WO2011048842A1 - 情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラム - Google Patents

Abstract

　不必要なアイコンを表示することなく、目的地への経路の途中においても当該位置における適切な情報を表示すること。　現在位置情報を取得する位置情報取得部３０と、位置情報取得部３０により取得した現在位置情報の予め設定された目的地への経路上における位置関係を管理するルート管理部３１と、ルート管理部３１により管理される位置関係に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部３３と、ルート管理部３１により管理される位置関係に応じて制御情報記憶部３３に記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部３４と、を有する情報提供装置を構成する。

Description

情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラム

　本発明は、情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムに関する。

　ＰＮＤ(Portable Navigation Device)は、これを携帯するユーザが設定した目的地に対してユーザを誘導するための経路案内情報をユーザに対して提供するものである。また、昨今では、ＰＮＤが有する機能は単にユーザを目的地に誘導するための経路案内情報の提供機能に留まらず多種にわたっている。また、ＰＮＤは、ユーザが携帯するのみならず車載して使用することもできる。

　ＰＮＤとしての情報提供装置５０の外観および情報提供装置５０が有する多種の機能を情報提供装置５０の表示部５１に表示した例を図１２に示す。また、表示部５１の下方にはカーソルを表示部５１の画面上で前後左右に移動させるための十字キーおよび操作入力を決定させるための決定キーを有するキー部５２が設けられている。

　図１２の例では、情報提供装置５０の表示部５１に、「目的地までの案内」、「Ｍｕｓｉｃ再生」、「テーマパークＭａｐ」、「テーマパークライブカメラ」、「アトラクション情報」、「カメラ撮影」の各機能に対応するアイコンが表示されている。

　情報提供装置５０の表示部５１には、タッチパネルが重畳されている。情報提供装置５０のユーザが表示部５１のアイコンが表示されている部分を指などで押圧すると、表示部５１に重畳されているタッチパネルのアイコンに対応する部分が押圧される。これにより情報提供装置５０には、ユーザからの指示が入力される。

　情報提供装置５０がユーザに携帯（または車載）されて目的地付近に到着すると、情報提供サーバ（不図示）から情報提供装置５０に対して目的地に関連する情報が提供される（たとえば特許文献１参照）。これにより、情報提供装置５０を携帯（または車載）するユーザは、目的地に関する各種の情報を取得することができる。

特開２００４－６２６８８号公報

　従来のＰＮＤとしての情報提供装置５０には以下に示す２つの課題がある。
（第１の課題）
　従来の情報提供装置５０では、図１２に示すように、情報提供装置５０が有する全ての機能に対応するアイコンが表示部５１の画面上に一斉に表示される。このように一斉に表示されているアイコンの中には、目的地に到着してからでないと用いることのないアイコンも含まれる。また、反対に、目的地に到着したら不要となるアイコンも含まれる。

　たとえば「テーマパークライブカメラ」の機能は、テーマパークに到着した後であれば使用される可能性はほとんど無い。一方、「テーマパークＭａｐ」、「アトラクション情報」などは、テーマパークに近づいてから表示されてもよい機能である。

　このように現状では不必要の機能も含めて表示部５１に一斉にアイコンが表示される。このことは、ユーザが表示部５１の表示を目にした場合、煩雑な印象をユーザに対して与えてしまうという問題がある。

（第２の課題）
　従来の情報提供装置５０では、目的地付近に情報提供装置５０が到着した時点でないと情報提供サーバ（不図示）からの情報の提供を受けることができない。したがって、ユーザが経路の途中において、目的地に関する適切な情報を取得することができないという問題がある。

　たとえば表示部５１に「テーマパークＭａｐ」、「アトラクション情報」といったアイコンが表示されているにも関わらず、その詳細情報については、ユーザが目的地に到着した時点で初めて提供されるといったことも有り得る。これでは、表示部５１の表示の煩雑さに加えて情報不足の不満足さもあり、ユーザにとって不快な状況が生じる。

　本発明は、このような背景の下に行われたものであって、不必要なアイコンを表示することなく、目的地への経路の途中においても当該位置における適切な情報を表示することができる情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムを提供することを目的とする。

　本発明の１つの観点は、情報提供装置としての観点である。すなわち、本発明の情報提供装置は、現在位置情報を取得する位置情報取得部と、位置情報取得部により取得した現在位置情報の予め設定された目的地への経路上における位置関係を管理するルート管理部と、ルート管理部により管理される位置関係に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、ルート管理部により管理される位置関係に応じて制御情報記憶部に記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部と、を有するものである。

　あるいは、本発明の情報提供装置は、現在位置情報を取得する位置情報取得部と、位置情報取得部により取得した現在位置の予め設定された目的地への経路上において予め設定された複数の地点との位置関係を管理するルート管理部と、ルート管理部により管理される位置関係に応じて複数の地点への到達数をカウントするカウント部と、カウント部によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、カウント部によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、カウント部によりカウントされるカウント数に応じて制御情報記憶部に記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部と、を有するものである。

　このとき、ルート管理部は、位置関係に加えて経路上における道路種別を管理し、制御情報記憶部は、さらに経路上における道路種別に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶し、機能切替制御部は、さらに道路種別に応じて情報記憶部に記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行うようにすることができる。

　また、自装置の動作モードを管理する動作モード管理部をさらに備え、ルート管理部は、動作モード管理部により管理される動作モードをさらに管理し、制御情報記憶部は、さらに動作モードに応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶し、機能切替制御部は、さらに動作モードに応じて情報記憶部に記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行うことができる。

　さらに、機能切替制御部が実行可能な所定の動作に係るアイコンに限定して表示する表示部を有することができる。

　たとえば、制御情報は、所定の動作を実行するための制御情報のダウンロードを当該情報の提供元との間で実行可能とするための情報である。

　本発明の他の観点は、情報提供システムとしての観点である。すなわち、本発明の情報提供システムは、本発明の情報提供装置と、情報提供装置が情報提供装置に予め記憶する制御情報、あるいは情報提供装置が表示するための情報を提供する情報提供サーバと、を有するものである。

　本発明のさらに他の観点は、情報提供方法としての観点である。すなわち、本発明の情報提供方法は、情報提供装置の位置情報取得部が実行する現在位置情報を取得する位置情報取得ステップと、情報提供装置のルート管理部が実行する位置情報取得ステップの処理により取得した現在位置情報の予め設定された目的地への経路上における位置関係を管理するルート管理ステップと、情報提供装置の制御情報記憶部が実行するルート管理ステップの処理により管理される位置関係に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶ステップと、情報提供装置の機能切替制御部が実行するルート管理ステップの処理により管理される位置関係に応じて情報記憶ステップの処理により記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御ステップと、を有するものである。

