WO2012029629A1 - 被測定物の特性を測定する方法、および平板状の周期的構造体 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、平板状の周期的構造体(1)に被測定物を保持し、前記周期的構造体(1)に直線偏光の電磁波を照射し、前記周期的構造体(1)で前方散乱または後方散乱された電磁波の変化に基づいて被測定物の特性を測定する測定方法であって、前記周期的構造体(1)は、同一形状の単位構造体が、1つの基準面の方向に2次元的かつ周期的に複数連結されてなる構造体であり、前記単位構造体は、前記基準面に垂直な方向に貫通した少なくとも1つの空隙部(11)を有しており、前記電磁波は、前記基準面に対して垂直な方向から照射され、前記単位構造体の形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である、測定方法である。

Description

被測定物の特性を測定する方法、および平板状の周期的構造体
 本発明は、物質の特性を分析するために、平板状の周期的構造体に被測定物を保持して、その被測定物が保持された平板状の周期的構造体に電磁波を照射し、散乱された電磁波を検出して被測定物の特性を測定する方法、および、それに用いる平板状の周期的構造体に関する。
 従来から、物質の特性を分析するために、空隙配置構造体(空隙を有する複数の単位構造体からなる平板状の周期的構造体)に被測定物を保持して、その被測定物が保持された空隙配置構造体に電磁波を照射し、その透過スペクトルを解析して被測定物の特性を検出する測定方法が用いられている。具体的には、例えば、金属メッシュフィルタに付着したタンパク質などの被測定物に、テラヘルツ波を照射して透過スペクトルを解析する手法が挙げられる。
 このような電磁波を用いた透過スペクトルの解析手法の従来技術として、特許文献1(特開2008-185552号公報)には、被測定物が保持された空隙領域を有する空隙配置構造体(具体的には、メッシュ状の導体板)に向かって、空隙配置構造体の主面に垂直な方向に対して斜めの方向から電磁波を照射して、空隙配置構造体を透過した電磁波を測定し、測定値の周波数特性に生じたディップ波形の位置が、被測定物の存在により移動することに基づいて被測定物の特性を検出する測定方法が開示されている。
特開2008-185552号公報
 従来技術のように、空隙配置構造体(平板状の周期的構造体)に向かって照射される電磁波が、空隙配置構造体の主面に対して傾斜して入射される測定方法においては、周波数特性に生じたディップ波形等がブロードな波形であるため、被測定物の存在量が微量になった場合、ディップ波形等の位置の移動の検出が困難になるという問題があった。
 また、このような従来の方法では、電磁波の入射角度のばらつきがディップ波形等のばらつきの要因となるため、被測定物の存在量が微量になった場合、検出が困難になるという問題があった。
 本発明は上記の事情に鑑み、向上した測定感度と高い再現性を有する、被測定物の特性を測定する方法、ならびに、それに用いられる平板状の周期的構造体を提供することを目的とする。
 本発明は、平板状の周期的構造体に被測定物を保持し、
 前記周期的構造体に直線偏光の電磁波を照射し、
 前記周期的構造体で前方散乱または後方散乱された電磁波を検出し、
 前記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、前記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、前記被測定物の存在により変化することに基づいて被測定物の特性を測定する測定方法であって、
 前記周期的構造体は、同一形状の単位構造体が、1つの基準面の方向に2次元的かつ周期的に複数連結されてなる構造体であり、
 前記単位構造体は、前記基準面に垂直な方向に貫通した少なくとも1つの空隙部を有しており、
 前記電磁波は、前記基準面に対して垂直な方向から照射され、
 前記単位構造体の形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状であることを特徴とする、測定方法である。
 前記単位構造体の前記電磁波の偏光面での断面形状は、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状であることが好ましい。
 前記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、前記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、前記周期的構造体のTE111モード様共振により生じたものであることが好ましい。
 前記単位構造体の前記被測定物が保持される側とは反対側の主面上に、突起部を有することが好ましい。
 また、前記単位構造体の空隙部の前記基準面での断面形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状であってもよい。
 この場合、前記周期的構造体に照射される前記電磁波は、平面波であることが好ましい。また、前記電磁波は、前記周期的構造体の主面内おける前記電磁波の位相が、少なくとも前記電磁波が照射される範囲内において実質的に等しいことが好ましい。また、前記電磁波は、前記周期的構造体の主面内おける前記電磁波の振幅が、少なくとも前記電磁波が照射される範囲内において実質的に等しいことが好ましい。
 また、本発明は、上記の測定方法に用いられる平板状の周期的構造体であって、
 同一形状の単位構造体が、1つの基準面の方向に2次元的かつ周期的に複数連結されてなる構造体であり、
 前記単位構造体は、前記基準面に垂直な方向に貫通した少なくとも1つの空隙部を有しており、
 前記電磁波は、前記基準面に対して垂直な方向から照射され、
 前記単位構造体の形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状であることを特徴とする、平板状の周期的構造体にも関する。
 本発明においては、電磁波を、上記平板状の周期的構造体の基準面に対して垂直な方向から照射することにより、電磁波を基準面に対して斜めに入射する場合と比べて、電磁波の入射角度のばらつきによる測定のばらつきが抑えられ、被測定物の測定感度が向上する。
 また、本発明に用いられる平板状の周期的構造体の空隙部の構造を、前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、平板状の周期的構造体のTE111モード様共振により生じるような構造とした場合、従来の平板状の周期的構造体に斜め方向から電磁波を照射した場合に比べて、帯域幅が狭くシャープなディップ波形またはピーク波形が得られる。また、平板状の周期的構造体のTE110モード様共振によりディップ波形またはピーク波形が生じる場合と比べて、周期的構造体に被測定物が保持される前後における、ディップ波形またはピーク波形の周波数シフト量が大きくなる。したがって、より高い測定感度を有する被測定物の測定方法を提供することが可能になる。
