WO2014112231A1 - 発光装置、導光装置、および発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置、導光装置、および発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

 熱による蛍光体の量子効率低下を抑制可能な発光装置を提供するために、発光装置(1)は、蛍光体シート(13)とパッケージ(12)とを備えている。蛍光体シート(13)は、励起光を受光する受光面を有しており、励起光を受けて蛍光を発する蛍光部(132)を含んでおり、蛍光部(132)は、受光面と接触せず、かつ、パッケージ(12)と接触しない構成である。

Description

発光装置、導光装置、および発光装置の製造方法
 本発明は、蛍光体の発光を利用する発光装置などに関する。
 発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)素子などを励起光源に利用し、当該励起光源から出射した励起光により蛍光体を励起し、当該蛍光体から蛍光を発する構成の発光装置や導光装置などの開発が進められている。
 例えば、特許文献1には、ガラス基板の少なくとも一方の面に形成された発光素子から放射された光により励起されて可視光を発光する蛍光体層を具備するとされ、上記発光素子としてLEDを利用する照明装置が開示されている。
 また、特許文献2には、LEDチップから放射された光によって励起されてLEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体などにより形成したとされる発光装置が開示されている。
 また、特許文献3には、LEDチップから放射される光によって励起されてLEDチップよりも長波長の光を放射する蛍光体を含有した透光性材料により形成されカバー部材の光入射面側もしくは光出射面側に積層されたドーム状の色変換層とを備えるとされる発光装置が開示されている。
日本国公開特許公報「特開2011-109010号公報(2011年6月2日公開)」 日本国公開特許公報「特開2007-243054号公報(2007年9月20日公開)」 日本国公開特許公報「特開2010-074117号公報(2010年4月2日公開)」
 以上のような発光装置では、特に、蛍光体に蓄積される熱の抑制が課題となり、この熱の抑制方法の開発が進められている。
 図24は、LED素子1011と、パッケージ1012と、発光部1013aとからなる発光装置1001aの構成を示す断面図である。図24に示すように、LED素子1011と発光部1013aとが接触しており、発光部1013aに含まれる蛍光体は、LED素子1011の発熱の影響で、量子効率(明るさ)が低下してしまう。
 図25は、LED素子1011と、パッケージ1012と、発光部1013bとからなる発光装置1001bの構成を示す断面図である。図25に示すように、LED素子1011と発光部1013bとが接触しておらず、発光部1013bに含まれる蛍光体は、図24に示す構成と比較して、LED素子1011と発光部1013b(図24の発光部1013aに対応)が離れているため、LED素子1011の発熱の影響を受けにくい。このような励起光源と発光部が離れている構成は、リモートフォスファー型と呼ばれている。しかし、図25の構成では、パッケージ1012から発光部1013bが離れているため、蛍光のロスが大きくなるといった問題がある。なぜならば、このような構成では、発光部1013bから発せられた蛍光のうち、後方(主にLED素子1011側の方向)に発してしまう光が増え、励起光が発光部に入射する際の主方向に発光装置の光を照射する場合に問題となるからである。
 図26は、LED素子1011と、パッケージ1012と、発光部1013cとからなる発光装置1001cの構成を示す断面図である。図26に示す構成も、リモートフォスファー型に分類される。図26に示すように、パッケージ1012と発光部1013cとが接触しているとともに、パッケージ1012の中に蛍光体を含む発光部1013cが入っている。これにより、図25に示す構成と比較して、発光部1013cが発する蛍光のうち後方に発する光の多くを、パッケージ1012が反射し、当該光の進行方向を上記励起光の主方向に向けてくれるため、蛍光のロスを小さくできる。さらに、パッケージ1012および発光部1013cにより閉じられた空間1020には、断熱性の高い空気または空気以下の密度の気体を充満させることで、蛍光体に対するLED素子1011の発熱の影響を抑制する構成が提案されている。
 また、図27は、特許文献1に開示されている発光装置2001の構成を示す断面図である。図27に示すように、発光装置2001は、LED素子1011と、パッケージ1012と、ガラス基板2131と、蛍光体層2132とから構成されている。当該構成においては、LED素子1011から発せられた熱が蛍光体層2132に伝わることを抑制するために、空間1020を減圧、または、空気より熱伝導率の低い材料で置換することが行われている。
 しかしながら、図26または図27に示す構成を採用しても、空間1020を介して蛍光体に伝わる熱およびパッケージ1012を介して蛍光体に伝わる熱を充分に抑制することができず、蛍光体が劣化してしまうといった問題が残る。つまり、熱による蛍光体の量子効率が低下するため、長期間に渡り明るく発光可能な発光装置を実現することが困難である。
 本発明は、上述の問題に鑑みて成されたもので、熱による蛍光体の量子効率低下を抑制し、長期間に渡り明るく発光可能な発光装置などを提供することを目的とする。
 上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光装置は、
 励起光を受けて発光する発光部と、
 上記発光部を保持する保持部と、を備え、
 上記発光部は、
  上記励起光を受光する受光面を有しており、
  上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部を含み、
 上記蛍光部は、上記受光面と接触せず、かつ、上記保持部と接触しない構成である。
 また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光装置の製造方法は、
 励起光を受光する受光面を有し、当該励起光を受けて発光する発光部を保持部に設置する設置工程と、
 上記受光面と接触せず、かつ、上記保持部と接触しない上記発光部の少なくとも一部に、穴部を形成する穴部形成工程と、
 上記穴部に蛍光体を挿入することにより、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部を形成する蛍光部形成工程と、を含む方法である。
 本発明の一態様によれば、蛍光体の量子効率低下を抑制し、長期間に渡り明るく発光可能な発光装置などを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 図1に示す発光装置における熱の伝わり方を示す模式図である。 図1に示す発光装置の比較例に係る熱の伝わり方を示す模式図である。 図1に示す発光装置の比較例に係る構成を示す断面図である。 図1に示す発光装置の製造方法を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 図6に示す発光装置における熱の伝わり方を示す模式図である。 図6に示す発光装置の製造方法を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 図9に示す発光装置における熱の伝わり方を示す模式図である。 図9に示す発光装置の製造方法を示す模式図である。 図9に示す発光装置の他の製造方法を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る発光装置の構成を示す断面図である。 図14に示す発光装置の比較例に係る蛍光部の励起および発光を示す模式図である。 図14に示す発光装置の変形例に係る発光装置の構成を示す断面図である。 図14に示す発光装置の変形例に係る発光装置の構成を示す断面図である。 図14に示す発光装置の変形例に係る発光装置の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る導光装置の構成を示す断面図である。 図19に示す導光装置の比較例に係る導光装置の構成を示す断面図である。 図19に示す導光装置の変形例に係る導光装置の構成を示す断面図である。 図19に示す導光装置の変形例に係る導光装置の構成を示す断面図である。 図19に示す導光装置の変形例に係る導光装置の構成を示す断面図である。 従来技術に係る発光装置の構成を示す断面図である。 従来技術に係る発光装置の構成を示す断面図である。 従来技術に係る発光装置の構成を示す断面図である。 従来技術に係る発光装置の構成を示す断面図である。
 以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
 〔実施形態1〕
 本発明に係る一実施形態について、図1~図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)素子の発熱が蛍光体に伝わるのを避けるために、蛍光体シート中の蛍光体の分布に偏りを持たせる構成について説明する。
 <発光装置1の構成>
 図1は、本発明の一実施形態に係る発光装置1の構成を示す断面図である。図1に示すように、発光装置1は、LED素子(励起光源)11と、パッケージ(保持部)12と、蛍光体シート(発光部)13とを備えている。また、蛍光体シート13は、透明樹脂部131と、蛍光部132とを備えている。そして、蛍光体シート13およびパッケージ12により閉じられることで、空間20が形成されている。以下では、発光装置1の構成部材を詳細に説明する。
 (LED素子11)
 LED素子11は、蛍光体シート13が備える蛍光部132に含まれる蛍光体を励起し蛍光を発光させるために、励起光を出射する励起光源である。本実施形態では、LED素子11は、蛍光体シート13およびパッケージ12により閉じられた空間20の内部に備えられているが、この構成に限定されるわけではなく、空間20の外部に備えられていてもよく、LED素子11の一部分が、空間20の内部に位置するように備えられていてもよい。
 また、LED素子11が出射する励起光の波長は、励起光が蛍光部132に含まれる蛍光体を励起可能あれば特に限定されないが、例として、励起光が紫色~青紫色となる405nm程度であってもよい。例えば、当該波長の励起光と、青、緑、赤の3色の蛍光を発する蛍光体を含む蛍光部132とを組み合わせることにより、発光装置1は白色光を出射することができる。また、LED素子11が出射する励起光の波長は、励起光が青色となる450nm程度であってもよい。例えば、当該波長の励起光と、緑、赤の2色の蛍光を発する蛍光体を含む蛍光部132とを組み合わせることによっても、発光装置1は白色光を出射することができる。このように、発光装置から出射する所望の光と利用する蛍光体とに応じて、励起光の波長を選択可能である。よって、励起光として、上述のように可視光だけではなく、紫外光などを利用してもよい。
