WO2010044418A1 - 化粧パフ - Google Patents

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Abstract

【課題】 パルプ繊維からなるエアレイド不織布シートを含む化粧パフにおいて、所望の離水性を実現するのに有効な技術を提供する。 【解決手段】 本発明に係る化粧パフ100は、シート状の内層部110と、その内層部110の両面に配設された積層シート状の表層部120,120を備え、内層部110は、パルプ繊維及びポリエチレンテレフタレート繊維を少なくとも含むエアレイド不織布シートとして構成される。

Description

化粧パフ
 本発明は化粧パフに関する。
 特開2007-195614号公報は、化粧水のパッティング等に用いられる化粧パフが記載されている。従来の化粧パフは、パルプ繊維からなるエアレイド不織布シートを含む構成を有する。この種の化粧パフの設計に際しては、化粧水を含んだ化粧パフを使用者が肌にパッティングする場合のパッティング力に応じて化粧水の放出量を適正化することによって、使い勝手の良い化粧パフを構築するのが望ましい。
 本発明は、パルプ繊維からなるエアレイド不織布シートを含み、使用者のパッティング力に応じて化粧水の放出量を適正化するのに好適な化粧パフを提供することを課題とする。
 上記課題を達成するため、各請求項に記載の発明が構成される。
 本発明に係る化粧パフは、エアレイド不織布シートからなる化粧パフであって、エアレイド法によって製造される。本発明に係る化粧パフは、使用者が化粧を行なうに際し、そのままで或いは化粧用の液体、粉体、ジェル、クリーム等を付着させた状態で、顔面に押し当てて使用する化粧パフの構成に好適に用いられる。この化粧パフは、特にパルプ繊維及び疎水性合成繊維を含む構成とされる。ここでいう「疎水性合成繊維」には、疎水性を有する各種の合成繊維が包含され、典型的にはポリエチレンテレフタレート繊維(PET)、ポリエチレン繊維(PP)、ナイロン繊維などのうちの1または複数を疎水性合成繊維として用いることができる。このような構成によれば、疎水性を有する疎水性合成繊維によって、化粧パフにおける所望の離水性を確保することができ、以って使用者のパッティング力に応じて化粧水の放出量を適正化することが可能となる。
 また、本発明に係る更なる形態の化粧パフでは、前記のエアレイド不織布シートは、疎水性合成繊維を10~50重量%の割合で含有する構成であるのが好ましい。このような構成によれば、疎水性を有する疎水性合成繊維の割合を規定することによって、特にウェット時の加重後回復率、一括離水率及び分割離水率を高めることが可能となる。この加重後回復率は、概してウェット状態の評価片に対し所定の加重(「荷重」ともいう)を作用させたときの、作用前と作用後の評価片の厚みの変化に基づく当該厚みの回復度合いとして規定される。また、一括離水率は、概してろ紙が重ね合わせられたウェット状態の評価片に対し所定の加重を作用させたときの、評価片からろ紙へと一度に離水した水分量に基づく離水度合いとして規定される。また、分割離水率は、概してろ紙が重ね合わせられたウェット状態の評価片に対し所定の加重を複数回に分けて作用させたときの、最終的に評価片からろ紙へと離水した水分量に基づく離水度合いとして規定される。
 また、本発明に係る更なる形態の化粧パフでは、前記のエアレイド不織布シートは、パルプ繊維の単位長さ当たりの繊維重量が0.20mg/m以上とされた構成であるのが好ましい。単位長さ当たりの繊維重量が相対的に大きいこのようなパルプ繊維は、平均ポアサイズ(空隙部分の径)が100μm以上で骨格構造が強く、ウェット時の加重後回復率、一括離水率及び分割離水率に優れた化粧パフが実現される。
 本発明に係る別の形態の化粧パフは、エアレイド不織布シートからなる化粧パフであって、このエアレイド不織布シートは、単位長さ当たりの繊維重量が0.20mg/m以上とされたパルプ繊維を含む構成とされる。単位長さ当たりの繊維重量が相対的に大きいこのようなパルプ繊維は、平均ポアサイズ(空隙部分の径)が100μm以上で骨格構造が強く、ウェット時における加重後回復率、一括離水率及び分割離水率に優れた化粧パフが実現される。
 また、本発明に係る更なる形態の化粧パフでは、前記のエアレイド不織布シートは、少なくとも一方の表層部がレーヨン繊維からなる構成であるのが好ましい。本構成に関しては、エアレイド不織布シートのいずれか一方の表層部がレーヨン繊維からなる構成であってもよいし、或いはエアレイド不織布シートの両方の表層部がともにレーヨン繊維からなる構成であってもよい。このような構成によれば、化粧パフ使用時の肌触りを滑らかにすることが可能となる。
