WO2015193967A1

WO2015193967A1 - スライダー組立装置のロックピン検査装置

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Publication number: WO2015193967A1
Application number: PCT/JP2014/066028
Authority: WO
Inventors: 元長谷川
Original assignee: Ykk株式会社
Priority date: 2014-06-17
Filing date: 2014-06-17
Publication date: 2015-12-23
Also published as: TWI527532B; CN104768415A; CN104768415B; TW201600040A

Abstract

　直線状に搬送されるスライダーのロックピンの組付状態を検査することができるスライダー組立装置のロックピン検査装置を提供する。　スライダー胴体（１２）を直線状に配列して搬送し、スライダー胴体（１２）に引手（１３）及びロックピン（１４）を組み付けて、スライダー（１１）を組み立てるスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）であって、スライダー胴体（１２）の搬送中に引手（１３）の掴み部（１３ｂ）を下方に押圧し、引手（１３）のリンク部（１３ａ）とスライダー胴体（１２）の上翼板（１２ａ）との間に隙間（Ｓ）を形成する第１リフト部材（８１）と、スライダー胴体（１２）の搬送中に隙間（Ｓ）に差し込まれ、リンク部（１３ａ）を上方に持ち上げる一対の第２リフト部材（８２）と、一対の第２リフト部材（８２）を通過した後のロックピン（１４）の停止爪（１４ａ）の位置を検出する位置検出手段（８３）と、を備える。

Description

スライダー組立装置のロックピン検査装置

　本発明は、スライドファスナーのスライダーを組み立てるスライダー組立装置のロックピン検査装置に関する。

　従来のスライダー組立装置として、間欠回転するように構成され、スライダー胴体がセットされる基盤を備え、その基盤を間欠回転することでスライダー胴体を移動し、スライダー胴体に引手及びロックピン組み付けてスライダーを組み立てる回転搬送式のスライダー組立装置が知られている（例えば、特許文献１参照）。

　また、従来の他のスライダー組立装置として、スライダー胴体を直線状に配列し搬送して、スライダー胴体に引手を組み付けてスライダーを組み立てる直線搬送式のスライダー組立装置が知られている（例えば、特許文献２参照）。

日本国特開平０４－３００５０１号公報日本国特開２０００－２７０９１０号公報

　そして、上記特許文献１に記載のスライダー組立装置では、ロックピンの爪部によりスライダーの移動を停止する自動停止機能付きスライダーが組み立てられており、スライダーの組み立て後に、引手の操作でロックピンの爪部を持ち上げて、ロックピンが正常に組み付けられているかを検査装置で検査している。

　ところで、上記特許文献２に記載のスライダー組立装置では、スライダー胴体が直線状に搬送されるため、スライダーの組み立てと連続してロックピンの検査を行う場合、上記特許文献１に記載の検査装置を用いてロックピンを検査することはできなかった。

　本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、直線状に搬送されるスライダーのロックピンの組付状態を検査することができるスライダー組立装置のロックピン検査装置を提供することにある。

