WO2007020788A1

WO2007020788A1 - ポンプ装置

Info

Publication number: WO2007020788A1
Application number: PCT/JP2006/315113
Authority: WO
Inventors: Hirobumi Shimazaki; Ryosuke Kusumoto
Original assignee: Kabushiki Kaisha Kawasaki Precision Machinery
Priority date: 2005-08-15
Filing date: 2006-07-31
Publication date: 2007-02-22
Also published as: KR20080025208A; JP2007051553A; EP1947332A1; EP1947332B1; US20100003144A1; CN101243254A; EP1947332A4; CN101243254B

Abstract

　組立作業の作業性が良好であり、かつ騒音を低減することができるとともに、錆びの抑制が期待できるポンプ装置であって、２つのポンプユニット（２２，２３）と、各ポンプユニット（２２，２３）間に設けられるバルブユニット（２４）と、各ポンプユニット（２２，２３）によってバルブユニット（２４）を挟持可能に、各ポンプユニット（２２，２３）を互いに締結する締結手段（３６）とを備えている。

Description

明細書

ポンプ装置

技術分野

[0001] 本発明は、ポンプ装置に関する。

背景技術

[0002] 図 14は、従来の技術のポンプ装置 1を示す斜視図である。図 15は、ポンプ装置 1 を示す正面図である。図 16は、ポンプ装置 1を示す側面図である。図 14〜図 16のポンプ装置 1は、たとえば、「油空圧技術 10月増刊号」（日本工業出版，平成 12年 10 月 5日発行）の第 39卷，第 12号に示されている。このポンプ装置 1は、 2つの斜板式ピストンポンプが軸線方向へ並べて設けられるタンデム型ポンプなどと呼ばれる複合型ポンプ装置である。ポンプ装置 1は、 2つのポンプユニット 2, 3と、バルブユニット 4 とを有する。各ポンプユニット 2, 3は、それぞれポンプケーシング 5, 6を有し、各ポンプケーシング 5, 6内に、シリンダブロック、ピストンおよび斜板などがそれぞれ収容されて構成される。バルブユニット 4は、バルブケーシング 7を有し、バルブケーシング 7 内に、各ポンプユニット 2, 3の各シリンダブロックにそれぞれ摺動可能に 2つの弁板が収容されて構成される。

[0003] 一方のポンプユニット 2とバルブユニット 4とは、複数、たとえば 4本の締結用ボルト 1 0によって締結されている。他方のポンプユニット 3とバルブユニット 4ともまた、同様に 4本の締結用ボルト 10によって締結されている。各締結用ボルト 10は、頭部が、各ポンプユニット 2, 3のバブルユニット 4に対向する側とは反対側の端部のフランジ部に係止された状態で、バルブユニット 4に螺着される。各締結用ボルト 10は、中間部が、ポンプケーシング 5, 6の外方に剥出しになっている。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 従来の技術のポンプ装置 1では、各締結用ボルト 10の軸線方向の中間部力ボンプケーシング 5, 6の外部に露出しており、各ポンプユニット 2, 3の基本周波数の n次周波数成分に対して、各締結用ボルト 10が共振して高周波振動すると、騒音が放射されてしまう。さらにポンプケーシング 5, 6力部分的に各締結用ボルト 10によって外方から覆われ、その部分の塗装が不十分となって、鲭びを発生させてしまう場合がある。

[0005] また各ポンプユニット 2, 3を、バルブユニット 4に対して、それぞれ個別の締結用ボルト 10によって締結する構成であり、用いられる締結用ボルト 10の本数が 8本と多くなってしまう。したがってポンプユニット 2, 3およびバルブユニット 4に対する締結用ボルト 10による締結のためのねじ孔などの加工箇所が多くなつて構成部品の生産性が悪くなる。また各ポンプユニット 2, 3およびバルブユニット 4を締結用ボルト 10で締結する締結作業の工程数が多くなつてしまい、組立作業の作業性が悪くなつてしまう。

