WO2007105295A1

WO2007105295A1 - 携帯端末監視装置および携帯端末監視方法

Info

Publication number: WO2007105295A1
Application number: PCT/JP2006/304909
Authority: WO
Inventors: Yasuhiro Matsumura
Original assignee: Fujitsu Limited
Priority date: 2006-03-13
Filing date: 2006-03-13
Publication date: 2007-09-20

Abstract

携帯電話監視装置（１０）を家屋（２）に設置し、アンテナ（１１）によって携帯電話が発する電波を受信する。受信した電波から携帯電話を特定する識別情報を取得し、監視結果データベース（２１）に蓄積する。この時、携帯電話の端末のうち、警戒の不要な端末については予め登録することで非警戒対象とし、登録されていない端末が監視エリア（１）に入った場合に監視対象として区別する。蓄積された警戒対象端末の情報を解析し、必要に応じて警報や通知を実行する。

Description

明細書

携帯端末監視装置および携帯端末監視方法

技術分野

[0001] この発明は、所定の監視範囲内に存在する携帯端末を監視する携帯端末監視装置および携帯端末監視方法に関し、特に不審者の所持する携帯電話を監視する携帯端末監視装置に関するものである。

背景技術

[0002] 従来力窓やドアなど不審者が侵入する可能性のある開閉部分にセンサを取り付けて監視し、監視中に開閉を検知すると警告音による威嚇や警備会社への通報などによって犯罪を防止する防犯技術が考案されてきた。

[0003] 一方で、介護が必要である人物が単独で外出した場合などに係る人物を探索するため、対象となる人物に予め発信機を持たせて探索を容易にする技術も考案されている（例えば特許文献 1および 2参照。；)。

[0004] 特許文献 1：特開平 6— 176024号公報

特許文献 2 :特開平 5— 108568号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] ところで、従来の防犯技術は不審者が実際にドアや窓の開閉を行なった時点で初めて効力を発するものであるので、ドアや窓の開閉を検知してすぐに通報を行なって警備員などが駆けつけたとしても間に合わない場合が多く発生していた。

[0006] また、不審者が事前に下見に来て、たとしても、力かる行動を検知することはできず、さらに不審者への対策が威嚇や通報、カメラ撮影のみであるため、犯行後に犯人に関する手掛力りを十分に得ることはできな力た。

[0007] 例えば上述した特許文献 1および 2が開示するような発信機を犯人に持たせることができたならば、ドアや窓の開閉が行なわれるよりも早く不審者を検知し、また事前の下見などをも検知でき、実際の犯行時にも発信機の特定やその移動状態の解析力も犯人の手掛力りを得ることができるのであるが、犯人に専用の発信機を持たせることは現実的ではない。

[0008] そのため、従来、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者に関する情報取得とを行なうことのできる防犯技術の実現が重要な課題となっていた。

[0009] この発明は、上述した従来技術による問題点を解消し、課題を解決するためになされたものであり、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者を特定するための情報取得と行なう携帯端末監視装置および携帯端末監視方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項 1の発明に係る携帯端末監視装置は、所定の監視範囲内に存在する携帯端末を監視する携帯端末監視装置であって、前記携帯端末が送信する電波を検知する電波検知手段と、前記電波検知手段が電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積する情報蓄積手段と、を備えたことを特徴とする。

[0011] この請求項 1の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積する。

[0012] また、請求項 2の発明に係る携帯端末監視装置は、請求項 1に記載の発明にお!/、て、前記情報蓄積手段が蓄積した情報に基づいて、警報の出力および Zまたは所定の連絡先への通知の必要性を判定する警戒判定手段をさらに備えたことを特徴とする。

[0013] この請求項 2の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積し、蓄積した情報に基づいて警報の出力や所定の連絡先への通知の必要性を判断する。

