明 細 書
記録媒体原盤用ポジ型レジスト組成物、並びに、それを用いた記録媒体 原盤の製造方法及びスタンパの製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、光ディスク等の記録媒体を製造する為の原盤に有用なポジ型レジスト組 成物、このポジ型レジスト組成物を用いた記録媒体原盤の製造方法、及び、このポジ 型レジスト組成物を用いた記録媒体用スタンパの製造方法に関する。
背景技術
[0002] 近年、光ディスク等の記録媒体の大容量化を図る為に、高密度の記録媒体を製造 する技術が種々提案されている。一方、光ディスクの一般的な製造方法としては、ま ず情報信号に応じた所望のパターンを表面に形成した原盤を作製し、その原盤から スタンパを作製し、そのスタンパを用いて、あるいはそのスタンパをマスタとして更に 作製したスタンパを用いて、射出成形等により光ディスクを大量に製造する方法が挙 げられる。
[0003] 具体的には、例えば、ガラス基板上にフォトレジストを塗布し、情報信号に応じてレ 一ザ一光を照射し、露光後のレジスト膜を現像してピット、トラック等のノターンを形 成し、所望の原盤を得る。そして、この原盤の表面にニッケル等の導電膜をスパッタ 法等の方法で形成し、さらに導電膜上にニッケルを電铸し、それを原盤から剥離する ことでマスタスタンパを得ることができる(例えば、特開 2002— 150620号公報、特開 2001— 338444号公報参照)。特に特許文献 1では、露光により酸を発生する化合 物を含むポジ型レジスト組成物が用いられている。しカゝしながら、これら従来技術に おいては、記録光波長に依存する回折限界に基づく記録ピットサイズの解像限界や 、レジスト組成物カゝら得られたパターン (ピット)のガラス板などの基板への付着性、こ のパターン上への導電膜形成のための各種処理での耐久性などの面において未だ 改善の必要があった。
発明の開示
[0004] 本発明の目的は、光ディスク等の記録媒体を製造する為の原盤及びスタンパの製
造に用いる為のレジスト組成物であって、優れた基板への付着性、導電膜形成時の 耐久性を示すポジ型レジスト組成物を提供することにある。
[0005] 本発明の記録媒体原盤用ポジ型レジスト組成物は、アルキルビニルエーテルでブ ロックされたアルカリ可溶性基を有するモノマー単位を有するビニル系重合体を含む ことを特徴とするものである。
[0006] 本発明の記録媒体原盤の製造方法は、基材上に上記ポジ型レジスト組成物の層を 形成する工程と、該層の所定部に活性エネルギー線を照射する工程と、アルカリ現 像により照射部を前記基板上力 除去して、該基板上に情報信号に応じた前記ポジ 型レジスト組成物のパターンを形成する工程と、を有することを特徴とするものである
[0007] 本発明の記録媒体用スタンパの製造方法は、基板上に上記ポジ型レジスト組成物 の層を形成する工程と、該層の所定部に活性エネルギー線を照射する工程と、アル カリ現像により照射部を前記基板上から除去して、該基板上に情報信号に応じた前 記ポジ型レジスト組成物のパターンを形成することにより原盤を得る工程と、該原盤 の表面に導電膜を形成する工程と、該導電膜上に金属を電铸する工程と、電铸後の 金属から成るスタンパを該原盤から剥離する工程と、を有することを特徴とするもので ある。
[0008] 本発明のポジ型レジスト組成物は、優れた耐メツキ性及びガラス等の基板との付着 性を示し、光ディスク等の記録媒体製造する為の原盤の用途に非常に有用である。
[0009] さらに、本発明の記録媒体原盤の製造方法、及び、記録媒体用スタンパの製造方 法は、上記効果に加えて、電子ビーム等を用いることなく小さなピット径を形成可能 であり、生産性の高いナノカ卩工法として非常に有用である。
[0010] さらに、本発明のポジ型レジスト組成物が、アルキルビニルエーテルでブロックされ たアルカリ可溶性基を有するモノマー単位を有するビニル系重合体 [ (A)成分]に加 えて、活性エネルギー線により熱を発生する光熱変換物質 [ (B)成分]と、熱により酸 を発生する熱酸発生剤 [ (C)成分]とを含む場合は、所望とする感度や解像度が得ら れ、組成を選択することで、ベータ処理条件を低減あるいはベータ処理の省略も可 能であるポジ型レジスト組成物となり好ましい。
図面の簡単な説明
[0011] [図 1]本発明のポジ型レジスト組成物を用いて、光ディスク (記録媒体)の原盤及びス タンパを作製する工程を例示する模式的断面図である。
発明を実施するための最良の形態
[0012] 図 1は、本発明のポジ型レジスト組成物を用いて、光ディスク(記録媒体)の原盤及 びスタンパを作製する工程の一例を示す模式的断面図である。
[0013] まず、図 1 (a)に示すように、表面を研摩した基板 1の表面に、本発明のポジ型レジ スト組成物を塗布して、レジスト膜 2を形成する。ここで、基板 1としては一般的にはガ ラス板が使用され、特に予めシラザン処理されたガラス板を用いることが好ましい。ま た、ガラス板以外に金属板等も使用可能である。使用可能な金属基板の具体例とし ては、 Al、 Cu、 Ni、 Tiなどを力もなる金属板、ガラス板などの適当な基体の表面に蒸 着、スパッタリングなどにより Al、 Au、 Ag、 Ni、 Ptなどの金属や、 ITO、 ZnO、 SiO、
2
SnO、 SiCなどの無機化合物の薄膜を形成した基板が挙げられる。
2
[0014] さらに、ポジ型レジスト組成物を基板 1の表面に塗布してレジスト膜 2を形成する方 法としては、一般的には、ポジ型レジスト組成物を溶媒に溶解し、そのレジスト溶液を スピンコート等の方法により塗布する方法が用いられる。ただし、レジスト膜の形成方 法はこれに限定されず、例えば、ポジ型レジスト組成物をドライフィルム化して基板 1 の表面に設けたり、あるいはポジ型レジスト組成物を水性ェマルジヨン化して基板 1の 表面に塗布することも可能である。
[0015] 次いで、図 1 (b)に示すように、レジスト膜 2に対して、記録すべき情報信号に応じた 所望パターンにて活性エネルギー線であるレーザ光を照射し、潜像を形成する。ここ で、露光波長は特に制限されず、レジスト膜における活性エネルギー線の照射部分 ( 露光部分)がアルカリ現像により除去できるように変質する作用を生起せしめる波長 の活性エネルギー線で露光を行えばょ 、。
[0016] 活性エネルギー線としては、例えば紫外線、可視光線、近赤外線、赤外線、遠赤 外線カゝら選択したものを利用できる。熱による酸発生を誘導するために光熱変換物 質をポジ型レジスト組成物に含有させた場合には、光熱変換物質の最大吸収波長( λ max)士 10nm、その lZnの波長( λ maxZn)及びその η倍の波長(η· λ max) (
nは 1以上の整数を表す)から選ばれた波長のいずれか、あるいはその 2種以上の組 み合わせを含む活性エネルギー線を用いることができる。更に、この最大吸収波長 は 200〜900nmの範囲にあることが好ましい。
[0017] また、レーザ光照射装置としてはパルス方式及び連続照射方式の何れも使用でき る。
[0018] 次いで、図 1 (c)に示すように、レジスト膜 2の露光部をアルカリ現像により基板上か ら除去することにより、ピット、トラック等の所望の凹凸パターンを形成し、原盤 3を得る 。レジスト膜 2への露光の前及び後の少なくとも一方において加熱によるベータ処理( プリベータ及び zまたはポストベータ)を必要に応じて行なってもよ 、。
[0019] 次に、図 1 (d)に示すように、原盤 3表面にニッケル等の導電膜 4をスパッタ法等の 方法で形成する。次いで図 1 (e)に示すように、導電膜上にニッケル 5を所望の厚さま で電铸により堆積させる。そして、図 1 (f)に示すように、原盤 9から電铸後のニッケル を剥離し、例えば裏面を研磨し、内外周をトリミングすることで、スタンパ 6が得られる 。このようなスタンパ 6には、情報信号に応じた所望の凹凸パターンが形成されている 。なお、導電膜 4の形成には、無電解メツキ (ィ匕学メツキ)などの方法も利用できる。
[0020] このスタンパを記録媒体の射出成形の金型として用いる。これにより所望の凹凸パ ターン (ピット)を有する記録媒体が量産が可能となる。本発明を適用する記録媒体 の種類は特に限定されない。本発明に力かるポジ型レジスト組成物は、レジストパタ ーンが設けられた基板の表面への導電膜の形成時における耐久性及び基板との付 着性に優れる点に加えて、電子ビーム等を用いることなく小さなピット径を形成可能 であり、生産性の高いナノ力卩ェが可能であるという点から、非常に有用である。
