WO2012057051A1 - イソブチレン系ブロック共重合体組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(CR1R2X)nR3 (I)
[式中Xはハロゲン原子、炭素数1~6のアルコキシ基またはアシロキシ基から選ばれる置換基、R1、R2はそれぞれ水素原子または炭素数1~6の1価炭化水素基でR1、R2は同一であっても異なっていても良く、R3は一価若しくは多価芳香族炭化水素基または一価若しくは多価脂肪族炭化水素基であり、nは1~6の自然数を示す。]
上記一般式(I)で表わされる化合物は開始剤となるものでルイス酸等の存在下炭素陽イオンを生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。本発明で用いられる一般式(I)の化合物の例としては、次のような化合物等が挙げられる。
これらの中でも特に好ましいのはビス(1-クロル-1-メチルエチル)ベンゼン[C6H4(C(CH3)2Cl)2]、トリス(1-クロル-1-メチルエチル)ベンゼン[(ClC(CH3)2)3C6H3]である。[なおビス(1-クロル-1-メチルエチル)ベンゼンは、ビス(α-クロロイソプロピル)ベンゼン、ビス(2-クロロ-2-プロピル)ベンゼンあるいはジクミルクロライドとも呼ばれ、トリス(1-クロル-1-メチルエチル)ベンゼンは、トリス(α-クロロイソプロピル)ベンゼン、トリス(2-クロロ-2-プロピル)ベンゼンあるいはトリクミルクロライドとも呼ばれる]。
尚、実施例に先立ち各種測定法、評価法、実施例について説明する。
JIS K 6251に準拠し、試験片としてシートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。引張速度は100mm/分とした。
JIS K 6251に準拠し、試験片としてシートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。雰囲気温度は100℃、引張速度は100mm/分とした。
JIS K 6251に準拠し、試験片としてシートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。雰囲気温度は100℃、引張速度は100mm/分とした。
JIS K 6251に準拠し、試験片としてシートをダンベルで7号型に打抜いたものを用意し、これを測定に使用した。雰囲気温度は100℃、引張速度は100mm/分とした。
ガスバリア性は気体透過性を評価し、酸素の透過度を評価した。酸素の透過度は、得られたシートから100mm×100mmの試験片を切り出し、JISK7126に準拠して、23℃、0%RH、1atmの差圧法にて測定した。
イソプレンゴムとの接着性を評価した。(製造例1)のイソプレンゴムの2mm厚未加硫シートと貼り合わせ、200℃、50MPaで10分加熱加圧加硫を行った後、幅2cm×6cmに切り出した後、180°剥離試験を行った際の応力を測定した。試験速度は200mm/minで行い、剥離開始後3cm~5cmの応力の平均値を採用した。
成分(A)-1(イソブチレン系ブロック共重合体):スチレン-β-ピネン-イソブチレン-β-ピネン-スチレンブロック共重合体 β-ピネン含量2.4mol% 数平均分子量102,000(製造例2)
成分(A)-2(イソブチレン系ブロック共重合体):(スチレン/β-ピネン)-イソブチレン-(スチレン/β-ピネン)ブロック共重合体 β-ピネン含量2.4mol% 数平均分子量107,000(製造例3)
成分(A)-3(イソブチレン系ブロック共重合体):末端にアリル基を有するスチレン-イソブチレン-スチレントリブロック共重合体。(製造例4)
成分(B)(ポリチオール化合物):分子内に4個のチオール基を有するペンタエリスリトールのチオグリコレート。カレンズMT PE1(昭和電工社製)
成分(C)(エチレン-ビニルアルコール共重合体):エチレン含量44mol%エチレン-ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ社製 商品名「EVAL E105B」)
架橋剤:硫黄(関東化学社製)
架橋助剤1:ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド
架橋助剤2:酸化亜鉛
架橋助剤3:ステアリン酸
粘着付与剤:脂環族飽和炭化水素樹脂(荒川化学社製「アルコンP-70」)。
老化防止剤:株式会社アデカ社製「AO-50」
SIBS:スチレン-イソブチレン-スチレンブロック共重合体(製造例5)
(製造例1)イソプレンゴムシートの作製
イソプレンゴム(株式会社JSR社製 商品名「IR2200」)を400g、カーボンブラック(旭カーボン旭♯50)200gを40℃に設定した1Lニーダー(株式会社モリヤマ社製)に投入し50rpmで5分間混練した後、硫黄6g、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾルスルフェンアミド8g、酸化亜鉛8g、ステアリン酸8gを投入し2分間混練した後排出し、80℃で加熱プレス(神藤金属社製)にて2mm厚のシート状に成形した。
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n-ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)31.0mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)294.6mLを加え、重合容器を-70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー88.9mL(941.6mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p-ジクミルクロライド0.148g(0.6mmol)及びα-ピコリン0.07g(0.8mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン0.87mL(7.9mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から1.5時間同じ温度で撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、あらかじめ-70℃に冷却しておいたβ-ピネン3.6g(26.3mmol)を重合容器内に添加した。β-ピネン添加45分後にスチレンモノマー10.4g(99.4mmol)を重合容器内に添加した。スチレンを添加してから45分後に約40mLのメタノールを加えて反応を終了させた。反応溶液から溶剤等を留去した後、トルエンに溶解し2回水洗を行った。さらにトルエン溶液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた重合体の分子量を測定した。Mnが102,000、Mw/Mnが1.25であるブロック共重合体が得られた。
