WO2015178187A1

WO2015178187A1 - 媒体集積装置及び媒体取引装置

Info

Publication number: WO2015178187A1
Application number: PCT/JP2015/063001
Authority: WO
Inventors: 一秀宇賀神
Original assignee: 沖電気工業株式会社
Priority date: 2014-05-21
Filing date: 2015-04-30
Publication date: 2015-11-26
Also published as: JP2015219863A

Abstract

　収納空間を有する媒体集積装置であって、前記収納空間内に、紙葉状の媒体を放出する放出部と、前記放出部から放出された前記媒体を集積すべき集積方向と交差する交差方向に関し、前記媒体を集積する範囲を規定するガイドと、前記ガイドの前記交差方向に関する位置を変更させるガイド位置変更部と、前記放出部から放出された前記媒体を載置する載置体を有し、前記交差方向に関して、前記載置体において前記ガイドとそれぞれ対向する一方のガイド対向部から他方のガイド対向部までの間隔である対向部間隔が変更可能であるステージと、収納空間内で前記ステージを前記集積方向に沿って移動させるステージ移動部と、を具える媒体集積装置を提供する。

Description

媒体集積装置及び媒体取引装置

　本願は、２０１４年５月２１日出願の日本国出願、特願２０１４－１０５２３７号の優先権を主張すると共に、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
　本発明は媒体集積装置及び媒体取引装置に関し、例えば顧客との間で紙幣のような紙葉状の媒体を取引する現金自動預払機（ＡＴＭ）等に関する。

　従来、金融機関等で使用される現金自動預払機等として、顧客との取引内容に応じて、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させ、また顧客へ現金を出金するものが広く普及している。

　現金自動預払機としては、例えば顧客との間で紙幣の授受を行う入出金部と、紙幣を搬送路に沿って搬送する搬送部と、紙幣の金種及び真偽等を鑑別する鑑別部と、紙幣を一時的に保留する一時保留部と、再利用可能な紙幣を金種ごとに収納する紙幣収納庫と、再使用すべきでない紙幣を収納するリジェクト庫とを有するものがある。

　ところで紙幣は、一般に発行される国や地域により大きさが異なり、またそれぞれの国や地域においても金種ごとに大きさが異なることが多い。そこで紙幣収納庫のなかには、このような大きさの異なる紙幣に対応し得るものもの提案されている（例えば、特開２０１０－５５１３４号公報の第３図、第７図等参照）。

　例えば図２０Ａに示す紙幣収納庫９１６は、筐体３０の内部に内部空間３０Ｓが形成されると共に、上下方向に薄い板状のステージ９３３が設けられている。このステージ９３３は、上面に紙幣が載置される載置部９５２と、その左右両側面に立設された支持アーム９５１とにより構成されている。ステージ移動部３４は、図示しないモータ、ギアやベルト等により、支持アーム９５１を介してステージ９３３を紙幣の集積方向である上下方向へ移動させる。

　また内部空間３０Ｓ内には、ステージ９３３の左右に、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒ（以下両者をまとめてサイドガイド３５と呼ぶ）が設けられている。このサイドガイド３５は、ステージ９３３の載置部９５２上に集積される紙幣の左右方向に関する位置を規制する。またステージ９３３の前側及び後側には、それぞれ前面板３１及びリアガイド３７が設けられている。

　紙幣収納庫９１６は、図示しない搬送部により搬送されてくる紙幣を収納する場合、当該紙幣を分離放出部４２から内部空間３０Ｓ内へ放出する。内部空間３０Ｓ内へ放出された紙幣は、図示しない叩付機構により下方へ叩き付けられ、やがてステージ９３３上に載置され、集積される。このとき紙幣収納庫９１６は、ステージ９３３よりも上側であって、サイドガイド３５により左右方向が規定され、且つ前面板３１及びリアガイド３７により前後方向規定された空間（以下これを収納空間３０ＳＣと呼ぶ）に紙幣を収納していく。

　紙幣収納庫９１６は、紙幣を収納空間３０ＳＣ内に収納する際、ステージ移動部３４によりステージ９３３を適宜上下方向へ移動させて、当該ステージ９３３の載置面上に集積されている紙幣の最上面よりも上側に、紙幣の放出に適した空間を形成し、これを維持するようになっている。

　さらに紙幣収納庫９１６は、収納すべき紙幣における長辺の長さが長い場合、図２０Ｂに示すように、作業員等の作業により、筐体３０に対するサイドガイド３５の取付位置が変更され、収納空間３０ＳＣにおける左右方向の長さが、比較的短い長さＬ１から比較的長い長さＬ２へ拡張される。

　ところで、かかる構成の紙幣収納庫９１６では、部品の共通化等の観点から、サイドガイド３５の取付位置に拘わらず、同一形状のステージ９３３が用いられている。

　すなわち紙幣収納庫９１６では、集積される紙幣における長辺方向の長さが最も短い場合、すなわちサイドガイド３５同士の間隔を最も狭くした場合（図２０Ａ）に合わせて、ステージ９３３における載置部９５２の左右方向の長さが定められている。この場合、ステージ９３３のガイド対向部９５２Ｔとサイドガイド３５における内側面３５Ｎとの間隔は、両者を当接させず、且つこの隙間からの紙幣の落下を効果的に防止し得る程度に、極めて狭くなっている。

　しかしながら紙幣収納庫９１６では、集積される紙幣における長辺方向の長さが長い場合、すなわちサイドガイド３５同士の間隔が広げられた場合、図２０Ｂに示したように、ガイド対向部９５２Ｔと内側面３５Ｎとの間に比較的広い隙間が形成されてしまう。

　このため紙幣収納庫９１６では、紙幣ＢＬにおける長辺方向の端部がこの隙間に入り込んでしまい、さらには紙幣ＢＬがこの隙間からステージ９３３の下方へ落下してしまうために、紙幣を整然と集積できない場合がある。

　本開示は以上の点を考慮してなされたもので、紙葉状の媒体を整然と集積でき、且つ異なる大きさの媒体に対応し得る媒体集積装置及び媒体取引装置を提供する。

　開示の一態様の媒体集積装置においては、収納空間を有し、当該収納空間内に、紙葉状の媒体を放出する放出部と、放出部から放出された媒体を集積すべき集積方向と交差する交差方向に関し、媒体を集積する範囲を規定するガイドと、ガイドの交差方向に関する位置を変更させるガイド位置変更部と、放出部から放出された媒体を載置する載置体を有し、交差方向に関して、載置体においてガイドとそれぞれ対向する一方のガイド対向部から他方のガイド対向部までの間隔である対向部間隔が変更可能であるステージと、収納空間内でステージを集積方向に沿って移動させるステージ移動部とを設けるようにした。

　また開示の別の態様の媒体取引装置においては、収納空間を有し、当該収納空間内に、利用者との間で取引される紙葉状の媒体を放出する放出部と、放出部から放出された媒体を集積すべき集積方向と交差する交差方向に関し、媒体を集積する範囲を規定するガイドと、ガイドの交差方向に関する位置を変更させるガイド位置変更部と、放出部から放出された媒体を載置する載置体を有し、交差方向に関して、載置体においてガイドとそれぞれ対向する一方のガイド対向部から他方のガイド対向部までの間隔である対向部間隔が変更可能であるステージと、収納空間内でステージを集積方向に沿って移動させるステージ移動部とを設けるようにした。

　本態様では、ガイド位置変更部によりガイドの位置が変更される場合、当該ガイドの位置に合わせてステージの対向部間隔を変更することで、ガイドの側面とステージのガイド対向部との隙間を狭め、この隙間からの媒体の落下を防止することができる。

　本態様によれば、ガイドの位置に合わせてステージの対向部間隔を変更することで、ガイドの側面とステージのガイド対向部との隙間を狭め、この隙間からの媒体の落下を防止することができる。かくして、紙葉状の媒体を整然と集積でき、且つ異なる大きさの媒体に対応し得る媒体集積装置及び媒体取引装置を実現できる。

現金自動預払機の構成を示す略線的斜視図である。紙幣入出金機の構成を示す略線図である。紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第１の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第１の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。ステージの構成を示す略線的斜視図である。ステージの載置範囲を示す略線図である。ステージの載置範囲を示す略線図である。サイドガイド取付部の構成を示す略線図である。サイドガイド取付部の構成を示す略線図である。ステージの隙間と紙幣の大きさとの関係を示す略線図である。第２の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第２の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第３の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第３の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第３の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第３の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第４の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第４の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第４の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第４の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第５の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第５の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第５の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第６の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第６の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第６の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第６の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第６の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第７の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。第７の実施の形態による紙幣収納庫の構成を示す略線図である。他の実施の形態によるステージの構成を示す略線図である。他の実施の形態によるステージの構成を示す略線図である。他の実施の形態によるステージの構成を示す略線図である。他の実施の形態によるステージの構成を示す略線図である。従来の紙幣収納庫の構成を示す略線図である。従来の紙幣収納庫の構成を示す略線図である。

　以下、本開示の実施形態について、図面を用いて説明する。

［１．第１の実施の形態］
［１－１．現金自動預払機の構成］
　図１に外観を示すように、現金自動預払機１は、箱状の筐体２を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、利用者との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行う。以下では、現金自動預払機１のうち利用者が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、当該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。

　筐体２は、その前側に利用者が対峙した状態で紙幣の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所に顧客応対部３が設けられている。顧客応対部３は、金融機関の顧客等の利用者との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行うようになっており、カード入出口４、入出金口５、操作表示部６、テンキー７、及びレシート発行口８が設けられている。

　カード入出口４は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。入出金口５は、利用者が入金する紙幣が投入されると共に、利用者へ出金する紙幣が排出される部分である。

　操作表示部６は、取引に際して操作画面を表示するＬＣＤ（Liquid Crystal Display）と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチセンサとが一体化されたタッチパネルとなっている。テンキー７は、「０」～「９」の数字等の入力を受け付ける物理キーであり、暗証番号や取引金額等の入力操作時に用いられる。レシート発行口８は、取引処理の終了時に取引内容等を印字したレシートを発行する部分である。

　筐体２内には、現金自動預払機１全体を統括制御する主制御部９や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣入出金機１０等が設けられている。

　紙幣入出金機１０は、図２に側面図を示すように、その内部に紙幣制御部１１、入出金部１２、搬送部１３、鑑別部１４、一時保留部１５、紙幣収納庫１６、リジェクト庫１７、取忘収納庫１８及び偽券収納庫１９が設けられている。

