WO2014080553A1 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

 混合冷媒を使用する際に生じる特定の周波数域の騒音を低減できるスクロール型圧縮機を提供する。 本発明のスクロール型圧縮機1は、主軸17の偏心ピン17Aに回転自在に連結される旋回スクロール30と、旋回スクロール30と対向することで冷媒を圧縮する圧縮室を形成し、かつ圧縮された冷媒を高圧室10Bに向けて吐出する吐出ポート23が形成される端板を有する固定スクロール20と、を備える。吐出ポート23は、圧縮室に連なり、開口面積A1である上流ポート部23Aと、上流ポート部23Aに連なり、開口面積A2が上流ポート部23Aの開口面積A1より大きい下流ポート部33B、とからなり、上流ポート部23Aと下流ポート部23Bは、その境界に振動モードの節が生じることを特徴としている。

Description

スクロール型圧縮機
 本発明は、例えば室内用の空気調和装置を構成するスクロール型圧縮機に関する。
 空気調和装置や冷凍装置などの冷凍サイクルに用いられるスクロール型圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを備える。固定スクロール、旋回スクロールは、それぞれ円板状の端板の一面側に、渦巻状のラップ壁が一体的に形成されたものである。このような固定スクロールと旋回スクロールを、ラップ壁を噛み合わせた状態で対向させ、固定スクロールに対して旋回スクロールを電動機等により公転旋回運動させる。そして、双方のラップ壁の間に形成される圧縮室を外周側から内周側に移動させつつその容積を減少させることで、圧縮室内の冷媒ガスの圧縮を行う。
 圧縮室で圧縮された冷媒ガスは、固定スクロールの端板に形成される吐出ポートを通過して、ディスチャージカバーとハウジングとの間の高圧室に流入し、さらにハウジングに設けられる吐出管から冷媒回路に向けて吐出される。
 固定スクロールに形成される吐出ポートは、スクロール型圧縮機の性能、あるいは、騒音に影響を与えることから、種々の提案がなされている。
 例えば特許文献1には、圧力損失を減らし機械効率を向上させるために、吐出ポートにディフューザを形成することが提案されている。また、特許文献2には、長期にわたり安定的に圧縮機の低騒音化を実現するために、固定スクロールの端板の上面に開口するとともに、固定スクロールの吐出ポートに連通するマフラ室が提案されている。
特開平6-66271号公報 特開2012-122376号公報
 環境負荷を抑えるために、R410C(擬似共沸混合冷媒)あるいはR407C(非共沸混合冷媒)といった混合冷媒を用いるようになってきている。混合冷媒を使用する際、固定スクロールの吐出ポートにおける吐出脈動の1k~2kHz域の成分が騒音として発生することが確認された。本発明者らの検討によると、この騒音について、特許文献1、特許文献2は解決策を与えない。
 本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、混合冷媒を使用する際に生じる特定の周波数域の騒音を低減できるスクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
 本発明者らは上記目的を達成するために検討を行なったところ、混合冷媒の音速と吐出ポートを含む冷媒流路の距離との関係が騒音発生に関与しているとの結論を得た。
 音速に関する公式(1)において、境界条件を考慮すると、λ=4L(L:L1(固定スクロール端板厚さ)+L1(スクロール歯丈))となる。
 c=f×λ … (1)
 c:音速(mm/s)  f:周波数(kHz)  λ:波長(4L)
 R410A,407C等の混合冷媒の吐出ポートにおける音速は、160~180m/s程度である。また、固定スクロール端板厚さL1が10~20mm、スクロール歯丈L2が10~20mmとする。ここで、L1は固定スクロール端板に形成される吐出ポートの長さに相当し、L2は固定スクロールと旋回スクロールにより形成される圧縮室の長さに相当するので、Lは圧縮室から吐出ポートにわたる冷媒流路の距離である。そして、混合冷媒の音速(160m/s)、冷媒通路の距離Lを公式(1)に代入すると、音響固有値(f)は1~2kHzになる。この周波数域で吐出脈動が共鳴すると、スクロール型圧縮機の他の構造部材及びスクロール型圧縮機の周囲の構造物(以下、「構造物」と総称)と共振しやすく、圧縮機からの騒音が増幅されてしまう。
 そこで本発明者は、構造物との共振を避けるように音響固有値を調整することに着目し、本発明を完成するに到った。
