WO2006107107A1 - リン脂質小胞体を含む心筋保護剤および虚血・再潅流時の心筋障害を予防する方法 - Google Patents

リン脂質小胞体を含む心筋保護剤および虚血・再潅流時の心筋障害を予防する方法 Download PDF

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Fumitaka Ohsuzu
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Shigeki Yanagida
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Motoaki Bessho
Miyuki Hama
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Fumitaka Ohsuzu
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Definitions

  • one embodiment of the present invention is a myocardial protective agent containing a phospholipid vesicle.
  • Another aspect of the present invention is a myocardial protection method characterized by using a phospholipid endoplasmic reticulum.
  • another aspect of the present invention is a method for preventing myocardial injury during ischemia-reperfusion, comprising the step of administering a myocardial protective agent containing a phospholipid endoplasmic reticulum to a subject. This is a method for preventing myocardial injury.
  • the concentration of Hb can be adjusted by diluting a phospholipid endoplasmic reticulum stock solution with a buffer solution. Diluents such as Krebs-Henseleit and Tyrode can be used.
  • the dilution rate is not particularly limited as long as it has a myocardial protective effect, but preferably 1 to: 100-fold dilution (Hb concentration 10 g / dL to 0.1 g / dL), more preferably 1 to 30-fold dilution ( The concentration of Hb is 10 g / dL to 0.33 g / dL).

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Abstract

本発明は、リン脂質小胞体を含むことを特徴とする心筋保護剤、及びリン脂質小胞体を用いることを特徴とする心筋障害予防方法を提供する。

Description

リン脂質小胞体を含む心筋保護剤および
虚血-再沲流時の心筋障害を予防する方法 技術分野
本発明は、 リン脂質小胞体を含む心筋保護剤およびリン脂質小胞体を用いた 虚血-再港流時における心筋障害予防方法に関する。
明 背景技術 田 近年、 救急 ·災害医療に利用可能な人工赤血球の開発が望まれている。 人工 赤血球を外傷時や、 出血時に緊急投与する際には、 心臓への影響、 特に虚血- 再港流時の心筋障害の発生への留意が必要となる。 しかしながら、 虚血-再灌流 時の心筋障害を予防する方法は知られていない。 発明の開示