[0014] また、請求項 3の発明に係る携帯端末監視装置は、請求項 1に記載の発明にお!/、て、予め警戒の対象外となる携帯端末を登録し、当該登録された携帯端末以外の携帯端末について前記情報蓄積手段による情報蓄積および Zまたは前記警戒判定手段による警戒判定を実行することを特徴とする。

[0015] この請求項 3の発明によれば携帯端末監視装置は、予め警戒の対象外となる携帯端末を登録し、登録された携帯端末以外の携帯端末につ!、て情報の蓄積や警戒判定を実行する。

[0016] また、請求項 4の発明に係る携帯端末監視装置は、請求項 2に記載の発明において、前記警戒判定手段は、前記情報蓄積手段が蓄積した情報に基づいて警戒レべルを判定し、当該警戒レベルに対応した警報および Zまたは通知を実行することを特徴とする。

[0017] この請求項 4の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積して警戒レベルを判定し、判定結果に対応した警報や通知を実行する。

[0018] また、請求項 5の発明に係る携帯端末監視装置は、請求項 1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記電波検知手段による検知感度を変更し、前記所定の監視範囲の大きさを変更する感度調整手段をさらに備えたことを特徴とする。

[0019] この請求項 5の発明によれば携帯端末監視装置は、感度調整手段によって調整した監視範囲内で携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積する。

[0020] また、請求項 6の発明に係る携帯端末監視装置は、所定の監視範囲内に存在する携帯端末を監視する携帯端末監視装置であって、前記携帯端末が送信する電波を検知する電波検知手段と、前記電波検知手段による検知結果に基づいて、警報の出力および Zまたは所定の連絡先への通知の必要性を判定する警戒判定手段と、を備えたことを特徴とする。

[0021] この請求項 6の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知し、検知結果に基づいて警報の出力や所定の連絡先への通知の必要性を判定する。

[0022] また、請求項 7の発明に係る携帯端末監視装置は、請求項 6に記載の発明において、前記電波検知手段が電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を外部に送信する送信手段をさらに備えたことを特徴とする。

[0023] この請求項 7の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を外部に送信する。

[0024] また、請求項 8の発明に係る携帯端末監視方法は、所定の監視範囲内に存在する携帯端末を監視する携帯端末監視方法であって、前記携帯端末が送信する電波を検知する電波検知工程と、前記電波検知工程によって電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積する情報蓄積工程と、を含んだことを特徴とする。

[0025] この請求項 8の発明によれば携帯端末監視方法は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積する。

[0026] また、請求項 9の発明に係る携帯端末監視方法は、請求項 8に記載の発明において、前記情報蓄積工程によって蓄積された情報に基づいて、警報の出力および Zまたは所定の連絡先への通知の必要性を判定する警戒判定工程をさらに備えたことを特徴とする。

[0027] この請求項 9の発明によれば携帯端末監視方法は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積し、蓄積した情報に基づいて警報の出力や所定の連絡先への通知の必要性を判定する。

発明の効果

[0028] 請求項 1の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積するので、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者を特定するための情報取得を行なう携帯端末監視装置を得ることができるという効果を奏する。

[0029] また、請求項 2の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積し、蓄積した情報に基づいて警報の出力や所定の連絡先への通知の必要性を判断するので、不審者を早期かつ広範囲に検知し、防犯対策を実行する携帯端末監視装置を得ることができるという効果を奏する。

[0030] また、請求項 3の発明によれば携帯端末監視装置は、予め警戒の対象外となる携帯端末を登録し、登録された携帯端末以外の携帯端末につ!、て情報の蓄積や警戒判定を実行するので、不審な端末を高精度に判別する携帯端末監視装置を得ることができるという効果を奏する。

[0031] また、請求項 4の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積して警戒レべルを判定し、判定結果に対応した警報や通知を実行するので、不審者を検知した場合にその状況に応じた適切な対処を選択して実行可能な携帯端末監視装置を得ることができると!/、う効果を奏する。

