WO2012157601A1

WO2012157601A1 - 液晶表示装置

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Publication number: WO2012157601A1
Application number: PCT/JP2012/062281
Authority: WO
Inventors: 中村　仁; 榎本　弘美
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2011-05-19
Filing date: 2012-05-14
Publication date: 2012-11-22
Also published as: CN103534637A; CN103534637B; US20140313451A1

Abstract

　液晶表示装置（１０１）は、表示領域（１）を有し、２枚の基板（２１，２２）を含む液晶表示パネル（３）と、粘着シート（４）を介することによって液晶表示パネル（３）に重ねて貼り付けられたカバー透明部材（５）とを備える。カバー透明部材（５）は、外縁近傍に額縁領域（２）を有する。額縁領域（２）には、液晶表示パネル（３）の２枚の基板（２１，２２）のいずれかの表面に付着するように膜状に配置されたいずれかの部材である第１基準部材と同じ材料によってカバー透明部材（５）に形成された発色被膜（６）が設けられている。粘着シート（４）は発色被膜（６）に接するようにしてカバー透明部材（５）を覆う。

Description

液晶表示装置

　本発明は、液晶表示装置に関するものである。

　液晶層を挟み込むように２枚のガラス基板を貼り合わせたものを「液晶表示パネル」というものとする。液晶表示パネルは、たとえば特開２００８－１７６２３７号公報（特許文献１）に示される。さらに、液晶表示パネルの表面にカバーガラスを貼り付け、外観を整えた液晶表示装置が知られている。このような液晶表示装置の外観のいわゆる額縁領域に一定の色が付される場合がある。たとえば黒色が付される。

　従来技術に基づく液晶表示装置の額縁領域近傍の構造の一例を図８に示す。液晶表示パネル３の表面に粘着テープ７４を介してカバーガラス７５が貼られている。この液晶表示装置９０１は、表示領域１を有する。表示領域１の外側は額縁領域２となっている。カバーガラス７５の裏面のうち額縁領域２に対応する部分には、印刷によって黒色領域が形成される。印刷によって黒色領域を形成した場合、塗料層７６が形成されることとなる。塗料層７６の厚みは１０μｍ程度となる。

　黒色領域が印刷されたカバーガラス７５は、粘着テープ７４によってカバーガラス７５が液晶表示パネル３に貼り付けられる。この際に、カバーガラス７５は塗料層７６が形成された側の面が液晶表示パネル３側となるように配置される。

特開２００８－１７６２３７号公報

　額縁部分に印刷した黒色領域の塗料層７６が約１０μｍの厚みを有することにより、塗料層７６の端は約１０μｍの段差となる。カバーガラス７５に粘着テープ７４を貼り付けた際には、図８に示すように、この段差に粘着テープ７４が追従し切れず微小な空間が生じてしまう。この微小な空間は気泡７７となる。気泡７７が広がれば、気泡７７は表示領域１にも入り込むので、表示品位を劣化させる。また、気泡７７があることによって外観が悪化し、液晶表示装置９０１としては不良品となるので、歩留まりの低下につながる。

　そこで、本発明は、液晶表示パネルの表面にカバーとなる透明部材を貼り付けても表示品位や歩留まりを低下させるような気泡が生じにくい液晶表示装置を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するため、本発明に基づく液晶表示装置は、表示領域を有し、２枚の基板を含む液晶表示パネルと、粘着シートを介することによって上記液晶表示パネルに重ねて貼り付けられたカバー透明部材とを備える。上記カバー透明部材は、外縁近傍に額縁領域を有する。上記額縁領域には、上記液晶表示パネルの上記２枚の基板のいずれかの表面に付着するように膜状に配置されたいずれかの部材である第１基準部材と同じ材料によって上記カバー透明部材に形成された発色被膜が設けられる。上記粘着シートは上記発色被膜に接するようにして上記カバー透明部材を覆う。

　本発明によれば、液晶表示パネルの基板の表面に第１基準部材を形成する際に使用するのと同じ工程を用いて、発色被膜をきわめて薄く形成することができるので、段差は小さくなり、粘着シートが発色被膜に接するように貼り付けられたとしても、気泡は生じにくくなる。

