WO2008038549A1

WO2008038549A1 - Structure de chenille pour engin de chantier

Info

Publication number: WO2008038549A1
Application number: PCT/JP2007/068140
Authority: WO
Inventors: Takatoshi Sugimoto
Original assignee: Kubota Corporation
Priority date: 2006-09-28
Filing date: 2007-09-19
Publication date: 2008-04-03
Also published as: US20100244422A1; US7997619B2; EP2065293A1; EP2065293A4; EP2065293B1

Description

明細書

作業機のトラックフレーム

技術分野

[0001] 本発明は、旋回作業機等の作業機のトラックフレームに関するものである。

背景技術

[0002] 例えばバックホー等の旋回作業機においては、走行装置として無限軌道帯であるクローラを左右に回動自在に有するクローラ走行装置が採用されており、当該クローラ走行装置は装置本体としてトラックフレームを備えている。当該トラックフレームは、一般に、エンジンやボンネット等が搭載された旋回フレームを回転自在に支持する旋回ベアリングを中央部に有するセンタフレームと、当該センタフレームの左右両端に連結された前後方向に延びる左右一対のサイドフレームとを備えている。当該サイドフレームは、その前後端にクローラが巻き付けられるアイドラと駆動輪とを有して!/、る。

[0003] この種のトラックフレームにおいては、板金により形成された上下板部材を複数枚の壁板部材により溶接接合してセンタフレームが構成されているものが知られている。また、当該センタフレームの側部には、これらの板部材によって複数の脚部が形成され、当該脚部の先端部にサイドフレームが接合されている。

この様に板金によりセンタフレームを構成すると、複雑な形状や曲げを有する板部材を互いに線接触で組み立てて溶接して!/、かなければならず、応力集中や溶接品質のばらつきが生じやすい。一方、強度維持のために各板部材の厚さを大きくすると重量増加の要因となって好ましくない。

[0004] 力、かる問題を回避可能なトラックフレームを有する旋回作業機として、例えば特許文献 1には、上部旋回体の荷重を十分に支え得るように、センタフレームとサイドフレームとを左右に前後一対ずつ（合計四本)設けられた連結脚によって連結することによつてトラックフレームを構成した旋回作業機が開示されている。

特許文献 1 :特開 2005— 1652号公報

発明の開示

[0005] し力、しながら、上記連結脚は、鍀鋼製とされているために従来の板金製の脚部に比ベて重量が過大となってしまうという問題点があった。

そこで、本発明は、連結脚の軽量化を図ると共に当該連結脚を接合する接合面の溶接長さを十分に確保し、作業荷重に対する応力集中を回避すると共に強度向上を図ることができるトラックフレームを提供するようにしたものである。

[0006] 前記目的を達成するため、本発明にお!/、ては以下の技術的手段を講じた。

即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、旋回体を旋回軸廻りに旋回自在に支持するセンタフレームと、当該センタフレームの側方に配備される左右一対のサイドフレームと、前記センタフレーム及び前記サイドフレームに接合されてこれらを連結する前後一対の左右連結脚とを備えたトラックフレームであって、前記連結脚は、筒状の胴部と、当該胴部の一方の前記開口縁に設けられて前記センタフレームに接合されるセンタ接合部と、前記胴部の他方の開口縁に設けられて前記サイドフレームに接合されるサイド接合部とを備え、当該センタ接合部は前記センタフレームの上面と同一高さ又は当該上面より上方に突出している点にある。

[0007] 本構成のように、連結脚を筒状に構成することにより、中実構造とした場合と比較して軽量化を図ることができる。

また、連結脚のセンタ接合部はセンタフレームの上面と同一高さ又は当該上面から上方に突出し且つ上下方向に長く形成されているので、当該センタ接合部とセンタフレームとの接合面が上下方向に伸び、これによつて当該接合面間の上下方向の溶接長さを十分に確保することができる。

上述の結果、連結脚の軽量化を図ると共に当該連結脚を接合する接合面の溶接長さを十分に確保し、作業荷重に対する応力集中を回避すると共に強度向上を図ること力 Sできる。

[0008] また、前記胴部は、円弧曲面により長手方向中央側から両開口縁に向力、うにつれて前記長手方向に垂直な方向の断面積が大きくなるように形成され、前記センタ接合部の上下方向寸法が前記センタフレームの上下間寸法よりも大きく設定されていることが好ましい。

これによれば、連結脚の胴部は、両開口縁間の中央部がくびれた形状となり、当該中央部をくびれさせることなく両開口縁間を直線上に結んだものに比べて中央部の断面の小型化が図られることとなり、軽量化が図られることとなる。一方、前記中央部の断面を小型化することによる連結脚の強度低下が考えられるが、胴部の開口縁に設けられたセンタ接合部又はサイド接合部が十分な溶接長さを有してセンタフレーム又はサイドフレームに接続され、これら接合部での支持強度が増すことにより、連結脚全体の支持強度は維持又は向上することとなるのである。

また、上述の如く連結脚の胴部は、前記中央部をくびれ形状として両開口縁を滑らかに結ぶことにより、当該中途部での応力集中を回避してセンタフレームとサイドフレーム間で連結脚を介したスムーズな応力伝達を図ることができる。

[0009] また、前記サイド接合部の前記サイドフレームに沿った前後方向寸法が上下方向寸法よりも大きく設定されて!/、ること力 S好ましレ、。

本構成によれば、連結脚のサイド接合部はサイドフレームに沿って前後方向に長く形成されているので、当該サイド接合部とサイドフレームとの接合面が前後方向に伸びることとなり、これによつて当該接合面間の前後方向の溶接長さを十分に確保すること力 Sでさる。

[0010] また、前記連結脚の胴部は、上面が平坦状に形成されると共に当該上面の前後縁部が面取り状に形成されて!/、ること力 S好ましレ、。

これにより、連結脚の上部におけるセンタフレームとサイドフレーム 7間の応力伝達が効果的に行われ、両接合部や連結脚の上部にて局所的な応力集中が回避されることとなるのである。

[0011] また、前記連結脚のセンタ接合部は、上下端部の何れか一方をセンタフレームと上下方向に重なり合う重合部とすると共に他方を水平方向でセンタフレームと突き合う突合せ部とし、重合部及び突合せ部が溶接によりセンタフレームに接合されていることが好ましい。

