WO2014141926A1 - 石膏スラリーの連続的な製造方法 - Google Patents

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  • the subject of the present invention is that when a half-water gypsum powder is continuously added and mixed with water to form a slurry, the growth of scale adhered to the inner wall of the slurry generation tank is prevented, and a gypsum slurry is stably generated. It is to provide a way to do.

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Abstract

 半水石膏の粉末をスラリー生成槽に連続的に投入し、水と混合して石膏のスラリーを生成する。半水石膏粉末の供給口あるいは生成槽の内壁で液面よりも高い位置でスケールが成長し、供給口を塞ぐ等のトラブルが生じる。この問題は、半水石膏粉末の粒度が小さいとき顕著である。半水石膏の供給口を先端から50~500mmの位置まで、あるいは生成槽の内壁で液面以上の部分を、40℃以上好ましくは50℃以上に加熱する。これにより供給口等での結露を防止し、スケールの成長を防止する。

Description

石膏スラリーの連続的な製造方法
 本発明は、半水石膏を原料として、石膏スラリーを製造する方法に関する。
 廃石膏の主たるソースである石膏ボード廃材の発生量は、年間約150万tであり、このうち、約50万tは生産時や家屋等の新築内装工事の端材であり、石膏ボードメーカーがリサイクルを行っている。しかし、残りの約100万tは、家屋等の建造物の改装・解体工事で排出されるものであり、リサイクルされずに埋立処分されている。ここで、埋立てられた石膏が雨水と接触すると硫化水素を発生するおそれがあるため、石膏の埋立ては、管理型の埋立地に行わなければならず、廃棄コストが問題である。更に、石膏ボード廃材の発生量は年々増加する傾向にあり、埋立地の不足、環境負荷の点から、廃石膏の有効な処理方法が求められている。
 このような処理方法の一つとして石膏ボード廃材由来の石膏を焼成により半水石膏とし、さらに全累積細孔容積が1mL/g以下となるように粉砕した後、二水石膏種晶が存在する水性媒体中で溶解して再析出させる再生方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
 当該方法を採用する場合、生産性を向上させるために、バッチ式ではなく、連続式で行う、即ち、半水石膏の粉末を水性媒体に連続的に投入し、水と混合して二水石膏のスラリーを生成する方法が有利である。
特開2010-013304号公報 特開平10-286553号公報 特開2000-254531号公報
 しかしながら、半水石膏粉末を連続的に供給し、スラリー化しようとする場合、スラリー生成槽から気化した水分が半水石膏の供給口付近で凝結し、この水分と半水石膏粉末が反応してスケールが成長し、供給口を塞ぐという問題があった。同様に、スラリー生成槽から気化した水分が生成槽の内壁で凝結し、内壁にスケールが成長するという問題があった。この問題は、半水石膏粉末の粒度が小さいとき顕著であった。
 従って本発明の課題は、半水石膏粉末を連続的に投入し、水と混合してスラリー化する場合、半水石膏粉末の供給口に付着したスケールの成長を防止し、スラリー生成槽に安定的に半水石膏粉末を供給する方法を提供することにある。
 また本発明の課題は、半水石膏粉末を連続的に投入し、水と混合してスラリー化する場合、スラリー生成槽の内壁に付着したスケールの成長を防止し、安定的に石膏スラリーを生成する方法を提供することにある。
課題を解決する手段
