WO2011004778A1 - 光学活性化合物の製造方法 - Google Patents
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- C07D211/56—Nitrogen atoms
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- R is preferably a tert-butyl group or a benzyl group, and more preferably a tert-butyl group.
- 3-aminopiperidine-1-carboxylate (1) include methyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate, ethyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate, propyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate, Isopropyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate, butyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate, sec-butyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate, tert-butyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate and benzyl 3 -Aminopiperidine-1-carboxylate, tert-butyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate being preferred.
- optically active 3-aminopiperidine-1-carboxylate (3) (hereinafter referred to as optically active 3-aminopiperidine-1-carboxylate (3))
- R) -mandelic acid is used to obtain (S) -mandelic acid to obtain the (3S) -isomer.
- the amount of the optically active mandelic acid used is generally 1 mol times or more with respect to the target optically active 3-aminopiperidine-1-carboxylate (3).
- Example 1 The same procedure as in Example 1 was performed except that (S) -pyroglutamic acid was used instead of (S) -mandelic acid, and optically active tert-butyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate and (S) -pyro An attempt was made to precipitate a salt with glutamic acid, but it did not.
- Comparative Example 2 (S) The same procedure as in Example 1 was performed except that L-tartaric acid was used instead of mandelic acid, and a salt of optically active tert-butyl 3-aminopiperidine-1-carboxylate and L-tartaric acid was precipitated. Attempted to do so, but did not precipitate.
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Abstract
Description
本発明は、アジド化合物を使用することなく、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物を容易に製造できる方法を提供する。
即ち、本発明は、溶媒中で、式(1)
(式中、Rは炭素数1~4のアルキル基またはベンジル基を表わす。)で示される3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物の光学異性体混合物と光学活性マンデル酸とを反応させて式(2)
(式中、Rは上記と同じ意味を表し、*は不斉中心を表す。)で示される光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物と光学活性マンデル酸との塩を析出させる工程、析出した塩を取得する工程、及び取得した塩を酸処理又は塩基処理する工程を含む、式(3)
(式中、Rおよび*は、それぞれ上記と同じ意味を表す。)で示される光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物又はその塩の製造方法を提供する。
また、本発明は、光学活性tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと光学活性マンデル酸との塩を提供する。
さらに、本発明は、光学活性マンデル酸を用いる式(1)
(式中、Rは炭素数1~4のアルキル基またはベンジル基を表わす。)で示される3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物の光学分割方法をも提供する。
[発明の開示]
式(1)で示される3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物(以下、3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)と記す。)において、Rで表される炭素数1~4のアルキル基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基を含む。Rは、tert−ブチル基又はベンジル基であることが好ましく、tert−ブチル基であることがより好ましい。
3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の具体例は、メチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、エチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、プロピル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、イソプロピル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、sec−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート、tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート及びベンジル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートを含み、tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートが好ましい。
