WO2007007811A1

WO2007007811A1 - 折り畳みできる車椅子

Info

Publication number: WO2007007811A1
Application number: PCT/JP2006/313905
Authority: WO
Inventors: Estuo Miyoshi
Original assignee: Swany Corporation
Priority date: 2005-07-13
Filing date: 2006-07-12
Publication date: 2007-01-18

Abstract

【課題】折り畳んだ状態での全体の幅を狭くして、便利に持ち運びする。【解決手段】折り畳みできる車椅子は、両側に駆動車輪３を連結している一対の枠フレーム１を、上端に座部フレーム６を連結している折畳リンク２で折り畳みできるように連結しており、この座部フレーム６に可撓性の座部シート７を連結している。折畳リンク２は、２本のロッド２３をＸ字状に連結している前後のＸリンク２１を備え、このＸリンク２１の上端を座部フレーム６に連結して、下端を枠フレーム１に回転できるように連結して、一対の枠フレーム１を折り畳みできるように連結している。Ｘリンク２１は、２本のロッド２３の連結部よりも上部に、折り畳み状態で座部シート７を収納する収納スペース２６を対向するロッド２３の間に設けている。さらに、Ｘリンク２１の連結部よりも上部には、収納スペース２６の間隔を広くするように外側に曲げてなる外側曲げ部分２３ａを設けている。

Description

明細書

折り畳みできる車椅子

技術分野

[0001] 本発明は、折り畳みできる車椅子に関し、とくに、折り畳んだ状態で幅を狭くしてコンパクトに持ち運びできる車椅子に関する。

背景技術

[0002] 車椅子は、折り畳みできる構造として便利に持ち運びできる。従来の折り畳みできる車椅子は、図 1に示すように、両側の側部フレーム 51を互いに接近させて折り畳みするようにしている。この車椅子は、外側に駆動車輪 53を備える左右の側部フレーム 51を X字状の折畳リンク 52で連結しており、この折畳リンク 52を折り畳んで両側の側部フレーム 51を互いに接近できるようにしている。この車椅子は、 X字状の折畳リンク 52の上端に座部フレーム 56を連結しており、左右の座部フレーム 56の間に座部シート 57を張設している。この車椅子は、折畳リンク 52を広げた状態で、座部シート 57 を展開して座部とし、折畳リンク 52を折り畳んだ状態で座部シート 57を折畳リンク 52 の間に収納するようにして、る。

[0003] この構造の車椅子は、折畳リンク 52を折り畳んだ状態で、左右の側部フレーム 51 を接近させて横幅を狭くするが、図 1に示すように、折り畳んだ状態では、左右の側部フレーム 51の間に、座部フレーム 56や折り畳まれた折畳リンク 52が介在する状態となるので、これ以上、横幅を狭くすることはできない。

[0004] とくに、折畳リンク 52の上端の座部フレーム 56には座部シート 57を連結しているので、 X字状の折畳リンク 52を折り畳む状態では、折畳リンク 52の 2本のロッド 58の上部の間に折り畳まれた座部シート 57が収納される状態となり、この座部シート 57が邪魔になって、折畳リンク 52を接近させて折り畳むことができない。 2本のロッド 58の間に座部シートを挟んだ状態で折畳リンクを無理に折り畳もうとすると、座部シートが X 字状の折畳リンク 52に挟まれて傷ついてしまう恐れがある。したがって、従来の折り畳みできる車椅子では、折り畳みできる量に限度があり、横幅を極めて狭くしながらコンパタトに折り畳みできない欠点がある。発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] 本発明は、この欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、折り畳んだ状態での全体の幅を狭くでき、便利に持ち運びできる折り畳みできる車椅子を提供することにある。

さらに、本発明の他の大切な目的は、座部シートが邪魔になることなぐまた座部シートを傷つけることなぐ折り畳まれる折畳リンクに座部シートを理想的に収納できる折り畳みできる車椅子を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明の折り畳みできる車椅子は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。

折り畳みできる車椅子は、両側に駆動車輪 3、 73を連結している一対の枠フレーム 1、 71を、上端に座部フレーム 6、 76を連結している折畳リンク 2、 72で折り畳みできるように連結しており、この座部フレーム 6、 76に可撓性の座部シート 7、 77を連結している。折畳リンク 2、 72は、 2本のロッド 23、 723を垂直面内で回転できるように X字状に連結している前後の Xリンク 21、 721を備え、この Xリンク 21、 721の上端を座部フレーム 6、 76に連結して、下端を枠フレーム 1、 71に回転できるように連結して、一対の枠フレーム 1、 71を折り畳みできるように連結している。 Xリンク 21、 721は、 2本のロッド 23、 723を回転できるように連結している連結部よりも上部に、折り畳み状態で座部シート 7、 77を収納する収納スペース 26、 726を対向するロッド 23、 723の間に設けている。さら〖こ、 Xリンク 21、 721の連結部よりも上部には、収納スペース 26、 7 26の間隔を広くするように外側に曲げてなる外側曲げ部分 23a、 723aを設けており、この外側曲げ部分 23a、 723aの内側に設けられる収納スペース 26、 726に折り畳まれた座部シート 7、 77を収納している。

[0007] Xリンク 821は、折り畳まれた座部シート 87の折り返し部 87aの両側に外側曲げ部分 823aを設けることができる。また、 Xリンク 21、 721、 2021は、折り畳まれた座部シート 7、 77、 207の折り返し部 7a、 77aA、 207aの両側と、連結部との間に外側曲げ部分 23a、 723a, 203aを設けることができる。 [0008] Xリンク 21、 721、 821、 921、 2021は、 2本のロッド 23、 723、 823、 923、 2023を交差咅 23A、 723A、 823A、 923A、 2023Aで交差させると共に、この交差咅 23A 、 723A, 823A, 923A, 2023A力ら両端方向に延長される延長咅 23B、 723B、 8 23B、 923B、 2023Bを交差部 23A、 723A、 823A、 923A、 2023Aに対して折曲する形状として、交差咅 23A、 723A, 823A, 923A, 2023Aと延長咅 23B、 723B 、 823B、 923B、 2023Bの間に外側曲げ部分 23a、 723a, 823a, 923a, 2023aを設けることができる。さらに、 Xリンク 21、 721は、折り畳まれた状態で、延長部 23B、 723Bを平行咅として、延長咅 23B、 723Bの間にできる収糸内スペース 26、 726に座部シート 7、 77を収納することができる。

[0009] 本発明の折り畳みできる車椅子は、折畳リンク 2、 72を折り畳みして、一対の枠フレーム 1、 71を互いに接近させる状態で、座部フレーム 6、 76と Xリンク 21、 721の上下端を、枠フレーム 1、 71の内側に位置させることができる。

[0010] 本発明の折り畳みできる車椅子は、枠フレーム 1、 71を、下フレーム 11、 711と上フレーム 12、 712の前後を前フレーム 13、 713と後フレーム 14、 714で連結してなる枠形状とすることができる。さらに、下フレーム 11、 711は、本体フレーム部 11A、 711 Aと、この本体フレーム部 11A、 711Aの前端に連結している立上部 11B、 71 IBと、この立上部 11B、 711Bに連結している中間フレーム部 11C、 711Cとで構成し、中間フレーム部 11C、 711Cの下方に自在小車輪 4、 74を配置することができる。さらに、この車椅子は、 Xリンク 21、 721の下端を下フレーム 11、 711の本体フレーム部 1 1A、 711Aに回転できるように連結することができる。

[0011] 本発明の折り畳みできる車椅子は、駆動車輪 3、 63、 103、 203力リム 32、 632、 1032、 2032の外佃 Jに複数のアーム 36、 636、 1036、 2036を介してグリップリング 35、 635、 1035、 2035を固定して、このグリップリング 35、 635、 1035、 2035の外径を、リム 32、 632、 1032、 2032の内径よりも/ J、さく、あるいは等しくすること力 ^できる。

[0012] 本発明の折り畳みできる車椅子は、一対の枠フレーム 101が、上フレーム 1012の上に肘当て 1020を固定して、枠フレーム 101の折り畳み状態において、一対の肘当て 1020の間に座部フレーム 106を配設することができる。 [0013] 本発明の折り畳みできる車椅子は、枠フレーム 1、 71、 101の外側に、垂直面内で折り畳みできるように、足載台 8、 78、 108の足載アーム 8A、 78A、 108Aを連結し、さらにこの足載アーム 8A、 78A、 108Aの先端に垂直姿勢力も水平姿勢に回転できるように足載プレート 8B、 78B、 108Bを連結することができる。

[0014] 本発明の折り畳みできる車椅子は、枠フレーム 101、 201力駆動車輪 103、 203 の車軸 1030、 2030の固定部 1016、 2016を、枠フレーム 101、 201の上フレーム 1 012、 2012よりも内側に位置させることができる。

[0015] 本発明の折り畳みできる車椅子は、枠フレーム 101を、下フレーム 1011と上フレーム 1012の前後を前フレーム 1013と後フレーム 1014で連結してなる枠形状として、車軸 1030の固定部 1016が上フレーム 1012よりも内側に位置するように、後フレーム 1014と下フレーム 1011の一部を内側に折曲加工することができる。

