WO2006075484A1 - 吐出容器 - Google Patents

Abstract

　底壁から中心軸に沿って支柱を起立設し、周壁から底壁にかけての部分を基端として、半径方向に内部を仕切る固定仕切り板を設けた有底円筒状の容器本体と、支柱に回動自在に外嵌する円筒状の軸筒片を有し、この軸筒片を基端として半径方向に固定仕切り板に並置状に回動仕切り板を設けた回転体と、頂壁上面を受皿状に形成し、この頂壁下面から軸筒片に上方から回動不能に嵌入する垂下軸を垂下設し、口筒部を蓋状に覆って回動自在に嵌合する有頂円筒状の蓋体を有し、固定仕切り板の先端面が軸筒片に摺接し、回動仕切り板の先端部分をへら状の軟質材料製摺動部材で形成して容器本体の周壁から底壁にかけての部分に線接触状に摺接し、頂壁下面が、口筒部および固定仕切り板の上端面に摺接し、回動仕切り板の上端面に当接する構成とし、容器本体と蓋体との相対回動により内容物を圧迫し、頂壁に形成した吐出口から吐出する構成とした吐出容器。

Description

吐出容器

技術分野

[0001] 本発明は、クリーム状の化粧料、医薬品等を適量吐出して使用される容器に関する 背景技術

[0002] 化粧料や医薬品に使用されるクリーム、軟膏、ゲル状の内容物を収納するものとし て蓋を供えた広口壜状の容器が使用されている。この容器の場合使用者は指先で 掬うようにして内容物を取り出すが、余分に取り出してしまったり、残った分を容器内 に戻したりすることがあり、非衛生的でもあった。また、内容物が空気に直接触れる面 積が大きくなり、酸ィ匕等による品質の低下も懸念される。

[0003] 上記のような、課題に関して特許文献 1には、蓋体の回動操作により容器本体内の 内容物を適量取り出すことのできる吐出容器が記載されている。容器本体内に一対 の仕切り板を半径方向に並置配設し、容器本体と蓋体との相対的な回動によりこの 仕切り板間の中心角度を狭め、仕切り板間に存在する内容物を圧迫し、蓋体の中央 に開口した吐出口から、適量の内容物を吐出して使用するものである。

特許文献 1：実公昭 62— 8839号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 上記した特許文献 1に記載された容器では、一対の仕切り板間で効果的に内容物 に圧力を付加する必要があり、たとえば仕切り板間での密閉性が十分でない場合に は意図した両の内容物が吐出されな力つたり、一方密閉性をあげようとすると回動操 作がスムーズでなくなる等の問題が発生する。

[0005] 本発明は、このような回動機構を有した吐出容器に力かる問題点を解消するべく創 案されたものであり、特には摺動性を損なうことなく仕切り板と容器本体との密閉性を 向上させることを課題とし、もって使い勝手のさらに向上したクリーム状内容物の吐出 容器を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段

[0006] 上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項 1記載の発明の手段は、

上端部に広口の口筒部を起立設し、底壁から中心軸に沿って支柱を起立設し、周壁 力ゝら底壁にかけての部分を基端として、半径方向に内部を仕切る固定仕切り板を設 けた有底円筒状の容器本体を有すること、

前記支柱に回動自在に外嵌する円筒状の軸筒片を有し、この軸筒片を基端として半 径方向に固定仕切り板に並置状に回動仕切り板を設けた回転体を有すること、 頂壁上面を受皿状に形成し、この頂壁下面から軸筒片に上方から回動不能に嵌入 する垂下軸を垂下設し、口筒部を蓋状に覆ってこの口筒部に回動自在に嵌合する 有頂円筒状の蓋体を有すること、

固定仕切り板の先端面が軸筒片に摺接し、回動仕切り板の先端部分をへら状の軟 質材料製摺動部材で形成して、この摺動部材が容器本体の周壁力ゝら底壁にかけて の部分に線接触状に摺接し、頂壁下面が口筒部、および固定仕切り板の上端面に 摺接し、回動仕切り板の上端面に当接する構成とし、

