WO2007148650A1

WO2007148650A1 - 眼鏡セット

Info

Publication number: WO2007148650A1
Application number: PCT/JP2007/062228
Authority: WO
Inventors: Takehiko Yoshida; Mitsuhisa Uekaji
Original assignee: Vision Optic Co., Ltd.
Priority date: 2006-06-20
Filing date: 2007-06-18
Publication date: 2007-12-27
Also published as: EP2031431A1; US20090296041A1; US7695132B2; EP2031431A4

Abstract

製造が容易であり、且つ、デザイン性に優れた度付きサングラスとして使用可能な眼鏡セットを提供することを課題とする。前記前掛サングラスレンズ３は、後方に突出し、側方に切欠部３３１が形成された突起部３３を具備し、前記度付き眼鏡２は、鼻パッド２１５がそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングス２１４が設けられ、前記左右のクリングス２１４が、互いに反対方向に付勢されると共に、前記左右のクリングス２１４が互いに左右反対方向に弾性変形し、前記突起部３３の切欠部３３１に対して弾性的に係合することで、前記前掛サングラスレンズ３が前記度付き眼鏡２の前枠２１の前面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セット１を提供する。

Description

明細書

眼鏡セット

技術分野

[0001] 本発明は、デザイン性に優れた眼鏡セットに関するものである。

背景技術

[0002] 近年、デザイン性に優れたサングラスのニーズが高まっている。このため、近年では、デザイン性に優れた各種サングラスが商品化されている。デザイン性に優れたサングラスの 1つとして、左右のサングラスレンズを有する前枠が顔面に沿うような大きな曲率で湾曲したサングラスを挙げることができる。また、前枠が大きな曲率で湾曲したサングラスは、側面からの光を遮ることができるため、眩しさをより一層抑えることができるという利点を有する。

[0003] サングラスには、左右のサングラスレンズに度の入った近眼者用或いは遠近両者用の度付きサングラスがある。こういった度付きサングラスについても、前枠が大きな曲率で湾曲した度付きサングラスに対するニーズが高まっている。

発明の開示

[0004] 度付きサングラスは、左右のサングラスレンズによって使用者の眼の焦点を調整する。このため、左右のサングラスレンズは、使用者の視力等に基づいて設計される。従って、度付きサングラスの場合、前枠の形状は、ユーザの視力等によって制約される。このため、前枠が大きな曲率で湾曲した度付きサングラスの製造は、困難な場合がある。

[0005] 本発明は、力かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能な眼鏡セットを提供することを課題とする。

[0006] 本発明は、第 1の手段として、左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大きぐ前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛サングラスレンズとを備え、前記前掛サングラスレンズは、後方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を具備し、前記度付き眼鏡は、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のタリングスを更に具備し、前記左右のクリングスが、互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記前掛サングラスレンズが前記度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セットを提供する。

[0007] 第 1の手段に係る眼鏡セットは、前掛サングラスレンズと度付き眼鏡とを備えている。前掛サングラスレンズは、後方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を具備している。一方、度付き眼鏡は、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを具備している。左右のクリングスは、互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、突起部の切欠部に弾性的に係合する。このように互、に反対方向に付勢された左右のクリングスが突起部に弾性的に係合することで、前掛サングラスレンズは、付勢力が釣り合う位置にて静止する。さらに、クリングスが突起部の側方に形成された切欠部に係合することで、クリングスに対して突起部、ひいては前掛サングラスレンズの前後方向の移動が阻止される。このような突起部とクリングスとの係合によって、前掛サングラスレンズは、度付き眼鏡に取り付けられる。さらに、前掛サングラスレンズに具備される突起部は、後方に突出しているので、突起部とクリングスとを係合させると、前掛サングラスレンズが度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられる。また、突起部とクリングスとの係合を解除すると、前掛サングラスレンズを度付き眼鏡力取り外すことができる。

[0008] 前述のように、度付き眼鏡の前枠の前面に前掛サングラスレンズを取り付ければ、第 1の手段に係る眼鏡セットの正面視において、度付き眼鏡が前掛サングラスレンズに隠れる。従って、前掛サングラスレンズを顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した形状とすることで、第 1の手段に係る眼鏡セットは、正面視において、前枠が顔面に沿うような大きな曲率で湾曲したサングラスのような外観を有する。

[0009] また、前掛サングラスレンズは、焦点を調整する機能を備えな、 (度が入って!/、な、 )レンズを具備する。度が入っていないレンズとしては、例えば、色の付いたサンダラスレンズや、偏向性を有したサングラスレンズを挙げることができる。このように、前掛サングラスレンズに具備されるレンズは、焦点を調整する機能を備えないため、前掛サングラスレンズの曲率を変化させても、第 1の手段に係る眼鏡セットの焦点の調整量が変化する恐れがない。よって、前掛サングラスレンズの曲率は、焦点の調整量に制約されない。このため、顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した前掛サングラスレンズは、製造が容易である。

[0010] また、度付き眼鏡の前枠の前面に前掛サングラスレンズを取り付ければ、度付き眼鏡の度付きレンズの前面に前掛サングラスレンズが位置する。度付きレンズの前面に前掛サングラスレンズが位置すると、第 1の手段に係る眼鏡セットの使用者は、度付きレンズと前掛サングラスレンズとを通して物を見ることができる。よって、度付き眼鏡の前枠の前面に前掛サングラスレンズを取り付ければ、第 1の手段に係る眼鏡セットは

、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0011] 以上のことから、第 1の手段に係る眼鏡セットは、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0012] また、第 1の手段に係る眼鏡セットにおいては、前掛サングラスレンズを度付き眼鏡力取り外した状態では、度付き眼鏡を、度付き眼鏡そのものとして使用することができる。また、第 1の手段に係る眼鏡セットの前掛サングラスレンズは、着脱自在に度付き眼鏡に取り付けられる。よって、各種デザインの前掛サングラスレンズを複数用意しておき、度付き眼鏡に取り付ける前掛サングラスレンズを取り替えることで、第 1の手段に係る眼鏡セットを様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる

。よって、例えば、前掛サングラスレンズを TPOに応じて取り替えることで、第 1の手段に係る眼鏡セットを、 TPOに応じたデザインの度付きサングラスとして使用することができる。

[0013] 本発明は、第 2の手段として、左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛部材とを備え、前記前掛部材は、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大きいサングラスレンズと、後方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部と、前記サングラスレンズと前記突起部とを回動自在に連結し、前記サングラスレンズを前記突起部に対して回動させることで、前記サングラスレンズを、前記度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態と、前記前面に位置した状態から上方に跳ね上げた状態との何れカの状態に切り替えることが可能な取付部とを具備し、前記度付き眼鏡は、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを更に具備し、前記左右のクリングスが、互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記前掛部材が前記度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セットを提供する。

[0014] 第 2の手段に係る眼鏡セットにおいて、度付き眼鏡への前掛部材の取り付けは、第 1の手段に係る眼鏡セットと同様に、突起部とクリングスとを係合することによって行うことができる。また、度付き眼鏡力もの前掛部材の取り外しは、第 1の手段に係る眼鏡セットと同様に、突起部とクリングスとの係合を解除することによって行うことができる。

[0015] 第 2の手段に係る眼鏡セットは、度付き眼鏡と度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられる前掛部材とを備えている。前掛部材には、度が入っていないサングラスレンズが具備されている。この度が入っていないサングラスレンズとしては、例えば、色の付いたサングラスレンズや、偏向性を有したサングラスレンズを挙げることができる。このサングラスレンズは、度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態と、前記前面に位置した状態力も上方に跳ね上げた状態との何れかの状態を取ることが可能とされている。

[0016] 第 2の手段に係る眼鏡セットにおいては、サングラスレンズを度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態とすると、眼鏡セットの使用者は、度付き眼鏡の度付きレンズと前掛部材のサングラスレンズとを通して物を見ることができる。よって、サングラスレンズを度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態とすると、第 2の手段に係る眼鏡セットを使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用することができる。また、サングラスレンズを度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態とすると、第 2 の手段に係る眼鏡セットの正面視において、度付き眼鏡がサングラスレンズに隠れる。また、サングラスレンズは、焦点の調整機能を備えないため、顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した前掛部材は、製造が容易である。よって、第 2の手段に係る眼鏡セットは、第 1の手段に係る眼鏡セットと同様に、製造が容易であり、且つ、デザイン性に優れた度付きサングラスとして使用可能である。 [0017] 更に、サングラスレンズを上方に跳ね上げた状態とすると、眼鏡セットの使用者は、度付き眼鏡が具備する度付きレンズのみを通して物を見ることができる。このため、第 2の手段に係る眼鏡セットにおいては、トンネル等の暗い場所に入る際に、サングラスレンズを上方に跳ね上げることで、使用者の眼の焦点の調整機能を保持しつつ、暗い場所での視界が悪くなることを防止することができる。よって、第 2の手段に係る眼鏡セットは、サングラスレンズを上方に跳ね上げれば、外さなくても視界が悪くなることを防止できる。従って、第 2の手段に係る眼鏡セットは、製造が容易であり、デザイン性に優れ、使用者の眼の焦点の調整機能を有し、且つ、使い勝手が良い度付きサングラスとして使用可能である。

[0018] 更に、第 2の手段に係る眼鏡セットにおいては、前掛部材を度付き眼鏡力も取り外した状態では、度付き眼鏡を、度付き眼鏡そのものとして使用することができる。また、第 2の手段に係る眼鏡セットの前掛部材は、着脱自在に度付き眼鏡に取り付けられる。よって、各種デザインの前掛部材を複数用意しておき、度付き眼鏡に取り付ける前掛部材を取り替えることで、第 2の手段に係る眼鏡セットは、様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる。よって、例えば、前掛部材を TPOに応じて取り替えることで、第 2の手段に係る眼鏡セットを、 TPOに応じたデザインの度付きサングラスとして使用することができる。

[0019] 第 1の手段及び第 2の手段に係る眼鏡セットは、好ましくは、前記度付き眼鏡は、前後方向に延びる貫通孔を更に具備し、前記切欠部は、前記突起部が前記貫通孔に挿通された状態において、前記貫通孔外に露出する位置に形成されており、前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弾性的に係合する構成とされる。