　本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
（１）スライドファスナー用スライダーのスライダー胴体を直線状に配列して搬送し、スライダー胴体に引手及びロックピンを組み付けて、スライダーを組み立てるスライダー組立装置のロックピン検査装置であって、スライダー胴体の搬送中に引手の掴み部を下方に押圧し、引手のリンク部とスライダー胴体の上翼板との間に隙間を形成する第１リフト部材と、スライダー胴体の搬送中に隙間に差し込まれ、リンク部を上方に持ち上げる一対の第２リフト部材と、一対の第２リフト部材を通過した後のロックピンの停止爪の位置を検出する位置検出手段と、を備えることを特徴とするスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（２）第１リフト部材は、搬送中のスライダー胴体と接触して第１リフト部材を上動させるリフト部と、引手の掴み部を下方に押圧する押圧部と、を有し、搬送中のスライダー胴体がリフト部に接触することにより、第１リフト部材が上動され、この状態でスライダー胴体が更に搬送されることにより、押圧部が引手の掴み部を下方に押圧することを特徴とする（１）に記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（３）スライダー胴体は、上翼板及び下翼板と、上翼板及び下翼板を連結する案内柱と、上翼板上に設けられ、ロックピンが固定される柱部と、を有し、搬送中のスライダー胴体の柱部がリフト部に接触することにより、第１リフト部材が上動されることを特徴とする（２）に記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（４）第２リフト部材は、隙間に差し込み可能な肉厚を有する断面略台形状の突片を有することを特徴とする（１）～（３）のいずれか１項に記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（５）位置検出手段は、ロックピンの停止爪がスライダー胴体のエレメント案内路に挿入された状態における停止爪の位置が所定の位置にあるかを検出することを特徴とする（１）～（４）のいずれか１つに記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（６）位置検出手段がレーザーセンサであることを特徴とする（１）～（５）のいずれか１つに記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（７）一対の第２リフト部材を通過した後のロックピンの位置を検出する接触式の検査部を更に備えることを特徴とする請求項（１）～（６）のいずれか１つに記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（８）組み立てられたスライダーを良品排出部又は不良品排出部に排出する排出装置を備え、排出装置は、良品のスライダーと不良品のスライダーを仕分ける仕分け装置と、仕分け装置の良品排出口に接続され、下方に延びる良品排出シュートと、を備え、良品排出部は、良品排出シュートの下端部の下方に配置され、不良品排出部は、仕分け装置の不良品排出口の下方に配置されることを特徴とする（１）～（７）のいずれか１つに記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。
（９）組み立てられたスライダーを良品排出部又は不良品排出部に排出する排出装置を備え、排出装置は、前後方向にスライド可能に設けられる第１シュートと、第１シュートの下端部に連続するように配置される第２シュートと、を備え、良品排出部は、第２シュートの下端部の下方に配置され、不良品排出部は、スライダーを搬送する搬送装置の下流側端部の下方に配置されることを特徴とする（１）～（７）のいずれか１つに記載のスライダー組立装置のロックピン検査装置。

　本発明によれば、スライダー胴体の搬送中に引手の掴み部を下方に押圧し、引手のリンク部とスライダー胴体の上翼板との間に隙間を形成する第１リフト部材と、スライダー胴体の搬送中に隙間に差し込まれ、リンク部を上方に持ち上げる一対の第２リフト部材と、一対の第２リフト部材を通過した後のロックピンの停止爪の位置を検出する位置検出手段と、を備えるため、直線状に搬送されるスライダーのロックピンの組付状態を検査することができる。

本発明に係るロックピン検査装置の一実施形態が採用されたスライダー組立装置を説明する側面図である。図１に示す搬送装置を説明する要部拡大側面図である。図２のＡ－Ａ線断面図である。本発明に係るスライダー組立装置の一実施形態で組み立てられるスライダーを説明する側面図である。図１に示すロックピン検査装置を説明する側面図である。図５に示す第１及び第２リフト部材を説明する上面図である。図６のＢ－Ｂ線断面図である。第１リフト部材がスライダー胴体の前側柱部により持ち上げられた状態を説明する側面図である。第１リフト部材の押圧部が引手の掴み部の上面に乗り、引手のリンク部が上方に持ち上げられた状態を説明する側面図である。第２リフト部材の突片が引手のリンク部とスライダー胴体の上翼板との間の隙間に差し込まれる直前の状態を説明する側面図である。第２リフト部材の突片が引手のリンク部とスライダー胴体の上翼板との間の隙間に差し込まれた状態を説明する側面図である。スライダーが第２リフト部材を通過した後の状態を説明する側面図である。図５に示すレーザーセンサ及び検査部を説明する側面図である。図１３に示す検査片が下動した状態を説明する側面図である。図１に示す排出装置を説明する側面図である。図１に示す排出装置の変形例を説明する側面図である。

　以下、本発明に係るスライダー組立装置のロックピン検査装置の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以後の説明において、スライダー組立装置に関しては、上側とは図１の紙面に対して上側、下側とは図１の紙面に対して下側、前側とは図１の紙面に対して左側、後側とは図１の紙面に対して右側、左側とは図１の紙面に対して手前側、右側とは図１の紙面に対して奥側とする。また、スライダー組立装置の前側は下流側、後側は上流側とも言う。また、スライダー組立装置の左右方向は幅方向とも言う。