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n-ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)31.0mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)294.6mLを加え、重合容器を-70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー88.9mL(941.6mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p-ジクミルクロライド0.148g(0.6mmol)及びα-ピコリン0.07g(0.8mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン0.87mL(7.9mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から1.5時間同じ温度で撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、あらかじめ-70℃に冷却しておいたスチレンモノマー10.4g(99.4mmol)とβ-ピネン3.6g(26.3mmol)をよく撹拌し均一にした後重合容器内に添加した。スチレンとβ-ピネン添加45分後に約40mLのメタノールを加えて反応を終了させた。反応溶液から溶剤等を留去した後、トルエンに溶解し2回水洗を行った。さらにトルエン溶液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた重合体の分子量を測定した。Mnが107,000、Mw/Mnが1.23であるブロック共重合体が得られた。
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換したのち、注射器を用いてn-ヘキサン456.4mLおよび塩化ブチル656.3mL(いずれもモレキュラーシーブスで乾燥したもの)を加え、重合容器を-70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した。イソブチレンモノマー232mL(2871mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p-ジクミルクロライド1.089g(4.7mmol)およびα-ピコリン1.30g(14mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン8.67mL(79.1mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から2.5時間同じ温度で撹拌を行なったのち、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、あらかじめ-70℃に冷却しておいたスチレンモノマー77.9g(748mmol)、n-ヘキサン14.1mLおよび塩化ブチル20.4mLの混合溶液を重合容器内に添加した。さらに2時間後、アリルトリメチルシランを10.74g(94mmol)重合容器内に添加した。該溶液を添加してから4時間後に、大量の水を加えて反応を終了させた。
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n-ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)31.0mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)294.6mLを加え、重合容器を-70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー88.9mL(941.6mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p-ジクミルクロライド0.148g(0.6mmol)及びα-ピコリン0.07g(0.8mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン0.87mL(7.9mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から1.5時間同じ温度で撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、あらかじめ-70℃に冷却しておいたスチレンモノマー10.4g(99.4mmol)を重合容器内に添加した。スチレンを添加45分後に約40mLのメタノールを加えて反応を終了させた。反応溶液から溶剤等を留去した後、トルエンに溶解し2回水洗を行った。さらにトルエン溶液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた重合体の分子量を測定した。Mnが101,000、Mw/Mnが1.23であるブロック共重合体が得られた。
