JP5609654B2 - 被測定物の測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、物質の特性を分析するために、平板状の空隙配置構造体に被測定物を保持して、その被測定物が保持された平板状の空隙配置構造体に電磁波を照射し、散乱された電磁波を検出して被測定物の特性を測定する方法に関する。
従来から、物質の特性を分析するために、空隙配置構造体に被測定物を保持して、その被測定物が保持された空隙配置構造体に電磁波を照射し、その透過スペクトルを解析して被測定物の特性を検出する測定方法が用いられている。具体的には、例えば、金属メッシュフィルタに付着したタンパク質などの被測定物に、テラヘルツ波を照射して透過スペクトルを解析する手法が挙げられる。
このような電磁波を用いた透過スペクトルの解析手法の従来技術として、特許文献1には、被測定物が保持された空隙領域を有する空隙配置構造体(具体的には、メッシュ状の導体板)に向かって、空隙配置構造体の主面に垂直な方向に対して斜めの方向から電磁波を照射して、空隙配置構造体を透過した電磁波を測定し、測定値の周波数特性に生じたディップ波形の位置が、被測定物の存在により移動することに基づいて被測定物の特性を検出する測定方法が開示されている。
特開2008−185552号公報
従来技術のように、空隙配置構造体に向かって照射される電磁波が、空隙配置構造体の主面に対して傾斜して入射される測定方法においては、周波数特性に生じたディップ波形等がブロードな波形であるため、被測定物の存在量が微量になった場合、ディップ波形等の位置の移動の検出が困難になるという問題があった。
また、このような従来の方法では、電磁波の入射角度のバラツキがディップ波形等のバラツキの要因となるため、被測定物の存在量が微量になった場合、検出が困難になるという問題があった。
本発明は上記の事情に鑑み、向上した測定感度と高い再現性を有する、被測定物の特性を測定する方法、ならびに、それに用いられる平板状の空隙配置構造体を提供することを目的とする。
本発明は、平板状の空隙配置構造体に被測定物を保持し、
上記空隙配置構造体に電磁波を照射し、
上記空隙配置構造体で前方散乱または後方散乱された電磁波を検出し、
上記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、上記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、上記被測定物の存在により変化することに基づいて被測定物の特性を測定する測定方法であって、
上記電磁波は、上記空隙配置構造体の主面に対して垂直な方向から照射され、
上記空隙配置構造体の主面の面積に対して、上記空隙配置構造体の主面を含む平面上における上記電磁波のビームスポットの面積の比率が10%以上であることを特徴とする、測定方法である。
上記電磁波は、無偏波、または、直線偏波で任意の偏波方向を有する電磁波であることが好ましい。
上記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、上記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、上記平板状の空隙配置構造体のTE11モード様共振により生じたものであることが好ましい。
本発明によれば、平板状の空隙配置構造体の主面に垂直な方向から電磁波を照射する場合であっても、TE11モード様共振に由来して、前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形を得ることができる。このとき、照射する電磁波が、任意の偏波方向を有する直線偏波や無偏波であっても、ディップ波形またはピーク波形を得ることができる。
これにより、従来技術で問題となっていた、電磁波を斜めに入射する場合における入射角度の制御や、電磁波の入射方向および偏波方向と空隙配置構造体の空隙部の配列方向のコントロールが不要となり、それらの誤差で生じていたディップ波形またはピーク波形のバラツキが低減され、被測定物の微量検出が可能となる。