[0032] また、請求項 5の発明によれば携帯端末監視装置は、感度調整手段によって調整した監視範囲内で携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積するので、不審者を検知する範囲を任意に設定可能な携帯端末監視装置を得ることができるという効果を奏する。

[0033] また、請求項 6の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知し、検知結果に基づいて警報の出力や所定の連絡先への通知の必要性を判定するので、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者を特定するための情報取得を行なう簡易な構成の携帯端末監視装置を得ることができるという効果を奏する。

[0034] また、請求項 7の発明によれば携帯端末監視装置は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を外部に送信するので、取得した不審者の情報の共有や、他の端末による状況判断を求めることのできる携帯端末監視装置を得ることができるという効果を奏する。

[0035] また、請求項 8の発明によれば携帯端末監視方法は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積するので、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者を特定するための情報取得を行なう携帯端末監視方法を得ることができるという効果を奏する。

[0036] また、請求項 9の発明よれば携帯端末監視方法は、携帯端末が送信する電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積し、蓄積した情報に基づいて警報の出力や所定の連絡先への通知の必要性を判定するので、不審者を早期かつ広範囲に検知し、防犯対策を実行する携帯端末監視装置を得ることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

[0037] [図 1]図 1は、本発明の概念について説明する概念図である。

[図 2]図 2は、図 1に示した携帯電話監視装置の概要構成を示す概要構成図である。 [図 3]図 3は、図 2に示した監視結果データベースおよび非警戒対象端末登録部について説明する説明図である。

[図 4]図 4は、図 2に示した警戒度判定部による警戒レベルの設定について説明する説明図である。

[図 5]図 5は、警戒レベルに基づく対処の決定について説明する説明図である。

[図 6]図 6は、図 2に示した携帯電話監視装置の処理動作を説明するフローチャートである。

[図 7]図 7は、監視結果データベースを持たない携帯電話監視装置の概要構成を示す概要構成図である。

[図 8]図 8は、警戒度の判定力独立した端末検知処理について説明するフローチヤートである。

[図 9]図 9は、端末検知処理力独立した警戒度の判定処理について説明するフロ一チャートである。

圆 10]図 10は、調整用端末を用いた受信感度調整の処理動作を説明するフローチヤートである。

符号の説明

1 監視エリア

2 家屋

10, 30 携帯電話監視装置

11, 31 アンテナ

12, 32 受信部

13, 33 受信感度調整部

14, 34 主制御部

15, 35 転送送受信部

16, 36 警戒度判定部

17, 37 警報処理部

18, 38 通知処理部

19, 39 スピーカ 20, 40 電話回線

21 監視結果データベース

22 非警戒対象端末登録部

23 ネットワーク

A〜C 端末

発明を実施するための最良の形態

[0039] 以下に添付図面を参照して、この発明に係る携帯端末監視装置および携帯端末監視方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。

実施例

[0040] まず、本発明の概要について図 1を参照して説明する。近年、携帯電話が広く普及しているので、不審者についても携帯電話を所持している可能性が非常に高い。そして、携帯電話は自端末を担当する基地局を探索するために、自端末を識別する情報を含んだ電波を定期的に送信している。

[0041] そこで、図 1に示すように携帯電話が発する電波を受信する携帯電話監視装置を家屋 2に設置し、携帯電話が送信する識別情報を取得することで、監視エリア 1の内部に存在する携帯電話の端末を監視することができる。

[0042] 監視エリア 1の大きさは、携帯電話監視装置 10のアンテナ 11の受信感度によって決定され、アンテナ 11が携帯電話力の電波を受信可能な範囲が監視エリア 1の大きさとなる。

[0043] 例えば、図 1においては、端末 Bは監視エリア 1の外部にあり、アンテナ 11は端末 B が送信する電波は受信することができない。しかし、端末 Aおよび端末 Cは監視エリァ 1の内部に存在するので、アンテナ 11は端末 Aおよび端末 Cが送信する電波を受信することができる。そして、携帯電話監視装置 10は端末 Aおよび端末 Cが送信する識別情報力端末を特定して監視結果データベース 21に登録する。