 なお、LED素子11は、LED素子を利用した励起光源でなくてもよい。例えば、半導体レーザなどのレーザ光源であってもよいし、フィラメントなどによる光源であってもよい。
 (パッケージ12)
 パッケージ12は、LED素子11および蛍光体シート13を内部に保持し、ひとまとめにする部材である。換言するならば、パッケージ12は、LED素子11および蛍光体シート13を支持する支持部材であり、LED素子11を空間20内(パッケージ12の内面)に載置するなどして発光装置1を実装する基板であり、LED素子11を覆うカバー部材であるとも言える。
 パッケージ12の材質は、反射率の高いポリフタルアミド(PPA)樹脂、もしくはアルミナなどのセラミックスであってもよい。
 (空間20)
 空間20は、パッケージ12および蛍光体シート13により閉じられた空間である。空間20の内部では、パッケージ12の内面にLED素子11が載置されており、LED素子11から励起光が空間20に対して出射され、蛍光体シート13に照射される。つまり、発光装置1では、LED素子11から出射される励起光の光路上に、空間20と、蛍光体シート13とが並んでいる。なお、LED素子11から空間20に対して出射された励起光だけではなく、LED素子11から出射し、パッケージ12の内面にて反射した励起光も、蛍光体シート13に照射される。
 空間20の内部は、大気または不活性ガスにより満たされていることが好ましい。また、空間20の内部を減圧することも好ましい。より好ましくは、空間20の内部を満たす気体は、窒素などの不活性化ガスがよい。
 なお、空間20には、液体や固体等の気体以外の物質が挿入されている構成であってもよい。すなわち、LED素子11と蛍光体シート13との間に空間20が存在しない構成も本実施形態の範疇に属する。
 (透明樹脂部131)
 透明樹脂部131は、主に光を透過する材質により形成された蛍光体シート13の部位である。例えば、透明樹脂部131の材質は、透明な樹脂であってもよく、アクリル樹脂、シリコーンなどにより形成されていてもよい。また、これらの材質に限定されるわけではなく、透明樹脂部131の材質は、ガラスなど樹脂以外の透明な材質であってもよい。
 (蛍光部132)
 蛍光部132は、蛍光体シート13において、励起光により励起され蛍光を発する蛍光体を主に含む部位である。蛍光部132は、当該蛍光体を含むことにより、励起光により励起され蛍光を発することができる。そして、蛍光部132は、蛍光体シート13において、励起光を受光する受光面(蛍光体シート13における空間20側の面)と接触しない部位であり、パッケージ12とは接触しない部位に偏在し、LED素子11から出射される励起光により励起され蛍光を発する。
 当該蛍光体は、発光装置1から出射する所望の光と、当該蛍光体を励起する励起光の励起光源であるLED素子11の種類とに応じて選択すればよいが、燐化インジウム(InP;Indium Phosphide)、窒化インジウム(InN:Indium Nitride)、セレン化カドミニウム(CdSe;Cadmium Selenide)などのナノ結晶蛍光体であることが好ましい。当該ナノ結晶蛍光体は、発する蛍光の波長コントロール性があり、当該蛍光の線幅が細い。このため、当該ナノ結晶蛍光体を利用した発光装置は、例えば、色再現性に優れたテレビジョン(TV;television)のバックライトに好適である。
 蛍光部132に含まれる蛍光体の封止材料は、透明な樹脂、ガラスなどであってもよいが、上述のナノ結晶蛍光体が分散しやすいアクリル樹脂やポリメタクリル酸ラウリル樹脂であることが好ましい。
 以上をまとめると、発光装置1は、励起光を受けて発光する蛍光体シート13と、上記蛍光体シート13を保持するパッケージ12と、を備え、上記蛍光体シート13は、上記励起光を受光する受光面を有しており、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部132を含み、上記蛍光部132は、上記受光面と接触せず、かつ、上記パッケージ12と接触しないということである。
 また、発光装置1では、上記蛍光部132の少なくとも一部は、上記受光面とは反対側の上記蛍光体シート13の表面に接していてもよい。
 換言するならば、発光装置1は、励起光を受けて発光する蛍光体シート13と、上記蛍光体シート13を内部に保持するパッケージ12と、少なくとも上記蛍光体シート13および上記パッケージ12により閉じられた空間20に対して上記励起光を出射するLED素子11とを備えている発光装置であって、上記蛍光体シート13は、上記励起光を受光する受光面を有しており、上記励起光により励起され蛍光を発する蛍光部132を内部に含んでおり、上記蛍光部132は、上記受光面と接触しない上記蛍光体シート13の部位であり、上記パッケージ12とは接触しない上記蛍光体シート13の部位に偏在している。
 ここで、「少なくとも蛍光体シート13およびパッケージ12により閉じられた空間20」とは、蛍光体シート13およびパッケージ12以外の構成要素により当該空間20を閉じてもよいということを意味している。例えば、当該空間20は、LED素子11の一部分、蛍光体シート13、およびパッケージ12により閉じられていてもよい。
 以下では、このような構成を備える発光装置1の動作について説明する。
 <発光装置1の動作>
 図2は、図1に示す発光装置1における熱の伝わり方を示す模式図である。LED素子11は、励起光を出射するとともに、熱を発する。そして、図2に示すように、LED素子11から発せられた熱は、白抜き矢印で示す経路に沿って、蛍光体シート13に伝わる。当該経路は2種類あり、第1の経路は、空間20を介して蛍光体シート13に伝わる経路である。第2の経路は、パッケージ12を介して蛍光体シート13に伝わる経路である。
 第1の経路では、LED素子11から発せられた熱は、空間20を満たす気体に伝わり、当該気体から蛍光体シート13に伝わる。第2の経路では、LED素子11から発せられた熱は、熱伝導によりパッケージ12を介して、蛍光体シート13に伝わる。
 ここで、蛍光部132は、励起光を受光する受光面と接触しない蛍光体シート13の部位に偏在しているため、LED素子11から発せられた熱のうち、少なくとも、蛍光体シート13およびパッケージ12により閉じられた空間20を介して蛍光体シート13に伝わる熱は、蛍光部132に伝わる前に、蛍光体シート13におけるLED素子11側の部位(すなわち、透明樹脂部131)に伝わる。よって、当該熱は、蛍光部132に直接伝わらない。
 また、蛍光部132は、パッケージ12に接触しない蛍光体シート13の部位に偏在しているため、LED素子11から発せられパッケージ12を介して蛍光体シート13に伝わる熱は、蛍光部132に伝わる前に、蛍光体シート13におけるパッケージ12に接触する部位(すなわち、透明樹脂部131)に伝わる。よって、当該熱も、蛍光部132に直接伝わらない。したがって、LED素子11から発せられ蛍光部132に伝わる白抜き破線矢印で示す熱を抑制することができる。
 すなわち、熱による蛍光体の量子効率低下を抑制し、長期間に渡り明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 また、上述のように励起光源から発せられた熱が蛍光部に伝わることを抑制可能なため、蛍光部の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 (比較例1)
 図3は、図1に示す発光装置1の比較例1に係る熱の伝わり方を示す模式図である。比較例1の発光装置1001cでは、発光部1013cの全体に蛍光体が分散している。図3に示すように、LED素子11から発せられた熱は、白抜き矢印の経路を介して、発光部1013cに伝わり、当該熱により、発光部1013cに含まれる蛍光体の量子効率が低下してしまう。
 図3に示す構成と比較して、図2などに示す本実施形態に係る発光装置1では、LED素子11から発せられた熱は、白抜き矢印の経路を介して、蛍光体シート13に伝わるものの、白抜き破線矢印で示す経路のように、当該熱は、蛍光体シート13が備える蛍光部132に含まれる蛍光体に直接伝わるわけではない。よって、当該蛍光体の量子効率の低下を抑制することができる。
 (比較例2)
 図4は、図1に示す発光装置1の比較例2に係る構成を示す断面図である。比較例2の発光装置3001では、透明樹脂部3131の上部に、蛍光体を含む蛍光部3132が載置されている。この構成では、比較例1のように、蛍光体に直接熱が伝わらず当該蛍光体の量子効率が低下を抑制できるが、蛍光部3132が、パッケージ12の外部にあるため、蛍光のロスが大きくなる。
 図4に示す構成と比較して、図2などに示す本実施形態に係る発光装置1では、蛍光部132を含む蛍光体シート13が、パッケージ12の内部にあるため蛍光のロスが小さくなる。
 (発光装置1の動作のまとめ)
 つまり、発光装置1は、蛍光部132が(1)蛍光体シート13のLED素子11側の面(受光面)には存在せず、(2)パッケージ12と接していない、という2つの構成を備えることにより、蛍光体シート13が備える蛍光部132に含まれる蛍光体に熱が伝わりにくい構成になっている。これにより、空間20を介して伝わる熱や、パッケージ12を介して伝わる熱を抑制可能となり、蛍光部132の温度は、蛍光部132に含まれる蛍光体の量子効率が低下しない温度に維持される。換言するならば、従来の構成と比較して、本実施形態に係る発光装置1の構成では、蛍光部132にLED素子11由来の熱が届くまでの経路に透明樹脂部131が挿入されているので、伝わる熱量が減少する。
 以下では、上述の構成を備え、上述のように動作する発光装置1の製造方法について説明する。
 <発光装置1の製造方法>
 図5は、図1に示す発光装置1の製造方法を示す模式図である。発光装置1の製造においては、まず、図5の(a)に示すように、金型などを利用して、透明樹脂部131に、穴部Hを加工する。次に、穴部Hに、蛍光体を含んだ液状の樹脂132Lを滴下する。そして、図5の(b)に示すように、穴部Hに滴下した蛍光体を含む液状の樹脂132Lを硬化させたものを、蛍光体シート13とする。
 当該蛍光体シート13と、パッケージ12と、LED素子11とを、図1に示すように、蛍光体シート13が励起光を受けて発光し、上記蛍光体シート13がパッケージ12の内部に保持され、LED素子11が少なくとも上記蛍光体シート13および上記パッケージ12により閉じられた空間20に対して上記励起光を出射するように組み合わせて、発光装置1を製造する。このように製造された発光装置1では、蛍光体シート13は、励起光を受光する受光面と接触しない蛍光体シート13の部位であり、上記パッケージ12とは接触しない部位に偏在し、LED素子11により出射された励起光により励起され蛍光を発する蛍光部を備えている。
 そして、上述のようにLED素子11から発せられた熱が蛍光部132に伝わることを抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置1を製造することができる。