　紙幣制御部１１は、主制御部９と連携しながら、当該紙幣入出金機１０を統括的に制御する。

　入出金部１２は、上方が開放された箱状の収容器１２Ａを中心に構成されている。収容器１２Ａは、利用者へ受け渡すべき紙幣又は利用者から受け渡される紙幣を前後方向に沿って整列した状態で収容する。この収容器１２Ａの上方には、開閉可能なシャッタ１２Ｂが設けられている。

　搬送部１３は、図示しないモータ、ローラ、ベルト及びガイド等により紙幣入出金機１０内の各部を結ぶような搬送経路を形成している。

　鑑別部１４は、内部に光学センサ、イメージセンサや磁気センサ等の各種センサを有しており、その内部で紙幣を搬送しながら、各センサによる鑑別結果を得て紙幣制御部１１へ供給する。これに応じて紙幣制御部１１は、取得した鑑別結果に基づき、当該紙幣の金種及び真偽、並びに損傷の程度等を判別した上で、各紙幣の搬送先を決定する。

　一時保留部１５は、紙幣制御部１１の制御に基づき、搬送部１３により搬送されてくる紙幣を１枚ずつ収納し、また１枚ずつ繰り出して当該搬送部１３へ受け渡す。

　紙幣収納庫１６は、内部に多数の紙幣を集積して収納する。この紙幣収納庫１６は、例えば入金取引において、搬送部１３により紙幣が搬送されてくると、これを取り込んで内部に収納する。また紙幣収納庫１６は、出金取引において、収納している紙幣を１枚ずつ分離して繰り出し、搬送部１３に順次受け渡す。

　リジェクト庫１７は、鑑別部１４において損傷の程度が大きく再利用すべきでないと鑑別された紙幣（いわゆるリジェクト紙幣）を収納する。取忘収納庫１８は、利用者が入出金部１２から取り忘れた紙幣を収納する。偽券収納庫１９は、鑑別部１４の鑑別結果を基に偽券と判別された紙幣（すなわち偽券）を収納する。

［１－２．紙幣収納庫の構成］
　紙幣収納庫１６は、図３及び図４Ａ、図４Ｂに模式的に示すように、直方体状の筐体３０内に媒体としての紙幣ＢＬを収納するようになっている。なお図３及び図４Ａ、図４Ｂでは、説明の都合上、一部の部品を透過させ、また省略している。

　筐体３０は前後、左右及び上下の各側面をほぼ閉塞しており、内部に集積された紙幣ＢＬや各部品等を外部から保護する。この筐体３０内には、前面板３１及び天井板３２が設けられており、これらと筐体３０の後面板及び下面板並びに左右の両側板とに囲まれる空間が内部空間３０Ｓとなっている。

　内部空間３０Ｓ内には、紙幣ＢＬをその上面に載置するステージ３３が設けられている。ステージ３３は、図５に示すように、基体５１、載置体５２Ｌ及び５２Ｒ並びに補助軸５３といった複数の部品の組み合わせにより構成され、全体として板面をほぼ水平に向けた板状に形成されている。

　基体５１は、交差方向としての左右方向に細長い直方体状ないし四角柱状に形成されており、内部空間３０Ｓ（図４Ａ）の左端近傍から右端近傍まで到達している。また基体５１は、内部空間３０Ｓ内における後端寄りに配置されている。さらに基体５１の左右両端近傍には、上下方向に貫通する丸孔状の移動軸孔５１Ｈが穿設されている。

　載置体５２Ｌ及び５２Ｒは、互いに左右対称に構成されている。このため以下では、載置体５２Ｌを例に説明し、載置体５２Ｒについての説明を省略する。

　載置体５２Ｌは、上下方向に扁平な板状、すなわち上下方向に短く前後方向及び左右方向にある程度の長さを有する直方体状に形成されている。載置体５２Ｌの後端寄りには、左右方向に貫通する角孔状の後挿通孔５２ＨＲが穿設されている。この後挿通孔５２ＨＲにおける上下方向及び前後方向の長さ、すなわち内寸は、基体５１における上下方向及び前後方向の長さよりもそれぞれ僅かに大きくなっている。また載置体５２Ｌの前端寄りには、右側面から左方向に向けて貫通しない程度に掘り込まれた角孔状の前孔５２ＨＦが穿設されている。

　補助軸５３は、基体５１を左右方向に切り詰めたような、左右方向に比較的短い四角柱状に形成されている。補助軸５３における左右方向の長さは、載置体５２Ｌ及び５２Ｒの左右方向に関する長さの合計値よりも短くなっている。また補助軸５３における上下方向及び前後方向の長さは、前孔５２ＨＦにおける上下方向及び前後方向の長さ、すなわち内寸よりも僅かに短くなっている。

　ステージ３３は、その組立工程において、載置体５２Ｌ及び５２Ｒの後挿通孔５２ＨＲに基体５１が挿通され、且つ前孔５２ＨＦに補助軸５３が挿入されることにより、図３及び図４Ａに示したように、１枚の板状に形成される。このステージ３３の上面には、紙幣ＢＬが紙面を上下に向け、且つ長辺を左右方向に沿わせた姿勢で、上下方向を集積方向として集積される（詳しくは後述する）。

　かかる構成によりステージ３３は、基体５１及び補助軸５３に沿って載置体５２Ｌ及び５２Ｒをそれぞれ交差方向としての左右方向へ移動させることができる。すなわちステージ３３は、例えば図６Ａに示すように、載置体５２Ｌ及び５２Ｒを互いに近づけて当接させた場合、左右の両端であるガイド対向部５２Ｔ同士の間隔を比較的短い長さＬ１とする。またステージ３３は、図６Ｂに示すように、載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向へある程度引き離してその間に隙間５２Ｇを形成した場合、ガイド対向部５２Ｔ同士の間隔を比較的長い長さＬ２とする。

　すなわちステージ３３は、基体５１に対し載置体５２Ｌ及び５２Ｒをそれぞれ左右方向に移動させることで、当該ステージ３３において紙幣ＢＬを載置すべき範囲である載置範囲５２Ａの大きさを、特に左右方向に変化させることができる。

　またステージ３３における左右両端近傍には、ステージ移動部３４（図４Ａ、図４Ｂ）が設けられている。このステージ移動部３４は、図示しないモータ、ギア、ベルト及び移動軸３４Ａ（図３）等により構成されている。このうち移動軸３４Ａは、上下方向に細長い円柱状に形成されており、基体５１の移動軸孔５１Ｈに挿通されている。

　さらに紙幣収納庫１６内には、ステージ３３の上面又は当該ステージ３３上に集積された紙幣ＢＬの最上面（以下これを載置最上面ＴＳとも呼ぶ）が所定の高さにあるか否かを検知して検知信号を紙幣制御部１１へ送信する検知部（図示せず）も設けられている。

　ステージ移動部３４は、検知部から得られる検知信号を監視する紙幣制御部１１（図２）の制御に基づいてモータ（図示せず）を回転させ、これを上下方向へ向かう駆動力に変換してステージ３３の基体５１に伝達する。これによりステージ３３は、移動軸３４Ａに沿って集積方向としての上下方向へ移動し、また移動後の位置において静止することができる。

　内部空間３０Ｓ（図４Ａ）内における左右の両端よりもやや内側であって、ステージ移動部３４とステージ３３との間には、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒがそれぞれ設けられている。

　なおサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒは、上述した載置体５２Ｌ及び５２Ｒ（図５等）の場合と同様、互いに左右対称に構成されている。このため以下では、サイドガイド３５Ｌを例に説明し、サイドガイド３５Ｒについての説明を省略する。また以下では、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒをまとめてサイドガイド３５とも呼ぶ。

　サイドガイド３５Ｌは、全体として上下方向に長く左右方向に直方体状ないし四角柱状に形成されている。またサイドガイド３５Ｌの右側（すなわち内側）の側面である内側面３５Ｎは、前端近傍及び後端近傍が斜めに切り落とされたような形状、すなわち前後の両端近傍が面取りされたような形状となっている。

　サイドガイド３５Ｌの左側（すなわち外側）における上下の両端近傍には、ガイド位置変更部としてのサイドガイド取付部３６がそれぞれ設けられている（図３）。サイドガイド取付部３６は、図７Ａに拡大した平面図を示すように、基部６１、差込板６２並びに位置案内部６３Ｆ及び６３Ｒにより構成されている。

　基部６１は、比較的小さな直方体状に形成されており、サイドガイド３５Ｌの左側面（すなわち外側面）における前後のほぼ中央から左方向（すなわち外方）へ向けて突出している。基部６１の前後両側面における左端（すなわち外側の端部）の近傍には、それぞれ前方及び後方へ向けて、左右方向に薄く前後方向に細長い板状の差込板６２が立設されている。

　位置案内部６３Ｆ及び６３Ｒは、互いに前後対称に構成されている。このため以下では、前側の位置案内部６３Ｆについて説明し、後側の位置案内部６３Ｒについての説明を省略する。また以下では、位置案内部６３Ｆ及び６３Ｒをまとめて位置案内部６３と呼ぶ。

　位置案内部６３Ｆは、全体として上下方向に薄い直方体状に形成されている。位置案内部６３Ｆにおける後側部分には、左右方向沿って所定間隔ずつ離れた３箇所に、前方向に向けて切り込まれたスリット状の溝部６４Ａ、６４Ｂ及び６４Ｃ（以下これらをまとめて溝部６４と呼ぶ）が形成されている。溝部６４における左右方向の長さ（すなわち溝幅）は、差込板６２における左右方向長さ（すなわち厚さ）よりも僅かに大きくなっている。

　この位置案内部６３Ｆ及び６３Ｒは、筐体３０の底面板における上面及び天井板３２の下面それぞれに取り付けられている。また位置案内部６３Ｆ及び６３Ｒは、それぞれの溝部６４における底部分同士の間隔が、前後の差込板６２における両端の間隔よりも僅かに大きくなるよう、前後方向に離れて取り付けられている。

　かかる構成によりサイドガイド取付部３６は、差込板６２が位置案内部６３の溝部６４に差し込まれることにより、筐体３０に対するサイドガイド３５Ｌの位置を固定することができる。またサイドガイド取付部３６は、位置案内部６３に対する差込板６２の差込位置、すなわち溝部６４Ａ、６４Ｂ及び６４Ｃの何れに差し込むかに応じて、筐体３０に対するサイドガイド３５Ｌの取付位置を段階的に変更することができる。