　スライダー組立装置１０は、図１に示すように、スライダー１１のスライダー胴体１２を直線状に配列して搬送する搬送装置２０と、搬送装置２０にスライダー胴体１２を供給する胴体供給装置３０と、スライダー胴体１２のバリを除去するトリミング装置４０と、スライダー胴体１２に引手１３を供給する引手供給装置５０と、スライダー胴体１２にロックピン１４を供給するロックピン供給装置６０と、スライダー胴体１２にロックピン１４を組み付ける組付装置７０と、スライダー胴体１２へのロックピン１４の組み付け状態を検査するロックピン検査装置８０と、組み立てられたスライダー１１を良品排出部９０Ａ又は不良品排出部９０Ｂに排出する排出装置９０と、を備える。

　そして、本実施形態では、胴体供給装置３０、トリミング装置４０、引手供給装置５０、ロックピン供給装置６０、組付装置７０、ロックピン検査装置８０、及び排出装置９０は、この順番で、搬送装置２０の上流側から下流側に向かって直線状に並べて配置され、機台１６及び機台１６上に立設されるベースプレート１７にそれぞれ取り付けられている。

　ここで、スライダー組立装置１０で組み立てられるスライダー１１について説明する。このスライダー１１は、自動停止機能付きスライダーであり、図４に示すように、スライダー胴体１２、引手１３、及びロックピン１４を備える。

　スライダー胴体１２は、図４に示すように、上翼板１２ａ及び下翼板１２ｂと、上翼板１２ａ及び下翼板１２ｂを前端部において連結する案内柱１２ｃと、上翼板１２ａの左右両側縁から下方に向けて延設される上側フランジ１２ｄと、下翼板１２ｂの左右両側縁から上方に向けて延設される下側フランジ１２ｅと、上翼板１２ａ上に設けられ、ロックピン１４が固定される前側柱部１２ｆ及び後側柱部１２ｇと、を有する。そして、上翼板１２ａには、ロックピン１４の停止爪１４ａが挿通される爪穴１２ｈが形成されている。また、上翼板１２ａと下翼板１２ｂとの間には、スライドファスナーのエレメントが挿通される略Ｙ字状のエレメント案内路１２ｍが形成されている。また、上側フランジ１２ｄと下側フランジ１２ｅとの間には、スライドファスナーのテープが挿通されるテープ溝１２ｎが形成されている。また、前側柱部１２ｆと後側柱部１２ｇとの間には、引手１３のリンク部１３ａが配置されている。

　搬送装置２０は、図２及び図３に示すように、機台１６上にスライダー胴体１２の搬送方向に沿って設置される左右一対の支持部材２１と、左右一対の支持部材２１上に固定される左右一対の胴体案内部材２２と、左右一対の胴体案内部材２２間において矩形状軌道を描くように作動され、スライダー胴体１２を搬送する胴体搬送部材２３と、を備える。

　支持部材２１は、機台１６上に設置されるベース部２１ａと、ベース部２１ａの上端部にスライダー胴体１２の搬送方向に沿って形成され、スライダー胴体１２の下面を案内する胴体載置部２１ｂと、を有する。

　胴体案内部材２２は、支持部材２１上に設置されるベース部２２ａと、ベース部２２ａの内側面にスライダー胴体１２の搬送方向に沿って形成され、スライダー胴体１２のエレメント案内路１２ｍ及びテープ溝１２ｎに嵌合する断面形状を有する胴体案内片２２ｂと、を有する。

　胴体搬送部材２３は、胴体案内部材２２と略等しい長さを有する搬送板２４と、搬送板２４の上端縁に所定の間隔を存して形成され、スライダー胴体１２の下部が嵌合される複数の胴体嵌合凹部２５と、を有する。そして、搬送板２４の肉厚は、左右の胴体載置部２１ｂ間、及び左右の胴体案内片２２ｂ間よりも僅かに小さい寸法に設定され、これにより、搬送板２４は、左右の胴体載置部２１ｂ間、及び左右の胴体案内片２２ｂ間の鉛直面内において自由に移動が可能である。

