WO2007061014A1

WO2007061014A1 - 無線通信方法および無線通信装置

Info

Publication number: WO2007061014A1
Application number: PCT/JP2006/323362
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Doi; Masahiro Mimura; Taisuke Matsumoto
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2005-11-24
Filing date: 2006-11-22
Publication date: 2007-05-31
Also published as: JP2009044200A

Abstract

　アドホックネットワークにおけるＴＤＭＡ通信におけるデータ送信スロットの空間的な帯域再利用率を高めることができる無線通信方法。この方法において、無線通信装置は、特定のデータ送信スロットを指定し、単方向送信、単方向受信、または双方向通信で使用することを他の無線通信装置に予約する。そして、他の無線通信装置から予約された予約状況を管理し、前記予約状況に基づいて、データ送信スロットでの送信または受信が可能であるか否かを示すスロット情報を生成し、他の無線通信装置へ通知する。そして、単方向送信または単方向受信をするとき、自己が管理する予約状況と、通信相手の無線通信装置から通知されたスロット情報とから、使用するデータ送信スロットを決定する。

Description

明細書

無線通信方法および無線通信装置

技術分野

[0001] 本発明は通信ネットワーク、特に無線通信ネットワークにおけるアドホックネットヮーク通信に関する。

背景技術

[0002] 従来の無線通信方法として、非特許文献 1に記載の無線通信方法がある。これは WPANにおける TDMA方式（正確には CSMAZCAとのハイブリッド方式）の一種の無線ネットワークプロトコルと、える。

[0003] 非特許文献 1の無線通信方法によれば、制御局である PNC (ピコネットコントローラ )がその傘下となる無線通信装置 (DEV)より要求を受けてチャネルタイムァロケーシヨンピリオド（CTAP)においてチャネルタイムアロケーション（CTA)を割り振る。そして、各 DEVは、この割り振られた時間に合せてユーザデータのやり取りを行う。 IEEE 802. 15. 3の MACのスーパーフレームの構成を図 1に示す。図 1は、時間軸上のス一パフレームの構成を示している。スーパフレームは、ビーコン送信スロットと、競合性通信方式である CSMAZCA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoi dance)の時間スロット（競合アクセスピリオド）と、その時間でリクエストを PNCに対して送受信した結果、通信時間を貸与されるときの TDMA (Time Division Multiple Acce ss)の時間スロット（チャンネル時間割り当てピリオド）に分けられて、る。

[0004] また、非特許文献 2に開示されるように、自律分散型ネットワークにおける TDMAスロットの割り当て方式も同様のものが考えられている。

[0005] 図 2は、スーパーフレームの構成を示す図である。

[0006] 図 2において、スーパーフレームは、ビーコンピリオド 901とデータピリオド 902に分割される。

[0007] ビーコン 903は、ビーコンピリオド 901内で各無線通信装置力も送信される力近隣のノードのビーコンは衝突することなく近隣のノードに伝わることが保証されている。

[0008] データピリオド 902は、均等に分割され、その順番にスロット IDが付与される力これに限らず、データピリオドは均等でなくても良いし、また隣接する必要もない。

[0009] 図 3は、自律分散型ネットワークにおける無線通信装置の配置を示す図である。各無線通信装置 1001乃至 1004は、通信可能エリア 1011乃至 1014内の無線通信装置と無線通信を行う。この無線通信を開始するにあたり、自律分散型ネットワークに参加する各無線通信装置 1001乃至 1004は、おのおのがビーコンを送信しあい、図 2に示したスーパーフレームのデータピリオド中で自分の占有した!/、スロットを宣言する。もし通信を宣言して、る発信元と送信先にお、て既に宣言して、るようなスロットがあれば、その優先度などの重み付けを行って、重要度の高い通信にスロットを割り当てるように各ノードが協調して、優先度の低い通信を取り下げる。

[0010] この場合、スロット内の通信は、起動者側（無線通信装置 A)から受動者側（無線通信装置 B)にフレームを送信することも受動者側 (無線通信装置 B)から起動者側 (無線通信装置 A)へフレームを送信することも可能である。これにより、スロットを予約した者 (無線通信装置 A)は受信者 (無線通信装置 B)に対して、到達確認のための A CKを要求することが可能であり、受信者 (無線通信装置 B)はフレームを正常に受信した場合、同一スロットで ACKを応答する。

非特許文献 1 : IEEE802. 15. 3「Wireless Medium Access Control (MAC) and Physi cal Layer (PHY) Specifications for High Rates Wireless Personal Area Networks (WP ANs)」

非特許文献 2： "Towards High Speed Wireless Personal Area Network-Efficiency Ana lysis of MBOA MAC" YunpengZang.etcインターネット URL : http://www.ctr.kcl.ac. uk/IWWAN2005/papers/88— invited— Philips.pdf

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] し力しながら、従来の無線通信方法では、無線通信装置 A (1001)が無線通信装置 B (1002)と通信するときには、無線通信装置 B (1002)の通信可能エリア内の無線通信装置 C (1003)が同一スロットで無線通信装置 D ( 1004)と通信することは許されない。これは、無線通信装置 C ( 1003)が送信している場合、その無線信号により無線通信装置 A (1001)からの無線信号が混信状態となり、無線通信装置 B (100 2)は無線通信装置 A(1001)からの無線信号を正しく受信できなくなるからである。また、同様に、無線通信装置 C (1003)が受信する際に混信の可能性があるため、無線通信装置 C (1003)と無線通信装置 D (1004)は無線通信装置 A、 Bが使用するのと同一スロットでは通信することはできない。

[0012] このように、無線通信装置が TDM ロットを双方向通信として予約してしまうと、当該無線通信装置の通信可能エリア内に位置する他の無線通信装置は、送信可能な位置関係にある他の無線通信装置と同一スロットでは通信ができないことになり、通信帯域の再利用効率を落としてしまうと、う課題を有してヽた。

[0013] 本発明の目的は、通信可能エリア内に位置する他の無線通信装置と通信するときの、通信帯域の再利用効率を向上させることができる無線通信方法および無線通信装置を提供することである。

[0014] この目的は、単方向通信の起動側の無線通信装置が、自己と受動側無線通信装置のデータ送信スロットにおける単方向通信での使用の予約状況とそれによる送受信の可否を示すスロット情報に基づいてデータ送信スロットを決定することにより達成される。

課題を解決するための手段

[0015] 本発明の無線通信方法は、アドホックネットワークにおける時分割通信を実現する無線通信方法であって、無線通信装置が特定のデータ送信スロットを指定し、単方向送信、単方向受信、または双方向通信で使用することを他の無線通信装置に予約するステップと、無線通信装置が前記他の無線通信装置から予約された予約状況を管理するステップと、無線通信装置が前記予約状況に基づいて、データ送信スロットでの送信もしくは受信が可能である力否かを示すスロット情報を生成し、前記他の無線通信装置へ通知するステップと、無線通信装置が単方向送信、または単方向受信をするとき、自己が管理する前記予約状況と、通信相手の無線通信装置から通知された前記スロット情報とから使用するデータ送信スロットを決定するステップとを有している。