[0021] 本発明に力かるポジ型レジスト組成物は、アルキルビュルエーテルでブロックされ たアルカリ可溶性基を有するモノマー単位を有するビニル系重合体を少なくとも含む 。更に、このビニル系重合体を (A)成分として、以下の(B)及び (C)の各成分を更に 少なくとも含有するものであってもよい。
(A)アルキルビュルエーテルでブロックされたアルカリ可溶性基を有するモノマー単 位を有するビニル系重合体。
(B)活性エネルギー線により熱を発生する光熱変換物質。
(c)熱により酸を発生する熱酸発生剤。
[0022] 上記の (A)成分としてのビニル系重合体は、重合性のエチレン性不飽和結合を有 する化合物を単量体として少なくとも用いて得られるビニル系重合体であり、エチレン 性不飽和結合を有する単量体力ゝら得られた単位として、アルカリ可溶性基が酸で脱 離可能なアルキルビュルエーテルを用いてブロックされて 、る基を有するものである
[0023] このエチレン性不飽和結合及びアルカリ可溶性基を有する化合物としては、アルキ ルビ-ルエーテルを用いてアルカリ可溶性基をブロックすることができ、更に、酸の作 用によってこのブロックが解離してその部分がアルカリ可溶性となる構造単位を構成 できるものであれば、特に限定されない。このようなアルカリ可溶性基としては、フエノ 一ル性ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、イミド基、スルホンアミド基、 N—ス ルホンアミド基、 N—スルホンウレタン基及び活性メチレン基等の pKaが 11以下のァ ルカリ可溶性基を挙げることができる。
[0024] (A)成分のビニル系重合体の構造単位としては、カルボキシル基をブロックした構 造単位を有する下記式(1)で示されるものを含むものが好ま 、。
[0025] [化 1]
( 1 )
(式中、 R1は水素原子または低級アルキル基を表し、 R2は置換もしくは非置換のァ ルキル基を表す。 )
上記一般式(1)の R1における低級アルキル基としては、直鎖または分岐鎖の炭素 数 1〜8のアルキル基を挙げることができ、具体的には、具体的には、メチル基、ェチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、 sec ブチル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、ォクチル基等があげられる。
[0026] R2のアルキル基としては、例えば、直鎖または分枝状の炭素数 1〜18のアルキル 基を挙げることができる。具体的には、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル 基、ブチル基、イソブチル基、 sec ブチル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキ シル基、ヘプチル基、ォクチル基、ノ-ル基、デシル基、ドデシル基及びォクタデシ ル基等があげられる力 中でも、炭素数 1〜6のアルキル基が好ましぐさらには炭素 数 1〜3のアルキル基がより好ましい。
[0027] R2の置換アルキルにおける置換基としては、例えば、低級アルコキシ基、低級アル カノィル基、シァノ基、ニトロ基、ハロゲン原子及び低級アルコキシカルボ-ル等があ げられる。
[0028] 上記の置換基の定義にお!、て、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アル力 ノィル基および低級アルコキシカルボ-ル基のアルキル基の部分としては、 R1におけ る低級アルキル基で例示したものと同様のものがあげられる。従って、低級アルカノィ ル基としては、例えば、直鎖または分枝状の炭素数 2〜9のものがあげられ、その具 体例としては、ァセチル基、プロピオ-ル基、プチリル基、イソプチリル基、バレリル基 、イソバレリル基、ビバロイル基、へキサノィル基、ヘプタノィル基等があげられる。ノヽ ロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子があげられる。
[0029] 上記の一般式(1)で表わされる構造単位を形成するための単量体は、下記式(2):
[0030] [化 2]
R1
I
C H 2 = C H
I
c = o
I
OH 一般式(2 ) ,
[式中、 R1は、上記一般式(1)と同様に定義される]
で表わされる(メタ)アクリル酸及びその誘導体と対応するアルキルビニルエーテルと
を反応させて、一般式(2)の化合物のカルボキシル基をブロックして、下記式(3)の 構造の単量体として得ることができる。
[0031] [化 3]
[式中、 R1及び R2はそれぞれ一般式(1)と同様に定義される。 ]
上記の単量体の形成反応に用いるアルキルビュルエーテルとしては、単量体単位 を構成するエチレン性不飽和結合及びカルボキシル基等のアルカリ可溶性基を有す る化合物のカルボキシル基をブロックできるものであればよぐ例えば下記一般式 (I V)で示される構造を有するものが好ま ヽ。
[0032] [化 4]
、R2
[式中、 ITは一般式(1)と同様に定義される。 ]
(A)成分として用いる「アルキルビュルエーテルでブロックされた構造単位を有する ビュル系重合体」は、上記のような重合性のエチレン性不飽和結合とアルカリ可溶性 基を有する化合物のアルカリ可溶性基をアルキルビニルエーテルでブロックした状態 で、重合反応を行うことで得ることができる。アルカリ可溶性基のアルキルビュルエー テルによるブロックは、国際公開第 03Z6407号パンフレットに記載の方法等の公知
の方法に従って行うことができる。
[0033] 更に、(A)成分のビニル系重合体は 2種以上の構造単位を有する共重合体として の構成を有することができ、本発明の効果を損なわない範囲で、重合性のエチレン 性不飽和結合とアルカリ可溶性基を有する化合物以外の単量体から得られる構造単 位を含むものであってもよい。また、ビニル系重合体の全てのアルカリ可溶性基がブ ロックされている必要はなぐアルカリ可溶性基を有するモノマー単位の 50モル%以 上、好ましくは 70モル%以上につ 、てアルカリ可溶性基がブロックされて 、ればよ ヽ 。ブロックされたアルカリ可溶性基の割合が多くなればなるほど、重合体自身及びこ れを含有するレジスト組成物の貯蔵安定性が向上する。また、アルキルビュルエーテ ルを用いてアルカリ可溶性基がブロックされて 、るモノマー単位が重合体に含まれる ことで、この重合体を用いて露光前にポジ型レジスト組成物力 なる感光層を形成す る際のプリベータを省略することができる。すなわち、室温での感光層形成時におい ても良好な形状安定性と基板への密着性を感光層に付与することができる。特に、 基板として金属等を用いた場合における基板の反りや、熱膨張と冷却時における収 縮による基板の寸法の変化に基づくスタンパ用原盤の品質 (版の精度)への熱処理 の影響を排除することができる。
[0034] なお、上述した共重合体にお!、てブロックされて 、な 、モノマー単位を導入するこ とで、所望の特性を付加させる場合は、アルキルビニルエーテルでブロックされたモ ノマー単位およびブロックされていないモノマー単位の総和の 50〜70%とすることが 好ましい。
[0035] また、上記の共重合体の形態としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体等各 種の形態が利用できる。
[0036] なお、先に挙げた一般式(3)で表される単量体を用いる場合は、(A)成分としての ビュル系重合体の原料にぉ 、て、(A)成分としてのビュル系重合体の原料にお!、て 、一般式(3)で表される単量体の含有量は、好ましくは 2〜60質量%、より好ましくは 5〜40質量%である。一般式(3)で表される単量体が 2質量%以上であると、得られ るポジ型レジスト組成物の現像性がより優れ、 60質量%以下であると組成物から得ら れるフィルム (塗膜)の機械的特性に、より優れる。
[0037] ビュル系重合体形成用の単量体として、アルカリ可溶性基がブロックされたェチレ ン性不飽和二重結合を有する化合物に加えて用いることのできる他の単量体として は、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等を挙げることができる。このよ うな共重合体の場合のアルカリ可溶性基がブロックされたモノマー単位の共重合体 全体のモノマー単位に占める割合は、好ましくは 5%以上、より好ましくは 10%以上と することができる。
