WO2013121582A1

WO2013121582A1 - 端末保持装置及び取付用吸盤

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Publication number: WO2013121582A1
Application number: PCT/JP2012/053847
Authority: WO
Inventors: 祐介今阪; 秀昌 ▲高▼橋; 中村　健二; 敬高国丸
Original assignee: パイオニア株式会社
Priority date: 2012-02-17
Filing date: 2012-02-17
Publication date: 2013-08-22

Abstract

　端末保持装置は、端末保持部と、取付手段と、照射手段と、供給手段とを有する。端末保持部は、端末を保持する。取付手段は、端末保持部をダッシュボードなどの被取付面に取り付けるための取付面を有する。照射手段は、供給手段から供給された電力により、被取付面と取付面との間で光を発生させる。

Description

端末保持装置及び取付用吸盤

　本発明は、端末装置を保持する端末保持装置に関する。

　従来から、車室内で端末装置を載置するための端末保持装置が知られている。例えば、特許文献１には、取り付けの際の土台として機能する吸盤により、車両のダッシュボードなどの被取付部の設置面（被取付面）に端末保持装置を取り付ける点が開示されている。また、特許文献２には、レバーを押し下げることで吸盤内を負圧にし、吸盤を被取付面に強固に固定することが可能なロック機構を備えた吸盤装置が開示されている。その他、本発明に関連する技術が特許文献３に開示されている。

特開第４８２７９９６号特開２０１１－０９４７１５号公報特開２０１１－１３７５０８号公報

　ロック機構を有する吸盤において、ロック機構によるロックが正常に行われなかった場合には、被取付面と吸盤との間には不要な隙間が形成されてしまう。従って、この場合、吸盤内に負圧状態が形成されず、被取付面と吸盤との間に十分な吸着力が発生しないため、走行中などに吸盤が被取付面から外れる可能性がある。

　本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、被取付面に正常に取り付けられていない場合に、ユーザがその事実を容易に認識することが可能な端末保持装置及びこれに用いられる取付用吸盤を提供することを主な目的とする。

　請求項１に記載の発明は、端末保持装置であって、端末を保持する端末保持部と、前記端末保持部を被取付面に取り付けるための取付面を有する取付手段と、前記被取付面と前記取付面との間で光を発生させる照射手段と、電力を前記照射手段に供給するための供給手段と、を有することを特徴とする。

　請求項９に記載の発明は、取付用吸盤であって、被取付面に取り付けるための取付面を有する吸盤と、前記被取付面と前記取付面との間で光を発生させる照射手段と、を有することを特徴とする。

本発明の実施例に係る端末保持装置の正面図及び側面図である。レバーが押し下げられる前の状態を示す第１実施例に係る取付部の断面図である。レバーが押し下げられた後の状態を示す第１実施例に係る取付部の断面図である。レバーが押し下げられる前の状態を示す第２実施例に係る取付部の断面図である。レバーが押し下げられた後の状態を示す第２実施例に係る取付部の断面図である。変形例に係る取付部の構造を示す断面図である。レバーが押し下げられる前の状態を示す変形例に係る取付部の構造を示す断面図である。レバーが押し下げられた後の状態を示す変形例に係る取付部の構造を示す断面図である。

　本発明の好適な実施形態では、端末を保持する端末保持部と、前記端末保持部を被取付面に取り付けるための取付面を有する取付手段と、前記被取付面と前記取付面との間で光を発生させる照射手段と、電力を前記照射手段に供給するための供給手段と、を有する。

　上記の端末保持装置は、端末保持部と、取付手段と、照射手段と、供給手段とを有する。端末保持部は、端末を保持する。取付手段は、端末保持部をダッシュボードなどの被取付面に取り付けるための取付面を有する。照射手段は、例えば、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ　Ｅｍｉｔｔｉｎｇ　Ｄｉｏｄｅ）、蛍光灯、白熱灯であり、供給手段から供給された電力により、被取付面と取付面との間で光を発生させる。この構成により、端末保持装置は、取付面と被取付面との間に隙間が存在した場合に、照射した光をユーザに視認させることができる。従って、端末保持装置は、好適に、ユーザに対し、端末保持装置が正しく取り付けられていないことを知らせることができる。