　例えばサイドガイド取付部３６は、差込板６２が溝部６４Ａに差し込まれたときには、サイドガイド３５Ｌの内側面３５Ｎにおける左右方向の位置を位置ＰＡ（図７Ａ）に合わせることができ、差込板６２が溝部６４Ｂに差し込まれたときには、当該内側面３５Ｎの位置を位置ＰＢ（図７Ｂ）に合わせることができる。これと同様にサイドガイド取付部３６は、差込板６２が溝部６４Ａに差し込まれたときには、サイドガイド３５Ｌの内側面３５Ｎの位置を位置ＰＣに合わせることもできる。

　これにより紙幣収納庫１６では、例えば各サイドガイド取付部３６において差込板６２が溝部６４Ａに差し込まれた場合、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔は、図４Ａに示したように比較的短い長さＬ１となり、差込板６２が溝部６４Ｃ（図６Ａ、図６Ｂ）に差し込まれた場合、内側面３５Ｎ同士の間隔は、図４Ｂに示すように比較的長い長さＬ２となる。

　紙幣収納庫１６は、その組立工程や保守作業等において、収納すべき紙幣ＢＬの大きさ（すなわち長辺方向の長さ）に応じて、作業員等によりサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの取付位置が適切に選定された上で取り付けられる。

　内部空間３０Ｓ（図４Ａ）における後端近傍には、左右の中央からやや離れた箇所それぞれに、リアガイド３７が設けられている。リアガイド３７は、サイドガイド３５を水平方向に９０度回転させたような構成となっており、内側面３５Ｎに対応する前側面３７Ｆを前方へ向けている。このリアガイド３７は、サイドガイド取付部３６と同様に構成されたリアガイド取付部３８により筐体３０に取り付けられており、当該筐体３０に対する前後方向の位置を段階的に変更し得るようになっている。

　以下では、内部空間３０Ｓ内において、上下方向に関し天井板３２及びステージ３３に挟まれ、前後方向に関し前面板３１及びリアガイド３７の前面に挟まれ、且つ左右方向に関しサイドガイド３５の内側面３５Ｎ同士に挟まれた空間を、収納空間３０ＳＣと呼ぶ。紙幣収納庫１６では、内部空間３０Ｓのうち、この収納空間３０ＳＣ内に紙幣ＢＬを集積することになる。

　さらに、筐体３０（図３）内の前側における上寄りの部分には、紙幣ＢＬを搬送する搬送部４０が設けられている。この搬送部４０は、複数の搬送ガイド及び複数の搬送ローラ（図示せず）により構成されている。

　筐体３０（図３）の上側における前寄りの部分、すなわち搬送部４０の後端近傍には、複数のローラ及び搬送ガイドの組み合わせにより構成された分離放出部４２が設けられている。この分離放出部４２は、搬送部１３（図２）から紙幣収納庫１６内の搬送機構（図示せず）を介して紙幣ＢＬが受け渡されると、当該紙幣ＢＬを収納空間３０ＳＣ内へ放出するようになっている。

　具体的に分離放出部４２は、紙幣の搬送路を上下に挟んで対向するフィードローラ４３、リバースローラ４４及びピッカローラ４６により構成されている。フィードローラ４３及びリバースローラ４４は、いずれも円柱状に形成されており、それぞれ左右方向に沿った中心軸に対し、所定の間隔を空けて左右に１個ずつ挿通されている。

　ピッカローラ４６は、天井板３２の上側に設けられており、その下端近傍における一部分を当該天井板３２の下側に露出させている。ピッカローラ４６は、フィードローラ４３及びリバースローラ４４と同様、円柱状に形成されており、左右方向に沿った中心軸に対し、所定の間隔を空けて左右に１個ずつ挿通されている。

　さらに筐体３０の収納空間３０ＳＣにおける後側面の上方、すなわちリアガイド３７の前面における上端近傍には、左右に所定の間隔を空けて２個のビルストッパ４７が設けられている。

［１－３．動作及び効果］
　以上の構成において、第１の実施の形態による現金自動預払機１の紙幣入出金機１０における紙幣収納庫１６は、筐体３０に対する左右のサイドガイド３５の取付位置をそれぞれ左右方向に調整し得ると共に、ステージ３３の載置体５２Ｌ及び５２Ｒを、基体５１に沿って左右方向へ移動させ得るようにした（図５及び図６Ａ、図６Ｂ）。

　例えば紙幣収納庫１６は、収納される紙幣ＢＬにおける長辺方向の長さが比較的短い場合、図４Ａ及び図６Ａに示したように、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒを左右方向に関して内側に取り付けると共に、ステージ３３の載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向に連結させ、載置範囲５２Ａを狭める。これにより紙幣収納庫１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔と、載置体５２Ｌ及び５２Ｒにおけるガイド対向部５２Ｔ同士の間隔（以下これを対向部間隔とも呼ぶ）とを、何れも比較的短い長さＬ１に合わせることができる。

　また紙幣収納庫１６は、収納される紙幣ＢＬにおける長辺方向の長さが比較的長い場合、図４Ｂ及び図６Ｂに示したように、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒを左右方向に関して外側に取り付けると共に、ステージ３３の載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向に引き離し、両者の間に隙間５２Ｇを形成することで、載置範囲５２Ａを広げる。これにより紙幣収納庫１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔と、載置体５２Ｌ及び５２Ｒにおけるガイド対向部５２Ｔ同士の間隔とを、何れも比較的長い長さＬ２に合わせることができる。

　すなわち紙幣収納庫１６は、従来の紙幣収納庫９１６（図２０Ａ、図２０Ｂ）と同様、サイドガイド３５を何れの位置に取り付けた場合であっても、その内側面３５Ｎにより、ステージ３３上に集積される紙幣ＢＬにおける左右方向の位置を規制できるので、当該紙幣ＢＬの左右方向に関する位置を揃えながら、整然と集積していくことができる。

　これに加えて紙幣収納庫１６は、基体５１に対して載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向へ移動させることで、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔に合わせて、載置範囲５２Ａの大きさ（左右方向の長さ）を変化させることができる。

　これを換言すれば、紙幣収納庫１６は、内部空間３０Ｓ内において筐体３０に対するサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの取付位置を変更することにより、収納空間３０ＳＣにおける左右方向の長さを変化させることができ、さらに載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向に移動させることで、載置範囲５２Ａの左右方向に関する長さを当該収納空間３０ＳＣに合わせることができる。

　これにより紙幣収納庫１６は、サイドガイド３５の内側面３５Ｎと載置体５２のガイド対向部５２Ｔとの隙間を、小さく抑えることができる。具体的に紙幣収納庫１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒを左右方向に関して内側に取り付けた場合（図４Ａ）に加えて、外側に取り付けた場合（図４Ｂ）にも、サイドガイド３５の内側面３５Ｎと載置体５２のガイド対向部５２Ｔとの間隔を狭くすることができる。

　この結果、紙幣収納庫１６では、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの取付位置に拘わらず、紙幣ＢＬが内側面３５Ｎとガイド対向部５２Ｔとの隙間からステージ３３の下方へ落下してしまう可能性を、従来の紙幣収納庫９１６（図２０Ａ、図２０Ｂ）よりも格段に低減することができる。

　ところで紙幣収納庫１６では、載置体５２Ｌ及び５２Ｒの間に隙間５２Ｇを形成した場合（図４Ｂ）、特に長辺方向の長さが短い紙幣ＢＬがこの隙間５２Ｇからステージ３３の下方へ落下してしまう可能性も考えられる。

　しかしながら紙幣収納庫１６では、図８に示すように、収納すべき紙幣ＢＬのうち、長辺方向の長さが最も短い紙幣ＢＬにおける当該長辺方向の長さを長さＬ４とした場合、この長さＬ４が、１枚の載置体５２における左右方向の長さと隙間５２Ｇとの加算値である長さＬ３よりも長くなっている。

　このため紙幣収納庫１６では、仮にステージ３３上に紙幣ＢＬが１枚も集積されていない状態で、長辺方向の長さが短い紙幣ＢＬが分離放出部４２（図３）から左右方向に偏って放出されたとしても、左右方向に関する端部を隙間５２Ｇから下方へ落下させること無く、ステージ３３上に集積することができる。

　以上の構成によれば、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒをそれぞれ左右方向へ移動させて収納空間３０ＳＣの大きさ（左右方向の長さ）を変化させると共に、ステージ３３の基体５１に沿って載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向へ移動させて載置範囲５２Ａの大きさ（左右方向の長さ）を変化させる。これにより紙幣収納庫１６は、サイドガイド３５を何れの位置に取り付けた場合であっても、その内側面３５Ｎと載置体５２のガイド対向部５２Ｔとの隙間を小さく抑えることができ、紙幣ＢＬが内側面３５Ｎとガイド対向部５２Ｔとの隙間からステージ３３の下方へ落下することを未然に防止できる。

［２．第２の実施の形態］
　第２の実施の形態による紙幣収納庫１１６は、図４Ａ、図４Ｂ及び図６Ａ、図６Ｂと対応する図９Ａ、図９Ｂに示すように、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と比較して、ステージ３３に代わるステージ１３３を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。なお図９Ａ、図９Ｂでは、作図の都合上、筐体３０やサイドガイド取付部３６等を省略している。

　ステージ１３３は、ステージ３３と比較して、載置体５２Ｌ及び５２Ｒに代わる載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒを有する点において相違するものの、基体５１及び補助軸５３については同様に構成されている。載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒは、第１の実施の形態と同様、互いに左右対称に構成されている。このため以下では、載置体１５２Ｌを例に説明し、載置体１５２Ｒについての説明を省略する。

　載置体１５２Ｌは、載置体５２Ｌ（図５及び図６Ａ、図６Ｂ）と比較して、全体として上下方向に薄い直方体状ないし板状に構成されている点において同様であるものの、当該載置体５２Ｌよりも左方向に延長されている。この延長された部分における左右方向の長さは、サイドガイド３５Ｌにおける左右方向の長さよりも長くなっている。

　また載置体１５２Ｌには、比較的大きな角孔でなる挿通孔１５２Ｈが上下方向に貫通しており、この挿通孔１５２Ｈにサイドガイド３５Ｌが挿通されている。因みに挿通孔１５２Ｈにおける左右方向及び前後方向の長さは、サイドガイド３５Ｌにおける左右方向及び前後方向の長さよりも、それぞれ僅かずつ大きくなっている。

　挿通孔１５２Ｈにおける右側（内側）の側面は、第１の実施の形態におけるガイド対向部５２Ｔに対応するガイド対向部１５２Ｔとなっている。また挿通孔１５２Ｈの左側（外側）には、枠状に形成された外接部１５２Ｅが設けられている。この外接部１５２Ｅは、サイドガイド３５Ｌの左側面（すなわち外側面）と対向し、且つ近接している。