 また、本発明に係る更なる形態の化粧パフでは、前記のエアレイド不織布シートは、少なくとも一方の表層部に保湿剤が塗布された保湿剤塗布領域と、保湿剤塗布領域以外の保湿剤非塗布領域を備えるとともに、当該表層部においてエアレイド不織布シートの縦方向及び横方向の少なくとも一方の方向に関し、保湿剤塗布領域と保湿剤非塗布領域とが交互に配設された部位(断続的に形成された部位)を有する構成であるのが好ましい。本構成に関しては、エアレイド不織布シートのいずれか一方の表層部が保湿剤塗布領域と保湿剤非塗布領域とが交互に配設された部位を有する構成であってもよいし、或いはエアレイド不織布シートの両方の表層部がともに保湿剤塗布領域と保湿剤非塗布領域とが交互に配設された部位を有する構成であってもよい。
 ここでいう「保湿剤」として、典型的にはグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、流動パラフィン、スクアラン、ワセリン、オリーブ油、大豆油、サフラワー油、椿油、ホホバ油、アーモンド油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、ビタミンE、ジメチルシリコーン、シリコーン油、変成シリコーン、ソルビトール、ショ糖、グルコース、マルトース、マルチトース、ミツロウ、ヒアルロン酸、ブラセンターエキス、アロエエキス、カミツレエキス、モモノハエキス、コラーゲン、ヘチマエキス、ヒノキチール等、あるいはこれらの組み合わせを用いることができる。
 このような構成によれば、保湿剤塗布領域においては、保湿剤の保湿作用によって化粧パフにしっとり感を付与して肌触り感向上を図ることが可能となる。一方、保湿剤非塗布領域においては、保湿剤が塗布されないことで見掛けのシート厚みが確保される(嵩高状態が維持される)ため、化粧パフの見栄えを向上させる(見た目の高級感を付与する)のに効果的である。従って、肌触り感の向上と見栄えの向上を両立させた化粧パフを実現することが可能となる。
 以上のように、本発明によれば、エアレイド不織布シートからなる化粧パフにおいて、特にパルプ繊維及び疎水性合成繊維を含む構成、或いは単位長さ当たりの繊維重量が0.20mg/m以上とされたパルプ繊維を含む構成を採用することによって、使用者のパッティング力に応じて化粧水の放出量を適正化するのに有効な技術を提供することが可能となった。本発明の他の特質、作用および効果については、本明細書、特許請求の範囲、添付図面を参照することで直ちに理解可能である。
 以上および以下の記載に係る構成ないし方法は、本発明にかかる化粧パフの製造および使用、当該化粧パフを構成する要素の使用を実現せしめるべく、他の構成ないし方法とは別に、あるいはこれらと組み合わせて用いることができる。本発明の代表的実施形態は、これらの組み合わせも包含し、添付図面を参照しつつ詳細に説明される。以下の詳細な説明は、本発明の好ましい適用例を実施するための詳細情報を当業者に教示するに留まり、本発明の技術的範囲は、当該詳細な説明によって制限されず、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。このため、以下の詳細な説明における構成や方法ステップの組み合わせは、広義の意味において、本発明を実施するのに全て必須であるというものではなく、添付図面の参照番号とともに記載された詳細な説明において、本発明の代表的形態を開示するに留まるものである。以下、本発明における「化粧パフ」の一実施の形態である化粧パフ100の構成及び作用につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1には、本実施の形態の化粧パフ100の外観をあらわす斜視図が示されている。
 図1に示すように、本実施の形態の化粧パフ100は、全体としてシート状(平板状)に構成されており、シート状の内層部110と、その内層部110の両面に配設された積層シート状の表層部120,120に大別される。この化粧パフ100は、公知のエアレイド法によって製造されたエアレイド不織布シートとして構成されている。この化粧パフ100は、使用者が化粧を行なうに際し、そのままで或いは化粧用の液体、粉体、クリーム、ジェル等を付着させた状態で、顔面に押し当てて使用する化粧用具であって、「化粧用パフ」或いは「化粧綿」とも称呼される。各表層部120は、典型的にはレーヨン、コットン、シルク、パルプ等のうちの少なくとも1つの繊維を主原料とした不織布によって構成される。一方、内層部110は、パルプ繊維及びポリエチレンテレフタレート繊維(PET)を少なくとも含む構成とされる。なお、必要に応じては、パルプ繊維を含む一方、ポリエチレンテレフタレート繊維を含まないエアレイド不織布シートを、この内層部110として用いることもできる。また、表層部120,120を内層部110と同様の繊維によって構成することもできる。ここでいう内層部110が、本発明における「エアレイド不織布シート」に相当し、またここでいう表層部120,120によって、本発明における「表層部」が構成される。また、内層部110に含まれるパルプ繊維及びポリエチレンテレフタレート繊維がそれぞれ、本発明における「パルプ繊維」及び「疎水性合成繊維」に相当する。なお課題を解決するための手段において述べたように、疏水性合成繊維はポリエチレンテレフタレート繊維に限定されるものではなく、当該ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリプロピレン繊維(PP)、ナイロン繊維等のうちの一つまたは複数を含むことが可能である。