本発明に基づく実施の形態１における液晶表示装置の斜視図である。本発明に基づく実施の形態１における液晶表示装置の額縁領域近傍の断面図である。本発明に基づく実施の形態１における液晶表示装置に含まれる基板の表面の平面図である。本発明に基づく実施の形態２における液晶表示装置の斜視図である。本発明に基づく実施の形態２における液晶表示装置の額縁領域近傍の断面図である。本発明に基づく実施の形態２における液晶表示装置に用いられるカバー透明部材の裏面の額縁領域近傍の処理の第１段階の断面図である。本発明に基づく実施の形態２における液晶表示装置に用いられるカバー透明部材の裏面の額縁領域近傍の処理の第２段階の断面図である。従来技術に基づく液晶表示装置の額縁領域近傍の断面図である。

　（実施の形態１）
　図１～図３を参照して、本発明に基づく実施の形態１における液晶表示装置について説明する。本実施の形態における液晶表示装置１０１の全体を図１に示す。この液晶表示装置１０１は、表示領域１を有し、２枚の基板２１，２２を含む液晶表示パネル３と、粘着シート４を介することによって液晶表示パネル３に重ねて貼り付けられたカバー透明部材５とを備える。カバー透明部材５は、外縁近傍に額縁領域２を有する。液晶表示装置１０１の額縁領域２近傍の断面図を図２に示す。額縁領域２には、液晶表示パネル３の２枚の基板２１，２２のいずれかの表面に付着するように膜状に配置されたいずれかの部材である第１基準部材と同じ材料によってカバー透明部材５に形成された発色被膜６が設けられている。粘着シート４は発色被膜６に接するようにしてカバー透明部材５を覆う。

　液晶表示パネル３は、２枚の基板２１，２２の間に液晶層２３を備え、液晶層２３はシール剤２４によって取り囲まれている。２枚の基板２１，２２はガラス基板であってよい。たとえば基板２１はいわゆるＴＦＴ基板であって、基板２２はいわゆるカラーフィルタ基板であるものとする。第１基準部材は図２では図示されていないが、一般的な液晶表示パネル３の構造として公知な部材のいずれかを第１基準部材とすることができる。たとえば、図３に示すように、基板２２の液晶層２３側の表面には、インクジェット方式などによって印刷されたカラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂが配置されている。カラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂを互いに隔てるようにブラックマトリックス４２が格子状に形成される。ブラックマトリックス４２は遮光膜の役割を果たすものであって、スパッタリングによって金属膜として形成される。ブラックマトリックス４２の材料はたとえばクロムである。

　カバー透明部材５はたとえばガラスからなる板材であってよい。カバー透明部材５はいわゆるカバーガラスであってよい。

　粘着シート４は粘着テープであってもよい。粘着シート４は、カバー透明部材５と液晶表示パネル３とを接合するためのものであればよく、テープ状のものとは限らないので、ここでは、粘着シート４としている。

　第１基準部材はブラックマトリックス４２であってよい。たとえば基板２２におけるブラックマトリックス４２の形成がクロムのスパッタリングで行なわれる場合、カバー透明部材５への発色被膜６の形成も、同じくクロムのスパッタリングで行なえばよい。

　本実施の形態では、カバー透明部材５の額縁領域２には、液晶表示パネル３の第１基準部材と同じ材料によってカバー透明部材５に形成された発色被膜６が設けられているので、このような発色被膜６は、液晶表示パネル３の基板の表面に第１基準部材を形成する際に使用するのと同じ工程を応用することができ、好都合である。場合によっては、同じ装置を転用することができる可能性もある。液晶表示パネル３の基板に形成する膜は、従来の液晶表示装置９０１でカバーガラス７５に通常の印刷によって形成されていた塗料層７６の厚みより薄く形成されるので、発色被膜６をきわめて薄く形成することができる。たとえば第１基準部材がブラックマトリックス４２であれば、発色被膜６の厚みは１００ｎｍとすることができる。これは従来の塗料層７６の１／１００の厚みに相当する。

　なお、発色被膜６の色は黒色とは限らず、さまざまな色がありうる。
　このように額縁領域２においてカバー透明部材５の裏面に形成される層を、従来の塗料層７６に比べて薄くすることができるので、段差は小さくなり、図２に示すように、粘着シート４が発色被膜６に接するように貼り付けられたとしても気泡は生じにくくなる。

