WO2006126379A1

WO2006126379A1 - 電池パック

Info

Publication number: WO2006126379A1
Application number: PCT/JP2006/309154
Authority: WO
Inventors: Hiroshi Yamamoto
Original assignee: Hitachi Maxell, Ltd.
Priority date: 2005-05-25
Filing date: 2006-05-02
Publication date: 2006-11-30
Also published as: KR101233261B1; US20100143793A1; CN101167198B; KR20080017321A; CN101167198A

Abstract

　本発明にかかる電池パックは、素電池の上側に配置される回路基板と、回路基板の上側に配置される上側カバーと、上側カバーと素電池の上面との間に成形されて回路基板および上側カバーを素電池の上面に一体化する樹脂モールドとを含んでおり、回路基板の上面には、外部機器の接触端子との接続用の外部接続端子が配置されており、上側カバーは、外部接続端子に対面する窓口を貫通状に設けてある。上側カバーと素電池の上面との間隔を規制するために、上側カバーの下面には、その左右両端に位置決め突起を下方に向けてそれぞれ突設してあり、上側カバーの下面には、回路基板が嵌め込まれる基板嵌合部が凹み形成されている。

Description

明細書

電池パック

技術分野

[0001] 本発明は、素電池の上側に回路基板を配置するとともに、前記回路基板の上側に上側カバーを配置して、榭脂モールドで前記素電池の上面に前記回路基板および前記上側カバーを一体ィ匕する電池パックに関する。

背景技術

[0002] 特開 2004— 221026号公報（特に図 1, 5参照；)および特開 2003— 17022号公報 (特に図 3, 4参照)では、回路基板の上面に外部接続端子を配置し、その外部接続端子を電池パックの上面に露出させた状態で、前記回路基板などを榭脂モールドで素電池に一体化して!/、る。

[0003] また、特開 2003— 308881号公報（特に図 1参照）および特開 2004— 335387号公報 (特に図 1 3参照)では、上側カバーや回路基板などを素電池の上側に配置した電池パックが開示されている。さらに、前記特開 2003— 308881号公報では、回路基板を覆う上側カバーを素電池の上面に固定した状態で、前記上側カバーを榭

、る。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 前記電池パックを携帯電話や充電器などの外部機器の装着部に装着した際には、前記装着部の位置決め部材などが電池パックの上面に当接する。このとき、特開 20 03— 17022号公報に示すような回路基板の上側を榭脂モールドで覆う手法では、前記位置決め部材などの当接に対する電池パックの上面の強度が不足することになる。

[0005] 特開 2004— 221026号公報に示すごとく強度の大きな合成樹脂製のカバーに回路基板の外部接続端子に対面する窓口を設け、このカバーで回路基板の全体を覆うとともに前記窓口を介して外部接続端子を露出させておき、この状態で、榭脂モールドでカバーと回路基板とを素電池に一体ィ匕することが考えられる。ところが、特開 2 004— 221026号公報では、回路基板の全体をカバーで覆っているために、組み立て作業に手間が掛かって電池パックの生産性が悪くなる。

[0006] 組み立て作業の簡略ィ匕のために回路基板の上側のみにカバーを配置し、その力バーや回路基板などを榭脂モールドで素電池に一体ィ匕することも考えられる。この場合、溶融樹脂が、上側カバーと回路基板との隙間を通って外部接続端子を覆うことを防止する必要がある。

[0007] 特開 2003— 308881号公報では、上側カバーをリベット状に変形させることによつて素電池の上面に固定したのちに、榭脂モールドを成形してある。したがって、上側カバーの固定作業の分だけ電池パックの製造に手間が掛カることになる。

[0008] そこで、本発明の目的は、溶融樹脂が上側カバーと回路基板との隙間を通って外部接続端子を覆うことを防止できるとともに、上側カバーと素電池の上面とを適正な間隔に設定した状態で、上側カバーを榭脂モールドによって素電池の上面に効率よく一体ィ匕できる電池パックを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0009] 本発明の電池パックは、素電池の上側に配置される上側カバーと、前記上側カバ一と前記素電池の上面との間に成形されて前記上側カバーを前記素電池の上面に一体ィ匕する榭脂モールドとを含み、

