WO2007122829A1

WO2007122829A1 - 包装体

Info

Publication number: WO2007122829A1
Application number: PCT/JP2007/051179
Authority: WO
Inventors: Kenji Nagata; Toru Ichikawa
Original assignee: Hosokawa Yoko Co., Ltd.
Priority date: 2006-04-21
Filing date: 2007-01-25
Publication date: 2007-11-01
Also published as: US20090071960A1; JP4937251B2; JPWO2007122829A1; CN101426695A

Abstract

　本発明では、蓋材を容器から剥離させて開封する包装体について、開封し易くするという課題を解決するために、上部が開放された容器２と、上部に被せて密閉する蓋材１０とを具備し、前記容器２の上部に形成されたフランジ部５と前記蓋材１０の周縁との間に易剥離加工が施されて、前記蓋材１０が前記容器２から剥離されて開封される包装体１に関して、前記蓋材１０に、前記フランジ部５に密着された周縁よりも外側方へ突出する摘み１１を形成する。そして、この摘み１１の裏面に指掛部１２を設ける。

Description

明細書

包装体

技術分野

[0001] 本発明は、容器の上部に設けられたフランジ部に密着された蓋材をフランジ部から剥離させて開封させる包装体に関する。

背景技術

[0002] 従来から、容器の上部に外側方へ張り出すフランジ部を設け、このフランジ部に蓋材の周縁を密着させて容器の開放部を密閉する包装体が知られている。かかる包装体では、フランジ部と蓋材の周縁との間に易剥離加工を施して容器から蓋材が容易に剥離されるように構成して包装体の開封を行えるようにしている。この場合、特許文献 1に開示された包装体に代表されるように、蓋材の周縁に摘みを設けることが行われている。

特許文献 1：特開 2005 - 263277号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] しかし、一般に、蓋材はフィルム材力構成されているため、摘みは、これを指で摘んだ場合に滑りやすいという性質を有する。このため、容器カゝら容易に蓋材を剥離させるという要請に十分に応えることが困難であった。

[0004] また、容器の開放部を蓋材で密閉する形態の包装体では、内部に食品を充填しておき、これを直接電子レンジに入れて加熱処理するといつた調理法が行われる。この場合、包装体の破裂を防止すると共に食品の風味をできる限り損なわないようにしたいという要請もある。

[0005] そこで、本発明では、摘みを指で摘んだ際に、滑りにくい構造を採用し、容易に開封させることができ、しかも、食品の風味が損なわれることを防止できる包装体を提供する。

課題を解決するための手段

[0006] このような課題を解決するために、本発明では、周壁部と、この周壁部の下部に設けられて底部を密閉する底面部と、前記周壁部の上端にて外側方へ張り出すフランジ部とを有し、上部が開放された容器と、前記容器の開放された上部に被せられ、周縁が前記フランジ部に密着されて前記容器の上部を密閉せしめる蓋材とを具備し、前記容器のフランジ部と前記蓋材の周縁との間には、易剥離加工が施されて、前記蓋材が前記容器から剥離されて前記容器の開封される包装体であって、前記蓋材には、前記フランジ部に密着された周縁よりも外側方へ突出する摘みが形成され、この摘みの裏面には、突出された指掛部が設けられた包装体を採用した。

[0007] かかる包装体において、本発明では、前記フランジ部に、前記蓋材の摘みに対応する位置に、外側方へ突出する受け部を形成し、この受け部の前記摘みと対向する表面に、前記摘みの裏面に設けられた指掛部と係脱可能な係止部を設けた。

[0008] この場合にお、て、前記指掛部は突起部であり、前記係止部は前記突起部が挿入される凹部として構成した。

[0009] あるいは、前記指掛部と前記係止部とは相互に係脱可能なファスナとして構成され、これら指掛部と係止部のいずれか一方が係合突起を有する雄ファスナであり、他方が前記係合突起が内部に嵌め込まれる溝部を有する雌ファスナとした。