[0016] 本発明の折り畳みできる車椅子は、枠フレーム 201を本体フレーム 201aと肘当てフレーム 201bで構成して、本体フレーム 201aに車軸 2030を固定すると共に、肘当てフレーム 201bを本体フレーム 201aの外側に固定して、車軸 2030の固定部 2016 を肘当てフレーム 201bの上フレーム 2012より内側に配設することができる。

[0017] 本発明の折り畳みできる車椅子は、一対の上フレーム 1012、 2012の上に肘当て 1 020、 2020を固定して、枠フレーム 101、 201の折り昼み状態【こお!ヽて、一対の月寸当て 1020、 2020の間〖こ座部フレーム 106、 206を配設することができる。

[0018] 本発明の折り畳みできる車椅子は、駆動車輪 103、 203を、リム 1032、 2032をスポーク 1034、 2034でノ、ブ 1033、 2033に連結する構造とすることができる。この駆動車輪 103、 203ίま、ノヽブ 1033、 2033力 ^ベアリング 1037、 2037を介して回転できるように車軸 1030、 2030に連結されると共に、車軸 1030、 2030力 ^枠フレーム 101 、 201の外佃 Jに水平姿勢で固定され、この車軸 1030、 2030にべァリング 1037、 20 37を介して駆動車輪 103、 203を回転できるように連結することができる。さらに、駆動車輪 103、 203は、ノヽブ 1033、 2033の長さ（L)をリム 1032、 2032の幅（H)よりも大きくして、ノヽブ 1033、 2033の端部をリム 1032、 2032の側部から外側に突出させることがでさる。

発明の効果 [0019] 本発明の折り畳みできる車椅子は、折り畳みされた折畳リンクの間に座部シートを理想的に収納できる特長がある。それは、この車椅子が、 2本のロッドを回転部で連結してなる Xリンクの回転部よりも上部に、折り畳み状態で座部シートを収納する収納スペースを対向するロッドの間に設けており、さらに、 Xリンクの上部には、収納スぺースの間隔を広くするように外側に曲げてなる外側曲げ部分を設けて、この外側曲げ部分の内側に設けられる収納スペースに折り畳まれた座部シートを収納する力である。この構造の車椅子は、折り畳まれた Xリンクの収納スペースに座部シートを収納するので、 Xリンクが折り畳まれるのを座部シートが邪魔することなぐ一対の枠フレームを無理なく接近させながらスムーズに折り畳みできる。また、座部シートを傷つけることなく折畳リンクの間に収納できる特長もある。とくに、 Xリンクの上部には、収納スぺースの間隔を広くする外側曲げ部分を設けているので、折り畳まれた座部シートを無理なくスムーズに収納できる。

[0020] さらに、本発明の請求項 6の折り畳みできる車椅子は、折り畳んだ状態での全体の幅をさらに狭くできる特長がある。それは、本発明の折り畳みできる車椅子が、両側に駆動車輪を連結して、る一対の枠フレームを、上端に座部フレームを連結してヽる折畳リンクで折り畳みできるように連結しており、折畳リンクの Xリンクを折り畳みして、一対の枠フレームを互いに接近させる状態で、座部フレームと Xリンクの上下端を、枠フレームの内側に位置させる力である。この構造の車椅子は、一対の枠フレームを接近させて折り畳んだ状態で、座部フレームと折り畳まれた折畳リンクとを枠フレームの内側に収納できる。したがって、車椅子を折り畳むときに、座部フレームや折畳リンクが左右の枠フレームの接近を邪魔することなく、一対の枠フレームを最接近する状態で折り畳して横幅を最大限に狭くできる。

[0021] 本発明の請求項 9の折り畳みできる車椅子は、駆動車輪が、リムの外側に複数のァームを介してグリップリングを固定しており、このグリップリングの外径を、リムの内径よりも小さぐあるいは等しくしているので、従来の駆動車輪に比べて、グリップリングの位置を枠フレーム側に接近させることができ、車椅子全体の横幅を、従来の車椅子よりも/ J、さくできる。

[0022] 本発明の請求項 12の車椅子は、枠フレームにおける車軸の固定部を、上フレームよりも内側に位置させているので、折り畳んだ状態での全体の幅を狭くできる。この構造の車椅子は、両側の駆動車輪をより内側に接近する状態で枠フレームに連結できるので、全体の横幅をさらに小さくできる。したがって、本発明の車椅子は、折り畳んだ状態での全体の幅を狭くして、便利に持ち運びできる。

発明を実施するための最良の形態

[0023] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体ィ匕するための車椅子を例示するものであって、本発明は車椅子を以下のものに特定しない。

[0024] さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。

[0025] 図 2ないし図 6に示す折り畳みできる車椅子は、両側に位置する枠フレーム 1と、枠フレーム 1の間に設けられる座部 5と、枠フレーム 1と座部 5を折り畳みできるように連結している折畳リンク 2とを備える。さらに、車椅子は、枠フレーム 1の後部の両外側に、回転できるように装着している一対の駆動車輪 3と、前部の両側に配設されて、走行する方向を自由に変更できる一対の自在小車輪 4とを備える。

[0026] これらの図に示す車椅子は、両側に駆動車輪 3を連結している一対の枠フレーム 1 を、折畳リンク 2で折り畳みできるように連結している。車椅子は、図 5に示すように、両側の枠フレーム 1を互いに接近させるように折畳リンク 2を折り畳みして、横幅を狭くできるようにしている。さらに、車椅子は、左右の枠フレーム 1の間に、座部 5を設けている。この座部 5は、折畳リンク 2の Xリンク 21の上端に連結している座部フレーム 6に可撓性の座部シート 7を連結して設けている。この車椅子は、図 5に示すように、左右の枠フレーム 1を接近させて折り畳む状態では、座部シート 7も折り畳まれ、図 6に示すように、左右の枠フレーム 1を離して展開する状態では、座部シート 7が張設されて座部 5となる。

[0027] 枠フレーム 1は、下フレーム 11と上フレーム 12の前後を前フレーム 13と後フレーム 14で連結した枠形状としている。枠フレーム 1を構成するそれぞれのフレームは金属パイプで、これらの金属パイプを互いに連結して所定の枠形状としている。図に示す枠フレーム 1は、 1本の金属パイプを折曲加工して上フレーム 12と前フレーム 13とする共に、上フレーム 12の後端に、後フレーム 14となる金属パイプの上部を固定し、前フレーム 13の下端に、下フレーム 11となる金属パイプの前端を固定し、さらに、下フレーム 11の後端部に、後フレーム 14の下端を固定して全体の形状を略方形状としている。枠形状に形成される枠フレーム 1は、一対の枠フレーム 1を互いに接近させて車椅子を折り畳む状態で、座部フレーム 6と Xリンク 21の上下端を、枠フレーム 1の内側に位置させるようにしている。

[0028] 下フレーム 11は、座部 5の両側の下方に位置して配置される。図の下フレーム 11 は、本体フレーム部 11 Aと、この本体フレーム部 11 Aの前端に連結している立上部 1 1Bと、この立上部 11Bに連結している中間フレーム部 11Cと力もなる。下フレーム 11 は、たとえば、 1本の金属パイプを折曲加工して、本体フレーム部 11Aの前方に立上部 11Bと中間フレーム部 11Cとを設けることできる。下フレーム 11の本体フレーム部 11Aと中間フレーム部 11Cは、ほぼ水平な姿勢で配置されている。図の下フレーム 1 1は、中間フレーム部 11Cの前端に前フレーム 13の下端を連結して固定している。さらに、図に示す枠フレーム 1は、下フレーム 11の前端であって前フレーム 13の下端に自在小車輪 4を固定しており、自在小車輪 4を中間フレーム部 11Cの下方に配置している。この構造は、枠フレーム 1の前方の下部に形成される折曲されたスペースに、自在小車輪 4を省スペースに配置できる特長がある。

[0029] 上フレーム 12は、座部 5の両側の上方に位置して、ほぼ水平な姿勢で配置されている。この上フレーム 12は、座部 5に座るユーザーの肘当てに兼用される。上フレーム 12は、図示しないが、肘当てとなるクッション部材を上面に設けることもできる。

[0030] 前フレーム 13は、座部 5の前端の両側に位置して、ほぼ垂直な姿勢で配置されている。図の前フレーム 13は、座部 5の前方に配置される足載台 8を連結している。図に示す車椅子は、座部 5の前方に一対の足載台 8を備えており、左右の枠フレーム 1 の前フレーム 13にそれぞれ足載台 8を連結している。足載台 8は、座部 5に座って足を載せる台で、前フレーム 13に連結される足載フレーム 8Aの先端に、足を載せる足載プレート 8Bを連結している。図の足載台 8は、足載フレーム 8Aを前フレーム 13に対して前後方向に回動できるように連結しており、垂直に立てて折り畳めるようにしている。このように、足載台 8を折り畳みできる構造は、車椅子をさらにコンパクトに折り畳みできる特長がある。ただ、足載台は、必ずしも折り畳みできる構造とする必要はなぐ枠フレームに固定することもできる。