[0038] 重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物としては特に制約されるものでは ないが、例えば酢酸ビュル、(メタ)アクリル酸、メチル (メタ)アタリレート、ェチル (メタ) アタリレート、ブチル (メタ)アタリレート、イソブチル (メタ)アタリレート、 tert—ブチル( メタ)アタリレート、シクロへキシル (メタ)アタリレート、 2—ェチルへキシル (メタ)アタリ レート、ラウリル (メタ)アタリレート、ステアリル (メタ)アタリレート等の炭素数 1〜18の アルコールと(メタ)アクリル酸からなる(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、スチレン 、 a—メチルスチレン、 p—メチルスチレン、ジメチルスチレン、ジビュルベンゼン等の 芳香族ビュル化合物類、 2—ヒドロキシェチル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシプロピ ル (メタ)アタリレート等のヒドロキシアルキル (メタ)アタリレート類、エチレングリコール ジ (メタ)アタリレート、ブタンジオールジ (メタ)アタリレート等のグリコールジ (メタ)アタリ レート類、ジメチルアミノエチル (メタ)アタリレート等のアルキルアミノアルキル (メタ)ァ タリレート類、トリフルォロェチル (メタ)アタリレート、ペンタフルォロプロピル (メタ)ァク リレート、パーフルォロシクロへキシル (メタ)アタリレート、 2, 2, 3, 3—テトラフルォロ プロピル (メタ)アタリレート、 —(パーフルォロォクチル)ェチル (メタ)アタリレート等 のフッ素含有ビュル単量体、 1— [3— (メタ)アタリロキシプロピル]— L Χ ) 3, 3, 3 - ペンタメチルジシロキサン、 3—(メタ)アタリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキサン) シラン、 ΑΚ— 5 [シリコーンマクロ単量体、東亜合成化学工業 (株)製]等のシロキサ ン含有ビュル単量体、ビュルトリメトキシシラン、ビュルメチルジメトキシシラン、 3— (メ キシシラン、 3 - (メタ)アタリロキシプロピルトリエトキシシラン、 3— (メタ)アタリロキシ プロピルジェトキシシラン等の加水分解性シリル基含有ビニル単量体、ビニルメチル エーテノレ、ビニノレエチノレエーテノレ、ビニノレイソブチノレエーテノレ等のビニノレエーテノレ
類、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アマ-油脂肪酸、トール油脂肪酸もしく は脱水ひまし油脂肪酸等の多塩基性不飽和カルボン酸またはそれらの一価もしくは 多価アルコールのエステル、ジメチルアミノエチル (メタ)アタリレートメチルクロライド 塩、イソボル-ル (メタ)アタリレート、ァリルアルコール、ァリルアルコールエステル、 塩化ビュル、塩ィ匕ビユリデン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アタリレート、プロピオン 酸ビュル、(メタ)アクリロニトリル、マクロ単量体 AS— 6、 AN— 6、 AA— 6、 AB— 6 [ 東亜合成化学工業 (株)製]等の公知のビニル系単量体等があげられる。これらの 1 種または 2種以上を選択して用いることができる。
[0039] なお、本発明にお 、て「 (メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸およびメタクリル酸を意味 し、他の (メタ)アクリル酸誘導体についても同様の意味を表す。
[0040] アルカリ可溶性基がブロックされた重合性不飽和二重結合を有する単量体の少な くとも 1種と、必要に応じて添加される他の単量体の少なくとも 1種を重合させることで (A)成分として利用できるビニル系重合体を得ることができる。重合は、公知の方法 に従って行うことができる。
[0041] 重合には、反応溶媒を使用してもよぐ該反応溶媒は、反応に不活性であれば、特 に限定されるものではなぐ例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、へキサン、シクロ へキサン、酢酸ェチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸ェチル、ジォキサン、ジォキ ソラン、ガンマ一ブチロラタトン、 3—メチノレー 3—メトキシブチノレアセテート、アセトン、 メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプチルケトン、シクロへキサノン、 ァニソ一ノレ、メタノーノレ、エタノーノレ、プロパノーノレ、イソプロパノーノレ、ブタノーノレ、 N メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ァセトニトリル、エチレングリコールモノブチル エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコーノレ モノブチノレエーテル、ジエチレングリコーノレモノブチノレエーテノレアセテート、プロピレ ングリコーノレモノメチノレエーテル、ジプロピレングリコーノレモノメチノレエーテル、プロピ レングリコーノレモノェチノレエーテル、プロピレングリコーノレモノメチノレエーテノレァセテ ート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシブタノール、酢酸 メトキシブチル、 3—メチルー 3—メトキシー1ーブタノール、水、ジメチルスルホキシド 、ジメチルホルムアミド、ジメチルァセトアミド等があげられる。
[0042] 重合開始剤としては、重合様式によっても異なる力 例えば、ラジカル重合におい ては、 2, 2,一ァゾビスイソブチ口-トリル (AIBN)、 2, 2 '―ァゾビス一 2—メチルブ チ口-トリル(AMBN)、 2, 2,ーァゾビスバレロ-トリル、ベンゾィルパーォキシド、ァ セチルパーォキシド、過酸化ラウロイル、 1, 1 ビス(t ブチルパーォキシ) 3, 3, 5 トリメチルシクロへキサン、 t—ブチルパーォキシ 2 ェチルへキサノエート、タメ ンハイド口パーォキシド、 t ブチルパーォキシベンゾエート、 t ブチルパーォキシド 、メチルェチルケトンパーォキシド、 m クロ口過安息香酸、過硫酸カリウム、過硫酸 ナトリウム、過硫酸アンモ-ゥム等があげられ、その使用量は、全原料中、 0. 01〜20 質量%であるのが好まし!/、。
[0043] 連鎖移動剤としては、例えば、チォー β ナフトール、チォフエノール、 η ブチル メルカプタン、ェチルチオグリコレート、メルカプト'エタノール、イソプロピル'メルカプ タン、 tーブチルメルカプタン、ジフエ-ル'ジサイファイド、ジェチルジチォグリコレー ト、ジェチルジサルファイド等があげられ、その使用量は、全原料中、 0. 01〜5質量 %であるのが好ましい。
[0044] 上記のビニル系重合体の重量平均分子量は、好ましくは 2, 000〜300, 000、より 好まし <は 3, 000〜200, 000、さらに好まし <は 5, 000〜100, 000である。
[0045] (A)成分としてのビュル系重合体の単量体組成は、それ自体力 あるいは必要に 応じて添加される(B)及び (C)成分との組合せで、所望とするスタンパ製造用のポジ 型レジストとしての特性、すなわち基板との密着性、ノ ターユング精度、導電膜形成 時における耐久性、パターンの形状安定性などの特性が得られるように選択される。 露光に用いるレーザ光などの活性エネルギー線の強度において所望とする感度や 解像度が得られるように (B)及び (C)成分を選択することが好ましい。さらに、使用す る波長領域にかかわらず被膜や層の形成時にベータ処理が不要となるように設定す るのが好ましい。
[0046] なお、(A)成分としてはビュル系重合体の調製には、アルカリ可溶性基が予めアル キルビュルエーテルでブロックされた重合性のエチレン性二重結合を有するモノマ 一を少なくとも用いて重合反応により調製する方法のほかに、アルカリ可溶性基を有 するビニル系重合体を予め調製しておき、そのアルカリ可溶性基をアルキルビュル
エーテルでブロックする方法も利用できる。
[0047] (A)成分としてのビュル系重合体のポジ型レジスト組成物中での含有量は、好まし くは、 1〜90質量%、より好ましくは、 5〜60質量%の範囲力 選択することができる
[0048] また、(B)成分及び (C)成分を用いる場合には、(A)成分、(B)成分及び (C)成分 の合計量基準で、好ましくは 1〜60質量%、より好ましくは 3〜50質量%とすることが できる。