[0010] また、上記の包装体にお!、て本発明では、前記指掛部は線状をなし、その軸線方向が前記摘みを横断して延びており、この軸線方向の両端が、前記摘みの側縁に一致されて設けられ、前記係止部は前記指掛部に対応して線状をなし、その軸線方向が前記受け部を横断して延びており、この軸線方向の両端が前記受け部の側縁に一致されて設けられている。または、前記指掛部は線状をなし、その軸線方向が前記摘みを横断して延びており、この軸線方向の両端が前記摘みの側縁に対して隙間を空けて内側の部位に設けられ、前記係止部は前記指掛部に対応して線状をなし、その軸線方向が前記受け部を横断して延びており、この軸線方向の両端が前記受け部の側縁に対して隙間を空けて内側の部位に設けられている。

[0011] なお、上記の包装体において、前記指掛部は前記蓋材とは別部材を前記摘みの裏面に固着させるように設けるとよい。

発明の効果

[0012] 本発明によれば、蓋材の摘みを摘んだ際に、裏面力突出した指掛部に引つかかり、滑ることがない。このため摘みを確実につまんで蓋材を容器力剥離させることができる。また、確実に摘みをつまんで蓋材を剥離できるため、蓋材をこれまで以上に強く容器に密着させることができる。このため密封性を向上させることができる。

[0013] また、容器のフランジ部に受け部を設け、この受け部に指掛部が係合される係止部を設けることで、受け部が摘みを保護し、しかも、受け部に対して摘みを隙間無く被せることができる。特に、指掛部及び係止部をファスナとして構成した場合には、摘みを受け部に対して確実に係止させておくことができる。このため、摘み及び受け部の位置においてフランジ部と蓋材とが、外力などの影響で意図しない剥離を起こすこと効果的に阻止できる。

[0014] なお、指掛部の両端を摘みの側縁に一致させると共に、係止部の両端を受け部の側縁に位置させれば、両者が係合して接触する軸線方向の距離を相対的に長くでき、強い係合を得られる。これに対し、指掛部の両端と摘みの側縁との間に隙間が形成されるようにして指掛部を設けると共に、係止部の両端と受け部の側縁との間に距離をおいて係止部を設けた場合、摘みの側縁を手で摘むことにより蓋材を剥離させることが可能となる。

[0015] そして、指掛部と係止部とを相互に係脱可能に構成した場合には、蓋材を容器に対して簡易的に再閉鎖させることができる。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1]本発明の一実施形態に力かる包装体の斜視図。

[図 2]図 1に示す包装体の蓋材に形成された摘みを裏側カゝらみた斜視図。

[図 3]図 2の摘みに設けられた突起部とは別形態の突起部を設けた摘みの斜視図。

[図 4]さらに別形態の突起を設けた摘みの斜視図。

[図 5]蓋材を容器力剥離させる様子を示す包装体の側面図。

[図 6]容器と蓋材とが完全に分離された状態を示す包装体の斜視図。

[図 7]図 1に示す包装体とは別形態の包装体の側面図。

[図 8]更に別形態の包装体の斜視図。

[図 9]図 8に示す包装体のサポート部及び摘みの構造を示す側面図。

[図 10]図 9に示すサポート部及び摘みとは別構造のサポート部及び摘みの斜視図。圆 11]図 8〜図 10に示す包装体とは別形態に力かる包装体の部分側面図。

圆 12]さらに別形態に力かる包装体の斜視図。

圆 13]図 12に示す包装体のサポート部及び摘みの構造を示す斜視図。

[図 14]図 13に示すサポート部及び摘みとは別構造のサポート部及び摘みの斜視図符号の説明

1, 1A, 1B 包装体

30, 30B 包装体

2, 32 容器

5, 25 フランジ部

6, 36 サポート部

7, 37 溝 (係止部）

10, 40 蓋材

11, 41 摘み

12 突起部 (指掛部）

13 突起部 (指掛部）

14 突起部 (指掛部）

20 易剥離層

38 第 2の突起部 (係止部)

