JP2010053362A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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洋一 水野
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Abstract

【課題】充分な剛性、硬度および耐クラック性をもつベーストレッドを有し、操縦安定性、乗り心地性および転がり抵抗の低減を充分に両立させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対して、熱硬化性レジンを0.5〜10重量部含有するゴム組成物からなるベーストレッドを有する空気入りタイヤであって、測定温度60℃および動歪み1%にて測定した該ゴム組成物の複素弾性率E*が8〜15MPaおよびtanδが0.15以下、ならびに引張試験における該ゴム組成物の破断時伸びEBが300%以上である空気入りタイヤ。
【選択図】なし

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤの転がり抵抗を低減させる、あるいは車の操縦安定性を向上させるため、種々の手段が取り上げられてきた。その手段の一つとしては、タイヤのトレッドを2重構造(内面層および表面層)とすることが知られている。
近年、自動車の装備や性能の著しい充実に加え、道路網が拡充発展したことで、高速走行することが多くなっており、とくに高速走行時において、常に安定した操縦安定性および乗り心地を向上させるようなベーストレッドを有するタイヤが要求されており、それらに大きな影響をおよぼすベーストレッドには充分な剛性および硬度が要求されている。
そのようなベーストレッドを得るために、ベーストレッド用ゴム組成物にカーボンブラックを多量に配合して剛性を向上させることがおこなわれているが、転がり抵抗の低減、操縦安定性および乗り心地を充分に両立させたタイヤが得られなかった。また、硫黄を多量に配合することによって剛性および低発熱性をバランスよく改善させることがおこなわれているが、ベーストレッドの耐クラック性が充分ではなかったため、走行後にベーストレッドが露出した場合、ベーストレッドの欠けや過剰な摩耗が発生するという問題があった。
また、特許文献1には、コラーゲン粒子を配合したベーストレッドを有する空気入りタイヤが開示されている。しかし、車の高速走行時における操縦安定性、乗り心地および転がり抵抗の低減を充分に満足するものではなかった。
このように、充分な剛性、硬度および耐クラック性をもつベーストレッドを有し、走行時、とくに高速走行時における操縦安定性、乗り心地および転がり抵抗の低減の両立を満足する空気入りタイヤが要求されている。
特開2004−269684号公報
本発明は、充分な剛性、硬度および耐クラック性をもつベーストレッドを有し、操縦安定性、乗り心地性および転がり抵抗の低減を充分に両立させた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ジエン系ゴム100重量部に対して、熱硬化性レジンを0.5〜10重量部含有するゴム組成物からなるベーストレッドを有する空気入りタイヤであって、測定温度60℃および動歪み1%にて測定した該ゴム組成物の複素弾性率E*が8〜15MPaおよびtanδが0.15以下、ならびに引張試験における該ゴム組成物の破断時伸びEBが300%以上である空気入りタイヤに関する。
さらに、前記ゴム組成物は、チッ素吸着比表面積が74〜115m2/gであるカーボンブラックを含有することが好ましい。
前記熱硬化性レジンは、0.5〜2.5重量部のレゾルシンホルムアルデヒド樹脂であることが好ましい。
本発明によれば、ベーストレッド用ゴム組成物にジエン系ゴムおよび熱硬化性レジンを配合し、さらに、該ゴム組成物の複素弾性率E*、損失正接tanδおよび破断時強度EBを特定のものとすることにより、操縦安定性、乗り心地および転がり抵抗の低減を充分に両立した空気入りタイヤを提供することができる。
また、本発明によれば、熱硬化性レジンとしてレゾルシンとホルムアルデヒドとの重縮合物を使用し、さらに、特定の硬化促進剤をゴム組成物に配合することにより、前記効果を充分に向上させたうえに、熱硬化性レジンおよび硬化促進剤の硬化反応により発生するアミンの発生を抑制することができ、該アミンによるブレーカーとスチールコードとの接着阻害を抑制した空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤは、ジエン系ゴムおよび熱硬化性レジンを含有するゴム組成物からなるベーストレッドを有する。
ゴム組成物におけるジエン系ゴムとしては、具体的に天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)などがあげられる。なかでも、ジエン系ゴムとしては、NRおよび/またはBRが好ましい。
天然ゴムとしては、RSS♯3のような一般的なものがあげられ、そのほかにエポキシ化天然ゴムなどのような変性天然ゴムがあげられる。
