WO2006067994A1 - 工業的連続蒸発装置 - Google Patents

工業的連続蒸発装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2006067994A1
WO2006067994A1 PCT/JP2005/022796 JP2005022796W WO2006067994A1 WO 2006067994 A1 WO2006067994 A1 WO 2006067994A1 JP 2005022796 W JP2005022796 W JP 2005022796W WO 2006067994 A1 WO2006067994 A1 WO 2006067994A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
liquid
polymer
guide
evaporation
industrial continuous
Prior art date
Application number
PCT/JP2005/022796
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
Shinsuke Fukuoka
Hiroshi Hachiya
Kazuhiko Matsuzaki
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corporation
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corporation filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corporation
Priority to BRPI0519818-6A priority Critical patent/BRPI0519818A2/pt
Priority to EP05814523A priority patent/EP1837361A1/en
Priority to EA200701321A priority patent/EA010119B1/ru
Priority to CN2005800431340A priority patent/CN101080439B/zh
Priority to JP2006548832A priority patent/JP4143673B2/ja
Priority to US11/791,696 priority patent/US20080196840A1/en
Publication of WO2006067994A1 publication Critical patent/WO2006067994A1/ja

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G85/00General processes for preparing compounds provided for in this subclass
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/78Preparation processes
    • C08G63/785Preparation processes characterised by the apparatus used
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D1/00Evaporating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D1/00Evaporating
    • B01D1/22Evaporating by bringing a thin layer of the liquid into contact with a heated surface
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/001Removal of residual monomers by physical means
    • C08F6/003Removal of residual monomers by physical means from polymer solutions, suspensions, dispersions or emulsions without recovery of the polymer therefrom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/001Removal of residual monomers by physical means
    • C08F6/005Removal of residual monomers by physical means from solid polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F6/00Post-polymerisation treatments
    • C08F6/26Treatment of polymers prepared in bulk also solid polymers or polymer melts
    • C08F6/28Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/88Post-polymerisation treatment