本発明の測定方法の概要を説明するための模式図である。 本発明で用いる空隙配置構造体の構造を説明するための模式図である。 実施例1における空隙配置構造体とビームスポットの関係を示す模式図である。 実施例1において、電磁界シミュレーションによって計算した透過率の周波数特性を示すグラフである。 図4に示すグラフのデイップ波形の下端における空隙配置構造体の共振電界の強度分布を示す図である。 THz−TDSからの直線偏波の偏波角度を説明するための模式図である。 実施例2の空隙配置構造体のみについて、各偏波角度における透過率の周波数特性を示すグラフである。 実施例2の被測定物付着後の空隙配置構造体について、透過率の周波数特性を示すグラフである。 実施例3における空隙配置構造体とビームスポットの関係を示す模式図である。 実施例3の空隙配置構造体の各偏波角度における透過率の周波数特性を示すグラフである。
まず、本発明の測定方法の一例の概略を図1を用いて説明する。図1は、本発明の測定方法に用いられる測定装置の全体構造を模式的に示す図である。この測定装置は、レーザ2(例えば、短光パルスレーザ)から照射されるレーザ光を半導体材料に照射することで発生する電磁波(例えば、20GHz〜120THzの周波数を有するテラヘルツ波)パルスを利用するものである。
図1の構成において、レーザ2から出射したレーザ光を、ハーフミラー20で2つの経路に分岐する。一方は、電磁波発生側の光伝導素子71に照射され、もう一方は、複数のミラー21(同様の機能のものは付番を省略)を用いることで、時間遅延ステージ26を経て受信側の光伝導素子72に照射される。光伝導素子71、72としては、LT−GaAs(低温成長GaAs)にギャップ部をもつダイポールアンテナを形成した一般的なものを用いることができる。また、レーザ2としては、ファイバー型レーザやチタンサファイアなどの固体を用いたレーザなどを使用できる。さらに、電磁波の発生、検出には、半導体表面をアンテナなしで用いたり、ZnTe結晶の様な電気光学結晶を用いたりしてもよい。ここで、発生側となる光伝導素子71のギャップ部には、電源3により適切なバイアス電圧が印加されている。
発生した電磁波は放物面ミラー22で平行ビームにされ、放物面ミラー23によって、平板状の空隙配置構造体1に照射される。平板状の空隙配置構造体1を透過したテラヘルツ波は、放物面ミラー24,25によって光伝導素子72で受信される。光伝導素子72で受信された電磁波信号は、アンプ6で増幅されたのちロックインアンプ4で時間波形として取得される。そして、算出手段を含むPC(パーソナルコンピュータ)5でフーリエ変換などの信号処理された後に、平板状の空隙配置構造体1の透過率スペクトルなどが算出される。ロックインアンプ4で取得するために、発振器8の信号で発生側の光伝導素子71のギャップに印加する電源3からのバイアス電圧を変調(振幅5V〜30V)している。これにより同期検波を行うことでS/N比を向上させることができる。
以上に説明した測定方法は、一般にテラヘルツ時間領域分光法(THz−TDS)と呼ばれる方法である。
図1では、散乱が透過である場合、すなわち電磁波の透過率を測定する場合を示しているが、本発明において「散乱」とは、前方散乱の一形態である透過や、後方散乱の一形態である反射などを含む広義の概念を意味し、好ましくは透過や反射である。さらに好ましくは、0次方向の透過や0次方向の反射である。
なお、一般的に、回折格子の格子間隔をd(本明細書では空隙部の間隔)、入射角をi、回折角をθ、波長をλとしたとき、回折格子によって回折されたスペクトルは、
d(sin i −sin θ)=nλ …(1)
と表すことができる。上記「0次方向」の0次とは、上記式(1)のnが0の場合を指す。dおよびλは0となり得ないため、n=0が成立するのは、sin i− sin θ=0の場合のみである。従って、上記「0次方向」とは、入射角と回折角が等しいとき、つまり電磁波の進行方向が変わらないような方向を意味する。
このような、本発明の測定方法で用いられる電磁波は、平板状の空隙配置構造体の構造に応じて散乱を生じさせることのできる電磁波であれば特に限定されず、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線等のいずれも使用することができ、その周波数も特に限定されるものではないが、好ましくは1GHz〜1PHzであり、さらに好ましくは20GHz〜120THzの周波数を有するテラヘルツ波である。また、本発明で用いられる電磁波は、直線偏光の電磁波として、短光パルスレーザを光源としてZnTe等の電気光学結晶の光整流効果により発生するテラヘルツ波や、半導体レーザから出射される可視光や、光伝導アンテナから放射される電磁波等が挙げられ、無偏光の電磁波として、高圧水銀ランプやセラミックランプから放射される赤外光等が挙げられる。
