JP2005538077A - 塗薬用具および蝋質相を備えた乾燥性製品 - Google Patents

塗薬用具および蝋質相を備えた乾燥性製品 Download PDF

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Abstract

本発明は、洗浄および他の用途のための製品に関するものである。この製品は、蝋質相が塗布されたパフ、パッド、スポンジ、コットンボール、綿棒、ブラシ、グローブ、ミット、バー等の塗薬用具を備える。本発明はさらに、このような製品の製造および使用に関する。

Description

発明の分野
本発明は、洗浄および他の用途のための製品に関するものである。この製品は、蝋質相が塗布されたパフ、パッド、スポンジ、コットンボール(cotton ball)、綿棒、ブラシ、グローブ、ミット、バー等の塗薬用具を備える。本発明はさらに、このような製品の製造および使用に関する。
発明の背景
一定の表面に日用品を到達させるための複数の塗薬用具が開発されてきた。このような塗薬用具は見栄えだけでなく材料の選択においても種々の性質を持ち、例えば弾力があるまたは弾力がない、再利用可能または使い捨て可能である等の塗薬用具である。このような塗薬用具は、クリーム状、ペースト状、ゲル状、液体状、粉末状等の形態の成分を一定の表面に塗布するために使われてきた。特に、このような塗薬用具は、化粧品、皮膚用製剤等のような局所用製剤を皮膚に塗布するのに用いられてきた。塗薬用具は、個別の製品供給と共に用いれられたり、あるいは製品の測定された量で染み込まされたり覆われたりして、使用されてきた。
塗薬用具のある特定の種類は、大人から幼児までに種々の用途で使われる重要な製品カテゴリーとなったワイプ(wipe)である。例えば、顔または体の洗浄用ワイプ、皮膚処理用ワイプおよび皮膚調整用ワイプがある。いわゆるウエットワイプが、これらの用途に特に適した製品として成功してきた。
ワイプの研究分野における開発は、ワイプの材料および塗布されるローションだけでなく、ワイプ自身にも焦点が当たっていた。ワイプの基礎的な洗浄能力に加えてスキンケアの利益を提供するローションが開発されてきた。
しかしながら、これらのアプローチにはまだ改善の余地がある。第1に、使用中にローションのうち少量のみがワイプから放たれる。したがって、大量の比較的高価なローションが皮膚に届かないので消費者に利益を与えられず、またこの製品は使用後は捨てられるので無駄になる。このことはまた、高価でより効果的な成分の使用を妨げる。第2に、洗浄に効果的な成分はたいてい有効なスキンケア剤と適合しないので、処方の観点から、ある単独のローション中で洗浄の成果を最適化することとスキンケアの効能を上げることとに明らかな矛盾がある。
洗浄において重要な他の要素は、多数の汚れは水適合性で、そのため水ベースの製剤によってより容易に取り除かれ、これに対して他の汚れは脂適合性で、そのため脂ベースまたは油ベースの製剤によって十分に取り除かれるという事実である。したがって、汚れを完全で効果的に取り除くには、ワイプの中または上に、油ベースの組成物のみでなく水ベースの組成物が存在する必要がある。
このことは、特に個人の洗浄用の製品、特に赤ん坊および幼児に使用される製品の中に必要とされる。不十分な洗浄は、個人的な不快だけでなく、おむつかぶれや他の感染による関連現象を生じさせる。おむつかぶれを防ぐ最も効果的な方法は、皮膚を完全に洗浄し、原因となるとされてきた微生物を取り除くことである。これら微生物が生じる原因は、しばしば赤ん坊がおむつを装着している間に赤ん坊の皮膚に残った糞便の堆積物である。このような糞便の堆積物は水溶性および油溶性の物質からなるので、糞便の堆積物をおむつの領域から完全に取り除くためには、水ベースおよび油ベースの洗浄剤が必要である。
US−4,987,632号には、水分バリアがシートの表面を覆う汚れた表面の洗浄に使用される、実質的に触覚乾燥(dry-to-the-touch)のふき取り物が開示される。また、WO 99/13861号およびUS−6,153,208号には、その基質が多数の層を含む、実質的に乾燥した個人用洗浄物が開示される。US−6,280,757号は、ある大きさと頻度の開口部を持つ一定の基質を備えた、乾燥した洗浄物に関するものである。
本発明は、多孔性または吸収性のシート以外の、表面、また特に蝋質相が塗布された皮膚に成分を渡すための塗薬用具を含む製品に関するものである。ここで、蝋質相は、ジアルキル(レン)エーテル類、ジアルキル(レン)炭酸塩類、ジカルボキシル酸類、またはヒドロキシ脂肪族アルコールまたはそれらの混合物から選択される少なくとも1の蝋質成分を含む組成物である。
特定の好ましい実施の形態として、蝋質相は、
(a)ジアルキル(レン)エーテル類、ジアルキル(レン)炭酸塩類、ジカルボキシル酸類、またはヒドロキシ脂肪族アルコール類、またはこれらの混合物から選択される少なくとも1の油質または蝋質の成分
(b)活性成分
を含む蝋質成分である。
あるいは、本発明は、多孔性または吸収性のシート以外の、蝋質相が塗布された塗薬用具を含み、乾燥性、または本質的に乾燥性である製品に関するものである。乾燥性とは、水分含有量が低い、例えば1%より低い状況に言及し、また本質的に乾燥性とは、製品が限られた量の水、例えば10%より少ない、好ましくは8%より少ない、より好ましくは5%より少ない、さらに好ましくは2%より少ない量を含むことを意味する。このパラグラフでのパーセント値は、すべて製品の全重量に関するものである。
好ましくは、蝋質相は、塗薬用具の1面またはいくつかの面の表面または一部表面に存在する。
蝋質相は好ましくは低水分含有量を有し、特に10%より低い。蝋質相は好ましくは1または複数の活性成分を含む。
特に、上記塗薬用具は、表面、特に使用者の皮膚に成分を渡すことができる任意の三次元基質である。このような基質には、例えばパフ、パッド、スポンジ、バー、ブラシ、コットンボール、ミットまたは綿棒がある。
塗薬用具は、蝋質相を保持および/または吸収できる構造の種々の材料から生成されてよい。したがって、塗薬用具を生成する材料は、本質的に多孔性または吸収性でよい。この材料は、特にポリマー性で、天然由来でも天然由来でなくてもよい。
さらなる特徴として、本明細書で述べるような製品の製造方法が提供される。この方法は、塗薬用具に蝋質相を塗布することを含む。
さらなる特徴として、本明細書で述べるような製品の用途は、洗浄用具、特に個々のケアの用途として提供される。
他の特徴として、本発明は、本明細書で述べるような製品の、活性基質の塗薬用具としての用途に関するものである。
さらなる他の特徴として、本発明は、本明細書で述べるような製品の、活性基質の洗浄用具と塗薬用具の組み合わせとしての用途を提供する。
本発明に基づく製品における塗薬用具は、弾力性でも非弾力性でもよい。この塗薬用具は適切なハンドルとして用いられてもよいし、適切なハンドルを保持してもよい。この塗薬用具は、皮膚などの平らな表面に塗布するのに適した任意の三次元形状を有してもよい。塗薬用具は、それぞれに異なる大きさでもよいし種々の形状を有してもよい。例えば、平坦でも平坦でなくてもよいし、幾何学的な形状でもそうでなくてもよいし、円柱形、楕円形、球形などの円形状、また立方体、棒形状を含む正方形、長方形などの角形状、また曲線的な端部を持つもの、またはこれらの形状の組み合わせがある。塗薬用具の1または複数の外表面は、異なる特徴を持つ異なる材料から作られてもよい。例えば、ある面は滑らかであるのに対して、別の面はざらざらしてもよい。後者の面は研磨剤でもよく、こすりつけたり洗い落としたりするのに使用してもよい。塗薬用具は、硬質でも、柔軟性でも半柔軟性でも、弾力性でも非弾力性でも、圧搾可能でも可能でなくてもよい。
ある種の実施の形態は、パフ、パッド、ブラシ、グローブ、ミット、綿棒またはコットンボールである。
他の種の実施の形態はスポンジである。スポンジは、スポンジそれ自体で発泡体およびフェルトを含み、合成および/または天然の材料からなる。
さらに他の種の実施の形態はバーである。
都合よく使用するために、塗薬用具は適切なハンドルを備えてもよい。このような塗薬用具の実施の形態は、好ましくは弾力性のパッド、パフ、またはスポンジの部位と、つまみ部位とを持つ。このような塗薬用具のある種には、概してT型形状を持つものがある。このような塗薬用具には、例えば小型の直立したハンドル材を持つ弾力性の円板がある。
塗薬用具は、蝋質相を保持、吸着または吸収できる材料から作られてよい。好ましくは、塗薬用具の材料は、多孔性、または自然状態で吸収性の構造をとる。後者は、塗薬用具の材料の化学的な構造または物理的な配置、またはその両方によるものであってよい。特定の物理的な配置には、例えば多孔性構造、あるいは多泡性または微多泡性構造がある。
塗薬用具は、1種類の材料から作られてもよいし、塗薬用具に沿って異なる形態に配列されうる異なる材料から作られてもよい。異なる大きさまたは等しい大きさの1または複数の材料の小部分が、それと同一または異なる材料で作られる基盤に包含されてもよい。あるいは、塗薬用具は層の積み重ねや同心の層などのように多層化されてもよいし、材料が取り得るある種の形態であってもよい。塗薬用具の一部は、異なる材料から作られても作られなくてもよく、接着される、縫い合わされる、留め金でとじられる、あるいは当分野で知られる他の方法を用いて結合されてもよい。
ある種の実施の形態として、塗薬用具は、部分的あるいは全体的に層状の材料によって包まれたコアを備えてもよい。包む材料は、コアに使われる材料と同一でも異なってもよい。
塗薬用具を生成する材料は、特にポリマーであり、天然由来でも天然由来でなくてもよい。交差結合した、またはしていない1または複数のポリマー材料があってもよい。任意に、結合剤、添加剤、染料等の他の非ポリマー材料がさらに存在してもよい。
この材料は幾分不活性でよく、または分解可能でもよく、特に生物分解性でもよい。材料はまた水で流すことができてもよい。ここで使用されるように、「水で流すことができる(flushable)」とは、材料が、2回のトイレ洗浄によって配水管を少なくとも3メートル通り抜けることを意味する。
塗薬用具を構成するポリマー材料には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、PET、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等の非天然のポリマーと、セルロース、木材パルプ等の天然または天然由来のポリマー、およびこれら合成および天然の繊維または材料の混合物がある。
塗薬用具がパフの形態である場合、塗薬用具は海綿状または樹脂泡状の材料からなってよく、任意に適切な単層または多層の材料に包まれてよい。これらの材料は閉じた構造、または開口部のある構造の、層状材料または被膜状材料から作られてもよい。他の実施の形態として、パフはそのコアに共に結合または接着されうる材料の1または複数の層から作られる。
塗薬用具はバーの形態である場合、塗薬用具は固体状態の蝋質相材料から、また任意に他の成分との混合物としての蝋質相材料から構成されてもよい。このような実施の形態は好ましくは、他の相がコア内の蓄積物としてバーの内部に保持される間、水相または蝋の分散を保持する、適切に層状化された包み材(wrapping material)に包まれてもよい。
バーは、特定の成分を保持できる小さい空洞を持つように開口を生成されてもよい。
バーの形態の塗薬用具は、例えば体の熱、または他の任意の外的要因によって使用時にバーがゆっくり分解または溶解するように設計されてもよい。特に、バーは使用中に、例えば体の熱によって分解または溶解する固体の蝋質相材料から構成されてもよい。
層状の材料が用いられる場合、これらの材料がそれ自身で単層でも多層でもよく、織状でも不織状でもよい。これらは1またはいくつかの材料から生成されてもよい。特に、好ましい層状の材料は、繊維性または単繊維性の網構造を持つ非織状材料から生成される。この繊維または単繊維は、ランダムに、またはある程度の方向性を持って散布される。前者は空気設置処理(air-laying processes)または特定の湿気設置処理(wet-laying processes)によって得られ、後者は他の湿気設置処理またはカーディング処理(carding processes)によって得られる。繊維または単繊維は、例えば木材パルプ、ウールコットン、リネン等の天然物でも、例えばポリビニル類、ポリエステル類、ポリオレフィン類、ポリアミド類等の合成物でもよい。
ある種の不織材には紙ベースのものがあり、これはほとんど独占的にセルロースベースの繊維から作られる。不織材の織物に高い湿潤強度または硬度が望まれる場合、結合材料が加えられてもよい。柔軟度は、添加剤を加えることで増大されてよい。他の種の不織材において、織物は、主に、例えば綿、ウール、リネン等をベースにしたステープルファイバから作られる。
本発明の塗薬用具に用いられる不織材は、たいていセルロース繊維、またはポリエステルまたはポリプロピレンなどの合成繊維、またはそれらの混合物から生成されてもよい。いわゆるスパンレース(spunlace)技術または水巻き込み(hydro-entanglement)技術を用いることによって、結合材料を含まない、強度を増大させた繊維を取得してもよい。
ある種の不織材料は、パルプとステープルファイバの混合物から生成され、特に上述したような結合材料と共に利用され、あるいは結合材料なしで用いられる。後者の例では、不織材は好ましくは水巻き込み処理によって生成される。
蝋質相
本発明に基づく製品において、塗薬用具の材料は蝋質相に接触される。ある実施の形態として、塗薬用具はポリマー相でもよい第2の相に接触される。
また、多数の蝋質相を塗布する可能性も含まれる。
本発明の製品は、乾燥性、または本質的に乾燥性である。乾燥性とは、水分含有量が非常に低い、すなわち1%より低い状況に言及する。本明細書で用いられるように、本質的に乾燥性とは、限られた量、例えば製品の全重量に対して10%より少ない、好ましくは8%より少ない、より好ましくは5%より少ない、さらに好ましくは2%より少ない量の水を含む製品を意味する。より一般には、製造後に水または水性ベースのローションが塗薬用具に加えられないことを意味する。本明細書で用いられるように、%は、塗薬用具の内部または上部に含まれるすべての材料を含む塗薬用具の全重量に対するw/wである。
蝋質相は、塗薬用具全体に、すなわち連続的に塗布されてもよいし、塗薬用具の部分的に、すなわち不連続的に塗布されてもよい。蝋質相は塗薬用具の表面に、または内部に塗布されてもよい。表面に塗布される場合、蝋質相は塗薬用具の1面または2またはそれ以上の面に存在してもよい。
蝋質相が不連続的に塗布される場合、それらの相は一定の領域、特に塗薬用具の1または複数の領域に塗布される。この例では、1または複数の相は、1または複数の形態または形状として存在してもよい。例えば、小点または斑点、線または縞として、また正方形、長方形、円形等の幾何学図形として、また文字、テキスト、ロゴ、数字等の記号として、または意匠記号として、または他の任意の形状として、またはこれらの組み合わせとして存在してもよい。これらの形態または形状は、塗薬用具の全体に存在してもよいし、1または複数の領域、例えばある隅にまとまって存在してもよい。
ある実施の形態として、蝋質相は塗薬用具の1またはいくつかの面に、縞、小点、または塗薬用具の表面全体または表面の一部のみを覆うような他の形状で塗布されてもよい。