　液晶表示装置１０１は、液晶表示パネルの表面にカバーとなる透明部材を貼り付けても表示品位や歩留まりを低下させるような気泡が生じにくいものとすることができる。

　なお、本実施の形態でもある程度述べたように、液晶表示パネル３が備える２枚の基板２１，２２のうち１枚は、表示領域１内に配列された複数の画素の各々に対応してカラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂがブラックマトリックス４２によって互いに隔てられるように形成されたカラーフィルタ基板であり、前記第１基準部材は、カラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂまたはブラックマトリックス４２であることが好ましい。この構成を採用することにより、カラーフィルタ基板にカラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂまたはブラックマトリックス４２を形成するための装置や工程を転用して、カバー透明部材５の裏面に発色被膜６を形成することができるので、好ましい。

　第１基準部材がカラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂのうちのいずれか１種類であってもよく、その場合は、液晶表示装置１０１の額縁領域２はたとえば赤、緑、青などの色を呈することとなる。第１基準部材がカラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂのうちの２種類以上であってもよく、その場合は、液晶表示装置１０１の額縁領域２は赤、緑、青のうちの２以上の色を混在させて配置した模様とすることができる。

　なお、本実施の形態では、カバー透明部材５は、ガラス製の板材であるものとしたが、ガラス製の板材の代わりに樹脂を主材料とする板材としてもよい。その場合、割れにくいという利点を有する。さらに、カバー透明部材５は、アクリル板であってもよい。アクリル板であれば、安価であり、軽量化でき、割れにくいので、好ましい。

　（実施の形態２）
　図４、図５を参照して、本発明に基づく実施の形態２における液晶表示装置について説明する。本実施の形態における液晶表示装置１０２の全体を図４に示す。本実施の形態における液晶表示装置１０２は、基本的に実施の形態１で説明した液晶表示装置１０１と同様であるが、異なる点として、識別情報表示部８を有する。液晶表示装置１０２の額縁領域２近傍の断面図を図５に示す。液晶表示装置１０２においては、カバー透明部材５は、額縁領域２に識別情報表示部８を有する。識別情報表示部８は、液晶表示パネル３の２枚の基板２１，２２のいずれかの表面に付着するように配置されたいずれかの材料である第２基準部材と同じ材料によって、カバー透明部材５の発色被膜６と同じ側の面においてカバー透明部材５に直接付着するように形成された被膜である。図４に示した例では、識別情報表示部８は、文字を表示したものであるが、識別情報表示部８としては、文字に限らず、記号、マーク、絵などであってもよい。図４、図５に示した例では、被膜が文字列となる形状に形成され、この液晶表示装置のメーカー名を表示している。

　本実施の形態では、カバー透明部材５の額縁領域２には、液晶表示パネル３の第２基準部材と同じ材料によって識別情報表示部８が設けられているので、このような識別情報表示部８は、液晶表示パネル３の基板の表面に第２基準部材を形成する際に使用するのと同じ工程を応用することができ、好都合である。場合によっては、同じ装置を転用することができる可能性もある。

　たとえば第２基準部材がいわゆるゲート電極であってもよい。あるいは、たとえば第２基準部材がカラーフィルタであってもよい。これらの膜はいずれもきわめて薄く形成されるので、カバー透明部材５の裏面における段差は大きくならず、図５に示すように粘着シート４が発色被膜６に接するように貼り付けられたとしても、気泡は生じにくくなる。したがって、液晶表示装置１０２は、液晶表示パネルの表面にカバーとなる透明部材を貼り付けても表示品位や歩留まりを低下させるような気泡が生じにくいものとすることができる。

　なお、本実施の形態でもある程度述べたように、液晶表示パネル３が備える２枚の基板２１，２２のうち１枚は、表示領域１内に配列された複数の画素のうち少なくとも１つに対応して薄膜トランジスタが設けられたＴＦＴ基板であり、前記薄膜トランジスタはゲート電極を有し、前記第２基準部材は、前記ゲート電極であることが好ましい。この構成を採用することにより、ＴＦＴ基板にゲート電極を形成するための装置や工程を転用して、カバー透明部材５の裏面に識別情報表示部８を形成することができるので、好ましい。ＴＦＴ基板の表面にのちにゲート電極となるべき層を形成する際に同時に形成される金属層を総称して「ゲートメタル」とも呼ばれるが、ゲートメタルを形成する装置や工程を転用してカバー透明部材５の裏面に識別情報表示部８を形成することによって、きわめて薄く識別情報表示部８を形成することができる。