    • C08G63/90Purification; Drying
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/20General preparatory processes
    • C08G64/205General preparatory processes characterised by the apparatus used
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D3/00Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium flows in a continuous film, or trickles freely, over the conduits

Description

明 細 書
工業的連続蒸発装置
技術分野
[0001] 本発明は、新規な工業的連続蒸発装置に関する。さらに詳しくは、液体中に該液 体より低沸点の物質を含有する液体を、それ自身加熱源のな!ヽガイドの外部表面に 沿って流下させ、その間に該低沸点物質を連続的に蒸発させる装置に関する。 背景技術
[0002] 液中の揮発成分及びまたは低沸点成分を蒸発除去させて該液を濃縮するための 工業的蒸発装置としては種々のものが知られている。例えば、改定 6版化学工学便 覧 (非特許文献 1 :改訂 6版 化学工学便覧、 403〜405頁、化学工学会編、 1999 年参照)には、液中燃焼方式、自然循環式浸管型、自然循環式水平管型、垂直短 管型、垂直長管上昇膜型、水平管下降膜型、垂直長管下降膜型、強制循環式水平 管型、強制循環式垂直管型、コイル型、攪拌膜型、遠心式薄膜型、プレート型、フラ ッシュ蒸発方式が記載されている。これらの工業的蒸発装置のなかで、液を上方から 下方に流下させる方式は、水平管下降膜型、垂直長管下降膜型、強制循環式水平 管型、強制循環式垂直管型、攪拌膜型であるが、攪拌膜型を除き全て多管円筒形 熱交換器と同様の形式のものである。攪拌膜型は外套加熱の円筒形または円錐形 伝熱面内で力きとり板を回転させ、伝熱面上に液膜を形成させると同時にそれをかき とり、蒸発の均一化と伝熱の促進を図りながら蒸発濃縮させる方式である。また、熱交 ^^型の水平管下降膜型、強制循環式水平管型は、水平に設置された管外面に液 体を液膜の状態で流しながら蒸発濃縮させる方式であって、管自身は内部を流れる 水蒸気ゃ熱媒などの加熱媒体によって加熱されて ヽる。
[0003] 液体の流れからみれば、本発明に最も近 、タイプの工業的蒸発装置は、垂直長管 下降膜型、強制循環式垂直管型であるが、これらは垂直に設置された管内を液体が 膜状に下降する間に蒸発濃縮させる方式であって、本発明のガイドの外部表面に沿 つて流下させる方式ではなぐし力も管内を液体が流下する管自身は管外部 (胴部) を流れる加熱媒体によって加熱されており、本発明のようにそれ自身加熱源のな ヽ ガイドとは異なっている。
[0004] また、ポリマーなどの溶融物を多孔板力も蒸発ゾーンにストランド状または糸状に押 し出し、自由落下させながらポリマー溶融物を蒸発濃縮させるストランド蒸発器も知ら れている(特許文献 1:米国特許第 3110547号明細書;特許文献 2:特公昭 30— 21 64号公報参照)。し力しながら、ストランド蒸発器は濃縮すべき液体を自由落下させ るため、蒸発ゾーンにおける滞留時間が短いので蒸発効率が悪いし、蒸発ゾーンで ストランドや糸状物が横方向に揺れ動き互いに融着しゃすく連続的に安定に操作す ることが困難である等の欠点がある。線状の支持体に沿ってモノマー混合物ゃプレ ポリマーを流下させながらポリアミドやポリエステルなどを製造する装置 (例えば、特 許文献 3:米国特許第 3044993号明細書;特許文献 4:特公昭 48— 8355号公報; 特許文献 5:特開昭 53— 17569号公報;特許文献 6:特開昭 60— 44527号公報;特 許文献 7 :特開昭 61— 207429号公報参照)も提案されている。さらに、ループ状の ワイヤーを蒸発ゾーンに設置し、該ワイヤーループに沿って高粘度のポリマー融液を 流下させながら蒸発濃縮またはガス抜きを行う装置が提案され、特にポリカーボネー ト溶液または溶融物の蒸発濃縮およびガス抜きのために使用することが有利であるこ とが記載されて ヽる(特許文献 8:特表 2004 - 516172号公報参照)が、この方法は 、本発明者らが既に提案しているワイヤーや有孔面状ガイドに沿って溶融重合原料 を流下させながら重合させてポリカーボネートを製造する方法およびその装置 (特許 文献 9 :国際公開第 99Z36457号参照)と実質的に同じである。しかしながら、このよ うなワイヤーや有孔面状ガイドを有する装置で、蒸発処理された液体が 1時間あたり 1 トン以上であるような工業的規模で長期間安定的に蒸発操作を実施できる装置の規 模ゃ使用に関する具体的な開示や示唆がなされるまでには到って 、なかった。
[0005] さらにこれまでの蒸発装置においては、液の一部の長時間滞留による、着色、ゲル ィ匕、架橋化、超高分子量化、固ィ匕、焼け、炭化等の変性を避ける為の工夫について 記載されて 、るものはな力つた。特に粘度の比較的高 、液体からの低沸点物質の蒸 発装置において、このような変性が起これば、この変生物が少しずつ、あるいは或る 時期に集中して濃縮された液に混合し、着色や固形異物の混入という、ポリマーなど の濃縮製品にとって致命的な問題を引き起こすことが長時間の連続運転を行うことで 初めてあきらかになった。