ジエン系ゴム中のNRの含有率は50重量%以上であることが好ましく、55重量%以上であることがより好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。NRの含有率が50重量%未満では、発熱を抑制することが困難となり、破壊強度が悪化する傾向があり、また、NRの含有率は100重量%以下であることが好ましい。
ジエン系ゴムとしてBRを用いる場合、BRは宇部興産(株)製のBR150Bのような一般的なBRでもよいが、ゴム組成物の損失正接tanδを低減してタイヤの発熱を抑制し、さらにゴム組成物の複素弾性率E*を向上させ、車の操縦安定性を向上させることができるため、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含むポリブタジエンゴム(VCR)であることが好ましい。VCRとしては、具体的に宇部興産(株)製のVCRのような高シスポリブタジエンゴムと高結晶性のシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを複合化したものが好ましい。
ジエン系ゴム中のBRの含有率は50重量%以下であることが好ましく、40重量%以下であることがより好ましい。BRの含有率が50重量%をこえると、ベーストレッドにゴム欠けが生じ、さらに低燃費性に劣る傾向がある。
ゴム組成物における熱硬化性レジンとしては、具体的に、フェノール系化合物とホルムアルデヒドとの重縮合物、メラミン樹脂などがあげられる。
フェノール系化合物とホルムアルデヒドとの重縮合物としては、カシューオイルとフェノールとホルムアルデヒドとの重縮合物(例えば、(株)日本触媒製のSP6700)、レゾルシンとホルムアルデヒドとの重縮合物(例えば、住友化学工業(株)製のスミカノール620)などがあげられる。
熱硬化性レジンとしては、タイヤの剛性の向上と発熱の低減を両立するという効果が得られるため、フェノール系化合物とホルムアルデヒドとの重縮合物であることが好ましく、それらのなかでもとくに、ゴム組成物の混練時にアミンを発生することが無く、該ゴム組成物からなるベーストレッドに近接するブレーカーにおいて、ブレーカーゴムとスチールコードとの接着性を維持することができるため、レゾルシンとホルムアルデヒドとの重縮合物(レゾルシンホルムアルデヒド樹脂)であることが好ましい。
ゴム組成物における熱硬化性レジンの含有量は、ジエン系ゴム100重量部に対して0.5重量部以上、好ましくは1重量部以上である。含有量が0.5重量部未満では、得られたゴム組成物の弾性率の向上効果が不充分であり、操縦安定性の改善が不充分となる。また、ゴム組成物における熱硬化性レジンの含有量は、ジエン系ゴム100重量部に対して10重量部以下、好ましくは5重量部以下、より好ましくは2.5重量部以下である。含有量が10重量部をこえると、複素弾性率が高くなりすぎて、乗り心地性が悪化し、破断時伸びが低下して、転がり抵抗も増大する。
本発明において、ゴム組成物は、熱硬化性レジンとともに硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤は、熱硬化性レジンとの組み合わせによって、3次元的に架橋がすすむことで、ゴム組成物の弾性率が向上することができる。さらに、それらを適切な組み合わせとすることにより、該ゴム組成物からなるベースとレッドの隣接部材になり得るブレーカーゴムのスチールへの接着性も確保できる。
硬化促進剤としては、具体的にヘキサメチレンテトラミン、メチロールメラミン樹脂などがあげられる。なかでも、熱硬化性樹脂、とくにレゾルシンホルムアルデヒド樹脂と併用することで、ゴム組成物の混練時にアミンを発生することが無いため、該ゴム組成物からなるベーストレッドに近接するブレーカーにおいて、ブレーカーゴムとスチールコードとの接着性を維持するという効果が得られるため、硬化促進剤としては、メチロールメラミン樹脂であることが好ましい。
メチロールメラミン樹脂としては、具体的にヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物、ヘキサメトキシメチロールメラミン(HMMM)の部分縮合物などがあげられる。
ゴム組成物における硬化促進剤の含有量は、ジエン系ゴム100重量部に対して0.5重量部以上であることが好ましく、1重量部以上であることがより好ましい。含有量が0.5重量部未満では、充分に硬化反応が進まない傾向がある。また、ゴム組成物における硬化促進剤の含有量は、ジエン系ゴム100重量部に対して3重量部以下であることが好ましく、2重量部以下であることがより好ましく、1重量部以下であることがより好ましい。含有量が3重量部をこえると、硬化反応が過度に進行するため、乗り心地が悪化し、破断時伸びが低下する傾向がある。
