WO2012105378A1 - 入込端末数推計装置および入込端末数推計方法 - Google Patents

入込端末数推計装置および入込端末数推計方法 Download PDF

Info

Publication number
WO2012105378A1
WO2012105378A1 PCT/JP2012/051456 JP2012051456W WO2012105378A1 WO 2012105378 A1 WO2012105378 A1 WO 2012105378A1 JP 2012051456 W JP2012051456 W JP 2012051456W WO 2012105378 A1 WO2012105378 A1 WO 2012105378A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
observation
terminals
period
terminal
position data
Prior art date
Application number
PCT/JP2012/051456
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
寺田 雅之
永田 智大
禎矩 青柳
岡島 一郎
Original Assignee
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ filed Critical 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
Priority to RU2013125032/08A priority Critical patent/RU2013125032A/ru
Priority to US13/822,442 priority patent/US20130176433A1/en
Priority to EP12742572.6A priority patent/EP2672434A1/en
Priority to JP2012555814A priority patent/JP5632929B2/ja
Priority to BR112013010168A priority patent/BR112013010168A2/pt
Priority to CN2012800032637A priority patent/CN103154980A/zh
Priority to KR1020137003632A priority patent/KR101463498B1/ko
Publication of WO2012105378A1 publication Critical patent/WO2012105378A1/ja

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/18Closed-circuit television [CCTV] systems, i.e. systems in which the video signal is not broadcast
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/06Resources, workflows, human or project management; Enterprise or organisation planning; Enterprise or organisation modelling
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q30/00Commerce
    • G06Q30/02Marketing; Price estimation or determination; Fundraising
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M3/00Automatic or semi-automatic exchanges
    • H04M3/42Systems providing special services or facilities to subscribers
    • H04M3/50Centralised arrangements for answering calls; Centralised arrangements for recording messages for absent or busy subscribers ; Centralised arrangements for recording messages
    • H04M3/51Centralised call answering arrangements requiring operator intervention, e.g. call or contact centers for telemarketing
    • H04M3/5166Centralised call answering arrangements requiring operator intervention, e.g. call or contact centers for telemarketing in combination with interactive voice response systems or voice portals, e.g. as front-ends
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W4/00Services specially adapted for wireless communication networks; Facilities therefor
    • H04W4/02Services making use of location information

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Strategic Management (AREA)
  • Development Economics (AREA)
  • Economics (AREA)
  • Entrepreneurship & Innovation (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Finance (AREA)
  • Accounting & Taxation (AREA)
  • Game Theory and Decision Science (AREA)
  • Human Resources & Organizations (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Tourism & Hospitality (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Educational Administration (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

 入込端末数推計装置(10)は、端末を識別する識別情報と端末の位置に関する位置情報と位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される端末、又は、当該端末にて観測期間内又は拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する抽出部(12)と、抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計部(15)と、を備える。

