WO2008123603A1 - 熱交換装置 - Google Patents

Abstract

複数の熱交換器をヘッダタンクを介して順次連結する。熱交換器は、コア部として、流体が流通する複数のチューブと、これらチューブ間に介在される波状のフィンとを備える。　ヘッダタンクは、それぞれの熱交換器における、複数のチューブ端部近傍を互いに接合したコアプレート部を備えて、これらコアプレート部を、互いに密着固定して連結する。複数のチューブ端部側は、ヘッダタンク内の密閉された空間に開放する。

Description

熱交換装置

技術分野

本発明は、 熱交換装置に関するものである。 明

背景技術

従来、 熱交換装置 （例えばイ ン糸タークーラー） を形成するために 、 複数の熱交換器 （イ ンタークーラー書 I . C . 単体） を、 パイプ P を介レて直列状に連結したものがある （図 9、 図 1 0参照） 。

この場合、 例えば大型の建設機械等のエンジンに使用されるラジ エー夕には、 激しい振動や衝撃等の過酷な使用条件に耐え得るよう に、 またラジェ一夕損傷時に、 損傷部の部分的な交換により、 容易 に修理し得るように、 小型熱交換装置を、 直列あるいは並列に連結 して形成した複合型熱交換装置がしばしば使用される。

例えば、 実開昭 6 3 — 3 0 7 7 0号公報のように、 直列に並ぶ上 下の熱交換器単体の互いに重合しうる突出部を設けると共に、 両突 出物の重合面に、 両サブタンクを連通するボルトとナツ 卜とをもつ て、 両サブタンクを結合し、 さらに両サブタンクを、 適宜の手段で 、 両メインタンクと一体をなす補強杆に固定してなるものがある。

ところで、 イ ンタークーラーの熱交換装置性能指標の一つである 過給気の圧力損失は、 一般的に次のように分割できるとされている

Δ P g total = Δ P g ipe + Δ P g tube + Δ P g core {ただし、 A P g total ： イ ン夕一クーラ一全体の圧力損失， △ P g pipe ： パイプ部圧力損失 （拡大収縮、 摩擦） ， A P g tube ： チューブ入口出口圧力損失 （拡大収縮） ， A P g core : コア部損 失 （チューブ内部摩擦） }

従って、 各インタークーラー I . C . を接続する場合、 図 9のよ うに連結すると、 圧力損失を生じるパイプ部 P ( Δ P g pipe) が 3箇所、 チューブ入口出口 （A P g tube) が 2箇所、 コア部が 1 箇所であり、 単体のイ ン夕一クーラー I . C . (図 1 0参照） にお ける圧力損失を生じる箇所として、 パイプ部 p ( Δ P g pipe) が 2箇所、 チューブ入口出口 （A P g tube) が 1箇所、 コア部が 1 箇所であるから、 図 9のような直列連結したものは、 単体のイ ン夕 一クーラー I . C . より も全体の圧力損失 （A P g total) が高く なってしまう ことがわかる。

本発明はこのような課題を改善するために提案されたものであつ て、 過給気の圧力損失を低減可能とする一方、 連結時の剛性を高め ることによって構造の強化を図り、 耐震性を向上させるようにした 、 熱交換装置を提供することを目的とする。 発明の開示

本発明によれば、 複数の熱交換器をヘッダタンクを介して順次連 結して構成した熱交換装置であって、 熱交換器は、 コア部として、 流体が流通する複数のチューブと、 これらチューブ間に介在される 波状のフィ ンとを備え、 ヘッダタンクは、 それぞれの熱交換器にお ける、 複数のチューブ端部近傍を互いに接合したコアプレー ト部を 備えて、 これらコアプレー ト部を、 互いに密着固定して連結する構 成とし、 複数のチューブ端部側は、 コアプレー ト部で構成するへッ ダタンク内の密閉された空間に開放されていることを特徴とする熱 交換装置が提供される。