 ところで、この種の化粧パフの開発に際しては、特に化粧水を含んだ化粧パフを使用者が肌にパッティングする場合のパッティング力に応じて化粧水の放出量を適正化するべく、一旦保水した化粧水を所定条件下で適正に放出するような所望の離水性能を有する化粧パフを構築する要請が高い。そこで、本発明者らは、この種の化粧パフの構成や性能等に関し鋭意検討した。その検討の結果、上述のように内層部110を、パルプ繊維及び疎水性合成繊維を含むエアレイド不織布からなる不織布シートとして構成することで、所望の離水性能を有する化粧パフが実現されることを見出すことに成功した。あるいは、上記した内層部110につき、疏水性合成繊維を含まず、パルプ繊維の単位長さ当たりの繊維重量が0.20mg/m以上とされたパルプ繊維によって構成してもよい。
 本発明者らは、本構成による作用効果を定量的に確認する性能評価を実施した。この性能評価に際しては、以下の、本発明に係る化粧パフの一例としての実施例1~7、及び比較例1及び2の各評価片につき、特に評価項目A(加重後回復率)、評価項目B(一括離水率)、及び評価項目C(分割離水率)について測定した。ここでいう「加重後回復率」に関しては、概してウェット状態の評価片に対し所定の加重(「荷重」ともいう)を作用させたときの、作用前と作用後の評価片の厚みの変化に基づく当該厚みの回復度合いとして、この加重後回復率が評価され得る。また、「一括離水率」に関しては、概してろ紙が重ね合わせられたウェット状態の評価片に対し所定の加重を作用させたときの、評価片からろ紙へと一度に離水した水分量に基づく離水度合いとして、この一括離水率が評価され得る。また、「分割離水率」に関しては、概してろ紙が重ね合わせられたウェット状態の評価片に対し所定の加重を複数回に分けて作用させたときの、最終的に評価片からろ紙へと離水した水分量に基づく離水度合いとして、この分割離水率が評価され得る。
(実施例1の評価片)
 実施例1の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が中程度のパルプ繊維(パルプ繊維長:2.58mm、パルプ繊維重量:0.20mg/m)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維とレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を93:7とした。また、バインダーとして典型的にはスチレン・ブタジエンゴムの混合比率を12.5重量パーセントとした。
(実施例2の評価片)
 実施例2の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が中程度のパルプ繊維(パルプ繊維長:2.58mm、パルプ繊維重量:0.20mg/m)及びポリエチレンテレフタレート繊維(2.2dt×5mm)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維及びレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を93:10:7とした。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を12.5重量パーセントとした。
(実施例3の評価片)
 実施例3の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が中程度のパルプ繊維(パルプ繊維長:2.58mm、パルプ繊維重量:0.20mg/m)及びポリエチレンテレフタレート繊維(2.2dt×5mm)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維及びレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を73:20:7とした。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を12.5重量パーセントとした。
(実施例4の評価片)
 実施例4の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が中程度のパルプ繊維(パルプ繊維長:2.58mm、パルプ繊維重量:0.20mg/m)及びポリエチレンテレフタレート繊維(2.2dt×5mm)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維及びレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を63:30:7とした。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を12.5重量パーセントとした。
(実施例5の評価片)