　あるいは、本発明の情報提供方法は、情報提供装置の位置情報取得部が実行する現在位置情報を取得する位置情報取得ステップと、情報提供装置のルート管理部が実行する位置情報取得ステップの処理により取得した現在位置の予め設定された目的地への経路上において予め設定された複数の地点との位置関係を管理するルート管理ステップと、情報提供装置のカウント部が実行するルート管理ステップの処理により管理される位置関係に応じて複数の地点への到達数をカウントするカウントステップと、情報提供装置の制御情報記憶部が実行するカウントステップの処理によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶ステップと、情報提供装置の機能切替制御部が実行するカウントステップの処理によりカウントされるカウント数に応じて制御情報記憶ステップの処理により記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御ステップと、を有するものである。

　本発明のさらに他の観点は、プログラムとしての観点である。すなわち、本発明のプログラムは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、情報提供装置の機能として、現在位置情報を取得する位置情報取得部の機能、位置情報取得部により取得した現在位置情報の予め設定された目的地への経路上における位置関係を管理するルート管理部の機能、ルート管理部により管理される位置関係に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部の機能、ルート管理部により管理される位置関係に応じて制御情報記憶部に記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部の機能、を実現させるものである。

　あるいは、本発明のプログラムは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、情報提供装置の機能として、現在位置情報を取得する位置情報取得部の機能、位置情報取得部により取得した現在位置の予め設定された目的地への経路上において予め設定された複数の地点との位置関係を管理するルート管理部の機能、ルート管理部により管理される位置関係に応じて複数の地点への到達をカウントするカウント部の機能、カウント部によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報の記憶する制御情報記憶部の機能、カウント部によりカウントされるカウント数に応じて制御情報記憶部に記憶されている複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部の機能、を実現させるものである。

　本発明によれば、不必要なアイコンを表示することなく、目的地への経路の途中においても当該位置における適切な情報を表示することができる。

本発明の実施の形態に係る情報提供システムの全体構成図である。 図１の情報提供装置のブロック構成図である。 図２の情報提供装置のハードウェア構成を示す図である。 図１の情報提供装置の「経路案内方法その１」を示す図である。 図１の情報提供装置の表示部の表示内容が目的地までの経路上で遷移する様子（起動条件、動作１、動作２、動作３）を示す図である。 図１の情報提供装置の表示部の表示内容が目的地までの経路上で遷移する様子（動作４、動作８）を示す図である。 図１の情報提供システムの「経路案内方法その１」の動作を示すフローチャートである。 図１の情報提供装置の「経路案内方法その２」を示す図である。 図１の情報提供システムの「経路案内方法その２」の動作を示すフローチャートである。 図１の情報提供装置における到達地点の判定方法その１を示す図である。 図１の情報提供装置における到達地点の判定方法その２を示す図である。 従来の情報提供装置における表示部の表示例を示す図である。

（本発明の実施の形態に係る情報提供システム１の構成について）
　本発明の実施の形態に係る情報提供システム１の構成について図１を参照して説明する。情報提供システム１は、情報提供サーバ２、情報提供装置３、無線中継装置４、通信網５を有する。また、情報提供装置３は、ＧＰＳ(Global Positioning System)衛星６を利用する。

　情報提供サーバ２は、通信網５および無線中継装置４を介して情報提供装置３に所定の情報を提供するものである。

　情報提供装置３は、ＧＰＳ衛星６からの電波を受信することにより、現在位置情報を取得し、現在位置に係る動作を実行するものである。なお、情報提供装置３の現在位置が図１の活性エリアＡ，Ｃに有るときには、情報提供装置３は、無線中継装置４から情報提供サーバ２が提供する情報を受け取ることができる。したがって、情報提供装置３は、活性エリアＡ，Ｃに有るときには、情報提供サーバ２から提供された情報を表示することができる。また、情報提供装置３の現在位置が図１の活性エリアＢに有るときには、活性エリアＢには、無線中継装置４が無いため、情報提供装置３は、予め情報提供装置３内に記憶しておいた情報を表示することになる。

　無線中継装置４は、通信網５に接続され、情報提供サーバ２からの情報を情報提供装置３に対して中継するものである。

　通信網５は、情報提供サーバ２と無線中継装置４とを接続するネットワークである。情報提供装置３が携帯電話端末の機能を備えていれば、通信網５は、携帯電話用のネットワークである。その他の例としては、通信網５は、インターネットなどである。

　ＧＰＳ衛星６は、情報提供装置３が現在位置情報を取得するために利用する信号を送信している。

（情報提供装置３の構成について）
　次に、情報提供装置３の構成について図２を参照して説明する。情報提供装置３は、テーマパークアプリケーション１０に適用したＰＮＤの例として説明する。なお、テーマパークアプリケーション１０は、たとえば情報提供サーバ２が保持しており、情報提供装置３に対して提供するようにしてもよい。あるいは、テーマパークアプリケーション１０は、図示しない可搬型メモリ（ＣＤ－ＲＯＭ(Compact Disc-Read Only Memory)、ＵＳＢ(Universal
Serial Bus)メモリ等の不揮発性メモリなど）に保持されており、情報提供装置３が外部インタフェース（不図示）から読み込むようにしてもよい。

　情報提供装置３は、位置情報取得部３０、ルート管理部３１、通信部３２、制御情報記憶部３３、機能切替制御部３４を有する。このうちで機能切替制御部３４およびルート管理部３１は、図３で後述するＣＰＵ(Central Processing Unit)４７によって実現される。また、位置情報取得部３０は、ＧＰＳ機能を有する部材とＣＰＵ４７とが協働することにより実現される。また、通信部３２は、無線通信機能を有する部材とＣＰＵ４７とが協働することにより実現される。制御情報記憶部３３は、記憶機能を有する部材とＣＰＵ４７とが協働することにより実現される。

　位置情報取得部３０は、たとえばＧＰＳ衛星６を用いて情報提供装置３の現在位置情報を取得する。また、ルート管理部３１は、ユーザが設定した目的地と位置情報取得部３０が取得した情報提供装置３の現在位置情報とに基づいて経路を探索すると共に、現在位置が経路上のいずれの位置であるかについても認識する。