そこで、 本発明は、 心筋保護剤、 および虚血-再灌流時の心筋障害を予防する 方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、 ラット摘出心臓のランゲンドルフ灌流モデルを用いて、 リン 脂質小胞体が虚血-再灌流時の心機能に及ぼす影響について鋭意検討した。その 結果、 リン脂質小胞体が心筋保護作用を有することを見出し、 本発明を完成す るに至った。
すなわち、本発明の一つの態様は、リン脂質小胞体を含む心筋保護剤である。 また、 本発明の別の態様は、 リン脂質小胞体を用いることを特徴とする心筋保 護方法である。 更に、 本発明の別の態様は、 虚血-再灌流時の心筋障害を予防す る方法であって、 リン脂質小胞体を含む心筋保護剤を被験者に投与する工程を 含むことを特徴とする心筋障害予防方法である。
本発明において、 リン脂質小胞体は、 その内部にヘモグロビンを内包するへ モグロビン小胞体、 及びその内部 へモグロビンを内包しない空球小胞体から なる群より選択される少なくとも一つを使用することができる。 本発明の方法 において、 被験者としては、 ヒ ト又はヒ ト以外の哺乳動物を挙げることができ る。 図面の簡単な説明
図 1は、 対照群 (A)、 空球小胞体群 (B)、 及び Hb 小胞体群 (C)における左室発 生圧の測定結果を示す図である。
図 2は、 対照群、 空球小胞体群、 及び Hb小胞体群における冠'港流量の推移 を示す図である。
図 3は、 対照群、 空球小胞体群、 及び Hb小胞体群における心拍数の推移を 示す図である。
図 4は、 対照群、 空球小胞体群、 及び Hb小胞体群における左室拡張末期圧 の推移を示す図である。
図 5は、 対照群、 空球小胞体群、 及び Hb小胞体群における左室発生圧の推 移を示す図である。
図 6は、 対照群、 空球小胞体群、 及び Hb小胞体群における灌流液中の乳酸 濃度の推移を示す図である。
図 7は、 対照群、 空球小胞体群、 及び Hb小胞体群における濯流液中の乳酸 遊離量の推移を示す図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明を詳細に説明する。 以下の実施の形態は、 本発明を説明するた めの例示であり、 本発明をこの実施の形態にのみ限定する趣旨ではない。 本発 明は、 その要旨を逸脱しない限り、 種々の形態で実施をすることができる。 なお、 本明細書において引用した文献、 および公開公報、 特許公報その他の 特許文献は、 参照として本明細書に組み込むものとする。 また、 本明細書は、 本願の優先権主張の基礎となった米国仮出願 60/667,872 (出願日 2005年 4月 1 日) の内容を包含する。
本発明は、 リン脂質小胞体を含 ことを特徴とする心筋保護剤を提供する。 1 . リン脂質小胞体
本発明に用いられるリン脂質小胞体としては、 例えば、 リン脂質小胞体内部 にヘモグロビンを内包するヘモグロビン小胞体 (以下 「Hb 小胞体」 と省略す る) 、 及びリン脂質小胞体内部にそのような成分を内包しない空球小胞体など が挙げられる。 これらの中でも、 心筋保護作用が特に優れている点で、 Hb 小 胞体が好ましい。
本発明に用いられるリン脂質小胞体は、 公知の方法に従って作製することが でさる。列えは、 Hb ,Jヽ月包体は、 Sakai H, et aL: Hemoglobin-vesicles suspended in recombinant human serum albumin for resuscitation from hemorrhagic shock in anesthetized rats. Crit Care Med 2004 Vol. 32, No. 2, 539-545 (以 下、 文献 1という) 記載の方法に従って作製することができる。 具体的には、 先ず精製へモグロビン溶液にァロステリック因子としてピリ ドキサール 5'リン 酸を適量添加し、 混合脂質粉末を混合して水和させる。 このヘモグロビン脂質 混合溶液を高圧押出し装置を用いて孔径 から 0.22 /z mまでのフィルター を段階的に透過させて粒径制御を行ない、 遠心分離により未内包のへモグロビ ンを除去し、 Hb小胞体を調製する。