　ロックピン検査装置８０は、図５に示すように、スライダー胴体１２の搬送中に引手１３の掴み部１３ｂを下方に押圧し、引手１３のリンク部１３ａとスライダー胴体１２の上翼板１２ａとの間に隙間Ｓを形成する第１リフト部材８１と、スライダー胴体１２の搬送中に隙間Ｓに差し込まれ、リンク部１３ａを上方に持ち上げる左右一対の第２リフト部材８２と、左右の第２リフト部材８２を通過した後のロックピン１４の停止爪１４ａの位置を検出するレーザーセンサ（位置検出手段）８３と、左右の第２リフト部材８２を通過した後のロックピン１４の基部１４ｂの位置を検出する接触式の検査部８４と、を備える。

　第１リフト部材８１は、図６及び図７に示すように、機台１６上に取り付けられるベース部８５と、ベース部８５に対して支軸８５ａを介して基端部が揺動可能に支持され、先端部がスライダー胴体１２の搬送路上に延びるアーム部８６と、を備える。

　そして、アーム部８６の先端部の下面には、カム部８７が形成されており、このカム部８７は、幅方向中央部に形成され、搬送中のスライダー胴体１２の前側柱部１２ｆと接触してカム部８７を上動させるリフト部８７ａと、リフト部８７ａの幅方向両側にそれぞれ形成され、引手１３の掴み部１３ｂを下方に押圧する押圧部８７ｂと、を有する。

　第２リフト部材８２は、図６及び図７に示すように、機台１６上に取り付けられるベース部８２ａと、ベース部８２ａからスライダー胴体１２の搬送路に向かって延設され、引手１３のリンク部１３ａとスライダー胴体１２の上翼板１２ａとの間の隙間Ｓに差し込み可能な肉厚を有する断面略台形状の突片８２ｂと、を有する。

　また、第１リフト部材８１及び第２リフト部材８２は、上記したように搬送中のスライダー胴体１２に接触する必要があるため、本実施形態では、組付装置７０からレーザーセンサ８３及び検査部８４までの間に配置されている。

　レーザーセンサ８３は、図１３に示すように、機台１６上に取り付けられ、スライダー胴体１２の搬送路に対して幅方向両側にそれぞれ配置されるレーザー発信部及びレーザー受信部（右側に配置されるレーザー発信部のみ図示）を有し、レーザー発信部が位置検出部に向けてレーザー光線を発信し、そのレーザー光線をレーザー受信部が受信するか否かでロックピン１４の停止爪１４ａが所定の位置にあるかを検出する。また、レーザーセンサ８３は、搬送装置２０により搬送された後の停止した状態にあるスライダー１１の停止爪１４ａを検査する位置に配置される。

　そして、レーザーセンサ８３では、ロックピン１４が正しく組み付けられたスライダー１１において、ロックピン１４の停止爪１４ａがスライダー胴体１２のエレメント案内路１２ｍに挿入された状態における停止爪１４ａの位置を、レーザーセンサ８３の検出点（レーザ光線が通過する位置）Ｐで検出する。そして、本実施形態では、レーザーセンサ８３のレーザー発信部から検出点Ｐに発信されたレーザー光線がレーザー受信部で受信された場合は、ロックピン１４が正しく組み付けられていないと判断され、受信されない場合は、ロックピン１４が正しく組み付けられていると判断される。なお、レーザーセンサ８３は、上述したレーザー光線を発信受信するタイプの他に、レーザー光線を反射するタイプのものであってもよい。

　検査部８４は、図１３に示すように、変位センサー（歪ゲージ）を有する検査片８４ａを備える。検査片８４ａの下端面８４ｂは、スライダー胴体１２のロックピン１４の基部１４ｂに沿う形状に形成されている。そして、検査片８４ａは、図１３に示す上動状態と図１４に示す下動状態との間を不図示のシリンダにより上下に駆動するように設けられている。また、検査部８４は、搬送装置２０により搬送された後の停止した状態にあるスライダー１１のロックピン１４を検査する位置に配置される。

　そして、検査部８４は、検査片８４ａが下動した際に、その下端面８４ｂがロックピン１４の基部１４ｂの上面に接触するか否かでロックピン１４が所定の位置にあるかを検出する。より具体的には、検査片８４ａの下端面８４ｂがロックピン１４の基部１４ｂの上面に接触した場合は、ロックピン１４が正しく組み付けられていると判断され、接触しない場合は、ロックピン１４が正しく組み付けられていないと判断される。