　第２基準部材がカラーフィルタである場合も同様である。第２基準部材はカラーフィルタ４１ｒ，４１ｇ，４１ｂのうちのいずれか１種類であってもよく、複数種類であってもよい。識別情報表示部８にどのような色を出すべきであるかによって適宜選択すればよい。

　なお、選択の仕方によっては、第２基準部材が第１基準部材よりも厚いこともありうる。その場合、第１基準部材と同じ材料によって形成される発色被膜６と、第２基準部材と同じ材料によって形成される識別情報表示部８とでは、後者の方が厚くなることがありうる。図５に示した例では発色被膜６が識別情報表示部８を覆い隠しているが、識別情報表示部８の方が発色被膜６より厚くなった場合にはこのように覆い隠すことができないこともありうる。この場合、たとえば、識別情報表示部８を先に形成し、さらに発色被膜６を形成した直後の時点では、図６に示すようになる。このような場合には、図６に示した状態で、カバー透明部材５の裏面に若干の研磨を施せばよい。その結果、図７に示すように、識別情報表示部８を覆っていた発色被膜６は除去され、識別情報表示部８と発色被膜６とがほぼつらいちの状態となる。このように処理をしてから粘着シート４でカバー透明部材５と液晶表示パネル３とを貼り合わせればよい。識別情報表示部８は発色被膜６によって覆われていないので、識別情報表示部８が透光性を有する場合には、識別情報表示部８は透き通って見えることとなる。

　液晶表示装置としての外観の美観をどのように表現すべきかによって、第１基準部材および第２基準部材は、液晶表示パネルに形成されている多種類の膜のうちから適宜選択してよい。

　上記各実施の形態では、液晶表示パネル３に含まれる基板２１，２２は一方がＴＦＴ基板であって他方がカラーフィルタ基板であるものとしたが、これ以外の組合せであってもよい。

　なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。

　本発明は、液晶表示装置に利用することができる。

　１　表示領域、２　額縁領域、３　液晶表示パネル、４　粘着シート、５　カバー透明部材、６　発色被膜、８　識別情報表示部、２１，２２　基板、４１ｒ，４１ｇ，４１ｂ　カラーフィルタ、４２　ブラックマトリックス、７４　粘着テープ、７５　カバーガラス、７６　塗料層、７７　気泡、１０１，１０２　液晶表示装置、９０１　（従来の）液晶表示装置。

Claims

　表示領域（１）を有し、２枚の基板（２１，２２）を含む液晶表示パネル（３）と、
　粘着シート（４）を介することによって前記液晶表示パネルに重ねて貼り付けられたカバー透明部材（５）とを備え、
　前記カバー透明部材は、外縁近傍に額縁領域（２）を有し、
　前記額縁領域には、前記液晶表示パネルの前記２枚の基板のいずれかの表面に付着するように膜状に配置されたいずれかの部材である第１基準部材と同じ材料によって前記カバー透明部材に形成された発色被膜（６）が設けられ、前記粘着シートは前記発色被膜に接するようにして前記カバー透明部材を覆う、液晶表示装置。
　前記２枚の基板のうち１枚は、前記表示領域内に配列された複数の画素の各々に対応してカラーフィルタ（４１ｒ，４１ｇ，４１ｂ）がブラックマトリックス（４２）によって互いに隔てられるように形成されたカラーフィルタ基板であり、
　前記第１基準部材は、前記カラーフィルタまたは前記ブラックマトリックスである、請求項１に記載の液晶表示装置。
　前記カバー透明部材は、前記額縁領域に識別情報表示部（８）を有し、前記識別情報表示部は、前記液晶表示パネルの前記２枚の基板のいずれかの表面に付着するように配置されたいずれかの材料である第２基準部材と同じ材料によって、前記カバー透明部材の前記発色被膜と同じ側の面において前記カバー透明部材に直接付着するように形成された被膜である、請求項１または２に記載の液晶表示装置。
　前記２枚の基板のうち１枚は、前記表示領域内に配列された複数の画素のうち少なくとも１つに対応して薄膜トランジスタが設けられたＴＦＴ基板であり、前記薄膜トランジスタはゲート電極を有し、
　前記第２基準部材は、前記ゲート電極である、請求項３に記載の液晶表示装置。
　前記カバー透明部材は、樹脂を主材料とする、請求項１から４のいずれかに記載の液晶表示装置。
　前記カバー透明部材は、アクリル板である、請求項５に記載の液晶表示装置。