40 雄ファスナ

42 突起部 (指掛部）

50 雌ファスナ

52 溝壁 (指掛部）

発明を実施するための最良の形態

[0018] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。

[0019] 図 1及び図 2は本発明の一実施形態に力かる包装体 1であり、ようかんやプリンなどの内容物 Mを収容する包装体 1に本発明を適用したものを示して、る。

[0020] この包装体 1は、容器 2と、容器 2を閉鎖する蓋材 10とから構成されてヽる。容器 2 は、榭脂材を略円筒状に形成したものであり、周壁部 3と、この周壁部 3の下部に設けられて底部を閉鎖している底面部 4とを備え、その上部が開放されている。また、周壁部 3の上端には、外側方へ向けて張り出すフランジ部 5が形成されている。一方、蓋材 10は円形状のフィルム材カも構成され、その周縁の一部分には、半径方向外側に向けて山形に突出する摘み 11が形成されている。

[0021] 容器 2は、プラスチックシートを単層構造又は多層構造として形成される。この榭脂の材質は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩ィ匕ビニール、ポリアミドなどの各種単体榭脂、あるいはこれらの榭脂を数種混合したものが使用される。なお、多層のプラスチックシートとする場合、外側あるいは内側に、エチレンビニールアルコール共重合体、塩化ビ-リデンの層を設けると、これら力 Sバリア層として機能する。

[0022] 一方、蓋材 10は、複数の部材を層状にしてなるラミネートフィルムが使用される。ラミネートフィルムは、例えば、 PET層 ZA1層 ZPET層の層構成を有するものを使用する。

[0023] これら容器 2と蓋材 10とは、フランジ部 5の上面と蓋材 10の周縁との間に易剥離カロェが施されていて、容器 2に密着された蓋材 10が、容器 2から容易に剥離されるように構成されている。具体的には、蓋材 10の裏面に易剥離層 20である未延伸ポリプロピレンを蓋材 10の周縁に沿ってリング状に積層させる。そして、蓋材 10の周縁と容器 2のフランジ部 5とをシールバーなどを用いて加熱しつつプレスして両者を密着させる

[0024] もっとも、易剥離加工は、容器 2のフランジ部 5と蓋材 10の周縁とが密着状態にあるときには、両者の密閉性を確保でき、しかも容易に蓋材 10を容器 2から剥離させることができるものであれば、その手法に特に限定はなぐ凝集剥離タイプ、層間剥離タイブ、界面剥離タイプの、ずれのタイプをも採用することができる。

[0025] そして、蓋材 10に設けられた摘み 11には、蓋材 10がフランジ部 5に密着された側である裏面に、図 2に示す突起部 12が設けられている。この突起部 12は、指掛部として機能するものであり、摘み 11の幅方向を横断するようにして細長く設けられて、る。この突起部 12は榭脂材を摘み 11の裏面に射出せしめて、摘み 11と一体化させたものである。もっとも、突起部 12の設ける手法は、この射出に限るものではなぐ予め、榭脂材で細長い棒状の部材を形成しておき、これを摘み 11の裏面に熱融着することや、接着剤で摘み 11の裏面に貼り付けて設けてもよい。

[0026] なお、突起部の形状は図 2に示すものには限定されない。例えば、図 3に示すように設けてもよい。図 3に示す突起部 13は、摘み 11の先端よりやや内側の部分に、半球状の榭脂材を固着させて設けられている。この場合も、突起部 13は、榭脂材を射出して設けること、予め半球状に形成された榭脂材を熱溶着させること、又は接着剤で予め半球状に形成された榭脂材を接着させることなど、種々の手法で設けることができる。

[0027] さらに、図 4には、別形態の突起部 14を設けたものを示している。図 4に示す突起部 14は、その外縁 15が摘み 11の外縁と一致され、内縁 16が容器 2のフランジ部 5の外縁から離されて設けられている。そして、突起部 14の内縁 16には摘み 11の幅方向の中央部分を外側方に向けて円弧状に窪ませた窪み部分 17が形成されている。この窪み部分 17は、指が掛けられる部位である。