塗薬用具の異なる部位は、異なる蝋質相を含んでもよい。例えば、塗薬用具はある面にはある蝋質相を含み、他の面には他の蝋質相を含んでもよい。
あるいは、塗薬用具は、異なる蝋質相で処理された互いに結合する2またはそれ以上の部位から構成されてもよい。これにより、例えばある部位が洗浄能力を持ち、他の部位がケア能力を持つ塗薬用具を得ることができる。
塗薬用具がパフ、パッドまたはスポンジの形態である場合、塗薬用具は好ましくは蝋質相で覆われてもよい。あるいは、パフは、塗薬用具の内側部分に置かれる蝋質相を有してもよい。内側部分に置かれる場合、蝋質相は均一に分配されてもよい。これは、蝋質相は内部全体におおよそ等しい量で分配されることを意味する。あるいは不均一に分配されてもよい。
塗薬用具がバーまたはスポンジの形態である場合、塗薬用具は蝋質相がそれに塗布されてもよいシート状の材料に包まれてよい。さらに、バーまたはスポンジの材料は、それ自身で同一または異なる蝋質相を含んでもよい。蝋質相は外面では好ましくは固体であり、それに対して内部では固体でも半固体でも液体でもよい。塗薬用具の内部位に蝋質相が堆積されてもよいし、あるいは塗薬用具が、液体形状でその後固体化してもよい蝋質相の材料で充満されてもよい。
塗薬用具がパフの形態の場合、蝋質相は粉末形状で塗布されてもよい。
塗薬用具がバーの形態の場合、塗薬用具は複数の空洞を持つように開口されてもよい。
塗薬用具がスポンジの形態の場合、塗薬用具は、例えば生物分解性の材料など、分解可能な材料で作られてもよい。例えば、分解可能なセルロース、すなわちこのセルロースが製造工程の間はまだ液体状態であるときに蝋質相と混合されることができる分解可能なセルロースから生成されてもよい。
塗薬用具に塗布された蝋質相は、水相で不溶性または本質的に不溶性であるもの、またはそのようなものとして調製される。しかしいくつかの実施の形態では、蝋質相は水相に限られた範囲まで混合可能または溶解可能である。
蝋質は、たいてい固体であるが、半固体でもよい。半固体状態は、蝋質相が、例えば溶解過程にあるときなど、固体状態と液体状態の間の遷移状態にあるときに生じるが、蝋質相を生成する材料の粘度の増大に起因してもよい。
半固体状態は特に、鋭い融点を持たない材料、すなわち溶解範囲を有する材料と共に生じる。また、例えばガラス様状態として生じるポリマー中など、ガラス様材料中に存在する。
特に、蝋質相は室温より高い融点または融点範囲を有する。特に25℃より高く、例えば25℃乃至100℃、さらに30℃乃至75℃、さらに30℃乃至45℃、好ましくは32℃乃至40℃の範囲である。より好ましくは、溶融温度または溶融範囲は人間の体温よりも高い。最も好ましくは、溶融温度または溶融範囲は、およそまたはちょうど人間の体温と等しい。
本発明のいくつかの実施の形態として、蝋質相は比較的高い融点または溶融範囲を持ってもよい。融点または溶融範囲は、例えば体温より高くてよく、例えば40℃より高い、または45℃より高い。このような塗薬用具の適用にあたり、塗薬用具上に配置された蝋質相と水または水性の相との間により強力な相互作用が求められてよく、あるいは相互作用の促進のためにより高温が適用されてもよい。後者の場合、消費者は、例えば製品をまず湯に触れされ、その後、蝋質相とのより強力な相互作用を促進する製剤を含む水相を製品に塗布、または接触させてよい。
本明細書で使用されるように、「溶融範囲」という用語は、基質または組成物がその固体粘度を失う温度から、完全に液体になるまでの温度である。溶融範囲が、定義された温度範囲と重なり合うときはその定義された温度範囲内にあると判断される。または溶融範囲が上記温度よりも高いときは特定された温度よりも高いと判断されるべきである。
本明細書で使用されるように、「室温」とは、約20℃乃至約25℃の範囲の温度を意味する。
蝋質相は、消費者によって塗薬用具に塗布された後、または貯蓄中に塗薬用具に塗布されているとき、あるいは使用されるとすぐに、他の状態に変化できる。蝋質相は、液体として塗薬用具に塗布されて、その後半固体または固体になってもよい。あるいは、蝋質相は消費者に使用されている間に半固体になってもよい。この状態変化は、温度または圧力などの物理的要因に引き起こされてもよいし、またポリマー化反応または光化学反応の原因となる特定成分などの化学的要因によって引き起こされてもよい。
ある実施の形態として、蝋質相は、塗薬用具に塗布される間に混合される2つの別個の相として塗布されてもよい。このとき塗薬用具上では、それぞれの相の中のある成分が混合して、例えばポリマー化反応におけるような相互反応が始まり、これにより蝋質相の状態が液体から半固体または固体に変化する。
特に好ましくは、室温で固体であって、(ペトロテスター(Petrotester)PNR10、ミクロコナス(Microkonus)で5秒間、20℃で測定した場合に)0.2mm乃至4mmの浸透値(penetration value)を持つ蝋質相の組成物である。
蝋質相の水分含有量は低く、特に約10%より低く、好ましくは6%より低く、より好ましくは3%より低い。パーセント値は蝋質相の全重量に対してw/wである。特定の実施の形態として、蝋質相は水分を含まず、それゆえ水または任意の水性相によって分解されない。本明細書使用されるように、「水分を含まない」とは、その相はいかなる水分も加えられない低水分含有量の材料から構成されるという意味である。
特定の実施の形態として、多数の蝋質相、すなわち異なる組成物からなる蝋質相が、塗薬用具に塗布されてもよい。例えば、ある種の蝋質相が塗薬用具のある面に塗布され、他の種の蝋質相が塗薬用具の他の面に塗布される。これらの蝋質相のそれぞれが1または複数の後述する成分を含んでもよいし含まなくてもよい。例えば、活性成分、染料、乳化剤および後述する他の成分から選択される1または複数の成分である。種々の染料を含む場合、例えば各蝋質相が異なる色を持つような多色模様を有してもよいし、色付けされていなくてもよい。
異なる蝋質相は、塗薬用具の各面に異なるように塗布されてもよい。例えば、ある面は蝋質相で完全に覆われ、他の面には蝋質相が例えば縞のような一定の模様で塗布されてもよい。
本発明による製品の蝋質相は、ジアルキル(レン)エーテル類または−炭酸塩類、ジカルボキシル酸類、またはヒドロキシ脂肪族アルコール類を含む。
本発明の特定の特徴として、本明細書で特定されるように、蝋質相がジアルキル(レン)エーテル類または−炭酸塩類、ジカルボキシル酸類、またはヒドロキシ脂肪族アルコール類およびこれらの混合物から本質的に構成される製品が提供される。ジアルキル(レン)エーテル類または−炭酸塩類、ジカルボキシル酸類、またはヒドロキシ脂肪族アルコール類は、種々の量、例えば上述または後述される量で存在してもよい。
蝋質相の組成物中のジアルキル(レン)エーテル類または−炭酸塩類、ジカルボキシル酸類、またはヒドロキシ脂肪族アルコール類およびこれらの混合物によって、蝋質相の特性、特にその感覚的な特性を最適化できる。すなわち、製品が塗布された後の皮膚のみでなく製品は、優れたスキンケア効力を持つにもかかわらず、脂っぽくなくかつ乾燥しない皮膚感触を有する。
ジアルキル(レン)エーテル類
ジアルキル(レン)エーテル類は、対称でも非対称でも、直鎖状ででも分枝鎖状でも、飽和性でも不飽和性でもよい。好ましくは蝋質で飽和性のC16−C30ジアルキルエーテル類、特にC16−C24ジアルキルエーテル類である。より好ましくは、C16−C20ジアルキルエーテル類で、特に好ましくはジステアリルエーテル類およびジベヘニルエーテル類である。より鎖長の小さいジアルキルエーテル類もまた使用されてよく、例えば、ジ−n−オクチルエーテル、ジ−(2−エチルヘキシル)−エーテル、ラウリルメチルエーテルまたはオクチルブチルエーテル、ジドデシルエーテルがある。後者の成分を使用するときは、蝋質相の完全状態の組成物は、好ましくは本明細書で特定するような好ましい融点を持つ固体、または半固体である。
これらのエーテル類は、当分野で知られる手順に基づいて酸触媒の存在下で適切な脂肪族アルコール類から得ることができる。典型的な例は、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パーモレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、オレイルアルコール、トウゴマアルコール、油ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エラシルアルコール、ブラシジルアルコール、ガーベットアルコール類、および例えば脂肪または油から抽出されるメチルエステル類の技術上の混合物の高圧水素化により得られるこれらの混合物である。
特に好ましくは、25℃で固体のジアルキル(レン)エーテル類である。
ジアルキル(レン)炭酸塩類
ジアルキル(レン)炭酸塩類は、対称でも非対称でも、直鎖状でも分枝鎖状でも、飽和性でも不飽和性でもよい。好ましいジアルキル(レン)炭酸塩類は蝋質で、直鎖状または分枝鎖状で、飽和性または不飽和性のC14−C30ジアルキル(レン)炭酸塩類である。より好ましくは、C16−C24ジアルキル炭酸塩類で、特に飽和性直鎖状C16−C22ジアルキル炭酸塩類である。特に好ましくはジステアリル炭酸塩類である。また、液体のジアルキル(レン)炭酸塩類、例えば、ジヘキシル−、ジオクチル−、ジ−(2−エチルヘキシル)−またはジオレイル−炭酸塩類を使用してもよい。後者の成分を使用するときは、完全状態の組成物は、好ましくは本明細書で特定するような好ましい融点を持つ固体、または半固体である。
これらのジアルキル(レン)炭酸塩類は、ジメチル−またはジエチル炭酸塩類を対応するヒドロキシ化合物と共に当分野で知られる手順に基づいて再エステル化することにより得られる。ジアルキル(レン)炭酸塩類の典型的な例は、ジメチル−またはジエチル炭酸塩類を、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パーモレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、オレイルアルコール、トウゴマアルコール、油ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エラシルアルコール、ブラシジルアルコール、ガーベットアルコール、適切な油、脂肪または油部分、脂肪部分から抽出されるメチルエステル類の水素化によって得られるこれらの技術上の混合物と共に再エステル化した製品である。
特に好ましくは、25℃で固体のジアルキル(レン)炭酸塩類である。
ジカルボキシル酸類
使用されうるジカルボキシル酸は、例えば、C9−C34ジカルボン酸である。特に重要なのは、25℃で固体のジカルボキシル酸類である。
ヒドロキシ脂肪族アルコール類
上記好ましい、または特に好ましい蝋質の組成物中に使用されるヒドロキシ脂肪族アルコール類は、飽和性でも不飽和性でも、直鎖状でも分枝鎖状でもよい。好ましくはC12−C30ヒドロキシ脂肪族アルコール類で、ヒドロキシ置換基の位置は合成経路と使用される開始剤によって決まる。例えば、1,10−デカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、12−ヒドロキシステアリルアルコールまたはヒドロキシ−ガーベットアルコール類が含まれる。好ましくは25℃で固体のヒドロキシ脂肪族アルコール類であるが、また液体類縁物質を用いてもよい。後者の成分を使用するときは、完全状態の組成物は、好ましくは本明細書で特定するような好ましい融点を持つ固体、または半固体である。特に好ましくは、12−ヒドロキシステアリルアルコールである。
1または複数のジアルキルエーテル類、ジアルキル炭酸塩類、ジカルボン酸類およびヒドロキシアルコール類は、蝋質相の全重量に対して、蝋質相中に1%乃至30%(W/W)、好ましくは1%乃至20%(W/W)、より好ましくは1%乃至10%(W/W)の範囲で存在してもよい。
さらなる蝋類
蝋質相は、さらなる蝋類を含んでもよい。本明細書で使用されるように、「蝋」という用語は、蝋状の粘度を持ち、上述した室温、特に25℃より高い融点または溶融範囲を持つ油溶性材料を意味する。蝋類は、固体から半固体(クリーム状)の粘度を持つ材料であり、結晶体でも非結晶体でもよく、それらの融点よりも少し高い、比較的低い粘度を有する。蝋類は、1または複数の合成または天然の成分からなり、蝋状の粘度を持つ任意の油溶性材料およびその混合物から原則として構成されてよい、または含んでもよい。
使用されうる蝋類は、合成または天然の蝋類でよく、また蝋状の粘度を持つ他の油溶性材料でもよい。蝋類はまた、天然由来または合成由来の油または脂肪等の材料、および蝋状成分、例えば高アルカノール類(特に脂肪族アルコール類)、高アルカンジオール類(特にヒドロキシ脂肪族アルコール類)、カルボキシル酸類(特に脂肪酸類)、ジアルキル(レン)エーテル類、ジアルキル(レン)炭酸塩類、ジカルボキシル酸類等の成分を含んでもよい。
天然の蝋類は、純セリン、シアバター、ココアバター、ジャパン蝋、エスパルトグラス蝋(esparto gras wax)、コルク蝋、ガールマ蝋(Guaruma wax)、ライスシュート蝋(rice shoot wax)、オーリカリー蝋(Ouricury wax)、モンタン蝋、ヒマワリ蝋、セレシン蝋、サトウキビ蝋、カルナバ蝋(carnauba wax)、キャンデリア蝋、ラノリン、またオレンジ蝋、レモン蝋、グレープフルーツ蝋、ヤマモモ蝋などの果実抽出蝋等の植物由来の蝋類、また、例えば蜜蝋、羊毛蝋、スペルマテシ脂肪(spermateci fat)およびクマ脂肪(bear fat)、シェラック蝋等の動物由来の蝋類を含む。天然の蝋類はさらにセレシン蝋、地蝋のような鉱蝋類を含む。合成の蝋類は、例えばパラフィン、ワセリン、石油、マイクロ蝋などの石油ベースの蝋類を含む。さらに合成の蝋類は、例えばポリエチレン蝋などのポリアルキレンおよびポリエチレングリコール蝋、例えば「ハロワックス」などの塩素化ナフタレンベースの蝋、合成の炭化水素蝋類等、およびこれらの混合物を含む。さらに、蝋類は化学的に修飾された蝋類でもよい。特に、例えばモンタンエステル蝋類、サソル蝋類および水素化されたホホバ蝋類など硬化または水素化された蝋類がある。上記天然の蝋類のうち好ましくは植物由来の蝋類である。
他の蝋成分は、一定の脂肪(モノ−、ジ−およびトリグリセリド類、脂肪酸アルキルエステル類を含む)、脂肪族アルコール類、例えば置換された脂肪酸(特にヒドロキシ置換された脂肪酸、例えば12−ヒドロキシステアリン酸)を含む脂肪酸類、ジアルキル(レン)エステル類、ジアルキル(レン)炭酸塩類、ジカルボキシル酸(特にジカルボキシル酸類のC16−C40ジアルキルエステル類、例えばC16−C40アルキルステアレート類、C18−C38アルキルヒドロキシステアリルステアレート類、またはC20−C40アルキルエルケート類)、および本明細書で概要を説明した「蝋」の定義を満たすヒドロキシ脂肪族アルコール類を含んでもよい。これらの成分のいずれも、蝋質相を生成している全組成物が蝋状の粘度を有する間は液体状態である均一成分を含んでもよい。例えば、蝋状の脂肪類は油を含んでよく、蝋状の脂肪族アルコール類は液体の脂肪族アルコール類を含んでもよいなどがあり、これらは全組成物が蝋状の粘度を持ち、特に上述した融点または溶融範囲を持つ量で含む。
さらに、蝋成分は芳香族カルボン酸類、トリカルボン酸類のグループから、または長鎖状ヒドロキシカルボン酸類のラクチド類のグループから選択される。皮膚処置のためには、その皮膚への結合能力のために特にミリスチルラクテートが魅力的である。
