WO2011162233A1

WO2011162233A1 - 建設機械のクイックカプラー回路

Info

Publication number: WO2011162233A1
Application number: PCT/JP2011/064117
Authority: WO
Inventors: 慎太郎横畠; 耕太巽
Original assignee: キャタピラージャパン株式会社
Priority date: 2010-06-21
Filing date: 2011-06-21
Publication date: 2011-12-29
Also published as: EP2584099A4; EP2584099A1; KR20130062322A; EP2584099B1; JP5462724B2; CN103119223A; KR101400509B1; CN103119223B; US20130160441A1; JP2012002034A

Abstract

　スイッチ（１５）を、アタッチメントを保持する際のロックポジション及びアタッチメントを脱離させる際のアンロックポジションの２つのポジションで操作するように構成する。また、制御装置（１６）が、スイッチ（１５）をロックポジションあるいはアンロックポジションに操作して出力された操作信号を受けて、油圧ポンプの昇圧が始まるように、且つ所定の時間が経過した段階で油圧ポンプの昇圧が終了するように、電磁切替バルブ（１３）を切替制御する。

Description

建設機械のクイックカプラー回路

　本発明は、バケットやブレーカなどのアタッチメントを容易に着脱するための建設機械のクイックカプラー回路に関する。本願は、２０１０年６月２１日に、日本に出願された特願２０１０－１４０５１４号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

　従来、油圧ショベル（建設機械）１は、図３に示すように、下部走行体２と、下部走行体２上に旋回可能に設けられた上部旋回体３と、上部旋回体３上に上下方向に起倒自在に取り付けられた作業機４とを備える。また、作業機４は、後端が上部旋回体３に回動自在に支持されたブーム５と、ブーム５の先端に後端が回動自在に支持されたアーム６と、アーム６の先端側に回動自在に取り付けられたバケット（アタッチメント）７とを備え、多関節状に形成されている。そして、オペレータのレバー操作に応じて作動油が給排され、ブームシリンダ８とアームシリンダ９とバケットシリンダ１０（作業用アクチュエータ）とがそれぞれ伸縮、ブーム５とアーム６とバケット７とがそれぞれ回動する。

　一方、アーム６が、その先端にバケット、ブレーカ、クラッシャなどの各種アタッチメント７が着脱できるように構成された建設機械１が知られている。この建設機械１では、アタッチメント７が交換可能に構成されているため、一台の建設機械１を多目的・多機能に使用できる。さらに、クイックカプラー回路を備え、オペレータのスイッチ操作によって容易に且つ素早くアタッチメント７の着脱が行われる建設機械１が知られている。

　一般に、クイックカプラー回路（クイックカプラーＢ）は、アーム６の先端とアタッチメント７との間に設けられる。そして、クイックカプラー回路は、作動油の給排によって伸縮してアタッチメント７を保持／脱離させるクイックカプラーシリンダと、油圧ポンプと、油圧ポンプから供給される作動油の供給方向を作業用アクチュエータ（ブームシリンダ８、アームシリンダ９、バケットシリンダ１０）側あるいはクイックカプラーシリンダ側に切り替える電磁切替バルブと、クイックカプラーシリンダに対する作動油の供給方向を切り替えてクイックカプラーシリンダを伸縮させるためのカプラー切替バルブと、スイッチ操作によって出力されるパイロット信号（操作信号）に基づいて電磁切替バルブとカプラー切替バルブをそれぞれ切替制御する制御装置とを備える（例えば、特許文献１参照）。

特開２００７－３２７２９１号公報

　ここで、クイックカプラーシリンダの伸縮動作（アタッチメント７の着脱）が確実に行われるためには、オペレータによるポンプ昇圧操作が必要とされる。このため、上記従来のクイックカプラー回路では、電磁切替バルブが使用される。そして、ポンプ強制昇圧のためのパイロット信号が制御されて、油圧ポンプが強制的に昇圧される。また、上記従来のクイックカプラー回路は、電磁切替バルブ及びカプラー切替バルブがスイッチ操作に応じて切替られて駆動され、上記２つのバルブを制御するために３ポジションスイッチとリレー回路が必要とされる。