[0016] これにより、単方向通信の起動側の無線通信装置は、自己と受動側無線通信装置のデータ通信スロットにおける通信状況を把握できるので、起動側の無線通信装置は、より稠密に帯域の空間的再利用をすることが可能なスロットを決定することができる。

[0017] 本発明の無線通信装置は、アドホックネットワークにおける時分割通信を実現する無線ネットワークを構成するものである。そして、本発明の無線通信装置は、データ送信スロットを指定して、当該データ送信スロットにおいて、自己が双方向通信の送受信者、単方向通信の送信者または受信者であることを近隣のノードに通知する通信方向明示手段と、各データ送信スロットにおける、送信または受信が可能力否かを近隣のノードに通知するビジースロット明示手段と、他の無線通信装置の通信方向明示手段力通知された通信方向情報と、ビジースロット明示手段力通知されたスロットビジー情報とを受信するスロット情報受信手段と、単方向通信を行うときに、スロット情報受信手段が受信した通信方向情報とスロットビジー情報とから、自己の使用するデータ送信スロットを決定するスロット決定手段とを有している。

[0018] これにより、無線通信装置は、単方向通信の起動側であるときに、自己と受動側無線通信装置のデータ通信スロットにおける通信状況を把握できるので、より稠密に帯域の空間的再利用が可能なスロットを決定することができる。

発明の効果

[0019] 本発明によれば、無線通信装置が TDMAスロットを予約して通信可能エリア内に位置する他の無線通信装置と通信するときの、通信帯域の再利用効率を向上させることができる。

図面の簡単な説明

[0020] [図 1]従来例におけるスーパーフレームの構成図

[図 2]従来例におけるスーパーフレームの構成図

[図 3]従来例における無線通信装置の構成図

[図 4]本実施の形態における無線通信装置の構成図

[図 5]本実施の形態におけるビーコンフレームの構成図

[図 6A]本実施の形態におけるスロット予約テーブルの構成図

[図 6B]本実施の形態における無線通信装置周囲状況テーブルの構成図

[図 7]本実施の形態における送信側により単方向通信スロットを決定するフローチヤート

[図 8]本実施の形態における単方向通信スロットを決定するフローチャート

[図 9]本実施の形態における受信者により単方向通信スロットを決定するフローチヤート

[図 10]実施の形態における無線通信ネットワークにおける無線通信装置の配置図発明を実施するための最良の形態

[0021] 以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。

[0022] 図 4は、本実施の形態に力かる無線通信装置の構成図である。

[0023] 図 4において、無線処理部 201は、アンテナ 200から受信した信号を復調した後、デジタル変換してフレームを生成したり、フレームをアナログ変換した後、変調してァンテナ 200から送出するものである。このアンテナ 200は、無指向性アンテナであり、通信可能エリア内へ電波を放出する。なお、この無線処理部 201は、本発明にかかるデータ受信部とビーコン送信部の機能を有している。

[0024] フレーム判定部 202は、無線処理部 201からのフレームを判定し、通常のフレームを上位層処理部 204に、ビーコンをビーコン受信処理部 205へ、そして ACK (ァタノリッジ）フレームを ACK.再送処理部 203へ送出する。このとき、フレームが正常に受信されたことも合わせて通知する。但し、当該無線通信装置が双方向通信を行っている場合、 ACKを応答する必要のあるフレームのときは、上位層処理部 204にフレームを送ると同時に ACK'再送処理部 203に ACK送信を要求する。また、フレーム判定部 202は、データフレームに付与されている、フレームのシーケンス番号であるフレーム IDを抽出し、ビーコン受信処理部 205へ通知する。なお、フレーム判定部 2 02は、本発明に力かるデータ受信判定部の機能を有して、る。

[0025] ここで、ビーコンフレームの構成を図 5に示す。

[0026] 図 5において、本実施の形態におけるビーコンは、オプションフィールドにスロット予約情報 301とスロットビジーフラグ 302と ACKリスト 303とを有している。

[0027] スロット予約情報 301は、データピリオドでデータを送信、あるいは受信するために、スロットを予約するものであり、相手デバイス（以下、 DEVという） 311と通信方向 31 2と優先度 313と予約通信スロット 314とビーコン ACK315と力らなる。相手 DEV31 1は、通信相手の無線通信装置を特定する識別子であり、通信方向 312は自己が単方向通信の送信側である力、受信側である力、あるいは双方向通信であるかを示すものである。本実施の形態においては、送信側であるとき" 10"、受信側であるとき" 0 1"、また、双方向であるとき" 11"とする。

[0028] 優先度 313は、自己の行う通信の優先度を示すものであり、各無線通信装置は、同一スロット内の優先度の大き、方の通信を優先するように自律的に決定する。予約通信スロット 314は、自己が予約しょうとしているスロットを特定するものであり、データピリオドの全スロットをビットマップで指定可能になっている。ビーコン ACK315は、受信側にビーコン ACKを要求するか否かを示すものである。このビーコン ACKとは、受信者からの ACK通知をデータスロットではなぐビーコンにより受けることを要求するものである。

[0029] 通信相手に指定された受信側の無線通信装置が、このスロット予約情報 301の要求を受け付け、相手 DEV311に送信側無線通信装置を設定したスロット予約情報 3 01を付加したビーコンを送信したとき、スロット予約が完了したことになる。また、通信相手は、マルチキャストのように複数の相手を指定してもよい。このときは単方向通信となる力スロット予約情報 301を相手通信の数だけ設けることになる。

[0030] スロットビジーフラグ 302は、 1スロットに付き 2ビットずつ各データスロット IDの順番に各データスロットの使用状況が設定されている。具体的には、自己が送信も受信もしておらず、かつ自己の周囲の無線通信装置が送信も受信もしていない状態のとき" 00"が設定され、自己が送信も受信もしておらず、かつ自己の周囲には受信側の無線通信装置のみが有る状態のとき" 01"が設定される。さらに、自己が送信中もしくは受信中である力または自己の周囲に少なくとも一つ以上の送信している無線通信装置が有りかつ少なくとも一つ以上の受信している無線通信装置が有る状態のとき"

11"が設定される。また、自己が送信も受信もしておらず、かつ自己の周囲には送信している無線通信装置のみが有る状態のとき" 10"が設定される。

[0031] ACKリスト 303は、受信者がビーコンにより ACK通知を送信者に行うためのものであり、 ACKリスト ID331と、スロット数 332と、スロット ID333と、 ACKビットマップ 334 とからなっている。このスロット ID333と ACKビットマップ 334は、ビーコン ACKを要求されたスロット対象の数だけ設けられる（335)。

