WO2015072077A1

WO2015072077A1 - 情報伝達システムおよび情報伝達方法

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Publication number: WO2015072077A1
Application number: PCT/JP2014/005178
Authority: WO
Inventors: 立志濱田; 佐藤　剛
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2013-11-18
Filing date: 2014-10-10
Publication date: 2015-05-21

Abstract

　アドホックネットワークを介して、特定の地域に応じた情報を、その特定の地域の人に伝達することができる情報伝達システムを提供する。情報伝達システムは、情報を送信する送信端末装置７１と、その情報を中継する無線通信装置７２とを備える。送信端末装置７１は、地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信する。無線通信装置７２は、送信端末装置７１から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置７２が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置７２と通信可能な受信端末装置に、送信端末装置７１から送信された情報を送信する。

Description

情報伝達システムおよび情報伝達方法

　本発明は、アドホックネットワークを介して情報を伝達する情報伝達システム、情報伝達方法、およびその情報伝達システムに適用される無線通信装置、受信端末装置、無線通信装置用プログラム、受信端末装置用プログラムに関する。

　アドホックネットワークを形成するノードの例が、例えば、特許文献１に記載されている。特許文献１には、電動車両の車載電池に給電するための給電装置に無線基地局を併設した複合装置が記載されている。特許文献１に記載された複合装置は、通常時に給電装置および無線基地局に電力を供給する商用電源と、この商用電源が利用できない非常時に、電源を商用電源から電動車両の車載電池に切り替える切り替え手段とを備える。そして、この複合装置は、非常時に車載電池を電源として稼働する。また、複合装置の無線基地局は、サーバと通信を行う。災害等が発生して、複合装置の無線基地局がサーバにアクセスできなくなった場合、複合装置の無線基地局は、近接する他の複合装置との間にアドホックネットワークを形成する。他の複合装置の無線基地局がサーバにアクセス可能であれば、サーバにアクセスできなくなった無線基地局も、アドホックネットワーク形成後、サーバにアクセスできるようになる。

　また、災害時に利用される可搬型アクセスポイントの例が、非特許文献１に記載されている。

特開２０１１－１６６９７２号公報（段落００１０～００１７，００２３～００２５，００３６，００５６，００７１等）

"ＮＥＣと東北大、災害など通信インフラ途絶時にＷｉ－Ｆｉ活用により臨時ネットワークを構築する技術を開発"、［online］、２０１３年３月１８日、日本電気株式会社、東北大学サイバーサイエンスセンター、［２０１３年６月２４日検索］、インターネット<URL :http://jpn.nec.com/press/201303/20130318_01.html>

　アドホックネットワークのノードが、例えば、広範囲の地域全体に分散して配置されている場合であっても、その広範囲の地域全体の人々ではなく、その中の特定の地域の人々に対して、その特定の地域に応じた情報を伝達できることが好ましい。例えば、特定の地域（ここでは、地域Ｓとする。）の住民にとって有用な情報は、各地域全体の住民に伝達するのではなく、地域Ｓの住民に伝達できることが好ましい。

　特許文献１に記載の技術では、複合装置がアドホックネットワークを形成する。しかし、特許文献１に記載の技術は、サーバにアクセスできなくなった複合装置とサーバとの通信を回復するに過ぎない。そのため、特許文献１に記載の技術では、特定の地域に応じた情報を、その特定の地域に存在する端末装置に送信することはできない。

　そこで、本発明は、アドホックネットワークを介して、特定の地域に応じた情報を、その特定の地域の人に伝達することができる情報伝達システム、情報伝達方法、およびその情報伝達システムに適用される無線通信装置、受信端末装置、無線通信装置用プログラム、受信端末装置用プログラムを提供することを目的とする。

　本発明による情報伝達システムは、情報を送信する送信端末装置と、情報を中継する無線通信装置とを備え、送信端末装置は、地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、無線通信装置は、送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、送信端末装置から送信された情報を送信することを特徴とする。

　また、本発明による情報伝達システムは、送信端末装置から送信された、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継する無線通信装置と、情報を受信する受信端末装置とを備え、受信端末装置は、無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、当該受信端末装置が設置されている地域を示している場合、無線通信装置から受信した情報を抽出することを特徴とする。

　また、本発明による無線通信装置は、情報を中継する無線通信装置であって、当該無線通信装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、送信端末装置から送信された情報を送信する送信手段とを備えることを特徴とする。

　また、本発明による受信端末装置は、情報を受信する受信端末装置であって、当該受信端末装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、情報を中継する無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、無線通信装置から受信した情報を抽出する抽出手段とを備えることを特徴とする。

　また、本発明による情報伝達方法は、送信端末装置が、地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、無線通信装置が、送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、送信端末装置から送信された情報を送信することを特徴とする。

　また、本発明による情報伝達方法は、無線通信装置が、送信端末装置から送信された、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継し、受信端末装置が、無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、当該受信端末装置が設置されている地域を示している場合、無線通信装置から受信した情報を抽出することを特徴とする。

　また、本発明による無線通信装置用プログラムは、情報を中継する無線通信装置として用いられるコンピュータに搭載される無線通信装置用プログラムであって、コンピュータに、送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、コンピュータが設置されている地域を示している場合、当該コンピュータと通信可能な受信端末装置に、送信端末装置から送信された情報を送信する送信処理を実行させることを特徴とする。

　また、本発明による受信端末装置用プログラムは、情報を受信する受信端末装置として用いられるコンピュータに搭載される受信端末装置用プログラムであって、コンピュータに、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継する無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、コンピュータが設置されている地域を示している場合、無線通信装置から受信した情報を抽出する抽出処理を実行させることを特徴とする。

　本発明によれば、アドホックネットワークを介して、特定の地域に応じた情報を、その特定の地域の人に伝達することができる。

本発明の第１の実施形態の情報伝達システムの例を示すブロック図である。送信端末装置の構成例を示すブロック図である。地域ＩＤ一覧情報の例を示す模式図である。蓄電池の構成例を示すブロック図である。受信端末装置の構成例を示すブロック図である。本発明の第１の実施形態の処理経過の例を示すフローチャートである。情報の集合の伝達の例を示す模式図である。情報送信部が具体的な情報を送信する場合における蓄電池の構成例を示すブロック図である。情報送信部が具体的な情報を送信する場合における受信端末装置の構成例を示すブロック図である。第２の実施形態における蓄電池の構成例を示すブロック図である。第２の実施形態における受信端末装置の構成例を示すブロック図である。本発明の第２の実施形態の処理経過の例を示すフローチャートである。第２の実施形態における情報の集合の伝達の例を示す模式図である。情報送信部が具体的な情報を送信する場合における蓄電池の構成例を示すブロック図である。情報送信部が具体的な情報を送信する場合における受信端末装置の構成例を示すブロック図である。本発明の情報伝達システムの主要部の一例を示すブロック図である。本発明の情報伝達システムの主要部の他の例を示すブロック図である。本発明の無線通信装置の主要部の例を示すブロック図である。本発明の受信端末装置の主要部の例を示すブロック図である。

　以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。

実施形態１．
　図１は、本発明の第１の実施形態の情報伝達システムの例を示すブロック図である。本発明の情報伝達システムは、複数の通信機能付き蓄電池（以下、単に蓄電池と記す。）２ａ，２ｂ，２ｃと、送信端末装置１と、受信端末装置３ａ，３ｂとを備える。図１では、３台の蓄電池２ａ，２ｂ，２ｃを図示しているが、蓄電池の台数は限定されない。また、送信端末装置１および受信端末装置３ａ，３ｂの台数も限定されない。

　以下の説明では、図１に示す蓄電池２ａ，２ｂ，２ｃを特に区別する必要がない場合には、「蓄電池２」と記す。同様に、図１に示す受信端末装置３ａ，３ｂを特に区別する必要がない場合には、「受信端末装置３」と記す。