 すなわち本発明のスクロール型圧縮機は、主軸の偏心軸部に回転自在に連結される旋回スクロールと、旋回スクロールと対向することで冷媒を圧縮する圧縮室を形成し、かつ圧縮された冷媒を高圧室に向けて吐出する吐出ポートが形成される端板を有する固定スクロールと、を備え、吐出ポートは、圧縮室に連なり、開口面積A1である上流ポート部と、上流ポート部に連なり、開口面積A2が上流ポート部の開口面積A1より大きい下流ポート部、とからなり、上流ポート部と下流ポート部の境界には、振動モードの節が生じることを特徴とする。
 本発明のスクロール型圧縮機は、上流ポート部および下流ポート部の開口面積を互いに相違させることにより上流ポート部と下流ポート部の境界には振動モードの節を生じさせることで、上述したL1の部分に上流ポート部のみが該当するようにした。このことは、上述した冷媒通路の距離Lを短くすることになり、公式(1)で求められる音響固有値を、構造物との共振が避けられるように高く調整できる。
 本発明における吐出ポートは、いくつかの形態を包含する。
 下流ポート部について、開口面積A2が冷媒の流れる向きに、等しくできるし、段階的に又は連続的に拡大させることもできる。加工性の点で径の等しい円形のポートにすることが好ましい。
 本発明によれば、上流ポート部および下流ポート部の開口面積を異ならせることにより上流ポート部と下流ポート部の境界に振動モードの節を生じさせて、冷媒通路の距離Lを短くすることにより、音響固有値を低く調整し、構造物との共振を避けることができる。したがって、本発明のスクロール型圧縮機は、混合冷媒を使用する際に生じる特定の周波数域の騒音を低減できる。
本実施形態におけるスクロール型圧縮機を示す縦断面図である。 (a)は図1の部分拡大図、(b)は(a)のIIb-IIb線矢視断面図である。 本実施形態の固定端板の吐出ポートによる作用・効果を説明するための図であり、(a)は本実施形態の吐出ポートを含む冷媒の吐出流路を模式的に示し、(b)は従来の一般的な冷媒の吐出流路を模式的に示している。 本実施形態の吐出ポートの変形例を示す図であり、(a)は下流ポート部を段階的に拡大した例を示し、(b)は下流ポート部を連続的に拡大した例を示している。
 以下、添付図面に示す実施形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
 図1に示すように、本実施形態のスクロール型圧縮機1は、ハウジング10内に、電動モータ12と、電動モータ12により駆動されるスクロール型圧縮機構2とを備えている。このスクロール型圧縮機1は、R410C、R407Cなどの冷媒を圧縮して例えば空気調和機や冷凍機などの冷媒回路に供給する。
 ハウジング10は、上端が開放された有底円筒状のハウジング本体101と、ハウジング本体101の上端の開口を覆うハウジングトップ102とを備えている。
 ハウジング本体101の側面には、図示しないアキュムレータからハウジング本体101内に冷媒を導入する吸入管13が設けられている。
 ハウジングトップ102には、スクロール型圧縮機構2によって圧縮された冷媒を吐出する吐出管14が設けられている。ハウジング10の内部は、ディスチャージカバー25によって低圧室10Aと高圧室10Bとに仕切られている。
 電動モータ12は、ステータ15と、ロータ16とを備えている。
 ステータ15には、ハウジング本体101の側面に取り付けられた図示しない電源ユニットを介して電力が供給されることで、磁界を発生する巻き線が設けられている。ロータ16は、永久磁石とヨークを主要素として備え、さらに主軸17が中心に一体に結合されている。
 電動モータ12を挟んで主軸17の両端側には、主軸17を回転可能に支持する上部軸受18および下部軸受19が設けられている。
 上部軸受18に形成される収容空間190には、主軸17の上端に設けられる偏心ピン17Aが突出し、収容されている。
 スクロール型圧縮機構2は、固定スクロール20と、固定スクロール20に対して公転旋回運動する旋回スクロール30とを備えている。
 固定スクロール20は、固定端板21と、固定端板21の一方の面から立設する渦巻状のラップ22と、を備えている。固定スクロール20は、また、固定端板21に吐出ポート23を備えている。吐出ポート23は、固定端板21の表裏を貫通し、一方端(図中、下方)は固定スクロール20と旋回スクロール30の間に形成される圧縮室PRに向けて開口し、他方端(図中、上方)は固定スクロール20の上方を覆うディスチャージカバー25の吐出ポート27に向けて開口する。