使用されうるさらなる蝋成分は、C30−C50アルキル蜜蝋;例えばクエン酸トリステアリル、クエン酸トリイソステアリル、クエン酸トリラウリル等のトリ−C16−C40アルキルクエン酸塩類、エチレングリコール二脂肪酸エステル類、特に、例えばエチレングリコールジパルミテート、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジ(12−ヒドロキシステアレート)などのエチレングリコールジ−C12−C30−脂肪酸エステル類である。さらなる有用な成分として、シリコン蝋類が言及されてもよい。
蝋質相はまた、蝋類と、脂肪および/または油との混合物を含んでもよい。
蝋質相中におけるさらなる蝋類の全量は、蝋質相を生成する成分の全量のW/Wの50%まで、特に30%まで、さらには20%でよい。
油および脂肪
蝋質相は、油および脂肪をさらに含んでもよく、後者は蝋質相が室温、特に20℃または25℃で固体または半固体のままである量まで含んでよい。
蝋質相で使われる油または脂肪は、天然油または天然脂肪、または天然油または天然脂肪の誘導体、特に植物由来のものを含む。例えば、アーモンド油、大豆油、ひまわり油、ベニバナ油、コーン油、穀粒油、カノラ油、ルリチシャ油、オオマツヨイグサ油、ブドウ種油、麦芽油、アボカド油、ホホバ油、ゴマ油、クルミ油、アマニ油、パーム油、オリーブ油、マカダミア油、ヒマシ油、菜種油、ピーナツ油、ココナツ油、アブラナ種油、およびこれらの硬化された誘導体がある。後者は脂肪または油の水素化により得られる。好ましくは、植物由来の硬化された油または脂肪であり、例えば硬化されたヒマシ油、ピーナツ油、大豆油、アブラナ種油、綿種油、ひまわり油、パーム油、穀粒油、アマニ油、アーモンド油、コーン油、オリーブ油、ゴマ油、ココアバター、シアバターおよびココナツ油である。
上記硬化された脂肪または油は、蝋質相の粘度を増大させるというさらなる利点を持つ。
蝋質相は、これらの天然油から分離された脂肪性組成物、すなわち純トリグリセリド類、またはこれらの混合物をさらに含んでもよく、後者の組成物は化学的に調製されてきたものである。これらのいわゆるトリグリセリド類(またはトリアシルグリセリン類)は、脂肪酸類または脂肪酸混合物類とグリセリン類のエステル類であり、例えば油または脂肪の少量を加水分解して得られる、または加水分解後の脂肪酸混合を分留して得られる、いわゆる技術上の混合物(technical mixtures)である。トリグリセリド類はまた、合成によって化学的に取得してもよい。
上記トリグリセリド類中の脂肪酸は、飽和性でも不飽和性でも、直鎖状でも分枝鎖状でも、置換されていても置換されていなくてもよい。好ましいトリグリセリド類は、飽和性または不飽和性で10乃至60、特に12乃至36、さらには12乃至24、好ましくは16乃至20の炭素原子を有する脂肪酸から誘導されたグリセリンエステル類である。好ましくは、このような脂肪酸は、例えばパルミチン酸、パルミン(palmic)酸、オレイン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、およびこれらの混合物である。このグループの中で、飽和脂肪酸から誘導されたトリグリセリド類が特に対象となる。
特に対象となるのは、グリセリルトリステアレートであり、またステアリン、グリセリントリベヘネート、グリセリントリパルミテート、グリセリントリラウレート、グリセリントリオレエート、グリセリントリミリステートとして言及される。
蝋質相はまた、モノ−またはジグリセリド類を、任意に上述した脂肪と油の混合物中に、特にトリグリセリド類の混合物中に含んでもよい。蝋質相に使われるモノ−またはジグリセリド類は、飽和性でも不飽和性でも、直鎖状でも分枝鎖状でも、置換されていても置換されていなくてもよい脂肪酸または脂肪酸混合物から誘導されてもよい。またこの例では、蝋質相の融点または溶融範囲は、好ましくは上述したものであり、特に室温より高く、さらには32℃乃至40℃の範囲である。特に、モノ−またはジグリセリド類は、モノ−またはジ−C12-24脂肪酸グリセリド類、特にモノ−またはジ−C16-20脂肪酸グリセリド類であり、例えばグリセリルモノステアレート、グリセリルジステアレートである。モノ−、ジ−、および任意にトリグリセリド類の混合物は、脂肪酸の分留により誘導される。蝋質相の成分として用いられるこれらの混合物は、C12-18モノ−、ジ−、およびトリグリセリドの混合物である。
本発明の好ましい実施の形態として、蝋質相は、グリセリンから得られるモノ−、ジ−またはトリエステル類、またはそれらの混合物から選択される1または複数の脂肪酸グリセリド類を含む。
蝋質相中に存在する上記脂肪族エステルグリセリド類は、蝋質相の全量に対して、50%まで、好ましくは40%までであってよい。
モノ−、ジ−またはトリグリセリド類の混合物と同様に、混合されたエステル類は、それらの結晶化傾向が低いことと蝋質相を生成する製剤の粘度を改善させる能力のために、特に重要である。
蝋質相はまた脂肪酸類のアルキルエステル類を含んでよい。ここでのアルキル基は、1乃至30の炭素原子、好ましくは約12乃至24の炭層原子を有する。上記アルキルエステル類中の脂肪酸類は、特にC12-30脂肪酸類、とりわけC12-20脂肪酸類である。上記エステル類中のアルキル基は、好ましくは脂肪族アルコール類およびそれらの混合物から抽出され、例えば脂肪または油から抽出されたメチルエステル類の技術上の混合物の高圧水素化によって得られる。
好ましくは、C16-24脂肪酸類、より好ましくはC16-18脂肪酸類、およびC1-30脂肪族アルコール類、好ましくはC8-24脂肪族アルコール類、より好ましくはC12-20脂肪族アルコール類のアルキルエステル類である。
これに関して特に重要なのは、例えば、ステアリルステアレート、パルミチルステアレート、ステアリルベヘネート、セチルステアレート、セチルベヘネート、セチルパルミテート、セテアリルベヘネート、ベヘニルベヘネート、ステアリルヘプタノエート、ステアリルオクタノエート、ミリスチルミリステート、ミリスチルイソステアレート、ミリスチルオレエート、セチルイソステアレート、セチルオレエート、ステアリルイソステアレート、ステアリルオレエート、イソステアリルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソステアリルステアレート、イソステアリルイソステアレート、イソステアリルオレエート、イソステアリルベヘネート、イソステアリルオレエート、オレイルミリステート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルイソステアレート、オレイルオレエート、オレイルベヘネート、オレイルエルケート(oleyl erucate)、ベヘニルイソステアレート、ベヘニルオレエート、エルシルイソステアレート(erucyl isostearate)である。
さらに重要なのは、分枝状アルコール類を持つ直鎖状C6−C22脂肪酸類、特に2−エチルヘキサノール、直鎖状アルコール類を持つ分枝状C6−C22脂肪酸類のエステル、直鎖状または分枝状C6−C22脂肪族アルコール類を持つC18−C38アルキルヒドロキシカルボン酸類のエステル、ポリアルコール類(例えばプロピレングリコール、ジメルジオールまたはトリメルトリオール)および/またはガーベット(Guerbet)アルコール類を持つ直鎖状および/または分枝状脂肪酸類のエステル、および芳香族カルボン酸類を持つC6−C22脂肪族アルコール類および/またはガーベットアルコール類のエステル類、特に安息香酸、直鎖状または分枝状C1−C22アルコール類(例えばジオクチルマレート)を持つC2−C12ジカルボン酸または2乃至6のヒドロキシ基を持つC2−C10ポリオール類のエステルである。
好ましい脂肪は、トリグリセリド類、特に約12乃至約24の炭素原子、特に約12乃至約20の炭素原子、さらには約16乃至約20の炭素原子を持つ脂肪酸類から抽出されるものを含む。これらの脂肪酸類は、不飽和性でよく、好ましくは飽和性でもよい。
特に好ましくは、オレイン酸、ミリスチン酸、またはラウリン酸から抽出される、またはココヤシ酸類などの天然油から抽出される脂肪酸混合物類から抽出されるグリセリド類である。好ましい脂肪には、ココグリセリド類、グリセリルステアレート、グリセリルラウレート等である。
さらに好ましい脂肪は、水素化されたヒマシ油、水素化されたパーム油等の水素化された天然油を含む。
蝋質相は、油性成分、すなわち20℃で液体である非水混合性の成分を含んでもよい。このような成分は、例えばグリセリド類、炭化水素類、シリコン油類、エステル油類等、またこれらの混合物であってよい。蝋質相の全組成物中の油性成分の全量は、好ましくは蝋質相が室温で固体状態となる、または蝋質相が上記に特定したような融点または溶融範囲を有することができる量であろう。油性成分は典型的には、蝋質相の全重量の40%(w/w)より少ない、特に20%(w/w)より少ない、さらに1%乃至15%(w/w)、さらには2%乃至10%(w/w)の量存在するであろう。
油性成分は、上述したように「油および脂肪」として述べたような任意の油であってよく、さらに20℃で液体の上述したモノ−、ジグ−およびトリグリセリド類であってよい。油性成分はさらに、本明細書に述べたような20℃で液体の脂肪酸類および脂肪族アルコール類であってもよい。
さらに、蝋質相に使用される油性成分は、シリコン油類、鉱物油類およびパラフィン油類、あるいは脂肪族または芳香族の合成油類、およびそれらの混合物を含む。このような油類には、例えばスクアラン、スクアレン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、ポリデカン、およびジアルキルシクロヘキサン類のグループの油類がある。
蝋質相はさらに、シリコン油類を含んでよく、揮発性でも不揮発性でもよい。例えば、環状シリコン類、ジアルキル−またはアルキルアリルシロキサン類、例えばシクロメチコン、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)およびメチルフェニルポリシロキサン、およびそれらのアルコキシル化または第4級化(quaternized)された誘導体を含んでもよい。適切な不揮発性シリコン油類は、例えば長鎖ポリアルキルシロキサン類、ポリアルキルアリルシロキサン類、およびポリエーテルシロキサンコポリマー類である。
脂肪族アルコール類
蝋質相は、脂肪族アルコール類を含んでもよい。使用されうる脂肪族アルコール類は、例えばC12−C50脂肪族アルコール類、特にC12−C24脂肪族アルコール類であり、例えばミリスチルアルコール、1−ペンタデカノール、セチルアルコール、1−ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、1−ノナデカノール(nonadecanol)、アラキジルアルコール、1−ヘネイコサノール(1-heneicosanol)、ベヘニルアルコール、ブラシジルアルコール、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、またはミリシルアルコール、およびガーベットアルコール類などの天然の脂肪、油または蝋から抽出されるものである。本発明での使用に好ましいのは、飽和性で、直鎖状または分枝鎖状の脂肪族アルコール類である。しかし、不飽和性で、直鎖状または分枝鎖状のアルコール類を使用してもよく、任意に飽和アルコール類と混合される。好ましくは、アルコール類は、混合物の融点が上述した程度になるように、特に32℃乃至40℃の範囲になるように選択されるであろう。
例えば、アーモンド油、大豆油、ヒマワリ油、ベニバナ油、コーン油、穀粒油、カノラ油、ルリチシャ油、ルリチシャ油、オオマツヨイグサ油、ブドウ種油、麦芽油、アボカド油、ホホバ油、ゴマ油、クルミ油、アマニ油、パーム油、オリーブ油、カスター(castor)油、マカダミア油、菜種油、ピーナツ油、ココナツ油、アブラナ種油などの天然由来の油または脂肪から抽出された対応する脂肪酸の部分の還元により得られる脂肪族アルコール部分を含む脂肪族アルコール類の混合物がまた明らかに使用されてもよい。
合成のアルコール類は、例えばジーグラー合成(Ziegler-synthesis)(Alfole(登録商標))の結果得られる偶数個の炭素原子を持つ直鎖状脂肪族アルコール類、またはオキソ合成(Oxo synthesis)(Dobanole(登録商標))の結果得られる部分的に分枝状のアルコール類が用いられてよい。
脂肪族アルコール類を使用することによって、トリグリセリド類などの成分に比べて、好都合にも、蝋質相がより乾いた、すなわち脂っぽくない皮膚感触を有するようになる。
蝋質相中の脂肪族アルコール類の全量は変化してよく、蝋質相の所望の特性によって決まる。蝋質相中の脂肪族アルコール類の全量は、蝋質相を生成する組成物の全量の0%乃至40%(w/w)、好ましくは1%乃至30%(w/w)、より好ましくは1%乃至20%(w/w)、さらに好ましくは1%乃至10%(w/w)の範囲であってよい。
脂肪酸類
蝋質相はまた、C14−C40脂肪酸類、およびそれらの混合物を含んでもよい。特に重要なのはC16−C30脂肪酸類である。これらは、例えばミリスチン酸、ペンタデカノン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデカノン(nonadecanoic)酸、アラキン(arachic)酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、エルカイン(erucaic)酸、エレオステアリン(elaeoostearic)酸、オレイン酸、ロノレニン(lonolenic)酸、ラウリン酸、および例えば12−ヒドロキシステアリン酸などのヒドロキシ置換された脂肪酸類などの置換された脂肪酸類、またこれら脂肪酸類のアミド類またはモノエタノールアミド類を含む。
蝋質相中に存在するC14−C40脂肪酸類の全量は、蝋質相の全重量に対して0%乃至30%(W/W)、好ましくは1%乃至20%(W/W)、より好ましくは蝋質相を形成する成分の全量に対して1%乃至10%(W/W)である。
さらなる成分
蝋質相は、蝋質または他の性質でもよいさらなる成分を含んでもよい。さらなる成分を使用することによって、特に塗薬用具の材料に塗布した後、さらには水または水相に触れたときの、組成物の安定性だけでなく感覚的な性質にも影響を与えうる。これらの成分はまた、粘度、感触、外観に作用するために加えられてもよい。これらの要素は、一般には水に不溶性、またはほぼ不溶性である。水溶性の成分はまた、一般に可溶化剤または乳化剤およびいくらかの水と共に含まれてよい。
さらなる成分には、例えば、過脂肪化剤、増粘剤、ポリマー類、活性成分、フィルム形成剤、UV−フィルター、抗酸化剤、屈水化剤、防腐剤、防虫剤、自己なめし剤、可溶化剤、芳香油、染料、増粘剤等がある。