[0031] 後フレーム 14は、座部 5の後端の両側に位置して、ほぼ垂直な姿勢で配置している。後フレーム 14は、下端を下フレーム 11の本体フレーム部 11Aの後端部に連結して固定している。さらに、図に示す後フレーム 14は、上端部を上フレーム 12の後端に連結して固定すると共に、上端には、折り畳みできるグリップ部 9を連結している。グリップ部 9は、金属パイプ 9Bの先端部を折曲してグリップ 9Aを設けたもので、この金属パイプ 9Bの後端部を後フレーム 14の上端に回動できるように連結して、る。このように、折り畳みできるグリップ部 9は、車椅子をさらにコンパクトに折り畳みできる特長がある。ただ、グリップ部は、必ずしも折り畳みできる構造とする必要はなぐたとえば、後フレームの上端を後方に折曲して、この折曲部にグリップを設けてグリップ部とすることちでさる。

[0032] 折畳リンク 2は、図 5に示すように、左右の枠フレーム 1を垂直な姿勢で互いに接近させて車椅子を折り畳み、また、図 6に示すように、左右の枠フレーム 1を互いに離して車椅子を開いた状態とする。折畳リンク 2は、図 2と図 3に示すように、枠フレーム 1 に連結される前後の Xリンク 21と、この Xリンク 21の中間を枠フレーム 1に連結している一対のサブリンク 22とを備える。

[0033] Xリンク 21は、 2本のロッド 23を、垂直面内で回動できるように、回転部を介して X字状に連結している。本発明の実施例では、回転部を回転軸 24としている。ただ、回転部は、 2本のロッドを垂直面内で回動できるように連結する他の全ての構造とすることができる。 2本のロッド 23は、中間の交差部 23Aを回転軸 24で連結している。 Xリンク 21は、垂直面内にあって、下端を下フレーム 11に回動できるように連結し、上端に座部フレーム 6を連結している。 Xリンク 21は、下フレーム 11と座部フレーム 6に、前後方向に離して連結される。同一の下フレーム 11に連結される前後の Xリンク 21の下端は、図 3と図 4に示すように、回転筒 25で連結すると共に、この回転筒 25に下フレーム 11の本体フレーム部 11Aを揷通して、 Xリンク 21を下フレーム 11の本体フレーム部 11Aに回動できるように連結している。さらに、同一の座部フレーム 6に連結される前後の Xリンク 21の上端には、座部フレーム 6を固定している。この Xリンク 21は、下フレーム 11と座部フレーム 6を平行な姿勢に保持して、左右の枠フレーム 1を互いに接近させて車椅子を折り畳み状態とし、また枠フレーム 1を互いに離して展開する状態とする。左右の枠フレーム 1を互いに離して展開する状態では、 Xリンク 21の上端の左右の座部フレーム 6が水平方向に開かれ、左右の座部フレーム 6に連結して、る座部シート 7が張設されて座部 5となる。

[0034] さらに、折畳リンク 2は、 Xリンク 21を折り畳んで、一対の枠フレーム 1を互いに接近させる状態で、座部フレーム 6と Xリンク 21の上下端を、枠フレーム 1の内側に位置させる構造としている。すなわち、座部フレーム 6と折畳リンク 2は、一対の枠フレーム 1 を互いに接近させる状態で、枠フレーム 1の内側に収納される構造としている。図 5と図 6に示す折畳リンク 2は、 Xリンク 21を開閉する状態において、座部フレーム 6が枠フレーム 1の内側を上下に移動できる構造としている。このことを実現するために、座部フレーム 6は、その全長を枠フレーム 1の前フレーム 13と後フレーム 14の間隔よりも短くして、座部フレーム 6を枠フレーム 1の前フレーム 13と後フレーム 14の内側に配設している。さらに、折畳リンク 2は、図 6に示すように、 Xリンク 21を折り畳んだ状態で、座部フレーム 6の位置が上フレーム 12よりも下方に位置するようにロッド 23の長さを決定している。すなわち、枠フレーム 1が互いに接近されて折り畳まれた状態では、折り畳み状態で、座部フレーム 6は上フレーム 12に接近する力上フレーム 12よりも下位置となるようにしている。

[0035] さらに、 Xリンク 21は、回転部である回転軸 24よりも上部に、折り畳み状態で座部シート 7を収納する収納スペース 26を、対向するロッド 23の間に設けている。さらに、 X リンク 21は、連結部よりも上部において、収納スペース 26の間隔を広くするように、外側曲げ部分 23aを設けている。 Xリンク 21は、図 5に示すように、折り畳まれた座部シート 7の折り返し部 7aの両側と、連結部との間に外側曲げ部分 23aを設けている。 Xリンク 21は、この外側曲げ部分 23aの内側に設けられる収納スペース 26に、折り畳まれた座部シート 7を収納して、る。

[0036] 図の Xリンク 21は、折り畳んだ状態で、回転軸 24よりも上部が平行となるようにしている。図に示す Xリンク 21は、 2本のロッド 23を交差部 23Aで交差させると共に、この交差部 23Aから両端方向に延長される延長部 23Bを交差部 23Aに対して折曲する形状として、交差部 23Aと延長部 23Bの間に外側曲げ部分 23aを設けている。図に示すロッド 23は、交差部 23Aと延長部 23Bとを鈍角である折曲角（ひ）で折曲してなるクランク形状としている。図のロッド 23は、交差部 23Aから両端方向に延びる延長部 23Bを、交差部 23Aに対して互いに逆方向に折曲しており、回転軸 24に対して点対称な形状としている。ただ、ロッドは、必ずしも点対称な形状とする必要はなぐ Xリンクの回転軸よりも上部にのみ平行部を設ける形状とすることができる。また、 2本のロッド 23は、回転軸 24を含む垂直面に対して線対称となるように配置して、回転軸 2 4で X字状に連結している。

[0037] この形状の Xリンク 21は、図 5に示すように、折り畳んだ状態で、回転軸 24よりも上部に位置して、互いに対向する延長部 23Bを平行部として、これらの間にできる収納スペース 26に座部シート 7を収納できる。 Xリンク 21の上部に形成される収納スぺース 26の間隔（d)は、ロッド 23の交差部 23Aの長さと、交差部 23Aと延長部 23Bとの折曲角 )で決定される。 Xリンク 21は、ロッド 23の交差部 23Aを長くして、折曲角（ α )を直角に近づけると収納スペース 26の間隔（d)を大きくできる。逆に、ロッド 23の交差部 23Aを短くして、折曲角（ a )を 180度に近づけると収納スペース 26の幅 (d) 力 S小さくなる。 Xリンク 21は、収納スペース 26を広くすると、厚い座部シート 7であっても、対向する延長部 23Bの内側に確実に収納できる。ただ、収納スペース 26を広くすると、左右の枠フレーム 1を折り畳んだときの全体の幅が大きくなる。したがって、収納スペース 26の間隔 (d)は、収納される座部シート 7の厚さを考慮して最適な間隔となるように設計される。 Xリンク 21の収納スペース 26の間隔（d)は、たとえば、 2〜10 Omm、好ましくは 5〜50mmとすることができる。

[0038] サブリンク 22は、 Xリンク 21と枠フレーム 1に連結されて、枠フレーム 1を垂直姿勢に保持する。サブリンク 22は、一端を Xリンク 21の上側中間に垂直面内で回動できるようにピン 27で連結している。さらに、サブリンク 22の他端は、枠フレーム 1に回動できるように連結している。図に示す車椅子は、前方に位置する Xリンク 21に連結しているサブリンク 22の他端を下フレーム 11の立上部 11Bに、後方に位置する Xリンク 21 に連結して、るサブリンク 22の他端を後フレーム 14に連結して!/、る。これらのサブリンク 22の他端は、垂直面内で回動できるようにピン 28で連結している。以上の構造のサブリンク 22は、枠フレーム 1を垂直な姿勢に保持しながら、互いに接近させ、あるいは離すように移動させる。図に示す折畳リンク 2は、左右に一対のサブリンク 22を備えているので、車椅子を開いた状態で、左右の枠フレーム 1を安定して垂直な姿勢に保持できる特長がある。

[0039] 以上の構造の車椅子は、図 5に示すように、一対の枠フレーム 1を互いに接近させる状態で、座部フレーム 6と Xリンク 21の上下端が枠フレーム 1の内側に位置するので、折り畳んだ状態での全体の横幅を極めて小さくできる。さらに、折り畳まれた Xリンク 21の平行部によって形成される収納スペース 26に座部シート 7を収納できる。さらに、車椅子は、図 2と図 6に示すように、枠フレーム 1を互いに離して開く状態で、座部フレーム 6が左右に開かれて、座部シート 7を開いた状態、すなわちここに座ることができる状態とする。また、互いに離された枠フレーム 1は垂直な姿勢となる。