　通信部３２は、情報提供装置３が無線中継装置４を介して情報提供サーバ２と通信を行うためのものである。また、情報提供装置３が携帯電話端末としての機能も併せて有する場合には、通信部３２は、携帯電話システムの基地局（不図示）との通信も行う。その他に、情報提供装置３が車載されているなどの場合、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）を用いた通信を行うようにしてもよい。

　制御情報記憶部３３は、テーマパークアプリケーション１０などの制御情報を記憶しておくためのメモリである。

　機能切替制御部３４は、位置情報取得部３０が取得する情報提供装置３の現在位置情報、ルート管理部３１が管理している経路上の位置情報および制御情報記憶部３３に記憶されている制御情報に基づき、情報提供装置３の現在位置において、どのような動作を行うかを選択して切替える制御を行う。

（情報提供装置３のハードウェア構成について）
　次に、情報提供装置３のハードウェア構成について図３を参照して説明する。情報提供装置３のハードウェア構成は、キー部４０、ＧＰＳ部４１、無線通信モジュール部４２、記憶部４３、一時記憶部４４、表示部４５、タッチパネル部４６およびＣＰＵ４７を有する。

　キー部４０は、カーソルを表示部４５の画面上の上下左右方向に動かすための十字キーおよび入力内容を決定するための決定キーなどのキースイッチを有する。

　ＧＰＳ部４１は、ＧＰＳ衛星６を利用して位置情報を取得できる。ＧＰＳ部４１は、図２の位置情報取得部３０の機能を有する。また、無線通信モジュール部４２は、図１の無線中継装置４との無線通信機能などを有し、図２の通信部３２の機能を有する。

　記憶部４３は、書換え自在であり情報提供装置３の電源をＯＦＦ状態としても記憶内容を保持するメモリ（ＦｌａｓｈＲＯＭなど）を有する。この記憶部４３は、図２の制御情報記憶部３３の機能を有する。

　一時記憶部４４は、書換え自在のメモリ（ＲＡＭ(Random Access Memory)など）を有する。一時記憶部４４は、情報提供装置３の電源をＯＦＦ状態したときに記憶内容が保持されなくてもよい。

　表示部４５は、機能毎のアイコンおよび情報提供サーバ２から提供された情報および情報提供装置３が保持している情報などを表示する。表示部４５は、たとえばＬＣＤ(Liquid Crystal Display)、ＯＥＬ(Organic
Electroluminescence)などにより構成される。あるいは、表示部４５は、音声情報を出力するためのもの（スピーカ、ヘッドホンの接続端子など）を併せて有してもよい。

　タッチパネル部４６は、表示部４５に重畳されて配設されるタッチパネルを有する。タッチパネル部４６は、表示部４５を透過し、表示部４５に表示されるアイコンをユーザが指などで押圧すると、タッチパネル部４６のアイコンに対応する部分が押圧される。なお、タッチパネル部４６の形式は、どのような形式（マトリクススイッチ、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式など）でもよい。

　ＣＰＵ４７は、記憶部４３に記憶されている制御プログラムおよび制御情報（たとえばテーマパークアプリケーション１０）を一時記憶部４４に読み込む。そして、ＣＰＵ４７は、一時記憶部４４に読み込んだ制御プログラムおよび制御情報に基づいて、キー部４０、ＧＰＳ部４１、無線通信モジュール部４２、タッチパネル部４６などからの入力に応じて表示部４５に所定の情報を表示させる。ＣＰＵ４７は、ルート管理部３１および機能切替制御部３４の機能を有する。また、前述したように、ＣＰＵ４７は、位置情報取得部３０、通信部３２、制御情報記憶部３３と協働して処理を行うための一部の機能を有する。

（情報提供装置３の「経路案内方法その１」について）
　次に、情報提供装置３の「経路案内方法その１」について図４を参照して説明する。図４は、ユーザが情報提供装置３を携帯または車載して自動車により出発地から目的地まで移動する様子を示している。図４の実線の経路は、ユーザが乗った自動車が実際に移動している経路である。図４の破線の経路は、迂回可能な第二の経路である。「経路案内方法その１」では、情報提供装置３の制御情報記憶部３３に、たとえば以下のような動作／機能を実行させるためのテーマパークアプリケーション１０を記憶させる。

　起動条件：「○○テーマパーク」が目的地として設定される。
　動作１：経路上で目的地までの距離が５０ｋｍ以下で「テーマ音楽１」を再生可能にする。
　動作２：経路上で目的地までの距離が３０ｋｍ以下でアプリケーション内の第１のキャラクタ表示を第２のキャラクタ表示に切替える。
　動作３：経路上で目的地までの距離が２０ｋｍ以下で「おすすめ情報」や「アトラクション情報」を表示可能にする。
　動作４：経路上で目的地までの距離が１ｋｍ以下で駐車場情報を表示可能にする。
　動作５：経路から外れた場合、当該目的地に係る情報提供に関する機能を無効にする機能を有効にする。
　動作６：経路上でネットワーク接続可能な場合、最新情報等をダウンロードする。
　動作７：経路が変更された場合、「テーマ音楽２」を再生する。
　動作８：目的地に到達した場合、「目的地の案内」、「テーマパークライブカメラ」以外の全機能を有効にする。

　このようにして、情報提供装置３は、出発地から目的地までの経路途中または経路外の所定の位置において「動作１」～「動作８」を実行する。

（情報提供装置３の表示部４５の表示の遷移について）
　次に、情報提供装置３の表示部４５の表示内容の遷移について図５および図６を参照して説明する。

　図５左側の（起動条件）、（動作１）の表示例では、「目的地までの案内」、「Ｍｕｓｉｃ再生」の２つの機能が有効となっていて当該機能に対応するアイコンが表示されている。また、表示部４５の左下には、花のキャラクタ（第１のキャラクタ表示に対応）が表示されている。これにより、情報提供装置３は、目的地までの案内経路の表示部４５への表示と、音楽再生を行うことができる。なお、この「Ｍｕｓｉｃ再生」では、上述した「テーマ音楽１」の再生が可能になる。

　このときユーザが「Ｍｕｓｉｃ再生」のアイコンを操作すると「テーマ音楽１」が再生される。これによりユーザは、○○テーマパークが目的地として設定されたことを、「テーマ音楽１」を聴くことによって確認できる。なお、「Ｍｕｓｉｃ再生」のアイコン操作によって再生される楽曲は「テーマ音楽１」の１曲のみではなく複数の楽曲であってもよい。さらに、再生可能な楽曲は、テーマパークまでの距離に応じて変更されてもよく、テーマパークまでの距離に応じて再生可能な楽曲が増加してもよい。