これによつて、センタフレームと連結脚のセンタ接合部の溶接長さが十分に確保されることとなり、センタフレームに対する連結脚の接合強度を向上させることができるのである。また、連結脚は、センタフレームに対し互いに直交する 2つの接合面を介して当該センタフレームに接合されることとなり、これによつて、作業荷重によりセンタフレームと連結脚の接合部に生じる引張り、圧縮、剪断の何れの荷重に対しても、当該接合部は力、かる荷重を有効に伝達、分散することができる。

[0012] また、前記連結脚のサイド接合部は、サイドフレームの側壁に接当する接当部の上端部にサイドフレームの上壁に被さる被せ片を突設して形成されており、これら接当部と被せ片とがサイドフレームに接合されてレ、ること力 S好ましレ、。

これによつて、サイドフレームと連結脚のサイド接合部の溶接長さが十分に確保されることとなり、センタフレームに対する連結脚の接合強度を向上させることができるのである。また、連結脚は、サイドフレームに対し互いに直交する 2つの接合面を介して当該サイドフレームに接合されることとなり、これによつて、作業荷重によりサイドフレーム 7と連結脚の接合部に生じる引張り、圧縮、剪断の何れの荷重に対しても、当該接合部は力、かる荷重を有効に伝達、分散することができる。

[0013] また、前記センタフレームは、上板部材と、下板部材と、ドーザ装置を支持するドーザブラケットとを備え、前記連結脚が上下板部材及びドーザブラケットに接合されてレ、ることが好ましい。

これによれば、ドーザブラケットが連結脚に接合されると共にセンタフレームを構成する上下板部材に接続される。即ち、連結脚がセンタフレームに直に接合されると共に、ドーザブラケットを介してセンタフレームに連結されることとなる。これにより、ドーザブラケットを介してドーザ装置の作業荷重が有効に連結脚やセンタフレームに伝達されることとなる。また、これら連結脚やセンタフレームに伝達される荷重をドーザブラケッ卜に負担させることカできる。

また、上述の如く連結脚とセンタフレームの接合部にドーザブラケットが入り込むことにより、該接合部の剛性を十分に確保することができる。また、連結脚やセンタフレームに作用する荷重がドーザブラケットにも伝達され、これによつてトラックフレームの強度が向上することとなる。

上述の結果、ドーザ装置からの荷重を有効に連結脚やセンタフレームに伝達することができると共に、該ドーザ装置を支持する部材にこれら連結脚やセンタフレームに伝達される荷重を負担させることができる。

[0014] また、前記ドーザブラケットは、前記上板部材と下板部材に接合されて左右に伸びる板状の支持壁を備えると共に、前記ドーザ装置を構成する左右一対のドーザアームを支持する左右一対のドーザ支持部を該支持壁の側端部に備え、各ドーザ支持部は、支持壁に突設された内駒部と、該内駒部に対向すると共に支持壁の側端縁を通過して該支持壁の前方から後方に延びる板状の外駒部とを備え、該外駒部は、上下端部がそれぞれ上下板部材に接合されると共に内面が支持壁に接合され、かつ、外面に前記連結脚が接合されてレ、ること力 S好ましレ、。

これによれば、連結脚は外駒部の外面に接合されることとなるので、十分な接合面積を確保すること力 Sできる。また、これによつて連結脚の支持強度が増大することとなるまた、外駒部は支持壁と連結脚に挟持された状態でこれら支持壁と連結脚に接合されるため、外駒部の支持強度が増大すると共に、これら外駒部、連結脚、支持壁間での応力伝達がスムーズなものとなり、これら外駒部、連結脚、支持壁の接合部分での局所的な応力集中を回避することができる。

[0015] また、前記上板部材は、前記外駒部の上端面を平面視で僅かに露出させる切欠き部を有しており、前記連結脚は、前記外駒部の露出する上端面を覆って上板部材の切欠き部と接当する嵌合部を備えて!/、ること力 S好ましレ、。

これによつて、連結脚の嵌合部が外駒部の上端面に接当することにより、連結脚は外駒部に嚙み合うこととなり、これによつて連結脚の支持強度がさらに向上することとなる。また、前記接当は面接触であって、これら連結脚と外駒部間の支持強度がさらに向上することとなる。

[0016] また、前記連結脚は、下端部を前記センタフレームと上下方向に重なり合った状態でセンタフレーム及び前記外駒部に接合されて!/、ること力 S好ましレ、。

これにより、連結脚のセンタフレームに対する接合面積が確保されることとなり、連結脚とセンタフレーム間の接合強度をさらに向上させることができる。

[0017] さらに、前記上板部材の左右方向中央部は、前記ドーザブラケットの支持壁よりも前方に延設され、前記ドーザブラケットは、前記ドーザ装置を構成するドーザシリンダを支持するシリンダ支持部を左右一対のドーザ支持部の間に備え、該シリンダ支持部の上端部は、上板部材よりも前方に突出して該上板部材の板厚だけ上方に突出するシリンダ枢支部を備えると共に、前記支持壁に接合される後端力前記シリンダ枢支部の背部に亘つて上板部材に接合されていることが好ましい。

[0018] これにより、シリンダ支持部のシリンダ枢支部の背部が上板部材の前端部に接当することにより、シリンダ支持部は上板部材に嚙み合うこととなり、これによつてシリンダ支持部の支持強度がさらに向上することとなる。また、シリンダ枢支部が上板部材の板厚分突出することにより、シリンダ支持部全体を該板厚分だけ上方に位置させることができる。これにより、シリンダ支持部下方の空間の高さを十分に確保することができ図面の簡単な説明

[0019] [図 1]は、本発明に係るトラックフレームの平面図であり、

[図 2]は、トラックフレームの底面図であり、

[図 3]は、トラックフレームの正面図であり、

[図 4]は、トラックフレームの背面断面図であり、

[図 5]は、前連結脚の斜視図であり、

[図 6]は、後連結脚の斜視図であり、

[図 7]は、センタフレームの分解斜視図であり、

[図 8]は、前接合部の平面図であり、

[図 9]は、トラックフレームの分解斜視図であり、

[図 10]は、トラックフレームの接合状態を示す正面図であり、

[図 11]は、トラックフレームの接合状態を示す背面図であり、

[図 12]は、トラックフレームの斜視図であり、

[図 13]は、バックホーの左側面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0020] 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。

図 13は、本発明に係るトラックフレーム 6を備えた走行装置 2を有する後方小旋回型のバックホー 1を示している。当該バックホー 1は、走行装置 2と、旋回体 3と、掘削装置 4と、ドーザ装置 5とを備えて構成されている。