[0040] さら〖こ、図に示す車椅子は、座部 5の背面に位置して、背もたれシート 10を配設している。この背もたれシート 10は、両端を左右の後フレーム 14に連結している。この背もたれシート 10は、左右の枠フレーム 1が開かれる状態で、平面状に拡開されて、座部 5に座るユーザーの背もたれとなる。さらに、背もたれシート 10は、一対の枠フレーム 1を互、に接近させる状態では、折り畳まれるようにして!/、る。

[0041] 駆動車輪 3は、枠フレーム 1に回転できるように固定される。図の車椅子は、駆動車輪 3の回転軸 24である車軸 30を枠フレーム 1の後フレーム 14に連結している。枠フレーム 1は、後フレーム 14の中間に固定部 16を固定し、この固定部 16に車軸 30を固定している。左右の枠フレーム 1に固定される車軸 30は、直線状に配置される。一対の駆動車輪 3を枠フレーム 1の外側の同じ位置に配置するためである。

[0042] 駆動車輪 3は、図 7に示すように、外周側にタイヤ 31を固定しているリム 32と、このリム 32の中心にスポーク 34を介して固定しているハブ 33と、枠フレーム 1と反対側であつて、リム 32の外側に配置しているグリップリング 35とを備える。リム 32は、外周側に溝を有する形状であって、この外周溝にタイヤ 31の内周部を嵌着させて、タイヤ 31 を外れないように連結している。タイヤ 31は、内部にチューブ（図示せず)を備え、このチューブに空気を入れる構造としている。ただ、タイヤは、必ずしも内部に空気を入れる構造とする必要はなぐゴム等で製作されるクッションリングをリムの外周に固定することもできる。ハブ 33は、複数本のスポーク 34を介してリム 32に連結している。ハブ 33は、両端にフランジ部 33Aを有し、このフランジ部 33Aにスポーク 34の一端を連結して、複数本のスポーク 34を放射状に配置している。ハブ 33から放射状に延びるスポーク 34の他端は、リム 32の内周面に連結している。ハブ 33は、内側に配設されるベアリング 37を介して車軸 30に連結している。ハブ 33は、ベアリング 37を介して、車軸 30に外れないように連結している。さらに、駆動車輪は、図示しないが、枠フレームに脱着自在に連結できる構造とすることもできる。

[0043] グリップリング 35は、座部 5に座った状態で、駆動車輪 3を回転させるための手動リングで、車椅子全体における左右方向にであって、リム 32の外側に離して固定している。グリップリング 35は、所定の間隔で配置された複数のアーム 36を介してリム 32 に固定している。図に示す駆動車輪 3は、等間隔で配置された 4本のアーム 36を介して、グリップリング 35をリム 32の内面に固定している。ただ、グリップリングは、 3〜6 本のアームを介してリムに固定することもできる。グリップリング 35は、金属パイプを、タイヤ 31よりも小さな外径のリング状に加工したもので、これを手で掴んで駆動車輪 3 を回転させて車椅子を移動させる。ただ、グリップリングやアームは、必ずしも金属製とする必要はなぐプラスチック系榭脂で製作することもできる。

[0044] さらに、図 8と図 9に示す駆動車輪 3、 63は、リム 32の外側に固定されるグリップリング 35の外径とリム 32の内径を等しくし、あるいはグリップリング 635の外径をリム 632 の内径より小さくしている。従来の車椅子では、図 10に示すように、駆動車輪 53のリム 54の外側に固定されるグリップリング 55は、リム 54の真横に位置しており、グリップリング 55の外径がリム 54の内径よりも大きくなつている。このため、グリップリング 55とリム 54とを連結するアーム 59は、一端をリム 54の内面に、他端をグリップリング 55の側面に連結している。すなわち、アーム 59は、グリップリング 55の断面に交差する方向（図においては半径方向）に連結している。この構造の駆動車輪 53は、グリップリング 55を手で掴んで回転させるときに、リム 54と一体となって回転するアーム 59に、人差し指、中指、薬指等の指を引っかけることがあり、場合によっては、この痛みが翌日まで残るという弊害があった。また、この構造の駆動車輪 53は、グリップリング 55を握るときに、リム 54とグリップリング 55の間に指先を挿入するので、グリップリング 55をリム 54の外側に離す必要があり、このため、駆動車輪全体の幅を狭くできない問題点があった。いいかえると、この構造の駆動車輪 53を備える車椅子は、全体の横幅を狭くできな力つた。

[0045] これに対して、図 8に示す駆動車輪は、グリップリング 35の外周面とリム 32の内周面とが等しくなるように、すなわち、グリップリング 35の外径とリム 32の内径とを等しくしている。グリップリング 35とリム 32とを連結するアーム 36は、一端をリム 32の内面に、他端をグリップリング 35の外周面に固定している。すなわち、アーム 36をグリップリング 35の断面における接線方向に配置している。この構造の駆動車輪 3は、指先がアーム 36に引つ力かるのを有効に防止しながら、グリップリング 35をしつ力りと握って回転できる特長がある。それは、グリップリング 35とスポーク 34との間に人差し指、中指、薬指、小指の 4本の指を挿入して、グリップリング 35をしつ力りと握ることができる力もである。さらに、この駆動車輪 3は、リム 32よりも中心側にグリップリング 35を配置しているので、このグリップリング 35をリム 32の幅方向の中心であるリム面 32Aの方向に接近させる構造として、駆動車輪 3の幅を小さくできる。

[0046] さらに、図 9に示す駆動車輪 63は、グリップリング 635の外径をリム 632の内径よりも小さくしている。グリップリング 635とリム 632とを連結するアーム 636は、先端を駆動車輪 63の中心側に曲げた形状としている。この構造の駆動車輪 63は、グリップリング 635の半径をより/ J、さくして、グリップリング 635の位置をリム 632及びタイヤ 631に対して中心方向に離す状態としている。この構造の駆動車輪 63も、グリップリング 635と手のひらとの接触面積をより広くして、指先がアーム 636に引つ力かるのを有効に防止しながら、グリップリング 635をしつ力りと掴んで回転できる特長がある。また、この駆動車輪 63も、グリップリング 635をリム 632の幅方向の中心であるリム面 632Aの方向に接近させる構造として、駆動車輪 63の幅を小さくできる。図 9において 634は、スポークを示している。

[0047] 以上のように、リム 32、 632の外佃 Jに固定されるグリップリング 35、 635の外径とリム 32、 632の内径を等しくし、ある!/、はグリップリング 35、 635の外径をジム 32、 632の内径より小さくする駆動車輪 3、 63は、図 8と図 9に示すように、従来の駆動車輪 53に比べて、グリップリング 35、 635の位置を（X)だけリム面 32A、 632Aに、すなわち枠フレーム側に接近できる。このグリップリング 35、 635の接近幅（X)を 12〜18mmとする車椅子は、車椅子全体の横幅を、従来の車椅子に比べて 24〜36mmも小さくできる。

[0048] さらに、図 3に示す車椅子は、駆動車輪 3の回転を停止させるブレーキ 17を備える。ブレーキ 17は、座部 5に座って操作できる位置であって、枠フレーム 1の外側に配設している。ブレーキ 17は、枠フレーム 1に前後に傾動できるように連結された操作レバー 17Aと、この操作レバー 17Aを操作して駆動車輪 3の表面に押圧される制動用の押圧部 17Bとを備える。このブレーキ 17は、操作レバー 17Aを傾動させると、押圧部 17Bが駆動車輪 3の表面を押圧して、駆動車輪 3の回転を停止させる。

[0049] 自在小車輪 4は、自由に首振りできる車輪で、枠フレーム 1の先端部の下方に固定されている。図の車椅子は、左右に一対の自在小車輪 4を備えている。自在小車輪 4 は、座部 5に座ってグリップリング 35を駆動し、あるいは介護者がグリップ 9Aで移動方向を変更するときに、移動方向に首振りして行きたい方向を向く。

[0050] さらに、本発明の他の実施例の折り畳みできる車椅子を、図 11ないし図 14に示す。なお、これらの図において、前述の実施例の車椅子と同じ構成要素については、上 1桁を除く下桁に同符号を付してその詳細な説明を省略する。

[0051] 図 11ないし図 14に示す車椅子は、枠フレーム 71の中間に中間フレーム 715を設けている。図に示す枠フレーム 71は、上フレーム 712と下フレーム 711の中間に位置して、上フレーム 712と平行に中間フレーム 715を配設している。中間フレーム 71 5は、前端を前フレーム 713に、後端を後フレーム 714にそれぞれ固定している。中間フレーム 715は、図 13に示すように、折り畳まれた Xリンク 721の回転軸 724の両側に位置して、 Xリンク 721の交差部 723Aの間にできるスペースに配置される。この位置に中間フレーム 715を配置する構造は、中間フレーム 715が Xリンク 721の開閉に支障をきたすことがない。また、中間フレーム 715が邪魔になることなく折畳リンク 7 2を折り畳みして、座部フレーム 76と Xリンク 721を枠フレーム 71の内側に収納できる [0052] さらに、この車椅子は、サブリンク 722の一端を、 Xリンク 721の上側中間に垂直面内で回動できるようにピン 727で連結すると共に、サブリンク 722の他端を、中間フレーム 715に連結している。中間フレーム 715に連結されるサブリンク 722の他端は回転筒 729を固定しており、この回転筒 729に中間フレーム 715を揷通して、回動できるように連結している。

