WO2013128607A1 - 超電導マグネットの調整方法 - Google Patents

超電導マグネットの調整方法 Download PDF

Info

Publication number
WO2013128607A1
WO2013128607A1 PCT/JP2012/055173 JP2012055173W WO2013128607A1 WO 2013128607 A1 WO2013128607 A1 WO 2013128607A1 JP 2012055173 W JP2012055173 W JP 2012055173W WO 2013128607 A1 WO2013128607 A1 WO 2013128607A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
magnetic field
superconducting magnet
electromagnetic force
shimming
iron pieces
Prior art date
Application number
PCT/JP2012/055173
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
田邉 肇
Original Assignee
三菱電機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱電機株式会社 filed Critical 三菱電機株式会社
Priority to PCT/JP2012/055173 priority Critical patent/WO2013128607A1/ja
Priority to CN201280071042.3A priority patent/CN104135922A/zh
Priority to JP2012527122A priority patent/JP5122029B1/ja
Priority to US14/360,495 priority patent/US9046587B2/en
Publication of WO2013128607A1 publication Critical patent/WO2013128607A1/ja

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/38Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field
    • G01R33/387Compensation of inhomogeneities
    • G01R33/3873Compensation of inhomogeneities using ferromagnetic bodies ; Passive shimming
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/05Detecting, measuring or recording for diagnosis by means of electric currents or magnetic fields; Measuring using microwaves or radio waves 
    • A61B5/055Detecting, measuring or recording for diagnosis by means of electric currents or magnetic fields; Measuring using microwaves or radio waves  involving electronic [EMR] or nuclear [NMR] magnetic resonance, e.g. magnetic resonance imaging
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/38Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field
    • G01R33/381Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field using electromagnets
    • G01R33/3815Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field using electromagnets with superconducting coils, e.g. power supply therefor

Abstract

 所定の空間(180)における磁場を測定する工程(S100)と、超電導マグネット(100)内に強磁性体の複数のシム(250)を配置してシミングする工程(S110)とを備える。シミングする工程(S110)において、磁場を測定する工程(S100)での測定結果に基づいて磁場を均一にする位置、かつ、磁場により複数のシム(250)に作用する電磁力(410,420,500)を所定の値にする位置に、複数のシム(250)を配置する。