 以上をまとめると、本実施形態に係る製造方法では、励起光を受光する受光面を有し、当該励起光を受けて発光する蛍光体シート13をパッケージ12に設置する設置工程と、上記受光面と接触せず、かつ、上記パッケージ12と接触しない上記蛍光体シート13の少なくとも一部に、穴部Hを形成する穴部形成工程と、上記穴部Hに蛍光体を挿入することにより、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部132を形成する蛍光部形成工程と、を含むということである。
 上記構成によれば、蛍光部132は、蛍光体シート13において、励起光を受光する受光面および蛍光体シート13を保持するパッケージ12と接触しない部位に配される。すなわち、蛍光部132は、蛍光体シート13における、蛍光体シート13の受光面、および、蛍光体シート13におけるパッケージ12との接触面から離間した位置に配される。
 そのため、励起光を出射するLED素子11から発せられ、受光面およびパッケージ12に伝達した熱、または、励起光が照射されることによって受光面およびパッケージ12において生じた熱が、蛍光部132に直接伝わってしまうのを抑制することができる。つまり、当該熱によって蛍光部132の温度が上昇してしまうことを抑制することができる。
 それゆえ、上記熱による蛍光部132の量子効率の低下を抑制することができるので、長期間に渡り明るく発光装置を提供することができる。
 また、上述のように、受光面およびパッケージ12に伝達した熱、または、受光面およびパッケージ12において生じた熱が蛍光部132に直接伝わるのを抑制可能である。そのため、上記製造方法において、上記熱を逃がすために、例えば蛍光部132の表面に凹凸を形成する、すなわち蛍光部132の表面積を増やすための加工工程を含む必要がない。このため、低コストかつ簡便に、量子効率の低下を抑制することが可能な発光装置を製造することができる。
 <発光装置1の効果>
 本実施形態に係る上述の構成によれば、蛍光部132は、蛍光体シート13において、励起光を受光する受光面および蛍光体シート13を保持するパッケージ12と接触しない部位に配されている。すなわち、蛍光部132は、蛍光体シート13における、蛍光体シート13の受光面、および、蛍光体シート13におけるパッケージ12との接触面から離間した位置に配されている。
 そのため、励起光を出射するLED素子11から発せられ、受光面およびパッケージ12に伝達した熱、または、励起光が照射されることによって受光面およびパッケージ12において生じた熱が、蛍光部132に直接伝わってしまうのを抑制することができる。つまり、当該熱によって蛍光部132の温度が上昇してしまうことを抑制することができる。
 それゆえ、上記熱による蛍光体シート13の量子効率の低下を抑制することができるので、長期間に渡り明るく発光装置を提供することができる。
 上記において、蛍光体シート13が蛍光部132を含む構成とは、(1)蛍光部132が蛍光体シート13の内部に配される構成、および、(2)蛍光部132の一部が、蛍光体シート13における上記受光面とは反対側の表面と接しており、それ以外の部分が蛍光体シート13の内部に存在する構成(例えば図1の構成)のいずれをも含む構成である。また、この構成は、蛍光体シート13の上記表面上に蛍光部132が配置されている構成(例えば図4の構成)を含まない。
 また、上述のように、受光面およびパッケージ12に伝達した熱、または、受光面およびパッケージ12において生じた熱が蛍光部132に直接伝わるのを抑制可能なため、上記熱を逃がすために、例えば蛍光部132の表面に凹凸を形成する、すなわち蛍光部132の表面積を増やすための加工を行う必要がない。このため、低コストかつ簡便に、量子効率の低下を抑制することが可能な発光装置を製造することができる。
 換言するならば、蛍光部132は、励起光を受光する受光面と接触しない蛍光体シート13の部位に偏在しているため、LED素子11から発せられた熱のうち、少なくとも、蛍光体シート13およびパッケージ12により閉じられた空間20を介して蛍光体シート13に伝わる熱は、蛍光部132に伝わる前に、蛍光体シート13におけるLED素子11側の部位に伝わる。よって、当該熱は、蛍光部132に直接伝わらない。また、蛍光部132は、パッケージ12に接触しない蛍光体シート13の部位に偏在しているため、LED素子11から発せられパッケージ12を介して蛍光体シート13に伝わる熱は、蛍光部132に伝わる前に、蛍光体シート13におけるパッケージ12に接触する部位に伝わる。よって、当該熱も、蛍光部132に直接伝わらない。したがって、LED素子11から発せられ蛍光部132に伝わる熱を抑制することができる。
 すなわち、熱による蛍光体の量子効率低下を抑制し、長期間に渡り明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 また、上述のようにLED素子11から発せられた熱が蛍光部132に伝わることを抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 さらに、上記(2)の構成(例えば図1の構成)の場合には、蛍光部132が、蛍光体シート13における、受光面から最も離間した位置に配されているので、受光面に伝達した熱、または、受光面において生じた熱が蛍光部132に伝わるのをさらに抑制することができる。それゆえ、蛍光部132の量子効率の低下をさらに抑制することができる。
 〔実施形態2〕
 本発明に係る他の実施形態について、図6~図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
 本実施形態では、蛍光体シートにおいて、蛍光体が密集する場合に、蛍光体自身の発熱が他の蛍光体に伝わり当該蛍光体が熱により劣化することを防止するために、また、LED素子11からの熱により蛍光体が劣化することを防止するために、蛍光体が密集している箇所の周りを薄い金属膜などで覆う構成について説明する。
 <発光装置1aの構成>
 図6は、本発明の他の実施形態に係る発光装置1aの構成を示す断面図である。図6に示すように、発光装置1aでは、上記蛍光体シート(発光部)13aは、蛍光部132と、光を透過する透明樹脂部131と、上記蛍光部132における上記LED素子11側の面に形成され、部分的に上記発光装置1aの外部へ露出し、光を透過し、上記透明樹脂部131の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有し、熱を上記発光装置1aの外部へ放熱する放熱部135とを備えている。以下では、発光装置1aの構成部材を詳細に説明する。
 (放熱部135)
 放熱部135は、部分的に上記発光装置1aの外部へ露出しており、蛍光部132などから発せられた熱などを発光装置1aの外部へ放熱する。換言するならば、発光装置1aでは、蛍光部132に含まれる蛍光体に、他の蛍光体から発せられた熱やLED素子11から発せられた熱を伝わりにくくし、かつ、放熱部135を設けて熱を発光装置1aの外部へ逃がす。
 放熱部135は、透明樹脂部131よりも熱伝導率が高い材料、例えばアルミニウムや銀などの金属材料の薄膜であってもよい。放熱部135の材料が金属材料である場合、LED素子11から出射された励起光を透過するように、放熱部135の膜厚は30nm以下が好ましい。しかしながら、この構成に限定されるわけではなく、放熱部135の材料が透光性を有する材料の場合、当該材料の吸収や反射による光損失の影響が無視できる範囲であれば、放熱部135の膜厚は30nmより厚くてもよい。
 以上をまとめると、発光装置1aは、上記蛍光体シート13aは、上記蛍光部132を囲むように配されており、上記蛍光部132由来の熱および上記LED素子11由来の熱の少なくともいずれかを、上記発光装置1aの外部へ放熱する放熱部135をさらに含んでいるということである。
 また、発光装置1aでは、上記放熱部135は、上記蛍光体シート13における上記蛍光部132以外の部分の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有していてもよい。
 以下では、このような構成を備える発光装置1aの動作について説明する。
 <発光装置1aの動作>
 図7は、図6に示す発光装置1aにおける熱の伝わり方を示す模式図である。LED素子11は、励起光を出射するとともに、熱を発する。そして、図7に示すように、LED素子11から発せられた熱は、白抜き矢印で示す経路に沿って、蛍光体シート13aに伝わる。当該経路は2種類あり、第1の経路は、空間20を介して蛍光体シート13aに伝わる経路である。第2の経路は、パッケージ12を介して蛍光体シート13aに伝わる経路である。
 第1の経路では、LED素子11から発せられた熱は、空間20を満たす気体に伝わり、当該気体から蛍光体シート13aに伝わる。第2の経路では、LED素子11から発せられた熱は、熱伝導によりパッケージ12を介して、蛍光体シート13aに伝わる。
 上記構成によれば、放熱部135は、蛍光部132から発せられた熱を、熱伝導により発光装置1aの外部へ放熱することができる。また、放熱部135は、光吸収・反射を抑制する構成を備えているので、励起光を受けて蛍光部132から発せられた蛍光をほぼ透過する。このため、当該蛍光のロスによる、発光装置1aの発光の明るさの低下や発光色変化といった悪影響は無視できる。
 さらに、放熱部135は、上述のようにLED素子11から発せられ蛍光体シート13aに伝わる熱を、熱伝導により放熱することができる。
 したがって、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積を抑制することができる。以下では、上述の構成を備え、上述のように動作する発光装置1aの製造方法について説明する。
 <発光装置1aの製造方法>
 図8は、図6に示す発光装置1aの製造方法を示す模式図である。発光装置1aの製造においては、まず、図8の(a)に示すように、金型などを利用して、透明樹脂部131に、穴部Hを加工する。次に、図8の(b)に示すように、穴部Hに、放熱部135を製膜し、蛍光体を含んだ液状の樹脂132Lを滴下する。そして、図8の(c)に示すように、穴部Hに滴下した蛍光体を含む液状の樹脂132Lを硬化させたものを、蛍光体シート13aとする。
 当該蛍光体シート13aと、パッケージ12と、LED素子11とを、図6に示すように、蛍光体シート13aが励起光を受けて発光し、上記蛍光体シート13aがパッケージ12の内部に保持され、LED素子11が少なくとも上記蛍光体シート13aおよび上記パッケージ12により閉じられた空間20に対して上記励起光を出射するように組み合わせて発光装置1aを製造する。このように製造された発光装置1aでは、蛍光体シート13aは、励起光を受光する受光面と接触しない蛍光体シート13aの部位であり、上記パッケージ12とは接触しない部位に偏在し、LED素子11により出射された励起光により励起され蛍光を発する蛍光部132と、上記蛍光部132における上記LED素子11側の面に形成され、部分的に上記発光装置1aの外部へ露出し、熱を上記発光装置1aの外部へ放熱する放熱部135とを備えている。