　上記端末保持装置の一態様では、前記照射手段の点灯及び消灯を制御する制御手段を有し、前記制御手段は、前記端末が前記端末保持部に保持されたことを検出した場合に、所定時間にわたって前記照射手段を点灯又は点滅させる。このようにすることで、端末保持装置は、端末が端末保持部に保持された際、端末保持装置が正しく取り付けられていない場合に、その事実をユーザに好適に知らせることができる。

　上記端末保持装置の他の一態様では、前記取付面と被取付面とを吸着させるロック機構を有し、前記照射手段は、前記ロック機構により前記取付面が前記被取付面に吸着させられたときに、前記照射手段を点灯又は点滅させる。このようにすることで、端末保持装置は、ロック機構によるロック操作時に、端末保持装置が正しく取り付けられていない場合に、その事実をユーザに好適に知らせることを知らせることができる。

　上記端末保持装置の他の一態様では、ロック操作によって前記取付面と被取付面とを吸着させるロック機構を有し、前記照射手段は、前記ロック操作がされた状態で前記端末が前記端末保持部に保持されたことを検出した場合に、前記照射手段を点灯又は点滅させ、前記ロック操作がされていない状態で前記端末が前記端末保持部に保持されたことを検出した場合には、前記照射手段を点灯又は点滅させない。この態様により、端末保持装置は、ロック操作がされていない場合に、不要に照射手段が点灯又は点滅するのを抑制することができる。

　上記端末保持装置の他の一態様では、前記照射手段は、前記取付手段内に設けられ、かつ、前記取付面側を除いて周囲を覆われて固定されている。この態様により、端末保持装置は、取付面と被取付面との間に限定して光を照射させることができ、取付手段内の接続部分などから不要に光が漏れるのを抑制することができる。

　上記端末保持装置の他の一態様では、前記取付手段は吸盤である。

　上記端末保持装置の他の一態様では、前記端末保持部は、前記端末と電気的に接続し、前記供給手段は、前記端末の有する電力を前記照射手段に供給する。この態様によっても、端末保持装置は、照射手段に必要な電力を供給することができる。

　上記端末保持装置の他の一態様では、前記照射手段は、複数の色を交互に点灯又は点滅させる。この態様により、端末保持装置は、各ユーザによって視認しやすい色が異なる場合であっても、端末保持装置が正しく取り付けられていないことを、ユーザに好適に知らせることができる。

　上記端末保持装置の他の一態様では、前記取付手段の前記取付面には、前記被取付面に吸着するための吸着材が設けられ、前記吸着材のうち前記照射手段に近い内側部分は、当該内側部分よりも前記照射手段から離れた前記吸着材の外側部分よりも、透過性が高い。この態様により、端末保持装置は、隙間が形成されているか否かが特に重要な吸着材の外側部分に光を適切に照射させ、端末保持装置が正しく取り付けられていないことを、ユーザに明確に知らせることができる。

　本発明の他の好適な実施形態では、被取付面に取り付けるための取付面を有する吸盤と、前記被取付面と前記取付面との間で光を発生させる照射手段と、を有する。この構成により、取付用吸盤は、取付面と被取付面との間に隙間が存在した場合に、照射した光をユーザに視認させる。従って、取付用吸盤は、好適に、ユーザに対し、取付用吸盤が正しく取り付けられていないことを知らせることができる。

　以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。

　＜第１実施例＞
　図１は、本発明の第１実施例に係る端末保持装置１を示す。端末保持装置１は、いわゆるクレードルとして機能し、スマートフォンなどの端末装置５０が取り付けられる。

　図１は、端末装置５０を保持した状態の端末保持装置１を示している。具体的に、図１（ａ）は端末保持装置１の正面図であり、図１（ｂ）は、端末保持装置１の側面図である。端末保持装置１は、車両のダッシュボードなどの被取付部の設置面（「被取付面」とも呼ぶ。）５に固定される。以後では、図１（ａ）、（ｂ）に示すように、端末保持装置１の側面方向をＸ軸方向、端末保持装置１の前面及び背面方向をＹ軸方向、及び、被取付面５と垂直な方向をＺ軸方向とし、Ｘ、Ｙ、Ｚ軸の各正方向を図示のように定める。

　図示のように、端末保持装置１は、取付部１１と、アーム１３と、端末ホルダ３０とを備える。

　取付部１１は、端末保持装置１を車両などの移動体に取り付ける際の土台として機能する。取付部１１は、図３で後述するバネ部２５などを収容する収容部１１ａと、被取付面５に固定される吸盤部１１ｂとを備える。取付部１１は、本発明における「取付手段」及び「取付用吸盤」の一例である。