[0006] 本発明の目的は、構成部品の生産性および組立作業の作業性が良好なポンプ装置を提供することである。

[0007] また本発明の他の目的は、騒音を低減することができるとともに、鲭びの発生を防ぐことができるポンプ装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0008] 本発明は、 2つのポンプユニットと、

各ポンプユニット間に設けられるバルブユニットと、

各ポンプユニットによってバルブユニットを挟持可能に、各ポンプユニットを互いに締結する締結手段とを備えたポンプ装置を提供する。

[0009] 本発明に従えば、各ポンプユニットが締結手段によって互いに締結されることによつて、各ポンプユニット間に設けられるバルブユニットが、各ポンプユニットによって挟持される。これによつて各ポンプユニットを、バルブユニットに対して個別に締結する構成と比べて、締結手段の個数を少なくすることができる。したがって各ポンプュ-ットおよびバルブユニットを締結手段を用いて締結するために、各ポンプユニットおよびバルブユニットの加工が必要な箇所を少なくすることができ、ポンプ装置の構成部品の生産性を良好にすることができる。また各ポンプユニットおよびバルブユニットを締結するための締結作業の工程数を少なくすることができ、ポンプ装置の組立作業の作業性を良好にすることができる。

[0010] また、前記締結手段は、バルブユニットを揷通して設けられて、てもよ、。この構成によれば、締結手段が、バルブユニットによって外方力覆われる。これによつて締結手段は、外部に露出していないので、締結手段が、ポンプユニットの基本周波数の n 次周波数成分に対して共振して高周波振動したとしても、その振動に起因する騒音が放射されてしまうことが防がれる。したがってポンプ装置の騒音を低減することができる。また各ポンプユニットおよびバルブユニットが、締結手段によって外方から覆われることがなぐポンプ装置に対する塗装作業が容易であり、塗装不良の発生を防ぐことができる。したがって塗装不良が原因となって、鲭びを発生してしまうことが防がれる。

[0011] また、前記ポンプ装置は、各ポンプユニットと、バルブユニットとを、位置決めする位置決め手段をさらに備えて、てもよ、。

[0012] この構成によれば、各ポンプユニットによってバルブユニットを挟持する構成としても、各ポンプユニットとバルブユニットと力位置決め手段によって互いに位置決めされる。これによつてポンプ装置を、動作不良を含む不具合が生じないように、容易に組立てることができる。前記位置決め手段を、ポンプユニットの端面およびバルブュニットの端面のうちのいずれか一方の端面に突設された位置決め用の突起と、他方の端面に形成された、前記突起が嵌合する開口とから構成してもよい。

発明の効果

[0013] 本発明によれば、各ポンプユニットおよびバルブユニットを締結するための締結手段の個数を少なくすることができる。したがって各ポンプユニットおよびバルブユニットに対する加工箇所数および組立作業の作業工程数を少なくすることができるので、ポンプ装置の構成部品の生産性および組立作業の作業性を良好にすることができる

[0014] また本発明によれば、締結手段が、外部に露出していないので、締結手段が、高周波振動したとしても、その振動に起因する騒音が放射されることがない。したがってポンプ装置の騒音を低減することができる。また締結手段が、ポンプ装置に対する塗装作業に邪魔になることがないので、塗装不良が防がれる。したがってポンプ装置の鲭びの発生が防がれる。

[0015] また本発明によれば、各ポンプユニットとバルブユニットと力位置決めされ、ポンプ装置を、動作不良を含む不具合が生じないように、容易に組立てることができる。図面の簡単な説明

