WO2013114756A1

WO2013114756A1 - 流体ポンプ用の羽根部材

Info

Publication number: WO2013114756A1
Application number: PCT/JP2012/082921
Authority: WO
Inventors: 駒井健一; 山▲崎▼修平; 橋口逸朗
Original assignee: アイシン精機株式会社
Priority date: 2012-02-02
Filing date: 2012-12-19
Publication date: 2013-08-08
Also published as: CN204113730U; JP2013160096A; US20150023798A1

Abstract

　流体の搬送性能に優れたポンプの羽根部材を合理的に得る。流体ポンプ用の羽根部材を構成するのに、回転軸芯を中心に筒状に形成された筒状部と、筒状部のうち回転軸芯に沿った一方の端部から回転軸芯の径方向外方に突出し、周方向に沿って複数設けられる基部と、基部の夫々から回転軸芯に沿って一方向に曲げられた屈曲部と、隣り合う基部の根元部どうしの境界位置に設けたホール部とを備え、ホール部から屈曲部の先端に至る立上り縁部と、ホール部から基部の先端に至る張出し縁部とを、共通の切断部位によって形成した。

Description

流体ポンプ用の羽根部材

　本発明は、例えば自動車のエンジンに冷却水を循環させるウォータポンプ等の羽根部材に関し、具体的には、回転軸に取り付けられる筒状部と当該筒状部から径方向に張り出す複数の羽根部とを一枚の板部材から折り曲げて形成した羽根部材に関するものである。

　このような羽根部材は、例えば自身の回転によって流体を回転軸芯の方向に沿って吸い込み、この流体に遠心力を付与して流体を羽根部材の外周側に流動させる。自動車のエンジンにあっては、このようなウォータポンプに動力損失が生じると、車両全体の燃費低下の原因となる。よって、ポンプの動力損失は極力少なくするよう例えば羽根部材の枚数を増加させる等の工夫がなされる。

　このような羽根部材は、一枚の金属板で構成されたワークに対して打抜加工やプレス加工を施して形成されることが多い。ただし、加工に際して工具とワークとの干渉を避けたり、工具による押さえ代を確保したりする必要があるため、得られる羽根部材の形状は加工上の制約を受ける。例えば、羽根部の先端を折り曲げ加工する場合には、一枚のワークの周方向に沿って設ける羽根部の枚数を決定すれば、折り曲げ部分として利用できる領域も特定される。その場合、羽根部の枚数と一枚の羽根部の面積とは相反することとなり、羽根部の枚数と羽根部の面積とを双方とも増やすことはできず、ポンプ性能を高めるにも限界がある。

　この点を改善すべく、例えば特許文献１に示すように、数枚の羽根部を有する羽根部材を複数用意しておき、それぞれの羽根部材の羽根部どうしを円周方向に異なる状態に配置して双方の羽根部材を結合するものがある。このように構成することで、羽根部の合計面積を増大させ、ポンプの性能を高く維持しようとしている。

特開２００７－４０２１０号公報　（〔００１０〕～〔００１１〕段落）

　しかしながら、上記従来の羽根部材の場合、複数の羽根部材を結合する際に、異なる部材どうしの位置合わせ作業が煩雑になる。また、相対位置に誤差を含んだまま結合されるとポンプ性能が十分に発揮できない場合がある。さらに、上記従来技術では夫々の羽根部材どうしの結合を溶接により行っているが、溶接作業そのものの品質管理が難しいうえ、ポンプの使用に際して溶接箇所から疲労などによる不具合が生じる虞もある。
　以上のごとく従来の技術では、高性能の羽根部材を合理的に得るには未だ解決すべき問題があった。

　本発明はこれら不都合を解消するためのものであり、その主な目的は、流体の搬送性能に優れたポンプの羽根部材を合理的に得ることにある。

〔第１の特徴構成〕
　本発明に係る流体ポンプ用の羽根部材の第１特徴構成は、回転軸芯を中心に形成された筒状部と、前記筒状部のうち前記回転軸芯に沿った一方の端部から前記回転軸芯の径方向外方に突出し、周方向に沿って複数設けられる基部と、前記基部の夫々から前記回転軸芯に沿って一方向に曲げられた屈曲部と、隣り合う前記基部の根元部どうしの境界位置に設けたホール部とを備え、前記ホール部から前記屈曲部の先端に至る立上り縁部と、前記ホール部から前記基部の先端に至る張出し縁部とを、共通の切断部位によって形成した点にある。