[0006] し力しながら、このような長時間運転に基づく変性に関しては、これまでの蒸発装置 では、全く考慮されていな力つたことは明らかである。例えば、線状支持体を用いる 蒸発装置である特許文献 5の図 1によれば、多孔板の孔部と中空体内部側壁面との 間にポリマーが長期間滞留し加熱される、いわゆる「デッドスペース」が多く存在して いることは明白で、この「デッドスペース」を減少させる工夫等は全く行っていない。従 つて、高粘度物供給口(7)から供給された高粘度物は、多孔板 (3)と中空体内部側 壁面との間の「デッドスペース」に長期間滞留するので、上記の問題が必ず発生する 。また、最近の提案である特許文献 8においてさえ、ディストリビュータ管 3 (図 2)、お よび多孔板への供給ゾーン(図 3a)における「デッドスペース」を減少させる工夫は全 くなされていない。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明が解決しょうとする課題は、液体中に該液体より低沸点の物質を含有する液 体を、それ自身加熱源のないガイドの外部表面に沿って流下させ、その間に該低沸 点物質を蒸発させる装置において、蒸発処理された該液体が 1時間あたり 1トン以上 であるような工業的規模で長期間安定的に実施できる装置を具体的に開示すること であり、さらには、該液体の一部の長期滞留による変性に起因する問題の無い工業 的連続蒸発装置を具体的に開示することである。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明者等は、先に提案した溶融プレボリマーをワイヤーなどのガイドに沿わせて 落下させながら重合させるガイド接触流下式重合器を種々の用途に用いる検討を重 ねた結果、上記の課題を解決できる下記に示す特徴をもつ特定の構造を有するェ 業的連続蒸発装置を見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、
1.液体中に該液体より低沸点の物質を含有する液体を、それ自身加熱源のないガ イドの外部表面に沿って流下させ、その間に該低沸点物質を蒸発させる装置であつ て、該蒸発装置が、
(1) 該液体受給口、多孔板を通して蒸発ゾーンの該ガイドに該液体を供給するた めの液体供給ゾーン、該多孔板と側面ケーシングと底部ケーシングとに囲まれた空 間に該多孔板から下方に延びる複数の該ガイドが設けられた蒸発ゾーン、該蒸発ゾ ーンに設けられた蒸発物抜出し口、底部ケーシングの最下部に設けられた液体排出 口を有するものであって、
(2) 該液体供給ゾーンにお!、て、該液体受給口から多孔板に供給される液体の流 れが主として多孔板の周辺部から中央部の方向に流す機能を有する流路制御部品 が該液体供給ゾーンに設置されており、
(3) 該蒸発ゾーンの側面ケーシングの水平面における内部断面積 A (m2)が、式(1 )を満足するものであって、
0. 7 ≤ A ≤ 300 式(1)
(4) 該 A(m2)と、液体排出口の水平面における内部断面積 B (m2)との比力 式(2 )を満足するものであって、
20 ≤ A/B ≤ 1000 式(2)
(5) 該蒸発ゾーンの底部を構成する底部ケーシングが、上部の側面ケーシングに 対してその内部において、角度 C度で接続されており、該角度 C度が式(3)を満足す るものであって、
110 ≤ C ≤ 165 式(3)
(6) 該ガイドの長さ h (cm)が、式 (4)を満足するものであって、
150 ≤ h ≤ 5000 式(4)
(7) 複数の該ガイド全体の外部総表面積 S (m2)が式 (5)を満足するものであって、
2 ≤ S ≤ 50000 式(5)
(8) 該多孔板 lm2あたりの平均孔数 N (個 Zm2)が式 (6)を満足するものであって
50 ≤ N ≤ 3000 式(6)
(9) 該孔の上部面積を含む該多孔板の上部面積 T(m2)と、該孔の有効断面積の 合計 Q (m2)との比が、式 (7)を満足する、
50 ≤ T/Q ≤ 3000 式(7)
ことを特徴とする工業的連続蒸発装置、 2.蒸発処理された液体が 1時間あたり 1トン以上であることを特徴とする前項 1に記 載の工業的連続蒸発装置、
3.該液体供給ゾーンの内部側壁面と該多孔板とのなす角度 E度が式 (8)を満足す る、
100 ≤ E < 180 式(8)
ことを特徴とする前項 1または 2に記載の工業的連続蒸発装置、
4.該蒸発ゾーンの側面ケーシングの内壁面に最も近 ヽ該ガイドと該内壁面との距離 K (cm)が式 (9)を満足する、
5 ≤ K ≤ 50 式(9)
ことを特徴とする前項 1ないし 3のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置、
5.該蒸発ゾーンの該側面ケーシングが内径 D (cm)、長さ L (cm)の円筒形であって 、その下部に接続された底部ケーシングがコーン形であり、該コーン形ケーシングの 最下部の液体排出口が内径 d (cm)の円筒形であって、 D、 L、 d が式(10)、(11)、
(12)および(13)を満足する、
100 ≤ D ≤ 1800 式(10)
5 ≤ D/d ≤ 50 式(11)
0. 5 ≤ L/D ≤ 30 式(12)
h- 20 ≤ L ≤ h+ 300 式(13)