[0020] 力かる好ましい構成によれば、度付き眼鏡に具備される前後方向に延びる貫通孔に突起部が挿通されるため、度付き眼鏡に対する突起部の上下左右方向の移動が阻止される。これにより、第 1の手段に係る眼鏡セットにおいては、突起部、ひいては前掛サングラスレンズの度付き眼鏡への取り付け状態を安定化させることができる。また、第 2の手段に係る眼鏡セットにおいては、突起部、ひいては前掛部材の度付き眼鏡への取り付け状態を安定化させることができる。また、切欠部は、突起部が貫通孔に挿通された状態において、貫通孔外に露出する位置に形成されているため、突起部を貫通孔に揷通しても、クリングスと切欠部との係合が阻害されない。従って、かかる好ましい構成によれば、第 1の手段に係る眼鏡セットにおいては、クリングスと切欠部との係合を阻害させることなぐ前掛サングラスレンズの度付き眼鏡への取り付け状態を安定化させることができる。また、第 2の手段に係る眼鏡セットにおいては、クリンダスと切欠部との係合を阻害させることなぐ前掛部材の度付き眼鏡への取り付け状態を安定化させることができる。

[0021] 本発明は、第 3の手段として、左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大きぐ前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛サングラスレンズとを備え、前記度付き眼鏡は、前方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を更に具備し、前記前掛サングラスレンズは、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを具備し、前記左右のクリングスが、互いに反対方向に付勢されると共に、互!、に左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記前掛サングラスレンズが前記度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セットを提供する。

[0022] 第 3の手段に係る眼鏡セットは、突起部が度付き眼鏡に具備され、クリングスが前掛サングラスレンズに具備されている点が、第 1の手段に係る眼鏡セットと異なる。第 3 の手段に係る眼鏡セットは、第 1の手段に係る眼鏡セットが奏する効果を有する。

[0023] 第 3の手段に係る眼鏡セットは、好ましくは、前記前掛サングラスレンズは、前後方向に延びる貫通孔を具備し、前記切欠部は、前記突起部が前記貫通孔に揷通された状態において、前記貫通孔外に露出する位置に形成されており、前記左右のタリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弾性的に係合する構成とされる。

[0024] 力かる好ましい構成によれば、第 1の手段の好ましい構成と同様に、クリングスと切欠部との係合を阻害させることなぐ前掛サングラスレンズの度付き眼鏡への取り付け状態を安定化させることができる。

[0025] 本発明は、第 4の手段として、左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛部材とを備え、前記前掛部材は、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大き V、サングラスレンズと、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリンダスと、前記サングラスレンズと前記左右のクリングスとを回動自在に連結し、前記サングラスレンズを前記左右のクリングスに対して回動させることで、前記サングラスレンズを前記度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態と、前記前面に位置した状態から上方に跳ね上げた状態との何れかの状態に切り替えることが可能な取付部とを具備し、前記度付き眼鏡は、前方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部とを更に具備し、前記左右のクリングス力互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記前掛部材が前記度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セットを提供する。

[0026] 第 4の手段に係る眼鏡セットは、突起部が度付き眼鏡に具備され、クリングスが前掛部材に具備されている点が第 2の手段に係る眼鏡セットと異なる。第 4の手段に係る眼鏡セットは、第 2の手段に係る眼鏡セットが奏する効果を有する。

[0027] 第 4の手段に係る眼鏡セットは、好ましくは、前記前掛部材は、前後方向に延びる貫通孔を有した連結片を更に具備し、前記取付部は、前記サングラスレンズと前記左右のクリングス及び前記連結片とを回動自在に連結し、前記サングラスレンズを前記左右のクリングス及び前記連結片に対して回動させることで、前記サングラスレンズを前記度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態と、前記前面に位置した状態から上方に跳ね上げた状態とに切り替えることが可能であり、前記切欠部は、前記突起部が前記貫通孔に揷通された状態において、前記貫通孔外に露出する位置に形成されており、前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弾性的に係合する構成とされる。

[0028] 力かる好ましい構成によれば、第 2の手段の好ましい構成と同様に、クリングスと切欠部との係合を阻害させることなぐ前掛部材の度付き眼鏡への取り付け状態を安定ィ匕させることができる。

[0029] 本発明は、第 5の手段として、サングラスレンズを有する前枠及びテンプルを具備するサングラスと、左右の度付きレンズを具備し、且つ、前記サングラスの前枠よりも曲率が小さぐ前記サングラスの前枠の後面に着脱自在に取り付けられる内掛眼鏡とを備え、前記サングラスは、後方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を更に具備し、前記内掛眼鏡は、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを更に具備し、前記左右のクリングスが、互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記内掛眼鏡が前記サングラスの前枠の後面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セットを提供する。

[0030] 第 5の手段に係る眼鏡セットは、サングラスと内掛眼鏡とを備えている。サングラスへの内掛け眼鏡の取り付けは、サングラスに具備された突起部と内掛眼鏡に具備されたクリングスとを係合することによって行うことができる。また、サングラスからの内掛け眼鏡の取り外しは、突起部とクリングスとの係合を解除することによって行うことができる。

[0031] サングラスの前枠の後面に内掛眼鏡を取り付ければ、第 5の手段に係る眼鏡セットの正面視において、内掛眼鏡がサングラスに隠れる。従って、サングラスの前枠を、顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した形状とすることで、第 5の手段に係る眼鏡セットは、正面視において、前枠が顔面に沿うような大きな曲率で湾曲したサングラスのような外観を有する。

[0032] また、サングラスに具備されるサングラスレンズは、度が入っていないサングラスレンズである。度が入っていないサングラスレンズとしては、例えば、色の付いたサンダラスレンズや、偏向性を有したサングラスレンズを挙げることができる。このように、サングラスレンズは、焦点を調整する機能を備えないため、サングラスの前枠の曲率を変ィ匕させても、第 5の手段に係る眼鏡セットの焦点の調整量が変化する恐れがない。よつて、サングラスの前枠の曲率は、焦点の調整量に制約されない。このため、前枠が顔面に沿うような大きな曲率で湾曲したサングラスは製造が容易である。

[0033] また、サングラスの前枠の後面に内掛眼鏡を取り付ければ、サングラスに具備されるサングラスレンズの後面に内掛眼鏡の度付きレンズが位置する。サングラスレンズの後面に度付きレンズが位置すると、第 5の手段に係る眼鏡セットの使用者は、度付きレンズとサングラスレンズとを通して物を見ることができる。よって、サングラスの前枠の後面に内掛眼鏡を取り付ければ、第 5の手段に係る眼鏡セットは、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0034] 以上のことから、第 5の手段に係る眼鏡セットは、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の目の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0035] また、第 5の手段に係る眼鏡セットにおいては、内掛眼鏡をサングラス力も取り外した状態では、サングラスを、サングラスそのものとして使用することができる。また、第 5 の手段に係る眼鏡セットの内掛眼鏡は、着脱自在にサングラスに取り付けられる。よつて、各種デザインのサングラスを複数用意しておき、ユーザの視力等に応じた度付きレンズを具備する内掛眼鏡に取り付けるサングラスを取り替えることで、第 5の手段に係る眼鏡セットを様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる。よつて、例えば、サングラスを TPOに応じて取り替えることで、第 5の手段に係る眼鏡セットを、 TPOに応じたデザインの度付きサングラスとして使用することができる。

[0036] 第 5の手段に係る眼鏡セットは、好ましくは、前記内掛眼鏡は、前後方向に延びる貫通孔を具備し、前記切欠部は、前記突起部が前記貫通孔に揷通された状態において、前記貫通孔外に露出する位置に形成されており、前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弾性的に係合する構成とされる。

[0037] 力かる好ましい構成によれば、内掛眼鏡に具備される前後方向に延びる貫通孔に突起部が挿通されるため、内掛眼鏡に対する突起部の上下左右方向の移動が阻止される。これにより、突起部、ひいては内掛眼鏡のサングラスへの取り付け状態を安定化させることができる。また、切欠部は、突起部が貫通孔に揷通された状態において、貫通孔外に露出する位置に形成されているため、突起部を貫通孔に揷通しても、クリングスと切欠部との係合が阻害されることはない。従って、力かる好ましい構成によれば、クリングスと切欠部との係合を阻害させることなぐ内掛眼鏡のサングラスへの取り付け状態を安定化させることができる。

[0038] 本発明は、第 6の手段として、サングラスレンズを有する前枠及びテンプルを具備するサングラスと、左右の度付きレンズを具備し、且つ、前記サングラスの前枠よりも曲率が小さぐ前記サングラスの前枠の後面に着脱自在に取り付けられる内掛眼鏡とを備え、前記内掛眼鏡は、前方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を更に具備し、前記サングラスは、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを更に具備し、前記左右のクリングス力互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記内掛眼鏡が前記サングラスの前枠の後面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セットを提供する。

[0039] 第 6の手段に係る眼鏡セットは、突起部が内掛眼鏡に具備され、クリングスがサングラスに具備されている点が第 5の手段に係る眼鏡セットと異なる。第 6の手段に係る眼鏡セットは、第 5の手段に係る眼鏡セットが奏する効果を有する。

[0040] 第 6の手段に係る眼鏡セットは、好ましくは、前記サングラスは、前後方向に延びる貫通孔を具備し、前記切欠部は、前記突起部が前記貫通孔に揷通された状態において、前記貫通孔外に露出する位置に形成されており、前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弾性的に係合する構成とされる。

[0041] 力かる好ましい構成によれば、第 5の手段の好ましい構成と同様に、クリングスと切欠部との係合を阻害させることなぐ内掛眼鏡のサングラスへの取り付け状態を安定ィ匕させることができる。

図面の簡単な説明

[0042] [図 1]図 1は、実施形態 1に係る眼鏡セットの外観図である。図 1 (a)は、平面図である。図 1 (b)は、正面図である。図 1 (c)は、背面図である。

[図 2]図 2は、実施形態 1の前枠の外観図である。図 2 (a)は、正面図である。図 2 (b) は、左右の貫通孔の近傍の拡大背面図である。

[図 3]図 3は、実施形態 1の前掛サングラスレンズの外観図である。図 3 (a)は、平面図である。図 3 (b)は、正面図である。

[図 4]図 4は、実施形態 1における前掛サングラスの度付き眼鏡への取り付け方法を説明するための図である。 [図 5]図 5は、実施形態 2に係る眼鏡セットの外観図である。図 5 (a)は、平面図である。図 5 (b)は、正面図である。