走行装置 2は、装置本体であるトラックフレーム 6を構成する左右一対のサイドフレーム 7に駆動輪 9a、従動輪 9b及び複数個の転輪 10が回転自在に支持されると共に、駆動輪 9aと従動輪 9bに亘つてゴム製又は鉄製のクローラ走行体 11が巻装され、駆動輪 9aを油圧モータ等の走行駆動源により駆動するクローラ走行装置とされている。

[0021] トラックフレーム 6の上部には、旋回ベアリング 12を介して旋回体 3が旋回軸 Xを中心に旋回自在に搭載されている。また、トラックフレーム 6の前部にドーザ装置 5が昇降自在に装着されている。

旋回体 3には、エンジン 15、ボンネット 16、運転席 17、操縦装置 18等が搭載されている。また、旋回体 3の前部には、ブラケット 19を介して掘削装置 4が縦軸廻りに揺動自在に装着されている。

掘削装置 4は、ブラケット 19に縦軸を介して支持された揺動ブラケット 20にブーム 21 とブームシリンダ 22の各基端部を枢支し、ブーム 21の先端にアーム 23を枢支してァ一ムシリンダ 24により揺動可能にし、アーム 23の先端にバケツト 25を枢支してバケツトシリンダ 26によりスクイ'ダンプ動作可能とされている。

[0022] トラックフレーム 6は、図 1〜図 4及び図 12に示す如ぐセンタフレーム 30と、当該センタフレーム 30の左右側に配置された一対のサイドフレーム 7と、センタフレーム 30とサイドフレーム 7に接合されてこれらを連結する前後一対の左右連結脚 61、 71とを備えて構成されている。

図 1、図 3及び図 7に示す如ぐセンタフレーム 30は、上板部材 31と、下板部材 32と、当該上下板部材 31、 32の対向内面間に立設される左右一対の側壁 33と後壁 34 とを有している。

[0023] なお、これら上下板部材 31、 32、側壁 33及び後壁 34は鉄板、鋼板等で形成され、図 3に示す如ぐ上板部材 31の板厚 tは下板部材 32の板厚 uよりも大きい。

センタフレーム 30は、上下板部材 31、 32を側壁 33及び後壁 34によって連結した立体構造物を構成し、これら側壁 33及び後壁 34は上下板部材 31、 32のリブとしての役害 |Jあ担うこととなる。

また、図 1に示す如ぐセンタフレーム 30は、上部の中央部 Aにて旋回ベアリング 12 を介して旋回体 3を回転自在に支持する。

[0024] 前記中央部 Aにおける上板部材 31には、上下方向に貫通する円形の開口 31cが形成されると共に、旋回ベアリング 12を取り付けるためのボルト孔 31dが当該開口 31d の周囲に等間隔で多数形成され、この部分がベアリング受け部を構成している。また、上板部材 31の前端部には、中央部から離間する方向に伸びる延設部 31aが形成されている。当該延設部 31aは、幅方向側部から中央部に向力、うにつれて凹円弧状に湾曲しながら前方に伸びている。

また、図 2に示す如ぐ中央部 Aにおける下板部材 32には、センタフレーム 30内の点検等に用いられる開口 32cが形成されており、当該開口 32cの周囲には、前記ボルト孔 31cに対応する揷通孔 32dが等間隔で多数形成されている。当該揷通孔 32dを介してセンタフレーム 30内にボックスレンチ等の工具を揷入し、旋回ベアリング 12を固定するためのボルトをセンタフレーム 30内力、ら締結できるようにしている。

[0025] ドーザ装置 5は、左右一対のドーザアーム 40の先端にブレード 41を固着し、当該ブレード 41の背部にて左右一対のドーザアーム 40に架け渡された横架部材 42に固定の連結ブラケットにドーザシリンダ 43の先端を連結し、当該ドーザシリンダ 43の作動でブレード 41が上下動するようにドーザアーム 40が揺動される。また、各ドーザァーム 40とブレード 41の間には斜材 40aが設けられている。

当該ドーザ装置 5は、ドーザブラケット 45を介してセンタフレーム 30の前部に配備される。

[0026] 当該ドーザブラケット 45は、センタフレーム 30の上板部材 31と下板部材 32の間に設けられてこれら上下板部材 31、 32間の前部を左右に伸びる板状の支持壁 46を備えている。図 2に示す如ぐ当該支持壁 46の下端部には、折曲形成により下板連結部 4 6aが突設されており、当該下板連結部 46aが下板部材 32の前部に接合されると共に支持壁 46の上端部が上板部材 31の延設部 31 aに接合されることにより、上下板部材 31、 32の前部が当該支持壁 46によって連結されることとなる。これにより、支持壁 46は、センタフレーム 30の前壁を兼ねることとなる。

[0027] また、図 3及び図 7に示す如ぐ支持壁 46には、ドーザ装置 5の左右一対のドーザァーム 40を支持するドーザ支持部 47が両側端部にそれぞれ設けられると共に、左右一対のドーザ支持部 47の間にドーザシリンダ 43を支持するシリンダ支持部 48が設けられている。

各ドーザ支持部 47は、支持壁 46に突設される内駒部 49と、当該内駒部 49に対向すると共に支持壁 46の側端縁を通過して当該支持壁 46の前方から後方に延びる板状の外駒部 50とを備えている。当該外駒部 50は、センタフレーム 30の側壁 33の前端部に後端部を対向させた状態でセンタフレーム 30に配備されており、これによつて、外駒部 50は、センタフレーム 30の側壁を兼ねることとなる。

[0028] また、外駒部 50は、凸円弧状に形成されて且つドーザアーム 40を枢支するアーム枢支部 50aを前部に備えると共に、後部に下板部材 32を前後方向から挟み込む上下一対の挟持部 50bを備えて!/、る。

また、内駒部 49の前部は、外駒部 50のアーム枢支部 50aに対向する位置に当該ァーム枢支部 50aと同形のアーム枢支部 49aを備えている。

シリンダ支持部 48は、左右一対の板状の駒部材 51によって形成されており、各駒部材 51の前端部にドーザシリンダ 43を枢支するシリンダ枢支部 51aが形成されている。当該シリンダ枢支部 51aは、上板部材 31の延設部 31aよりも前方に突出すると共に当該上板部材 31の板厚だけ上方に突出しており、図 3に示す如ぐシリンダ枢支部 5 laの上端縁と上板部材 31の延設部 31aの上面は面一に形成されている。

[0029] 図 1及び図 7に示す如ぐセンタフレーム 30の両側には、前後一対の左右連結脚 61 、 71を接合するための連結脚接合部 35が形成されている。当該連結脚接合部 35は、前記旋回軸 Xよりも前側に設けられた前接合部 36と、旋回軸 Xよりも後側に設けられた後接合部 37とを備え、これら前後一対の接合部が旋回軸 Xを前後方向に通過する中心線 Yを介して左右対称となる位置に設けられている。