 実施例5の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が中程度のパルプ繊維(パルプ繊維長:2.58mm、パルプ繊維重量:0.20mg/m)及びポリエチレンテレフタレート繊維(2.2dt×5mm)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維及びレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を63:30:7とした。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を7.5重量パーセントとした。
(実施例6の評価片)
 実施例6の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が中程度のパルプ繊維(パルプ繊維長:2.58mm、パルプ繊維重量:0.20mg/m)及びポリエチレンテレフタレート繊維(2.2dt×5mm)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維及びレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を63:30:7とした。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を15.0重量パーセントとした。
(実施例7の評価片)
 実施例7の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が相対的に太いパルプ繊維(パルプ繊維長:2.77mm、パルプ繊維重量:0.24mg/m)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維及びレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を63:30:7とした。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を12.5重量パーセントとした。
(比較例1の評価片)
 比較例1の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が相対的に細いパルプ繊維(パルプ繊維長:2.42mm、パルプ繊維重量:0.17mg/m)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用いた。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を10.0重量パーセントとした。
(比較例2の評価片)
 比較例2の評価片に関しては、内層部110に相当するエアレイド不織布シートとして、繊維径が相対的に細いパルプ繊維(パルプ繊維長:2.42mm、パルプ繊維重量:0.17mg/m)からなる不織布(目付:およそ60g/m)を用い、各表層部120に相当する不織布としてレーヨン繊維(1.7dt×29mm)を用いた。そして、これらパルプ繊維とレーヨン繊維のそれぞれの混合比率(重量パーセント)を93:7とした。また、実施例1と同様のバインダーの混合比率を12.5重量パーセントとした。
 なお、評価項目A(加重後回復率)、評価項目B(一括離水率)、及び評価項目C(分割離水率)の各評価項目の測定及び評価は、以下の方法により行なった。
(加重後回復率)
 加重後回復率の測定に際しては、小型測厚器(大栄科学精器製作所製、型式:CR-10A)を用い、ウェット状態の各評価片に対し、プレッサーフート(1cm(φ11.28mm))にて第1の圧力(1.96kPa(20gf/cm))及び第2の圧力(3.92kPa(40gf/cm))を作用させて厚みを測定した。第1の圧力作用時における厚みの測定値をDa、第2の圧力作用時における厚みの測定値をDb、また再び第1の圧力を作用させたときの厚みの測定値をDcとし、(Dc-Db)/Db×100で示される式によって加重後回復率(%)を算出した。
(一括離水率)
 一括離水率の測定に際しては、寸法が50×50mmのウェット状態(2mlの試験液が含浸)の各評価片に対し寸法が50×50mmのろ紙を重ね合わせた後、所定圧力(17.5kgf/cm)を作用させ、各評価片からろ紙へと離水した水分量を算出した。具体的には、ウェット状態の各評価片の重量Waとろ紙10枚の重量Wbを予め測定し、ウェット状態の各評価片の上にろ紙10枚(重量Wb)を重ね合わせる。そして、ろ紙の上から前記の所定圧力を15秒間作用させた後のろ紙10枚の重量Wcを測定する。このとき、(Wc-Wb)/Wa×100で示される式によって一括離水率(%)を算出した。
(分割離水率)