適切なカチオン性ポリマー類には、例えばカチオン性セルロース誘導体がある。例えば、第4級化ヒドロキシエチルセルロース(商品名ポリマーJR400(登録商標)としてアメルコール(Amerchol)から市販される)、カチオン性でんぷん、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドのコポリマー、第4級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾール−ポリマー類(例えばBASFのLuviquat(登録商標))、ポリグリコール類とアミン類の縮合生成物、第4級化コラーゲンポリペプチド類、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解されたコラーゲン(Lamequat(登録商標)L/Grunau)、第4級化小麦ポリペプチド類、ポリエチレンイミン類、カチオン性シリコンポリマー類、例えばアモジメチコン、アジピニン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコポリマー類(Cartaretine(登録商標)/Sandoz)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロライド(Merquat(登録商標)550/Chemviron)のコポリマー類、ポリアミノポリアミド類、例えば、微結質形態中に任意に分散された第4級化キトサン等のカチオン性キチン(chitine)誘導体、例えばビス−ジメチルアミノ−1,3−プロパン、例えばセラニーズ(Celanese)から得られるジャグアー(Jaguar)(登録商標)CBS、ジャグアー(登録商標)C−17、ジャグアー(登録商標)C−16などのカチオン性グアーガム誘導体などのビス−ジアルキルアミン類を伴うジブロモブタン等のジハロゲンアルキレンから誘導される縮合生成物、例えばミラノール(Miranol)から得られるミラポール(Mirapol)(登録商標)A−15、ミラポール(登録商標)AD−1、ミラポール(登録商標)AZ−1などの第4級化アンモニウムポリマー塩類がある。
使用されうるアニオン性、双性、両性および非イオン性ポリマーは、例えばビニル酢酸/クロトン酸コポリマー類、ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー類、ビニル酢酸/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレート−コポリマー類、メチルビニルエーテル/マレイン酸非水素化コポリマー類およびそれらのエステル類であり、これらは交差結合せず、ポリオール結合した交差結合したポリアクリル酸を持つ。また、アクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム/アクリレート−コポリマー類、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/第3ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート−コポリマー類、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルアセテート−コポリマー類、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム−テルポリマー類、および任意の誘導されたセルロースエーテル類およびシリコン類である。
蝋質相はさらに抗酸化剤粉末または粉末状成分を含んでもよい。
蝋質相はさらに、蝋質相の物理的に完全な状態を分解させる分解剤を含んでもよい。分解は、蝋質相の一部または全体に生じてもよい。分解剤は蝋質相の一部または全体に混合されても溶解されてもよい。分解剤は、蝋質相に連続的に混合されてもよいし、不連続的に混合されてもよい。例えば、蝋質相が1層として塗布される場合に例えばその蝋質相の最上面で、またその最上層において、あるいはその最上層の一部において混合されてもよい。
適切な分解剤は、自己の相互作用による、または2つの製剤間の相互作用による、物理的または化学的な相互作用の影響を受ける製剤である。これにより、蝋質相と、物理的または化学的な相互作用が生じる。ある種の分解剤には、例えば分解により、あるいは2つの製剤間の化学反応により、気体を放出するものがある。分解剤の例には、例えば、重炭酸塩と酸の固体混合物があり、例えば重炭酸ナトリウムまたは重炭酸カリウムと、クエン酸などの適切な有機酸との固体混合物がある。水に触れるとすぐに、例えば水相に触れるとすぐに、分解成分は蝋質相を物理的に変化させる二酸化炭素と相互に作用すると共にそれを遊離する。この物理的な変化によって、例えば蝋質相が均一に塗薬用具に分配されるようになる。このことは、水相と蝋質相との間によい影響を与えるかもしれない。これは言い換えると、両相中の活性成分などの材料の皮膚への移送によい影響を与えるかもしれない。
蝋質相は、塗薬用具の材料に塗布される間、またはその後にポリマー化反応の影響を受ける成分をさらに含んでもよい。このような成分には、例えば塗薬用具上に塗布する間、またはその後にモノマー類または他のオリゴマー類と共にポリマー化し続けるオリゴマー類がある。他には、ネッティング(netting)またはコポリマー化を引き起こる製剤がある。また、特定の期間ポリマー化を妨げる製剤でもよい。あるいは、例えば熱、光、または圧力など他の外部要因の影響下で、ポリマー化を促進する製剤でもよい。
ある実施の形態として、蝋質相は、ポリマー化またはコポリマー化を、例えば後者は光下であるなど外部要因の影響下で、生じさせることができるモノマー類またはオリゴマー類を含む。この蝋質相は塗薬用具に塗布され、この塗布処理の間、蝋質相はポリマー化が生じた場所で起こる光放射の影響を受ける。あるいは、蝋質相は塗薬用具に塗布された後に光放射を受けてもよい。
蝋質相はさらに、温度または圧力の変化により製品の色を変化させるのに使用される染料を含んでもよい。これは、消費者に一定の快適度と、製品が蝋質相を皮膚に分配していること、または蝋質相が活性成分を含む場合は蝋質相が皮膚に分配されていることの一定の信用度を与えるであろう。
蝋質相はさらに、染料前駆体、すなわち物理的または化学的要因の影響で着色する製剤を含んでもよい。特にある実施の形態では、蝋質相は、水相中に色を形成するために存在するある種の製剤と反応する染料前駆体を含んでもよい。同様に、染料前駆体は水相中に存在し、蝋質相に含まれるある種の化学製品との相互作用により染料に変質してもよい。
蝋質相はまた、ビード(beads)に調製されてもよい。特に、ビードは蝋質相がいかなる形態でもその内部に捉えられるポリマービードである。「ビード」または「ポリマービード」という用語は、モノマー基盤またはポリマー基盤またはカプセル内に蝋質相を包被する、被覆するまたは包含する、任意の形態の分離された自由流動する粉末、ビード、またはカプセルを意味する。この用語はまた、モノマー基盤またはポリマー基盤自身が蝋質相である場合の粉末、ビードまたはカプセルを含む。これらの用語はまた、多孔性ビードまたは「マイクロスポンジ」および「マイクロカプセル」を含むことを意味し、後者はより小さいサイズのビードである。ビードは、ビード内部を保護する、または内部に捕らえられる蝋質相の解放を制御する、適切な被覆材料でコーティングされてもよい。ビード上のコーティングはそれ自身で蝋質相を含んでもよい。後者の場合、コーティングは、不活性なコア、すなわち蝋質相および/または他の成分を含むコア上に施される。
蝋質相の完全な状態に衝撃を与える可能性のある外的因子から蝋質相を守るために、ビード内において蝋質相の調製が行われてもよい。しかし、これは主として蝋質相を調整して解放するために行われる。
ある種のビードは、マイクロメータ範囲の平均的な直径を持ち、また平均的な直径が200nmほどに小さくてよい小ビードまたは小カプセルである。
この種のカプセルはリポソームベースで、例えば、レシチン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸等のリン脂質から生成されてもよい。この種のカプセルはまた、でんぷん、セルロース、多孔性ゼラチン等から生成されてもよい。
カプセルまたはビードは、また比較的大きく、平均mm範囲または0.1mm範囲の大きさでもよい。この種のカプセルまたはビードは、例えば寒天、グリコール酸ポリマー類などの材料、および水、鉱油、グリセリンなど成分から生成されてもよい。これらはさらに防腐剤、染料等の成分を含んでもよい。
他の種のビードまたはマイクロカプセルはマイクロスポンジである。これらは、大きい内部表面を持つ(平均直径が)約5μm乃至約300μmの大きさの材料である。これらは、特定のモノマー類のポリマー化によって得られる。蝋質相の材料はこのポリマー化処理の間、または後に、内部に取り込まれてもよい。マイクロスポンジベースの担体が、内部に取り込まれた蝋質相の保護、または解放の調整のために使用されてよい。
カプセルは、特に本明細書中で述べたような1または複数の適切な分解剤を任意に含んでもよい。適切な外部要因と接するとすぐにこの分解剤はカプセルを壊して開口させ、これにより内部に取り込まれた蝋質相が放たれる。
カプセルはまた、別の蝋質相または両相に含まれてよい。カプセルはまた、蝋質相を導入する前に塗薬用具に塗布してもよい。カプセルはまた塗薬用具自身の製造工程の間に導入されてもよい。
コーティングまたは基盤の破裂の結果、ビードまたはカプセルから蝋質相が放たれてよい。ると、これは、圧力、引っ張り力等の物理的要因、あるいは、例えば製品を皮膚または表面にこすりつけるなど、塗薬用具の使用による剪断力により生じてもよい。蝋質相の解放は、ビードの半浸透性または多孔性、またはそのコーディングによって生じてよく、あるいは外的要因、例えば蝋質相の抽出を引き起こす液体培地との接触、ビードまたはそのコーディングの溶解または分解、または温度の影響によって生じてよい。カプセルは、ある化学薬品の影響、特にカプセルに包含される分解剤の影響によって分解されてよい。後者の特定の実施の形態では、塗薬用具の使用時に水、例えば水相に接触する重炭酸塩および一定の有機酸の適切な量を含むカプセルが、カプセルの分解を引き起こす。
ビードまたはカプセルは、例えばエマルジョン重合など当分野で一般に知られる方法にしたがって生成されてよい。
ビードまたはカプセルは、塗薬用具の任意の部位に塗布されてよいが、好ましくは塗薬用具の表面、または上方の表面部位に集中して塗布される。これにより、製品が塗布された皮膚または表面に、蝋質相が最大限に届けられる。
ビードまたはカプセルは、散布、ふるいかけ、スプレー等の方法により、乾燥形態で塗薬用具に塗布されてよい。これらはまた適切な液体またはペースト状でプリントされたりロールコーティングされたりしてよい。また、ビードに対して不活性な溶媒、水、または水相等の適切な液体と混合されて、塗薬用具にスプレーされてよい。
好ましい組成物
好ましい実施の形態として、蝋質相の組成物は、25℃より高く、好ましくは30℃乃至45℃の範囲、より好ましくは32℃乃至40℃の範囲の融点または溶融範囲を有する。
好ましい蝋質相の組成物の水分含有量は低く、蝋質相の全重量に対して例えば10%より低く、好ましくは6%より低く、より好ましくは3%W/Wより低い。特に好ましい組成物は水分を含まないであろう。
蝋質相はまた、液体のジアルキル(レン)エーテル類、ジアルキル(レン)炭酸塩類、カルボン酸類またはヒドロキシ脂肪族アルコール類を含んでよい。ただしこれらは、好ましくは蝋質相の全組成物が、融点または溶融範囲が25℃を超えない、より好ましくは上述したような温度範囲内となる量を含む。
特に好ましい実施の形態として、本発明の製品は、
(a)1%乃至50%(W/W)、特に1%乃至30%のC14−C30ジアルキルエーテル類、C14−C30ジアルキル炭酸塩類、C4−C34ジカルボン酸類、またはC12−C30ヒドロキシ脂肪族アルコール類、またはこれらの混合物から選択される油質または蝋質の成分
(b)0%乃至5%(W/W)、特に0.1%乃至5%(W/W)の少なくとも1の活性成分
(c)0%乃至10%(W/W)、特に1%乃至10%(W/W)の少なくとも1の油
(d)0%乃至10%(W/W)、特に0.1%乃至10%(W/W)の少なくとも1の乳化剤
(e)0%乃至90%(W/W)、特に5%乃至90%(W/W)のさらなる蝋質成分
(f)0%乃至5%(W/W)、特に0%乃至3%(W/W)の水
を含む蝋質相を有する。
蝋質相の塗布
蝋質相は種々の方法で塗薬用具に塗布されてよい。好ましくは、蝋質相は塗薬用具の表面、または表面部分の1またはいくつかの面に塗布されてよい。
蝋質相は塗薬用具に均一に、または非均一に塗布されてよい。非均一とは、その量の蝋質相の分配が、塗薬用具の領域によって変化する、すなわち塗薬用具のいくつかの領域は蝋質相をより多い量、またはより少ない量を有するように塗布されてよい。好ましくは、蝋質相は塗薬用具の領域に均一に塗布されてよい。
蝋質相は塗薬用具の1またはいくつかの面に不連続的に、または連続的に塗布されてよい。また、塗薬用具の1またはいくつかの表面を完全に覆うように塗布されてもよい。
蝋質相は好ましくは不連続模様で、塗薬用具の1またはいくつかの面に塗布される。この目的のために、蝋質相は予め決められ、調整された方法で塗薬用具の特定の領域に塗布される。不連続模様とは、蝋質相が、蝋質相を含まない塗薬用具の領域と分離された、はっきり区別できる領域に塗布されたものである。この場合の蝋質相は、塗薬用具の種々の形状をとりうる画定された部分または領域に塗布される。両相の塗布にとってより一般的には、蝋質相が上述のように特に塗布されてよい。蝋質相が塗布されうる特定の形状は、例えば縞、小点または斑点、例えば円柱形、楕円形、球形、長方形等の規則的な形状、または不規則的な形状の幾何学図形、ロゴ、テキスト、文字、または上述した模様を含む任意の不連続な模様、および蝋質相の塗布にとってより一般的な上述の形状である。
不連続の模様はまた、蝋質相のより大きな模様の必須の網を含む。好ましい実施の形態として、蝋質相は不連続に配置されてよい、すなわち遮られてよい不連続の縞として、または好ましくは塗薬用具の全表面に渡って連続的に存在する。この縞は、集団で縞を包含する不連続部位による一定模様を形成してもよい。あるいは、正弦形状または波形等の反復模様を有してもよい。波状縞が選択された場合は、好ましくは縞は、平行位置が維持され、各縞が隣接する縞と等しい空間を残すように、相を成す。
この縞は、製造を容易にするために装置に方向を合わせるのが好ましい。
ある実施の形態として、1より多い蝋質相を塗薬用具の1またはいくつかの面に塗布してもよい。例えば、ある蝋質相が塗薬用具の表面全体またはある面の一部に塗布され、これに対して他の蝋質相が他の面全体または一部のみに、他の蝋質相と同一または異なる模様で塗布されてもよい。特に、このような実施の形態では、同一の面上に、例えば同一または異なる色の平行縞または他の模様など、異なる2つの蝋質相を有する。
特定の実施の形態として、塗薬用具の半分より多くない表面部分の1面または好ましくはいくつかの面は、蝋質相を運搬する、または蝋質相で覆われる。好ましい実施の形態として、蝋質相はいくつかの面の表面上に存在し、塗薬用具の表面の50%より多くない、特に35%より多くない、または25%より多くない領域を覆う。特に好ましい実施の形態として、蝋質相は縞として、特に塗薬用具のその面に平行な平行縞として存在し、表面の半分より多くない、または特に25%より多くない領域を覆う。他の好ましい実施の形態として、蝋質相は小点として存在し、塗薬用具の全体表面に等しく広がり、表面の50%より多くない領域を覆う。
いくつかの実施の形態は、およそ規則的な形の小点を有し、他の実施の形態は円形の小点を有し、他の実施の形態は楕円を有し、さらに他の実施の形態は例えば円形と楕円形の組み合わせ、規則的な形の小点と円形の組み合わせなど、混合模様を有する。
