JP4203711B2 - 包装用密閉容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器本体と蓋体とからなる包装用密閉容器に関し、特に、容器本体のフランジ部に、嵌合、接着、または熱溶着されるフランジ部を有した蓋体を構成要件とする包装用密閉容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
容器本体と、これに嵌合される蓋体とからなり、食品等を密閉するようにした包装用密閉容器としては、種々なものが提案されてきており、そのための蓋体についても、用途に応じた種々な工夫が凝らされてきている。例えば、特開2001−097436号公報には、電子レンジで加熱した際に容器内に発生する水蒸気を容器外に良好に放出でき、加熱終了後に容器内に減圧が生じたときには、外気を容器内に良好に導入できるようにすることを目的とした「包装用容器」が提案されている。
【0003】
このような包装用容器が、野菜や果物のような水蒸気があっても液汁のないものを対象とするのであれば、水蒸気を容器外に放出したり、外気を容器内に導入したりすることはそれなりに十分な機能を発揮することになるものであるが、水に漬けた豆腐や漬物のように、水や液汁が多く必要、あるいは含むものでは、外気や水蒸気が出入りできるようにしておくことには不都合があり十分な密封を行っておく必要がある。
【0004】
密封の点について、所謂「レトルト」食品では、例えば特開平10−114356号公報にて提案されているように、蓋材を熱封緘すべき開口フランジ部を有するプラスチック容器本体であって、これに内容物を収納し、ついで蓋材熱封緘して密封包装体を作成したときに、包装体内側からの蓋の剥離強度が、例えばレトルト殺菌時の内圧の増大及び落下衝撃等に耐える程度に大であり、包装体外側からの剥離強度が手による開封が可能なシール強度に保たれている密封包装用容器について、
「蓋材を熱封緘すべき開口フランジ部を有するプラスチック容器本体であって、該フランジ部の表面が、該容器本体を上方に開口させた位置において、その内側縁から外側縁に向かって下降する斜面を有し、該下降斜面を熱封緘面とすることを特徴とする密封包装用容器」
がある。
【0005】
この特開平10−114356号公報にて提案されている密封包装用容器は、確かに内容物の密封を確実に行え、しかも手による開封が可能なシール強度に保たれているものではあるが、内容物をその消費時に完全に使い切る場合は、これで十分であると考えられるが、少し残しておきたい場合には不都合が生ずる。
【0006】
例えば、前述したような水に漬けた豆腐や漬物のような食品は、一人暮らしの人が消費する場合や、家族が揃った食事でも種々な食品を食卓に並べる等の理由から、開封後に完全に消費されることはむしろ少なく、次回の食卓に再び載せることがなされる。このような場合に、最初の開封時に蓋体を半開き状態にしておいて中身を取り出し、その後再び蓋体を閉じた状態にする必要がある。つまり、漬物や豆腐用の包装用容器では、開封前では「液漏れ」がないように十分な密閉を行っておかなければならないことは当然として、逆に開封後には水切りや一部の取り出し等を行うために、蓋体を半開き状態にする必要もあるものである。
【0007】
また、容器本体と蓋体とからなり、食品を収納する包装用密閉容器では、内容物の詰め込み、及び容器本体に対する蓋体の密封は、スーパー等の小売店で行われるものであり、バーシーラーとも呼ばれているヒートシーラー等の簡単な機械設備で行わなければならない。そうなると、密封作業そのものが簡単に行えなければならない。そして、上述したような半開き開封も消費者自身で簡単に行えなければならない。
【0008】
そこで、本発明者は、上記のような包装用密閉容器について、密封が確実に行え、蓋体の半開き状態が簡単に形成でき、しかも再封止をも容易に行えるようにするにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この種の包装用密閉容器における以上の実状に鑑みてされたもので、その解決しようとする課題は、蓋体の半開き開封を簡単に行うことのできる包装用密閉容器を、簡単な構成によって提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、まず、請求項1及び請求項2に係る発明の採った手段は、後述する実施の形態の説明中において使用する符号を付して説明すると、
「容器本体10と、そのフランジ部11に接着されるフランジ部21を有 両フランジ部11・21の接着部分を、開封容易な弱接着部分31と、開封困難な強接着部分32とにより構成し、この強接着部分32にはその全面に接着剤を塗布するとともに、弱接着部分31には前記接着剤を線状に塗布して、