本発明の一つの態様によれば、 ヘッダタンク内において、 隣接す る熱交換器における複数のチューブ間を、 互いに流通可能に連結す. る構成としたことを特徴とする。

本発明の一つの態様によれば、 チューブ内にフィ ンを介在する構 成としたことを特徴とする。

本発明の一つの態様によれば、 隣接する熱交換器間のヘッダタン クを、 車両本体に取り付ける構成としたことを特徴とする。

以下、 添付の図面を参照して本発明の実施の形態について説明す る。 図面の簡単な説明

図 1 は、 本発明にかかる熱交換装置における、 第 1実施形態を示 す、 構成説明図である。

図 2は、 図 1 に示す熱交換装置の側面図である。

図 3は、 図 2に示す A— A線に沿って切断して見た、 切断断面図 である。

図 4は、 本発明にかかる熱交換装置の第 2実施形態にかかる連結 箇所の、 断面説明図である。

図 5は、 図 4に示す連結箇所の連結構成を示す、 模式的な分解斜 視図である。

図 6は、 本発明にかかる熱交換装置の第 3実施形態にかかる連結 箇所の、 断面説明図である。

図 7は、 本発明にかかる熱交換装置における、 第 4実施形態を示 す、 構成説明図である。

図 8は、 図 7 に示す熱交換装置の側面図である。

図 9は、 従来の熱交換装置の組付け構成の一例を示した、 概略構 成説明図である。

図 1 0は、 熱交換器単体の概略構成説明図である。 発明を実施するための最良の形態

(第 1実施形態）

図 1、 図 2に、 本発明にかかる熱交換装置 1 0 を模式的に示す。 この熱交換装置 1 0は、 インタークーラーであり、 複数 （ここでは 2つ） の熱交換器 1 0 uをヘッダタンク 1 1 を介して互いに連結し て構成したものである。

熱交換器 1 0 u'は、 実質的に、 コア部 1 2 として、 流体として冷 却水が流通する複数本の断面扁平形状のチューブ 1 3 と、 これらチ ュ一ブ 1 3間において、 チューブ 1 3の外表面に接合されて空気と の伝熱面積を増大させる波状のフィ ン 1 4とを備え、 それぞれの熱 交換器 l O uを、 チューブ 1 3の長手方向両端側に位置して、 各チ ュ一ブ 1 3 と連通するヘッダタンク 1 1 とから構成されている。 ヘッダタンク 1 1 は、 それぞれの熱交換器 1 0 uにおける、 複数 のチューブ 1 3端部近傍を互いに接合したコアプレート部 1 1 aを 備え、 これらコアプレート部 1 1 aを、 互いに所定の密接面積で液 密に、 例えばろう付けにより固定した合わせ縁部 l i eを介して連 結して構成している。

その場合、 それぞれの熱交換器 1 0 uは、 複数のチューブ 1 3端 部側が、 コアプレート部 1 1 aで構成するヘッダタンク 1 1内の密 閉された空間に開放されている （図 3参照） 。

なお、 これら 2つの熱交換器 1 0 uで構成される熱交換装置 1 0 では、 図中、 上部の導入タンク部 1 5には、 冷却水の入口パイプ 1 6、 下部の排出タンク部 1 7 には出口パイプ 1 8が設けられている 以上のような接続構成によれば、 圧力損失が生じる箇所は、 冷却 水の入口パイプ 1 6、 出口パイプ 1 8の 2箇所 （A P g pipe) 、 コア部 1 2におけるチューブ 1 3への入口出口圧力損失として 2箇 所 （Δ P g tube) 、 コア部 1 2における圧力損失として 1箇所 （ Δ P g core) となり、 少なく とも、 図 9に示す連結構成のイン夕 一クーラーに比較して圧力損失を抑制することができる。 - また、 2つの熱交換器 1 0 uをヘッダタンク 1 1 を介して結合し たことにより、 少なく とも、 同寸法の単体の熱交換器 （インターク 一ラー） に比較して、 2つの熱交換器 1 0 uの中間位置にあるへッ ダダンク 1 1結合箇所によって剛性が高くなり、 耐震性は向上する

(第 2実施形態）

本発明にかかる熱交換装置 1 0は、 また、 図 4のように構成する こともできる。

この熱交換装置 1 0では、 2つの熱交換器 l O uを連結する構造 として、 ヘッダタンク 1 1内において、 隣接する熱交換器 1 0 uに おける複数本のチューブ 1 3間を、 互いに流通可能に連結する構成 としている。