縞の場合、その幅は好ましくは1mm乃至10mm、より好ましくは3mm乃至7mmである。小点の場合は、例えば円形、楕円形などの丸型が好ましく、平均的な直径は1mm乃至10mm、より好ましくは3mm乃至7mmである。1つの製品に異なる幅の縞が存在してもよいし、1つの製品に異なる大きさの小点が存在してもよい。後者の実施の形態の例には、一定の大きさの円形および異なる大きさの楕円、または異なる大きさの円形を有する塗薬用具がある。
蝋質相は、色なしでも、色付き、すなわち単色または多色でもよい。多色模様は、異なる色に染色されたいくつかの蝋質相を塗布することによって得られる。色付きの蝋質相は、使用者に対して、活性成分を含む特別の材料によって塗薬用具が覆われているということ、または塗薬用具が美的に魅力的な製品を作りうることを気づかせるであろう。
他の実施の形態として、塗薬用具は、いくつかの面、または1面、または全面に渡って、あるいは一部分のみ、それ自身で色付きである。塗薬用具の一部のみに色が存在する場合は、その色は好ましくは、蝋質相が取りうる模様と関連して述べられた形状および形態を有するだろう。他の実施の形態として、蝋質相が塗布された複数の表面部位間のスペースのみが色付きで、蝋質相の残りの領域が色なしである。このように、蝋質相の模様は色なし模様として現れるだろう。
塗薬用具を色付ける好ましい模様は、縞模様である。このような実施の形態の例には、色付き縞、または色付き縞間の領域が、蝋質相で覆われるものがある。前者の例では、蝋質相の縞に色が付けられ、後者の場合は色が付けられない。
それ自身に色付けられうる、または色付けられない蝋質相は、色の付いた塗薬用具に多数の異なる方法で塗布されてもよい。塗薬用具が全体に色の付いた表面を有する場合、蝋質相が表面全体に塗布され、これにより異なる色または変更された色が生じてもよい。例えば、蝋質相が白または不透明である場所が、より淡い色になる。蝋質相はまた、一定の模様で塗布され、これにより多色製品が生成されてもよいし、あるいは蝋質相が白または不透明の場合は単色模様の製品が生成されてもよい。
さらなる実施の形態として、塗薬用具はある模様で色付き、蝋質相がこれらの模様上またはこれらの模様の一部に塗布されてよい。またこの場合、蝋質相は色付きでも、色なし、すなわち白、不透明でもよく、あるいは透明でもよい。蝋質相が白または不透明の場合、その厚さは塗薬用具の下部位の色が見えるように選ばれてよく、これにより蝋質相が特定の成分を含むという印象を消費者に与える。
蝋質相は、一般に約3g/m2乃至約40g/m2、好ましくは約10g/m2乃至約20g/m2の量で、塗薬用具の1面、好ましくはいくつかの面に塗布されてよい。あるいは、代わりに蝋質相は、基質1グラムあたり約0.06g乃至約0.8g、好ましくは乾燥基質1グラムあたり約0.20g乃至約0.4gの量で塗布されてよい。
蝋質相は、塗薬用具の上または中に、液体または溶融した脂質材料を接触させたり染み込ませたりするのに使用される任意の方法によって塗薬用具に塗布されてよい。蝋質相は、塗薬用具を液体の蝋質相に浸すことによって塗布されてよい。後者が室温で固体または半固体の場合、蝋質相はその後に蒸発される適切な溶媒中で溶融または溶解することによって液化される。
蝋質相はまた、塗薬用具の表面に脂質材料をコーティングさせる任意の方法によって塗布されてよい。ここで使用されるように、「コーティング」とは、印刷(printing)、被覆(covering)、上張り(overlaying)、総仕上げ処理(finishing)、スプレー、成型、薄層で覆う、または相を塗薬用具の表面に塗布する任意の他の方法を意味する。
特定のコーティング技術には、塗薬用具が管を通り過ぎる間に、組成物が強制的にその管を取りぬけて塗薬用具に接触する押し出し成形がある。好ましい技術には、切り込みのあるブレード、すなわちそこから溶融状態の蝋質相が押し出される、カットされた部位を持つブレードに設けられた熱せられたヘッドに塗薬用具を接触することを含む。異なる好ましいコーティング技術は、ある熱せられたスプレー用ヘッドまたはノズルから、液化された蝋質相をスプレーすることを含む、いわゆるホットメルト処理(hot melt process)を備える。他の塗布技術は、カレンダロール(calender roll)等の回転表面上に組成物をスプレーまたはドリップル(drippling)し、続いてその組成物を塗薬用具の表面に移すことである。
さらに他の技術は、例えば、スクリーン印刷(screen printing)、ローラー印刷(roller printing)およびグラビア印刷(gravure printing)などを含む従来の印刷技術に基づくものである。一般には、印刷は、回転表面が(彫り込み、エンボス加工または同様の技術により)高さを与えられ、この高さが、液化された蝋質相に(例えば液化された蝋質相と共に一定のバスを通過させることによって)接触し、それによって塗薬用具上に印刷されることを含む。蝋質相を塗布するための他の技術は、溶融された蝋質相が回転ロールに入れられ、このロールを覆う金属スクリーンを通って圧搾されるような、スクリーン印刷法を使用することである。これは、スクリーンの設計にもよるが、縞、小点、四角形、円形等、またはロゴおよびテキストなど、画定された模様を塗薬用具上にもたらす。
蝋質相を塗薬用具に塗布するさらなる方法は、ローラーボール塗布(roller-ball application)によるものである。これは、塗薬用具に直接触れる一定のボールを液体状態の蝋質相に接触させることと、それをロール動作により塗薬用具に移すことを含む。塗薬用具上の蝋質相の望ましい模様に応じて、相互に隣接してまたは相互に後ろに取り付けられた、上記のようないくつかのローラーボール塗薬用具があってよい。これらは、同一または異なる蝋質相を含んでもよい。
蝋質相はまた、高圧コーティングによって塗布されてよい。この方法のある種の実施において、蝋質相は適切なノズルを介して高圧下で押し出されることによって塗布される。特定の模様を作るために、特定の形状のノズルを用いてもよい。例えば、円形、星形、正方形、または他の幾何学図形、あるいは不規則な形状の模様を生成するノズルであってもよい。
蝋質相はまた、これらの塗布技術を組み合わせて塗布されてもよい。
蝋質相はまた、粒子または粉末として乾燥形態で塗薬用具に塗布されてよい。ある種の実施の形態として、蝋質相はビードまたは小カプセルとして、例えばドリップル(drippling)またはスクリーン印刷によって塗布されてよい。塗布後は粒子は溶融し、それにより塗薬用具の内部または表面に小点が形成されてもよい。
蝋質相は、好ましくは液体形態、例えば溶融形態で塗布されてもよい。
蝋質相は、水との混合物である間に液体形状で塗布されてよい。これは、色付きでも色なしでもよく、塗布された後に取り除かれ、乾燥した、または本質的に乾燥した製品になる。この文脈における「液体形状」とは、蝋質相がそれ自身で液体であること、あるいは、加熱、例えば塗布された水の中で加熱することによって液化された蝋質相であることを意味する。蝋質相はすべての過程で液体形状を保つ。固体の蝋質相の場合、加えられた水が除去された後のみに固体化が許される。ある実施の形態として、蝋質相は湯と混合され、脂質/水の混合物が塗薬用具に塗布される。その後、種々の方法によって水分が蒸発される。例えば、単純に水分を蒸発させること、1または複数の熱せられた部材の上を塗薬用具を通過させて水分を蒸発させること、乾燥した、熱せられたまたは熱せられない空気を適用すること、減圧を適用することによって、水分を蒸発させる。
水が色付けされた実施の形態において、この水は塗薬用具に放散され、その後の蒸発により色付き塗薬用具が残るであろう。この種の実施の形態において塗布された蝋質相は、色がなくてもよく、この場合白または淡い領域として現れる。あるいは、蝋質相は多色製品を生成するように色付きでもよい。他の実施の形態では、この処理における蝋質相は色付きであって、色なしの水が、蝋質相の領域が色付きで他の領域が色なしの製品を生成するために使用される。このように得られた製品は、続いて、色付きまたは色なしでもよい水相と共に処理され、さらなる色の混合を有する製品を生成してもよい。
ある種の実施の形態として、蝋質相は塗薬用具上に一つの層として、連続的または非連続的に、塗薬用具の1面またはいくつかの面に塗布される。この層は、圧力を与えることによって脂質層の表面にパンチされた蝋質相材料の粒子で点を打たれる。この小点の材料は、脂質層のそれと同一でも異なってもよい。
蝋質相は、好ましくは製造過程および貯蔵の間に塗薬用具の表面に残るように塗布される。このことは、その溶融温度より高い蝋質相を、例えばその溶融時にスプレーしたりコーティングしたりすることにより塗薬用具の表面に塗布し、続いて蝋質相を固体化させるために、その融点よりも低く冷却することによって、行われる。
蝋質相は好ましくは、この例におけるその物理的位置のために、塗薬用具の表面に存在するように塗布される。この蝋質相は使用中に皮膚上に広がって直ちに利用可能になる。この結果、使用中に蝋質相が皮膚に移るという効果と、有用性、およびそれによる、混合された任意の活性成分の効果が、1つの連続的に塗布された相に活性剤が単に混合された製品と比較して、増大する。
好ましい実施の形態として、蝋質相が液体(溶融)状態で塗薬用具に塗布され、続いて冷却された後で塗薬用具上に固体状態で存在するようにするために、蝋質相の融点または溶融範囲は、25℃より高い、または上記に特定した温度範囲内である。好ましい実施の形態として、蝋質相は塗薬用具上に弱く壊れやすくないフィルムを塗薬用具上に形成する。このように処理された塗薬用具は、2相の混合が本質的に避けられるので、特に貯蔵の間、特に安定している。また、このような塗薬用具によって、蝋質相は皮膚に触れるとすぐに溶融し、これにより両相が局所的に混合して乳化することが可能となる。
本発明のいくつかの実施の形態として、製品は、水相に対して異なる安定性を持つ2またはそれ以上の蝋質相を含んでもよい。これにより、一方の相は他の相とよりも水と早く相互作用することができる。これにより、活性成分の緩やかさ(gradual)が望まれる場合に、製品内での塗布、または2またはそれ以上の活性成分の順々の解放が見つけられるかもしれない。
湿った製品
使用中または使用前に、本発明による製品を水または適切な水相で湿らせてもよい。後者は、塗薬用具に注入するのに使用される製剤に基づく当分野で既知の任意の水相でよい。水に加え、水相はさらなる成分または添加剤、例えば界面活性剤、乳化剤、粘度要因、調整剤、モイスチャライザ、増粘剤、防腐剤、活性成分、特に皮膚科学的に活性な成分、香料等を含んでもよい。本明細書で述べられるように、活性成分には、例えば抗炎症剤、抗バクテリア剤、抗真菌剤等の製剤がある。局所的な塗布に適した活性成分が特に好ましい。
多くの場合、製品は洗浄用具として使用されるので、洗浄剤として使用されうる水相を加えることが有用である。洗浄が最も困難な汚れは、水に不溶性および/または皮膚への強力な接着性を有するものである。したがって、水相として使用される液体は水に不溶性の材料を吸い取ることができるように調製される。
さらなる相
本発明の他の実施の形態としてさらなる層が塗薬用具に塗布される。この層は、後でポリマー層として言及されるポリマー材料から形成される。1または複数のポリマー層が塗薬用具に塗布されてよい。本明細書で用いられるときは常に「ポリマー層」とは1または複数のポリマー層に言及する。
ポリマー層は塗薬用具の1面またはいくつかの面に塗布されてよい。
ポリマー層は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、シリコン等およびこれらの混合物等の適切なポリマーから生成される。ポリマー層はまた他の材料、例えば添加剤または染料を含んでもよい。後者の例では、ポリマー層で覆われた塗薬用具の領域は、色領域として生成するであろう。種々のポリマー層が塗布される場合、異なる色の層が使用され、異なる色付き模様が生じてもよい。
ポリマー層は、蝋質相の塗布に対して説明したのと同様に塗薬用具に塗布されてもよい。例えば、連続的に、すなわち塗薬用具の全表面に、または非連続的に、例えば縞、斑点または他の図形等の模様で塗布されてよい。ポリマー層が全表面を覆わない場合は、蝋質相は、ポリマー層により覆われた塗薬用具の領域および他の領域を共に覆ってもよい。
蝋質相は、ポリマー層に塗布されて二重層を形成してもよい。ポリマー層は蝋質相によって完全に覆われる必要はない、すなわちいくつかの部分が覆われずに残ってもよい。
ポリマー層は、蝋質相に覆われない領域に塗布されてもよい。例えば、蝋質相が非連続の形式で層として塗布され、ポリマー層が蝋質相がない箇所に塗布されてよい。ある特定の実施の形態として、蝋質相は縞として塗布され、ポリマー層がこれらの縞の間に塗布されて、蝋質相とポリマー層の交互の縞模様を形成してもよい。これは、例えば塗薬用具の1面になされ、水相が他の面に塗布されてもよい。
ポリマー層は、上記のような層を持つ製品を塗布されると破裂されうる半固体であってもよい。半固体のポリマー層は、蝋質、クリーム状または同様の粘度を持つポリマー類から生成される。この場合、ポリマー層は塗薬用具に外部被膜として、1面またはいくつかの表面の一部または全体を覆うように塗布されてもよい。ポリマー層は、脂質層の一部または全体を覆ってもよい。
ポリマー層を覆う蝋質相は、色付きでも色なしでもよい。前者の場合、ポリマー層は好ましくは色なし、または色が付いても白である。蝋質相が色なしの場合、ポリマー層は好ましくは色付きで、白または色なしでもよい。
ポリマー層は、使用者の皮膚に覆われた蝋質相の移動を改善または促進するために塗布されてもよい。色付きポリマー層または色付き蝋質相、または両方を使用することにより、塗薬用具製品を使用して蝋質相が皮膚に移ったときに、色の出現、消失、またはそれぞれの色の変化が生じる。
ポリマー層は、塗薬用具を製造するための、ポリマー層を含む材料等の材料をコーティングする既知の方法を用いて、塗薬用具に塗布されてよい。例えば、ポリマー層はスクリーン印刷、グラビア印刷、ローラー印刷、エンボス加工、スプレー、ドリップル、浸すことによって塗布されてよい。
さらなる成分
蝋質相は、さらなる成分を含んでもよい。
活性成分
蝋質相は、皮膚に塗布するための活性成分をさらに含んでもよい。蝋質相は好ましくは油溶性または疎水性の活性剤を含む。しかし、適切な乳化剤を使用することによって、水溶性または親水性の製剤が蝋質相に混合されうる。
1または複数の活性成分を含む蝋質相を有する製品は、本発明に特に魅力的な実施の形態を形成する。
活性成分は、特定の組み合わせの中に存在してよい。
活性成分は、適切な担体に混合され、または包含されてよい。活性成分は、活性成分を調製するものとして知られる任意の、皮膚に許容される不活性材料を含む。担体は、細かく、または粗大に分割された粉末、または粒状であってよい。これらは、でんぷん、砂糖、結合剤、潤滑剤、希釈剤、添加剤、分解剤、粒化剤および同様の成分を含んでもよい。担体材料の性質は、その中で調製される活性成分および望まれる製剤の種類によって決まるだろう。
活性成分を包含する特定の担体は、活性成分がいくつかの形態でその中に捕らえられるビードである。「ビード」または「ポリマービード」という用語は、モノマー基盤またはポリマー基盤またはカプセルの中で活性成分を包む、覆う、または含む、任意の形態の分離された自由流動する粉末、ビードまたはカプセルを含むことを意味する。これらの用語はまた、多孔性ビードまたは、「マイクロスポンジ」、「マイクロカプセル」を含むことを意味し、後者はより小さいサイズのビードである。ビードは、ビード内部を保護する、または内部に捕らえられる活性成分の解放を制御する、適切な被覆材料でコーティングされてもよい。ビード上のコーティングはそれ自身で活性成分を含んでよく、この場合、コーティングは、不活性なコア上に施される。