 そして、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 <発光装置1aの効果>
 本実施形態に係る上述の構成によれば、蛍光体シート13が放熱部135を含んでいるため、LED素子11由来の熱および蛍光部132由来の熱を外部へ放熱することが可能となる。それゆえ、蛍光部132への熱の蓄積を抑制することができるので、蛍光部132の温度上昇をさらに抑制することができる。
 ここで、LED素子11由来の熱とは、LED素子11から発せられ、受光面およびパッケージ12に伝達した熱、または、励起光が照射されることによって受光面およびパッケージ12において生じた熱を指す。また、蛍光部132由来の熱とは、励起光を受けることにより蛍光部132において生じた熱を指す。
 また、上記構成によれば、LED素子11由来の熱および蛍光部132由来の熱を、確実に発光装置の外部へと放熱することができる。
 換言するならば、放熱部135は、蛍光部132から発せられた熱を、熱伝導により発光装置1aの外部へ放熱することができる。また、放熱部135は、熱伝導により発光装置1aの外部へ放熱することができる。また、放熱部135は、光吸収・反射を抑制する構成を備えているので、励起光を受けて蛍光部132から発せられた蛍光をほぼ透過する。このため、当該蛍光のロスによる、発光装置1aの発光の明るさの低下や発光色変化といった悪影響は無視できる。
 したがって、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積を抑制することができる。
 そして、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 〔実施形態3〕
 本発明に係る他の実施形態について、図9~図12に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
 本実施形態では、蛍光体シートにおいて、蛍光体が密集する場合に、断熱性をより強化するために、蛍光体が密集している箇所の周りに断熱層を配置する構成について説明する。
 <発光装置1bの構成>
 図9は、本発明の他の実施形態に係る発光装置1bの構成を示す断面図である。図9に示すように、発光装置1bでは、上記蛍光体シート(発光部)13bは、蛍光部132と、光を透過する透明樹脂部131と、上記蛍光部132における上記LED素子11側の面の近傍に形成され、光を透過し、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなり、上記LED素子11から発せられ上記蛍光部132に伝わる熱を断熱する断熱部(熱伝導防止部)136とを備えている。以下では、発光装置1bの構成部材を詳細に説明する。
 (断熱部136)
 断熱部136は、上記LED素子11から発せられ上記蛍光部132に伝わる熱を断熱する。具体的には、発光装置1bには、蛍光体シート13bにおいて、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなる断熱部136が設けられている。当該気泡は、蛍光部132から間隔を空けて設けられてもよいし、蛍光部132と接触するように設けられてもよい。
 以上をまとめると、発光装置1bでは、上記蛍光体シート13は、上記蛍光部を囲むように配されており、上記LED素子11由来の熱が上記蛍光部132へ伝導されることを防止する断熱部136をさらに含んでいるということである。
 また、発光装置1bでは、上記断熱部136は、空気からなる気泡、または、空気の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する気体からなる気泡を含んでいてもよい。
 以下では、このような構成を備える発光装置1bの動作について説明する。
 <発光装置1bの動作>
 図10は、図9に示す発光装置1bにおける熱の伝わり方を示す模式図である。LED素子11は、励起光を出射するとともに、熱を発する。そして、図10の(a)に示すように、LED素子11から発せられた熱は、白抜き矢印で示す経路に沿って、蛍光体シート13bに伝わる。当該経路は2種類あり、第1の経路は、空間20を介して蛍光体シート13bに伝わる経路である。第2の経路は、パッケージ12を介して蛍光体シート13bに伝わる経路である。
 第1の経路では、LED素子11から発せられた熱は、空間20を満たす気体に伝わり、当該気体から蛍光体シート13bに伝わる。第2の経路では、LED素子11から発せられた熱は、熱伝導によりパッケージ12を介して、蛍光体シート13bに伝わる。
 上記構成によれば、断熱部136は、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなるため、断熱部136を介した熱伝導が起こりにくい。これにより、LED素子11から発せられ蛍光体シート13bに伝わる熱を、断熱することができる。また、断熱部136は、蛍光部132から発せられた蛍光のうち、主にLED素子11側の方向に戻る光を、発光装置1bの光出射面側の方向に向けることができる。さらに、断熱部136は光を吸収しないので、このように光の方向を変える際に、光吸収による余計なロスは生じることがない。なお、このような光の方向の変更は、断熱部136に含まれる気体の屈折率が、断熱部136の周囲の透明樹脂部131の屈折率と異なることにより、光が断熱部136に入射する際に屈折・反射して起こり得る。
 したがって、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積を抑制することができる。
 なお、上述のように、断熱部136は、図10の(a)に示すように蛍光部132から間隔を空けて設けられてもよいし、図10の(b)蛍光部132と接触するように設けられてもよい。どちらの構成においても、発光装置1bは、同様に動作する。以下では、上述の構成を備え、上述のように動作する発光装置1bの製造方法について説明する。
 <発光装置1bの製造方法>
 図11は、図9に示す発光装置1bの製造方法を示す模式図である。発光装置1bの製造においては、まず、図11の(a)に示すように、金型などを利用して、透明樹脂部131に、穴部Hを加工し、気泡の入った液状樹脂136Lを穴部Hの穴面に沿って滴下し、液状樹脂136Lを硬化させる。次に、図11の(b)に示すように、穴部Hに、蛍光体を含んだ液状の樹脂132Lを滴下する。そして、図11の(c)に示すように、穴部Hに滴下した蛍光体を含む液状の樹脂132Lを硬化させたものを、蛍光体シート13bとする。
 図12は、図9に示す発光装置1bの他の製造方法を示す模式図である。上述の製造方法とは異なる他の製造方法による発光装置1bの製造においては、まず、図12の(a)に示すように、金型などを利用して、透明樹脂部131に、気泡のサイズに相当する大きさの凹部を穴面に多数有する穴部Haを加工し、蛍光体を含んだ液状の樹脂132Lを滴下する。ここで、樹脂には粘性があるため、蛍光体を含んだ液状の樹脂132Lは、当該凹部には完全に浸透せず、当該凹部が設けられた穴面に気泡ができる。次に、図11の(b)に示すように、穴部Haに滴下した蛍光体を含む液状の樹脂132Lを硬化させたものを、蛍光体シート13bとする。
 図12に示す製造方法は、図11に示す製造方法よりも、気泡の大きさや間隔を制御しやすい点、有利である。
 当該蛍光体シート13bと、パッケージ12と、LED素子11とを、図9に示すように、蛍光体シート13bが励起光を受けて発光し、上記蛍光体シート13bがパッケージ12の内部に保持され、LED素子11が少なくとも上記蛍光体シート13bおよび上記パッケージ12により閉じられた空間20に対して上記励起光を出射するように組み合わせて発光装置1bを製造する。このように製造された発光装置1bでは、蛍光体シート13bは、励起光を受光する受光面と接触しない蛍光体シート13の部位であり、上記パッケージ12とは接触しない部位に偏在し、LED素子11により出射された励起光により励起され蛍光を発する蛍光部132と、上記蛍光部132における上記LED素子11側の面の近傍に形成され、光を透過し、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなり、上記LED素子11から発せられ上記蛍光部132に伝わる熱を断熱する断熱部136とを備えている。
 そして、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 <発光装置1bの効果>
 本実施形態に係る上述の構成によれば、蛍光体シート13が断熱部136を含んでいるため、LED素子11由来の熱が蛍光部132へと伝導されてしまうことを抑制することが可能となる。それゆえ、蛍光部132への熱の蓄積を抑制することができるので、蛍光部132の温度上昇をさらに抑制することができる。
 また、LED素子11由来の熱が上記気泡において蓄積され、蛍光部132への熱伝導を抑制することができる。つまり、LED素子11由来の熱が蛍光部132へと伝達されるのを、確実に抑制することができる。
 さらに、断熱部136が気泡を含んでいることにより、励起光入射側に進行する蛍光(LED素子11側に戻ってしまう蛍光)が気泡に照射されることにより、その進行方向が変換される。そのため、当該蛍光の進行方向を、発光装置の光出射面側(蛍光体シート13における励起光源から出射した励起光の受光面とは反対側の表面側)に向けることができるので、蛍光の利用効率を向上させることができる。
 換言するならば、断熱部136は、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなるため、断熱部136を介した熱伝導が起こりにくい。これにより、LED素子11から発せられ蛍光体シート13bに伝わる熱を、断熱することができる。また、断熱部136は、蛍光部132から発せられた蛍光のうち、主にLED素子11側の方向に戻る光を、発光装置1bの光出射面側の方向に向けることができる。さらに、断熱部136は光を吸収しないので、このように光の方向を変える際に、光吸収による余計なロスは生じることがない。なお、このような光の方向の変更は、断熱部136に含まれる気体の屈折率が、断熱部136の周囲の透明樹脂部131の屈折率と異なることにより、光が断熱部136に入射する際に屈折・反射して起こり得る。
 したがって、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積を抑制することができる。
 そして、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように樹脂硬化後の蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。なお、樹脂硬化後に蛍光部132の表面に凸凹を形成するような製造方法では、このような加工に、例えばドライエッチングなどを利用することになり、本実施形態に係る製造方法と比較して作業量が増加する可能性がある。