 発明者は、供給口へのあるいは生成槽内壁への水分付着を防止すれば、スケールの発生も防止できるとの観点から、さらに検討を進め、本発明を完成した。
 本発明では、スラリー生成槽に、液面より高い位置に供給口のある供給管を通して半水石膏粉末を連続的に供給して水と混合し、石膏スラリーを連続的に製造する方法において、
 前記供給口部分を40℃以上に加熱して半水石膏を連続供給することを特徴とする。
 本発明によれば、半水石膏粉末の供給口に付着した二水石膏のスケールは成長することはなく、安定的に二水石膏のスラリーを生成することができ、特にスケールが供給口を塞ぐことがないので、石膏スラリーを連続的に製造できる。
 また本発明では、スラリー生成槽に、液面より高い位置に供給口のある供給管を通して半水石膏粉末を連続的に供給して水と混合し、石膏スラリーを連続的に製造する方法において、スラリー生成槽の内壁のうち、液面以上の部分を40℃以上に加熱してスラリー生成を行うことにより、石膏スラリーを連続的に製造する。なお液面以上の部分を内壁の最上部まで加熱する必要はない。
 本発明によれば、スラリー生成槽の内壁に付着した二水石膏のスケールは成長することはなく、安定的に二水石膏のスラリーを生成することができる。
 発明者の知見によると、水蒸気と半水石膏との反応はほとんど生じず、結露により生じた液相の水と半水石膏との反応が、スケール成長の主な原因である。従って、スラリーの液温以上に、供給口あるいは生成槽の内壁を加熱すれば、スケールの成長を効果的に防止できる。特に供給口の先端部あるいは生成槽の内壁を、液温+5℃以上で液温+30℃以下、より好ましくは液温+10℃以上で液温+25℃以下の温度に加熱すると、比較的低い加熱温度で、効果的にスラリーの成長を防止できる。 
 好ましくは、前記供給口から、半水石膏粉末を投入し、供給口の先端部に第1のヒータを、スラリー生成槽の外壁で液面以上の部分に第2のヒータを設けると共に、供給口の先端部の外壁よりも、スラリー生成槽の外壁を、より高い温度に加熱する。供給口に接触するのは、空気や水蒸気等の気体と、加熱された半水石膏粉末であり、供給口からの熱の持ち出しは少ない。これに対して生成槽での液面の上部は、スラリーに熱が奪われるため、昇温しにくい。そこで供給口の先端部の外壁よりも、スラリー生成槽の外壁を、より高い温度に加熱すると、供給口の先端部でもスラリー生成槽の内壁でも、スケールの成長を効果的に防止できる。
第1の実施例での反応装置を示す概略図 第2の実施例での反応装置を示す概略図 最適実施例での反応装置を示す概略図
発明を実施するため形態
 本発明では、半水石膏粉末を水と混合し、石膏のスラリーを形成させる。当該半水石膏粉末は特に限定されるものではないが、石膏ボードなどから得られる廃石膏を粉砕・焼成して半水石膏としたものが好ましい。
 具体的には、該廃石膏は、石膏ボードの生産工程および建築現場の施行工程で発生する端材、残材からなる石膏ボード廃材、改装・解体工事で建築廃材として発生する石膏ボード廃材から得られる。
 上記廃石膏は、適当な粒径に破砕され、且つボード原紙が取り除かれたものであることが好ましい。上記破砕工程およびボード原紙の分離工程は、それぞれ、公知の方法によって行うことができる。例えばボード原紙の分離工程は、特許文献2、特許文献3等に記載された方法によることができる。
 粉砕後の廃石膏の粒径は、特に制限されるものではないが、機械的に運搬する際の容易さから、平均粒径として0.5~50mmであることが好ましく、1~20mmであることがより好ましい。この廃石膏の平均粒径は、ふるい分けにより測定することができる。なおこの明細書において、~は上限と下限を含むものとする。
 当該廃石膏から本発明の原料となる半水石膏を得るためには、120~200℃で30~60分程度加熱すればよい。加熱は、適宜の装置により行うことができ、例えば熱風乾燥器、伝導電熱乾燥機等を使用することができる。