ことを特徴とする前項 1ないし 4のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置、 6.該液体受給口力 多孔板の上面までの該液体供給ゾーンにぉ 、て該液体が存 在することのできる空間容積 V(m3)と、孔の上部面積を含む多孔板の上部面積 T(m 2)が式(I4)を満足する、
0. 02 (m) ≤ V/T ≤ 0. 5 (m) 式(14)
ことを特徴とする前項 1ないし 5のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置、 7. 1つの該ガイドが外径 r (cm)の円柱状または内側に液体及び Zまたはガス状物 質が入らないようにしたパイプ状のものであって、 r が式(15)を満足する、
0. 1 ≤ r ≤ 1 式(15)
ことを特徴とする前項 1ないし 6のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置、 8.該複数のガイドが、前項 7記載のガイド複数力 なり、それら個々のガイドが横方 向の支持材で結合されたものであることを特徴とする前項 1ないし 6のうち何れか一項 に記載の工業的連続蒸発装置、
9.該複数のガイドが、前項 7記載のガイド複数力 なり、それら個々のガイドが横方 向の支持材で固定された格子状または網状ガイド、複数の格子状または網状のガイ ドを前後に配置しそれらが横方向の支持材で固定された立体的なガイド、および複 数の個々のガイドが前後左右の横方向を支持材で固定されたジャングルジム状の立 体的なガイド、の 、ずれかであることを特徴とする前項 1な 、し 6のうち何れか一項に 記載の工業的連続蒸発装置、
10.該液体が縮合系ポリマーを製造するためのモノマー及び 2種以上のモノマー混 合物、及び Zまたは該縮合系ポリマーのプレボリマー、及び Zまたは該縮合系ポリマ 一の溶融液であって、該低沸点物質が重縮合反応で生成する副生物質及び Zまた はオリゴマーであり、該溶融液から該低沸点物質を蒸発除去することによって、該縮 合系ポリマーのプレボリマー及び Zまたは該ポリマーの重合度を向上させるための縮 合系ポリマー用重合装置であることを特徴とする前項 1ないし 9のうち何れか一項に 記載の工業的連続蒸発装置、
11.該縮合系ポリマーがポリエステル類、ポリアミド類、ポリカーボネート類であること を特徴とする前項 10記載の工業的連続蒸発装置、
12.該液体が熱可塑性ポリマー Aの溶融液であって、該低沸点物質が該ポリマー中 に含有するモノマー、オリゴマー、副生物であり、該溶融液から該低沸点物質を蒸発 除去することによって、該熱可塑性ポリマー Aの純度を向上させるための精製装置で あることを特徴とする前項 1ないし 9のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置
13.該熱可塑性ポリマー Aがポリスチレン系ポリマー、ポリ塩化ビュル系ポリマー、ポ リ塩ィ匕ビ-リデン系ポリマー、ポリアクリロニトリル系ポリマー、ポリアクリル酸エステル 系ポリマー、ポリメタクリル酸エステル系ポリマー、熱可塑性エラストマ一であることを 特徴とする前項 12記載の工業的連続蒸発装置、
14.該液体が熱可塑性ポリマー Bの溶液であって、該低沸点物質が該熱可塑性ポリ マーを溶解させて 、る溶媒及び/または該ポリマー溶液中に含有して 、るモノマー、 オリゴマー、副生物であり、該溶液から該低沸点物質を蒸発除去することによって、 該溶液力 該熱可塑性ポリマーを分離回収するとともに該熱可塑性ポリマーの純度 を向上させるための分離回収'精製装置であることを特徴とする前項 1ないし 9のうち 何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置、
を提供する。
発明の効果
[0009] 本発明の工業的連続蒸発装置は、大量の液体を効率的に、長時間安定的に、蒸 発濃縮させることができる装置であって、 1時間あたり 1トン以上の濃縮液を製造でき 、し力も液体の変性が長時間において起こらない蒸発濃縮装置である。特に粘度が 比較的高!、液体の蒸発 ·濃縮にお!、て優れた効果を発揮する装置である。このよう な比較的高!、粘度を有する液体を蒸発濃縮させるこれまでの装置では、液の一部が 長時間加熱されたままで滞留する場所があり、そのことによって滞留した液が、着色、 ゲル化、架橋化、超高分子量化、固化、焼け、炭化等の変性が起こり、それらの変生 物が徐々にまたは集中的に濃縮液に混入することによって、濃縮液の色や物性を悪 化させていることがわ力つた。本発明はこのような欠点のない連続蒸発装置であって 、特に縮合系ポリマーの重合装置、熱可塑性ポリマーの精製装置、熱可塑性ポリマ 一溶液からの該ポリマーの分離回収およびまたは精製装置として優れた効果を発揮 するものである。すなわち、熱変性物の生成に起因する着色や異物の混入のない高 性能 '高純度ポリマーを長時間、安定的に、 1時間あたり 1トン以上の高生産性で製 造できる装置である。さらに本発明の連続蒸発装置が重合器の場合、分子量のバラ ツキを非常に少なくすることができる。
発明を実施するための最良の形態
[0010] 本発明は、連続式蒸発装置として上記の課題を解決するためには、種々の条件を 満足させることが必要であることを見出したものである。本発明の蒸発装置の概念を 示す断面図(図 1、図 2)及び部分を示す断面図(図 3、 4)を用いて、本発明をより具 体的に説明する。