　収容部１１ａには、被取付面５と吸盤部１１ｂの取付面１１０とを固定するためのレバー１７が設けられる。レバー１７は、矢印４１の方向に押し下げられると、取付部１１内を負圧にし、被取付面５と吸盤部１１ｂの取付面１１０とを隙間なく密着させる。また、収容部１１ａには、レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられた場合に、レバー１７によって押下されるスイッチ１８が設けられている。スイッチ１８は、配線３９を介して電気的にＬＥＤ１４と接続し、ＬＥＤ１４の点灯及び消灯を切り替える。具体的には、スイッチ１８が押下されると、ＬＥＤ１４は点灯し、スイッチ１８が押下されていない場合には、ＬＥＤ１４は消灯する。

　ＬＥＤ１４は、吸盤部１１ｂの内部に設けられる。ＬＥＤ１４は、シガーチャージャーなどの電源と接続するケーブル等が給電コネクタ１６に差し込まれた場合に、基板１５及び配線３９を介して電力が供給される。そして、ＬＥＤ１４は、電力が供給された状態、かつ、スイッチ１８が押下された状態で発光する。後述するように、ＬＥＤ１４は、取付面１１０と被取付面５との間に不要な隙間が設けられている場合に、当該隙間から漏れた光によりユーザに当該隙間の存在を知らせる。これにより、ユーザは、端末保持装置１が被取付面５に正しく固定されているか否かを適切に把握する。ＬＥＤ１４は、本発明における「照射手段」の一例である。なお、ＬＥＤ１４は、スイッチ１８が押下された場合、所定時間だけ点灯した後、消灯してもよい。

　アーム１３は、端末ホルダ３０の背面に設けられた隆起部３０ａに設けられたボールリンク２２と接続する。ボールリンク２２は、アーム１３の上端に取り付けられており、アーム１３に対して端末ホルダ３０を任意の角度で保持する。

　端末装置５０は、端末装置５０本体の前面側であり液晶表示パネルなどの表示部を有する表示面５１と、端末装置５０本体の背面側の背面５２とを備える。通常、端末装置５０は矩形の平板形状に構成されており、表示面５１と背面５２は略平行に作られている。また、端末装置５０は、下端にあるコネクタが端末ホルダ３０の底部３１に設けられた図示しないコネクタにはめ込まれた場合に、給電コネクタ１６と接続する電源から電力の供給を受けて充電を行う。

　端末ホルダ３０には、端末装置５０が装着される。端末ホルダ３０は、端末装置５０を保持する前面側に、底部３１と、前面３３と、一対のアーム３６とを有する。端末装置５０を端末ホルダ３０に装着した際、底部３１は端末装置５０を下方から支持する。アーム３６は、端末装置５０を左右から挟持する。アーム３６は開閉可能に構成されている。図１（ａ）では、アーム３６を閉じた状態を実線で示し、アーム３６を開いた状態を破線３６ｘで示す。アーム３６は閉じた状態で端末装置５０を保持する。アーム３６は、図示しないボタンなどに連動して自動で開閉するように構成してもよく、手動で開閉するように構成してもよい。

　一対のアーム３６の各々は、その先端に、内側、即ち他方のアーム３６側へ向かって延びる爪部３６ａを有する。アーム３６は、爪部３６ａにより、端末装置５０の左右の側部を抱えるように保持する。

　また、端末ホルダ５０の側面には、シガーチャージャーなどの電源と接続するケーブルを差し込む給電コネクタ１６が設けられている。さらに、端末ホルダ３０の内部には、給電コネクタ１６と電気的に接続し、給電コネクタ１６に接続された電源から電力の供給を受けて駆動する基板１５が設けられている。基板１５は、例えば移動体の水平回りの角速度又は加速度の少なくとも一方を検出するジャイロセンサやプロセッサなどを含む。端末ホルダ３０は、本発明における「端末保持部」の一例であり、給電コネクタ１６は、本発明における「供給手段」の一例である。

　［取付部の構造］
　取付部１１は、レバー１７が押し下げられた場合にＬＥＤ１４が発光し、取付面１１０と被取付面５との間に隙間が存在する場合に、当該隙間から光が外部に照射される構造を有する。この取付部１１の構造について、図２、図３を参照して具体的に説明する。なお、以後では、給電コネクタ１６を介してＬＥＤ１４に電力が供給されているものとする。