[0032] ACKリスト ID331は、以降のデータが ACKリストであることを示す識別子であり、スロット数 332は以下に続くスロット ID333と ACKビットマップ 334の組数を示す。スロット ID333は、 ACKを応答する対象のスロット IDを示し、 ACKビットマップ 334は AC Kを応答する対象であるフレームを示すものであり、フレーム IDが 'k，のフレームに A CKの応答をする場合、先頭力も kビット目に' 1，がセットされる。

[0033] ビーコン受信処理部 205は、他の無線通信装置から上記のビーコンフレームを受信すると、スロット予約情報 301に基づいて、図 6Aに示すスロット予約テーブルを記録部 206に記録する。このスロット予約テーブル力本発明に力かる予約状況に相当する。

[0034] 図 6Aにおいて、 DEV— ID401、通信方向 402、優先度 403、予約通信スロット 40 4、およびビーコン ACK405には、それぞれスロット予約情報 301の相手 DEV311、通信方向 312、優先度 313、予約通信スロット 314、およびビーコン ACK315が記録される。

[0035] また、ビーコン受信処理部 205は、ビーコンフレームからスロットビジーフラグを抽出し、図 6Bに示す無線通信装置周囲状況テーブルとして記録部 206に記録する。この無線通信装置周囲状況テーブルは、ビーコン送信元の無線通信装置 (DEV— ID) 毎に、各スロット ID411のビジーフラグ (ビジー状態 412)が記録される。

[0036] また、ビーコン受信処理部 205は、ビーコンフレームから ACKリスト 303を抽出し、 ACK'再送処理部 203へ送出する。また、ビーコン受信処理部 205は、フレーム判定部 202から通知されたフレーム IDを記録部 206に記録する。そして、 ACK'再送処理部 203へ ACKリスト 303を送出するときに、最新のフレーム IDも合わせて送出する。なお、ビーコン受信処理部 205は、本発明にかかるスロット情報受信部に相当する。

[0037] 上位層処理部 204は、各種のアプリケーションを実行し、コンテンツデータなどの送信データを生成し、フレーム構成部 207へ送出したり、ビーコン生成部 209ヘスロット予約を要求したりする。

[0038] ビーコン生成部 209は、さらに通信可否判定部 212と、通信方向明示部 213と、ビジースロット明示部 214と、スロット決定部 215と、 ACKリスト生成部 216と、からなる。

[0039] 通信方向明示部 213は、上位層処理部 204から通信の要求を受けている場合、スロット予約情報 301にその要求に従った設定を行う。このとき、スロット決定部 215が通信で使用するスロットを決定する。

[0040] ビジースロット明示部 214は、記録部 206に記録されたスロット予約テーブルに基づいて、該当するスロット番号のスロットビジーフラグ 302に" 00"乃至" 11"で示す使用状態を設定する。これが、本発明にかかるスロット情報に相当する。

[0041] ACKリスト生成部 216は、自己が受信者であって、ビーコン ACKを要求されている場合に、フレーム判定部 202からデータ受信が正常にできたことを通知されたとき、記録部 206に記録されて!、るフレーム IDの位置に ACK ( ' 1，）をセットした ACKリスト 303を生成する。

[0042] 通信可否判定部 212は、スロット予約情報 301の相手 DEV311が自己の DEV— I Dである場合、上位層処理部 204へ問い合わせたり、スロット予約テーブルを参照して通信の可否を判断する。

[0043] ACK'再送処理部 203は、通常の ACKフレームを受信処理したり、ビーコン ACK の受信処理をしたりする。特に、ビーコン ACKの受信処理において、 ACK'再送処理部 203は、ビーコン受信処理部 205から受け取った ACKリスト 303を解析し、送信したデータに対する ACKビットが通知されたフレーム IDの位置にセットされているか否かを判定する。そして、 ACK'再送処理部 203は、 ACKビットがセットされていない場合、再送するようにフレーム構成部 207へ指示する。

[0044] フレーム構成部 207は、ヘッダを付カ卩してデータフレームを生成したり、双方向通信による通常の ACKフレームやビーコンフレームを生成し、無線処理部 201へ送出する。このとき、フレーム構成部 207は、フレーム IDを付与する。さらに、フレーム構成部 207は、無線処理部 201へ送出する際に、そのフレームのコピーを再送フレームバッファ部 208へ記憶する。

[0045] また、フレーム構成部 207は、 ACK'再送処理部 203からフレームの再送を指示されると、再送フレームバッファ部 208から前回のスーパーフレーム周期で送信したフレームを読み出す。そして、フレーム構成部 207は、再送するために無線処理部 20 1へ送出する。

[0046] また、以上のように構成された無線通信装置について、以下にその動作、作用を説明する。

[0047] 初めに、無線通信装置が常時行うビーコン受信動作について説明する。

[0048] まず、アンテナ 200で受信された電波から、無線処理部 201にお、てフレームが取り出され、フレーム判定部 202へ送出される。

[0049] フレーム判定部 202は、受信したフレームがビーコンフレームである場合、ビーコン受信処理部 205へ送出する。

[0050] ビーコン受信処理部 205は、ビーコンフレームのオプションフィールドにスロット予約情報 301がある場合、その情報に基づいてスロット予約テーブルを生成し、記録部 206に記録する。このとき、ビーコン受信処理部 205は、スロット予約テーブルに同一の無線通信装置の情報が記録されて!、た場合は、新たな情報に更新する。

[0051] また、スロット予約情報 301の相手 DEV311に自己の DEV— IDが記載されている場合、ビーコン受信処理部 205は、自己への通信要求であると判定し、受信したスロット予約情報とビーコンの送信元無線通信装置の DEV— IDとを通信予約情報として記録部 206に記録する。

[0052] 次に、ビーコン受信処理部 205は、ビーコンフレームのスロットビジーフラグ 302に基づいて、無線通信装置周囲状況テーブルを生成し、記録部 206に記録する。なお、ビーコン受信処理部 205は、この情報をスーパーフレーム毎に更新する。

[0053] その後、受信処理を終了し、受信待機状態へ移行する。

[0054] 以上のビーコン受信動作が 1スーパーサイクル終了すると、スロット予約テーブルには、自己の通信可能エリア内の通信予約状況が記録され、無線通信装置周囲状況テーブルには通信相手となる無線通信装置の最新の周囲状況が記録される。

[0055] 次に、無線通信装置力もビーコンを送信する動作について説明する。

[0056] まず、通信可否判定部 212は、記録部 206内の通信予約情報をチェックし、通信予約情報が記録されている場合、スロット予約情報 301の予約通信スロット 314が使用可能であるか否かについてスロット予約テーブルを参照して判定する。

[0057] ビーコン生成部 209は、予約通信スロット 404に同一スロットを予約している無線通信装置がある場合、その無線通信装置の通信方向 402が送信 ("10")あるいは双方向（"11")であるか否かを確認する。そして、ビーコン生成部 209は、これらが記録されている場合、通信不可と判断しスロット予約情報の生成を中止する。