[0011] 液体受給口 1は、液体供給ゾーン 3の上部に設けることが好ましい。液体受給口 1 は一箇所でも複数箇所でもよいが、液体が液体供給ゾーン 3でできるだけ均一に多 孔板 2へと供給されるように配置することが好ましぐ一箇所の場合は液体供給ゾーン 3の上部の中央部に設けることが好ましい。液体供給ゾーン 3において、液体受給口 1から多孔板 2に供給される液体の流れが主として多孔板 2の周辺部から中央部の方 向に流す機能を有する流路制御部品 20が該液体供給ゾーン 3に設置されて ヽること が必要である。この流路制御部品 20は液体の流れを多孔板 2の周辺部から中央部 に向かわせることによって、多孔板 2の孔部(例えば 21)と液体供給ゾーン 3の内部側 壁面 22との間のスペースに液体が長期滞留することを防ぐ効果がある。主として多孔 板 2の周辺部から中央部に向力つて流された液体は、その間に存在する孔カもガイド 4に供給されるようになる。
[0012] この流路制御部品 20の形状は、その効果を発揮できればどのようなものであっても よいが、その横断面の外形は多孔板 2の横断面の外形と相似形であることが好ましい 。ここで、流路制御部品 20の横断面とは、流路制御部品 20を横方向の面で切断し た場合最大の面積を示す場所のことである。この流路制御部品 20と液体供給ゾーン 3の内部側壁面 22との間の間隔は、処理すべき液体の量、粘度などによって好まし い範囲は異なるが、蒸発処理すべき液体の粘度が比較的高い、ポリマーの重合器、 ポリマーの精製装置などとして用いる場合、通常 lcm〜50cmの範囲が好ましぐより 好ましくは 2cm〜30cmであり、さらに好ましくは 3cm〜20cmである。液体供給ゾー ン 3の上部内部壁面 23と流路制御部品 20との間の間隔はどのようなものであっても よいが、液体供給ゾーン 3内における液体の滞留時間をできるだけ少なくするように することが好ましい。
[0013] この意味でこの間隔は通常 lcm〜200cmであり、好ましくは 2cm〜 170cmであり 、より好ましくは 3cm〜 150cmである。液体供給ゾーン 3の上部内部壁面 23と流路 制御部品 20との間の間隔は、液体受給口 1から液体供給ゾーン 3の内部側壁面 22 に到るまでほぼ同じ間隔となるような流路制御部品 20とすることもできるし、その間隔 を徐々に狭くしていぐあるいは、逆に徐々に広げていくような流路制御部品 20とす ることもできる。また、流路制御部品 20と多孔板 2との間隔は通常 lcm〜50cmであり 、好ましくは 2cm〜30cmであり、より好ましくは 3cm〜20cmである。多孔板 2と流路 制御部品 20との間の間隔は、液体供給ゾーン 3の内部側壁面 22から多孔板の中央 部に到るまでほぼ同じ間隔となるような流路制御部品とすることもできるし、その間隔 を徐々に狭くしていぐあるいは逆に徐々に広げていくような流路制御部品とすること もできるが、好ましくは、ほぼ同じ間隔か、あるいは徐々に狭くしていくような流路制御 部品である。
[0014] この流路制御部品 20は、液体受給口 1から供給された液が多孔板 2の孔に直接導 かれることを邪魔しているので、ある種の邪魔板と考えてもよいものである。なお、多 孔板 2の面積が広い場合は、供給された液の一部を多孔板 2の周辺部を経由させず に多孔板 2の中央部付近に短絡させることも好ましぐその為に、流路制御部品 20の 中央部付近、あるいはその他適当な部分に一箇所またはそれ以上の孔を設けること も好ましい。液体供給ゾーン 3において「デッドスペース」を作らせないためには、さら に液体供給ゾーンの内部側壁面 22と多孔板 2とのなす角度 E度(図 5、図 6参照)が 式 (8)を満足することが好ま ヽ:
100 ≤ E < 180 式(8)。
ここで、該内部側壁面 22が平面状の場合、その平面に垂直で且つ多孔板 2の上面 に垂直な面での切断面における該内部側壁面 22と多孔板 2とのなす角度が Eである 。また、該内部側壁面 22が凹面の曲面の場合、その凹面に垂直で且つ多孔板 2の 上面に垂直な面での切断面においてなす曲線が立ち上がり始める点における接線 と多孔板 2の上面とのなす角度が Eである。より好ましい Eの範囲は、 120≤E< 180 であり、さらに好ましくは、 145≤E< 180 である。また、液体供給ゾーン 3の上部 内壁面 23と内側壁面 22との接合部付近も「デッドスペース」とならな 、ように工夫す ることも好ましぐこれらの両面がなす角度を 90°Cより大きくする力 90°Cまたはそれ に近 、場合は、接合部付近を凹面状にして液が滞留しな 、ようにすることが好ま ヽ
[0015] 本発明においては、該多孔板 lm2あたりの平均孔数 N (個 Zm2)が式 (6)を満足 することが必要である:
50 ≤ N ≤ 3000 式(6)。
平均孔数 N (個 Zm2)とは、孔の総数を該多孔板の上部面の面積 (孔の上部面積 を含む) T(m2)で割った数値である。多孔板の孔は、多孔板にほぼ均一に配置され ていることが好ましいが、多孔板の周縁部と蒸発ゾーンの内壁面との距離 K (cm)は 、通常隣接する孔間の距離よりも長くすることが好ましいので、周縁部での単位面積 あたりの孔数は、中央部のそれよりも少なくすることが好ましい。本発明では、この意 味において、平均孔数 Nを使う。より好ましい Nの範囲は、 70≤N≤2000 であり、さ らに好ましい範囲は、 100≤N≤1000 である。
[0016] また、本発明においては、該孔の上部面積を含む該多孔板の上部面積 T(m2)と、 該孔の有効断面積の合計 Q (m2)との比が、式 (7)を満足することが必要である: 50 ≤ T/Q ≤ 3000 式(7)。