Description

超電導マグネットの調整方法
 本発明は、超電導マグネットの調整方法に関する。
 MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置において高精度な磁場調整を支援する手法を開示した先行文献として、特開2011-110065号公報(特許文献1)がある。
 特許文献1に記載された磁場調整法においては、磁場発生装置に目標の磁場分布が与えられた領域があり、その領域の磁場分布の誤差磁場成分を低減し、目標の磁場分布に近づける。調整手段として、電流ループ、および受動的に磁化する鉄片などの磁性体または外部磁場に依存しない永久磁石を配置する局面を有している。
 具体的には、所定数の点において磁場計測を行ない、目標磁場との差である誤差磁場を算出し、その誤差を近似的に補正できる磁場調整機構面上の電流ポテンシャル分布を求めている。その電流ポテンシャル分布を磁気モーメントに換算し、その磁気モーメントに相当するループ電流もしくは磁性体片を配置する磁場調整作業を行なっている。
特開2011-110065号公報
 磁場調整を行なうためにシミングが行なわれるが、シミングするためのシムに作用する電磁力により、超電導マグネットに反力が作用する。この電磁力および反力を考慮してシミングを行なわなければ、超電導マグネットの磁場均一性を安定させることができない。
 本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、磁場均一性を安定させることができる超電導マグネットの調整方法を提供することを目的とする。
 本発明に基づく超電導マグネットの調整方法は、超電導マグネットにより所定の空間に発生する磁場の均一性を調整する方法である。超電導マグネットの調整方法は、所定の空間における磁場を測定する工程と、超電導マグネット内に強磁性体の複数のシムを配置してシミングする工程とを備える。シミングする工程において、磁場を測定する工程での測定結果に基づいて磁場を均一にする位置、かつ、磁場により前記複数のシムに作用する電磁力を所定の値にする位置に、複数のシムを配置する。
 本発明によれば、磁場均一性を安定させることができる。
MRI装置の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る超電導マグネットの構造を示す断面図である。 同実施形態の超電導マグネットが使用場所に設置された状態を示す側面図である。 図3のIV-IV線矢印方向から見た図である。 同実施形態の超電導マグネットにおけるシミング部を示す斜視図である。 同実施形態のシムトレイおよび鉄片を示す分解斜視図である。 同実施形態に係る超電導マグネットの調整方法を示すフローチャートである。 同実施形態に係る超電導マグネットにおいて複数の鉄片を配置した状態を示す断面図である。 図8の超電導マグネットを矢印IX方向から見た側面図である。 磁場均一性のみを考慮して配置された比較形態の鉄片に作用する電磁力、および、磁場均一性と電磁力とを考慮して配置された本実施形態の鉄片に作用する電磁力を示す図である。 同実施形態において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。 本発明の実施形態2において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。 同実施形態の変形例において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。 本発明の実施形態3において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。
 以下、本発明の実施形態1に係る超電導マグネットの調整方法について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
 なお、以下の実施形態においては、MRI用超電導マグネットについて説明するが、超電導マグネットはこれに限られず、他の用途に用いられるものであってもよい。また、円筒型の超電導マグネットについて説明するが、必ずしも円筒型の超電導マグネットに限定されるものではなく、開放型の超電導マグネットにも本発明を適用できる。
 (実施形態1)
 図1は、MRI装置の外観を示す斜視図である。図1に示すように、MRI装置1は、静磁場発生部10と寝台30とを含む。静磁場発生部10は、後述する超電導マグネットを含み、ボア20内部に静磁場を発生する。
 図2は、本発明の実施形態1に係る超電導マグネットの構造を示す断面図である。図2に示すように、本発明の実施形態1に係る超電導マグネット100においては、最も外側に、中空円筒状の真空槽110が配置されている。真空槽110の円筒中心部の空間が、ボア20に対応したボア部160となる。真空槽110の内部は、真空になるように図示しない減圧装置により減圧されている。真空槽110は、下部に配置された脚部170によりボア部160の中心軸が水平方向になるように支えられている。
 真空槽110の内部には、真空槽110と略相似形の中空円筒状の熱シールド120が配置されている。熱シールド120の内部には、熱シールド120と略相似形の中空円筒状のヘリウム槽130が配置されている。熱シールド120は、ヘリウム槽130と真空槽110との間を断熱する機能を有している。
 ヘリウム槽130の内部には、超電導コイル140が円周上に配置されている。ヘリウム槽130の内部には、液体ヘリウム150が充填されている。超電導コイル140は、液体ヘリウム150中に浸漬されて冷却されている。
 超電導マグネット100が稼動すると、ボア部160の図中の点線で示す範囲内の静磁場領域180において、矢印方向の静磁場190が発生する。この静磁場190が、強く、均一で、安定していることが望まれる。
 図3は、本実施形態の超電導マグネットが使用場所に設置された状態を示す側面図である。図4は、図3のIV-IV線矢印方向から見た図である。
 図3,4に示すように、本実施形態の超電導マグネット100は、使用場所である部屋300内に設置される。本実施形態においては、部屋300は、超電導マグネット100が発生する強い磁場が部屋300の外部に漏れる磁場を低減するために、磁気シールドで覆われている。
 磁気シールドは、床部に配置された床シールド310、図3の右側の側壁部に配置された第1側壁シールド320、図3の左側の側壁部に配置された第2側壁シールド330、図4の右側の側壁部に配置された第3側壁シールド350、図4の左側の側壁部に配置された第4側壁シールド360、および、天井部に天井シールド340を含む。本実施形態においては、磁気シールドを鉄板で形成したが、磁気シールドは磁性体で形成されていればよく、特に材料は限定されない。
 床シールド310は、超電導マグネット100からの距離が近いため、および、超電導マグネット100の重量を支えるために、第1側壁シールド320、第2側壁シールド330、第3側壁シールド350、第4側壁シールド360および天井シールド340に比較して厚く形成されている。
 図2においては簡略に示していたが、図4に示すように、静磁場190は、ボア部160の中心軸上に発生する中心磁場191、および、ボア部160の径方向の端部側に発生する端部磁場192を含む。端部磁場192は、静磁場領域180においては、直線状に発生するが、ボア部160の中心軸方向の端部においては曲線状に発生する。