各前接合部 36は、上板部材 31の前側部に形成された切欠き部 31bと、下板部材 32 の前側部に突設されて前記切欠き部 31bと対向する座部 32bと、側壁 33の前端部と、ドーザブラケット 45の外駒部 50とを備えて形成されて!/、る。

[0030] 後接合部 37は、上板部材 31に形成された切欠き部 31bと、下板部材 32に設けられて前記切欠き部 31bと対向する座部 32bと、側壁 33の後端部と、後壁 34の側端部とを備えて形成されている。

図 1〜図 3に示す如ぐ各サイドフレーム 7は、正面断面形状が略門形とされて前後に延びる支持枠 55の前後に、従動輪 9bを支持する従動輪支持体 56と、駆動輪 9a を支持する駆動輪支持体 57とをそれぞれ固着して構成されている。また、図 3に示す如ぐ左右一対のサイドフレーム 7は、センタフレーム 30よりも側下方に配備されており、これによつてサイドフレーム 7の支持枠 55の上面は、センタフレーム 30の上板部材 31よりも下方に位置する。

[0031] 図 1に示す如ぐ各前後一対の連結脚 8の前連結脚 61は、センタフレーム 30の前接合部 36に接合されてサイドフレーム 7の前部に向けて延び、後連結脚 71は、センタフレーム 30の後接合部 37に接合されてサイドフレーム 7の後部に向けて延びる。各連結脚 61、 71がセンタフレーム 30の前後の接合部 36、 37に接合されることにより、前後一対の左右連結脚 61、 71は前記中心線に対して対称に配備される。

前連結脚 61は、鍀鋼を用いて铸物で製造され、図 5に示す如ぐ略四角形の断面形状を有する筒状の胴部 62と、当該胴部 62のセンタフレーム 30側の端縁に形成されたセンタ接合部 63と、当該胴部 62のサイドフレーム 7側の端縁に形成されたサイド接合部 64とを備えている。

[0032] 前連結脚 61の胴部 62は、両端縁に向力、うにつれて円弧曲面による末広り状に形成され、長手方向中央側から両開口縁に向力、うにつれて前記長手方向に垂直な方向の断面積が大きくなるように形成されている。また、当該胴部 62の上面 62aは、平坦状に形成されており、当該上面の前後縁部は面取り状に形成されている。これによれば、連結脚 61は、胴部 62の両開口縁間の中央部をくびれさせることなく両開口縁間を直線上に結んだものに比べて中央部の断面の小型化が図られることとなり、これによって連結脚 62全体の軽量化が図られている。

また、上述の如く連結脚 61の胴部 62は、前記両開口縁から中央部に向力、うにつれて滑らかな凹円弧状にくびれ形状に形成されている。当該くびれ形状によって両開口縁を滑らかに結ぶことにより、胴部 62の中途部での応力集中を回避してセンタフレーム 30とサイドフレーム 7間で連結脚 61を介したスムーズな応力伝達が図られるのである。

[0033] また、胴部 62は、図 3に示す如くセンタフレーム 30からサイドフレーム 7に向力、うにつれて下り傾斜状に形成されている。また、図 1及び図 2に示す如ぐ胴部 62はセンタフレーム 30から斜め前方に伸びている。即ち、当該胴部 62はセンタフレーム 30の側部から斜前下方に斜行した状態に形成されている。これに対し、胴部 62のセンタフレーム側の端縁（開口縁）はセンタフレーム 30の側部に沿って形成されており、これによつて当該端縁は、図 1に示す如く平面視で胴部 62 の軸心 Pに対し角 αだけ傾いた状態であって、図 3に示す如く正面視で軸心に対し角 /3だけ傾いた状態に形成されることとなる。これにより、当該端縁に設けられるセンタ接合部 63のセンタフレーム 30との接当面が前記胴部 62の軸心 Ρに垂直な断面 D よりあ大さく形成される。

[0034] また、胴部 62のサイドフレーム側の端縁（開口縁）はサイドフレーム 7の支持枠 55に沿って形成されており、これによつて、当該端縁は、図 1に示す如く平面視で軸心 Ρ に対し角 _Ίだけ傾いた状態であって、図 3に示す如く正面視で軸心 Ρに対し角 δだけ傾いた状態に形成されることとなる。これにより、当該端縁に設けられるサイド接合部 64のサイドフレーム 7との接当面が前記胴部 62の軸心 Ρに垂直な断面 Εよりも大きく形成される。

また、図 5に示す如ぐ前連結脚 61のセンタ接合部 63は、幅方向よりも高さ方向を大きくした上下に長尺の断面四角形状の枠状に形成されている。また、センタ接合部 6 3は、下端部をセンタフレーム 30の下板部材 32と上下方向に重なり合う重合部 65とすると共に上端部を水平方向でセンタフレーム 30の上板部材 31と突き合う突合せ部 66とし、当該突合せ部 66と重合部 65の間をセンタフレーム 30の側部に対向して上下に伸びる接当部 67として形成されている。また、当該突合せ部 66は、接当部 67よりも前方に突出して設けられており、当該突合せ部 66の下端部が前記ドーザブラケット 45の外駒部 50の露出する上端面を覆って上板部材 31の切欠き部 31bと接当する嵌合部 66aとなっている。

[0035] また、当該センタ接合部 63の上面 63aは、胴部 62の上面に沿わせて面取り形成されており、これによつて胴部 62の上面 62aとセンタ接合部 63の上面 63aとが平坦に連結されている。

前連結脚 61のサイド接合部 64は、サイドフレーム 7の支持枠 55に沿って伸びることにより高さ方向よりも幅方向を大きくした前後に長尺な矩形状に形成されている。また、当該サイド接合部 64は、胴部 62のサイドフレーム 7側の端縁からフランジ状に伸びてサイドフレーム 7の支持枠 55の側壁 55aに接当することにより当該側壁 55aと左右方向で突き合う接当部 68を有すると共に、当該接当部 68の上端部に突設されてサイドフレーム 7の支持枠 55の上壁 55bに被さることにより当該上壁 55bと上下方向で重なり合う被せ片 69を有して!/、る。

[0036] 後連結脚 71は、鍀鋼を用いて铸物で製造され、図 6に示す如ぐ略四角形の断面形状を有する筒状の胴部 72と、当該胴部 72のセンタフレーム 30側の端縁に形成されたセンタ接合部 73と、当該胴部 72のサイドフレーム 7側の端縁に形成されたサイド接合部 74とを備えている。