　すなわち、従来のクイックカプラー回路では、作業用アクチュエータを伸縮させて作業を行う際のワーキングポジションと、クイックカプラーシリンダを伸長（あるいは縮長）させてアタッチメント７を保持（装着）する際のロックポジションと、クイックカプラーシリンダを縮長（あるいは伸長）させてアタッチメント７を脱離させる際のアンロックポジションとの３つのポジションで操作されるスイッチと、リレー回路とが組み合わされることによって、油圧ポンプを昇圧させる制御が行われる。そして、アタッチメント７の交換時には、ロックポジションとアンロックポジションとが使用され、ロックポジションとアンロックポジションとの間では、常に油圧ポンプが昇圧される。

　このため、スイッチのポジションによって、クイックカプラーシリンダが伸長あるいは縮長するように、常に油圧ポンプが昇圧されているか、または常に油圧ポンプが昇圧されていないかの制御しかできない。すなわち、昇圧の時間やタイミングを制御することができない。その結果、ポンプが昇圧される間の各作業用アクチュエータ８、９、１０（作業機４）の動きが不安定である。また、無駄なポンプ昇圧時間が生じて燃費が悪化する。

　本発明は、上記事情に鑑み、昇圧の時間やタイミングを制御することができ、油圧ポンプ昇圧中の作業機の動作が安定し、燃費の向上が可能な建設機械のクイックカプラー回路を提供することを目的とする。

　上記の目的を達するために、本発明は以下の手段を採用する。

　本発明の建設機械のクイックカプラー回路は、アタッチメントを作業機に着脱するための建設機械のクイックカプラー回路である。そして、本発明のクイックカプラー回路は、伸縮駆動してアタッチメントを作業機に保持／脱離させるクイックカプラーシリンダと、油圧ポンプと、油圧ポンプの強制昇圧を切り替える電磁切替バルブと、クイックカプラーシリンダに対する作動油の供給方向を切り替えてクイックカプラーシリンダを伸縮駆動させるためのカプラー切替バルブと、電磁切替バルブとカプラー切替バルブとをそれぞれ切替制御する制御装置とを備える。また、本発明のクイックカプラー回路では、電磁切替バルブとカプラー切替バルブとを切替操作するためのスイッチが、クイックカプラーシリンダを伸縮させてアタッチメントを保持する際のロックポジション及びクイックカプラーシリンダを伸縮させてアタッチメントを脱離させる際のアンロックポジションの２つのポジションで操作される。また、本発明のクイックカプラー回路では、制御装置は、スイッチをロックポジションあるいはアンロックポジションに操作して出力される操作信号を受けて、カプラー切替バルブを切替制御する。さらに、本発明のクイックカプラー回路では、制御装置は、スイッチの操作によって油圧ポンプの昇圧が始まるように、且つ所定の時間が経過した段階で油圧ポンプの昇圧が終了するように、電磁切替バルブを切替制御する。

　本発明の建設機械のクイックカプラー回路においては、クイックカプラー回路が、スイッチの操作信号を制御装置を経由して電磁切替バルブに伝える。そのため、油圧ポンプを昇圧させるように電磁切替バルブが切り替わっている時間を制御することが可能になる。すなわち、スイッチをロックポジションあるいはアンロックポジションに操作して出力される操作信号に基づいて、制御装置が、油圧ポンプが昇圧するように電磁切替バルブを切替制御する。その後、所定の時間が経過した段階で、制御装置が、油圧ポンプの昇圧が完了するように電磁切替バルブを切替制御することで、ポンプ昇圧時間やタイミングを制御することが可能になる。

　これにより、ロックポジションとアンロックポジションの２ポジションで操作されるスイッチを操作することで、クイックカプラーシリンダが動いている間のみ油圧ポンプが昇圧するように制御することが可能になる。よって、従来のクイックカプラー回路と比較し、昇圧時間を最小限にすることができるため、ポンプ昇圧中に各アクチュエータ（作業機）が不安定に動くことを最小限に抑制することが可能になる。また、無駄なポンプ昇圧時間が減るため、燃費が向上する。