Description

入込端末数推計装置および入込端末数推計方法
 本発明は、携帯端末(例えば携帯電話)のネットワーク設備から得られる、携帯端末に関する位置情報を用いて、観測期間内における観測エリアの入込端末数等を推計する入込端末数推計装置および入込端末数推計方法に関する。
 なお、本明細書では、「入込端末数」とは、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したユニークな端末数を意味し、「入込数」とは、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したユニークな人数を意味する。ここでの「ユニークな」とは、同一端末や同一人の重複カウントを除いた後の数を意味する。また、「延べ入込端末数」とは、観測期間内における観測エリアの入込端末数に関する時間軸に沿った累積値を意味し、例えば、時間tに沿った観測エリアの入込端末数を関数f(t)で表した場合に、入込端末数f(t)についての観測開始時刻tから観測終了時刻tまでの積分値として得ることができ、単位は(端末数×時間)となる。
 また、本明細書では、「進入端末数」とは、ある期間中に観測エリアに進入した端末数を意味し、「進入人口」とは、ある期間中に観測エリアに進入した人数を意味する。「退出端末数」とは、ある期間中に観測エリアから退出した端末数を意味し、「退出人口」とは、ある期間中に観測エリアから退出した人数を意味する。「流出入端末数」とは、ある期間中に観測エリアにおいて増加ないし減少した端末数を意味し、正の値のときに増加分を、負の値のときに減少分を表す。「流出入人口」とは、ある期間中に観測エリアにおいて増加ないし減少した人数を意味し、正の値のときに増加分を、負の値のときに減少分を表す。
 従来、あるイベント会場を訪れたユニークビジター数は、例えば、当該イベント会場への入場経路の通過人数を人手で計測する方法や、入場経路上の所定ポイント(例えば出入口付近)を定点観測カメラによって撮影して得られた撮影画像データに基づいて通過人数を求める方法(特許文献1参照)などにより、推計されてきた。
特開2010-33195号公報
 しかしながら、上記のような方法では、イベント会場への入場経路が多岐にわたる場合に入込数を精度良く推計することが困難になるといった問題や、再入場者を二重にカウントしてしまうといった問題があった。
 一方、一般的に、あるエリアにいる人が携帯している端末の数と当該時点の当該エリアの人口とは一定の相関があることが知られているため、入込数を精度良く推計するにあたり、まずは、入込端末数を精度良く推計することが強く望まれる。
 本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、入込端末数を精度良く推計することを目的とする。
 本発明の一側面に係る入込端末数推計装置は、端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される端末、又は、当該端末にて観測期間内又は拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する抽出部と、抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計部と、を備えることを特徴とする。なお、位置データに含まれる「位置情報」としては、例えば、位置登録信号により求められた在圏セクタを示すセクタ番号、GPS測位システムやPRACH PDによる位置情報取得システムで得られた位置測位データ等が挙げられる。
 ここで、抽出部は、さまざまな態様を採用することができる。例えば、抽出部は、同一端末に関する位置データにおいて、取得時刻が拡張期間内にあり位置情報が観測エリア内を示すエリア内位置データ、および取得時刻順に時系列に並べた場合に当該エリア内位置データに隣接し位置情報が観測エリア外を示すエリア外位置データに基づいて、端末が観測エリア内に滞在していた推定滞在期間を端末ごとに算出し、算出された推定滞在期間と観測期間とが重なっている端末を抽出してもよい。この場合、抽出部は、時系列上で最先のエリア内位置データの取得時刻と、該最先のエリア内位置データに隣接するエリア外位置データの取得時刻との按分点に相当する時刻を開始時刻とし、時系列上で最後のエリア内位置データの取得時刻と、該最後のエリア内位置データに隣接するエリア外位置データの取得時刻との按分点に相当する時刻を終了時刻とする期間を、推定滞在期間として算出してもよい。
 また、別の例として、抽出部は、同一端末に関する位置データにおいて、取得時刻が観測期間内にあり位置情報が観測エリア内を示す位置データのうち取得時刻が最も早い位置データを抽出してもよい。
 以上のような入込端末数推計装置によって、抽出部により抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計することで、二重カウントを回避しつつ入込端末数を精度良く推計することができる。
 本発明の別の側面に係る入込端末数推計装置は、端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある、端末ごとに1つの位置データ、又は当該位置データに対応する端末を抽出する抽出部と、抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計部と、を備えることを特徴とする。
 ところで、入込端末数推計装置は、取得時刻が拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数に関する時間軸に沿った累積値としての延べ入込端末数を推計する延べ入込端末数推計部と、推計により得られた、観測期間内における観測エリアの延べ入込端末数および入込端末数に基づいて、観測期間内における観測エリアの平均滞在時間を算出する第1の平均滞在時間算出部と、をさらに備えてもよい。この場合、観測期間内における観測エリアの平均滞在時間を得ることができる。
 上記の延べ入込端末数推計部は、ある対象の位置データについて、当該対象の位置データと同一の識別情報を含む位置データのうち、当該対象の位置データの直前の位置データの位置取得時刻情報、および当該対象の位置データの直後の位置データの位置取得時刻情報を取得する前後位置データ取得部と、直前の位置データの位置取得時刻情報、対象の位置データの位置取得時刻情報、および直後の位置データの位置取得時刻情報のうち2つ以上に基づいて、対象の位置データについての特徴量を計算する特徴量計算部と、観測期間に関する観測開始時刻以降であり且つ観測終了時刻以前である位置取得時刻情報を含み、且つ観測エリアに関する観測エリア情報に対応づけられる位置情報を含む1乃至複数の位置データを、観測対象位置データとして取得する観測対象取得部と、位置データのうち前記観測対象位置データについての特徴量を集計し、得られた特徴量の集計値に基づいて、観測期間内における観測エリアの延べ入込端末数を推計する特徴量集計部と、を含んで構成してもよい。なお、「特徴量」とは、端末によって生成された位置データについての推定生成密度に対応する情報であり、ここでの「推定生成密度」とは、当該位置データを生成した端末が、当該位置データの生成時刻(上記の位置取得時刻に相当)周辺で単位時間あたりに生成する位置データの数の推定値を意味する。
 また、入込端末数推計装置は、開始時刻が同じ第1の観測期間と第2の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第1の観測期間の終了時刻と第2の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入端末数として算出する進入端末数算出部と、終了時刻が同じ第3の観測期間と第4の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第3の観測期間の開始時刻と第4の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出端末数として算出する退出端末数算出部、の少なくとも一方をさらに備えてもよい。進入端末数算出部を備える場合、開始時刻が同じ第1の観測期間と第2の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第1の観測期間の終了時刻と第2の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入端末数として算出することができる。退出端末数算出部を備える場合、終了時刻が同じ第3の観測期間と第4の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第3の観測期間の開始時刻と第4の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出端末数として算出することができる。
 ここで、入込端末数推計装置は、進入端末数算出部と退出端末数算出部の両方を備える場合、同一期間における進入端末数から退出端末数を減算して得られる差分を流出入端末数として算出する流出入端末数算出部、をさらに備えてもよく、この場合、流出入端末数を得ることができる。
 また、入込端末数推計装置は、入込端末数を入込数に変換するための拡大係数を導出する拡大係数導出部と、拡大係数及び観測期間内における観測エリアの入込端末数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込数を推計する入込数推計部と、をさらに備えてもよい。この場合、観測期間内における観測エリアの入込数を精度良く推計することができる。なお、上記の拡大係数は、入込数を推計する単位である人口推計単位ごとに導出してもよい。上記の「人口推計単位」としては、例えば、属性、場所、時間帯などが挙げられ、住所の都道府県ごと、5才刻み年齢層ごと、男女ごと、時間帯として1時間ごとなどを採用してもよい。また、拡大係数は、一例として、「在圏率と端末の普及率との積(即ち、人口に対する在圏数の比率)」の逆数を用いることができる。ここで「在圏率」とは、契約台数に対する在圏数の比率を意味し、「普及率」とは人口に対する契約台数の比率を意味する。このような拡大係数は、上記の人口推計単位ごとに導出することが望ましいが、必須ではない。また、拡大係数は、例えば、以下のように特徴量および観測期間長に基づいて推計された端末数(在圏数)を用いて導出してもよい。即ち、位置データから特徴量を求め、特徴量および観測期間長に基づいて、拡大係数算出単位ごとの端末数を集計することでユーザ数ピラミッドデータを得るとともに、統計データ(例えば住民基本台帳など)として予め求められた同じ拡大係数算出単位における人口ピラミッドデータを取得する。そして、ユーザ数ピラミッドデータ及び人口ピラミッドデータにおいて拡大係数算出単位ごとの位置データの取得率(即ち、在圏数/人口)を算出する。ここで得られた「位置データの取得率(即ち、在圏数/人口)」が、前述した「在圏率と端末の普及率との積」に相当する。このようにして得られた「位置データの取得率」の逆数を拡大係数として導出することができる。なお、拡大係数を算出する拡大係数算出単位としては、一例として、住所の都道府県ごと、5才又は10才刻み年齢層ごと、男女ごと、時間帯として1時間ごとなどを採用してもよいし、これらの2つ以上を組み合わせたものを採用してもよい。例えば、拡大係数算出単位を「東京都在住の20才台の男性」とした場合、日本全国における、東京都在住の(即ち、ユーザ属性における住所情報が東京都である)20才台の男性に該当する位置データを抽出して端末数を集計することでユーザ数ピラミッドデータを得るとともに、統計データから東京都在住の20才台の男性に関する人口ピラミッドデータを取得する。なお、上記ユーザ数ピラミッドデータを得る際に、「東京都在住」という条件については、東京都に在圏するユーザの位置データだけを抽出するのではなく、ユーザ属性における住所情報が東京都である位置データを抽出する。そして、ユーザ数ピラミッドデータ及び人口ピラミッドデータから拡大係数算出単位(ここでは東京都在住の20才台の男性)の位置データの取得率(即ち、在圏数/人口)を算出し、得られた「位置データの取得率」の逆数を拡大係数として導出することができる。なお、本願では、拡大係数算出単位と人口推計単位とが等しいものとして説明しているが、これはあくまでも一例であり、これに限られるものではない。
 また、入込端末数推計装置は、観測期間内における観測エリアの人口の推移に基づいて、観測期間内における観測エリアの人口に関する時間軸に沿った累積値としての延べ人口を取得し、当該延べ人口および前記入込数推計部により推計された入込数に基づいて、観測期間内における観測エリアの平均滞在時間を算出する第2の平均滞在時間算出部、をさらに備えてもよく、この場合、観測期間内における観測エリアの平均滞在時間を得ることができる。
 また、入込端末数推計装置は、開始時刻が同じ第5の観測期間と第6の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込数の差分を、第5の観測期間の終了時刻と第6の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入人口として算出する進入人口算出部と、終了時刻が同じ第7の観測期間と第8の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込数の差分を、第7の観測期間の開始時刻と第8の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出人口として算出する退出人口算出部、の少なくとも一方をさらに備えてもよい。進入人口算出部を備える場合、開始時刻が同じ第5の観測期間と第6の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込数の差分を、第5の観測期間の終了時刻と第6の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入人口として算出することができる。退出人口算出部を備える場合、終了時刻が同じ第7の観測期間と第8の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込数の差分を、第7の観測期間の開始時刻と第8の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出人口として算出することができる。
 なお、進入人口算出部は、以下のように、進入端末数を算出してから進入人口を算出してもよい。同様に、退出人口算出部は、以下のように、退出端末数を算出してから進入人口を算出してもよい。即ち、入込端末数推計装置は、開始時刻が同じ第9の観測期間と第10の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第9の観測期間の終了時刻と第10の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入端末数として算出し、拡大係数および算出された進入端末数に基づいて、第9の観測期間の終了時刻と第10の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入人口を算出する進入人口算出部と、終了時刻が同じ第11の観測期間と第12の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第11の観測期間の開始時刻と第12の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出端末数として算出し、拡大係数および算出された退出端末数に基づいて、第11の観測期間の開始時刻と第12の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出人口を算出する退出人口算出部、の少なくとも一方をさらに備えてもよい。
 ここで、入込端末数推計装置は、進入人口算出部と退出人口算出部の両方を備える場合、進入人口から退出人口を減算して得られる差分を流出入人口として算出する流出入人口算出部、をさらに備えてもよく、この場合、流出入人口を得ることができる。
 また、入込端末数推計装置は、入込端末数推計部又は入込数推計部による推計で得られた観測エリアごとの推計値を、観測エリアとは異なる出力単位ごとの推計値に、出力単位と観測エリアの重なり領域が観測エリアに占める面積比に基づいて変換する変換部、をさらに備えてもよい。上記の変換部は、屋内局の通信領域および電波到達範囲が異なる周波数帯を利用する複数の屋外局の通信領域のうち2つ以上が地理的に同じ観測エリアに重複して存在する場合には、重複して存在する通信領域それぞれについて前記面積比に基づく出力単位ごとの推計値への変換、および、前記通信領域それぞれについての変換後の推計値の合算を行うことで、出力単位ごとの推計値を得てもよい。
 入込数推計部は、推計で得られた入込端末数、入込端末数を入込数に変換するための拡大係数、および、観測エリアとは異なる出力単位と観測エリアの重なり領域が観測エリアに占める面積比に基づいて、出力単位ごと且つ人口推計単位ごとの入込数を推計してもよい。
 また、入込端末数推計装置は、得られた推計値を出力する出力部、をさらに備えてもよい。出力部による出力形態は、入込数、進入人口、退出人口および流出入人口それぞれについての分布を示す図および時系列的な変動を示す図、並びに、入込数の累積値の時系列的な変動を示す図のうち、少なくとも1つを採用可能とされ、出力部による出力単位は、携帯端末のユーザの属性、時間帯、場所のうち少なくとも1つに応じて設定可能とされている。
 また、入込端末数推計装置は、端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含む位置データを取得する位置データ取得部と、前記位置データ取得部により取得された位置データに含まれる識別情報に対し、一方向性関数による不可逆符号への変換を含む非識別化処理を行う非識別化部と、をさらに備え、非識別化部は、端末のユーザの属性情報を用いた処理が行われる場合、当該処理の前に、前記属性情報に対し前記非識別化処理を行ってもよい。
 また、入込端末数推計装置は、得られた推計値が出力される前に、予め定められた基準に基づき前記推計値に対し秘匿処理を行う秘匿処理部、をさらに備えてもよい。その場合、秘匿処理部は、入込端末数の推計の基礎となったエリアごとの位置データが何台の端末から取得されたかを示す取得元端末数が、秘匿処理が必要と判断するための基準値未満か否かを判定し、あるエリアの位置データの取得元端末数が基準値未満の場合、当該エリアに関する推計値を秘匿してもよい。なお、上記の取得元端末数は、同一端末についての重複を除いたユニークな端末数を示す。
 ここでの秘匿方法としては、例えば、推計値をゼロとする方法、推計値を所定の文字や記号(例えば「X」など)で表象する方法などを採用することができる。一方、あるエリアの位置データの取得元端末数が基準値未満でない場合、秘匿処理部は、推計値に対し秘匿処理を行わないこととしてもよいし、以下のような丸めを行ってもよい。即ち、秘匿処理部は、推計値出力にて用いられる複数の階級のうち当該エリアの推計値が属する階級における上限値、下限値、階級幅、および当該推計値に基づいて、当該エリアの推計値を、上限値との差分および下限値との差分に応じた確率値をそれぞれ伴った上限値および下限値に丸めてもよい。
 また、入込端末数推計装置は、観測開始時刻と観測終了時刻との組を含む観測期間情報を取得する観測期間取得部と、1乃至複数の位置情報と対応づけられる観測エリア情報を取得する観測エリア取得部と、をさらに備えてもよい。
 上述した入込端末数推計装置に係る発明は、入込端末数推計装置により実行される入込端末数推計方法に係る発明として捉えることができ、同様の作用・効果を奏する。
 即ち、本発明の一側面に係る入込端末数推計方法は、入込端末数推計装置により実行される入込端末数推計方法であって、端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される端末、又は、当該端末にて観測期間内又は拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する抽出ステップと、抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計ステップと、を備えることを特徴とする。
 また、本発明の別の側面に係る入込端末数推計方法は、入込端末数推計装置により実行される入込端末数推計方法であって、端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある、端末ごとに1つの位置データ、又は当該位置データに対応する端末を抽出する抽出ステップと、抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計ステップと、を備えることを特徴とする。
 本発明によれば、二重カウントを回避しつつ入込端末数を精度良く推計することができる。
各実施形態における通信システムのシステム構成を示す図である。 第1実施形態の入込端末数推計装置の構成を示す図である。 第1実施形態の入込端末数推計処理を示すフローチャートである。 推定滞在期間の算出方法を説明するための図である。 位置データの抽出方法を説明するための図である。 第2実施形態の入込端末数推計装置の構成を示す図である。 第2実施形態の入込端末数推計処理を示すフローチャートである。 延べ入込端末数の推計処理を示すフローチャートである。 特徴量の計算処理を示すフローチャートである。 延べ入込端末数推計の考え方を説明するための図である。 延べ入込端末数推計に係る計算方法を説明するための図である。 第3実施形態の入込端末数推計装置の構成を示す図である。 第3実施形態の処理を示すフローチャートである。 進入端末数、退出端末数の算出方法を説明するための図である。 第4、第5実施形態の入込端末数推計装置の構成を示す図である。 第4実施形態の処理を示すフローチャートである。 第4、第5実施形態における出力例を示す図である。 第5実施形態の処理を示すフローチャートである。 第6実施形態の入込端末数推計装置の構成を示す図である。 メッシュとエリア図の合成を説明するための図である。 各分割エリアの面積および面積比の算出を説明するための図である。 あるメッシュ内の分割エリアの人口の総和算出を説明するための図である。 第7実施形態における推計値の変換処理を説明するための図である。 対象とする出力単位の推計人口への変換を行うための行列式を示す図である。 第8実施形態の入込端末数推計装置の構成を示す図である。 非識別化処理の一例を説明するための図である。 第9実施形態の入込端末数推計装置の構成を示す図である。 秘匿処理の一例を示すフローチャートである。 出力形態の例として、入込数分布、入込数変動、累積入込数変動および進入人口分布を示す図である。 進入端末数もしくは退出端末数の算出に必要な観測期間について説明するための図である。