[0049] ポジ型レジスト組成物に必要に応じて含有させる光熱変換物質としては、活性エネ ルギ一線により熱を発生する光熱変換物質で、ポジ型レジスト組成物に配合すること で、情報書き込みされた光記録媒体や光磁気記録媒体を製造するためのスタンパの 製造用としての用途を損なわないものであれば、特に限定されない。このような光熱 変換物質としては、各種の有機又は無機の染料や顔料、有機色素、金属、金属酸化 物、金属炭化物、金属硼化物等が挙げられる。これらの中では、光吸収性の色素が 有用である。光熱変換物質としては、最大吸収波長( max)が 200〜900nmの範 囲にあるものが好適である。具体例としては、 266nm、 351nm、 355nm、 375nm、 405nm、 436nm、 650nm、 610nm、 760nmまたは 830nmの波長を吸収して熱を 発生するものが利用でききる。例えば、 405nmの波長を利用する場合は、波長域 38 0〜430nm ( λ 1)及び波長域 760〜860nm ( λ 1 X n= 2)の光をポジ型レジスト組 成物中にお 、て効率よく吸収する光吸収性の色素が利用できる。
[0050] 活性エネルギー線の熱変換性を得るための色素の具体例としては、カーボンブラッ ク等の各種顔料、シァニン色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン系色素、メロ シァニン系色素、クマリン色素、ァゾ系色素、ポリメチン色素、スクァリリウム色素、クロ コ -ゥム色素、ピリリウム色素、チォピリリウム色素等を挙げることができる。これらの中 では、シァニン色素、クマリン色素及びフタロシアニン色素を好ましいものとして挙げ ることができる。これらの 1種または必要に応じて 2種以上を用いることができる。以下 に色素の具体例を挙げる。なお、化学式に付記された波長及び溶媒名は最大吸収 波長( λ max)とそれを定法により測定した際の溶媒を示す。
[0051] シァニン色素の具体例としては以下のものを挙げることができる。
置〕0053
725nm(MeOH) 741nm(MeOH) 759nm(MeOH)
778mn(MeOH) 795nm(McOH-CHCl3) 812nm(MeOH)
置〕0052
^ ] [½oo]
Sll80£/900idf/X3d Z.IISII/900J OISX
813nm 826nm
(上記の 4種の色素の波長はいずれもメタノール(MeOH)中での測定値である。 ) フタロシアン色素の具体例としては以下のものを挙げることができる。
[化 8]
[0056] [ィ匕 9]
(ΙέΟΛ§ηαΒ Ϊ
10]
(染料 1)
C染料 53
12]
[0060] [化 13]
(染料 2Q)
(染料 30)
これらの中では、染料 16が特に好ましい。
[0062] これらの染料の中で更に、貯蔵安定性の点からは対イオンが— BFであるものが好
4
ましい。
[0063] 更に、以下に示す染料を例示することができる。
0Idf/13d S3 Z.IISII/900Z OAV
Z.ITSIT/900Z ΟΛλ
63
Sll80C/900rdf/X3d
[£Z [ 00]
Sll80£/900Zdf/X3d οε .IIS
化 24]
C
3H
6S03 C
3H
6 S03 H(C
2H
5)3
[0074] [化 25]
また、市販されてレ、る好ましい光熱変換物質の具体例としては、 "KAYASORB" シリーズの CY— 10、 CY—17、 CY— 5、 CY—4、 CY— 2、 CY—20及び CY30並 びに IRG— 002 (以上、 日本化薬株式会社製); YKR— 4010、 YKR— 3030、 YK R— 3070、 YKR2900, SIR— 159、 PA— 1005、 SIR— 128、 YKR— 2080及び PA— 1006 (以上、山本化成株式会社製);" PROJECT,,825LDI、 "PROJECT"8
30NP、 S174963、 S174270 (以上、 Avecia Limited製); NK— 2014、 NK— 2 911、 NK— 2912、 NK— 4432、 NK— 4474、 NK— 4489、 NK— 4680、 NK— 4 776、 NK— 5020、 NK— 5036及び NK— 5042、 NK— 1342、 NK— 1977、 NK
— 1886、 NK— 1819、 NK— 1331、 NK— 1837、 NK— 863、 NK— 3213、 NK
— 88、 NK— 3989、 NK— 1204、 NK— 723、 NK— 3984、 NKX— 1316、 NKX
— 1317、 NKX— 1318、 NKX— 1320、 NKX— 1619、 NKX— 1767、 NKX- 17 68 (以上、(株)林原生物化学研究所製);IR2T、 IR3T (以上、昭和電工 (株)製);" EXCOLOR,,801K、 IR— 1、 IR— 2、 "TX— EX— 801B"及び,, TX— EX— 805K" (以上、 日本触媒 (株)製); CIR— 1080 (日本カーリット (株)製);IR98011、 IR980 301、 IR980401、 IR980402, IR980405, IR980406及び IR980504 (以上、 Y AMADA CHEMICAL (株)製);及び,, EPOLIGHT,,V— 149、 V— 129、 V—6 3、 111—184、 111—192、 IV— 62B、 IV— 67、 VI— 19、 VI— 148 (以上、 EPOLIN
, INC.製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
[0075] 光熱変換物質を用いる場合におけるポジ型レジスト組成物での光熱変換物質の含 有量は、(A)成分、(B)成分及び (C)成分の合計量基準で、好ましくは 0. 5〜40質 量%、より好ましくは、 1〜35質量%とすることができる。
[0076] 光熱変換物質の種類及びその配合量も、それ自体が、ある!、は (A)及び (C)成分 との組合せで、所望とするポジ型レジストとしての特性が得られるように選択され、露 光に用いるレーザ光などの活性エネルギー線の強度において所望とする感度や解 像度が得られるように設定する。さらに、ポジ型レジスト組成物の組成を調整すること で、ポジ型レジスト組成物により形成される被膜や層の形成時 (露光前)、あるいは露 光後におけるベータ処理を行う場合と、行わない場合とを選択することができる。
[0077] (C)成分としての熱酸発生剤は、露光によって光熱変換物質から発生する熱の作 用で、(A)成分としてのビュル系重合体に作用して現像液への溶解性をこれに付与 する酸を発生することができるもので、例えば、有機スルホ -ゥム塩、ベンゾチアゾリ ゥム塩、アンモ-ゥム塩、ホスホ-ゥム塩等のォ-ゥム塩等のレジスト組成物や感光 性の組成物等において熱酸発生剤として含有されるものを利用することができる。更 に、各種ポジ型レジスト組成物に含有されている光酸発生剤の中で、先に挙げた光
熱変換物質の発熱下で酸を発生しえるものも利用可能である。
[0078] このような光酸発生剤としては、ジァゾ-ゥム、ホスホ-ゥム、スルホ -ゥム及びョー ドニゥムと、弗素イオン、塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン、過塩素酸イオン、過沃 素酸イオン、六弗化燐酸イオン、六弗化アンチモン酸イオン、六弗化錫酸イオン、燐 酸イオン、硼弗化水素酸イオン、四弗硼素酸イオン等の無機酸ァ-オンや、チオシ アン酸ィ才ン、ベンゼンスノレホン酸ィ才ン、ナフタレンスノレホン酸ィ才ン、ナフタレンジ スルホン酸イオン、 p トルエンスルホン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、ベンゼ ンカルボン酸イオン、アルキルカルボン酸イオン、トリハロアルキルカルボン酸イオン、 アルキル硫酸イオン、トリハロアルキル硫酸イオン、ニコチン酸イオン等の有機酸ァ- オン、さらには、ァゾ系、ビスフエ-ルジチオール系、チォカテコールキレート系、チ オビスフエノレートキレート系、ビスジオール一 a—ジケトン系等の有機金属錯体ァ二 オンとの塩;有機ハロゲン化合物;オルトキノン ジアジドスルホ -ルクロリド;ォキサゾ ール誘導体;トリァジン誘導体;ジスルホン誘導体;スルホネート誘導体;ジァゾスルホ ン誘導体;芳香族スルホン誘導体;有機金属;及び有機ハロゲン化合物等を例示で きる。
[0079] ォキサゾール誘導体及びトリァジン誘導体としては、トリハロメチル基が置換した下 記一般式 (PAG1)で表されるォキサゾール誘導体及び一般式 (PAG2)で表される S -トリァジン誘導体を好ま U、し 、ものとして挙げることができる。
[0080] [化 26]
(PAG1) (PA62)