固定仕切り板、回動仕切り板、周壁、底壁、軸筒片および頂壁で収納室を形成し、こ の収納室に連通する吐出口を頂壁に開口し、

容器本体と蓋体との相対回動により固定仕切り板と回動仕切り板のなす中心角度を 小さくして収納室を減容し、内容物を圧迫し、吐出ロカ 頂板上に吐出する構成とす ること、

にある。

[0007] 請求項 1記載の容器は主として容器本体、回転体、および蓋体の 3部材から

構成され、回転体と蓋体は回動不能に組み付き、そしてこの両部材が容器本体と回 動自在に組み付き固定する。そして容器本体内に付設され、容器本体内を半径方 向に仕切る固定仕切り板と、容器本体の周壁および底壁と、回転体の軸筒片および 上記固定仕切り板に対して並置状に半径方向に付設される回動仕切り板と、蓋体の 頂壁により内容物を収納する収納室が形成される。

[0008] また、固定仕切り板の先端面が軸筒片に摺接し、回動仕切り板の先端部分をへら 状の軟質材料製摺動部材で形成し、この摺動部材が容器本体の周壁から底壁にか けての部分に線接触状に摺接し、頂壁下面が口筒部、および固定仕切り板の上端 面に摺接し、回動仕切り板の上端面に当接する構成とすることにより、収納室は頂壁 に開口した吐出口を除いて、クリーム状の内容物に関して略密閉状態とすることが可 能となる。

[0009] そしてこの状態力 容器本体と蓋体を相対的に回動することにより、半径方向に仕 切る両仕切り板のなす中心角度を小さくなるようにして、収納室を減容するようにする と、収納室内の内容物を圧迫し、吐出ロカ 頂壁上に吐出することができる。

[0010] 特に、回動仕切り板の先端部分をへら状の軟質材料製摺動部材で形成し、この摺 動部材が容器本体の周壁力 底壁にかけての部分に弾性変形しながら線接触状に 摺接する構成とすることにより、摺動状態でこの摺動部材の先端部を容易に弾性変 形させることができ、小さな抵抗で、確実に密閉性を保持しながら容器本体の内面形 状に沿って摺動させることができ、スムーズな回動操作で適量の吐出量を確実に得 ることができる。また、内容物を残すことなくきれいに容器本体内面から搔き取ること ができ、無駄なく内容物を使用できる。

[0011] そして、一定の回動により略一定量の内容物を頂壁上に吐出し、この吐出された内 容物を指で掬って使用することができ、容器本体内部に指を突っ込む必要もなぐ指 を必要以上に汚したりすることなぐ衛生的に無駄なく便利に使用することができる。

[0012] なお、収納室が減容する際には、両仕切り板で区画される収納室と逆側の空間は 減圧状態となるので、頂壁にこの逆側空間に連通する空気孔を空けておく。

[0013] 請求項 2記載の発明の手段は、請求項 1記載の発明において、頂壁の下面がパッ キンを介して、口筒部、および固定仕切り板の上端面に摺接し、回動仕切り板の上 端面に当接する構成とすること、にある。

[0014] 請求項 2記載の上記構成により、収納室上部の密閉性をより確実に確保することが でき、内容物が外部に漏れることもなぐより効果的に内容物の吐出を達成することが できる。

[0015] 請求項 3記載の発明の手段は、請求項 1または 2記載の発明において、

底板を有する有底短円筒状の蓋部と、中央に吐出口を開口した頂板を受皿状に形 成し、蓋部に、上方から蓋状に覆って、回動不能に密外嵌すると共に、容器本体の 上端部に回動自在に嵌合する有頂円筒状のキャップ部とから蓋体を形成すること、 頂壁を底板と頂板の 2重壁とし、底板の下面中心から垂下軸を垂下設し、底板の周 縁部に容器本体内部に連通する流出孔を開口すること、