すなわち、 隣接する熱交換器 1 0 uにおける複数本のチューブ 1 3間を、 直接、 それぞれ連結パイプ 1 9によって連結する構成とし ている。 なお、 チューブ 1 3内には、 図 5に示すように、 フィ ン f が介在されていてもよい。

これにより、 チューブ 1 3同士を直接的に連結したことにより、 第 1実施形態で示した、 圧力損失より、 コア部 1 2におけるチュー ブ 1 3への入口出口圧力損失が 1箇所 （A P g tube) となり、 一 層、 圧力損失を抑えることができる。

なお、 チューブ 1 3内にフィ ン f を介在する構成とすれば、 圧力 損失という点では不利になるものの、 チューブ 1 3内を流体がフィ ン f に接触しながら流通するため、 熱拡散の効果を促進させること ができる。 (第 3実施形態）

本発明にかかる熱交換装置 1 0は、 また、 図 6のように構成する こともできる。

この場合の熱交換装置 1 0では、 隣接する熱交換器 1 0 u同士を 連結するヘッダタンク 1 1 において、 車両本体における適宜な固定 部材に固定している。

この場合、 双方の熱交換器 1 0 uにおけるヘッダタンク 1 1 の互 いの当接面である、 合わせ縁部 1 l e間に、 支持補助部材 2 0 を第 1 の締付けポル卜 2 1 により挟持し、 この支持補助部材 2 0に、 車 体本体の適宜な固定部材 2 2に対して第 2の締付けポルト 2 3 によ り固定するようにしている。

以上のような熱交換装置 1 0によれば、 熱交換器 l O u同士をへ ッダタンク 1 1 を介して連結したことにより剛性、 強度が向上した ことから、 このヘッダタンク 1 1 を利用して車体側に固定すること により、 車体から伝わる運転時の振動や衝撃などにも、 充分に耐え 得る強度を確保することができる。

(第 4実施形態）

本発明にかかる熱交換装置 1 0は、 また、 図 7， 8のように構成 することもできる。

前述したように、 第 1〜第 3実施形態は、 熱交換器 l O uを 2基 、 連結した例を挙げたが、 勿論、 熱交換器 1 0 uを 3基、 結合する ようにしてもよい。

この場合の圧力損失が生じる箇所は、 冷却水の入口パイプ 1 6、 出口パイプ 1 8の 2箇所 （A P g pipe) 、 コア部 1 2におけるチ ユ ーブ 1 3への入口出口圧力損失として 3箇所 （A P g tube) 、 コア部 1 2における圧力損失として 1箇所 （A P g core) となる このように、 本発明は、 これまでのように、 熱交換器 1 0 uをつ なぐパイプをなく し、 熱交換器 1 0 u同士をヘッダタンク 1 1 を介 して連結したことにより、 剛性、 強度が向上すると共に、 熱交換器 1 0 uをつなぐパイプをなく したことから、 圧力損失を減じること ができ、 .3基、 熱交換器 l O uを連結しても、 高効率を確保するこ とができる。

Claims

1 . 複数の熱交換器をヘッダタンクを介して順次連結して構成し た熱交換装置であって、

前記熱交換器は、 コア部として、 流体が流通する複数のチューブ と、 これらチューブ間に介在される波状のフィ ンとを備え、

請

前記ヘッダタンクは、 それぞれの熱交換器における、 複数のチュ 一ブ端部近傍を互いに接合したコアプレート部を備えて、 これらコ ァプレート部を、 互いに密着固定のして連結する構成とし、

前記複数のチューブ端部側は、 コア範プレート部で構成するヘッダ タンク内の密閉された空間に開放されてい囲ることを特徴とする熱交 換装置。

2 . 前記ヘッダタンク内において、 隣接する熱交換器における複 数のチューブ間を、 互いに直接、 流通可能に連結する構成としたこ とを特徴とする請求項 1 に記載の熱交換装置。

3 . 前記チューブ内にフィ ンを介在する構成としたことを特徴と する請求項 1 または 2に記載の熱交換装置。

4 . 隣接する熱交換器間のヘッダタンクを、 車両本体に取り付け る構成としたことを特徴とする請求項 1 または 2に記載の熱交換装 置。