前記上側カバーと前記素電池の上面との間隔を規制するために、前記上側カバーの下面に位置決め突起を下方に向けて突設してあることを特徴とするものである。ここで、前記位置決め突起は、前記上側カバーの下面に少なくとも 1つ設けられる。

[0010] 本発明の電池パックにおいて、前記素電池の上側に電装品が配置されるとともに、前記電装品の上側に前記上側カバーが配置されており、前記榭脂モールドは、前記素電池の上面に前記電装品と前記上側カバーとを一体化してもよい。ここで、前記電装品は、回路基板や PTC(positive temperature coefficient)素子やリード線などが該当する。

[0011] また、本発明の電池パックにおいて、前記電装品である回路基板の上面には外部接続端子が配置されており、前記上側カバーには、前記外部接続端子に対面する窓口を貫通状に設けてあり、前記上側カバーの下面には、前記回路基板が嵌め込まれる基板嵌合部が凹み形成されていてもよい。ここで、前記回路基板の厚み全体が前記基板嵌合部に嵌め込まれる場合と、前記回路基板の厚みの一部のみが前記基板嵌合部に嵌め込まれる場合とが含まれる。また、前記回路基板が前記基板嵌合部に嵌め込まれたときの前記基板嵌合部の内面と前記回路基板との間の隙間は、可及的に小さ、こと（ゼロを含む）が好まし、。

[0012] また、本発明の電池パックにぉ、て、前記榭脂モールドに対する前記上側カバーの抜け止めを図るためのアンカー手段を前記上側カバーに設けてもよい。この場合、前記アンカー手段は、前記位置決め突起に凹み状に形成した凹部であってもよい。または、前記アンカー手段は、前記上側カバーの下面から下方に向けて突設するとともに、その側面に貫通孔または凹部を設けたアンカー部であってもよい。

[0013] また、本発明の電池パックにおいて、前記上側カバーの下面に係止部を設けてあり、前記回路基板が前記基板嵌合部に嵌め込まれた状態で、前記係止部によって前記上側カバーを前記回路基板に固定してもよい。

[0014] さらに、本発明の電池パックにおいて、前記基板嵌合部の上面に、両面テープが嵌め込まれるテープ嵌合部が凹み形成されており、前記両面テープによって前記上側カバーを前記回路基板の上面に固定してもよい。ここで、前記両面テープの厚み全体が前記テープ嵌合部に嵌め込まれる場合と、前記両面テープの厚みの一部のみが前記テープ嵌合部に嵌め込まれる場合とが含まれる。

発明の効果

[0015] 本発明の電池パックによれば、榭脂モールドの成形のために電池パックの中間組立品を金型内に装着した際に、例えば金型の内面で上側カバーが押されることで、位置決め突起の下端が素電池の上面に当接し、上側カバーと素電池の上面とが所定間隔に規制される。したがって、上側カバーと素電池の上面との間に溶融榭脂を注入するための隙間が確実に確保されるとともに、上側カバーと素電池の上面との間に配置されるリード線や PTC素子や回路基板などの電装品が、互いに接近し過ぎて接触することを防止できる。

[0016] 上側カバーと素電池の上面との間隔は、位置決め突起によって規定されて、電池ノック毎にばらつくことが低減される。したがって、榭脂モールドの成形後の電池パックの上下寸法の精度を高く維持できて、電池パックの製造に対する信頼性を高くできる。かかる上側カバーと素電池の上面との間隔の規制のために、上側カバーを素電池の上面にリベットなどで固定しなくても済み、その分だけ電池パックの製造に要する手間を軽減できる。

[0017] 上側カバーにアンカー手段を設けると、榭脂モールドの成形後に上側カバーが榭脂モールドから外れたり、素電池の上側にずれ動いたりすることがない。この点でも電池パックの上下寸法の精度を高く維持できて、電池パックの製造に対する信頼性を高くできる。