[0016] [図 1]本発明の実施の一形態のポンプ装置を示す斜視図である。

[図 2]図 1とは異なる方向から見てポンプ装置を示す斜視図である。

[図 3]ポンプ装置を簡略ィ匕して示す正面図である。

[図 4]ポンプ装置を簡略ィ匕して示す側面図である。

[図 5]—方のポンプケーシングを示す断面図である。

[図 6]図 5の右側から見て一方のポンプケーシングを示す側面図である。

[図 7]図 5の上側から見て一方のポンプケーシングを示す平面図である。

[図 8]他方のポンプケーシングを示す断面図である。

[図 9]図 8の右側から見て他方のポンプケーシングを示す側面図である。

[図 10]図 8の上側から見て他方のポンプケーシングを示す平面図である。

[図 11]バルブユニットを示す正面図である。

[図 12]図 11の左側から見てバルブユニットを示す側面図である。

[図 13]図 11の右側から見てバルブユニットを示す側面図である。

[図 14]従来の技術のポンプ装置を示す斜視図である。

[図 15]ポンプ装置を示す正面図である。

[図 16]ポンプ装置を示す側面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0017] 図 1は、本発明の実施の一形態のポンプ装置 21を示す斜視図である。図 2は、図 1 と

は異なる方向力も見てポンプ装置 21を示す斜視図である。図 3は、ポンプ装置 21を簡略化して示す正面図である。図 4は、ポンプ装置 21を簡略ィ匕して示す側面図である。ポンプ装置 21は、搭載対象物であるたとえばたとえば産業機械および建設機械に搭載されるポンプ装置であって、タンデム型ポンプなどと呼ばれる 2つのポンプ部が組合わせて構成される複合型ポンプ装置である。組合される 2つのポンプの種類は、特に限定されるものではなぐギヤポンプなどであってもよいが、本実施の形態では、たとえば斜板式ピストンポンプである。この斜板式ピストンポンプは、定容量形のポンプでもよいが、本実施の形態では、可変容量形のポンプである。

[0018] ポンプ装置 21は、 2つのポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 24とを有し、さらに 2つのレギユレータ 25, 26を有する。各ポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 24 とは、同軸に設けられ、これら各ポンプユニット 22, 23およびバルブユニット 24の軸線力ポンプ装置 21の軸線 L21となる。各ポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 2 4とは、各ポンプユニット 22, 23によってバルブユニット 24を挟むように、ポンプ装置 21の軸線 L21に沿って並べられ、互いに連結されている。各レギユレータ 25, 26は、各ポンプユニット 22, 23の上部に設けられ、各ポンプユニット 22, 23にそれぞれ連結されている。

[0019] 各ポンプユニット 22, 23は、ポンプケーシング 27, 28をそれぞれ有し、各ポンプケ一シング 27, 28内に、シリンダブロック、ピストンおよび斜板などの構成部がそれぞれ収容されて構成される。バルブユニット 24は、バルブケーシング 30を有し、ノレプケ一シング 30内に、各ポンプユニット 22, 23の各シリンダブロックにそれぞれ摺動可能に 2つの弁板が収容されて構成される。バルブケーシング 30と弁板とは、一体であつてもよいし、別体であってもよい。各レギユレータ 25, 26は、レギユレ一タケ一シング 3 1, 32をそれぞれ有し、各レギユレ一タケ一シング 31, 32内に、斜板を傾転させるための構造が収容されて構成される。

[0020] ポンプ装置 21は、複数の締結手段である締結用ボルト 36を有している。本実施の形態では、 4本の締結用ボルト 36が用いられる。各ポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 24とは、各締結用ボルト 36を用いて連結される。各ポンプユニット 22, 24は、内蔵されるシリンダブロック、ピストンおよび斜板などが、略対称に配置される状態で設けられ、各締結ボルト 36によって相互に締結される。各締結用ボルト 36は、ポンプ装置 21の軸線 L21と略平行に設けられる。バルブユニット 24は、各ポンプユニット 22, 23間に設けられることによって、各ポンプユニット 22, 23によって挟持される。このようにして各ポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 24と力互いに連結される。