[図 6]図 6は、実施形態 2の前掛部材の外観図である。図 6 (a)は、背面図である。図 6 (b)は、左右方向中央部の平面図である。図 6 (c)は、図 6 (a)の A— A断面図である。図 6 (d)は、前掛部材のサングラスレンズが図 6 (c)に示す状態から上方に跳ね上げられた状態の A— A断面図である。

[図 7]図 7は、度付きレンズとサングラスレンズとの位置関係を示す図である。図 7 (a) は、サングラスレンズが度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態における前記位置関係を示す図である。図 7 (b)は、サングラスレンズが上方に跳ね上げられた状態における前記位置関係を示す図である。

[図 8]図 8は、実施形態 3に係る眼鏡セットの平面図である。

[図 9]図 9は、実施形態 3に係る眼鏡セットの前掛サングラスレンズの外観図である。図 9 (a)は、平面図である。図 9 (b)は、背面図である。

[図 10]図 10は、実施形態 3の度付き眼鏡の平面図である。

[図 11]図 11は、実施形態 4に係る眼鏡セットの外観図である。図 11 (a)は、平面図である。図 11 (b)は、正面図である。

[図 12]図 12は、実施形態 4の度付き眼鏡の平面図である。

[図 13]図 13は、実施形態 4の前掛部材の外観図である。図 13 (a)は、背面図である。図 13 (b)は、左右方向中央部の平面図である。図 13 (c)は、図 13 (a)の C C断面図である。図 13 (d)は、前掛部材のサングラスレンズが図 13 (c)に示す状態から上方に跳ね上げられた状態の C C断面図である。

[図 14]図 14は、実施形態 4における、度付きレンズとサングラスレンズとの位置関係を示す図である。図 14 (a)は、サングラスレンズが度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態における前記位置関係を示す図である。図 14 (b)は、サングラスレンズが上方に跳ね上げられた状態における前記位置関係を示す図である。

[図 15]図 15は、サングラスレンズが、 3つの状態を切り替えることが可能な構成を説明するための図である。図 15 (a)は、サングラスレンズの第 3状態の説明図である。図 1 5 (b)は、サングラスレンズが、 3つの状態に切り替えることが可能な具体的構成を説明する図である。

[図 16]図 16は、実施形態 5に係る眼鏡セットの外観図である。図 16 (a)は、平面図である。図 16 (b)は、正面図である。

[図 17]図 17は、実施形態 5のサングラスの平面図である。

[図 18]図 18は、実施形態 6に係る眼鏡セットの外観図である。図 18 (a)は、平面図である。図 18 (b)は、眼鏡セットに備えられる内掛眼鏡の平面図である。

[図 19]図 19は、実施形態 6のサングラスの外観図である。

発明を実施するための最良の形態

[0043] (実施形態 1)

図 1は本実施形態に係る眼鏡セット 1の外観図である。図 1 (a)は平面図である。図 1 (b)は正面図である。図 1 (c)は背面図である。尚、図 1 (c)においては、テンプル及び丁番構造 (後述する）は図示を省略している。図 1に示すように、眼鏡セット 1は、左右の度付きレンズ 211を有する前枠 21及びテンプル 23を具備する度付き眼鏡 2と、度付き眼鏡 2の前枠 21よりも曲率が大きぐ度付き眼鏡 2の前枠 21の前面に着脱自在に取り付けられる前掛サングラスレンズ 3とを備えている。度付き眼鏡 2は、前枠 21 とテンプル 23の他、細長部材 22を備えている。

[0044] 図 2は前枠 21の外観図である。図 2 (a)は正面図である。図 2 (b)は左右の貫通孔 2 16 (後述する）の近傍の拡大背面図である。図 2に示すように、前枠 21は、左右の度付きレンズ 211と、リム咅と、ブリッジ咅と、左右のクリングス 214と、鼻ノッド 2 15と、貫通孔 216とを具備している。

[0045] 左右の度付きレンズ 211に使用されるレンズは、度が入っている限りにおいては、特に限定されるものでなぐ色が付いたレンズであっても、偏向性を有したレンズであつてもよい。

[0046] リム部 212は、左右それぞれの度付きレンズ 211の外周部の上部から内側部に沿つて設けられている。尚、度付きレンズ 211の外周部の上部から内側部に沿ってリム部が設けられた眼鏡は、一般的にハーフリムタイプと呼ばれている。

[0047] ブリッジ部 213は、左右のリム部 212を連結している。図 1 (a)に示すように、かかるブリッジ部 213は、度付き眼鏡 2のユーザの鼻の形状に対応して中央部が前方に突出するように湾曲している。

[0048] 図 2 (b)に示すように、左右のクリングス 214は、中間部 214bが屈曲した略 L字状に形成されている。左右のクリングス 214のそれぞれの基端部 214aは、リム部 212の後面にろう付け等により取り付けられている。左のクリングス 214は、基端部 214aに対して中間部 214bが略水平方向右側に位置し、中間部 214bに対して先端部 214cが下方に位置している。右のクリングス 214は、基端部 214aに対して中間部 214bが略水平方向左側に位置し、中間部 214bに対して先端部 214cが下方に位置している。

[0049] また、左右のクリングス 214は、弾性を有している。左右のクリングス 214は、中間部 214bの屈曲角が大きくなる方向に弾性変形すると、当該屈曲角を小さくする方向に付勢力が作用し、中間部 214bの屈曲角が小さくなる方向に弾性変形すると、当該屈曲角を大きくする方向に付勢力が作用する。よって、図 2 (b)に示すように、中間部 2 14bから先端部 214cの間の部分 (以下、係合部 214dと、う）が右 (矢印 R)方向に移動すると、左右のクリングス 214には、係合部 214dを左（矢印 L)方向に付勢する付勢力が作用する。また、図 2 (b)に示すように、係合部 214dが左方向に移動すると、左右のクリングス 214には、係合部 214dを右方向に付勢する付勢力が作用する。

[0050] 鼻パッド 215は、左右のクリングス 214のそれぞれの先端部 214cに取り付けられている。

[0051] 貫通孔 216は、ブリッジ部 213を前後方向に貫通する孔である。貫通孔 216は、ブリッジ部 213の左右 2箇所に形成されている。図 2 (b)に示すように、左の貫通孔 216 は、弾性変形していない状態の左のクリングス 214の係合部 214dと前後に重なる位置に形成されている。右の貫通孔 216は、弾性変形していない状態の右のクリングス 214の係合部 214dと前後に重なる位置に形成されて!、る。

[0052] 図 1に示すように、細長部材 22は、前枠 21のリム部 212の前面にろう付け等により取り付けられている。細長部材 22の左右方向中央部は、前枠 21のブリッジ部 213の形状に対応して前方に突出している。また、細長部材 22は、前後方向に貫通する貫通孔 221が左右方向中央部の 2箇所に形成されている。この貫通孔 221の間隔は、前枠 21に形成された貫通孔 216の間隔と同一とされている。この貫通孔 221と貫通孔 216とによって、細長部材 22及び前枠 21を前後方向に貫通する貫通孔 24が形成される。さらに、細長部材 22の左右方向両端部には、丁番構造 222が取り付けられている。丁番構造 222には、テンプル 23の前端部が連結されている。丁番構造 22 2によって、テンプル 23が前枠 21及び細長部材 22に対して回動自在とされている。

[0053] 図 3は前掛サングラスレンズ 3の外観図である。図 3 (a)は平面図である。図 3 (b)は正面図である。図 3に示すように、前掛サングラスレンズ 3は、サングラスレンズ 31と、突起部 33と、突起部 33をサングラスレンズ 31に取り付ける台座部 34とを備えている

[0054] サングラスレンズ 31は、眼鏡セット 1の使用者の左目及び右目を覆うことができるように、左右方向に長く形成されている。即ち、本実施形態では、サングラスレンズ 31 は、左目の視界に入る左のサングラスレンズと、右目の視界に入る右のサングラスレンズとを兼ねている。サングラスレンズ 31に使用されるレンズは、度が入っていない限りにおいては、特に限定されるものでなぐ色の付いたレンズや、偏向性を有したレンズであってもよい。

[0055] サングラスレンズ 31は、ユーザの顔面に沿うように、中央部が前方に位置し、左右両端側に向力ほど後方に位置するように曲面状に形成されている。サングラスレンズ 31の曲率は、度付き眼鏡 2の前枠 21の曲率よりも大きく形成されている。度付き眼鏡 2の前枠 21の曲率は、曲率半径が 250〜450mmの間の曲率を採用することができる。曲率半径が 250〜450mmの間の曲率は、通常の度付き眼鏡の前枠に採用されている曲率であり、度付き眼鏡の製造が比較的容易な曲率である。一方、サンダラスレンズ 31の曲率は、度付き眼鏡 2の前枠 21の曲率より大きい限りにおいて限定されるものでない。例えば、サングラスレンズ 31の曲率として、曲率半径が 80〜150m mの間の曲率を採用することができる。尚、曲率半径が 80〜150mmの曲率は、デザイン性の良いスポーツ用サングラス等に使用される 6カーブレンズや、 8カーブレンズと呼ばれるレンズに採用される曲率である。

[0056] 台座部 34は、サングラスレンズ 31の左右方向中央後面に取り付けられている。この取り付けは、図 3に示すように、ネジ 35によるネジ止めによって行われている。

[0057] 突起部 33は、台座部 34の後面力も後方に突出するように台座部 34に取り付けられている。この突起部 33は、左右に並設されるように台座部 34に 2つ取り付けられている。突起部 33は、略円柱状に形成されている。突起部 33が度付き眼鏡 2の貫通孔 24に揷通可能なように、突起部 33の間隔は、貫通孔 24の間隔と同一とされ、突起部 33の径は、貫通孔 24よりも小さくされている。

[0058] 突起部 33は、側方に切欠部 331が形成されている。本実施形態においては、切欠部 331は、前掛サングラスレンズ 3の中央側の側方に形成されている。即ち、左の突起部 33においては、右側面に切欠部 331が形成され、右の突起部 33においては、左側面に切欠部 331が形成されている。尚、切欠部 331は、突起部 33の側方に形成されていればよぐ例えば、突起部 33の周面全周に形成することができる。切欠部 331の大きさは、少なくともクリングス 214の係合部 214dが嵌り込んで、クリングス 21 4に対して突起部 33、ひいては、前掛サングラスレンズ 3の前後方向の移動を阻害できる限りにお、て、特に限定されるものでな、。

