外周面には、環状の外側弾性部材を介してシールリングが嵌合され、前記シールリングにおける前記外リンクプレート側の面には、前記外リンクプレートに摺接する環状の摺接部が前記ブシュを囲むように突設されていることが好ましい。

　この構成によれば、外リンクプレートとシールリングとの間から外部の異物が進入することを抑制することが可能となる。

　本発明によれば、シール部によるシール性を向上することができる。

一実施形態のチェーンの一部を示す斜視図。 図１のチェーンの断面図。 図２のシール部の斜視図。 図３のシール部の一部を拡大して示す断面図。 変更例のチェーンの要部を示す拡大断面図。 図５のチェーンにおける支持リングが接合された毛部の斜視図。

　以下、チェーンの一実施形態を図面に従って説明する。
　図１及び図２に示すように、チェーン１１は、複数の内リンク１３と、複数の外リンク１５とを備えている。各内リンク１３は、幅方向Ｙに沿って互いに対向して離れて配置された一対の内リンクプレート１２を備えている。各外リンク１５は、前記一対の内リンクプレート１２を幅方向Ｙの外側から挟むように配置される一対の外リンクプレート１４を備えている。

　内リンク１３の内リンクプレート１２及び外リンク１５の外リンクプレート１４は、略矩形板状をなしており、両端部が丸みを帯びている。チェーン１１の長手方向Ｘは幅方向Ｙと直交している。各内リンク１３及び各外リンク１５は長手方向Ｘに沿って交互に連結されて直列に配置され、長手方向Ｘと同一の移動方向に沿って延びている。

　内リンクプレート１２及び外リンクプレート１４は、互いに平行に配置されている。したがって、本実施形態のチェーン１１は、内リンク１３の一端及び他端における内リンクプレート１２の間の間隔が等しく、外リンク１５の一端及び他端における外リンクプレート１４の間の間隔が等しくなるように構成された所謂フラットタイプのチェーンである。

　内リンクプレート１２の長手方向Ｘにおける両端部には、それぞれ円形のブシュ挿入孔１６が内リンクプレート１２の厚さ方向、すなわち、幅方向Ｙに貫通するように形成されている。内リンク１３において対向する一対の内リンクプレート１２の間には、一対の内リンクプレート１２の間の間隔を保つように円筒状の２つのブシュ１７が組み付けられる。

　ブシュ１７の両端部は、一対の内リンクプレート１２のブシュ挿入孔１６に対してそれぞれ嵌合されている。すなわち、ブシュ１７の両端部は、一対の内リンクプレート１２を貫通し、一対の内リンクプレート１２の外側にそれぞれ突出している。ブシュ１７は、円筒状のローラ１８に挿通され、ローラ１８を回転可能に支持している。すなわち、ブシュ１７は、ローラ１８に遊嵌されている。

　ブシュ１７の両端部における外周面１７ａには、幅方向Ｙの外側に向かって徐々に外径が小さくなるように外側テーパー面１７ｂがそれぞれ形成されている。ブシュ１７の両端部には、外側弾性リング２３を介し、剛性を有するシールリング２４が外側テーパー面１７ｂを覆うようにそれぞれ嵌合されている。本実施形態における外側弾性リング２３は、円環状の外側弾性部材を構成し、Ｏリングからなる。

　各シールリング２４の内周面には、幅方向Ｙの外側に向かって徐々に内径が小さくなるように内側テーパー面２４ａが形成されている。内側テーパー面２４ａは、ブシュ１７の外側テーパー面１７ｂに対して所定の間隔をおいて対向している。内側テーパー面２４ａと外側テーパー面１７ｂとの間には、外側弾性リング２３が圧縮されて弾性変形した状態で配置されている。

　各シールリング２４の外周縁部には、外リンクプレート１４の内側面１４ａに摺接する円環状の摺接部２４ｂが突設され、その摺接部２４ｂがブシュ１７の外端を囲んでいる。摺接部２４ｂは、外側弾性リング２３の弾性力によって常に外リンクプレート１４の内側面１４ａに対して押し付けられる。ブシュ１７の両端面１７ｃと外リンクプレート１４の内側面１４ａとの間、及び、外側弾性リング２３と外リンクプレート１４の内側面１４ａとの間には、それぞれ僅かな隙間が形成されている。

　図１及び図２に示すように、外リンクプレート１４の両端部には、円形のピン挿入孔２１が外リンクプレート１４の厚さ方向、すなわち幅方向Ｙに貫通するように形成されている。ピン２０は、ブシュ１７の内径よりも若干小さい外径を有し、前記ピン挿入孔２１に挿嵌される。ピン２０の一端部には、ピン挿入孔２１の内径よりも大きい外径を有する抜け止め用の拡径部２０ａが設けられている。