[0053] このように、中間フレーム 715を備える枠フレーム 71は、全体の強度を向上できる特長がある。さらに、この構造の車椅子は、図 14に示すように、枠フレーム 71を互いに離して開く状態で、座部フレーム 76を中間フレーム 715の上に位置させて、座部シート 77を開、た状態、すなわちここに座ることができる状態とすることができる。

[0054] さらに、これらの図に示す車椅子は、座部シート 77を、厚みのあるクッション材 77A としている。図に示す座部シート 77は、一対のクッション材 77Aを中間で折り畳みできるように連結すると共に、両端を座部フレーム 76に連結している。図に示す Xリンク 721は、中間で折曲されて積層された座部シート 77を配置できるように収納スペース 726の間隔（d)を広くしている。いいかえると、この車椅子は、 Xリンク 721に形成される収納スペース 726の間隔（d)を広くなるように設計して、厚みのある座部シート 77を折り畳んだ状態で収納できる構造としている。この Xリンク 721も、前述の Xリンクと同様に、回転部である回転軸 724よりも上部において、収納スペース 726の間隔を広くするように、外側曲げ部分 723aを設けている。 Xリンク 721は、図 13に示すように、交差部 723Aと延長部 723Bの間であって、折り畳まれた座部シート 77の折り返し部 77 aの両側と、連結部との間に外側曲げ部分 723aを設けている。 Xリンク 721は、この外側曲げ部分 723aの内側に設けられる収納スペース 726に、折り畳まれた座部シート 77を収納している。

[0055] 図 1に示す従来の X字状の折畳リンクでは、このように厚みのあるクッション材を座部シートに使用すると、座部シートがクロスする 2本のロッドで挟まれる状態となるので、 Xリンクを折り畳みできず、いいかえると、厚みのあるクッション材を座部シートとすることはできな力つた。これに対して、本発明の車椅子では、 Xリンク 721を所定の形状とすることで、 Xリンク 721を折り畳みしたときに上部の平行部で形成される収納スぺース 726の間隔（d)を調整できるので、この平行部の間にできる収納スペース 726にクッション材 77Aである座部シート 77を折り畳んだ状態で収納しながら、左右の枠フレーム 71を互いに接近させて、コンパクトに折り畳みできる。

なお、図 11ないし図 14の実施例において、 73は駆動車輪を、 74は自在小車輪を、 75は座部を、 78は足載台を、 78Aは足載アームを、 78Bは足載プレートを、 79はグリップ部を、 79Aはグリップを、 79Bは金属パイプを、 710は背もたれシートを、 711 Aは本体フレーム部を、 711Bは立上部を、 711Cは中間フレーム部を、 716は固定咅を、 723ίまロッド、を、 725ίま回転筒を、 730ίま車軸を、 731ίまタイヤを、 735ίまグリツプリングを、 736はアームをそれぞれ示している。

[0056] 以上の実施例に示す車椅子の折畳リンクは、 Xリンクを折り畳んだ状態で、回転軸よりも上部を平行として、平行部の間に座部シートの収納スペースを設けている。ただ、 Xリンクは、折り畳み状態において、必ずしも回転軸よりも上部が平行となる形状とする必要はない。 Xリンクは、回転軸よりも上部を平行でない形状として、対向するロッドの間に座部シートの収納スペースを設けることもできる。図 15と図 16に示す Xリンク 821、 921は、折り畳み状態で、回転部である回転軸 824、 924よりも上部において、対向するロッド 823、 923の間に形成される、座部シート 87、 97の収納スぺース 826、 926の間隔を、上下において変ィ匕させている。これらの Xリンク 821、 921も、連結部よりも上部に、収納スペース 826、 926の間隔を広くするように外側に曲げてなる外側曲げ部分 823a、 923aを設けている。

[0057] Xリンク 821、 921力 2本のロッド 823、 923を回転できるように連結している連結部よりも上部において、収納スペース 826、 926の間隔を広くするように外側に曲げてなる外側曲げ部分 823a、 923aを設けているのは、折り畳み状態で、収納スペース 8 26、 926に座部シート 87、 97を収納するためである。中間を曲げない従来の車椅子の Xリンクは、図 1に示すように、折り畳み状態で、 Xリンクの隙間力連結部に近づくにしたがって狭くなる。この構造では、座部フレームを接近させる状態で、 Xリンクの間に座部シートを配設できない。この弊害を解消するために、図 15の Xリンク 821は、折り畳まれた座部シート 87の折り返し部 87aの両側に位置して外側曲げ部分 823a を設けている。また、図 16の Xリンク 921は、折り畳まれた座部シート 97の折り返し部 97aの両側と、連結部との間に外側曲げ部分 923aを設けて、る。 [0058] 図 15に示す Xリンク 821は、 2本のロッド 823を交差部 823Aで交差させると共に、この交差部 823Aから両端方向に延長される延長部 823Bを直線状とせずに、延長部 823Bの中間を互いに接近させる形状としている。この Xリンク 821は、折り畳んだ状態で形成される収納スペース 826の上端部の間隔 (dl)と下端部の間隔 (d2)が、中間部の最も接近する間隔 (d3)よりも広くなるようにしている。この Xリンク 821は、収納スペース 826の中間部であって、最も接近する最小間隔 (d3)を、座部シート 7を確実に収納できる間隔となるように設計する。収納スペースの最小間隔 (d3)は、たとえば、 2mm以上、好ましくは 5mm以上となるようにする。

[0059] 図 16に示す Xリンク 921は、折り畳んだ状態で、回転軸 924よりも上部を、収納スぺース 926の幅が下方に向かって次第に広くなる形状としている。この Xリンク 921は、折り畳んだ状態で形成される収納スペース 926の下端部の間隔 (d2)が、上端部の間隔 (dl)よりも広くなるように、交差部 923Aと上側の延長部 923Bとを所定の角度で折曲している。この Xリンク 921は、収納スペース 926の上端部の間隔（dl)力座部シート 97を確実に収納できる間隔となるように、たとえば、 2mm以上、好ましくは 5m m以上となるようにする。さらに、この Xリンク 921は、 2本のロッド 923を点対称な形状とすることなぐ回転軸 924よりも上部の中間のみを外側に曲げる形状として、対向する延長部 923Bの間に座部シート 96の収納スペース 926を設けている。 Xリンク 921 は、回転軸 924よりも下部については、収納スペースを必要としないので、下側の延長部 923Cは直線状として、 Xリンクを折り畳む状態では互いに交差する形状としている。

[0060] 以上のように、収納スペース 826、 926の下端部であって、折り畳んだ座部シート 8 7、 97の折り返し部 87a、 97aが収納される位置における間隔 (d2)を広くする構造の Xリンク 821、 921は、座部シート 87、 97を無理なくスムーズに収納しながら折り畳みできる特長がある。

[0061] さらに、以上の実施例の車椅子は、折畳リンク 2、 72を折り畳んで、一対の枠フレーム 1、 71を互いに接近させる状態で、座部フレーム 6、 76と Xリンク 21、 721の上下端を、枠フレーム 1、 71の内側、すなわち上フレーム 12、 712と下フレーム 11、 711の間に位置させる構造としている。ただ、本発明の車椅子は、一対の枠フレームを互いに接近させる状態で、必ずしも座部フレームと Xリンクの上下端を、枠フレームの上フレームと下フレームの間に位置させる必要はない。以下、折り畳み状態において、座部フレームと Xリンクの上下端を、枠フレームの上フレームと下フレームの間に位置させない構造の車椅子を図 17ないし図 29に示す。なお、これらの図において、前述の図 2ないし図 8に示す実施例の車椅子と同じ構成要素については、上 2桁を除く下桁に同符号を付してその詳細な説明を省略する。

[0062] 図 17ないし図 18に示す車椅子は、一対の枠フレーム 101を互いに接近させる状態で、座部フレーム 106と Xリンク 1021の上下端を、対向する枠フレーム 101の間に配設している。図に示す折畳リンク 102は、 Xリンク 1021を折り畳んで、一対の枠フレーム 101を互いに接近させる状態で、図 18に示すように、座部フレーム 106を、枠フレーム 101の上面に設けた肘当て 1020の間に位置させる構造としている。この車椅子は、図 17に示すように、枠フレーム 101を互いに離して開く状態で、座部フレーム 106が左右に開かれて、座部シート 107を開いた状態、すなわちここに座ることができる状態とする。互いに離された枠フレーム 101は、垂直な姿勢となる。また、折畳リンク 102は、枠フレーム 101を互いに接近させて折り畳む状態で、 2本の座部フレーム 106が接近して左右の肘当て 1020の間に位置し、座部シート 107が収納スぺース 1026に収納される。