[0028] 図 5及び図 6はこのような構成を備えた包装体 1について、蓋材 10を容器 2から剥離させて、包装体 1が開封される様子を示したものである。

[0029] まず、図 5に示すように、摘み 11を指でつまみ、蓋材 10を摘み 11を上側に向けて引っ張りつつ、摘み 11の設けられた位置に対し、蓋材 10の中心に対して対称となる逆側の位置に向けて折り返すようにして蓋材 10を容器 2から引き離す。フランジ部 5 と蓋材 10の周縁とは、易剥離処理が施されているため、蓋材 10は容器 2から容易に剥離される。この際、指が摘み 11の裏面に設けられた突起に引つ力かるため、摘み 1 1力も指が滑ることが阻止される。

[0030] 引き続き蓋材 10を上側に向けて引っ張りつつ、摘み 11の設けられた位置とは逆側に向けて力を加えて引き離せば、図 6に示すように、蓋材 10を容器 2から完全に分離させることがでさる。

[0031] なお、以上では、摘み 11が単独で容器 2のフランジ部 5から外側方に突出した包装体 1を例に説明した力これに限定されるものではない。

[0032] 例えば、図 7に示す包装体 1Aでは、摘み 11に対応する位置において、容器 2のフランジ部 5の一部に外側方へ山形に突出するサポート部 6を形成し、摘み 11とこのサポート部 6とが重ね合わされるように構成されて、る。

[0033] この図 7に示す包装体 1Aのように、フランジ部 5からサポート部 6を外側方に向けて突出させ、摘み 11とサポート部 6とを重ね合わせた状態で蓋材 10を容器 2の上部に被せると、サポート部 6が外力など力摘み 11を保護し、摘み 11の折れ曲りや、突起部 12のつぶれ等、摘み 11及び突起部 12が損傷を受けることを効果的に防止する。

[0034] 以上では、容器が円筒状に形成されたものを例に説明したが、底の浅いトレータイプの容器や、外形が直方体や立方体に形成された容器に本発明を適用することもできる。

[0035] 次に、フランジ部にサポート部を設けた容器の応用例を以下に説明する。

[0036] 図 8及び図 9は、一旦容器カゝら蓋材を剥離した後にも、簡易的に蓋材で容器を閉鎖することができるように構成した包装体の一例を示すものである。

[0037] この包装体 30は、外形が略直方体に形成され、上部が開放された容器 32と、この容器 32の開放された上部を開閉する蓋材 40とから構成されている。容器 32は、 4面からなる周壁部 33と、底部を閉鎖している底面部 34とを備え、周壁部 33の上端には、外側方に向けて張り出すフランジ部 35が全周にわたり形成されている。そして、フランジ部 35をなす 1辺は、他の 3辺に比べて、さらに外側に向けて張り出している。この 1辺の張り出した部位は、サポート部 36である。

[0038] 一方、蓋材 40は、フランジ部 35の外縁がなす形状とほぼ同形に形成された矩形状のフィルム材により構成されている。この蓋材 40は、容器 32の開放された上部を閉鎖した際に、容器 32のフランジ部 35の 1辺に設けられたサポート部 36をも覆うようにその外形が形成されている。この蓋材 40において、容器 32のサポート部 36に対応する部位は摘み 41である。

[0039] これら蓋材 40と容器 32とは、蓋材 40の周縁とフランジ部 35の上面とに易剥離カロェが施されていて、容器 32に密着された蓋材 40が、容器 32から容易に剥離されるように構成される。そして、サポート部 36及び摘み 41は、易剥離加工の施された領域の外側に設けられ、これらサポート部 36及び摘み 41には易剥離加工が施されずに、摘み 41とサポート部 36とは分離している。 [0040] そして、蓋材 40の摘み 41の裏面には、雄ファスナ 45が設けられている一方で、フランジ部 35の 1辺に設けられたサポート部 36には、溝 37が形成されている。摘み 41 に設けられた雄ファスナ 45は、通常、包装用袋の雄ファスナとして使用されるファスナテープを貼り合わせたものであり、帯状の基部 46と、基部 46の幅方向の中央から突出する係合突起として機能する突起部 42とから構成されている。基部 46は、一定幅及び厚みを有し、その裏面が摘み 41の先端力もやや内側の位置において、摘み 41の裏面に貼り合わされる。突起部 42は、その根元の幅が狭く形成され、先端部は、その断面形状が略円形をなすように形成さている。