3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物とは、(3R)−異性体と(3S)−異性体との混合物を意味し、その混合比は限定されず、(3R)−異性体よりも(3S)−異性体を多く含む混合物であってもよく、(3S)−異性体よりも(3R)−異性体を多く含む混合物であってもよい。通常、(3R)−異性体と(3S)−異性体の各々を等量含む混合物であるラセミ体が使用される。
3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物は、公知の方法により製造することができ、例えば、US2004/0242888に記載の方法にしたがって、塩基性条件下、3−アミノピペリジンを二炭酸ジtert−ブチルと反応させることにより製造できる。本発明に用いる3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物は、酸付加塩の形態であってもよいが、その場合は、まず塩基処理を施すことにより、3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物を遊離させた後に用いることが好ましい。
光学活性マンデル酸は市販されており、市販品をそのまま使用することができる。(R)−マンデル酸や(S)−マンデル酸のみならず、いずれか一方を他方より多く含む混合物を用いてもよい。本発明の製造方法に用いられる光学活性マンデル酸の光学純度は、90%e.e.(e.e.は鏡像体過剰率を表す。)以上であることが好ましく、95%e.e.以上であることがより好ましく、98%e.e.以上であることがさらに好ましく、99%e.e.以上であることが特に好ましい。一般に、式(3)で示される光学活性な3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物(以下、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)と記す。)の(3R)−異性体を得たい場合は、(R)−マンデル酸が用いられ、(3S)−異性体を得たい場合は、(S)−マンデル酸が用いられる。
光学活性マンデル酸の使用量は、一般に、目的とする光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)に対して1モル倍以上である。例えば、3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物としてラセミ体を用いる場合、光学活性マンデル酸の使用量は、該ラセミ体1モルに対して、0.5モル以上の割合であることが好ましく、収率および経済性の観点から、0.9~2モルの範囲であることがより好ましく、1.0~1.5モルの範囲であることがさらに好ましい。
3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物と光学活性マンデル酸との反応は、溶媒中で行われる。かかる溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、イソノナン、デカン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、tert−ブチルシクロヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、モノフルオロベンゼン、α,α,α−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等の芳香族溶媒;テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル等のエーテル溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、イソペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、イソヘキシルアルコール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、イソペプチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル等のアルコール溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素化脂肪族溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル等のエステル溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン溶媒;ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、アセトン等の非プロトン性極性溶媒;蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸溶媒;水が挙げられる。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒としては、ケトン溶媒、エステル溶媒、アルコール溶媒及びエーテル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒が好ましく、アルコール溶媒及びケトン溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒がより好ましく、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール及びアセトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒がさらに好ましい。高い光学純度の光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)を得るために、エタノールが特に好ましい。
溶媒の使用量は、式(2)で示される光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート化合物と光学活性マンデル酸との塩(以下、ジアステレオマー塩(2)と称する。)の溶解度に応じて適宜調節することができるが、3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物1kgに対して、好ましくは1~50L、より好ましくは3~30Lの範囲内である。