　また、以下の各実施形態では、送信端末装置１と受信端末装置３とを区別して説明する。ただし、送信端末装置１が、受信端末装置３としての機能を有していてもよい。同様に、受信端末装置３が送信端末装置１としての機能を有していてもよい。すなわち、情報伝達システムは、送信端末装置１としての機能と受信端末装置３としての機能の双方を有する端末装置を備えていてもよい。

　蓄電池２は、無線通信機能を有する蓄電池である。蓄電池２は、例えば、自治体の複数の施設（公民館等。）にそれぞれ分散して配置される。また、蓄電池２は、自治体の施設以外の場所に配置されてもよい。蓄電池２は、適宜、充電され、蓄電池２の配置場所に設けられた他の電気機器（図示略。）に電力を供給する。また、蓄電池２が通信を行う場合には、その蓄電池２に充電された電力を用いる。

　各蓄電池２は、無線通信機能により、アドホックネットワークを形成する。すなわち、各蓄電池２はアドホックネットワークのノードに該当する。各蓄電池２は、既存の規格に従ってアドホックネットワークを形成すればよい。このとき、各蓄電池２は、定期的に、通信可能な近接する他の蓄電池２を探索し、通信可能な近接する他の蓄電池２を認識している。

　以下の説明では、蓄電池２同士が９２０ＭＨｚ帯を用いて通信を行う場合を例にして説明するが、蓄電池２同士が通信に用いる周波数帯域は９２０ＭＨｚでなくてもよい。

　また、各蓄電池２は、例えば、自治体の各施設等に配置され、自治体の範囲全体の中でアドホックネットワークを形成する。そして、自治体の範囲は、例えば、町の区分等に従って、複数の地域に分割されている。分割された個々の地域には、地域を識別する地域ＩＤが割り当てられている。以下、各地域を地域ＩＤで表す。例えば、地域ＩＤが“Ｓ”である地域を「地域Ｓ」と記す。図１では、蓄電池２ａが地域Ｓに配置され、蓄電池２ｂが地域Ｔに配置され、蓄電池２ｃが地域Ｕに配置されている場合を例示している。なお、１つの地域に配置される蓄電池２の台数は１台とは限らない。それぞれの蓄電池２は、蓄電池２が配置されている地域の地域ＩＤを記憶している。

　送信端末装置１は、送信端末装置１のユーザの操作に従って、特定の地域に応じた情報をブロードキャスト送信する。このとき、送信端末装置１は、ユーザに指定された地域ＩＤをその情報に付加して送信する。

　アドホックネットワークを形成する各蓄電池２は、送信端末装置１から送信された情報を、順次、通信可能な近接する他の蓄電池２に送信していく。すなわち、各蓄電池２は、送信端末装置１から送信された情報を、通信可能な近接する他の蓄電池２に中継する。図１に示す例では、送信端末装置１から送信された情報は、蓄電池２ａ、蓄電池２ｂ、蓄電池２ｃの順に転送される。また、蓄電池２は、受信した情報に付加されている地域ＩＤと、蓄電池２自身が記憶している地域ＩＤとが一致している場合に、その情報を、蓄電池２自身との間で通信を確立している受信端末装置３に送信する。一方、蓄電池２は、地域ＩＤが一致していない場合には、受信した情報を受信端末装置３に送信しない。

　受信端末装置３は、蓄電池２から送信された情報を受信し、その情報を出力する（例えば、表示する）。

　送信端末装置１および受信端末装置３は、携帯型端末装置であっても、あるいは、据え置き型端末装置であってもよい。

　送信端末装置１と蓄電池２との間の通信や、蓄電池２と受信端末装置３との間の通信は、９２０ＭＨｚ帯を用いずに、Ｗｉ－Ｆｉ（Wireless Fidelity 、登録商標）通信や、３Ｇ（3rd Generation）通信によって実現される。本実施形態では、送信端末装置１と蓄電池２との間の通信や、蓄電池２と受信端末装置３との間の通信がＷｉ－Ｆｉ通信である場合を例にして説明するが、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外（例えば、３Ｇ通信）であってもよい。

　ここで、蓄電池２の通信のカバーエリアが広すぎると、情報の送信者である送信端末装置１のユーザが意図していない地域に存在する受信端末装置３に対しても、蓄電池２が情報を伝達してしまう場合がある。この場合、情報の送信者は、情報が伝達される領域を予め広く想定しておく必要がある。そのため、送信端末装置１と蓄電池２との間の通信や、蓄電池２と受信端末装置３との間の通信は、Ｗｉ－Ｆｉ通信であることが好ましい。また、送信端末装置１と蓄電池２との間の通信や、蓄電池２と受信端末装置３との間の通信を、Ｗｉ－Ｆｉ通信とすることで、省電力を実現できる。

　次に、送信端末装置１の構成例について説明する。図２は、送信端末装置１の構成例を示すブロック図である。送信端末装置１は、記憶部１１と、表示部１３と、表示制御部１４と、入力部１５と、情報送信部１６と、蓄電池探索部１７とを備える。

　記憶部１１は、地域ＩＤ一覧情報１２を記憶する記憶装置である。図３は、地域ＩＤ一覧情報１２の例を示す模式図である。地域ＩＤ一覧情報１２は、自治体等の範囲全体を分割した個々の地域毎に、地域の範囲を具体的に表す情報（例えば、地域の範囲を表す住所）と、地域に固有に定められている地域ＩＤとを対応付けた情報である。

　送信端末装置１は、地域ＩＤ一覧情報１２を提供するサーバ（図示略。以下、情報提供サーバと記す。）から、予め地域ＩＤ一覧情報１２をダウンロードし、記憶部１１に記憶させてもよい。情報提供サーバは、例えば、自治体によって管理される。また、情報提供サーバは、図２に例示する地域ＩＤ一覧情報１２において、地域ＩＤに、その地域ＩＤが示す地域内に存在する蓄電池２のＩＤ（以下、蓄電池ＩＤと記す。）およびその蓄電池２の配置場所を示す位置情報を対応付けて保持していてもよい。例えば、蓄電池２が、その蓄電池２の蓄電池ＩＤおよび位置情報を記憶しておき、情報提供サーバが、各蓄電池２から蓄電池ＩＤおよび位置情報を取得し、地域ＩＤ一覧情報１２に含まれる地域ＩＤ別にグループ分けした情報を保持していてもよい。また、情報提供サーバは、これらの情報を管理者によって入力され、保持していてもよい。ただし、情報提供サーバが送信端末装置１に提供する情報には、図２に例示するように、地域毎に、地域の範囲を具体的に表す情報と、地域に固有に定められている地域ＩＤとを対応付けた情報が含まれていればよい。

　表示部１３は、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置である。表示制御部１４は、地域ＩＤ一覧情報１２を表示部１３に表示させる。

　入力部１５は、ユーザが特定の地域に応じた情報を入力したり、その地域の地域ＩＤを指定する操作を行ったりするための入力デバイスである。ユーザは、表示された地域ＩＤ一覧情報１２を確認することによって、所望の地域ＩＤを把握することができる。

　情報送信部１６は、特定の地域に応じた情報に、ユーザによって指定された地域ＩＤを付加する。そして、情報送信部１６は、その情報をブロードキャスト送信する。

　蓄電池探索部１７は、送信端末装置１に近接する蓄電池２を探索し、その蓄電池２との間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立する。

　表示制御部１４、情報送信部１６および蓄電池探索部１７は、例えば、送信端末装置用プログラムに従って動作するコンピュータのＣＰＵ（Central Processing Unit）によって実現される。例えば、ＣＰＵが、送信端末装置用プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、表示制御部１４、情報送信部１６および蓄電池探索部１７として動作すればよい。送信端末装置用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。また、表示制御部１４、情報送信部１６および蓄電池探索部１７が別々のハードウェアによって実現されていてもよい。

　次に、蓄電池２の構成例について説明する。図４は、蓄電池２の構成例を示すブロック図である。蓄電池２は、蓄電池ユニット２１と、通信装置２２とを備える。通信装置２２は、地域ＩＤ記憶部２３と、通信部２４と、判定部２５とを備える。