[0021] 各締結用ボルト 36は、両端部が各ポンプケーシング 27, 28にそれぞれ係止され、ポンプケーシング 27, 28を締結する構成である。各締結用ボルト 36の両端部の各ポンプケ一シング 27, 28への係止構造は、たとえば、締結用ボルト 36の頭部を各ポンプケーシング 27, 28に係止する構成、締結用ボルト 36を各ポンプケーシング 27, 2 8に螺着する構成、および締結用ボルト 36に螺着されるナット部材を各ポンプケーシング 27, 28に係止する構成のいずれかの構成によって実現される。各締結用ボルト 36は、バルブユニット 24内を揷通して設けられ、軸線方向両端部の間の中間部は、外部に露出していない。

[0022] またポンプ装置 21は、位置決め手段を有している。各ポンプユニット 22, 23とバルブユニット 24とを、位置決め手段によって、ポンプ装置 21の軸線 L21に交差する方向に関して位置決めすることができ、互いの変位が阻止される。この位置決め手段は、必須の構成ではなぐたとえば各ポンプユニット 22, 23とバルブ

ケーシング 24の間の摩擦力で互、の変位を阻止する構成でもよ、が、本実施の形態では、位置決め手段が設けられている。位置決め手段は、その具体的構成について限定されるものではなぐ各ポンプユニット 22, 23とバルブユニット 24とを、互いに位置決めして変位を阻止できる構成であればよい。

[0023] ポンプユニット 22は、回転軸を有し、この回転軸は、ベアリングを介してポンプケーシング 27に、回転可能に支持されている。回転軸には、シリンダブロックがスプライン結合またはキーによって結合され、回転軸とシリンダブロックとは一体に回転可能である。シリンダブロックに形成される複数のピストン室には、ピストンが伸縮可能に嵌まり込んでいる。各ピストンは、シリンダブロック力も突出する側の端部力シユーを介して斜板の支持面に当接され、支持面に沿って変位する。斜板の支持面は、回転軸線に垂直な仮想平面対して傾斜しており、シリンダブロックの回転に伴って、各ピストンは伸長および縮退するように往復変位する。

[0024] バルブユニット 24に設けられる一方の弁板には、作動流体である作動油が貯留される油源であるたとえばタンクに連なる吸入ポートと、作動油の供給先であるたとえばァクチユエータに接続される吐出ポートとが形成されている。弁板は、伸長行程にあるピストンの嵌まり込んでいるピストン室が、吸入ポートに接続され、縮退行程にあるピストンの嵌まり込んでいるピストン室が、吐出ポートに接続されるように、構成されている。したがって回転軸に原動機力も動力が伝達されて、シリンダブロックが回転されると、各ピストンの往復変位によって、作動油がタンク力汲み上げられ、ァクチユエータに供給される。

[0025] また一方のレギユレータ 25は、一方のポンプユニット 22に設けられるサーボ機構を制御して、斜板の支持面の傾斜角度を変更するように、斜板を頃動駆動することができる。これによつてポンプ容量を変更することができる。このように一方のポンプュ-ット 22と、これに連結される一方のレギユレータ 25と、バルブユニット 24の一方の弁板を含む一部の構成とによって、 1つのポンプ部が実現される。

[0026] 他方のポンプユニット 23は、一方のポンプユニット 22とほぼ同様の構成を有し、他方のレギユレータ 26は、一方のレギユレータ 25とほぼ同様の構成を有している。このような他方のポンプユニット 23と、これに連結される他方のレギユレータ 26と、バルブユニット 24の他方の弁板を含む一部の構成とによって、も 1つのポンプ部が実現される。このもう 1つのポンプ部は、一方のポンプユニット 22と、これに連結される一方のレギユレータ 25と、ノレブユニット 24の一方の弁板を含む一部の構成とによって実現されるポンプ部と、ほぼ同様の構成である。