 また、単位構造体の空隙部の基準面での断面形状が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である場合、周期的構造体に照射される電磁波として平面波を用いることにより、透過率スペクトルのディップ波形(または、反射率スペクトルのピーク波形)が鋭くなり、被測定物の特性を高感度に測定できる。
本発明の測定方法の概要を説明するための模式図である。 本発明の平板状の周期的構造体の一例の斜視図である。 図2に示す本発明の平板状の周期的構造体の一例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 電磁界シミュレーションの条件を説明するための模式図である。(a)は縦断面図、(b)は正面図である。 図2に示す本発明の周期的構造体1の透過率の周波数特性(シミュレーション計算)を示すグラフである。 図2に示す本発明の周期的構造体1の反射率の周波数特性(シミュレーション計算)を示すグラフである。 図2に示す本発明の周期的構造体1の透過率の周波数特性を示すグラフである。 図2に示す本発明の周期的構造体1のポリエチレン膜密着前後の透過率の周波数特性を示すグラフである。図7と同じポリエチレン膜密着前の周波数特性を破線で、ポリエチレン膜密着後の周波数特性を実線で示す。 図2に示す本発明の周期的構造体1(図3に示す単位構造体からなる)におけるTE111モード共振での電界ベクトルの分布を示す模式図である。(a)はXZ観測面、(b)はXY観測面、(c)はYZ観測面の図である。 図2に示す本発明の周期的構造体1(図3に示す単位構造体からなる)におけるTE110モード共振での電界ベクトルの分布を示す模式図である。(a)はXZ観測面、(b)はXY観測面、(c)はYZ観測面の図である。 (従来の)平板状の周期的構造体を説明するための模式図である。 従来の測定方法におけるポリエチレン膜密着前後の透過率の周波数特性を示すグラフである。 本発明の平板状の周期的構造体の一例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 図13に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性を示すグラフである。 本発明の平板状の周期的構造体の別の例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 図15に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性を示すグラフである。 本発明における透過率の周波数特性の特徴を説明するための模式図である。 図3(小型突起)または図13(大型突起)に示す単位構造体からなる周期的構造体について、突起部の厚みを変化させたときのディップ周波数における透過率変化を示すグラフである。 従来の平板状の周期的構造体における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 本発明の平板状の周期的構造体の別の例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 図19に示す従来の単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(破線)、および、図20に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実線)を示すグラフである。 本発明の平板状の周期的構造体の別の例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 図19に示す従来の単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(破線)、および、図22に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実線)を示すグラフである。 従来の平板状の周期的構造体の別の例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 本発明の平板状の周期的構造体の別の例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。 図25に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(破線)、および、図26に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実線)を示すグラフである。 図13に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実測結果)を示すグラフである。 実施例5で用いた平板状の周期的構造体を構成する単位構造体の斜視図である。 図28に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実測結果)を示すグラフである。 実施例6で用いた平板状の周期的構造体を構成する単位構造体の斜視図である。 図30に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実測結果)を示すグラフである。 図28に示す単位構造体の正面図である。 図32に示す単位構造体について、TE10モード様共振が生じている場合の状態を等価回路で表現した回路図である。 図32に示す単位構造体について、TE11モード様共振が生じている場合の状態を等価回路で表現した回路図である。 図32に示す単位構造体から構成される周期的構造体について、TE11モード様共振が生じている場合の状態を等価回路で表現した回路図である。 図35の回路図で表現される等価回路を用いたシミュレーション計算により得られた、等価回路の出力波形(周期的構造体の透過率の周波数特性)を示すグラフであり、入射電磁波の位相に関する結果である。 図35の回路図で表現される等価回路を用いたシミュレーション計算により得られた、等価回路の出力波形(周期的構造体の透過率の周波数特性)を示すグラフであり、入射電磁波の振幅に関する結果である。
 まず、本発明の測定方法の一例の概略を図1を用いて説明する。図1は、本発明の測定方法に用いられる測定装置の全体構造を模式的に示す図である。この測定装置は、レーザ2(例えば、短光パルスレーザ)から照射されるレーザ光を半導体材料に照射することで発生する電磁波(例えば、20GHz~120THzの周波数を有するテラヘルツ波)パルスを利用するものである。
 図1の構成において、レーザ2から出射したレーザ光を、ハーフミラー20で2つの経路に分岐する。一方は、電磁波発生側の光伝導素子71に照射され、もう一方は、複数のミラー21(同様の機能のものは付番を省略)を用いることで、時間遅延ステージ26を経て受信側の光伝導素子72に照射される。光伝導素子71、72としては、LT-GaAs(低温成長GaAs)にギャップ部をもつダイポールアンテナを形成した一般的なものを用いることができる。また、レーザ2としては、ファイバー型レーザやチタンサファイアなどの固体を用いたレーザなどを使用できる。さらに、電磁波の発生、検出には、半導体表面をアンテナなしで用いたり、ZnTe結晶の様な電気光学結晶を用いたりしてもよい。ここで、発生側となる光伝導素子71のギャップ部には、電源3により適切なバイアス電圧が印加されている。