　このように構成されたロックピン検査装置８０では、まず、図７及び図８に示すように、組み立てられたスライダー１１が搬送され、スライダー胴体１２の前側柱部１２ｆが第１リフト部材８１のリフト部８７ａに接触することにより、第１リフト部材８１が持ち上げられる。

　次いで、図９及び図１０に示すように、スライダー１１が更に搬送され、第１リフト部材８１の押圧部８７ｂが引手１３の掴み部１３ｂの上面に乗り、第１リフト部材８１の重量が掴み部１３ｂに掛かることにより、引手１３のリンク部１３ａが持ち上げられ、引手１３のリンク部１３ａとスライダー胴体１２の上翼板１２ａとの間に隙間Ｓが形成される。

　次いで、図１１に示すように、スライダー１１が更に搬送され、上記隙間Ｓに第２リフト部材８２の突片８２ｂが差し込まれることにより、引手１３のリンク部１３ａが更に持ち上げられ、ロックピン１４の停止爪１４ａが持ち上げられる。

　次いで、図１２に示すように、スライダー１１が更に搬送され、スライダー胴体１２が第２リフト部材８２を通過することにより、ロックピン１４の停止爪１４ａが元の状態に下がる。そして、スライダー１１は、検査部８４の検査片８４ａの下方の所定の位置まで搬送され、スライダー１１の搬送が停止している間にレーザーセンサ８３及び検査部８４によりロックピン１４の検査が行われる（図１３及び図１４参照）。

　排出装置９０は、図１５に示すように、搬送装置２０の胴体案内部材２２の下流側端部に配置され、良品のスライダー１１と不良品のスライダー１１を仕分ける仕分け装置９１と、仕分け装置９１の後述する良品排出口９５ｂに接続され、下方に延びる良品排出シュート９２と、胴体案内部材２２の下流側端部と仕分け装置９１との間に配置され、胴体案内部材２２の下流側端部から排出されるスライダー１１を仕分け装置９１に案内する接続シュート９３と、を備える。そして、良品排出部９０Ａは、良品排出シュート９２の下端部の下方に配置され、不良品排出部９０Ｂは、仕分け装置９１の後述する不良品排出口９５ｃの下方に配置されている。

　仕分け装置９１は、下方が開口した箱体９５と、箱体９５の左右の側板９５ａに対して回転可能に設けられる回転軸９６と、回転軸９６に取り付けられるフラップ９７と、右側の側板９５ａの外側において回転軸９６の右端部に固定されるレバー９８と、右側の側板９５ａに取り付けられ、レバー９８を上下に駆動して回転軸９６を回動させるシリンダ９９と、を備える。

　回転軸９６は、左右の側板９５ａの下端縁の前後方向略中央に配置されており、この回転軸９６より後側（図１５の右側）の開口である良品排出口９５ｂに良品排出シュート９２が接続されている。また、回転軸９６より前側（図１５の左側）の開口が不良品排出口９５ｃとなる。

　シリンダ９９は、そのロッド９９ａの先端部がレバー９８の先端部に接続されており、ロッド９９ａが進出することにより、レバー９８が上動して、フラップ９７が上方に回動され、ロッド９９ａが後退することにより、レバー９８が下動して、フラップ９７が下方に回動される。そして、フラップ９７が上方に回動することにより、良品排出口９５ｂが開放され、搬送装置２０から排出されるスライダー１１が良品排出口９５ｂ側に落下する。また、フラップ９７が下方に回動することにより、良品排出口９５ｂが閉塞されると共にフラップ９７の上面と接続シュート９３の傾斜面９３ａが連続して、搬送装置２０から排出されるスライダー１１がフラップ９７の上面を滑り落ち、不良品排出口９５ｃ側に落下する。

　このように構成された排出装置９０では、ロックピン検査装置８０における検査結果により搬送装置２０から排出されるスライダー１１が良品である場合、シリンダ９９によりフラップ９７が上方に回動され（図１５に実線で図示）、搬送装置２０から排出された良品のスライダー１１は、良品排出口９５ｂ及び良品排出シュート９２を経て良品排出部９０Ａに落下する。また、搬送装置２０から排出されるスライダー１１が不良品である場合、シリンダ９９によりフラップ９７が下方に回動され（図１５に一点鎖線で図示）、搬送装置２０から排出された不良品のスライダー１１は、フラップ９７の上面を滑り落ち、不良品排出口９５ｃを経て不良品排出部９０Ｂに落下する。なお、主に良品のスライダー１１が排出されるため、通常、フラップ９７は上方に回動されており、不良品のスライダー１１が排出される場合のみフラップ９７が下方に回動される。