　図２は、レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられる前の状態を示す取付部１１の断面図である。図２に示すように、収容部１１ａの中央部分には、Ｚ軸正方向に延在する外側円筒部１１ａｘが形成されている。外側円筒部１１ａｘは、Ｚ軸負方向に開口する空洞部１１ａｙが内部に形成されている。空洞部１１ａｙには、ＬＥＤ１４の上方に向けて吸盤部１１ｂから延在する円柱状の内側円筒部１１ｂｙが挿入されている。そして、空洞部１１ａｙ内であって、外側円筒部１１ａｘと内側円筒部１１ｂｙとの間には、バネ部２５が挟み込まれている。バネ部２５には、収容部１１ａと吸盤部１１ｂとを引き離す方向に弾性力が発生する。そして、レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられた場合、それに伴い内側円筒部１１ｂｙとバネ部２５とがＺ軸正方向に引き上げられる。レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられた状態については、図３を参照して後述する。

　また、吸盤部１１ｂの被取付面５と対向する面の外周部分には、吸着材１１ｂｘが貼り付けられている。吸着材１１ｂｘは、端末保持装置１を固定する設置場所に凹凸があった場合でも吸着させることが可能なゲル状吸着材である。また、吸着材１１ｂｘは、被取付面５と完全に密着している状態では、ＬＥＤ１４により照射された場合であっても、当該照射光が取付部１１の外部に漏れないような透過性を有する。吸着材１１ｂｘが被取付面５と対向する面は、図１に示す取付面１１０に相当する。

　さらに、吸盤部１１ｂには、色付きの樹脂などで形成された遮光部１９によって覆われたＬＥＤ１４が嵌め込まれている。吸着部１１ｂとＬＥＤ１４と遮光部１９とは例えば両面テープや接着剤等により互いに固定されている。遮光部１９は、ＬＥＤ１４の被取付面５と対向する底面１４Ｂ以外を覆うように形成されている。これにより、遮光部１９は、ＬＥＤ１４から出射される光が、収容部１１ａと吸盤部１１ｂとの間から外部に漏れるのを防ぐ。

　また、レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられる前では、図２に示すように、収容部１１ａと吸盤部１１ｂとの間には、第１空間部Ｖ１が形成され、吸盤部１１ｂと被取付面５との間には、第２空間部Ｖ２が形成されている。

　図３は、レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられた後の状態を示す取付部１１の断面図である。

　図３に示すように、レバー１７が矢印４１の方向に所定位置まで押し下げる操作（「ロック操作」とも呼ぶ。）がなされた場合、レバー１７が押し下げられる力により、吸盤部１１ｂの内側円筒部１１ｂｙ及びバネ部２５がＺ軸正方向に引き上げられる。これにより、ＬＥＤ１４及び遮光部１９を含む吸盤部１１ｂの中心部分は、第１空間部Ｖ１を狭めるようにＺ軸正方向（即ち矢印４２の方向）に引き上げられる。また、これに伴い、第２空間部Ｖ２は、矢印４２の方向に膨張し、第２空間部Ｖ２内が負圧となる。そして、レバー１７は、所定位置まで押し下げられた状態が維持される。このように、第２空間部Ｖ２が負圧となることで、吸着材１１ｂｘと被取付面５との間の吸着力がより強力となり、吸着材１１ｂｘと被取付面５との間に形成された隙間が消滅する。従って、レバー１７が矢印４１の方向に規定の位置まで押し下げられた場合、端末保持装置１は、被取付面５に強固に固定される。このように、レバー１７、内側円筒部１１ｂｙ及びバネ部２５等は、本発明における「ロック機構」の一例である。

　一方、レバー１７が規定の位置まで十分に押し下げられていない場合など、ロック操作が正常に行われなかった場合、吸着材１１ｂｘと被取付面５との間に隙間が存在する。従って、この場合には、当該隙間から第２空間部Ｖ２へ空気が流入し、上述の負圧状態が形成されない。従って、この場合、端末保持装置１は、十分な吸着力が発生しない状態で被取付面５上に載置され、ロック操作が正常に行われた場合と比較して、被取付面５から外れやすい状態となる。