[0063] この構造の車椅子は、図 19ないし図 25に示すように、枠フレーム 101が、駆動車輪 103の車軸 1030の固定部 1016を、枠フレーム 101の上フレーム 1012よりも内側に位置させて実現できる。これらの図に示す車椅子は、枠フレーム 101を、下フレーム 1011と上フレーム 1012の前後を前フレーム 1013と後フレーム 1014で連結してなる枠形状とすると共に、車軸 1030の固定部 1016を上フレーム 1012よりも内側に位置するように、後フレーム 1014と下フレーム 1011の一部を内側に折曲加工している。

[0064] 枠フレーム 101は、駆動車輪 103を連結する固定部 1016を、後フレーム 1014の下端部に設けている。固定部 1016は、図 25の拡大断面図に示すように、駆動車輪 103のハブ 1033を回転できるように連結する車軸 1030を外側に突出して連結している。さらに、枠フレーム 101は、図 17と図 19に示すように、車軸 1030の固定部 10 16を、上フレーム 1012よりも内側に位置するように折曲加工している。図に示す枠フレーム 101は、後フレーム 1014と下フレーム 1011の一部を内側に折曲加工して、車軸 1030の固定部 1016が上フレーム 1012よりも内側に位置するようにしている。図に示す枠フレーム 101は、後フレーム 1014の下部である固定フレーム部 1014A に固定部 1016を固定している。一対の枠フレーム 101は、上フレーム 1012と、前フレーム 1013と、後フレーム 1014の上端部と、下フレーム 1011の前端部とを同一平面であって垂直面であるフレーム面 101A内に配置すると共に、後フレーム 1014の下部と、下フレーム 1011の後部とを、対向するフレーム面 101Aよりも内側に配置している。

[0065] 下フレーム 1011は、後フレーム 1014の下端が連結される本体フレーム部 1011A と、前フレーム 1013の下端が連結される前端部 1011Dと、本体フレーム部 1011A と前端部 1011Dとを連結する連結部 1011Eと力なる。下フレーム 1011は、本体フレーム部 1011Aがフレーム面 101Aよりも内側に位置し、前端部 1011Dがフレーム面 101A内に位置するようにしている。下フレーム 1011は、たとえば、 1本の金属パィプを折曲加ェして、本体フレーム部 1011 Aの前方に連結部 1011Eと前端部 101 1Dとを設けることできる。下フレーム 1011の本体フレーム部 1011Aと前端部 1011 Dは、ほぼ平行な姿勢で配置されている。図の下フレーム 1011は、前端部 1011D の前端に前フレーム 1013の下端を連結して固定している。さらに、図に示す枠フレーム 101は、下フレーム 1011と前フレーム 1013の連結部分に自在小車輪 104を固定している。図に示す車椅子は、自在小車輪 104の固定軸を前フレーム 1013の側面に固定している。この自在小車輪 104は、下フレーム 1011に邪魔されることなく自由に首振りできる姿勢で固定される。

[0066] 上フレーム 1012は、ほぼ水平な姿勢で配置されている。この上フレーム 1012は、肘当て 1020を上面に固定している。肘当て 1020は、たとえば、クッション部材で、座部 105に座るユーザーの肘や腕を上に載せるようにしている。

[0067] 前フレーム 1013は、座部 105の前端の両側に位置して、ほぼ垂直な姿勢で配置されている。図の前フレーム 1013は、座部 105の前方に配置される足載台 108を連結している。図に示す車椅子は、座部 105の前方であって、枠フレーム 101の外側に一対の足載台 108を備えており、左右の前フレーム 1013にそれぞれ足載台 108を連結している。足載台 108は、座部 105に座って足を載せる台で、前フレーム 1013 に連結される足載アーム 108Aの先端に、足を載せる足載プレート 108Bを連結している。図の足載台 108は、枠フレーム 101の外側に、垂直面内で折り畳みできるように足載アーム 108Aを連結し、さらにこの足載アーム 108Aの先端に垂直姿勢力も水平姿勢に回転できるように足載プレート 108Bを連結している。足載台 108は、足載アーム 108Aの一端を、前フレーム 1013に対して前後方向に回動できるように連結しており、図 24に示すように、垂直に立てて折り畳めるようにしている。このように、足載台 108を折り畳みできる構造は、車椅子をさらにコンパクトに折り畳みできる特長がある。ただ、足載台は、必ずしも折り畳みできる構造とする必要はなぐ枠フレームに固定することちでさる。

[0068] 後フレーム 1014は、座部 105の後端の両側に位置して、ほぼ垂直な姿勢で配置している。後フレーム 1014は、下フレーム 1011の後端部に連結される固定フレーム部 1014Aと、上フレーム 1012の後端に連結される支持フレーム部 1014Bと、固定フレーム部 1014Aと支持フレーム部 1014Bとを連結する連結部 1014Cと力もなる。後フレーム 1014は、固定フレーム部 1014Aがフレーム面 101Aよりも内側に位置し、支持フレーム部 1011Bがフレーム面 101A内に位置するようにしている。固定フレーム部 1014Aは、下端を下フレーム 1011の本体フレーム 1011Aに連結すると共に、中間部に、駆動車輪 103の車軸を連結する固定部 1016を設けている。さらに、図の車椅子は、左右の後フレーム 1014の支持フレーム部 1014Bに背もたれシート 1010の両端を連結している。図に示す支持フレーム部 1014Bは、上側が後方に傾斜する姿勢として、背もたれ面を多少傾斜する面としている。

[0069] さらに、図に示す後フレーム 1014は、支持フレーム部 1014Bの上端に、折り畳みできるグリップ部 109を連結している。グリップ部 109は、金属パイプ 109Bの先端部を折曲してグリップ 109Aを設けたものである。グリップ部 109は、金属パイプ 109Bの後端を支持フレーム部 1014Bの上端に連結具 1018を介して連結している。連結具 1018は、金属パイプ 109Bの後端を支持フレーム部 1014Bの上端に回動できるように連結すると共に、係止機構（図示せず)を介して金属パイプ 109Bと支持フレーム部 1014Bとを一直線状に係止できるようにしている。さらに、連結具 1018は、操作レノー 1019を備え、この操作レバー 1019を操作して金属パイプ 109Bと支持フレーム部 1014Bの係止状態を解除して、グリップ部 109を、図 24に示すように、折り畳みできる構造としている。このように、グリップ部 109を折り畳みできる構造は、車椅子をさらにコンパクトに折り畳みできる特長がある。ただ、グリップ部は、必ずしも折り畳みできる構造とする必要はなぐたとえば、後フレームの上端を後方に折曲して、この折曲部にグリップを設けてグリップ部とすることもできる。

[0070] さらに、図に示す枠フレーム 101は、下フレーム 1011と上フレーム 1012の中間に位置して、上フレーム 1012と平行に中間フレーム 1015を配設している。中間フレーム 1015は、前端を前フレーム 1013に、後端を後フレーム 1014にそれぞれ固定している。このように、中間フレーム 1015を備える枠フレーム 101は、全体の強度を向上できる特長がある。さらに、この構造の車椅子は、図 17に示すように、枠フレーム 101 を互いに離して開く状態、すなわち座部シート 107が張設されて座部 105となる状態で、座部フレーム 106を支持する支持部 1040を中間フレーム 1015に設けている。この中間フレーム 1015は、座部フレーム 106を支持部 1040の上に位置させて、支持部 1040で座部フレーム 106を支持する。枠フレーム 101は、 Xリンク 1021を開いて座部シート 107を開く状態で、座部フレーム 106が位置する高さに中間フレーム 101 5を配置している。

[0071] さらに、図に示す枠フレーム 101は、上フレーム 1012と中間フレーム 1015の間であって、前フレーム 1013と後フレーム 1014の間のスペースを閉塞する側面プレート 1041を配設している。図に示す側面プレート 1041は、前後の端縁を前フレーム 10 13と後フレーム 1014に固定すると共に、下端を中間フレーム 1015に接近させる状態で配置している。このように、枠フレーム 101の内側を側面プレート 1041で閉塞する構造は、ユーザーが座部 105に座った状態で、枠フレーム 101の隙間から駆動車輪 103に不意に接触するのを有効に防止できる特長がある。すなわち、駆動車輪 10 3を枠フレーム 101に接近する状態で配置しても、これに接触するのを防止して、安全性を確保できる。

[0072] この構造の車椅子は、折畳リンク 102の Xリンク 1021を折り畳んで、一対の枠フレーム 101を互いに接近させる状態で、図 18に示すように、座部フレーム 106を、上フレームの肘当て 1020の間に位置させる構造としている。

