WO2007046154A1 - 発光服飾品及び発光服飾繊維並びにそれらを使用した発光服飾被服 - Google Patents

Abstract

【課題】被服そのもののデザインにとらわれることなく、着用者個々人が自由に個性を発揮することができるオリジナリティーを備え、他の被服との差別化を図ることが可能な発光服飾品及び発光服飾繊維並びにそれらを使用した発光服飾被服の提供を図る。 【解決手段】洋服や着物、帯等の被服に取り付けられる発光服飾品であって、取付部と電源部と該電源部に接続された発光体とからなる構造となっている。また、洋服や着物、帯等の被服繊維に編み込まれるに繊維であって、光ファイバーからなり、該光ファイバーの所定箇所に漏光部を少なくとも一以上設けた構造となっている。これら発光服飾品及び発光服飾繊維から、種々の発光服飾被服を創作することが可能である。発光体としては発光ダイオードを使用したり、また、発光体の発光パターンを変化させる構造も採り得る。

Description

明 細 書

発光服飾品及び発光服飾繊維並びにそれらを使用した発光服飾被服 技術分野

[0001] 本発明は、洋服や着物、帯等の被服に取り付けられる服飾品、あるいは、該被服繊 維に編み込まれる服飾繊維に関するものである。

背景技術

[0002] 従来力 人は被服を着用しており、それは生活をする上で必要不可欠なものである 。それが最近では、力かる生活上力も着用するだけでなぐファッションとして自分を 着飾るために被服を着用するようになってきている。そして、その自分を着飾るために 、他人とは違う被服を着用することで、自分を個性的に表現しょうとするようになる。し 力しながら、他人が自分と同じ被服を着用しているのを目撃し、気まずくなつた経験を したことのある人も多いはずである。すなわち、他人が持ってない被服を購入しようと してもほとんど不可能であって、全くのオリジナルとなると手作りによる一物品の被服 しかないのが現状である。

[0003] そこで、一般にリバーシブルと 、われて 、る裏返しても着用可能な被服が種々提案 されている。これによれば、表側と裏側とで模様等の装飾デザインを違えることによつ て、一の被服でファッション性の異なる表裏-バージョンの着回しが可能となる。しか しながら、二バージョンのみでは変化に乏しぐ結局気に入った装飾デザインの方の みを着用するようになってしまい、また、他人と同じリバーシブルの被服であった場合 に、二分の一の確率で同じ装飾デザインとなってしまう危険性もある。

[0004] また、被服に取外し可能な部材を装着することにより、力かる部材の取外しや組合 わせ等によって様々な形態を呈する被服も提案されている。例えば、袖腕を肩口や 袖の中間部位力も取外すことが可能な被服がある。これによれば、確かに夏冬兼用 の被服としては便利である力 ファッション性についてはほとんど差がなぐ上記問題 点を解決するには至っていない。また、ワッペン等装飾部材を取外し可能として、着 用時によって力かる装飾部材を種々変更することが可能な被服もある。これによれば 、力かる装飾部材を変えることで多少の変化をもたらすことにはなるが、前記同様ファ ッシヨン性についてはほとんど差がなぐ結局上記問題点を解決するには至っていな い。

特許文献 1 :特開 2004— 183202号公報

特許文献 2：特開 2003 - 247110号公報

特許文献 3：特開 2001— 55610号公報

特許文献 4：特開 2000 - 234207号公報

特許文献 5：実開平 1 165879号公報

特許文献 6：実開昭 63— 123613号公報

特許文献 7 :実開昭 61— 159309号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] 上記問題点に鑑み、本発明は、被服そのもののデザインにとらわれることなぐ着用 者個々人が自由に個性を発揮することができるオリジナリティーを備え、他の被服と の差別ィ匕を図ることが可能な発光服飾品及び発光服飾繊維並びにそれらを使用し た発光服飾被服を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006] 前記目的を達成するため、本発明は、洋服や着物、帯等の被服に取り付けられる 月 β飾品であって、取付部と電源部と該電源部に接続された発光体とからなる発光服 飾品である。