孔の有効断面積とは、液体が通過する孔の断面で最も狭い部分の面積を表す。ガ イドがこの孔を貫通している場合には、孔の断面積力もガイドの断面積を差し引いた 面積である。 Q (m2)は、それら孔の有効断面積の合計を表す。式 (6)及び(7)は、大 量の液体、特に粘度の高い液体の蒸発処理を長期間連続的に、安定的に行うため に重要であることがわ力つた。
[0017] 本発明においては、該蒸発ゾーンの側面ケーシングの内壁面に最も近い該ガイド と該内壁面との距離 K (cm)が式(9)を満足することが必要である:
5 ≤ K ≤ 50 式(9)。
蒸発ゾーンの側面ケーシングの該内壁面に液体が付着すると該内壁面で蒸発濃縮 が起こり、濃縮された液体が該内壁面を流下していくことになる。しかしながら、この 内壁は、通常蒸発ゾーンの保温及び Zまたは加熱のために外壁面は、ジャケット等 で水蒸気ゃ熱媒加熱されて!、るか、あるいは電熱ヒーター等で加熱されて!、るので、 内壁面に付着した液体は、ガイドを流下する液体よりも高度に濃縮され、通常粘度が 高くなる。このような粘度の高くなつた液体は壁面を流下する時間 (滞留時間)が長く なり、さらに高粘度化する。し力も通常、外壁面力 絶えず加熱されているので熱変 性も起こりやすくなる。特に重合器やポリマーの精製及び Zまたは回収装置として用 いる場合のように、プレボリマーやポリマーなどの粘度の高い液体を扱う場合には、こ の傾向は非常に高くなる。このような場合、蒸発ゾーンの内壁面に付着したポリマー 類は、着色や、高分子量化、ゲルイ匕が起こりやすくなり、このような変生物が混入する と製品としてのポリマーに好ましくない。従って、内壁面に最も近い該ガイドと該内壁 面との距離 K (cm)は、長いほうが好ましいが、工業的装置の場合、製造コストの考慮 やできるだけ小さ!/、装置で高!、蒸発能力を得ようとすれば短!、方が好ま 、。本発 明の特徴の 1つは、製品に悪影響を及ぼさず、し力もできるだけ短い K (cm)の範囲( 式 9)を見出したことにある。より好ましい K (cm)の範囲は、 10≤K≤40 であり、さら により好ましい範囲は、 12≤Κ≤30 である。
[0018] また、本発明にお 、ては、該液体受給口 1 (液体受給口 1と液体供給ゾーン 3の上 部内壁との接合部)から多孔板 2の上面までの該液体供給ゾーン 3にお 、て該液体 が存在することのできる空間容積 V (m3)と、孔の上部面積を含む多孔板の上部面積 T (m2)が式( 14)を満足することが必要である。
0. 02 (m) ≤ V/T ≤ 0. 5 (m) 式(14)。
V(m3)は本発明の蒸発装置を連続運転中は該液体供給ゾーン 3における実質的 な液体の容積であって、該流路制御部品の容積は除くものである。液体供給ゾーン における液体保持量は V (m3)であるが、この量は少な 、方が液体供給ゾーンにおけ る滞留時間が少なくて熱変性による悪影響がないが、蒸発処理された液体が 1トン Z hr以上で且つ、長期間安定的に所定の濃縮度または重合度の濃縮液体及び Zまた はポリマーを得るためには、多孔板の孔に該液体を可能な限り均等に供給することが 重要である。そのためには、 VZTの値力この範囲であることが必要であることを見出 したのである。より好ましい VZTの値の範囲は、 0. 05 (m)≤V/T ≤0. 4 (m) で あり、さらに好ましくは、 0. 1 (m)≤V/T ≤0. 3 (m)である。
[0019] さらに、本発明においては、該空間容積 V (m3)と、蒸発ゾーンの空間容積 Y(m3) が式(16)を満足することが必要である:
10 ≤ Y/V ≤ 500 式(16)。
熱変性による物性の低下を招かずに、長時間安定的に効率よぐ単位時間あたり 大量の液体を蒸発処理するためには、 YZVの値がこの範囲であることが必要である ことを見出したのである。より好ましい YZVの値の範囲は、 15≤YZV≤400 であ り、さらに好ましくは、 20≤YZV≤300である。なお、本発明でいう蒸発ゾーンの空 間容積 Y(m3)とは、多孔板の下面力も液体排出口までの空間容積であって、ガイド の占める容積を含むものである。
[0020] 蒸発ゾーン 5の側面ケーシング 10の水平面(a— a '面)における内部断面積 A (m2) 力 式(1)を満足するものであることが必要である:
0. 7 ≤ A ≤ 300 式(1)。
さらに、該 A (m2)と、液体排出口 7の水平面 (b—b '面)における内部断面積 B (m2 )との比が、式(2)を満足することも必要である:
20 ≤ A/B ≤ 1000 式(2)。
蒸発濃縮された液体やポリマー、または製造されたポリマーの品質を低下させるこ となく溶融粘度の高められたこれらの溶融物を排出するためには、 AZBは式(2)を 満足して!/ヽなければならな!/ヽ。
[0021] さらに、該蒸発ゾーンの底部を構成する底部ケーシング 11が、上部の側面ケーシ ング 10に対してその内部において、角度 C度で接続されており、該角度 C度が式(3) を満足することも必要である:
110 ≤ C ≤ 165 式(3)。
設備費を低下させるためには、 Cはできるだけ 90度に近い方がいいのである力 ガ イド 4の下端力 落下してくる濃縮された液体やポリマーの品質を低下させることなく 溶融粘度の高められたこれらの溶融物を排出口 7に移動させるためには、 Cは式(3) を満足して ヽなければならな ヽ。
[0022] さらに、該ガイド 4の長さ h (cm)力 式 (4)を満足することも必要である:
150 ≤ h ≤ 5000 式(4)。