式中、 は置換もしくは未置換のァリール基、アルケニル基、 は置換もしくは
未置換のァリール基、アルケニル基、アルキル基、—c (Y) をしめす。 Yは塩素原子
3
または臭素原子を示す。具体的には以下の化合物を挙げることができるがこれらに 限定されるものではない。
[化 27]
(PASト 1) (PA61-Z)
(PA61-5) (PASt-S)
- C<¾
(PAG2-S) (PA62-6) (PAGZ"7)
ョードニゥム塩及びスルホ -ゥム塩としては、下記の一般式 (PAG3)で表されるョー ドニゥム塩及び一般式(PAG4)で表されるスルホ -ゥム塩を好まし 、ものとして挙げ ることがでさる。
[0082] [化 28]
ここで式 Ar 1、 Ar2は各々独立に置換もしくは未置換のァリ一ル基を示す。
R2G3、 R2G4、 R2 5は各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、ァリール基を示 す。
[0083] Z—は対ァニ才ンを示し、例えば BF―、 AsF—、 PF―、 SbF―、 SiF 2_、 CIO―、 C
4 6 6 6 6 4
F SO—等のパーフルォロアルカンスルホン酸ァ-オン、トルエンスルホン酸ァ-オン
3 3
、ドデシルベンゼンスルホン酸ァ-オン、ペンタフルォロベンゼンスルホン酸ァ-オン 等の置換ベンゼンスノレホン酸ァニ才ン、ナフタレン 1ースノレホン酸ァニ才ン、アント ラキノンスルホン酸ァ-オン等の縮合多核芳香族スルホン酸ァ-オン、スルホン酸基 含有染料等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
[0084] また R2G3、 R2G4、 R2G5のうちの 2つおよび ΑΛ Ar2はそれぞれの単結合または置換 基を介して結合してもよい。具体例としては以下に示すィ匕合物が挙げられるが、これ らに限定されるものではない。
[0085] [化 29]
O Sn80-nsnAV 6ε
Ώ09800
[0087] [化 31]
[0088] [化 32]
i/:/ O Sn8002r1£ z-nsn900zAV
Α〔^ ®οχfc :、一) (?¾w
s0600
[0091] [化 35]
PA64-37
一般式 (PAG3)、(PAG4)で示される上記ォ-ゥム塩は公知であり、例え «J. W. Knapczyketal, J. Am. Chem. Soc. , 91, 145 (1969)、 A. L. Maycoketal, J . Org. Chem. , 35, 2532, (1970) , E. Goethasetal, Bull. Soc. Chem. Belg . , 73, 546, (1964) , H. M. Leicester, J. Ame. Chem. Soc. , 51, 3587 (19 29)、 J. V. Crivelloet al, J. Polym. Chem. Ed. , 18, 2677 (1980)、米国特 許第 2, 807, 648号および同 4, 247, 473号、特開昭 53— 101, 331号等に記載 の方法により合成することができる。
[0092] ジスルホン誘導体及びイミドスルホネート誘導体としては、下記一般式(PAG5)で 表されるジスルホン誘導体及び一般式 (PAG6)で表されるイミドスルホネート誘導体 を好まし!/ヽものとして挙げることができる。
[0093] [化 36]
式中、 Ar3、 Ar4は各々独立に置換もしくは未置換のァリール基を示す。 R2G°は置換
もしくは未置換のアルキル基、ァリール基を示す。 Aは置換もしくは未置換のアルキレ ン基、アルケニレン基、ァリーレン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙 げられる力 これらに限定されるものではない。
[化 37]
(PAG5-13)
H - SOa— S(¾— ^ H
0
()謹- §69600
ジァゾジスルホン誘導体としては下記一般式(PAG7)で表されるジァゾジスルホン 誘導体を好まし ヽものとして挙げることができる。
[化 40]
(PAG7)
ここで Rは、直鎖、分岐又は環状アルキル基、あるいは置換していてもよいァリール 基を表す。具体例としては以下に示すィ匕合物が挙げられるが、これら〖こ限定されるも のではない。
[化 41]
スルホネート誘導体としては、更に下記式 (I)で表される化合物を好ましいものとし て挙げることができる。
[化 42]
式 (I)中、 Y 〜Υは各々独立に水素原子、アルキル基、ァリール基、ハロゲン原子
1 4
、アルコキシ基または OSO Rを有する基を示す。ただし、 Υ 〜Υの少なくとも 1つ
2 1 4
は OSO Rを有する基である。 Υ 〜Υの少なくとも 2つが互いに結合し環構造を形
2 1 4
成しても良い。 Rはアルキル基、ァリール基または樟脳残基を示す。 Xは—Ο—、—S ―、 一 ΝΗ―、 一 NR —または一 CH (R ) —を示す。ここで、 R はアルキル基を
61 η 61 m 61
表し、 m、 nは各々 0、 1または 2を表す。ただし、 m+n= 2である。 Y 〜Yのアルキル
1 4 基は、好ましくは炭素数 1〜30のアルキル基であり、例えば、メチル基、ェチル基、プ 口ピル基、 η ブチル基、 sec ブチル基、 t ブチル基等の直鎖状若しくは分岐状 のアルキル基、及びシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ァダマ ンチル基、ノルボ-ル基、ポロ-ル基等の環状のアルキル基を挙げることができるが 、これらは更に置換基を有していても良い。 Y 〜Yのァリール基は、好ましくは炭素
1 4
数 6〜 14のァリール基であり、例えば、フエ-ル基、トリル基、ナフチル基等を挙げる ことができるが、これらは更に置換基を有して!/ヽても良!、。
Υ 〜Υのハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、弗素原子、沃素
1 4
原子等を挙げることができる。 Υ 〜Υのアルコキシ基としては、例えば、好ましくは炭
1 4
素数 1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ 基等を挙げることができる。これらは更に置換基を有していても良い。 Υ 〜Υの少な
1 4 くとも 2つが互いに結合し、環構造を形成しても良いが、隣あう 2つが芳香環を形成す ることが好ましい。その環はへテロ原子、ォキソ基を含有していてもよい。また、更に 置換されていてもよい。 Υ 〜Υの OSO Rを有する基とは、 -OSO Rで表される
基自体、又は、置換基として OSO Rで表される基を有する有機基を意味する。置
2
換基として一 OSO Rを有する有機基としては、例えば、 Y 〜Yとしてのアルキル基
2 1 4
、ァリール基、アルコキシ基に— OSO Rが置換した基を挙げることができる。
2
[0101] Rのアルキル基は、好ましくは炭素数 1〜30のアルキル基であり、例えば、メチル基 、ェチル基、プロピル基、 η ブチル基、 sec ブチル基、 t ブチル基等の直鎖状若 しくは分岐状のアルキル基、及びシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロへキシ ル基、ァダマンチル基、ノルボ-ル基、ボ口-ル基等の環状のアルキル基を挙げるこ とができる力 これらは更に置換基を有していても良い。 Rのァリール基は、好ましく は炭素数 6〜14のァリール基であり、例えば、フエニル基、トリル基、ナフチル基等を 挙げることができるが、これらは更に置換基を有して ヽても良!、。
[0102] Xは一 O 、 一 S 、 一 NH 、 一 NR —または一 CH (R ) —を示す。ここで、 R
61 n 61 m
はアルキル基を表し、 m、 nは各々 0、 1または 2を表す。ただし、 m+n= 2である。
61
R は好ましくは炭素数 1〜30のアルキル基であり、例えば、メチル基、ェチル基、プ
61
口ピル基、 n ブチル基、 sec ブチル基、 t ブチル基等の直鎖状若しくは分岐状 のアルキル基、及びシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ァダマ ンチル基、ノルボ-ル基、ポロ-ル基等の環状のアルキル基を挙げることができるが 、これらは更に置換基を有していても良い。
[0103] Yと Yは、好ましくは互いに結合して下記式 (Π)のような構造をとることが好ましい
1 2
[0104] [化 43]
上記式(II)中、 Xは一 O 、 一 S 、 一 NH 、 一 NR —または一 CH (R ) —を