底板と頂板の間に流出孔から吐出口に至る流通路を形成すること、にある。

[0016] 請求項 3記載の上記構成は、蓋体を蓋部とキャップ部の 2部材力 形成し、頂壁を 底板と頂板の 2重壁として、この二重壁の間に底板周縁部の流出孔力 頂板中央の 吐出口に至る流通路を形成することに特徴がある。底板の周縁部に流出孔を開口す ることにより、両仕切り板の相対的な回動では、周縁部におけるほど仕切り板の移動 に係る線速度が大きぐ素早く圧力が上昇し回動操作と略同時に内容物を流出孔、 流通路を介して吐出口から吐出させることができる。

発明の効果

[0017] 本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。請求項 1記 載の発明にあっては、特に、回動仕切り板の先端部分をへら状の軟質材料製摺動部 材で形成することにより、小さな抵抗で、より確実に密閉性を保持しながら容器の内 面形状に沿って摺動させることができ、スムーズな回動操作で適量の吐出量を容易 にかつ確実に得ることができる。また、内容物を残すことなくきれいに容器本体内面 力 搔き取ることができ、無駄なく内容物を使用できる。

[0018] 請求項 2記載の発明にあっては、収納室上部の密閉性をより確実に確保することが でき、内容物が外部に漏れることもなぐより効率的に内容物の吐出を達成することが できる。

[0019] 請求項 3記載の発明にあっては、周縁部におけるほど仕切り板の移動に係る線速 度が大きぐ素早く圧力が上昇し回動操作と略同時に、内容物を流出孔、流通路を 介して吐出ロカもタイムラグなく吐出させることができる。

図面の簡単な説明

[0020] [図 1]本発明の容器の第 1実施例の縦断面図である。

[図 2]図 1の容器の主部材を分解して斜視図で示す説明図である。

[図 3]図 1の容器の容器本体と回転体を組み付けた状態を示す平面図であり、 (a)は 使用開始前の状態、 (b)は内容物を使い切った状態を示す。 [図 4]図 3 (a)中の B— B線に沿って示す縦断面図である。

[図 5]本発明の容器の第 2実施例の容器本体とオーバーキャップとを分解して示す正 面図である。

[図 6]図 5の容器の縦断面図である。

[図 7]図 5の容器でオーバーキャップを外した状態を示す平面図である。

[図 8]図 5の容器でオーバーキャップと蓋体を外した使用開始前の状態を示す平面 図である。

符号の説明

1 ；容器本体

la;袴筒片

lb;外側底部

2 ；ロ筒部

3

4

5 嵌合周条

6 支柱

7 固定仕切り板

8 螺合部

11 回 15体

12軸筒片

12a;中底

13;回動仕切り板

13a;板片

14;摺動部材

15;ブレード

16;縦条

20;蓋体

21;蓋部 22;底板

23;垂下軸

23a;縦溝

24;流出孔

25;流通路

25a;流路筒片

26;吸気孔

27;嵌合短筒片

31;キャップ部

3 la;キャップ部カバー

32;頂壁

32a;頂板

32b;凹部

33;吐出口

34;流路垂下筒片

35;係止周条

36;嵌入短筒片

41；ォーノ ーキャップ

41a;ォーノ一キャップカノく一

42;パッキン

43;パッキン

R ；収納室

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図 1〜図 4は本発明の 吐出容器の第 1実施例を示す。図 1は図 3 (a)中の A— A線に沿っての縦断面図であ り、図 2は分解して示す主要な部材の斜視図であり、図 3は容器本体 1と回転体 11を 組み付けた状態を示す平面図であり、図 3 (a)は使用開始前の状態、（b)は内容物を 使い切った状態を示す。また図 4は図 3 (a)中の B— B線に沿っての縦断面図である（ 但しオーバーキャップ 41を除 、た状態)。

この容器の主たる構成部材はいずれも合成樹脂製であり、容器本体 1、回転体 11、 および蓋体 20である力 蓋体 20は蓋部 21とキャップ部 31の 2部材カもなり、さらに蓋 材 20の上からオーバーキャップ 41を被せる構成としている。