 発生した電磁波は放物面ミラー22で平行ビームにされ、放物面ミラー23によって、平板状の周期的構造体1に照射される。平板状の周期的構造体1を透過したテラヘルツ波は、放物面ミラー24,25によって光伝導素子72で受信される。光伝導素子72で受信された電磁波信号は、アンプ6で増幅されたのちロックインアンプ4で時間波形として取得される。そして、算出手段を含むPC(パーソナルコンピュータ)5でフーリエ変換などの信号処理された後に、平板状の周期的構造体1の透過率スペクトルなどが算出される。ロックインアンプ4で取得するために、発振器8の信号で発生側の光伝導素子71のギャップに印加する電源3からのバイアス電圧を変調(振幅5V乃至30V)している。これにより同期検波を行うことでS/N比を向上させることができる。
 以上に説明した測定方法は、一般にテラヘルツ時間領域分光法(THz-TDS)と呼ばれる方法である。
 図1では、散乱が透過である場合、すなわち電磁波の透過率を測定する場合を示しているが、本発明において「散乱」とは、前方散乱の一形態である透過や、後方散乱の一形態である反射などを含む広義の概念を意味し、好ましくは透過や反射である。さらに好ましくは、0次方向の透過や0次方向の反射である。
 なお、一般的に、回折格子の格子間隔をd(本明細書では空隙部の間隔)、入射角をi、回折角をθ、波長をλとしたとき、回折格子によって回折されたスペクトルは、
  d(sin i -sin θ)=nλ …(1)
と表すことができる。上記「0次方向」の0次とは、上記式(1)のnが0の場合を指す。dおよびλは0となり得ないため、n=0が成立するのは、sin i- sin θ=0の場合のみである。従って、上記「0次方向」とは、入射角と回折角が等しいとき、つまり電磁波の進行方向が変わらないような方向を意味する。
 このような、本発明の測定方法で用いられる電磁波は、平板状の周期的構造体の構造に応じて散乱を生じさせることのできる電磁波であれば特に限定されず、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線等のいずれも使用することができ、その周波数も特に限定されるものではないが、好ましくは1GHz~1PHzであり、さらに好ましくは20GHz~120THzの周波数を有するテラヘルツ波である。また、本発明で用いられる電磁波は、通常、直線偏光の電磁波である。具体的な電磁波としては、例えば、短光パルスレーザを光源として、ZnTe等の電気光学結晶の光整流効果により発生するテラヘルツ波や、高圧水銀ランプやセラミックランプから放射される赤外線や、半導体レーザから出射される可視光や光伝導アンテナから放射される電磁波が挙げられる。
 本発明において、被測定物の特性を測定するとは、被測定物となる化合物の定量や誘電率等の各種の定性などを行うことであり、例えば、溶液中等の微量の被測定物の含有量を測定する場合や、被測定物の同定を行う場合が挙げられる。具体的には、例えば、被測定物の溶解した溶液に平板状の周期的構造体を浸漬し、被測定物を平板状の周期的構造体の表面に付着させた後に溶媒や余分な被測定物を洗浄し、平板状の周期的構造体を乾燥してから、上述のような測定装置を用いて被測定物の特性を測定する方法が挙げられる。またポリマーなどで構成されたシート状の基材に被測定物を付着させ、シート状の基材に平板状の周期的構造体を密着させてから、上述のような測定装置を用いて被測定物の特性を測定する方法が挙げられる。
 本発明において用いられる平板状の周期的構造体とは、同一形状の単位構造体が、1つの基準面の方向に2次元的かつ周期的に複数連結されてなる構造体であり、前記単位構造体は、前記基準面に垂直な方向に貫通した少なくとも1つの空隙部を有している。ここで、空隙部は、その全てが周期的に配置されていてもよく、本発明の効果を損なわない範囲で、一部の空隙部が周期的に配置され、他の空隙部が非周期的に配置されていてもよい。
 本発明において、「同一形状の単位構造体が、1つの基準面の方向に2次元的かつ周期的に複数連結されてなる」とは、各々の単位構造体内の同じ位置の点(例えば、各々の単位構造体の重心)が1つの基準面に含まれるように、各単位構造体が連結されてなるものである。したがって、周期的構造体を構成する各単位構造体内の任意の1点を結べば基準面が決定される。通常は、例えば、単位構造体の一方の主面の少なくとも一部が平坦な面であり、この面が基準面となるように全ての単位構造体が連結されることで、周期的構造体が構成されている。
 平板状の周期的構造体は、好ましくは準周期構造体や周期構造体である。準周期構造体とは、並進対称性は持たないが配列には秩序性が保たれている構造体のことである。準周期構造体としては、例えば、1次元準周期構造体としてフィボナッチ構造、2次元準周期構造体としてペンローズ構造が挙げられる。周期構造体とは、並進対称性に代表される様な空間対称性を持つ構造体のことであり、その対称の次元に応じて1次元周期構造体、2次元周期構造体、3次元周期構造体に分類される。1次元周期構造体は、例えば、ワイヤーグリッド構造、1次元回折格子などが挙げられる。2次元周期構造体は、例えば、メッシュフィルタ、2次元回折格子などが挙げられる。これらの周期構造体のうちでも、2次元周期構造体が好適に用いられる。具体的には、少なくとも1つの配列方向に規則的に配列された空隙部を有する構造体などが挙げられる。
 従来の2次元周期構造体としては、例えば、図11(a)に示すようなマトリックス状に一定の間隔で空隙部が配置された平板状構造体(格子状構造体)が挙げられる。図11(a)に示す平板状の周期的構造体1は、その主面10a側からみて正方形の空隙部11が、図中の縦方向と横方向に等しい間隔で設けられた構造体である。なお、図11(a)、(b)は説明のためのみに用いられる図であり、本発明の平板状の周期的構造体において単位構造体に設けられる突起部等は省略している。
 本発明において、上記電磁波は、上記周期的構造体の基準面に対して垂直な方向から照射される。
 本発明においては、周期的構造体を構成する単位構造体の形状が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状であることを特徴としている。
 このような単位構造体の形状の一形態としては、周期的構造体を構成する単位構造体の電磁波の偏光面での断面形状が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状が挙げられる。これは、単位構造体の電磁波の偏光面(それに平行な複数の面を含む)における断面形状が、全て仮想面に対して鏡映対称となるような場合は除かれることを意味する。すなわち、本発明においては、単位構造体の少なくとも一部は、電磁波の偏光面(それに平行な複数の面を含む)における断面形状が、仮想面に対して鏡映対称とならない必要がある。