hが 150cmより短い場合、濃縮や重合を進めることはできる力 その程度が十分で はないので、好ましくない。 hが 5000cmより長い場合、ガイドの上部と下部での液体 の粘度の違いが大きくなりすぎるため、濃縮度のバラツキや重合度のバラツキが大き くなりやす 、ので好ましくな 、。
さらに、該ガイド 4の外部総表面積 S (m2)が式 (5)を満足する必要がある:
2 ≤ S ≤ 50000 式(5)。
Sが 2m2よりも小さいと、 1時間あたり 1トン以上である目的とする蒸発処理された液 体量や製造ポリマーの生産量を達成できな 、し、設備費を低下させつつこの生産量 を達成し、且つ物性にバラツキをなくすためには、 Sは 50000m2以下にすることが必 要である。
[0023] このような種々の条件を満足する本発明の蒸発装置は、これまでの蒸発装置の課 題を解決するだけでなぐ驚くべきことに、先に記載の優れた効果を発揮するもので あり、着色がなく高品質 ·高性能の濃縮液体やポリマーを、 1時間あたり 1トン以上の 量でしかも、数 1, 000時間以上、たとえば 5, 000時間以上の長期間、安定的に製 造することができることが見出された。
[0024] 本発明の蒸発装置が、このような優れた効果を有する工業的蒸発装置であるのは 、恐らく上述の種々の理由に加えて、それらの条件が組み合わさった時にもたらされ る複合効果が現れたためであると推定される。例えば式 (4)および (5)を満足する高 表面積のガイドは、比較的低温度で供給される大量の液体やプレボリマーやポリマ 一の効率的な内部攪拌と表面更新に非常に有効であって、低沸点物質の蒸発を効 率的に行うことができ、高品質の濃縮液体やポリマーを 1時間あたり 1トン以上の大量 に得ることに役立つとともに、式 (3)を満足する角度 Cはガイドから落下してくる大量 の高品質の濃縮液体やポリマーが排出口 7から排出されるまでの時間を短縮でき熱 履歴を減らせるためと推定される。
[0025] なお、このような工業的規模での蒸発装置の性能は、大規模な製造設備を用いる 長時間運転によって初めて確立できるものであるが、その際の製造設備費は考慮す べき重要な因子であることは、論を待たない。本発明の蒸発装置は従来の蒸発装置 や重合器に比べ、性能に対する設備費を低くすることができることが、本発明の別の 効果である。
[0026] 本発明の工業的蒸発装置における特定の条件や寸法'角度等に要求される範囲 は、上記のとおりである力 さらに好ましい範囲は次のとおりである。蒸発ゾーン 5の 側面ケーシング 10の水平面における内部断面積 A (m2)のより好ましい範囲は、 0. 8 ≤ A ≤ 250 であり、さらに好ましくは、 1 ≤ A ≤ 200 である。また、 該 A (m2)と、液体排出口 7の水平面における内部断面積 B (m2)との比のより好まし い範囲は、 25 ≤ A/B ≤ 900 であり、さらに好ましくは、 30 ≤ A/B ≤ 800 である。また、蒸発ゾーン 5の底部を構成する底部ケーシング 11が、上部 の側面ケーシング 10に対してその内部においてなす角度 c度のより好ましい範囲は 、 120 ≤ C ≤ 165 であり、さらに好ましくは、 135 ≤ C ≤ 165 である 。なお、複数の蒸発装置を用いて順に濃縮度あるいは重合度を上げていく場合には 、それぞれに対応する角度を、 Cl、 C2、 C3、 · · ·とすれば、 Cl≤ C2 ≤ C3 ≤ · · · とすることが好ましい。
[0027] また、ガイド 4の必要な長さ h (cm)は、処理すべき液体の量や粘度や温度、低沸 点物質の量や、沸点、蒸発ゾーンの圧力や温度、必要とする濃縮度あるいは重合度 など要因の違いによって異なる力 より好ましい範囲は、 200 ≤ h ≤ 3000 で あり、さらに好ましくは、 400 < h ≤ 2500 である。また、必要なガイド全体の 外部総表面積 S (m2)も、上記と同様の要因の違いによって異なるが、そのより好まし い範囲は、 10 ≤ S ≤ 40000 であり、さらに好ましくは、 15≤ S ≤ 300 00 である。 本発明でいうガイド全体の外部総表面積とは、液体が接触して流下す るガイドの表面積全体を意味しており、例えばパイプなどのガイドの場合、外側の表 面積を意味しており、液体を流下させないパイプ内側の面の表面積は含めない。
[0028] 本発明の工業的蒸発装置において、蒸発ゾーン 5の側面ケーシング 10の水平面 における内部断面の形状は多角形、楕円形、円形等、どのような形状であってもよい 。蒸発ゾーン 5は、通常減圧下で操作されるため、それに耐えるものであればどのよう なものでもよいが、好ましくは円形または、それに近い形状である。従って、本発明の 蒸発ゾーン 5の側面ケーシング 10は、円筒形であることが好ましい。この場合、円筒 形の側面ケーシング 10の下部にコーン形の底部ケーシングが設置され、該底部ケ 一シングの最下部に円筒形の液体排出口 7が設けられることが好ましい。
[0029] 本発明の工業的蒸発装置において、蒸発ゾーン 5の側面及び底部ケーシングが、 それぞれ、前記の円筒形及びコーン部からなっており、濃縮された液体、またはポリ マーの液体排出口 7が円筒形である場合、該側面ケーシングの円筒形部の内径を D (cm)、長さを L (cm)とし、該液体排出口 7の内径を d (cm)とした時、 D、 L、 dが式(1 0)、 (11)、 (12)および(13)を満足していることが好ましい:
100 ≤ D ≤ 1800 式(10)
