WO2012066919A1

WO2012066919A1 - 高圧用コネクタ

Info

Publication number: WO2012066919A1
Application number: PCT/JP2011/074823
Authority: WO
Inventors: 典男杉山
Original assignee: 矢崎総業株式会社
Priority date: 2010-11-15
Filing date: 2011-10-27
Publication date: 2012-05-24
Also published as: CN102959806A; EP2642601A1; JP5651437B2; EP2642601A4; US20120322311A1; CN102959806B; US8647152B2; JP2012109036A; EP2642601B1

Abstract

　高圧用コネクタ（１）は、高剛性材より形成され、両側が第１隔壁（５）と第２隔壁（６）で仕切られた端子収容部（３）と、第１隔壁（５）側に設けられた係止突部（７）と、第２隔壁（６）側に設けられると共に端子収容部（３）の入口側から奥に向かうに従って徐々に突出する方向に傾斜するテーパ状リブ（８）とを有するコネクタハウジング（２）と、端子収容部（３）に収容される端子（１０）とを備える。

Description

高圧用コネクタ

　本発明は、高圧用コネクタに関する。

　例えば、電気自動車のモータには、高電圧・高電流が供給される。このような電源供給経路の配線接続部には、高圧用コネクタが使用される。かかる高圧用コネクタは、従来より種々のものが提案されている（特許文献１参照）。

　図１～３に、高圧用コネクタの一従来例を示す。図１、２において、一従来例に係る高圧用コネクタ１００は、コネクタハウジング１０１と、コネクタハウジング１０１に装着される３つの端子１１０とを備える。

　コネクタハウジング１０１は、並列配置された３つの端子収容部１０２を有する。各端子収容部１０２は、底面壁１０３と両側の隔壁１０４に囲まれている。両側の隔壁１０４には、一対の係止突部１０５が設けられる。各係止突部１０５は、端子収容部１０２側に突出し、その底面が係止面１０５ａとされている。

　端子１１０は、方形プレート状である。端子１１０は、一対の係止突部１０５に係止されることによって、端子収容部１０２内に装着される。端子１１０の装着は、図３に示すように、端子１１０を端子収容部１０２の底面壁１０３とほぼ平行にして端子収容部１０２内に挿入する。すると、端子１１０の両端部が一対の係止突部１０５に干渉するが、その干渉抵抗に抗して押し込むことによって、端子１１０は端子収容部１０２内に装着される。

日本国特開２００４－３２７１８４号公報

　ところで、高圧用コネクタ１００に使用されるコネクタハウジング１０１は、高い耐熱性が要求される。高い耐熱性材料（例えばガラス強化樹脂）は、通常では高剛性であるため、かかる材料で形成されるコネクタハウジング１０１は、高剛性の構造体となる。従って、端子１１０を端子収容部１０２内に押し込む際に、端子１１０が係止突部１０５、特にその角部に大きな外力を作用させることになる。これにより、係止突部１０５の角部が図４に示すように削れてしまい、一対の係止突部１０５による係止力が低下したり、最悪の場合には係止できないという問題が考えられる。

　本発明は、上述した問題を解決すべくなされたものであり、コネクタハウジングが高剛性材で形成されたものにあって、端子を確実に所望の係止力で係止できる高圧用コネクタを提供することを目的とする。

　本発明の第一の技術的側面に係る高圧用コネクタは、高剛性材より形成され、第１隔壁と第２隔壁とで両側が仕切られた端子収容部と、第１隔壁側に設けられた係止突部と、第２隔壁側に設けられると共に端子収容部の入口側から奥に向かうに従って徐々に突出する方向に傾斜するテーパ状リブとを有するコネクタハウジングと、端子収容部に収容される端子とを備える。

　コネクタハウジングは、第１隔壁側に設けられたストレート状リブを有することが好ましい。この場合、ストレート状リブの突出量は、係止突部の突出量以上の寸法に設定すればよい。