[0044] ここで、携帯電話の端末のうち、例えば家屋 2の住人が所有する端末などについては監視エリア 1内に存在したとしても警戒する必要はない。このような警戒の不要な端末につ、ては予め登録することで非警戒対象とし、登録されて!、な、端末が監視ェリア 1に入った場合に監視対象として区別することが望ましい。 [0045] 図 1においては、端末 Aは予め登録された非警戒対象の端末であり、端末 Cは登録のなされていない警戒対象の端末である。そして、警戒対象の端末である端末じの検出履歴から、必要に応じて警告音を出力したり、警備会社などに通報することで、不審者による犯行を防止することができる。また、犯行後であっても端末の検出履歴や識別情報を犯人の手がかりとして利用することができる。

[0046] 携帯電話監視装置 10の具体的な構成例を図 2に示す。同図に示すように携帯電話監視装置 10は、その内部に受信部 12、受信感度調整部 13、主制御部 14、転送送受信部 15、警戒度判定部 16、警報処理部 17、通知処理部 18、監視結果データベース 21、非警戒対象端末登録部 22を有する。

[0047] 受信部 12は、アンテナ 11を介して携帯電話の端末が送信する電波を受信する受信手段であり、受信結果を主制御部 14に出力する。受信感度調整部 13は、受信部 12による受信感度を調節することで監視エリアの大きさを変更する処理を行なう。

[0048] 主制御部 14は、携帯電話監視装置 10を全体制御する制御部であり、受信部 12による受信結果の監視結果データベース 21への登録や、登録した監視結果の警戒度判定部 16への提供、また転送送受信部 15による監視結果の送受信、非警戒対象端末登録部 22への端末の登録と登録した端末の読み出しなどを実行する。

[0049] 転送送受信部 15は、ネットワーク 23を介して監視結果を他の携帯電話監視装置に送信したり、他の携帯電話監視装置の監視結果を受信することができる。

[0050] 監視結果データベース 21は、監視結果を記憶するデータベースであり、非警戒対象端末登録部 22は警戒の不要な端末に関する情報を記憶する記憶手段である。図 3に監視結果データベース 21と非警戒対象端末登録部 22が記憶する内容の具体例を示す。

[0051] 図 3に示すように、監視結果データベース 21は、監視エリア内に携帯電話の端末を検知した場合に、日付と時刻、識別情報を記憶する。また、非警戒対象端末登録部 22は、警戒の不要な端末の識別情報を記憶している。

[0052] なお、ここでは監視結果データベース 21は、警戒が必要である力否かに関わらず検した全ての端末について監視結果を記憶しているが、例えば予め非警戒対象端末登録部 22の記憶内容を参照し、警戒対象である端末につ!、てのみ記憶するようにしてもよい。

[0053] 警戒度判定部 16は、監視結果に基づいて警報や通知などの対処の必要性を判定し、必要に応じて対処を決定する判定手段である。この必要性の判定や対処内容の決定は任意の方法を用いることができる。

[0054] 図 4および図 5は、対処の必要性の判定と対処内容の決定の具体例を説明する説明図である。図 4は、監視結果力現在の状況に対して警戒レベルを割り当てることで対処の必要性を判定する処理である。具体的には、警戒対象である特定の端末を所定値以上の頻度で検出している場合に警戒レベルを 1レベル上げる。また、警戒対象である特定の端末を検知したトータルの回数が所定値以上である場合に警戒レベルを 1レベル上げる。同様に、非警戒対象として登録された端末が監視エリアの範囲内に存在しない場合、すなわち家屋が留守中である場合にも警戒レベルを 1レべル上げる。