〔作用効果〕
　本構成の羽根部材では、屈曲部に形成される立上り縁部と、基部に形成される張出し縁部とが、共通の切断部位によって形成されている。これは、本構成においては、ワークの切断と曲げ加工とが同時に行なわれることに基づく。つまり、径方向外方に突出する基部に設けられた張出し縁部と、基部から回転軸芯に沿う状態に曲げられた屈曲部の立上り縁部とに、ワークの切断部がそのまま残される。
　このように、隣り合う部位の夫々に切断部が残るように構成した結果、基部と屈曲部とからなる羽根部を周方向に沿って最も高密度に配置することができる。よって、羽根部の枚数を増大させ、あるいは、羽根部の面積をより大きく確保して高効率の羽根部材を得ることができる。

　また、本構成の羽根部材では、隣り合う基部の根元部どうしの境界位置にホール部を設けてある。その結果、基部から屈曲部を曲げ加工する際や羽根部材が回転する際などに、基部の根元部位に応力が集中するのを防止する。特に、本発明の場合、隣り合う基部から屈曲部を切離しつつ立ち上げる切起こし作業を行なうから、このときの切断線が筒状部の側まで進展し過ぎるのをホール部によって有効に防止することができる。

〔第２の特徴構成〕
　本発明に係る羽根部材の第２の特徴構成は、前記屈曲部が、前記立上り縁部の先端部に当該立上り縁部と交差する立上り先端縁部を備えると共に、前記基部が、前記張出し縁部の先端部に当該張出し縁部と交差する張出し先端縁部を備え、前記立上り縁部および前記張出し縁部のうち長さの短い方の縁部において、当該縁部とこれに交差する先端縁部とのなす角度を鈍角に構成した点にある。

〔作用効果〕
　本構成のごとく、立上り縁部の長さと張出し縁部の長さとが異なる場合、屈曲部が基部から切り起こされる前のワークにおいては、例えば基部の張出し先端縁部が屈曲部の立上り縁部の途中の位置に交差する状態となる。このとき、基部のうち張出し縁部と張出し先端縁部とのなす角度が鈍角に形成してあるから、その外角、即ち屈曲部の立上り縁部と基部の張出し先端縁部とのなす角度が鋭角になる。本発明の羽根部材は、立上り縁部をワークから直に切り起こすから、切起しの開始位置がこのように鋭角に構成してあれば、切起こしに際して最初の切れ込みが生じ易い。よって、本構成であれば、ワークの切起し作業が極めて円滑なものとなる。

〔第３の特徴構成〕
　本発明に係る羽根部材の第３の特徴構成は、前記張出し縁部の長さに対して前記立上り縁部の長さを長く構成した点にある。

〔作用効果〕
　本構成のごとく、立上り縁部の長さを長くすることで、切起こし作業を行う前のワークにおいては、基部に対して屈曲部が径方向外方に突出することとなる。つまり、屈曲部となる側の長さが基部となる側の長さよりも長くなる。羽根部の形成に際しては、屈曲部の先端部から順次曲げ始めるから、この曲がった部位が基部の張出し先端縁部に達したときには、基部と屈曲部とのせん断方向への相対速度が所定の速度に高まっている。よって、切起こしの開始位置においてワークへの切れ込み発生・進展が容易となり、切起こし作業がより円滑なものとなる。

〔第４の特徴構成〕
　本発明に係る羽根部材の第４の特徴構成は、前記ホール部から外周に向けて直線状の切起し線が設定され、該切起し線によりワークが切り起こされて、一方の縁部が前記立ち上り縁部となり、他方の縁部が前記張出し縁部となる点にある。

〔作用効果〕
　本構成の如く、ホール部から外周に向けて直線状の切起し線が設定され、該切起し線によりワークが切り起こされることで、回転軸芯に沿う屈曲部の立上り縁部と、ホール部から外周に向けて張り出される張出し縁部とを容易に形成することができる。