　蓄電池ユニット２１は、適宜、充電され、蓄電池２の設置場所に設けられた他の電気機器（図示略。）に電力を供給する。また、蓄電池ユニット２１は、通信装置２２が電力を消費する際、通信装置２２に電力を供給する。蓄電池ユニット２１は、例えば、電力会社が供給する電力によって、夜間に充電される。ただし、蓄電池ユニット２１は、他の態様で充電されてもよい。

　地域ＩＤ記憶部２３は、蓄電池２が配置されている地域の地域ＩＤを記憶する記憶装置である。例えば、地域Ｓ内に配置されている蓄電池２ａ（図１参照）の地域ＩＤ記憶部２３は、地域ＩＤとして“Ｓ”を記憶する。

　通信部２４は、定期的に、通信可能な近接する他の蓄電池２を探索し、通信可能な近接する他の蓄電池２を認識する。そして、通信部２４は、他の蓄電池２との間でアドホックネットワークを形成する。

　また、送信端末装置１を送信元とする情報を受信した場合、通信部２４は、その情報を、通信可能な近接する他の蓄電池２に送信する。また、通信部２４は、その情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤとが一致している場合に、その情報を、自ノード（すなわち、その通信部２４を備える蓄電池２）との間で通信を確立している受信端末装置３に送信する。受信した情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤとが一致していない場合には、通信部２４は、受信端末装置３にその情報を送信しない。

　なお、本実施形態では、蓄電池２が、地域ＩＤ記憶部２３を備える場合を例にして説明する。ただし、蓄電池２は、地域ＩＤ記憶部２３の代わりに、ＧＰＳ（Global Positioning System ）を利用して蓄電池２の位置情報を取得し、その位置情報に基づいて蓄電池２が配置されている地域の地域ＩＤを導出する導出手段を備えていてもよい。

　判定部２５は、送信端末装置１を送信元とする情報を通信部２４が受信した場合、その情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する。

　通信部２４および判定部２５は、例えば、無線通信装置用プログラムに従って動作するコンピュータのＣＰＵによって実現される。例えば、ＣＰＵが、無線通信装置用プログラムを読み込み、そのプログラムに従って通信部２４および判定部２５として動作すればよい。無線通信装置用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。また、通信部２４および判定部２５が別々のハードウェアによって実現されていてもよい。

　次に、受信端末装置３の構成例について説明する。図５は、受信端末装置３の構成例を示すブロック図である。受信端末装置３は、情報受信部３１と、表示部３２と、表示制御部３３と、蓄電池探索部３４とを備える。

　情報受信部３１は、蓄電池２から受信端末装置３に対して送信された情報を受信する。

　表示部３２は、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置である。表示制御部３３は、情報受信部３１が蓄電池２から受信した情報を表示部３２に表示させる。

　蓄電池探索部３４は、受信端末装置３に近接する蓄電池２を探索し、その蓄電池２との間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立する。このとき、蓄電池探索部３４は、受信端末装置３のアドレスをその蓄電池２に送信する。この結果、蓄電池２は、その蓄電池２との間に通信を確立している受信端末装置３に対して、Ｗｉ－Ｆｉ通信で情報を送信することができる。

　情報受信部３１、表示制御部３３および蓄電池探索部３４は、例えば、受信端末装置用プログラムに従って動作するコンピュータのＣＰＵによって実現される。例えば、ＣＰＵが、受信端末装置用プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、情報受信部３１、表示制御部３３および蓄電池探索部３４として動作すればよい。受信端末装置用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。また、情報受信部３１、表示制御部３３および蓄電池探索部３４が別々のハードウェアで実現されていてもよい。

　次に、本発明の処理経過の例を説明する。図６は、本発明の第１の実施形態の処理経過の例を示すフローチャートである。なお、送信端末装置１の蓄電池探索部１７は、蓄電池２ａとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立しているものとする。また、受信端末装置３ａの蓄電池探索部３４は、蓄電池２ａとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立しているものとする。また、受信端末装置３ｂの蓄電池探索部３４は、蓄電池２ｂとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立しているものとする。

　まず、送信端末装置１の情報送信部１６には、その送信端末装置１のユーザから、入力部１５を介して、ユーザが送信しようとする情報が入力される。また、情報送信部１６は、ユーザから、入力部１５を介して、ユーザの所望の地域ＩＤの指定を受け付ける（ステップＳ１）。本例では、ユーザが地域ＩＤとして“Ｔ”を指定した場合を例にして説明する。本例では、地域Ｔには蓄電池２ｂが配置されている（図１参照。）

　ユーザは、例えば、特定の地域で行われるイベント（例えば、花火大会等）の案内情報や、特定の地域内の店舗で利用可能なクーポンとなる情報等を、ステップＳ１で送信端末装置１に入力すればよい。なお、ユーザによって入力され、送信端末装置１によって送信される情報は、上記の例に限定されない。例えば、災害が発生した場合には、災害関連情報（例えば、避難所の場所や、避難所の状況を知らせる情報等）が入力されてもよい。なお、災害関連情報の送信に用いられる場合、送信端末装置１は、携帯型端末装置であることが好ましい。送信端末装置１が携帯型端末装置であることにより、ユーザとともに被災から逃れられる可能性が高まるからである。

　本実施形態では、蓄電池２同士が９２０ＭＨｚ帯を用いて通信を行う。９２０ＭＨｚ帯で通信できるデータ量は限られているので、ユーザは、９２０ＭＨｚ帯で通信可能なデータ量の情報を入力すればよい。データ量を抑制するために、予め、種々の情報の内容と、その内容に対応する番号とを対応付けておき、その対応関係を示す情報を、予め、送信端末装置１のユーザおよび受信端末装置３のユーザとが共有していればよい。例えば、「Ｘ体育館は、避難可能であり、かつ、Ｘ体育館では食事の提供も可能。」という情報と、「１」等の番号とを対応付ける。このように、予め想定される種々の内容の情報毎に、個別の番号を割り当てておき、送信端末装置１のユーザおよび受信端末装置３のユーザが共有していればよい。そして、送信端末装置１のユーザは、所望の内容に応じた番号をステップＳ１で入力すればよい。

　ステップＳ１の後、情報送信部１６は、ステップＳ１で入力された情報に、ユーザによって指定された地域ＩＤ“Ｔ”を付加する（ステップＳ２）。そして、情報送信部１６は、送信端末装置１との間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している蓄電池２（本例では、蓄電池２ａ。図１参照。）に、その情報を送信する（ステップＳ３）。

　蓄電池２ａの通信部２４は、地域ＩＤが付加された情報を送信端末装置１から受信すると、自ノードと通信可能な近接する他の蓄電池２（本例では、蓄電池２ｂ。図１参照。）にその情報を送信する（ステップＳ４）。

　また、蓄電池２ａの判定部２５は、受信した情報に付加されている地域ＩＤ（本例では“Ｔ”）と、蓄電池２ａの地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する（ステップＳ５）。蓄電池２ａは地域Ｓに配置され、蓄電池２ａの地域ＩＤ記憶部２３が記憶している地域ＩＤは“Ｓ”である。従って、蓄電池２ａの判定部２５は、２つの地域ＩＤが一致しないと判定する。その結果、ステップＳ５の後、蓄電池２ａの通信部２４は、受信端末装置３ａに情報を送信しない。

　蓄電池２ｂの通信部２４は、地域ＩＤが付加された情報を蓄電池２ａから受信すると、自ノードと通信可能な近接する他の蓄電池２にその情報を送信する（ステップＳ６）。

　また、蓄電池２ｂの判定部２５は、受信した情報に付加されている地域ＩＤ（本例では“Ｔ”）と、蓄電池２ｂの地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する（ステップＳ７）。蓄電池２ｂは地域Ｔに配置され、蓄電池２ｂの地域ＩＤ記憶部２３が記憶している地域ＩＤは“Ｔ”である。従って、蓄電池２ｂの判定部２５は、２つの地域ＩＤが一致していると判定する。その結果、ステップＳ７の後、蓄電池２ｂの通信部２４は、自ノードとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している受信端末装置３ｂに、蓄電池２ａから受信した情報をＷｉ－Ｆｉ通信で送信する（ステップＳ８）。なお、蓄電池２ｂとの間で通信を確立している受信端末装置３が複数存在する場合、蓄電池２ｂの通信部２４は、その各受信端末装置３にそれぞれ情報を送信する。