[0059] また、切欠部 331は、突起部 33が貫通孔 24に挿通された状態において、貫通孔 2 4外に露出する位置に形成されている。本実施形態では、切欠部 331は、貫通孔 24 の長さ以上、台座部 34から後端部側に離れた位置に形成されている。この位置に切欠部 331が形成されると、突起部 33のうち、切欠部 331よりも台座部 34側の部分を貫通孔 24に挿通させ、切欠部 331を貫通孔 24の後方に露出させることができる。

[0060] 以上に説明した前掛サングラスレンズ 3を度付き眼鏡 2の前枠 21の前面に取り付ける方法について説明する。図 4は、この取り付け方法を説明するための図である。まず、図 4 (a)に示すように、左右のクリングス 214の係合部 214d又は左右の鼻パッド 2 15を指等でつまみ、左のクリングス 214の係合部 214dを左の貫通孔 24の右側に移動させ、右のクリングス 214の係合部 214dを右の貫通孔 24の左側に移動させる。このように左右のクリングス 214の係合部 214dを移動させると、左のクリングス 214には、係合部 214dを左方向に付勢する付勢力が作用し、右のクリングス 214には、係合部 214dを右方向に付勢する付勢力が作用する。

[0061] 次に、図 4 (b)に示すように、前掛サングラスレンズ 3を度付き眼鏡 2の前方力も後方ヘスライドさせて、左の突起部 33を左の貫通孔 24に挿通し、右の突起部 33を右の貫通孔 24に挿通する。図 4 (c)に示すように、左右の突起部 33の切欠部 331が、貫通孔 24の後方に露出すると、係合部 214d又は鼻パッド 215から指等を離す。 [0062] 係合部 214d又は鼻パッド 215から指等を離すと、左右のクリングス 214に作用する付勢力によって、左のクリングス 214の係合部 214dは、左の突起部 33の切欠部 331 に弹性的に係合し、右のクリングス 214の係合部 214dは、右の突起部 33の切欠部 3 31に弹性的に係合する。これにより、前掛サングラスレンズ 3の取り付けが完了する。

[0063] このように、互いに反対方向に付勢された左右のクリングス 214が突起部 33に係合することで、前掛サングラスレンズ 3は、左右のクリングス 214の付勢力が釣り合う位置にて静止する。さらに、突起部 33の切欠部 331に係合部 214dが係合することで、左右のクリングス 214に対して前掛サングラスレンズ 3の前後方向の移動が阻止される。

[0064] 以上のように、度付き眼鏡 2の前枠 21の前面に前掛サングラスレンズ 3を取り付ければ、眼鏡セット 1の正面視において、度付き眼鏡 2が前掛サングラスレンズ 3に隠れる（図 1 (b)参照)。従って、前掛サングラスレンズ 3のサングラスレンズ 31を顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した形状とすることで、眼鏡セット 1は、正面視において、前枠が顔面に沿うような大きな曲率で湾曲したサングラスのような外観を有する。

[0065] また、サングラスレンズ 31は、焦点を調整する機能を備えない。このため、前掛サングラスレンズ 3の曲率を変化させても、眼鏡セット 1の焦点の調整量が変化する恐れがない。よって、前掛サングラスレンズ 3の曲率は、焦点の調整量に制約されない。このため、顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した形状の前掛サングラスレンズ 3は製造が容易である。

[0066] また、度付き眼鏡 2の前枠 21の前面に前掛サングラスレンズ 3を取り付ければ、度付きレンズ 211の前面にサングラスレンズ 31が位置する。度付きレンズ 211の前面にサングラスレンズ 31が位置すると、眼鏡セット 1の使用者は、度付きレンズ 211とサングラスレンズ 31とを通して物を見ることができる。よって、度付き眼鏡 2の前枠 21の前面に前掛サングラスレンズ 3を取り付ければ、眼鏡セット 1は、使用者の目の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0067] 以上のことから、眼鏡セット 1は、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の目の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0068] また、度付き眼鏡 2からの前掛サングラスレンズ 3の取り外しは次のように行う。まず、左右のクリングス 214を、切欠部 331と係合している状態力もさらに弾性変形させて、切欠部 331と係合部 214dとの係合を解除する。具体的には、左右のクリングス 214 の係合部 214d又は左右の鼻パッド 215を指等でつまんで、左のクリングス 214の係合部 214dを右側に、右のクリングス 214の係合部 214dを左側に移動させて、切欠部 331と係合部 214dとの係合を解除する。次に、貫通孔 24から突起部 33が抜けるまで、前掛サングラスレンズ 3を度付き眼鏡 2に対して前方にスライドさせる。貫通孔 2 4から突起部 33が抜けると、前掛サングラスレンズ 3が度付き眼鏡 2から取り外れる。

[0069] このように、前掛サングラスレンズ 3は、着脱自在に度付き眼鏡 2に取り付けられる。

よって、各種デザインの前掛サングラスレンズ 3を複数用意しておき、度付き眼鏡 2に取り付ける前掛サングラスレンズ 3を取り替えることで、眼鏡セット 1を様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる。従って、例えば、前掛サングラスレンズ 3を TPOに応じて取り替えることで、眼鏡セット 1を、 TPOに応じたデザインの度付きサングラスとして使用することができる。また、前掛サングラスレンズ 3の度付き眼鏡 2への取り付け及び取り外しは、切欠部 331と係合部 214dとの係合によって容易に行うことができる。よって、前掛サングラスレンズ 3の度付き眼鏡 2への取り付け及び取り外しは、眼鏡セット 1の使用者でも行うことができる。よって、眼鏡セット 1は、眼鏡セット 1の使用者自身力前掛サングラスレンズ 3を TPOに応じて取り替えることで、 TP Oに応じたデザインとすることが可能である。更に、前掛サングラスレンズ 3を取り外した状態では、度付き眼鏡 2を、度付き眼鏡そのものとして使用することができる。

[0070] また、本実施形態に係る眼鏡セット 1は、度付き眼鏡 2に具備される前後方向に延びる貫通孔 24に突起部 33が挿通されるため、度付き眼鏡 2に対する突起部 33の上下左右方向の移動が阻止される。これにより、突起部 33、ひいては前掛サングラスレンズ 3の度付き眼鏡 2への取り付け状態を安定ィ匕させることができる。また、切欠部 33 1は、突起部 33のうち、切欠部 331よりも台座部 34側の部分力貫通孔 24に挿通されるとき、貫通孔 24の後方に露出する位置に形成されている。このため、突起部 33 を貫通孔 24に挿通しても、クリングス 214の係合部 214dと突起部 33の切欠部 331との係合が阻害されることはない。従って、眼鏡セット 1は、クリングス 214と切欠部 331 との係合を阻害させることなぐ前掛サングラスレンズ 3の度付き眼鏡 2への取り付け状態を安定化させることができる。 [0071] (実施形態 2)

図 5は本実施形態に係る眼鏡セット 1 'の外観図である。図 5 (a)は平面図である。図 5(b)は正面図である。図 5に示すように、眼鏡セット 1'は、左右の度付きレンズ 21 1 'を有する前枠 21 '及びテンプル 23'を具備する度付き眼鏡 2'と、度付き眼鏡 2'の前枠 21 'よりも曲率が大きぐ度付き眼鏡 2'の前枠 21 'の前面に着脱自在に取り付けられる前掛部材 6'とを備える。度付き眼鏡 2'は、前枠 21 'とテンプル 23'の他、ョロイ 25'及び丁番構造 222'を具備する。前枠 21'は、実施形態 1に係る眼鏡セット 1 の前枠 21と同一の構成である。

[0072] 図 5 (a)に示すように、ョロイ 25，は、左右一対設けられている。左右のそれぞれのョロイ 25'は、一端部が前枠 21'のリム部 212'に取り付けられている。

[0073] 丁番構造 222'は、左右一対設けられている。左の丁番構造 222'は、左のヨロィ 2 5'の他端部と、左のテンプル 23'の前端部とを回動自在に連結している。一方、右の丁番構造 222'は、右のヨロィ 25'の他端部と、右のテンプル 23'の前端部とを回動自在に連結している。

[0074] 図 6は前掛部材 6'の外観図である。図 6 (a)は背面図である。図 6 (b)は左右方向中央部の平面図である。図 6(c)は図 6 (a)の A— A断面図である。図 6(d)は前掛部材 6'のサングラスレンズ 61' (後述する）が図 6(c)に示す状態から上方に跳ね上げられた状態の A— A断面図である。図 6に示すように、前掛部材 6'は、サングラスレンズ 61'と、突起部 63'と、取付部 64'とを具備する。

[0075] サングラスレンズ 61，は、実施形態 1のサングラスレンズ 31と同一の構成であり、サングラスレンズ 31と同一のレンズを用いることができる。

る。

[0076] 突起部 63'は、連結片 65'の後面力後方に突出するように連結片 65'に取り付けられている。連結片 65'は、取付部 64'を介してサングラスレンズ 61'に取り付けられている。突起部 63'は、左右に並設されるように連結片 65'に 2つ取り付けられている。突起部 63'は、略円柱状に形成されている。突起部 63'が度付き眼鏡 2'の貫通孔 216'に揷通可能なように、突起部 63'の間隔は貫通孔 216'の間隔と同一とされ、突起部 63'の径は、貫通孔 216'よりも小さくされている。突起部 63'は、側方に切欠部 631'が形成されている。切欠部 631'の形状、及び、大きさは、実施形態 1の切欠部 331と同一である。切欠部 631'は、貫通孔 216'の長さ以上、連結片 65'から後端部側に離れた位置に形成されている。この位置に切欠部 631'が形成されると、突起部 63'のうち、切欠部 631'よりも連結片 65'側の部分を貫通孔 216'に挿通させ、切欠部 631 'を貫通孔 216 'の後方に露出させることができる。