[0055] 対処内容の決定では、図 5に示すように警戒レベルの合計値に対応して実行する処理を決定している。具体的には、警戒レベルが 1である場合には警告音を短時間出力し、警戒レベルが 2である場合には警告音を長時間出力する。さらに、警告レべルが 3である場合には、長時間の警告音出力に加え、警備会社など予め設定した連絡先への通知、通報を行なう。

[0056] 警報処理部 17は、警戒度判定部 16によって警報が必要であると判定された場合にスピーカ 19を用いて警告音を出力する処理をおこなう。また、通知処理部 18は電話回線 20に接続されており、警戒度判定部 16によって通知が必要であると判定された場合に所定の連絡先への通知を実行する処理を行なう。

[0057] つづいて、携帯電話監視装置 10の処理動作について説明する。図 6は、携帯電話監視装置 10の処理動作を説明するフローチャートであり、同図に示す処理フローは携帯電話監視装置 10の起動中に繰り返し実行される。

[0058] 同図に示すように、受信部 12は電波を受信し (ステップ S101)、携帯電話端末の存在を検知する (ステップ S102)。その結果、携帯電話の端末が存在しなければ (ステツプ S102, No)そのまま処理を終了し、携帯電話端末の存在を検知した場合には (ステップ S102, Yes)、検知した端末の情報を監視結果データベース 21に登録して蓄積する (ステップ S 103)。

[0059] つぎに、警戒度判定部 16は、監視結果データベース 21に蓄積された監視結果から警戒度を判定し (ステップ S 105)、その結果、警報や通知がなどの対処が必要なければ (ステップ S 105, No)そのまま処理を終了する。一方、対処が必要、すなわち警戒レベルが 1以上である場合 (ステップ S105, Yes)、警戒レベルに応じた対処を実行し (ステップ S 106)、処理を終了する。

[0060] このように、携帯電話端末が送信する電波を受信して監視エリア内に存在する端末の情報を監視結果データベースに蓄積するので、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者を特定するための情報取得、そして取得した情報に基づく警報や通知を行なうことができる。

[0061] また、ネットワークを介して他の携帯電話監視装置と接続することで情報を共有することができるので、例えば不法な侵入などが発生した場合に異なる監視エリアを有する複数の携帯電話監視装置の監視結果力犯人の移動状態の解析することができる。

[0062] なお、このようにネットワーク接続を前提とするならば、携帯電話監視装置に監視結果データベースを持たせなヽ構成とすることもできる。図 7に監視結果データベースを持たな!、携帯電話監視装置の概要構成を示す。

[0063] 同図に示すように、携帯電話監視装置 30は、アンテナ 31、スピーカ 39、電話回線 40、ネットワーク 23に接続され、その内部に受信部 32、受信感度調整部 33、主制御部 34、転送送受信手段 35、警戒度判定部 36、警報処理部 37、通知処理部 38を有する。

[0064] 携帯電話監視装置 30は、携帯電話監視装置 10と同様に、受信部 32がアンテナ 3 1を介して携帯電話の端末が送信する電波を受信し、その監視エリアの大きさは受信感度調整部 33が調節する。

[0065] 主制御部 34は、携帯電話監視装置 30を全体制御する制御部であり、受信部 32による受信結果を転送送受信手段 35によって送信し、ネットワーク 23を介して接続された携帯電話監視装置 10内部の監視結果データベースに登録する。

[0066] また、警戒度判定部 36は、主制御部 34が転送送受信手段 35によってネットワーク 23を介して取得した監視結果に基づ、て警戒レベルを判定し、必要に応じて警報処理部 37による警報や通知処理部 38による通知を実行する。

[0067] すなわち、携帯電話監視装置 30は、携帯電話監視装置 10の監視結果データべ一スを使用して監視結果を蓄積し、必要に応じて読み出して警戒を行なう。このように外部のデータベースを使用することで装置構成を簡素化することができるとともに、複数の携帯電話監視装置の監視結果を集約し、相互に利用して警戒の必要性の判断をより高精度に行なうことができる。