ビード内で活性成分を調製することは、活性剤を環境因子から保護するためであってよいが、主には活性剤を制御して解放させるために行われてもよい。
ある種のビードは、マイクロメータ範囲の平均的な直径を持ち、また平均的な直径が200nmほどに小さくてよい小ビードまたは小カプセルである。
この種のカプセルはリポソームベースで、例えば、レシチン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸等のリン脂質から生成されてもよい。この種のカプセルはまた、でんぷん、セルロース、多孔性ゼラチン等から生成されてもよい。
カプセルまたはビードは、また比較的大きく、平均mm範囲または0.1mm範囲の大きさでもよい。この種のカプセルまたはビードは、例えば寒天、グリコール酸ポリマー類などの材料、および水、鉱油、グリセリンなど成分から生成されてもよい。これらはさらに防腐剤、染料等の成分を含んでもよい。
他の種のビードまたはマイクロカプセルはマイクロスポンジである。これらは、大きい内部表面を持つ(平均直径が)約5μm乃至約300μmの大きさの材料である。これらは、特定のモノマー類のポリマー化によって得られる。活性成分はこのポリマー化処理の間、または後に、内部に取り込まれてもよい。マイクロスポンジベースの担体が、内部に取り込まれた活性成分の保護、または解放の調整のために使用されてよい。
カプセルは、特に本明細書中で述べたような1または複数の適切な分解剤を任意に含んでもよい。適切な外部要因と接するとすぐにこの分解剤はカプセルを壊して開口させ、これにより内部に取り込まれた活性成分が放たれる。
カプセルは、蝋質相に含まれてよい。カプセルはまた、蝋質相と水相を導入する前に塗薬用具に塗布してもよい。カプセルはまた塗薬用具自身の製造工程の間に導入されてもよい。
コーティングまたは基盤の破裂の結果、ビードまたはカプセルから活性剤が放たれてよい。これは、圧力、引っ張り力等の物理的要因、あるいは、例えば製品を皮膚または表面にこすりつけるなど、塗薬用具の使用による剪断力により生じてもよい。活性成分の解放は、ビードの半浸透性または多孔性、またはそのコーディングによって生じてよく、あるいは外的要因、例えば活性成分の抽出を引き起こす液体培地との接触、ビードまたはそのコーティングの溶解または分解、または温度の影響によって生じてよい。カプセルは、ある化学薬品の影響、特にカプセルに包含される分解剤の影響によって分解されてよい。後者の特定の実施の形態では、塗薬用具の使用時に水、例えば水相に接触する重炭酸塩および一定の有機酸の適切な量を含むカプセルが、カプセルの分解を引き起こす。
ビードまたはカプセルは、例えばエマルジョン重合など当分野で一般に知られる方法にしたがって生成されてよい。
ビードまたはカプセルは、塗薬用具の任意の部位に塗布されてよいが、好ましくは塗薬用具の表面、または上方の表面部位に集中して塗布される。これにより、製品が塗布された皮膚または表面に、活性成分が最大限に届けられる。
ビードまたはカプセルは、散布、ふるいかけ、スプレー等の方法により、乾燥形態で塗薬用具に塗布されてよい。これらはまた適切な液体またはペースト状でプリントされたりロールコーティングされたりしてよい。また、ビードに対して不活性な溶媒、水、または水相等の適切な液体と混合されて、塗薬用具にスプレーされてよい。
蝋質相に使用される活性成分の例には、抗バクテリア剤、抗真菌剤等の抗菌剤、抗炎症剤、抗刺激化合物、抗痒み剤、モイスチャライザ、スキンケア成分、植物エキス類、ビタミン類、抗炎症剤、また抗痛み、抗刺激、抗フケ、抗老化、または抗シワのための活性剤、例えばレチノール、メリビオース、ジメチルアミノエタノール(DMAE)のような皮膚リフティング剤、また特にその塩形態がある。他の適切な活性剤には、例えば、オマゴヤシ・オフィシナリス(Medicago officinalis)、マタタビ(Actinidia chinensis)、アラントイン(allantoin)、アロエバーバデンシス(Aloe barbadensis)、アノナケリモリア(Anona cherimolia)、ローマカミツレ(Anthemis nobilis)、ナンキンマメ(Arachis hypogaea)、アルニカ(Arnica montana)、カラスムギ(Avena sative)、ベータカロチン、ビスアボロール、ボラゴオフィシナリス(Borago officinalis)、ブチレングリコール、キンセンカオフィシナリス(Calendula officinalis)、ツバキシネンシス(Camellia sinensis)、樟脳、カンジダボンビコラ(Candida bombicola)、カプリロイルグリシン(capryloyl glycine)、パパイヤ(Carica papaya)、ヤグルマギク(Centaurea cyanus)、塩化セチルピリジニウム、カモミラレクチタ(Chamomilla recutita)、ケノポジ(Chenopodium quinoa)、チンチョナスシルブラ(Chinchona succirubra)、ツノマタ(Chondrus crispus)、ダイダイ油(Citrus aurantium dulcis)、ザボン(Citrus grandis)、シトラスリモナム(Citrus limonum)、ココヤシ(Cocos nucifera)、コーヒーノキ(Coffea arabica)、例えば銅トリペプチド−1等の銅ペプチド類、サンザシ(Crataegus monogina)、マクワウリ(Cucumis melo)、ジクロロフェニルイミダゾールジオキソラン、アオノリ(Enteromorpha compressa)、スギナ(Equisetum arvense)、エトキシジグリコール、エチルパンテノール、ファルネソール(farnesol)、フェルラ酸、イチゴ(Fragaria chiloensis)、ゲンチアナ(Gentiana lutea)、銀杏(Ginkgo biloba)、グリシンソヤ(Glycine soya)、グリセリルラウレート、カンゾウ(Glycyrrhiza glabra)、ハマメリス(Hamamelis virginiana)、ヘリオトロピン(heliotropine)、水素化されたパームグリセリド類、クエン酸塩類、加水分解されたカスター油、加水分解された小麦たんぱく質、ヒペリカムペルフォラタム(Hypericum perforatum)、シロバナイリス(Iris florentina)、ビャクシン(Juniperus communis)、ラクチスプロテイナム(lactis proteinum)、ラクトース(lactose)、ローソニアイナーミス(Lawsonia inermis)、リナオロール(linalool)、アマ(Linum usitatissimum)、リシン、アスパラギン酸マグネシウム、マグニフェラインディカ(magnifera indica)、アオイ(Malva sylvestris)、マンニトール、メル、メラルーカアルターニフォリア(Melaleuca alternifolia)、セイヨウハッカ(Mentha piperita)、メントール、メンチルラクテート、オジギソウ(Mimosa tenuiflora)、スイレン(Nymphaea alba)、オラフラー(olaflur)、イネ(Oryza sativa)、パンテノール、鉱物油(paraffinum liquidum)、PEG−20M、PEG−26ホホバ酸、PEG−26ホホバ酸アルコール、PEG−35カスター油、PEG−40水素化されたカスター油、PEG−60水素化されたカスター油、PEG−8カプリル酸/カプリン酸、アボガド(Persea gratissima)、ペトロラクタム、アスパラギン酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピレングリコール、アーモンド油(Prunus amygdalus dulcis)、アンズ(prunus armeniaca)、モモ(Prunus persica)、レチニルパルミテート、トウゴマ(Ricinus communis)、ローザカニーナ(Rosa canina)、マンネンロウオフィシナリス(Rosmarinus officinalis)、イチゴ(Rubus idaeus)、サリチル酸、ニワトコ(Sambucus nigra)、サルコシン、セレノアセルラータ(Serenoa serrulata)、シモンドシアキネンシス(Simmondsia chinensis)、カルボキシメチルベタグルカンナトリウム、ココイルアミノ酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、パルミトイルプロリンナトリウム、ステアロキシトリメチルシラン、ステアリルアルコール、硫化TEA−リシノレエート、タルカム、タチジャコウソウ(thymus vulgaris)、フユボダイジュ(Tilia cordata)、トコフェロール、酢酸トコフェリル、トリデセス−9、コムギ(Triticum vulgare)、チロシン、ウンデシレノイルグリシン(undecylenoyl glycine)、尿素、コケモモ(Vaccinium myrtillus)、バリン、酸化鉛、硫化鉛等がある。
特に重要なのは、炎症反応を示す、すなわちヒリヒリしたり赤くなったり損傷を受けたりした皮膚を処置するために使用することができる活性成分である。このような製剤には、例えば鉛化合物または硫黄がある。
使用することができるさらなる活性成分は、商標名Generol(登録商標)の名で知られるものである。これらは、エトキシル化された、またエトキシル化されないフィトステリン類(phytosterines)を含む。他の活性成分には、抗菌剤、生物起源の活性成分がある。
活性成分は、その成分の性質および用途によって種々の濃度で存在してよいが、たいていは0.01%乃至10%(w/w)、好ましくは0.1%乃至7%(w/w)、より好ましくは1%乃至5%(w/w)の範囲の量で存在する。w/wは、蝋質相の全量に対する量を表す。
さらなる添加成分
蝋質相は、モイスチャライザ、再脂肪化剤、増粘剤、粉末剤、生物起源の製剤、防臭剤、フィルタ形成剤、UV日焼け止めフィルタ、抗酸化剤、屈水性誘発物質、防腐剤、防虫剤、自己なめし剤、可溶化剤、芳香剤、染料、色素剤等のさらなる成分を含んでもよい。
モイスチャライザ
蝋質相は、さらに1または複数のモイスチャライザを含んでよい。これらは、皮膚の水和化を調節するためのみでなく感覚的な特性を改善するために加えられる。これらの製剤は、塗薬用具内での、または塗薬用具に対する組成物の浸透をさらに改善できる。
モイスチャライザは、典型的には、蝋質相の全量に対して、1%乃至20%(w/w)、好ましくは5%乃至15%(w/w)、より好ましくは5%乃至10%(w/w)の量で存在してもよい。
適切なモイスチャライザには、例えばアミノ酸類、ピロリドンカルボン酸、乳酸およびその塩類、ラクチトール、尿素および尿素誘導体、尿酸、グルコサミン、クレアチニン、コラーゲンの加水分解生成物、キトサンまたはキトサン塩/誘導体、また特にポリオール類およびポリオール誘導体(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、コバルト華、1,2,6−ヘキサントリオール、例えばPEG−4、PEG−6、PEG−7、PEG−8、PEG−9、PEG−10、PEG−12、PEG−14、PEG−16、PEG−18、PEG−20、PEG−135、PEG−150等のポリエチレングリコール類)、糖および糖誘導体(例えばフルクトース、グルコース、マルトース、マルチトール、マンニート、イノサイト、ソルビート、ソルビチルシランジオール、スクロース、トレハロース、キシロース、キシリット、グルクロン酸およびその塩類)、エトキシル化されたソルビトール(ソルベス−6、ソルベス−20、ソルベス−30、ソルベス−40)、蜂蜜および水素添加された蜂蜜、水素添加されたでんぷん加水分解物、また水素添加された小麦たんぱく質、加水分解されたミルクたんぱく質、レシチン、ピサントリオール、ヒアルロン酸およびその塩類の混合物、およびPEG−20−酢酸コポリマー類がある。特に、好ましいモイスチャライザは、グリセリン、ジグリセリンおよびトリグリセリンである。
染料を加えることは、特定の(活性)成分が蝋質相に含まれているというメッセージを送って、使用者に目に見える目安を与えることができるという利点を有する。これにより、塗薬用具上に塗布された相、特に蝋質相の安定性がさらに容易に視覚化される。これにより、例えば油相および水相が貯蓄中に混合されたか否かをモニタすることができる。
乳化剤
本発明の製品中の蝋質相は、さらにW/O型の1または複数の乳化剤を含んでよい。乳化剤を加えることにより、親水性の成分または製剤を蝋質相に混合すること、また逆に疎水性の成分または製剤を水相に混合することができる。
好ましくは、通常皮膚と良好な融和性を有する非イオン性乳化剤である。非イオン性のW/O型およびO/W型の乳化剤を混合すると、感覚的な特性が改善される。蝋質相は、蝋質相の全量の0%乃至20%(w/w)、特に0.1%乃至15%(w/w)、さらに0.1%乃至10%(w/w)、さらには0.1%乃至5%(w/w)または0.1%乃至2%(w/w)の量の乳化剤を含んでもよい。
非イオン性乳化剤
特定の非イオン性乳化剤は、
(1)2モル乃至50モルの酸化エチレンおよび/または0モル乃至20モルの酸化プロピレンの、アルキル残余中の8乃至40のC原子を有する直鎖状脂肪族アルコール類、12乃至40のC原子を有する脂肪酸、8乃至15のC原子を有するアルキルフェノール類に対する付加生成物。
(2)1モル乃至50モルの酸化エチレンとグリセリンの付加生成物の、C12/18脂肪酸モノ−および−ジエステル類。
(3)6乃至22のC原子を持つ飽和性および不飽和性の脂肪酸のグリセリンモノ−および−ジエステル類およびソルビタンモノ−および−ジエステル類とそれらの酸化エチレン付加生成物。
(4)アルキル残余中の8乃至22のC原子を持つアルキルモノ−および−オリゴグリコシド類とそれらのエトキシル化類似体。
(5)7モル乃至60モルの酸化エチレンの、カストリウム油および/または硬化されたカストリウム油への付加生成物。
(6)ポリオール−、特にポリグリセリンエステル類、例えばポリオールポリ−12−ヒドロキシステアレート、ポリグリセリンポリリシノレエート、ポリグリセリンジイソステアレートまたはポリグリセリンジメレート。また、適用可能なのは、これらの基質部類のうちのいくつかの化合物の混合物である。
(7)2モル乃至15モルの酸化エチレンの、カストリウム油および/または硬化されたカストリウム油への付加生成物。
(8)直鎖状、分枝鎖状、不飽和または飽和C6−C22脂肪酸類、リシノレイン酸、また12−ヒドロキシステアリン酸およびグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリート、ジペンタエリスリート、糖アルコール類(例えばソルビトール)、アルキルグルコシド類(例えば、メチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)、またポリグルコシド類(例えばセルロース)、または例えばグリセリルステアレート/クエン酸、グリセリルステアレート/ラクテートなどの混合エステル類。