〔第５の特徴構成〕
　本発明に係る羽根部材の第５の特徴構成は、前記切起し線の線径が、前記ホール部の孔径よりも小さい点にある。

〔作用効果〕
　本構成の如く、切起し線の線径が、ホール部の孔径よりも小さいことで、基部と屈曲部とからなる羽根部を周方向に沿って高密度に配置することができる。

は、本発明に係る羽根部材を用いた流体ポンプの概要を示す正面図である。は、流体ポンプの概要を示す側断面図である。は、本発明に係る羽根部材を示す斜視図である。は、本発明に係る羽根部材を示す平面図である。は、羽根部を切り起こす前のワークの外観を示す平面図である。

（概要）
　本発明に係る羽根部材１は、例えば自動車のエンジンＥに用いられるウォータポンプＰ等に装着される。当該羽根部材１は、中心側の筒状部２と、この筒状部２から回転軸芯Ｘに対して径方向外方に突出した複数の基部３と、この基部３の夫々から回転軸芯Ｘに沿って一方向に曲げられた屈曲部４とを備えており、これらの部材が一体に構成されている。これら基部３と屈曲部４とで一枚の羽根部Ｈが形成される。以下、図面を参照しながら当該羽根部材１について説明する。

　図１は、当該羽根部材１が設けられた自動車用のウォータポンプＰを羽根部材１の側から見た様子を示す。また、図２は、当該ウォータポンプＰを側面から見た断面図である。ウォータポンプＰを構成するポンプボディ５には、羽根部材１を取り付ける回転軸６が軸受７によって軸支されている。羽根部材１は、回転軸６に対してカシメ・ボルト締結・溶接等の適宜の方法によって固定される。回転軸６のうちこの軸支位置とは異なる位置にはシール部材８が装着されており、ポンプボディ５と回転軸６との間から流体である冷却液が漏洩するのを防止している。羽根部材１の周囲には、流体を目的の部位に供給する流体供給路９と、この流体供給路９に流体を吐出する吐出口１０とを備えている。さらに、この吐出口１０に向けて流体を流すべく、羽根部材１の回転によって遠心力を付与された流体が循環流通する吐出流路１１が羽根部材１の周囲に設けられている。

　回転軸６の端部のうち、羽根部材１が設けられた側とは反対の端部にはクランクシャフトからの回転を入力するプーリ１２を設けてある。この例のウォータポンプＰは所謂機械駆動式であり、エンジンＥの作動中にはウォータポンプＰは常に駆動される。シール部材８の外側には、シール部材８からエンジンＥの外部に漏れ出た冷却水を一旦貯留する流体貯留室１３を設けてある。この流体貯留室１３のうち貯留する液面より上方位置には、流体貯留室１３に溜まった冷却水を外部に蒸発させる開口部１４が形成してある。これにより、漏れ出た冷却水によってエンジンＥの外面が汚れるのを防止している。ポンプボディ５は、エンジンＥの本体に対して例えば複数のボルトによって締結される。

　本発明に係る羽根部材１の形状を図３乃至図５に示す。
　羽根部材１の中央位置には、回転軸芯Ｘの周りに筒状をなす筒状部２が形成してある。筒状部２のうち回転軸芯Ｘに沿った一方の端部から回転軸芯Ｘの径方向外方には複数の基部３を突出形成してある。この基部３は、回転軸芯Ｘに垂直な平面内に形成してあり、周方向に沿って均等に配置してある。
　基部３の夫々からは回転軸芯Ｘの方向に折り曲げられた屈曲部４が延設してある。この屈曲部４は、回転によって流体に遠心力を付与する部位である。当該屈曲部４は、回転軸芯Ｘに近い側から外周側に掛けて緩やかにカーブしてある。これにより、流体に対して効果的に遠心力を付与することができる。

　隣り合う基部３どうしの境界位置には円形のホール部１５を形成してある。このホール部１５は、後述するように屈曲部４を切起こしする際に、ワークＷの切断部が筒状部２の側に進展し過ぎるのを防止する機能を有する。また、ウォータポンプＰの運転に際して、流体による外力が羽根部材１に加わり、繰り返しの曲げ変形が羽根部材１に生じる場合に、筒状部２に疲労亀裂が進展するのを防止する。