　図５中央の（動作２）の表示例では、「目的地までの案内」、「Ｍｕｓｉｃ再生」の２つの機能が有効になっていて当該機能に対応するアイコンが表示されている。また、表示部４５の左下には、顔のキャラクタ（第２のキャラクタ表示に対応）が表示されている。なお、テーマパークアプリケーション１０は、情報提供装置３と○○テーマパークとの間の距離が３０ｋｍ以下であれば顔のキャラクタを表示するようになっているものとする。このとき情報提供装置３は、目的地までの案内経路の表示部４５への表示と、音楽再生（「テーマ音楽１」の再生を含む）と、新たなキャラクタの表示を行うことができる。このようなキャラクタの表示は、テーマパークまでの距離に応じて逐次表示されるキャラクタが変更されてもよく、またはテーマパークまでの距離に応じて表示されるキャラクタの数が増加してもよい。

　また、このときユーザは、キャラクタが花から顔に切り替わったことを視認することにより、○○テーマパークとの距離が３０ｋｍ以下となったことを視覚的に確認できる。

　図５右側の（動作３）の表示例では、「目的地までの案内」、「Ｍｕｓｉｃ再生」、「おすすめ情報」、「アトラクション情報」の４つの機能が有効になっていて、当該機能に対応するアイコンが表示されている。これにより、ユーザがテーマパークに到着する前に予めテーマパーク内でのプランを立てるために必用となる機能として、情報提供装置３は、テーマパーク内のお勧めスポットやお勧めアトラクション、お勧め食事情報等の「おすすめ情報」を、表示部４５に表示することができる。同様に、テーマパーク内の各アトラクションに関する情報である「アトラクション情報」を、表示部４５に表示することができる。

　図６左側の（動作４）の表示例では、（動作３）で有効になっている４つの機能に加え、さらに、「駐車場情報」の機能が有効になっている。これによりユーザがテーマパークに到着する際（例えばテーマパークとの距離が１ｋｍ以下となった場合）に必要となる機能として、情報提供装置３は、（動作３）で有効となった機能に加え、「駐車場情報」の表示部４５への表示を行うことができる。

　図６右側の（動作８）の表示例は、テーマパークに到着した際の表示例であり、（動作４）で有効になっている「目的地までの案内」の機能が無効となり、当該機能に対応するアイコンが非表示になっている。さらに後述する「テーマパークライブカメラ」の機能が有効であった場合も無効となる。情報提供装置３は、「目的地までの案内」は、目的地に到達した場合は不要な機能であるため無効とする。
また、テーマパークに到着しているためにユーザが「テーマパークライブカメラ」の映像を見る必要もないので、情報提供装置３は、当該機能を無効とする。

　（動作８）では、さらに「カメラ撮影」および「目的地設定」の機能が有効になっている。「カメラ撮影」の機能は、テーマパーク到着までの写真撮影頻度は少ないために、例えば図示しない他の機能を選択するメニュー画面から呼び出す機能であったものを、テーマパーク到着後は写真撮影頻度が上がるために、テーマパークアプリケーション１０におけるアイコンとして表示する。さらに「目的地設定」の機能は、ユーザがテーマパークから帰る際、若しくは他の場所へ移動する際に必要となる機能として、情報提供装置３は「目的地設定」を行なうことができる。

　また、図４の（動作５）では、ユーザの自動車が経路から外れたため、○○テーマパークに関わる全ての機能を無効にしている。よって、情報提供装置３は、新たな「目的地設定」の機能を有効とし、図示は省略するが表示部４５の表示例としては、「目的地設定」のアイコンが表示される。なお、「目的地設定」の機能と共に「Ｍｕｓｉｃ再生（ただし、「テーマ音楽１」の再生を除く）」の機能も有効としてもよい。

　図４（動作６）では、ユーザの自動車が無線中継装置４による通信可能範囲を通過しているときの動作であり、図示は省略するが、例えばテーマパークにかかわる最新情報の更新や、テーマパーク内の現在情況が中継されている「テーマパークライブカメラ」の映像を見ることができる。

　また、図４の（動作７）では、経路が変更されたため、テーマ音楽１とは異なるテーマ音楽２が再生されている。よって、図示は省略するが情報提供装置３は、「経路が変更になりました」などの表示を表示部４５に行ってもよい。また、このときユーザは、これまで再生されていた「テーマ音楽１」が「テーマ音楽２」に変更になったことを認識し、経路が変更されたことを「テーマ音楽２」を聴くことにより確認できる。

（情報提供システム１の「経路案内方法その１」のフローチャートについて）
　次に、情報提供システム１の「経路案内方法その１」の動作を示すフローチャートを図７を参照して説明する。図７のフローチャートでは、情報提供装置３の動作と情報提供サーバ２の動作とを併せて示す。なお、情報提供装置３はＣＰＵ４７が動作の主体であるとして説明する。また、情報提供サーバ２については、その提供する情報が情報提供装置３が利用するコンテンツ（アプリケーション）および制御情報（テーマパークアプリケーション１０など）であることを除いて従来と同様である。このため、情報提供サーバ２については、内部構成の説明は省略するがやはりＣＰＵ（不図示）が動作の主体であるとして説明する。

　ＳＴＡＲＴ：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、電源がＯＮになるとステップＳ１の処理へ移行する。また、情報提供サーバ２のＣＰＵは、システムが起動するとステップＳ３の処理へ移行可能になる。

　ステップＳ１：情報提供装置３にユーザによって目的地が記憶されると、情報提供装置３のＣＰＵ４７はステップＳ２の処理へ移行する。この際、目的地の記憶は、たとえば記憶部４３（制御情報記憶部３３）に行われる。

　ステップＳ２：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、目的地の情報がたとえば制御情報記憶部３３に記憶されると、この目的地の情報を情報提供サーバ２へ送信する。これにより、情報提供サーバ２のＣＰＵは、ステップＳ３の処理へ移行する。

　ステップＳ３：情報提供サーバ２のＣＰＵは、情報提供装置３から送信された目的地の情報を記憶してステップＳ４の処理へ移行する。

　ステップＳ４：情報提供サーバ２のＣＰＵは、情報提供装置３から送信された目的地に関連した「コンテンツ（アプリケーション）」および「制御情報（テーマパークアプリケーション１０など）」を検索してステップＳ５の処理へ移行する。