 具体的には、例えば、単位構造体の厚みが一様でなく、仮想面に対して対称に分布していない場合などが挙げられる。ここで、単位構造体の厚みとは、前記周期的構造体の基準面に垂直な方向における長さを意味する。より具体的には、単位構造体の一部に突起部を有するような態様が挙げられる。なお、周期的構造体(単位構造体)の一方の面全体に被測定物が保持される場合は、被測定物が保持される位置によって測定結果のばらつきが生じないようにするため、単位構造体の被測定物が保持される面は平らな面とし、被測定物が保持される側とは反対側の主面上にのみ突起部を有することが好ましい。
 このような単位構造体の形状は、さらに、個々の単位構造体における空隙部を導波管とみなした場合に、電磁波を照射することによりTE111モード様共振を生じるような形状であることが好ましい。ここで、TE111モード様共振には、TE111モードの共振およびTE111モードに類似したモードの共振が含まれる。空隙部の形状が、TE111モード様共振を生じるような形状であることにより、前方散乱した電磁波の周波数特性における鋭いディップ波形、または、後方散乱した電磁波の周波数特性における鋭いピーク波形を得ることができるという利点がある。また、周期的構造体に被測定物が保持される前後における、ディップ波形またはピーク波形の周波数シフト量が大きくなるため、被測定物の測定感度を向上させることができる。
 ここで、ディップ波形とは、照射した電磁波に対する検出した電磁波の比率(例えば、電磁波の透過率)が相対的に大きくなる周波数範囲において、平板状の周期的構造体の周波数特性(例えば、透過率スペクトル)に部分的に見られる谷型(下に凸)の部分の波形である。また、ピーク波形とは、照射した電磁波に対する検出した電磁波の比率(例えば、電磁波の反射率)が相対的に小さくなる周波数範囲において、平板状の周期的構造体の周波数特性(例えば、反射率スペクトル)に部分的に見られる山型(上に凸)の波形である。
 単位構造体の形状がTE111モード様共振を生じるような形状である場合、空隙部の形状は、個々の空隙部を導波管とみなした場合に、電磁波を照射することによりTE110モード様共振を生じないような形状であることが好ましい。ここで、TE110モード様共振には、TE110モードの共振およびTE110モードに類似したモードの共振が含まれる。空隙部の上記基準面に投影された投影像もしくは基準面での断面形状(2次元形状)が、電磁波の偏光方向に垂直な仮想面に対して鏡映対称な形状である場合には、TE110モード様共振は生じない。TE110モード様共振を生じないことにより、上記TE111モード様共振により生じたディップ波形またはピーク波形に基づく測定のノイズとなる要因を減らすことができる。
 ただし、空隙部を後述のTE110モード様共振を生じるような形状として、TE110モード様共振により生じるディップ波形またはピーク波形と、上記TE111モード様共振により生じるディップ波形またはピーク波形との両者に基づいて被測定物の測定を行うことも、被測定物の種類によっては望ましい場合が考えられ、このような測定方法も本発明の範囲に含まれる。
 上記単位構造体の形状の別の形態としては、単位構造体の空隙部の2次元形状(基準面での断面形状)が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である場合が挙げられる。なお、「基準面」の用語は、上記と同じ意味で用いており、単位構造体が配列される方向を含む面である。この場合、個々の空隙部を導波管とみなした場合に、電磁波を照射することによりTE110モード様共振が生じる。このようなTE110モード様共振を生じる空隙部の2次元形状としては、例えば、台形、凸型、凹型、正多角形以外の多角形、奇数角を有する正多角形(正三角形、正五角形など)、星型が挙げられる。
 このようなTE110モード様共振を生じる空隙部を有する単位構造体からなる周期的構造体に照射される前記電磁波は、平面波であることが好ましい。具体的には、光源から出射された電磁波は、放物面ミラー、レンズ、などにより平面波(平行光)に変換された後に、周期的構造体に照射されることが好ましい。
 また、前記電磁波は、前記周期的構造体の主面内おける前記電磁波の位相が、少なくとも前記電磁波が照射される範囲内において実質的に等しいことが好ましい。言い換えれば、前記周期的構造体の主面のうち前記電磁波が照射される部分の全ての位置(点)において、前記電磁波の位相が実質的に等しいことが好ましい。位相が等しい方が、透過率スペクトルのディップ波形(または、反射率スペクトルのピーク波形)が鋭くなり、被測定物の特性を高感度に測定できるためである。
 また、前記電磁波は、前記周期的構造体の主面内おける前記電磁波の振幅が、少なくとも前記電磁波が照射される範囲内において実質的に等しいことが好ましい。振幅が等しい方が、透過率スペクトルのディップ波形(または、反射率スペクトルのピーク波形)が鋭くなり、被測定物の特性を高感度に測定できるためである。
 なお、例えば、周期的構造体(単位構造体)のTE111モード様共振やTE110モード様共振等による電界強度が相対的に強い部分の表面を、被測定物との結合性が高い物質で被覆することにより、被測定物を選択的に保持させて、前方散乱された電磁波の周波数特性におけるディップ波形、または、後方散乱された電磁波の周波数特性におけるピーク波形の被測定物による変化の割合を大きくすることが可能である。
 また、単位構造体の空隙部の寸法は、測定方法や、平板状の周期的構造体の材質特性、使用する電磁波の周波数等に応じて適宜設計されるものであり、その範囲を一般化するのは難しいが、前方散乱した電磁波を検出する場合、空隙部が図11(a)に示すように縦横に規則的に配置された平板状の周期的構造体1では、図11(b)にsで示される空隙部の格子間隔が、測定に用いる電磁波の波長の10分の1以上、10倍以下であることが好ましい。空隙部の格子間隔sがこの範囲以外になると、散乱が生じにくくなる場合がある。また、空隙部の孔サイズとしては、図11(b)にdで示される空隙部の孔サイズが、測定に用いる電磁波の波長の10分の1以上、10倍以下であることが好ましい。空隙部の孔サイズがこの範囲以外になると、透過(前方散乱)する電磁波の強度が弱くなって信号を検出することが難しくなる場合がある。
 また、平板状の周期的構造体の平均的な厚みは、測定方法や、平板状の周期的構造体の材質特性、使用する電磁波の周波数等に応じて適宜設計されるものであり、その範囲を一般化するのは難しいが、前方散乱した電磁波を検出する場合、測定に用いる電磁波の波長の数倍以下であることが好ましい。構造体の平均的な厚みがこの範囲よりも大きくなると、前方散乱する電磁波の強度が弱くなって信号を検出することが難しくなる場合がある。
 本発明において、平板状の周期的構造体に被測定物を保持する方法としては、種々公知の方法を使用することができ、例えば、平板状の周期的構造体に直接付着させてもよく、支持膜等を介して付着させてもよい。測定感度を向上させ、測定のばらつきを抑えることにより再現性の高い測定を行う観点からは、平板状の周期的構造体の表面に直接被測定物を付着させることが好ましい。