[0073] さらに、 Xリンク 1021は、図 18に示すように、折り畳み状態で、回転軸 1024よりも上部において、 2本のロッド 1023の間に座部シート 107を収納する収納スペース 10 26ができるようにしている。 Xリンク 1021は、折り畳み状態において、 2本のロッド 10 23の上端と回転軸 1024との間を、座部シート 107から離れる方向に突出する形状に折曲して、 2本のロッド 1023の間に収納スペース 1026を設けている。図に示す X リンク 1021は、折り畳み状態において、一対のロッド 1023の回転軸 1024よりも上部を平行な姿勢として収納スペース 1026を設けている。

[0074] さらに、図に示す折畳リンク 102は、後方に位置する Xリンク 1021に左右のサブリンク 1022を連結している。左右のサブリンク 1022は、 Xリンク 1021を構成する一対のロッド 1023のそれぞれを一対の枠フレーム 101に連結している。サブリンク 1022は、一端をロッド 1023の上側の中間に垂直面内で回動できるようにピン 1027で連結している。さらに、サブリンク 1022の他端は、枠フレーム 101に回動できるように連結している。図に示す車椅子は、中間フレーム 1015から下方に突出する固定アーム 10 42を設けており、この固定アーム 1042に、サブリンク 1022の他端を、垂直面内で回動できるようにピン 1028で連結して、る。

[0075] 駆動車輪 103は、図 25に示すように、ハブ 1033の長さ（L)をリム 1032の幅（H)よりも大きくして、ハブ 1033の端部をリム 1032の側部から両外側に突出させている。駆動車輪 103は、ハブ 1033の長さ（L)を 60〜90mmとし、リム 1032の幅（H)を 25 〜35mmとすることができる。図に示す車椅子は、前述のように、車軸 1030の固定部 1016を、枠フレーム 101のフレーム面 101Aよりも内側に配置している。このように、固定部 1016をフレーム面 101Aより内側に配置する枠フレーム 101は、ノヽブ 1033 の連結位置を内側にできるので、車椅子全体の横幅を小さくできる特長がある。固定部 1016の位置をフレーム面 101Aよりも内側とする移動幅 (t)は、図 25に示すように、固定部 1016に駆動車輪 103のハブ 1033を連結した状態で、駆動車輪 103のスポーク 1034が枠フレーム 101に接触しない幅とすることができる。たとえば、この移動幅（t)は、ハブ 1033の全長の 1Z2よりも小さぐ 10〜45mm、好ましくは、 15〜3 5mmとすることができる。たとえば、この移動幅 (t)を 25mmとする車椅子は、車椅子全体の横幅を、従来の車椅子に比べて 50mmも小さくできる。

なお、図 17ないし図 25において、 1017はブレーキを、 1017Aは操作レバーを、 1 017Βίま押圧咅を、 1025ίま回転筒を、 1031ίまタイヤを、 1021Αίまリム面を、 1033 Αは、フランジ部を、 1035はグリップリングを、 1036はアームをそれぞれ示している。

[0076] さらに、図 26ないし図 29に示す車椅子は、折畳リンク 202を折り畳んで一対の枠フレーム 201を互いに接近させる状態で、座部フレーム 206と Xリンク 2021の上下端を、対向する枠フレーム 201のフレーム面 201A内に配設するが、座部フレーム 206と Xリンク 2021の上端を一対の肘当て 2020の間に位置させる構造としている。この車椅子は、枠フレーム 201を、本体フレーム 201aと肘当てフレーム 201bとで構成しており、本体フレーム 201aの外側に肘当てフレーム 201bを配設している。この車椅子も、駆動車輪 203の車軸 2030の固定部 2016を、枠フレーム 101の上フレーム 101 2よりも内側に位置させる構造としている。

[0077] 本体フレーム 201aは、下フレーム 2011と中間フレーム 2015の前後を前フレーム 2 013と後フレーム 2014で連結した枠形状としている。肘当てフレーム 201bは、上フレーム 2012の前端に、下方に延びる連結フレーム 2038を連結しており、上フレーム 2012の後端を後フレーム 2014に連結すると共に、連結フレーム 2038の下端部を中間フレーム 2015に連結して固定している。さらに、肘当てフレーム 201bは、上フレーム 2012の上面に、肘当て 2020を固定している。肘当てフレーム 201bは、肘当て 2020力本体フレーム 201aのフレーム面 201Aよりも外側に位置するように、本体フレーム 201aに連結している。肘当てフレーム 201bは、連結フレーム 2038の下端部を中間フレーム 2015の外側の側面に固定すると共に、上フレーム 2012の後端部を折曲して後フレーム 2014の前面に固定し、あるいは、上フレームの後端部を折曲することなく、後フレームの側面に固定している。本体フレーム 201aの外側に配設される肘当てフレーム 201bは、図 26と図 29に示すように、肘当て 2020や連結フレーム 2038が駆動車輪 203に接触しな、ように配設される。

[0078] この車椅子は、図 27に示すように、枠フレーム 201を互いに離して開く状態、すなわち、座部フレーム 206を左右に開いて、座部シート 207を開く状態で、座部フレーム 206を本体フレーム 201aの中間フレーム 2015の上面に配置して、座部フレーム 2 06を本体フレーム 201aで支持する構造としている。さらに、図に示す本体フレーム 2 Olaは、座部フレーム 206を位置決めしながら保持する支持部 2040を、中間フレーム 2015の上面に固定している。この構造の車椅子は、一対の枠フレーム 201を互いに離して開く状態で、ユーザーの体重が力かる座部フレーム 206を本体フレーム 20 laの上面で安定して支持できる特長がある。

[0079] さらに、この車椅子は、枠フレーム 201を互いに離して開く状態で、枠フレーム 201 を垂直姿勢に保持するサブリンク 2022を、 Xリンク 2021と枠フレーム 201とに連結している。サブリンク 2022の一端は、リンク 2021の上側中間に、垂直面内で回動できるようにピン 2027を介して連結している。サブリンク 2022の他端は、後フレーム 201 4の中間に設けた固定部 2016に、垂直面内で回動できるようにピン 2028を介して連結している。図に示す固定部 2016は、駆動車輪 203の車軸 2030を固定する角ラックである。図に示す折畳リンク 202は、左右に一対のサブリンク 2022を備えており、車椅子を開いた状態で、左右の枠フレーム 201を安定して垂直な姿勢に保持している。

[0080] また、この車椅子は、折畳リンク 202を折り畳んで一対の枠フレーム 201を互いに接近させる状態では、 2本の座部フレーム 206が接近して左右の肘当て 2020の間に位置し、座部シート 207力 S収納スペース 2026〖こ収納される。さら〖こ、このとき、本体フレーム 201aの中間フレーム 2015は、図 28に示すように、折り昼まれた Xリンク 2021 の回転軸 2024の両側であって、 Xリンク 2021の交差部 2023Aの外側に形成されるスペースに配置される。この位置に中間フレーム 2015を配置する構造は、中間フレーム 2015が Xリンク 2021の開閉に支障をきたすことなぐ一対の枠フレーム 201をコンパタトに折り畳みできる。

[0081] さらに、図 28に示す折畳リンク 202の Xリンク 2021は、折り畳んだ状態で回転軸 20 24よりも上部に形成される収納スペース 2026の上端部の間隔 (dl)力下端部の間隔（d2)よりも広くなるようにしている。この Xリンク 2021も、 2本のロッド 2023を回転できるように連結している回転部である回転軸 2024よりも上部に、収納スペース 2026 の間隔を広くするように外側に曲げてなる外側曲げ部分 2023aを設けており、この外側曲げ部分 2023aの内側に設けられる収納スペース 2026に折り畳まれた座部シート 206を収糸内して!/ヽる。図の Xリンク 2021は、交差咅 2023Aと延長咅 2023Bの間であって、折り畳まれた座部シート 207の折り返し部 207aの両側と、連結部との間に外側曲げ部分 2023aを設けている。この Xリンク 2021は、収納スペース 2026の下端部の間隔 (d2)が、座部シート 207を確実に収納できる間隔、たとえば、 2mm以上、好ましくは 5mm以上となるように、回転軸 2024よりも上部に外側曲げ部分 2023aを設けている。この折畳リンク 202も、枠フレーム 201を互いに接近させて折り畳む状態で、 2本の座部フレーム 206が接近して左右の肘当て 2020の間に位置し、座部シート 207力 S収糸内スペース 2026に収糸内される。

なお、図 29にお!/ヽて、 2032ίまリムを、 2032Αίまリム面を、 2033ίまノヽブを、 2033Α はフランジ部を、 2037はベアリングをそれぞれ示して、る。

産業上の利用可能性

[0082] 車椅子を折り畳んだ状態での横幅を狭くできるので、未使用時にはコンパクトに折り畳んで収納し、また移動時においては、コンパクトに折り畳んで車両等に持ち込みして、極めて便利に持ち運びできる。