本発明の一実施形態に係る建設機械のクイックカプラー回路を示す図である。本発明の一実施形態に係る建設機械のクイックカプラー回路の変形例を示す図である。油圧ショベル（建設機械）を示す図である。

　以下、図１及び図３を参照し、本発明の一実施形態に係る建設機械のクイックカプラー回路について説明する。

　本実施形態の建設機械１は、油圧ショベル（図３参照）であり、アーム６（作業機）の先端にバケットやブレーカ等の各種アタッチメント７を容易に着脱するためのクイックカプラー回路Ａを備える。

　そして、本実施形態のクイックカプラー回路Ａは、図１に示すように、クイックカプラーシリンダ１１と、油圧ポンプ（例えば、可変容量ポンプ）１２と、電磁切替バルブ（ソレノイドバルブ）１３と、カプラー切替バルブ１４と、スイッチ１５と、制御装置１６とを備える。

　クイックカプラーシリンダ１１は、作動油が給排されることによって伸縮し、アタッチメント７をアーム６の先端に保持（装着）／脱離させるための部材である。クイックカプラーシリンダ１１は、アーム６の先端に取り付けられる着脱装置に内蔵され、アーム６の先端とアタッチメント７の間に設けられている。また、本実施形態のクイックカプラー回路Ａにおいては、クイックカプラーシリンダ１１が伸びるとアタッチメント７が固定され、クイックカプラーシリンダ１１が縮まるとアタッチメント７が取り外されるように、クイックカプラーシリンダ１１のピストン室１１ａとロッド室１１ｂとにそれぞれ油圧配管が繋げられる。

　電磁切替バルブ１３は、油圧源の油圧ポンプ１２によって供給される作動油の供給方向を作業機４の作業用アクチュエータ（ブームシリンダ８、アームシリンダ９、バケットシリンダ１０）側あるいはクイックカプラーシリンダ１１側に切り替えることができる。電磁切替バルブ１３は、油圧配管を介して、油圧ポンプ１２、各作業用アクチュエータ８、９、１０、カプラー切替バルブ１４に繋げられる。

　カプラー切替バルブ１４は、クイックカプラーシリンダ１１を伸縮させるための部材である。カプラー切替バルブ１４は、クイックカプラーシリンダ１１に油圧配管で繋げられ、油圧ポンプ１２から供給される作動油のクイックカプラーシリンダ１１に対する供給方向を切り替えることができる。

　スイッチ１５は、アタッチメント７を交換（着脱）する際に、オペレータが、電磁切替バルブ１３とカプラー切替バルブ１４とを切り替える時に使用される。スイッチ１５は、ワイヤーハーネスを用いて制御装置１６に繋げられる。また、本実施形態のスイッチ１５は、クイックカプラーシリンダ１１を伸長させてアタッチメント７を保持する際のロックポジション及びクイックカプラーシリンダ１１を縮長させてアタッチメント７を取り外す際のアンロックポジションの２つのポジションで操作される。

　制御装置１６は、電磁切替バルブ１３とカプラー切替バルブ１４とをそれぞれ切替制御するための部材である。制御装置１６は、ワイヤーハーネスを用いて電磁切替バルブ１３、カプラー切替バルブ１４にそれぞれ繋げられる。本実施形態の制御装置１６は、スイッチ１５がロックポジションあるいはアンロックポジションに操作されることで出力される操作信号を受けて、カプラー切替バルブ１４を切替制御する。また、本実施形態の制御装置１６は、スイッチ１５の操作によって油圧ポンプ１２の昇圧が始まるように、且つ所定の時間が経過した段階で油圧ポンプ１２の昇圧が終了するように、電磁切替バルブを切替制御する。

　本実施形態のクイックカプラー回路Ａでアタッチメント７を交換（着脱）する際には、はじめに、オペレータがレバーを操作して、作業用アクチュエータ８、９、１０を駆動させる。そして、アーム６の先端に取り付けられているアタッチメント７を所定の位置に配置する。