[0077] 取付部 64'は、図 6 (a)に示すように、サングラスレンズ 61 'の左右方向中央部後面に取り付けられている。この取り付けは、図 6(b)に示すように、ネジ 66'によるネジ止めによって行われている。力かる取付部 64'は、固定片 641'と、軸部材 642'とを具備する。

[0078] 固定片 641'は、サングラスレンズ 61'の左右方向中央部後面に固定されている。

固定片 641'の固定は、前記ネジ 66'を固定片 641'に食い込ませることで行われている。更に、固定片 641'には、固定片 641'を左右方向に貫通する貫通孔（図示せず）が形成されている。この貫通孔には、軸部材 642' (図 6(a)及び (b)において点線で示す）が挿通されて、る。

[0079] 軸部材 642'は、円柱状に形成されている。軸部材 642'は、両端部が、固定片 64 1'の貫通孔の左右方向両側に露出するように、該貫通孔に揷通されている。

[0080] 連結片 65'は、図 6 (a)に示すように、上部及び下部のそれぞれが二股に分かれた、背面視 H字状に形成されている。連結片 65'の下部においては、二股に分かれて形成された 2つのそれぞれの先端部の後面に、前述の突起部 63'が後方に突出するように取り付けられている。一方、上部においては、二股に分かれて形成された 2つのそれぞれの先端部には、左右方向に貫通する貫通孔（図示しない）が形成されている。これらの貫通孔には、固定片 641'の貫通孔力露出した軸部材 642'の両端部が揷通されている。このように、軸部材 642'が、固定片 641'と連結片 65'との貫通孔に揷通されることで、固定片 641'と連結片 65'とが回動自在に連結されている

[0081] 固定片 641'と連結片 65'とが回動自在に連結される具体的な構成として、次の 3 つの構成を挙げることができる。 1つ目は、固定片 641'と連結片 65'との何れもが軸部材 642'と固定されておらず、何れも軸部材 642'に対して回動自在とされている構成である。 2つ目は、固定片 641'が軸部材 642'と固定され、連結片 65'が軸部材 6 42'と固定されていない構成である。 2つ目の構成においては、連結片 65 'に対して、固定片 641'及び軸部材 642'がー体的に回動自在とされている。 3つ目は、連結片 65 'が軸部材 642'と固定され、固定片 641 'が軸部材 642'と固定されて、な!/、構成である。 3つ目の構成においては、固定片 641'に対して、連結片 65'及び軸部材 642 'がー体的に回動自在とされて、る。

[0082] このようにサングラスレンズ 61'に固定される固定片 641'が、連結片 65'に対して回動自在とされていることで、サングラスレンズ 61'を、連結片 65'の前面に位置した状態（図 6 (c)参照）と、連結片 65 'の前面に位置した状態力も上方に跳ね上げた状態（図 6 (d)参照）との何れかに切り替えることができる。

[0083] 以上に説明した度付き眼鏡 2'の前枠 21 'の前面への前掛部材 6'の取り付けは、実施形態 1に係る眼鏡セット 1における度付き眼鏡 2への前掛サングラスレンズ 3の取り付けと同様の方法で行うことができる。即ち、前掛部材 6'の突起部 63'を度付き眼鏡 2'の貫通孔 216'に挿通し、度付き眼鏡 2'のクリングス 214'の係合部 214d'を突起部 63'の切欠部 631'に係合させることで行うことができる。また、前掛部材 6'の度付き眼鏡 2'からの取り外しは、実施形態 1に係る眼鏡セット 1における前掛サングラスレンズ 3の度付き眼鏡 2からの取り外しと同様の方法で行うことができる。即ち、度付き眼鏡 2'のクリングス 214'の係合部 214d'と前掛部材 6'の突起部 63'の切欠部 631 'との係合を解除させ、前掛部材 6'を度付き眼鏡 2'に対して前方にスライドさせることで行うことができる。

[0084] また、図 7(a)に示すように、前掛部材 6'を度付き眼鏡 2'の前枠 21'の前面に取り付けた状態において、サングラスレンズ 61'を、連結片 65'の前面に位置した状態とすると、サングラスレンズ 61'は、度付き眼鏡 2'の度付きレンズ 211'の前面に位置する。サングラスレンズ 61，が、度付きレンズ 211，の前面に位置すると、眼鏡セット 1，の使用者は、度付きレンズ 211'とサングラスレンズ 61'とを通して物を見ることができる。よって、サングラスレンズ 61'を度付き眼鏡 2'の前枠 61'の前面に位置した状態とすると、眼鏡セット 1 'を使用者の目の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。また、サングラスレンズ 61'を度付き眼鏡 2'の前枠 21'の前面に位置した状態とすると、眼鏡セット 1 'の正面視において、度付き眼鏡 2'がサングラスレンズ 61 'に隠れる（図 5 (b)参照)。また、サングラスレンズ 61 'は、焦点の調整機能を備えないため、顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した前掛部材 6'は、製造が容易である。よって、眼鏡セット 1 'は、実施形態 1に係る眼鏡セット 1と同様に、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の目の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0085] 更に、図 7 (b)に示すように、前掛部材 6'を度付き眼鏡 2'の前枠 21 'の前面に取り付けた状態で、サングラスレンズ 61 'を上方に跳ね上げると、サングラスレンズ 61 'が度付き眼鏡 2'の度付きレンズ 211 'の上方に移動する。よって、サングラスレンズ 61 ' を上方に跳ね上げた状態とすると、眼鏡セット 1 'の使用者は、度付き眼鏡 2'の度付きレンズ 211 'のみを通して物を見ることができる。このため、眼鏡セット 1 'においては、トンネル等の暗い場所に入る際に、サングラスレンズ 61 'を上方に跳ね上げると、使用者の眼の焦点の調整機能を保持しつつ、暗い場所での視界が悪くなることを防止することができる。よって、眼鏡セット 1 'は、サングラスレンズ 61 'を上方に跳ね上げれば、外さなくても視界が悪くなることを防止できる。従って、眼鏡セット 1 'は、製造が容易であり、デザイン性に優れ、使用者の眼の焦点の調整機能を有し、且つ、使い勝手が良い度付きサングラスとして使用可能である。

[0086] また、眼鏡セット 1 'の前掛部材 6'は、着脱自在に度付き眼鏡 2'に取り付けられる。

よって、各種デザインの前掛部材 6'を複数用意しておき、度付き眼鏡 2'に取り付ける前掛部材 6'を取り替えることで、眼鏡セット 1 'を様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる。よって、前掛部材 6 'を TPOに応じて取り替えることで、眼鏡セット 1 'を、 TPOに応じたデザインの度付きサングラスとして使用することができる。更に、眼鏡セット 1 'は、前掛部材 6'を度付き眼鏡 2'から取り外した状態では、度付き眼鏡 6'を、度付き眼鏡そのものとして使用することができる。

[0087] (実施形態 3)

図 8は、本実施形態に係る眼鏡セット 1Aの平面図である。本実施形態に係る眼鏡セット 1Aは、突起部 33Aが、度付き眼鏡 2Aに具備され、クリングス 214Aと、鼻パッド 215Aと、貫通孔 216Aとが前掛サングラスレンズ 3Aに具備されている点力実施形態 1の眼鏡セット 1と異なる。

[0088] 図 9は、本実施形態に係る眼鏡セット 1Aの前掛サングラスレンズ 3Aの外観図である。図 9 (a)は平面図である。図 9 (b)は背面図である。図 9に示すように、前掛サングラスレンズ 3Aは、サングラスレンズ 31Aと、左右のクリングス 214Aと、鼻パッド 215A と、貫通孔 216Aとを具備している。サングラスレンズ 31Aは、実施形態 1のサンダラスレンズ 31と同一の構成であり、サングラスレンズ 31と同一のレンズを用いることができる。

[0089] 図 9 (b)に示すように、左右のクリングス 214Aは、実施形態 1と同様に、中間部 214 Abが屈曲した略 L字状に形成されている。左右のクリングス 214Aは、基端部 214A aがサングラスレンズ 31Aの後面に取り付けられている。左右のクリングス 214Aの基端部 214Aaが取り付けられる位置は、サングラスレンズ 31Aの後面の左右方向中央部とされている。これは、眼鏡セット 1Aのユーザの視界にクリングス 214Aが入り難くするためである。左右のクリングス 214Aにおける基端部 214Aaと、中間部 214Abと、先端部 214Acとの位置関係は、実施形態 1と同一である。また、左右のクリングス 2 14Aは、実施形態 1の左右のクリングス 214と同様に、弾性を有している。

[0090] 貫通孔 216Aは、サングラスレンズ 31Aを前後方向に貫通する孔である。貫通孔 2 16Aは、サングラスレンズ 31Aの左右方向中央部の 2箇所に形成されている。図 9 (b )に示すように、左の貫通孔 216Aは、弾性変形していない状態の左のクリングス 214 Aの係合部 214Adと前後に重なる位置に形成されている。同様に、右の貫通孔 216 Aは、弾性変形していない状態の右のクリングス 214Aの係合部 214Adと前後に重なる位置に形成されて、る。

[0091] 図 10は、度付き眼鏡 2Aの平面図である。図 10に示すように、度付き眼鏡 2Aは、実施形態 1の度付き眼鏡 2と同様に、前枠 21Aと、細長部材 22Aと、テンプル 23Aとを具備している。

[0092] 前枠 21Aは、左右の度付きレンズ 211Aと、リム部 212Aと、ブリッジ部 213Aとを具備している。力かる前枠 21Aは、クリングスと、鼻パッドと、貫通孔とを具備していない点が、実施形態 1の前枠 21と異なる。細長部材 22Aは、貫通孔が形成されていない点及び突起部 33Aが設けられている点が実施形態 1の細長部材 22と異なる。また、テンプル 23Aは、実施形態 1のテンプル 23と同一の構成である。

[0093] 突起部 33Aは、細長部材 22Aの左右方向中央部前面力前方に突出するように形成されている。この突起部 33Aは、左右に並設されるように 2つ形成されている。各突起部 33Aは、略円柱状に形成されている。突起部 33Aが貫通孔 216Aに揷通可能なように、突起部 33Aの間隔は貫通孔 216Aの間隔と同一とされ、突起部 33Aの径は、貫通孔 216Aよりも小さくされている。