　ステップＳ５：情報提供サーバ２のＣＰＵは、目的地に関連した「コンテンツ（アプリケーション）」および「制御情報（テーマパークアプリケーション１０など）」を情報提供装置３に送信する。これにより、情報提供装置３は、ステップＳ６の処理へ移行する。なお、目的地に関連した「コンテンツ」および「制御情報」がない場合には、その旨の情報を情報提供装置３に送信するようにしてもよい。

　ステップＳ６：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、情報提供サーバ２から「コンテンツ（アプリケーション）」および「制御情報（テーマパークアプリケーション１０など）」を受け取るとこれを記憶部４３（制御情報記憶部３３）に記憶させてステップＳ７の処理へ移行する。

　ステップＳ７：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、ＧＰＳ部４１（位置情報取得部３０）を用いて自己の現在位置を検出してステップＳ８の処理へ移行する。

　ステップＳ８：情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、「制御情報」の動作に対応する位置と現在位置とを比較してステップＳ９の処理へ移行する。

　ステップＳ９：情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、トリガ条件（すなわち制御情報に定められた所定の動作の実行開始の条件）を満たすか否かを判断する。すなわち、情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、トリガ条件を満たしている場合（ステップＳ９でＹｅｓ）、ステップＳ１０の処理へ移行する。一方、情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、トリガ条件を満たさない場合（ステップＳ９でＮｏ）、ステップＳ７の処理へ戻る。

　ステップＳ１０：情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、「制御情報」の「動作」に基づいて当該コンテンツ（アプリケーション）を再生またはメニュー構成を変更してステップＳ１１の処理へ移行する。

　ステップＳ１１：情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、「制御情報」の「動作」に「ＥＮＤ」が含まれているか否かを判断する。すなわち、情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、「制御情報」の「動作」に「ＥＮＤ」が含まれている場合（ステップＳ１１でＹｅｓ）、処理を終了する（ＥＮＤ）。一方、情報提供装置３のＣＰＵ４７（機能切替制御部３４）は、「制御情報」の「動作」に「ＥＮＤ」が含まれていない場合（ステップＳ１１でＮｏ）、ステップＳ１０の処理へ戻る。

　このようにして、情報提供装置３は、図４で説明したように、現在位置と出発地から目的地までの経路上の位置とを比較して設定されている動作を実行する。

（情報提供装置３の「経路案内方法その２」について）
　次に、情報提供装置３の「経路案内方法その２」について図８から図１０を参照して説明する。「経路案内方法その２」は、情報提供装置３を、いわゆる「スタンプラリー」のようなものに利用するための方法である。ここで「スタンプラリー」とは、予め定められた到達地点に置かれたスタンプを集めることによって、所定のサービスが受けられるといったゲーム（競技）である。スタンプを収集する順序は、決められている場合と決められていない場合とがある。以下の説明では、スタンプを収集する順序は決められていないものとする。

　すなわち、「経路案内方法その１」は、出発地から目的地までの経路上の各地点において、情報提供装置３が予め設定されている動作を行う例である。これに対し、「経路案内方法その２」は、予め設定されている複数の到達地点のいずれの到達地点を経過してきたかに応じて情報提供装置３が予め設定されている動作を行う例である。

　すなわち、「経路案内方法その１」において制御情報は、たとえばテーマパークアプリケーション１０に対応する制御情報である。これに対し「経路案内方法その２」において制御情報は、たとえばスタンプラリーアプリケーションに対応する制御情報であって、到達地点を経過する順序はどのようであってもよく、いずれの到達地点を経過したかに応じて異なる動作を実行するものである。言い換えると、複数の到達地点をいくつ経過したかに応じて異なる動作を実行するものである。

　図８の例では、５つの到達地点Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅが存在している。これらの到達地点Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅに対し、たとえば以下のような制御情報を情報提供装置３に予め記憶させる。

　到達地点：（北緯）３５．５７ｘｘｘ／（東経）１３９．７４ｘｘｘ（到達地点Ａ）、（北緯）３５．６２ｘｘｘ／（東経）１３９．７６ｘｘｘ（到達地点Ｂ）、（北緯）３５．６３ｘｘｘ／（東経）１３９．７１ｘｘｘ（到達地点Ｃ）、（北緯）３６．５６ｘｘｘ／（東経）１３６．３６ｘｘｘ（到達地点Ｄ）、（北緯）３５．６７ｘｘｘ／（東経）１３９．５４ｘｘｘ（到達地点Ｅ）
　到達範囲：半径２００ｍ
　動作１０：到達地点が合計２地点でアプリケーション機能１を有効にする。
　動作１１：到達地点が合計３地点でアプリケーション機能２を有効にする。
　動作１２：到達地点が合計４地点でコンテンツダウンロードを可能にする。
　動作１３：到達地点が合計５地点でクーポンを表示する。
　動作１４：最後に到達地点に到達した日から３０日経過した場合、これまでの到達履歴を削除する。

　このような制御情報に基づきユーザが図８に示すように、到達地点Ａ→到達地点Ｂ→到達地点Ｅ→到達地点Ｄ→到達地点Ｃと巡る場合を説明する。

　ユーザは、まず到達地点Ａ（（北緯）３５．５７ｘｘｘ／（東経）１３９．７４ｘｘｘ）に到達する。この時点では、情報提供装置３は、何も動作を実行しない。

　続いて、ユーザは、到達地点Ｂ（（北緯）３５．６２ｘｘｘ／（東経）１３９．７６ｘｘｘ）に到達する。この時点では、情報提供装置３は、上述の動作１０を実行する。上述のアプリケーション機能１とは、たとえば「５地点のうちの２地点を経過しました。残り３地点です。頑張ってください。」などの表示を表示部４５に行うなどである。

　続いて、ユーザは、到達地点Ｅ（（北緯）３５．６７ｘｘｘ／（東経）１３９．５４ｘｘｘ）に到達する。この時点では、情報提供装置３は、上述の動作１１を実行する。上述のアプリケーション機能２とは、たとえば「５地点のうちの３地点を経過しました。残り２地点です。頑張ってください。」などの表示を表示部４５に行うなどである。