　次に、オペレータがスイッチ１５をアンロックポジションに入れると、操作信号が制御装置１６に入力される。そして、この操作信号に基づいて制御装置１６から電磁切替バルブ１３とカプラー切替バルブ１４とにそれぞれ切替信号が出力される。そして、制御装置１６から出力された切替信号によって、電磁切替バルブ１３が切り替わり、油圧ポンプ１２が昇圧する。また、制御装置１６から出力された切替信号によって、カプラー切替バルブ１４が切り替わり、クイックカプラーシリンダ１１が縮長するように作動油が給排される。クイックカプラーシリンダ１１が縮長することで、アーム６の先端に取り付けられているアタッチメント７の保持状態が解除され、アタッチメント７がアーム６の先端から脱離する。

　また、本実施形態においては、制御装置１６によって、電磁切替バルブ１３が切替制御された後（オペレータがアンロックポジションにスイッチ操作した後）、例えば１０秒程度の所定の時間が経過した段階で、電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧ポンプ１２の昇圧が終わる。すなわち、オペレータがアンロックポジションにスイッチ操作して、クイックカプラーシリンダ１１が縮長し、アタッチメント７がアーム６の先端から脱離すると、制御装置１６によって自動的に電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧が作業時の通常圧に戻る。

　これにより、従来のクイックカプラー回路のように、オペレータがスイッチ１５をアンロックポジションに入れると、常にクイックカプラーシリンダ１１を縮長させるように昇圧することがない。そのため、油圧ポンプ１２の昇圧時間が最小限となる。このため、各作業用アクチュエータ８、９、１０を駆動させた際に不安定に動くことも最小限に抑制される。また、無駄なポンプ昇圧時間が削減される。

　次に、新たなアタッチメント７をアーム６の先端に取り付ける際には、はじめに、オペレータのレバー操作によって新たなアタッチメント７がアーム６の先端側の所定位置に配されるように作業機４を駆動させる。このとき、各作業用アクチュエータ８、９、１０が不安定に動かないため、好適にアーム６の先端側を所定位置に配することが可能である。

　そして、アーム６の先端側が所定位置に配された状態で、オペレータがロックポジションにスイッチ操作する。すると、操作信号が制御装置１６に入力され、この操作信号に基づいて制御装置１６から電磁切替バルブ１３とカプラー切替バルブ１４にそれぞれ切替信号が出力される。制御装置１６から出力された切替信号によって、油圧ポンプ１２が昇圧する。また、制御装置１６から出力された切替信号によって、カプラー切替バルブ１４が切り替わり、クイックカプラーシリンダ１１が伸長するように作動油が給排される。そして、クイックカプラーシリンダ１１が伸長することで、新たなアタッチメント７の連結ピン又はウェッジが掴まれ、新たなアタッチメント７がアーム６の先端に連結して保持（装着）される。

　また、アタッチメント７が装着される時も、制御装置１６によって、電磁切替バルブ１３が切替制御された後（オペレータがロックポジションにスイッチ操作した後）、例えば１０秒程度の所定の時間が経過した段階で、電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧ポンプ１２の昇圧が終わる。すなわち、オペレータがロックポジションにスイッチ操作して、クイックカプラーシリンダ１１が伸長し、アタッチメント７がアーム６の先端に装着されると、制御装置１６によって自動的に電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧が作業時の通常圧に戻る。

　そのため、スイッチ１５がロックポジションに入れられると、常にクイックカプラーシリンダ１１を伸長させるように油圧ポンプ１２の昇圧が行われることがない。そのため、油圧ポンプ１２の昇圧が最小限の昇圧時間で行われる。よって、アタッチメント７の装着時においても、各作業用アクチュエータ８、９、１０を駆動させた際に各作業用アクチュエータ８、９、１０が不安定に動くことも最小限に抑制される。また、無駄なポンプ昇圧時間が削減される。

　また、アタッチメント７を装着する時は、電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧が作業時の通常圧に戻された後、例えば５秒程度の所定の時間、制御装置１６によって作業用アクチュエータ８、９、１０が駆動させられてもよい。この場合には、装着したアタッチメント７が確実に（好適に）連結して装着されているか否かを確認できる。