[0068] なお、ここでは他の携帯電話監視装置が内部に有する監視結果データベースに監視結果を登録する場合の構成について説明したが、例えば監視結果データベースを携帯電話監視装置とは別個に設ける構成としてもよい。

[0069] また、携帯電話監視装置 30は、その装置内で警戒度を判定し、必要な対処を決定しているが、警戒度判定や対処決定についてもネットワークに接続された他の装置に実行させ、警報の実行など必要な動作にっ、て指示を受ける様に構成してもよ、。

[0070] つづいて、携帯電話監視装置の処理動作の変形例について説明する。図 6に示した処理フローでは、携帯電話端末の検知と警戒度の判定とを同一の処理内において連続して行なう場合について説明したが、携帯電話端末の検知と警戒度の判定はそれぞれ独立した処理によって実現することもできる。

[0071] 図 8は、警戒度の判定力独立した端末検知処理の具体例を説明するフローチヤートであり、この処理フローは携帯電話監視装置 10の起動中に繰り返し実行される。

[0072] 同図に示す処理では、まず携帯電話端末が発する電波を受信し (ステップ S201)

、携帯電話の端末の存在を検知する (ステップ S202)。その結果、携帯電話の端末が存在しなければ (ステップ S202, No)そのまま処理を終了し、携帯電話端末の存在を検知した場合には (ステップ S202, Yes)、検知した端末に関する情報を抽出する（ステップ S 203)。

[0073] そして、監視結果の蓄積機能を持って、る、すなわち監視結果データベースを内部に有する場合には (ステップ S204, Yes)、抽出した情報を監視結果データベースに蓄積して (ステップ S205)処理を終了し、監視結果の蓄積機能を持たない、すなわち監視結果データベースを内部に有していない場合には (ステップ S204, No)、抽出した情報を他の携帯電話監視装置に転送して (ステップ S 206)処理を終了する。

[0074] 図 9は、端末検知処理から独立した警戒度の判定処理の具体例を説明するフローチャートであり、この処理フローは携帯電話監視装置 10の起動中に繰り返し実行される。

[0075] 同図に示す処理では、まず監視結果データベースに蓄積された監視結果から警戒対象の端末地に関するデータを抽出して (ステップ S301)、警戒レベルを算出する（ステップ S302)。その結果、警報や通知がなどの対処が必要なければ (ステップ S30 3, No)そのまま処理を終了し、対処が必要、すなわち警戒レベルが 1以上である場合 (ステップ S303, Yes)、警戒レベルに応じた対処を実行し (ステップ S304)、処理を終了する。

[0076] つづいて、受信感度の調整処理について説明する。既に述べたように監視エリアの大きさは携帯電話端末が発する電波に対する受信感度によって決定されるが、この監視エリアが小さ、と不審者の検出タイミングが遅れる、不審者の検出漏れが生じる、などの問題がおきる。

[0077] 一方で監視エリアが大きすぎると不審者か否力の判別が困難になる。例えば、監視エリア内に他の家屋があれば、その住人の携帯電話端末が発する電波を高頻度で検知することとなり、不審者と区別するためにはその携帯電話端末をも登録する必要力 S生じる。同様に、人通りの多い道路が監視エリアに入ると多数の携帯電話端末を検知することとなるので、不審者と通行人との識別が困難である。

[0078] そのため、監視エリアの大きさは、ユーザが任意に設定可能であることが望ましい。

この調整方法としては、例えば監視エリア調整用の端末を登録し、その端末の位置が監視エリアの外縁となるように調整すればよい。

[0079] 調整用端末を用いた受信感度調整の処理動作を図 10のフローチャートに示す。同図に示す処理動作は、ユーザの指示を受けて実行される。なお、ここでは携帯電話監視装置 10を例に説明するが、携帯電話監視装置 30においても同様に受信感度の調整が可能である。