本発明において、被測定物の特性を測定するとは、被測定物となる化合物の定量や誘電率等の各種の定性などを行うことであり、例えば、溶液中等の微量の被測定物の含有量を測定する場合や、被測定物の同定を行う場合が挙げられる。具体的には、例えば、被測定物の溶解した溶液に平板状の空隙配置構造体を浸漬し、被測定物を平板状の空隙配置構造体の表面に付着させた後に溶媒や余分な被測定物を洗浄し、平板状の空隙配置構造体を乾燥してから、上述のような測定装置を用いて被測定物の特性を測定する方法が挙げられる。またポリマーなどで構成されたシート状の基材に被測定物を付着させ、シート状の基材に平板状の空隙配置構造体を密着させてから、上述のような測定装置を用いて被測定物の特性を測定する方法が挙げられる。
本発明において用いられる平板状の空隙配置構造体は、例えば、その主面に垂直な方向に貫通した少なくとも1つの空隙部が上記主面上の少なくとも一方向に周期的に配置された構造体である。ただし、空隙部は、その全てが周期的に配置されていてもよく、本発明の効果を損なわない範囲で、一部の空隙部が周期的に配置され、他の空隙部が非周期的に配置されていてもよい。
平板状の空隙配置構造体は、好ましくは準周期構造体や周期構造体である。準周期構造体とは、並進対称性は持たないが配列には秩序性が保たれている構造体のことである。準周期構造体としては、例えば、1次元準周期構造体としてフィボナッチ構造、2次元準周期構造体としてペンローズ構造が挙げられる。周期構造体とは、並進対称性に代表される様な空間対称性を持つ構造体のことであり、その対称の次元に応じて1次元周期構造体、2次元周期構造体、3次元周期構造体に分類される。1次元周期構造体は、例えば、ワイヤーグリッド構造、1次元回折格子などが挙げられる。2次元周期構造体は、例えば、メッシュフィルタ、2次元回折格子などが挙げられる。これらの周期構造体のうちでも、2次元周期構造体が好適に用いられる。
2次元周期構造体としては、例えば、図2に示すようなマトリックス状に一定の間隔で空隙部が配置された板状構造体(格子状構造体)が挙げられる。図2(a)に示す空隙配置構造体1は、その主面10a側からみて正方形の空隙部11が、該正方形の各辺と平行な2つの配列方向(図中の縦方向と横方向)に等しい間隔で設けられた板状構造体である。
また、空隙配置構造体の空隙部の寸法は、測定方法や、平板状の空隙配置構造体の材質特性、使用する電磁波の周波数等に応じて適宜設計されるものであり、その範囲を一般化するのは難しいが、前方散乱した電磁波を検出する場合、空隙部が図2(a)に示すように縦横に規則的に配置された平板状の空隙配置構造体1では、図2(b)にsで示される空隙部の格子間隔が、測定に用いる電磁波の波長の10分の1以上、10倍以下であることが好ましい。空隙部の格子間隔sがこの範囲以外になると、散乱が生じにくくなる場合がある。また、空隙部の孔サイズとしては、図2(b)にdで示される空隙部の孔サイズが、測定に用いる電磁波の波長の10分の1以上、10倍以下であることが好ましい。空隙部の孔サイズがこの範囲以外になると、透過(前方散乱)する電磁波の強度が弱くなって信号を検出することが難しくなる場合がある。
また、平板状の空隙配置構造体の平均的な厚みは、測定方法や、平板状の空隙配置構造体の材質特性、使用する電磁波の周波数等に応じて適宜設計されるものであり、その範囲を一般化するのは難しいが、前方散乱した電磁波を検出する場合、測定に用いる電磁波の波長の数倍以下であることが好ましい。構造体の平均的な厚みがこの範囲よりも大きくなると、前方散乱する電磁波の強度が弱くなって信号を検出することが難しくなる場合がある。
空隙配置構造体の全体の寸法は、特に制限されないが、照射される電磁波のビームスポットの面積に応じて決定される。
本発明において、平板状の空隙配置構造体に被測定物を保持する方法としては、種々公知の方法を使用することができ、例えば、平板状の空隙配置構造体に直接付着させてもよく、支持膜等を介して付着させてもよい。測定感度を向上させ、測定のばらつきを抑えることにより再現性の高い測定を行う観点からは、平板状の空隙配置構造体の表面に直接被測定物を付着させることが好ましい。