　端子はテーパ状リブが入り込むための第１切欠部を有することが好ましい。

　また、ストレート状リブを有する場合、端子はストレート状リブが入り込むための第２切欠部を有することが好ましい。

　本発明の第一の技術的側面に係る高圧用コネクタによれば、端子収容部内に挿入した端子を斜めにして端子の一方の端面を係止突部を越える位置まで進入させ、その後、端子の他方の端面をテーパ状リブにスライドさせて押し込むことによって、端子を端子収容部内に装着することができる。従って、端子が係止突部に大きな外力を作用させることなく、端子を端子収容部内に装着することができる。以上より、コネクタハウジングが高剛性材で形成されたものであっても、端子を端子収容部内に装着するときに、係止突部を破損等させることがない。その結果、端子が確実に所望の係止力でコネクタハウジングに係止される。

図１は、一従来例に係るコネクタの斜視図である。図２は、図１に示す一従来例に係るコネクタのＢ－Ｂ線断面図である。図３は、一従来例に係るコネクタにおける端子の装着開始状態を示す断面図である。図４は、図２のＣ部拡大図であって、係止突部の角部が削れた状態を示す。図５は、本発明の一実施形態に係る高圧用コネクタであって、１個の端子がコネクタハウジングに装着完了した状態の正面図である。図６は、図５のＡ１－Ａ１線断面図である。図７は、本発明の一実施形態に係る高圧用コネクタにおける端子の斜視図である。図８は、本発明の一実施形態に係る高圧用コネクタであって、端子を挿入開始した状態の正面図である。図９は、図８のＡ２－Ａ２線断面図である。図１０は、本発明の一実施形態に係る高圧用コネクタであって、図９の状態より端子を端子収容部内に少し挿入した状態の断面図である。図１１は、本発明の一実施形態に係る高圧用コネクタであって、図１０の状態より端子の一方の端面が係止突部を越える位置まで端子収容部内に挿入した状態の断面図である。

　以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。

　図５～図１１は本発明の一実施形態を示す。図５、６に示すように、一実施形態に係る高圧用コネクタ１は、コネクタハウジング２と、コネクタハウジング２に装着される３個の端子１０とを備える。尚、図５は、１個の端子１０が装着された状態を示す。

　コネクタハウジング２は、耐熱性が高い材料（例えばガラス強化樹脂）により形成される。これにより、コネクタハウジング２は、高剛性材より高剛性の構造体として形成される。コネクタハウジング２は、並設された３つの端子収容部３を有する。各端子収容部３は、底面壁４と、底面壁４より突出した第１隔壁５と第２隔壁６で囲まれている。各端子収容部３の底面壁４には、電線挿入穴４ａとボルト進入穴４ｂが形成される。各端子収容部３の底面壁４には、ナット圧入用の凹部４ｃがボルト進入穴４ｂを囲むように形成される。

　各端子収容部３の第１隔壁５には、係止突部７が突設される。係止突部７の端子収容部３の入口側の面は、テーパ面７ａとされる。係止突部７の端子収容部３の奥側の面は、垂直な係止面７ｂとされる。係止面７ｂと底面壁４の間の寸法は、端子１０の肉厚と同一若しくは少しだけ大きな寸法に設定される。つまり、端子１０の端面を挿入できる寸法に設定される。

　各端子収容部３の両側にある第１隔壁５と第２隔壁６には、テーパ状リブ８とストレート状リブ９が互いに対応する位置に突設される。テーパ状リブ８は、第２隔壁６に設けられる。テーパ状リブ８は、端子収容部３の入口側から奥に向かうに従って徐々に端子収容部３内に突出する方向に傾斜している。ストレート状リブ９は、第１隔壁５、つまり、係止突部７と同じ側の隔壁に設けられる。ストレート状リブ９は、端子収容部３の入口側から奥に向かって同じ寸法だけ突出している。ストレート状リブ９の突出量ｄ１は、係止突部７の突出量ｄ２以上の寸法に設定される。