3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物と光学活性マンデル酸との反応は、溶媒中で3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物と光学活性マンデル酸とを混合することにより実施され、それらの混合順序は限定されない。例えば、溶媒に3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物を加え、これに光学活性マンデル酸を添加してもよいし、溶媒に光学活性マンデル酸を加え、これに3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物を添加してもよい。該反応後にジアステレオマー塩(2)の固体が析出しない場合、そのまま、又はジアステレオマー塩(2)の種晶を添加した後に、反応溶液を冷却することにより、ジアステレオマー塩(2)を析出させればよい。反応後にジアステレオマー塩(2)の固体が析出している場合、そのまま冷却してもよいが、得られる光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)の光学純度を向上させる観点から、加熱によりジアステレオマー塩(2)を一旦溶解させた後に冷却することにより、ジアステレオマー塩(2)を析出させることが好ましく、その際、ジアステレオマー塩(2)の種晶を添加してもよい。
3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(1)の光学異性体混合物と光学活性マンデル酸との反応温度は特に限定されず、通常、0℃以上、溶媒の沸点以下である。混合後に加熱する場合は、30℃以上、溶媒の沸点以下の範囲内で加熱する。冷却は、通常、0~25℃の範囲内で行われ、高い光学純度の光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)を得るためには、徐々に冷却することが好ましい。
析出したジアステレオマー塩(2)は、例えば、濾過やデカンテーション等の通常の固液分離処理を施すことにより取得することができる。固液分離処理により得られる液体には、取得されるジアステレオマー塩(2)を構成する異性体とは逆の異性体に富む光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)が含まれており、該液体から常法により光学活性3−アミノピペリジン化合物(3)又はその塩を取り出すこともできる。
得られるジアステレオマー塩(2)をそのまま酸処理又は塩基処理してもよいが、得られる光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)の光学純度を向上させる観点から、ジアステレオマー塩(2)を洗浄した後に、酸又は塩基と混合することが好ましい。洗浄には、上記と同じ溶媒を用いることができる。洗浄後に、乾燥処理を行ってもよく、乾燥処理は、常圧または減圧条件下で、20~80℃の範囲内で行われることが好ましい。
かくして得られるジアステレオマー塩(2)は、新規化合物であり、(R)−マンデル酸を用いた場合は、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)の(3R)−異性体と(R)−マンデル酸との塩が得られ、(S)−マンデル酸を用いた場合は、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)の(3S)−異性体と(S)−マンデル酸との塩が得られる。
ジアステレオマー塩(2)を、酸処理又は塩基処理することにより、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)又はその塩が得られる。
ジアステレオマー塩(2)を処理するのに用いられる酸は、得られる光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)に含まれる−COOR基の安定性を考慮して選択すればよく、例えば、塩酸、リン酸、硫酸等の鉱酸、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸等の脂肪族スルホン酸が挙げられる。好ましくは鉱酸であり、より好ましくは塩酸であり、特に希塩酸である。これらの酸は、市販のものを単独で用いてもよいし、後述する溶媒と混合して用いてもよい。
酸の使用量は、酸処理されるジアステレオマー塩(2)に対して、1モル倍以上であることが好ましい。
酸処理は、通常、溶媒中でジアステレオマー塩(2)と酸とを混合することにより行われる。溶媒の具体例は、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、イソノナン、デカン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、tert−ブチルシクロヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、モノフルオロベンゼン、α,α,α−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等の芳香族溶媒;テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル等のエーテル溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、イソペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、イソヘキシルアルコール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、イソペプチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノtert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノtert−ブチルエーテル等のアルコール溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル等のエステル溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素化脂肪族溶媒;蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸溶媒;水である。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、芳香族溶媒、アルコール溶媒及び水からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール及び水からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、水がさらに好ましい。
溶媒の使用量は、酸と混合するジアステレオマー塩(2)1kgに対し、好ましくは1~50Lの範囲内であり、より好ましくは3~30Lの範囲内である。
ジアステレオマー塩(2)の酸処理工程は、該ジアステレオマー塩(2)と酸とを、好ましくは0~40℃、より好ましくは0~30℃の範囲内で混合することにより行われ、それらの混合順序は限定されない。酸と混合する時間は、好ましくは、1分~24時間の範囲内である。