平板状の空隙配置構造体に被測定物を直接付着させる場合としては、平板状の空隙配置構造体の表面と被測定物との間で直接的に化学結合等が形成される場合だけでなく、予め表面にホスト分子が結合された平板状の空隙配置構造体に対して、該ホスト分子に被測定物が結合されるような場合も含まれる。化学結合としては、共有結合(例えば、金属―チオール基間の共有結合など)、ファンデルワールス結合、イオン結合、金属結合、水素結合などが挙げられ、好ましくは共有結合である。また、ホスト分子とは、被測定物を特異的に結合させることのできる分子などであり、ホスト分子と被測定物の組み合わせとしては、例えば、抗原と抗体、糖鎖とタンパク質、脂質とタンパク質、低分子化合物(リガンド)とタンパク質、タンパク質とタンパク質、一本鎖DNAと一本鎖DNAなどが挙げられる。
平板状の空隙配置構造体に被測定物を直接付着させる場合、少なくとも一部の表面が導体で形成された平板状の空隙配置構造体を用いることが好ましい。平板状の空隙配置構造体1の少なくとも一部の表面とは、図2(a)に示す主面10a、側面10b、空隙部側面11aのうちいずれかの一部の表面である。
ここで、導体とは、電気を通す物体(物質)のことであり、金属だけでなく半導体も含まれる。金属としては、ヒドロキシ基、チオール基、カルボキシル基などの官能基を有する化合物の官能基と結合することのできる金属や、ヒドロキシ基、アミノ基などの官能基を表面にコーティングできる金属、ならびに、これらの金属の合金を挙げることができる。具体的には、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム、シリコン、ゲルマニウムなどが挙げられ、好ましくは金、銀、銅、ニッケル、クロムであり、さらに好ましくは金である。金、ニッケルを用いた場合、特に被測定物がチオール基(−SH基)を有する場合に該チオール基を平板状の空隙配置構造体の表面に結合させることができるため有利である。また、ニッケルを用いた場合、特に被測定物がヒドロキシ基(―OH)やカルボキシル基(―COOH)を有する場合に該官能基を平板状の空隙配置構造体の表面に結合させることができるため有利である。また、半導体としては、例えば、IV族半導体(Si、Geなど)や、II−VI族半導体(ZnSe、CdS、ZnOなど)、III−V族半導体(GaAs、InP、GaNなど)、IV族化合物半導体(SiC、SiGeなど)、I−III−VI族半導体(CuInSe2など)などの化合物半導体、有機半導体が挙げられる。
また、支持膜等を介して付着させる場合として、具体的には、平板状の空隙配置構造体の表面にポリアミド樹脂等の支持膜を貼付して被測定物を該支持膜に付着させる方法や、支持膜に換えて、気密または液密な容器を用いて、流体または流体に分散させた物質を測定する方法が挙げられる。
本発明の測定方法においては、上述のようにして求められる平板状の空隙配置構造体において分散した電磁波の周波数特性に関する、少なくとも1つのパラメータに基づいて、被測定物の特性が測定される。例えば、平板状の空隙配置構造体1において前方分散(透過)した電磁波の周波数特性に生じたディップ波形や、後方分散(反射)した電磁波の周波数特性に生じたピーク波形などが、被測定物の存在により変化することに基づいて被測定物の特性を測定することができる。
本発明の測定方法は、空隙配置構造体の主面の面積に対して、空隙配置構造体の主面を含む平面上における電磁波のビームスポットの面積の比率が10%以上であることを特徴とする。ここで、「ビームスポット」とは、(1)レンズやミラーで集光する場合は、ビーム中心強度の1/e2(=13.5%)強度で描かれるスポット面積の平均径、(2)アパーチャーで光線の一部を遮断する場合は、そのアパーチャー径、などを示しており、広義には、空隙配置構造体の主面に照射されている電磁波が主面に当たっている面積を示す。
本発明における「空隙配置構造体の主面の面積」について、図2(a)を用いて説明する。「空隙配置構造体の主面の面積」とは、空隙配置構造体1の主面10aを含む平面のうち該空隙配置構造体1の主面10aの外周10cで囲まれた部分の面積であり、空隙部11の開口面積も含まれる。
本発明において、上記電磁波は、上記空隙配置構造体の主面に対して垂直な方向から照射される。ビームスポットの面積比率を上記のように設定することで、垂直方向から電磁波を照射した場合でも上記ディップ波形やピーク波形を得ることができるようになる。これは、従来よりもビームスポットの面積を大きくすることにより、空隙配置構造体の端部に起因する影響が生じるためであると考えられる。