後連結脚 71の胴部 72は、両開口縁に向力、うにつれて円弧曲面による末広り状に形成され、長手方向中央側から両開口縁に向力、うにつれて前記長手方向に垂直な方向の断面積が大きくなるように形成されている。また、当該胴部 72の上面は、平坦状に形成されており、当該上面の前後縁部は面取り状に形成されている。これによれば、連結脚 71は、胴部 72の両開口縁間の中央部をくびれさせることなく両開口縁間を直線上に結んだものに比べて中央部の断面の小型化が図られることとなり、これによつて連結脚 72全体の軽量化が図られている。

[0037] また、上述の如く連結脚 71の胴部 72は、前記両開口縁から中央部に向力、うにつれて滑らかな凹円弧状にくびれ形状に形成されている。当該くびれ形状によって両開口縁を滑らかに結ぶことにより、胴部 72の中途部での応力集中を回避してセンタフレーム 30とサイドフレーム 7間で連結脚 71を介したスムーズな応力伝達が図られるのである。

また、図 4及び図 6に示す如ぐ後連結脚 71の胴部 72も、センタフレーム 30からサイドフレーム 7に向力、うにつれて下り傾斜状に形成されている。また、図 1及び図 2に示す如ぐ胴部 72はセンタフレーム 30から斜め後方に伸び、これによつて当該胴部 72 はセンタフレーム 30の側部から斜後下方に斜行した状態に形成されている。

[0038] これに対し、胴部 72のセンタフレーム側の端縁（開口縁）はセンタフレーム 30の側部力、ら後部にかけて隅部を面取りした位置に形成されており、これによつて、当該端縁は、図 4に示す如く背面視で胴部 72の軸心 Qに対し角 ζだけ傾いた状態に形成されることとなる。

また、胴部 72のサイドフレーム側の端縁（開口縁）はサイドフレーム 7の支持枠 55に沿って形成されており、これによつて、当該端縁は、図 1に示す如く軸心 Qに対して平面視で角 ηだけ傾いた状態であって、図 4に示す如く背面視で軸心 Qに対し角 Θだけ傾いた状態に形成されることとなる。これにより、当該端縁に設けられるサイド接合部 74のサイドフレーム 7との接当面が前記胴部 72の軸心 Qに垂直な断面 Fよりも大きく形成される。

[0039] 後連結脚 71のセンタ接合部 73は、幅方向よりも高さ方向を大きくした上下に長尺の断面四角形状の枠状に形成されている。また、当該センタ接合部 73は、下端部をセンタフレーム 30の下板部材 32と上下方向に重なり合う重合部 75とすると共に上端部を水平方向でセンタフレーム 30の上板部材 31と突き合う突合せ部 76とし、当該突合せ部 76と重合部 75の間をセンタフレーム 30の側部に対向して上下に伸びる接当部 77として形成されている。

後連結脚 71のサイド接合部 74は、サイドフレーム 7の支持枠 55に沿って伸びることにより高さ方向よりも幅方向を大きくした前後に長尺な矩形状に形成されている。また、当該サイド接合部 74は、胴部 72のサイドフレーム 7側の端縁からフランジ状に伸びてサイドフレーム 7の支持枠 55の側壁 55aに接当することにより当該側壁 55aと左右方向で突き合う接当部 78を有している。また、当該接当部 78には、上端部にサイドフレーム 7の支持枠 55の上壁 55bに被さることにより当該上壁 55bと上下方向で重なり合う被せ片 79が突設されている。

[0040] また、当該サイド接合部 74の上面 74aは胴部 72の上面 72aと略面一となつており、これによって胴部 72の上面とサイド接合部 74の上面 72aとが平坦に連結されている。また、これら前後の連結脚 61、 71は、上述の如くセンタ接合部 63、 73が上下方向に長尺な四角形状に形成されると共にサイド接合部 64、 74が前後方向に長尺な四角形状に形成されているので、これらを連結する胴部 62、 72は、センタ接合部側の端縁を縦長の四角形状とすると共にサイド接合部側の端縁を横長の四角形状とし、センタ接合部側の端縁からサイド接合部側の端縁に向かうにつれて縦長の四角形状から横長の四角形状のその断面形状を滑らかに変化させている。

[0041] 本実施の形態は以上の構成からなるものである。上記トラックフレーム 6を形成するには、先ず、図 7に示す如ぐ下板部材 32の上面の両側部に側壁 33を溶接接合して立設すると共に、下板部材 32を形成する板材を 90度折り曲げて後壁 34を形成する。当該後壁 34は、側壁 33の如き板材を下板部材 32の上面の後端部に溶接接合することにより立設することとしてあ構わない。

次に、ドーザブラケット 45の支持壁 46の下板連結部 46aを下板部材 32の前部に溶接接合することにより、下板部材 32の前部に支持壁 46を立設する。

[0042] そして、当該支持壁 46の前面の左右方向中央部にシリンダ支持部 48の左右一対の駒部材 51を溶接接合すると共に、支持壁 46の両側部にドーザ支持部 47の外駒部 5 0と内駒部 49とをそれぞれ溶接接合する。このとき、図 2に示す如ぐ左右一対の駒部材 51の下端部は、前記下板連結部 46aの裏面に回り込んでおり、当該下端部を下板連結部 46aに溶接接合することにより、これら左右一対の駒部材 51の支持強度の向上が図られている。

また、各ドーザ支持部 47の内駒部 49は下板連結部 46aを超えて下板部材 32の裏面まで回り込んでおり、当該下端部を下板連結部 46a及び下板部材 32に溶接接合することにより、当該内駒部 49の支持強度の向上が図られている。

[0043] また、図 7に示す如ぐ各ドーザ支持部 47の外駒部 50を所定位置に配備すると、外駒部 50は内面に支持壁 46の側端面を接当させた状態で当該支持壁 46よりも下板部材 32の後方に向けて突出することとなり、この状態で当該支持壁 46を外駒部 50 に溶接接合する。また、図 2及び図 7に示す如ぐ外駒部 50の上下一対の挟持部 50 bの間に下板連結部 46a及び下板部材 32が挟まることとなり、これら上下一対の挟持部 50bが下板連結部 46a及び下板部材 32にそれぞれ接合されることにより、外駒部 50の支持強度のさらなる向上が図られている。