[0007] また、本発明は、前記発光服飾品を被服用ボタンとして使用することによる発光服 飾ボタンである。

[0008] さらに、本発明は、前記発光服飾品を被服の任意箇所に取り付けられることによる 発光服飾被服である。

[0009] またさらに、本発明は、洋服や着物、帯等の被服繊維に編み込まれるに繊維であつ て、光ファイバ一力 なり、該光ファイバ一の所定箇所に漏光部を少なくとも一以上設 けた発光服飾繊維である。

[0010] さらにまた、本発明は、前記発光服飾繊維力もなる被服であって、所定箇所に少な くとも一以上の電源部を備えるとともに該電源部に接続される少なくとも一以上の発 光体を備え、該発光体の光が前記光ファイバ一により伝達され、前記漏光部から光 が漏洩する発光服飾被服である。

[0011] そしてまた、本発明は、前記発光服飾被服が着物または帯である態様を採ることが できる。

[0012] そしてさらに、本発明は、前記発光体を発光ダイオードとする構成を採ることができ る。

[0013] さらにまた、本発明は、回路を設け、発光体の発光パターンを変化させる構成を採 用することちでさる。

発明の効果

[0014] 本発明にかかる発光服飾品によれば、縫い付け等によって簡単に被服に取り付け ることが可能であって、それを取り付けた被服は、ビーズやスパンコールを縫い付け た被服、刺繍を施した被服のように、美観に優れたオリジナリティーに富む被服を創 作することが可能となる。

[0015] また、本発明にかかる発光服飾品並びに発光服飾繊維によれば、発光という装飾 効果によって、今までにない被服の美観を奏することとなり、発光服飾品を洋服や着 物 ·帯といった被服に任意に取り付けた被服、あるいは、被服のボタンとして使用した 被服、さらには、発光服飾繊維を使用した被服を着用すれば、他の被服との差別ィ匕 が図られて、充分にオリジナリティーを有する装飾性に優れた被服を提供することが 可能となる。

[0016] さらに、回路を設けて発光体の発光パターンを変化させることで、発光体が発光す る色や明度の強弱、点滅等の発光パターンを変化させることにより、さらに優れた装 飾効果を奏するとともに、着用者それぞれのオリジナリティーをより発揮して、自他の 差別ィ匕を図ることが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

[0017] 以下、本発明にかかる発光服飾品の実施形態を、図面に基づいて説明する。

[0018] 図 1は、本発明にかかる発光服飾品 1を示す断面図である。該発光服飾品 1は、取 付部 2と、電源部 3と、該電源部 3に接続された発光体 4とから構成されている。

[0019] 取付部 2は、発光服飾品 1を被服等に容易に取り付け可能とするためのものであつ て、その構造について特に限定はなぐ図 1あるいは図 2 (a)に示すように、該取付部 2を糸による取付けのための糸通し孔としたり、あるいは図 2 (b)に示すように、安全ピ ンとする等が考え得る。また、電源部 3については、電源としての機能を発揮するもの であれば特に限定はないが、本発明にかかる発光服飾品 1は、その機能上から小型 であることが望ましぐしたがって、電源部 3についてボタン電池等の小型のものを採 用することが望ましい。そしてまた、電源部 3について自由に交換可能とすべぐ図面 に示すようなヒンジ 6ゃネジ等の開閉機構が備えられている。

[0020] 発光体 4は、電源部 3に接続され、該電源部 3からの電源供給を受けて発光するこ ととなる。力かる発光体 4については特に限定はなぐ電球や発光ダイオードなどが 考えられるが、小型化及び消費電力を考慮すると、発光ダイオードが望ましい。また 、図面に示すようにスィッチ 7を設けることで、電源部力もの電源供給の ONZOFFを 任意に行える構造とすることが望ましい。なお、図面では、発光体 4の上部を被覆す るカバー 5を取り付けて成る力 必ずしも力かる構造とする必要はない。該カバー 5は 、発光体 4が電球である場合の保護カバーや、また、カバー 5の色を変化させることで 放つ発光色を変化させる等として機能する。

[0021] また、図面に示すように、電源部 3と発光体 4の中間に基盤 8及び回路 9を設けるこ とで、発光体 4の発光パターンを変化させる態様も考え得る。すなわち、基盤 8及び 回路 9からの指令によって、電源部 3から発光体 4への電源供給量を変化させて、発 光服飾品 1が点滅や減光 ·増光を行ったり、あるいは、発光体 4が色彩の異なる複数 の発光ダイオードである場合に、発光色を変化させることが可能な態様である。