　受信端末装置３ｂの情報受信部３１は、蓄電池２ｂから送信された情報を受信する。すると、受信端末装置３ｂの表示制御部３３は、表示部３２にその情報を表示させる（ステップＳ９）。

　アドホックネットワークを形成する各蓄電池２のうち、地域Ｔに存在する蓄電池２は、地域ＩＤ“Ｔ”が付加された情報を受信すると、上記の蓄電池２ｂと同様の動作（ステップＳ６～Ｓ８）を実行する。また、その蓄電池２との間で通信を確立している受信端末装置３は、その蓄電池２から情報を受信し、その情報を表示する。

　一方、アドホックネットワークを形成する各蓄電池２のうち、地域Ｔ以外に存在する蓄電池２は、地域ＩＤ“Ｔ”が付加された情報を受信すると、上記の蓄電池２ａと同様の動作（ステップＳ４，Ｓ５）を実行する。この場合、その蓄電池２との間で通信を確立している受信端末装置３は、情報を受信しない。

　この結果、送信端末装置１のユーザが指定した地域Ｔに存在する蓄電池２との間で通信を確立している受信端末装置３のユーザは、送信端末装置１から送信された情報を閲覧できる。一方、地域Ｔ以外に存在する蓄電池２との間で通信を確立している受信端末装置３のユーザは、送信端末装置１から送信された情報を閲覧できない。

　以上のように、本実施形態では、送信端末装置１は、ユーザに指定された地域ＩＤを付加した情報を送信する。そして、各蓄電池２は、記憶している地域ＩＤと、受信した情報に付加されている地域ＩＤとが一致していることを条件に、受信端末装置３にその情報を送信する。従って、送信端末装置１は、アドホックネットワークを介して、特定の地域に応じた情報を、その特定の地域の人に伝達することができる。

　また、災害発生後には、通信キャリアが公衆通信ネットワークに通信規制をかける場合がある。その場合であっても、本発明では、アドホックネットワークを介して、情報が送受信される。従って、災害が発生したとしても、送信端末装置１は、特定の地域の受信端末装置３にその地域に応じた情報を送信することができる。また、本発明では、アドホックネットワークのノードとして、通信機能付き蓄電池２を用いる。従って、災害によって電力会社が電力を供給できない状態になったとしても、その後長時間に渡ってアドホックネットワークを維持することができる。

　また、上記の例では、送信端末装置１が、地域ＩＤと情報との組を１組送信する場合を示した。送信端末装置１の情報送信部１６は、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信してもよい。以下、情報送信部１６が、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信する場合について説明する。

　送信端末装置１の情報送信部１６には、ユーザによって、配信対象地域が異なる複数の情報が入力され、個々の情報毎に地域ＩＤが指定されてもよい。本例では、情報Ａ，Ｂが入力され、情報Ａに対しては地域ＩＤ“Ｓ”が指定され、情報Ｂに対しては地域ＩＤ“Ｔ”が指定されたとする。この場合、情報送信部１６は、情報Ａに地域ＩＤ“Ｓ”を付加し、情報Ｂに地域ＩＤ“Ｔ”を付加する。そして、情報送信部１６は、地域ＩＤが付加された情報の集合（本例では、情報Ａおよび情報Ｂ）を、送信端末装置１との間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している蓄電池２（本例では、蓄電池２ａ。図１参照。）に送信する。

　図７は、情報の集合の伝達の例を示す模式図である。図７では、情報に付加されている地域ＩＤ“Ｓ”，“Ｔ”を括弧書きで示している。

　各蓄電池２の通信部２４は、地域ＩＤが付加された情報の集合を受信すると、自ノードと通信可能な近接する他の蓄電池２にその情報の集合を送信する。従って、図７に示すように、送信端末装置１から送信された情報の集合（情報Ａおよび情報Ｂ）は、蓄電池２ａ、蓄電池２ｂ、・・・の順に、順次、各蓄電池２に転送される。

　また、各蓄電池２の判定部２５は、情報の集合に属する情報毎に、情報に付加されている地域ＩＤと、自ノードの地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する。そして、判定部２５は、地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤと一致する地域ＩＤを検出した場合、その地域ＩＤが付加された情報を抽出し、通信部２４は、抽出された情報を、自ノードとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している受信端末装置３に送信する。また、情報の集合から情報が抽出されなかった場合（すなわち、地域ＩＤ記憶部２３に記憶されている地域ＩＤと一致する地域ＩＤが検出されなかった場合）、通信部２４は、受信端末装置３に情報を送信しない。

　図７に示す例では、蓄電池２ａの地域ＩＤ記憶部２３には地域ＩＤ“Ｓ”が記憶されている。従って、蓄電池２ａの判定部２５は、情報Ａ，Ｂのうち、地域ＩＤ“Ｓ”が付加されている情報Ａを抽出し、蓄電池２ａの通信部２４は、その情報Ａを受信端末装置３ａに送信する（図７参照。）。また、蓄電池２ｂの判定部２５は、情報Ａ，Ｂのうち、地域ＩＤ“Ｔ”が付加されている情報Ｂを抽出し、蓄電池２ｂの通信部２４は、その情報Ｂを受信端末装置３ｂに送信する（図７参照。）。

　このように、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信端末装置１が送信する場合であっても、指定した地域の人に情報が伝達される。

　次に、本実施形態の変形例について説明する。上記の実施形態では、情報のデータ量を抑制するために、番号で表した情報を送信する場合を示した。送信端末装置１のユーザが、具体的な情報（例えば、「Ｘ体育館は、避難可能であり、かつ、Ｘ体育館では食事の提供も可能。」等の情報）を送信端末装置１に入力し、送信端末装置１の情報送信部１６が、その情報に地域ＩＤを付加した後、その情報をＷｉ－Ｆｉ通信で蓄電池２に送信してもよい。

　図８は、上記のように、情報送信部１６が具体的な情報を送信する場合における蓄電池２の構成例を示すブロック図である。図４に示す構成要素と同一の構成要素については、図４と同一の符号を付し、説明を省略する。図８に示すように、本変形例では、蓄電池２内の通信装置２２は、変換部２６を備える。変換部２６は、情報送信部１６から送信される具体的な情報を圧縮する。例えば、変換部２６は、情報送信部１６から送信される具体的な情報を、情報のデータ量が減少するように変換する。換言すれば、変換部２６は、具体的な情報を、その情報よりも短い情報に変換する。以下、情報の圧縮の例として、情報のデータ量が減少するように情報を変換する場合を挙げて説明する。例えば、変換部２６は、種々の情報の内容と、その内容に対応する番号との対応関係を記憶し、通信部２４が情報送信部１６からＷｉ－Ｆｉ通信で具体的な情報を受信した場合、その情報を上記の対応関係に基づいて番号に変換する。例えば、図１に示す例では、蓄電池２ａの変換部２６が、送信端末装置１から受信した情報を番号に変換する。そして、通信部２４は、その変換後の情報を他の蓄電池２に送信する。なお、通信部２４が他の蓄電池２から９２０ＭＨｚ帯を用いて受信する情報は、既に番号に変換されているので、通信部２４は、変換後の情報をそのまま他の蓄電池２に送信すればよい。また、本例では、通信部２４は、受信端末装置３に情報を送信する場合にも、変換後の情報を送信すればよい。変換部２６は、例えば、無線通信装置用プログラムに従って動作するＣＰＵによって実現される。