[0044] 次に、図 7に示す如ぐ上板部材 31の各切欠き部 31bを下板部材 32の各座部 32b に対向させた状態で、側壁 33、後壁 34、ドーザブラケット 45の支持壁 46、シリンダ支持部 48、左右一対のドーザ支持部 47の上端部に上板部材 31を溶接接合することにより、センタフレーム 30が形成される。

また、センタフレーム 30が形成されることにより、上板部材 31の切欠き部 31b、下板部材 32の座部 32b、側壁 33の後端部及び後壁 34の側端部により構成される後接合部 37が形成されると共に、上板部材 31の切欠き部 31b、下板部材 32の座部 32b、外駒部 50の後部及び側壁 33の前部により構成される前接合部 36が形成される。

[0045] 図 8に示す如ぐセンタフレーム 30が形成されることにより、ドーザブラケット 45の外駒部 50及び側壁 33の前部の上端面は、左右方向内方側が上板部材 31の切欠き部 31bに覆われることとなる一方、左右方向外方側が露出する。ここでは、上板部材 31 に覆われて!/、る左右方向内側のみを上板部材 31に溶接接合して!/、る。これにより、外駒部 50は、下端部が下板部材 32に支持されると共に上端部が上板部材 31に支持され、さらに内側から支持壁 46に支持されることとなり、極めて大きな支持強度を有することとなる。

[0046] また、シリンダ支持部 48の左右一対の駒部材 51は、図 3に示す如くシリンダ枢支部 5 laの上端部が上板部材 31の延設部 31aの上面と面一になると共に当該シリンダ枢支部 51 aの背部から後端部に亘つて上端部が延設部 31aと接当している。これにより、当該左右一対の駒部材 51は延設部 31aに嚙み合うこととなり、かかる部位を延設部 31 aに溶接接合することにより、左右一対の駒部材 51は、後端部が支持壁 46及び下板連結部 46aに支持されると共に、上端部が上板部材 31に支持されることとなり、極めて大きな支持強度を有することとなる。

[0047] また、シリンダ枢支部 51aが上板部材 31の板厚分だけ上方に突出することにより、シリンダ支持部 48全体が当該板厚分だけ上方に位置する。これにより、ドーザ装置 5の支持位置が当該板厚分だけ上方に位置すると共にシリンダ支持部 48下方の空間の高さが十分に確保され、バックホー 1が整地面よりも隆起している土塊等を跨ぐ場合にも、当該土塊等へのドーザ装置 5ゃシリンダ支持部 48の接触が抑制される。

また、見方を変えれば、左右一対の外駒部 50ゃシリンダ支持部 48の左右一対の駒部材 51は、上板部材 31や下板部材 32を補強するリブとしても機能しており、これら外駒部 50や駒部材 51を備えたドーザブラケット 45を介してこれら上下板部材 31、 3 2が補強されている。

[0048] 次に、図 9に示す如ぐセンタフレーム 30の左右一対の前接合部 36に前連結脚 61 のセンタ接合部 63をそれぞれ接合すると共に、左右一対の後接合部 37に後連結脚 71のセンタ接合部 73をそれぞれ接合する。

センタフレーム 30の前接合部 36に前連結脚 61のセンタ接合部 63を接合するには、図 10に示す如ぐ先ず、前接合部 36の上方（或いは側方)から前連結脚 61を当該前接合部 36に近接させ、当該前接合部 36に前連結脚 61のセンタ接合部 63を位置付ける。このとき、前連結脚 61は単体であるので位置調整を容易に行うことができる

〇

[0049] これにより、センタ接合部 63の重合部 65が下板部材 32の座部 32bに重なり合うと共に、接当部 67の接当面が外駒部 50の外面及び側壁 33の外面に接当し、さらに、突合せ部 66が上板部材 31の切欠き部 31bと突き合うこととなる。また、当該突合せ部 6 6の嵌合部 66aによって外駒部 50及び側壁 33の露出上端面が覆われる。

次に、各接当部位に溶接接合を施す。図 2に示す如ぐ重合部 65の外周部は下板部材 32の座部 32bから僅かにはみ出しており、当該外周部に沿って隅肉溶接が施されることにより重合部 65は座部 32bに溶接接合される。

[0050] また、図 10に示す如ぐ接当部 67は外駒部 50の外面及び側壁 33の外面に隅肉溶接によって接合される。これにより、外駒部 50は、支持壁 46とセンタ接合部 63に挟持された状態でこれら支持壁 46とセンタ接合部 63に溶接接合されることとなる。また、突合せ部 66と切欠き部 3 lbとは突合せ溶接又は隅肉溶接によって接合される。この様に、前連結脚 61のセンタ接合部 63は、下端部を下板部材 32上に載置した状態で上端部が上板部材 31よりも突出する上下方向に長尺に形成されているため、上下方向の溶接長として外駒部 50 (側壁 33)の高さに上板部材 31の板厚を加えることができ、これによつて十分な溶接長を確保されることとなる。これにより、センタフレーム 3 0と前連結脚 61の接合部の接合強度（剛性）の向上が図られる。

[0051] また、前連結脚 61のセンタ接合部 63は、接当部 67及び突合せ部 66が上下方向の接合面を介してセンタフレーム 30の前接合部 36に接合されると共に、当該重合部 6 5が水平方向の接合面を介して前接合部 36に接合されている。即ち、前連結脚 61 は、互いに直交する 2つの接合面を介してセンタフレーム 30に接合されているのである。これにより、作業荷重によりセンタフレーム 30と前連結脚 61の接合部に引張り、圧縮、剪断の何れの荷重が作用しても、力、かる荷重は当該接合部を介して有効に伝達、分散されることとなる。

[0052] また、前連結脚 61は、側壁 33に接合されるば力、りでなぐ上下板部材 31、 32及びド一ザブラケット 45の外駒部 50に直に接合されている。このため、前連結脚 61に作用する荷重は、これら上下板部材 31、 32及び外駒部 50に有効に伝達 '分散され、前接合部 36での局所的な応力集中は和らげられることとなる。特に、上板部材 31は下板部材 32よりも大きな板厚を有しているため、当該上板部材 31に直に接合していることによる応力伝達 ·分散効果は大きい。

また、これら上下板部材 31、 32及び外駒部 50に作用する荷重も前連結脚 61に伝達させること力 Sできる。したがって、ドーザブラケット 45を介して伝達されるドーザ装置 5の作業荷重や旋回ベアリング 12を介して伝達される掘削装置 4の作業荷重を前連結脚 61からサイドフレーム 7に伝達 '分散させることができる。