(9)羊毛蝋アルコール類。
(10)ポリシロキサン−ポリアルキル−ポリエーテル−コポリマー類およびそれらの誘導体。
(11)メチルグルコースとポリオール類、それぞれにグリセリンまたはポリグリセリンを有する6乃至22のC原子を持つ、ペンタエリスリート、脂肪酸類、クエン酸および脂肪族アルコール類からの混合エステル類、および/または脂肪酸類の混合エステル類。(12)ポリアルキレングリコール類。
付加生成物である、酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンおよび脂肪族アルコール類、脂肪酸類、アルキルフェノール類、脂肪酸類またはカストリウム油のグリセリンモノ−、−ジエステル類およびソルビタンモノ−、−ジエステル類が知られ、市販される製品である。たいていこれらは、アルコキシル化の平均的な程度が酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンおよび基質の開始量の比率と一致する同族体の混合物であり、それと共に付加反応が起こる。これらの生成物のアルコキシル化の程度は、W/O型乳化剤であるかO/W型乳化剤であるかによって決まる。酸化エチレンのグリセリンに対する付加生成物のC12/18脂肪酸モノ−、−ジエステル類は、化粧品用途における再脂肪化剤として知られる。
有用で刺激の少ない特定の乳化剤は、ポリオールポリ−12−ヒドロキシステアレート類およびそれと他の化合物との混合物であり、商標名「Dehymuls(登録商標)PGPH」(W/O型乳化剤)または「Eumulgin(登録商標)VL75」(ココグリセリド類との1:1w/w混合物、O/W型乳化剤)またはCognis Deutshland GmbHのDehymuls(登録商標)SBL(W/O型乳化剤)がある。これらの乳化剤のポリオール化合物は、少なくとも2、特に3乃至12、さらには3乃至8のヒドロキシル基と、2乃至12の炭素原子を持つ材料から誘導されてよい。
水溶性の活性成分および/または少量の水を蝋質相に混合することが望ましい場合、非イオン性のO/W型乳化剤(HLB値:8乃至18)および/または可溶化剤からなる群から選択される乳化剤を加えることが望ましいだろう。これらは、例えば、相当する高程度にエトキシル化された、すでに述べた酸化エチレン付加物でよく、例えば、O/W型乳化剤の場合は10乃至20の酸化エチレン集合体、いわゆる可溶化剤に対しては20乃至40の酸化エチレン集合体がある。O/W型乳化剤として特に魅力的なのは、セテアレス−12とPEG−20ステアレートである。特に魅力的な可溶化剤は、Eumulgin(登録商標)HRE40(INCI:水素添加されたカストリウム油であるPEG−40)、Eumulgin(登録商標)HRE60(INCI:水素添加されたカストリウム油であるPEG−60)、Eumulgin(登録商標)L(INCI:PPG−1−PEG−9ラウリルグリコールエーテル)およびEumulgin(登録商標)SML20(INCI:ポリソルベート−20)である。
アルキルオリゴグリコシドの群の非イオン性乳化剤は、特に皮膚許容性であり、それゆえO/W型乳化剤として好ましい。C8−C22のアルキルモノ−、−オリゴグリコシド類において、それらの調製と使用は従来技術に開示される。オリゴグリコシド類とは、約8までのある程度のオリゴマー化を有するオリゴマーグリコシド類を含むことを意味する。オリゴマー化の程度は、特定範囲のオリゴグリコシド類から構成される製品に対して使用される統計上の平均値でよい。例えば、商標名Plantacare(登録商標)として市販される製品がある。これは、平均1乃至2程度のオリゴマー化を有するオリゴグルコシド残余にグリコシドのように結合するC8−C16アルキル基を有する。
他の非イオン性乳化剤には、アシルグルカミド類がある。好ましくは、アルキルポリグルコシド類と脂肪族アルコール類の1:1混合物であり商標名Emulgade(登録商標)PL68/50(Cognis Deutshland GmbH)として市販される製品、およびラウリルグルコシド、ポリグリセリル−2−ジポリヒドロキシステアレート、グリセリンおよび水の混合物であり、商標名Emulgade(登録商標)VL75として市販される製品がある。
親油性W/O乳化剤は、原則として1乃至8の範囲のHLB値を有する乳化剤である。エトキシル化された製品のHLB値は、HLB=(100−L):5の公式で算出され、ここで、Lは親油基、すなわち酸化エチレン付加物中の脂肪族アルキル基または脂肪族アシル基のパーセント値(重量%値)である。
特に魅力的なW/O乳化剤には、ポリオール類の一部エステル類、特にポリオール類の脂肪酸類のモノ−、ジ−、トリ−、元素比率が3:2のエステル類、さらに、C3−C6ポリオール類がある。例えば、グリセリルモノエスエル類、ペンタエリスリートの一部エステル類または炭水化物エステル類があり、例えばサッカロースジステアレートまたはソルビタンモノ−、ジ−、トリ−または元素比率が3:2の脂肪族エステル類、特にステアレート類、オレエート類、エルケート類、リシノレエート類、ヒドロキシステアレート類、イソステアレート類(また:酒石酸塩類、クエン酸塩類、マレイン酸塩類)等がある。また、1モル乃至30モル、好ましくは5モル乃至10モルの酸化エチレンを、それらのソルビタンエステル類に付加した付加生成物が魅力的である。
さらなる界面活性剤/乳化剤
本発明による製品の使用に応じて、蝋質相は、双極性、両性、カチオン性、またはアニオン性の界面活性剤をさらに含んでよい。
双極性の界面活性剤は、少なくとも1の第4級アンモニウム基と少なくとも1の−COO(-)−または−SO3I (-)−基を含む張力活性の化合物である。特に有用な双極性界面活性剤は、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネートのようないわゆるベタイン類、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、および2−アルキル−3−カルボキシルメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリンであり、それぞれアルキル基またはアシル基中に8乃至18のC原子を有する。またココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートがある。好ましい双極性の界面活性剤は、INCI名コカミドプロピルベタインで知られる脂肪酸アミド誘導体である。
両性の界面活性剤が、特に補界面活性剤としてさらに加えられてよい。両性の界面活性剤は、C8−C18−アルキル基またはアシル基と同等であり少なくとも1のフリーアミノ基と少なくとも1の−COOH−基または−SO3H−基を有し、また内部に塩を形成することができる張力活性化合物を含む。適切な両性の界面活性剤には、例えばN−アルキルグリシン類、N−アルキルプロピオン酸類、N−アルキルアミノブテン酸類、N−アルキルイミノジプロピオン酸類、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン類、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸類およびアルキルアミノ酢酸類であり、各アルキル基は約8乃至18のC原子を有する。
最も好ましい両性の界面活性剤は、N−ココアルキルアミノプロピオネートココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12-18アシルサルコシンである。
アニオン性の界面活性剤は、例えばカルボキシル基、硫酸基、スルホ基またはリン酸基および親油性残部などの水溶性アニオン基によって特徴づけられる。特定のアニオン性界面活性剤は、アルキル硫酸塩類のアルカリ塩類、アンモニウム塩類、またはアルカノールアンモニウム塩類、アルキル硫酸エーテル類、アルキルカルボキシルエーテル類、アシルイセチオネート類、アシルサルコシネート類、アシルタウリン類であり、これらは12乃至18のC原子を持つ直鎖状アルキル基またはアシル基を備える。また、スルホスクシネート類およびアシルグルタメート類のアルカリ塩またはアンモニウム塩がある。
第4級アンモニウム誘導体は、特にカチオン性界面活性剤として使用されてよい。好ましくは、ハロゲン化アンモニウムであり、特に塩化物および臭化物、例えば塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化トリアルキルメチルアンモニウム、z.B.塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウムおよび塩化トリセチルメチルアンモニウムがある。さらなるカチオン性界面活性剤は、良好な生物化学的分解能を持つ第4級エステル類、例えばジアルキルアンモニウムメト硫酸塩類およびメチルヒドロキシアルキルジアルキロキシアルキルアンモニウムメト硫酸塩類(商標名Stepantex(商標登録)として市販される製品、およびDehyquart(登録商標)シリーズの製品)がある。「Esterquats」という用語は、相、特に蝋質相の柔軟性に一定の有益な衝撃を有する第4級脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩類を含むことを意味する。さらなるカチオン性界面活性剤は、第4級プロテイン加水分解物である。
製造
本発明は、さらに本明細書に定義されるような製品の調製方法に関するものである。この方法は、本明細書で述べたように塗薬用具を蝋質相組成物と水相組成物に接触させることを含む。この方法はまた、塗薬用具を同時にまたは順に蝋質相に接触させることを含む。
塗薬用具に蝋質相を接触することは、上記「蝋質相」の項で説明したように、好ましくはスプレーする、印刷する、または塗薬用具と切り込みノズルを持つ塗薬用ヘッドとの間に直接接触することを含む直接接触法によって行われる。
乾燥工程は、製造工程の任意の時に適用されてよい。乾燥処理は好都合な方法で行われてよく、例えば熱気を投与する、塗薬用具を、オーブンの中または、加熱したまたは温めたトランスポートロール上を通過させることによって行われてもよい。
乾燥させる前に蝋質相が塗布される場合は、空気の温度を蝋質相が溶融しない温度にすべきである。この例では、室温の空気を投与することが推奨される。
蝋質相は、塗薬用具の製造過程でいつでも塗薬用具に塗布されてよい。例えば、塗薬用具材料の製造過程において、蝋質相が塗布されてよい。好ましくは蝋質相は、塗薬用具の製造過程の終了後に塗薬用具に塗布される。
こうして得られた塗薬用具は、それぞれ包装されてよいし、例えば10乃至30など決められた数で、例えばラップ、箱等の一定の適切なパッケージに包装されてよい。
異なるコーティングおよび/または注入がなされた塗薬用具が1つのパッケージに組み合わされてよい。例えば、蝋質相が増加するまたは減少する一連の塗薬用具があってもよい。あるいは、色付き、または色なしの塗薬用具が代わりに用いられてよい。
用途および特性
本発明に基づく製品は、使用中に皮膚上に活性成分を最適な解放を好都合に生じさせる。
活性成分の最適な解放は、体温と等しい、またはわずかに超える程度の融点または溶融範囲を有する固体脂質である蝋質相を使用することによって実現される。これにより、理論とは関係なく、蝋質相がより迅速に溶融し、活性材料が皮膚に対してより速くかつ効率的に移動し解放されると考えられる。
活性成分の最適な解放は、脂質相において適切な乳化剤を使用することによって実行され、これにより塗薬用具の使用中に皮膚での局所的な乳化が引き起こされる。この局所的な乳化は、製品中の蝋質相が、使用前に水または水相に接触することによって生じてもよい。あるいは、この局所的な乳化は、製品を濡れた皮膚上で使用することによって生じる。局所的な乳化は、体温が蝋質相を溶融させることによって引き起こされてよいし、または塗薬用具の使用中に加えられる圧力により引き起こされてもよいし、あるいは両方の結果であってもよい。局所的な乳化が圧力の影響によるものである場合、この乳化処理は使用者が塗薬用具を皮膚にこすり付けたり押し当てたりする等によって塗薬用具を適用するときに加えられる(限られた)圧力により発生してもよい。これにより、脂質相が水または水相と接触し、局所的なエマルジョンが形成される。
このような局所的な乳化処理において、この相の乳化剤以外の限られた量が、乳化剤を含む相に混合される。好ましい実施の形態では、蝋質相はワイプの全表面上に存在しないにも関わらず、特に局所的な乳化処理が始まると、蝋質相とその中に含まれる成分が良好に解放される。
活性成分の最適な解放は、上述した両方の可能性を利用することによって生じてもよい。
本発明による製品は、最終製品として使用されてよい。この場合、消費者はこれらの製品を、例えば別々に販売される水または水性ローションと共に扱うように指示される。
あるいは、本発明による製品は、例えば湿った皮膚に使用される乾燥性塗薬用具として用いられてもよい。
本発明による製品はまた、蝋質相を有する塗薬用具を作るための中間製品として使用されてもよい。これらは、さらなる取り扱いのために貯蔵されたり他の場所に移動されてもよい。
本発明に基づく製品は、個々のケア製品として赤ん坊から大人まで幅広い用途で使用することができ、例えば、赤ん坊の洗浄、顔または体の洗浄、例えば皮膚湿潤および皮膚抗老化などの皮膚処置または皮膚調整、防虫剤、粉末塗布用具、化粧塗布用具、抗発汗塗薬塗布用具、ピーリング塗布用具、日焼け後処置、日焼け止め塗布用具、女性用衛生用品の塗布用具、オムツかぶれのための塗布用具などであり、後者は好ましくは活性剤として酸化鉛を含むもの等がある。
本発明による製品は低水分含有量を有し、製品の全重量に対して、例えば10%(W/W)より低い、またはそれより低い水分含有量を持つ。低水分含有量を持つ製品には、例えば湿った皮膚に使用することを目的とする、いわゆる乾燥性塗薬用具がある。この種の塗薬用具の例は、シャワー中または入浴後に使用される。このような乾燥性塗薬用具はまた、別々に提供される水または水性ローションで製品自身を湿らせた後に使用されることが推奨される。
本発明に基づく製品は、特に濡れたときに洗浄用具として使用されてよいが、それらの使用はこの用途のみに限られない。製品は、水で濡れたときに特に効果的である。これは、本発明の製品は水性および脂質性の両方の汚れと成分を取り除くことができるという事実による。本発明の製品はまた、不要物の堆積の除去および感染を引き起こしうる多数の微生物の削減に有効であるので、赤ん坊の洗浄用具として特に使用されてよい。
本明細書で説明される製品は、活性基質、特に本明細書で述べられた活性成分の塗薬用具として使用される。あるいは、1つの製品で活性基質の洗浄用具および塗薬用具の両方として使用される。
本発明の製品は、活性成分を皮膚に良好に移動させる。これにより、多数の活性剤、特にその低い移動率のためにこれまで塗布することができなかった、より高価な活性剤の媒介物として、塗薬用製品の用途が広がる。本発明による製品は、活性成分をより効率的に皮膚に移動させるだけでなく、例えば活性剤を皮膚により均等に分配したり、より良好に皮膚に浸透させたりするなど、消費者への利益をもたらす。