 さらに得られた半水石膏を本発明における原料とするには、得られた半水石膏をさらに粉砕して微粉末とすることが好ましい。上記粉砕工程においては、粉砕した後の石膏の全累積細孔容積を、1mL/g以下、好ましくは0.5~1mL/gとなるように制御することが好ましい。この全累積細孔容積は、細孔径1nm~1mmの範囲の細孔について水銀ポロシメータによって測定した累積細孔容積である。全累積細孔容積が上記の範囲にある限り、粉砕後の粒径は問わないが、上記の全累積細孔容積の要請を満たせば、その体積平均粒径は例えば0.5~30μm、更には1~20μmとなる。
 この粉砕工程は、適宜の装置を用いて行うことができ、例えばピンミル、ボールミル、ビーズミル等の装置を使用することができる。
 本発明においては、反応を連続的に行うため、スラリー生成槽に連続的に上記半水石膏粉末を供給し、生成したスラリーを連続的にスラリー生成槽から取り出す(図1参照)。原料の供給速度及びスラリーの取り出し速度は、スラリーを生成するのに適当な滞留時間になるように適宜調製すればよい。
 本発明においては、上記原料となる半水石膏粉末は、液面より高い位置に供給口のある供給管を通じ、スラリー生成槽に連続的に供給される。当該スラリー生成槽内で半水石膏粉末は水と混合し、石膏スラリーとなる。
 本発明における特徴は、上記半水石膏粉末供給管の供給口を、40℃以上に加熱する点にある。室温程度では水蒸気による結露が供給口に発生し、これがスケール成長の原因となる。好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上である。さらに、液温(スラリー温度)が室温を超える場合、例えば40~60℃である場合には、該液温以上にすることが好ましく、より好ましくは液温+5℃以上の温度、特に好ましくは液温+10℃以上の温度である。
 また本発明における特徴は、スラリー生成槽の内、少なくとも液面以上を40℃以上に加熱する点にある。室温程度では水蒸気による結露がスラリー生成槽内壁面に発生し、これがスケール成長の原因となる。好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上である。こちらも液温が室温を超える場合には、該液温以上にすることが好ましく、より好ましくは液温+5℃以上の温度、特に好ましくは液温+10℃以上の温度である。
 一方、加熱温度を高くするに従い、スケール成長の防止効果は大きくなるが、120℃以上では効果は変わらない。つまり、この温度以上では、付着した二水石膏スケールが焼成され、半水石膏になるためスケールの成長は完全に防止できる。高温になるほど熱源の費用が大きくなることを考慮すると、100℃以下が好ましく、80℃以下が好ましい。上限温度を液温との関係でみた場合、液温+30℃以下の温度でよく、さらには液温+25℃以下の温度で十分である。
 加熱方法は、特に限定されない。電気ヒーター、蒸気による加熱が挙げられる。供給口先端の加熱範囲は、水蒸気の凝結の可能性のある範囲が加熱されていればよく、供給口の形状や材質(熱伝導性)などにより変わるが、一般的には供給口の先端から少なくとも50mm、好ましくは100mm以上、特に好ましくは150mm以上である。一方、そもそも凝結の起こらない範囲まで加熱する必要はなく、一般的には先端から500mmまでの範囲、好ましくは300mmまでの範囲、特に250mmまでの範囲で十分である。
 生成槽内壁の加熱範囲は、少なくとも液面以上であり、好ましくは液面から30cmより上まで、より好ましくは液面から40cmより上まで、特に好ましくは液面から50cmより上までである。一方上限は特に限定されず、側壁の最上端まで加熱してもよい。スラリー生成槽に天井を設ける場合は、これも加熱してよい。なお本発明において加熱範囲とは、ヒーター等により直接加熱される部分に加え、当該直接加熱部分から熱伝導や輻射で二次的に加熱される部分を含む。
 半水石膏の供給口の位置は、混合する水の液面より上部であれば特に制限されない。すなわち、ロータリーフィーダーで連続排出しながら、図示するようにスラリー生成槽上部から落としても良い。また、スクリューフィーダーで連続排出しながら、スラリー生成槽側壁から落としても良い。