 本実施形態は、吐出ポート23が、冷媒の流れる向きF(図2(a))を基準として、上流側に位置する上流ポート部23Aと、上流ポート部23Aよりも下流側に位置する下流ポート部23Bから構成される。上流ポート部23Aは圧縮室PRに連なり、下流ポート部23Bは上流ポート部23Aに連なる。上流ポート部23Aは、図2(b)に示すように、開口形状が円形をしており、その開口面積をA1とする。また、下流ポート部23Bは、開口形状が扇型をしており、その開口面積をA2とする。本実施形態は、上流ポート部23Aの開口面積A1より、下流ポート部23Bの開口面積A2が大きい。しかも、この開口面積の相違に基づいて、上流ポート部23Aと下流ポート部23Bは、その境界部分に振動モードの節が生じている。このように、吐出ポート23が、上流ポート部23Aと下流ポート部23Bからなることによる作用・効果については後述する。
 旋回スクロール30も、円板状の旋回端板31と、旋回端板31の一方の面から立設する渦巻状のラップ32とを備えている。
 旋回スクロール30の旋回端板31の背面には、ボス34が設けられているとともに、そのボス34に軸受を介してドライブブッシュ36が組み付けられている。ドライブブッシュ36の内側には偏心ピン17Aが嵌められている。これにより、旋回スクロール30が主軸17の軸心に偏心して結合されるので、主軸17が回転すると、旋回スクロール30は、主軸17の軸心からの偏心距離を旋回半径として回転(公転)する。
 なお、旋回スクロール30が、公転しつつも自転はしないよう、旋回スクロール30と主軸17との間には、自転を拘束する図示しないオルダムリングが設けられている。
 互いに所定量だけ偏心し、180度位相をずらして噛み合わせられるラップ22,32は、旋回スクロール30の回転角に応じて複数箇所で互いに接触する。すると、ラップ22,32の渦巻きの中心部(最内周部)に対して点対称に圧縮室PRが形成されるとともに、旋回スクロール30の旋回に伴って、圧縮室はその容積を減少させながら次第に内周側に移動される。そして、渦巻きの中心部で冷媒が最大に圧縮される。図1の圧縮室PRはこの部分を示している。
 このスクロール型圧縮機構2では、双方のスクロール20,30間に形成される圧縮室PRの容積を渦巻きの途中でラップの高さ方向にも減少させている。そのために、固定スクロール20および旋回スクロール30の双方において、ラップの高さを外周側よりも内周側で低くするとともに、その段差状のラップに対向する相手側の端板を外周側よりも内周側で、端板内面側に突出するようにしている。
 以上のような構成のスクロール型圧縮機1を起動するには、電動モータ12を励磁するとともに、吸入管13を通じてハウジング10内に冷媒を導入する。
 電動モータ12が励磁されると主軸17が回転し、それに伴って旋回スクロール30が固定スクロール20に対して公転旋回運動する。すると、旋回スクロール30と固定スクロール20との間の圧縮室PRで冷媒が圧縮されるとともに、吸入管13からハウジング10内の低圧室10Aに導入された冷媒が旋回スクロール30と固定スクロール20との間に吸い込まれる。そして、圧縮室PR内で圧縮された冷媒は、固定端板21の吐出ポート23、ディスチャージカバー25の吐出ポート27を順次通過して高圧室10Bに吐出され、さらに吐出管14から外部へと吐出される。こうして、冷媒の吸入、圧縮、および吐出が連続して行われる。
 本実施形態は、固定スクロール20の吐出ポート23が、上述した上流ポート部23Aと下流ポート部23Bからなり、上流ポート部23Aの開口面積A1より下流ポート部23Bの開口面積A2が大きく、しかも、上流ポート部23Aと下流ポート部23Bは、その境界に振動モードの節が生じている。そうすることによる作用・効果を図3をも参照して説明する。
 はじめに、図3(b)に示す開口面積が一定の従来の吐出ポート123について説明する。この開口面積を、本実施形態の上流ポート部23Aと同じA1とする。つまり、吐出ポート123は、本実施形態の上流ポート部23Aが下流側の末端まで繋がっているものと同等である。
 図3(b)において、下記の式(1)における波長λは、下記で定義されるL1’,L2’,L3’の合計値で特定される。従来の吐出ポート123を適用する場合、流路C1’と流路C2’は振動モードが連続的であるが、流路C3’はそれよりも上流側の流路C1及び流路C2とはその境界に振動モードの節が生じる。そして、流路C1’と流路C2’の合計の長さL’(L1’+L2’)は、境界条件を考慮すると、λ=4L’となる。前述したように、R410A,407C等の混合冷媒の冷媒流路における音速は、160~180m/s程度であり、固定端板の厚さ(L2’)が10~20mm、スクロール歯丈(L1’)が10~20mmとすると、音響固有値(f)は1~2kHzとなる(c=160m/sとした場合)。しかしこれでは、構造物との共振が生じうる。
 c=f×λ … (1)
 c:音速(mm/s)  f:周波数(kHz)  λ:波長(4L)
 λ=L1’+L2’+L3’
 L1’:圧縮室PRにおける冷媒の流路C1’の長さ
 L2’:固定端板21における冷媒の流路C2’の長さ