 平板状の周期的構造体に被測定物を直接付着させる場合としては、平板状の周期的構造体の表面と被測定物との間で直接的に化学結合等が形成される場合だけでなく、予め表面にホスト分子が結合された平板状の周期的構造体に対して、該ホスト分子に被測定物が結合されるような場合も含まれる。化学結合としては、共有結合(例えば、金属―チオール基間の共有結合など)、ファンデルワールス結合、イオン結合、金属結合、水素結合などが挙げられ、好ましくは共有結合である。また、ホスト分子とは、被測定物を特異的に結合させることのできる分子などであり、ホスト分子と被測定物の組み合わせとしては、例えば、抗原と抗体、糖鎖とタンパク質、脂質とタンパク質、低分子化合物(リガンド)とタンパク質、タンパク質とタンパク質、一本鎖DNAと一本鎖DNAなどが挙げられる。
 平板状の周期的構造体に被測定物を直接付着させる場合、少なくとも一部の表面が導体で形成された平板状の周期的構造体を用いることが好ましい。平板状の周期的構造体1の少なくとも一部の表面とは、図11(a)に示す主面10a、側面10b、空隙部側面11aのうちいずれかの一部の表面である。
 ここで、導体とは、電気を通す物体(物質)のことであり、金属だけでなく半導体も含まれる。金属としては、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシル基などの官能基を有する化合物の官能基と結合することのできる金属や、ヒドロキシ基、アミノ基などの官能基を表面にコーティングできる金属、ならびに、これらの金属の合金を挙げることができる。具体的には、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム、シリコン、ゲルマニウムなどが挙げられ、好ましくは金、銀、銅、ニッケル、クロムであり、さらに好ましくは金である。金、ニッケルを用いた場合、特に被測定物がチオール基(-SH基)を有する場合に該チオール基を平板状の周期的構造体の表面に結合させることができるため有利である。また、ニッケルを用いた場合、特に被測定物がヒドロキシ基(-OH)やカルボキシル基(-COOH)を有する場合に該官能基を平板状の周期的構造体の表面に結合させることができるため有利である。また、半導体としては、例えば、IV族半導体(Si、Geなど)や、II-VI族半導体(ZnSe、CdS、ZnOなど)、III-V族半導体(GaAs、InP、GaNなど)、IV族化合物半導体(SiC、SiGeなど)、I-III-VI族半導体(CuInSe2など)などの化合物半導体、有機半導体が挙げられる。
 また、支持膜等を介して付着させる場合として、具体的には、平板状の周期的構造体の表面にポリアミド樹脂等の支持膜を貼付して被測定物を該支持膜に付着させる方法や、支持膜に換えて、気密または液密な容器を用いて、流体または流体に分散させた物質を測定する方法が挙げられる。
 本発明の測定方法においては、上述のようにして求められる平板状の周期的構造体において分散した電磁波の周波数特性に関する、少なくとも1つのパラメータに基づいて、被測定物の特性が測定される。例えば、平板状の周期的構造体1において前方分散(透過)した電磁波の周波数特性に生じたディップ波形や、後方分散(反射)した電磁波の周波数特性に生じたピーク波形などが、被測定物の存在により変化することに基づいて被測定物の特性を測定することができる。
 次に、図2および図3に示されるような、周期的構造体1を構成する単位構造体の一部に突起部101を付加した平板状の周期的構造体を例にして、FDTD法(Finite-difference time-domain method:時間領域差分法)による電磁界シミュレーションを行った。その結果から、本発明の作用を説明する。
 図2に、本発明の平板状の周期的構造体1の斜視図を示す。図3は、図2に示す本発明の平板状の周期的構造体の一例における単位構造体の模式図である。(a)は正面図、(b)は縦断面図である。全体の形状は、厚み60μmのAu製の平板に、寸法180×180μmの正方形状の貫通穴(空隙部)が形成され、その空隙部がピッチ254μmで正方格子状に周期的に配置された構造であり、それに突起部101が設けられている。突起部101の寸法は、縦20μm×横20μm×厚み40μmの直方体状である。
 なお、図中、Zは照射される電磁波の進行方向、Xは電磁波の偏光方向(電界方向)を示し、Yは磁界方向(X,Zに垂直な方向)である(本発明の図面において、以下同様)。
 次に、図4を用いて電磁界シミュレーションの条件を説明する。FDTD法による電磁界シミュレーションの条件は、図2に示されるように、周期的構造体1の単位構造体(254×254×60μm)の突起部101を有する主面を入射面、その反対面を検出面とし、それら以外の面を周期境界とした。また、基本単位をXYZ方向の寸法が全て5μmのユニットセルに分割した。さらに、周期的構造体の材料はAuとした。
 電磁波は、平面波(直線偏光波)を構造体の主面に対して垂直に入射し、単位構造体において突起部101が付加された側の空隙部の一辺と、入射電磁波の偏光方向(電界方向)Xが直交するように入射した。また、平板状の周期的構造体からの散乱波の検出は、前方散乱(構造体の透過波)を検出することとし、平面波の波源とは逆側に設けた検出面221で透過した電磁波が検出されるものとした。周期的構造体1と検出面221との間の距離は200μmとした。
 図5に、図2に示す本発明の周期的構造体1の透過率の周波数特性を示す。
 同様に、平面波の波源と同じ側に設けた検出面222で、後方散乱(反射)した電磁波を検出する場合の、電磁界シミュレーションを行った。図6に、図2に示す本発明の周期的構造体1の反射率の周波数特性を示す。
 図5、図6から、0.92THzと1.17THz付近の周波数に、前方散乱された電磁波の周波数特性(透過率スペクトル)に生じるディップ波形、または、後方散乱された電磁波の周波数特性(反射率スペクトル)に生じるピーク波形が、それぞれ2つずつ生じていることがわかる。高周波側のディップ波形(ピーク波形)はTE111モード共振により生じたものであり、低周波側のディップ波形(ピーク波形)はTE110モード共振により生じたものである。本発明では、前者を測定することにより被測定物の測定感度を向上させることを特徴とするものである。
 図7に、図2に示す本発明の周期的構造体1の透過率の周波数特性を示す。また、図8に、図2に示す本発明の周期的構造体1のポリエチレン膜(被測定物)密着前後の透過率の周波数特性を示す。図7と同じポリエチレン膜密着前の周波数特性を破線で、ポリエチレン膜密着後の周波数特性を実線で示す。なお、ポリエチレン膜は、厚み10μm、誘電率2.4、tanδ=0.01とした。