蓋体20の、両接着部分31・32の境界間に位置する部分であって、蓋体20の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に、当該蓋体20の開封後の折曲を容易にするための突条23を形成し、この突条23の両端側に各傾斜突起24を形成したことを特徴とする包装用密閉容器」
及び、
「容器本体10と、そのフランジ部11に接着されるフランジ部21を有して、前記容器本体10と同じ材料によって形成した蓋体20とからなる包装用密閉容器であって、
両フランジ部11・21の接着部分を、開封容易な弱接着部分31と、開封困難な強接着部分32とにより構成するとともに、強接着部分32に対する蓋体20の熱溶着量より少ない量で、弱接着部分31に対する蓋体20の熱溶着を行って、
蓋体20の、両接着部分31・32の境界間に位置する部分であって、蓋体20の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に、当該蓋体20の開封後の折曲を容易にするための突条23を形成し、この突条23の両端側に各傾斜突起24を形成したことを特徴とする包装用密閉容器」
である。
【0011】
すなわち、この請求項1に係る包装用密閉容器は、両フランジ部11・21にて密封のための接着がなされる容器本体10と、蓋体20とからなるものであり、これらの容器本体10及び蓋体20は、合成樹脂シートに対して真空または圧空成型することにより、一体成形されるものである。そして、この包装用密閉容器においては、その両フランジ部11・21の接着部分を、開封容易な弱接着部分31と、開封困難な強接着部分32とにより構成したものである。
【0012】
この場合の包装用密閉容器における接着強度の「強弱」の具体的数値は、弱接着部分31の剥離強度(幅15mmあたりの剥離力)が200Kgf/15mm以上であり、強接着部分32の剥離強度が400Kgf/15mm以上である。つまり、これらの強弱接着強度は、農林省告示1019に規定されている「イージーピール」の場合の接着強度に対応しているものである。
【0013】
このような弱接着部分31及び強接着部分32を構成するには、種々な手段が考えられるが、請求項1に係る発明では、
「強接着部分32にはその全面に接着剤を塗布するとともに、前記弱接着部分31には前記接着剤を線状に塗布する」
という手段によって行ったものであり、請求項2に係る発明では、まず、
「容器本体10と、そのフランジ部11に接着されるフランジ部21を有して、前記容器本体10と同じ材料によって形成し」
ておいて、
「強接着部分32に対する前記蓋体20の熱溶着量より少ない量で、前記弱接着部分31に対する蓋体20の熱溶着を行ったこと」
という手段によって行ったものであり、いずれにしても、従来設備をそのまま使用しながら接着剤の厚さを変更できるため、簡単に形成できるのである。
【0014】
これらの弱接着部分31及び強接着部分32は、これを半硬化状態にしておくとともに、容器本体10内への食品の詰め込み作業を行ってから、容器本体10に蓋体20を嵌合するのである。そして、互いに嵌合されて間に弱接着部分31または強接着部分32を形成した両フランジ部11・21を上述したバーシーラーによってヒートシールすれば、容器本体10に対して蓋体20が完全に密閉された包装用密閉容器が完成するのである。
【0015】
このような弱接着部分31及び強接着部分32の具体的な形成方法としては、次のような手段が考えられる。図3では、容器本体10のフランジ部11上に、接着剤の線を、密度の異なる状態で形成した場合が示してあり、線密度が高い方が強接着部分32で、低い方が弱接着部分31である。図4に示した例は、容器本体10と蓋体20とが、例えばポリエチレンテレフタレート等の同じ材料からなる合成樹脂シートによって形成されており、弱接着部分31及び強接着部分32を所謂熱溶着によって形成した場合を示している。この場合、弱接着部分31については幅を小さくし、強接着部分32についてはこの弱接着部分31の幅より大きい幅で熱溶着したものである。その他にも、例えば接着剤を部分的に塗布したり、弱接着部分31及び強接着部分32の組み合わせ方を適宜変更しても実施できるものである。
【0016】
以上の図3〜図4に示したいずれの例の場合も、当然に、両フランジ部11・21の接着部分を、開封容易な弱接着部分31と、全周の残部の開封困難な強接着部分32とにより構成したものとなっている。
【0017】