　本発明の羽根部材１は、上記ホール部１５を挟んで隣り合う羽根部Ｈが略接する状態に形成されている。これは、後述するように屈曲部４が切起こしによって形成されるからであり、つまり、一方の屈曲部４が切起こしされるまで、隣り合う基部３どうしは一体に連接された状態にある。よって、屈曲部４を加工した後の状態においては、双方の羽根部Ｈは、元は一つの部材から互いに分離した切断部を備えている。このような特徴構成は、従来の、羽根部どうしの間に幅広の打抜溝部を形成していた構成とは大きく異なる。

　本発明の構成であれば、ワークＷの面積を全て羽根部材１として利用することができるから、羽根部材１の有効面積を最も広く確保することができる。羽根部のデザインとしては、一枚の羽根部Ｈの面積を増加してもよいし、羽根部Ｈの枚数を増加してもよく、羽根部材１の設計の自由度が高まる。その結果、流体の吐出量や吐出圧を十分に確保することができ、ウォータポンプＰの搬送効率を向上させることができる。従って、羽根部材１の径長さを短くする等してウォータポンプＰの動力損失を低減し、エンジンＥの燃費向上を実現することができる。

　〔羽根部材の形成手法〕
　図５には、屈曲部４を切り起こす前のワークＷの外観を示す。この状態で、中央の筒状部２は既に絞り加工されている。また、合計八つのホール部１５を既に加工済みである。図５では、隣り合う羽根部Ｈどうしの境界に切起し線１６を記載してあるが、現実のワークＷではこのような線は設けない。

　ワークＷは略八角形の形状をなす。一つの羽根部Ｈに注目すると、ホール部１５から外周に向けて直線状の切起し線１６が設定される。切起し線１６によってワークＷが切り起こされた後には、回転方向上手側の縁部（一方の縁部）が立上り縁部１８となり、矢印で示す回転方向下手側の縁部（他方の縁部）が張出し縁部１７となる。これら張出し縁部１７と立上り縁部１８とは、元のワークＷの状態では連続していた部位である、共通の切断部位によって形成される。ここで、切起し線１６の線径は、ホール部１５の孔径よりも小さい。張出し縁部１７の外周側端部から回転方向下手側に向けて略直線状の張出し先端縁部１９が形成してある。この張出し先端縁部１９は、切起こしが終了した段階で、一部が屈曲部４の一部となり、残りは基部３の一部となる。
　一方、立上り縁部１８の外周側端部から回転方向上手側に向けて、やはり略直線状の立上り先端縁部２０が形成してある。この立上り先端縁部２０は、切起こしが終了した状態では、羽根部材１の軸芯方向に沿った先端部の縁部を構成する。

　切起こしに際しては、図示は両略するが、図５に示すワークＷを切起こし用の金型にセットする。当該セットに際しては、筒状部２を下側金型の凸部に外装するなどして位置固定する。このワークＷに対して上側金型を当接させる。上側金型は、各基部３に対し、例えば図４および図５に破線で囲んだ押え領域２１に当接する。その状態で、立上り先端縁部２０を下側金型によって上方金型の側に押し上げる。これにより、当初一体であった隣接する基部３どうしが切り離され、一方が折り曲げられて屈曲部４となる。
　屈曲部４は切起し線１６に対して略直角の面を有する状態に曲げ加工すると加工そのものが容易となる。また、屈曲部４は、流体の搬送効率を向上させるために所定の曲面を備えて構成する。当該曲面は、下側金型と上側金型とが当該屈曲部４を構成するワークＷを挟持する状態に型締めされる際に形成される。