[0027] 各ポンプ部の相違点は、一方のポンプユニット 22のポンプケーシング 27にだけ、搭載対象物の機体に装着するための固定用フランジ部 58が設けられる点と、各回転軸の構成の差異とであり、その他は、同様の構成である。一方のポンプユニット 22を有するポンプ部の回転軸は、ポンプケーシング 27から突出し、この回転軸に原動機から動力が伝達される。他方のポンプユニット 23を有するポンプ部の回転軸は、一方のポンプユニット 22を有するポンプ部の回転軸に、バルブユニット内で連結されている。これによつて 2つのポンプ部が連動するように構成されて！、る。

[0028] 図 5は、一方のポンプケーシング 27を示す断面図である。図 6は、図 5の右側から見て一方のポンプケーシング 27を示す側面図である。図 7は、図 5の上側から見て一方のポンプケーシング 27を示す平面図である。一方のポンプケーシング 27は、収容空間 44が形成されている。この収容空間 44に、回転軸、シリンダブロック、各ピストンおよび斜板を含む構成部が収容される。収容空間 44は、軸線方向に貫通しており、一方のポ

ンプケ一シング 27の軸線方向一端部となる一方側面部 45で、開口 48によって開口するとともに、一方のポンプケーシング 27の軸線方向他端部となる他方側面部 46で、開口 49によって開口している。また収容空間 44は、一方のポンプケーシング 27の上端部となる平面部 47で、開口 50によって開口している。

[0029] 一方のポンプケーシング 27は、他方側面部 46に、周方向に間隔をあけて、半径方向外方へ突出する複数の連結用鍔部 55が形成されている。本実施の形態では、一方のポンプケーシング 27は、 4つの連結用鍔部 55を有している。各連結用鍔部 55 には、内ねじが刻設される締結用ねじ孔 56がそれぞれ形成されている。各ねじ孔 56 の軸線 L56は、一方のポンプケーシング 27の軸線 L27と平行である。一方のポンプケーシング 27の軸線 L27は、ポンプ装置 21の軸線 L21と同一である。

[0030] またポンプケーシング 27は、一方側面部 45に、半径方向外方へ突出する複数、たとえば 2つの搭載固定用鍔部 58が形成されている。各搭載固定用鍔部 58には、固定用の揷通孔 59がそれぞれ形成されている。

[0031] 図 8は、他方のポンプケーシング 28を示す断面図である。図 9は、図 8の右側から見て他方のポンプケーシング 28を示す側面図である。図 10は、図 8の上側から見て他方のポンプケーシング 28を示す平面図である。他方のポンプケーシング 28は、収容空間 64が形成されている。この収容空間 64に、回転軸、シリンダブロック、各ピストンおよび斜板を含む構成部が収容される。収容空間 64は、軸線方向に貫通しており、他方のポンプケーシング 28の軸線方向一端部となる一方側面部 65で、開口 68によって開口するとともに、他方のポンプケーシング 28の軸線方向他端部となる他方側面部 66で、開口 69によって開口している。また収容空間 64は、他方のポンプケーシング 28の上端部となる平面部 67で、開口 70によって開口している。

[0032] 他方のポンプケーシング 28は、他方側面部 66に、周方向に間隔をあけて、半径方向外方へ突出する複数の連結用鍔部 75が形成されている。本実施の形態では、他方のポンプケーシング 28は、 4つの連結用鍔部 75を有している。各連結用鍔部 75 には、係止孔 76がそれぞれ形成されている。各係止孔 76は、他方のポンプケーシング 28の軸線方向に関して、他方側面部 66寄りの小径の本孔部 76aと、一方側面部 6 5寄りの大径の凹所部 76bとを有している。本孔部 76aにおける内周面と凹所部 76b における内周面とは、段差を有している。係止孔 76の軸線 L76は、他方のポンプケ一シング 28の軸線 L28と平行である。他方のポンプケーシング 28の軸線 L28は、ポンプ装置 21の軸線 L21と同一である。