また、上記電磁波は、無偏波、または、直線偏波で任意の偏波方向を有する電磁波であってもよく、この場合でも、上記ディップ波形やピーク波形を得ることができる。
前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形(または、後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形)は、平板状の空隙配置構造体の個々の空隙部を導波管とみなした場合におけるTE11モード様共振(TE11モードライクな共振)により生じたものであることが好ましい。
ここで、TE11モード様共振には、TE11モードの共振およびTE11モードに類似したモードの共振が含まれる。空隙部の形状が、TE11モード様共振を生じるような形状であることにより、前方散乱した電磁波の周波数特性における鋭いディップ波形、または、後方散乱した電磁波の周波数特性における鋭いピーク波形を得ることができるという利点がある。また、空隙配置構造体に被測定物が保持される前後における、ディップ波形またはピーク波形の周波数シフト量が大きくなるため、被測定物の測定感度を向上させることができる。
ここで、ディップ波形とは、照射した電磁波に対する検出した電磁波の比率(例えば、電磁波の透過率)が相対的に大きくなる周波数範囲において、平板状の空隙配置構造体の周波数特性(例えば、透過率スペクトル)に部分的に見られる谷型(下に凸)の部分の波形である。また、ピーク波形とは、照射した電磁波に対する検出した電磁波の比率(例えば、電磁波の反射率)が相対的に小さくなる周波数範囲において、平板状の空隙配置構造体の周波数特性(例えば、反射率スペクトル)に部分的に見られる山型(上に凸)の波形である。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、図2に示されるような、平板状の構造体を貫通する正方形状の空隙領域が平板状の構造体の主面方向に正方格子状に周期配置された構造体(空隙)を例にして、FDTD法(Finite-difference time-domain method:時間領域差分法)による電磁界シミュレーションを行った。
空隙配置構造体は、具体的には、孔サイズが180μmの空隙部が、260μmのピッチで縦横に13個ずつ(計169個)配列された、全体が3.38mm四方の大きさで厚さが20μmである完全導体の空隙配置構造体(260μm四方の単位格子が縦横に13個ずつ連結されてなる構造体)とした。該空隙配置構造体(メッシュ)の主面(空隙部を含む)の面積は、11.424mm2であった。
測定装置は図1に示されるようなTHz−TDSとし、空隙配置構造体により前方散乱された(透過した)電磁波を検出したものとする。なお、送受信には光伝導アンテナを用いており、直線偏波を送受信するものとした。入射光としては、ガウシアンビームを集光したものを用いて計算を行った。ガウシアンビームとは、径方向の光強度がガウス分布を持つビームのことで、スピット径は前述のように定義される。空間配置構造体を含む平面上でのスポット径が所望の値になるように、ビーム波源と空間配置構造体の距離や集光時の絞り角を調整して計算を行った。距離としては、概ね300〜1000μm、絞り角としては、概ね0.5〜25degの値を用いた。
図3は、ガウシアンビーム波源からの直線偏波でかつほぼ平行な電磁波(絞り角が小さい電磁波)が、平板状の空隙配置構造体1の主面に対して概ね垂直に入射され、かつ、空隙配置構造体1が電磁波の空隙配置構造体の主面位置におけるビームスポット9内に含まれる場合の状態を示している。本実施例では、図3に示されるように、空隙配置構造体1がビームスポット内に含まれるようにの配置で電磁波を照射した場合(空隙配置構造体の主面に対するビームスポットの面積比率が100%よりも大きい場合)において、電磁波の透過率の周波数特性を電磁界シミュレーション計算により求めた。具体的なビームスポットの面積比率は146%とした。
図4に、電磁界シミュレーションによって計算した透過率[%]の周波数特性を示す。図4から、1THz付近にディップがあるバンドパス波形が得られていることがわかる。