　そして、ブシュ１７が一対の内リンクプレート１２の間に組み付けられて内リンク１３が構成され、その内リンク１３における内リンクプレート１２の外側から、ピン２０を介して内リンクプレート１２に、外リンク１５の外リンクプレート１４が回動自在に連結される。この場合、ピン２０の中間部が一対の内リンクプレート１２の間のブシュ１７に挿入され、その状態で、ピン２０の両端部が外リンク１５の一対の外リンクプレート１４のピン挿入孔２１に嵌合されている。

　したがって、ピン２０の両端部は一対の外リンクプレート１４をそれぞれ貫通しており、長手方向Ｘに沿って隣り合う内リンク１３の内リンクプレート１２と、外リンク１５の外リンクプレート１４とが端部同士でピン２０及びブシュ１７を介して回動自在に連結される。

　ピン２０の外周面２０ｂとブシュ１７の内周面１７ｄとの間には、図示しない潤滑剤が充填されている。したがって、チェーン１１の使用時に、ブシュ１７とピン２０とが相対的に回動するとき、潤滑剤によってブシュ１７とピン２０との相対的な回動が潤滑される。本実施形態のチェーン１１は、鋼材によって構成されている。

　図２に示すように、ブシュ１７の各端部における内周面１７ｄには、円環状の拡径凹部３０がそれぞれ形成されている。拡径凹部３０には、円筒状の毛部３１がピン２０を囲むように嵌め込まれている。毛部３１は、ピン２０の軸線と交差する方向に延びるように、ピン２０の軸線を中心として径方向に延びる複数の糸（パイル糸３３）を有する。毛部３１は、その一部がピン２０の外周面２０ｂに摺接するように、ブシュ１７の内周面１７ｄとピン２０の外周面２０ｂとの間に配置されている。

　次に、毛部３１の構成について詳述する。
　図３及び図４に示すように、毛部３１は、円筒状のパイル織物によって構成されている。毛部３１は、円筒状の合成樹脂製の基布３２と、その基布３２の内周面上に立設されるように織り込まれた複数の合成樹脂製のパイル糸３３とを備えている。

　基布３２は、タテ糸３２ａと、タテ糸３２ａの延びる方向と直交する方向に延びるヨコ糸３２ｂとによって織られた織布によって構成されている。各パイル糸３３は、Ｕ字状をなすようにヨコ糸３２ｂに巻かれ、基布３２の内周面上に立設されるように基布３２に織り込まれている。

　本実施形態の毛部３１においては、各パイル糸３３として、複数のフィラメント３３ａによって構成されたマルチフィラメント糸が用いられる。パイル糸３３を構成するフィラメント３３ａの本数が１平方センチメートルあたり７～１０万本となるように、パイル糸３３の密度が設定されている。基布３２における複数のパイル糸３３が立設された側とは反対側の周面、すなわち、毛部３１を構成するパイル織物の外周面には、金属製の板材により円筒状に加工された支持リング３５が、その内周面にて接着層３４を介して接合されている。

　基布３２と支持リング３５とを接合する接着層３４としては、接着剤や両面粘着テープを用いることができる。そして、図２に示すように、支持リング３５が接合された毛部３１が拡径凹部３０に嵌め込まれた状態では、各パイル糸３３の先端部分が部分的に湾曲してピン２０の外周面２０ｂに線接触した状態で摺接する。毛部３１は、一対の内リンクプレート１２よりも幅方向Ｙの外側に配置される。本実施形態では、毛部３１と支持リング３５とによってシール部３６が構成されている。

　次に、チェーン１１の使用時におけるシール部３６の作用について説明する。
　さて、チェーン１１を使用すると、内リンクプレート１２と外リンクプレート１４とが相対的に回動する。このとき、ブシュ１７の外側テーパー面１７ｂとシールリング２４の内側テーパー面２４ａとの間は外側弾性リング２３によって密封されるとともに、シールリング２４の摺接部２４ｂは外リンクプレート１４の内側面１４ａに対して摺動する。

　したがって、チェーン１１の外部に存在する水、塵埃、及び粉体などの異物がチェーン１１の内部に進入する場合、異物は、ブシュ１７の外側テーパー面１７ｂとシールリング２４の内側テーパー面２４ａとの間を通ることができない。このため、異物は、シールリング２４の摺接部２４ｂと外リンクプレート１４の内側面１４ａとの間を通ってチェーン１１の内部へと進入しようとする。