[0023] 容器本体 1は広口の口筒部 2を有した有底円筒状であり、周壁 4から底壁 3にかけ ての部分を袴筒片 laで外装している。袴筒片 laで外装することにより机上等に安定 して設置できるので、机上に置いた状態で片手で回動操作をすることもできる。また 底壁 3から中心軸に沿って円筒状の支柱 6が起立設している。そして周壁 4から底壁 3にかけての部分を基端として、半径方向に内部を仕切る固定仕切り板 7が付設され ている。

[0024] 回転体 11は、下端部が支柱 6に回動自在に外嵌する円筒状の軸筒片 12を有し、 この軸筒片 12を基端として全高さに亘つて、回動仕切り板 13が付設されているが、 本実施例では、この回動仕切り板 13は板片 13aの先端部分に、へら状の軟質材料 製の摺動部材 14を被せるようにして組み付き固定したものである。そしてこの摺動部 材 14の側端から下側にかけての部分には先端を鋭角状にしたブレード 15を形成し ており、容器本体 1の周壁 4から底壁 3にかけての部分に線接触状にまた密接状に 摺接するようにしている。

[0025] また、軸筒片 12の中央高さ位置には中底 12aが付設され、上半分の内面には後述 する蓋部 21の垂下軸 23が回動不能に嵌入するための縦条 16が形成されている。

[0026] 蓋体 20は蓋部 21とキャップ部 31の 2部材カもなる力 蓋部 21は全体として有底短 円筒状であり、底板 22の下面から中心軸に沿って前記した軸筒片 12の上端部に、 縦溝 23aにより回動不能に嵌入する垂下軸 23が垂下設されている。またこの底板 22 の周縁部に 1ケの円形の流出孔 24が形成されており、この流出孔 24から中央にかけ ての部分に、この流出孔 24を囲うようにして後述するキャップ部 31の流路筒片 34と 共に内容物の流通路 25を形成する細長長円短筒状の流路筒片 25aが形成されて V、る。また流出孔 24の近くには吸気孔 26が形成されて 、る。

[0027] キャップ部 31は有頂円筒状であり、頂板 32aを受皿状に形成し、頂板 32a中央に 吐出口 33を開口し、頂板 32a下面には流路筒片 34を垂下設している。またこのキヤ ップ部 31の下端部内周面には係止周条 35が形成されている。

[0028] そして、この流路筒片 34が前記流路筒片 25aに液密状に嵌入して、キャップ部 31 と蓋部 21が回動不能に組み付き固定して蓋体 20を形成し、蓋体 20はキャップ 31の 下端部内周面に形成した係止周条 35を、容器本体 1の口筒部 2の嵌合周条 5に乗り 越え係止し、これにより口筒部 2に回動自在に組み付き固定する。

[0029] 図 1はオーバーキャップ 41を袴筒片 laの上端部の螺合部 8に螺合組み付けした状 態を示しており、さらにパッキン 43も用いることにより、内容物の成分の揮散を防ぐこ とがでさる。

[0030] 上記説明した部材を組み付けた状態での使用の態様を以下説明する。

図 1および図 3 (a)は使用前の状態を示し、口筒部 2の上端面にパッキン 42を配設し て容器本体 1と回転体 11と蓋体 20を組み付けた状態である。この状態で、容器本体 1の周壁 4、底壁 3、および固定仕切り板 7と回転体 11の軸筒片 12および回動仕切り 板 13、および底板 22 (パッキン 42)で収納室 R (図 3 (a)中でハッチングした部分）が 形成されている。内容物はこの収納室 Rに収納される。

[0031] またこの状態で、軟質材料製の摺動部材 14の先端に形成されたブレード 15が容 器本体 1の周壁 4から側壁 3にかけての部分に線接触状そして密閉状に摺接し、固 定仕切り板 7の先端は筒軸片 12の外周面に摺接しており、収納室 Rはパッキン 42の 作用も相俟ってクリーム状の内容物に対しては流出孔 24を除いて略密閉状となる。