[0022] 上記の通り構成される本発明にかかる発光服飾品 1の使用態様としては、被服用ボ タンとして使用するなど、あらゆる使用態様が考え得る。図 3及び図 4は、該発光服飾 品 1を被服の任意箇所に取り付ける使用態様について示しており、図 2は洋服につ いての使用態様、図 4 (a)は帯についての使用態様、図 4 (b)は着物についての使用 態様につ 、て示して 、る。取り付け箇所や取り付け個数と!/、つた取り付け態様につ!、 ては特に限定はなぐランダムに取り付けたり、あるいは、図 4 (b)に示すように星座を 模つて取り付けるなど、ある一定の図形等を模つて取り付けることが可能である。尚、 取り付け対象となる被服について特に限定がないことは言うまでもなぐ図面に示す ような洋服や着物以外にも、スカーフや手袋、ショールやベール、帽子類、ターバン その他の民族衣装など、あらゆるものが対象となり得る。

[0023] このように、本発明にかかる発光服飾品 1は、被服に対して自由に取り付け '取り外 しが可能であって、一度取り付けた発光服飾品 1による服飾模様に飽きがきたら、他 のデザインへ容易に変更することも可能である。尚、発光服飾品 1を取り付け '取り外 し不可として、あらかじめ被服に所定模様を施した発光服飾品 1を固定して、発光服 飾被服 Wとする態様も考え得る。

[0024] 図 5は、本発明にかかる発光服飾繊維 10を示す断面図である。該発光服飾繊維 1 0は、光ファイバ一 11からなり、該光ファイバ一 11の所定箇所に漏光部 12が少なくと も一以上設けられて構成されて！ヽる。

[0025] 光ファイバ一 11は、屈折率の高いところを進もうとする光の特性を利用しているので 、一定の入射角度以内の光は、すべてガラス内に反射する全反射という現象が起き る。これは屈折率の違いによって生じる現象である力 光ファイバ一内部 11aに、一 部屈折率を高くした漏光部 12を備えることで、光は、光ファイバ一内部 11aから一部 の光が漏光することとなる。

[0026] 図 6は、力かる発光服飾繊維 10を発光服飾被服 Wの繊維として洋服に使用した場 合の使用態様を示している。発光服飾繊維 10の所定箇所には、漏光部 12が複数設 けられており、これを被服用の繊維として織り込み、又は、被服用の繊維に織り込む ことにより発光服飾被服 Wが構成される。このとき、該発光服飾被服 Wには、所定箇 所に少なくとも一以上の電源部 3を備えるとともに、該電源部 3に接続される少なくとも 一以上の発光体 4を備えることとなる。そして、該発光体 4力もの光が、光ファイバ一 内部 11 aを通過して漏光部 12から光が漏洩される。

[0027] なお、電源部 3については、前記発光服飾品 1と同様に、電源としての機能を発揮 するものであれば特に限定するものではな 、が、その機能上力も小型であることが望 ましぐしたがって、電源部 3についてボタン電池等の小型のものを採用することが望 ましい。

[0028] 発光体 4は、前記発光服飾品 1と同様に、電源部 3に接続され、該電源部 3からの 電源供給を受けて発光することとなる。力かる発光体 4については特に限定はなぐ 電球や発光ダイオードなどが考えられるが、小型化及び消費電力を考慮すると、発 光ダイオードが望ましい。

[0029] 発光パターンについては、図面に示すように、電源部 3と発光体 4の中間に基盤 8 及び回路 9を設けることで、発光体 4の発光パターンを変化させる態様も考え得る。す なわち、基盤 8及び回路 9からの指令によって、電源部 3から発光体 4への電源供給 量を変化させて、発光服飾品 1が点滅や減光 ·増光を行ったり、あるいは、発光体 4 が色彩の異なる複数の発光ダイオードである場合に、発光色を変化させることが可能 な態様である。また、複数の繊維ごとに異なる色彩の発光体 4、電源部 3、基盤 8及び 回路 9を設けることで前記色彩 ·点滅 ·減光 ·増光をより綿密に変化させ、発光服飾被 月 gWの装飾的効果を高める態様も可能である。