 添付図面を参照しながら本発明のさまざまな実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
 [第1実施形態]
 [通信システムの構成]
 図1は、本実施形態の通信システム1のシステム構成図である。図1に示すように、この通信システム1は、携帯端末100、BTS(基地局)200、RNC(無線制御装置)300、交換機400、各種処理ノード700、および管理センタ500を含んで構成されている。また、この管理センタ500は、社会センサユニット501、ペタマイニングユニット502、モバイルデモグラフィユニット503、および可視化ソリューションユニット504から構成されている。
 交換機400は、BTS200、RNC300を介して、携帯端末100についての後述する位置情報を収集する。RNC300は、携帯端末100との間で通信接続が行われる際に、RRCコネクション要求信号における遅延値を用いて携帯端末100の位置を測定することができる。交換機400は、このように測定された携帯端末100の位置情報を、携帯端末100が通信接続を実行する際に受け取ることができる。交換機400は受け取った位置情報を記憶しておき、所定のタイミング又は管理センタ500からの要求に応じて、収集された位置情報を管理センタ500に出力する。
 各種処理ノード700は、RNC300および交換機400を通じて携帯端末100の位置情報を取得し、場合によっては位置の再計算等を行い、所定のタイミングで又は管理センタ500からの要求に応じて、収集された位置情報を管理センタ500に出力する。
 本実施形態における携帯端末100の位置情報としては、位置登録信号により求められた在圏セクタを示すセクタ番号、GPS測位システムやPRACH PDによる位置情報取得システムで得られた位置測位データ等を採用することができる。携帯端末100の位置データは、上記のような位置情報とともに、当該携帯端末を識別する識別情報(例えば回線番号等の携帯端末と対応付けられる情報)、および位置情報が取得された位置取得時刻情報を含む。なお、識別情報として回線番号を用いる場合は、回線番号をそのまま用いるのではなく、回線番号と対応付けられる値(例えば回線番号のハッシュ値等)を用いる(即ち、回線番号を非識別化する)ことが好適である。このように回線番号と対応付けられる値(例えば回線番号のハッシュ値等)を用いてユーザの属性ごとの処理を行う場合には、属性情報に含まれるユーザ特定可能な情報についても、当該ユーザ特定可能な情報と対応付けられる値を用いる(即ち、当該ユーザ特定可能な情報を非識別化する)必要がある。このような非識別化については、第8実施形態で詳細に説明する。
 管理センタ500は、上述したとおり、社会センサユニット501、ペタマイニングユニット502、モバイルデモグラフィユニット503、および可視化ソリューションユニット504を含んで構成されており、各ユニットでは、携帯端末100の位置データを用いた統計処理を行う。なお、後述する入込端末数推計装置10(図2)は、例えば管理センタ500により構成することができる。
 社会センサユニット501は、各交換機400および各種処理ノード700から、又は、オフラインで、携帯端末100の位置データ等を含んだデータを収集するサーバ装置である。この社会センサユニット501は、交換機400および各種処理ノード700から定期的に出力されたデータを受信したり、又は社会センサユニット501において予め定められたタイミングに従って交換機400および各種処理ノード700からデータを取得したりできるように構成されている。
 ペタマイニングユニット502は、社会センサユニット501から受信したデータを所定のデータ形式に変換するサーバ装置である。例えば、ペタマイニングユニット502は、ユーザIDをキーにソーティング処理を行ったり、エリアごとにソーティング処理を行ったりする。
 モバイルデモグラフィユニット503は、ペタマイニングユニット502において処理されたデータに対する集計処理、すなわち各項目のカウンティング処理を行うサーバ装置である。例えば、モバイルデモグラフィユニット503は、あるエリアに在圏するユーザ数をカウントしたり、また在圏分布を集計したりすることができる。
 可視化ソリューションユニット504は、モバイルデモグラフィユニット503において集計処理されたデータを可視可能に処理するサーバ装置である。例えば、可視化ソリューションユニット504は、集計されたデータを地図上にマッピング処理することができる。この可視化ソリューションユニット504にて処理されたデータは、企業、官公庁又は個人等に提供され、店舗開発、道路交通調査、災害対策、環境対策等に利用される。なお、このように統計処理された情報は、当然にプライバシーを侵害しないように個人等は特定されないように加工されている。
 なお、社会センサユニット501、ペタマイニングユニット502、モバイルデモグラフィユニット503および可視化ソリューションユニット504はいずれも、前述したようにサーバ装置により構成され、図示は省略するが、通常の情報処理装置の基本構成(即ち、CPU、RAM、ROM、キーボードやマウス等の入力デバイス、外部との通信を行う通信デバイス、情報を記憶する記憶デバイス、および、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイス)を備えることは言うまでもない。
 [入込端末数推計装置の構成]
 次に、本実施形態に係る入込端末数推計装置について説明する。図2には入込端末数推計装置10の機能ブロック構成を示す。この図2に示すように、入込端末数推計装置10は、位置データ蓄積部11、抽出部12、観測期間取得部13、観測エリア取得部14、入込端末数推計部15、拡大係数導出部16、属性データ蓄積部17、入込数推計部18、および出力部19を備えている。
 以下、図2の入込端末数推計装置10の各部の機能を説明する。位置データ蓄積部11は、外部(例えば交換機400や各種処理ノード700等)から位置データを取得し蓄積する。なお、位置データ蓄積部11を入込端末数推計装置10内に設けることは必須ではなく、入込端末数推計装置10の外部の装置により取得された位置データを、例えば記憶媒体を介して、入込端末数推計装置10に入力してもよい。
 抽出部12は、位置データ蓄積部11に蓄積された位置データから、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある位置データを端末ごとに1つずつ抽出する。又は、抽出部12は、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある位置データに対応する端末を抽出する。その具体的な抽出方法は後述する。後述する抽出方法により、抽出部12は、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される端末、又は、当該端末にて観測期間内又は後述する拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する機能を実現する。
 観測期間取得部13は、観測開始時刻と観測終了時刻との組を含む観測期間情報を取得する。観測エリア取得部14は、1乃至複数の位置情報と対応づけられる観測エリア情報を取得する。ここでの観測エリア情報は、例えばセクタ番号、緯度経度、地理的な範囲(例えば市区町村)等として与えられ、観測エリア取得部14は、取得される観測エリア情報の表現形式と位置情報の表現形式とを対応づける情報(例えばセクタ番号と緯度経度との対応関係情報等)を管理するデータベースを備えることが望ましい。
 入込端末数推計部15は、抽出部12により抽出された位置データの数又は端末の数をカウントし、得られたカウント数を観測期間内における観測エリアの入込端末数として推計する。
 属性データ蓄積部17は、端末のユーザの属性情報を定期的又は所定のタイミングで外部から取得し蓄積する。拡大係数導出部16は、属性データ蓄積部17から取得可能な端末ユーザの属性および時刻(例えば、後述する重複期間の先頭時刻や位置データの取得時刻など)に応じて、入込端末数を入込数に変換するための拡大係数を導出する。なお、拡大係数は、端末ユーザの属性と時刻の両方に応じて導出することが望ましいが、端末ユーザの属性と時刻のうち一方に応じて導出してもよい。
 入込数推計部18は、拡大係数導出部16により導出された、端末ごとの位置データそれぞれについての拡大係数を集計し、得られた拡大係数の総和を観測期間内における観測エリアの入込数として推計する。出力部19は、推計により得られた入込端末数又は入込数を出力する。ここでの出力には、表示出力、音声出力、印刷出力等さまざまな出力態様が含まれる。なお、入込端末数推計装置10では、抽出部12および入込端末数推計部15が必須要件であり、その他の構成要件については入込端末数推計装置10内に設けることは必須ではない。
 [入込端末数推計処理]
 以下、図3を用いて、本発明の入込端末数推計方法に係る入込端末数推計処理を説明する。ここでは、携帯端末の位置データに含まれる位置情報には、一例として、当該携帯端末が在圏するセクタのセクタ番号が与えられているものとする。また、ここでは、観測期間情報として、観測開始時刻tと観測終了時刻tの組が観測期間取得部13により予め取得され、観測エリア情報として、セクタ番号Sが観測エリア取得部14により予め取得されたものとする。また、位置データ蓄積部11は位置データを予め外部から取得して蓄積しており、属性データ蓄積部17は端末のユーザの属性情報を予め外部から取得し蓄積しているとする。
 まず、抽出部12が、位置データ蓄積部11に蓄積された位置データから、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある位置データを端末ごとに1つずつ抽出するか、又は、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある位置データに対応する端末を抽出する。ここでの抽出方法は、さまざまな方法を採用しうる。後述する抽出方法により、抽出部12は、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される端末、又は、当該端末にて観測期間内又は後述する拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する機能を実現する。以下では、一例として、観測エリアの各端末の推定滞在期間を用いた方法を説明する。
 抽出部12は、同一端末に関する位置データにおいて、取得時刻が後述の拡張期間内にあり位置情報が観測エリア内を示すエリア内位置データ、および取得時刻順に時系列に並べた場合に当該エリア内位置データに隣接し位置情報が観測エリア外を示すエリア外位置データに基づいて、端末が観測エリア内に滞在していた推定滞在期間を端末ごとに算出する(図3のステップS1)。なお、上記の「拡張期間」は、ここでは一例として、観測期間を前後に所定の時間幅(例えば1時間)だけ拡張した期間、即ち、観測開始時刻tから所定時間だけ過去に遡った時刻を開始点とし、観測終了時刻tから所定時間だけ未来に進めた時刻を終了点とする期間を意味する。
 図4に示すように、拡張期間内に取得された同一端末に関する一連の位置データを取得時刻順に時系列に並べ、位置情報が観測エリア内を示すエリア内位置データを黒丸で、エリア内位置データに隣接し位置情報が観測エリア外を示すエリア外位置データを白丸で、それぞれ示した場合、時系列上で最先のエリア内位置データの取得時刻tと、該最先のエリア内位置データに隣接するエリア外位置データの取得時刻tとの按分点(一例として中点)に相当する時刻tinを推定滞在期間の開始時刻とする。同様に、時系列上で最後のエリア内位置データの取得時刻tと、該最後のエリア内位置データに隣接するエリア外位置データの取得時刻tとの按分点(一例として中点)に相当する時刻toutを推定滞在期間の終了時刻とする。これにより、図4に長方形で示した期間、即ち、時刻tinから時刻toutまでの期間が、当該端末の推定滞在期間として算出される。
 そして、抽出部12は、算出された推定滞在期間と観測期間とが重複する端末を抽出する(図3のステップS2)。図5には、拡張期間内に取得された端末A~Eに関する一連の位置データを端末ごとに、取得時刻順に時系列に横軸方向に並べた図を示しており、この図5では、位置情報が観測エリア内を示すエリア内位置データを黒丸で、位置情報が観測エリア外を示すエリア外位置データを白丸でそれぞれ示している。仮に、取得時刻が観測期間(時刻t~時刻t)内にあるエリア内位置データにのみ着目すると、対応する端末としては端末C~Eの3つが抽出される。
 ところが、図5で長方形により示した推定滞在期間と観測期間(時刻t~時刻t)とが重複する端末としては、端末A~Eの5つが挙げられるため、ステップS2では端末A~Eの5つが抽出される。これにより、黒丸で示すエリア内位置データにのみ着目した場合に除外される端末A、Bについても、観測期間中のどこかで観測エリア内に滞在していたと推定されることとなる。なお、上述したステップS1、S2における推定滞在期間を用いた方法は一例であり、他の方法を採用しても構わない。他の方法については後述する。
 次に、入込端末数推計部15が、ステップS1、S2により抽出された端末の数をカウントし、得られたカウント数を観測期間内における観測エリアの入込端末数として推計する(図3のステップS3)。
 次に、拡大係数導出部16が、抽出された端末それぞれについて、入込端末数を入込数に変換するための拡大係数を導出する(図3のステップS4)。ここでの拡大係数としては、例えば「所定範囲の地域における人口」に占める「位置データを得られた特定の通信事業者の契約端末数」の割合である「端末契約率」を用いることができる。また、端末ユーザの属性(例えば性別、年齢層など)や時刻に応じて拡大係数を導出することが望ましく、入込数推計の精度が向上する。例えば、拡大係数導出部16は、端末ユーザの属性ごとの端末契約率を予め取得しておいて、端末ユーザの属性情報を属性データ蓄積部17から取得し、端末ユーザの属性情報に対応する端末契約率を拡大係数として導出してもよい。また、端末契約率などの拡大係数が時刻に応じて変動する場合、拡大係数導出部16は、推定滞在期間と観測期間とが重複する期間の先頭時刻を抽出し、得られた先頭時刻に対応する拡大係数を導出することが好適である。
 次に、入込数推計部18が、拡大係数導出部16により導出された、端末ごとの位置データそれぞれについての拡大係数を集計し、得られた拡大係数の総和を観測期間内における観測エリアの入込数として推計する(図3のステップS5)。
 そして、出力部19は、推計により得られた入込数を出力する(図3のステップS6)。このとき、ステップS3で得られた入込端末数も併せて出力してもよい。なお、ここでの出力には、表示出力、音声出力、印刷出力等さまざまな出力態様が含まれる。
 以上のような第1実施形態によれば、観測エリアの各端末の推定滞在期間と観測期間とが重複する端末を抽出することで、観測期間中のどこかで観測エリア内に滞在していたと推定される端末を精度良く抽出することができ、その端末数から観測期間内における観測エリアの入込端末数を精度良く推計することができる。また、端末ユーザの属性および抽出された時刻に応じて取得された拡大係数を集計することで、観測期間内における観測エリアの入込数を精度良く推計することができる。
 なお、前述した図3のステップS1、S2における推定滞在期間を用いた方法は一例であり、他の方法を採用しても構わない。別の例として、抽出部12は、同一端末に関する位置データにおいて、取得時刻が観測期間内にあるエリア内位置データのうち、1つの位置データ、一例として取得時刻が最も早い位置データ、を抽出してもよい。このようにして端末ごとに1つの位置データを抽出する場合、抽出の精度が上述した推定滞在期間を用いた方法よりもやや劣るものの、端末ごとの推定滞在期間を算出する必要がないため、低い処理負荷で端末ごとに1つの位置データを抽出することができる。この場合、図3のステップS3では、抽出された位置データの数をカウントすることで入込端末数を推計すればよい。また、図3のステップS4では、抽出された位置データの取得時刻、および該位置データに対応する端末のユーザの属性情報に応じて、拡大係数を導出すればよい。なお、端末ごとに1つの位置データを抽出する場合、取得時刻が最も早い位置データを抽出することは必須ではなく、他の1つの位置データを抽出してもよい。例えば、取得時刻が最も遅い位置データを抽出してもよいし、取得時刻が観測期間のちょうど真ん中の時点に最も近い位置データを抽出してもよい。
 また、上記実施形態では、図2の入込端末数推計装置10が、拡大係数導出部16、属性データ蓄積部17および入込数推計部18を備えた例を示したが、拡大係数導出部16、属性データ蓄積部17および入込数推計部18は必須要件ではなく省略してもよい。この場合、図3の処理では、ステップS4およびS5が省略され、ステップS6では、入込端末数推計部15により推計された入込端末数が出力部19により出力される。
 [第2実施形態]
 第2実施形態では、観測期間(観測開始時刻tから観測終了時刻tまでの期間)中に観測エリア内に滞在していた端末ユーザに関する平均滞在時間を算出する例を説明する。
 図6には、第2実施形態における入込端末数推計装置10の構成を示しており、第1実施形態における入込端末数推計装置(図2)と同じ構成要素には同じ番号を付している。図6に示すように、第2実施形態における入込端末数推計装置10は、第1実施形態における入込端末数推計装置(図2)から、拡大係数導出部16、属性データ蓄積部17および入込数推計部18が取り除かれ、その代わり、延べ入込端末数推計部20と平均滞在時間算出部21が追加された構成となっている。以下、追加された延べ入込端末数推計部20および平均滞在時間算出部21について説明する。
 延べ入込端末数推計部20は、取得時刻が前述した拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間内における観測エリアの延べ入込端末数を推計する。
 平均滞在時間算出部21は、延べ入込端末数推計部20による推計で得られた延べ入込端末数を、入込端末数推計部15による推計で得られた入込端末数で割り算し、得られた値を観測期間内における観測エリアの平均滞在時間として算出する。ここでの平均滞在時間算出部21は、特許請求の範囲における「第1の平均滞在時間算出部」に相当する。
 図6に示すように、上記の延べ入込端末数推計部20は、観測対象取得部20A、前後位置データ取得部20B、特徴量計算部20C、および特徴量集計部20Dを備える。
 このうち観測対象取得部20Aは、観測すべき観測期間に関する観測開始時刻情報および観測終了時刻情報を観測期間取得部13から、観測すべき観測エリアに関する観測エリア情報を観測エリア取得部14から、それぞれ取得し、観測開始時刻以降であり且つ観測終了時刻以前である位置取得時刻情報を含み、且つ観測エリア情報に対応づけられる位置情報を含む1乃至複数の位置データを、観測対象位置データとして位置データ蓄積部11から取得する。なお、観測対象位置データは、別途与えられた条件(例えば携帯端末のユーザの年齢層等)によって、さらに絞り込みをかけてもよい。
 前後位置データ取得部20Bは、延べ入込端末数の推計処理の過程で計算される後述の特徴量の算出対象の位置データ(以下「第1の位置データ」という)について、当該第1の位置データと同一の識別情報を含む位置データのうち、当該第1の位置データの直前の位置データ(以下「第2の位置データ」という)の位置取得時刻情報、および当該第1の位置データの直後の位置データ(以下「第3の位置データ」という)の位置取得時刻情報を取得する。なお、前後位置データ取得部20Bは、第2又は第3の位置データの全体を取得することは必須ではなく、少なくとも、位置データに含まれる位置取得時刻情報を取得すればよい。また、前後位置データ取得部20Bによる第2、第3の位置データの位置取得時刻情報の取得については、第1実施形態で述べた拡張期間(即ち、観測期間を前後に所定の時間幅(例えば1時間)だけ拡張した期間)の概念を利用可能である。例えば、前後位置データ取得部20Bは、位置取得時刻が拡張期間内にある位置データを位置データ蓄積部11から予め取得しておき、その中から上記の第2、第3の位置データの位置取得時刻情報を取得してもよい。
 特徴量計算部20Cは、第1の位置データそれぞれについての特徴量を計算する。例えば、特徴量計算部20Cは、第2の位置データの位置取得時刻と第3の位置データの位置取得時刻との差を、当該第1の位置データについての「特徴量」として計算する。また、特徴量計算部20Cは、第2の位置データの位置取得時刻が異常値である場合、ここでは一例として第1の位置データの位置取得時刻と第2の位置データの位置取得時刻との差が所定の基準値(例えば1時間)より大きい場合に、第1の位置データの位置取得時刻から予め定められた時間(例えば1時間)だけ過去に遡った時刻を第2の位置データの位置取得時刻として用いて、第1の位置データについての特徴量を計算する。同様に、特徴量計算部20Cは、第3の位置データの位置取得時刻が異常値である場合、ここでは一例として第1の位置データの位置取得時刻と第3の位置データの位置取得時刻との差が所定の基準値(例えば1時間)より大きい場合に、第1の位置データの位置取得時刻から予め定められた時間(例えば1時間)だけ未来に進めた時刻を第3の位置データの位置取得時刻として用いて、第1の位置データについての特徴量を計算する。このような第2、第3の位置データの位置取得時刻が異常値である場合の処理は、必須の処理ではないが、上記処理を行うことで、携帯端末100が圏外に位置していることや携帯端末100の電源がオフされていること等に起因して位置データの取得時間間隔が異常に長くなった際に、当該異常に長くなった取得時間間隔による影響が過大に出ることを防ぐことができる。