　これを換言すれば、載置体１５２Ｌは、挿通孔１５２Ｈにサイドガイド３５Ｌを挿通させることで、左右方向に関して、ガイド対向部１５２Ｔと外接部１５２Ｅとの間に当該サイドガイド３５Ｌを挟み込み、当該サイドガイド３５Ｌとの相対的な位置を規定することになる。

　この載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒは、第１の実施の形態と同様、基体５１及び補助軸５３に挿通されており、当該基体５１に対し左右方向に移動することができる。

　以上の構成において、第２の実施の形態による紙幣収納庫１１６は、ステージ１３３の載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒを左右方向に延長して挿通孔１５２Ｈを設け、当該挿通孔１５２Ｈにサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒをそれぞれ挿通させた。またステージ１３３は、第１の実施の形態と同様、載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒを、基体５１に沿って左右方向へ移動させ得るようにした。

　紙幣収納庫１１６は、収納する紙幣ＢＬの大きさに合わせて、筐体３０（図４Ａ、図４Ｂ）に対しサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒが適切な位置に取り付けられる。このときステージ１３３は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒが挿通孔１５２Ｈに挿通されているため、載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒの左右方向に関する位置が必然的に定められる。

　また紙幣収納庫１１６は、例えば運用が開始された後に、収納すべき紙幣ＢＬの種類が変更されてその大きさが変化する場合、筐体３０に対するサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの取付位置が変更される。このとき紙幣収納庫１１６は、作業員等の作業により、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒが左右方向に移動され、これらに追従するように載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒが基体５１に沿って左右方向へそれぞれ移動する。

　すなわち紙幣収納庫１１６では、筐体３０に対するサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの取付位置が定められると、これに応じて基体５１に対して載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒが最適な位置に自動的に移動することになるため、載置範囲１５２Ａの大きさを収納すべき紙幣ＢＬの大きさに合わせることができる。

　かくして紙幣収納庫１１６では、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの取付位置を定めるだけで、基体５１に対し載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒを最適な位置に合わせることができ、当該載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒの位置を移動させる作業が不要となる。

　また紙幣収納庫１１６では、例えば作業員等がサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの取付位置を変更した際に、基体５１に対する載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒの位置を変更し忘れる、といった人為的な作業ミスの発生を原理的に排除することができる。

　その他の点においても、第２の実施の形態による紙幣収納庫１１６は、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と同様の作用効果を奏し得る。

　以上の構成によれば、第２の実施の形態による紙幣収納庫１１６は、ステージ１３３の載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒにそれぞれ挿通孔１５２Ｈを穿設し、これらにサイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒをそれぞれ挿通させる。このため紙幣収納庫１１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの左右方向に関する位置に応じて、載置体１５２Ｌ及び１５２Ｒを基体５１に沿って左右方向へ移動させ、載置範囲５２Ａの大きさ（左右方向の長さ）を変化させることができる。これにより紙幣収納庫１１６は、収納すべき紙幣ＢＬの大きさに合わせてサイドガイド３５を適切な位置に合わせるだけで、その内側面３５Ｎと載置体１５２のガイド対向部１５２Ｔとの隙間を常に小さく抑えることができ、紙幣ＢＬが内側面３５Ｎとガイド対向部１５２Ｔとの隙間からステージ１３３の下方へ落下することを未然に防止できる。

［３．第３の実施の形態］
　第３の実施の形態による紙幣収納庫２１６は、図４Ａ、図４Ｂ及び図６Ａ、図６Ｂと対応する図１０Ａ、図１０Ｂ並びに図１１Ａ、図１１Ｂに示すように、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と比較して、ステージ３３に代わるステージ２３３を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。なお図１０Ａ、図１０Ｂ及び図１１Ａ、図１１Ｂでは、図９Ａ、図９Ｂと同様、筐体３０やサイドガイド取付部３６等を省略している。

　ステージ２３３は、ステージ３３と比較して、載置体５２Ｌ及び５２Ｒに代わる載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒと、載置体２５２Ｃとを有する点において相違するものの、基体５１及び補助軸５３については同様に構成されている。

　このうち載置体２５２Ｃは、左右の中央に位置する中央部２５２ＣＸと、その左右に位置する板状部２５２ＣＹとにより構成され、前方向又は後方向から見て略Ｔ字状となっている（図１１Ａ、図１１Ｂ）。また載置体２５２Ｃにおける左右方向の全長は、第１の実施の形態における載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向に連結したときの全長である長さＬ１（図６Ａ）と同等となっている。

　中央部２５２ＣＸは、第１の実施の形態における載置体５２を左右方向に約２／３程度に縮めると共に、上下方向に僅かに拡張したような直方体状に形成されている。また中央部２５２ＣＸには、基体５１及び補助軸５３がそれぞれ挿通され、且つ固定されている。すなわち基体５１及び補助軸５３は、中央部２５２ＣＸにおける左右の両側面から、それぞれ左右の外方へ向けて突出した細長い四角柱となっている。

　被覆部としての板状部２５２ＣＹは、載置体５２を左右方向に約２／３程度に縮めると共に、上下方向に１／３ないし１／５程度に短縮したような、扁平な直方体状ないし薄板状に形成されている。この板状部２５２ＣＹは、中央部２５２ＣＸにおける左右両側面の上端から左右方向にそれぞれ延設されている。因みに板状部２５２ＣＹには、孔は穿設されていない。

　このため載置体２５２Ｃは、上方から見た場合（図１０Ａ）、繋ぎ目や段差、或いは孔等を有さない、左右方向の長さが長さＬ１である１枚の長方形の板状若しくは直方体のように見える。

　一方、載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒは、第１の実施の形態における載置体５２Ｌ及び５２Ｒを左右方向に２／３程度に短縮したような直方体状に構成されており、当該載置体５２Ｌ及び５２Ｒと同様、基体５１が挿通されると共に補助軸５３が挿入されている。

　このため載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒは、それぞれ載置体２５２Ｃの中央部２５２ＣＸに近接した位置（図１０Ａ及び図１１Ａ）や中央部２５２ＣＸから離れた位置（図１０Ｂ及び図１１Ｂ）に位置することができる。

　以上の構成において、第３の実施の形態による紙幣収納庫２１６は、ステージ２３３を載置体２５２Ｃ、２５２Ｌ及び２５２Ｒにより構成し、さらに載置体２５２Ｃを中央部２５２ＣＸと板状部２５２ＣＹとにより構成した。またステージ２３３は、載置体２５２Ｃに基体５１及び補助軸５３を挿通させた上で、第１の実施の形態と同様、載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒを当該基体５１に沿って左右方向へ移動させ得るようにした。

　例えば紙幣収納庫２１６は、収納される紙幣ＢＬにおける長辺方向の長さが比較的短い場合、図１０Ａ及び図１１Ａに示したように、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒを左右方向に関して内側に取り付けると共に、ステージ２３３の載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒを載置体２５２Ｃの中央部２５２ＣＸに隣接させる。これにより紙幣収納庫２１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔と、載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒにおけるガイド対向部２５２Ｔ同士の間隔とを、何れも比較的短い長さＬ１に合わせて、載置範囲２５２Ａを比較的狭くすることができる。

　また紙幣収納庫２１６は、収納される紙幣ＢＬにおける長辺方向の長さが比較的長い場合、図１０Ｂ及び図１１Ｂに示したように、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒを左右方向に関して外側に取り付けると共に、ステージ２３３の載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒを載置体２５２Ｃの中央部２５２ＣＸから引き離す。これにより紙幣収納庫２１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔と、載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒにおけるガイド対向部２５２Ｔ同士の間隔とを、何れも比較的長い長さＬ２に合わせて、載置範囲２５２Ａを比較的広くすることができる。

　このときステージ２３３は、載置体２５２Ｃの中央部２５２ＣＸと載置体２５２Ｌとの間、及び当該中央部２５２ＣＸと載置体２５２Ｒとの間にそれぞれ隙間を形成しているものの、この隙間を板状部２５２ＣＹにより上側から覆う状態となる。このためステージ２３３は、図１１Ｂに示したように、上方から見て隙間が無く、当該ステージ２３３上に載置された紙幣ＢＬがこの隙間から下方へ落下することも無い。

　すなわち紙幣収納庫２１６は、ステージ２３３の載置体２５２Ｃに対し載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒを左右方向へ移動させることにより、載置範囲２５２Ａを自在に拡縮することができ、且つ第１及び第２の実施の形態における隙間５２Ｇ（図６Ｂ）のような隙間を形成することが無い。このため紙幣収納庫２１６は、第１の実施の形態と比較して、ステージ２３３上から紙幣ＢＬが下方へ落下してしまう可能性を一段と低減させることができる。

　その他の点においても、第３の実施の形態による紙幣収納庫２１６は、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と同様の作用効果を奏し得る。

　以上の構成によれば、第３の実施の形態による紙幣収納庫２１６は、ステージ２３３の載置体２５２Ｃを中央部２５２ＣＸ及び板状部２５２ＣＹにより構成し、中央部２５２ＣＸを貫通する基体５１に沿って載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒを左右方向へ移動させ得るようにした。このため紙幣収納庫２１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒの左右方向に関する位置に合わせてステージ２３３の載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒを左右方向へ移動させることで、これらと中央部２５２ＣＸとの間に生じる隙間を板状部２５２ＣＹにより覆うことができる。これにより紙幣収納庫２１６は、載置範囲２５２Ａ内に孔を形成すること無く、サイドガイド３５の内側面３５Ｎと載置体２５２Ｌ及び２５２Ｒのガイド対向部２５２Ｔとの隙間を狭い状態に合わせることができ、紙幣ＢＬが内側面３５Ｎとガイド対向部２５２Ｔとの隙間からステージ２３３の下方へ落下することを未然に防止できる。

［４．第４の実施の形態］
　第４の実施の形態による紙幣収納庫３１６は、図４Ａ、図４Ｂ及び図６Ａ、図６Ｂと対応する図１２Ａ、図１２Ｂ並びに図１３Ａ、図１３Ｂに示すように、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と比較して、ステージ３３に代わるステージ３３３を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。なお図１２Ａ、図１２Ｂ及び図１３Ａ、図１３Ｂでは、作図の都合上、筐体３０やサイドガイド取付部３６等を省略している。