 半水石膏の供給口と水面の距離は、特に限定されない。距離が近すぎると水面から飛沫する水滴の付着量が大きくなるため適当でない。距離が長すぎるとスラリー生成槽が大きくなり、無駄な空間が大きくなるため適当でない。半水石膏粉末の粒径や混合する際の撹拌条件によって適宜調整すれば良い。一例として、直径1~2m程度のスラリー生成槽と、供給口径(開口径)が20~30cmの供給管を用いる場合、液面から40~60cmの位置とすればよい。
 半水石膏粉末の供給口の大きさは特に限定されない。小さすぎると、わずかにスケールが成長しただけで供給口が塞がれてしまうため適当でない。一方、大きすぎると供給管内の空間が大きくなり、管内への水蒸気進入の可能性が大きくなるので適当でない。半水石膏粉末の供給速度に合わせて適宜調整すれば良い。一例として、半水石膏粉末の供給速度が3~5t/hであれば、供給口直径が15~30cmとなるようにすればよい。なお無論、供給口の開口部形状は円形に限られるものではない。
 前述の通り、スラリー生成槽内で舞う粒子は、供給口あるいは生成槽の内壁に水分があると付着し、二水石膏となって強固なスケールとなる。本発明は、供給される半水石膏の平均粒径が20μm以下と小さく、供給口から投入されたときに、スラリー生成槽内で舞う粒子が多い場合に効果を発揮する。
 本発明の製造方法において供給する水は、特に限定されず目的にあわせて選定することができる。硫酸アルカリ水溶液、種結晶を含んだスラリー等でも構わない。加える水の温度は特に限定されないが、通常は室温~90℃程度、好ましくは40~60℃程度である。より高温の場合ほど、後述する水蒸気の発生と凝結が起きやすいため、本発明の効果が顕著に得られる。
 本発明においては、上記スラリー生成槽で生成したスラリーを連続的に取り出し、これを別途用意された反応槽内に導入することにより、最終的に粒径の大きな二水石膏結晶を得ることができる。反応槽内で二水石膏結晶を安定的に析出させるためには、通常、二水石膏からなる種晶が用いられる。種晶の初期粒径としては、好ましくは10~60μmであり、より好ましくは20~40μmである。種晶の存在割合としては、好ましくは100~400g/Lであり、より好ましくは200~300g/Lである。
 本発明におけるスラリーの濃度は、好ましくは10~40質量%程度である。従って、スラリー生成槽内の濃度がこの範囲になるよう、半水石膏粉末及び水を供給すればよい。また適度な石膏の析出速度を保つために、反応槽での熟成は、pHは、4~8の範囲で行うことが好ましく、スラリーの温度は、好ましくは90℃以下、より好ましくは50~80℃、反応時間は好ましくは0.2~6時間、より好ましくは0.5~2時間、撹拌する。
 以下、本発明を更に具体的に説明するため、実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
 実施例1
 容量1mのスラリー生成槽に、先端から500mmの範囲まで電気ヒーターで覆い80℃に加熱した直径200mm円筒形の供給口から、平均粒径5μmの半水石膏を4t/h、50℃の濃度40%二水石膏スラリーを80m/hで連続供給した。また、スラリー生成槽内の容量が1mに保たれるように、連続的にスラリーを排出した。供給口から水面の距離は500mmであった。反応装置の概略を図1に示す。60時間運転後、半水石膏の供給口を確認したところ、供給口の内壁に厚み5mm程度の半水石膏のスケールが生成していたが、硬いスケールではなく半水石膏の供給は阻害されなかった。
 比較例1
 半水石膏の供給口を加熱しない以外は、実施例1と同じ条件で、スラリー生成槽に各原料を連続供給した。5時間運転後、供給口に硬いスケールが生成し、半水石膏の供給ができなくなった。
 実施例2
 実施例1と同様のスラリー生成槽に対し、液面よりも高い部分を加熱装置により加熱し、スラリー生成槽の内壁への結露を防止した。これによって内壁に厚いスケールが成長することを防止できた。反応装置の概略を図2に示す。
 最適実施例