これらの弱接着部分31及び強接着部分32は、上記「イージーピール」に該当するものであり、密封性を確保しながら、その剥離が容易になっている。また、両フランジ部11・21の接着部分を弱接着部分31及び強接着部分32に分けたことによって、弱接着部分31側での剥離を簡単に行えることは当然として、蓋体20を半開き状態にしたい場合の半開き場所を、この弱接着部分31によって簡単に規定できるものとなっている。つまり、中身の一部を取り出したり、水切りを行ったりする場合に、当該包装用密閉容器を図2に示すような半開き状態にしなければならないが、その蓋体20の半開き部分20Aの形成を、この弱接着部分31はし易くしているのである。
【0018】
また、この弱接着部分31は、半開き部分20Aの形成をし易くしていると同時に、それ以上の開封、つまり強接着部分32の剥がしを行わなくてもよいことが消費者の感触で十分解るものとなっている。何故なら、強接着部分32での接着が弱接着部分31でのそれよりも強い強度でなされているから、弱接着部分31での剥離力では当該強接着部分32での剥離は行えないからである。
【0019】
さらに、弱接着部分31または強接着部分32の引き剥がしを行うと、フランジ部11または21が白濁することになるから、当該包装用密閉容器の改ざん防止をも行えるものである。
【0025】
そして、これらの請求項1または請求項2の包装用密閉容器については、
「蓋体20の、両接着部分31・32の境界間に位置する部分であって、蓋体20の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に、当該蓋体20の開封後の折曲を容易にするための突条23を形成し、この突条23の両端側に各傾斜突起24を形成」
してあった。
【0026】
すなわち、これらの包装用密閉容器は、蓋体20の平面部20aに突条23を形成したものであり、この突条23は、例えば図3に示すように、両接着部分31・32の境界間に位置するものである。
【0027】
突条23は、本実施形態の場合には、図1に示すように、蓋体20の平面部20aが略四角形状である場合に、その対角線に略沿った位置(具体的には、蓋体20の、両接着部分31・32の境界間に位置する部分であって、蓋体20の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分)に形成したものであり、その断面形状は、図6に示すように、下方(容器本体10の内側)に向けて膨出する略円弧状にして、その内部に上方に突出する小さな突条23aを形成したものである。この突条23の形成位置は、上述したように対角線(丸型の容器であれば弦に相当)に略沿うものであると、図2に示すように、半開き部分20Aを蓋体10全体の略半分とすることができて有利であるが、これに限るものではない。
【0028】
また、この突条23の断面形状は、図6に示したものに限らず、図7に示すような種々な形状が考えられる。図7の(イ)に示した突条23は、下方に膨出する略完全な円弧状のものであり、図7の(ロ)に示した突条23は、下方に膨出する三角形状のものである。また、図7の(ハ)に示した突条23は、下方に向けて膨出する略円弧状にして、その内部にさらに下方に突出する小さな突条23aを形成したものであり、図7の(ニ)に示した突条23は、上方に膨出する略円弧状のものとしたものである。
【0020】
また、突条23の両端側に各傾斜突起24を形成したことによって、これらの各傾斜突起24自身が突条23の折曲の案内をするし、突条23が受けた応力を各傾斜突起24で消失させることができて、蓋体20の半開き開封をさらに簡単に行うことができるのである。
【0020】
従って、以上の請求項1及び請求項2に係る包装用密閉容器は、蓋体20の半開き開封を簡単に行えるのであり、簡単に製造し得るのであり、突条23の存在によって、半開き部分20Aの形成をより安定した状態で行え、水切り時の開口の閉止を防止し、逆に捲れ上がりをなくしているのである。
【0021】
さて、上記課題を解決するために、今度は、請求項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1または請求項2の包装用密閉容器について、
「蓋体20の、弱接着部分31側となる部分に、蓋体20を引き剥がす際に使用する摘み部22を一体的に形成したこと」
である。
【0022】
すなわち、この請求項3に記載の包装用密閉容器では、図1にも示すように、少なくとも蓋体20の弱接着部分31側となる部分に、摘み部22を一体的に形成したものである。勿論、この摘み部22に対応することになる容器本体10側の部分に、同様な摘み部12を形成して実施してもよいものである。
【0023】
これらの摘み部12・22は、蓋体20を容器本体10から引き剥がす際に使用されて、引き剥がし操作を容易にするものであることは当然として、弱接着部分31がどこに存在するか、つまり半開き部分20Aを形成するのにどこを引っ張ってよいのかをも示すものでもある。