　図９は、情報送信部１６が具体的な情報を送信する場合における受信端末装置３の構成例を示すブロック図である。図５に示す構成要素と同一の構成要素については、図５と同一の符号を付し、説明を省略する。図９に示すように、本変形例では、受信端末装置３は、逆変換部３５を備える。逆変換部３５は、種々の情報の内容と、その内容に対応する番号との対応関係を記憶し、番号を元の具体的な情報に逆変換する。情報受信部３１が、番号に変換された情報を蓄電池２から受信した場合、逆変換部３５は、その番号を元の情報に逆変換する。そして、表示制御部３３は、逆変換部３５によって得られた元の具体的な情報を、表示部３２に表示させる。逆変換部３５は、例えば、受信端末装置用プログラムに従って動作するＣＰＵによって実現される。

　なお、蓄電池２内の変換部２６が、具体的な情報から番号への変換だけでなく、番号から具体的な情報への変換も行ってもよい。そして、通信部２４が情報を受信端末装置３に送信する場合、変換部２６が番号を元の情報に逆変換し、通信部２４が逆変換後の情報を受信端末装置３に送信してもよい。この場合、受信端末装置３に逆変換部３５は、設けられていなくてよい。

　また、具体的な情報を番号に変換する変換部２６が、送信端末装置１に設けられていてもよい。そして、情報送信部１６は、送信端末装置１内の変換部によって変換された後の番号を蓄電池２に送信してもよい。

　また、本発明の情報伝達システムは、具体的な情報から番号への変換を行う変換サーバ（図示略。）を備える構成であってもよい。変換サーバは、変換部２６と同様の機能を有する。この場合、送信端末装置１の情報送信部１６は、ユーザに入力された具体的な情報を変換サーバに送信し、番号への変換を要求する。そして、変換サーバから変換後の情報（番号）を受信すると、その番号に地域ＩＤを付加し、蓄電池２に送信する。

　また、ユーザによって入力される情報は、ＵＲＬ（Uniform Resource Locator）であってもよい。ユーザは、予め、ＵＲＬによって特定されるＷｅｂページに、特定の地域に応じた情報を書き込んでおく。そして、情報送信部１６は、ユーザによって指定された地域ＩＤを、ユーザによって入力されたＵＲＬに付加し、そのＵＲＬを送信してもよい。受信端末装置３は、ＵＲＬを受信した場合、そのＵＲＬによって特定されるＷｅｂページにアクセスし、表示制御部３３は、表示部３２にそのＷｅｂページを表示させればよい。また、上記の変形例においては、変換部２６は、ＵＲＬを番号に変換し、逆変換部３５は、番号をＵＲＬに逆変換すればよい。この点は、後述の第２の実施形態でも同様である。

実施形態２．
　本発明の第２の実施形態の情報伝達システムも、図１に示すように、複数の蓄電池２と、送信端末装置１と、受信端末装置３とを備える。以下の第２の実施形態の説明において、第１の実施形態と同様の事項については、説明を省略する。第２の実施形態においても、図１を参照して説明する。

　送信端末装置１は、第１の実施形態と同様に、ユーザによって入力された情報に、ユーザによって指定された地域ＩＤを付加し、その情報をブロードキャスト送信する。

　蓄電池２は、第１の実施形態と同様にアドホックネットワークを形成する。そして、各蓄電池２は、送信端末装置１から送信された情報を、順次、通信可能な近接する他の蓄電池２に送信していく。

　また、本実施形態では、蓄電池２は、蓄電池２が配置されている地域の地域ＩＤを記憶しない。そして、蓄電池２は、地域ＩＤが付加された情報を受信した場合、その地域ＩＤに依らず、蓄電池２との間で通信を確立している受信端末装置３にその情報を送信する。従って、第２の実施形態では、蓄電池２は、その蓄電池２との間で通信を確立している受信端末装置３が存在していれば、受信した情報をその受信端末装置３に送信する。

　受信端末装置３は、受信端末装置３のユーザによって指定された地域ＩＤを記憶する。そして、受信端末装置３は、蓄電池２から受信した情報に付加されている地域ＩＤと、記憶している地域ＩＤとが一致していれば、受信した情報を表示する。一方、受信端末装置３は、地域ＩＤが一致していない場合、蓄電池２から受信した情報を表示することなく破棄する。

　第２の実施形態における送信端末装置１の構成や動作は、第１の実施形態における送信端末装置１の構成や動作と同様であり、説明を省略する。

　図１０は、第２の実施形態における蓄電池２の構成例を示すブロック図である。第１の実施形態の蓄電池２の構成要素と同様の要素については、図４と同一の符号を付し、説明を省略する。蓄電池２は、蓄電池ユニット２１と、通信装置２２とを備える。通信装置２２は、通信部５４を備える。第２の実施形態では、通信装置２２は、判定部２５および地域ＩＤ記憶部２３（図４参照。）を備えない。

　通信部５４は、定期的に、通信可能な近接する他の蓄電池２を探索し、通信可能な近接する他の蓄電池２を認識する。そして、通信部５４は、他の蓄電池２との間でアドホックネットワークを形成する。また、送信端末装置１を送信元とする情報を受信した場合、通信部５４は、その情報を、通信可能な近接する他の蓄電池２に送信する。これらの動作は、第１の実施形態における通信部２４の動作と同様である。

　また、通信部５４は、送信端末装置１を送信元とする情報を受信した場合、その情報に付加されている地域ＩＤに依らず、その情報を、自ノード（その通信部５４を備える蓄電池２）との間で通信を確立している受信端末装置３に送信する。

　通信部５４は、例えば、無線通信装置用プログラムに従って動作するコンピュータのＣＰＵによって実現される。例えば、ＣＰＵが、無線通信装置用プログラムを読み込み、そのプログラムに従って通信部５４として動作すればよい。無線通信装置用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。

　図１１は、第２の実施形態における受信端末装置３の構成例を示すブロック図である。第１の実施形態の受信端末装置３の構成要素と同様の要素については、図５と同一の符号を付し、説明を省略する。受信端末装置３は、情報受信部３１と、表示部３２と、表示制御部６３と、蓄電池探索部３４と、判定部３８と、地域ＩＤ記憶部３９とを備える。

　地域ＩＤ記憶部３９は、受信端末装置３のユーザによって指定された地域ＩＤを記憶する記憶装置である。受信端末装置３のユーザは、そのユーザの住所が存在する地域の地域ＩＤを地域ＩＤ記憶部３９に記憶させておく。例えば、受信端末装置３ａ（図１参照。）のユーザが地域Ｓに住んでいるとする。この場合、そのユーザは、受信端末装置３ａの地域ＩＤ記憶部３９に地域ＩＤ“Ｓ”を予め記憶させておく。

　判定部３８は、地域ＩＤが付加された情報を情報受信部３１が受信した場合、その情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する。

　表示制御部６３は、情報受信部３１が蓄電池２から情報を受信した場合、その情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致している場合、その情報を、表示部３２に表示させる。一方、受信した情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致していない場合、表示制御部６３は、その情報を表示部３２に表示させずに破棄する。表示制御部６３は、情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致している場合、その情報を抽出し、表示していると言うことができる。受信端末装置３は、情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致している場合、その情報を抽出し、その情報を受信端末装置３内の記憶装置に記憶させてもよい。この場合、受信端末装置３は、情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致している場合、その情報を抽出し、その情報を記憶装置に記憶させる手段を有していればよい。

　なお、本実施形態では、受信端末装置３が、地域ＩＤ記憶部３９を備える場合を例にして説明する。ただし、受信端末装置３は、地域ＩＤ記憶部３９の代わりに、ＧＰＳを利用して受信端末装置３の位置情報を取得し、その位置情報に基づいて受信端末装置３が現在存在している地域の地域ＩＤを導出する導出手段を備えていてもよい。

　情報受信部３１、表示制御部６３、蓄電池探索部３４および判定部３８は、例えば、受信端末装置用プログラムに従って動作するコンピュータのＣＰＵによって実現される。例えば、ＣＰＵが、受信端末装置用プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、情報受信部３１、表示制御部６３、蓄電池探索部３４および判定部３８として動作すればよい。受信端末装置用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。また、情報受信部３１、表示制御部６３、蓄電池探索部３４および判定部３８が別々のハードウェアで実現されていてもよい。