[0032] そして、図 3 (a)および (b)中で 2点鎖線で示すように、回動仕切り板 13を挟んで蓋 部 21底板 22の周縁部に流出孔 24と吸気孔 26が配設され、また、図 4中の白抜き矢 印で示されるように容器本体 1内部力も流出孔 24および流通路 25を経て吐出口 33 に至る内容物の流路が形成されて ヽる。

[0033] 容器本体 1に対して蓋体 20を図 3 (a)中の矢印方向に回動させると (勿論のことで はあるが容器本体 1と蓋体 20は相対回動可能であり、蓋体 20を固定して容器本体 1 を回動させることもできる。）収納室 Rを形成する両仕切り板 7、 13のなす中心角度が 小さくなり、内容物が圧迫され、容器本体 1内部から流出孔 24および流通路 25を経 て、吐出口 33から頂板 32a上に吐出される。一方内容物がなくなった部分には吸気 孔 26を通して外気が導入される。 [0034] ここで、両仕切り板 7、 13の相対的な回動では、容器本体 1の周縁部におけるほど 仕切り板の移動に係る線速度が大きぐ底板 22の周縁部に流出孔 24を開口すること により、回動操作と略同時にすなわちタイムラグなぐ内容物を流出孔 24、流通路 25 を介して吐出口 33から吐出させることができる。

[0035] もちろん、蓋体 20を有頂円筒状の 1部材としてその頂壁 32に吐出口 33を開口し、 さらに軸筒片 12の上部および垂下軸 23aに流出孔 24を開口して、圧迫された内容 物を頂壁 32上に吐出させることもできる力 比較的粘度の高いあるいは粘弹性的な 性質を有する内容物では本実施例のものに比べればタイムラグが生じる。

[0036] 図 3 (b)は、内容物を使い切った状態で、回動仕切り板 13が略 1周して固定仕切り 板 7と当接した状態を示す。この回動仕切り板 13の回動にあたっては、軟質材料製 の摺動部材 14の先端に形成されたブレード 15が容器本体 1の周壁 4から側壁 3にか けての部分に弾性変形しながら線接触状に、そして密接状に摺動接するので、小さ な抵抗でスムーズに回動操作をすることができ、適量の吐出量を容易にかつ確実に 得ることができる。

[0037] また、ブレード 15で内容物を残すことなくきれいに容器本体 1内面力も搔き取ること ができ、無駄なく内容物を使用できる。

[0038] 図 5〜図 8は本発明の吐出容器の第 2実施例を示すものである。図 5は容器本体 1 とオーバーキャップ 41とを分解して示す正面図であり、図 6は図 8中の C C線に沿 つての縦断面図であり、図 7はオーバーキャップ 41を外した状態を示す平面図であり 、図 8はさらに蓋体 20を外した使用開始前の状態を示す平面図である。

[0039] 第 1実施例同様この容器の主たる構成部材はいずれも合成樹脂製であり、容器本 体 1、回転体 11および蓋体 20であり、蓋材 20の上からオーバーキャップ 41を被せる 構成としているが、以下主として第 1実施例と異なる部分について説明する。

[0040] 本実施例では、第 1実施例における容器本体 1の袴筒片 laの替わりに別部材の外 側底部 lbを使用して、容器本体 1を底部も含めて二重容器状としている。また回転 体 11を軸筒片 12と回動仕切り板 13を含めた一体成形品としている。また装飾性を 高めるため、オーバーキャップ 41の外側をさらにアルミニウム製のオーバーキャップ カバー 41aで、そしてキャップ部 31の側壁を同じくアルミニウム製のキャップ部カバー 3 laで外装している。

[0041] 蓋体 20は第 1実施例同様、蓋部 21とキャップ部 31の 2部材カも構成されているが 、蓋部 21の底板 22には 1ケの長円形状の流出孔 24が形成されており、この流出孔 2 4の開口周縁部力も嵌合短筒片 27が起立設されている。一方キャップ部 31の頂板 3 2aの流出孔 24に対向する位置に長円形状の吐出口 33が開口されており、この吐出 口 33の開口周縁部力ゝら嵌合短筒片 27に嵌入する嵌入短筒片 36が垂下設されてい る。また頂板 32aの上面には、吐出口 33を囲うようにして大きな長円状の凹部 32bが 形成されている。