　また、レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられた場合、レバー１７によりスイッチ１８が押下され、ＬＥＤ１４が発光する。これにより、ＬＥＤ１４の出射光の一部は、吸着材１１ｂｘと被取付面５との間を照射する。従って、吸着材１１ｂｘと被取付面５とが密着している場合には、吸着材１１ｂｘへの照射光は、取付部１１の外部に到達しない。また、ＬＥＤ１４は、遮光部１９により底面１４Ｂ以外が覆われているため、ＬＥＤ１４の出射光は、吸盤部１１ｂが透過性を有する部材であっても、収納部１１ａと吸盤部１１ｂとの間から漏れない。このように、端末保持装置１が正しく被取付面５に取り付けられている場合には、ＬＥＤ１４の出射光は、取付部１１の外部に漏れない。

　一方、レバー１７が規定の位置まで十分に押し下げられていない場合など、ロック操作が正常に行われなかった場合、吸着材１１ｂｘと被取付面５との間に隙間が存在し、ＬＥＤ１４の出射光の一部は、吸着材１１ｂｘと被取付面５とに反射しながら、当該隙間から取付部１１の外部へ漏れる。従って、この場合、ユーザは、吸着材１１ｂｘと被取付面５との間から漏れた光を視認し、端末保持装置１が正しく被取付面５に取り付けられていないことを認識することができる。

　このように、ユーザは、レバー１７を押し下げた後、取付部１１から外部に光が照射されているか否かを確認することで、端末保持装置１が正しく被取付面５に取り付けられたか否かを容易に認識することができる。

　＜第２実施例＞
　図４は、第２実施例において、ロック操作が行われていない状態での取付部１１Ａの構成を示す断面図である。第２実施例では、取付部１１は、被取付面５に両面テープなどにより固定される吸盤取付板２６の被取付面２６Ｕ上に取り付けられる。

　図４に示すように、第２実施例では、ＬＥＤ１４は、吸盤取付板２６に取り付けられている。具体的には、ＬＥＤ１４は、ＬＥＤ１４の上面１４Ｕが吸盤取付板２６の被取付面２６Ｕと略同一平面上となるように、吸盤取付板２６に嵌め込まれている。また、ＬＥＤ１４は、吸盤取付板２６に設けられた図示しない電池などから必要な電力の供給を受けて発光する。また、ＬＥＤ１４の点灯状態及び消灯状態の切り替えは、例えば吸盤取付板２６に設けられたスイッチ（不図示）の操作に基づき実行される。

　図５は、ロック操作が行われた後の取付部１１Ａの構成を示す断面図である。図５に示すように、レバー１７が矢印４１の方向に押し下げられた場合、第１実施例と同様、吸盤部１１ｂの内側円筒部１１ｂｙ及びバネ部２５がＺ軸正方向に引き上げられる。これにより、第２空間部Ｖ２は膨張し、第２空間部Ｖ２内が負圧となるため、取付部１１Ａは、吸盤取付板２６の被取付面２６Ｕ上で強固に固定される。

　また、ＬＥＤ１４が発光した場合、ＬＥＤ１４の出射光の一部は、吸着材１１ｂｘと被取付面２６Ｕとの間に入射する。従って、吸着材１１ｂｘと被取付面２６Ｕとが完全に密着している場合には、吸着材１１ｂｘと被取付面２６Ｕとの間に入射する光は、取付部１１Ａの外部に到達しない。一方、レバー１７が規定の位置まで十分に押し下げられていない場合など、ロック操作が正常に行われていない場合には、吸着材１１ｂｘと被取付面２６Ｕとの間に隙間が存在するため、ＬＥＤ１４の出射光の一部は、吸着材１１ｂｘと吸盤取付板２６との間を反射しながら、当該隙間から外部へ漏れる。

　このように、第２実施例の構成によっても、ユーザは、ロック操作を行った後、取付部１１から外部に光が照射されているか否かを確認することで、端末保持装置１が正しく被取付面２６Ｕに取り付けられたか否かを容易に認識することができる。

