WO2012133426A2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

 偏摩耗の抑制とサイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性の改良とを両立するようにした重荷重用空気入りタイヤを提供する。天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラックを30~70重量部、熱硬化性樹脂を1.0~10.0重量部、硬化剤を0.5~10.0重量部配合したゴム組成物であって、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が60m2/g以上、前記熱硬化性樹脂がクレゾール樹脂及び/又はレゾルシン樹脂、或いはカシュー変性フェノール樹脂及び/又はフェノール樹脂であり、前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる少なくとも1種であるゴム組成物でトレッド部を構成したことを特徴とする。

Description

重荷重用空気入りタイヤ
 本発明は、重荷重用空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、走行時のトレッド部の偏摩耗を抑制し、かつ耐久性を向上するようにした重荷重用空気入りタイヤに関する。
 一般に、高速道路などでの高速走行を主体にするトラックやバスに使用する重荷重用空気入りタイヤには、トレッド部の偏摩耗が少なく、サイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性が優れることが求められる。このため、高速走行向けの重荷重用空気入りタイヤのトレッド部を構成するゴム組成物には、偏摩耗を抑制するためゴム硬度を高くすること、またサイプクラックやブロック欠けなどを予防するため引張り破断伸びを高くすることが求められる。しかし、ゴム組成物のゴム硬度を高くすることと、引張り破断伸びを高くすることとは背反するため、偏摩耗の抑制とサイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性改良とを両立することは困難であった。
 一方、特許文献1は、天然ゴム、合成ジエン系ゴムからなるゴム成分に、特定の化学構造を有するフェノール樹脂を配合したゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提案している。しかしこの空気入りタイヤは、トレッド部における偏摩耗の抑制及びサイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性改良を両立するには必ずしも十分ではなかった。
日本国特開2004-231691号公報
 本発明の目的は、偏摩耗の抑制と、サイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性改良とを両立するようにした重荷重用空気入りタイヤを提供することにある。
 上記目的を達成する本発明の重荷重用空気入りタイヤは、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラックを30~70重量部、熱硬化性樹脂を1.0~10.0重量部、硬化剤を0.5~10.0重量部配合したゴム組成物であって、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が60m2/g以上、前記熱硬化性樹脂がクレゾール樹脂及び/又はレゾルシン樹脂であり、前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる少なくとも1種であるゴム組成物でトレッド部を構成したことを特徴とする。
 また、前記熱硬化性樹脂として、前記クレゾール樹脂及びレゾルシン樹脂の代わりに、カシュー変性フェノール樹脂及び/又はフェノール樹脂を使用することができる。
 本発明の重荷重用空気入りタイヤは、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴムから選ばれるジエン系ゴム100重量部に対し、窒素吸着比表面積が60m2/g以上のカーボンブラックを30~70重量部、クレゾール樹脂及び/又はレゾルシン樹脂、又はカシュー変性フェノール樹脂及び/又はフェノール樹脂から選ばれる熱硬化性樹脂を1.0~10.0重量部、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる硬化剤を0.5~10.0重量部配合したゴム組成物でトレッド部を構成するようにしたので、トレッド部における偏摩耗の抑制と、サイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性改良とを両立可能にする。
図1は本発明の重荷重用空気入りタイヤの実施形態を例示するタイヤ子午線半断面図である。
 本発明において重荷重用空気入りタイヤとは、トラック及びバス用タイヤをいう。