図面の簡単な説明

[0083] [図 1]従来の折り畳みできる車椅子を折り畳んだ状態を示す背面図である。

[図 2]本発明の一実施例に力かる折り畳みできる車椅子の背面図である。

[図 3]図 2に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す概略側面図である。

[図 4]図 2に示す車椅子の枠フレームと折畳リンクの連結構造を示す概略斜視図である。

[図 5]図 2に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す概略断面図である。

[図 6]図 5に示す車椅子を展開した状態を示す概略断面図である。

[図 7]枠フレームと駆動車輪の連結構造を示す拡大断面図である。

[図 8]図 7に示す駆動車輪のリムとグリップリングの連結構造を示す拡大断面図である

[図 9]駆動車輪のリムとグリップリングの連結構造の他の一例を示す拡大断面図である。 [図 10]従来の車椅子の駆動車輪におけるリムとグリップリングの連結構造を示す拡大断面図である。

[図 11]本発明の他の実施例に力かる折り畳みできる車椅子の背面図である。

[図 12]図 11に示す車椅子の概略側面図である。

圆 13]図 11に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す概略断面図である。

[図 14]図 13に示す車椅子を展開した状態を示す概略断面図である。

[図 15]Xリンクの他の一例を示す正面図である。

[図 16]Xリンクの他の一例を示す正面図である。

[図 17]本発明の他の実施例に力かる折り畳みできる車椅子の正面図である。

圆 18]図 17に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す正面図である。

[図 19]図 17に示す車椅子の背面図である。

[図 20]図 17に示す車椅子の平面図である。

[図 21]図 17に示す車椅子の底面図である。

[図 22]図 17に示す車椅子の概略斜視図である。

[図 23]図 17に示す車椅子の側面図である。

圆 24]図 23に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す側面図である。

圆 25]図 19に示す車椅子の枠フレームと駆動車輪の連結構造を示す拡大断面図である。

[図 26]本発明の他の実施例に力かる折り畳みできる車椅子の概略斜視図である。

[図 27]図 26に示す車椅子の正面図である。

圆 28]図 27に示す車椅子を折り畳んだ状態を示す正面図である。

圆 29]図 27に示す車椅子の枠フレームと駆動車輪の連結構造を示す拡大断面図である。

符号の説明

1、 71、 101、 201· ··枠フレーム

201a…本体フレーム

201b…肘当てフレーム

101Α、 201Α· ··フレーム面 2、 72、 102、 202···折畳リンク

3、 63、 73、 103、 203···駆動車輪

4、 74、 104···自在小車輪

5、 75、 105···座部

6、 76、 86、 96、 106、 206···座部フレーム

7、 77、 87、 97、 107、 207···座部シー卜

77Α···クッション材

7a、 77a, 87a、 97a、 207a…折り返し部

8、 78、 108···足載台

8Α、 78Α、 108Α···足載アーム

8Β、 78Β、 108Β···足載プレー卜

9、 79、 109···グリップ部

9Α、 79Α、 109Α···グリップ

9Β、 79Β、 109Β···金属ノィプ

10、 710、 1010···背もたれシー卜

11、 711、 1011、 2011···下フレーム 11A、 711A、 1011Α···本体フレーム部 11Β、 711Β···立上部

11C、 711C…中間フレーム部

1011D…前端部

1011E…連結部

12、 712、 1012、 2012···上フレーム

13、 713、 1013、 2013···前フレーム

14、 714、 1014、 2014···後フレーム 1014A…固定フレーム部

1014B…支持フレーム部

1014C…連結部

715、 1015、 2015···中間フレーム 16、 716、 1016、 2016···固定部

17、 1017···ブレーキ

17Α、 1017Α···操作レバー

17B、 1017Β···押圧部

1018…連結具

1019···操作レノ一

1020、 2020···肘当て

21、 721、 821、 921、 1021、 2021···Χリンク

22、 722、 1022、 2022···サブリンク

23、 723、 823、 923、 1023、 2023···ロッド 23Α、 723Α、 823Α、 923Α、 2023Α···交差部 23Β、 723Β、 823Β、 923Β、 2023Β…延長部 923C…延長部

23a, 723a, 823a, 923a, 2023a…折り返し部

24、 724、 824、 924、 1024、 2024···回転軸

25、 725、 1025···回転筒

6、 726、 826、 926、 1026、 2026···収納スぺ、 7、 727、 1027、 2027···ピン

8、 1028、 2028···ピン

29···回転筒

0、 730、 1030、 2030···車軸

1、 631、 731、 1031、 2031···タイヤ

2、 632、 1032、 2032…ジム

2Α、 632Α、 1032Α、 2032Α···リム面

3、 1033、 2033···ノヽブ

3Α、 1033Α、 2033Α···フランジ部

4、 634、 1034、 2034···スポーク

5、 635、 735、 1035、 2035···グリップリング 36、 636、 736、 1036、 2036···ァ

37、 1037、 2037···ベアリング 2038···連結フレーム

1040、 2040···支持部

1041···側面プレート

1042···固定アーム

51···側部フレーム

52…折畳リンク

53…駆動車輪

54…リム

55—グジ、ノプジング

56…座部フレーム

57…座部シート

58· "ロッド

59···アーム

Claims

請求の範囲

[1] 両側に駆動車輪を連結している一対の枠フレームを、上端に座部フレームを連結している折畳リンクで折り畳みできるように連結して、座部フレームに可撓性の座部シートを連結しており、

折畳リンクは、 2本のロッドを垂直面内で回転できるように X字状に連結している前後の Xリンクを備え、この Xリンクの上端を座部フレームに連結して、下端を枠フレームに回転できるように連結して、一対の枠フレームを折り畳みできるように連結してなる折り畳みできる車椅子であって、

Xリンク力 2本のロッドを回転できるように連結している連結部よりも上部に、折り畳み状態で座部シートを収納する収納スペースを対向するロッドの間に設けており、さらに Xリンクの連結部よりも上部には、収納スペースの間隔を広くするように外側に曲げてなる外側曲げ部分を設けており、この外側曲げ部分の内側に設けられる収納スペースに折り畳まれた座部シートを収納するようにしてなる折り畳みできる車椅子。

[2] Xリンク力折り畳まれた座部シートの折り返し部の両側に外側曲げ部分を設けている請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[3] Xリンク力折り畳まれた座部シートの折り返し部の両側と、連結部との間に外側曲げ部分を設けて、る請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[4] Xリンクが、 2本のロッドを交差部で交差させると共に、この交差部から両端方向に延長される延長部を交差部に対して折曲する形状として、交差部と延長部の間に外側曲げ部分を設けて!/、る請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[5] Xリンクが、折り畳まれた状態で、延長部を平行部として、延長部の間にできる収納スペースに座部シートを収納するようにしてなる請求項 4に記載される折り畳みできる車椅子。

[6] 折畳リンクを折り畳みして、一対の枠フレームを互いに接近させる状態で、座部フレームと Xリンクの上下端を、枠フレームの内側に位置させるようにしてなる請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[7] 枠フレームが、下フレームと上フレームの前後を前フレームと後フレームで連結してなる枠形状で、

下フレーム力本体フレーム部と、この本体フレーム部の前端に連結している立上部と、この立上部に連結している中間フレーム部とからなり、中間フレーム部の下方に自在小車輪を配置して、る請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[8] Xリンクの下端を下フレームの本体フレーム部に回転できるように連結している請求項 7に記載される折り畳みできる車椅子。

[9] 駆動車輪が、リムの外側に複数のアームを介してグリップリングを固定しており、このグリップリングの外径を、リムの内径よりも小さぐあるいは等しくしている請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[10] 一対の枠フレーム力上フレームの上に肘当てを固定しており、枠フレームの折り畳み状態において、一対の肘当ての間に座部フレームを配設する請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[11] 枠フレームの外側に、垂直面内で折り畳みできるように、足載台の足載アームを連結し、さらにこの足載アームの先端に垂直姿勢力水平姿勢に回転できるように足載プレートを連結して、る請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[12] 枠フレームが、駆動車輪の車軸の固定部を、枠フレームの上フレームよりも内側に位置させて!/ヽる請求項 1に記載される折り畳みできる車椅子。

[13] 枠フレームが、下フレームと上フレームの前後を前フレームと後フレームで連結してなる枠形状で、車軸の固定部が上フレームよりも内側に位置するように、後フレームと下フレームの一部を内側に折曲加工している請求項 12に記載される折り畳みできる車椅子。

[14] 枠フレームが、本体フレームと肘当てフレームとを備え、本体フレームに車軸を固定すると共に、肘当てフレームを本体フレームの外側に固定して、車軸の固定部を肘当てフレームの上フレームより内側に配設している請求項 12に記載される折り畳みできる車椅子。

[15] 一対の上フレームの上に肘当てを固定しており、枠フレームの折り畳み状態において、一対の肘当ての間に座部フレームを配設する請求項 12に記載される折り畳みできる車椅子。駆動車輪が、リムをスポークでノヽブに連結する構造であって、ハブはベアリングを介して回転できるように車軸に連結され、車軸は枠フレームの外側に水平姿勢で固定され、この車軸にベアリングを介して駆動車輪を回転できるように連結しており、さらに、駆動車輪が、ハブの長さ（L)をリムの幅 (H)よりも大きくして、ハブの端部をリムの側部から外側に突出させてなる請求項 11に記載される折り畳みできる車椅子。