[0080] まず、主制御部 14は予め受信感度調整部 13を制御し、受信部 12の受信感度を最大に設定する (ステップ S301)、次に、主制御部 14は調整用端末を登録する (ステツプ S402)。

[0081] その後、受信部 12が登録された調整用端末力もの電波を受信した力否かを判定し

(ステップ S403)、受信していれば (ステップ S403, Yes)感度を下げる（ステップ S4 04)。

[0082] この処理を調整用端末力もの電波を受信しなくなるまで (ステップ S403, No)繰り返した後、感度を登録して (ステップ S405)、処理を終了する。

[0083] 上述してきたように、本実施例にかかる携帯電話監視装置 10は、携帯電話が発する電波を受信し、携帯電話を識別する識別情報を取得して蓄積することで、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者を特定するための情報取得と行なうことができる

[0084] また、蓄積した情報を解析することで、不審者に対する警報や警備会社などへの通知を実行することができる。なお、本実施例では単一の警戒レベルの判定によって警報の必要性と通知の必要性とを判断して、たが、通報の必要性と通知の必要性をそれぞれ異なる基準で判断するなど任意の変更を加えて実施することができる。

産業上の利用可能性

[0085] 以上のように、本発明にかかる携帯端末監視装置および携帯端末監視方法は、所定の監視範囲内に存在する携帯端末の監視に有用であり、特に、不審者の早期かつ広範囲な検知と、不審者を特定するための情報取得に適して、る。

Claims

請求の範囲

[1] 所定の監視範囲内に存在する携帯端末を監視する携帯端末監視装置であって、前記携帯端末が送信する電波を検知する電波検知手段と、

前記電波検知手段が電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積する情報蓄積手段と、

を備えたことを特徴とする携帯端末監視装置。

[2] 前記情報蓄積手段が蓄積した情報に基づいて、警報の出力および Zまたは所定の連絡先への通知の必要性を判定する警戒判定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項 1に記載の携帯端末監視装置。

[3] 予め警戒の対象外となる携帯端末を登録し、当該登録された携帯端末以外の携帯端末について前記情報蓄積手段による情報蓄積および Zまたは前記警戒判定手段による警戒判定を実行することを特徴とする請求項 1に記載の携帯端末監視装置。

[4] 前記警戒判定手段は、前記情報蓄積手段が蓄積した情報に基づ!、て警戒レベルを判定し、当該警戒レベルに対応した警報および Zまたは通知を実行することを特徴とする請求項 2に記載の携帯端末監視装置。

[5] 前記電波検知手段による検知感度を変更し、前記所定の監視範囲の大きさを変更する感度調整手段をさらに備えたことを特徴とする請求項 1〜4のいずれか一つに記載の携帯端末監視装置。

[6] 所定の監視範囲内に存在する携帯端末を監視する携帯端末監視装置であって、前記携帯端末が送信する電波を検知する電波検知手段と、

前記電波検知手段による検知結果に基づいて、警報の出力および Zまたは所定の連絡先への通知の必要性を判定する警戒判定手段と、

を備えたことを特徴とする携帯端末監視装置。

[7] 前記電波検知手段が電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を外部に送信する送信手段をさらに備えたことを特徴とする請求項 6に記載の携帯端末監視装置。

[8] 所定の監視範囲内に存在する携帯端末を監視する携帯端末監視方法であって、前記携帯端末が送信する電波を検知する電波検知工程と、前記電波検知工程によって電波を検知した場合に、当該電波を送信した携帯端末を特定する情報を蓄積する情報蓄積工程と、

を含んだことを特徴とする携帯端末監視方法。

前記情報蓄積工程によって蓄積された情報に基づいて、警報の出力および Zまたは所定の連絡先への通知の必要性を判定する警戒判定工程をさらに備えたことを特徴とする請求項 8に記載の携帯端末監視方法。