 〔実施形態4〕
 本発明に係る他の実施形態について、図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
 実施形態2では、放熱部を備えた発光装置について説明した。また、実施形態3では、断熱部を備えた発光装置について説明した。本実施形態では、上述の実施形態を組み合わせて、蛍光体シートにおいて、蛍光体が密集する場合に、放熱および断熱性をより強化するために、蛍光体が密集している箇所の周りに放熱部を配置し、さらに断熱層を配置する構成について説明する。
 <発光装置1cの構成および動作>
 図13は、本発明の他の実施形態に係る発光装置1cの構成を示す断面図である。図13に示すように、発光装置1cでは、上記蛍光体シート(発光部)13cは、蛍光部132と、光を透過する透明樹脂部131と、上記蛍光部132における上記LED素子11側の面に形成され、部分的に上記発光装置1cの外部へ露出し、光を透過し、上記透明樹脂部131の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有し、熱を上記発光装置1cの外部へ放熱する放熱部135と、上記放熱部135における上記LED素子11側の面の近傍に形成され、光を透過し、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなり、上記LED素子11から発せられ上記蛍光部132に伝わる熱を断熱する断熱部136とを備えている。以下では、このような構成を備える発光装置1cの動作について説明する。
 上記構成によれば、上述のように、放熱部135は、蛍光部132から発せられた熱を放熱するとともに、LED素子11から発せられ蛍光体シート13cに伝わる熱を放熱することができる。これに加えて、上述のように、断熱部136は、LED素子11から発せられた熱を断熱することができる。また、上述のように、放熱部135および断熱部136は、光を透過するため、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えない。
 したがって、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積をさらに抑制することができる。以下では、上述の構成を備え、上述のように動作する発光装置1cの製造方法について説明する。
 <発光装置1cの製造方法>
 図11または図12に示すように断熱部136を、図8に示すように放熱部135を、図5などに示すように蛍光部132を、この順に形成して、蛍光体シート13cを製造する。ここで、断熱部136、放熱部135、および蛍光部132の各製造方法は、上述の発光装置1、発光装置1a、発光装置1bの製造方法にて説明した方法と同様である。
 蛍光体シート13cと、パッケージ12と、LED素子11とを、図13に示すように、蛍光体シート13cが励起光を受けて発光し、上記蛍光体シート13cがパッケージ12の内部に保持され、LED素子11が少なくとも上記蛍光体シート13cおよび上記パッケージ12により閉じられた空間20に対して上記励起光を出射するように組み合わせて発光装置1cを製造する。このように製造された発光装置1cでは、蛍光体シート13cは、励起光を受光する受光面と接触しない蛍光体シート13の部位であり、上記パッケージ12とは接触しない部位に偏在し、LED素子11により出射された励起光により励起され蛍光を発する蛍光部132と、上記蛍光部132における上記LED素子11側の面に形成され、部分的に上記発光装置1cの外部へ露出し、熱を上記発光装置1cの外部へ放熱する放熱部135と、上記放熱部135における上記LED素子11側の面の近傍に形成され、光を透過し、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなり、上記LED素子11から発せられ上記蛍光部132に伝わる熱を断熱する断熱部136とを備えている。
 そして、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 <発光装置1cの効果>
 本実施形態に係る上述の構成により、放熱部135は、蛍光部132から発せられた熱を放熱するとともに、LED素子11から発せられ蛍光体シート13cに伝わる熱を放熱することができる。これに加えて、上述のように、断熱部136は、LED素子11から発せられた熱を断熱することができる。また、上述のように、放熱部135および断熱部136は、光を透過するため、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えない。
 したがって、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積をさらに抑制することができる。
 さらに、放熱部135におけるLED素子11側の面の近傍に断熱部136を設けることで、LED素子11側に戻る蛍光部132から発せられ放熱部135を透過した蛍光の進行方向を変換し、発光装置の光出射面側に向けることができる。
 そして、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 〔実施形態5〕
 本発明に係る他の実施形態について、図14~図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
 実施形態1~4では、蛍光体シートが1つの蛍光部を備える構成について例を図示して説明した。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されるわけではない。そこで、本実施形態では、蛍光体シートが複数の蛍光部を備え、各蛍光部が異種の蛍光体を含む構成について説明する。
 <発光装置2の構成>
 図14は、本発明の他の実施形態に係る発光装置2の構成を示す断面図である。図14に示すように、発光装置2では、蛍光体シート(発光部)23は、励起光ELが上記蛍光体シート23に入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間した複数の上記蛍光部を備えている。ここで、複数の蛍光部とは、青色蛍光部(蛍光部)132b、緑色蛍光部(蛍光部)132g、および赤色蛍光部(蛍光部)132rのことである。以下では、発光装置2の構成部材を詳細に説明する。
 (青色蛍光部132b、緑色蛍光部132g、赤色蛍光部132r)
 各蛍光部は、LED素子11から出射される励起光ELに励起され、それぞれ青色、緑色、および赤色の蛍光を発する。ここで、LED素子11が、紫色~青紫色となる405nm程度の波長を有する励起光ELを各蛍光部に出射する場合には、各蛍光部から発せられた各色の蛍光(青色蛍光Lb、緑色蛍光Lg、赤色蛍光Lr)が合わさることにより、発光装置2の全体として白色光が出射される。なお、LED素子11から出射され、各蛍光部を励起せず、各蛍光部に吸収されなかった励起光ELを、蛍光体シート23におけるLED素子11とは反対側の表面、つまり蛍光体シート23の上面に青紫光カットフィルタ(励起光カットフィルタ)を設置して遮断してもよい。また、LED素子11が、青色となる450nm程度の波長を有する励起光ELを出射し、発光装置2全体として白色光を出射したい場合には、緑色蛍光部132gおよび赤色蛍光部132rの2つの蛍光部を当該LED素子11と組み合わせて利用すればよい。このように、発光装置から出射する所望の光と利用する励起光源から出射される励起光の波長とに応じて、蛍光体の種類を選択可能である。
 以上をまとめると、発光装置2では、上記蛍光体シート23は、複数の上記蛍光部(青色蛍光部132b、緑色蛍光部132g、赤色蛍光部132r)を含み、複数の上記蛍光部は、上記励起光ELが上記蛍光体シート23に入射する主方向に対して垂直な方向に、互いに離間して配されているということである。
 <発光装置2の動作>
 蛍光部は、他の蛍光部から発せられた蛍光を吸収して、当該蛍光によっても励起される場合がある。つまり、蛍光体の相互的な光の吸収が起こり得る。
 また、蛍光部から発せられた蛍光が出射する主な方向は、励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向と概ね同一である。ここで、「主な方向」とは、光が出射または入射する方向であって、当該光の強度分布における中心を示す方向である。
 図14に示す構成では、「主な方向」とは、白矢印で示す励起光ELの方向である。励起光ELを示す白矢印は、LED素子11の中央に位置し、蛍光体シート23の方向を指している。これは、白矢印で示す方向が、励起光ELの強度分布における中心を示しているということである。
 上記構成によれば、複数の蛍光部は、励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間しているため、ある蛍光部から見て、当該蛍光部から発せられた蛍光が出射する主な方向(≒励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向)には、他の蛍光部が存在しない。これにより、ある蛍光部から発せられた蛍光は、他の蛍光部に吸収されずに発光装置から出射される。したがって、複数の蛍光部の相互的な光の吸収を抑制することができる。
 すなわち、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスを抑制し、明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 ここで、「励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向に対して垂直な方向」とは、図14に示す白矢印の方向と垂直な方向を意味する。換言するならば、当該方向は、蛍光体シート23の面方向である。また、「励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間している」とは、複数の蛍光部(青色蛍光部132b、緑色蛍光部132g、赤色蛍光部132r)が、互いに蛍光体シート23の面方向に離間しているということである。また、図14に示す断面図では、複数の蛍光部が、一方向にのみ互いに離間しているように見えるが、この構成に限定されるわけではなく、例えば励起光ELを示す白矢印の方向を向く仮想的な軸を中心軸として、任意に回転させた断面図においても、複数の蛍光部が互いに離間している。つまり、「励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間している」とは、複数の蛍光部が、互いに蛍光体シート23の任意の面方向に離間していると換言することができる。
 以下では、発光装置2の比較例の構成と、発光装置2の構成とを比較して、発光装置2の動作を詳細に説明する。
 (比較例3)