　切起こし前のワークＷの形状に注目すると、図５に示すように、隣り合う基部３と屈曲部４とは切断部を挟んで径方向に異なる長さに構成してある。この例では、屈曲部４となる側の長さが基部３となる側の長さよりも長く構成してある。このように長さを異ならせることで切欠部２２を形成することができる。本発明では、屈曲部４の曲げ加工に際して切起し線１６に沿ってワークＷを切り起こす。その際、切欠部２２を形成すると共に、さらに屈曲部４の側を長く形成しておく。本構成であれば、ワークＷを上型と下型とでプレスして屈曲部４を切起こし加工する際には、屈曲部４は先端部から順次曲がり始める。この曲がった部位が基部３の張出し先端縁部１９に達したときには、基部３と屈曲部４とのせん断方向への相対速度が所定の速度に高まっている。よって、切欠部２２の形成の効果とあいまって切起こしの開始位置における切れ込みの発生・進展が容易となる。このため、切起し作業がより円滑なものとなる。

　切欠部２２の角度は、切れ込みを形成し易くするために鋭角に形成する。そのために、本実施形態では、基部３となる側の角部の角度を鈍角に形成する。図５に示すように、切断された後に屈曲部４の側の縁部となる部位を立上り縁部１８とし、基部３の側の縁部を張出し縁部１７とすると、本実施形態では張出し縁部１７の長さを立上り縁部１８の長さよりも長く構成してある。切欠部２２を形成するためには双方の縁部の長さを不均一に構成しておくとよいが、ここでは屈曲部４の面積をより多く確保するために立上り縁部１８を長く形成してある。
　このように構成する結果、張出し縁部１７と、この張出し縁部１７から交差する方向に延出する張出し先端縁部１９との角度が鈍角となる。

　尚、立上り縁部１８の先端からは、この立上り縁部１８から交差する方向に延出する立上り先端縁部２０が形成されている。この立上り先端縁部２０は、屈曲部４が切起こし形成された際には、回転軸芯Ｘに沿った一方側の縁部となる。立上り縁部１８と立上り先端縁部２０とで形成される角度を適宜設定することで、完成した羽根部材１を回転軸芯Ｘに対して直角方向から見た場合の立上り先端縁部２０の傾斜角度２３（図２参照）を所定の角度に設定することができる。この傾斜角度２３は、例えばエンジンＥの側に当該羽根部材１に近接する壁部を形成する場合等に、流体の流通空間の形状を特定するのに重要となる。前記傾斜角度２３は、羽根部材１のサイズや、搬送する流体の流れる方向、流体の粘度、或いは、羽根部材１の回転速度等によって最適な値に設定する。
　尚、図５では、立上り先端縁部２０は直線状に形成してあるが、これを曲線状に形成し、完成した羽根部材１において径方向の外方ほど傾斜が緩くなるように構成してもよい。

　本発明の羽根部材は、例えば、自動車用のエンジンに用いるウォータポンプの他、各種の流体ポンプの羽根部材として適用可能である。

Claims

　回転軸芯を中心に筒状に形成された筒状部と、
　前記筒状部のうち前記回転軸芯に沿った一方の端部から前記回転軸芯の径方向外方に突出し、周方向に沿って複数設けられる基部と、
　前記基部の夫々から前記回転軸芯に沿って一方向に曲げられた屈曲部と、
　隣り合う前記基部の根元部どうしの境界位置に設けたホール部とを備え、
　前記ホール部から前記屈曲部の先端に至る立上り縁部と、前記ホール部から前記基部の先端に至る張出し縁部とを、共通の切断部位によって形成してある流体ポンプ用の羽根部材。
　前記屈曲部が、前記立上り縁部の先端部に当該立上り縁部と交差する立上り先端縁部を備えると共に、
　前記基部が、前記張出し縁部の先端部に当該張出し縁部と交差する張出し先端縁部を備え、
　前記立上り縁部および前記張出し縁部のうち長さの短い方の縁部において、当該縁部とこれに交差する先端縁部とのなす角度を鈍角に構成してある請求項１に記載の流体ポンプ用の羽根部材。
　前記張出し縁部の長さに対して前記立上り縁部の長さを長く構成してある請求項２に記載の流体ポンプ用の羽根部材。
　前記ホール部から外周に向けて直線状の切起し線が設定され、
　該切起し線によりワークが切り起こされて、一方の縁部が前記立ち上り縁部となり、他方の縁部が前記張出し縁部となる請求項１に記載の流体ポンプ用の羽根部材。
　前記切起し線の線径が、前記ホール部の孔径よりも小さい請求項４に記載の流体ポンプ用の羽根部材。