 図5は、本実施形態の超電導マグネットにおけるシミング部を示す斜視図である。図6は、本実施形態のシムトレイおよび鉄片を示す分解斜視図である。
 図2においては図示していないが、図3,5に示すように、超電導マグネット100は、真空槽110の内周側の側壁に沿うように形成されたシミング部200を有する。シミング部200には、シミング部200の周方向に互いに間隔を置いて、ボア部160の中心軸方向に延在する複数の開口部210が設けられている。
 図4,5,6に示すように、開口部210には、シムトレイ230が挿入される。図6に示すように、シムトレイ230は、矩形状の薄板からなる複数の鉄片250を収容する凹部240が形成された本体部231と蓋部232とを含む。本実施形態においては、シムとして鉄片250を用いたが、シムはこれに限られず、強磁性体の板またはブロックであればよい。
 各開口部210に挿入される複数のシムトレイ230のそれぞれにおいて、複数の凹部240のそれぞれに収容される鉄片250の枚数を調節することにより、静磁場領域180の静磁場190の均一性を向上することができる。このように鉄片250を配置することにより、静磁場領域180における静磁場190の均一性の向上を図ることがシミングである。
 図7は、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法を示すフローチャートである。図7に示すように、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法においては、まず、静磁場領域180における磁場を測定する(S100)。次に、超電導マグネット100内に鉄片250を配置してシミングする(S110)。
 図8は、本実施形態に係る超電導マグネットにおいて複数の鉄片を配置した状態を示す断面図である。図9は、図8の超電導マグネットを矢印IX方向から見た側面図である。なお、図8においては、複数の鉄片のうちのシミング部200の最上部に配置された鉄片のみ図示している。また、シミング部200のうち鉄片250のみを図示している。
 図8,9に示すように、複数の鉄片250の各々には、超電導マグネット100の発生する静磁場により電磁力が作用する。一般に、超電導コイル140においては、図8に示すように、端部に位置する超電導コイル141,145が最も大きく、次に、その隣の超電導コイル142,144が大きく、中央部に位置する超電導コイル143が最も小さい。そのため、各超電動コイルの周囲に発生する磁力の大きさが異なる。
 複数の鉄片250の各々に発生する電磁力は、複数の鉄片250の配置によって、向きおよび数値が非線形的に変化して互いに異なる。図8,9に示すように、複数の鉄片250の各々には、超電導マグネット100の軸方向(Z方向)に作用する電磁力400、および、超電導マグネット100の径方向(R方向)に作用する電磁力500が作用する。なお、径方向(R方向)に作用する電磁力500は、図9に示す水平方向(X方向)と鉛直方向(Y方向)との成分から構成されている。
 従来の超電導マグネットの調整方法においては、静磁場領域180での磁場を均一にする鉄片250の位置を専用のソフトウェアによるシミュレーションの算出結果に基づいて決定していた。具体的には、複数の鉄片250を配置可能な複数の位置のうちのいずれに鉄片250を配置した場合に最も磁場を均一にすることができるかを、仮想的に計算して求めていた。
 このようなシミュレーションの場合、最も磁場を均一にできる鉄片250の配置は、複数パターン存在することが普通である。本実施形態においては、これらの複数のパターンの中から、複数の鉄片250に作用する電磁力を所定の値にする配置を選択する。
 図10は、磁場均一性のみを考慮して配置された比較形態の鉄片に作用する電磁力、および、磁場均一性と電磁力とを考慮して配置された本実施形態の鉄片に作用する電磁力を示す図である。
 図10においては、図中の左向きに作用する電磁力を負の値で、右向きに作用する電磁力を正の値で表示している。また、図10においては、複数の鉄片のうちのシミング部200の最上部に配置された鉄片のみ図示している。
 図10に示すように、たとえば、超電導マグネット100の軸方向(Z方向)に複数の鉄片250を15列で配置する。この場合、8列目の位置がZ方向の中心位置となる。比較形態および本実施形態のいずれの鉄片配置においても、静磁場領域180での磁場を均一にすることはできている。
 本実施形態においては、超電導マグネット100の軸方向にて複数の鉄片250に作用する電磁力を最も低減できる位置に、鉄片250を配置している。すなわち、本実施形態に係る超電導マグネット100の調整方法においては、シミングする工程(S110)において、磁場を測定する工程(S100)での測定結果に基づいて静磁場領域180での磁場を均一にする位置、かつ、磁場により複数の鉄片250に作用する電磁力を最も低減できる位置に、複数の鉄片250を配置する。
 図10に示すように、複数の鉄片250に作用する電磁力の合計の絶対値が、比較形態においては2606.8Nであるのに対して、本実施形態においては490Nになっている。
 図11は、本実施形態において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。図11においては、シミング部200の最上部のみ図示している。また、図11においては、熱シールド120を図示していない。
 図11に示すように、複数の鉄片250に電磁力410が作用すると、その反力610が超電導コイル140に作用する。なお、電磁力410および反力610のそれぞれは、図10に示すような合計値とする。超電導コイル140に作用する反力610は、ヘリウム槽130を支持する支持部材131に負荷される。
 支持部材131は、ヘリウム槽130と真空槽110とを連結する部材である。支持部材131としては、熱伝導率が低く、かつ、高強度の材料が用いられ、たとえば、GFRP(Glass fiber reinforced plastics)が用いられる。支持部材131は、ヘリウム槽130との接触面積が少なくなるように、ヘリウム槽130の角部近傍とのみ接触している。
 上記の比較形態のように大きな電磁力410が鉄片250に作用する場合、発生する反力610も大きくなり、支持部材131が経時的に変形することがある。この場合、ヘリウム槽130の位置がずれることにより、ヘリウム槽130と真空槽110との間の断熱スペースが狭くなってヘリウム槽130内の温度が上昇する、または、真空槽110に結露が生じることがある。この場合、超電導コイル140の冷却が不安定になって、静磁場領域180での磁場均一性が低下することがある。
 本実施形態のように、鉄片250に作用する電磁力を低減して反力610を小さくし、支持部材131の変形を抑制することにより、超電導コイル140の冷却を経時的に安定させることができる。その結果、静磁場領域180での磁場均一性を安定させることができる。
 また、複数の鉄片250に作用する電磁力410は、複数の鉄片250を収容しているシムトレイ230を位置決めしている防振ゴム260に負荷される。本実施形態においては、超電導マグネット100の軸方向における両端部に防振ゴム260が設けられている。すなわち、防振ゴム260は、シミング部200の両端に位置して蓋の役割を担っている。