[0042] そして蓋体 20の回動により内容物は流出孔 24を経て吐出口 33から頂板 32a上に 吐出して、凹部 32bに溜めるようにして使用することができる。

[0043] なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではない、たとえば、上記実施例 では容器本体の胴部から底部にかけての部分を二重容器状にしている力 使用目 的に応じて通常の一重の容器状とすることもできる。また吐出口あるいは流出孔の位 置も目的に合わせて選択することができる。

産業上の利用可能性

[0044] 本発明の吐出容器は上述したように、スムーズに蓋体を回動させることができると共 に、内容物を無駄なく取り出すことができ化粧料、医薬品等の用途でのより幅広い展 開が期待できる。

Claims

請求の範囲

[1] 上端部に広口の口筒部 (2)を起立設し、底壁 (3)から中心軸に沿って支柱 (6)を起立設 し、周壁 (4)力 底壁 (3)にかけての部分を基端として、半径方向に内部を仕切る固定 仕切り板 (7)を設けた有底円筒状の容器本体 (1)と、

前記支柱 (6)に回動自在に外嵌する円筒状の軸筒片 (12)を有し、該軸筒片 (12)を基 端として半径方向に前記固定仕切り板 (7)に並置状に回動仕切り板 (13)を設けた回転 体 (11)と、頂壁 (32)の、上面を受皿状に形成し、下面から前記軸筒片 (12)に上方から 回動不能に嵌入する垂下軸 (23)を垂下設し、前記口筒部 (2)を蓋状に覆って、該ロ 筒部 (2)に回動自在に嵌合する有頂円筒状の蓋体 (20)を有し、前記固定仕切り板 (7) の先端面が前記軸筒片 (12)に摺接し、前記回動仕切り板 (13)の先端部分をへら状の 軟質材料製摺動部材 (14)で形成して、該摺動部材 (14)が容器本体 (1)の周壁 (4)から 底壁 (3)にかけての部分に線接触状に摺接し、前記頂壁 (32)下面が口筒部 (2)、およ び固定仕切り板 (7)の上端面に摺接し、回動仕切り板 (13)の上端面に当接する構成と し、前記固定仕切り板 (7)、回動仕切り板 (13)、周壁 (4)、底壁 (3)、軸筒片 (12)および頂 壁 (32)で収納室 (R)を形成し、該収納室 (R)に連通する吐出口 (33)を頂壁 (32)に開口し 、前記容器本体 (1)と蓋体 (20)との相対回動により、固定仕切り板 (7)と回動仕切り板 (1 3)のなす中心角度を小さくして収納室 (R)を減容し、内容物を圧迫し、吐出口 (33)から 頂壁 (32)上に吐出する構成とした吐出容器。

[2] 頂壁 (32)の下面力 Sパッキン (42)を介して、口筒部 (2)、および固定仕切り板 (7)の上端 面に摺接し、回動仕切り板 (13)の上端面に当接する構成とした請求項 1記載の吐出 谷器。

[3] 底板 (22)を有する有底短円筒状の蓋部 (21)と、中央に吐出口 (33)を開口した頂板 (32 a)を受皿状に形成し、前記蓋部 (21)に、上方から蓋状に覆って回動不能に密外嵌す ると共に、容器本体 (1)の上端部に回動自在に嵌合する有頂円筒状のキャップ部 (31) から蓋体 (20)を形成し、頂壁 (32)を前記底板 (22)と頂板 (32a)の 2重壁とし、底板 (22)の 下面中心力 垂下軸 (23)を垂下設し、該底板 (22)周縁部に容器本体 (1)内部に連通 する流出孔 (24)を開口し、前記底板 (22)と頂板 (32a)の間に流出孔 (24)から吐出口 (33) に至る流通路 (25)を形成した請求項 1または 2記載の吐出容器。