　また、排出装置９０の変形例として、図１６に示す排出装置１００を使用してもよい。
この排出装置１００は、搬送装置２０の胴体案内部材２２の下流側端部に配置され、不図示のシリンダにより前後方向にスライド可能に設けられる第１シュート１０１と、第１シュート１０１の下端部に連続するように配置される第２シュート１０２と、を備える。そして、良品排出部９０Ａは、第２シュート１０２の下端部の下方に配置され、不良品排出部９０Ｂは、搬送装置２０の胴体案内部材２２の下流側端部の下方に配置されている。

　このように構成された排出装置１００では、ロックピン検査装置８０における検査結果により搬送装置２０から排出されるスライダー１１が良品である場合、シリンダにより第１シュート１０１が胴体案内部材２２の下流側端部に接近して配置され（図１６に実線で図示）、搬送装置２０から排出された良品のスライダー１１は、第１及び第２シュート１０１，１０２を経て良品排出部９０Ａに落下する。また、搬送装置２０から排出されるスライダー１１が不良品である場合、シリンダにより第１シュート１０１が胴体案内部材２２の下流側端部から離間して配置され（図１６に一点鎖線で図示）、搬送装置２０から排出された不良品のスライダー１１は、第１シュート１０１には落下せずに、不良品排出部９０Ｂに直接落下する。なお、主に良品のスライダー１１が排出されるため、通常、第１シュート１０１は胴体案内部材２２の下流側端部に接近して配置されており、不良品のスライダー１１が排出される場合のみ第１シュート１０１が胴体案内部材２２の下流側端部から離間して配置される。

　以上説明したように、本実施形態のロックピン検査装置８０によれば、スライダー胴体１２の搬送中に引手１３の掴み部１３ｂを下方に押圧し、引手１３のリンク部１３ａとスライダー胴体１２の上翼板１２ａとの間に隙間Ｓを形成する第１リフト部材８１と、スライダー胴体１２の搬送中に隙間Ｓに差し込まれ、リンク部１３ａを上方に持ち上げる一対の第２リフト部材８２と、一対の第２リフト部材８２を通過した後のロックピン１４の停止爪１４ａの位置を検出するレーザーセンサ８３と、を備えるため、直線状に搬送されるスライダー１１のロックピン１４の組付状態を検査することができる。

　なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。

　　１０　　スライダー組立装置
　　１１　　スライダー
　　１２　　スライダー胴体
　　１２ａ　上翼板
　　１２ｂ　下翼板
　　１２ｃ　案内柱
　　１２ｆ　前側柱部
　　１２ｈ　爪穴
　　１２ｍ　エレメント案内路
　　１３　　引手
　　１３ａ　リンク部
　　１３ｂ　掴み部
　　１４　　ロックピン
　　１４ａ　停止爪
　　１４ｂ　基部
　　２０　　搬送装置
　　３０　　胴体供給装置
　　４０　　トリミング装置
　　５０　　引手供給装置
　　６０　　ロックピン供給装置
　　７０　　組付装置
　　８０　　ロックピン検査装置
　　８１　　第１リフト部材
　　８２　　第２リフト部材
　　８２ａ　ベース部
　　８２ｂ　突片
　　８３　　レーザーセンサ（位置検出手段）
　　８４　　検査部
　　８４ａ　検査片
　　８７　　カム部
　　８７ａ　リフト部
　　８７ｂ　押圧部
　　９０　　排出装置
　　９０Ａ　良品排出部
　　９０Ｂ　不良品排出部
　　９１　　仕分け装置
　　９２　　良品排出シュート
　　９５ｂ　良品排出口
　　９５ｃ　不良品排出口
　　１００　排出装置
　　１０１　第１シュート
　　１０２　第２シュート
　　　Ｓ　　隙間