 上記の比較形態のように大きな電磁力が鉄片250に作用する場合、防振ゴム260に高荷重が負荷されて、防振ゴム260が経時的に変形することがある。この場合、シムトレイ230の位置がずれることにより、その中の複数の鉄片250の位置が変化し、静磁場領域180での磁場均一性が低下することがある。
 本実施形態のように、鉄片250に作用する電磁力を低減して防振ゴム260の変形を抑制することにより、複数の鉄片250の位置を経時的に安定させることができる。その結果、静磁場領域180での磁場均一性を安定させることができる。
 なお、本実施形態においては、超電導マグネット100の軸方向(Z方向)に作用する電磁力が低減するように、複数の鉄片250を配置しているが、径方向(R方向)に作用する電磁力が低減するように、複数の鉄片250を配置してもよい。
 以下、本発明の実施形態2に係る超電導マグネットの調整方法について説明する。なお、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法は、複数の鉄片250に作用させる電磁力の所定の値のみ実施形態1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
 (実施形態2)
 図12は、本発明の実施形態2において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。図12においては、シミング部200の最上部のみ図示している。また、図12においては、熱シールド120を図示していない。
 図12に示すように、本実施形態においては、複数の鉄片250に作用する電磁力の向きを実施形態1と比較して、超電導マグネット100の軸方向において反対向きにしている。なお、図12においては、図11と同様の位置に鉄片250を図示しているが、実際には異なる位置に鉄片250を配置している。
 超電導マグネット100を組み立てた際に、部品の寸法誤差および組立誤差の積み重ねにより、たとえば、ヘリウム槽130と真空槽110との距離Lが設定値より短くなることがある。この場合、上述したように、ヘリウム槽130と真空槽110との間の断熱スペースが狭くなってヘリウム槽130内の温度が上昇する、または、真空槽110に結露が生じることがある。
 そこで、本実施形態においては、複数の鉄片250に作用する電磁力420により発生する反力620が、ヘリウム槽130に負荷するように、複数の鉄片250を配置している。その結果、ヘリウム槽130と真空槽110との距離Lを長くすることができる。なお、電磁力420および反力620のそれぞれは、図10に示すような合計値とする。
 このようにすることにより、超電導マグネット100の組み立て時におけるヘリウム槽130の位置ずれを改善することができる。これは、ヘリウム槽130の位置ずれに限られず、他の構成部品にも適用できる。
 ただし、反力620を大きくするために電磁力420を大きくしすぎると、防振ゴム260が変形するため、その点を考慮して電磁力420の所定の値を設定しなければならない。
 図13は、本実施形態の変形例において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。図13においては、シミング部201の最上部のみ図示している。また、図13においては、熱シールド120を図示していない。
 図13に示すように、本実施形態の変形例においては、シミング部201が、超電導マグネット100の軸方向の一端に閉塞端を有している。超電導マグネット100の軸方向におけるシミング部201の他端には、防振ゴム261が配置されている。
 複数の鉄片250を収容するシムトレイ230をシミング部201の閉塞端に接触させることにより、超電導マグネット100の軸方向において複数の鉄片250の位置決めを行なうことができる。
 そこで、本実施形態の変形例においては、複数の鉄片250に電磁力420を上記閉塞端側に向けて所定の値で作用させて、シムトレイ230をシミング部201の閉塞端に接触させる。
 このようにすることにより、複数の鉄片250の位置精度を向上しつつ、防振ゴム261に負荷がかかることを防止することができる。その結果、静磁場領域180での磁場均一性を安定させることができる。
 なお、電磁力420および反力620の向きは上記に限られず、たとえば、圧縮応力に耐性を有する部材、または、所定の応力を受けることにより形状が安定する部材などに荷重が負荷するように、電磁力420および反力620の向きを調整してもよい。
 以下、本発明の実施形態3に係る超電導マグネットの調整方法について説明する。なお、本実施形態に係る超電導マグネットの調整方法は、超電導マグネット100の径方向に作用する電磁力を所定の値にする点のみ実施形態2と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
 (実施形態3)
 図14は、本発明の実施形態3において複数の鉄片に電磁力が作用している状態を模式的に示す一部断面図である。図14においては、複数の超電導コイル140のうちの一つ、および、複数の鉄片250のうちの一つを例示的に示している。
 超電導コイル140には、鉄片250が取り付けられていない状態において、超電導マグネット100の径方向外側に、拡張力700(フープ力)が作用している。拡張力700の影響により超電導マグネット100に許容量以上のじょう乱が生じた場合には、超電導状態が破壊される現象であるクエンチが起きる。
 本実施形態においては、図14に示すように、超電導マグネット100の径方向において複数の鉄片250に作用する電磁力500により発生する反力750が、超電導コイル140に負荷するように、複数の鉄片250を配置している。なお、電磁力500および反力750のそれぞれは、図10に示すような合計値とする。
 反力750の向きは、拡張力700とは反対向きであるため、反力750と拡張力700とは互いに重畳されて打ち消しあう。すると、拡張力700が小さくなり、クエンチが起きにくくなって超電導コイル140の冷却を経時的に安定させることができる。その結果、静磁場領域180での磁場均一性を安定させることができる。
 なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
 1 MRI装置、10 静磁場発生部、20 ボア、30 寝台、100 超電導マグネット、110 真空槽、120 熱シールド、130 ヘリウム槽、131 支持部材、140,141,142,143,144,145 超電導コイル、150 液体ヘリウム、160 ボア部、170 脚部、180 静磁場領域、190 静磁場、191 中心磁場、192 端部磁場、200,201 シミング部、210 開口部、230 シムトレイ、231 本体部、232 蓋部、240 凹部、250 鉄片、260,261 防振ゴム、300 部屋、310 床シールド、320 第1側壁シールド、330 第2側壁シールド、340 天井シールド、350 第3側壁シールド、360 第4側壁シールド、400,410,420,500 電磁力、610,620,750 反力、700 拡張力。