61 n 61 m 示す。 Y及び Υは各々独立に水素原子、アルキル基、ァリール基、ハロゲン原子、
3 4
アルコキシ基または OSO Rを有する基を示す。ここで、 Rはアルキル基、ァリール
2
基または樟脳残基を示す。また、 R はアルキル基を表し、 m、 nは各々 0、 1または 2
61
を表す。ただし、 m+n= 2である。 R 〜Rは各々独立に水素原子、アルキル基、了
1 4
ルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シァノ基、ァリール基、ァリールォキシ 基、アルコキシカルボ-ル基、ァシル基、ァシルォキシ基または OSO Rを有する
2 基を示す。
[0105] ただし、 R 〜R 、 Y 、 Yの少なくとも 1つは— OSO Rを有する基である。
1 4 3 4 2
[0106] Yは OSO Rを有する基であることが好ましい。
3 2
[0107] 従って、上記式 (I)の化合物の中では、下記式 (ΠΙ)で示される化合物であることが 更に好ましぐ下記式 (IV)で示される化合物であることがより好ましい。
[0108] [化 44]
[0109] [化 45]
式 (m)および式 (iv)中、 γ、 γ、 γ、 R、 χの定義は式 (ι)、式 (π)と同じである。
1 2 4
R〜Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、
1 4
シァノ基、ァリール基、ァリールォキシ基、アルコキシカルボ-ル基、ァシル基、ァシ ルォキシ基または OSO Rを有する基を示す。 R〜Rのアルキル基は、好ましくは
2 1 4
炭素数 1〜30のアルキル基であり、例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、 n—ブ チル基、 sec ブチル基、 t ブチル基等の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、及 びシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ァダマンチル基、ノルボ
-ル基、ボ口-ル基等の環状のアルキル基を挙げることができる力 これらは更に置 換基を有していても良い。 R〜Rのァリール基は、好ましくは炭素数 6〜 14のァリー
1 4
ル基であり、例えば、フエ-ル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる力 こ れらは更に置換基を有して 、ても良 ヽ。
[0110] R〜Rのハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、弗素原子、沃素原
1 4
子等を挙げることができる。 R〜Rのアルコキシ基としては、例えば、好ましくは炭素
1 4
数 1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基 等を挙げることができる。これらは更に置換基を有して ヽても良 、。
[0111] R〜Rの OSO Rを有する基とは、 OSO Rで表される基自体、又は、置換基
1 4 2 2
として OSO Rで表される基を有する有機基を意味する。置換基として OSO Rを
2 2 有する有機基としては、例えば、 R 1〜R 4としてのアルキル基、アルコキシ基、水酸基
、ニトロ基、シァノ基、ァリール基、ァリールォキシ基、アルコキシカルボ-ル基、ァシ
ル基またはァシルォキシ基に— OSO Rが置換した基を挙げることができる。 R〜R
2 1 4 の少なくとも 2つが互いに結合し、環構造を形成しても良 、。
[0112] Y〜Y、 R、 X、 R〜Rが更に置換基を有する場合、例えば、ァリール基 (例えば
1 4 1 4
フエニル基)、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シァノ基、 アルコキシ基 (好ましくは炭素数 1〜5)等の置換基を有することができる。ァリール基 及びァリーレン基については、更にアルキル基 (好ましくは炭素数 1〜5)を挙げること ができる。
[0113] 以下に、式 (I)の化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定される ものではない。
[0114] [化 46]
(1-24) (1-25) (1-26) (1-27) なお、式 (I)で表される光酸発生剤は、 1種単独で又は 2種以上を組み合わせて使 用することができる。
更に、光酸発生剤としては、ビス(4— t—ブチルフエ-ル)ョードニゥム p—トルエン
スルホナト、 4—メトキシフエ-ルーフエ-ルョードニゥムカンファースルホナト、ビス(4 t ブチルフエ-ル)ョードニゥムカンファースルホナト、ジフエ-ルョードニゥム p— トルエンスルホナト、ビス(4 t ブチルフエ-ル)ョードニゥムパーフルォロブチルス ルホナト、ビス(4— t—ブチルフエ-ル)ョード-ゥムシクロへキシルスルファメイト、ス クシンィミジル p トルエンスルホナト、ナフタルイミジルカンファースルホナト、 2— [ (ト リブロモメチル)スルホニル]ピリジン、トリブロモメチルフエ-ルスルホン等が特に好ま し 、。これらの 1種または必要に応じて 2種以上を用いることができる。
[0116] (C)成分としての熱酸発生剤の本発明のポジ型レジスト組成物での含有量は、 (A) 成分、(B)成分及び (C)成分の合計量基準で、好ましくは 0. 5〜20質量%、より好 ましくは 1〜 15質量%とすることができる。
[0117] 熱酸発生剤の種類及びその配合量も、それ自体が、あるいは (A)及び (B)成分と の組合せで、所望とするスタンパ製造用としての特性が得られるように選択され、露 光に用いるレーザ光など活性エネルギー線の強度にぉ 、て所望とする感度や解像 度が得られるように設定する。また、使用する波長域にかかわらず、被膜や層の形成 時にベータ処理が不要となるように配合量を設定するのが好ま 、。
[0118] ポジ型レジスト組成物には、更に、酸を添カ卩しておくこともできる。この酸を適量添 カロしておくことで、熱酸発生剤との相乗作用により感光性等の特性を上げることがで き、解像度や感度等を更に向上させることができる。このような目的で利用可能な酸と しては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸や、酢酸、シユウ酸、酒石酸、安息香酸 等のカルボン酸、スルホン酸、スルフィン酸、フエノール類、イミド類、ォキシム類、芳 香族スルホンアミド類等の有機酸を挙げることができ、これらから選択した酸の 1種又 は 2種以上を目的に応じて添加することができる。これらの中では、パラトルエンスル ホン酸が特に好ましい。酸は、熱酸発生剤 1モルに対して、好ましくは 0. 001〜1モ ル、より好ましくは、 0. 05〜0. 5モルの範囲力 選択して用いることができる。
[0119] 更に、ポジ型レジスト組成物には、上記の各成分に加えて、密着性改良剤、金属キ レート防止剤、表面調整剤等力 選択された 1種または 2種以上を目的用途に応じて 添加することができる。更に、明室での酸発生剤の分解を防ぐために UV吸収剤を添 カロしてちょい。
[0120] ポジ型レジスト組成物は、溶媒の添カ卩によって液状組成物としてもよ!ヽ。溶媒として は、例えば、水、へキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジォキサン、テ トラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチル ケトン等のケトン系溶媒、酢酸ェチル、プロピレングリコールメチルエーテルァセテ一 ト等の酢酸エステル系溶媒等を挙げることができ、ポジ型レジスト組成物の用途に応 じてこれらの 1種または 2種以上を組み合わせて用いることができる。溶媒は、例えば 、塗布による成膜用途では、固形分が、好ましくは 1〜50質量%、より好ましくは 2〜 20質量%程度となる量で用いることができる。なお、溶媒の種類によっては、液状の 状態を保持するための成分を添加してもよい。例えば、乳化剤を用いて水または水 を主体とする溶媒に必要とされる成分を含有させてェマルジヨンとしての液状組成物 とすることができる。
[0121] 一方、必要に応じて溶媒を用いて得られた液状組成物を、基板上にフィルム化して ドライフィルムとして利用することもできる。