　図１２は、本発明の第２の実施形態の処理経過の例を示すフローチャートである。なお、送信端末装置１の蓄電池探索部１７は、蓄電池２ａとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立しているものとする。また、受信端末装置３ａの蓄電池探索部３４は、蓄電池２ａとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立しているものとする。また、受信端末装置３ｂの蓄電池探索部３４は、蓄電池２ｂとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立しているものとする。

　また、受信端末装置３ａの地域ＩＤ記憶部３９は、地域ＩＤ“Ｓ”を記憶しているものとする。受信端末装置３ｂの地域ＩＤ記憶部３９は、地域ＩＤ“Ｔ”を記憶しているものとする。

　送信端末装置１の情報送信部１６には、その送信端末装置１のユーザから、ユーザが送信しようとする情報が入力される。また、情報送信部１６は、ユーザの所望の地域ＩＤの指定を受け付ける（ステップＳ１）。本例では、ユーザが、地域ＩＤとして“Ｔ”を指定した場合を例にして説明する。情報送信部１６は、ステップＳ１で入力された情報に、ユーザによって指定された地域ＩＤ“Ｔ”を付加する（ステップＳ２）。そして、情報送信部１６は、送信端末装置１との間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している蓄電池２（本例では、蓄電池２ａ。図１参照。）に、その情報を送信する（ステップＳ３）。ステップＳ１～Ｓ３の動作は、第１の実施形態におけるステップＳ１～Ｓ３の動作（図６参照。）と同様である。

　蓄電池２ａの通信部５４は、地域ＩＤが付加された情報を送信端末装置１から受信すると、自ノードと通信可能な近接する他の蓄電池２（本例では、蓄電池２ｂ。図１参照。）にその情報を送信する（ステップＳ２１）。

　さらに、蓄電池２ａの通信部５４は、情報に付加されている地域ＩＤに依らずに、無条件でその情報を、自ノードとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している受信端末装置３ａに送信する（ステップＳ２２）。

　受信端末装置３ａの情報受信部３１が蓄電池２ａから情報を受信すると、受信端末装置３ａの判定部３８は、その情報に付加されている地域ＩＤ“Ｔ”と、受信端末装置３ａの地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する（ステップＳ２３）。受信端末装置３ａの地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤは、“Ｓ”である。従って、受信端末装置３ａの判定部３８は、２つの地域ＩＤが一致しないと判定する。２つの地域ＩＤが一致しないと判定されたので、受信端末装置３ａの表示制御部６３は、情報受信部３１が受信した情報を表示部３２に表示させることなく破棄する（ステップＳ２４）。

　蓄電池２ｂの通信部５４は、地域ＩＤが付加された情報を蓄電池２ａから受信すると、自ノードと通信可能な近接する他の蓄電池２にその情報を送信する（ステップＳ２５）。

　さらに、蓄電池２ｂの通信部５４は、情報に付加されている地域ＩＤに依らず、無条件でその情報を、自ノードとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している受信端末装置３ｂに送信する（ステップＳ２６）。

　受信端末装置３ｂの情報受信部３１が蓄電池２ｂから情報を受信すると、受信端末装置３ｂの判定部３８は、その情報に付加されている地域ＩＤ“Ｔ”と、受信端末装置３ｂの地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する（ステップＳ２７）。受信端末装置３ｂの地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤは、“Ｔ”である。従って、受信端末装置３ｂの判定部３８は、２つの地域ＩＤが一致すると判定する。２つの地域ＩＤが一致すると判定されたので、受信端末装置３ｂの表示制御部６３は、情報受信部３１が受信した情報を表示部３２に表示させる（ステップＳ２８）。

　各蓄電池２は、地域ＩＤが付加された情報を受信すると、上記の蓄電池２ａによるステップＳ２１，Ｓ２２や、蓄電池２ｂによるステップＳ２５，Ｓ２６と同様の動作を行う。その結果、蓄電池２との間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している受信端末装置３は、蓄電池２から情報を受信する。そして、情報に付加されている地域ＩＤと同一の地域ＩＤを記憶している受信端末装置３がその情報を表示し、情報に付加されている地域ＩＤとは異なる地域ＩＤを記憶している受信端末装置３は、その情報を破棄する。

　この結果、送信端末装置１のユーザが指定した地域ＩＤを記憶している受信端末装置３のユーザは、送信端末装置１から送信された情報を閲覧できる。一方、送信端末装置１のユーザが指定した地域ＩＤを記憶していない受信端末装置３のユーザは、送信端末装置１から送信された情報を閲覧できない。

　以上のように、本実施形態では、送信端末装置１は、ユーザに指定された地域ＩＤを付加した情報を送信する。そして、各蓄電池２は、その情報を受信すると、自ノードとの間で通信を確立している受信端末装置３にその情報を送信する。受信端末装置３は、その情報に付加されている地域ＩＤと、受信端末装置３が記憶している地域ＩＤとが一致していることを条件に、受信した情報を表示する。従って、送信端末装置１は、アドホックネットワークを介して、特定の地域に応じた情報を、その特定の地域の人に伝達することができる。

　また、災害が発生した場合であっても、送信端末装置１は、アドホックネットワークを介して、特定の地域に応じた情報を、その特定の地域の人に伝達することができる。また、本実施形態においても、アドホックネットワークのノードとして、通信機能付き蓄電池２が用いられる。従って、災害によって電力会社が電力を供給できない状態になったとしても、その後長時間に渡ってアドホックネットワークを維持することができる。

　また、第２の実施形態においても、送信端末装置１の情報送信部１６は、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信してもよい。以下、情報送信部１６が、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信する場合について説明する。

　第１の実施形態で説明した場合と同様に、送信端末装置１に情報Ａ，Ｂが入力され、送信端末装置１のユーザによって、情報Ａに対しては地域ＩＤ“Ｓ”が指定され、情報Ｂに対しては地域ＩＤ“Ｔ”が指定されたとする。すると、情報送信部１６は、情報Ａに地域ＩＤ“Ｓ”を付加し、情報Ｂに地域ＩＤ“Ｔ”を付加する。そして、情報送信部１６は、地域ＩＤが付加された情報の集合（本例では、情報Ａおよび情報Ｂ）を、送信端末装置１との間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している蓄電池２（本例では、蓄電池２ａ。図１参照。）に送信する。

　図１３は、第２の実施形態における情報の集合の伝達の例を示す模式図である。図１３では、情報に付加されている地域ＩＤ“Ｓ”，“Ｔ”を括弧書きで示している。

　各蓄電池２の通信部５４は、地域ＩＤが付加された情報の集合を受信すると、自ノードと通信可能な近接する他の蓄電池２にその情報の集合を送信する。従って、図１３に示すように、送信端末装置１から送信された情報の集合（情報Ａおよび情報Ｂ）は、蓄電池２ａ、蓄電池２ｂ、・・・の順に、順次、各蓄電池２に転送される。

　また、各蓄電池２の通信部５４は、自ノードとの間でＷｉ－Ｆｉ通信を確立している受信端末装置３が存在する場合、受信した情報の集合を無条件で、その受信端末装置３に送信する。

　そして、受信端末装置３の情報受信部３１がその情報の集合を受信すると、受信端末装置３の判定部３８は、情報の集合に属する情報毎に、情報に付加されている地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致しているか否かを判定する。そして、表示制御部６３は、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤと一致する地域ＩＤが付加された情報のみを表示部３２に表示させ、その他の地域ＩＤが付加された情報を破棄する。

　受信端末装置３ａの地域ＩＤ記憶部３９は、地域ＩＤ“Ｓ”を記憶している。従って、受信端末装置３ａの表示制御部６３は、情報Ａ，Ｂのうち、地域ＩＤ“Ｓ”が付加されている情報Ａを表示部３２に表示させ、地域ＩＤ“Ｔ”が付加されている情報Ｂを破棄する（図１３参照）。

　また、受信端末装置３ｂの地域ＩＤ記憶部３９は、地域ＩＤ“Ｔ”を記憶している。従って、受信端末装置３ｂの表示制御部６３は、情報Ａ，Ｂのうち、地域ＩＤ“Ｔ”が付加されている情報Ｂを表示部３２に表示させ、地域ＩＤ“Ｓ”が付加されている情報Ａを破棄する。