　端子１０は、図７に詳しく示すように、導体の金属材（バスバー）より形成される。端子１０は、相手端子接触部１１と、相手端子接触部１１にほぼ直角方向に折曲された電線圧着部１２とから構成される。相手端子接触部１１は、方形状であり、端子収容部３の幅寸法より少し狭い幅に設定される。相手端子接触部１１には、ボルト貫通穴１１ａが形成される。相手端子接触部１１の両側には、第１切欠部１３と第２切欠部１４が互いに対応する位置に形成される。第１切欠部１３は、テーパ状リブ８が隙間なく入り込む幅に設定される。第２切欠部１４は、ストレート状リブ９が隙間なく入り込む幅に設定される。

　電線圧着部１２には、電線Ｗの端部が圧着によって接続される。

　次に、端子１０の端子収容部３内への装着作業を説明する。

　まず、端子１０の第１切欠部１３と第２切欠部１４を端子収容部３のテーパ状リブ８とストレート状リブ９に位置合わせし、端子１０を底面壁４にほぼ平行にして端子収容部３に挿入する。すると、図８、９に示すように、第２切欠部１４がストレート状リブ９に近接対向する位置となり、且つ、第１切欠部１３にテーパ状リブ８が入り込む。これにより、端子１０の第１切欠部１３側がテーパ状リブ８によって位置決めされた状態となる。

　次に、図１０に示すように、端子１０を底面壁４にほぼ平行な状態で端子収容部３内に挿入する。すると、端子１０の第１切欠部１３にテーパ状リブ８が入り込んでいるため、テーパ状リブ８の傾斜面にガイドされつつ端子１０が挿入される。この挿入過程では、端子１０は端子収容部３のストレート状リブ９側に水平変移しつつ挿入される。このため、端子１０の第２切欠部１４にストレート状リブ９が少し入り込む。これにより、端子１０は、テーパ状リブ８とストレート状リブ９によって両端側が位置決めされた状態となる。又、この時、端子１０の第２切欠部１４側の端面が係止突部７にほとんど接触する位置となる。

　端子１０の第２切欠部１４側の端面が係止突部７にほとんど接触する位置となると、図１１に示すように、端子１０の第２切欠部１４側のみが端子収容部３内に挿入される。つまり、端子１０は端子収容部３内に斜め挿入される。このため、端子１０の第２切欠部１４側の端面は係止突部７に大きな外力を作用させることなく挿入可能となる。そして、端子１０の第２切欠部１４側の端面が係止突部７を越えると、端子１０の第１切欠部１３側の端面が端子収容部３の奥に挿入される。すると、端子１０は、端子１０の第１切欠部１３がテーパ状リブ８の傾斜面にガイドされつつ、端子収容部３に挿入される。このため、端子１０の第２切欠部１４にストレート状リブ９が徐々に深く入り込み、且つ、端子１０の第２切欠部１４側の端面が係止突部７の係止面７ｂと底面壁４の間に徐々に入り込む。図５に示すように、端子１０が底面壁４にほぼ平行となる位置まで挿入されると、端子１０の第２切欠部１４側の端面が係止突部７の係止面７ｂと底面壁４の間に十分に入り込む。これで、端子１０の端子収容部３内への装着作業が完了する。

　以上、説明したように、高圧用コネクタ１は、両側が第１隔壁５と第２隔壁６とで仕切られた端子収容部３と、第１隔壁５側に設けられた係止突部７と、第２隔壁６側に設けられ、端子収容部３の入口側から奥に向かうに従って徐々に突出する方向に傾斜するテーパ状リブ８とを有するコネクタハウジング２と、端子収容部３に収容される端子１０とを備える。従って、上述した端子１０の装着作業で説明したように、端子１０が係止突部７に大きな外力を作用させることなく、端子１０が端子収容部３内に装着される。以上より、コネクタハウジング２が高剛性材で形成されたものであっても、係止突部７を破損等させることなく端子１０を端子収容部３内に装着できる。その結果、端子１０が確実に所望の係止力でコネクタハウジング２の係止突部７に係止される。