[0053] また、同様に、センタフレーム 30の後接合部 37に後連結脚 71のセンタ接合部 73を接合するには、図 11に示す如ぐ先ず、後接合部 37の上方（或いは側方)から後連結脚 71を当該後接合部 37に近接させ、当該後接合部 37に後連結脚 71のセンタ接合部 73を位置づける。これにより、センタ接合部 73の重合部 75が下板部材 32の座部 32bに重なり合うと共に、接当部 77が側壁 33の後端部及び後壁 34の側端部に接当し、さらに、突合せ部 76が上板部材 31の切欠き部 31bと突き合うこととなる。

次に、各接当部位に溶接接合を施す。このとき、図 2に示す如く重合部 75の外周部は下板部材 32の座部 32bから僅かにはみ出しており、当該外周部に沿って隅肉溶接が施されることにより重合部 65は座部 32bに溶接接合される。

[0054] また、図 11に示す如く接当部 77は側壁 33の後端部及び後壁 34の側端部に突合せ溶接又は隅肉溶接によって接合される。また、突合せ部 76と切欠き部 31bとは突合せ溶接又は隅肉溶接によって接合される。この様に、後連結脚 71のセンタ接合部 7 3は、下端部を下板部材 32上に載置した状態で上端部が上板部材 31よりも突出する上下方向に長尺に形成されているため、上下方向の溶接長として側壁 33 (後壁 34 )の高さに上板部材 31の板厚を加えることができ、十分な溶接長が確保される。これにより、センタフレーム 30と後連結脚 71の接合部の強度向上が図られる。

[0055] また、後連結脚 71のセンタ接合部 73は、接当部 77及び突合せ部 76が上下方向の接合面を介してセンタフレーム 30の後接合部 37に接合されると共に、当該重合部 7 5が水平方向の接合面を介して後接合部 37に接合されている。即ち、後連結脚 71 は、互いに直交する 2つの接合面を介してセンタフレーム 30に接合される。これにより、作業荷重によりセンタフレーム 30と後連結脚 71の接合部に引張り、圧縮、剪断の何れの荷重が作用しても、力、かる荷重は当該接合部を介して有効に伝達、分散されることとなる。

また、後連結脚 71は、側壁 33及び後壁 34に接合されるば力、りでなぐ上下板部材 3 1、 32にも直に接合されている。このため、後連結脚 71に作用する荷重がこれら上下板部材 31、 32に有効に伝達 ·分散されることとなり、これら後連結脚 71とセンタフレーム 30の接合部での局所的な応力集中は和らげられることとなる。

[0056] また、これら上下板部材 31、 32に作用する荷重も後連結脚 71に伝達させることができる。

次に、前後の各連結脚 61、 71にサイドフレーム 7を接合していく。

前連結脚 61のサイド接合部 64をサイドフレーム 7に接合するには、図 10に示す如く、当該サイド接合部 64の接当部 68をサイドフレーム 7の支持枠 55の側壁 55aに接当させると共に、被せ片 69を当該支持枠 55の上壁 55bに接当させる。そして、これら接当部 68及び被せ片 69の外周部に沿って隅肉溶接を施すことにより、サイド接合部 6 4が支持枠 55に接合される。これにより、前連結脚 61がサイドフレーム 7に接合され

[0057] ここで、前連結脚 61のサイド接合部 64は、サイドフレーム 7に沿って前後方向に長尺に形成されているため、十分な溶接長が確保されており、これによつて、サイドフレーム 7と前連結脚 61の接合部の強度向上が図られる。

また、サイドフレーム 7に後連結脚 71のサイド接合部 74を接合するには、図 11に示す如ぐ当該サイド接合部 74の接当部 78をサイドフレーム 7の支持枠 55の側壁 55a に接当させると共に、被せ片 79を当該支持枠 55の上壁 55aに接当させ、さらに、図 9及び図 12に示す如ぐ当該接当部 78の後端部及び被せ片 79の後端部を駆動輪支持体 57に接当させる。そして、これら接当部 78及び被せ片 79の外周部に沿って隅肉溶接を施すことにより、サイド接合部 74が支持枠 55及び駆動輪支持体 57に接合される。これにより、後連結脚 71がサイドフレーム 7に接合される。

[0058] 前後連結脚 61、 71のサイド接合部 64、 74は、接当部 68、 78が上下方向の接合面を介して支持枠 55の側壁 55aに接合されると共に、当該接当部 68、 78から突出する被せ片 69、 79が水平方向の接合面を介して支持枠 55の上壁 55bに接合されている。即ち、前後連結脚 61、 71は、互いに直交する 2つの接合面を介してサイドフレーム 7に接合されている。これにより、作業荷重によりサイドフレーム 7と前後連結脚 61、 7 1の接合部に引張り、圧縮、剪断の何れの荷重が作用しても、かかる荷重は当該接合部を介して有効に伝達、分散されることとなる。

[0059] また、後連結脚 71のサイド接合部 74は、接当部 78及び被せ片 79の後端部が左右方向の接合面を介して駆動輪支持体 57に接合されており、さらなる支持強度の増大が図られている。

以上の工程を経ることにより、図 12に示す如ぐセンタフレーム 30に左右一対のサイドフレーム 7が前後一対の左右連結脚 61、 71を介して連結され、トラックフレーム 6が形成される。

本実施の形態によれば、連結脚 61、 71の胴部 62、 72は、両開口縁間の中央部がくびれた形状となり、当該中央部をくびれさせることなく両開口縁間を直線上に結んだものに比べて中央部の断面の小型化が図られることとなり、これによつて軽量化が図られることとなる。一方、前記中央部の断面を小型化することによる連結脚 61、 71の強度低下が考えられる力センタフレーム 30と前後一対の左右連結脚 61、 71の間の溶接長及びサイドフレーム 7と各連結脚 61、 71の間の溶接長が十分に確保され、これらの接合部での支持強度が増すことにより、連結脚 61、 71全体の支持強度は維持又は向上することとなるのである。これによつて、センタフレーム 30及びサイドフレーム 7と各連結脚 61、 71の接合部の強度向上が図られ、これら接合部及びその周囲での応力集中は和らげられる。

[0060] また、各連結脚 61、 71の胴部 62、 72は両開口縁に向けて末広がり状に形成されているために、くびれ状となっている中央部では応力集中を回避してスムーズに応力が伝達される一方、末広がりとなっている両開口縁にて応力が集中する虞がある力か力、る部分がそれぞれセンタ接合部 63、 73及びサイド接合部 64、 74を介して強固にセンタフレーム 30及びサイドフレーム 7に連結されることとなる。これによつて、胴部 6 2、 72での応力集中も可及的回避されることとなる。また、上述の如く連結脚 61、 71の胴部 62、 72は、前記中央部をくびれ形状として両開口縁を滑らかに結ぶことにより、当該中途部での応力集中を回避してセンタフレーム 30とサイドフレーム 7間で連結脚を介したスムーズな応力伝達を図ることができる。