 図15は、図14に示す発光装置2の比較例3に係る蛍光部の励起および発光を示す模式図である。図14に示すように、比較例3において、発光部1013aには、複数の緑色蛍光部132gおよび複数の赤色蛍光部132rが含まれている。そして、LED素子11から出射される励起光により、各蛍光部が励起され、各蛍光部から、各蛍光部に対応した蛍光が発せられる。一般的に、発光装置では、一度励起された蛍光は、減衰せずに発光装置の外部へ出射されることが好ましい。しかしながら、発光部1013aでは、励起光により励起された緑色蛍光部132gから発せられた緑色の蛍光により、さらに励起される赤色蛍光部132rが、発光部1013aに含まれている。つまり、発光部1013aのように、発光部の全体に複数の蛍光体が無秩序に分散している状態においては、ある蛍光部から発せられた蛍光が他の蛍光部に吸収されて発光装置から出射されない場合がある。このような場合、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスが発生し、当該発光装置が明るく発光できなくなる。
 より詳しく述べると、図15に示す例は、赤色蛍光部132rが、緑色蛍光部132gから発せられた蛍光の一部を吸収して自身を発光させている例である。ここで、蛍光体の量子効率は100%ではないので、緑色光から赤色光に変換させるときに、光に変わらないエネルギーが発生する可能性があり、これが発光装置の発光ロスの主な原因となる。また、光の波長が長波長化する(例えば、緑色を表す波長→赤色を表す波長に変化する)際のストークスロスも、発光装置の発光ロスの他の原因となり得る。
 さらに、蛍光体は、自身が発光する蛍光よりも波長が短い光を吸収し易い特徴がある。特に、発光部1013aのように、狭い領域に複数の蛍光部(蛍光体)が無秩序に分散している構成では、蛍光体の相互的な光の吸収確率が上がり、発光装置の発光ロスが大きくなってしまう。
 しかしながら、本実施形態に係る発光装置2では、比較例3に係る発光部1013aにあたる蛍光体シート23が、図14に示すように、上記励起光ELが上記蛍光体シート23に入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間した複数の上記蛍光部を含んでいるため、ある蛍光部から見て、当該蛍光部から発せられた蛍光が出射する主な方向(≒励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向)には、他の蛍光部が存在しない。これにより、ある蛍光部から発せられた蛍光は、他の蛍光部に吸収されずに発光装置から出射される。したがって、複数の蛍光部の相互的な光の吸収を抑制することができる。
 すなわち、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスを抑制し、明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 <他の実施形態との組み合わせ>
 図14に示す構成は、実施形態2~4と組み合わせることができる。以下では、このような組み合わせの変形例について説明する。
 (変形例1)
 図16は、図14に示す発光装置2の変形例1に係る発光装置2aの構成を示す断面図である。図16に示すように、発光装置2aでは、蛍光体シート(発光部)23aは、励起光ELが上記蛍光体シート23aに入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間した複数の上記蛍光部を備えているとともに、複数の蛍光部である、青色蛍光部132b、緑色蛍光部132g、および赤色蛍光部132rのそれぞれにおいて、上記LED素子11側の面に形成され、部分的に上記発光装置2aの外部へ露出し、光を透過し、上記透明樹脂部131の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有し、熱を上記発光装置2aの外部へ放熱する実施形態2で説明した放熱部135とを備えている。つまり、発光装置2aは、図14に示す発光装置2の構成と、実施形態2における発光装置1aの構成とを組み合わせた構成を備えている。
 上記構成によれば、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスを抑制しつつ、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、複数の蛍光部(蛍光体)への熱の蓄積を抑制できる、明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 また、複数の蛍光部(蛍光体)への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 (変形例2)
 図17は、図14に示す発光装置2の変形例2に係る発光装置2bの構成を示す断面図である。図17に示すように、発光装置2bでは、蛍光体シート(発光部)23bは、励起光ELが上記蛍光体シート23bに入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間した複数の上記蛍光部を備えているとともに、複数の蛍光部である、青色蛍光部132b、緑色蛍光部132g、および赤色蛍光部132rのそれぞれにおいて、上記LED素子11側の面の近傍に形成され、光を透過し、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなり、上記LED素子11から発せられ上記複数の蛍光部に伝わる熱を断熱する断熱部136とを備えている。つまり、発光装置2aは、図14に示す発光装置2の構成と、実施形態3における発光装置1bの構成とを組み合わせた構成を備えている。
 上記構成によれば、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスを抑制しつつ、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、複数の蛍光部(蛍光体)への熱の蓄積を抑制できる、明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 さらに、複数の蛍光部におけるLED素子11側の面の近傍に断熱部136を設けることで、LED素子11側に戻る各蛍光部から発せられた蛍光の進行方向を変換し、発光装置の光出射面側に向けることができる。
 また、複数の蛍光部(蛍光体)への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 (変形例3)
 図18は、図14に示す発光装置2の変形例3に係る発光装置2cの構成を示す断面図である。図18に示すように、発光装置2cでは、蛍光体シート(発光部)23cは、励起光ELが上記蛍光体シート23cに入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間した複数の上記蛍光部を備えているとともに、複数の蛍光部である、青色蛍光部132b、緑色蛍光部132g、および赤色蛍光部132rのそれぞれにおいて、上記LED素子11側の面に形成され、部分的に上記発光装置1cの外部へ露出し、光を透過し、上記透明樹脂部131の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有し、熱を上記発光装置1cの外部へ放熱する放熱部135と、上記放熱部135における上記LED素子11側の面の近傍に形成され、光を透過し、空気の気泡または空気より熱伝導率の低い気体の気泡からなり、上記LED素子11から発せられ上記蛍光部132に伝わる熱を断熱する断熱部136とを備えている。つまり、発光装置2cは、図14に示す発光装置2に係る構成と、実施形態4における発光装置1cの構成とを組み合わせた構成を備えている。
 上記構成によれば、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスを抑制しつつ、発光装置の発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、複数の蛍光部(蛍光体)への熱の蓄積をさらに抑制できる、明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 さらに、放熱部135におけるLED素子11側の面の近傍に断熱部136を設けることで、LED素子11側に戻る蛍光部132から発せられ放熱部135を透過した蛍光の進行方向を変換し、発光装置の光出射面側に向けることができる。
 また、複数の蛍光部(蛍光体)への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができる。
 <発光装置2の効果>
 本実施形態に係る上述の構成により、複数の蛍光部132は、励起光が蛍光体シート13に入射する主方向に対して垂直な方向に互いに離間して配されているため、ある蛍光部132から見て、当該蛍光部132から発せられた蛍光が出射する主方向(すなわち、励起光が蛍光体シート13に入射する主方向とほぼ同一の方向)には、他の蛍光部132が存在しない。これにより、ある蛍光部132から発せられた蛍光は、他の蛍光部132に吸収されずに発光装置から出射される。したがって、複数の蛍光部132の相互的な光の吸収を抑制することができる。
 すなわち、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスを抑制し、明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 換言するならば、複数の蛍光部は、励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向に対して垂直な方向に互いに離間しているため、ある蛍光部から見て、当該蛍光部から発せられた蛍光が出射する主な方向(≒励起光ELが蛍光体シート23に入射する主な方向)には、他の蛍光部が存在しない。これにより、ある蛍光部から発せられた蛍光は、他の蛍光部に吸収されずに発光装置から出射される。したがって、複数の蛍光部の相互的な光の吸収を抑制することができる。
 〔実施形態6〕
 本発明の他の実施形態について、図19~図23に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
 <導光装置3の構成>
 図19は、本発明の他の実施形態に係る導光装置3の構成を示す断面図である。図19に示すように、導光装置3は、上述の発光装置1と、導光板(導光部)30とを備えている。
 (導光板30)
 導光板30は、上記発光装置1の上記蛍光体シート13に面した入射面Sを有し、当該蛍光体シート13が備える上記蛍光部132から発せられた蛍光Lを当該入射面Sから受け入れて導光する。ここで、導光板30の形状は、蛍光Lを受け入れることができる入射面Sを有しているのであれば、特に限定されるわけではない。例えば、導光板30の形状は、先細りまたは先広がりのテーパー形状を有していてもよい。その他の形状を有する導光板30としては、例えば光ファイバなど円柱形状を有するものを挙げることができる。