ジアステレオマー塩(2)と酸とを混合した後、得られた混合物中に、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)と酸との塩が析出している場合は、例えば、該混合物を濾過やデカンテーション等の固液分離処理に付すことにより、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)と酸との塩を取得することができる。混合物中に、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)と酸との塩が析出していない場合や析出量が不十分である場合は、該混合物を、例えば、濃縮、該塩を溶解し難い溶媒との混合、冷却等の処理に付すことにより、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)と酸との塩を析出させればよく、次いで、例えば、濾過やデカンテーション等の固液分離処理に付すことにより、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)と酸との塩を得ることができる。得られた塩は、例えば、再結晶等の通常の手段により精製してもよいし、後述する塩基と混合する場合と同様に、遊離の光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)としてもよい。上述した固液分離処理により得られる液体には、光学活性マンデル酸が含まれており、該液体から常法により光学活性マンデル酸を回収して、本発明にリサイクル使用することができる。
ジアステレオマー塩(2)を処理するのに用いられる塩基の例は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、カリウムエチラート等のアルカリ金属アルコラートである。アルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。これらの塩基は、市販のものを用いることができ、塩基を単独で用いてもよく、後述する溶媒と混合して用いてもよい。
塩基の使用量は、塩基処理されるジアステレオマー塩(2)に対して、1モル倍以上であることが好ましい。
塩基処理は、通常、溶媒中でジアステレオマー塩(2)と塩基とを混合することにより行われる。溶媒の具体例は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール溶媒;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、1,2−ジメトキシメタン等のエーテル溶媒;トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;酢酸エチル、酢酸tert−ブチル等のエステル溶媒;ジクロロメタン等のハロゲン化脂肪族溶媒;水である。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塩基として、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属炭酸塩を用いる場合は、水単独または水との相溶性が低い有機溶媒(上記のエーテル溶媒、芳香族溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、ハロゲン化脂肪族溶媒)と水とを組み合わせて用いることが好ましい。塩基として、アルカリ金属アルコラートを用いる場合は、アルコール溶媒若しくは水、又はそれらの混合溶媒が好ましく、1−ブタノール若しくは水、又はそれらの混合溶媒がより好ましい。
溶媒の使用量は、塩基と混合するジアステレオマー塩(2)1kgに対し、好ましくは1~50Lの範囲内であり、より好ましくは3~30Lの範囲内である。
ジアステレオマー塩(2)の塩基処理工程は、ジアステレオマー塩(2)と塩基とを、好ましくは0~60℃、より好ましくは10~30℃の範囲内で混合することにより行われ、それらの混合順序は限定されない。塩基と混合する時間は、好ましくは、1分~24時間の範囲内である。
溶媒に水を用いて塩基と混合する場合、例えば、ジアステレオマー塩(2)を水と混合し、そこへ塩基を加え、得られる混合物をpH8.5以上に調整して該混合物を攪拌した後、水との相溶性が低い有機溶媒を加え、分液処理して得られる光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)を含む有機層を、必要に応じて水洗処理した後、濃縮処理を行うことで、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)を単離することができる。アルコール溶媒を用いて塩基と混合する場合、例えば、ジアステレオマー塩(2)をアルコール溶媒と混合し、そこへ塩基としてアルカリ金属アルコラートを加え、光学活性マンデル酸のアルカリ金属塩を析出させ、析出物を濾別し、濾液の濃縮処理を行うことで、光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)を単離することができる。光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)は、遊離の光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)であってもよく、その酸付加塩であってもよい。得られた光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)は、例えば精留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の通常の手段により、精製されてもよい。
上記分液処理により得られる水層には、光学活性マンデル酸が含まれており、該水層から常法により光学活性マンデル酸を回収して、本発明にリサイクル使用することができる。また、上記で濾別された光学活性マンデル酸のアルカリ金属塩から、常法により光学活性なマンデル酸を回収して、本発明にリサイクル使用することもできる。
かくして得られる光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)の光学純度は、用いる光学活性マンデル酸の光学純度にもよるが、通常80%e.e.以上である。3−アミノピペリジン化合物(1)の光学異性体混合物と光学活性マンデル酸との反応を、エタノール溶媒中で行うことにより、95%e.e.以上の光学純度を有する光学活性3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(3)を得ることもできる。
(実施例1)
tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートの光学分割
ラセミ体のtert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート 1.5g(7.5mmol)とエタノール10mLとを混合し、室温で攪拌した。そこへ、1.2gの(S)−マンデル酸(7.9mmol)を添加した。添加物は直ぐに溶解し、その後、結晶が析出するのが観察された。混合物を室温で3時間攪拌した後、混合物を氷水バスにより冷却して1時間攪拌した。混合物を濾過して得られた結晶を、5mLのエタノールから再結晶し、(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと(S)−マンデル酸との塩0.91gを白色結晶として得た。収率33.2%。
融点201~203℃。
1H−NMR(DMSO−d6,400MHz)δppm:7.36−7.13(5H,m)4.54(1H,s)、3.92−3.85(1H,m)、3.68−3.62(1H,m)、2.90−2.63(3H,m)、1.89−1.81(1H,m)、1.69−1.60(1H,m)、1.39(9H,s)、1.39−1.28(2H,m).