[0058] 一方、通信可否判定部 212は、通信方向 402が送信（"10")あるいは双方向（"11 ")でない場合、通信可と判定し、記録されているスロット予約情報を生成中のスロット予約情報 301にコピーし、相手 DEV311を通信予約情報として記録されて DEV— I Dに書き換える。また、通信方向 312には、自己が受信側として要求されているのであれば、受信側を示す" 01"を設定し、送信側として要求されているのであれば、送信側を示す" 10"を設定し、双方向を要求されているのであれば、双方向を示す" 11 "を設定する。

[0059] 次に、ビジースロット明示部 214は、スロットビジーフラグ 302にスロット予約テープルに基づいて自己の周囲の通信状況を記入する。すなわち、ビジースロット明示部 2 14は、通信方向 402の情報を基にスロットビジーフラグを決定する。ビジースロット明示部 214は、例えば、通信方向 402の情報が、双方向（"11")、または一つ以上送信側（"10")であってかつ一つ以上受信側（"01")であればビジーフラグは" 11"であり、通信方向 402の情報力受信側（"01")のみであればビジーフラグは" 01"であり、通信方向 402の情報力送信側（"10")のみであればビジーフラグは" 10"であり、通信方向 402の情報力その他の値であればビジーフラグは" 00"とする。また、ビジースロット明示部 214は、スロット予約テーブルに記録されていない、上記以外のスロットのビジーフラグは" 00"とする。

[0060] 次に、ビーコン生成部 209は、生成したスロット予約情報 301とスロットビジーフラグ 302とを含むビーコンデータをフレーム構成部 207へ送出する。

[0061] フレーム構成部 207は、このビーコンデータを受け取った後、ビーコンヘッダを付加してビーコンフレームを構成し無線処理部 201へ送出する。

[0062] そして、無線処理部 201は、所定のタイミングでビーコンをアンテナ 200から放出する。

[0063] 以上が無線通信装置からビーコンを送信する場合の動作である。

[0064] 次に、無線通信装置力データを送信する場合の動作について説明する。なお、この通信は単方向通信であるものとする。

[0065] まず、上位層処理部 204は、アプリケーションの作成したデータを他の無線通信装置へ送信する場合、ビーコン生成部 209ヘスロット予約を指示する。

[0066] スロット決定部 215は、このスロット予約の指示を受けて、以下のような処理によりデ一タスロットを決定しスロット予約情報を生成する。

[0067] 図 7は、単方向通信送信側スロット予約動作のためのスロット決定方法を示すフロ一チャートである。

[0068] 図 7において、まず、スロット決定部 215は、記録部 206に記録されているスロット予約テーブルの予約通信スロット 404を参照して、第 1スロットから順に予約されているか否かを判定する (ステップ S601)。予約されている場合、スロット決定部 215は、スロット決定部 215は、そのスロットに対応する通信方向 402を参照して、通信方向が双方向通信（"11")もしくは受信側（"01")である力否かを確認する (ステップ S602) 。双方向通信（"11")もしくは受信側（"01")である場合、スロット決定部 215は、その予約された通信を阻害してしまう可能性があるためそのスロットは使用できないので、次のスロットの判定のためにステップ S607へ移行する。

[0069] 一方、ステップ S602において、双方向通信（"11")もしくは受信側（"01")でない場合と、ステップ S601において、自己のスロット予約がない場合、スロット決定部 215 は、通信相手である無線通信装置の周囲状況を無線通信装置周囲状況テーブルから求める（ステップ S603)。該当するスロット番号 411のビジー状態 412が" 00"もしくは" 01"である場合 (ステップ S603： YES)、ビーコン生成部 209は相手無線通信装置の周りで送受信して!/、るものカ^ヽな、、ある、は少なくとも送信して、る無線通信装置は!、な、ので相手無線通信装置が受信可であると判断し、スロット予約情報 30 1の予約スロット 314における該当するスロット位置のビットをセットする（ステップ S60 4)。

[0070] また、ステップ S603において、該当するスロット番号 411のビジー状態 412が" 10" または" 11"である場合 (ステップ S603 : NO)、ビーコン生成部 209は通信相手が送受信中か、あるいはその周囲に送信している無線通信装置があって通信が不可であると判断し、次のスロットをチェックするためにステップ S607へ移行する。 [0071] 次に、スロット決定部 215は、送信データを送信するのに必要なスロット数が選択できたか否かをチェックする（ステップ S605)。スロットが足りた場合 (ステップ S605 :Y ES)、通信方向明示部 213は、相手 DEV311に対象としている無線通信装置の ID を記入し、通信方向 312に送信側であることを示す" 10"を記入する。そして、優先度 313とビーコン ACK315には、上位層処理部 204から要求された通信品質（QoS) を満足するような設定を行い、スロット決定処理を終了する (ステップ S606)。

[0072] 一方、ステップ S605において、スロット数が足りない場合 (ステップ S605 : NO)、スロット決定部 215は、最終のスロット IDまで上記ステップ S601乃至 S605を終了したか否かを判定する (ステップ S607)。スロット決定部 215は、終了していれば (ステツプ S607:YES)、スロットの選択処理を終了し、最終のスロットまで終了していなければ (ステップ S607:NO)、次のスロットを判定するためにステップ S601へ再度移行する。

[0073] 以上のようにして、通信方向明示部 213とスロット決定部 215はスロット予約情報 30 1を生成する。

[0074] 次に、ビジースロット明示部 214は、スロット予約テーブルを基にスロットビジーフラグ 302に自己の周囲の通信状況を記入する。すなわち、ビジースロット明示部 214は、スロット予約情報で予約したスロット位置に、自己が送信中であることを示す" 11"を設定する。予約通信スロット 404に記録されている他のスロット位置には、通信方向 4 02の情報を基にスロットビジーフラグを決定する。例えば、通信方向 402の情報が、双方向（"11")、または一つ以上送信側（"10")であってかつ一つ以上受信側（"01 ")であればビジーフラグは" 11"である。また、通信方向 402の情報力一つ以上受信側（"01")であればビジーフラグは" 01"である。また、通信方向 402の情報力一つ以上送信側（"10")であればビジーフラグは" 10"である。さらに、通信方向 402の情報が、その他の値であれば、ビジーフラグは" 00"とする。

[0075] 以降の、ビーコン生成部 209からフレーム構成部 207へビーコンデータを送出し、フレーム構成部 207でフレームを構成した後に、無線処理部 201を介してビーコンが送信される動作は、上記のビーコン送信のものと同一である。

[0076] 次に、送信側の無線通信装置は、通信相手先から同一のスロット予約情報が記載されたビーコンを受信すると、上記のビーコン受信処理の結果、スロット予約が確立したと判断する。

[0077] そして、送信側の無線通信装置の上位層処理部 204は、生成したデータをフレーム構成部 207へ送出する。フレーム構成部 207は、受け取ったデータにヘッダを付与した後、無線処理部 201へ送出する。