空球小胞体は、 へモグロビン懸濁液に代えて生理食塩水を用いることを除い て、 文献 1記載の方法と同様にして作製することができる。
本発明においては、 上記方法以外にも空球小胞体又は Hb小胞体を製造する ための一般的手法、 例えば超音波照射法、 凍結融解法、 有機溶媒注入法、 界面 活性剤除去.法、 逆相蒸発法、 マイクロフルイダイザ一法などを採用することが できる。
上記小胞体の構成成分であるリン脂質は、 飽和リン脂質、 不飽和リン脂質の いずれでもよい (日本国第 2936109号特許) 。 例えば、 卵黄レシチン、 水添レ シチン、 ジミ リス トイルホスファチジルコリン、 ジパルミ トイルホスファチジ ノレコリン、 ジステア.ロイノレホスファチジルコリン、 ジォレオイルホスファチジ ノレコリン、 ジリノレオイルホスファチジルコリン、 ホスファチジン酸、 ホスフ ァチジルエタノールァミン、 ホスファチジルグリセロール、 ホスファチジルイ ノシトールなどを利用することができる。 脂肪酸としては、 炭素数 12〜20の 飽和及び不飽和脂肪酸が用いられる。 例えば、 ミリスチン酸、 パルミチン酸、 ステアリン酸、 ォレイン酸、 リノール酸、 リノレン酸、 ォクタデ力- 2,4-ジェン 酸などである。
本発明において、 上記リン脂質小胞体の膜に適当な添加剤を添加してその膜 を修飾することもできる。 膜を修飾するための添加剤としては、 例えば、 ポリ エチレングリコールが好ましい。 ポリエチレングリコールの分子量は、 400 Da から 12000 Da程度、 好ましくは lOOODaから 5000Daである。
上記リン脂質小胞体に内包させるへモグロビンは、 当分野において既知の方 法 (日本生化学会編、 続生化学実験講座 8卷 「血液」 上、 東京化学同人、 1987 年; Methods in Enzymology, Volume 76, 1981, Academic Press, New York; The Chromatograph of Hemoglobin, 1983, Dekker, New Yorkなど) を利用し て製造することができる。 例えば、 溶血法によりヘモグロビンを精製する場合 は、 洗浄赤血球に低張溶液を加え浸透圧差により溶血させ、 遠心分離により赤 血球膜成分を除去する。 そして、 限外ろ過法、 結晶化法や HPLC法などを用い て高純度へモグロビンを得る。
本発明の心筋保護剤におけるリン脂質小胞体の含有量は、 心筋保護作用を奏 する範囲であれば特に限定されるものではない。 本発明の心筋保護剤は、 心筋 保護作用を阻害しない範囲で他の成分を含むこともできる。
2 . 心筋保護剤及び心筋障害予防剤
本発明はまた、 リン脂質小胞体を用レ、ることを特徴とする心筋保護方法およ び心筋障害予防方法を提供する。 心臓手術や心臓移植においては、 一度心臓を 停止させ、術後又は移植後に血流を再開させるが(これを虚血-再灌流という)、 その際、 心筋に障害をもたらすことがある。 本発明の心筋保護剤は、 虚血-再灌 流時に惹起される心筋障害の発生を抑制又は予防することができるので、 心臓 手術又は心臓移植時の心筋保護、 あるいは救急医療などにおける心筋障害の予 防に有用である。
ここで、 「心筋保護」 とは、 心顱、 心筋組織、 心臓細胞などを、 心筋障害か ら保護することを意味する。 「心筋障害」 とは、 心臓手術あるいは心臓移植時 の虚血-再灌流時に惹起される心機能障害や生化学的障害、 を意味する。 心臓移植等を目的として一度生体外に取り出された心臓又は心筋は、 本発明 の小胞体を含有する緩衝液中に浸漬することにより保護される。 このときの浸 漬に使用される緩衝液としては、例えば Krebs-Henseleit 緩衝液が挙げられる。 浸漬中は 2〜8°Cの温度に保っておくことが好ましい。
本発明において、 心筋を保護するために、 あるいは虚血-再港流時に惹起され る心筋障害の発生を防止するために、 リン脂質小胞体を医薬組成物として使用 することができる。 この場合は、 リン脂質小胞体を適当な緩衝液や懸濁液に希 釈して被験者に投与すればよい。 被験者は、 ヒ トを除く哺乳類でもよく、 ヒ ト であってもよレヽ。