 分割離水率の測定に際しては、寸法が50×50mmのウェット状態(2mlの試験液が含浸)の各評価片に対し寸法が50×50mmのろ紙を重ね合わせた後、所定圧力(34.6kgf/cm)を3段階に分けて作用させ、それぞれの加圧後において各評価片からろ紙へと離水した水分量を算出した。具体的には、第1のステップでは、ウェット状態の各評価片の重量Wdとろ紙10枚の重量Weを予め測定し、ウェット状態の各評価片の上にろ紙10枚(重量We)を重ね合わせる。そして、当該ろ紙の上から前記の所定圧力を5秒間作用させた後の当該ろ紙10枚の重量Wfを測定する。このとき、(Wf-We)/Wd×100で示される式によって1回目の離水率(%)を算出した。
 また、第1のステップ引き続き、第2のステップでは、新たなろ紙10枚の重量Wgを測定するとともに、当該ろ紙10枚(重量Wg)を第1のステップで得られた各評価片の上に重ね合わせる。そして、当該ろ紙の上から前記の所定圧力を5秒間作用させた後の当該ろ紙10枚の重量Whを測定する。引き続き第3のステップでは、新たなろ紙10枚の重量Wiを測定するとともに、当該ろ紙10枚(重量Wi)を第2のステップで得られた各評価片の上に重ね合わせる。そして、当該ろ紙の上から前記の所定圧力を5秒間作用させた後の当該ろ紙10枚の重量Wjを測定する。このとき、(Wh-Wg)/Wd×100で示される式によって2回目の離水率(%)を算出した。
 また、第2のステップに引き続き、第3のステップでは、新たなろ紙10枚の重量Wgを測定するとともに、当該ろ紙10枚(重量Wg)を第1のステップで得られた各評価片の上に重ね合わせる。そして、当該ろ紙の上から前記の所定圧力を5秒間作用させた後の当該ろ紙10枚の重量Whを測定する。引き続き第3のステップでは、新たなろ紙10枚の重量Wiを測定するとともに、当該ろ紙10枚(重量Wi)を第2のステップで得られた各評価片の上に重ね合わせる。そして、当該ろ紙の上から前記の所定圧力を5秒間作用させた後の当該ろ紙10枚の重量Wjを測定する。このとき、(Wj-Wi)/Wd×100で示される式によって3回目の離水率(%)を算出した。
 上記実施例1~7及び比較例1及び2の各評価片の評価結果に関しては、図2が参照される。ここで図2には、本実施の形態の実施例1~7及び比較例1及び2の各評価片の評価項目A~Cに関する評価結果が記載されている。なお、本実施の形態では、パルプ繊維のパルプ繊維長として「長さ加重平均繊維長」を用い、パルプ繊維重量として単位長さ当たりの繊維重量(「繊維粗度」ともいう)を用いている。図2に示す評価結果に基づいた場合、以下のように評価される。
(評価項目Aに関する評価結果)
 評価項目Aについては、実施例1~7の各試験片の加重後回復率はいずれも7%以上であり、加重後回復率が7%を下回る比較例1及び2の各試験片に比べて加重後回復性能が優れていることが確認された。これにより、例えば化粧水を含んだ化粧パフを使用してパッティングを行なうような場合に、化粧水の十分な放出量を確保することができる。また、化粧水の放出性が良いため、化粧水を無駄にせず経済的である。
(評価項目Bに関する評価結果)
 また、評価項目Bについては、実施例1~7の各試験片の一括離水率はいずれも75%以上であり、一括離水率が75%を下回る比較例1及び2の各試験片に比べて一括での離水性能が優れていることが確認された。これにより、例えば化粧水を含む化粧パフを使用してパッティングを行なうような場合に、軽い力でパッティングを行なっても化粧水の十分な放出量を確保することができる。換言すれば、肌に負担をかけるような強い力でパッティングを行なう必要がない。
(評価項目Cに関する評価結果)
 また、評価項目Cについては、実施例1~7の各試験片の(1回目~2回目)の離水率はいずれも85%以上であり、また(1回目~3回目)の離水率はいずれも90%以上であり、(1回目~2回目)の離水率が85%を下回り、また(1回目~3回目)の離水率が90%を下回る比較例1及び2の各試験片に比べて、分割での離水性能が優れていることが確認された。これにより、例えば化粧水を含む化粧パフを使用して複数回にわけてパッティングを行なうような場合に、化粧水の放出量が確保された状態を継続することが可能となる。パッティングを複数回にわけて行い化粧水を重ねつけすることで、肌水分量を増やすのに効果的である。
 以上のように、実施例1~7の試験片に相当するアレイド不織布シートを使用することによって、化粧水を含んだ化粧パフを使用者が肌にパッティングする場合のパッティング力に応じて化粧水の放出量を適正化することによって、使い勝手の良い化粧パフを構築することが可能となる。
 具体的には、実施例1~7の各試験片に相当するエアレイド不織布シートはいずれも、単位長さ当たりの繊維重量が0.20mg/m以上とされたパルプ繊維を含んでおり、このようなパルプ繊維は、平均ポアサイズ(空隙部分の径)が100μm以上で骨格構造が強いため、ウェット時の加重後回復率、一括離水率及び分割離水率を高めることができ、これにより繊維と繊維との間の空間に保水している化粧水を徐々に表層部に吐き出すのに効果的である。また、実施例2~6の各試験片に相当するエアレイド不織布シートはいずれも、ポリエチレンテレフタレート繊維を10~50重量%の割合で含有しており、ウェット時の加重後回復率、一括離水率及び分割離水率を更に高めることができ、これにより繊維と繊維との間の空間に保水している化粧水を徐々に表層部に吐き出す効果を更に高めることができる。