[0094] 突起部 33Aは、側方に切欠部 331Aが形成されている。本実施形態においては、切欠部 331Aは、細長部材の 22Aの中央側の側方に形成されている。また、この切欠部 331Aは、突起部 33Aが貫通孔 216Aに揷通された状態において、貫通孔 216 A外に露出するように、貫通孔 216Aの長さ以上、突起部 33Aの前端部から後端部（細長部材 22A)側に離れた位置に形成されて!、る。このような位置に形成されると、突起部 33Aのうち、切欠部 331Aよりも前端部側の部分を貫通孔 216Aに挿通させ、切欠部 331Aを貫通孔 216Aの後方に露出させることができる。

[0095] 以上において説明した前掛サングラス 3Aを度付き眼鏡 2Aの前枠 21Aの前面に取り付ける方法について説明する。実施形態 1と同様に、まず、前掛サングラスレンズ 3 Aの左右のクリングス 214Aの係合部 214Ad又は左右の鼻パッド 215Aを指等でつまみ、左のクリングス 214Aの係合部 214Adを左の貫通孔 216Aの右側に移動させ、右のクリングス 214Aの係合部 214Adを右の貫通孔 216Aの左側に移動させる。次に、前掛サングラスレンズ 3Aを度付き眼鏡 2Aの前方力後方へスライドさせて、左の突起部 33Aを左の貫通孔 216Aに揷通し、右の突起部 33Aを右の貫通孔 216 Aに挿通する。左右の突起部 33Aの前端部が貫通孔 216Aの前方に露出すると、係合部 214Ad又は鼻パッド 215Aから指等を離し、突起部 33Aの切欠部 331Aに係合部 214Adを係合させる。これにより、図 8に示すように、前掛サングラスレンズ 3Aが度付き眼鏡 2Aの前面に取り付けられる。

[0096] 以上のように、眼鏡セット 1 Aは、前掛サングラスレンズ 3Aを度付き眼鏡 2Aの前枠 2 1Aの前面に取り付けることができるので、実施形態 1に係る眼鏡セット 1と同様に、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。 [0097] また、前掛サングラスレンズ 3Aの度付き眼鏡 2Aからの取り外しは、実施形態 1と同様に、切欠部 331Aと係合部 214Adとの係合を解除し、前掛サングラスレンズ 3Aを前方にスライドさせて、突起部 33Aを貫通孔 216Aから抜け出させることで行うことができる。

[0098] このように、前掛サングラスレンズ 3Aは、着脱自在に度付き眼鏡 2Aに取り付けられる。よって、各種デザインの前掛サングラスレンズ 3Aを複数用意しておき、度付き眼鏡 2Aに取り付ける前掛サングラスレンズ 3Aを取り替えることで、眼鏡セット 1Aを様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる。よって、例えば、前掛サングラスレンズ 3Aを TPOに応じて取り替えることで、眼鏡セット 1Aを、 TPOに応じたデザインの度付きサングラスとして使用することができる。更に、前掛サングラスレンズ 3 Aを取り外した状態では、度付き眼鏡 2Aを、度付き眼鏡そのものとして使用することができる。

[0099] (実施形態 4)

図 11は本実施形態に係る眼鏡セット 1A'の外観図である。図 11 (a)は平面図である。図 11 (b)は正面図である。図 11に示すように、眼鏡セット 1A'は、度付き眼鏡 2A 'と、度付き眼鏡 2A'の前枠 21A'の前面に着脱自在に取り付けられる前掛部材 6A' とを備える。眼鏡セット 1A'は、突起部 63A'が度付き眼鏡 2A'に具備され、クリングス 214A'と、鼻パッド 215A'と、貫通孔 216A'とが前掛部材 6'に具備されている点力実施形態 2に係る度付き眼鏡 2'と異なる。

[0100] 図 12は、度付き眼鏡 2A'の平面図である。図 12に示すように、度付き眼鏡 2A'は、左右の度付きレンズ 211A，と、リム部 212A，と、ブリッジ部 213A，とを具備している。ブリッジ部 213A'には、突起部 63'が形成されている。

[0101] 突起部 63A'は、ブリッジ部 213A'の左右方向中央部前面力も前方に突出するように形成されている。この突起部 63A'は、左右に並設されるように 2つ形成されている。各突起部 63A'は、略円柱状に形成されている。突起部 63A'が貫通孔 216A' に揷通可能なように、突起部 63A'の間隔は貫通孔 216A'の間隔と同一とされ、突起部 63A'の径は、貫通孔 216A'よりも小さくされている。

[0102] 突起部 63A'は、側方に切欠部 631A'が形成されている。本実施形態においては、切欠部 631A'は、ブリッジ部 213A'の左右方向中央側の側方に形成されている。また、この切欠部 631A'は、突起部 63A'が貫通孔 216A'に挿通された状態において、貫通孔 216A'外に露出するように、貫通孔 216A'の長さ以上、突起部 63A' の前端部力後端部（ブリッジ部 213A' )側に離れた位置に形成されている。このような位置に形成されると、突起部 63A'のうち、切欠部 631A'よりも前端部側の部分を貫通孔 216A'に揷通させ、切欠部 631A'を貫通孔 216A'の後方に露出させることができる。

[0103] 図 13は前掛部材 6A'の外観図である。図 13 (a)は背面図である。図 13 (b)は左右方向中央部の平面図である。図 13 (c)は図 13 (a)の C-C断面図である。図 13 (d) は前掛部材 6A'のサングラスレンズ 61A'が図 13 (c)に示す状態力も上方に跳ね上げられた状態の C C断面図である。

[0104] 図 13に示すように、左右のクリングス 214A'は、前掛部材 6A'の連結片 65A'の後面にろう付け等により取り付けられている。実施形態 2において説明したように、連結片 65A'は、固定片 641A'と回動自在に連結されている。また、固定片 641A'は、サングラスレンズ 61A，に固定されている。よって、サングラスレンズ 61 A，を、連結片 65A'及びクリングス 214A'の前面に位置した状態（図 13 (c)参照）と、連結片 65A' 及びクリングス 214A'の前面に位置した状態から上方に跳ね上げた状態（図 13 (d) 参照）との何れかに切り替えることができる。

[0105] 左右のクリングス 214A，のそれぞれの先端部 214Ac'には、鼻パッド 215A'が取り付けられている。

[0106] 一方、貫通孔 216A'は、連結片 65A'に形成されている。力かる貫通孔 216A'は、連結片 65A'を前後方向に貫通する孔である。図 13 (a)に示すように、貫通孔 216 A'は、弾性変形していない状態のクリングス 214A，の係合部と前後に重なる位置に形成されている。

[0107] 以上に説明した度付き眼鏡 2A'の前枠 21A'の前面に対する前掛部材 6A'の取り付けは、貫通孔 216A'に対して突起部 63A'を後方から（実施形態 2では、前方から )揷通することを除いて、実施形態 2で説明した方法と同様の方法で行うことができる。また、前掛部材 6A'の度付き眼鏡 2A'からの取り外しも、前掛部材 6A'を度付き眼鏡 2A'に対して後方に（実施形態 2では、前方)スライドさせることを除いて、実施形態 2に説明した方法と同様の方法で行うことができる。

[0108] 図 14 (a)に示すように、前掛部材 6A'を度付き眼鏡 2A'の前枠 21A'の前面に取り付けた状態において、サングラスレンズ 61 A'を、連結片 65A'及びクリングス 214A' の前面に位置した状態とすると、サングラスレンズ 61 A'は、度付き眼鏡 2A'の度付きレンズ 211 A，の前面に位置する。サングラスレンズ 61 A，が、度付きレンズ 211A，の前面に位置すると、眼鏡セット 1A'の使用者は、度付きレンズ 211A'とサングラスレンズ 61A'とを通して物を見ることができる。よって、サングラスレンズ 61 A'を度付き眼鏡 2A'の前枠 21A'の前面に位置した状態とすると、眼鏡セット 1A'を使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用することができる。また、サングラスレンズ 61A'を度付き眼鏡 2A'の前枠 21A'の前面に位置した状態とすると、眼鏡セット 1A'の正面視において、度付き眼鏡 2A，がサングラスレンズ 61A'に隠れる。また、サングラスレンズ 61 A'は、焦点の調整機能を備えないため、顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した前掛部材 6A'は、製造が容易である。よって、眼鏡セット 1A 'は、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0109] 更に、図 14 (b)に示すように、前掛部材 6A'を度付き眼鏡 2A'の前枠 21A'の前面に取り付けた状態で、サングラスレンズ 61A'を上方に跳ね上げると、サングラスレンズ 61A，が、度付き眼鏡 2A，の度付きレンズ 211A，の上方に移動する。よって、サングラスレンズ 61A'を上方に跳ね上げた状態とすると、眼鏡セット 1A'の使用者は、度付き眼鏡 2A，の度付きレンズ 211 A'のみを通して物を見ることができる。このため、眼鏡セット 1A'においては、実施形態 2の眼鏡セット 1 'と同様に、暗い場所に入る際に、サングラスレンズ 61A'を上方に跳ね上げれば、外さなくても視界が悪くなることを防止できる。従って、眼鏡セット 1A'は、製造が容易であり、デザイン性に優れ、使用者の眼の焦点の調整機能を有し、且つ、使い勝手が良い度付きサングラスとして使用可能である。

[0110] また、眼鏡セット 1A'の前掛部材 6A'は、着脱自在に度付き眼鏡 2A'に取り付けられる。よって、各種デザインの前掛部材 6A'を複数用意しておき、度付き眼鏡 2A'に取り付ける前掛部材 6A'を取り替えることで、眼鏡セット 1A'を様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる。よって、前掛部材 6 A 'を TPOに応じて取り替えることで、眼鏡セット 1A'を、 TPOに応じたデザインの度付きサングラスとして使用することができる。更に、眼鏡セット 1A'は、前掛部材 6A'を度付き眼鏡 2A'から取り外した状態では、度付き眼鏡 2A'を、度付き眼鏡そのものとして使用することができる。