[0018] 上側カバーに設けた基板嵌合部に回路基板を隙間無く嵌め込むことで、榭脂モールドの成形の際に、溶融樹脂が回路基板の上面に回り込むことがなぐ回路基板の上面にある外部接続端子が榭脂モールドで覆われるのを防止できる。一方、前記回路基板が前記基板嵌合部に嵌め込まれたときに前記基板嵌合部の内面と前記回路基板との間に少しの隙間が形成されて!ヽる場合でも、榭脂モールドの成形の際に、基板嵌合部の下端力基板嵌合部の内側面と回路基板の側面との隙間に入り込んだ溶融榭脂は、その隙間を上側に流れたのちに、基板嵌合部の上端で向きを変えて回路基板の上面と基板嵌合部の上面との隙間を流れようとする。つまり、回路基板が基板嵌合部内に嵌まり込む分だけ、基板嵌合部の下端カゝら回路基板の外部接続端子までの溶融樹脂の流路が長くなるうえに、基板嵌合部の上端で溶融樹脂の流れの向きが変わる分だけ流路抵抗が大きくなつて、溶融樹脂が外部接続端子に届き難くなる。したがって、榭脂モールドの成形の際に、溶融樹脂が外部接続端子上に被さることが防止されて、外部接続端子が例えば上側カバーの窓口を介して外部機器の接触端子に確実に接触接続できる。

[0019] 係止部で上側カバーを回路基板に固定し、あるいは両面テープで上側カバーを回路基板に固定すると、榭脂モールドの成形前に回路基板から上側カバーが離れることを確実に防止できる。したがって、回路基板の上面と基板嵌合部の上面との隙間が大きくなることを確実に防止できて、溶融樹脂が外部接続端子に被さることをより確実に防止できる。

[0020] 両面テープを上側カバーのテープ嵌合部に嵌まり込むようにすると、両面テープの存在によって回路基板の上面と基板嵌合部の上面との隙間が大きくなることを低減でき、この点からも溶融樹脂が外部接続端子上に被さることをより確実に防止できる。図面の簡単な説明

[0021] 本発明は、同一の構成要素には同一符号を付してある下記添付図面を参照して、さらに詳細に説明されるであろう。

[図 1]第 1実施形態の電池パックの上側カバーの斜視図。

[図 2]第 1実施形態の電池パックの中間組立品の分解斜視図。

[図 3]第 1実施形態の電池パックの縦断正面図。

[図 4]第 1実施形態の電池パックの要部を示す図 3の部分拡大図。

[図 5A]図 4の B— B線断面図。

[図 5B]図 3の A— A線断面図

[図 6]第 1実施形態の電池パックの正面図。

[図 7]第 2実施形態の上側カバーの斜視図。

[図 8]第 2実施形態の要部を示す縦断側面図。

[図 9]第 3実施形態の電池パックの上側カバーの斜視図。

[図 10]第 3実施形態の上側カバーの縦断側面図。

発明を実施するための最良の形態

[0022] (第 1実施形態）図 1ないし図 6は、本発明にかかる電池パックの第 1実施形態を示しており、図 2および図 3に示すごとぐ電池パック 1は、扁平角箱状の素電池 2と、素電池 2の上側に配置される電装品と、電装品の上側に配置されるプラスチック製の上側カバー 3と、素電池 2の上面に電装品と上側カバー 3とを一体ィヒする榭脂モールド 5と、素電池 2の下面に固定されるプラスチック製の下側カバー 6とを含む。素電池 2 は、例えば、左右幅寸法 33.8mm、上下高さ寸法 46mm、前後厚み寸法 44.5mmを有する。

[0023] 榭脂モールド 5は、例えばポリアミド系榭脂またはポリエステル系榭脂で成形しており、前記電装品を外部から絶縁するとともに保護する。素電池 2は、図 2に示すごとぐ上下高さ寸法および左右幅寸法に比べて前後厚み寸法が小さくなつて、る。素電池 2は、外装缶 7の内部に電極体と電解液とを封入してあり、充放電が可能な二次電池、具体的にはリチウムイオン電池力もなる。素電池 2は、外装缶 7の上面が封口板 9で塞がれており、封口板 9の中央に負極端子 10を有している。

[0024] 外装缶 7は、例えばアルミニウムまたはその合金力なる板材を深絞り加工して形成される。封口板 9は、アルミニウム合金などの板材をプレスカ卩ェして形成される。電極体は、例えば、 LiCoOを正極活物質とする正極シートと、黒鉛を負極活物質とす