ゴム組成物には、前記ジエン系ゴム成分および熱硬化性レジンのほかに、カーボンブラック、シリカなどの補強用充填剤を含有することが好ましく、補強用充填剤としてはとくにカーボンブラックであることが好ましい。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、74〜115m2/gであることが好ましい。N2SAが74m2/g未満では、補強性が低く、耐摩耗性が悪化し、タイヤが欠けやすくなる傾向があり、また、N2SAが115m2/gをこえると、発熱しやすく、加工性に劣る傾向がある。
ゴム組成物には、前記ジエン系ゴム、熱硬化性レジン、硬化促進剤および補強用充填剤以外にも、老化防止剤、ワックス、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄、加硫促進剤など、ベーストレッド用ゴム組成物に一般的に配合される添加剤を適宜配合することができる。
測定温度60℃および動歪み1%にて測定したゴム組成物の複素弾性率E*は8MPa以上、好ましくは10MPa以上である。複素弾性率E*が8MPa未満では、ゴム組成物の剛性が不足して車の操縦安定性が不充分となり好ましくない。また、測定温度60℃および動歪み1%にて測定したゴム組成物の複素弾性率E*は15MPa以下、好ましくは12MPa以下である。複素弾性率E*が15MPaをこえると、ゴム組成物が過剰に硬くなって車の乗り心地が悪くなり、ゴムの破断時伸びも悪化する。
測定温度60℃および動歪み1%にて測定したゴム組成物の損失正接tanδは0.15以下、好ましくは0.12以下である。損失正接tanδが0.15をこえると、タイヤの転がり抵抗が増大し、発熱も悪化して好ましくない。また、測定温度60℃および動歪み1%にて測定したゴム組成物の損失正接tanδは0.06以上であることが好ましく、0.08以上であることがより好ましい。損失正接tanδが0.06未満では、操縦安定性能が劣る傾向がある。
上記複素弾性率および損失正接を測定する粘弾性試験は、実際のタイヤ走行における周波数と温度に近いという理由により、60℃の測定温度においておこなわれる。
引張試験におけるゴム組成物の破断時伸びEBは300%以上である。破断時伸びEBが300%未満では、耐クラック性能が充分ではない。なお、引張試験は、JIS―K6251に準じておこなう。
前記ゴム組成物は、ベーストレッドとして使用される。
本発明の空気入りタイヤは、ジエン系ゴム、熱硬化性レジン、硬化促進剤、カーボンブラック、必要に応じて各種添加剤を混練りして得られた未加硫ゴム組成物を、タイヤのベーストレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて未加硫タイヤを形成し、さらに、この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することで製造される。
本発明の空気入りタイヤにおける加硫条件は、160〜180℃の加硫温度、15〜25kgfの圧力下において、10〜15分間の加硫時間とすることが好ましい。ベーストレッド用ゴム組成物に対して、ジエン系ゴム、熱硬化性レジンおよび硬化促進剤を配合したうえ、さらに、上記加硫条件下において加硫することにより、本発明で必要とされる複素弾性率、損失正接および破断時伸びを得られる傾向がある。
実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に実施例で使用した各種薬品を記載する。
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のBR150B
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含むポリブタジエンゴム(VCR):宇部興産(株)製のVCR412(シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン結晶分散体)
カーボンブラック1:三菱化学(株)製のダイヤブラック(N220、N2SA:114m2/g)
カーボンブラック2:東洋カーボン(株)製のシーストN(N330、N2SA:74m2/g)
プロセスオイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH40
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:精工化学(株)製のオゾノン6C
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
硫黄:鶴見化学工業(株)製の硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
熱硬化性レジン1:(株)日本触媒製のSP6700(カシューオイル、フェノールおよびホルムアルデヒドの重縮合物)
熱硬化性レジン2:住友化学工業(株)製のスミカノール620(レゾルシンホルムアルデヒドレジン)
ヘキサメチレンテトラミン(HMT):大内新興化学工業(株)製のノクセラーH(ヘキサメチレンテトラミン)
ヘキサメトキシメチロールメラミンペンタメチルエーテル(HMMPME)の部分縮合物:住友化学工業(株)製のスミカノール507
実施例1〜19および比較例1〜9
<乗用車用タイヤの製造方法>