[0078] そして、無線処理部 201は、データピリオドの指定したスロットで、データをアンテナ 200から送信する。

[0079] 以上が無線通信装置からデータを単方向送信する場合の動作である。

[0080] なお、上記のスロット予約を行うときのスロット決定方法は、通信相手とその周囲に送信者が!/ヽな、か、ある、は受信者し力ヽな、場合にそのスロットでの通信は可であると判定したが、より稠密に空間的再利用を行うためには、近隣の無線通信装置に予約されてヽな、スロットよりは予約されて、るスロットを選択した方が好ま U、。図 8 は、このように稠密なスロット決定方法を示すフローチャートである。

[0081] 図 8において、まず、スロット決定部 215は、スロット予約テーブルの予約通信スロット 404を参照して、第 1スロットから順に予約されている力否かを判定する (ステップ S 701)。予約されている場合 (ステップ S701 : YES)、ビーコン生成部 209は、そのスロットに対応する通信方向 402を参照して、通信方向が双方向通信（"11")もしくは受信側（"01")であるか否かを確認する (ステップ S 702)。双方向通信（"11")もしくは受信側（"01")である場合 (ステップ S702 : YES)、スロット決定部 215は、次のスロットの判定のためにステップ S 707へ移行する。

[0082] 一方、ステップ S702において双方向通信（"11")もしくは受信側（"01")でない場合 (ステップ S702 :NO)と、ステップ S701においてスロット予約がない場合 (ステップ S701 :NO)、スロット決定部 215は、通信相手である無線通信装置の周囲状況を無線通信装置周囲状況テーブル力も求める。スロット決定部 215は、該当するスロット番号 411のビジー状態 412が" 01"である場合 (ステップ S703 : YES)、当該スロット I Dを記録部 206内の予約スロットリスト Aに記録する（ステップ S704)。

[0083] また、スロット決定部 215は、ステップ S703で通信先のスロットビジーフラグが" 01" でな、場合 (ステップ S 703： NO)であって、該当するスロット番号 411のビジー状態 412が" 00"である場合 (ステップ S705 :YES)、当該スロット IDを記録部 206内の予約スロットリスト Bに記録する（ステップ S706)。

[0084] さらに、スロット決定部 215は、該当するスロット番号 411のビジー状態 412が" 10" もしくは" 11"である場合 (ステップ S705 :NO)、通信が不可であると判断し、次のスロットをチェックするためにステップ S 707へ移行する。

[0085] 次に、スロット決定部 215は、最終のスロット IDまで上記ステップ S701乃至 S706を終了したか否かを判定し (ステップ S707)、終了していなければ (ステップ S 707 : NO

)、次のスロットについてチェックするため、ステップ S701へ処理を戻す。

[0086] 一方、スロット決定部 215は、最終のスロット IDまでチェックを終了した場合、記録部 206内の予約スロットリスト A力も通信に必要なスロットを選択する。そして、スロット決定部 215は、スロット予約情報 301の予約スロット 314における該当するスロット位置のビットをセットする（ステップ S708)。

[0087] 次に、スロット決定部 215は、送信データを送信するのに必要なスロット数が選択できたか否かをチェックし (ステップ S 709)、スロットが足りた場合 (ステップ S709 : YES

)、スロット決定処理を終了する。

[0088] 一方、スロット決定部 215は、スロット数が足りない場合 (ステップ S709 : NO)、記録部 206内の予約スロットリスト Bから通信に必要なスロットを選択する。そして、スロット決定部 215は、スロット予約情報 301の予約スロット 314における該当するスロット位置のビットをセットして、スロット決定処理を終了する（ステップ S710)。

[0089] 以上のようにして、スロット決定部 215は、予約するスロットを決定する。

[0090] これにより、すでに予約されているが通信に使用可能なスロットから、今回使用するスロットを選択するので、スロットの空間的利用効率を高めることができる。

[0091] 次に、受信側の無線通信装置がデータを受信したときの動作を以下に説明する。

なお、以下の説明は、ビーコン ACKが要求されているものとして行う。

[0092] まず、アンテナ 200で受信された電波から、無線処理部 201にお、てフレームが取り出され、フレーム判定部 202へ送出される。

[0093] フレーム判定部 202は、受信したフレームがデータフレームである場合、記録部 20

6にフレーム IDを記録するとともに、受信したフレームのペイロードを上位層処理部 2 04へ送出する。上位層処理部 204は、受け取ったペイロードをアプリケーションにより処理する。このとき、本実施の形態では単方向通信を行うため、上位層処理部 204 が応答データを作成することはないが、上位層処理部 204は正常にデータを受信できたとき、ビーコン生成部 209にビーコン ACKの応答を要求する。

[0094] ビーコン生成部 209は、記録部 206に記録されているフレーム IDの位置に ACK( ' 1，）をセットした ACKリスト 303を生成する。なお、この ACKリスト 303は、到達確認情報となる。また、スロット予約情報 301とスロットビジーフラグ 302については、上記したビーコン送信と同様にして生成する。

[0095] 次に、ビーコン生成部 209は、生成したスロット予約情報 301とスロットビジーフラグ 302と ACKリスト 303とを含むビーコンデータをフレーム構成部 207へ送出する。

[0096] フレーム構成部 207は、このビーコンデータを受け取った後、ビーコンヘッダを付加してビーコンフレームを構成し無線処理部 201へ送出する。

[0097] そして、無線処理部 201は、所定のタイミングでビーコンをアンテナ 200から放出する。

[0098] 以上が受信側の無線通信装置からデータを受信した後にビーコン ACKを送信する動作である力このように単方向送信をする場合においても、ビーコン ACKにより正常受信された力否力を送信側の無線通信装置は知ることができる。このため、ビーコン ACKの指定ビットがセットされなかったフレームについては、次の周回（スーパーフレーム）のスロットで再送を行うことができるので、単方向通信においても双方向通信と同様の通信品質を確保することが可能になる。

[0099] 次に、データを単方向で受信する無線通信装置からスロット予約を行って通信を開始する場合の受信側の無線通信装置の動作について説明する。

[0100] まず、上位層処理部 204は、他の無線通信装置力もデータを受信した、場合、ビーコン生成部 209へ受信のためのスロット予約を指示する。

[0101] ビーコン生成部 209は、このスロット予約の指示を受けて、以下のような処理によりデータスロットを決定しスロット予約情報を生成する。

[0102] 図 9は、単方向通信、受信側スロット予約動作を行うためのスロット決定方法を示すフローチャートである。 [0103] 図 9において、まず、スロット決定部 215は、スロット予約テーブルの予約通信スロット 404を参照して、第 1スロットから順に予約されている力否かを判定する (ステップ S 501)。予約されている場合 (ステップ S501 : YES)、スロット決定部 215は、そのスロットに対応する通信方向 402を参照して、通信方向が双方向通信（"11")もしくは送信側（"10")であるか否かを確認する (ステップ S502)。双方向通信（"11")もしくは送信側（"10")である場合は (ステップ S502 : YES)、スロット決定部 215は、その予約された通信を阻害してしまう可能性があるためそのスロットは使用できないので、次のスロットの判定のためにステップ S507へ移行する。