リン脂質小胞体は、 適当な緩衝液に添加してこれを注射用製剤とすることも できる。 注射用製剤は特に限定されるものではなく、 静脈、 動脈若しくは皮下 注射用液体製剤又は体外処理用液体製剤とすることができる。 上記製剤には、 各種添加剤又は担体を添加することも可能である。 添加剤又は担体としては、 例えば保存剤、 緩衝剤、 溶剤、 安定化剤、 吸収促進剤、 界面活性剤、 pH 調整 剤、 防腐剤、 抗酸化剤、 分散剤、 無痛化剤等が挙げられ、 医薬品製剤の原料と して用いることができる公知の成分を配合して常法により製剤化することが可 能である。
本発明において、 心筋保護剤として Hb小胞体を使用する場合は、 リン脂質 小胞体原液を緩衝液で希釈することにより、 Hbの濃度を調節することができ る。希釈液は Krebs-Henseleit、Tyrodeなどの緩衝液を使用することができる。 希釈率は、 心筋保護作用を奏する範囲であれば特に限定されないが、 好ましく は 1〜: 100倍希釈 (Hbの濃度 10 g/dL〜0.1 g/dL) 、 より好ましくは 1〜30倍 希釈 (Hbの濃度 10 g/dL〜0.33 g/dL) である。
本発明の心筋保護剤を投与する時期は特に限定されるものではないが、 虚血 前であることが好ましい。 また、 心臓移植や救急医療の場においては、 手術又 は救急措置の前後を問わず、 任意 時期に投与することができる。 例えば、 心 臓手術等を行う場合は、 術前には、 使用する心停止液に Hb の濃度として 10 g/dL〜0.1 g/dL、 好ましくは 10 g/dL〜0.33 g/dLになるように Hb小胞体を懸 濁させて投与する。 術後 (再灌流直前)には、 適当な灌流液に同様に懸濁させて 投与する。 1回の手術あたりの投与回数は 1〜2 回であるが、 回数は医師 (例 えば臨床医) 等の判断により任意に設定することができる。
これにより心筋が保護され、 心臓手術等における心筋障害の発生を予防する ことができる。 また、虚血-再灌流時に惹起される心筋障害の発生を抑制するこ とができる。 実施例
以下、 実施例により本発明を具体的に説明する。 但し、 本発明はこれら実施 例に限定されるものではない。
実施例 1
1. 用いた試薬類:
実験に用いた Hb小胞体は文献 1記載の方法に従って作製した。 また、 対照 として用いた空球小胞体は、 へモグロビン懸濁液に代えて生理食塩水を用いた ことを除いて、 文献 1記載の方法と同様にして作製した。 灌流液の作製に用い た試薬類は、 いずれも和光純薬の試薬特級を用いた。 水は比抵抗 18.2 Μ Ω以下 の超純水を用いた。
2. 用いた動物と心臓灌流法:
生後 9—12週齢のゥィスター系雄性ラット(Charles River Japan Inc.)を用 いた。 へパリン (ノボ 'へパリン注 1000、 持田製薬) 1000 Uを腹腔内投与し、 10分後に、 キシラジン塩酸塩 10 mg/kg (Sigma-Aldrich CO.)とケタミン塩酸 塩 (動物用ケタラール 50、 三共ライフテック) 90 mg/kgを腹腔内投与して麻酔 した。 開腹 ·開胸して心臓を取り出し、 直ちに氷冷した Krebs-Henseleit緩衝 液 (塩化ナトリウム 116 mM, 塩化力リウム 4.7 mM, 硫酸マグネシウム 1.2 mM, 塩化カルシウム 2.5 mM, 炭酸水素ナトリウム 25 mM, リン酸ニ水素力 リウム 1.2 mM, グルコース 11.1' mM) (以下 KH-緩衝液と省略する)に投入し て心臓の拍動を停止させた。 大動脈に力ニューレを揷入し、 KH-緩衝液を用い て静水圧 100 cmH20、 38°Cでランゲンドルフ'港流した。 KH-緩衝液は、 実験 開始前から終了するまで 95% 02 + 5% C02の混合ガスを通気し、 pHを 7.4に 調整した。
3. 心機能の測定:
左心室に生理食塩水を満たしたラテックス 'バルーンを挿入し、 圧トランス デューサー (P-50, Gould Inc.)を介して多チャンネル記録計 (WS-641G, 日本光 電)に接続し、 左室発生圧 (LVDP)を連続的に記録した。 バルーンの容積は、 通 常'濯流時の左室拡張末期圧 (LVEDP)が 0-5 mmHgになるようにした。 冠状血 流量 (CF) の測定は、 実験を通じて灌流液を 5分毎に採取しその体積を測定す ることで =ί亍った。