Claims (4)

  1.  超電導マグネット(100)により所定の空間(180)に発生する磁場の均一性を調整する超電導マグネットの調整方法であって、
     前記所定の空間(180)における磁場を測定する工程(S100)と、
     超電導マグネット(100)内に強磁性体の複数のシム(250)を配置してシミングする工程(S110)と
    を備え、
     前記シミングする工程(S110)において、前記磁場を測定する工程(S100)での測定結果に基づいて磁場を均一にする位置、かつ、磁場により前記複数のシム(250)に作用する電磁力(410,420,500)を所定の値にする位置に、前記複数のシム(250)を配置する、超電導マグネットの調整方法。
  2.  前記シミングする工程(S110)において、前記複数のシム(250)に発生する前記電磁力のうちの前記超電導マグネット(100)の軸方向に作用する電磁力(410,420)を所定の値にする位置に、前記複数のシム(250)を配置する、請求項1に記載の超電導マグネットの調整方法。
  3.  前記シミングする工程(S110)において、前記複数のシムに発生する前記電磁力のうちの前記超電導マグネット(100)の径方向に作用する電磁力(500)を所定の値にする位置に、前記複数のシム(250)を配置する、請求項1に記載の超電導マグネットの調整方法。
  4.  前記シミングする工程(S110)において、前記シムとして鉄製のシム(250)を用いる、請求項1から3のいずれかに記載の超電導マグネットの調整方法。
PCT/JP2012/055173 2012-03-01 2012-03-01 超電導マグネットの調整方法 WO2013128607A1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/055173 WO2013128607A1 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 超電導マグネットの調整方法
CN201280071042.3A CN104135922A (zh) 2012-03-01 2012-03-01 超导磁体的调整方法
JP2012527122A JP5122029B1 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 超電導マグネットの調整方法
US14/360,495 US9046587B2 (en) 2012-03-01 2012-03-01 Superconducting-magnet adjustment method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/055173 WO2013128607A1 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 超電導マグネットの調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2013128607A1 true WO2013128607A1 (ja) 2013-09-06