[0104] 一方、双方向通信（"11")もしくは送信側（"10")でな、場合 (ステップ S502： NO) と、ステップ S501においてスロット予約がない場合 (ステップ S501 : NO)、スロット決定部 215は、通信相手である無線通信装置の周囲状況を無線通信装置周囲状況テ一ブルから求める。該当するスロット番号 411のビジー状態 412が" 00"もしくは" 10" であるかを確認する（ステップ S503)。ビジー状態 412が" 00"もしくは" 10"である場合は (ステップ S503： YES)、ビーコン生成部 209は相手無線通信装置の周りで送受信して!/、るものカ^、な、、あるいは少なくとも受信して、る無線通信装置は、な、ので相手無線通信装置が送信可であると判断し、スロット予約情報 301の予約スロット 314における該当するスロット位置のビットをセットする（ステップ S504)。

[0105] また、ステップ S503において、ビーコン生成部 209は、該当するスロット番号 411 のビジー状態 412が" 01"または" 11"である場合 (ステップ S503 :NO)、通信相手がその周囲に送受信中力または受信している無線通信装置があって通信が不可であると判断し、次のスロットをチェックするためにステップ S507へ移行する。

[0106] 次に、スロット決定部 215は、送信データを送信するのに必要なスロット数が選択できたか否かをチェックする（ステップ S505)。スロットが足りた場合 (ステップ S505 :Y ES)、通信方向明示部 213は、相手 DEV311に対象としている無線通信装置の ID を記入し、通信方向 312に受信側であることを示す" 01"を記入する。そして、スロット決定部 215が、優先度 313とビーコン ACK315には、上位層処理部 204から要求された通信品質 (QoS)を満足するような設定 (例えば既にあるが優先度が自身のそれより劣って!/、る場合には、先行して割り振られて!/、るスロットを開放するように要求のうえ、通信相手に対してスロット予約要求を行うような一般的に見られる処理を平行して行う）を行、、スロット決定処理を終了する（ステップ S506)。

[0107] 一方、スロット決定部 215は、スロット数が足りない場合 (ステップ S505 : NO)、最終のスロット IDまで上記ステップ S501乃至 S505を終了したか否かを判定し (ステップ S507)、終了していれば (ステップ S507 :YES)スロットの選択処理を終了し、最終のスロットまで終了していなければ (ステップ S507 : NO)、次のスロットを判定するためにステップ S 501へ再度移行する。

[0108] 以上のようにして、通信方向明示部 213とスロット決定部 215はスロット予約情報 30 1を生成する。

[0109] 次に、ビジースロット明示部 214は、スロット予約テーブルを基にスロットビジーフラグ 302に自己の周囲の通信状況を記入する。すなわち、ビジースロット明示部 214は、スロット予約情報で予約したスロット位置に、自己が送受信していないで、かつ周囲の無線通信装置も送受信して、な、ことを示す" 00"を設定し、スロット予約テーブルに記録されている他のスロット位置には、通信方向 402の情報を基にスロットビジーフラグを決定する。例えば、通信方向 402の情報力双方向（"11")や一つ以上送信側（"10")であり、かつ一つ以上受信側（"01")である無線通信装置が記録されて！、るか自分自身が送受信側である場合のビジーフラグは" 11"である。また、通信方向 402の情報力受信側（"01")である無線通信装置のみが記録されて!、ればビジーフラグは" 01"である。また、通信方向 402の情報が、送信側（"10")である無線通信装置のみが記録されていれば、ビジーフラグは" 10"である。さらに、通信方向 402の情報が、上記以外のスロットのビジーフラグは" 00"とする。

[0110] 次に、ビーコン生成部 209は、生成したスロット予約情報 301とスロットビジーフラグ 302とを含むビーコンデータをフレーム構成部 207へ送出する。

[0111] フレーム構成部 207は、このビーコンデータを受け取った後、ビーコンヘッダを付加してビーコンフレームを構成し無線処理部 201へ送出する。

[0112] そして、無線処理部 201は、所定のタイミングでビーコンをアンテナ 200から放出する。

[0113] 以上により、受信側の無線通信装置力スロット予約されたビーコンが送信される。 [0114] 通信相手となることを要求された無線通信装置は、このビーコンを受信し、スロット予約情報とビーコンの送信元の無線通信装置の DEV— IDを通信予約情報として記録部 206へ記録する。

[0115] 送信側となる無線通信装置は、上記のビーコン受信処理を行!、、送信可能で有れば、スロット予約を受け付け、同一内容のスロット予約情報を記載したビーコンを送信する。

[0116] その後、送信側の無線通信装置は、データピリオドでデータ送信を行うが、そのときの動作は上記のデータ送信の動作と同一である。

[0117] また、単方向通信受信側スロット予約動作のアルゴリズムについて、概略を以下に述べる。単方向送信側スロット予約動作と同様に、スロット予約が空間的により稠密に選択できるような更なる改良が可能である。具体的には、単方向通信送信側スロット予約動作のときとほとんど同じ方法が適用できる。すなわち、追加するスロットを優先順位をつけたスロットリストに割り当てることにより優先順位をつける (例えば優先度の高いスロットリスト Aおよび優先度の低いスロットリスト B)。スロット決定部 215は、通信相手の周囲状況を周囲状況テーブルから求め、通信先のスロットビジー状態 412が" 10"なら当該スロット IDを優先順位の高いスロットリスト Aへ割り当てる。また、スロット決定部 215は、通信先のスロットビジー状態 412が" 00"なら当該スロット IDをスロットリスト Bへ割り当てる。このように、近隣の無線通信装置に予約されているスロットに高い優先順位を与え、優先順位の高い、スロットリスト Aにあるスロットからスロット割り当てを行うことにより、稠密なスロット割り当てが可能となる。

[0118] 以上が本実施の形態における無線通信装置の動作乍用である。

[0119] 次に、本実施の形態の無線通信装置が、図 10に示す位置に配置されたときの通信動作を説明する。

[0120] 図 10において、無線通信装置 Aの通信可能エリア 111に無線通信装置 B、 C、 Dが位置し、無線通信装置 Dの通信可能エリア 112に無線通信装置 A, E、 Fが位置しているとする。そして、無線通信装置 Cは、他の無線通信装置へ単方向の送信をしており、無線通信装置 Eは、他の無線通信装置力も単方向の受信を行っている。また、無線通信装置 Bと無線通信装置 Fは、通信を行って!/ヽな!ヽ状態とする。 [0121] このとき無線通信装置 Cは、単方向送信に使用するスロット予約情報とスロットビジ一フラグを含むビーコンを送信しており、無線通信装置 B、 Dはスロットビジーフラグを含むビーコンを受信して、る。