[0041] これに対し、サポート部 36に形成された溝 37は、雄ファスナの突起部 42をその内部に対して係脱可能とする雌ファスナとして機能する。この溝 37は、入口付近の幅が相対的に狭く形成され、奥に向かうに連れて幅広に形成されている。そして、溝 37底は断面形状が円弧状とされている。かかる溝 37は、容器 32を成型する金型に溝 37 を成型する部位を設け、容器 32を成型する際に同時に成型するとよい。ただし、容器 32を成型した後に別工程で形成してもよい。

[0042] なお、この実施形態では、雄ファスナ 45は、その長手方向である軸線方向の両端 4 4a力摘み 41の両側縁 41aと一致されて摘み 41に貼り合わされ、同様に、溝 37の延びる軸線方向の両端 37aとサポート部 36の両側縁 36aとが一致されている。

[0043] このように構成された包装体 30によれば、摘み 41の裏面に設けられた雄ファスナ 4 5の突起部 42が指掛部として機能し、この突起部 42に指をかけて摘み 41をつまんで蓋材 40を容器 32から剥離させて開封できる。

[0044] なお、蓋材 40で開放された容器 32の上部を閉鎖した状態では、特に図示していないが、蓋材 40の周縁がフランジ部 35に密着されると共に、摘み 41の突起部 42が溝 37に係止される。これにより、摘み 41がサポート部 36に密着され、意図しない開封を効果的に阻止する。一方、開封した後においても、容器 32から蓋材 40の全体を剥離させるのではなぐ部分的に剥離させ、残りの部位については、そのまま残しておく。そして、蓋材 40の剥離した部位を容器 32の開放された上部に被せ、摘み 41の裏面に設けられた雄ファスナ 45の突起部 42を再びサポート部 36に形成されている溝 3 7に係合させる。これにより、この包装体 30では、簡易的に容器 32の開放された上部を再閉鎖することができる。

[0045] このように再閉鎖する使用方法の具体的な例を説明すると、食品の充填された包装体 30を電子レンジに入れて加熱する場合、内圧の上昇による破裂を避けるために一旦、蓋材 40を容器 32から部分的に剥離させて、圧力の逃げ道を形成させる。しかし、このように開封したままの状態で包装体 30を電子レンジで加熱すると、開封された圧力の逃げ道力食品から発生する蒸気までも逃げてしまう。これを防止するために、蓋材 40を容器に被せ、摘み 41に設けられた雄ファスナ 45の突起部 42をサポート部 36に形成された溝 37に係合させる。これにより簡易的に再閉鎖させて、圧力の逃げ道を確保しつつも、蒸気の拡散を極力抑えることが可能となる。

[0046] また、内容物を一度に消費せずに徐々に消費するような場合にも、ー且包装体 30 を開封した後に、雄ファスナ 45の突起部 42をサポート部 36に形成された溝 37に係合させることで再閉鎖することができる。

[0047] なお、この図 8及び図 9に示した形態のように、雄ファスナ 45及び溝 37の両端が摘み 41及びサポート部 36の側縁に一致されるようにして構成した場合、雄ファスナ 45 及び溝 37の両端と摘み 41及びサポート部 36の側縁との間に隙間を形成した場合（図 10参照）に比較して、雄ファスナ 45の突起部 42と溝 37とが係合する長さを長くできる。このため、係合する力を確保できる。