　続いて、ユーザは、到達地点Ｄ（（北緯）３６．５６ｘｘｘ／（東経）１３６．３６ｘｘｘ）に到達する。この時点では、情報提供装置３は、上述の動作１２を実行する。上述のコンテンツダウンロードとは、たとえばキャラクタ画像のダウンロード、ゲームソフトのダウンロードまたは音楽ソフトのダウンロードなどである。すなわち、ユーザには、５地点のうちの３地点に到達したことで、キャラクタ画像、ゲームソフトまたは音楽ソフトなどの景品を得る資格が与えられる。

　続いて、ユーザは、到達地点Ｃ（（北緯）３５．６３ｘｘｘ／（東経）１３９．７１ｘｘｘ）に到達する。この時点では、情報提供装置３は、上述の動作１３を実行する。すなわち、情報提供装置３は、クーポンを表示部４５に表示する。たとえば情報提供装置３のユーザは、このクーポンを表示部４５に表示して係員に提示することにより、所定のサービスを受けることができる。

　また、情報提供装置３は、５つ目の到達地点Ｃを経過した時点から上述の動作１４を実行する。すなわち、情報提供装置３は、５つ目の到達地点Ｃに到達した日から３０日経過した場合、これまでの到達履歴を削除する。

　このようにして、情報提供装置３をスタンプラリーなどに利用することができる。

（情報提供システム１の「経路案内方法その２」のフローチャートについて）
　次に、情報提供システム１の「経路案内方法その２」の動作を示すフローチャートを図９を参照して説明する。なお、ステップＳ６，Ｓ７，Ｓ８の処理については図７のフローチャートと同じなので説明を省略する。

　図９のフローチャートでは、情報提供装置３の動作と情報提供サーバ２の動作とを併せて示す。なお、情報提供装置３はＣＰＵ４７が動作の主体であるとして説明する。また、情報提供サーバ２については、その提供する情報が情報提供装置３が利用するコンテンツ（アプリケーション）および制御情報（スタンプラリーアプリケーションなど）であることを除いて従来と同様である。このため、情報提供サーバ２については、内部構成の説明は省略するがやはりＣＰＵ（不図示）が動作の主体であるとして説明する。

　なお、情報提供装置３のＣＰＵ４７は、情報提供装置３が所定の到達地点に到達する毎にインクリメントされるカウント機能（請求項でいうカウント手段）を有するものとする。

　ＳＴＡＲＴ：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、電源がＯＮになるとステップＳ２０の処理へ移行する。また、情報提供サーバ２のＣＰＵは、システムが起動するとステップＳ２９の処理へ移行可能になる。

　ステップＳ２０：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、情報提供装置３がスタンプラリーへの参加登録を行っているか否かを判断する。すなわち、ＣＰＵ４７は、情報提供装置３がスタンプラリーへの参加登録を行っている場合（ステップＳ２０でＹｅｓ）、ステップＳ２１の処理へ移行する。一方、ＣＰＵ４７は、情報提供装置３がスタンプラリーへの参加登録を行っていない場合（ステップＳ２０でＮｏ）、ステップＳ２０の処理を繰り返し実行する。

　なお、情報提供装置３がスタンプラリーに参加登録する方法については、どのような方法でもよいが、たとえば情報提供装置３が所定のホームページにアクセスすることによって登録を行うなどの方法が考えられる。

　ステップＳ２１：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、情報提供サーバ２に対してアプリケーションおよび制御情報の送信を要求してステップＳ６の処理へ移行する。

　ステップＳ２２：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、情報提供装置３の現在位置が到達地点Ａ～Ｅのいずれかに該当するか否かを判断する。すなわち、ＣＰＵ４７は、情報提供装置３の現在位置が到達地点Ａ～Ｅのいずれかに該当する場合（ステップＳ２２でＹｅｓ）、ステップＳ２３の処理へ移行する。一方、ＣＰＵ４７は、情報提供装置３の現在位置が到達地点Ａ～Ｅのいずれにも該当しない場合（ステップＳ２２でＮｏ）、ステップＳ７の処理へ戻る。

　ステップＳ２３：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、到達地点のカウント数をインクリメントしてステップＳ２４の処理へ移行する。

　ステップＳ２４：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、カウント数に対応する動作があるか否かを判断する。すなわち、ＣＰＵ４７は、カウント数に対応する動作がある場合（ステップＳ２４でＹｅｓ）、ステップＳ２５の処理へ移行する。一方、ＣＰＵ４７は、カウント数に対応する動作がない場合（ステップＳ２４でＮｏ）、ステップＳ２８の処理へ移行する。

　ステップＳ２５：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、カウント数に対応する動作を実行してステップＳ２６の処理へ移行する。

　ステップＳ２６：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、未到達地点があるか否かを判断する。すなわち、ＣＰＵ４７は、未到達地点が無い場合（ステップＳ２６でＹｅｓ）、ステップＳ２７の処理へ移行する。一方、ＣＰＵ４７は、未到達地点がある場合（ステップＳ２６でＮｏ）、ステップＳ７の処理へ戻る。

　ステップＳ２７：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、クーポン表示または全ての機能をＯＮにして処理を終了する（ＥＮＤ）。

　ステップＳ２８：情報提供装置３のＣＰＵ４７は、カウント数が最大値か否かを判断する。すなわち、ＣＰＵ４７は、カウント数が最大値である場合（ステップＳ２８でＹｅｓ）、ステップＳ２７の処理へ移行する。一方、ＣＰＵ４７は、カウント数が最大値でない場合（ステップＳ２８でＮｏ）、ステップＳ７の処理へ戻る。

　ステップＳ２９：情報提供サーバ２のＣＰＵは、情報提供装置３から送信された該当スタンプラリーに関連した「コンテンツ（アプリケーション）」および「制御情報（スタンプラリーアプリケーションなど）」を検索してステップＳ３０の処理へ移行する。

　ステップＳ３０：情報提供サーバ２のＣＰＵは、該当スタンプラリーに関連した「コンテンツ（アプリケーション）」および「制御情報（スタンプラリーアプリケーションなど）」を情報提供装置３に送信する。これにより、情報提供装置３は、ステップＳ６の処理へ移行する。なお、到達地点に関連した「コンテンツ」および「制御情報」がない場合には、その旨の情報を情報提供装置３に送信するようにしてもよい。