[0122] したがって、無線通信装置 Aは、自己の周囲、すなわち通信可能エリア 111内に無線通信装置 B、 C、 Dが位置し、無線通信装置 Cが単方向送信状態にあり、無線通信装置 B、 Dは非通信状態にあることを知る。また、無線通信装置 B、 C、 Dの周辺の無線通信装置の状況も知ることができて、る。

[0123] ここで、無線通信装置 Aが単方向送信を無線通信装置 Dに行うとき、無線通信装置 Aは自己の周囲に双方向通信を行っていたり、あるいは受信側の無線通信装置となつているものがあるか否かをチェックする。この例では、無線通信装置 Aはそのような無線通信装置が周囲に、な、と判断できる。

[0124] 次に、無線通信装置 Aは、通信相手である無線通信装置 Dの周囲に、通信を行つて、たり、ある、は送信側の無線通信装置となって、るものがある力否かをチェックする。無線通信装置 Aは、無線通信装置 D力も受信したスロットビジーフラグから、そのような無線通信装置カ^、な、と判断できる。

[0125] 以上の 2つの判断結果から、無線通信装置 Aは、無線通信装置 Dへの単方向送信が可能であると判断し、スロット予約を行った後、送信を開始する。

[0126] なお、本実施の形態においては、無線通信装置が単方向通信を行うことを基本としているが、これに限らず、双方向通信を基本的に行い、通信条件が合わない場合には単方向通信を行うようにしてもょ、。

[0127] いずれの場合も、通常の TDMA通信で行われる双方向通信スロット予約に加えて、単方向通信スロット予約を行えるように、送信側（予約受動側）が受信側（予約起動側）に自己の周囲の予約状況をスロットビジーフラグにて通知することにより、送信側が自己の周囲の予約状況と総合して、双方向通信より緩和された条件にてスロット予約を行うことができる。

[0128] 無線通信装置が双方向通信を行う場合の通信条件として、スロット決定部 215は対象のスロットが送信、あるいは受信の予約をされているか否かを判定し、いずれかの予約がある場合、そのスロットでの使用を不可とみなす。また、通信相手の周囲に、対象として!/、るスロットにお、て送信、ある!/、は受信状態の無線通信装置がある場合も、そのスロットでの使用は不可とみなす。

[0129] このように、無線通信装置が双方向通信を行う場合には、送信側と受信側の無線通信装置の近隣に送受信者がいないことを条件とするのに較べ、単方向で送信あるいは受信する場合には、送信側の無線通信装置、あるいは受信側の無線通信装置の近隣に、それぞれ送信者あるいは受信者がいても通信を行うことができる。これにより、無線通信装置は、広い条件で通信の可否を決定することが可能になる。

[0130] さらに、本発明では、ビーコンに ACK応答を含めるので、単方向通信であってもフレームの欠落を検出でき、再送により通信品質の確保が可能である。

[0131] なお、本実施の形態では、自律分散型ネットワークの一例を挙げたが、これに限らず、その他の TDMA^ロットを用いた自律分散型ネットワークにお、ても本発明は有効である。

[0132] 本発明の無線通信方法は、アドホックネットワークにおける時分割通信を実現する無線通信方法であって、無線通信装置が特定のデータ送信スロットを指定し、単方向送信、単方向受信、または双方向通信で使用することを他の無線通信装置に予約するステップと、無線通信装置が前記他の無線通信装置から予約された予約状況を管理するステップと、無線通信装置が前記予約状況に基づいて、データ送信スロットでの送信もしくは受信が可能である力否かを示すスロット情報を生成し、前記他の無線通信装置へ通知するステップと、無線通信装置が単方向送信または単方向受信をするとき、自己が管理する前記予約状況と、通信相手の無線通信装置から通知された前記スロット情報とから使用するデータ送信スロットを決定するステップとを有している。

[0133] これにより、単方向通信の起動側の無線通信装置は、自己と受動側無線通信装置のデータ通信スロットにおける通信状況を把握できるので、起動側の無線通信装置は、より稠密に帯域の空間的再利用をすることが可能なスロットを決定することができる。

[0134] また、本発明の無線通信方法のデータ送信スロットを決定するステップは、無線通信装置が、予約状況力双方向通信を行っている無線通信装置または受信側となつて、る無線通信装置が、な、データ送信スロットを検出するステップと、スロット情報から通信相手の無線通信装置が送信も受信もしておらず、かつ通信相手の通信可能エリア内の無線通信装置が送信をしていないデータ送信スロットを検出するステツプと、前記無線通信装置が、前記検出ステップの両方で共通して検出したデータ送信スロットを通信に使用するデータ送信スロットであると決定するステップとを有する。

[0135] これにより、単方向通信の起動側通信装置は、最大限の通信可能なデータ通信スロットを選択できる。

[0136] また、本発明の無線通信方法において、通信相手の無線通信装置が通信要求元の無線通信装置力予約を受け取ったときに通信の可否を判定するステップと、その通信相手の無線通信装置が通信可と判定したとき、通信要求元の無線通信装置へ同一のデータ送信スロットの予約を行うステップとをさらに有している。

[0137] これにより、通信相手に指定された無線通信装置は、通信要求元の無線通信装置ヘスロット予約を受け付けたことを通知することができるので、単方向通信を行う無線通信装置が相互に確認して、通信を開始することができる。

[0138] また、本発明の無線通信方法における時分割通信は、ビーコンを送信するビーコンピリオドとデータ送信するデータピリオドとからなるスーパーフレーム周期で行われるものであって、データ送信スロットの予約とスロット情報がビーコンで通知される。

[0139] これにより、無線通信装置はビーコンを使用することにより、データ送信スロットを予約することができる。

[0140] また、本発明の無線通信方法は、通信相手の無線通信装置が通信要求元の無線通信装置から単方向送信の予約をされたデータを正常に受信したとき、次のスーパ一フレームにおけるビーコンで到達確認情報を通知するステップを有している。

[0141] これにより、無線通信装置は単方向通信においても、データの正常受信を確認することがでさる。

[0142] 本発明の無線通信装置は、アドホックネットワークにおける時分割通信を実現する無線ネットワークを構成するものである。そして、本発明の無線通信装置は、データ送信スロットを指定して、当該データ送信スロットにおいて、自己が双方向通信の送受信者または単方向通信の送信者もしくは受信者であることを示す通信方向情報を、近隣のノードに通知する通信方向明示部と、各データ送信スロットにおける、送信または受信が可能力否かを示すスロット情報を、近隣のノードに通知するビジースロット明示部と、他の無線通信装置の通信方向明示部から通知された通信方向情報と、ビジースロット明示部力通知されたスロット情報とを受信するスロット情報受信部と、単方向通信を行うときに、スロット情報受信部が受信した通信方向情報とスロット情報とから、自己の使用するデータ送信スロットを決定するスロット決定部とを有している。

[0143] これにより、無線通信装置は、単方向通信の起動側であるときに、自己と受動側無線通信装置のデータ通信スロットにおける通信状況を把握できるので、より稠密に帯域の空間的再利用が可能なスロットを決定することができる。