[0030] その他、ヒンジ等の開閉機構による電源部 3が自由に交換可能であること、及び、ス イッチによる電源供給の ONZOFF機構を設けることが望ま 、ことにつ 、ては、上 記発光服飾品 1と同様である。

[0031] このように、発光服飾繊維 10を使用した発光服飾被服 Wは、各発光箇所ごとに電 源が不必要であるため、電源の交換が容易であり、軽量となることから、着心地が悪く なるということはない。

産業上の利用の可能性

[0032] 上述の通り、本発明に力かる発光服飾品 1及び発光服飾繊維 10並びにこれらを取 り付けまたは編み込んで創作される発光服飾被服 Wは、振袖や訪問着、パーティー ドレスなど華麗さを必要とする装いにより煌びやかさと強烈な色を与えることが可能に なることから、被服業界における新たなジャンルの開拓に資するとともに、従来におけ る服飾界を歴史的に飛躍させることとなる。また、舞台芸術の衣装界においても、例 えばオペラ歌手やバレエダンサーが発光服飾品 1あるいは発光服飾繊維 10から創 作されたコスチュームを身にまとって舞踏することで、その人物の表現をより強烈かつ 美麗に印象付けることができるなど、今までにな 、新たな芸術的創造が可能となる。 さらには、子供のランドセルや被服に用いることで、夜間の存在確認ができ、フアツシ ヨン性を考慮しつつ、併せて事故防止にも効果を発揮するといつた利用態様も可能 である。 図面の簡単な説明

[図 1]本発明にかかる発光服飾品を示す断面図である。

[図 2]本発明にかかる発光服飾品の取付部の態様を示す説明図である。

[図 3]本発明にかかる発光服飾品の使用態様を示す説明図である。

[図 4]本発明にかかる発光服飾品の使用態様を示す説明図である。

[図 5]本発明にかかる発光服飾繊維を示す断面図である。

[図 6]本発明にかかる発光服飾繊維の使用態様を示す説明図である。 符号の説明

1 発光服飾品

2 取付部

3 電源部

4 発光体

5 カノく一

6 ヒンジ

7 スィッチ

8 基盤

9 回路

10 発光服飾繊維

11 光ファイバ一

11a 光ファイバ一内部

12 漏光部

B 発光服飾帯

K 発光服飾着物

W 発光服飾被服

Claims

請求の範囲

[I] 洋服や着物、帯等の被服に取り付けられる服飾品であって、取付部と電源部と該 電源部に接続された発光体とからなることを特徴とする発光服飾品。

[2] 前記発光体が、発光ダイオードであることを特徴とする請求項 1に記載の発光服飾

P

PPo

[3] 前記発光服飾品に回路を設け、発光体の発光パターンを変化させることを特徴と する請求項 1または請求項 2に記載の発光服飾品。

[4] 前記発光服飾品が被服用ボタンであることを特徴とする発光服飾ボタン。

[5] 前記発光服飾品が被服の任意箇所に取り付けられたことを特徴とする発光服飾被 服。

[6] 洋服や着物、帯等の被服繊維に編み込まれるに繊維であって、光ファイバ一から なり、該光ファイバ一の所定箇所に漏光部を少なくとも一以上設けたことを特徴とする 発光服飾繊維。

[7] 前記発光服飾繊維力もなる被服であって、所定箇所に少なくとも一以上の電源部 を備えるとともに該電源部に接続される少なくとも一以上の発光体を備え、該発光体 の光が前記光ファイバ一により伝達され、前記漏光部から光が漏洩することを特徴と する発光服飾被服。

[8] 前記発光体が、発光ダイオードであることを特徴とする請求項 7に記載の発光服飾 被服。

[9] 前記発光服飾被服に回路を設け、発光体の発光パターンを変化させることを特徴 とする請求項 7または請求項 8に記載の発光服飾被服。

[10] 前記発光服飾被服が着物であることを特徴とする請求項 5及び請求項 7から請求 項 9の 、ずれかに記載の発光服飾着物。

[II] 前記発光服飾被服が帯であることを特徴とする請求項 5及び請求項 7から請求項 9 の!、ずれかに記載の発光服飾帯。