得られた(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと(S)−マンデル酸との塩を3,5−ジニトロベンゾイル クロリドで処理し、(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートの誘導体にした後、下記の条件で高速液体クロマトグラフィー分析を行い、光学純度を決定した。光学純度99.7%e.e.。
<分析条件>
カラム :CHIRALCEL(ダイセル化学工業登録商標)AS−RH(4.6×150mm,5μm)
移動相 :A=水、B=アセトニトリル、A/B=60/40
流量 :1.0mL/分
検出器 :UV254nm
保持時間:S体=12分、R体=11分
(実施例2)
(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートの製造
実施例1と同じ方法により得られた(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと(S)−マンデル酸との塩3.0g(8.5mmol)を、1−ブタノール5.3mL及び水3mLと混合し、そこへ水酸化ナトリウム0.7g(17.5mmol)を水4mLに溶解させて調製した液を室温下で添加した。得られた混合物を分液して、上層である有機層を得た。下層である水層を1−ブタノール3mLで抽出し、分液して得た有機層と先に得た有機層とを合一した。合一した有機層を減圧濃縮した。濃縮残渣に1−ブタノール2.7mLおよびトルエン6mLを加え、析出した固形物を濾別し、得られた濾液を濃縮した。残渣にトルエン6.5mLを加えて濃縮し、得られた残渣に再度トルエン6.5mLを加えて濃縮することで、(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート1.42gを得た。収率83.3%。
得られた(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートの光学純度を、実施例1と同様の方法により決定した。光学純度96.8%e.e.。
(実施例3)
(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート (S)−マンデル酸塩の製造
ラセミ体のtert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート1.5g(7.5mmol)とアセトン15mLとを混合し、得られた混合物を30℃に加熱して溶解させ溶液を調製した。得られた溶液を30℃に保温しながら、そこへ(S)−マンデル酸1.5g(9.9mmol)を加えた。混合物を10~15℃で1時間攪拌し、その後、氷水により冷却して2時間攪拌した。混合物を濾過し、得られた結晶をアセトン5mLで洗浄した後、減圧乾燥して(S)−tert−ブチル3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート (S)−マンデル酸塩0.95gを得た。収率36.0%。
実施例1と同様の操作を行い、光学純度を決定した。光学純度79.6%e.e.。
(実施例4)
(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート (S)−マンデル酸塩の製造
ラセミ体のtert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレート1.5g(7.5mmol)を2−プロパノール15mLにて30℃に加温溶解し、そこへ30℃にて(S)−マンデル酸1.5g(9.9mmol)を加えた。冷蔵庫にて約18時間冷却した後、氷水冷却にて1時間攪拌し、結晶を濾過した。0℃に冷却した2−プロパノール2mLで結晶を洗浄し、洗浄した結晶を減圧乾燥することで、(S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートの(S)−マンデル酸塩0.77gを得た。収率29.2%。
実施例1と同様の操作を行い、光学純度を決定した。光学純度83.2%e.e.。
(比較例1)
(S)−マンデル酸の代わりに(S)−ピログルタミン酸を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、光学活性tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと(S)−ピログルタミン酸との塩を析出させようとしたが、析出しなかった。
(比較例2)
(S)−マンデル酸の代わりにL−酒石酸を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、光学活性tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートとL−酒石酸との塩を析出させようとしたが、析出しなかった。
(比較例3)
(S)−マンデル酸の代わりに(−)−カンファースルホン酸を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、光学活性tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと(−)−カンファースルホン酸との塩を析出させようとしたが、析出しなかった。
(比較例4)
(S)−マンデル酸の代わりにL−乳酸を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、光学活性なtert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートとL−乳酸との塩を析出させようとしたが、析出しなかった。
(比較例5)
(S)−マンデル酸の代わりに、L−りんご酸を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、光学活性なtert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと、L−りんご酸との塩を析出させようとしたが、析出しなかった。
Claims (8)
- 溶媒が、アルコール溶媒及びケトン溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1の方法。
- 溶媒がエタノールである、請求項1の方法。
- Rがtert−ブチル基である、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
- 光学活性tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと光学活性マンデル酸との塩。
- (S)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと(S)−マンデル酸との塩。
- (R)−tert−ブチル 3−アミノピペリジン−1−カルボキシレートと(R)−マンデル酸との塩。
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