[0048] なお、図 8及び図 9に示した包装体 30では、雄ファスナ 45は、その長手方向の両端 45aが摘み 41の両側縁 41aと一致するように設けられると共に、溝 37は、その両端 37aがサポート部 36の両側縁 36aに一致されて、サポート部 37の両側縁 36aを連通するようにして設けられている力これには限定されず、図 10に示すように構成しても良い。

[0049] 図 10に示す包装体では、摘み 41の裏面に設けられた雄ファスナ 45は、長手方向である軸線方向の両端 45aが摘み 41の両側縁 41 aよりも内側でそれぞれ止められている。このため、摘み 41の側縁 41aと、雄ファスナ 45の長手方向の端部 45aとの間には隙間が形成される。同様に、サポート部 36において、溝 37の長さは、雄ファスナ 4 5の長さに対応して形成され、溝 37は、その延びる軸線方向の両端 37aがサポート部 36の側縁 36aよりも内側に位置している。このように、雄ファスナ 45の端部 45a及び溝 37の端部 37aと、摘み 41の側縁 41a及びサポート部 36の側縁 36aとの間に隙間が形成されるように構成した場合、摘み 41の側縁 41aを指で摘み易くなる。

[0050] 図 11は、別の態様に力かる応用例を示すものである。この図 11に示す包装体 30A では、蓋材 40の摘み 41に雌ファスナ 50を設ける一方、容器 32のサポート部 36に、係止部である第 2の突起部 38を設けて、る。

[0051] 摘み 41の裏面には、雌ファスナ 50が貼り付けられて!/、る。この雌ファスナ 50は、通常、包装用袋のファスナの雌ファスナとして使用されるファスナテープである。雌ファスナ 50は、帯状の基部 51と、この基部 51の幅方向の中央において突出する一対の溝壁 52とから構成されている。溝壁 52は、相互に平行をなして基部 51の長手方向に延びており、相互の対向面が円弧状に形成されている。一方、サポート部 36の上面には、摘み 41の雌ファスナ 50に対応する位置に第 2の突起部 38が設けられてヽる。この第 2の突起部 38は、横断面の形状が略円形に形成されており、サポート部 3 6を横切るようにして延びている。力かる第 2の突起部 38は、容器 32を成型する金型に、この第 2の突起部 38を成型する部位を設け、容器 32を成型する際に同時に成型しても、容器 32を成型した後に別工程で形成してもよい。

[0052] そして、第 2の突起部 36は、雌ファスナ 50を構成する一対の溝壁 52の間に対して係脱される。これにより、摘み 41に設けられた雌ファスナ 50とサポート部 36に設けられた第 2の突起部 38とは、ファスナとして機能する。このため、蓋材 40で容器 32の開放された上部を閉鎖して、る状態では、雌ファスナ 50と第 2の突起部 38とを係合させて、摘み 41をサポート部 36に係止させておくことができ、開封後においては、両者 4 1, 36を係合させて蓋材 40で容器 32を簡易的に再閉鎖することができる。一方、開封時には、雌ファスナ 50の溝壁 52が指掛部として機能し、摘み 41を指でつまんだ際に、指を溝壁 52に引っかけてつまむことができるようになつている。

[0053] 次に図 12及び図 13を参照してさらに別の実施形態に関する包装体 1Bを説明する

[0054] この実施形態にかかる包装体 1Bの基本構造は、図 1や図 7に示した包装体と同様であるので、同一の部材については同一符号を付し、その詳細な説明はここでは省略する。 [0055] この包装体 IBでは、蓋材 10には、その周縁から外側方に向けて突出する摘み 11 が周方向の一部に設けられている。一方、容器 2のフランジ部 5には、周方向の一部にフランジ部 5のさらに外側方に向けて突出するサポート部 6が形成されている。これら摘み 11とサポート部 6とは、蓋材 10で容器 2の上部を閉鎖した際に、周方向の位置が一致されて両者が重ね合わされる。