[0122] ポジ型レジスト組成物を上記のような溶媒を用いて液状として、基板上に塗布して 成膜し、これに、パターユングに必要な波長を有するレーザ光などの活性エネルギー 線を所定のパターンに応じた位置に照射し、更に現像処理して所定のレジストパター ンを得ることができる。その際、ポジ型レジスト組成物の組成を調整することで、成膜 時の加熱によるベータ処理 (プリベータ)を不要なものとすることもできる。このようにべ ーク処理を省略することで、ポジ型レジスト組成物の膜あるいは層を有するスタンパ 製造用の原盤の製造効率を向上させることもできる。なお、露光後のベータ (ポストべ ーク)についても、ポジ型レジスト組成物の組成に応じてポストベータを行なうかどうか を選択することができる。
[0123] ポジ型レジスト組成物を成膜する基板としては、ガラス、金属などの材料カゝらなるス タンパ製造用の基板が利用できる。基板の表面は、必要に応じて、ポジ型レジスト組 成物の基板への密着性を更に向上させるための表面処理がなされていてもよい。こ のような表面処理として、シランカップリング剤で処理を好適なものとして挙げることが できる。
[0124] 基板上にポジ型レジスト組成物を用いて感光層を形成する方法としては、液状組成
物として、基板上に所望とする乾燥後の層厚が得られるように所定量を塗布して溶媒 を蒸発させて感光層を得る方法や、ドライフィルム形成用の基板上に塗布してドライ フィルムとし、これを感光層を形成すべき基板上に積層する方法等を挙げることがで きる。基板上への塗布は、スピンコート法、ブレードコート法、スプレイコート法、ワイヤ 一バーコート法、デイツビング法、エアーナイフコート法、ローラコート法、カーテンコ 一ト法等を用いることができる。感光層の厚さはその目的用途に応じて設定されるが
、例えば、 0. 05〜1 μ mの範囲力 選択することができる。感光層の厚さは、スタン パ製造用としての原盤に要求される特性などに応じて設定される力 例えば、 0. 1〜 0. 3 mの範囲力 選択することができる。
[0125] 基板上に設けられた感光層への露光は、感光波長を含む活性エネルギー線を照 射できる露光装置により行うことができる。また、感光層へのパターン状の露光は、例 えば所望のパターンに対応した光透過部を有するマスクを介した露光、基板上の感 光層の所定部に直接、活性エネルギー線を照射する方法など、通常の露光方法を 用いることができる。レーザ装置を用いる場合は、パルス照射方式のものでも、連続 照射式のものでもよい。
[0126] 発光ダイオードアレイ等のアレイ型光源を使用する場合や、ハロゲンランプ、メタル ノ、ライドランプ、タングステンランプ等の光源を、液晶、 PLZT等の光学的シャッター 材料で露光制御する場合には、画像信号に応じたデジタル露光をすることが可能で 、この場合には、マスク材料を使用せず直接書込みを行うことができる。しかしながら 、この方法では、光源の他に新たに光学的シャッター材料が必要であることから、デ ジタル露光する場合にはレーザーを光源として用いるのが好ま 、。
[0127] 光源としてレーザー光を用いる場合には、光をビーム状に絞り、画像データに応じ た走査露光で潜像記録を行うことが可能であり、更にレーザーを光源として用いると、 露光面積を微小サイズに絞ることが容易で高解像度の画像記録が可能となる。
[0128] レーザ装置を露光に利用する場合には、照射されるレーザ光の波長は特に限定さ れな ヽカ ί列えば、、 266nm、 351nm、 355nm、 375nm、 405nm、 436nm、 650n m、 610nm、 760nmまたは 830nmの波長のレーザ光を照射するレーザ装置が利 用できる。本発明で用いられるレーザー光源としては、一般によく知られている、ルビ
一レーザー、 YAGレーザー、ガラスレーザーなどの固体レーザー; He— Neレーザ 一、 Arイオンレーザー、 Krイオンレーザー、 COレーザー、 COレーザー、 He— Cd
2
レーザー、 Nレーザー、エキシマーレーザー等の気体レーザー; InGaPレーザー、
2
AlGaAsレーザー、 GaAsPレーザー、 InGaAsレーザー、 InAsPレーザー、 CdSnP レーザー、 GaSbレーザー等の半導体レーザー;化学レーザー、色素レーザー等を
2
挙げることができる。レーザ装置としては特に限定されないが、小型化が可能である 半導体レーザが有用である。照射装置の出力は、感光層の組成や層厚等に基づく 所望とする感度、例えば、明室内処理での効果的な解像度が得られる出力が用いら れ、 20W程度までの高出力レーザも利用できる。
[0129] また、照射用の光源の光強度は、 1. O X 102mjZs ' cm2以上、好ましくは、 1. 0 X 103mi/s · cm2以上とすることができる。
[0130] 露光後に露光部分を基板上から除去するための現像液としては、重合性エチレン 不飽和結合及びアルカリ可溶性基を有する構成単位に酸が作用した部分を溶解で きるアルカリ現像液を利用することができる。現像液に用いるアルカリ成分としては、 例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム、珪酸アンモニゥム、メタ珪酸ナト リウム、メタ珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナ トリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第二燐酸ナトリウム、第三燐酸ナトリウム、第 二燐酸アンモ-ゥム、第三燐酸アンモ-ゥム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ 酸アンモ-ゥム等の無機アルカリ塩、モノメチルァミン、ジメチルァミン、トリメチルアミ ン、モノェチルァミン、ジェチルァミン、トリエチルァミン、モノイソプロピルァミン、ジィ ソプロピルァミン、モノブチルァミン、モノエタノールァミン、ジエタノールァミン、トリエ タノールァミン、モノイソプロパノールァミン、ジイソプロパノールァミン等の有機アミン 化合物が挙げられる。これらの中では、メタ珪酸ナトリウム等のアルカリ金属の珪酸塩 が好ましい。現像液には、必要に応じて、各種の界面活性剤(ァ-オン性界面活性 剤、ノ-オン性界面活性剤、両性界面活性剤)やアルコール等の有機溶媒を加える ことが出来る。また、アルカリ成分の含有量は、ポジ型レジスト組成物の組成等によつ て選択することができるが、例えば 0. 1〜5質量%程度とすることができる。
実施例
[0131] ポリマー(1)及びその原料の製造法の参考例
参考例における重合体の重量平均分子量 (Mw)は、以下の条件でゲルパーミエ ーシヨンクロマトグラフィーにより測定した。
[0132] カラム: TSKgel Super HM— M (2本)、 HM— H (l本) [全て東ソー(株)製] を直列に接続した。
カラム保持温度: 40°C
検出器: RI
展開溶媒: テトラヒドロフラン (流速 0. 5mlZ分)
標準物質: ポリスチレン。
[0133] 参考例 1 :モノマーの合成
メタクリル酸 50gとェチルビ-ルエーテル 42gおよびリン酸 0. 4gを添加し、室温で 3 時間反応させた。メタクリル酸の転ィ匕率は 82%であり、メタクリル酸 1ーェトキシェチ ルへの選択率は 85%であった。反応液を 5%炭酸ナトリウム水溶液で中和した後、 分液により得られた有機層を減圧濃縮することにより、メタクリル酸 1 エトキシェチル
74gを取得した。
[0134] 以下、 目的物の1 H— NMR ^ベクトルを記載する。
ェ!! NMRスペクトル(400MHz)
測定機器:日本電子 GSX— 400
測定溶媒:重クロ口ホルム
δ : 6. 16— 6. 14 (m, 1H)、 6. 00 (q, J = 5. 4Hz, 1H)、 5. 60 —5. 59 (m, 1H )、 3. 73 (dq, J = 9. 5, 7. 1Hz, 1H)、 3. 56 (dq, J = 9. 6, 7. 1Hz, 1H)、 1. 95 —1. 94 (m, 3H)、 1. 44 (d, J = 5. 1Hz, 3H)、 1. 22 (t, J = 7. 1Hz, 3H)。
[0135] 参考例 2:ビニル系重合体の製造 (Q 1)
滴下装置、攪拌装置、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えたフラスコ内 に、シクロへキサノン 200. Ogを仕込み、 80°Cまで加熱し、窒素雰囲気下にて攪拌し ながら、メタクリル酸 1 エトキシェチル 40g、メタクリル酸ブチル 160gおよび 2, 2' ァゾビス - 2 メチルブチ口-トリル (AMBN) 16gを均一に溶解したものを滴下装置 より 2時間力けて滴下した。滴下終了後、 30分毎〖こ 3回、 AMBNZプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート =0. 2g/l. 8gの混合溶液を添カ卩して、 80°Cで 3. 5時間熟成し、重合反応を終了した。得られたポリマー溶液は、固形分 53質量% であり、重量平均分子量 13, 000のビニル系重合体(Q— 1)を得た。