　これにより、情報提供装置３は、スタンプラリーなどのように、到達地点にいくつ到達したかによって異なる動作を実行することができる。

　到達地点に到達したか否かの判定は、図１０および図１１に示すような通過判定エリアを設定して行うことができる。たとえば図１０は、「到達地点の判定方法その１」であり、中心地点Ｐからの半径ｒを設定し、中心地点Ｐから半径ｒの円内に到達したら到達地点に到達したと判定する。なお、図８の例では半径ｒは２００ｍである。

　また、図１１は、「到達地点の判定方法その２」であり、複数の地点としてのノード♯１～ノード♯７を設定し、このノード♯１～ノード♯７で囲まれたエリア内を通過したら特定の到達地点に到達したと判定する。「到達地点の判定方法その２」を実行するためには、情報提供装置３は、予めノード♯１～ノード♯７の位置情報を予め記憶しておき、情報提供装置３の現在位置がノード♯１～ノード♯７で囲まれたエリア内に有るか否かを判定する。

（本発明の実施の形態の情報提供装置３に係る効果について）
　本発明の実施の形態の情報提供装置３に係る効果について説明する。

　情報提供装置３は、現在位置が目的地までの経路上のいずれの位置にあるかに応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶し、現在位置情報を取得し、現在位置が目的地への経路上のいずれの位置にあるかを管理し、現在位置が経路上のいずれの位置にあるかに応じて予め記憶されている制御情報に基づいて複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う。これにより、情報提供装置３は、目的地への経路の途中においても当該位置に応じた適切な情報を表示させることができる。さらに、ユーザが出発地から目的地に向かうにつれて、再生可能な音楽の変更、表示されるキャラクタの表示（第１のキャラクタ表示または第２のキャラクタ表示）の変更などが可能になり、ユーザが目的地に向う楽しさを増大させるような演出効果を経路案内に付加することができる。

　あるいは、情報提供装置３は、現在位置が目的地までの経路上のいずれの地点を経過してきたかに応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶し、現在位置情報を取得し、現在位置が目的地への経路上のいずれの地点を経過してきたかを管理し、現在位置が経路上のいずれかの地点に到達した場合に、当該到達地点の数をカウントし、このカウント数に応じて予め記憶されている制御情報に基づいて所定の動作の実行の可否を制御する。これにより、情報提供装置３は、目的地への経路の途中においても当該位置における適切な情報を表示させることができる。この場合、予め定められた経路を通らなくても、予め定められた地点を経過してきたか否かに応じて情報提供装置３に所定の動作を実行させることができる。したがって、図８で説明したようなスタンプラリーにも応用することができる。

　さらに、ＣＰＵ４７の機能切替制御部３４が実行可能な所定の動作に係るアイコンに限定して表示する表示部４５を有することができる。これによれば、情報提供装置３は、不必要な表示を行うことが無くなり、ユーザが表示部４５を見たときの煩雑さを無くすことができる。

（プログラムを用いた実施の形態について）
　また、情報提供装置３の位置情報取得部３０の制御機能、ルート管理部３１の機能、通信部３２の制御機能、制御情報記憶部の制御機能３３、機能切替制御部３４の機能は、所定のプログラムにより動作する汎用の情報処理装置（ＣＰＵ、ＤＳＰ(Digital Signal Processor)、マイクロプロセッサ（マイクロコンピュータ）など）によって構成されてもよい。例えば、汎用の情報処理装置は、メモリ、ＣＰＵ、入出力ポートなどを有する。汎用の情報処理装置のＣＰＵは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムおよび／または制御情報を読み込んで実行する。これにより、汎用の情報処理装置には、情報提供装置３の位置情報取得部３０の制御機能、ルート管理部３１の機能、通信部３２の制御機能、制御情報記憶部の制御機能３３、機能切替制御部３４の機能が実現される。また、その他の機能についてもソフトウェアにより実現可能な機能については汎用の情報処理装置とプログラムとによって実現することができる。

　なお、汎用の情報処理装置が実行する制御プログラムおよび／または制御情報は、情報提供装置３の出荷前に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、情報提供装置３の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、制御プログラムおよび／または制御情報の一部が、情報提供装置３の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。情報提供装置３の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶される制御プログラムおよび／または制御情報は、例えば、ＣＤ－ＲＯＭなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。

　また、制御プログラムおよび／または制御情報は、汎用の情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。

　このように、汎用の情報処理装置と制御プログラムおよび／または制御情報によって情報提供装置３の位置情報取得部３０の制御機能、ルート管理部３１の機能、通信部３２の制御機能、制御情報記憶部の制御機能３３、機能切替制御部３４の機能を実現することにより、大量生産や仕様変更（または設計変更）に対して柔軟に対応可能となる。

（その他の実施の形態）
　本発明の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限り、様々に変更が可能である。たとえば位置情報取得部３０は、ＧＰＳ衛星６を用いて情報提供装置３の現在位置情報を取得する他に、情報提供装置３が在圏しているエリアの無線中継装置４の位置情報を取得することによって情報提供装置３の現在位置情報を取得してもよい。

　また、情報提供装置３が保持する制御情報は、所定の動作を実行するための情報のダウンロードを当該情報の提供元（たとえば情報提供サーバ２）との間で実行するための情報であってもよい。これによれば、テーマパークアプリケーション１０またはスタンプラリーアプリケーションを情報提供装置３がそのまま保持する場合と比較して制御情報記憶部３３のメモリ容量を少なくすることができる。ただし、この場合、制御情報記憶部３３のメモリ容量が少なくできる代わりに、ダウンロードに要する時間が必要になる。

　また、図７または図９のフローチャートにおいて、情報提供サーバ２が情報提供装置３に提供する「コンテンツ（アプリケーション）」および「制御情報」については、予め情報提供サーバ２から可搬型メモリ（ＣＤ－ＲＯＭ、ＵＳＢメモリなど）に書き込んでおき、情報提供装置３は、可搬型メモリからこれらの情報を読み込むようにしてもよい。これによれば、図７または図９のフローチャートにおいて、情報提供装置３と情報提供サーバ２との間の通信手順を省略することができる。

　また、このようにして「コンテンツ（アプリケーション）」および「制御情報」を情報提供装置３が可搬型メモリから読み込むようにすれば、情報提供装置３が通信機能を有さない場合でも本発明の実施の形態を成すことができる。

　また、たとえばテーマ音楽１が再生可能となったとき、一般道を走行中はテーマ音楽１のみが再生可能であり、高速道路の利用を開始したことを判断した場合、テーマ音楽１に加えてテーマ音楽３も再生可能となるようにするようにしてもよい。さらに、目的地（〇〇テーマパークなど）に最も近い出口で高速道路から一般道の利用になったときは、さらにテーマ音楽４が再生可能となるようにしてもよい。たとえば動作４への移行（駐車場情報の利用可能）には、現在位置情報に加えて、高速道路から一般道への移行をトリガとしてもよい。