 図1は、トラックやバスなどに使用される本発明の重荷重用空気入りタイヤの一実施形態を示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部、CLはタイヤ赤道面である。
 左右のビード部3間にカーカス層4が延設され、その両端部4aがビード部3に埋設したビードコア5の周りに、ビードフィラー6を挟み込みようにしてタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。トレッド部1のカーカス層4の外周側には、スチールコードをタイヤ周方向に対して傾斜配列した複数のベルト層7が設けられている。複数のベルト層7は、カーカス層4に隣接して配置した第1ベルト層7Aと、この第1ベルト層7Aの外周側に配置した第2ベルト層7Bと、この第2ベルト層7Bの外周側に配置した第3ベルト層7Cと、この第3ベルト層7Cの外周側に配置した第4ベルト層7Dとから構成されている。第2ベルト層7Bのスチールコードと第3ベルト層7Cのスチールコードは、タイヤ周方向に対する傾斜方向を逆向きにして交差している。複数のベルト層7はタイヤ赤道面CLに対して左右対称的に配置されている。
 これら重荷重用空気入りタイヤのトレッド部は、リブ及び/又はブロックにより陸部が形成され、この陸部にはサイプを形成することができる。重荷重用空気入りタイヤは、高速走行を主体にすると、これら陸部の端部で偏摩耗を起し易く、また陸部を構成するブロックが欠けたり、サイプからクラックが発生したりすることがある。これに対し、本発明の重荷重用空気入りタイヤは、以下に説明するゴム組成物でトレッド部を構成したので、高速走行時の偏摩耗を抑制すると共に、サイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性を改良することができる。なお、トレッド部を構成するとは、重荷重用空気入りタイヤのベルト層及び/又はベルト補強層の径方向外側に配置されるトレッドゴム、特にキャップトレッドゴムとして使用することをいう。
 本発明の重荷重用空気入りタイヤのトレッド部を構成するゴム組成物は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のジエン系ゴムをゴム成分にする。ジエン系ゴムとしては、好ましくは天然ゴム単独、または天然ゴム及びポリブタジエンゴムを組み合わせるとよい。天然ゴム及びポリブタジエンゴムを共に配合するとき、両者の配合比率は特に制限されるものではないが、好ましくは天然ゴムが40重量%以上、ポリブタジエンゴムが60重量%以下、より好ましくは天然ゴムが60重量%以上、ポリブタジエンゴムが40重量%以下、さらに好ましくは天然ゴムが60~90重量%、ポリブタジエンゴムが10~40重量%にするとよい。なお天然ゴム、ポリイソプレンゴム及びポリブタジエンゴムとしては、タイヤトレッド用ゴム組成物に通常用いられるものを使用することができる。
 本発明において、カーボンブラックを配合することにより、タイヤトレッド用ゴム組成物のゴム硬度及び強度を高くし、かつタイヤにしたときの偏摩耗を抑制することができる。カーボンブラックの窒素吸着比表面積は60m2/g以上、好ましくは80~150m2/gにする。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が60m2/g未満であると、ゴム組成物に対する補強性が不十分となりゴム硬度及び強度を十分に高くすることができず、耐摩耗性を抑制する作用が十分に得られない。またカーボンブラックの窒素吸着比表面積を好ましくは150m2/g以下にすることにより、引張り破断伸びの低下を抑制することができる。なおカーボンブラックの窒素吸着比表面積はJIS K6217-2に準拠して求めるものとする。
 カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対して30~70重量部、好ましくは35~55重量部にする。カーボンブラックの配合量が30重量部未満であると、ゴム組成物に対する補強性が不十分となりゴム硬度及び強度を十分に高くすることができず、耐摩耗性を抑制する作用が十分に得られない。また、カーボンブラックの配合量が70重量部を超えると、ゴム組成物の引張り破断伸びが低下する。
 本発明で使用するタイヤトレッド用ゴム組成物は、硫黄の配合量をジエン系ゴム100重量部に対して好ましくは0.5~4.0重量部、より好ましくは1.2~2.2重量部にするとよい。硫黄の配合量が0.5重量部より少ないと、ゴム分子鎖の架橋が不充分であり、所望のゴム弾性が得られない。また、硫黄の配合量が4.0重量部より多いと、ゴム分子鎖の架橋が過剰であり、所望のゴム弾性が得られない。
 本発明の重荷重用空気入りタイヤのトレッド部に使用するゴム組成物は、熱硬化性樹脂及びその硬化剤を含むことにより、ゴム組成物のゴム硬度及び強度を高くすると共に、引張り破断伸びを改良することができる。このためこのゴム組成物でトレッド部を構成することにより、走行時の偏摩耗を低減すると共に、サイプクラック、ブロック欠けなどに対する耐久性を改良することができる。