4. Hb小胞体と空球小胞体の KH-緩衝液への懸濁:
(1) Hb小胞体 30倍希釈懸濁液
純水約 180 mLに、 ΚΗ·緩衝液の構成イオン成分を個別に溶解させた溶液を 加え、 次に Hb小胞体原液 10 mLを加え、 最後に純水で 300 mLにメスアップ した。 但し、 塩化ナトリウム溶液の体積は、 Hb小胞体原液 10 mLが含有する 塩化ナトリウム (0.9%)を差し引いたものとした。
こうして作製した Hb小胞体懸濁液の Hb濃度は 0.33 g/dL相当となる (30倍 希釈懸濁液)。
(2) Hb小胞体 100倍希釈懸濁液
上で作製した Hb小胞体 30倍希釈懸濁液 70 mLを取り、 163.3 mLの KH- 緩衝液と混合した。 この Hb小胞体懸濁液の Hb濃度は 0.10 g/dL相当となる (100倍希釈懸濁液)。
(3) 空球小胞体希釈懸濁液の作製
供給された空球小胞体原液は、対応する Hb小胞体原液と等価であると考え、 上で述べた Hb小胞体の希釈と同様にして、 30倍および 100倍希釈懸濁液を作 し / こうして作製した Hb小胞体と空球小胞体の KH-緩衝液含有懸濁液は 38°Cに 加温し、 95% 02 + 5% C02の混合ガスを 1時間以上通気した後実験に用いた。
5. 実験のプロ トコール:
摘出心臓の灌流を開始し、 安定的な灌流が得られるまで約 20 分間の正常 (control)灌流を行った。 その後、 以下の 3群に分けて実験を行った。
(1) 対照群:
正常港流直後に港流を停止させて虚血を惹起し、虚血を 30分間継続した後、 再灌流を 30分間行つた (虚血 30分-再灌流 30分)。
(2) 空球小胞体群:
正常灌流直後に'港流液を空球小胞体希釈懸濁液に切り換え、同じ灌流圧で 10 分間灌流した。 その後直ちに虚血を惹起し、 対照群と同様に虚血 30分-再 '港流 30分の処置を行った。
(3) Hb小胞体群:
Hb小胞体希釈懸濁液を用いて、 空球小胞体群と同様に実験を行った。
6. 結果
(1) 混合ガスを通気した時の発泡度合
Hb小胞体原液 (Hb 10 g/dL含有)を Hbとして 0.33 g/dL、 0.10 g/dLになる ように KH-緩衝液で 30倍および 100倍希釈した懸濁液と、 同じように処理し た空球小胞体懸濁液とに 95% 02 + 5% C02の混合ガスを通気したところ、どち らの懸濁液でも発泡し、 いずれの場合も高濃度の検体で顕著であった。 また、 その程度は、 空球小胞体懸濁液と比べて Hb小胞体の懸濁液の方でより顕著で あった。 しかしながら、 いずれの場合も心臓を灌流する上で障害になることは なかった。
(2) 心機能
(a) 対照群 (図 1-A)
虚血開始直後に心臓は拍動を停止し、 虚血 30分の間この状態が継続した。 再灌流開始直後から拡張末期圧 (ΕϋΡ)が急激に上昇し、 その後緩やかに低下し たが元に戻ることはなかった。 さらに再港流を 30分行っても機能の回復は見 られなかった。
(b) 空球小胞体群 (図 1-B)
虚血を導入する前に、 空球小胞体 30倍希釈懸濁液 (Hbとして 0.33 g/dL相 当) を 10分間灌流したが、 左室発生圧 (LVDP)への影響は見られなかった。 虚 血時間中の経過は対照群とほぼ同じであった。 再灌流を開始した後約 10分間 は対照群とほぼ同じ経過をたどつたが、 その後機能が回復した。
(c) Hb小胞体群 (図 1-C)
虚血を導入する前に、 Hb小胞体 30倍希釈懸濁液 (Hbとして 0.33 g/dL相当) を 10分間灌流した時、 左室発生圧 (LVDP)のわずかな低下が見られた。 虚血時 間中の経過は空球小胞体群とほぼ同じであつたが、 再灌流を開始した直後から 明確な機能の回復が見られた。 これに対し、 100倍希釈懸濁液ではこの効果は 見られなかった。