 図8に示されるようにTE111モード様共振により生じる高周波側のディップ波形は、ポリエチレン膜密着前後の周波数変化量が54GHz(1083-1029GHz)であり、TE110モード様共振により生じる低周波側のディップ波形の変化量は約20GHz(911.202-891.248GHz)である。このことから、TE111モード様共振により生じる高周波側のディップ波形を用いて、TE110モード様共振により生じる低周波側のディップ波形を用いた場合よりも高感度な被測定物の測定が可能であることがわかる。
 図9に、図2に示す本発明の周期的構造体1(図3に示す単位構造体からなる)におけるTE111モード共振での電界ベクトルの分布を示す。(a)はXZ観測面、(b)はXY観測面、(c)はYZ観測面の図である。また、図10に、図2に示す本発明の周期的構造体1(図3に示す単位構造体からなる)におけるTE110モード共振での電界ベクトルの分布を示す模式図である。(a)はXZ観測面、(b)はXY観測面、(c)はYZ観測面の図である。図中の三角形の鋭利な先端(一番角度の小さな頂点)の方向が電界ベクトルの方向を示す。なお、黒色の三角形は電界ベクトルが比較的大きい(電界強度が相対的に強い)部分を示し、白色の三角形は電界ベクトルが相対的に小さい部分を示している。
 図9、図10に示されるように、TE111モード共振による電界分布(図9)は、TE110モード共振による電界分布(図10)と比べてZ方向(電磁波の進行方向)に一様でない分布を有している(特に、図9の(a)および図10の(a)参照)。
 比較のために、図11に示すような従来の周期的構造体を用いて、周期的構造体1を電磁波の照射方向に対して斜めに配置した場合の透過率の周波数特性を示す。なお、周期的構造体1は、電磁波の進行方向Zに対して、その主面が垂直となる位置から、図11のY軸を中心に9°回転させた状態で設置した。図12にポリエチレン膜密着前の透過率を実線、密着後の透過率を破線線で示す。このとき、ディップ波形の周波数変化量は、21GHz(931-910GHz)であった。なお、シミュレーション計算は、突起部を有しない以外は、上述のFDTD法によるシミュレーション計算と同様にして行った。
 以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
 (実施例1)
 図13に示されるような(大突起を有する)単位構造体からなる本発明の平板状の周期的構造体を用いた以外は、上記と同様にしてFDTD法によるシミュレーション計算を行った。得られた透過率の周波数特性を図14に示す。1.1THz付近にTE111モード共振により生じたディップ波形が見られる。0.96THz付近に見られるディップ波形はTE110モード様共振により生じたものである。
 同様にして図15に示されるような(小突起を両面に有する)単位構造体からなる本発明の平板状の周期的構造体についてシミュレーション計算をおこなった。得られた透過率の周波数特性を図16に示す。
 図17に示されるように、本発明に用いられる平板状の周期的構造体の単位構造体の構造を、前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、平板状の周期的構造体のTE111モード様共振により生じるような構造とした場合、従来の平板状の周期的構造体に斜め方向から電磁波を照射した場合に比べて、帯域幅が狭くシャープなディップ波形またはピーク波形が得られる。
 図18に、図3(小型突起)または図13(大型突起)に示す単位構造体からなる周期的構造体について、突起部の厚みを変化させたときディップ周波数における透過率変化を示す。図18から分かるように、大型突起または小型突起の厚みが一定範囲内にある場合に、ディップ波形における透過率変化が大きくなることが分かる。なお、突起の厚みが0μm(突起がない)ときの透過率を100%とし、それに対する透過率の減少量をマイナス表示で示している。
 (実施例2)
 図19に示されるような従来の平板状の周期的構造体と、図20に示されるような(図19に加えてさらに大突起を有する)単位構造体からなる本発明の平板状の周期的構造体とについて、実施例1と同様の方法で、シミュレーション計算をおこなった。図21に、図19に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(破線)、および、図20に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実線)を示す。図21の結果から、図20に示されるように、Z方向の突起を有することにより、単位構造体の電磁波の偏光面(XZ面)での断面形状が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である場合にのみ、TE111モード様共振により生じるディップ波形が生じることがわかる。
 同様に、図19に示されるような従来の平板状の周期的構造体と、図22に示されるような(図19に加えてさらに小突起を有する)単位構造体からなる本発明の平板状の周期的構造体とについてシミュレーション計算をおこなった。図23に、図19に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(破線)、および、図22に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実線)を示す。図23の結果から、図22に示されるように、Z方向の突起を有することにより、単位構造体の電磁波の偏光面(XZ面)での断面形状が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である場合にのみ、TE111モード様共振により生じるディップ波形が生じることがわかる。
 (実施例3)
 図24に示されるような従来の平板状の周期的構造体と、図25に示されるような(図24に加えてさらに大突起を有する)単位構造体からなる本発明の平板状の周期的構造体とについて、実施例1と同様の方法で、シミュレーション計算をおこなった。図26に、図24に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(破線)、および、図25に示す単位構造体からなる周期的構造体の透過率の周波数特性(実線)を示す。図26の結果から、図25に示されるように、Z方向の突起を有することにより、単位構造体の電磁波の偏光面(XZ面)での断面形状が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である場合にのみ、TE111モード様共振により生じるディップ波形が生じることがわかる。
 (実施例4)
 図13に示すような単位構造体からなる平板状の周期的構造体を実際に作製し、それに電磁波を照射したときの周波数特性を評価した。以下に、その周期的構造体の作製手順を示す。
 平滑面を有する導体板(材質:Cu)を用意し、その片面に設けた感光性樹脂層をフォトリソグラフィーでパターニングし、図11に示すような形状に対応するフォトマスクを形成した。得られた導体板をNi電界メッキ浴中に配置し通電することで、マスクのない導体板が露出した部分に、図11に示すような形状のNiメッキ膜を形成した。フォトマスクを除去した後、さらに、図13の突起部101に対応する形状の別のフォトマスクを設けることにより、突起部101の形状のNiメッキ膜を形成した。導体板に残る硬化樹脂分を溶剤にて除去し、導体板からNiメッキ構造体を剥離することで、図13に示すような単位構造体からなる平板状の周期的構造体を得た。