　このとき、摺接部２４ｂは外側弾性リング２３の弾性力によって常に外リンクプレート１４の内側面１４ａに対して押し付けられているため、水や塵埃などの異物は摺接部２４ｂによってほとんどブロックされるが、粉体（例えば、石炭粉や鉄鉱石粉）などの異物は、摺接部２４ｂによってさほどブロックされない。

　そして、摺接部２４ｂと外リンクプレート１４の内側面１４ａとの間を通って進入した異物、特に粉体は、ブシュ１７の端面１７ｃと外リンクプレート１４の内側面１４ａとの間を通って毛部３１に到達する。すると、異物は、毛部３１の各パイル糸３３によって効果的に捕捉される。このため、ブシュ１７の内周面１７ｄとピン２０の外周面２０ｂとの間への異物、特に粉体の進入が効果的に抑制される。

　したがって、従来に比べて異物がシール部３６に進入し難くなり、シール部３６によるシール性が向上するので、シール部３６によってチェーン１１の外部から内部への異物の進入が効果的に抑制される。

　ブシュ１７の内周面１７ｄとピン２０の外周面２０ｂとの間に潤滑剤が提供されている場合、その潤滑剤は、ブシュ１７の端面１７ｃと外リンクプレート１４の内側面１４ａとの間を通って外部へ漏出しようとする。このとき、潤滑剤がカーボンなどの固体潤滑剤である場合には、当該固体潤滑剤が粉体となっているため、毛部３１に到達した固体潤滑剤（粉体）は、上述した異物（粉体）の場合と同様に、毛部３１の各パイル糸３３によって効果的に捕捉される。したがって、固体潤滑剤の漏出がシール部３６によって効果的に抑制される。

　このように、シール部３６は、チェーン１１の外部から内部への異物の進入経路の途中及びチェーン１１の内部から外部への潤滑剤の漏出経路の途中に毛部３１を備えている。このため、チェーン１１の外部から内部への異物（特に粉体）の進入を効果的に抑制しつつ、チェーン１１の内部から外部への潤滑剤（特に粉体）の漏出を効果的に抑制することができる。したがって、チェーン１１の寿命が延びる。

　以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
　（１）チェーン１１において、ブシュ１７の内周面１７ｄとピン２０の外周面２０ｂとの間にはピン２０を囲むようにシール部３６が配置され、シール部３６はピン２０の軸線を中心として径方向に延びる複数のパイル糸３３を有する円筒状の毛部３１を備えている。このため、Ｏリングなどではシールし難い粉体などの異物を、複数のパイル糸３３によって好適に捕捉することができる。したがって、シール部３６によるシール性を向上することができる。

　（２）チェーン１１において、シール部３６は一対の内リンクプレート１２よりも外側に配置されている。通常、チェーン１１の使用時には、一対の内リンクプレート１２の外側の方が内側に比べて外部から加わる荷重が小さい。このため、シール部３６を一対の内リンクプレート１２よりも内側に配置する場合に比べてシール部３６に加わる荷重を小さくすることができる。このため、シール部３６の毛部３１を構成する複数のパイル糸３３が荷重によって倒れることを抑制できるので、シール部３６のシール性を長期にわたって維持することができる。

　（３）チェーン１１において、毛部３１は、タテ糸３２ａとヨコ糸３２ｂとを織ることで形成される基布３２に複数のパイル糸３３が立設されるように織り込まれた円筒状のパイル織物によって構成されている。このため、毛部３１におけるパイル糸３３の密度を容易に均一にすることができる。また、毛部３１がパイル織物であるため、毛部３１の取り扱いが容易になる。

　（４）チェーン１１において、シール部３６は、基布３２におけるパイル糸３３が立設された側とは反対側の面に接合された円筒状の支持リング３５を備えている。このため、支持リング３５によって基布３２の形状を安定させることができる。

　（５）チェーン１１において、ブシュ１７の各端部における外周面１７ａには、円環状の外側弾性リング２３を介してシールリング２４が嵌合され、シールリング２４における外面には、外リンクプレート１４の内側面１４ａに摺接する円環状の摺接部２４ｂがブシュ１７を囲むように突設されている。このため、外リンクプレート１４とシールリング２４との間から外部の異物が進入することを抑制することができる。

　（変更例）
　なお、上記実施形態は次のように変更してもよい。
　図５及び図６に示すように、シール部３６において、支持リング３５の内周面における外リンクプレート１４側の端部に、幅方向Ｙの外側（外リンクプレート１４側）に向かって徐々に支持リング３５の内径が大きくなるようにテーパー面３５ａを設ける。そして、テーパー面３５ａとピン２０の外周面２０ｂとの間にピン２０を囲む円環状の内側弾性部材としての内側弾性リング４０を配置するようにしてもよい。すなわち、シール部３６を、毛部３１と、支持リング３５と、内側弾性リング４０とによって構成するようにしてもよい。