　ステージ３３３は、ステージ３３と比較して、載置体５２Ｌ及び５２Ｒに代わる載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒを有する点において相違するものの、基体５１及び補助軸５３については同様に構成されている。因みに載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒは、概ね左右対称に構成されている。このため以下では、載置体３５２Ｌを例に説明し、載置体３５２Ｒについての説明を省略する。

　載置体３５２Ｌは、載置体５２Ｌ（図５及び図６Ａ、図６Ｂ）と比較して、全体として上下方向に薄い直方体状ないし板状に構成されている点において同様であるものの、左右方向の長さが、当該載置体５２Ｌよりも右方向に約１／５～１／２程度拡張されている。

　載置体３５２Ｌは、左側（外側）の約半分を占める基部３５２ＬＸと、右側（内側）の約半分の範囲に設けられた複数の櫛歯体３５２ＬＹとにより構成されている。基部３５２ＬＸは、一様な直方体状に構成されている。基部３５２ＬＸの右側面には、複数の櫛歯体３５２ＬＹが、前後方向に沿って所定間隔毎に並ぶように、右方向へ向けて立設されている。

　突出部分としての各櫛歯体３５２ＬＹは、前後方向に薄い板状に構成されており、右上部分が斜めに切り落とされたような（面取りされたような）形状となっている。因みに櫛歯体３５２ＬＹにおける前後方向の厚さは、紙幣ＢＬにおける短辺の長さよりも十分に短く、また前後に隣接する他の櫛歯体３５２ＬＹとの間隔よりも僅かに小さく（薄く）なっている。

　すなわち載置体３５２Ｌは、基部３５２ＬＸに対し複数の櫛歯体３５２ＬＹが前後方向に沿って離散的に並んだように、換言すれば櫛歯状に構成されている。因みに載置体３５２Ｒは、載置体３５２Ｌと比較して、基部３５２ＲＸに対する櫛歯体３５２ＲＹの立設位置が、前後方向に半周期分ずれた構成となっている。

　また載置体３５２Ｌ及び３５２Ｌは、第１の実施の形態と同様、基体５１及び補助軸５３に挿通されており、当該基体５１に対し左右方向に移動することができる。このためステージ３３３は、基体５１に沿って載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒを互いに近接させた場合、櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹを互いに噛み合わせることにより、概ね平板状の噛合領域３５２Ｅを形成することができる。

　またステージ３３３は、左右方向に関する載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒの位置を変更することにより、櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２Ｒにおける噛み合いの深さを変化させ、噛合領域３５２Ｅの左右方向に関する長さを変化させてガイド対向部３５２Ｔ同士の間隔を変化させることができる。

　以上の構成において、第４の実施の形態による紙幣収納庫３１６は、ステージ３３３の載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒにおける基部３５２ＬＸ及び３５２ＲＸの内側に、複数の櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹをそれぞれ離散的に立設させた。またステージ３３３は、第１の実施の形態と同様、載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒを基体５１に沿って左右方向へ移動させ得るようにし、このとき櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹを互いに噛み合わせて噛合領域３５２Ｅを形成するようにした。

　例えば紙幣収納庫３１６は、収納される紙幣ＢＬにおける長辺方向の長さが比較的短い場合、図１２Ａ及び図１３Ａに示したように、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒを左右方向に関して内側に取り付けると共に、ステージ３３３の載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒを互いに近接させ、噛合領域３５２Ｅを狭く、すなわち左右方向に短くする。

　これにより紙幣収納庫３１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔と、載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒにおけるガイド対向部３５２Ｔ同士の間隔とを、何れも比較的短い長さＬ１に合わせて、載置範囲３５２Ａを比較的狭くすることができる。このとき噛合領域３５２Ｅは、櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹが殆ど隙間無く噛み合った状態となり、当該噛合領域３５２Ｅから紙幣ＢＬが落下するおそれは無い。

　また紙幣収納庫３１６は、収納される紙幣ＢＬにおける長辺方向の長さが比較的長い場合、図１２Ｂ及び図１３Ｂに示したように、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒを左右方向に関して外側に取り付けると共に、ステージ３３３の載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒを互いにやや遠ざけ、噛合領域３５２Ｅを広く、すなわち左右方向に長くする。

　これにより紙幣収納庫３１６は、サイドガイド３５Ｌ及び３５Ｒにおける内側面３５Ｎ同士の間隔と、載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒにおけるガイド対向部３５２Ｔ同士の間隔とを、何れも比較的長い長さＬ２に合わせて、載置範囲３５２Ａを比較的広くすることができる。

　このとき噛合領域３５２Ｅは、櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹの先端側のみ、すなわち櫛歯体３５２ＬＹの右端近傍及び３５２ＲＹの左端近傍のみにより噛み合っており、その他の部分に、上下方向に貫通する多数の小さな孔を形成した状態となる。これらの孔における前後方向や左右方向の大きさは、紙幣ＢＬにおける長辺及び短辺の長さと比較して、十分に小さくなっている。これを換言すれば、噛合領域３５２Ｅは、基部３５２ＬＸ及び３５２ＲＸを左右方向へ引き離した場合にも、櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹの少なくとも一部分を噛み合わせているため、比較的大きな孔が形成されることが無い。このためステージ３３３は、この孔から紙幣ＢＬが落下するおそれも無い。

　すなわち紙幣収納庫３１６は、ステージ３３３の載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒを左右方向へ移動させることにより、載置範囲３５２Ａを自在に拡縮することができ、このとき噛合領域３５２Ｅの範囲を拡縮するため、第１の実施の形態における隙間５２Ｇ（図６Ｂ）のような大きな隙間を形成することが無い。このため紙幣収納庫３１６は、第１の実施の形態と比較して、ステージ３３３上から紙幣ＢＬが下方へ落下してしまう可能性を一段と低減させることができる。

　その他の点においても、第４の実施の形態による紙幣収納庫３１６は、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と同様の作用効果を奏し得る。

　以上の構成によれば、第４の実施の形態による紙幣収納庫３１６は、ステージ３３３の基体５１に沿って左右方向へ移動し得る載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒに、複数の櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹをそれぞれ設け、これらを互いに噛み合わせて噛合領域３５２Ｅを形成する。ステージ３３３は、載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒをそれぞれ左右方向へ移動させることで載置範囲３５２Ａを拡縮でき、このとき噛合領域３５２Ｅにおいて櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹの少なくとも一部分を噛み合わせた状態を維持する。これにより紙幣収納庫３１６は、載置範囲３５２Ａ内に大きな孔を形成すること無く、サイドガイド３５の内側面３５Ｎと載置体３５２Ｌ及び３５２Ｒのガイド対向部３５２Ｔとの隙間を常に狭い状態に保つことができ、紙幣ＢＬがステージ３３３の上面から下方へ落下することを未然に防止できる。

［５．第５の実施の形態］
　第５の実施の形態による紙幣収納庫４１６は、図４Ａ、図４Ｂ及び図６Ａ、図６Ｂと対応する図１４Ａ～図１４Ｃに示すように、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と比較して、ステージ３３に代わるステージ４３３を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。なお図１４Ａ～図１４Ｃでは、図９Ａ、図９Ｂ等と同様、筐体３０やサイドガイド取付部３６等を省略している。

　ステージ４３３は、ステージ３３と比較して、基体５１並びに載置体５２Ｌ及び５２Ｒに代わる基体４５１並びに載置体４５２Ｌ及び４５２Ｒを有する点、及び固定ねじ４５４を有する点において相違するものの、補助軸５３については同様に構成されている。因みに載置体４５２Ｌ及び４５２Ｒ（以下これらをまとめて載置体４５２と呼ぶ）は、概ね左右対称に構成されている。このため以下では、載置体４５２Ｌを例に説明し、載置体４５２Ｒについての説明を省略する。

　基体４５１は、図１４Ｂに示すように、第１の実施の形態による基体５１（図５）と比較して、複数の固定孔４５１Ｆが穿設されている点において相違するものの、他の部分については同様に構成されている。固定孔４５１Ｆ（４５１ＦＡ、４５１ＦＢ及び４５１ＦＣ）は、いわゆるねじ孔となっており、基体４５１の上面における左側及び右側に、それぞれ３箇所ずつ、所定の間隔を隔てて、すなわち左右方向に沿って離散的に穿設されている。

　また各固定孔４５１Ｆにおける、左右方向の位置に関する周期は、サイドガイド取付部３６（図７Ａ、図７Ｂ）の位置案内部６３における、溝部６４の左右方向の位置に関する周期と同等となっている。

　載置体４５２Ｌは、第１の実施の形態による載置体５２Ｌと同様、補助軸５３を挿入するための前孔４５２ＨＦと、基体４５１を挿通させるための後挿通孔４５２ＨＲを有している。これに加えて載置体４５２Ｌの上面における後挿通孔４５２ＨＲの上側部分には、貫通孔４５２ＨＴが穿設されている。

　貫通孔４５２ＨＴは、比較的小さい丸孔となっており、基体４５１を挿通させるための後挿通孔４５２ＨＲにおける上側部分を貫通している。また貫通孔４５２ＨＴの周囲は、すり鉢状に抉られている。これと対応するように、取付位置変更部としての固定ねじ４５４（図１４Ａ）は、一般的な皿ねじとなっている。

　かかる構成によりステージ４３３は、第１の実施の形態と同様、載置体４５２Ｌ及び４５２Ｒの後挿通孔４５２ＨＲに基体４５１が挿通され、且つ前孔４５２ＨＦに補助軸５３が挿入されることにより、図１４Ａに示したように、１枚の板状に形成される。

　さらにステージ４３３は、貫通孔４５２ＨＴを基体４５１におけるいずれかの固定孔４５１Ｆに合わせるように載置体４５２Ｌ及び４５２Ｒの左右方向の位置が調整された状態で、固定ねじ４５４が貫通孔４５２ＨＴを介して固定孔４５１Ｆに締め付けられる。これによりステージ４３３は、基体４５１に対する載置体４５２Ｌ及び４５２Ｒの位置、すなわちガイド対向部４５２Ｔの位置が固定され、左右方向に移動できなくなる。ここで基体４５１に対する載置体４５２Ｌ及び４５２Ｒの取付可能な位置は、固定孔４５１Ｆの位置に応じて、左右方向に離散的な位置となる。説明の都合上、以下では、基体４５１の固定孔４５１Ｆと、載置体４５２の貫通孔４５２ＨＴと、固定ねじ４５４とを、まとめて取付位置変更部４３３Ｕと呼ぶ。