[0136] 実施例 1
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部、パラトルエンスルホン酸 0. 5質量部をメチルェチルケト ン中に固形分が 3質量%となるように添加して、液状組成物を得た。
[0137] [化 47]
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、以下の条件でのレーザ照射を行つ た。
•解像度: 6400dpi
•レーザ出力(合計):5W
•描画用レーザ波長: 830nm
•レーザ走査速度: 6000mmZ秒
露光後、 1. 5質量%Na CO水溶液で現像 (25°C、 1分)し、洗浄乾燥させた後、
2 3
得られたレジストパターンについて評価した。その結果、 0. 8 m LineZSpaceの 解像が可能であることが確認された。
[0138] 実施例 2
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部をメチルェチルケトン中に固形分が 3質量%となるように 添加して、液状組成物を得た。
[0139] [化 48]
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0140] 実施例 3
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部をメチルェチルケトン中に固形分が 3質量%となるように 添加して、液状組成物を得た。
[0141] [化 49]
SO CBf
シァニ
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0142] 実施例 4
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に
示す熱酸発生剤 10質量部をメチルェチルケトン中に固形分が 3質量%となるように 添加して、液状組成物を得た。
[0143] [化 50]
シァニ この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0144] 実施例 5
ビニル系重合体 (Q— 1) 100 質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記 に示す熱酸発生剤 10質量部、パラトルエンスルホン酸 0. 5質量部をメチルェチルケ トン中に固形分が 3質量%となるように添加して、液状組成物を得た。
[0145] [化 51]
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0146] 実施例 6
ビニル系重合体 (Q— 1) 100 質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記 に示す熱酸発生剤 10質量部、パラトルエンスルホン酸 0. 5質量部をメチルェチルケ トン中に固形分が 3質量%となるように添加して、液状組成物を得た。
[0147] [化 52]
シァ; feife この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0148] 実施例 7
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部をメチルェチルケトン中に固形分が 3質量%となるように 添加して、液状組成物を得た。
[0149] [化 53]
色素
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で
乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0150] 実施例 8
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部をメチルェチルケトン中に固形分が 3質量%となるように 添加して、液状組成物を得た。
[0151] [化 54]
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0152] 実施例 9
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部をメチルェチルケトン中に固形分が 3質量%となるように 添加して、液状組成物を得た。
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0154] 実施例 10
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部、パラトルエンスルホン酸 0. 5質量部をメチルェチルケト ン中に固形分が 3質量%となるように添加して、液状組成物を得た。
[0155] [化 56]
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0156] 実施例 11
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部、パラトルエンスルホン酸 0. 5質量部をメチルェチルケト ン中に固形分が 3質量%となるように添加して、液状組成物を得た。
[0157] [化 57]
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0158] 実施例 12
ビニル系重合体 (Q— 1) 100 質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記 に示す熱酸発生剤 10質量部、パラトルエンスルホン酸 0. 5質量部をメチルェチルケ トン中に固形分が 3質量%となるように添加して、液状組成物を得た。
[0159] [化 58]
色 この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で
乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0160] 実施例 13
ビニル系重合体 (Q— 1) 100質量部、下記に示すシァニン色素 20質量部、下記に 示す熱酸発生剤 10質量部、パラトルエンスルホン酸 0. 5質量部、 UV吸収剤 1. 5質 量部をメチルェチルケトン中に固形分が 3質量%となるように添加して、液状組成物 を得た。
[0161] [化 59]
この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0.: mとなるように塗布し、室温で 乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件でのレーザ照 射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて評価した。その結 果、 0. 8 m LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
実施例 14〜26
実施例 1〜13の液状組成物(ポジ型レジスト組成物)を用い、レーザ波長を 830nm
力も 405nmに変更したこと以外は同様にしてレジストパターンを形成し、評価した。 その結果、 0. 2 μ ΐΆ LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。
[0163] 実施例 27〜39
実施例 1〜13の液状組成物(ポジ型レジスト組成物)を用い、レーザ波長を 830nm 力も 375nmに変更したこと以外は同様にしてレジストパターンを形成し、評価した。 その結果、 0. 1 m Line/Spaceの解像が可能であることが確認された。
[0164] 実施例 40〜45
実施例 1〜6のシァニン色素の代わりに、クマリン色素((株)林原生物化学研究所 製、 NKX— 1619)を用いたこと以外は各々実施例 1〜6と同様にして液状組成物を 調製した。この液状組成物をガラス基板上に乾燥膜厚が 0. : L mとなるように塗布し 、室温で乾燥させて、感光層を形成した。この感光層に、実施例 1と同様の条件での レーザ照射、現像及び洗浄乾燥を行い、得られたレジストパターンについて各々評 価した。その結果、 0. LineZSpaceの解像が可能であることが確認された。