2

る負極シートとを榭脂製のセパレータを挟んで渦巻状に卷回してなり、全体が扁平状に押し潰し形成されている。

[0025] 前記電装品は、素電池 2の上側に配置される PTC素子 11と、 PTC素子 11の上側に配置される左右横長の回路基板 12と、後述するリード線およびリード板とを含む。 PTC素子 11は、素電池 2の充放電電流が設定値を越えたときに、その電流を強制的に減少させる。 PTC素子 11は、帯状の端子側リード線 13を介して負極端子 10に接続されるとともに、帯状の基板側リード線 15を介して回路基板 12に接続される。回路基板 12は、 L字状に折り曲げた一対のリード板 16, 17を介して素電池 2の封口板 9に接続される。基板側リード線 15は、 U字状に湾曲した状態で回路基板 12の左端下面に接合される。

[0026] 回路基板 12は、素電池 2の充放電電流を制限する保護回路などを備えており、回路基板 12の上面の右側寄りに外部接続端子 19, 20, 21が左右に並べて配置されている。外部接続端子 19, 20, 21は、携帯電話や充電器などの外部機器の接触端子に接触接続して、素電池 2への充放電電流の入出力などを行なう。回路基板 12の上面の左側寄りには、電池パック 1の性能検査のための一対の検査用端子 22, 23 が左右に並べて配置されて、る。

[0027] リード線 13, 15およびリード板 16, 17は、アルミニウムやニッケルなどの導電性金属の薄板を切断して形成される。素電池 2の上側に前記電装品および上側カバー 3 を仮組みして、この中間組立品に榭脂モールド 5が成形される。

[0028] 上側カバー 3の左右両端には、前記外部機器の位置決め用凸部に係合する切り欠き 25, 25をそれぞれ形成してある。上側カバー 3は、外部接続端子 19, 20, 21に対面する 3つの窓口 26, 27, 29と、前記検査用端子 22, 23に対面する 2つの窓口 30 , 31とを貫通状〖こ設けてあり、窓口 30, 31の上面を塞ぐように水没判定シール 32が貼り付けられる。

[0029] 上側カバー 3の左右両端部には、図 1および図 2に示すごとく所定寸法の位置決め突起 33, 33がそれぞれ下方に向けて突設してあり、図 3および図 4に示すごとく各位置決め突起 33の下端が素電池 2の封口板 9の上面にそれぞれ当接することで、上側カバー 3と素電池 2の上面との間が所定間隔に規制される。位置決め突起 33の上下寸法は、例えば 2mmである。

[0030] 各位置決め突起 33は、図 1に示すごとく前後幅（図 1では上下方向幅）に比べて左右幅が小さい板状になっており、各位置決め突起 33の上下中間の前後縁には、四角の凹み状に形成した前後一対の凹部 (アンカー手段） 35, 35がそれぞれ設けられる。この凹部 35, 35に、図 5Aに示すごとく榭脂モールド 5が入り込むことで、榭脂モ一ルド 5に対する上側カバー 3の抜け止めが図られる。

[0031] 上側カバー 3の下面には、図 1、図 3および図 4に示すごとぐ回路基板 12が嵌め込まれる左右横長の基板嵌合部 36が凹み形成されている。基板嵌合部 36の左右中間には、両面テープ 37が嵌め込まれるテープ嵌合部 39が凹み形成されている。両面テープ 37によって上側カバー 3が回路基板 12に貼り付けられて固定される。素電池 2の封口板 9の上面には、図 2、図 3および図 5Bに示すごとぐ左右中央付近から左端にかけて絶縁シール 40が配置されており、この絶縁シール 40によって PTC素子 11や端子側リード線 13や基板側リード線 15が素電池 2の封口板 9に接触することを防いでいる。

[0032] 下側カバー 6の下面には、図 3に示すごとぐ外部機器の嵌合部が嵌まり込む嵌合凹部 41が形成されている。下側カバー 6の上面の左右両端には、図 2に示すごとく、リング状の溝 42で囲まれた接着部 43がそれぞれ設けられており、下側カバー 6の上面の左右中央部には、両面テープ 45が嵌め込まれるテープ嵌合部 46が凹み形成されている。接着部 43には、接着剤が塗布され、その接着剤と両面テープ 45とで下側カバー 6が素電池 2の下面に貼り付けられる。