　また基体４５１の固定孔４５１ＦＡ、４５１ＦＢ及び４５１ＦＣは、サイドガイド取付部３６（図７Ａ、図７Ｂ）における位置案内部６３の溝部６４Ａ、６４Ｂ及び６４Ｃとそれぞれ対応するよう、適切な位置に設けられている。このためステージ４３３は、いずれかの固定孔４５１Ｆに貫通孔４５２ＨＴを合わせて基体４５１に載置体４５２Ｌが固定され、且つ当該固定孔４５１Ｆと対応する溝部６４に差込板６２が差し込まれると、サイドガイド３５Ｌの内側面３５Ｎとガイド対向部４５２Ｔとの隙間を、極めて狭く、且つ当接させない最適な間隔に合わせることができる。

　以上の構成において、第５の実施の形態による紙幣収納庫４１６は、ステージ４３３の基体４５１に固定孔４５１Ｆを設けると共に載置体４５２に貫通孔４５２ＨＴを設け、固定ねじ４５４により当該基体４５１に対し当該載置体４５２を固定するようにした。

　紙幣収納庫４１６は、仮にステージ移動部３４（図４Ａ、図４Ｂ）や現金自動預払機１の内部若しくは外部から振動や衝撃が加えられたとしても、ステージ４３３における各ガイド対向部４５２Ｔの左右方向に関する位置を変化させることが無い。

　このため紙幣収納庫４１６は、予め基体４５１に対し載置体４５２が適切な位置に固定されることで、ガイド対向部４５２Ｔとサイドガイド３５の内側面３５Ｎとの隙間を狭い状態に維持することができ、紙幣ＢＬの落下やガイド対向部４５２Ｔと内側面３５Ｎとの衝突を防止することができる。

　さらに基体４５１における各固定孔４５１Ｆは、サイドガイド取付部３６（図７Ａ、図７Ｂ）における位置案内部６３の各溝部６４と対応する適切な位置にそれぞれ設けられている。このため紙幣収納庫４１６は、作業員等が基体４５１に対し載置体４５２を取り付ける際や取付位置を変更する際に、サイドガイド３５の位置に概ね合わせた状態で、貫通孔４５２ＨＴを最寄りの固定孔４５１Ｆに合わせるようその位置を微調整して固定ねじ４５４を締め付ける、といった極めて容易な作業を行わせれば良い。紙幣収納庫４１６は、このような容易な作業が行われるだけで、ガイド対向部４５２Ｔとサイドガイド３５の内側面３５Ｎとの隙間を、最適な間隔に合わせることができる。

　その他の点においても、第５の実施の形態による紙幣収納庫４１６は、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と同様の作用効果を奏し得る。

　以上の構成によれば、第５の実施の形態による紙幣収納庫４１６は、ステージ４３３の基体４５１に複数の固定孔４５１Ｆを設けると共に、載置体４５２に貫通孔４５２ＨＴを設け、固定ねじ４５４により当該基体４５１に対し当該載置体４５２を左右方向に離散的な位置に固定するようにした。これにより紙幣収納庫４１６は、サイドガイド３５の取付位置と対応する固定孔４５１Ｆを介して、基体４５１に対し載置体４５２を固定することで、内側面３５Ｎとガイド対向部４５２Ｔとの隙間を最適な狭い間隔に合わせることができ、且つステージ４３３に振動や衝撃が加えられた場合にも、載置体４５２を左右方向へ移動させること無くこの間隔を維持できるので、紙幣ＢＬがステージ４３３の上面から下方へ落下することを未然に防止できる。

［６．第６の実施の形態］
　第６の実施の形態による紙幣収納庫５１６は、図４Ａ、図４Ｂ及び図６Ａ、図６Ｂと対応する図１５Ａ、図１５Ｂに示すように、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と比較して、ステージ３３に代わるステージ５３３を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。なお図１５Ａ、図１５Ｂでは、図９Ａ、図９Ｂ等と同様、筐体３０やサイドガイド取付部３６等を省略している。

　ステージ５３３は、ステージ３３と比較して、基体５１並びに載置体５２Ｌ及び５２Ｒに代わる基体５５１並びに載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒを有する点において相違するものの、補助軸５３については同様に構成されている。因みに載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒ（以下これらをまとめて載置体５５２と呼ぶ）は、概ね左右対称に構成されている。このため以下では、載置体５５２Ｌを例に説明し、載置体５５２Ｒについての説明を省略する。

　載置体５５２Ｌは、第２の実施の形態による載置体１５２Ｌ（図９Ａ、図９Ｂ）と一部類似した形状となっており、当該載置体１５２Ｌにおける挿通孔１５２Ｈの前左側部分（前外側部分）が省略される一方、外接部１５２Ｅのうち後側の部分が外接部５５２Ｅとして残されている。この載置体５５２Ｌは、追従部としての外接部５５２Ｅの内側に形成された挿通溝５５２Ｄにサイドガイド３５Ｌを挟み込むことで、第２の実施の形態と同様、ガイド対向部５５２Ｔと内側面３５Ｎとの間隔を狭めることができる。

　また基体５５１は、図１６Ａに示すように、その下面における左右それぞれに、周囲よりも上方に抉られた位置決め溝５５１Ｄ（５５１ＤＡ、５５１ＤＢ及び５５１ＤＣ）が設けられている。被係合部としての各位置決め溝５５１Ｄは、前後方向から見た場合の断面形状が三角形状となっている。

　また互いに隣接する位置決め溝５５１Ｄにおける、左右方向の位置に関する周期は、第５の実施の形態における固定孔４５１Ｆと同様、サイドガイド取付部３６（図７Ａ、図７Ｂ）の位置案内部６３における、溝部６４の左右方向の位置に関する周期と同等となっている。

　載置体５５２Ｌは、第１の実施の形態による載置体５２Ｌと同様、補助軸５３を挿入するための前孔５５２ＨＦと、基体５５１を挿通させるための後挿通孔５５２ＨＲとを有している。

　これに加えて載置体５５２Ｌの下面における後挿通孔５５２ＨＲの下側部分には、底孔５５２ＨＢが穿設されている。また載置体５５２Ｌの下面には、当該底孔５５２ＨＢの一部を覆うようにして、支持腕部５５２Ｍが取り付けられている。

　支持腕部５５２Ｍは、上下に薄く、細長い薄板状に形成されている。また支持腕部５５２Ｍは、長手方向を左右に向けており、左側（外側）の端部が底孔５５２ＨＢの左側における周辺部分に取り付けられ、右側（内側）の端部が当該底孔５５２ＨＢの中央付近に到達している。さらに支持腕部５５２Ｍは、弾性力を有する材料により構成されており、外力が加えられると、弾性変形すると共に弾性力を作用させ、この外力が解放されると自然状態（図１６Ａ）に戻る。

　支持腕部５５２Ｍにおける右側（内側）の端部上面には、上方に向けて位置決め突起５５２Ｐが立設されている。係合部としての位置決め突起５５２Ｐは、前後方向から見て一の頂点を上方に向けると共に底面を支持腕部５５２Ｍの上面に貼り合わせた三角形状に形成されており、その上端を後挿通孔５５２ＨＲ内に侵入させている。

　かかる構成によりステージ５３３は、第１の実施の形態と同様、載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒの後挿通孔５５２ＨＲに基体５５１が挿通され、且つ前孔５５２ＨＦに補助軸５３が挿入されることにより、図１５Ａに示したように、１枚の板状に形成される。

　このとき載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒは、各支持腕部５５２Ｍの弾性力により、各位置決め突起５５２Ｐを基体５５１におけるいずれかの位置決め溝５５１Ｄに係合させる。これによりステージ５３３は、基体５５１に対する載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒの位置、すなわちガイド対向部４５２Ｔの位置がほぼ固定され、比較的弱い外力が加えられただけでは左右方向に移動できなくなる。ここで基体５５１に対する載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒの固定可能な位置は、基体５５１における位置決め溝５５１Ｄの位置に応じて、左右方向に離散的な位置となる。

　一方、ステージ５３３は、載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒに対し、比較的強い力が加えられると、位置決め突起５５２Ｐが位置決め溝５５１Ｄの斜面を摺動すると共に、支持腕部５５２Ｍを弾性変形させながら、当該位置決め突起５５２Ｐが位置決め溝５５１Ｄを乗り越えることで、載置体５５２Ｌ及び５５２Ｒの左右方向への移動を許容する（図１６Ｂ、図１６Ｃ参照）。説明の都合上、以下では、基体５５１の位置決め溝５５１Ｄと、載置体５５２の底孔５５２ＨＢ、支持腕部５５２Ｍ及び位置決め突起５５２Ｐとを、まとめて取付位置変更部５３３Ｕと呼ぶ。

　また基体５５１の位置決め溝５５１ＤＡ、５５１ＤＢ及び５５１ＤＣは、第５の実施の形態における各固定孔４５１Ｆと同様、サイドガイド取付部３６（図７Ａ、図７Ｂ）における位置案内部６３の溝部６４Ａ、６４Ｂ及び６４Ｃとそれぞれ対応するよう、適切な位置に設けられている。

　以上の構成において、第６の実施の形態による紙幣収納庫５１６は、ステージ５３３の基体５５１に位置決め溝５５１Ｄを設けると共に、載置体５５２に支持腕部５５２Ｍ及び位置決め突起５５２Ｐを設け、さらに外接部５５２Ｅを設けた。

　ステージ５３３は、サイドガイド取付部３６（図７Ａ、図７Ｂ）において差込板６２が何れかの溝部６４に差し込まれ、サイドガイド３５における左右方向の位置が定まると、当該サイドガイド３５を外接部５５２Ｅ及びガイド対向部５５２Ｔとの間に挟むようにして、載置体５５２の基体５５１に対する左右方向の位置が概ね定まる。これにより載置体５５２のガイド対向部５５２Ｔは、サイドガイド３５の内側面３５Ｎに対し、比較的近接し、若しくは当接した状態となる。

　このときステージ５３３では、差込板６２が差し込まれている溝部６４と対応する位置決め溝５５１Ｄに対し、位置決め突起５５２Ｐがまず侵入し、さらに支持腕部５５２Ｍの弾性力により上端の頂点を当該位置決め溝５５１Ｄにおける上端の窪みに嵌め込むように係合する。