　したがって、本実施形態の建設機械のクイックカプラー回路Ａにおいては、クイックカプラー回路Ａが、スイッチ１５から出力された操作信号を制御装置１６を経由して電磁切替バルブ１３に伝える。そのため、電磁切替バルブ１３が、油圧ポンプ１２を昇圧させるように切り替えられている時間を制御できる。すなわち、制御装置１６が、スイッチ１５をロックポジションあるいはアンロックポジションに操作して出力された操作信号に基づいて、油圧ポンプ１２を昇圧させるように電磁切替バルブ１３を切替制御した後、所定の時間が経過した段階で油圧ポンプ１２の昇圧を完了するように電磁切替バルブ１３を切替制御することで、ポンプ昇圧時間やタイミングを制御できる。

　そのため、ロックポジションとアンロックポジションの２ポジションで操作されるスイッチ１５を操作して、クイックカプラーシリンダ１１が動いている間のみ油圧ポンプ１２が昇圧されるように制御できる。よって、従来のクイックカプラー回路と比較し、本発明のクイックカプラー回路Ａでは、油圧ポンプ１２の昇圧が最小限の昇圧時間で行われる。そのため、ポンプ昇圧中に各作業用アクチュエータ８、９、１０（作業機４）が不安定に動くことを最小限に抑制できる。また、無駄なポンプ昇圧時間が減少するため、燃費が向上する。

　以上、本発明に係る建設機械のクイックカプラー回路の一実施形態について説明した。しかしながら、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、建設機械１が油圧ショベルであるものとして説明を行ったが、本発明に係る建設機械は、ショベルローダなど他の建設機械でもよい。

　また、本実施形態のクイックカプラー回路Ａでは、クイックカプラーシリンダ１１が伸びるとアタッチメント７が固定され、クイックカプラーシリンダ１１が縮まるとアタッチメント７が取り外されるように、クイックカプラーシリンダ１１のピストン室１１ａとロッド室１１ｂとにそれぞれ油圧配管が繋げられている。これに対し、図２に示すように、クイックカプラーシリンダ１１が伸びるとアタッチメント７が取り外され、クイックカプラーシリンダ１１が縮むとアタッチメント７が固定されるように、本実施形態と逆に、クイックカプラーシリンダ１１のピストン室１１ａとロッド室１１ｂとにそれぞれ油圧配管が繋げられてもよい。

　そして、上記の構成を有する場合には、本実施形態とは逆に、オペレータがアンロックポジションにスイッチ操作すると、制御装置１６から電磁切替バルブ１３とカプラー切替バルブ１４にそれぞれ切替信号が出力される。そして、電磁切替バルブ１３が切り替わり、油圧ポンプ１２が昇圧する。また、制御装置１６から出力された切替信号によってカプラー切替バルブ１４が切り替わり、クイックカプラーシリンダ１１が伸長するように作動油が給排される。こうして、クイックカプラーシリンダ１１が伸長することで、アーム６の先端に取り付けられているアタッチメント７の保持状態が解除され、このアタッチメント７がアーム６の先端から脱離する。

　また、制御装置１６によって電磁切替バルブ１３が切替制御された後（オペレータがアンロックポジションにスイッチ操作した後）、例えば１０秒程度の所定の時間が経過した段階で、電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧ポンプ１２の昇圧が終わる。
　すなわち、オペレータがアンロックポジションにスイッチ操作して、クイックカプラーシリンダ１１が伸長し、アタッチメント７がアーム６の先端から脱離すると、制御装置１６によって自動的に電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧が作業時の通常圧に戻る。

　そのため、油圧ポンプ１２の昇圧が最小限の昇圧時間で行われる。その結果、各作業用アクチュエータ８、９、１０を駆動させた際に、各作業用アクチュエータ８、９、１０が不安定に動くことが最小限に抑制される。また、無駄なポンプ昇圧時間が削減される。