 特徴量集計部20Dは、観測対象位置データについての特徴量を集計し、得られた特徴量の総和を2で割った値を、延べ入込端末数として推計する。なお、このように特徴量の総和を2で割った値を延べ入込端末数として推計できるのは、前後の信号間の時間間隔の半分を推定滞在時間と考えるからである。
 [入込端末数推計処理]
 以下、図7に沿って、第2実施形態の入込端末数推計処理を説明する。前述した第1実施形態の入込端末数推計処理(図3)とは、ステップS1~S3が共通するので、これらのステップの説明は省略し、以下では、ステップS4A~S6Aについて説明する。
 図7のステップS4Aでは、延べ入込端末数推計部20が、図8の延べ入込端末数の推計処理を実行する。その処理の一例については、図8、図9を用いて後述する。なお、変形例として、ステップS4Aの処理は、ステップS3の処理より前に実行してもよいし、ステップS3の処理と同時並行で実行してもよい。
 次に、ステップS5Aでは、平均滞在時間算出部21が、延べ入込端末数推計部20による推計で得られた延べ入込端末数を、入込端末数推計部15による推計で得られた入込端末数で割り算し、得られた値を観測期間内における観測エリアの平均滞在時間として算出する。
 そして、ステップS6Aでは、出力部19が、算出された平均滞在時間を出力する。このとき、ステップS3で得られた入込端末数、ステップS4Aで得られた延べ入込端末数も併せて出力してもよい。なお、ここでの出力には、表示出力、音声出力、印刷出力等さまざまな出力態様が含まれる。
 以上のような第2実施形態の入込端末数推計処理によって、後に例示する方法で求められる延べ入込端末数を、第1実施形態と同様の方法で求められる入込端末数によって割り算することで、得られた値を観測期間内における観測エリアの平均滞在時間として求めることができる。
 [延べ入込端末数の推計処理の一例]
 以下、図7のステップS4A(延べ入込端末数の推計処理)の一例について、図8および図9を用いて説明する。但し、延べ入込端末数の推計処理は、以下に述べる処理内容に限定されるものではない。
 図8に示すように、まず、図6の観測対象取得部20Aが、観測期間情報として、観測開始時刻tと観測終了時刻tの組を観測期間取得部13から、観測エリア情報として、セクタ番号Sを観測エリア取得部14から、それぞれ取得した後、位置データ蓄積部11から、観測開始時刻t以降であり且つ観測終了時刻t以前である位置取得時刻情報を含み且つ観測エリア情報であるセクタ番号Sに対応づけられる位置情報を含む(例えば位置情報がセクタ番号Sである)1乃至複数の位置データを、観測対象位置データとして取得する(図8のステップS21)。つまり、観測対象取得部20Aは、以下の条件に合致する位置データを観測対象位置データとして取得する。
条件1:位置取得時刻が、観測開始時刻t以降であり且つ観測終了時刻t以前である。即ち、観測期間内に含まれる。
条件2:位置情報がセクタSである。
 次に、取得された観測対象位置データのそれぞれについて、以下のステップS22、S23の処理が実行される。ステップS22では、前後位置データ取得部20Bが、観測対象位置データのうち、特徴量を求める対象とする位置データ(第1の位置データ)について、当該第1の位置データと同一の識別情報を含む位置データのうち、位置取得時刻から見て、当該第1の位置データの直前の位置データ(第2の位置データ)の位置取得時刻情報、および当該第1の位置データの直後の位置データ(第3の位置データ)の位置取得時刻情報を取得する。このとき、前後位置データ取得部20Bは、位置取得時刻が拡張期間(即ち、観測期間を前後に所定の時間幅(例えば1時間)だけ拡張した期間)内にある位置データを位置データ蓄積部11から予め取得しておき、その中から上記の第2、第3の位置データの位置取得時刻情報を取得してもよい。なお、前後位置データ取得部20Bは、第2、第3の位置データの全体を取得することは必須ではなく、第2、第3の位置データに含まれる位置取得時刻情報を取得すればよい。
 そして、ステップS23では、特徴量計算部20Cが、第1の位置データについての特徴量を計算する。その処理内容について、図9を用いて説明する。ここでは、第1、第2、第3の位置データの位置取得時刻を、それぞれtm1、tm2、tm3とする。また、第2の位置データの位置取得時刻tm2が異常値であると判断するための基準となる所定の基準値(第1、第2の位置データの位置取得時刻の差に関する基準値)を基準値A(例えば1時間)とし、第3の位置データの位置取得時刻tm3が異常値であると判断するための基準となる所定の基準値(第1、第3の位置データの位置取得時刻の差に関する基準値)を基準値B(例えば1時間)とする。
 特徴量計算部20Cは、第1、第2の位置データの位置取得時刻の差(即ち、時刻tm1とtm2の差)Da、および第1、第3の位置データの位置取得時刻の差(即ち、時刻tm1とtm3の差)Dbを算出する(図9のステップS31)。そして、特徴量計算部20Cは、第1、第2の位置データの位置取得時刻の差Daが所定の基準値A(例えば1時間)より大きいか否かを判断し(ステップS32)、もし、差Daが基準値Aより大きければ、第1の位置データの位置取得時刻tm1から予め定められた時間(例えば1時間)だけ過去に遡った時刻を、第2の位置データの位置取得時刻tm2とする(ステップS33)。次に、特徴量計算部20Cは、第1、第3の位置データの位置取得時刻の差Dbが所定の基準値B(例えば1時間)より大きいか否かを判断し(ステップS34)、もし、差Dbが基準値Bより大きければ、第1の位置データの位置取得時刻tm1から予め定められた時間(例えば1時間)だけ未来に進めた時刻を、第3の位置データの位置取得時刻tm3とする(ステップS35)。そして、特徴量計算部20Cは、第2の位置データの位置取得時刻tm2と第3の位置データの位置取得時刻tm3との差を、第1の位置データについての特徴量として計算する(ステップS36)。
 以上により、ある1つの観測対象位置データ(第1の位置データ)についての図8のステップS22、S23の処理が完了する。
 以後、上述したステップS22、S23の処理が、観測対象位置データのそれぞれについて実行され、全ての観測対象位置データについて実行が完了すると(ステップS24で肯定判断)、ステップS25へ進む。
 ステップS25では、特徴量集計部20Dが、観測対象位置データについての特徴量wijを集計し、得られた特徴量の総和を2で割った値を、延べ入込端末数として推計する。このようにして、延べ入込端末数を推計することができる。なお、このように特徴量の総和を2で割った値を延べ入込端末数として推計できるのは、前後の信号間の時間間隔の半分を推定滞在時間と考えるからである。
 上述した推計処理によれば、位置データを用いて延べ入込端末数を推計する際に、前後の位置データの取得時刻情報を用いた補正を実施することにより、受信間隔の変動が与える影響を校正しつつ延べ入込端末数を精度良く推計することができる。また、特徴量の計算処理の中で、前述した第2、第3の位置データの位置取得時刻が異常値である場合の処理を行うことで、携帯端末100が圏外に位置していることや携帯端末100の電源がオフされていること等に起因して位置データの取得時間間隔が異常に長くなった際に、当該異常に長くなった取得時間間隔による影響が過大に出ることを防ぐことができる。
 [延べ入込端末数推計の考え方について]
 以下、延べ入込端末数推計の考え方について補足的に述べる。図10に示すモデルのように、ある観測期間(長さT)の間に、n個の端末a,a,…,aがセクタSを通過し、各端末aの観測期間内のセクタSの滞在時間がL(0<L≦T)であったとする。このとき、セクタSに滞在した入込端末数m(実際にはセクタSに滞在した入込端末数mの観測期間内における平均値)は、以下の式(1)で表わされる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
即ち、各端末aの観測期間内のセクタSの滞在時間Lの総和を観測期間の長さTで除した結果を、入込端末数mとして推計する。ただし、端末aの観測期間内のセクタSの滞在時間Lの真の値は観測不能であるが、各端末aは信号(例えば位置登録信号)を発信し、それらの信号は観測可能である。
 端末aが観測期間内にセクタSで発信した信号を、時刻順に
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
(xは、端末aが観測期間内にセクタSで発信した信号の総数)とすると、入込端末数の推計とは、観測された信号qij(jは1以上x以下の整数)からmの値を推計することに他ならない。
 さて、図11に基づき延べ入込端末数推計の計算方法を説明する。端末aから信号qijが送信される密度(即ち、単位時間あたりの信号数)をpとする。このとき、信号が送信される確率がセクタに対して独立であれば、端末aが観測期間内にセクタSで発信した信号の総数xの期待値E(x)は、E(x)=L×pであるため、端末aの観測期間内のセクタSの滞在時間Lの期待値E(L)について以下の式(2)が成立する。
E(L)=x/p (2)
ここで、信号qijの送信時刻をuijとしたとき、信号qijの密度pijは、以下の式(3)で与えられる。
ij=2/(ui(j+1)-ui(j-1)) (3)
ここで、信号qijを第1の位置データに係る信号とすると、信号qi(j-1)は第2の位置データに係る信号、信号qi(j+1)は第3の位置データに係る信号に相当する。本実施形態では、第2の位置データに係る信号qi(j-1)の送信時刻ui(j-1)と第3の位置データに係る信号qi(j+1)の送信時刻ui(j+1)の差、即ち、上記式(3)の(ui(j+1)-ui(j-1))を、第1の位置データについての特徴量wijとする(特徴量wij=ui(j+1)-ui(j-1))。そのため、上記式(3)は、以下となる。即ち、特徴量wijは、密度pijの逆数に対応づけて算出することができる。
ij=2/(ui(j+1)-ui(j-1))=2/wij (4)
 このとき密度pは、
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
で与えられるため、入込端末数mの推計値E(m)は、以下の式(6)で計算することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 ここで、入込端末数の推計値E(m)に観測期間長Tを掛けて得られた値(即ち、上記式(6)にて観測期間長Tで割らない値)は、端末の推計滞在時間の総和になり、観測期間における延べ入込端末数に相当する。つまり、観測期間における延べ入込端末数は、以下の式(7)で計算することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 図11の例に示すように、観測期間内であり且つ端末aがセクタSに滞在していた期間内に、端末aは信号qi1、qi2、qi3を送信し、信号qi1の直前に信号qi0を、信号qi3の直後に信号qi4を送信したものとし、信号qi0、qi1、qi2、qi3、qi4の送信時刻をそれぞれui0、ui1、ui2、ui3、ui4とすると、上記の考え方は、端末aの観測期間内のセクタSの滞在時間Lを、(ui0とui1の中点)から(ui3とui4の中点)までの期間と推計することに相当する。なお、端末aは、観測期間内ではないものの、セクタSの滞在中に信号qi4を送信している。但し、滞在時間Lの推計量の不偏性を維持するために、ここでは一例として、滞在時間Lの終了時刻を観測期間Tの終了時刻と同じとして推計することは行わない処理を説明する。
 なお、延べ入込端末数の推計処理としては、前述した処理以外に、以下のような処理を採用することができる。即ち、観測期間の開始時刻をt0、終了時刻を t1とし、観測期間t0~t1におけるd時間ごとの観測エリア内の端末数が推計されており、当該端末数推計値をs0、s1、s2、...、snとしたとき、端末数推計値の総和に時間間隔dを乗じて得られた値、即ち、((s0+s1+s2+...+sn)×d)を、観測期間t0~t1における観測エリア内の延べ入込端末数として推計してもよい。
 また、上記第2実施形態では、平均滞在時間算出部21が、延べ入込端末数を入込端末数によって割り算して得られた値を平均滞在時間として算出する例を示したが、この変形例として、平均滞在時間算出部21は、延べ入込端末数を人口に換算して得られた延べ人口を第1実施形態の方法で得られた入込数によって割り算して得られた値を、平均滞在時間として算出してもよい。また、平均滞在時間算出部21は、観測期間内における観測エリアの人口の推移に基づいて、前述した延べ端末数算出方法と同様の方法で、観測期間内における観測エリアの延べ人口を算出し、得られた延べ人口を第1実施形態の方法で得られた入込数によって割り算して得られた値を、平均滞在時間として算出してもよい。ここでの平均滞在時間算出部21は、特許請求の範囲における「第2の平均滞在時間算出部」に相当する。
 [第3実施形態]
 第3実施形態では、推計で得られた入込端末数から進入端末数および退出端末数を求める処理について説明する。
 図12に示すように、第3実施形態における入込端末数推計装置10は、前述した第1実施形態における入込端末数推計装置(図2)と同様に、位置データ蓄積部11、抽出部12、観測期間取得部13、観測エリア取得部14、入込端末数推計部15および出力部19を備える。さらに、入込端末数推計装置10は、進入端末数を算出する進入端末数算出部22、退出端末数を算出する退出端末数算出部23、および流出入端末数を算出する流出入端末数算出部24を備える。
 次に、第3実施形態の入込端末数推計装置10による処理について図13を用いて説明する。ここでは、第1実施形態と同様に、携帯端末の位置データに含まれる位置情報には、一例として、当該携帯端末が在圏するセクタのセクタ番号が与えられており、観測期間情報として、観測開始時刻と観測終了時刻の組が観測期間取得部13により予め取得され、観測エリア情報として、セクタ番号Sが観測エリア取得部14により予め取得されたものとする。また、位置データ蓄積部11は位置データを予め外部から取得して蓄積しているとする。なお、上記の観測期間情報には、後に詳述する進入端末数もしくは退出端末数の算出に必要な観測期間の情報が設定される。
 まず、抽出部12が、取得時刻が観測期間内又は第1実施形態で述べた拡張期間(観測期間を所定幅だけ拡張した期間)内にある位置データに基づいて、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される携帯端末、又は、当該携帯端末にて観測期間内又は拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する。ここでの抽出方法は、さまざまな方法を採用しうるが、以下では、第1実施形態の方法(観測エリアの各端末の推定滞在期間を用いた方法)とは異なる方法を説明する。
 図13に示すステップS41にて、抽出部12は、同一端末の位置データにおいて、取得時刻が観測期間内にあるエリア内位置データのうち、1つの位置データ(一例として、取得時刻が最も早い位置データ)を抽出する。このように端末ごとに1つの位置データを抽出する場合は、抽出の精度は前述した第1実施形態の方法(観測エリアの各端末の推定滞在期間を用いた方法)よりもやや劣るものの、端末ごとの推定滞在期間を算出する必要がないため、低い処理負荷で端末ごとに1つの位置データを抽出することができる。なお、端末ごとに1つの位置データを抽出する場合、取得時刻が最も早い位置データを抽出することは必須ではなく、他の1つの位置データを抽出してもよい。例えば、取得時刻が最も遅い位置データを抽出してもよいし、取得時刻が観測期間のちょうど真ん中の時点に最も近い位置データを抽出してもよい。そして、次のステップS42にて、入込端末数推計部15は、抽出された位置データの数をカウントすることで入込端末数を推計する。
 以上のステップS41、S42の処理は、後述する進入端末数もしくは退出端末数の算出に必要な観測期間について実行される。
 そして、進入端末数もしくは退出端末数の算出に必要な観測期間についてステップS41、S42の処理が完了すると、ステップS44へ進み、以下のようにして進入端末数算出部22による進入端末数の算出および退出端末数算出部23による退出端末数の算出が行われる。
 ここで、一例として、図14に示すように、開始時刻t0で終了時刻t1の観測期間Pxにおける入込端末数、開始時刻t1で終了時刻t2の観測期間Pyにおける入込端末数、および、開始時刻t0で終了時刻t2の観測期間Pzにおける入込端末数が、入込端末数推計部15により算出されたとする。
 このとき、進入端末数算出部22は、開始時刻が同じ観測期間Pxと観測期間Pzそれぞれにおける入込端末数の差分を、観測期間Pxの終了時刻と観測期間Pzの終了時刻の間の期間(時刻t1~t2の期間)における観測エリアへの進入端末数として算出する。例えば、観測期間Pxにおける入込端末数が「4」で、観測期間Pzにおける入込端末数が「5」であれば、進入端末数算出部22は、これらの差分「1」を、観測期間Pxの終了時刻と観測期間Pzの終了時刻の間の期間(時刻t1~t2の期間)における観測エリアへの進入端末数として算出する。
 また、退出端末数算出部23は、終了時刻が同じ観測期間Pyと観測期間Pzそれぞれにおける入込端末数の差分を、観測期間Pyの開始時刻と観測期間Pzの開始時刻の間の期間(時刻t0~t1の期間)における観測エリアからの退出端末数として算出する。例えば、観測期間Pyにおける入込端末数が「3」で、観測期間Pzにおける入込端末数が「5」であれば、退出端末数算出部23は、これらの差分「2」を、観測期間Pyの開始時刻と観測期間Pzの開始時刻の間の期間(時刻t0~t1の期間)における観測エリアからの退出端末数として算出する。
 そして、次のステップS45にて、流出入端末数算出部24は、同じ期間について算出された進入端末数から退出端末数を減じることで、当該期間における流出入端末数を算出する。
 さらに、次のステップS46にて、出力部19は、上記処理で得られた入込端末数、進入端末数、退出端末数および流出入端末数を出力する。もちろん、これら全てでなく、これらのうち一部を出力してもよい。なお、ここでの出力には、表示出力、音声出力、印刷出力等さまざまな出力態様が含まれる。
 以上のような第3実施形態によれば、推計で得られた入込端末数から進入端末数および退出端末数を求め、さらに流出入端末数を求めることができる。
 ここで、図30を用いて、進入端末数もしくは退出端末数の算出に必要な観測期間について説明する。以下の説明で時刻t0~t3は、図30に示すように時系列上で時刻t0、t1、t2、t3の順に並んでおり、時刻t0~t1を範囲とする観測期間を「観測期間R1」、時刻t0~t2を範囲とする観測期間を「観測期間R2」、時刻t1~t3を範囲とする観測期間を「観測期間R3」、時刻t2~t3を範囲とする観測期間を「観測期間R4」という。
 進入端末数の算出において、算出対象としたい期間が例えば時刻t1~t2の期間であれば、進入端末数の算出に必要な観測期間としては、開始時刻t0が同じ2つの観測期間であって一方の終了時刻が時刻t1、他方の終了時刻が時刻t2である観測期間、即ち、観測期間R1、R2が該当する。このとき、開始時刻t0についても設定する必要があるが、その設定時刻は時刻t1よりも早ければよく、特定の時刻に限定されるものではない。そのため、図30にて設定例1、2で示すように、終了時刻を時刻t1、t2に設定した上で開始時刻t0を変動させることで、進入端末数の算出に必要な観測期間R1、R2を自在に設定することができる。
 また、時刻t0~t1の期間のうち少なくとも一部で観測エリアに滞在した端末は、時刻t1~t2の期間に観測エリアに滞在したかしないかに関わらず、時刻t1~t2の期間の進入端末数にはカウントされない。そのため、時刻t1~t2の期間の進入端末数にカウントされる端末は、時刻t0~t1の期間内は観測エリアに滞在していないと判断できる。このような性質を利用すれば、時刻t1~t2の期間の進入端末数を算出するにあたり、進入端末数の算出に必要な観測期間R1、R2における終了時刻をそれぞれ時刻t1、t2に設定した上で開始時刻t0を変動させる(即ち、「時刻t0~t1の期間内に観測エリアに滞在していない」という条件における時刻t0を変動させる)ことで、算出対象となる進入端末の範囲を変更することができる。
 一方、退出端末数の算出については、算出対象としたい期間が例えば時刻t1~t2の期間であれば、退出端末数の算出に必要な観測期間としては、終了時刻t3が同じ2つの観測期間であって一方の開始時刻が時刻t1、他方の開始時刻が時刻t2である観測期間、即ち、観測期間R3、R4が該当する。このとき、終了時刻t3についても設定する必要があるが、その設定時刻は時刻t2よりも遅ければよく、特定の時刻に限定されるものではない。そのため、図30にて設定例1、2で示すように、開始時刻を時刻t1、t2に設定した上で終了時刻t3を変動させることで、退出端末数の算出に必要な観測期間R3、R4を自在に設定することができる。
 また、時刻t2~t3の期間のうち少なくとも一部で観測エリアに滞在した端末は、時刻t1~t2の期間に観測エリアに滞在したかしないかに関わらず、時刻t1~t2の期間の退出端末数にはカウントされない。そのため、時刻t1~t2の期間の退出端末数にカウントされる端末は、時刻t2~t3の期間内は観測エリアに滞在していないと判断できる。このような性質を利用すれば、時刻t1~t2の期間の退出端末数を算出するにあたり、退出端末数の算出に必要な観測期間R3、R4における開始時刻をそれぞれ時刻t1、t2に設定した上で終了時刻t3を変動させる(即ち、「時刻t2~t3の期間内に観測エリアに滞在していない」という条件における時刻t3を変動させる)ことで、算出対象となる退出端末の範囲を変更することができる。
 なお、上記のように開始時刻t0や終了時刻t3を変動させる具体例については、第4実施形態において説明する。