 得られたNi製の平板状の構造体に対して、無電界Auメッキを行うことで、Auで被覆された周期的構造体を得た。
 上記のようにして作製した平板状の周期的構造体を用いて、図1に示す装置構成で、上記実施例1のシミュレーションの条件と同様の条件において、周期的構造体の主面に対して垂直な方向から電磁波を照射した時に前方散乱した電磁波(周期的構造体を透過した電磁波)の周波数特性を実際に測定した。
 図27に、以上のようにして図13に示す周期的構造体について実際に測定した周波数特性を示す。図27の結果から、図14のシミュレーション計算結果と同様に、図13に示す単位構造体からなる周期的構造体に、平板状の周期的構造体の主面(基準面)に対して垂直な方向から電磁波を照射することにより、TE111モード様共振に由来するディップ波形が生じることがわかる。
 (実施例5)
 本実施例は、単位構造体の空隙部の2次元形状(単位構造体が配列される面である基準面での断面形状)が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称でない場合に関する実施例である。図28に、本実施例で用いた平板状の周期的構造体を構成する単位構造体の斜視図を示す。図28に示す単位構造体の空隙部は、空隙部側面の1つの中央部付近に突起部101が配置されている形状(凹状)である。この図28に示す単位構造体から構成される平板状の周期的構造体を実際に作製し、それに電磁波を照射したときの周波数特性を実際に測定した。次に、その周期的構造体の作製手順を説明する。
 まず、300mm角の平滑面を有する導体板(材質:Cu)を用意し、その片面に感光性樹脂層を厚み100μmで塗布・乾燥した。周期的構造体の空隙部以外の部分に相当するフォトマスクを用意し、空隙部に相当する部分をUV硬化させた。非硬化樹脂分をリンスで除去し、導体板を露出させた。このようにして得られた導体板をNi電界メッキ浴中に配置し通電することで、硬化した感光性樹脂層が形成されておらず導体板が露出した部分のみに、Niメッキ膜を厚み20μmで形成した。メッキ後、導体板に残る硬化樹脂分を溶剤にて除去し、導体板からNiメッキ構造体を剥離することで、図28に示す単位構造体が正方格子配列(格子間隔は260μm)された厚み20μmのNi製の平板状の周期的構造体を得た。周期的構造体の法線方向から見た単位構造体の寸法は260×260μmであり、180×180μmの空隙部を有し、該空隙部の一側面の中央部に突起部101(20×20×20μmの立方体状)を有している。さらに、得られたNi製の平板状の構造体に対して、無電界Auメッキを行うことで、Auで被覆された周期的構造体(金属メッシュ)を得た。
 実施例4と同様にして、上記金属メッシュに対して、その主面に垂直な方向から電磁波を照射した時に、周期的構造体を透過した電磁波の透過率スペクトルを、THz-TDSを用いて測定した。
 なお、測定は、電磁波として平行光束を照射した場合と、集光光束を照射した場合の各々について行った。平行光束(平面波)を照射する場合、実験に用いたTHz-TDSにおいて、光軸(電磁波の進行方向)に垂直な面を規定すると、光源から照射される電磁波の該面内の位相は揃っている。したがって、金属メッシュを光軸に対して垂直に設置した場合、金属メッシュ主面に照射される電磁波が平面波であれば、周期的構造体の主面内での位相は等しくなり、各々の空隙部に照射される電磁波の位相は等しくなる。
 周波数特性の測定結果を図29に示す。図29において、実線は平行光束を照射した場合の周波数特性を示し、破線は集光光束を照射した場合の周波数特性を示す。図29に示されるように、平行光束を照射した場合の周波数特性(実線)におけるディップ波形は、集光光束を照射した場合の周波数特性(破線)におけるディップ波形よりも、帯域幅が狭くシャープなものとなっている。このことから、集光光束を照射するよりも平行光束を照射する方が、透過率スペクトルのディップ波形が鋭くなり、被測定物の特性を高感度に測定できることが分かる。
 (実施例6)
 本実施例は、単位構造体の空隙部の2次元形状(単位構造体が配列される面である基準面での断面形状)が、電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称でない場合に関する別の実施例である。図30に、本実施例で用いた平板状の周期的構造体を構成する単位構造体の斜視図を示す。図30に示す単位構造体においては、空隙部の形状(周期的構造体の主面に垂直な方向から見た形状)が台形状である。このように単位構造体の空隙部の形状を台形状(上底160μm、下底200μm、高さ180μm)とした以外は、実施例5と同様の方法で周期的構造体を作製し、実施例5と同様の方法で周波数特性を測定した。
 周波数特性の測定結果を図31に示す。図31において、実線は平行光束を照射した場合の周波数特性を示し、破線は集光光束を照射した場合の周波数特性を示す。図31に示されるように、平行光束を照射した場合の周波数特性(実線)におけるディップ波形は、集光光束を照射した場合の周波数特性(破線)におけるディップ波形よりも、帯域幅が狭くシャープなものとなっている。このことから、集光光束を照射するよりも平行光束を照射する方が、透過率スペクトルのディップ波形が鋭くなり、被測定物の特性を高感度に測定できることが分かる。
 (実施例7)
 本実施例では、実施例5と同様の図28に示す単位構造体からなる周期的構造体について、等価回路を用いたシミュレーション計算を行った。図32は、図28に示す単位構造体の正面図である。図33は、図32に示す単位構造体について、TE10モード様(擬似TE10モード)共振が生じている場合の状態を等価回路で表現した回路図である。また、図34は、図32に示す単位構造体について、TE11モード様(擬似TE11モード)共振が生じている場合の状態を等価回路で表現した回路図である。
 図35は、図28および図32に示す単位構造体が正方格子状に9個(縦に3個、横に3個)配列されてなる周期的構造体(金属メッシュ)について、等価回路で表現した回路図である。図35において、1つの単位構造体に相当する部分9bは、図33に示す等価回路(擬似TE10モード共振が生じている場合)と図34に示す等価回路(擬似TE11モード共振が生じている場合)とを組合せた回路から構成されている。図35の等価回路には位相遅延回路9aが設けられており、スイッチを切り替えることで信号の位相を変えることができる。位相を変えることで、擬似TE10モードの等価回路(異なる位相の電磁波が入力された場合)と擬似TE11モードの等価回路(同位相の電磁波が入力された場合)を切り替えることができる。