Claims

　スライドファスナー用スライダー（１１）のスライダー胴体（１２）を直線状に配列して搬送し、前記スライダー胴体（１２）に引手（１３）及びロックピン（１４）を組み付けて、前記スライダー（１１）を組み立てるスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）であって、
　前記スライダー胴体（１２）の搬送中に前記引手（１３）の掴み部（１３ｂ）を下方に押圧し、前記引手（１３）のリンク部（１３ａ）と前記スライダー胴体（１２）の上翼板（１２ａ）との間に隙間（Ｓ）を形成する第１リフト部材（８１）と、
　前記スライダー胴体（１２）の搬送中に前記隙間（Ｓ）に差し込まれ、前記リンク部（１３ａ）を上方に持ち上げる一対の第２リフト部材（８２）と、
　前記一対の第２リフト部材（８２）を通過した後の前記ロックピン（１４）の停止爪（１４ａ）の位置を検出する位置検出手段（８３）と、を備えることを特徴とするスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　前記第１リフト部材（８１）は、搬送中の前記スライダー胴体（１２）と接触して前記第１リフト部材（８１）を上動させるリフト部（８７ａ）と、前記引手（１３）の前記掴み部（１３ｂ）を下方に押圧する押圧部（８７ｂ）と、を有し、
　搬送中の前記スライダー胴体（１２）が前記リフト部（８７ａ）に接触することにより、前記第１リフト部材（８１）が上動され、この状態で前記スライダー胴体（１２）が更に搬送されることにより、前記押圧部（８７ｂ）が前記引手（１３）の前記掴み部（１３ｂ）を下方に押圧することを特徴とする請求項１に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　前記スライダー胴体（１２）は、上翼板（１２ａ）及び下翼板（１２ｂ）と、前記上翼板（１２ａ）及び前記下翼板（１２ｂ）を連結する案内柱（１２ｃ）と、前記上翼板（１２ａ）上に設けられ、前記ロックピン（１４）が固定される柱部（１２ｆ）と、を有し、
　搬送中の前記スライダー胴体（１２）の前記柱部（１２ｆ）が前記リフト部（８７ａ）に接触することにより、前記第１リフト部材（８１）が上動されることを特徴とする請求項２に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　前記第２リフト部材（８２）は、前記隙間（Ｓ）に差し込み可能な肉厚を有する断面略台形状の突片（８２ｂ）を有することを特徴とする請求項１～３のいずれか１項に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　前記位置検出手段（８３）は、前記ロックピン（１４）の前記停止爪（１４ａ）が前記スライダー胴体（１２）のエレメント案内路（１２ｍ）に挿入された状態における前記停止爪（１４ａ）の位置が所定の位置にあるかを検出することを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　前記位置検出手段（８３）がレーザーセンサであることを特徴とする請求項１～５のいずれか１項に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　前記一対の第２リフト部材（８２）を通過した後の前記ロックピン（１４）の位置を検出する接触式の検査部（８４）を更に備えることを特徴とする請求項１～６のいずれか１項に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　組み立てられた前記スライダー（１１）を良品排出部（９０Ａ）又は不良品排出部（９０Ｂ）に排出する排出装置（９０）を備え、
　前記排出装置（９０）は、良品の前記スライダー（１１）と不良品の前記スライダー（１１）を仕分ける仕分け装置（９１）と、前記仕分け装置（９１）の良品排出口（９５ｂ）に接続され、下方に延びる良品排出シュート（９２）と、を備え、
　前記良品排出部（９０Ａ）は、前記良品排出シュート（９２）の下端部の下方に配置され、前記不良品排出部（９０Ｂ）は、前記仕分け装置（９１）の不良品排出口（９５ｃ）の下方に配置されることを特徴とする請求項１～７のいずれか１項に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。
　組み立てられた前記スライダー（１１）を良品排出部（９０Ａ）又は不良品排出部（９０Ｂ）に排出する排出装置（１００）を備え、
　前記排出装置（１００）は、前後方向にスライド可能に設けられる第１シュート（１０１）と、前記第１シュート（１０１）の下端部に連続するように配置される第２シュート（１０２）と、を備え、
　前記良品排出部（９０Ａ）は、前記第２シュート（１０２）の下端部の下方に配置され、前記不良品排出部（９０Ｂ）は、前記スライダー（１１）を搬送する搬送装置（２０）の下流側端部の下方に配置されることを特徴とする請求項１～７のいずれか１項に記載のスライダー組立装置（１０）のロックピン検査装置（８０）。