本発明による製品は、1つの同一の製品内で、洗浄能力と、活性成分の皮膚への移動、すなわちリーブ・オン(洗い流さないタイプの)製品の塗布とを組み合わせることができるというさらなる利益を示す。本発明による製品はまた、製品の洗浄特性とスキンケア特性を別々に最適化し、スキンケア活性剤の皮膚への分配を同時に改善する。しがたって、両特徴のいずれかは広範囲で存在してもよい。すなわち、この製品は主として洗浄目的であってよいが、一定の有益な成分または活性基質を皮膚に移動させる能力も同様に有する。あるいは逆に、この製品は、例えば主な利点が洗浄ではなくリーブ・オン製品のより良好で効率的な形態での塗布である場合に、塗布用に設計されてよい。
それゆえ、本発明の製品は洗浄および皮膚へのメリットに関して、より良好な能力を有してもよい。これは、両特性が異なる相において別々に形成されるためである。
本発明による製品の他の利点として、これらの製品は、蝋質相が存在することによって生じる塗薬用具の表面の改善によって、塗布用具材の柔軟な感触を提供してよい。またこの製品は、皮膚に対する塗薬用具の摩擦が少ないため(皮膚感触が柔軟である)、製品はさらに穏やかな洗浄を提供する。
活性成分はたいてい塗薬用具材の表面に集中され、典型的なO/W型エマルジョンの内部相に含まれないので、即座の製品によって皮膚に活性剤を良好に移動させることができるというさらなる利点がある。
本明細書で示される多くの種類の蝋質相は、(香料が加えられているにも関わらず)ほぼ無臭で環境に優しく、生物的に分解可能であるというさらなる利益を有する。
本発明の製品により好都合で早急な塗布が可能であり、その製品の内部または上部に含まれる任意の成分を容易により均一に分配できるので、本発明の製品は特に魅力的である。さらに、赤ん坊および子供に対する用途として好都合である。この製品により、さらにより速く効率的な洗浄ができる。
これらの有益な特徴を勘案して、本発明による製品は種々の化粧用途および個々のスキンケア用途に使用することができ、また堅い表面の清浄等、他の洗浄または洗浄用途に使用されてよい。
実施例
次の実施例はINCI.という用語を用いて示される。次の実施例で示されるように、C.I.は染料に言及する。
実施例1:蝋質相
相1−A
ココグリセリド類 64.99%
セチルアルコール 33.00%
ジ−ステアリルエーテル 1.00%
トコフェロール 1.00%
C.I.61565 0.01%
相1−B
ココグリセリド類 54.99%
セチルアルコール 33.00%
セテアレス−12 3.00%
グリセリルステアレート 4.00%
ジ−ステアリルカルボネート 2.00%
トコフェロール 1.00%
C.I.61565 0.01%
水 2.00%
相1−C
ココグリセリド類 49.99%
セテアリルアルコール 20.00%
セージソフト(Cegesoft)(登録商標)HF52 5.00%
セージソフト(登録商標)PS6 3.00%
セテアレス−12 2.00%
グリセリルステアレート 2.00%
PEG−20ステアレート 10.00%
ジ−ステアリルエーテル 2.00%
トコフェロール 1.00%
C.I.61565 0.01%
水 5.00%
相1−D
ココグリセリド類 58.99%
グリセリルステアレート 25.00%
グリセリルラウレート 14.00%
ジ−ステアリルカルボネート 1.00%
トコフェロール 1.00%
C.I.75300 0.01%
相1−E
ココグリセリド類 30.00%
セテアリルアルコール 1.00%
セージソフト(登録商標)HF52 20.00%
セージソフト(登録商標)GPO 5.00%
セテアレス−12 15.00%
グリセリルステアレート 20.00%
ジ−ステアリルエーテル 5.00%
トコフェロール 1.00%
パンテノール 1.00%
水 2.00%
相1−F
ココグリセリド類 19.99%
セテアリルアルコール 30.00%
セージソフト(登録商標)PS6 10.00%
ユーマルジン(Eumulgin)(登録商標)VL75 10.00%
セテアレス−12 5.00%
グリセリルステアレート 10.00%
ジ−ステアリルカルボネート 5.00%
トスパール(Tospearl)(登録商標)145A 5.00%
ステアリン酸鉛 2.00%
C.I.61565 0.01%
水 3.00%
相1−G
ミリスチルアルコール 19.99%
ココグリセリド類 10.00%
セージソフト(登録商標)HF52 20.00%
ユーマルジン(登録商標)VL75 10.00%
グリセリルステアレート 20.00%
PEG−20ステアレート 5.00%
ジ−ステアリルカルボネート 2.00%
パンテノール 3.00%
C.I.61565 0.01%
水 10.00%
相1−H
ミリスチルアルコール 47.99%
ステアリルアルコール 25.00%
ユーマルジン(登録商標)VL75 2.00%
PEG−20ステアレート 14.00%
1,2−ヘキサデカンジオール 5.00%
ビスアボロール 1.00%
C.I.47000 0.01%
水 5.00%
相1−I
ココグリセリド類 47.99%
ステアリルアルコール 20.00%
ユーマルジン(登録商標)VL75 2.00%
PEG−20ステアレート 12.00%
ジ−ステアリルカルボネート 5.00%
シクロメチコン 3.00%
トスパール(登録商標)145A 5.00%
C.I.75300 0.01%
水 5.00%
相1−J
ココグリセリド類 55.99%
グリセリルステアレート 20.00%
グリセリルラウレート 15.00%
ジ−ステアリルカルボネート 5.00%
タルク 2.00%
オクテニル琥珀酸アンモニウムでんぷん 2.00%
C.I.60725 0.01%
相1−K
ココグリセリド類 50.99%
グリセリルステアレート 25.00%
グリセリルラウレート 15.00%
ジ−ステアリルエーテル 5.00%
タルク 2.00%
チミロン(Timiron )(登録商標)スプレンディッドゴールド 2.00%
C.I.21230 0.01%
相1−L
ミリスチルアルコール 58.99%
ステアリルアルコール 23.00%
PEG−20ステアレート 15.00%
ジ−ステアリルカルボネート 2.00%
パンテノール 1.00%
C.I.61525 0.01%
相1−M
ミリスチルアルコール 47.99%
ステアリルアルコール 25.00%
ユーマルジン(登録商標)VL75 2.00%
PEG−20ステアレート 10.00%
ジ−ステアリルエーテル 7.00%
パンテノール 2.00%
C.I.61525 0.01%
水 6.00%
相1−N
ミリスチルアルコール 50.00%
ステアリルアルコール 25.00%
ユーマルジン(登録商標)VL75 2.00%
PEG−20ステアレート 10.00%
ジ−ステアリルエーテル 7.00%
エチルブチルアセチルアミノプロピオネート 5.00%
パンテノール 1.00%
相1−O
ココグリセリド類 54.99%
セチルアルコール 33.00%
セテアレス−12 3.00%
グリセリルステアレート 4.00%
ジ−ステアリルカルボネート 2.00%
オクチルメトキシシナメート 6.00%
C.I.61565 0.01%
相1−P
ココグリセリド類 56.99%
グリセリルステアレート 25.00%
グリセリルラウレート 14.00%
ジ−ステアリルカルボネート 1.00%
ポリエチレン 3.00%
C.I.75300 0.01%
相1−Q
ココグリセリド類 58.93%
グリセリルステアレート 25.00%
グリセリルラウレート 15.00%
ジ−ステアリルエーテル 1.00%
水 0.06%
C.I.61565 0.01%
相1−R
ココグリセリド類 43.93%
ステアリルアルコール 15.00%
グリセリルステアレート 25.00%
グリセリルラウレート 15.00%
ジ−ステアリルエーテル 1.00%
水 0.06%
C.I.61565 0.01%
相1−S
ココグリセリド類 44.93%
グリセリルステアレート 25.00%
グリセリルラウレート 15.00%
ジ−ステアリルエーテル 15.00%
水 0.06%
C.I.61565 0.01%
実施例2
異なる材料で生成された2つの部位からなる乾燥スポンジを、互いに接着する。1つの部位は液体セルロースから生成される。乾燥後、スポンジ材料は厚さ37mmの層を形成する。このスポンジは70g/m2の表面重量を有し、材料を135mm×90mm×37mmの断片に切る。製品のもう一方の部位は、135mm×90mm×5mmの寸法のポリウレタンから生成される。両部位を接着させた後、実施例リスト1で説明した4番目の蝋質相を物品ごとに5gでポリウレタン面に塗布する。製品を1パックに包む。
実施例3
乾燥スポンジを、液体セルロースと、実施例1で2番目に用意された蝋質相との混合物から生成した。このスポンジは、70g/m2の表面重量を有し、生成された後で135mm×90mm×37mmの断片に切った。セルロースに対する脂質の付加は、5%に設定される。製品を1パックに包む。

Claims (25)

  1. 多孔性または吸収性シート以外で、蝋質相が塗布され、前記蝋質相が、ジアルキル(レン)エーテル類、ジアルキル(レン)炭酸塩類、ジカルボキシル酸類またはヒドロキシ脂肪族アルコール類、またはそれらの混合物から選択された少なくとも1の蝋質成分を含む組成物である塗薬用具を備えた製品。
  2. 上記蝋質相の融点または溶融範囲が25℃より高い、または等しいことを特徴とする請求項1記載の製品。
  3. 上記蝋質相の融点または溶融範囲が32℃乃至40℃の範囲であることを特徴とする請求項1記載の製品。
  4. 上記蝋質相が、モノ−、ジ−またはトリグリセリド類を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の製品。
  5. 上記蝋質相が、天然油から抽出される、または天然油に存在するモノ−、ジ−またはトリグリセリド類を備えたことを特徴とする請求項4記載の製品。
  6. 上記蝋質相が、脂肪酸類が12乃至24、好ましくは16乃至20の炭素原子を含む、脂肪酸モノ−、ジ−またはトリグリセリド類を備えたことを特徴とする請求項4記載の製品。
  7. 上記蝋質相が、グリセリルステアレート、グリセリルオレエート、グリセリルラウレート、グリセリルミリステート、ココグリセリド類、水素化されたパーム油グリセリド類、水素化されたカスター油または水素化されたアブラナ油から選択されたトリグリセリド類を備えたことを特徴とする請求項4記載の製品。
  8. 上記蝋質相が、脂肪族アルコール類をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の製品。
  9. 上記蝋質相が、C12−C50脂肪族アルコール類、特にC12−C24脂肪族アルコール類を含むことを特徴とする請求項8記載の製品。
  10. 上記脂肪族アルコール類が、ミリスチルアルコール、1−ペンタデカノール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、パルミチルアルコール、1−ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、1−ノナデカノール、アラキジルアルコール、1−ヘネイコサノール、ベヘニルアルコール、ブラシジルアルコール、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、またはミリシルアルコール、およびC16/C18−ガーベットアルコール類から選択されることを特徴とする請求項9記載の製品。
  11. 上記脂肪族アルコール類が、蝋質相の全重量に対して、1%乃至40%、好ましくは1%乃至30%(W/W)、より好ましくは1%乃至20%(W/W)、さらに好ましくは1%乃至10%(W/W)の量で蝋質相に存在することを特徴とする請求項9または請求項10のうちいずれか1項記載の製品。
  12. 上記蝋質相が、脂肪酸類を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項記載の製品。
  13. 上記脂肪酸類が、C14−C40脂肪酸類、または特にC16−C30脂肪酸類を含むことを特徴とする請求項12記載の製品。
  14. 上記蝋質相中に存在する脂肪酸類の全量は、蝋質相の全重量に対して、1%乃至30%(W/W)、より好ましくは1%乃至20%(W/W)、さらに好ましくは1%乃至10%(W/W)の範囲であることを特徴とする請求項11から請求項13のうちいずれか1項記載の製品。
  15. 上記蝋質相が、次に定義されるような(a),(b),(c),(d),(e)または(f)の成分、
    (a)少なくとも1%乃至50%(W/W)、特に1%乃至10%の油質または蝋質の成分
    (b)0.1%乃至5%(W/W)の少なくとも1の活性成分
    (c)1%乃至10%(W/W)の少なくとも1の油
    (d)0.1%乃至10%(W/W)の少なくとも1の乳化剤
    (e)5%乃至90%(W/W)のさらなる蝋質成分
    (f)0%乃至5%(W/W)の水
    の1または複数をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の製品。
  16. 上記蝋質相は、全成分(a)−(f)を含むことを特徴とする請求項15記載の製品。
  17. 上記蝋質相は、1または複数の活性基質を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項16のうちいずれか1項記載の製品。
  18. 上記活性基質(類)は、例えば抗バクテリア剤、抗真菌剤等の抗菌剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗痒み剤、抗発汗剤であることを特徴とする請求項17記載の製品。
  19. 上記蝋質相は、少なくとも1のモイスチャライザ、防臭剤、スキンケア成分、植物エキス、ビタミン、芳香油、染料、日焼け止めフィルタ、屈水性誘発物質、または自己なめし剤を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項16のうちいずれか1項記載の製品。
  20. 上記蝋質相は、少なくとも1の乳化剤、過脂肪化剤、増粘剤、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、双性ポリマー、両性ポリマー、粘化剤、抗酸化剤、防虫剤、日焼け止めフィルタ、粉末またはピーリング剤を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項16のうちいずれか1項記載の製品。
  21. 製品が、パフ、パッド、スポンジ、コットンボール、綿棒、ブラシ、グローブ、ミットまたはバーであることを特徴とする請求項1乃至請求項20のうちいずれか1項記載の製品。
  22. パフまたはパッド、スポンジまたはバーが、1つの層状の材料内に包まれることを特徴とする請求項21記載の製品。
  23. 塗薬用具を蝋質相に接触させることを含む、請求項1乃至請求項22のいずれか1項記載の製品の製造方法。
  24. 上記蝋質相は、スプレーする、接触させる、印刷する、または塗薬用具と切り込みノズルを持つ塗薬用ヘッドとの間が直接接触する場合は直接接触法によって、塗布されることを特徴とする請求項23記載の方法。
  25. 一体型の、活性基質の洗浄用具と塗布用具としての、請求項1乃至請求項22のうちいずれか1項記載の製品の使用方法。
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