 本発明において、熱硬化性樹脂の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、1.0~10.0重量部、好ましくは1.0~3.0重量部である。熱硬化性樹脂の配合量が1.0重量部未満であると、ゴム組成物のゴム硬度を高くする効果が十分に得られない。また、熱硬化性樹脂の配合量が10.0重量部を超えると、ゴム組成物の引張り破断伸びが低下する。
 本発明において、熱硬化性樹脂は、クレゾール樹脂及び/又はレゾルシン樹脂であるか、或いはカシュー変性フェノール樹脂及び/又はフェノール樹脂である。これらの熱硬化性樹脂を使用することにより、トレッド部を構成したときに偏摩耗の抑制効果を高くすることができる。クレゾール樹脂、レゾルシン樹脂、カシュー変性フェノール樹脂、フェノール樹脂は、タイヤ用ゴム組成物に通常配合されるものを使用することができる。
 クレゾール樹脂は、クレゾールとホルムアルデヒドとを反応させた化合物であり、特にm-クレゾールを用いた化合物が好適である。クレゾール樹脂としては例えば住友化学社製スミカノール610、日本触媒社製SP7000等を例示することができる。レゾルシン樹脂は、レゾルシンとホルムアルデヒドとを反応させた化合物であり、例えばINDSPEC Chemical Corporation社製Penacolite B-18-S、同B-19-S、同B-20-S、同B-21-S等を例示することができる。またレゾルシン樹脂として、変性したレゾルシン樹脂を使用してもよく、例えばアルキルフェノール等により変性したレゾルシン樹脂が挙げられ、レゾルシン・アルキルフェノール・ホルマリン共重合体等を例示することができる。カシュー変性フェノール樹脂は、カシュー油を用いて変性したフェノール樹脂であり、例えば住友ベークライト社製スミライトレジンPR-YR-170、同PR-150、大日本インキ化学工業社製フェノライトA4-1419等を例示することができる。フェノール樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドとの反応によって得られた未変性の樹脂であり、例えば住友化学社製スミカノール620等を例示することができる。
 本発明において、上述した樹脂成分の硬化剤として、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる少なくとも1種を配合する。これらの硬化剤はタイヤ用ゴム組成物に通常配合されるものを使用することができる。これらの硬化剤は、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
 ヘキサメチレンテトラミンとしては、例えば三新化学工業社製サンセラーHT-PO等を例示することができる。ヘキサメトキシメチルメラミン(HMMM)としては、例えばCYTEC INDUSTRIES社製CYREZ 964RPC等を例示することができる。ペンタメトキシメチルメラミン(PMMM)としては、例えばBARA CHEMICAL Co.,LTD.社製スミカノール507A等を例示することができる。
 これら硬化剤の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し0.5~10.0重量部、好ましくは0.5~3.0重量部である。硬化剤の配合量が0.5重量部未満であると、ゴム硬度を十分に高くすることができない。また硬化剤の配合量が10.0重量部を超えると引張り破断伸びが低下する。また生産コストが高くなる。
 なお本発明において、熱硬化性樹脂と硬化剤の好ましい組み合わせとしては、例えばクレゾール樹脂とペンタメトキシメチルメラミン、レゾルシン樹脂とヘキサメチレンテトラミン、カシュー変性フェノール樹脂とヘキサメチレンテトラミン、フェノール樹脂とヘキサメチレンテトラミンを例示することができる。なかでもクレゾール樹脂とペンタメトキシメチルメラミン、レゾルシン樹脂とヘキサメチレンテトラミンの組み合わせが好ましい。
 重荷重用空気入りタイヤのトレッド部に使用するトレッド用ゴム組成物は、補強性充填剤としてカーボンブラックを配合すればよいが、本発明の目的に反しない範囲で、カーボンブラック以外の充填剤を配合することができる。このような充填剤としては、例えばシリカ、クレー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等が例示される。
 トレッド用ゴム組成物には、上述した充填剤以外にも、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、加工助剤などの重荷重用空気入りタイヤに一般的に使用される各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。このようなゴム組成物は、公知のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
 以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
 表1~11に示す配合からなる77種類のタイヤトレッド用ゴム組成物(実施例1~46、比較例1~31)を、硫黄、加硫促進剤及び硬化剤を除く成分を1.8Lの密閉型ミキサーで5分間混練し放出したマスターバッチに、硫黄、加硫促進剤及び硬化剤を加えてオープンロールで混練することにより調製した。