 以上をまとめると、導光装置3は、上述の発光装置1と、上記発光装置1が備える上記蛍光体シート13から発せられた蛍光を内部に導光する導光板30と、を備えているということである。
 <導光装置3の構成および動作>
 上記構成によれば、発光装置1は、長期間に渡り明るい光を発光することができる。また、蛍光部132は、蛍光体シート13の一部の部位に偏在しており、蛍光体シート13の全体と比較してその大きさが小さいため、導光板30に面する蛍光体シート13の表面における蛍光部132が占める表面積は、導光板30が有する入射面Sの面積に比べて小さくなる。このため、蛍光部132から発せられた蛍光Lの配光特性が広くなっても、当該蛍光Lは、導光板30の入射面Sに入射可能となり、導光装置3は、蛍光部132から発せられ導光板30の入射面S以外に出射してしまう光を抑制することができる。
 すなわち、長期間に渡り明るい光を導光可能な導光装置を提供することができる。
 当該導光装置は、例えば、エッジライト型TVの白色LEDバックライトに適用することができる。これにより、長期間に渡り画面輝度の高い映像を表示可能なTVを提供することができる。
 (比較例4)
 図20は、図19に示す導光装置3の比較例4に係る導光装置1003の構成を示す断面図である。なお、導光装置1003は、上述の発光装置1001cおよび上述の導光板30を組み合わせた構成になっている。図20に示すように、比較例4に係る導光装置1003では、発光部1013cの全体に蛍光体が分散している。このため、発光部1013cから発せられた蛍光Lの一部は、導光板30の入射面Sに入射するものの、他の蛍光Luは、入射面S以外に出射してしまう。
 つまり、上記構成によれば、蛍光体は、発光部1013cの全体に分散しており、発光部1013cの全体と蛍光体が分散している発光部1013cの部位とが一致しているため、導光板30に面する発光部1013cの表面における蛍光体が分散している発光部1013cの部位が占める表面積は、導光板30が有する入射面Sの面積に比べて小さくならない。このため、蛍光体から発せられた蛍光Lの配光特性が広くなると、当該蛍光Lの一部は、導光板30の入射面Sに入射するが、他の蛍光Luは、入射面S以外に出射してしまう。したがって、導光装置1003は、蛍光体から発せられ導光板30の入射面S以外に出射してしまう光を抑制することができない。
 <他の実施形態との組み合わせ>
 図19に示す構成は、実施形態2~4と組み合わせることができる。以下では、このような組み合わせの変形例について説明する。
 (変形例4)
 図21は、図19に示す導光装置3の変形例4に係る導光装置3aの構成を示す断面図である。図21に示すように、導光装置3aは、上述の発光装置1aと、導光板30とを備えている。つまり、導光装置3aは、図19に示す導光装置3の構成と、実施形態2における発光装置1aの構成とを組み合わせた構成を備えている。
 上記構成によれば、発光装置1aの発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積を抑制することができる。これにより、発光装置1aは、発光装置1と比較して、より長期間に渡り明るい光を発光することができ、導光装置3と比較して、より長期間に渡り明るい光を導光可能な導光装置を提供することができる。
 また、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができるため、低コストかつ簡便に導光装置を製造することができる。
 (変形例5)
 図22は、図19に示す導光装置3の変形例5に係る導光装置3bの構成を示す断面図である。図22に示すように、導光装置3bは、上述の発光装置1bと、導光板30とを備えている。つまり、導光装置3bは、図19に示す導光装置3の構成と、実施形態3における発光装置1bの構成とを組み合わせた構成を備えている。
 上記構成によれば、発光装置1bの発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積を抑制することができる。これにより、発光装置1bは、発光装置1と比較して、より長期間に渡り明るい光を発光することができ、導光装置3と比較して、より長期間に渡り明るい光を導光可能な導光装置を提供することができる。
 さらに、蛍光部132におけるLED素子11側の面の近傍に断熱部136を設けることで、LED素子11側に戻る蛍光部132から発せられた蛍光Lの進行方向を変換し、発光装置の光出射面側に向けることができる。このため、導光装置3と比較して、蛍光Lは、導光板30の入射面Sにより多く入射可能となるため、より長期間に渡り明るい光を導光可能な導光装置を提供することができる。
 また、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができるため、低コストかつ簡便に導光装置を製造することができる。
 (変形例6)
 図23は、図19に示す導光装置3の変形例6に係る導光装置3cの構成を示す断面図である。図23に示すように、導光装置3cは、上述の発光装置1cと、導光板30とを備えている。つまり、導光装置3cは、図19に示す導光装置3の構成と、実施形態4における発光装置1cの構成とを組み合わせた構成を備えている。
 上記構成によれば、発光装置1cの発光機能に無視できない程の悪影響を与えず、蛍光体への熱の蓄積をさらに抑制することができる。これにより、発光装置1cは、発光装置1と比較して、より長期間に渡り明るい光を発光することができ、導光装置3と比較して、さらにより長期間に渡り明るい光を導光可能な導光装置を提供することができる。
 さらに、放熱部135におけるLED素子11側の面の近傍に断熱部136を設けることで、LED素子11側に戻る蛍光部132から発せられた蛍光Lの進行方向を変換し、発光装置1cの光出射面側に向けることができる。このため、導光装置3と比較して、蛍光Lは、導光板30の入射面Sにより多く入射可能となるため、より長期間に渡り明るい光を導光可能な導光装置を提供することができる。
 また、上述のように蛍光部132への熱の蓄積を抑制可能なため、蛍光部132の表面積を増やし熱を逃がすように蛍光部132の表面に凸凹を形成する加工などが必要なくなり、低コストかつ簡便に発光装置を製造することができるため、低コストかつ簡便に導光装置を製造することができる。
 (その他)
 図19に示す導光装置3において、導光板30と、図14、図16~図18に示す発光装置とを組み合わせた各構成も、本発明の技術的範囲に含まれる。
 <導光装置3の効果>
 本実施形態に係る上述の構成により、蛍光部132は、蛍光体シート13において、上記受光面および接触面とは接触しない位置に設けられている。すなわち、蛍光体シート13全体にわたって蛍光部132(蛍光体)が含まれている構成ではない。そのため、本実施形態における発光装置では、蛍光体シート13全体にわたって蛍光部132が含まれている構成に比べ、蛍光Lが出射する範囲が狭くなる。そのため、蛍光Lの配向特性が広い場合であっても、蛍光Lが導光板30の外部に出射されてしまうことを防ぐことができる。すなわち、蛍光Lの導光板30への導入量の低減を抑制することができる。
 それゆえ、蛍光の利用効率の高い導光装置を提供することができる。
 換言するならば、発光装置1は、長期間に渡り明るい光を発光することができる。また、蛍光部132は、蛍光体シート13の一部の部位に偏在しており、蛍光体シート13の全体と比較してその大きさが小さいため、導光板30に面する蛍光体シート13の表面における蛍光部132が占める表面積は、導光板30が有する入射面Sの面積に比べて小さくなる。このため、蛍光部132から発せられた蛍光Lの配光特性が広くなっても、当該蛍光Lは、導光板30の入射面Sに入射可能となり、導光装置3は、蛍光部132から発せられ導光板30の入射面S以外に出射してしまう光を抑制することができる。
 すなわち、長期間に渡り明るい光を導光可能な導光装置を提供することができる。
 当該導光装置は、例えば、エッジライト型TVの白色LEDバックライトに適用することができる。これにより、長期間に渡り画面輝度の高い映像を表示可能なTVを提供することができる。
 〔まとめ〕
 本発明の態様1に係る発光装置(発光装置1、1a、1b、1c、2、2a、2b、2c)は、励起光を受けて発光する発光部(蛍光体シート13)と、上記発光部を保持する保持部(パッケージ12)と、を備え、上記発光部は、上記励起光を受光する受光面を有しており、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部132を含み、上記蛍光部は、上記受光面と接触せず、かつ、上記保持部と接触しない構成である。
 上記構成によれば、蛍光部は、発光部において、励起光を受光する受光面および発光部を保持する保持部と接触しない部位に配されている。すなわち、蛍光部は、発光部における、発光部の受光面、および、発光部における保持部との接触面から離間した位置に配されている。
 そのため、励起光を出射する励起光源から発せられ、受光面および保持部に伝達した熱、または、励起光が照射されることによって受光面および保持部において生じた熱が、蛍光部に直接伝わってしまうのを抑制することができる。つまり、当該熱によって蛍光部の温度が上昇してしまうことを抑制することができる。
 それゆえ、上記熱による蛍光部の量子効率の低下を抑制することができるので、長期間に渡り明るく発光装置を提供することができる。
 上記において、発光部が蛍光部を含む構成とは、(1)蛍光部が発光部の内部に配される構成、および、(2)蛍光部の一部が、発光部における上記受光面とは反対側の表面と接しており、それ以外の部分が発光部の内部に存在する構成のいずれをも含む構成である。また、この構成は、発光部の上記表面上に蛍光部が配置されている構成を含まない。
 また、上述のように、受光面および保持部に伝達した熱、または、受光面および保持部において生じた熱が蛍光部に直接伝わるのを抑制可能なため、上記熱を逃がすために、例えば蛍光部の表面に凹凸を形成する、すなわち蛍光部の表面積を増やすための加工を行う必要がない。このため、低コストかつ簡便に、量子効率の低下を抑制することが可能な発光装置を製造することができる。
 本発明の態様2に係る発光装置では、上記態様1において、上記蛍光部の少なくとも一部は、上記受光面とは反対側の上記発光部の表面に接していてもよい。
 上記構成によれば、蛍光部が、発光部における、受光面から最も離間した位置に配されているので、受光面に伝達した熱、または、受光面において生じた熱が蛍光部に伝わるのをさらに抑制することができる。
 それゆえ、蛍光部の量子効率の低下をさらに抑制することができる。
 本発明の態様3に係る発光装置では、上記態様2において、上記励起光を出射する励起光源(LED素子11)をさらに備え、上記発光部は、上記蛍光部を囲むように配されており、上記蛍光部由来の熱および上記励起光源由来の熱の少なくともいずれかを、上記発光装置の外部へ放熱する放熱部をさらに含んでいてもよい。