 また、実施例1~7の試験片に相当するアレイド不織布シートは、各表層部120に相当する部位にレーヨン繊維を含むため、化粧パフ使用時の肌触りが滑らかになる。必要に応じては、両方の表層部120,120のうちのいずれか一方の表層部をレーヨン繊維によって構成することができる。
 なお、エアレイド不織布シートに含まれるバインダーの混合比率に関しては、当該混合比率を5~15重量パーセントに設定するのが好ましい。バインダーの混合比率が5重量パーセント以上であれば、ウェット時の加重後回復率の低減が防止できる。また、バインダーの混合比率が15重量パーセントを下回れば、素材の硬化がなく、化粧パフに適したものとなる。
 また、エアレイド不織布シートにおけるポリエチレンテレフタレート繊維の含有比率に関しては、当該含有比率を10~50重量%に設定するのが好ましい。ポリエチレンテレフタレート繊維は疎水性繊維であるが、このポリエチレンテレフタレート繊維の含有比率が50重量%以内であれば、吸水した化粧水の殆どを1回目のパッティングで即放出することがない上に、ポリエチレンテレフタレート繊維の量を徒に増大させず、コスト面で有利である。また、ポリエチレンテレフタレート繊維にかえて、或いは加えて、ポリエチレンテレフタレート繊維とは別の疎水性合成繊維を用いることもできる。この場合、当該別の疎水性合成繊維として、ポリエチレン繊維(PP)、ナイロン繊維などを用いることができる。
 上記構成の化粧パフ100においては、しっとり感を付与するために各表層部120に保湿剤を塗布するのが好ましい。ここで、図3及び図4を参照しつつ保湿剤が塗布された化粧パフ200の構成を説明する。化粧パフ200は、上記化粧パフ100の構成に従って構築可能である。図3には本実施の形態の化粧パフ200の平面図が示され、図4には図3中の化粧パフ200のA-A線に関する断面構造が示されている。
 図3に示すように、本発明の「化粧パフ」にかかる化粧パフ200は、各表層部220に保湿剤が塗布された保湿剤塗布領域221と、保湿剤塗布領域221以外の保湿剤非塗布領域222を備えている。図3中の左右方向を化粧パフ200の横方向とした場合、この化粧パフ200は、横方向に関し保湿剤塗布領域221と保湿剤非塗布領域と222が交互に配設された部位(断続的に配設された部位)を有する。具体的には、各保湿剤塗布領域221は、横方向の塗付幅がd1とされ縦方向の塗布幅がd2とされた長尺状の領域として規定され、この保湿剤塗布領域221が横方向に関しピッチ幅d3にて配設されている。一方、保湿剤非塗布領域222は、隣り合う保湿剤塗布領域221間の領域として規定される。このとき、図4に示すように、保湿剤塗布領域221は保湿剤が塗布されることで、そのシート厚みh1が保湿剤非塗布領域222のシート厚みh2よりも小さくなる。図3に示す保湿剤塗布領域221のこのような配設態様によって、いわゆる「ストライプ模様」、「縞模様」或いは「ボーダー模様」が形成される。ここでいう保湿剤塗布領域221及び保湿剤非塗布領域222がそれぞれ、本発明における「保湿剤塗布領域」及び「保湿剤非塗布領域」に相当する。
 なお、保湿剤塗布領域221に塗布される保湿剤として典型的には、グリセリンを用いることができる。この保湿剤は、保湿機能とともに柔軟性を有する機能を果たすものであり、柔軟剤とも称呼される。なお、グリセリン以外のその他の保湿剤として、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、流動パラフィン、スクアラン、ワセリン、オリーブ油、大豆油、サフラワー油、椿油、ホホバ油、アーモンド油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、ビタミンE、ジメチルシリコーン、シリコーン油、変成シリコーン、ソルビトール、ショ糖、グルコース、マルトース、マルチトース、ミツロウ、ヒアルロン酸、ブラセンターエキス、アロエエキス、カミツレエキス、モモノハエキス、コラーゲン、ヘチマエキス、ヒノキチール等のうちの少なくとも1つを用いることもできる。更に多価アルコールや界面活性剤などが助剤として加えられたものを用いることもできる。
 このような構成によれば、保湿剤塗布領域221においては、保湿剤の保湿作用によって化粧パフにしっとり感を付与して肌触り感向上を図ることが可能となる。一方、保湿剤非塗布領域222においては、図4に示されるように保湿剤が塗布されないことで見掛けのシート厚みが確保される(嵩高状態が維持される)ため、化粧パフの見栄えを向上させる(高級感を付与する)のに効果的である。従って、肌触り感の向上と見栄えの向上を両立させた化粧パフを実現することが可能となる。
 この目的においては、保湿剤塗布領域221及び保湿剤非塗布領域222を各表層部220の全体にわたって満遍なく配設するのが好ましい。そこで、図3に示すような化粧パフ200における保湿剤塗布領域221及び保湿剤非塗布領域222の配置態様にかえて、例えば図5に示すような配置態様を採用することもできる。ここで図5には別実施の形態の化粧パフ300の平面図が示されている。