 また、時刻t1~t2の期間の流出入端末数を算出する場合、同じ期間(時刻t1~t2の期間)の進入端末数および退出端末数が必要となるが、時刻t1~t2の期間の進入端末数の算出および時刻t1~t2の期間の退出端末数の算出それぞれにおいて、前述したように時刻t0、t3を変動させることで、流出入端末数算出の元となる進入端末や退出端末の範囲を変更することができる。具体的な効果は、第4実施形態の具体例の中で説明する。
 なお、第3実施形態では、入込端末数推計装置10が進入端末数算出部22、退出端末数算出部23および流出入端末数算出部24を備え、進入端末数、退出端末数および流出入端末数を算出する例を示したが、進入端末数算出部22、退出端末数算出部23および流出入端末数算出部24を全て備えることは必須ではなく、これらのうち進入端末数算出部22のみを備えてもよいし、退出端末数算出部23のみを備えてもよい。
 また、抽出部12による位置データの抽出方法は、上記の方法に限定されるものではなく、他の方法、例えば第1実施形態の方法(観測エリアの各端末の推定滞在期間を算出し各端末の推定滞在期間を用いる方法)を採用してもよく、同様の効果を得ることができる。この点は、第3実施形態のみならず、後述する各実施形態でも同様である。
 [第4実施形態]
 以下の第4、第5実施形態では、推計で得られた入込端末数から進入人口および退出人口を求める処理について説明する。このうち第4実施形態では、入込端末数と拡大係数から入込数を推計し、得られた入込数から進入人口および退出人口を求める実施形態を説明し、第5実施形態では、拡大係数の算出単位である人口推計単位(例えば属性や時間等)ごとに入込端末数から進入端末数および退出端末数を算出し、その後、人口推計単位ごとの拡大係数を用いて進入人口および退出人口を求める実施形態を説明する。
 図15に示すように、第4実施形態における入込端末数推計装置10は、前述した第1実施形態における入込端末数推計装置(図2)と同様に、位置データ蓄積部11、抽出部12、観測期間取得部13、観測エリア取得部14、入込端末数推計部15および出力部19を備える。さらに、入込端末数推計装置10は、携帯端末ユーザごとの属性情報および予め求められた人口推計単位ごとの拡大係数を記憶した属性・拡大係数蓄積部17A、端末ユーザの属性や時刻に応じた拡大係数を属性・拡大係数蓄積部17Aから読み出す拡大係数導出部16、入込数を推計する入込数推計部18、進入人口を算出する進入人口算出部25、退出人口を算出する退出人口算出部26、および流出入人口を算出する流出入人口算出部27を備える。
 次に、第4実施形態の入込端末数推計装置10による処理について図16を用いて説明する。ここでは、第1実施形態と同様に、携帯端末の位置データに含まれる位置情報には、一例として、当該携帯端末が在圏するセクタのセクタ番号が与えられており、観測期間情報として、観測開始時刻と観測終了時刻の組が観測期間取得部13により予め取得され、観測エリア情報として、セクタ番号Sが観測エリア取得部14により予め取得されたものとする。また、位置データ蓄積部11は位置データを予め外部から取得して蓄積しているとする。なお、上記の観測期間情報には、後述する進入人口もしくは退出人口の算出に必要な観測期間の情報が設定される。
 図16に示すステップS51にて、抽出部12が、同一端末の位置データにおいて、取得時刻が観測期間内にあるエリア内位置データのうち、1つの位置データ(一例として、取得時刻が最も早い位置データ)を抽出する。このように端末ごとに1つの位置データを抽出する場合は、抽出の精度は前述した第1実施形態の方法(観測エリアの各端末の推定滞在期間を算出し各端末の推定滞在期間を用いる方法)よりもやや劣るものの、端末ごとの推定滞在期間を算出する必要がないため、低い処理負荷で端末ごとに1つの位置データを抽出することができる。なお、端末ごとに1つの位置データを抽出する場合、取得時刻が最も早い位置データを抽出することは必須ではなく、他の1つの位置データを抽出してもよい。例えば、取得時刻が最も遅い位置データを抽出してもよいし、取得時刻が観測期間のちょうど真ん中の時点に最も近い位置データを抽出してもよい。
 次のステップS52では、入込端末数推計部15が、抽出された位置データの数を人口推計単位ごとにカウントすることで、人口推計単位ごとの入込端末数を推計し、ステップS53では、拡大係数導出部16が、人口推計単位ごとの拡大係数を属性・拡大係数蓄積部17Aから読み出す。なお、拡大係数導出部16は、属性・拡大係数蓄積部17Aから拡大係数を読み出す代わりに、拡大係数を導出してもよい。その導出方法の一例は後述する。
 次のステップS54では、入込数推計部18が、人口推計単位ごとに、入込端末数と拡大係数とを乗算し、その乗算結果を人口推計単位ごとの入込数として推計する。
 以上のステップS51~S54の処理は、後述する進入人口もしくは退出人口の算出に必要な観測期間について実行される。
 そして、進入人口もしくは退出人口の算出に必要な観測期間についてステップS51~S54の処理が完了すると、ステップS56へ進み、以下のようにして、進入人口算出部25が進入人口を算出するとともに、退出人口算出部26が退出人口を算出する。進入人口および退出人口の算出方法は、図14を用いて説明した第3実施形態の進入端末数および退出端末数の算出方法と同様である。
 即ち、図14にて「入込端末数」を「入込数」に置換したケースを想定すればよく、例えば、開始時刻t0で終了時刻t1の観測期間Pxにおける入込数、開始時刻t1で終了時刻t2の観測期間Pyにおける入込数、および、開始時刻t0で終了時刻t2の観測期間Pzにおける入込数が、入込数推計部18により算出されたとする。
 このとき、進入人口算出部25は、開始時刻が同じ観測期間Pxと観測期間Pzそれぞれにおける入込数の差分を、観測期間Pxの終了時刻と観測期間Pzの終了時刻の間の期間(時刻t1~t2の期間)における観測エリアへの進入人口として算出する。例えば、観測期間Pxにおける入込数が「4」で、観測期間Pzにおける入込数が「5」であれば、進入人口算出部25は、これらの差分「1」を、観測期間Pxの終了時刻と観測期間Pzの終了時刻の間の期間(時刻t1~t2の期間)における観測エリアへの進入人口として算出する。
 また、退出人口算出部26は、終了時刻が同じ観測期間Pyと観測期間Pzそれぞれにおける入込数の差分を、観測期間Pyの開始時刻と観測期間Pzの開始時刻の間の期間(時刻t0~t1の期間)における観測エリアからの退出人口として算出する。例えば、観測期間Pyにおける入込数が「3」で、観測期間Pzにおける入込数が「5」であれば、退出人口算出部26は、これらの差分「2」を、観測期間Pyの開始時刻と観測期間Pzの開始時刻の間の期間(時刻t0~t1の期間)における観測エリアからの退出人口として算出する。
 ステップS56では、進入人口算出部25は、人口推計単位ごとに、上記のようにして進入人口を算出する。その後、人口推計単位ごとの進入人口を総和することで、全体の進入人口を算出してもよい。同様に、退出人口算出部26は、人口推計単位ごとに、上記のようにして退出人口を算出する。その後、人口推計単位ごとの退出人口を総和することで、全体の退出人口を算出してもよい。
 そして、次のステップS57にて、流出入人口算出部27は、同じ期間および同じ人口推計単位についての進入人口から退出人口を減じることで、当該期間および人口推計単位に関する流出入人口を算出する。このとき、全体の進入人口から全体の退出人口を減じることで、全体の流出入人口を算出してもよい。
 さらに、次のステップS58にて、出力部19は、上記処理で得られた人口推計単位ごとの入込数、進入人口、退出人口および流出入人口、並びに、全体の入込数、進入人口、退出人口および流出入人口を出力する。もちろん、これら全てでなく、これらのうち一部を出力してもよい。ここでは、例えば図17に示すように、入込数、進入人口、退出人口および流出入人口のそれぞれについて、全体の値と、人口推計単位(ここでは一例としての性別)ごとの値とを出力してもよい。複数の人口推計単位を組み合わせた条件(例えば性別と住所を組み合わせた「東京都在住の女性」といった条件)を採用してもよい。なお、ここでの出力には、表示出力、音声出力、印刷出力等さまざまな出力態様が含まれる。
 以上のような第4実施形態によれば、推計で得られた入込端末数から入込数を求め、さらに、進入人口、退出人口および流出入人口を人口推計単位ごとに又は全体について求めることができる。
 ここで、図30を用いて、進入人口もしくは退出人口の算出に必要な観測期間について説明する。進入人口の算出において、算出対象としたい期間が例えば時刻t1~t2の期間であれば、進入人口の算出に必要な観測期間としては、開始時刻t0が同じ2つの観測期間であって一方の終了時刻が時刻t1、他方の終了時刻が時刻t2である観測期間、即ち、図30の観測期間R1、R2が該当する。図30にて設定例1、2で示すように、終了時刻を時刻t1、t2に設定した上で開始時刻t0を変動させることで、進入人口の算出に必要な観測期間R1、R2を自在に設定することができる。また、第3実施形態で述べたように、進入人口の算出に必要な観測期間R1、R2における終了時刻をそれぞれ時刻t1、t2に設定した上で開始時刻t0を変動させる(即ち、「時刻t0~t1の期間内に観測エリアに滞在していない」という条件における時刻t0を変動させる)ことで、算出対象となる進入人口の範囲を変更することができる。進入人口の算出における上記の点は、第3実施形態で述べたように、退出人口の算出においても同様に成立する。
 以下、具体例を説明する。例えば、4月1日~4月5日の5日間開催されるイベントがあったとき、4月3日12:00~13:00の期間についてイベント会場への進入人口を算出したいとすると、進入人口の算出に必要な2つの観測期間のうち一方の終了時刻t1が4月3日12:00に、他方の終了時刻t2が4月3日13:00に設定される。
 ここで、図30の設定例1として、開始時刻t0を4月3日00:00に設定すれば、時刻t0~t1の期間(4月3日00:00~4月3日12:00)はイベント会場に滞在していない者の人口(即ち、4月1日~4月2日の滞在状況は問わず、4月3日については12:00~13:00の期間にイベント会場に新規に進入した者の人口)を算出することになる。一方、図30の設定例2(開始時刻t0を設定例1よりも過去に遡って設定した例)として、開始時刻t0を4月1日00:00に設定すれば、時刻t0~t1の期間(4月1日00:00~4月3日12:00)はイベント会場に滞在していない者の人口(即ち、イベント期間の開始当初からみて4月3日12:00~13:00の期間にイベント会場に新規に進入した者の人口)を算出することになる。このように開始時刻t0を変動させることにより、算出対象となる進入人口の範囲を自在に変更することができる。
 また、4月3日12:00~13:00の期間についてイベント会場からの退出人口を算出したいとすると、退出人口の算出に必要な2つの観測期間のうち一方の開始時刻t1が4月3日12:00に、他方の開始時刻t2が4月3日13:00に設定される。
 ここで、図30の設定例1として、終了時刻t3を4月4日00:00に設定すれば、時刻t2~t3の期間(4月3日13:00~4月4日00:00)はイベント会場に滞在していない者の人口(即ち、4月4日~4月5日の滞在状況は問わず、4月3日については13:00以降はイベント会場に滞在していない者の人口)を算出することになる。一方、図30の設定例2(終了時刻t3を設定例1よりも未来に進めて設定した例)として、終了時刻t3を4月6日00:00に設定すれば、時刻t2~t3の期間(4月3日13:00~4月6日00:00)はイベント会場に滞在していない者の人口(即ち、イベント期間中の4月3日13:00以降の期間にはイベント会場に滞在していない者の人口)を算出することになる。このように終了時刻t3を変動させることにより、算出対象となる退出人口の範囲を自在に変更することができる。
 また、時刻t1~t2の期間の流出入人口を算出したい場合、同じ期間(時刻t1~t2の期間)の進入人口および退出人口が必要となるが、時刻t1~t2の期間の進入人口の算出および時刻t1~t2の期間の退出人口の算出それぞれにおいて、前述したように、算出対象となる進入人口や退出人口の範囲を変更することができる。例えば、同じ時刻t1~t2の期間の進入人口および退出人口を算出する場合、図30の設定例2として、進入人口算出における開始時刻t0を4月1日00:00に設定し、退出人口算出における終了時刻t3を4月6日00:00に設定すれば、イベント全日程を通しで見たときの時刻t1~t2の期間の流出入人口、即ち、「イベント期間の開始当初からみて時刻t1~t2の期間にイベント会場に新規に進入した者の人口から、時刻t1~t2の期間に退出しイベント期間終了まで再進入しなかった者の人口を減算した差分」としての流出入人口を得ることができる。一方、図30の設定例1として、進入人口算出における開始時刻t0を4月3日00:00に設定し、退出人口算出における終了時刻t3を4月4日00:00に設定すれば、イベント期間中の4月3日以外の日における進入や退出は考慮せず、4月3日のみに着目したときの時刻t1~t2の期間の流出入人口、即ち、「4月3日については時刻t1~t2の期間にイベント会場に新規に進入した者の人口から、時刻t1~t2の期間に退出し4月3日中には再進入しなかった者の人口を減算した差分」としての流出入人口を得ることができる。
 なお、第4実施形態では、入込端末数推計装置10が進入人口算出部25、退出人口算出部26および流出入人口算出部27を備え、進入人口、退出人口および流出入人口を算出する例を示したが、進入人口算出部25、退出人口算出部26および流出入人口算出部27を全て備えることは必須ではなく、これらのうち進入人口算出部25のみを備えてもよいし、退出人口算出部26のみを備えてもよい。この点は、第4実施形態のみならず、後述する各実施形態でも同様である。
 また、上記実施形態では、拡大係数が予め求められている例を説明したが、拡大係数は、以下のようにして導出してもよい。拡大係数は、一例として、「在圏率と端末の普及率との積(即ち、人口に対する在圏数の比率)」の逆数を用いることができる。ここで「在圏率」とは、契約台数に対する在圏数の比率を意味し、「普及率」とは人口に対する契約台数の比率を意味する。このような拡大係数は、前述した拡大係数算出単位ごとに導出することが望ましいが、必須ではない。また、拡大係数は、例えば以下のように特徴量および観測期間長に基づいて推計された端末数(在圏数)を用いて導出してもよい。第1実施形態で述べた手法により位置データから特徴量を求め、特徴量および観測期間長に基づいて、拡大係数算出単位ごとの端末数を集計することでユーザ数ピラミッドデータを得るともに、統計データ(例えば住民基本台帳など)として予め求められた同じ拡大係数算出単位における人口ピラミッドデータを取得する。そして、ユーザ数ピラミッドデータ及び人口ピラミッドデータにおいて拡大係数算出単位ごとの位置データの取得率(即ち、在圏数/人口)を算出する。ここで得られた「位置データの取得率(即ち、在圏数/人口)」が、前述した「在圏率と端末の普及率との積」に相当する。このようにして得られた「位置データの取得率」の逆数を拡大係数として導出することができる。なお、拡大係数を算出する拡大係数算出単位としては、一例として、住所の都道府県ごと、5才又は10才刻み年齢層ごと、男女ごと、時間帯として1時間ごとなどを採用してもよいし、これらの2つ以上を組み合わせたものを採用してもよい。例えば、拡大係数算出単位を「東京都在住の20才台の男性」とした場合、日本全国における、東京都在住の(即ち、ユーザ属性における住所情報が東京都である)20才台の男性に該当する位置データを抽出して端末数を集計することでユーザ数ピラミッドデータを得るとともに、統計データから東京都在住の20才台の男性に関する人口ピラミッドデータを取得する。なお、上記ユーザ数ピラミッドデータを得る際に、「東京都在住」という条件については、東京都に在圏するユーザの位置データだけを抽出するのではなく、ユーザ属性における住所情報が東京都である位置データを抽出する。そして、ユーザ数ピラミッドデータ及び人口ピラミッドデータから拡大係数算出単位(ここでは東京都在住の20才台の男性)の位置データの取得率(即ち、在圏数/人口)を算出し、得られた「位置データの取得率」の逆数を拡大係数として導出することができる。なお、本願では、拡大係数算出単位と人口推計単位とが等しいものとして説明しているが、これはあくまでも一例であり、これに限られるものではない。
 [第5実施形態]
 第5実施形態では、人口推計単位ごとに入込端末数から進入端末数および退出端末数を算出し、その後、人口推計単位ごとの拡大係数を用いて進入人口および退出人口を求める実施形態を説明する。
 第5実施形態では、図15に示す入込端末数推計装置10において、入込数推計部18による入込数の推計は行わずに、進入人口算出部25が、開始時刻が同じ複数の観測期間それぞれの入込端末数の差分に基づいて進入端末数を算出した後、人口推計単位に応じた拡大係数および算出された進入端末数に基づいて進入人口を算出する。同様に、退出人口算出部26が、終了時刻が同じ複数の観測期間それぞれの入込端末数の差分に基づいて退出端末数を算出した後、人口推計単位に応じた拡大係数および算出された退出端末数に基づいて退出人口を算出する。
 以下、図18を用いて、第5実施形態における処理について、第4実施形態との差異を中心に説明する。
 抽出部12が、同一端末の位置データにおいて、取得時刻が観測期間内にあるエリア内位置データのうち、1つの位置データ(一例として、取得時刻が最も早い位置データ)を抽出し(図18のステップS61)、入込端末数推計部15が、抽出された位置データの数を人口推計単位ごとにカウントすることで、人口推計単位ごとの入込端末数を推計する(ステップS62)。得られた人口推計単位ごとの入込端末数は、入込数推計部18経由で進入人口算出部25および退出人口算出部26へ送られる。
 以上のステップS61~S62の処理は、第4実施形態にて説明した進入人口もしくは退出人口の算出に必要な観測期間について実行される。そして、進入人口もしくは退出人口の算出に必要な観測期間についてステップS61~S62の処理が完了すると、ステップS64において、進入人口算出部25が、人口推計単位ごとに、開始時刻が同じ複数の観測期間それぞれの入込端末数の差分を進入端末数として算出する。また、退出人口算出部26が、人口推計単位ごとに、終了時刻が同じ複数の観測期間それぞれの入込端末数の差分を退出端末数として算出する。また同時に、拡大係数導出部16が、人口推計単位ごとの拡大係数を属性・拡大係数蓄積部17Aから読み出して、入込数推計部18経由で進入人口算出部25および退出人口算出部26へ送る。
 次のステップS65では、進入人口算出部25は、人口推計単位ごとに、進入端末数と拡大係数とを乗算し、その乗算結果を人口推計単位ごとの進入人口とする。その後、進入人口算出部25は、人口推計単位ごとの進入人口を総和することで、全体の進入人口を算出してもよい。同様に、退出人口算出部26は、人口推計単位ごとに、退出端末数と拡大係数とを乗算し、その乗算結果を人口推計単位ごとの退出人口とする。その後、退出人口算出部26は、人口推計単位ごとの退出人口を総和することで、全体の退出人口を算出してもよい。
 そして、次のステップS66にて、流出入人口算出部27は、同じ期間および同じ人口推計単位についての進入人口から退出人口を減じることで、当該期間および人口推計単位に関する流出入人口を算出する。このとき、全体の進入人口から全体の退出人口を減じることで、全体の流出入人口を算出してもよい。さらに、次のステップS67にて、出力部19は、上記処理で得られた人口推計単位ごとの進入人口、退出人口および流出入人口、並びに、全体の進入人口、退出人口および流出入人口を出力する。
 以上のような第5実施形態により、推計で得られた入込端末数から、進入人口、退出人口および流出入人口を、人口推計単位ごとに又は全体について求めることができる。
 [第6実施形態]
 以下の第6、第7実施形態では、集計単位であるエリアごとの推計値(入込数、入込端末数など)を、出力単位(ここでは一例としてメッシュ)ごとの推計値に変換する例について説明する。このうち第6実施形態では、単一の周波数帯を利用する屋外局の通信領域が存在する環境における処理を説明し、第7実施形態では、屋内局の通信領域および電波到達範囲が異なる周波数帯を利用する複数の屋外局の通信領域のうち2つ以上が地理的に重複して存在する環境における処理を説明する。なお、出力単位と集計単位とが同一の場合は、以下の第6、第7実施形態で述べる変換処理は不要である。
 第6実施形態では、第4実施形態に係る入込数を推計する入込端末数推計装置に対し、上述したメッシュごとの推計値への変換機能を加えた入込端末数推計装置およびその処理について説明する。
 図19に示すように、第6実施形態における入込端末数推計装置10の機能ブロック構成は、第4実施形態における入込端末数推計装置の機能ブロック構成(図15)において、進入人口算出部25と入込数推計部18との間および退出人口算出部26と入込数推計部18との間に、変換部28を加えた構成とされている。変換部28は、観測エリアごとの推計値を、観測エリアとは異なる出力単位(例えばメッシュ)ごとの推計値に変換する。
 以下、変換部28の処理を図20に基づき具体的に説明する。図20(a)はエリアのエリア範囲を示す図、図20(b)はメッシュを示す図、図20(c)はエリアとメッシュとを合成した合成図である。
 変換部28は、予め記憶したエリア境界情報に基づいて再現されるエリア図(図20(a)参照)と、所定の区画分け規則に基づき再現される2次元的なメッシュ(図20(b)参照)とを合成し、図20(c)に示すような合成図を得る。次に、変換部28は、上記合成図においてメッシュ境界により各エリアを分割する。例えば、図21に示すように、図20(a)のエリアAは、メッシュ境界により4つの分割エリアA-1、A-2、A-3、A-4に分割される。そして、変換部28は、各分割エリアの面積を算出し、各分割エリアの面積比を算出する。例えば図21に示すように、分割エリアA-1、A-2、A-3、A-4の面積として、それぞれ10m、50m、100m、40mが算出されたとすると、分割エリアA-1、A-2、A-3、A-4の面積比(例えば百分率)として、5%、25%、50%、20%が算出される。