[0033] 素電池 2の前後左右の周面は、図 6に示すごとぐ絶縁性を有するラベル 47が貼り付けられて覆われる。ラベル 47の外面には、所定のロゴタイプなどの印刷が施される [0034] 次に、前記電池パック 1の組み立て要領を説明する。 PTC素子 11の一端に端子側リード線 13の一端を接合し、そのリード線 13の他端を負極端子 10に接合する。また、 PTC素子 11の他端に基板側リード線 15の一端を接合し、そのリード線 15の他端を回路基板 12の左端部に接合する。

[0035] 回路基板 12の右端部にリード板 16を接合し、素電池 2の封口板 9の上面の右側寄りにリード板 17を接合する。基板側リード線 15を U字状に湾曲させて素電池 2の上側に回路基板 12を配置し、リード板 16とリード板 17とを接合する。上側カバー 3に両面テープ 37を貼り付け、上側カバー 3の基板嵌合部 36に回路基板 12を嵌め込んで、回路基板 12に上側カバー 3を固定し、中間組立品を形成する。

[0036] この中間組立品を榭脂モールド 5の成形用金型内に装着することで、金型の内面で上側カバー 3が押されて、各位置決め突起 33の下端が素電池 2の封口板 9の上面にそれぞれ当接し、上側カバー 3と素電池 2の上面との間が所定間隔が規制される。この状態で、上側カバー 3と素電池 2の上面との間に榭脂モールド 5が成形される。

[0037] このとき、上側カバー 3に設けた基板嵌合部 36に回路基板 12が隙間無く嵌め込まれていれば、榭脂モールド 5の成形の際に、溶融樹脂が回路基板 12の上面に回り込むことがなぐ回路基板 12の上面にある外部接続端子 19, 20, 21が溶融樹脂で覆われるのを防止できる。一方、回路基板 12が基板嵌合部 36に嵌め込まれたときに基板嵌合部 36の内面と回路基板 12との間に少しの隙間が形成されている場合でも、榭脂モールド 5の成形の際に、基板嵌合部 36の下端から基板嵌合部 36の内側面と回路基板 12の側面との隙間に入り込んだ溶融榭脂は、その隙間を上側に流れたのちに、基板嵌合部 36の上端で向きを変えて回路基板 12の上面と基板嵌合部 36 の上面との隙間を流れようとする。つまり、回路基板 12が基板嵌合部 36内に嵌まり込む分だけ、基板嵌合部 36の下端から回路基板 12の外部接続端子 19, 20, 21までの溶融樹脂の流路が長くなるうえに、基板嵌合部 36の上端で溶融樹脂の流れの向きが変わる分だけ流路抵抗が大きくなつて、溶融樹脂が外部接続端子 19, 20, 2 1まで届き難くなる。したがって、榭脂モールド 5の成形の際に、溶融樹脂が外部接続端子 19, 20, 21上に被さることが防止されて、外部接続端子 19, 20, 21が上側力バー 3の窓口 26, 27, 29を介して外部機器の接触端子に確実に接触接続できる。 [0038] 榭脂モールド 5の成形の後、下側カバー 6の各接着部 43に接着剤が塗布され、その接着剤と両面テープ 45とで下側カバー 6が素電池 2の下面に貼り付けられる。素電池 2の前後左右の周面には、ラベル 47が貼り付けられ、また上側カバー 3の上面には、水没判定シール 32が貼り付けられる。これにより、電池パック 1の組み立てが完了する。

[0039] (第 2実施形態）第 2実施形態では、上側カバー 3の各位置決め突起 33に凹部 35, 35を形成することに代えて、図 7に示すごとぐアンカー手段として上側カバー 3の下面の左右中間の前後縁（図 7では上下位置）に板状のアンカー部 49, 49をそれぞれ下方に向けて突設する。

[0040] 各アンカー部 49の側面には、榭脂モールド 5の溶融樹脂が通る貫通孔 50を左右に 3個ずつ並べて貫通状に設けてある。アンカー部 49の上下寸法は位置決め突起 3 3の上下寸法よりも短くなつており、位置決め突起 33による間隔規制を阻害しないようにしてある。その他の点は、第 1実施形態と同じであるので説明を省略する。