 L3’:固定端板21よりも下流側の冷媒の流路C3’の長さ
 そこで、本実施形態の図3(a)に示すように、吐出ポート23の開口を途中から大きく拡張させ、上流ポート部23Aまでの冷媒の流路(C1,C2)と下流ポート部23Bから下流側の冷媒の流路(C3)との間に振動モードの節を生じさせる。そうすると、従来のL’に相当するLが短くなるので、音響固有値(f)を上げることができ、したがって、構造物との共振を避けることができる。例えば、固定端板21の厚さの1/4の位置から下流ポート部23Bを形成したとすると、音響固有値(f)は1.6~3.2kHzとなる。
 ところで、Lを短くするには、固定端板21を薄くすればよいことは容易に推測できる。しかし、固定スクロール20に必要とされる強度を確保するために固定端板21を薄くすることができないことがある。特に、スクロール型圧縮機1には高速回転、さらには軽量化の要請があるため、固定スクロール20の固定端板21は現状でも許容される範囲で薄くされており、さらなる薄型化は困難な状態にある。したがって、本実施形態の吐出ポート23の構成は、固定端板21を薄くすることなく、構造物との共振を回避できる有力な手段となる。
 また、吐出ポート23のように、下流ポート部23Bの開口面積を拡大することにより、当該部分における冷媒の圧力損失を低減できるため、スクロール型圧縮機1の性能向上に寄与することもできる。
 本実施形態において、下流ポート部23Bの開口面積A2は、上流ポート部23Aの開口面積A1との関係で振動モードの節が生じるように設定される。また、上流ポート23Aの長さL2は、周囲の構造物の振動を考慮して、構造物との共振を避けることができる音響固有値(f)が得られるように設定される。いずれも、シミュレーションによる振動試験を行えば求めることができる。
 なお、上記実施の形態では、下流ポート部23Bとして開口面積が冷媒の流れる向きで一定の例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明の効果が得られる限り、図4(a)に示すように下流ポート部23Bを段階的に拡大してもよいし、図4(b)に示すように下流ポート部23Bを連続的に拡大してもよい。また、上流ポート部23Aについても、図示は省略するが、段階的又は連続的に開口面積を変化させてもよい。
 また、下流ポート部23Bは開口形状が扇形をしているが、本発明はこれに限るものでなく、他の開口形状、例えば円形であってもよい。
 さらに、吐出脈動の1k~2kHz域の成分が騒音として発生することに基づいて本発明を説明したが、これはあくまで一例であり、この範囲以外の成分の騒音を低減するために本発明を適用できることは言うまでもない。
 さらにまた、下流ポート部23Bの開口形状は任意であり、扇型に限るものでない。
 これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1    スクロール型圧縮機
2     スクロール型圧縮機構
10   ハウジング
10A 低圧室
10B 高圧室
12   電動モータ
13   吸入管
14   吐出管
15   ステータ
16   ロータ
17   主軸
17A 偏心ピン
18   上部軸受
19   下部軸受
20   固定スクロール
22,32    ラップ
23   吐出ポート
23A 上流ポート部
23B 下流ポート部
25   ディスチャージカバー
27   吐出ポート
30   旋回スクロール
34   ボス
36   ドライブブッシュ
101 ハウジング本体
102 ハウジングトップ
21   固定端板
31   旋回端板

Claims (2)

  1.  主軸の偏心軸部に回転自在に連結される旋回スクロールと、
     前記旋回スクロールと対向することで冷媒を圧縮する圧縮室を形成し、かつ圧縮された前記冷媒を高圧室に向けて吐出する吐出ポートが形成される端板を有する固定スクロールと、を備え、
     前記吐出ポートは、
     前記圧縮室に連なり、開口面積A1である上流ポート部と、
     前記上流ポート部に連なり、開口面積A2が前記上流ポート部の開口面積A1より大きい下流ポート部、とからなり、前記上流ポート部と前記下流ポート部の境界には、振動モードの節が生じる、
    ことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2.  前記下流ポート部は、
     前記開口面積A2が、前記冷媒の流れる向きに等しいか、もしくは、段階的に又は連続的に拡大する、
    請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
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