　これによりステージ５３３は、サイドガイド３５Ｌの内側面３５Ｎとガイド対向部５５２Ｔとの隙間を、極めて狭く、且つ両者を当接させない最適な間隔に合わせることができる。そのうえステージ５３３は、振動等により比較的小さな外力が加えられたとしても、載置体５５２の基体５５１に対する左右方向の位置を変化させず、内側面３５Ｎとガイド対向部５５２Ｔとの最適な間隔を維持することができる。この結果、紙幣収納庫５１６は、ステージ５３３からの紙幣ＢＬの落下やガイド対向部５５２Ｔと内側面３５Ｎとの衝突を防止することができる。

　また紙幣収納庫５１６は、サイドガイド３５の取付位置が変更される場合、外接部５５２Ｅ及びガイド対向部５５２Ｔにより、当該サイドガイド３５に追従するように載置体５５２が左右方向に移動し、且つ位置決め突起５５２Ｐが位置決め溝５５１Ｄに係合する。

　すなわち紙幣収納庫５１６は、作業員等にサイドガイド３５の取付位置を変更させるだけで、自動的に基体５５１に対する載置体５５２の位置を移動させ、且つ内側面３５Ｎとガイド対向部５５２Ｔとの最適な間隔に合わせることができ、さらに振動等が加えられた場合にもその間隔を維持できる。

　その他の点においても、第６の実施の形態による紙幣収納庫５１６は、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と同様の作用効果を奏し得る。

　以上の構成によれば、第６の実施の形態による紙幣収納庫５１６は、ステージ５３３の外接部５５２Ｅ及びガイド対向部５５２Ｔにより、サイドガイド３５の取付位置に応じて、載置体５５２の基体５５１に対する左右方向の位置を概ね定めた上で、基体５５１に設けた位置決め溝５５１Ｄに、載置体５５２の支持腕部５５２Ｍにより位置決め突起５５２Ｐを係合させる。これにより紙幣収納庫５１６は、内側面３５Ｎとガイド対向部５５２Ｔとの隙間を最適な狭い間隔に合わせると共に維持することができ、紙幣ＢＬがステージ５３３の上面から下方へ落下することを未然に防止できる。

［７．第７の実施の形態］
　第７の実施の形態による紙幣収納庫６１６は、図４Ａ、図４Ｂ及び図６Ａ、図６Ｂと対応する図１７Ａ、図１７Ｂに示すように、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と比較して、ステージ３３に代わるステージ６３３並びにサイドガイド３５に代わるサイドガイド６３５及び６３６を有する点において相違するものの、他の点については同様に構成されている。なお図１７Ａ、図１７Ｂでは、作図の都合上、図９Ａ、図９Ｂ等と同様に、筐体３０やサイドガイド取付部３６等を省略している。

　ステージ６３３は、ステージ３３の基体５１、載置体５２Ｌ及び５２Ｒ並びに補助軸５３に代えて、支持アーム６５１、載置体６５２Ｆ及び６５２Ｒ、並びに移動軸６５３を有している。

　前側の載置体６５２Ｆは、載置体５２Ｌ及び５２Ｒと同様に上下方向に薄い直方体状ないし板状に形成されており、第１の実施の形態における載置範囲５２Ａ（図６Ａ、図６Ｂ）とほぼ同等の載置範囲６５２Ａのうち、前側の約２／３ないし３／４の範囲を占めている。また載置体６５２Ｆの後面における中央には、第１の実施の形態における前孔５２ＨＦと対応する孔部６５２ＦＨが前方へ向けて穿設されている。

　後側の載置体６５２Ｒは、載置体６５２Ｆと同様に上下方向に薄い直方体状ないし板状に形成されており、載置範囲６５２Ａのうち後側の残りの範囲を占めている。載置体６５２Ｒの前面における中央には、やはり第１の実施の形態における前孔５２ＨＦと対応する孔部６５２ＲＨが後方へ向けて穿設されている。

　載置体６５２Ｆの左右両側面には、左右の外方へ向けて支持アーム６５１が立設されている。支持アーム６５１は、第１の実施の形態における基体５１のうち、図４Ａや図６Ａに示した状態において載置体５２の外部に露出している部分とほぼ同等に構成されている。すなわち支持アーム６５１は、左右方向に細長い四角柱状に形成されており、それぞれの左右外側の端部近傍に上下方向に貫通する丸孔状の移動軸孔６５１Ｈが穿設されている。因みに支持アーム６５１の前後方向に関する位置は、第１の実施の形態における基体５１の前後方向に関する位置よりも前寄りとなっている。

　移動軸６５３は、前後方向に細長い直方体状に形成されており、第１の実施の形態における補助軸５３を水平面内で９０度回転させたような構成となっている。この移動軸６５３は、載置体６５２Ｆの孔部６５２ＲＨ及び載置体６５２Ｒの孔部６５２ＲＨに挿入される。これによりステージ６３３は、全体として１枚の板状に形成され、また前側の載置体６５２Ｆに対し後側の載置体６５２Ｒを移動軸６５３に沿って前後方向へ動かすことができる。

　サイドガイド６３５（６３５Ｌ及び６３５Ｒ）並びにサイドガイド６３６（６３６Ｌ及び６３６Ｒ）は、支持アーム６５１との干渉を避けるように、第１の実施の形態におけるサイドガイド３５（３５Ｌ及び３５Ｒ）をそれぞれ前後に２分割したような構成となっている。

　またリアガイド３７は、第１の実施の形態と同様、リアガイド取付部３８（図３及び図４Ａ、図４Ｂ）により前後方向の取付位置が変更可能となっている。因みにリアガイド取付部３８は、上述したようにサイドガイド取付部３６と同様の構造となっている。

　以上の構成において、第７の実施の形態による紙幣収納庫６１６は、ステージ６３３において、載置体６５２Ｆに対し載置体６５２Ｒを移動軸６５３に沿って前後方向へ移動し得るようにした。

　例えば紙幣収納庫６１６は、収納される紙幣ＢＬにおける短辺方向の長さが比較的短い場合、図１７Ａに示したように、リアガイド３７を前寄りの位置に取り付けると共に、ステージ６３３の載置体６５２Ｆ及び６５２Ｒを前後方向に連結させ、載置範囲６５２Ａにおける前後方向の長さを比較的短い長さＬ５とする。これにより紙幣収納庫６１６は、リアガイド３７における前側面３７Ｆと、載置体６５２Ｒの後端であるガイド対向部６５２Ｔとの隙間を極めて狭くすることができる。

　また紙幣収納庫６１６は、収納される紙幣ＢＬにおける短辺方向の長さが比較的長い場合、図１７Ｂに示したように、リアガイド３７を後寄りの位置に取り付けると共に、ステージ６３３の載置体６５２Ｆに対し６５２Ｒを後方向に移動させ、載置範囲６５２Ａにおける前後方向の長さを比較的長い長さＬ６とする。これにより紙幣収納庫６１６は、この状態においても、リアガイド３７における前側面３７Ｆと、載置体６５２Ｒの後端であるガイド対向部６５２Ｔとの隙間を極めて狭くすることができる。

　この結果、紙幣収納庫６１６では、リアガイド３７の取付位置に拘わらず、紙幣ＢＬが前側面３７Ｆとガイド対向部６５２ＲＴとの隙間からステージ６３３の下方へ落下してしまう可能性を低減することができる。

　その他の点においても、第７の実施の形態による紙幣収納庫６１６は、第１の実施の形態による紙幣収納庫１６と同様の作用効果を奏し得る。

　以上の構成によれば、第７の実施の形態による紙幣収納庫６１６は、ステージ６３３の載置体６５２Ｆに対し載置体６５２Ｒを移動軸６５３に沿って前後方向へ移動させ得るようにした。このため紙幣収納庫６１６は、前後方向に関するリアガイド３７の位置に合わせてステージ６３３の載置体６５２Ｒを移動させることで、載置範囲６５２Ａにおける前後方向の長さを変化させ、リアガイド３７の前側面３７Ｆと載置体６５２Ｒのガイド対向部６５２ＲＴとの隙間を狭い状態に保つことができる。この結果、紙幣収納庫６１６は、紙幣ＢＬが前側面３７Ｆとガイド対向部６５２ＲＴとの隙間からステージ２３３の下方へ落下することを未然に防止できる。

［８．他の実施の形態］
　なお上述した第１の実施の形態においては、基体５１に沿って左右方向にそれぞれ移動する２個の載置体５２Ｌ及び５２Ｒにより、載置範囲５２Ａを形成する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、基体５１に沿って左右方向にそれぞれ移動する３個以上の載置体により、載置範囲５２Ａを形成しても良い。この場合、少なくとも１個の載置体については、第３の実施の形態における載置体２５２Ｃのように、基体５１に対し固定されていても良い。第２～第７の実施の形態についても同様である。

　また上述した第１の実施の形態においては、載置体５２に左右方向に貫通する後挿通孔５２ＨＲを設けて基体５１を挿通させることで、当該基体５１に対し載置体５２を左右方向へ移動させる場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば載置体５２の下面に、基体５１を左右方向に挿通させる挿通部材を設け、この挿通部材に基体５１が挿通されることで、基体５１に対し左右方向へ移動するようにしても良い。要は、基体５１に対し上下方向及び前後方向の位置が変化しないよう制限され、その一方で左右方向に移動できれば良い。また基体５１に対する載置体５２の左右方向への移動についても、無段階に移動できるものに限らず、例えばサイドガイド３５の取付位置と対応する位置に段階的に変更できるものであっても良い。第２～第７の実施の形態についても同様である。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、載置体５２における後寄りに後挿通孔５２ＨＲを形成して基体５１を挿通させると共に、当該載置体５２における前寄りに前孔５２ＨＦを形成して補助軸５３を挿入する場合について述べた（図５、図６Ａ、図６Ｂ）。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば載置体５２における前後の中央寄りに挿通孔を設けて基体５１を挿通させ、載置体５２から前孔５２ＨＦを省略すると共に補助軸５３を省略しても良い。第２～第６の実施の形態についても同様である。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、基体５１を左右方向に細長い棒状に形成すると共に載置体５２に左右方向に沿った後挿通孔５２ＨＲを形成することで、当該基体５１に対し載置体５２を左右方向に連続的に（すなわち無段階で）移動させ得るようにした場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば基体５１の上面に所定形状の係合突起を左右方向に沿って周期的に配置すると共に、載置体５２の下面に当該係合突起と係合し得るような係合孔部を左右方向に沿って周期的に配置し、各係合突起を各係合孔部と係合させるようにしても良い。この場合、第５及び第６の実施の形態と同様に、基体に対し載置体を離散的に移動させることが可能となる。