【0024】
従って、この請求項3の包装用密閉容器は、請求項1または請求項2の発明と同様な機能を発揮する他、半開き部分20Aの形成を自然に行うことができるものとなっているのである。
【0030】
そして、請求項4の採った手段は、
「容器本体10が略四角形状である場合に、弱接着部分31を少なくとも隅部に形成したこと」
である。
【0031】
すなわち、この請求項4の包装用密閉容器では、例えば図3等に示すように、弱接着部分31を少なくとも隅部に形成したものであり、これにより、半開き部分20Aを形成すべき部分を隅部によって明示できるようにしたものである。
【0032】
従って、この請求項4の包装用密閉容器は、上記請求項1のそれと同様な機能を発揮する他、半開き部分20Aを形成すべき側を隅部によって明確にすることができ、半開き部分20Aの形成操作を簡単に行えるものとなっているのである。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、上記のように構成した各発明を、図面に示した実施の形態である蓋体20について説明するが、この実施形態の蓋体20は、上記各請求項に係る発明の全てを含むものである。
【0035】
図1には、本発明に係る蓋体20を採用した包装用容器の平面図が示してあり、この包装用容器は、図3等に概略図示した容器本体10に、本発明に係る蓋体20を、その両フランジ部13及び21を利用して密封したものである。本実施形態の包装用容器は、その容器本体10及び蓋体20の形状を、例えば図9に示したように構成することによって、複数を積み上げることができる、所謂多段積みできる形状となるようにしたものである。
【0036】
なお、本実施形態の蓋体20及び容器本体10は、ポリエチレンテレフタレートを材料とした合成樹脂シートを材料として、真空または圧空成形したものである。勿論、容器本体10や蓋体20を、透明または半透明材料によって形成すれば、中身の視認を行うことができることは言うまでもない。また、蓋体10の上面が完全な平面となるように形成して実施してもよいものである。
【0037】
これらの両フランジ部11・21における密封は、両フランジ部13及び21の嵌合と、接着剤等を利用した接着、あるいは両者が同種材料の場合は熱溶着によってなされるものであり、その接着強度は、弱接着部分31及び強接着部分32の二種類の部分で変えてある。
【0038】
この場合の包装用密閉容器における接着強度の「強弱」の具体的数値は、弱接着部分31の剥離強度(幅15mmあたりの剥離力)が200Kgf/15mm以上であり、強接着部分32の剥離強度が400Kgf/15mm以上である。つまり、これらの強弱接着強度は、農林省告示1019に規定されている「イージーピール」の場合の接着強度に対応しているものであって、手で開封が行える程度のものとしてある。
【0039】
また、この包装用密閉容器における容器本体10及び蓋体20には、図1及び図2に示したように、半開き部分20Aの引き剥がしを行う際に使用する摘み部12及び22がそれぞれ形成してある。また、本実施形態では、図1等に示したように、容器本体10及び蓋体20の摘み部12及び22の各内側に、所謂アンダーカット部であって互いに係止し合うことのできる係止部及び被係止部をそれぞれ形成しておくことにより、容器本体10に対する蓋体20の半開き部分20Aの再封止を確実にすることができる。
【0040】
さらに、容器本体10については、図8及び図9に示したように、その摘み部12側になる部分に凹所13を形成しておき、この凹所13の存在によって、摘み部12側に掴み部14を形成するようにしたものである。この掴み部14は、図9に明瞭に示したように、これとその上の蓋体20側部分を指で掴めるようにしたものであり、半開き部分20Aの形成操作をよりし易くするものである。
【0041】
蓋体20は、図1に示したように、容器本体10の形状に合う略四角形状のもにしたものであり、その外周に、容器本体10側のフランジ部11に密封されるべきフランジ部21を形成したものである。このフランジ部21の内側には一段下がる平面部20aが形成してあり、この平面部20aの対角線にほぼ沿うことになる位置に、突条23が形成してある。この実施形態の突条23は、図2にも示したように蓋体20を略半分に折曲する場所を形成し、その場合の目安となるものであるが、その断面は、図6に示すようになっている。すなわち、実施形態の突条23は、蓋体20の平面部20aから容器本体10内に向けて膨出する円弧状のものであり、その底部には、今度は容器本体10の外方に突出する小さな突条23aを形成したものである。