図4に示すグラフのデイップ波形のボトム(下端)における空隙配置構造体の共振電界の強度分布を図5に示す。図5中、Xは照射される電磁波の進行方向、Yは電磁波の偏波方向(電界方向)を示し、Zは磁界方向(X,Zに垂直な方向)を示す。図5は、x軸方向からみた電界分布を示したものであり、より濃い色の部分ほど電界強度が強いことを示している。図5に示されるように、特に丸で囲んだ部分(構造体端辺の中心付近にある貫通穴)では、他の孔で見られるY方向のTE10モード様の共振に対して、Z方向の対向する辺においても強い電界強度が得られていることから、TE11モード様の共振が生じていることがわかる。
また、本実施例では、前方散乱された(透過した)電磁波を検出する構成を示しているが、電磁波検出部を電磁波照射部側に移動することで、平板状の散乱を伴う構造体で後方散乱された(反射された)電磁波を測定する構成でもかまわない。その場合は、ディップ波形はピーク波形となる。
(実施例2)
本実施例では、図2に示すような空隙配置構造体を以下の方法で作製し、その特性評価を行った。以下に作製手順を示す。
300mm角の平滑面を有するステンレス製導体板を用意し、その片面に感光性樹脂層を厚み100μmで塗布・乾燥した。
図2の主面10a内の周期構造が展開されたフォトマスクを用意し、図2の空隙領域に相当する部分をUV硬化させた。図2の構造体部分に相当する非硬化樹脂分をリンスで除去し、導体板を露出させた。フォトリソによるパターニングが終わった面に対して、剥離用のポリマー溶液を塗布・乾燥することで、導体板露出部分に極薄い剥離層を形成した。
このようにして得られた導体板をNi電界メッキ浴中に配置し通電することで、導体露出部分のみにNiメッキ膜を厚み60μmで形成した。メッキ後、導体板に残る硬化樹脂分を溶剤にて除去し、導体板からNiメッキ構造体を剥離することで、Ni製の図2に示すような平板状の空隙配置構造体を得た。得られたNi製の空隙配置構造体に対して、無電界Auメッキを行うことで、Auで被覆された図2に示すような空隙配置構造体を得た。
得られたNi製の空隙配置構造体は、孔サイズが180μmの空隙部が、260μmのピッチで配列され、厚さが60μmであった。該空隙配置構造体(メッシュ)の主面(空隙部を含む)は直径5mmの円であり、該主面の面積が19.6mm2となるように作製した。また、THz-TDSからのビームスポット径は、ナイフエッジ法等で測定した結果、約6mmであった(ビームスポットの面積は、28.3mm2)。
上記のようにして作製した空隙配置構造体をTHz−TDSからの直線偏波が照射される位置に設置し、図6に示すように、空隙配置構造体1を該直線偏波の進行方向を軸に回転させて、空隙配置構造体1の図6における縦方向と電磁波の偏波方向とのなす角度(偏波角度)が0度、22度、45度、90度となるようにした状態で、計4回(各々の偏波角度について1回)の測定を行った。図7に、各々の偏波角度における測定結果を示す。
図7に示されるように、図4に示した計算結果と同様に実際の測定においても、平板状の空隙配置構造体の主面に対する電磁波の垂直入射により、TE11モード様共振に由来するディップ波形が実現できることがわかった。また、4つの偏波角度における測定結果は、誤差範囲内の違いしかなく、ほぼ同じ結果になっていることから、本発明の測定方法によれば、直線偏波の偏波方向に関係なく、同じデイップ波形が得られることがわかった。
続いて、図7の測定で使用した空隙配置構造体を、チオール基末端を有するビオチン分子が溶けているエタノール溶液中に8時間程度放置し、チオール基末端を介してビオチン分子を空隙配置構造体の表面上に固定化した。さらに、ストレプトアビジン分子(被測定物)が溶けている10倍希釈PBS溶液中に4時間程度放置し、ストレプトアビジン分子とビオチン分子の特異吸着を行った。
図6における電磁波の偏波方向が0度の場合と同様にして、ストレプトアビジンが特異的に吸着した後の空隙配置構造体の透過率[%]の周波数特性を測定した。測定結果を図8に示す。なお、図8では、比較のために、偏波方向が0度の場合の図6の結果(「初期」と表示)を併せて示す。図8に示されるように、被測定物(=ビオチン分子とストレプトアビジン分子)が測定試料に付着することによって、ディップ波形が変化し、その変化から、被測定物の検出が可能なことがわかった。
(実施例3)
THz−TDSからの入射電磁波を金属性のアパーチャを通して平板状の空隙配置構造体の主面に入射する構成に変更した以外は、実施例2と同様の方法で、図9に示すように、ビームスポットが空隙配置構造体1よりも小さく、空隙配置構造体の主面に対するビームスポットの面積比率が10%以上である場合において、透過率の周波数特性を測定した。アパーチャー径を変えることで表1のようにビームスポットの面積を変化させ、それによるディップ波形の変化を調べた。