[0033] 図 11は、バルブユニット 24を示す正面図である。図 12は、図 11の左側から見てバルブユニット 24を示す側面図である。図 13は、図 11の右側から見てバルブユニット 2 4を示す側面図である。バルブユニット 24は、バルブケーシング 30に、バルブブロック 80が収容されている。バルブケーシング 30とバルブブロック 80とは一体である。ノブルブロック 80には、 2つの弁板 201, 202が回転不能に固着されている。バルブケ一シング 30は、ノレブブロック 80が設けられる収容空間 81が、軸線方向両端部 84 , 85で、開口 86, 87【こよって開口して!/ヽる。

[0034] バルブユニット 24には、バルブケーシング 30に、複数、本実施の形態では 4つの揷通孔 90が形成されている。各揷通孔 90は、バルブユニット 24の外周部に、周方向に間隔を開けて形成されている。各揷通孔 90は、直円筒状の孔である。各揷通孔 90 の軸線 L90は、バルブユニット 24の軸線 L24と平行である。バルブユニット 24の軸線 L24は、ポンプ装置 21の軸線 L21と同一である。

[0035] 図 1〜図 13を参照して、各ポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 24とは、各ポンプケーシング 27, 28の各軸線と、バルブユニット 24の軸線 L24とが一致するように同軸に、かつ各ポンプユニット 22, 23によってバルブユニット 24が挟まれるように、並ベられる。各ポンプユニット 22, 23を、バルブユニット 24のどちらの面に対向させるかは、特に限定されるものではなぐ搭載対象物の構成およびポンプ装置 21の回転方向に合わせて適宜選択することができる。あくまで一例ではあるが、図 1〜図 13に示す例では、一方のポンプユニット 22は、他方側面部 46をバルブユニット 24の軸線方向の一端部 84に対向させて設けられ、他方のポンプユニット 23は、他方側面部 66をバルブユニット 24の軸線方向の他端部 85に対向させて設けられる。さらに各ポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 24とは、各ねじ孔 56の軸線 L56と、各係止孔 76の軸線 L76と、各揷通孔 90の軸線 L90と力それぞれ 1つずつ一致して同軸に配置されるように、設けられる。したがってねじ孔 56、揷通孔 90および係止孔 76が、この順で軸線方向にならんで連なる、 4つの孔が形成される。

[0036] 各締結用ボルト 36は、軸線方向の一端部に外ねじが刻設されるねじ部 36aを有し、軸線方向の他端部に半径方向外方へ突出する頭部 36bを有している。各締結用ボルト 36は、ねじ部 36aがー方のポンプユニット 22寄りに配置され、かつ頭部 36bが他方のポンプユニット 23寄りに配置される状態で、ねじ孔 56、揷通孔 90および係止孔 76によって形成される 4つの孔に、係止孔 76側から、揷通孔 90を揷通してねじ孔 56までそれぞれ挿入される。各締結用ボルト 36は、頭部 36bが、係止孔 76の凹所部 76bに嵌まり込んで、他方のポンプケーング 28に対する軸線に垂直な方向の変位が阻止された状態で、本孔部 76aと凹所部 76bとの境界部の段差面に当接して、他方のポンプケーシング 28にそれぞれ係止され、ねじ部 36a力ねじ孔 56にねじ込まれて、一方のポンプケーシング 27にそれぞれ螺着される。

[0037] このように各締結用ボルト 36の両端部 36a, 36bが、各ポンプケーシング 27, 28にそれぞれ係止され、各ポンプケーシング 27, 28が相互に締結される。バルブユニット 24は、各ポンプユニット 22, 23間に配置され、各ポンプケーシング 27, 28に挟まれる。これによつてバルブユニット 24は、各ポンプユニット 22, 23によって挟持される。具体的にはバルブケーシング 30は、各ポンプケーシング 27, 28によって挟持される。したがって各ポンプユニット 22, 23とバルブユニット 24は、各ポンプユニット 22, 23 でバルブユニット 24を挟み、各ポンプユニット 22, 23を相互に締結することによって、互いに連結される。