【0042】
この突条23は、図6に示したようなものに限らず、図7に示したような種々な態様のものに採用できる。図7の(イ)に示した突条23は、下方に膨出する略完全な円弧状のものであり、図7の(ロ)に示した突条23は、下方に膨出する三角形状のものであって、いずれも成形型を簡単にできるものである。また、図7の(ハ)に示した突条23は、下方に向けて膨出する略円弧状にして、その内部にさらに下方に突出する小さな突条23aを形成したものであり、上記図7の(イ)及び(ロ)に示した突条23と同様に、蓋体20によって密封した容器本体10内に、雑菌を含んでいる可能性のある空気溜まりを形成することがないものである。勿論、この突条23は、図7の(ニ)に示したように、上方に膨出する略円弧状のものとして実施してもよいものである。
【0043】
以上のように構成した突条23の両端側には、各傾斜突起24が形成してある。各傾斜突起24は、これ自身が折曲の案内をするものでもあるが、この実施形態のように、突条23の両端に形成しておくことによって、突条23が受けた応力を各傾斜突起24で消失させることができるものである。また、この傾斜突起24は、図5に示したように、その底部にさらに補助傾斜突起24aを形成して実施すると、この補助傾斜突起24aが半開き部分20A側の小さな突条23aと同様な機能を発揮して、蓋体20の折曲をさらに容易にすることができるものである。また、図5に示したように、傾斜突起24の頂点24bをフランジ部13の内側直近に形成しておくと、突条23が受けた応力の消失をさらに効果的に行うことができる。
【0044】
さらに、この実施例における突条23は、図10に示したように、蓋体20の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に形成したものである。この図10に示した蓋体20は、図1に示した略正方形状のものを転記したものであって、この正方形の突条23と平行な一つの対角線を中心線としてみたとき、この中心線から突条23が僅かに平行移動した位置にズレている(図10ではズラし量Lとして示してある)ことを示している。従って、この突条23を中心に当該蓋体20を二つ折りしたときに折られた二つのフランジ部21は、互いにズレた位置で重なることになり、当該蓋体20の開封後の折曲を容易にすることになる。
【0044】
また、本実施形態の包装用密閉容器では、図1に示したように、その蓋体20の半開き部分20A側となる部分に第2嵌合部15bを形成しておき、この第2嵌合部15bが突条23の反対側となる部分に形成してある第1嵌合部15aに嵌合できるようにしてある。これらの第1嵌合部15a及び第2嵌合部15bは、一方が突起であるとき、他方をこの突起が嵌合できる凹所としたものであり、合成樹脂シートから蓋体20を成形する際に同時に成形されるものである。
【0045】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、まず請求項1に係る発明においては、上記実施形態にて例示した如く、
「容器本体10と、そのフランジ部11に接着されるフランジ部21を有 両フランジ部11・21の接着部分を、開封容易な弱接着部分31と、開封困難な強接着部分32とにより構成し、この強接着部分32にはその全面に接着剤を塗布するとともに、弱接着部分31には前記接着剤を線状に塗布して、
蓋体20の、両接着部分31・32の境界間に位置する部分であって、蓋体20の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に、当該蓋体20の開封後の折曲を容易にするための突条23を形成し、この突条23の両端側に各傾斜突起24を形成したこと」
に、また、請求項2に係る発明においては、
「容器本体10と、そのフランジ部11に接着されるフランジ部21を有して、前記容器本体10と同じ材料によって形成した蓋体20とからなる包装用密閉容器であって、
両フランジ部11・21の接着部分を、開封容易な弱接着部分31と、開封困難な強接着部分32とにより構成するとともに、強接着部分32に対する蓋体20の熱溶着量より少ない量で、弱接着部分31に対する蓋体20の熱溶着を行って、
蓋体20の、両接着部分31・32の境界間に位置する部分であって、蓋体20の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に、当該蓋体20の開封後の折曲を容易にするための突条23を形成し、この突条23の両端側に各傾斜突起24を形成したこと」
にその特徴があり、これにより、蓋体20の半開き開封を簡単に行うこができ、突条23によって、半開き部分20Aの形成をより安定した状態で行え、水切り時の開口の閉止を防止し、逆に捲れ上がりをなくことのできる包装用密閉容器を、簡単な構成によって提供することができるのである。