[0061] また、上述の如く各連結脚 61、 71のセンタ接合部 63、 73をセンタフレーム 30の各接合部 36、 37に面接触させると共にサイド接合部 64、 74をサイドフレーム 7の支持 5 5に面接触させた状態で溶接を施すので、溶接品質及び溶接強度の向上が図られる。これによつて、トラックフレーム 6全体の剛性が高められる。

さらに、ドーザブラケット 45の外駒部 51が前接合部 36を構成しており、当該外駒部 5 1が支持壁 46に支持された状態で上下板部材 31、 32に接合されると共に前連結脚 61に接合されているため、ドーザ装置 5からの荷重を有効に前連結脚 61やセンタフレーム 30に伝達'分散することができる。また、これら前連結脚 61やセンタフレーム 3 0に伝達される荷重もまた外駒部 51に伝達 '分散させることができ、トラックフレーム 6 全体の剛 1·生のさらなる向上が図られているのである。

[0062] また、上述の如くトラックフレーム 6を完成する最終工程で各連結脚 61、 71によってセンタフレーム 30とサイドフレーム 7とが連結され、また、各連結脚 61、 71をそれぞれ別々にセンタフレーム 30やサイドフレーム 7に取り付けることができ、各連結脚 71、 7 1のセンタフレーム 30又はサイドフレーム 7との位置合わせを容易に行うことができて生産性の向上が図られる。

また、トラックフレーム 6を組み立てる中間工程でセンタフレーム 30等をマシユングで切削する必要はなぐ被切削材の発生や切削に伴ってセンタフレーム 30等を傷つけてしまう虞もない。

[0063] 以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、各連結脚 61、 71のセンタ接合部 63の高さを各接合部 36、 37に位置づけた状態で上板部材 31の上面と面一となる高さに設定する場合にも、本実施の形態と同様の効果を奏する。

また、各連結脚 61、 71のセンタ接合部 63、 73の上端部を重合部とすると共に、下端部を突合せ部とし、センタフレーム 30の接合部を構成する上板部材 31に座部を形成し、下板部材 32に切欠き部を形成する構成を採用する場合にも、本実施の形態と同様の効果を奏する。

[0064] また、各連結脚 61、 71の胴部 62、 72の断面形状は上記四角筒状に限定される必要はなぐ多角筒形状や楕円筒形状、円筒形状等を採用することができる。

産業上の利用可能性

[0065] 本発明は、作業機のトラックフレームとして利用可能である。

Claims

請求の範囲

[1] 旋回体を旋回軸廻りに旋回自在に支持するセンタフレームと、当該センタフレームの側方に配備される左右一対のサイドフレームと、前記センタフレーム及び前記サイドフレームに接合されてこれらを連結する前後一対の左右連結脚とを備えたトラックフレームであって、

前記連結脚は、筒状の胴部と、当該胴部の一方の前記開口縁に設けられて前記センタフレームに接合されるセンタ接合部と、前記胴部の他方の開口縁に設けられて前記サイドフレームに接合されるサイド接合部とを備え、当該センタ接合部は前記センタフレームの上面と同一高さ又は当該上面より上方に突出しているトラックフレーム

[2] 前記胴部は、円弧曲面により長手方向中央側から両開口縁に向かうにつれて前記長手方向に垂直な方向の断面積が大きくなるように形成され、前記センタ接合部の上下方向寸法が前記センタフレームの上下間寸法よりも大きく設定されている請求項 1に記載のトラックフレーム。

[3] 前記サイド接合部の前記サイドフレームに沿った前後方向寸法が上下方向寸法よりも大きく設定されて!/、る請求項 1に記載のトラックフレーム。

[4] 前記胴部は、上面が平坦状に形成されると共に前記上面の前後縁部が面取り状に形成されてレ、る請求項 1に記載のトラックフレーム。

[5] 前記センタ接合部は、上下端部の何れか一方を前記センタフレームと上下方向に重なり合う重合部とすると共に他方を水平方向でセンタフレームと突き合う突合せ部とし、重合部及び突合せ部が溶接により前記センタフレームに接合されている請求項 1 に記載のトラックフレーム。

[6] 前記サイド接合部は、前記サイドフレームの側壁に接当する接当部の上端部に前記サイドフレームの上壁に被さる被せ片を突設して形成されており、これら接当部と被せ片とが前記サイドフレームに接合されている請求項 1に記載のトラックフレーム。

[7] 前記センタフレームは、上板部材と、下板部材と、ドーザ装置を支持するドーザブラケットとを備え、前記連結脚が上下板部材及びドーザブラケットに接合されてレ、る請求項 1に記載のトラックフレーム。

[8] 前記ドーザブラケットは、前記上板部材と前記下板部材とに接合されて左右に延在する板状の支持壁を備えると共に、前記ドーザ装置を構成する左右一対のドーザァームを支持する左右一対のドーザ支持部を前記支持壁の側端部に備え、各ドーザ支持部は、前記支持壁に突設された内駒部と、当該内駒部に対向すると共に支持壁の側端縁を通過して当該支持壁の前方から後方に延びる板状の外駒部とを備え、当該外駒部は、上下端部がそれぞれ上下板部材に接合されると共に内面が支持壁に接合され、かつ、外面に前記連結脚が接合されている請求項 7に記載のトラックフレーム。

[9] 前記上板部材は、前記外駒部の上端面の一部を露出させる切欠き部を有しており、前記連結脚は、前記外駒部の露出する上端面を覆って上板部材の切欠き部と接当する嵌合部を備えている請求項 8に記載のトラックフレーム。

[10] 前記連結脚は、下端部が前記センタフレームと上下方向に重なり合った状態でセンタフレーム及び前記外駒部に接合されている請求項 8に記載のトラックフレーム。

[11] 前記上板部材の左右方向中央部は、前記支持壁よりも前方に延設され、前記ドーザブラケットは、前記ドーザ装置を構成するドーザシリンダを支持するシリンダ支持部を左右一対のドーザ支持部の間に備え、当該シリンダ支持部の上端部は、上板部材ょりも前方に突出して当該上板部材の板厚だけ上方に突出するシリンダ枢支部を備えると共に、前記支持壁に接合される後端から前記シリンダ枢支部の背部に亘つて上板部材に接合されている請求項 8に記載のトラックフレーム。