ディップ波形付近の透過率[%]の周波数特性の測定結果を図10に示す。図10中の数値は、各ビームスポットの面積比率(空隙配置構造体の主面の面積に対する、上記空隙配置構造体の主面を含む平面上における上記電磁波のビームスポットの面積の比率)を示す。
なお、空隙配置構造体としては、孔サイズが180μmの空隙部が、260μmのピッチで縦横に13個ずつ(計169個)配列された、全体が3.38mm四方の大きさで厚さが60μmであるNi製の空隙配置構造体(260μm四方の単位格子が縦横に13個ずつ連結されてなる構造体)を用いた。該空隙配置構造体(メッシュ)の主面(空隙部を含む)の面積は、11.424mm2であった。
図10に示す結果から、ビームスポットの面積比率(空隙配置構造体の主面の面積に対する、上記空隙配置構造体の主面を含む平面上における上記電磁波のビームスポットの面積の比率)が概ね10%未満になると、面積比率の減少に伴って透過率が全体的に徐々に下るものの、ディップの下端の透過率はほぼ変化しない傾向にあることか読み取れる。したがって、ビームスポットの面積比率が10%未満の場合は、ディップ波形がブロードニングしてしまうと考えられる。
本実施例では、被測定物として、ビオチン分子とストレプトアビジン分子の測定を示したが、一例であり、タンパク、糖鎖、DNAなどの生体分子や有機・無機化合物などを被測定物としてもよい。また、以上の実施例では、チオール結合により被測定物を空隙配置構造体に直接固定した例を示したが、被測定物が保持されたフィルムなどを空隙配置構造体の主面に押し当てる等の方法により、被測定物を空隙配置構造体に間接的に固定してもよい。
また、以上の実施例では、平板状の空隙配置構造体として、平板状の構造体を貫通する正方形状の空隙領域が平板状の構造体の主面方向に正方格子状に周期配置された構造体を示しているが、一例であり、空隙領域の形状や周期配置方法はこれに限定されるものではない。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 平板状の空隙配置構造体、10a 主面、10b 側面、10c 外周、101 突起部、11 空隙部、11a 空隙部側面、2 レーザ、20 ハーフミラー、21 ミラー、22,23,24,25 放物面ミラー、26 時間遅延ステージ、3 電源、4 ロックインアンプ、5 PC(パーソナルコンピュータ)、6 アンプ、71,72 光電導素子、8 発振器、9 ビームスポット。

Claims (3)

  1. 複数の空隙部が配列されている平板状の空隙配置構造体に被測定物を保持し、
    前記空隙配置構造体に電磁波を照射し、
    前記空隙配置構造体で前方散乱または後方散乱された電磁波を検出し、
    前記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、前記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、前記被測定物の存在により変化することに基づいて被測定物の特性を測定する測定方法であって、
    前記空隙配置構造体に配列された前記空隙部の格子間隔が、前記電磁波の波長の10分の1以上、10倍以下であり、
    前記電磁波は、前記空隙配置構造体の主面に対して垂直な方向から照射される平行な電磁波であり
    前記空隙配置構造体の前記空隙部を含む主面の面積に対して、前記空隙配置構造体の主面を含む平面上における前記電磁波のビームスポットの面積の比率が10%以上であり、
    前記ビームスポット内に少なくとも1つの前記空隙部が含まれていることを特徴とする、測定方法。
  2. 前記電磁波は、無偏波、または、直線偏波で任意の偏波方向を有する電磁波である、請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記前方散乱された電磁波の周波数特性に生じるディップ波形、または、前記後方散乱された電磁波の周波数特性に生じるピーク波形が、前記平板状の空隙配置構造体のTE11モード様共振により生じたものである、請求項1に記載の測定方法。
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