　次に、第２の実施形態の変形例について説明する。第１の実施形態の変形例で示したように、送信端末装置１の情報送信部１６には、番号ではなく、具体的な情報が入力されてもよい。そして、情報送信部１６は、その情報に地域ＩＤを付加した後、その情報をＷｉ－Ｆｉ通信で蓄電池２に送信してもよい。

　図１４は、上記のように、情報送信部１６が具体的な情報を送信する場合における蓄電池２の構成例を示すブロック図である。図１０に示す構成要素と同一の構成要素については、図１０と同一の符号を付し、説明を省略する。図１４に示すように、本変形例では、蓄電池２内の通信装置２２は、変換部２６を備える。変換部２６は、第１の実施形態の変形例で示した変換部２６（図８参照。）と同様である。変換部２６は、情報送信部１６から送信される具体的な情報を、情報のデータ量が減少するように変換する。例えば、変換部２６は、種々の情報の内容と、その内容に対応する番号との対応関係を記憶し、通信部５４が情報送信部１６からＷｉ－Ｆｉ通信で具体的な情報を受信した場合、その情報を上記の対応関係に基づいて番号に変換する。そして、通信部５４は、その変換後の情報を他の蓄電池２に送信する。なお、通信部５４が他の蓄電池２から９２０ＭＨｚ帯を用いて受信する情報は、既に番号に変換されているので、通信部５４は、変換後の情報をそのまま他の蓄電池２に送信すればよい。また、本例では、通信部５４は、受信端末装置３に情報を送信する場合にも、変換後の情報を送信すればよい。

　図１５は、情報送信部１６が具体的な情報を送信する場合における受信端末装置３の構成例を示すブロック図である。図１１に示す構成要素と同一の構成要素については、図１１と同一の符号を付し、説明を省略する。図１５に示すように、本変形例では、受信端末装置３は、逆変換部３５を備える。逆変換部３５は、第１の実施形態の変形例で示した逆変換部３５（図９参照。）と同様である。逆変換部３５は、種々の情報の内容と、その内容に対応する番号との対応関係を記憶し、番号を元の具体的な情報に逆変換する。情報受信部３１が、番号に変換された情報を蓄電池２から受信した場合、逆変換部３５は、その番号を元の情報に逆変換する。

　表示制御部６３は、情報に付加された地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致していると判定された場合、逆変換後の具体的な情報を、表示部３２に表示させる。また、情報に付加された地域ＩＤと、地域ＩＤ記憶部３９に記憶されている地域ＩＤとが一致していないと判定された場合、その情報を表示させずに破棄する。

　なお、蓄電池２内の変換部２６が、具体的な情報から番号への変換だけでなく、番号から具体的な情報への変換も行ってもよい。そして、通信部５４が、情報を受信端末装置３に送信する場合、変換部２６が番号を元の情報に逆変換し、通信部５４が逆変換後の情報を受信端末装置３に送信してもよい。この場合、受信端末装置３に逆変換部３５は、設けられていなくてよい。

　また、本発明の情報伝達システムは、具体的な情報から番号への変換を行う変換サーバ（図示略。）を備える構成であってもよい。この場合、送信端末装置１の情報送信部１６は、ユーザに入力された具体的な情報を変換サーバに送信し、番号への変換を要求する。そして、変換サーバから変換後の情報（番号）を受信すると、その番号に地域ＩＤを付加し、蓄電池２に送信する。

　次に、本発明の主要部について説明する。

　図１６は、本発明の情報伝達システムの主要部の一例を示すブロック図である。本発明の情報伝達システムは、情報を送信する送信端末装置７１（例えば、送信端末装置１）と、その情報を中継する無線通信装置７２（例えば、通信機能付き蓄電池２）とを備える。送信端末装置７１は、地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信する。無線通信装置７２は、送信端末装置７１から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置７２が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置７２と通信可能な受信端末装置に、送信端末装置７１から送信された情報を送信する。

　図１７は、本発明の情報伝達システムの主要部の他の例を示すブロック図である。本発明の情報伝達システムは、送信端末装置から送信された、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継する無線通信装置７３（例えば、通信機能付き蓄電池２）と、その情報を受信する受信端末装置７４（例えば、受信端末装置３）とを備える。受信端末装置７４は、無線通信装置７３から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、当該受信端末装置７４が設置されている地域を示している場合、無線通信装置７３から受信した情報を抽出する。

　図１８は、本発明の無線通信装置の主要部の例を示すブロック図である。本発明の無線通信装置は、地域ＩＤ記憶手段７５と、送信手段７６とを備える。地域ＩＤ記憶手段７５（例えば、地域ＩＤ記憶部２３）は、当該無線通信装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する。送信手段７６（例えば、通信部２４）は、送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、地域ＩＤ記憶手段７５に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、送信端末装置から送信された情報を送信する。

　図１９は、本発明の受信端末装置の主要部の例を示すブロック図である。本発明の受信端末装置は、地域ＩＤ記憶手段７７と、抽出手段７８とを備える。地域ＩＤ記憶手段７７（例えば、地域ＩＤ記憶部３９）は、当該受信端末装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する。抽出手段７８（例えば、表示制御部６３）は、情報を中継する無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、地域ＩＤ記憶手段７７に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、無線通信装置から受信した情報を抽出する。

　上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下に限定されるわけではない。

（付記１）情報を送信する送信端末装置と、前記情報を中継する無線通信装置とを備え、前記送信端末装置は、地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、前記無線通信装置は、前記送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信することを特徴とする情報伝達システム。

（付記２）送信端末装置から送信された、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継する無線通信装置と、前記情報を受信する受信端末装置とを備え、前記受信端末装置は、前記無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、当該受信端末装置が設置されている地域を示している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出することを特徴とする情報伝達システム。

（付記３）無線通信装置は、送信端末装置から送信された情報を圧縮し、受信端末装置は、無線通信装置によって圧縮された情報を元の情報に戻す付記１または付記２に記載の情報伝達システム。

（付記４）送信端末装置は、地域ＩＤを付加したＵＲＬを送信する付記１から付記３のうちのいずれかに記載の情報伝達システム。

（付記５）送信端末装置は、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信する付記１から付記４のうちのいずれかに記載の情報伝達システム。

（付記６）無線通信装置は、無線通信機能を有する蓄電池である付記１から付記５のうちのいずれかに記載の情報伝達システム。

（付記７）複数の無線通信装置がアドホックネットワークで接続される付記１から付記６のうちのいずれかに記載の情報伝達システム。

（付記８）情報を中継する無線通信装置であって、当該無線通信装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信する送信手段とを備えることを特徴とする無線通信装置。

（付記９）情報を受信する受信端末装置であって、当該受信端末装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、情報を中継する無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出する抽出手段とを備えることを特徴とする受信端末装置。

（付記１０）送信端末装置が、地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、無線通信装置が、前記送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信することを特徴とする情報伝達方法。
　

（付記１１）無線通信装置が、送信端末装置から送信された、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継し、受信端末装置が、前記無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、当該受信端末装置が設置されている地域を示している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出することを特徴とする情報伝達方法。

（付記１２）情報を中継する無線通信装置として用いられるコンピュータに搭載される無線通信装置用プログラムであって、前記コンピュータに、送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、前記コンピュータが設置されている地域を示している場合、当該コンピュータと通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信する送信処理を実行させるための無線通信装置用プログラム。

（付記１３）情報を受信する受信端末装置として用いられるコンピュータに搭載される受信端末装置用プログラムであって、前記コンピュータに、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継する無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記コンピュータが設置されている地域を示している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出する抽出処理を実行させる受信端末装置用プログラム。