以上のとおり、 Hb小胞体原液を KH-緩衝液で 30倍希釈した懸濁液を、虚血 を開始する前に 10分間灌流すると再灌流後に心機能が明らかに回復すること が判明した。 この結果は、 Hb 小胞体が何らかの心筋保護作用を有することを 示唆するものである。 また、 空球小胞体を用いた場合にも、 Hb 小胞体と同様 の効果が見られたことから、 空球小胞体も心筋保護作用を有するものと考えら れる。
ラット摘出心臓のランゲンドルフ灌流モデルを用い、 ヘモグロビン小胞体の 心筋虚血-再灌流障害に対する保護効果を検討した。 へモグロビン小胞体原液 (Hbとして 10 g/dL相当)を Krebs-Henseleit bufferで 30倍希釈 (Hbとして 0.33 g/dL相当)し、 虚血を惹起する 10分前から 10分間港流した。 その後、 30分間 の虚血を負荷し、 続いて再灌流を行ったところ、 明らかな心機能の回復が見ら れた。 これらの結果は、 ヘモグロビン小胞体が心筋保護作用を持っていること を示すものである。 実施例 2
1. 用いた試薬類: ' 実験に用いた Hb小胞体は実施例 1と同様に前記文献 1記載の方法に従って 調製した。 使用する Hb小胞体は SN20041217、 lot 6とし、 対照として用いた 空球小胞体は、 SN20041201、 lot 2 とした。 港流液の作製に用いた試薬類は、 いずれも和光純薬の試薬特級を用いた。 灌流液中の乳酸濃度の測定には、 いず れも Sigma (St Louis, MO)の試薬を用いた。 水は比抵抗 18.2 ΜΩ以下の超純 水を用いた。
2. 用いた動物と心臓灌流法:
上記実施例 1と同様に行った。
3. 心機能の測定:
左心室に生理食塩水を満たしたラテックス ·バルーンを挿入し、 圧トランス デューサー (P-50, Gould Inc.)を介して多チャンネル記録計 (WS-641G, 日本光 電)に接続し、 左室発生圧 (LVDP)、 左室拡張末期圧 (LVEDP)、 心拍数 (HR)など を実験開始から終了まで連続的に記録した。 バルーンの容積は、 通常灌流時の 左室拡張末期圧 (LVEDP)が 0-5 mmH になるようにした。 冠灌流量 (coronary flow, CF)の測定は、 心臓を港流して出てきた灌流液を、 正常灌流時は 5分毎に 採取し、 再灌流の最初の 5分間は 1分間と 4分間に分けて採取し、 それ以降は 5分毎に採取して、 それぞれその体積を計測することで行った。
4. 灌流液中の乳酸濃度の測定:
上で採取した灌流液は、 よく撹拌して体積を測定した後、 その l mLを採つ て直ちに氷冷した。 こうして集めた全ての灌流液を 10,000gで 40分間遠心分 離し、 その上清 0.6 mLを採って乳酸を測定するまで一 80°Cに保管した。 港流 液中の乳酸濃度は、 Lowry and Passonneau (1972)の方法に従って測定した。
5. Hb小胞体と空球小胞体の KH-緩衝液への懸濁:
(l)Hb小胞体 30倍希釈懸濁液
上記実施例 1と同様に調製した。' (2) Hb小胞体 100倍希釈懸濁液
上記実施例 1と同様に調製した。
(3)空球小胞体希釈懸濁液の作製
上記実施例 1と同様に調製した。
6. 実験のプロトコール:
摘出心臓の港流を開始し、 安定的な' 流が得られるまで約 20 分間の正常 (control) 灌流を行った。 その後、 以下の 5群に分けて実験を行った。
(1)対照群 (n = 6):正常灌流を約 30分間行った後に、 灌流を停止させて虚血を 惹起し、 虚血を 30分間継続した後再灌流を 30分間行つた
(虚血 30分-再港流 30分)。
(2)空球小胞体 0.10 g/dL群 (n = 7):
(3)空球小胞体 0.33 g/dL群 (n = 7):
正常港流直後に港流液を空球小胞体希釈懸濁液に切り換え、 同じ灌流圧で 10分間港流した。その後直ちに虚血を惹起し、 対照群と同様に虚血 30分-再灌流 30分の処置を行った。
(4) Hb小胞体 0.10 g/dL群 (n = 7):
(5) Hb小胞体 0.33 g/dL群 (n = 6):
Hb 小胞体希釈懸濁液を用いて、 空球小胞体群と同様に実験 を行った。
7. データの計算と統計処理:
全ての測定項目について、各実験群で測定した時間毎に平均値 (mean)と標準 偏差 (SD)を計算した。 統計処理は、 各測定項目について、 各実験群のすべての データを用いて、 時系列分散分析を行ない、 その後各測定時間ごとに対照群 (control)の平均値に対するその他の実験群の平均値の有意差を Dannett多重比 較法で検定した。 なお、 以下に結果を図示するが、 便宜上標準偏差 (SD)は省略 した。 8. 結果
(1)心機能
(a)冠灌流量 (CF)
得られた結果を図 2に示す。 対照群の冠灌流量は、 正常灌流時に時間の経過 と共に平均約 85 mL/5 minから 75 mL/5 minまで少しずつ低下した。 再灌流 開始後から冠灌流量は増加し始め、 5-10分にはほぼ正常灌流時の値に戻った力;、 その後は低下した。 Hb小胞体を含む 2つの実験群では、 それらを灌流した時 の冠港流量の低下が大きいように見えた。 しかし、 測定した全ての時間で、 各 実験群の冠灌流量と対照群のそれとの間に有意の差はなかった。
(b)心拍数 (HR)
得られた結果を図 3に示す。 対照群の心拍数は、 正常灌流時には、 平均約 260beats/minで推移した。 一方、 再灌流時には、 再灌流開始後の 1分と 10分 に各 1例で拍動が見られたが、 それ以外の時間には全例で拍動は観察されなか つた。 正常港流時および各小胞体懸濁液を '港流した時の各実験群の心拍数は対 照群とほぼ同じに推移した。 再港流時には、 2つの空球小胞体群では有意の変 化は見られなかったが、 2つの Hb小胞体群の再港流 10分、 20分および 30分 後の心拍数の回復は対照群のそれらと比較して有意に大きかった。 (c)左室拡張末期圧 (LVEDP)
得られた結果を図 4に示す。 対照群の左室拡張末期圧 (LVEDP)は、 正常灌流 時には、平均約 5 mmHgで推移した。 この左室拡張末期圧は虚血時に上昇を開 始し、虚血 (30分)終了時には約 40 mmHgまで上昇した。再灌流を開始すると、 さらに上昇し 1分後には約 85 mmHgまで達し、 その後実験が終了するまでこ の水準で推移した。 正常'港流時および各小胞体懸濁液を灌流した時の各実験群 の左室拡張末期圧は対照群とほぼ同じに推移した。 虚血終了時の 2つの Hb小 胞体群の左室拡張末期圧の上昇は対照群のそれと比較して低いようであつたが、 その差は有意ではなかった。 再港流時には、 2 つの空球小胞体群では対照群と 同様の上昇が見られたが、 2つの ΐ¾小胞体群の再港流 1分、 20分および 30 分後の左室拡張末期圧の上昇は対照群のそれらと比較して有意に低かつた
(d)左室発生圧 (LVDP)
得られた結果を図 5に示す。対照群の左室発生圧 (LVDP)は、正常灌流時には 時間の経過と共に、 平均約 175mmHgから 155 mmHgまでゆつく りと低下し た。 一方、 再灌流時には、 再灌流開始後の 1分と 10分に各 1例で左室発生圧 の発生が見られたが、 それ以外の時間には全例で左室発生圧の発生は観察され なかった。 再灌流時には、 2つの空球小胞体群では有意の変化は見られなかつ たが、 Hb小胞体 0.33 g/dL群の再灌流 1分と 2つの Hb小胞体群の 20分およ び 30分後の左室発生圧の回復は対照群のそれらと比較して有意に大きかった。
(2)'港流液中の乳酸濃度と乳酸遊離量
(a)乳酸濃度
得られた結果を図 6に示す。 対照群の灌流液中の乳酸濃度は、 正常港流時に は時間の経過と共に、平均約 lO g/mLから 18 g/mLまでゆつく りと上昇した。 一方、再港流時には、再灌流開始後の 1分には平均約 250 g/niLまで急激に增 加した。 その後は速やかに低下し、 再港流 10分後には、 正常灌流時の値に近 づいた。 さらに港流を続けると僅かではあるが濃度が再び上昇した。 正常灌流 時および空球小胞体懸濁液を灌流した時の各実験群の沲流液中の乳酸濃度は対 照群とほぼ同じに推移した。 一方、 Hb 小胞体懸濁液を灌流した時には、 どち らの濃度の群でも灌流開始 5分後の灌流液中の乳酸濃度が対照群に比べて有意 に低い値となった。 さらに再 '港流開始 1分後の Hb小胞体 0.33 g/dL群の'港流 液中の乳酸濃度も対照群に比べて有意に低い値となった。 (b)乳酸遊離量