[0041] 第 2実施形態では、図 8に示すごとく各アンカー部 49の各貫通孔 50に榭脂モールド 5がそれぞれ入り込むことで、榭脂モールド 5に対する上側カバー 3の抜け止めが図られる。なお、各アンカー部 49に配置する貫通孔 50の個数は少なくとも 1個あればよい。各アンカー部 49は、位置決め突起 33と分離して設けてもよいし、あるいは、位置決め突起 33と繋がるように設けてもよい。また、前記貫通孔 50に代えて、アンカ一部 49の片面または両面に凹部を形成してもよい。

[0042] (第 3実施形態）第 3実施形態では、上側カバー 3を回路基板 12に貼り付けるための両面テープ 37およびテープ嵌合部 39に代えて、図 9に示すごとぐ上側カバー 3 の前後の縁であってその左右の端寄りに、それぞれ係止部 51を下方に向けて突設してある。

[0043] 各係止部 51は、図 10に示すごとぐ基板嵌合部 36の上側に被さるようにフック状に形成されており、係止部 51によって上側カバー 3を回路基板 12に嵌合固定する。つまり、上側カバー 3の下面側を回路基板 12に押し付けることで、各係止部 51を押しのけるようにして回路基板 12が基板嵌合部 36内に嵌まり込む。すると、各係止部 51 力図 10の状態に復元して回路基板 12の下面に引っ掛かり、これによつて上側カバ一 3を回路基板 12に固定する。

[0044] なお、各係止部 51における基板嵌合部 36側の面はテーパ状に傾斜して、る。その他の点は、第 1実施形態と同じであるので説明を省略する。

[0045] 前記各実施形態において、基板嵌合部 36の内面と回路基板 12との間の隙間は、できる限り小さいこと（ゼロを含む）が好ましぐ具体的には O. lmm以下であることが好ましい。

[0046] 本発明は、添付図面を参照して例示の方法で十分に説明されてきたが、当業者であれば種々の変更や改良が可能であろう。したがって、そのような変更や改良は、本発明の精神および範囲カゝら逸脱しない限り、本発明に含まれるものとして解釈されるべきである。

Claims

請求の範囲

[1] 素電池の上側に配置される上側カバーと、前記上側カバーと前記素電池の上面との間に成形されて前記上側カバーを前記素電池の上面に一体ィヒする榭脂モールドとを含み、

前記上側カバーと前記素電池の上面との間隔を規制するために、前記上側カバーの下面に位置決め突起を下方に向けて突設してあることを特徴とする電池パック。

[2] 前記素電池の上側に電装品が配置されるとともに、前記電装品の上側に前記上側カバーが配置されており、前記榭脂モールドは、前記素電池の上面に前記電装品と前記上側カバーとを一体ィ匕することを特徴とする請求項 1に記載の電池パック。

[3] 前記電装品である回路基板の上面には外部接続端子が配置されており、

前記上側カバーは、前記外部接続端子に対面する窓口を貫通状に設けてあり、前記上側カバーの下面に、前記回路基板が嵌め込まれる基板嵌合部が凹み形成されていることを特徴とする請求項 2に記載の電池パック。

[4] 前記榭脂モールドに対する前記上側カバーの抜け止めを図るためのアンカー手段を前記上側カバーに設けたことを特徴とする請求項 1に記載の電池パック。

[5] 前記アンカー手段が、前記位置決め突起に凹み状に形成した凹部であることを特徴とする請求項 4に記載の電池パック。

[6] 前記アンカー手段が、前記上側カバーの下面力も下方に向けて突設するとともに、その側面に貫通孔または凹部を設けたアンカー部であることを特徴とする請求項 4に記載の電池パック。

[7] 前記上側カバーの下面に係止部を設けてあり、

前記回路基板が前記基板嵌合部に嵌め込まれた状態で、前記係止部によって前記上側カバーを前記回路基板に固定することを特徴とする請求項 3に記載の電池パック。

[8] 前記基板嵌合部の上面に、両面テープが嵌め込まれるテープ嵌合部が凹み形成されており、前記両面テープによって前記上側カバーを前記回路基板の上面に固定することを特徴とする請求項 3に記載の電池パック。