[0038] また本実施の形態では、各ポンプユニット 22, 23と、バルブユニット 24とを、位置決めする位置決め手段として、突起部 33, 34と、位置決めピン 95とが設けられる。

[0039] インロウ部などとも呼ばれる各突起部 33, 34は、バルブケーシング 30の軸線方向両端部 84, 85に、軸線方向へ突出して形成される。各突起部 33は、バルブケーシング 30の軸線方向両端部 84, 85における各開口 86, 87を外囲するように、周方向に延びる円環状に形成される。また各突起部 33, 34は、バルブユニット 24の軸線 L2 4と同軸に形成されている。各突起部 33, 34は、各ポンプユニット 22, 23とバルブュニット 24とが並べられる状態で、各ポンプケーシング 27, 28の他方側面部 46, 66の開口 49, 69【こ嵌まり込み、これら開口 49, 69を囲む内周面咅 206【こ、半径方向外方から支持される。各ポンプケーシング 27, 28の他方側面部 46, 66の開口 49 , 69は、円形状であり、各ポンプケーシング 27, 28の軸線 L27, L28と同軸に形成されている。したがって各突起部 33, 34力各ポンプケーシング 27, 28の他方側面部 46, 66の開口 49, 69に嵌まり込むことによって、各ポンプケーシング 27, 28とノノレブケーシング 24とが、同軸に位置決めされる。

[0040] 各ポンプケーシング 27, 28の各他方側面部 46, 66には、有底の嵌合孔 100, 10 1がそれぞれ 1つずつ形成されて!、る。またバルブブロック 24のバルブケーシング 30 には、軸線方向両端部 84, 85に有底の嵌合孔 102, 103がそれぞれ 1つずつ形成されている。前述のように各ポンプユニット 22, 23とバルブユニット 24とが同軸に配置され、各ねじ孔 56、各揷通孔 90および各係止孔 76がそれぞれ同軸に配置される状態で、一方のポンプケーシングの嵌合孔 100と、バルブケーシング 30の軸線方向一端部の嵌合孔 102とは、同軸に配置され、他方のポンプケーシングの嵌合孔 101 と、バルブケーシング 30の軸線方向他端部の嵌合孔 103とは、同軸に配置される。

[0041] 一方のポンプケーシングの嵌合孔 100と、バルブケーシング 30の軸線方向一端部の嵌合孔 102とに、 1つの位置決めピン 95が嵌まり込み、かつ他方のポンプケーシングの嵌合孔 101と、ノレプケ一シング 30の軸線方向他端部の嵌合孔 103に、もう 1 つの位置決めピン 95が嵌まり込んでいる。これによつてバルブユニット 24を、各ポンプユニット 22, 23に対して、ポンプ装置 21の軸線 L21まわりの周方向の変位を阻止して、位置決めすることができる。

[0042] 本発明のように互いに締結される各ポンプユニット 22, 23によってバルブユニット 2 4を挟持して連結する構成では、各ポンプユニット 22, 23同士は、周方向に 4つ設けられる締結用ボルト 36によって、ポンプ装置 21の軸線 L21と交差する方向に関して互いに位置決めされる。バルブユニット 24は、位置決め手段によって、各ポンプュ- ット 22, 23に対して位置決めされる。このように、各突起部 33, 34と、位置決めピン 9 5とを用いて、容易にかつ高精度に位置決めされる。

[0043] バルブユニット 24の各嵌合孔 102, 103は、バルブユニット 24の軸線 L24に垂直な方向へ互いにずれた位置に配置されている。換言すれば、バルブユニット 24の各嵌合孔 102, 103は、互いに非同軸に形成されている。本実施の形態では、軸線方向一端部 84側の嵌合孔 102は、バルブユニット 24の底面部寄りかつ背面部寄りの位置に形成され、軸線方向他端部 85側の嵌合孔 103は、バルブユニット 24の底面部寄りかつ正面部寄りの位置に形成される。したがって各位置決めピン 95は、ボンプ装置 21の軸線 L21に垂直な方向にずれ、非同軸に設けられる。