 なお、変換部28が各分割エリアの面積比を算出することは必須ではない。例えば、各分割エリアの面積比が予め求められており、変換部28は、各分割エリアの面積比の情報を、入込端末数推計装置10内の図示しないテーブル又は外部から参照可能とされた構成であってもよい。また、別の例として、抽出部12が、抽出された各位置データに対し、当該位置データが属するエリア(集計単位)が地理的に重なる複数の出力単位それぞれに関する出力単位IDおよび該出力単位との重なり部分(分割エリア)の面積比(即ち、重なり部分(分割エリア)が集計単位全体に占める面積比)の1つ以上の組合せを関連付けておき、関連付け後の位置データが、入込端末数推計部15、入込数推計部18を経由して変換部28に渡される構成としてもよい。
 次に、変換部28は、各分割エリアの推計値(ここでは一例として入込数)を算出する。例えば図20(a)のエリアAの入込数が800人であったとすると、図20に示すように分割エリアA-2の入込数として、200人(即ち、800人×25%)が算出される。同様に、エリアB、Cの入込数がそれぞれ500人、750人であったとすると、エリアBにおける面積比80%の分割エリアB-1の入込数として、400人(即ち、500人×80%)が算出され、エリアCにおける面積比80%の分割エリアC-4の入込数として、600人(即ち、750人×80%)が算出される。
 さらに、変換部28は、1つのメッシュに内包された複数の分割エリアの入込数の総和を算出することで、当該メッシュの入込数を算出する。図22の例では、1つのメッシュに内包された分割エリアA-2、B-1、C-4の入込数の総和1200人(即ち、200人+400人+600人)を算出し、この1200人を当該メッシュの入込数とする。
 以上のようにして、単一の周波数帯を利用する屋外局の通信領域が存在する環境において、集計単位ごとの推計値(入込数、入込端末数など)を出力単位ごとの推計値に変換することができる。
 なお、第6実施形態では、第4実施形態をベースにして、集計単位ごとの入込数を出力単位ごとの入込数に変換する処理を説明したが、第6実施形態で述べた変換処理は、さまざまな推計値(例えば、入込端末数、進入端末数、退出端末数、流出入端末数、進入人口、退出人口、流出入人口等)について、集計単位ごとの推計値を出力単位ごとの推計値に変換する場合にも適用可能であり、前述した第1~第3、第5実施形態にも適用することができる。
 [第7実施形態]
 第7実施形態では、屋内局の通信領域および電波到達範囲が異なる周波数帯を利用する複数の屋外局の通信領域のうち2つ以上が地理的に重複して存在する環境で、集計単位であるエリア(セクタ)ごとの推計値(入込数、入込端末数など)を、出力単位(ここでは一例としてメッシュ)ごとの推計値に変換する例について説明する。
 第7実施形態の入込端末数推計装置の機能ブロック構成は第6実施形態と同様であるが、変換部28の処理が異なるため、変換部28の処理について図23、図24に基づき説明する。
 図23に示すように、屋内局の通信領域および電波到達範囲が異なる周波数帯(屋外2GHz/1.7GHzと屋外800MHz)を利用する複数の屋外局の通信領域が地理的に重複して存在する環境では、変換部28は、それぞれの通信領域について第6実施形態で述べた変換処理を行うことで、それぞれの通信領域に関する出力単位(メッシュ)ごとの推計値(ここでは一例として入込数)を求め、最後に、出力単位ごとに各通信領域に関する推計された入込数(以下「推計入込数」という)を合算することで、出力単位ごとの推計入込数を得る。
 図23の例では、変換部28は、まず、屋外2GHz/1.7GHzを利用する屋外局の通信領域、屋外800MHzを利用する屋外局の通信領域、屋内局の通信領域それぞれについて第6実施形態で述べた変換処理を行う。例えば、屋外2GHz/1.7GHzを利用する屋外局の通信領域において、出力単位QとエリアAとが重なった分割エリアがエリアA全体に対し40%の面積比であるとすると、エリアAの推計入込数100人に面積比0.4を乗算することで、出力単位QとエリアAとが重なった分割エリアの推計入込数40人が得られる。同様にして、出力単位QとエリアBとが重なった分割エリアについての推計入込数3人(エリアBの推計入込数30人×面積比0.1)、および、出力単位QとエリアCとが重なった分割エリアの推計入込数5人(エリアCの推計入込数100人×面積比0.05)が得られる。屋外800MHzを利用する屋外局の通信領域についても同様に、出力単位QとエリアDとが重なった分割エリアの推計入込数3人(エリアDの推計入込数10人×面積比0.3)、および、出力単位QとエリアFとが重なった分割エリアの推計入込数9人(エリアFの推計入込数30人×面積比0.3)が得られる。一方、屋内局については、個々の屋内局の電波到達範囲であるエリアは非常に小さくて、図23の例では、1つの屋内局のエリアLの全体が出力単位Qと重なっているため、100%の面積比と考えることができる。そこで、エリアLの推計入込数10人に面積比1.0を乗算することで、出力単位QとエリアLとが重なったエリア(この例ではエリアL全体)の推計入込数10人が得られる。
 最後に、変換部28は、上記のようにして得られた、出力単位Qと各エリアとが重なったエリアの推計入込数を合算することで、出力単位Qの推計入込数70人を得る。以上のようにして、集計単位ごとの入込数から出力単位Qの推計入込数へ変換することができる。
 図23は、1つの出力単位Qの推計入込数への変換を示しているが、同様の処理を他の出力単位についても実行することで、対象とする全ての出力単位の推計入込数への変換を行うことができる。
 図24には、対象とするn個の出力単位の推計入込数への変換を行うための行列式を示す。即ち、図24の式の右辺の
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
(jは1以上m以下の整数(mは対象とするn個の出力単位のうち何れかと重なっている集計単位の数))は、推計により求められた集計単位ごとの入込数(推計入込数)を意味し、左辺の
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
(iは1以上n以下の整数)は、出力単位ごとの入込数を意味し、右辺の行列式における
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
は、集計単位bの入込数から出力単位aの入込数へ変換するための変換係数を意味する。ここでの変換係数は、前述した分割エリアが元のエリア全体に占める面積比に相当する。
 図24における各変換係数は、入込端末数等の推計処理の単位(例えばエリア)と出力単位(例えばメッシュ)との位置関係から予め求めることが可能であり、各変換係数を予め求めて図24の式を記憶しておくことにより、図24の式を用いて、推計により求められた集計単位ごとの入込数(推計入込数)から出力単位ごとの入込数へ簡易に且つ速やかに変換することができる。
 以上のようにして、屋内局の通信領域および電波到達範囲が異なる周波数帯を利用する複数の屋外局の通信領域のうち2つ以上が地理的に重複して存在する環境であっても、集計単位ごとの入込数を出力単位ごとの入込数に変換することができる。
 なお、第7実施形態では、集計単位ごとの入込数を出力単位ごとの入込数に変換する処理を説明したが、第7実施形態で述べた変換処理は、さまざまな推計値(例えば、入込端末数、進入端末数、退出端末数、流出入端末数、進入人口、退出人口、流出入人口等)について、集計単位ごとの推計値を出力単位ごとの推計値に変換する場合にも適用可能であり、前述した第1~第3、第5実施形態にも適用することができる。
 上記の第6、第7実施形態では、予め推計で得られた集計単位ごとの入込数を出力単位ごとの入込数に変換する例、即ち、入込端末数から入込数を推計した後に出力単位ごとの入込数への変換を行う例を説明した。ところが、これとは逆に、集計単位ごとの入込端末数から出力単位ごとの入込端末数へ変換した後、出力単位ごとの入込端末数から出力単位ごとの入込数を推計してもよい。例えば、図19の入込端末数推計装置10において、変換部28を、入込端末数推計部15と入込数推計部18の間に移設した構成とする。かかる構成で、変換部28が、入込端末数推計部15による推計で得られた集計単位ごとの入込端末数を、上記第6、第7実施形態と同様の手順で、出力単位ごとの入込端末数に変換する。そして、入込数推計部18が、上記第4実施形態と同様の手順で、出力単位ごとの入込端末数から出力単位ごとの入込数を推計すればよい。
 [第8実施形態]
 第8実施形態では、位置データや属性情報から個人識別性を持つ情報を除去するための非識別化処理を行う実施形態について説明する。
 図25に示すように、第8実施形態における入込端末数推計装置10の機能ブロック構成は、第6実施形態における入込端末数推計装置の機能ブロック構成(図19)において、外部から位置データを取得する位置データ取得部29と、非識別化処理を行う非識別化部30とを加えた構成とされている。
 位置データ取得部29は、有線又は無線の通信ネットワーク経由のオンラインで又は記録媒体等を介したオフラインで外部から位置データを取得し、非識別化部30へ送る。
 非識別化部30は、位置データに含まれる識別情報(例えば電話番号)に対し、一方向性関数による不可逆符号への変換を含む非識別化処理を行う。ここで一方向性関数を用いるのは、変換後の情報からの復元を防止するためであり、一方向性関数としては、例えば図26に示すように、国内外の評価プロジェクトや評価機関により推奨されているハッシュ関数に基づく鍵付ハッシュ関数を用いることができる。
 また、図26に示すように、携帯端末のユーザの属性情報を用いた処理が行われる場合、非識別化部30は、当該処理の前に、属性情報中の個人を特定可能な番号(例えば電話番号)に対し、一方向性関数による不可逆符号への変換を含む非識別化処理を行う。さらに、非識別化部30は、属性情報中の氏名情報を削除し、生年月日情報を年齢情報に置き換え、住所情報を、番地情報が削除された町丁目レベルの住所情報に置き換えてもよい。
 以上のような非識別化部30による非識別化処理により、位置データや属性情報から個人識別性を持つ情報を除去することができるため、位置データや属性情報から個人が識別されてしまうといった不都合を未然に防止することができる。
 なお、第8実施形態では、第6実施形態をベースにして、非識別化処理を説明したが、第8実施形態は、第6実施形態と同様に変換処理を行う第7実施形態にも適用可能である。また、第8実施形態で述べた非識別化処理は、変換処理を行わない前述した第1~第5実施形態についても適用可能である。
 [第9実施形態]
 第9実施形態では、ある推計値(入込数、入込端末数、進入人口、退出人口、流出入人口など)が出力される前に、予め定められた基準に基づき推計値に対し秘匿処理を行う実施形態について説明する。
 図27に示すように、第9実施形態における入込端末数推計装置10の機能ブロック構成は、第8実施形態における入込端末数推計装置の機能ブロック構成(図25)において、流出入人口算出部27と出力部19の間に、秘匿処理を行う秘匿処理部31を加えた構成とされている。
 秘匿処理部31は、推計で得られた推計値(入込数、入込端末数、進入人口、退出人口、流出入人口など)を流出入人口算出部27から受け取ったときに、例えば図28に示す秘匿処理を行う。即ち、秘匿処理部31は、推計の基礎となったエリア(セル)ごとの位置データが何台の端末から取得されたかを示す取得元端末数が、秘匿処理が必要と判断するための予め定められた基準値(一例として10)未満であるか否かを判定する(図28のステップS71)。なお、取得元端末数は、同一端末についての重複を除いたユニークな端末数を示す。ここでの判定を行うには、エリア(セル)ごとの位置データの取得元端末数が必要となるが、一例としては、入込端末数推計部15が、抽出された位置データの数をカウントすることで入込端末数を推計する際に、該位置データ中の識別情報(例えば、前述した非識別化部30による非識別化処理後のハッシュ済み電話番号)の数をカウントし、得られたハッシュ済み電話番号総数の情報を秘匿処理部31に渡し、秘匿処理部31がハッシュ済み電話番号総数をエリア(セル)ごとの位置データの取得元端末数として用いてもよい。なお、ハッシュ済み電話番号総数の情報が秘匿処理部31に渡るように、入込端末数推計部15と秘匿処理部31の間に設けられた処理部(入込数推計部18等)は、ハッシュ済み電話番号総数の情報を後続の処理部へ渡す。
 ステップS71にて、推計の基礎となったエリア(セル)ごとの位置データの取得元端末数が基準値未満ならば、秘匿処理部31は当該エリア(セル)に関する推計値をゼロとすることで、当該推計値を秘匿する(ステップS72)。なお、ここでの秘匿方法は、推計値をゼロとすることに限定されるものではなく、推計値を所定の文字や記号(例えば「X」など)で表象する方法など他の方法を採用してもよい。
 一方、ステップS71にて、推計の基礎となったエリア(セル)ごとの位置データの取得元端末数が基準値以上ならば、秘匿処理部31は当該エリア(セル)に関する推計値に対し、以下のような、推計値出力にて用いられる階級幅の確率的丸めを行う(ステップS73)。即ち、あるエリア(セル)に関する推計値をx、階級幅をkとすると、秘匿処理部31は、kn≦x<k(n+1)(nは整数)の場合に、当該推計値xを、確率(x-kn)/kでk(n+1)に、確率(k(n+1)-x)/kでknに丸める。
 例えば、推計値xが23、階級幅kが10の場合、k×2≦x<k(2+1)なので、n=2となり、推計値「23」は、確率0.3(30%の確率)で「30」に、確率0.7(70%の確率)で「20」に丸められる。
 以上のような秘匿処理部31による秘匿処理により、推計結果からの個人特定を防止して推計結果の有用性を高めることができる。また、秘匿した値が他の値から推測できてしまうといった不都合を未然に防止することができる。
 なお、確率的丸めにおける階級幅は、集計に用いた位置データのうち拡大係数が最大のものを抽出し、その拡大係数を所定倍(例えば10倍)した値を階級幅として設定してもよい。また、予め階級幅を決定しておき、確率的丸めを実施してもよい。その際、拡大係数が予め定められた階級幅の所定割合(例えば1/10)を超える位置データを含むエリア(セル)のデータは捨てるといった処理規則を採用してもよい。
 また、秘匿処理部31による秘匿処理は、図28に示す処理には限定されず、別の処理を採用してもよい。例えば、図28のステップS71では、「推計の基礎となったエリア(セル)ごとの位置データの取得元端末数」に代わり、「推計の基礎となったエリア(セル)ごとの位置データの個数」が基準値未満か否かを判定してもよいし、「出力される推計値(人口又は端末数)」が基準値未満か否かを判定してもよい。また、図28のステップS71で否定判定された場合には、ステップS73の処理を省略してもよい。
 なお、第9実施形態では、第8実施形態(非識別化処理を行う形態)をベースにして秘匿処理を説明したが、非識別化処理を行わない第1~第7実施形態についても適用可能である。
 さて、前述したさまざまな実施形態における人口推計単位、並びに、出力に係る出力単位および出力形態について以下に述べる。
 人口推計単位は、ユーザの属性(年齢、性別、住所など)、時間帯、場所(セクタやメッシュなど)の少なくとも1つに応じて設定可能とされている。例えば、人口推計単位として、例えば毎日1時間刻みの時間帯が定められた場合、図15に示す抽出部12が、各位置データに含まれた取得時刻情報に基づいて各位置データがどの時間帯に該当するかを特定し、1時間刻みの時間帯ごとに位置データを抽出して入込端末数推計部15へ渡す。そして、入込端末数推計部15は、1時間刻みの時間帯ごとの位置データの数をカウントすることで、1時間刻みの時間帯ごとの入込端末数を推計して入込数推計部18へ渡す。入込数推計部18は、人口推計単位ごと(1時間刻みの時間帯ごと)の拡大係数を拡大係数導出部16から取得し、1時間刻みの時間帯ごとの拡大係数と同時間帯の入込端末数とを乗算することで、1時間刻みの時間帯ごとの入込数を得ることができる。なお、推計処理単位として時間帯を設定する場合には、時系列に沿って不連続な時間帯(例えば、毎日13:00~14:00の時間帯、毎週土曜日および日曜日の10:00~11:00の時間帯など)を設定してもよい。
 一方、出力に係る出力単位も、推計処理単位と同様に、ユーザの属性(年齢、性別、住所など)、時間帯、場所(セクタやメッシュなど)の少なくとも1つに応じて設定可能とされている。
 また、出力に係る出力形態は、例えば図29(a)に示す入込数分布を示す図、図29(b)に示す時系列的な入込数変動を示す図、図29(c)に示す時系列的な累積入込数(即ち、入込数の累積値)の変動を示す図など、さまざまな出力形態を選択可能とされている。もちろん、入込数に限らず、進入人口、退出人口、流出入人口、入込端末数、進入端末数、退出端末数、流出入端末数など、さまざまな推計値について上記の出力形態を適用できる。例えば図29(d)のように進入人口に関する分布図を出力してもよい。また、推計値の各々について、ユーザの属性(年齢、性別、住所など)、時間帯、場所(セクタやメッシュなど)のうち1つ又は複数の組合せごとに出力してもよい。
 次に、特徴量に関する変形例を述べる。前述した第1、第2実施形態においては、特徴量を求める対象の位置データ(第1の位置データ)の前後の位置データの時間差(第2の位置データと第3の位置データとの時間差)を、第1の位置データの特徴量として算出する例を示した。これを式で表すと、特徴量は、以下の式(8)で表すことができる。なお、以下の式(8)は、前述した式(4)を変形しただけであり、式(4)と等価である(即ち、式(4)の考え方を変更したものではない)。
ij=ui(j+1)-ui(j-1) (8)
本変形例は、特徴量計算部17において算出される特徴量の算出方法の別のバリエーションを示すものである。
 本変形例では、特徴量計算部17は、上記の第1の位置データの特徴量を求める場合、第2の位置データ及び第3の位置データについての種別情報(例えば後述する位置データの生成要因(生成タイミング))を考慮する。具体的には、特徴量計算部17は、第3の位置データと第1の位置データとの時間差に対し、第3の位置データの種別情報(ここでは生成要因)に対応する補正係数αを乗算した値を算出するとともに、第1の位置データと第2の位置データとの時間差に対し、第2の位置データの種別情報(ここでは生成要因)に対応する補正係数βを乗算した値を算出する。ただし、上記以外に、特徴量計算部17は、第1の位置データの種別情報に応じて補正係数α又はβを定めても良いし、また、第1および第2の位置データの種別情報に応じて補正係数βを定めても、第1および第3の位置データの種別情報に応じて補正係数αを定めてもよい。そして、特徴量計算部17は、これらの乗算で得られた値を合算した値を第1の位置データの特徴量とする。特徴量計算部17における特徴量の算出処理を式で表すと、以下の式(9)で表される。
ij=α(ui(j+1)-uij)+β(uij-ui(j-1)) (9)
 第2の位置データ及び第3の位置データについての種別情報としては、例えば、位置データが位置登録情報である場合、当該位置登録情報の生成要因に関する情報が挙げられ、この生成要因に関する情報は、生成された位置登録情報に含まれている。位置登録情報の生成要因としては、端末が位置登録エリア(Location Area)境界を跨いだこと、周期的に行われる位置登録に基づき生成されたこと、端末の電源オン等によるアタッチ処理の実行、端末の電源オフ等によるデタッチ処理の実行などが挙げられ、これらの生成要因に対応して、補正係数αおよびβの設定値を予め定めておく。そして、特徴量計算部17は、第3の位置データの生成要因に関する情報に応じて第3の位置データについての補正係数αを設定し、第2の位置データの生成要因に関する情報に応じて第2の位置データについての補正係数βを設定すればよい。なお、補正係数α、βはともに、0以上2以下の値に予め定めておいてもよい。但し、この数値範囲は必須ではない。
 例えば、周期的に行われる位置登録に基づく位置登録情報のように端末の位置と位置登録情報の生成契機とが無関係である位置登録情報の場合は、現在のセクタに滞在していた時間の期待値は、当該位置登録情報の生成の前後で同じと考えられる。一方、位置登録エリア境界を端末が跨いだことで生成された位置登録情報の場合、少なくとも当該位置登録情報が生成される前は、端末は現在のセクタに滞在していなかったと判断できる。そのため、当該位置登録情報が生成される前に端末が現在のセクタに滞在していた時間を0と考え、第1の位置データの種別情報(生成要因)が「位置登録エリア境界跨り」であれば、上記式(9)における補正係数β(即ち、直前の位置データとの時間差に関する補正係数β)を0に設定することができる。これにより、より実態に即した特徴量を算出できる。
 このように、特徴量計算部17は、対象の位置データ(第1の位置データ)についての特徴量を算出する場合、第1の位置データの前後の位置データである第2及び第3の位置データについての種別情報(一例として位置データの生成要因)に応じて、第2の位置データと第3の位置データとの時間差を補正し、補正した時間差を用いて特徴量を算出する。これにより、位置データの種別情報に基づいて特徴量をより精度よく算出することができる。
 1…通信システム、10…入込端末数推計装置、11…位置データ蓄積部、12…抽出部、13…観測期間取得部、14…観測エリア取得部、15…入込端末数推計部、16…拡大係数導出部、17…属性データ蓄積部、17A…属性・拡大係数蓄積部、18…入込数推計部、19…出力部、20…延べ入込端末数推計部、20A…観測対象取得部、20B…前後位置データ取得部、20C…特徴量計算部、20D…特徴量集計部、21…平均滞在時間算出部、22…進入端末数算出部、23…退出端末数算出部、24…流出入端末数算出部、25…進入人口算出部、26…退出人口算出部、27…流出入人口算出部、28…変換部、29…位置データ取得部、30…非識別化部、31…秘匿処理部、100…携帯端末、200…BTS、300…RNC、400…交換機、500…管理センタ、501…社会センサユニット、502…ペタマイニングユニット、503…モバイルデモグラフィユニット、504…可視化ソリューションユニット、700…各種処理ノード。