　さらに上述した第２の実施の形態においては、挿通孔１５２Ｈの全周を囲むように載置体１５２を形成した場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば第６の実施の形態による載置体５５２（図１５Ａ、図１５Ｂ）のように、載置体１５２における挿通孔１５２Ｈの周側部の一部を省略することで、挿通溝５５２Ｄのような挿通溝を形成し、ここにサイドガイド３５を挟み込むように挿通させても良い。この場合、少なくともサイドガイド３５を左右方向から挟むような部分が残されることで、当該サイドガイド３５が左右方向へ移動される際に、これに追従して載置体が左右方向へ移動できれば良い。

　さらに上述した第３の実施の形態においては、中央の載置体２５２Ｃに被覆部としての板状部２５２ＣＹを固定する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば図１１Ａ及び図１１Ｂと対応する図１８Ａ及び図１８Ｂに示すステージ７３３のように、左右の両外側に位置する載置体７５２Ｌ及び７５２Ｒにおける外側部７５２ＬＸ及び７５２ＲＸの内側面上端に被覆部としての板状部７５２ＬＹ及び７５２ＲＹを固定しても良い。このステージ７３３においても、第３の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。

　さらに上述した第４の実施の形態においては、同一の形状でなる櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹを前後方向に沿って等間隔に配置する場合について述べた（図１２Ａ、図１２Ｂ）。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば前後方向の長さ（すなわち幅）が異なる複数の櫛歯体３５２ＬＹ及び３５２ＲＹを、前後方向に沿って不等間隔となるように配置しても良い。この場合、櫛歯体３５２ＬＹと３５２ＲＹとを互いに噛み合わせることができれば良く、互いに隣接する櫛歯体３５２ＬＹと３５２ＲＹとの間に比較的小さな隙間が形成されても良い。

　さらに上述した第５の実施の形態においては、取付位置変更部４３３Ｕとして、基体４５１の上面に複数の固定孔４５１Ｆを設けると共に載置体４５２の上面に貫通孔４５２ＨＴを設け、当該貫通孔４５２ＨＴをいずれかの固定孔４５１Ｆに重ねて固定ねじ４５４により固定する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば基体４５１の下面や後面に複数の固定孔４５１Ｆを設けると共に、載置体４５２の下面や後面に貫通孔４５２ＨＴを設けても良い。また、例えば基体４５１の上面に１個の固定孔４５１Ｆを設けると共に、載置体４５２の上面に複数の貫通孔４５２ＨＴを設けても良い。さらに、基体４５１に対し載置体４５２を固定する手法としては、固定ねじ４５４を用いる方法に限らず、周知の種々の固定部材を用いることができる。この場合、固定部材としては、作業員等が容易に取り付け及び取り外しの作業を行い得ることが望ましい。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、基体５１に対し載置体５２を左右方向へ移動させることで載置範囲５２Ａの大きさを左右方向に変化させる場合について述べ（図６Ａ、図６Ｂ）、第７の実施の形態においては、載置体６５２Ｆに対し載置体６５２Ｒを前後方向へ移動させて載置範囲６５２Ａの大きさを前後方向に変化させる場合について述べた（図１７Ａ、図１７Ｂ）。

　しかしながら実施形態はこれに限らず、載置体を１又は２以上の種々の方向へ移動させるようにしても良い。例えば、図１９Ａ、図１９Ｂに示すように、ステージ８３３を中央の載置体８５２Ｃと、その周囲の載置体８５２ＦＬ、８５２ＦＲ、８５２ＲＬ及び８５２ＲＲと、支持アーム８５１とにより構成しても良い。載置体８５２Ｃは、第５の実施の形態における中央の載置体４５２Ｃと一部類似した構成となっており、上側に被覆部としての板状部（図中実線で示す）が設けられている。また載置体８５２Ｃの下側における前寄りの左右それぞれには、左右方向に沿った移動軸８５３Ｆが設けられ、これに載置体８５２ＦＬ及び８５２ＦＲがそれぞれ挿通されている。また載置体８５２Ｃの下側における後寄りには、それぞれ左斜め後方向及び右斜め後方向に沿った移動軸８５３Ｒが設けられ、これに載置体８５２ＲＬ及び８５２ＲＲがそれぞれ挿通されている。さらに支持アーム８５１並びにサイドガイド８３５Ｌ、８３５Ｒ、８３６Ｌ及び８３６Ｒは、第７の実施の形態による支持アーム６５１並びにサイドガイド６３５Ｌ、６３５Ｒ、６３６Ｌ及び６３６Ｒと同様に構成されている。

　このステージ８３３は、移動軸８５３Ｆに沿って載置体８５２ＦＬ及び８５２ＦＲをそれぞれ左右方向に移動させ、さらに移動軸８５３Ｒに沿って載置体８５２ＲＬ及び８５２ＲＲをそれぞれ斜め方向に沿って移動させることにより、載置範囲６５２Ａの大きさを左右方向及び前後方向に変化させることができる。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、ステージ移動部３４をステージ３３の左右両側に配置する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば左右何れか一方のみにステージ移動部３４を設けても良く、またステージ移動部３４をステージ３３の前後両側に配置しても良い。この場合、基体５１の長手方向を前後方向とし、或いは第７の実施の形態における支持アーム６５１と同様の支持アームを前後に向けてそれぞれ立設させることにより、このステージ移動部３４によりステージ３３を上下方向へ移動させることができる。第２～第７の実施の形態についても同様である。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、入金された紙幣や出金するための紙幣を収納する紙幣収納庫１６に本開示を適用する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えばリジェクト庫１７や偽券収納庫１９等、筐体内で紙幣をステージ上に載置して収納し、且つ紙幣を集積する方向に沿って当該ステージを移動させる種々の箇所に適用しても良い。この場合、分離放出部４２に代えて、放出機能のみを有する放出部を設ければ良い。第２～第７の実施の形態についても同様である。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、顧客との間で取引する紙幣を紙幣収納庫１６に収納する現金自動預払機１に本開示を適用する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば金融機関の窓口に設置され当該金融機関の職員が使用する紙幣処理装置（いわゆるテラーマシン）等、紙幣を収納する紙幣収納庫を有する種々の装置に適用しても良い。第２～第７の実施の形態についても同様である。

　さらに上述した各実施の形態においては、媒体としての紙幣を取り扱う現金自動預払機１に本開示を適用した場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、例えば各種証券や金券、或いは入場券や葉書等、種々の紙葉状の媒体を取り扱う種々の装置において、これらの媒体を集積して収納する収納庫に本開示を適用しても良い。

　さらに実施形態は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本開示は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、放出部としての分離放出部４２と、ガイドとしてのサイドガイド３５と、ガイド位置変更部としてのサイドガイド取付部３６と、ステージとしてのステージ３３と、ステージ移動部としてのステージ移動部３４とによって媒体集積装置としての紙幣収納庫１６を構成する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、その他種々の構成でなる放出部と、ガイドと、ガイド位置変更部と、ステージと、ステージ移動部とによって媒体集積装置を構成しても良い。

　さらに上述した第１の実施の形態においては、放出部としての分離放出部４２と、ガイドとしてのサイドガイド３５と、ガイド位置変更部としてのサイドガイド取付部３６と、ステージとしてのステージ３３と、ステージ移動部としてのステージ移動部３４とによって媒体取引装置としての現金自動預払機１を構成する場合について述べた。しかしながら実施形態はこれに限らず、その他種々の構成でなる放出部と、ガイドと、ガイド位置変更部と、ステージと、ステージ移動部とによって媒体取引装置を構成しても良い。

　本開示は、紙葉状の媒体を集積して収納する種々の装置でも利用できる。

Claims

収納空間を有する媒体集積装置であって、前記収納空間内に、
　紙葉状の媒体を放出する放出部と、
　前記放出部から放出された前記媒体を集積すべき集積方向と交差する交差方向に関し、
前記媒体を集積する範囲を規定するガイドと、
　前記ガイドの前記交差方向に関する位置を変更させるガイド位置変更部と、
　前記放出部から放出された前記媒体を載置する載置体を有し、前記交差方向に関して、前記載置体において前記ガイドとそれぞれ対向する一方のガイド対向部から他方のガイド対向部までの間隔である対向部間隔が変更可能であるステージと、
　前記収納空間内で前記ステージを前記集積方向に沿って移動させるステージ移動部と
　を具える媒体集積装置。
　前記ガイド位置変更部は、前記ガイドの前記交差方向に関する位置を離散的に変更させ、
　前記ステージは、前記対向部間隔を前記交差方向に関する前記ガイドの位置と対応する離散的な間隔に変更する
　請求項１に記載の媒体集積装置。
　前記ステージは、前記ステージ移動部により前記集積方向に沿って移動され、前記交差方向に関する位置を不変とする基体と、前記基体に取り付けられる前記載置体と、前記基体に対する前記載置体の取付位置を離散的に変更する取付位置変更部とを具える
　請求項２に記載の媒体集積装置。
　前記取付位置変更部は、
　前記基体又は前記載置体の何れか一方に前記交差方向に沿って複数形成された被係合部と、
　前記基体又は前記載置体の他方に形成された係合部と
　をさらに具える請求項３に記載の媒体集積装置。
　前記係合部は、弾性力の作用により前記被係合部に対し係合する
　ことを特徴とする請求項４に記載の媒体集積装置。
　前記ステージは、前記交差方向に関する前記載置体の位置を前記ガイドに追従させる追従部をさらに具える
　請求項１又は請求項２に記載の媒体集積装置。
　前記ステージは、前記載置体の前記交差方向への移動により形成される隙間を、前記集積方向に覆う被覆部をさらに具える
　請求項１に記載の媒体集積装置。
　前記載置体は、前記交差方向に関し複数に分割されると共に、互いに相補的に突出する突出部分をそれぞれ具え、前記対向部間隔に拘わらず当該突出部分同士を互いに噛み合わせる
　請求項１に記載の媒体集積装置。
収納空間を有する媒体集積装置であって、前記収納空間内に、
　利用者との間で取引される紙葉状の媒体を放出する放出部と、
　前記放出部から放出された前記媒体を集積すべき集積方向と交差する交差方向に関し、前記媒体を集積する範囲を規定するガイドと、
　前記ガイドの前記交差方向に関する位置を変更させるガイド位置変更部と、
　前記放出部から放出された前記媒体を載置する載置体を有し、前記交差方向に関して、前記載置体において前記ガイドとそれぞれ対向する一方の対向端部から他方の対向端部までの間隔である両端間隔が変更可能であるステージと、
　収納空間内で前記ステージを前記集積方向に沿って移動させるステージ移動部と
　を具えることを特徴とする媒体取引装置。