[0111] 図 7及び図 14に示すように、実施形態 2及び 4の眼鏡セットにおいて、サングラスレンズは、 2つの状態に切り替えることが可能とされている。し力しながら、サングラスレンズは、次のような 3つの状態に切り替えることが可能とされてもよい。図 7 (a)及び図 14 (a)に示すように、 1つ目の状態は、度付き眼鏡 211 '、 211A，の前枠 21，、 21A' の前面に位置した状態 (以下、第 1状態という）である。図 7 (b)及び図 14 (b)に示すように、 2つ目の状態は、第 1状態力もサングラスレンズ 61 '、 61A'を上方に跳ね上げた状態であって、サングラスレンズ 61 '、 61A'が略水平方向前方に延びた状態（以下、第 2状態という）である。図 15は、サングラスレンズが、 3つの状態を切り替えることが可能な構成を説明するための図である。図 15 (a)に示すように、 3つ目の状態は、第 1状態力もサングラスレンズ 61 ' 'を上方に跳ね上げた状態であって、第 2状態よりも、更に、サングラスレンズ 61 ' 'を回動させて、サングラスレンズ 61 ' 'が斜め上方に向いた状態 (以下、第 3状態という）である。

[0112] 第 1状態では、実施形態 2及び 4に記載の通り、眼鏡セットの使用者は、度付きレンズとサングラスレンズとを通して物を見ることができ、眼鏡セットを度付き眼鏡として使用することができる。第 2状態及び第 3状態では、眼鏡セットの使用者は、度付きレンズのみを通して物を見ることができる。更に、第 2状態では、サングラスレンズが略水平方向前方に延びた状態であるので、太陽光線等上方力の光がサングラスレンズに遮られ、眼鏡セットの使用者が眩しく感じることが防止できる。また、第 3状態では、サングラスレンズが斜め上方に向いた状態となるため、第 2状態に比べて、眼鏡セットの使用者の視界にサングラスレンズが入り難ぐ度付きレンズのみを通して物を見ることができると共に、広、視野を確保することができる。

[0113] 以上のような、 3つの状態に切り替えることが可能な具体的構成としては、図 15 (b) に示す下記の構成を挙げることができる。かかる構成は、軸部材 642' 'が挿通される固定片 641 ' 'と連結片 65' 'とに形成される貫通孔 643' 'が断面六角形であり、当該貫通孔に揷通される軸部材 642' 'が可撓性を有し、且つ、当該貫通孔 643' 'よりも若干小さい断面六角形の角柱状の構成である。このような構成においては、軸部材 6 42' 'に対する固定片 641 ' '及び連結片 65' 'の回動は、回動させる際に軸部材 64 2' 'の角部が固定片 641 ' '及び連結片 65' 'に押圧されて変形することで可能となる。また、このように、軸部材 642' 'に対する固定片 641 ' '及び連結片 65' 'の回動は、軸部材 642' 'が変形する必要がある。よって、サングラスレンズ 61 ' 'の状態を切り替えるために、眼鏡セットに力をカ卩えない限りにおいて、サングラスレンズ 61，，の状態が切り替えられず、サングラスレンズ 6' 'の状態を維持することができる。

[0114] (実施形態 5)

図 16は、本実施形態に係る眼鏡セット 1Bの外観図である。図 16 (a)は平面図である。図 16 (b)は正面図である。図 16に示すように、眼鏡セット 1Bは、サングラスレンズ 411Bを有する前枠 41Bを具備するサングラス 4Bと、左右の度付きレンズ 211Bを具備し、サングラス 4Bの前枠 41Bの後面に着脱自在に取り付けられる内掛眼鏡 5Bとを備えている。

[0115] サングラス 4Bは、前枠 41Bの他、左右のテンプル 42Bと、突起部 43Bと、丁番構造 45Bとを具備している。

[0116] 図 17はサングラス 4Bの平面図である。図 17に示すように、前枠 41Bは、サングラスレンズ 411Bの他、リム部 412Bを具備している。サングラスレンズ 411Bは、実施形態 1のサングラスレンズ 31と同一の構成であり、サングラスレンズ 31と同一のレンズを用いることがでさる。

[0117] 図 16 (b)に示すように、リム部 412Bは、サングラスレンズ 411Bの上端部に沿って設けられている。

[0118] 丁番構造 45Bは、リム部 412Bの左右方向両端部に設けられている。丁番構造 45 Bは、テンプル 42Bの前端部が連結されている。丁番構造 45Bによって、左右のテンプル 42Bが前枠 41Bに対して回動自在とされて!/、る。

[0119] 図 17に示すように、突起部 43Bは、台座 44Bを介してサングラスレンズ 411Bに取り付けられている。この台座部 44Bは、サングラスレンズ 41Bの左右方向中央部後面に取り付けられている。台座部 44Bは、実施形態 1の台座部 34と同一の構成である。突起部 43Bは、台座部 44Bの後面力も後方に突出するように台座部 44Bに取り付けられている。本実施形態では、突起部 45Bは、左右に並設されるように台座部 44Bに 2つ取り付けられている。突起部 45Bの構成は、実施形態 1の突起部 33と同一である

[0120] また、突起部 43Bは、側方に切欠部 431Bが形成されている。切欠部 431Bの形状、形成される位置及び大きさは、実施形態 1の切欠部 331と同一である。

[0121] 内掛眼鏡 5Bは、実施形態 1の度付き眼鏡 2の前枠 21と同じ構成とされている。尚、内掛眼鏡 5Bの曲率は、サングラス 4Bの前枠 41Bの曲率より小さい限りにおいて、特に限定されるものでない。

[0122] 以上において説明した眼鏡セット 1Bにおいて、内掛眼鏡 5Bをサングラス 4Bの前枠 41Bの後面に取り付ける方法について説明する。実施形態 1と同様に、まず、内掛眼鏡 5Bの左右のクリングス 214Bの係合部又は左右の鼻パッド 215Bを指等でつまみ、左のクリングス 214Bの係合部を左の貫通孔 216Bの右側に移動させ、右のクリンダス 214Bの係合部を右の貫通孔 216Bの左側に移動させる。次に、内掛眼鏡 5Bをサングラス 4Bの後方から前方へスライドさせて、左の突起部 43Bを左の貫通孔 216B に揷通し、右の突起部 43Bを右の貫通孔 216Bに揷通する。左右の突起部 43Bの切欠部 431B力貫通孔 216Bの後方に露出すると、係合部又は鼻パッド 215B力も指等を離す。指等を離すと、突起部 43Bの切欠部 431Bに係合部が係合する。これにより、図 16に示すように、内掛眼鏡 5Bがサングラス 4Bの前枠 41Bの後面に取り付けられる。

[0123] 以上のように、サングラス 4Bの前枠 41Bの後面に内掛眼鏡 5Bを取り付けると、眼鏡セット 1Bの正面視において、内掛眼鏡 5Bがサングラス 4Bに隠れる。従って、サングラス 4Bのサングラスレンズ 411Bを顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した形状とすることで、眼鏡セット 1Bは、正面視において、前枠が顔面に沿うような大きな曲率で湾曲したサングラスのような外観を有する。

[0124] また、サングラスレンズ 411Bは、焦点を調整する機能を備えな!/、。このため、サングラスレンズ 41 IBの曲率を変化させても、眼鏡セット 1Bの焦点の調整量が変化する恐れがない。よって、眼鏡セット 1Bのサングラスレンズ 411Bの曲率は、焦点の調整量に制約されない。よって、顔面に沿うような大きな曲率で湾曲した形状のサングラス 4Bは、製造が容易である。

[0125] また、サングラス 4Bの前枠 41Bの後面に内掛眼鏡 5Bを取り付ければ、内掛眼鏡 5 Bの度付きレンズ 211Bとサングラスレンズ 411Bとが重なる。度付きレンズ 211Bとサングラスレンズ 411Bとが重なると、眼鏡セット 1Bの使用者は、度付きレンズ 211Bとサングラスレンズ 411Bとを通して物を見ることができる。よって、サングラス 4Bの前枠 41Bの後面に内掛眼鏡 5Bを取り付ければ、眼鏡セット 1Bは、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0126] 以上のことから、眼鏡セット 1Bは、製造が容易であり、且つ、デザイン性に優れた度付きサングラスとして使用可能である。

[0127] また、内掛眼鏡 5Bのサングラス 4B力もの取り外しは次のように行う。まず、実施形態 1と同様に、左右のクリングス 214Bを、切欠部 431Bと係合している状態からさらに弾性変形させて、切欠部 431Bとクリングス 214Bの係合部との係合を解除する。次に、貫通孔 216B力も突起部 43Bが抜けるまで、内掛眼鏡 5Bをサングラス 4Bに対して後方にスライドさせる。貫通孔 216Bから突起部 43Bが抜けると、内掛眼鏡 5Bがサングラス 4Bから取り外れる。

[0128] このように、内掛眼鏡 5Bは、着脱自在にサングラス 4Bに取り付けられる。よって、各種デザインのサングラスレンズ 4Bを複数用意しておき、内掛眼鏡 5Bに取り付けるサングラスレン 4Bを取り替えることで、眼鏡セット 1Bを様々なデザインの度付きサンダラスとして使用することができる。よって、例えば、サングラス 4Bを TPOに応じて取り替えることで、眼鏡セット 1Bを、 TPOに応じて外観を変更することができる。更に、内掛眼鏡 5Bを取り外した状態では、サングラス 4Bを、サングラスそのものとして使用することができる。

[0129] (実施形態 6)

図 18は、本実施形態に係る眼鏡セット 1Cの外観図である。図 18 (a)は眼鏡セット 1 Cの平面図である。図 18 (b)は眼鏡セット 1Cに備えられる内掛眼鏡 5Cの平面図である。図 18に示すように、眼鏡セット 1Cは、サングラスレンズ 411Cを有する前枠 41C 及びテンプル 42Cを具備するサングラス 4Cと、左右の度付きレンズ 211Cを有し、且つ、サングラス 4Cの前枠 41Cよりも曲率が小さぐサングラス 4Cの前枠 41Cの後面に着脱自在に取り付けられる内掛眼鏡 5Cとを備えている。眼鏡セット 1Cは、突起部 43Cが、内掛眼鏡 5Cに具備され、クリングス 214Cと、鼻パッド 215Cと、貫通孔 216 Cとがサングラス 4Cに具備されている点力実施形態 5に係る眼鏡セット 1Bと異なる

[0130] 図 18 (b)に示すように、内掛眼鏡 5Cに形成された突起部 43Cは、ブリッジ部 213C 力も前方に突出するように形成されている。この突起部 43Cの構成は、実施形態 3の突起部 33Aと同一である。また、突起部 43Cは、側方に切欠部 431Cが形成されている。切欠部 431Cの形状、形成される位置及び大きさは、実施形態 3の切欠部 331 Aと同一である。