　＜変形例＞
　次に、上述の第１実施例及び第２実施例に好適な変形例について説明する。以下の変形例は、組み合わせて上述の各実施例に適用されてもよい。

　（変形例１）
　第１実施例では、ＬＥＤ１４は、レバー１７の状態に応じてオン及びオフが切り替わるスイッチ１８により点灯及び消灯が制御されていた。これに代えて、又は、これに加え、端末装置５０が端末ホルダ３０に載置された場合に、ＬＥＤ１４が所定時間（例えば１０秒）点灯してもよい。この場合、例えば、端末装置５０が載置されたことを検知するスイッチ又はセンサが端末ホルダ３０に設けられ、当該スイッチ等から送信される検知信号に基づき、基板１５のプロセッサ等がＬＥＤ１４の点灯及び消灯を切り替える。これにより、ユーザは、端末装置５０を端末保持装置１に載置する際に、端末ホルダ３０が被取付面５に正しく固定されているか否か認識することができる。この場合、基板１５は、本発明における「制御手段」の一例である。

　また、上記の例において、好適には、端末保持装置１は、ロック操作がされた状態で端末装置５０が載置されたことを検知した場合にのみ、ＬＥＤ１４を点灯させ、ロック操作がされていない状態で端末装置５０が載置されたことを検知した場合には、ＬＥＤ１４を点灯させない。言い換えると、ＬＥＤ１４は、端末装置５０が載置されている場合にのみ、ロック操作によって発光する。

　通常の端末保持装置１及び端末装置５０の取付操作においては、最初に端末保持装置１を車内に取り付けた後、端末保持装置１に端末装置５０を取り付け、それ以降は、端末保持装置１を車内に取り付けたままで、端末装置５０の取り付け及び取外しが行われる。従って、ロック操作がされていない、即ち車内に端末保持装置１が被取付面５に取り付けられていない状態で、端末装置５０が端末保持装置１に取り付けられても、発光する必要がない。その一方、車内に取り付けられた（即ち、ロック操作がされた）端末保持装置１に端末装置５０を取り付ける際には、端末装置５０を端末保持装置１に取り付ける都度、端末保持装置１が被取付面５に正しく固定されているかをチェックできることが望ましい。また、車内に端末保持装置１が取り付いていない状態（即ち、ロック操作がされていない状態）でＬＥＤ１４が発光すると、ユーザがＬＥＤ１４の出射光を直視する可能性があり、目が眩むなどの可能性もある。以上を勘案し、端末保持装置１は、ロック操作がされた状態で端末装置５０が載置されたことを検知した場合にのみ、ＬＥＤ１４を点灯させる。

　他の例では、取付部１１は、図示しない手動用のスイッチを備え、当該スイッチのオン及びオフの操作に基づき、ＬＥＤ１４の点灯及び消灯が切り替わってもよい。

　（変形例２）
　ＬＥＤ１４は、点灯する代わりに点滅してもよい。また、ＬＥＤ１４が点灯又は点滅する際の発光色は、単色に限らず、複数の色が交互に切り替わってもよい。例えば、ＬＥＤ１４は、緑色とオレンジ色とを交互に切り替えて発光してもよい。一般に、ユーザが感知しやすい色は個人差がある。従って、この態様によれば、単色を発光させる場合と比較して、取付部１１から光が照射されていることをユーザにより確実に認知させることができる。

　（変形例３）
　第１実施例において、ＬＥＤ１４は、給電コネクタ１６と接続したシガーチャージャーなどの電源から電力の供給を受ける代わりに、端末ホルダ３０に載置された携帯端末５０から電力の供給を受けて発光してもよい。この場合、端末ホルダ３０に携帯端末５０が載置された場合に、ＬＥＤ１４は点灯する。また、ＬＥＤ１４は、電池から電力の供給を受けて駆動してもよい。

　（変形例４）
　吸着材１１ｂｘは、ＬＥＤ１４に近い内側部分と、ＬＥＤ１４から離れた外側部分とで異なる配色がなされてもよい。図６は、変形例に係る取付部１１Ｂの構造を示す断面図である。図６では、吸着材１１ｂｘは、内側部分に形成された内縁部５０と、外側部分に形成された外縁部５１とを有する。ここで、内縁部５０は、ＬＥＤ１４の光が透過しやすい色、即ち透過性が高い色（例えば透明色）を有し、外縁部５１は、ＬＥＤ１４の色が透過しにくい色、即ち透過性の低い色（例えば黒色）を有する。

　このように、内縁部５０が外縁部５１よりも透過性が高い部材で構成されることで、隙間が形成されているか否かが特に重要な外縁部５１に光を照射しやすくすることができる。また、外縁部５１を透過性が低い色にすることで、外縁部５１と被取付面５との間に隙間が形成されていた場合にのみＬＥＤ１４の出射光を外部に照射させることができる。