成分(A)-1、成分(B)、老化防止剤を表1の割合で配合し、2軸押出機を用いて170℃で混練しペレットを得た。得られたペレットはTダイ(ダイリップ径2000μm、幅200mm)を取り付け、ダイ温度180℃に設定した単軸押出機に投入され出てきたフィルムをロールにて引き取り1000μmの厚みのフィルムを得た。得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1を成分(A)-2に変更した以外は実施例1と同様にして、フィルムを得て、得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1を成分(A)-3に変更し、成分(B)の配合量を変更した以外は実施例1と同様にして、フィルムを得て、得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1、成分(B)、成分(C)、老化防止剤を表1の割合で配合し、2軸押出機を用いて200℃で混練しペレットを得た。得られたペレットはTダイ(ダイリップ径2000μm、幅200mm)を取り付け、ダイ温度220℃に設定した単軸押出機に投入され出てきたフィルムをロールにて引き取り1000μmの厚みのフィルムを得た。得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(C)の配合量を変更した以外は実施例4と同様にして、フィルムを得て、得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(B)の配合量を変更した以外は実施例2と同様にして、フィルムを得て、得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1、成分(B)、粘着付与剤、老化防止剤を表1の割合で配合し、2軸押出機を用いて170℃で混練しペレットを得た。得られたペレットはTダイ(ダイリップ径2000μm、幅200mm)を取り付け、ダイ温度170℃に設定した単軸押出機に投入され出てきたフィルムをロールにて引き取り1000μmの厚みのフィルムを得た。得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1、老化防止剤を表1の割合で配合し、2軸押出機を用いて170℃で混練しペレットを得た。得られたペレットはTダイ(ダイリップ径2000μm、幅200mm)を取り付け、ダイ温度180℃に設定した単軸押出機に投入され出てきたフィルムをロールにて引き取り1000μmの厚みのフィルムを得た。得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1を成分(A)-2に変更した以外は比較例1と同様にして、フィルムを得て、得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1を成分(A)-3に変更した以外は比較例1と同様にして、フィルムを得て、得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-1をSIBSに変更した以外は比較例1と同様にして、フィルムを得て、得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-3、成分(B)、老化防止剤を表1の割合で配合し、2軸押出機を用いて170℃で混練しペレットを得た。得られたペレットはTダイ(ダイリップ径2000μm、幅200mm)を取り付け、ダイ温度170℃に設定した単軸押出機に投入され出てきたフィルムをロールにて引き取り1000μmの厚みのフィルムを得た。得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
成分(A)-3、粘着付与剤、老化防止剤を表1の割合で配合し、2軸押出機を用いて170℃で混練しペレットを得た。得られたペレットはTダイ(ダイリップ径2000μm、幅200mm)を取り付け、ダイ温度170℃に設定した単軸押出機に投入され出てきたフィルムをロールにて引き取り1000μmの厚みのフィルムを得た。得たフィルムの引張試験、ガスバリア性、接着性の測定を行った。
Claims (11)
- (A)不飽和結合を有する(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックと(b)芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとからなるイソブチレン系ブロック共重合体100重量部と、(B)1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物0.1~50重量部、とを含有する樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体がβ-ピネンを共重合したものである請求項1に記載の樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体が末端にアルケニル基を有することを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体がイソプレンを共重合したものである請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体のブロック構造が、(a)-(b)のジブロック体、または(b)-(a)-(b)のトリブロック体であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量が30,000~300,000であり、かつ分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.4以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体が(a)イソブチレンを主体とする重合体ブロックを60~90重量%、および(b)芳香族ビニル系化合物を主体とするブロックを40~10重量%含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 芳香族ビニル系化合物がスチレンであることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体と(B)1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物とを含有する化合物が溶融混練により製造されたものであることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の樹脂組成物。
- (A)不飽和結合を有するイソブチレン系ブロック共重合体100重量部に対して(C)ポリアミドまたはエチレン-ビニルアルコール共重合体を1~400重量部を含有することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1~10のいずれか1項に記載の樹脂組成物によって作られることを特徴とするタイヤ用インナーライナー。
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