（付記１４）アドホックネットワークのノードとして設置される複数の無線通信装置と、情報を送信する送信端末装置と、アドホックネットワークを介して情報を受信する受信端末装置とを備え、送信端末装置は、指定された地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信する送信端末装置内送信手段を含み、個々の無線通信装置は、当該無線通信装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致しているか否かを判定する判定手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致していることを条件に、受信した情報を、当該無線通信装置との間で通信を確立している受信端末装置に送信する無線通信装置内送信手段とを含むことを特徴とする情報伝達システム。

（付記１５）アドホックネットワークのノードとして設置される複数の無線通信装置と、情報を送信する送信端末装置と、アドホックネットワークを介して情報を受信する受信端末装置とを備え、送信端末装置は、指定された地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信する送信端末装置内送信手段を含み、個々の無線通信装置は、受信した情報を、当該無線通信装置との間で通信を確立している受信端末装置に送信する無線通信装置内送信手段を含み、受信端末装置は、当該受信端末装置のユーザによって指定された地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致しているか否かを判定する判定手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致していることを条件に、受信した情報を出力する出力手段とを含むことを特徴とする情報伝達システム。

（付記１６）個々の無線通信装置は、送信端末装置内送信手段によって送信される情報を当該情報よりも短い情報に変換する変換手段を含み、受信端末装置は、前記変換手段による変換後の情報を元の情報に逆変換する逆変換手段を含む付記１４または付記１５に記載の情報伝達システム。

（付記１７）送信端末装置内送信手段は、地域ＩＤを付加したＵＲＬを送信する付記１４から付記１６のうちのいずれかに記載の情報伝達システム。

（付記１８）送信端末装置内送信手段は、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信する付記１４から付記１７のうちのいずれかに記載の情報伝達システム。

（付記１９）無線通信装置は、無線通信機能を有する蓄電池である付記１４から付記１８のうちのいずれかに記載の情報伝達システム。

（付記２０）アドホックネットワークのノードとして設置される無線通信装置であって、当該無線通信装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致しているか否かを判定する判定手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致していることを条件に、受信した情報を、当該無線通信装置との間で通信を確立している受信端末装置に送信する無線通信装置内送信手段とを備えることを特徴とする無線通信装置。

（付記２１）アドホックネットワークを介して情報を受信する受信端末装置であって、当該受信端末装置のユーザによって指定された地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致しているか否かを判定する判定手段と、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致していることを条件に、受信した情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする受信端末装置。

（付記２２）アドホックネットワークのノードとして設置される個々の無線通信装置が、当該無線通信装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶し、送信端末装置が、指定された地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、個々の無線通信装置が、受信した情報に付加されている地域ＩＤと、記憶している地域ＩＤとが一致しているか否かを判定し、受信した情報に付加されている地域ＩＤと、記憶している地域ＩＤとが一致していることを条件に、受信した情報を、当該無線通信装置との間で通信を確立している受信端末装置に送信することを特徴とする情報伝達方法。

（付記２３）アドホックネットワークを介して情報を受信する受信端末装置が、当該受信端末装置のユーザによって指定された地域を示す地域ＩＤを記憶し、送信端末装置が、指定された地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、アドホックネットワークのノードとして設置される個々の無線通信装置が、受信した情報を、当該無線通信装置との間で通信を確立している受信端末装置に送信し、受信端末装置が、受信した情報に付加されている地域ＩＤと、記憶している地域ＩＤとが一致しているか否かを判定し、受信した情報に付加されている地域ＩＤと、記憶している地域ＩＤとが一致していることを条件に、受信した情報を出力することを特徴とする情報伝達方法。

（付記２４）アドホックネットワークのノードとして設置され、設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段を備えるコンピュータに搭載される無線通信装置用プログラムであって、前記コンピュータに、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致しているか否かを判定する判定処理、および、受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致していることを条件に、受信した情報を、当該コンピュータとの間で通信を確立している受信端末装置に送信する送信処理を実行させるための無線通信装置用プログラム。

（付記２５）ユーザによって指定された地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段を備えるコンピュータに搭載される受信端末装置用プログラムであって、前記コンピュータに、アドホックネットワークを介して受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致しているか否かを判定する判定処理、および、アドホックネットワークを介して受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致していることを条件に、受信した情報を出力する出力処理を実行させるための受信端末装置用プログラム。

　以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

　この出願は、２０１３年１１月１８日に出願された日本特許出願２０１３－２３７６７９を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

産業上の利用の可能性

　本発明は、アドホックネットワークを介して情報を伝達する情報伝達システムに好適に適用される。

　１　送信端末装置
　２，２ａ，２ｂ，２ｃ　通信機能付き蓄電池
　３，３ａ，３ｂ　受信端末装置
　１１　記憶部
　１３　表示部
　１４　表示制御部
　１５　入力部
　１６　情報送信部
　１７　蓄電池探索部
　２１　蓄電池ユニット
　２２　通信装置
　２３　地域ＩＤ記憶部
　２４，５４　通信部
　２５　判定部
　２６　変換部
　３１　情報受信部
　３２　表示部
　３３，６３　表示制御部
　３４　蓄電池探索部
　３５　逆変換部
　３８　判定部
　３９　地域ＩＤ記憶部

Claims

　情報を送信する送信端末装置と、
　前記情報を中継する無線通信装置とを備え、
　前記送信端末装置は、
　地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、
　前記無線通信装置は、
　前記送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信する
　ことを特徴とする情報伝達システム。
　送信端末装置から送信された、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継する無線通信装置と、
　前記情報を受信する受信端末装置とを備え、
　前記受信端末装置は、
　前記無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、当該受信端末装置が設置されている地域を示している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出する
　ことを特徴とする情報伝達システム。
　無線通信装置は、
　送信端末装置から送信された情報を圧縮し、
　受信端末装置は、
　無線通信装置によって圧縮された情報を元の情報に戻す
　請求項１または請求項２に記載の情報伝達システム。
　送信端末装置は、地域ＩＤを付加したＵＲＬを送信する
　請求項１から請求項３のうちのいずれか１項に記載の情報伝達システム。
　送信端末装置は、地域ＩＤを付加した情報の集合を送信する
　請求項１から請求項４のうちのいずれか１項に記載の情報伝達システム。
　無線通信装置は、無線通信機能を有する蓄電池である
　請求項１から請求項５のうちのいずれか１項に記載の情報伝達システム。
　複数の無線通信装置がアドホックネットワークで接続される
　請求項１から請求項６のうちのいずれか１項に記載の情報伝達システム。
　情報を中継する無線通信装置であって、
　当該無線通信装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、
　送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信する送信手段とを備える
　ことを特徴とする無線通信装置。
　情報を受信する受信端末装置であって、
　当該受信端末装置が設置されている地域を示す地域ＩＤを記憶する地域ＩＤ記憶手段と、
　情報を中継する無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記地域ＩＤ記憶手段に記憶されている地域ＩＤと一致している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出する抽出手段とを備える
　ことを特徴とする受信端末装置。
　送信端末装置が、
　地域を示す地域ＩＤを付加した情報を送信し、
　無線通信装置が、
　前記送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、当該無線通信装置が設置されている地域を示している場合、当該無線通信装置と通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信する
　ことを特徴とする情報伝達方法。
　無線通信装置が、
　送信端末装置から送信された、地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継し、
　受信端末装置が、
　前記無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、当該受信端末装置が設置されている地域を示している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出する
　ことを特徴とする情報伝達方法。
　情報を中継する無線通信装置として用いられるコンピュータに搭載される無線通信装置用プログラムであって、
　前記コンピュータに、
　送信端末装置から送信された情報に付加されている地域ＩＤが、前記コンピュータが設置されている地域を示している場合、当該コンピュータと通信可能な受信端末装置に、前記送信端末装置から送信された情報を送信する送信処理
　を実行させるための無線通信装置用プログラム。
　情報を受信する受信端末装置として用いられるコンピュータに搭載される受信端末装置用プログラムであって、
　前記コンピュータに、
　地域を示す地域ＩＤが付加された情報を中継する無線通信装置から受信した情報に付加されている地域ＩＤが、前記コンピュータが設置されている地域を示している場合、前記無線通信装置から受信した情報を抽出する抽出処理
　を実行させるための受信端末装置用プログラム。