　（変形例５）
　図２及び図３に示す取付部１１の構成は、一例であり、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。

　図７及び図８は、変形例に係る取付部１１Ｃの構成を示す断面図である。具体的には、図７は、ロック操作が行われる前の取付部１１Ｃの断面図を示し、図８は、ロック操作後の取付部１１Ｃの断面図を示す。

　図７に示すように、取付部１１Ｃでは、ＬＥＤ１４が吸盤部１１ｂの内部に埋め込まれている。この場合、吸盤部１１ｂは、全体又は少なくともＬＥＤ１４の光路上にあたる部分が透過性を有する部材により形成される。また、吸着材１１ｂｘは、吸盤部１１ｂに嵌め込まれており、吸盤部１１ｂの底面と吸着材１１ｂｘの底面とが略同一面上に形成されている。従って、図７に示すレバー１７が押し下げられる前の状態では、第２空間Ｖ２は形成されていない。

　一方、図８に示すように、レバー１７が押し下げられた後では、吸盤部１１ｂの内側円筒部１１ｂｙ及びバネ部２５がＺ軸正方向に引き上げられるため、真空状態の第２空間Ｖ２が形成される。また、ＬＥＤ１４は、スイッチ１８の押下により発光し、出射された光は、光路上にある吸盤部１１ｂを透過して吸着材１１ｂｘと被取付面５との間に入射する。

　従って、取付部１１Ｃの構成によっても、ユーザは、ロック操作後、取付部１１から外部に光が照射されているか否かを確認することで、端末保持装置１が正しく被取付面５に取り付けられたか否かを容易に認識することができる。

　本発明は、各種の端末装置を保持する端末保持装置、及び、端末保持装置等に用いられる吸盤に利用することができる。

　１　端末保持装置
　５　被取付部
　１１　取付部
　１３　アーム
　３０　端末ホルダ
　５０　端末装置

Claims

　端末を保持する端末保持部と、
　前記端末保持部を被取付面に取り付けるための取付面を有する取付手段と、
　前記被取付面と前記取付面との間で光を発生させる照射手段と、
　電力を前記照射手段に供給するための供給手段と、
　を有することを特徴とする端末保持装置。
　前記照射手段の点灯及び消灯を制御する制御手段を有し、
　前記制御手段は、前記端末が前記端末保持部に保持されたことを検出した場合に、所定時間にわたって前記照射手段を点灯又は点滅させることを特徴とする請求項１に記載の端末保持装置。
　前記取付面と被取付面とを吸着させるロック機構を有し、
　前記照射手段は、前記ロック機構により前記取付面が前記被取付面に吸着させられたときに、前記照射手段を点灯又は点滅させることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の端末保持装置。
　ロック操作によって前記取付面と被取付面とを吸着させるロック機構を有し、
　前記照射手段は、前記ロック操作がされた状態で前記端末が前記端末保持部に保持されたことを検出した場合に、前記照射手段を点灯又は点滅させ、前記ロック操作がされていない状態で前記端末が前記端末保持部に保持されたことを検出した場合には、前記照射手段を点灯又は点滅させないことを特徴とする請求項２に記載の端末保持装置。
　前記照射手段は、前記取付手段内に設けられ、かつ、前記取付面側を除いて周囲を覆われて固定されていることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれか一項に記載の端末保持装置。
　前記取付手段は吸盤であることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれか一項に記載の端末保持装置。
　前記端末保持部は、前記端末と電気的に接続し、
　前記供給手段は、前記端末の有する電力を前記照射手段に供給することを特徴とする請求項１乃至６のいずれか一項に記載の端末保持装置。
　前記照射手段は、複数の色を交互に点灯又は点滅させることを特徴とする請求項１乃至請求項７のいずれか一項に記載の端末保持装置。
　前記取付手段の前記取付面には、前記被取付面に吸着するための吸着材が設けられ、
　前記吸着材のうち前記照射手段に近い内側部分は、当該内側部分よりも前記照射手段から離れた前記吸着材の外側部分よりも、透過性が高いことを特徴とする請求項１乃至８のいずれか一項に記載の端末保持装置。
　被取付面に取り付けるための取付面を有する吸盤と、
　前記被取付面と前記取付面との間で光を発生させる照射手段と、
を有することを特徴とする取付用吸盤。