[0056] そして、摘み 11の裏面には、指掛部である突起部 12が設けられている。この突起部 12の長手方向である軸方向の両端 12aは、摘み 11の両側縁 11aよりも摘み 11の内側に位置されている。一方、サポート部 6には、下方に向けて窪まされた溝 7が、このサポート部 6が摘み 11の突起部に対応する位置にサポート部 6を横切るようにして形成されている。そして、溝 7の延びる方向の両端 7aが、サポート部 6の側縁 6aのやや内側に位置されるようにして直線状に延びて、る。

[0057] なお、この溝 7は、容器 2を成型する金型に溝 7を成型する部位を設け、容器 2を成型する際に同時に成型しても良いし、容器 2を成型した後に別工程で形成してもよ!/ヽ

[0058] このようにして、摘み 11に突起部 12を設けると共にサポート部 6に溝 7を形成すれば、蓋材 10で容器 2を閉鎖した状態では、突起部 12が溝 7の内部に挿入され、摘み 11をサポート部 6に対して係止させておくことができる。一方、蓋材 10を容器 2から剥離させる際には、突起部 12が単に溝 7の内部に挿入されているだけであることから、指で容易に摘みをめくることができる。また、摘み 11を指でつまんだ際に、突起部 12 を指にかけることができる。他方、蓋材 10で容器 2を再閉鎖する際には、再び摘み 1 1をサポート部 6に被せ、突起部 12を溝 7の内部に挿入させる。これにより、簡易的に再閉鎖する事ができる。

[0059] なお、このように、摘みに設けた指掛部である突起部が、サポート部に形成された係止部である溝に挿入される構造の包装体についても、図 14に示すように、溝 7延びる方向の両端 7aと、サポート部 6の両側縁 6aとを一致させると共に、突起部 12の両端 12aを摘み 11の両側縁 12aに一致させて設けても良い。

Claims

請求の範囲

[1] 周壁部と、この周壁部の下部に設けられて底部を密閉する底面部と、前記周壁部の上端にて外側方へ張り出すフランジ部とを有し、上部が開放された容器と、前記容器の開放された上部に被せられ、周縁が前記フランジ部に密着されて前記容器の上部を密閉せしめる蓋材と、を具備し、

前記容器のフランジ部と前記蓋材の周縁との間には、易剥離加工が施されて、前記蓋材が前記容器から剥離されて前記容器の開封される包装体であって、前記蓋材には、前記フランジ部に密着された周縁よりも外側方へ突出する摘みが形成され、

この摘みの裏面には、突出された指掛部が設けられた包装体。

[2] 前記フランジ部には、前記蓋材の摘みに対応する位置に、外側方へ突出する受け部が形成され、

この受け部の前記摘みと対向する表面には、前記摘みの裏面に設けられた指掛部と係脱可能な係止部が設けられた請求項 1に記載の包装体。

[3] 前記指掛部は突起部であり、前記係止部は、前記突起部が挿入される凹部である請求項 2に記載の包装体。

[4] 前記指掛部と前記係止部とは相互に係脱可能なファスナとして構成され、これら指掛部と係止部のいずれか一方が係合突起を有する雄ファスナであり、他方が前記係合突起が内部に嵌め込まれる溝部を有する雌ファスナである請求項 2に記載の包装体。

[5] 前記指掛部は線状をなし、その軸線方向が前記摘みを横断して延びており、この軸線方向の両端が、前記摘みの側縁に一致されて設けられ、

前記係止部は前記指掛部に対応して線状をなし、その軸線方向が前記受け部を横断して延びており、この軸線方向の両端が前記受け部の側縁に一致されて設けられて、る請求項 2に記載の包装体。

[6] 前記指掛部は線状をなし、その軸線方向が前記摘みを横断して延びており、この軸線方向の両端が前記摘みの側縁に対して隙間を空けて内側の部位に設けられ、前記係止部は前記指掛部に対応して線状をなし、その軸線方向が前記受け部を横断して延びており、この軸線方向の両端が前記受け部の側縁に対して隙間を空けて内側の部位に設けられている請求項 2に記載の包装体。

前記指掛部は前記蓋材とは別部材を前記摘みの裏面に固着させた請求項 1に記載の包装体。