 図5に示すように、本発明の「化粧パフ」にかかる化粧パフ300は、各表層部320に保湿剤が塗布された保湿剤塗布領域321と、保湿剤塗布領域321以外の保湿剤非塗布領域322を備えている。化粧パフ300は、上記した化粧パフ100の構成に従って構築可能である。図5中の左右方向を化粧パフ300の横方向とした場合、この化粧パフ300は、横方向及び縦方向の両方向に関し保湿剤塗布領域321と保湿剤非塗布領域と322が交互に配設された部位(断続的に配設された部位)を有する。具体的には、各保湿剤塗布領域221は、横方向の塗付幅がd4とされ縦方向の塗布幅がd5とされた方形(典型的には正方形)の領域として規定され、この保湿剤塗布領域321が横方向に関しピッチ幅d6にて、また縦方向に関しピッチ幅d7にて配設されている。一方、保湿剤非塗布領域322は、隣り合う保湿剤塗布領域321間の領域として規定される。このとき、これら保湿剤塗布領域221及び保湿剤非塗布領域222は、図4に示す場合と同様に、保湿剤塗布領域321のシート厚みが保湿剤非塗布領域322のシート厚みよりも小さくなる。図5に示す保湿剤塗布領域321のこのような配設態様によって、いわゆる「格子模様」或いは「市松模様」が形成される。ここでいう保湿剤塗布領域321及び保湿剤非塗布領域322がそれぞれ、本発明における「保湿剤塗布領域」及び「保湿剤非塗布領域」に相当する。
 なお、図3及び図5を参照しつつ前述したように、本実施の形態では、化粧パフの各表層部に保湿剤塗布領域及び保湿剤非塗布領域を配設するのが好ましいが、本発明者らは、更にこれら保湿剤塗布領域の形状、寸法、ピッチ等を明確化することによって、肌触り感の向上と見栄えの向上を高いレベルで両立できることを見出すことに成功した。
 具体的には、図3に示す保湿剤塗布領域221や図5に示す保湿剤塗布領域321に関し、その寸法及びピッチを種々変化させた場合の肌触り感及び見栄えを定量評価した。この定量評価に際しては、本発明に係る化粧パフの一例である、以下の実施例11~16及び比較例11~14の各評価片につき、特に評価項目D(ドライ厚み)、及び評価項目E(曲げ特性)について測定した。
(実施例11の評価片)
 実施例11の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図3に示す保湿剤塗布領域221が縦方向に長尺状に延在するように、塗布幅d1=2.0mm、ピッチ幅d3=5.0mmの条件で複数配設した。
(実施例12の評価片)
 実施例12の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図3に示す保湿剤塗布領域221が縦方向に長尺状に延在するように、塗布幅d1=2.0mm、ピッチ幅d3=2.0mmの条件で複数配設した。
(実施例13の評価片)
 実施例13の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図3に示す保湿剤塗布領域221が縦方向に長尺状に延在するように、塗布幅d1=1.0mm、ピッチ幅d3=5.0mmの条件で複数配設した。
(実施例14の評価片)
 実施例14の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図3に示す保湿剤塗布領域221が縦方向に長尺状に延在するように、塗布幅d1=1.0mm、ピッチ幅d3=2.0mmの条件で複数配設した。
(実施例15の評価片)
 実施例15の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図5に示す保湿剤塗布領域321が塗布幅d4=d5=2.0mm、横ピッチ幅d6=4.0mm、縦ピッチ幅d7=6.0mmの条件で複数配設した。
(実施例16の評価片)
 実施例16の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図3に示す保湿剤塗布領域221が横方向に長尺状に延在するように、塗布幅d1=2.0mm、ピッチ幅d3=5.0mmの条件で複数配設した。
(比較例11の評価片)
 比較例11の評価片に関しては、実施例1の評価片を保湿剤を全く塗布しない状態で用い、他の評価片に対する評価基準(ブランク)とした。
(比較例12の評価片)
 比較例12の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面の全体にわたって保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を塗布した。
(比較例13の評価片)
 比較例13の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図3に示す保湿剤塗布領域221が縦方向に長尺状に延在するように、塗布幅d1=2.0mm、ピッチ幅d3=1.0mmの条件で複数配設した。
(比較例14の評価片)