 得られた77種類のタイヤトレッド用ゴム組成物を、所定形状の金型中で、150℃、20分間プレス加硫して加硫ゴムサンプルを作製し、下記に示す方法でゴム硬度及び引張り破断伸びを測定した。
   ゴム硬度
 得られた加硫ゴムサンプルのゴム硬度を、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度23℃で測定した。得られた結果は、表1~5では比較例1を100、表6~10では比較例17を100、表11では比較例29を100とする指数として、表1~11に示した。この指数が大きいほどゴム硬度が高く、タイヤにしたときに偏摩耗を起しにくい傾向がある。
   引張り破断伸び
 得られた加硫ゴムサンプルからJIS K6251に準拠してJIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を切り出し、この試験片の引張り破断伸びを、JIS K6251に準拠し温度23℃、引張り速度500mm/分の条件で測定した。得られた結果は、表1~5では比較例1を100、表6~10では比較例17を100、表11では比較例29を100とする指数として、表1~11に示した。この指数が大きいほど引張り破断伸びが大きく、タイヤにしたときに、サイプクラックやブロック欠けを起しにくいことを意味する。
 次に、タイヤサイズが295/80R22.5の重荷重用空気入りタイヤを、上述した77種類のゴム組成物をトレッド部に使用して製作した。得られた77種類の重荷重用空気入りタイヤの偏摩耗性を下記に示す方法により評価した。
   偏摩耗性
 得られた重荷重用空気入りタイヤをサイズ22.5×8.25のリムに組付け、トラクターヘッドのフロント軸に装着し、空気圧900kPaの条件でタイヤ1本当たり3650kgの負荷荷重をかけた状態で5万km走行させた。走行後のインフレートプロファイルを新品時のインフレートプロファイルと比較し、偏摩耗量として「ショルダーエッジ摩耗量-外主溝摩耗量」の値から求められるショルダー肩落ち摩耗量を測定した。得られた結果は、表1~5では比較例1の値の逆数を100、表6~10では比較例17の値の逆数を100、表11では比較例29の値の逆数を100とする指数として、表1~11に示した。この指数が大きいほど、偏摩耗を起しにくいことを意味する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
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 なお、表1~11において使用した原材料の種類を下記に示す。
NR:タイ製天然ゴムSTR20
BR:ポリブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol BR1220
CB1:カーボンブラック、キャボットジャパン社製ショウブラックN110、窒素吸着比表面積=144m2/g
CB2:カーボンブラック、キャボットジャパン社製ショウブラックN234、窒素吸着比表面積=123m2/g
CB3:カーボンブラック、キャボットジャパン社製ショウブラックN339、窒素吸着比表面積=88m2/g
CB4:カーボンブラック、東海カーボン社製シースト9M、窒素吸着比表面積=150m2/g
シリカ:東ソー・シリカ社製ニップシールAQ
クレゾール樹脂:住友化学社製スミカノール610
レゾルシン樹脂:INDSPEC Chemical Corporation社製Penacolite Resin B-18-S
カシュー変性フェノール樹脂:住友ベークライト社製スミライトレジンPR-YR-170
フェノール樹脂:田岡化学工業社製スミカノール620
硬化剤1:ヘキサメトキシメチルメラミン、CYTEC INDUSTRIES INC.社製CYREZ 964RPC
硬化剤2:ペンタメトキシメチルメラミン、BARA CHEMICAL Co.,LTD.社製スミカノール507A
硬化剤3:ヘキサメチレンテトラミン、三新化学工業社製サンセラーHT-PO
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
老化防止剤:住友化学社製アンチゲン6C
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄
加硫促進剤:FLEXSYS社製SANTOCURE TBBS
 表1,3,5,6,8,9,10及び11から明らかなように実施例1~46の重荷重用空気入りタイヤは、ゴム硬度が高く、タイヤ走行時の偏摩耗が抑制されること、及び引張り破断伸びが大きく、サイプクラックやブロック欠けなどに対する耐久性を改良することが確認された。