【0046】
特に、これら請求項1及び2に係る包装用密閉容器では、その突条23の両端側に各傾斜突起24を形成したことによって、これらの各傾斜突起24自身が突条23の折曲の案内をするし、突条23が受けた応力を各傾斜突起24で消失させることができるから、蓋体20の半開き開封をさらに簡単に行うことができるのである。
【0046】
また、この包装用密閉容器は、請求項3のように、蓋体20に摘み部22を一体的に形成することによって、引き剥がし操作を容易にするものであることは当然として、弱接着部分31がどこに存在するか、つまり半開き部分20Aを形成するのにどこを引っ張ってよいのかをも示すことのできる包装用密閉容器とすることができる。
【0047】
さらに、請求項4の包装用密閉容器のように、容器本体10が略四角形状である場合に、弱接着部分31を少なくとも隅部に形成することによって、半開き部分20Aを形成すべき側を隅部によって明確にすることができ、半開き部分20Aの形成操作を簡単に行うことのできる包装用密閉容器とすることができるのである。
【0048】
そして、請求項4のように、強接着部分32を、弱接着部分31より接着剤の量を多くして形成することにより、上記各請求項に係る包装用密閉容器の製造を簡単に行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る包装用密閉容器の平面図である。
【図2】蓋体の半開き部分を開いた状態の包装用密閉容器の概略斜視図である。
【図3】容器本体のフランジ部に対して弱接着部分及び強接着部分を形成する他の実施例を示す平面図である。
【図4】容器本体のフランジ部に対して弱接着部分及び強接着部分を形成する更に別の実施例を示す平面図である。
【図5】同蓋体の部分拡大平面図である。
【図6】図5中の1−1線に沿って見た折曲突条の部分拡大断面図である。
【図7】突条の他の実施例を、(イ)〜(ニ)の4種類例示した部分拡大断面図である。
【図8】包装用密閉容器の他の実施例を示す平面図である。
【図9】図8の包装用密閉容器の側面図である。
図10】突条が中心線(対角線)からどれだけズレているかを示す包装用密閉容器の平面図である。
【符号の説明】
10 容器本体
11 フランジ部
12 摘み部
13 凹所
14 掴み部
15a 第1嵌合部
15b 第2嵌合部
20 蓋体
20A 半開き部分
20a 平面部
21 フランジ部
22 摘み部
23 突条
23a 小さな突起
24 傾斜突起
24a 補助傾斜突起
31 弱接着部分
32 強接着部分

Claims (4)

  1. 容器本体と、そのフランジ部に接着されるフランジ部を有した蓋体とからなる包装用密閉容器であって、
    前記両フランジ部の接着部分を、開封容易な弱接着部分と、開封困難な強接着部分とにより構成し、この強接着部分にはその全面に接着剤を塗布するとともに、前記弱接着部分には前記接着剤を線状に塗布して、
    前記蓋体の、両接着部分の境界間に位置する部分であって、前記蓋体の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に、当該蓋体の開封後の折曲を容易にするための突条を形成し、この突条の両端側に各傾斜突起を形成したことを特徴とする包装用密閉容器。
  2. 容器本体と、そのフランジ部に接着されるフランジ部を有して、前記容器本体と同じ材料によって形成した蓋体とからなる包装用密閉容器であって、
    両フランジ部の接着部分を、開封容易な弱接着部分と、開封困難な強接着部分とにより構成するとともに、前記強接着部分に対する前記蓋体の熱溶着量より少ない量で、前記弱接着部分に対する蓋体の熱溶着を行って、
    前記蓋体の、両接着部分の境界間に位置する部分であって、前記蓋体の平面からみた中心線より僅かにズラせた部分に、当該蓋体の開封後の折曲を容易にするための突条を形成し、この突条の両端側に各傾斜突起を形成したことを特徴とする包装用密閉容器。
  3. 前記蓋体の、前記弱接着部分側となる部分に、前記蓋体を引き剥がす際に使用する摘み部を一体的に形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装用密閉容器。
  4. 前記容器本体が略四角形状である場合に、前記弱接着部分を少なくとも隅部に形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装用密閉容器。
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