 比較例14の評価片に関しては、実施例1の評価片をベースとし、この評価片の両面に保湿剤(グリセリン:水=70重量%:30重量%)を20重量%の割合で塗布した。そして、図5に示す保湿剤塗布領域321が塗布幅d4=d5=2.0mm、横ピッチ幅d6=3.0mm、縦ピッチ幅d7=3.0mmの条件で複数配設した。
 なお、評価項目D(ドライ厚み)に関しては、小型測厚器(大栄科学精器製作所製、型式:CR-10A)を用い、各試験片のドライ状態における厚み(図4中のシート厚みh2に相当する厚み)を測定することによって評価した。評価項目E(曲げ特性)に関しては、曲げ特性測定装置(カトーテック株式会社製、型式:KES-FB2 AUTO-A)を用い、曲げ特性のB値(gf・cm/cm)を導出することによって評価した。
 上記実施例11~16及び比較例11~14の各評価片の評価結果に関しては、図6が参照される。ここで図6には、本実施の形態の実施例11~16及び比較例11~14の各評価片の評価項目D及びEに関する評価結果が記載されている。図6に示す評価結果に基づいた場合、以下のように評価される。
(評価項目Dに関する評価結果)
 評価項目Dについては、実施例11~16の各試験片のドライ厚みはいずれも1.2mm以上であり、ドライ厚みが比較例11の初期厚み(1.322mm)を大幅に下回る比較例12~14の各試験片に比べて嵩高状態が確保されることが確認された。これにより、化粧パフの見栄えを向上させる(見た目の高級感を付与する)ことが可能となる。
(評価項目Eに関する評価結果)
 評価項目Eについては、実施例11~16及び比較例12~14のいずれも、比較例11の曲げ特性のB値(0.2300gf・cm/cm)を大幅に下回ることから、保湿剤の塗布によって肌触りが向上したことが確認された。
 上記評価項目D及びEに関する評価結果に基づいた場合、実施例11~16の各試験片に相当する素材によって化粧パフを構成することで、肌触り感の向上と見栄えの向上を高いレベルで両立できることが定量的に確認された。
 なお、比較例12~14の各試験片は、実施例11~16の各試験片に比してピッチ幅が相対的に狭いことから、保湿剤の塗布直後においては隣接する保湿剤塗布領域のピッチ幅が維持されるものの、時間経過に伴って拡散した保湿剤が当該ピッチ幅を狭くして全面塗布状態に近いものとなり、結果としてドライ厚みが抑えられることが想定される。従って、保湿剤塗布領域の初期のピッチ幅を使用者の製品使用時においても維持することが可能であれば、当該ピッチ幅や保湿剤の塗布幅は、実施例11~16の条件に限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定することが可能である。
本実施の形態の化粧パフ100の外観をあらわす斜視図である。 本実施の形態の実施例1~7及び比較例1及び2の各評価片の評価項目A~Cに関する評価結果を示す図である。 本実施の形態の化粧パフ200の平面図である。 図3中の化粧パフ200のA-A線に関する断面構造を示す図である。 別実施の形態の化粧パフ300の平面図である。 本実施の形態の実施例11~16及び比較例11~14の各評価片の評価項目D及びEに関する評価結果を示す図である。
 100,200,300…化粧パフ
 110…内層部
 120,220,320…表層部
 221,321…保湿剤塗布領域
 222,322…保湿剤非塗布領域

Claims (6)

  1.  エアレイド不織布シートからなる化粧パフであって、
     前記エアレイド不織布シートは、パルプ繊維及び疎水性合成繊維を含む構成であることを特徴とする化粧パフ。
  2.  請求項1に記載の化粧パフであって、
     前記エアレイド不織布シートは、前記疎水性合成繊維を10~50重量%の割合で含有する構成であることを特徴とする化粧パフ。
  3.  請求項1または2に記載の化粧パフであって、
     前記エアレイド不織布シートは、前記パルプ繊維の単位長さ当たりの繊維重量が0.20mg/m以上とされた構成であることを特徴とする化粧パフ。
  4.  エアレイド不織布シートからなる化粧パフであって、
     前記エアレイド不織布シートは、単位長さ当たりの繊維重量が0.20mg/m以上とされたパルプ繊維を含む構成であることを特徴とする化粧パフ。
  5.  請求項1~4のうちのいずれか一項に記載の化粧パフであって、
     前記エアレイド不織布シートは、少なくとも一方の表層部がレーヨン繊維からなる構成であることを特徴とする化粧パフ。
  6.  請求項1~5のうちのいずれか一項に記載の化粧パフであって、
     前記エアレイド不織布シートは、少なくとも一方の表層部に保湿剤が塗布された保湿剤塗布領域と前記保湿剤塗布領域以外の保湿剤非塗布領域を備えるとともに、当該表層部において前記エアレイド不織布シートの縦方向及び横方向の少なくとも一方の方向に関し、前記保湿剤塗布領域と前記保湿剤非塗布領域とが交互に配設された部位を有する構成であることを特徴とする化粧パフ。
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