ジエン系ゴム成分100重量部に対して、老化防止剤を3重量部、ワックスを2重量部、ステアリン酸を1重量部、酸化亜鉛を5重量部、ならびにNR、BR1〜2、カーボンブラック1〜2、プロセスオイル、熱硬化性レジン1〜2および硫黄を表1および2に示す配合量にしたがって添加し、バンバリーミキサーで約150℃で5分混練りした。その後、得られた混練物に加硫促進剤を2.5重量部、ならびに硫黄、HMTおよびHMMPMEの部分縮合物を、表1および2に示す配合量にしたがって添加して、2軸オープンロールで約80℃で5分間練り込んで、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をベーストレッド形状に成形して、他のタイヤ部材と貼りあわせ、175℃および20kgfの条件にて12分間加硫することにより、乗用車用タイヤ(タイヤサイズ:225/55 R17)を製造し、以下の試験に用いた。
<試験方法>
(粘弾性試験)
乗用車用タイヤのベーストレッドから、厚さ約2mmの試験片を切り出し、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータで周波数10Hz、初期歪み10%、動歪1%の条件で、60℃における損失正接tanδおよび複素弾性率E*の測定を行なった。tanδの値が小さいほど、ベーストレッドの発熱が低く、転がり抵抗が小さく良好であることを示す。また、E*の値が大きいほど、操縦安定性が良好であることを示す。
(実車操縦安定試験)
乗用車用タイヤを装着させた3000ccの高性能車を用い、サーキットコースにて時速100km〜180kmの高速走行条件における操縦安定性および乗り心地を、フィーリングにより評価した。操縦安定性の評価としては、3は良好、2はタイヤの剛性がやや不足、1はタイヤの剛性が不足していることを示す。また、乗り心地の評価結果としては、3は良好、2はタイヤがやや硬く、柔軟性が不足しており、1はタイヤが硬すぎることを示す。
(引張試験)
JIS−K6251に準じて、乗用車タイヤのベーストレッドから切り出した3号ダンベルを用いて引張試験を実施し、破断時伸びEBを測定した。EBの値が大きいほど、耐クラック性能に優れることを示す。なお、測定温度は23℃とした。
(ブレーカーゴムとスチールコードとの接着試験)
乗用車用タイヤのブレーカーのエッジ部から試験片を切り出し、該試験片を80℃のオーブン内で1週間熱老化処理したもの、および何も処理していないものの2種の試験片を用意した。そして、JISK6256に準じて、1stブレーカーと2ndブレーカーとの間の接着試験を実施して、剥離面の外観を、以下のように5段階で点数評価した。点数が高いほど、スチールコードとゴムとの接着性が優れることを示す。
5点:全く界面に剥離がなく、全てゴムのみが凝集して破壊されているにすぎない。
4点:スチールコード面のごく一部が界面にて剥離して露出しているが、タイヤの耐久性については問題はない。
3点:スチールコード面の一部が界面にて剥離して露出しているが、タイヤが熱老化されていないものであれば、許容できるレベルである。
2点:界面においてスチールコード面の剥離が多く、タイヤの耐久性に問題がある。
1点:スチールコードとゴムとが全く接着されていない。
試験結果を表1および2に示す。
Figure 2010053362
Figure 2010053362
実施例1〜19では、ゴム組成物に熱硬化性レジンおよび硬化促進剤を適量添加することにより、E*、tanδおよびEBをバランスよく向上させることができ、さらに操縦安定性および乗り心地も良好な結果を示していることがわかる。なかでも、実施例10〜16では、熱硬化性レジンとしてレゾルシンホルムアルデヒド樹脂を、および硬化促進剤としてメチロールメラミン樹脂を使用し、それらを組み合わせることにより、さらに、ベーストレッドと隣接するブレーカーゴムとスチールコードとの接着性に悪影響を及ぼすことがない。

Claims (3)

  1. 天然ゴムおよびシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを含むポリブタジエンゴムからなるジエン系ゴム100重量部に対して、
    熱硬化性レジンを0.5〜10重量部含有するゴム組成物からなるベーストレッドを有する空気入りタイヤであって、
    測定温度60℃および動歪み1%にて測定した該ゴム組成物の複素弾性率E*が8〜15MPaおよびtanδが0.15以下、ならびに引張試験における該ゴム組成物の破断時伸びEBが300%以上である空気入りタイヤ。
  2. さらに、前記ゴム組成物が、チッ素吸着比表面積が74〜115m2/gであるカーボンブラックを含有する請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記熱硬化性レジンが、0.5〜2.5重量部のレゾルシンホルムアルデヒド樹脂である請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
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