Family

ID=47692870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2012/055173 WO2013128607A1 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 超電導マグネットの調整方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9046587B2 (ja)
JP (1) JP5122029B1 (ja)
CN (1) CN104135922A (ja)
WO (1) WO2013128607A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101786556B1 (ko) * 2014-11-28 2017-10-18 지멘스 악티엔게젤샤프트 자기 공명 장치의 기본적인 심 세팅들을 결정하는 방법
JP2020010984A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 磁性体の設置方法及び演算装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107205687B (zh) * 2015-02-25 2020-09-01 株式会社日立制作所 静磁场均匀度调整方法、静磁场均匀度调整装置以及计算机
CN105487031B (zh) * 2016-01-21 2018-04-20 中国科学院电工研究所 磁共振成像系统中与主磁体解耦的二阶轴向超导匀场线圈
WO2017132731A1 (en) * 2016-02-03 2017-08-10 Etp Electron Multipliers Pty Ltd Apparatus and methods for controlling a charged particle in a magnetic field
CN111830121B (zh) * 2020-07-26 2022-11-11 吉林大学 可控磁场环境下的磁致变形材料测试装置及方法
CN112908609B (zh) * 2021-03-17 2022-12-16 中国科学院合肥物质科学研究院 一种磁共振成像用大孔径高磁场7.0t超导磁体

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002177243A (ja) * 2000-10-06 2002-06-25 Sumitomo Special Metals Co Ltd 磁界調整用装置、磁界調整方法および記録媒体
JP2008220923A (ja) * 2007-02-13 2008-09-25 Toshiba Corp Mri装置、nmr分析装置および架台
WO2009136643A1 (ja) * 2008-05-09 2009-11-12 株式会社日立製作所 Mri装置用磁場調整