 上記構成によれば、発光部が放熱部を含んでいるため、励起光源由来の熱および蛍光部由来の熱を外部へ放熱することが可能となる。それゆえ、蛍光部への熱の蓄積を抑制することができるので、蛍光部の温度上昇をさらに抑制することができる。
 ここで、励起光源由来の熱とは、励起光源から発せられ、受光面および保持部に伝達した熱、または、励起光が照射されることによって受光面および保持部において生じた熱を指す。また、蛍光部由来の熱とは、励起光を受けることにより蛍光部において生じた熱を指す。
 本発明の態様4に係る発光装置では、上記態様3において、上記放熱部135は、上記発光部における上記蛍光部以外の部分の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有していてもよい。
 上記構成によれば、励起光源由来の熱および蛍光部由来の熱を、確実に発光装置の外部へと放熱することができる。
 本発明の態様5に係る発光装置では、上記態様1から4のいずれかにおいて、上記励起光を出射する励起光源(LED素子11)をさらに備え、上記発光部は、上記蛍光部を囲むように配されており、上記励起光源由来の熱が上記蛍光部へ伝導されることを防止する熱伝導防止部(断熱部136)をさらに含んでいてもよい。
 上記構成によれば、発光部が熱伝導防止部を含んでいるため、励起光源由来の熱が蛍光部へと伝導されてしまうことを抑制することが可能となる。それゆえ、蛍光部への熱の蓄積を抑制することができるので、蛍光部の温度上昇をさらに抑制することができる。
 本発明の態様6に係る発光装置では、上記態様5において、上記熱伝導防止部は、空気からなる気泡、または、空気の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する気体からなる気泡を含んでいてもよい。
 上記構成によれば、励起光源由来の熱が上記気泡において蓄積され、蛍光部への熱伝導を抑制することができる。つまり、励起光源由来の熱が蛍光部へと伝達されるのを、確実に抑制することができる。
 さらに、熱伝導防止部が気泡を含んでいることにより、励起光入射側に進行する蛍光(励起光源側に戻ってしまう蛍光)が気泡に照射されることにより、その進行方向が変換される。そのため、当該蛍光の進行方向を、発光装置の光出射面側(発光部における励起光源から出射した励起光の受光面とは反対側の表面側)に向けることができるので、蛍光の利用効率を向上させることができる。
 本発明の態様7に係る発光装置では、上記態様1から6のいずれかにおいて、上記発光部は、複数の上記蛍光部を含み、複数の上記蛍光部は、上記励起光が上記発光部に入射する主方向に対して垂直な方向に、互いに離間して配されていてもよい。
 蛍光部は、他の蛍光部から発せられた蛍光を吸収して、当該蛍光によっても励起される場合がある。つまり、蛍光体の相互的な光の吸収が起こり得る。
 また、蛍光部から発せられた蛍光が出射する主方向は、励起光が発光部に入射する主方向と概ね同一である。ここで、「主方向」とは、光が出射または入射する方向であって、当該光の強度分布における中心を示す方向である。例えば、発光部がシートまたは平板状である場合には、「主方向」は、当該発光部に垂直な方向となる。
 上記構成によれば、複数の蛍光部は、励起光が発光部に入射する主方向に対して垂直な方向に互いに離間して配されているため、ある蛍光部から見て、当該蛍光部から発せられた蛍光が出射する主方向(すなわち、励起光が発光部に入射する主方向とほぼ同一の方向)には、他の蛍光部が存在しない。これにより、ある蛍光部から発せられた蛍光は、他の蛍光部に吸収されずに発光装置から出射される。したがって、複数の蛍光部の相互的な光の吸収を抑制することができる。
 すなわち、蛍光体の相互的な光の吸収による発光装置の発光ロスを抑制し、明るく発光可能な発光装置を提供することができる。
 本発明の態様8に係る導光装置(導光装置3、3a、3b、3c)では、上記態様1から7のいずれかの発光装置と、上記発光装置が備える上記発光部から発せられた蛍光を内部に導光する導光部(導光板30)と、を備えている。
 上記構成によれば、蛍光部は、発光部において、上記受光面および接触面とは接触しない位置に設けられている。すなわち、発光部全体にわたって蛍光部(蛍光体)が含まれている構成ではない。そのため、本態様における発光装置では、発光部全体にわたって蛍光部が含まれている構成に比べ、蛍光が出射する範囲が狭くなる。そのため、蛍光の配向特性が広い場合であっても、蛍光が導光部の外部に出射されてしまうことを防ぐことができる。すなわち、蛍光の導光部への導入量の低減を抑制することができる。
 それゆえ、蛍光の利用効率の高い導光装置を提供することができる。
 本発明の態様9に係る発光装置の製造方法は、励起光を受光する受光面を有し、当該励起光を受けて発光する発光部(蛍光体シート13)を保持部(パッケージ12)に設置する設置工程と、
 上記受光面と接触せず、かつ、上記保持部と接触しない上記発光部の少なくとも一部に、穴部(穴部H、Ha)を形成する穴部形成工程と、上記穴部に蛍光体を挿入することにより、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部132を形成する蛍光部形成工程と、を含む方法である。
 上記構成によれば、蛍光部は、発光部において、励起光を受光する受光面および発光部を保持する保持部と接触しない部位に配される。すなわち、蛍光部は、発光部における、発光部の受光面、および、発光部における保持部との接触面から離間した位置に配される。
 そのため、励起光を出射する励起光源から発せられ、受光面および保持部に伝達した熱、または、励起光が照射されることによって受光面および保持部において生じた熱が、蛍光部に直接伝わってしまうのを抑制することができる。つまり、当該熱によって蛍光部の温度が上昇してしまうことを抑制することができる。
 それゆえ、上記熱による蛍光部の量子効率の低下を抑制することができるので、長期間に渡り明るく発光装置を提供することができる。
 また、上述のように、受光面および保持部に伝達した熱、または、受光面および保持部において生じた熱が蛍光部に直接伝わるのを抑制可能である。そのため、上記製造方法において、上記熱を逃がすために、例えば蛍光部の表面に凹凸を形成する、すなわち蛍光部の表面積を増やすための加工工程を含む必要がない。このため、低コストかつ簡便に、量子効率の低下を抑制することが可能な発光装置を製造することができる。
 〔付記事項〕
 本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
 本発明は、例えば、エッジライト型TVの白色LEDバックライトなどに利用することができる。また、例えば、蛍光体にナノ蛍光体を用いることにより高演色・高効率照明を実現できる照明装置などに適用可能である。さらに、一般的なLED照明装置などに応用することもできる。
1 発光装置
1a 発光装置
1b 発光装置
1c 発光装置
2 発光装置
2a 発光装置
2b 発光装置
2c 発光装置
3 導光装置
3a 導光装置
3b 導光装置
3c 導光装置
11 LED素子(励起光源)
12 パッケージ(保持部)
13 蛍光体シート(発光部)
13a 蛍光体シート(発光部)
13b 蛍光体シート(発光部)
13c 蛍光体シート(発光部)
20 空間
23 蛍光体シート(発光部)
23a 蛍光体シート(発光部)
23b 蛍光体シート(発光部)
23c 蛍光体シート(発光部)
30 導光板(導光部)
132 蛍光部
132b 青色蛍光部(蛍光部)
132g 緑色蛍光部(蛍光部)
132r 赤色蛍光部(蛍光部)
135 放熱部
136 断熱部(熱伝導防止部)
EL 励起光
H 穴部
Ha 穴部
L 蛍光
S 入射面

Claims (9)

  1.  励起光を受けて発光する発光部と、
     上記発光部を保持する保持部と、を備え、
     上記発光部は、
      上記励起光を受光する受光面を有しており、
      上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部を含み、
     上記蛍光部は、上記受光面と接触せず、かつ、上記保持部と接触しないことを特徴とする発光装置。
  2.  上記蛍光部の少なくとも一部は、上記受光面とは反対側の上記発光部の表面に接していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3.  上記励起光を出射する励起光源をさらに備え、
     上記発光部は、
      上記蛍光部を囲むように配されており、
      上記蛍光部由来の熱および上記励起光源由来の熱の少なくともいずれかを、上記発光装置の外部へ放熱する放熱部をさらに含んでいることを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4.  上記放熱部は、上記発光部における上記蛍光部以外の部分の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有していることを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
  5.  上記励起光を出射する励起光源をさらに備え、
     上記発光部は、
      上記蛍光部を囲むように配されており、
      上記励起光源由来の熱が上記蛍光部へ伝導されることを防止する熱伝導防止部をさらに含んでいることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6.  上記熱伝導防止部は、空気からなる気泡、または、空気の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する気体からなる気泡を含んでいることを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
  7.  上記発光部は、複数の上記蛍光部を含み、
     複数の上記蛍光部は、上記励起光が上記発光部に入射する主方向に対して垂直な方向に、互いに離間して配されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8.  請求項1から7のいずれか1項に記載の発光装置と、
     上記発光装置が備える上記発光部から発せられた蛍光を内部に導光する導光部と、を備えていることを特徴とする導光装置。
  9.  励起光を受光する受光面を有し、当該励起光を受けて発光する発光部を保持部に設置する設置工程と、
     上記受光面と接触せず、かつ、上記保持部と接触しない上記発光部の少なくとも一部に、穴部を形成する穴部形成工程と、
     上記穴部に蛍光体を挿入することにより、上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光部を形成する蛍光部形成工程と、を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
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