[0044] このようなポンプ装置 21は、一方のポンプユニット 22の各搭載固定用フランジ部 58 で、搭載対象物の機体に固定される。ポンプ装置 21は、このように搭載された状態で、搭載対象物に設けられている原動機に連結され、駆動されて、搭載対象物のァクチユエータに作動油を供給する。

[0045] 本実施の形態によれば、各ポンプユニット 22, 23力各締結用ボルト 36によって互いに締結されることによって、各ポンプユニット 22, 23間に設けられるバルブユニット 24力各ポンプユニット 22, 23によって挟持される。これによつて各ポンプユニット 2 2, 23を、バルブユニット 24に対して個別に締結する構成と比べて、締結用ボルト 36 の個数を少なくすることができる。したがって各ポンプユニット 22, 23およびバルブュニット 24を締結用ボルト 36を用いて締結するために、各ポンプユニット 22, 23およびバルブユニット 24の加工が必要な箇所を少なくすることができる。具体的には、各ねじ孔 56、各係止孔 76および各揷通孔 90を形成する箇所を少なくすることができる。したがってポンプ装置 21の構成部品の生産性を良好にすることができる。また各ポンプユニット 22, 23およびバルブユニット 24を締結するための締結作業の工程数を少なくすることができ、ポンプ装置 21の組立作業の作業性を良好にすることができる

[0046] また各締結用ボルト 36力バルブユニット 24の各揷通孔 90をそれぞれ揷通することによって、バルブユニット 24によって外方力も覆われる。これによつて各締結用ボルト 36は、少なくとも軸線方向中間部が外部に露出していないので、各締結用ボルト 3 6が、各ポンプユニット 22, 23の基本周波数の n次周波数成分に対して共振して高周波振動したとしても、その振動に起因する騒音が放射されてしまうことが防がれる。したがってポンプ装置 21の騒音を低減することができる。また各ポンプユニット 22, 2 3およびバルブユニット 24力各締結用ボルト 36によって外方力も覆われることがなく、各ポンプユニット 22, 23およびバルブユニット 24を含めて、ポンプ装置 21に対する塗装作業が容易であり、塗装不良の発生を防ぐことができる。したがって塗装不良が原因となって、鲭びを発生してしまうことが防がれる。

[0047] また各ポンプユニット 22, 23によってバルブユニット 24を挟持する構成としても、各ポンプユニット 22, 23とバルブユニット 24と力位置決め手段によって互いに位置決めされる。これによつてポンプ装置 21を、各ポンプユニット 22, 23およびバルブュ- ット 24を同軸に確実に配置して、動作不良を含む不具合が生じないように、容易に組立てることができる。

[0048] 前述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、構成を変更することが可能である産業上の利用可能性

[0049] 本発明によれば、ポンプユニットおよびバルブユニットを締結する締結手段の個数を減少させ、ポンプユニットおよびバルブユニットの加工箇所数および組立作業の作業工程数を少なくすることができる。したがって、本発明はいわゆるタンデム型ポンプにとつて有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 2つのポンプユニットと、

各ポンプユニット間に設けられるバルブユニットと、

各ポンプユニットによってバルブユニットを挟持可能に、各ポンプユニットを互いに締結する締結手段とを備えてなるポンプ装置。

[2] 締結手段は、バルブユニットを挿通して設けられてなる請求項 1に記載のポンプ装置。

[3] 各ポンプユニットと、バルブユニットとを、位置決めする位置決め手段をさらに備えてなる請求項 1に記載のポンプ装置。

[4] 前記位置決め手段が、ポンプユニットの端面およびバルブユニットの端面のうちのいずれか一方の端面に突設された位置決め用の突起と、他方の端面に形成された、前記突起が嵌合する開口とからなる請求項 3に記載のポンプ装置。