Claims (26)

  1.  端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される端末、又は、当該端末にて観測期間内又は拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する抽出部と、
     抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計部と、
     を備える入込端末数推計装置。
  2.  前記抽出部は、
     同一端末に関する位置データにおいて、取得時刻が拡張期間内にあり位置情報が観測エリア内を示すエリア内位置データ、および取得時刻順に時系列に並べた場合に当該エリア内位置データに隣接し位置情報が観測エリア外を示すエリア外位置データに基づいて、端末が観測エリア内に滞在していた推定滞在期間を端末ごとに算出し、
     算出された推定滞在期間と観測期間とが重なっている端末を抽出する、
     ことを特徴とする請求項1に記載の入込端末数推計装置。
  3.  前記抽出部は、
     時系列上で最先のエリア内位置データの取得時刻と、該最先のエリア内位置データに隣接するエリア外位置データの取得時刻との按分点に相当する時刻を開始時刻とし、時系列上で最後のエリア内位置データの取得時刻と、該最後のエリア内位置データに隣接するエリア外位置データの取得時刻との按分点に相当する時刻を終了時刻とする期間を、前記推定滞在期間として算出する、
     ことを特徴とする請求項2に記載の入込端末数推計装置。
  4.  前記抽出部は、
     同一端末に関する位置データにおいて、取得時刻が観測期間内にあり位置情報が観測エリア内を示す位置データのうち取得時刻が最も早い位置データを抽出する、
     ことを特徴とする請求項1に記載の入込端末数推計装置。
  5.  端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある、端末ごとに1つの位置データ、又は当該位置データに対応する端末を抽出する抽出部と、
     抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計部と、
     を備える入込端末数推計装置。
  6.  取得時刻が拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数に関する時間軸に沿った累積値としての延べ入込端末数を推計する延べ入込端末数推計部と、
     推計により得られた、観測期間内における観測エリアの延べ入込端末数および入込端末数に基づいて、観測期間内における観測エリアの平均滞在時間を算出する第1の平均滞在時間算出部と、
     をさらに備える請求項1~5の何れか一項に記載の入込端末数推計装置。
  7.  前記延べ入込端末数推計部は、
     ある対象の位置データについて、当該対象の位置データと同一の識別情報を含む位置データのうち、当該対象の位置データの直前の位置データの位置取得時刻情報、および当該対象の位置データの直後の位置データの位置取得時刻情報を取得する前後位置データ取得部と、
     前記直前の位置データの位置取得時刻情報、前記対象の位置データの位置取得時刻情報、および前記直後の位置データの位置取得時刻情報のうち2つ以上に基づいて、前記対象の位置データについての特徴量を計算する特徴量計算部と、
     観測期間に関する観測開始時刻以降であり且つ観測終了時刻以前である位置取得時刻情報を含み、且つ観測エリアに関する観測エリア情報に対応づけられる位置情報を含む1乃至複数の位置データを、観測対象位置データとして取得する観測対象取得部と、
     位置データのうち前記観測対象位置データについての特徴量を集計し、得られた特徴量の集計値に基づいて、観測期間内における観測エリアの延べ入込端末数を推計する特徴量集計部と、
     を含む請求項6に記載の入込端末数推計装置。
  8.  開始時刻が同じ第1の観測期間と第2の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第1の観測期間の終了時刻と第2の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入端末数として算出する進入端末数算出部と、
     終了時刻が同じ第3の観測期間と第4の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第3の観測期間の開始時刻と第4の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出端末数として算出する退出端末数算出部、
     の少なくとも一方をさらに備える請求項1~7の何れか一項に記載の入込端末数推計装置。
  9.  前記入込端末数推計装置が前記進入端末数算出部と前記退出端末数算出部の両方を備える場合、前記入込端末数推計装置は、同一期間における進入端末数から退出端末数を減算して得られる差分を流出入端末数として算出する流出入端末数算出部、をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の入込端末数推計装置。
  10.  入込端末数を入込数に変換するための拡大係数を導出する拡大係数導出部と、
     前記拡大係数及び観測期間内における観測エリアの入込端末数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込数を推計する入込数推計部と、
     をさらに備える請求項1~9の何れか一項に記載の入込端末数推計装置。
  11.  観測期間内における観測エリアの人口の推移に基づいて、観測期間内における観測エリアの人口に関する時間軸に沿った累積値としての延べ人口を取得し、当該延べ人口および前記入込数推計部により推計された入込数に基づいて、観測期間内における観測エリアの平均滞在時間を算出する第2の平均滞在時間算出部、
     をさらに備える請求項10に記載の入込端末数推計装置。
  12.  開始時刻が同じ第5の観測期間と第6の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込数の差分を、第5の観測期間の終了時刻と第6の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入人口として算出する進入人口算出部と、
     終了時刻が同じ第7の観測期間と第8の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込数の差分を、第7の観測期間の開始時刻と第8の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出人口として算出する退出人口算出部、
     の少なくとも一方をさらに備える請求項10又は11に記載の入込端末数推計装置。
  13.  開始時刻が同じ第9の観測期間と第10の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第9の観測期間の終了時刻と第10の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入端末数として算出し、前記拡大係数および算出された進入端末数に基づいて、第9の観測期間の終了時刻と第10の観測期間の終了時刻の間の期間における観測エリアへの進入人口を算出する進入人口算出部と、
     終了時刻が同じ第11の観測期間と第12の観測期間それぞれにおける観測エリアの入込端末数の差分を、第11の観測期間の開始時刻と第12の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出端末数として算出し、前記拡大係数および算出された退出端末数に基づいて、第11の観測期間の開始時刻と第12の観測期間の開始時刻の間の期間における観測エリアからの退出人口を算出する退出人口算出部、
     の少なくとも一方をさらに備える請求項10又は11に記載の入込端末数推計装置。
  14.  前記入込端末数推計装置が前記進入人口算出部と前記退出人口算出部の両方を備える場合、前記入込端末数推計装置は、進入人口から退出人口を減算して得られる差分を流出入人口として算出する流出入人口算出部、をさらに備えることを特徴とする請求項12又は13に記載の入込端末数推計装置。
  15.  前記入込端末数推計装置は、
     前記入込端末数推計部又は前記入込数推計部による推計で得られた観測エリアごとの推計値を、観測エリアとは異なる出力単位ごとの推計値に、出力単位と観測エリアの重なり領域が観測エリアに占める面積比に基づいて変換する変換部、
     をさらに備える請求項1~14の何れか一項に記載の入込端末数推計装置。
  16.  前記変換部は、
     屋内局の通信領域および電波到達範囲が異なる周波数帯を利用する複数の屋外局の通信領域のうち2つ以上が地理的に同じ観測エリアに重複して存在する場合には、重複して存在する通信領域それぞれについて前記面積比に基づく出力単位ごとの推計値への変換、および、前記通信領域それぞれについての変換後の推計値の合算を行うことで、出力単位ごとの推計値を得る、
     ことを特徴とする請求項15に記載の入込端末数推計装置。
  17.  前記入込数推計部は、推計で得られた入込端末数、入込端末数を入込数に変換するための拡大係数、および、観測エリアとは異なる出力単位と観測エリアの重なり領域が観測エリアに占める面積比に基づいて、出力単位ごと且つ人口推計単位ごとの入込数を推計する、
     ことを特徴とする請求項1~16の何れか一項に記載の入込端末数推計装置。
  18.  得られた推計値を出力する出力部、
     をさらに備えることを特徴とする請求項1~17の何れか1項に記載の入込端末数推計装置。
  19.  前記出力部による出力形態は、入込数、進入人口、退出人口および流出入人口それぞれについての分布を示す図および時系列的な変動を示す図、並びに、入込数の累積値の時系列的な変動を示す図のうち、少なくとも1つを採用可能とされ、
     前記出力部による出力単位は、携帯端末のユーザの属性、時間帯、場所のうち少なくとも1つに応じて設定可能とされている、
     ことを特徴とする請求項18に記載の入込端末数推計装置。
  20.  前記入込端末数推計装置は、
     端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含む位置データを取得する位置データ取得部と、
     前記位置データ取得部により取得された位置データに含まれる識別情報に対し、一方向性関数による不可逆符号への変換を含む非識別化処理を行う非識別化部と、
     をさらに備え、
     前記非識別化部は、
     端末のユーザの属性情報を用いた処理が行われる場合、当該処理の前に、前記属性情報に対し前記非識別化処理を行う、
     ことを特徴とする請求項1~19の何れか1項に記載の入込端末数推計装置。
  21.  前記入込端末数推計装置は、
     得られた推計値が出力される前に、予め定められた基準に基づき前記推計値に対し秘匿処理を行う秘匿処理部、
     をさらに備える請求項1~20の何れか1項に記載の入込端末数推計装置。
  22.  前記秘匿処理部は、
     入込端末数の推計の基礎となったエリアごとの位置データが何台の端末から取得されたかを示す取得元端末数が、秘匿処理が必要と判断するための基準値未満か否かを判定し、あるエリアの位置データの取得元端末数が基準値未満の場合、当該エリアに関する推計値を秘匿する、
     ことを特徴とする請求項21に記載の端末数推計装置。
  23.  前記秘匿処理部は、
     あるエリアの位置データの取得元端末数が基準値未満でない場合、推計値出力にて用いられる複数の階級のうち当該エリアの推計値が属する階級における上限値、下限値、階級幅、および当該推計値に基づいて、当該エリアの推計値を、前記上限値との差分および前記下限値との差分に応じた確率値をそれぞれ伴った前記上限値および前記下限値に丸める、
     ことを特徴とする請求項22に記載の入込端末数推計装置。
  24.  観測開始時刻と観測終了時刻との組を含む観測期間情報を取得する観測期間取得部と、
     1乃至複数の位置情報と対応づけられる観測エリア情報を取得する観測エリア取得部と、
     をさらに備えることを特徴とする請求項1~23の何れか一項に記載の入込端末数推計装置。
  25.  入込端末数推計装置により実行される入込端末数推計方法であって、
     端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、観測期間の少なくとも一部において観測エリアに滞在したと推定される端末、又は、当該端末にて観測期間内又は拡張期間内に生成された1つの位置データを抽出する抽出ステップと、
     抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計ステップと、
     を備える入込端末数推計方法。
  26.  入込端末数推計装置により実行される入込端末数推計方法であって、
     端末を識別する識別情報と前記端末の位置に関する位置情報と前記位置情報が取得された取得時刻情報とを含み取得時刻が観測期間内又は観測期間を所定幅だけ拡張した拡張期間内にある位置データに基づいて、位置情報が観測エリア内を示し取得時刻が観測期間内にある、端末ごとに1つの位置データ、又は当該位置データに対応する端末を抽出する抽出ステップと、
     抽出された位置データの数又は端末の数に基づいて、観測期間内における観測エリアの入込端末数を推計する入込端末数推計ステップと、
     を備える入込端末数推計方法。
PCT/JP2012/051456 2011-01-31 2012-01-24 入込端末数推計装置および入込端末数推計方法 WO2012105378A1 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
RU2013125032/08A RU2013125032A (ru) 2011-01-31 2012-01-24 Устройство оценки числа уникальных терминалов и способ оценки числа уникальных терминалов
US13/822,442 US20130176433A1 (en) 2011-01-31 2012-01-24 Unique-terminal-count estimation device and unique-terminal-count estimation method
EP12742572.6A EP2672434A1 (en) 2011-01-31 2012-01-24 Unique-terminal-count estimation device and unique-terminal-count estimation method
JP2012555814A JP5632929B2 (ja) 2011-01-31 2012-01-24 入込端末数推計装置および入込端末数推計方法
BR112013010168A BR112013010168A2 (pt) 2011-01-31 2012-01-24 dispositivo de estimativa de contagem de terminais únicos e método de estimativa de contagem de terminais únicos
CN2012800032637A CN103154980A (zh) 2011-01-31 2012-01-24 加入终端数量估计装置及加入终端数量估计方法
KR1020137003632A KR101463498B1 (ko) 2011-01-31 2012-01-24 입입 단말기수 추계 장치 및 입입 단말기수 추계 방법