 Micronet社製回路シミュレータ(circuitviewer4.0)を用いて、図35に示す等価回路の出力を計算した。尚、ソフトウェアがテラヘルツ帯で動作しない為、各回路パラメータを0.8GHz近傍にディップ波形が現れるように設定した。すなわち、図33、図34に示す等価回路のコイル(L1及びL3)の値、コンデンサ容量(C、C1、C3)の値を、それぞれ、L1=16.5nH、L3=18nH、C=0.93pF、C1=0.93pF、C3=0.8pFに設定した。周波数分解能は240kHzとした。計算した等価回路の出力波形(透過率の周波数特性に相当)を図36に示す。
 図36において、グラフ中の実線は、9個の単位構造体を有する周期的構造体に相当する等価回路の全体に同位相の電磁波が入力された場合における、等価回路(擬似TE11モードの等価回路)の出力波形の計算結果を示す。破線は、図35に示す等価回路の上段、中段、下段にそれぞれの間で0.55radずつ位相差を有するように信号を入力した場合における、等価回路(擬似TE10モードの等価回路)の出力波形の計算結果を示す。
 図36に示される結果から、隣接する空隙部に入力される信号の位相が等しい(周期的構造体の主面内おける電磁波の位相が等しい)方が、透過率スペクトル中のディップ波形が鋭くなり、被測定物の特性を高感度に測定できることが分かる。
 (実施例8)
 実施例7で説明した図35に示す等価回路には、抵抗91、抵抗92、抵抗93が設けられており、抵抗値を変えることで信号の振幅を変化させることができる。本実施例では、Micronet社製回路シミュレータ(circuitviewer4.0)を用いて、振幅を変化させた場合の等価回路の出力を計算した。尚、ソフトウェアがテラヘルツ帯で動作しない為、各回路パラメータを1.27GHz近傍にディップ波形が現れるように設定した。すなわち、図34に示す等価回路のコイル(L1及びL3)の値、コンデンサ容量(C、C1、C3)の値を、それぞれ、L1=16.5nH、L3=18.0nH、C=0.93pF、C1=0.93pF、C3=1.2pFに設定した周波数分解能は120kHzとした。計算した等価回路の出力波形を図37に示す。
 図37において、グラフ中の実線は9個の孔の等価回路に同位相かつ同振幅の電磁波が入力された場合における、等価回路の出力波形の計算結果を示す。破線は、図35に示す等価回路の上段、中段、下段にそれぞれの間で電磁波の振幅が異なるように同位相の信号を入力した場合における、等価回路の出力波形の計算結果を示す。
 図37に示される結果から、隣接する空隙部に入力される信号の振幅が等しい(周期的構造体の主面内おける電磁波の振幅が等しい)方が、透過率スペクトル中のディップ波形が鋭くなり、被測定物の特性を高感度に測定できることが分かる。
 なお、上述の実施例に示した形状の単位構造体に限らず、他にも本発明の条件を満たす形状(例えば、凸形、正五角形、星型)の単位構造体からなる周期的構造体を用いれば、上記実施例と同様の効果を得ることができる。また、上述の実施例では、単位構造体が周期的構造体の主面方向に正方格子状に周期的に配置(正方格子配列)された構造体を用いているが、例えば、単位構造体が三角格子状に配置された周期的構造体においても、単位構造体が本発明の条件を満たす形状であれば、同様の結果を得ることができる。
 今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
 1 平板状の周期的構造体、10a 主面、10b 側面、101 突起部、11 空隙部、11a 空隙部側面、2 レーザ、20 ハーフミラー、21 ミラー、22,23,24,25 放物面ミラー、26 時間遅延ステージ、3 電源、4 ロックインアンプ、5 PC(パーソナルコンピュータ)、6 アンプ、71,72 光電導素子、8 発振器、9a 位相遅延回路、91,92,93 抵抗。

Claims (9)

  1.  平板状の周期的構造体(1)に被測定物を保持し、
     前記周期的構造体(1)に直線偏光の電磁波を照射し、
     前記周期的構造体(1)で前方散乱または後方散乱された電磁波を検出し、
     前記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、前記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、前記被測定物の存在により変化することに基づいて被測定物の特性を測定する測定方法であって、
     前記周期的構造体(1)は、同一形状の単位構造体が、1つの基準面の方向に2次元的かつ周期的に複数連結されてなる構造体であり、
     前記単位構造体は、前記基準面に垂直な方向に貫通した少なくとも1つの空隙部(11)を有しており、
     前記電磁波は、前記基準面に対して垂直な方向から照射され、
     前記単位構造体の形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状であることを特徴とする、測定方法。
  2.  前記単位構造体の前記電磁波の偏光面での断面形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である、請求項1に記載の測定方法。
  3.  前記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、前記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、前記周期的構造体(1)のTE111モード様共振により生じたものである、請求項2に記載の測定方法。
  4.  前記単位構造体の前記被測定物が保持される側とは反対側の主面(10a)上に、突起部(101)を有する、請求項2に記載の測定方法。
  5.  前記単位構造体の空隙部の前記基準面での断面形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状である、請求項1に記載の測定方法。
  6.  前記周期的構造体(1)に照射される前記電磁波が平面波である、請求項5に記載の測定方法。
  7.  前記電磁波は、前記周期的構造体(1)の主面内おける前記電磁波の位相が、少なくとも前記電磁波が照射される範囲内において実質的に等しい、請求項5記載の測定方法。
  8.  前記電磁波は、前記周期的構造体(1)の主面内おける前記電磁波の振幅が、少なくとも前記電磁波が照射される範囲内において実質的に等しい、請求項5に記載の測定方法。
  9.  請求項1に記載の測定方法に用いられる平板状の周期的構造体(1)であって、
     同一形状の単位構造体が、1つの基準面の方向に2次元的かつ周期的に複数連結されてなる構造体であり、
     前記単位構造体は、前記基準面に垂直な方向に貫通した少なくとも1つの空隙部(11)を有しており、
     前記電磁波は、前記基準面に対して垂直な方向から照射され、
     前記単位構造体の形状が、前記電磁波の偏光方向と直交する仮想面に対して鏡映対称とならない形状であることを特徴とする、平板状の周期的構造体(1)。
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