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6448772B1 (en) * 2000-10-06 2002-09-10 Sumitomo Special Metals Co., Ltd. Magnetic field adjusting apparatus, magnetic field adjusting method and recording medium
JP2003167941A (ja) 2001-11-30 2003-06-13 Mitsubishi Electric Corp 最適化システム
CN1798981B (zh) * 2003-05-30 2010-06-16 皇家飞利浦电子股份有限公司 磁共振成像扫描器及制造磁共振扫描器的方法
US7541812B2 (en) 2007-02-13 2009-06-02 Kabushiki Kaisha Toshiba MRI apparatus, NMR analyzer, and gantry
JP4368909B2 (ja) 2007-05-25 2009-11-18 三菱電機株式会社 超電導マグネットの磁場調整装置及び磁場調整方法
GB2468852A (en) * 2009-03-23 2010-09-29 Siemens Magnet Technology Ltd Arrangements and Method for Shimming a Magnetic Field
JP5427565B2 (ja) 2009-11-24 2014-02-26 株式会社日立製作所 Mri装置用磁場調整
JP5627415B2 (ja) * 2010-11-24 2014-11-19 三菱電機株式会社 Mri用超電導マグネットの調整方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002177243A (ja) * 2000-10-06 2002-06-25 Sumitomo Special Metals Co Ltd 磁界調整用装置、磁界調整方法および記録媒体
JP2008220923A (ja) * 2007-02-13 2008-09-25 Toshiba Corp Mri装置、nmr分析装置および架台
WO2009136643A1 (ja) * 2008-05-09 2009-11-12 株式会社日立製作所 Mri装置用磁場調整

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101786556B1 (ko) * 2014-11-28 2017-10-18 지멘스 악티엔게젤샤프트 자기 공명 장치의 기본적인 심 세팅들을 결정하는 방법
JP2020010984A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 磁性体の設置方法及び演算装置
JP7114382B2 (ja) 2018-07-20 2022-08-08 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 磁性体の設置方法及び演算装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5122029B1 (ja) 2013-01-16
US20140329689A1 (en) 2014-11-06
CN104135922A (zh) 2014-11-05
JPWO2013128607A1 (ja) 2015-07-30
US9046587B2 (en) 2015-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5122029B1 (ja) 超電導マグネットの調整方法
US7126448B2 (en) Superconducting magnet apparatus and magnetic resonance imaging apparatus using the same
JP4368909B2 (ja) 超電導マグネットの磁場調整装置及び磁場調整方法
US7439836B2 (en) Magnetic field generating apparatus for magnetic resonance imaging
JP2010272633A (ja) 超電導マグネット
US5992006A (en) Method for passive control of magnet hemogeneity
US9766312B2 (en) Easily accessible deep-frozen NMR shim arrangement
JP3733441B1 (ja) 磁気共鳴撮像装置及びその磁石装置
JP4639948B2 (ja) 磁石装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置
JP5627415B2 (ja) Mri用超電導マグネットの調整方法
JP5620353B2 (ja) 磁場調整方法
WO2001019242A1 (fr) Aimant ouvert pour irm
JP4648722B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
US5900792A (en) Magnetic field homogeneity correction for superconducting magnet
GB2509221A (en) A magnetic field shaping device with non-cylindrically-symmetric recesses to compensate for inhomogeneities
CN210323334U (zh) 一种核磁共振成像装置
US20170276748A1 (en) Force reduced magnetic shim drawer
JP5744359B1 (ja) 超電導マグネットの調整方法、これにより調整された超電導マグネット、および、これを備える磁気共鳴画像装置
Wang et al. Open MRI magnet with iron rings correcting the Lorentz force and field quality
JP4999897B2 (ja) 超電導マグネットの磁場調整装置及び磁場調整方法
JP5752837B2 (ja) 磁場調整装置
WO2014001035A1 (en) Modification of magnetic field using suspension elements
JP2005185318A (ja) 磁石装置及び磁気共鳴イメ−ジング装置
JP5443276B2 (ja) 超電導磁石装置
KR100572834B1 (ko) 초전도 엠알아이 자석의 자장균일도 향상을 위한 능동보정방법

Legal Events

Date Code Title Description
ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2012527122

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 12869997

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 14360495

Country of ref document: US

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 12869997

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1