 表2から明らかなように、比較例2は比較例1に対しカーボンブラックCB1を増量したのでゴム硬度及び偏摩耗性を改良したが、引張り破断伸びが悪化した。比較例3及び4は比較例1のカーボンブラックCB1をカーボンブラックCB2及びCB3に変更したので、ゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性がいずれも悪化した。比較例5~7はいずれも熱硬化性樹脂の配合量が1重量部未満、硬化剤の配合量が0.5重量部未満であるのでゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性のいずれも改良することができない。比較例8は熱硬化性樹脂及び硬化剤の配合量がいずれも10重量部を超えるので引張り破断伸びが悪化する。比較例9はカーボンブラックCB3の配合量が30重量部未満なので偏摩耗性が悪化する。
 表4から明らかなように、比較例10,14及び15は、熱硬化性樹脂の配合量が1重量部未満、硬化剤の配合量が0.5重量部未満であるのでゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性のいずれも改良することができない。比較例11はカーボンブラックCB3の配合量が30重量部未満なので偏摩耗性が悪化する。比較例12及び16は、熱硬化性樹脂及び硬化剤の配合量がいずれも10重量部を超えるので引張り破断伸びが悪化する。比較例13は、熱硬化性樹脂の配合量が1重量部未満なので偏摩耗性が悪化する。
 表7から明らかなように、比較例18及び19は、比較例7のカーボンブラックCB1をカーボンブラックCB2及びCB3に変更したので、ゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性がいずれも悪化した。比較例20は熱硬化性樹脂の配合量が1重量部未満、硬化剤の配合量が0.5重量部未満であるのでゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性のいずれも改良することができない。比較例21はカーボンブラックCB3の配合量が30重量部未満なので偏摩耗性が悪化する。比較例22は熱硬化性樹脂及び硬化剤の配合量がいずれも10重量部を超えるので引張り破断伸びが悪化する。
 表9から明らかなように、比較例23及び25は熱硬化性樹脂の配合量が1重量部未満、硬化剤の配合量が0.5重量部未満であるのでゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性のいずれも改良することができない。比較例24は熱硬化性樹脂及び硬化剤の配合量がいずれも10重量部を超えるので引張り破断伸びが悪化する。比較例26はカーボンブラックCB1の配合量が70重量部を超えるので引張り破断伸びが悪化する。
 表10から明らかなように、比較例27は熱硬化性樹脂の配合量が1重量部未満、硬化剤の配合量が0.5重量部未満であるのでゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性のいずれも改良することができない。比較例28は熱硬化性樹脂及び硬化剤の配合量がいずれも10重量部を超えるので引張り破断伸びが悪化する。
 表11から明らかなように、比較例30及び31は熱硬化性樹脂の配合量が1重量部未満であるのでゴム硬度、引張り破断伸び及び偏摩耗性のいずれも改良することができない。
 1  トレッド部
 2  サイドウォール部
 3  ビード部
 4  カーカス層
 5  ビードコア
 6  ビードフィラー
 7  ベルト層

Claims (2)

  1.  天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラックを30~70重量部、熱硬化性樹脂を1.0~10.0重量部、硬化剤を0.5~10.0重量部配合したゴム組成物であって、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が60m2/g以上、前記熱硬化性樹脂がクレゾール樹脂及び/又はレゾルシン樹脂であり、前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる少なくとも1種であるゴム組成物でトレッド部を構成したことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2.  天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種のジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラックを30~70重量部、熱硬化性樹脂を1.0~10.0重量部、硬化剤を0.5~10.0重量部配合したゴム組成物であって、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が60m2/g以上、前記熱硬化性樹脂がカシュー変性フェノール樹脂及び/又はフェノール樹脂であり、前記硬化剤がヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる少なくとも1種であるゴム組成物でトレッド部を構成したことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
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