[0131] 図 19はサングラス 4Cの外観図である。図 19 (a)はサングラス 4Cの平面図である。

図 19 (b)はサングラス 4Cの背面図である。図 19に示すように、サングラス 4Cは、前枠 41 C及び左右のテンプル 42Cの他、丁番構造 45Cと、左右のクリングス 214Cと、左右の鼻パッド 215Cと、貫通孔 216Cとを具備している。テンプル 42Cと丁番構造 4 5Cとの構成は、実施形態 5のテンプル 42Bと丁番構造 44Bと同一である。

[0132] 前枠 41Cは、サングラスレンズ 411Cの他、リム部 412Cを備えている。前枠 41Cは、サングラスレンズ 411Cに貫通孔 216Cが形成されていることを除いて、実施形態 5 のサングラス 4Bの前枠 41Bと同一の構成である。

[0133] 左右のクリングス 214Cは、実施形態 3の左右のクリングス 214Aと同様に中間部 21 4Cbが屈曲した略 L字状に形成されている。左右のクリングス 214Cは、基端部 214 Caがサングラスレンズ 411Cの後面に取り付けられている。左右のクリングス 214Cにおける基端部 214Caと、中間部 214Cbと、先端部 214Ccとの位置関係は、実施形態 1と同一である。また、左右のクリングス 214Cは、弾性を有し、中間部 214Cbの屈曲角が大きくなる方向に弾性変形すると、当該屈曲角を小さくする方向に付勢力が作用し、中間部 214Cbの屈曲角が小さくなる方向に弾性変形すると、当該屈曲角を大きくする方向に付勢力が作用する。力かるクリングス 214Cの先端部 214Ccには、鼻パッド 215Cが取り付けられている。

[0134] 貫通孔 216Cは、サングラスレンズ 411Cを前後方向に貫通する孔である。貫通孔 2 16Cは、サングラスレンズ 411Cの左右方向中央部の 2箇所に形成されている。左右の貫通孔 216Cと左右のクリングス 214Cの係合部 214Cdとの位置関係は、実施形態 3と同一である。また、左右の貫通孔 216Cと左右の突起部 33Cの間隔は同一である。

[0135] 以上において説明した内掛眼鏡 5Cをサングラス 4Cの前枠 41Cの後面に取り付ける方法について説明する。実施形態 1と同様に、まず、サングラス 4Cの左右のクリングス 214Cの係合部 214Cd又は鼻パッド 215Cを指等でつまみ、左のクリングス 214 Cの係合部 214Cdを左の貫通孔 216Cの右側に移動させ、右のクリングス 214Cの係合部 214Cdを右の貫通孔 216Cの左側に移動させる。次に、内掛眼鏡 5Cをサングラス 4Cの後方力も前方にスライドさせて、左の突起部 43Cを左の貫通孔 216Cに揷通し、右の突起部 43Cを右の貫通孔 216Cに揷通する。左右の突起部 43Cの前端部が貫通孔 214Cの前方に露出すると、係合部 214Cd又は鼻パッド 215C力指等を離す。指等を離すと、突起部 43Cの切欠部 431Cに係合部 214Cdが係合する。これにより、図 18に示すように、内掛眼鏡 5Cがサングラス 4Cの前枠 41Cの後面に取り付けられる。

[0136] 以上のように、眼鏡セット 1Cは、内掛眼鏡 5Cをサングラス 4Cの前枠 41Cの後面に取り付けることができるので、実施形態 5に係る眼鏡セット 1Bと同様に、製造が容易であり、デザイン性に優れ、且つ、使用者の眼の焦点の調整機能を有した度付きサングラスとして使用可能である。

[0137] また、内掛眼鏡 5Cのサングラス 4Cからの取り外しは次のように行う。まず、実施形態 1と同様に、左右のクリングス 214Cを、切欠部 431Cと係合している状態力もさらに弾性変形させて、切欠部 431Cとクリングス 214Cの係合部との係合を解除する。次に、貫通孔 216C力も突起部 43Cが抜けるまで、内掛眼鏡 5Cをサングラス 4Cに対して後方にスライドさせる。貫通孔 216C力も突起部 43Cが抜けると、内掛眼鏡 5Cがサングラス 4Cから取り外れる。

[0138] このように、内掛眼鏡 5Cは、着脱自在にサングラス 4Cに取り付けられる。よって、各種デザインのサングラス 4Cを複数用意しておき、内掛眼鏡 5Cに取り付けるサンダラス 4Cを取り替えることで、眼鏡セット 1Cを様々なデザインの度付きサングラスとして使用することができる。よって、例えば、サングラス 4Cを TPOに応じて取り替えることで、眼鏡セット 1Cを、 TPOに応じて外観を変更することができる。更に、内掛眼鏡 5Cを取り外した状態では、サングラス 4Cを、サングラスそのものとして使用することができる。

[0139] 尚、実施形態 1から 6においては、左のクリングスの係合部を左の貫通孔の右側に移動させ、右のクリングスの係合部を右の貫通孔の左側に移動させることで、左右のクリングスに互、に反対方向の付勢力を作用させて、る。左右のタリングスに互いに反対方向の付勢力を作用させる他の方法として、左のクリングスの係合部を左の貫通孔の左側に移動させ、右のクリングスの係合部を右の貫通孔の右側に移動させる方法を挙げることができる。この方法を採用する場合は、左の突起部の左側面と、右の突起部の右側面とに切欠部を設ける必要がある。

[0140] また、実施形態 1から 6においては、貫通孔に揷通された突起部にクリングスを係合させることについて説明した。しかし、本発明の眼鏡セットにおいては、クリングスを係合させる突起部の状態として、貫通孔に揷通された突起部に限定されるものでない。例えば、実施形態 1においては、ブリッジ部 213及び細長部材 22の下方を通って、度付き眼鏡の前枠 21の後方に露出した状態の突起部 33にクリングス 24を係合させてもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大きぐ前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛サングラスレンズとを備え、

前記前掛サングラスレンズは、後方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を具備し、

前記度付き眼鏡は、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリンダスを更に具備し、

前記左右のクリングス力互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記前掛サングラスレンズが前記度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セット。

[2] 左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛部材とを備え、前記前掛部材は、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大きいサングラスレンズと、後方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部と、前記サングラスレンズと前記突起部とを回動自在に連結し、前記サングラスレンズを前記突起部に対して回動させることで、前記サングラスレンズを、前記度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態と、前記前面に位置した状態から上方に跳ね上げた状態との何れかの状態に切り替えることが可能な取付部とを具備し、

前記左右のクリングス力互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記前掛部材が前記度付き眼鏡の前枠の前面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セット。

[3] 前記度付き眼鏡は、前後方向に延びる貫通孔を更に具備し、

前記切欠部は、前記突起部が前記貫通孔に揷通された状態において、前記貫通孔外に露出する位置に形成されており、

前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弹性的に係合することを特徴とする請求項 1又は 2に記載の眼鏡セット。

[4] 左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大きぐ前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛サングラスレンズとを備え、

前記度付き眼鏡は、前方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を更に具備し、

前記前掛サングラスレンズは、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを具備し、

[5] 前記前掛サングラスレンズは、前後方向に延びる貫通孔を具備し、

前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弹性的に係合することを特徴とする請求項 4に記載の眼鏡セット。

[6] 左右の度付きレンズを有する前枠及び左右のテンプルを具備する度付き眼鏡と、前記度付き眼鏡の前枠の前面に着脱自在に取り付けられる前掛部材とを備え、前記前掛部材は、前記度付き眼鏡の前枠よりも曲率が大きいサングラスレンズと、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスと、前記サングラスレンズと前記左右のクリングスとを回動自在に連結し、前記サングラスレンズを前記左右のクリングスに対して回動させることで、前記サングラスレンズを前記度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態と、前記前面に位置した状態から上方に跳ね上げた状態との何れかの状態に切り替えることが可能な取付部とを具備し、

前記度付き眼鏡は、前方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部とを更に具備し、

[7] 前記前掛部材は、前後方向に延びる貫通孔を有した連結片を更に具備し、

前記取付部は、前記サングラスレンズと前記左右のクリングス及び前記連結片とを回動自在に連結し、前記サングラスレンズを前記左右のクリングス及び前記連結片に対して回動させることで、前記サングラスレンズを前記度付き眼鏡の前枠の前面に位置した状態と、前記前面に位置した状態から上方に跳ね上げた状態とに切り替えることが可能であり、

前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弹性的に係合することを特徴とする請求項 6に記載の眼鏡セット。

[8] サングラスレンズを有する前枠及びテンプルを具備するサングラスと、左右の度付きレンズを具備し、且つ、前記サングラスの前枠よりも曲率が小さぐ前記サングラスの前枠の後面に着脱自在に取り付けられる内掛眼鏡とを備え、

前記サングラスは、後方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を更に具備し、

前記内掛眼鏡は、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを更に具備し、

前記左右のクリングス力互いに反対方向に付勢されると共に、互いに左右反対方向に弾性変形した状態で、前記突起部の切欠部に対して弾性的に係合することで、前記内掛眼鏡が前記サングラスの前枠の後面に取り付けられることを特徴とする眼鏡セット。

[9] 前記内掛眼鏡は、前後方向に延びる貫通孔を具備し、

前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弹性的に係合することを特徴とする請求項 8に記載の眼鏡セット。

[10] サングラスレンズを有する前枠及びテンプルを具備するサングラスと、左右の度付きレンズを具備し、且つ、前記サングラスの前枠よりも曲率が小さぐ前記サングラスの前枠の後面に着脱自在に取り付けられる内掛眼鏡とを備え、

前記内掛眼鏡は、前方に突出し、側方に切欠部が形成された突起部を更に具備し前記サングラスは、鼻パッドがそれぞれ取り付けられた弾性を有する左右のクリングスを更に具備し、

[11] 前記サングラスは、前後方向に延びる貫通孔を具備し、

前記左右のクリングスは、前記貫通孔に前記突起部が挿通された状態の前記切欠部に対して弹性的に係合することを特徴とする請求項 10に記載の眼鏡セット。