[0144] また、本発明の無線通信装置のスロット決定部は、通信方向情報から双方向通信を行って!/、る無線通信装置または受信側となって、る無線通信装置が、な、データ送信スロットを検出する。さらに、スロット決定部は、通信相手の無線通信装置のスロットビジー情報から当該通信相手の無線通信装置が送信も受信もしておらず、かつ通信相手の通信可能エリア内の無線通信装置が送信をして、な、データ送信スロットを検出する。そして、両方で共通に検出されたデータ送信スロットを通信に使用するデータ送信スロットとして決定する。

[0145] これにより、無線通信装置は、単方向通信の起動側であるときに、最大限の通信可能なデータ通信スロットを選択できる。

[0146] また、本発明の無線通信装置は、スロット情報受信部が前記他の無線通信装置から通信要求を受信したとき、通信の可否を判定する通信可否判定部をさらに有し、前記通信可否判定部が通信可と判定したとき、通信方向明示部に指示して通信要求元の無線通信装置へ同一のデータ送信スロットでの自己の通信方向を通知する。

[0147] また、本発明の無線通信装置が行う時分割通信は、ビーコンを送信するビーコンピリオドとデータ送信するデータピリオドとからなるスーパーフレーム周期で行われるものである。そして、無線通信装置は前記データ送信スロットで単方向送信されるデータフレームを受信するデータ受信部と、そのデータ受信部で正常に受信されたか否かを判定するデータ受信判定部と、そのデータ受信判定部で正常受信であると判定したとき、そのスーパーフレーム周回もしくは次の周回におけるビーコン送信時に到達確認情報を含めて送信するビーコン送信部とをさらに有して、る。

[0148] これにより、無線通信装置は単方向通信においても、データの正常受信を確認することがでさる。

[0149] 2005年 11月 24曰出願の特願 2005— 338225の曰本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容はすべて本願に援用される。

産業上の利用可能性

[0150] 本発明は、アドホック通信をするときの無線通信方法及び無線通信装置に有用であり、 TDMA方式もしくは TDMAとのハイブリッド方式の自律分散型ネットワークにお、て空間的な帯域の再利用に適して、る。

Claims

請求の範囲

[1] アドホックネットワークにおける時分割通信を実現する無線通信方法であって、無線通信装置が、特定のデータ送信スロットを指定し、単方向送信、単方向受信、または双方向通信で使用することを他の無線通信装置に予約するステップと、前記無線通信装置が、前記他の無線通信装置から予約された予約状況を管理するステップと、前記無線通信装置が、前記予約状況に基づいて、データ送信スロットでの送信または受信が可能であるか否かを示すスロット情報を生成し、前記他の無線通信装置へ通知するステップと、

前記無線通信装置が、単方向送信または単方向受信をするとき、自己が管理する前記予約状況と、通信相手の無線通信装置から通知された前記スロット情報とから、使用するデータ送信スロットを決定するステップと、

を有する無線通信方法。

[2] 前記データ送信スロットを決定するステップは、

前記無線通信装置が、前記予約状況から、双方向通信を行っている無線通信装置または受信側となって!/ヽる無線通信装置が!/ヽなヽデータ送信スロットを検出するステツプと、

前記無線通信装置が、前記スロット情報から、通信相手の無線通信装置が送信も受信もしておらず、かつ、前記通信相手の通信可能エリア内の無線通信装置が送信をして!/ヽな!ヽデータ送信スロットを検出するステップと、

前記無線通信装置が、前記検出ステップの両方で共通して検出したデータ送信スロットを、通信に使用するデータ送信スロットであると決定するステップと、

を有する請求項 1に記載の無線通信方法。

[3] 前記通信相手の無線通信装置が、通信要求元の無線通信装置から前記予約を受け取ったときに通信の可否を判定するステップと、

前記通信相手の無線通信装置が、通信可と判定したとき、前記通信要求元の無線通信装置へ同一のデータ送信スロットの予約を行うステップと、

をさらに有する請求項 1に記載の無線通信方法。

[4] 前記時分割通信は、ビーコンを送信するビーコンピリオドと、データを送信するデータピリオドと力もなるスーパーフレーム周期で行われるものであって、前記データ送信スロットの予約と前記スロット情報は、前記ビーコンで通知される、請求項 1に記載の無線通信方法。

[5] 前記通信相手の無線通信装置が、通信要求元の無線通信装置から単方向送信の予約をされたデータを正常に受信したとき、次のスーパーフレームにおけるビーコンで到達確認情報を通知するステップ、

をさらに有する請求項 4に記載の無線通信方法。

[6] アドホックネットワークにおける時分割通信を実現する無線ネットワークを構成する無線通信装置であって、

データ送信スロットを指定して、当該データ送信スロットにおいて、自己が双方向通信の送受信者または単方向通信の送信者もしくは受信者であることを示す通信方向情報を、近隣のノードに通知する通信方向明示部と、

各データ送信スロットにおける、送信または受信が可能力否かを示すスロット情報を、近隣のノードに通知するビジースロット明示部と、

他の無線通信装置の前記通信方向明示部から通知された通信方向情報と、前記ビジースロット明示部力も通知されたスロット情報とを受信するスロット情報受信部と、単方向通信を行うときに、前記スロット情報受信部が受信した通信方向情報とスロット情報とから、自己の使用するデータ送信スロットを決定するスロット決定部と、を有する無線通信装置。

[7] 前記スロット決定部は、

前記通信方向情報から双方向通信を行っている無線通信装置と受信側となっている無線通信装置とがいないデータ送信スロットを検出し、さらに、通信相手の無線通信装置の前記スロットビジー情報から当該通信相手の無線通信装置が送信も受信もしておらず、かつ前記通信相手の通信可能エリア内の無線通信装置が送信をしていな!、データ送信スロットを検出し、両方で共通して検出されたデータ送信スロットを通信に使用するデータ送信スロットとして決定する

請求項 6に記載の無線通信装置。

[8] 前記スロット情報受信部が前記他の無線通信装置から通信要求を受信したとき、通信の可否を判定する通信可否判定部をさらに有し、

前記通信可否判定部が通信可と判定したとき、前記通信方向明示部に指示して通信要求元の無線通信装置へ同一のデータ送信スロットでの自己の通信方向を通知する

請求項 6に記載の無線通信装置。

前記時分割通信は、ビーコンを送信するビーコンピリオドとデータ送信するデータピリオドと力もなるスーパーフレーム周期で行われるものであって、

前記データ送信スロットで単方向送信されるデータフレームを受信するデータ受信部と、前記データ受信部で正常に受信されたか否かを判定するデータ受信判定部と前記データ受信判定部で正常受信であると判定したとき、そのスーパーフレーム周回もしくは次の周回におけるビーコン送信時に到達確認情報を含めて送信するビーコン送信部と、

をさらに有する請求項 6に記載の無線通信装置。