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011-018865 2011-01-31
JP2011018865 2011-01-31
JP2011-084797 2011-04-06
JP2011084797 2011-04-06

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2012105378A1 true WO2012105378A1 (ja) 2012-08-09

Family

ID=46602597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2012/051456 WO2012105378A1 (ja) 2011-01-31 2012-01-24 入込端末数推計装置および入込端末数推計方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20130176433A1 (ja)
EP (1) EP2672434A1 (ja)
JP (1) JP5632929B2 (ja)
KR (1) KR101463498B1 (ja)
CN (1) CN103154980A (ja)
BR (1) BR112013010168A2 (ja)
RU (1) RU2013125032A (ja)
WO (1) WO2012105378A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015534146A (ja) * 2012-08-24 2015-11-26 ゼットティーイー コーポレイション 行政地域の間のユーザー流動情報を取得する方法及び装置
JP2016034056A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 株式会社日立製作所 機器台数カウントシステム及び方法
JP2018195215A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 日本電信電話株式会社 人流量予測装置、人流量予測方法、及び人流量予測プログラム
JP2020123011A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 Kddi株式会社 所定圏における滞在圏人口を推定するプログラム、装置及び方法
JP7266137B1 (ja) 2022-05-30 2023-04-27 Kddi株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6027520B2 (ja) * 2013-11-13 2016-11-16 株式会社Agoop 情報処理システム、人口流量推定装置、プログラム、情報処理方法及び人口流量を推定する方法
CN105900461B (zh) * 2013-12-02 2019-05-10 富士通株式会社 通信网控制方法、通信网控制程序、系统以及记录介质
JP6348019B2 (ja) * 2014-08-28 2018-06-27 ルネサスエレクトロニクス株式会社 通信システム、通信装置、自動車および通信方法
CN113676235A (zh) * 2017-01-25 2021-11-19 华为技术有限公司 一种指示反馈的波束数量的方法及装置
WO2019116377A1 (en) * 2017-12-11 2019-06-20 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Methods and apparatus for validating messages in a wireless communications network
US10909366B2 (en) 2019-02-28 2021-02-02 Orbital Insight, Inc. Joint modeling of object population estimation using sensor data and distributed device data

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002268950A (ja) * 2001-03-07 2002-09-20 Sony Corp 情報管理システム、情報管理方法、および情報処理装置、情報処理方法、並びにプログラム
JP2003122877A (ja) * 2001-10-09 2003-04-25 Oki Electric Ind Co Ltd 地域内人口算出システム
JP2003288663A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Seiko Epson Corp 移動体誘導システム、移動体誘導方法、及び情報記録媒体
JP2005234866A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> プライバシ情報管理サーバ及び方法並びにプログラム
JP2005293242A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Vodafone Kk 統計処理装置、統計処理情報の提供方法、移動体通信端末装置及び統計処理情報受信装置
JP4364936B1 (ja) * 2009-02-27 2009-11-18 ソフトバンクBb株式会社 流動性人口推定システム、流動性人口推定方法及び流動性人口推定プログラム
JP2010033195A (ja) 2008-07-25 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 人数計数装置及びそれを用いた機器制御システム
JP2010244122A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Ntt Docomo Inc 位置情報分析装置および位置情報分析方法
JP2010250358A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Ntt Docomo Inc メッシュデータ作成方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005018375A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Hitachi Software Eng Co Ltd 携帯端末を用いた情報収集提供システム
KR20050102980A (ko) * 2004-04-23 2005-10-27 엘지전자 주식회사 이동통신 단말기를 이용한 인원점검 방법
US7831917B1 (en) * 2005-12-30 2010-11-09 Google Inc. Method, system, and graphical user interface for identifying and communicating with meeting spots
US20080174485A1 (en) * 2007-01-24 2008-07-24 Carani Sherry L Tracking System and Method with Asset Tool Bar for Polling, Message, Historic Report, Location, Map and Geo Fence Features
CN101083785A (zh) * 2007-07-04 2007-12-05 贾林 获得人口信息的方法及系统
CN101510357B (zh) * 2009-03-26 2011-05-11 美慧信息科技(上海)有限公司 一种基于手机信号数据检测交通状态的方法
JPWO2010116916A1 (ja) * 2009-04-06 2012-10-18 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 通信システム、情報分析装置および情報分析方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002268950A (ja) * 2001-03-07 2002-09-20 Sony Corp 情報管理システム、情報管理方法、および情報処理装置、情報処理方法、並びにプログラム
JP2003122877A (ja) * 2001-10-09 2003-04-25 Oki Electric Ind Co Ltd 地域内人口算出システム
JP2003288663A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Seiko Epson Corp 移動体誘導システム、移動体誘導方法、及び情報記録媒体
JP2005234866A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> プライバシ情報管理サーバ及び方法並びにプログラム
JP2005293242A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Vodafone Kk 統計処理装置、統計処理情報の提供方法、移動体通信端末装置及び統計処理情報受信装置
JP2010033195A (ja) 2008-07-25 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 人数計数装置及びそれを用いた機器制御システム
JP4364936B1 (ja) * 2009-02-27 2009-11-18 ソフトバンクBb株式会社 流動性人口推定システム、流動性人口推定方法及び流動性人口推定プログラム
JP2010244122A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Ntt Docomo Inc 位置情報分析装置および位置情報分析方法
JP2010250358A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Ntt Docomo Inc メッシュデータ作成方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015534146A (ja) * 2012-08-24 2015-11-26 ゼットティーイー コーポレイション 行政地域の間のユーザー流動情報を取得する方法及び装置
JP2016034056A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 株式会社日立製作所 機器台数カウントシステム及び方法
JP2018195215A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 日本電信電話株式会社 人流量予測装置、人流量予測方法、及び人流量予測プログラム
JP2020123011A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 Kddi株式会社 所定圏における滞在圏人口を推定するプログラム、装置及び方法
JP7175783B2 (ja) 2019-01-29 2022-11-21 Kddi株式会社 所定圏における滞在圏人口を推定するプログラム、装置及び方法
JP7266137B1 (ja) 2022-05-30 2023-04-27 Kddi株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2023175278A (ja) * 2022-05-30 2023-12-12 Kddi株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
BR112013010168A2 (pt) 2016-11-29
US20130176433A1 (en) 2013-07-11
JP5632929B2 (ja) 2014-11-26
KR20130054986A (ko) 2013-05-27
CN103154980A (zh) 2013-06-12
RU2013125032A (ru) 2015-03-10
EP2672434A1 (en) 2013-12-11
KR101463498B1 (ko) 2014-11-19
JPWO2012105378A1 (ja) 2014-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5632929B2 (ja) 入込端末数推計装置および入込端末数推計方法
JP5470469B2 (ja) 端末数推計装置および端末数推計方法
KR20130052014A (ko) 단말기 수 추계 장치 및 단말기 수 추계 방법
JP5442751B2 (ja) 位置情報分析装置及び位置情報分析方法
US8903791B2 (en) Statistical information generation system and statistical information generation method
US20130173346A1 (en) Information analysis device and information analysis method
CN106464706A (zh) 用于通过可从电信网络获得的数据识别显著地点的方法和系统
JP2012054921A (ja) 移動機分布算出システム及び移動機分布算出方法
JP5543619B2 (ja) 端末数推計装置および端末数推計方法
JP5732547B2 (ja) 推計装置及び推計方法
JP2012032924A (ja) 情報分析装置および情報分析方法

Legal Events

Date Code Title Description
WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 201280003263.7

Country of ref document: CN

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 12742572

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2012555814

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 20137003632

Country of ref document: KR

Kind code of ref document: A

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2012742572

Country of ref document: EP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 13822442

Country of ref document: US

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2013125032

Country of ref document: RU

Kind code of ref document: A

REG Reference to national code

Ref country code: BR

Ref legal event code: B01A

Ref document number: 112013010168

Country of ref document: BR

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 112013010168

Country of ref document: BR

Kind code of ref document: A2

Effective date: 20130425