　また、たとえば情報提供装置の一例であるナビゲーション装置が、自動車モードと徒歩モードとを備えている場合、目的地から所定距離内であることに加えて、自動車モードから徒歩モードに切り替わったことをトリガとして、目的地（〇〇テーマパークなど）に関連する（テーマパーク内の）レストラン情報を利用可能としてもよい。また、目的地に関連する店舗の割引券（電子割引券）を利用可能としてもよい。

１…情報提供システム、２…情報提供サーバ、３…情報提供装置、３０…位置情報取得部、３１…ルート管理部、３３…制御情報記憶部、３４…機能切替制御部、４５…表示部、４７…ＣＰＵ（ルート管理部、機能切替制御部、カウント手段、動作モード管理部）

Claims (11)

1. 　現在位置情報を取得する位置情報取得部と、
   　上記位置情報取得部により取得した現在位置情報の予め設定された目的地への経路上における位置関係を管理するルート管理部と、
   　上記ルート管理部により管理される位置関係に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
   　上記ルート管理部により管理される位置関係に応じて上記制御情報記憶部に記憶されている上記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部と、
   　を有する、
   　ことを特徴とする情報提供装置。
2. 　現在位置情報を取得する位置情報取得部と、
   　上記位置情報取得部により取得した現在位置の予め設定された目的地への経路上において予め設定された複数の地点との位置関係を管理するルート管理部と、
   　上記ルート管理部により管理される位置関係に応じて上記複数の地点への到達数をカウントするカウント部と、
   　上記カウント部によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
   　上記カウント部によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
   　上記カウント部によりカウントされるカウント数に応じて上記制御情報記憶部に記憶されている上記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部と、
   　を有する、
   　ことを特徴とする情報提供装置。
3. 　請求項１または２記載の情報提供装置であって、
   　前記ルート管理部は、前記位置関係に加えて経路上における道路種別を管理し、
   　前記制御情報記憶部は、さらに経路上における道路種別に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶し、
   　前記機能切替制御部は、さらに前記道路種別に応じて前記情報記憶部に記憶されている前記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う、
   　ことを特徴とする情報提供装置。
4. 　請求項１から３のいずれか１項記載の情報提供装置であって、
   　自装置の動作モードを管理する動作モード管理部をさらに備え、
   　前記ルート管理部は、前記動作モード管理部により管理される動作モードをさらに管理し、
   　前記制御情報記憶部は、さらに前記動作モードに応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶し、
   　前記機能切替制御部は、さらに前記動作モードに応じて前記情報記憶部に記憶されている前記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う、
   　ことを特徴とする情報提供装置。
5. 　請求項１から４のいずれか１項記載の情報提供装置であって、
   　前記機能切替制御部が実行可能な前記所定の動作に係るアイコンに限定して表示する表示部を有する、
   　ことを特徴とする情報提供装置。
6. 　請求項１から４のいずれか１項記載の情報提供装置であって、
   　前記制御情報は、前記所定の動作を実行するための制御情報のダウンロードを当該情報の提供元との間で実行可能とするための情報である、
   　ことを特徴とする情報提供装置。
7. 　請求項１から６のいずれか１項記載の情報提供装置と、
   　前記情報提供装置が前記情報提供装置に予め記憶する前記制御情報、あるいは前記情報提供装置が表示するための情報を提供する情報提供サーバと、
   　を有する、
   　ことを特徴とする情報提供システム。
8. 　情報提供装置の位置情報取得部が実行する現在位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
   　上記情報提供装置のルート管理部が実行する上記位置情報取得ステップの処理により取得した現在位置情報の予め設定された目的地への経路上における位置関係を管理するルート管理ステップと、
   　上記情報提供装置の制御情報記憶部が実行する上記ルート管理ステップの処理により管理される位置関係に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶ステップと、
   　上記情報提供装置の機能切替制御部が実行する上記ルート管理ステップの処理により管理される位置関係に応じて上記情報記憶ステップの処理により記憶されている上記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御ステップと、
   　を有する、
   　ことを特徴とする情報提供方法。
9. 　情報提供装置の位置情報取得部が実行する現在位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
   　上記情報提供装置のルート管理部が実行する上記位置情報取得ステップの処理により取得した現在位置の予め設定された目的地への経路上において予め設定された複数の地点との位置関係を管理するルート管理ステップと、
   　上記情報提供装置のカウント部が実行する上記ルート管理ステップの処理により管理される位置関係に応じて上記複数の地点への到達数をカウントするカウントステップと、
   　上記情報提供装置の制御情報記憶部が実行する上記カウントステップの処理によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶ステップと、
   　上記情報提供装置の機能切替制御部が実行する上記カウントステップの処理によりカウントされるカウント数に応じて上記制御情報記憶ステップの処理により記憶されている上記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御ステップと、
   　を有する、
   　ことを特徴とする情報提供方法。
10. 　情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、
    　情報提供装置の機能として、
    　現在位置情報を取得する位置情報取得部の機能、
    　上記位置情報取得部により取得した現在位置情報の予め設定された目的地への経路上における位置関係を管理するルート管理部の機能、
    　上記ルート管理部により管理される位置関係に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報を記憶する制御情報記憶部の機能、
    　上記ルート管理部により管理される位置関係に応じて上記制御情報記憶部に記憶されている上記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部の機能、
    　を実現させる、
    　ことを特徴とするプログラム。
11. 　情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、
    　情報提供装置の機能として、
    　現在位置情報を取得する位置情報取得部の機能、
    　上記位置情報取得部により取得した現在位置の予め設定された目的地への経路上において予め設定された複数の地点との位置関係を管理するルート管理部の機能、
    　上記ルート管理部により管理される位置関係に応じて上記複数の地点への到達をカウントするカウント部の機能、
    　上記カウント部によるカウント数に応じて複数の所定の動作を実行するための制御情報の記憶する制御情報記憶部の機能、
    　上記カウント部によりカウントされるカウント数に応じて上記制御情報記憶部に記憶されている上記複数の所定の動作の中から少なくとも１つの動作の実行を選択する制御を行う機能切替制御部の機能、
    　を実現させる、
    　ことを特徴とするプログラム。

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