　この場合、内側弾性リング４０は、テーパー面３５ａとピン２０の外周面２０ｂとによって圧縮されて弾性変形した状態で、ピン２０の軸線に沿い、間隔をおいて毛部３１と隣り合うように配置される。外側弾性リング２３はＯリングによって構成することが好ましい。このようにすれば、毛部３１と内側弾性リング４０との両方によって、チェーン１１の外部から内部への異物の進入及びチェーン１１の内部から外部への潤滑剤の漏出を好適に抑制することができる。

　・図５のチェーン１１において、支持リング３５のテーパー面３５ａを省略し、ピン２０の外周面２０ｂとの間隔を一定にした内周面を設けてもよい。
　・図５のチェーン１１において、内側弾性リング４０を毛部３１と接触するように配置してもよい。

　・外側弾性リング２３及びシールリング２４は省略してもよい。この場合、ブシュ１７における外側テーパー面１７ｂも省略される。
　・摺接部２４ｂは、シールリング２４の外リンクプレート１４側の面におけるシールリング２４の径方向の中間部や内周縁部に設けるようにしてもよい。

　・支持リング３５は省略してもよい。
　・チェーン１１において、毛部３１は、パイル織物でなく、複数の糸によって構成するようにしてもよい。この場合、複数の糸は、ブシュ１７の内周面１７ｄやピン２０の外周面２０ｂに対して、適宜接着剤などによって植毛するように接合される。

　・毛部３１は、ピン２０の外周面２０ｂに取り付けるようにしてもよい。すなわち、ピン２０の外周面２０ｂに環状の溝を設け、この溝に対して外周面側に各パイル糸３３が配置されるように円筒状に形成された毛部３１を嵌め込むようにしてもよい。この場合、各パイル糸３３は、拡径凹部３０が省略されたブシュ１７の内周面１７ｄに対して摺接する。

　・ローラ１８は省略してもよい。
　・チェーン１１は、対向する２つのリンクプレートの一端の幅が他端の幅よりも狭くなるように湾曲した複数のリンクを、ブシュ１７及びピン２０によって回動可能に連結した所謂オフセットタイプのチェーンであってもよい。

　１１…チェーン、１２…内リンクプレート、１４…外リンクプレート、１７…ブシュ、２０…ピン、２３…外側弾性部材としての外側弾性リング、２４…シールリング、２４ｂ…摺接部、３１…毛部、３２…基布、３２ａ…タテ糸、３２ｂ…ヨコ糸、３３…パイル糸、３５…支持リング、３６…シール部、４０…内側弾性部材としての内側弾性リング。

Claims (6)

1. 　互いに対向して離れて配置される一対の内リンクプレートと、前記一対の内リンクプレートを貫通する筒状のブシュと、前記ブシュに挿入されるピンと、前記一対の内リンクプレートを外側から挟むように配置されて前記ピンの両端部がそれぞれ貫通する一対の外リンクプレートとを備えたチェーンであって、
   　前記ブシュと前記ピンとの間には、前記ピンを囲むようにシール部が配置され、
   　前記シール部は、前記ピンの軸線と交差する方向に延びる複数の糸を有する筒状の毛部を備えていることを特徴とするチェーン。
2. 　前記シール部は、前記一対の内リンクプレートよりも外側に配置されていることを特徴とする請求項１に記載のチェーン。
3. 　前記毛部は、タテ糸とヨコ糸とを織ることによって形成される基布に、前記複数の糸を構成するパイル糸が立設されるように織り込まれた筒状のパイル織物によって構成されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のチェーン。
4. 　前記シール部は、前記基布における前記パイル糸が立設された側とは反対側の面に接合された筒状の支持リングを備えていることを特徴とする請求項３に記載のチェーン。
5. 　前記シール部は、前記ピンの軸線に沿って前記毛部と隣り合うように配置された環状の内側弾性部材を備えていることを特徴とする請求項４に記載のチェーン。
6. 　前記ブシュの各端部における外周面には、環状の外側弾性部材を介してシールリングが嵌合され、
   　前記シールリングにおける前記外リンクプレート側の面には、前記外リンクプレートに摺接する環状の摺接部が前記ブシュを囲むように突設されていることを特徴とする請求項１～請求項５のうちいずれか一項に記載のチェーン。

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