得られた結果を図 7に示す。 対照群の灌流液中の乳酸遊離量は、 正常灌流時 には時間の経過と共に、 平均約 800 μ minから 1200 μ /5 minまでゆつく りと上昇した。 一方、 再灌流時には、 再灌流開始後の 1 分には平均約 2700 g/minまで急激に増加した。 その は速やかに低下し、 再灌流 10分後には、 正常灌流時の値より低くなった。 さらに灌流を続けると僅かではあるが遊離量 が再び上昇した。 正常灌流時の各実験群の港流液中の乳酸遊離量は、 対照群の それらと比較して差はなかった。 空球小胞体 0.33 g/dLを灌流した時、 灌流開 始 5分後の灌流液中の乳酸遊離量は対照群のそれと比べて有意の低値となった。 また、 Hb小胞体 0.10g/dLを灌流した時にも、 灌流開始 5分後の '港流液中の乳 酸遊離量は対照群のそれと比べて有意の低値となった。 更に、 Hb小胞体 0.33 g/dLを港流した時には、 灌流開始 5分後と 10分後の両方で灌流液中の乳酸遊 離量は対照群のそれと比べて有意の低値となった。再港流後の乳酸遊離量では、 Hb小胞体 0.33 g/dL群の再港流 10分後の値は対照群のそれに比して有意に低 く、 30分後の値は対照群のそれに比して有意に高くなつた。 以上に示した実施例において、 Hb小胞体原液を KH-緩衝液で希釈した懸濁 液を、虚血を開始する前に 10分間灌流すると、 再灌流後に、含まれる Hbの濃 度に依存した心機能の回復 (心拍数と左室発生圧の回復、左室拡張末期圧の上昇 抑制)が見られることが判明した。 また、 同時に測定した灌流液中の乳酸濃度で は、 Hb小胞体懸濁液を灌流し始めた最初の 5分と、 再港流直後 1分間で、 m 流液中の乳酸濃度の Hbの濃度に依存した低下が観察された。 比較対照として 用いた空球小胞体懸濁液ではほとんどこれらの効果が見られなかったので、 こ れらの結果は、 Hb 小胞体が何らかの心筋保護作用を持っていることを示すも のである。 ラット摘出心臓のランゲンドルフ灌流モデルを用いて、 Hb小胞体の虚血-再 灌流障害に対する保護効果を検討し、 その効果を空球小胞体と比較した。
へモグロビン小胞体原液を Krebs-Henseleit 緩衝液で 30倍希釈 (Hb として 0.33 g/dL相当)し、虚血を惹起する 10分前から 10分間灌流し、 30分間の虚血 を負荷した後再灌流を行ったところ、明らかな心機能の回復が見られた。また、 港流を開始した直後の 5分間には灌流液中の乳酸濃度の低下が観察された。 こ れらの結果は、 へモグロビン小胞体が心筋保護作用を持っていることを示すも のである。 ' 産業上の利用可能性
本発明におけるリン脂質小胞体を含む心筋保護剤は、虚血-再灌流時の心筋障 害を予防するための医薬組成物として有用である。 参考文献
Sakai ri, et al.: Hemoglobin- vesicles suspended in recombinant human serum albumin for resuscitation from hemorrhagic shock in anesthetized rats. Crit Care Med 2004 Vol. 32, No. 2, 539-545

Claims

請 求 の 範 囲 . リン脂質小胞体を含む心筋保護剤。
. 前記リン脂質小胞体が、 その内部にヘモグロビンを内包するヘモグロビン 小胞体、 及びその内部にへモグロビンを内包しない空球小胞体からなる群よ り選択される少なくとも一つである請求項 1に記載の心筋保護剤。
. リン脂質小胞体を用いることを特徴とする心筋の保護方法。
. 虚血-再港流時の心筋障害を予防する方法であって、 リン脂質小胞体を含む 心筋保護剤を被験者に投与する工程を含む前記方法。
. 前記リン脂質小胞体が、 その内部にヘモグロビンを内包するヘモグロビン 小胞体、 及びその内部にへモグロビンを内包しない空球小胞体からなる群よ り選択される少なくとも一^ ^である請求項 3又は 4に記載の方法。
. 前記被験者が、 ヒ トを除く哺乳類である請求項 4又は 5に記載の方法。. 前記被験者が、 ヒ トである請求項 4又は 5に記載の方法。
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