　また、新たなアタッチメント７がアーム６の先端に取り付けられる際においても、本実施形態とは逆に、アーム６の先端側が所定位置に配された状態で、オペレータがロックポジションにスイッチ操作する。すると、制御装置１６から電磁切替バルブ１３とカプラー切替バルブ１４にそれぞれ切替信号が出力され、油圧ポンプ１２が昇圧する。また、制御装置１６から出力された切替信号によって、カプラー切替バルブ１４が切り替わり、クイックカプラーシリンダ１１が縮長するように作動油が給排される。こうして、クイックカプラーシリンダ１１が縮長することで、新たなアタッチメント７の連結ピン又はウェッジが掴まれ、新たなアタッチメント７がアーム６の先端に連結して保持（装着）される。

　また、上記アタッチメント７を装着する時も、制御装置１６によって、電磁切替バルブ１３が切替制御された後、例えば１０秒程度の所定の時間が経過した段階で、電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧ポンプ１２の昇圧が終わる。すなわち、オペレータがロックポジションにスイッチ操作して、クイックカプラーシリンダ１１が縮長し、アタッチメント７がアーム６の先端に装着されると、制御装置１６によって自動的に電磁切替バルブ１３が切替制御され、油圧が作業時の通常圧に戻る。

　そのため、スイッチ１５がロックポジションに入れられると、常にクイックカプラーシリンダ１１を縮長させるように油圧ポンプ１２の昇圧が行われることがない。その結果、油圧ポンプ１２が最小限の昇圧時間で行われる。よって、アタッチメント７の装着時においても、各作業用アクチュエータ８、９、１０を駆動させた際に、各作業用アクチュエータ８、９、１０が不安定に動くことも最小限に抑制される。また、無駄なポンプ昇圧時間が削減される。

　本発明によれば、油圧ポンプを昇圧させるように電磁切替バルブが切り替わっている時間を制御することができるクイックカプラー回路が得られる。
　また、本発明によれば、建設機械のクイックカプラー回路において、油圧ポンプの昇圧時間を最小限にすることができる。そのため、ポンプ昇圧中に各アクチュエータが不安定に動くことを最小限に抑制することができる。また、無駄なポンプ昇圧時間が減るため、燃費が向上する。

１　油圧ショベル（建設機械）
２　下部走行体
３　上部旋回体
４　作業機
５　ブーム
６　アーム
７　バケット（アタッチメント）
８　ブームシリンダ（作業用アクチュエータ）
９　アームシリンダ（作業用アクチュエータ）
１０バケットシリンダ（作業用アクチュエータ）
１１クイックカプラーシリンダ
１１ａ　ピストン室
１１ｂ　ロッド室
１２油圧ポンプ
１３電磁切替バルブ
１４カプラー切替バルブ
１５スイッチ
１６制御装置
Ａ　建設機械のクイックカプラー回路
Ｂ　クイックカプラー

Claims

　アタッチメントを作業機に着脱するための建設機械のクイックカプラー回路であって、
　伸縮駆動してアタッチメントを作業機に保持／脱離させるクイックカプラーシリンダと、
　油圧ポンプと、
　油圧ポンプの強制昇圧を切り替える電磁切替バルブと、
　クイックカプラーシリンダに対する作動油の供給方向を切り替えてクイックカプラーシリンダを伸縮駆動させるためのカプラー切替バルブと、
　電磁切替バルブとカプラー切替バルブをそれぞれ切替制御する制御装置とを備え、
　電磁切替バルブとカプラー切替バルブとを切替操作するためのスイッチが、クイックカプラーシリンダを伸縮させてアタッチメントを保持する際のロックポジション及びクイックカプラーシリンダを伸縮させてアタッチメントを脱離させる際のアンロックポジションの２つのポジションで操作するように構成され、
　制御装置は、スイッチをロックポジションあるいはアンロックポジションに操作して出力された操作信号を受けて、カプラー切替バルブを切替制御するとともに、スイッチの操作によって油圧ポンプの昇圧が始まるように、且つ所定の時間が経過した段階で油圧ポンプの昇圧が終了するように、電磁切替バルブを切替制御する建設機械のクイックカプラー回路。