 図3に最適実施例を示し、特に指摘する点以外は、発明を実施するための形態の欄に記載した通りである。2は二水石膏スラリーの生成槽でステンレス製であり、4は半水石膏の供給パイプで同様にステンレス製である。廃石膏ボードから紙を分離し、得られた二水石膏を焼成することにより得られた半水石膏の粉末が、供給パイプ4の先端の供給口6から投入される。半水石膏の投入量は例えば4t/hrで、平均粒径は例えば20μm以下で、温度は焼成のため130℃程度である。
 8は循環パイプで、二水石膏の種晶を含む水性のスラリー(50℃程度に加熱)が供給される。スラリーは生成槽2の内壁に沿って供給され、二水石膏スラリー10中に循環流を形成する。なお循環パイプ8の向きを利用して循環流を形成する代わりに、図示しない羽根等を二水石膏スラリー10内で回転させても良い。12は二水石膏スラリー10の液面、14は二水石膏スラリー10の排出口で、後続の反応槽でスラリー中の二水石膏を結晶成長させ、一部を循環パイプ8から生成槽2に循環させ、一部を製品として取り出す。16は第1のヒータで、供給パイプ4の供給口6付近を加熱し、18は第2のヒータで、生成槽2の液面12よりも上の部分を加熱する。ヒータ16,18は例えばラバーヒータ、水蒸気等の熱媒体のジャケット等である。
 生成槽2等でのサイズ、温度等の例を説明するが、これに限るものではない。液面12から生成槽2の最上部までの距離は80cm、第1のヒータ16の高さh1は20cm、第2のヒータ18の高さh2は60cmとした。また供給口6は、生成槽2の最上部から5cm下方に突き出させた。
 供給パイプ4の外壁で第1のヒータ16により覆われる部分の温度が80℃、生成槽2の外壁で、液面12の直上部での温度が120℃となるように、ヒータ16,18を制御した。供給パイプ4の先端部では放熱は僅かなので、内壁温度の推定値は70℃~90℃であった。液面12の直上部では、スラリー10が生成槽2を冷却するため、ヒータ18の加熱温度を高めても、液面12の直上部での内壁温度の推定値は70~90℃であった。液温よりもパイプ4及び生成槽2の内壁の温度が10℃以上高いと結露は生じず、スケールは成長せず、二水石膏スラリーを休止せずに連続的に製造できた。
2     生成槽
4     供給パイプ
6     供給口
8     循環パイプ
10    二水石膏スラリー
12    液面 
14    排出口
16    第1のヒータ
18    第2のヒータ

Claims (6)

  1.  スラリー生成槽に、液面より高い位置に供給口のある供給管を通して半水石膏粉末を連続的に供給して水と混合し、石膏スラリーを連続的に製造する方法において、
     前記供給口部分を40℃以上に加熱して半水石膏を供給することを特徴とする石膏スラリーの連続的な製造方法。
  2.  前記供給口部分を、前記スラリー生成槽内の石膏スラリーの液温以上に保つことを特徴とする、請求項1に記載の石膏スラリーの連続的な製造方法。
  3.  前記スラリー生成槽の内壁で液面以上の部分を加熱して、石膏スラリーの液温以上に保つことを特徴とする、請求項2に記載の石膏スラリーの連続的な製造方法。
  4.  前記供給口から、加熱された半水石膏粉末を投入し、
     前記供給口の先端部に第1のヒータを、スラリー生成槽の外壁で液面以上の部分に第2のヒータを設けると共に、
     前記供給口の先端部の外壁よりも、スラリー生成槽の外壁を、より高い温度に加熱することを特徴とする、請求項3に記載の石膏スラリーの連続的な製造方法。
  5.  スラリー生成槽に、液面より高い位置に供給口のある供給管を通して半水石膏粉末を連続的に供給して水と混合し、石膏スラリーを連続的に製造する方法において、
     スラリー生成槽の内壁のうち、液面以上の部分を40℃以上に加熱してスラリー生成を行うことを特徴とする石膏スラリーの連続的な製造方法。
  6.  半水石膏粉末の平均粒径が20μm以下であることを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
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