　コネクタハウジング２は、第１隔壁５側に設けられたストレート状リブ９を有し、ストレート状リブ９の突出量ｄ１は、係止突部７の突出量ｄ２以上の寸法に設定されている。従って、端子１０が係止突部７に極力突き当たることなく端子収容部３内に装着できる。この結果、端子１０を端子収容部３内に装着するときに、係止突部７を破損等させる可能性を低下させることができる。

　本実施形態では、端子１０に第２切欠部１４が設けられているため、ストレート状リブ９を端子収容部３の入口側から係止突部７を越えて底面壁４にまで達する長さに設定されている。しかし、端子１０に第２切欠部１４を設けない場合には、ストレート状リブ９は端子収容部３の入口側から係止突部７の係止面７ｂの位置までの長さに設定される。

　また、端子１０は、テーパ状リブ８が入り込む第１切欠部１３を有する。第１切欠部１３は、端子１０の装着過程では、端子１０の挿入位置の位置決めと共に、端子１０を所定の軌跡で挿入するガイドとして機能する。このため、端子１０が、確実に、且つ、スムーズに端子収容部３内に装着される。更に、端子１０が第１切欠部１３を有さない場合に較べて、端子収容部３内に収容された端子１０と隔壁５，６との間隔を小さくできる。このため、端子収容部３のコンパクト化になる。又、端子１０が端子収容部３内に装着完了した後には、第１切欠部１３が端子１０の位置決め機能を果たす。

　また、端子１０は、ストレート状リブ９が入り込む第２切欠部１４を有する。第２切欠部１４は、端子１０の装着過程では、端子１０の挿入位置の位置決めと共に、端子を所定の軌跡で挿入するガイドとして機能する。このため、端子１０が、確実に、且つ、スムーズに端子収容部３内に装着作業される。更に、端子１０が第２切欠部１４を有さない場合に較べて、端子収容部３内に収容された端子１０と隔壁５，６との間隔を小さくできる。このため、端子収容部３のコンパクト化になる。又、端子１０の装着完了後には、第２切欠部１４が端子１０の位置決め機能を果たす。

　また、本実施形態では、端子１０は、第１切欠部１３と第２切欠部１４の双方を有する。このため、上述した第１切欠部１３と第２切欠部１４の硬化の相乗効果を期待できる。つまり、端子１０の装着作業性の更なる向上、端子収容部３の更なるコンパクト化になり、装着完了後に端子１０を更に確実に端子収容部３内に位置決めできる。

Claims

　高圧用コネクタであって、
　高剛性材より形成され、第１隔壁と第２隔壁とで両側が仕切られた端子収容部と、前記第１隔壁側に設けられた係止突部と、前記第２隔壁側に設けられると共に前記端子収容部の入口側から奥に向かうに従って徐々に突出する方向に傾斜するテーパ状リブとを有するコネクタハウジングと、
　前記端子収容部に収容される端子と
を備えた高圧用コネクタ。
　請求項１に記載の高圧用コネクタであって、
　前記コネクタハウジングは、前記第１隔壁側に設けられたストレート状リブを有し、
　前記ストレート状リブの突出量は、前記係止突部の突出量以上の寸法に設定される
ことを特徴とする高圧用コネクタ。
　請求項１に記載の高圧用コネクタであって、
　前記端子は、前記テーパ状リブが入り込むための第１切欠部を有する
ことを特徴とする高圧用コネクタ。
　請求項２に記載の高圧用コネクタであって、
　前記端子は、前記ストレート状リブが入り込むための第２切欠部を有する
ことを特徴とする高圧用コネクタ。