5 ≤ D/d ≤ 50 式(11) 0. 5 ≤ L/D ≤ 30 式(12)
h- 20 ≤ L ≤ h+ 300 式(13)。
[0030] 本発明の蒸発装置において、 D (cm)のより好ましい範囲は、 150 ≤ D ≤ 1 500 であり、さらに好ましくは、 200 ≤ D ≤ 1200 である。また、 DZd のよ り好ましい範囲は、 6 ≤ D/d ≤ 45 であり、さらに好ましくは、 7 ≤ D/d ≤ 40 である。また、 L/Dのより好ましい範囲は、 0. 6 ≤ L/D ≤ 25 であ り、さらに好ましくは、 0. 7 ≤ L/D ≤ 20 である。 また、 L (cm)のより好まし い範囲は、 h — 10 ≤ L ≤ h + 250 であり、さらに好ましくは、 h ≤ L ≤ h + 200 である。なお、 D、d、L 力 れらの関係を同時に満足しない場合 は、本発明の課題を達成することが困難になる。
[0031] 本発明の蒸発装置が、速い蒸発速度や速い重合速度で、着色が無く機械的物性 に優れた高品質 ·高性能の濃縮液体やポリマーを、工業的規模で長期間安定的 (ポ リマー製造の場合分子量のバラツキ等が無く)に製造できる正確な理由は明らかで はないが、以下のことが考えられる。すなわち、本発明の蒸発装置においては、原料 の液体は液体受給口 1から、液体供給ゾーン 3および多孔板 2を経由して、ガイド 4に 導かれ、ガイド 4に沿って流下しながら濃縮される力 あるいは重合度が上昇していく 。この場合、液体や溶融プレボリマーはガイドに沿って流下しながら効果的な内部攪 拌と表面更新が行われ、低沸点物質の抜出しが効果的に行われるため、速い速度 で濃縮や重合が進行する。濃縮や重合の進行とともにその粘度が高くなつてくるため に、ガイド 4に対する粘着力が増大し、ガイド 4に粘着する液体や溶融物の量はガイド 4の下部に行くに従って増えてくる。このことは、液体や溶融プレボリマーのガイド上 での滞留時間、すなわち蒸発時間や重合反応時間が増えることを意味している。し 力も、ガイド 4に支えられながら自重で流下している液体や溶融プレボリマーは、重量 当たりの表面積が非常に広ぐその表面更新が効率的に行われているので、これま での蒸発装置や機械的攪拌式重合器ではどうしても不可能であった高粘度領域で の蒸発濃縮や重合後半の高分子量ィ匕が容易に達成できるのである。これが本発明 の蒸発装置の持つ、優れた特徴の 1つである。
[0032] 蒸発や重合の後半では、ガイドに粘着する液体や溶融物の量が増えてくるが、その 粘度に見合った粘着保持力しかないので、複数のガイドの同じ高さにおいては、ほ ぼ同じ粘度をもつほぼ同じ量の液体や溶融物が、それぞれのガイドに支えられてい ることになる。一方、ガイドには上部力 液体や溶融物が連続的に供給されているの で、ほぼ同じ粘度をもつ液体やほぼ同じ溶融粘度をもつ重合度のより高められた溶 融物が、ガイドの下端力 底部ケーシングに連続的に落下して行くことになる。すな わち底部ケーシングの下部には、ガイドを流下しながら生成したほぼ同じ粘度の液体 やほぼ同じ重合度のポリマーが溜まってくることになり、蒸発度のバラツキのない濃縮 液体や分子量のバラツキのないポリマーが連続的に製造されることになる。このこと は本発明の蒸発装置の持つ他の優れた特徴の 1つである。底部ケーシングの下部 に溜まった濃縮液体やポリマーは、液体排出口 7を経て、排出ポンプ 8によって連続 的に抜き出され、ポリマーの場合は、通常押出し機等を経て連続的にペレツトイ匕され る。この場合、押出し機で添加剤等を添加することも可能である。
[0033] 本発明の蒸発装置を構成する多孔板 2は、通常、平板、波板、中心部が厚くなつた 板など力 選ばれ、多孔板 2横断面の形状については、通常、円状、長円状、三角 形状、多角形状などの形状から選ばれる。多孔板の孔の横断面は、通常、円状、長 円状、三角形状、スリット状、多角形状、星形状などの形状から選ばれる。孔の断面 積は、通常、 0. 01〜100cm2であり、好ましくは 0. 05〜10cm2であり、特に好ましく は 0. l〜5cm2の範囲である。孔と孔との間隔は、孔の中心と中心の距離で通常、 1 〜500mmであり、好ましくは 10〜: LOOmmである。多孔板の孔は、多孔板を貫通さ せた孔であっても、多孔板に管を取り付けた場合でもよい。また、テーパー状になつ ていてもよい。
[0034] 本発明においては、多孔板とその孔に関して、前記のとおり、式 (6)、式(7)を満足 していることが必要である。
[0035] また、本発明の蒸発装置を構成するガイドとは、それ自身内部に熱媒ゃ電気ヒータ 一などの加熱源を持たないものであって、水平方向断面の外周の平均長さに対して 該断面と垂直方向の長さの比率が非常に大きい材料を表すものである。該比率は、 通常、 10〜: L, 000, 000の範囲であり、好まし <は 50〜: L00, 000の範囲である。水 平方向の断面の形状は、通常、円状、長円状、三角形状、四角形状、多角形状、星 形状などの形状力も選ばれる。該断面の形状は長さ方向に同一でもよいし異なって いてもよい。また、ガイドは中空状のものでもよい。本発明のガイドはそれ自身加熱源 をもって 、な 、ので、ガイドの表面での液体の熱変性の懸念が全くな 、ことは大きな 特徴である。
[0036] ガイドは、針金状のものや細い棒状のものや内側に液体や溶融プレボリマーが入ら な 、ようにした細 、パイプ状のもの等の単一なものでもよ 、が、捩り合わせる等の方 法によって複数組み合わせたものでもよい。また、網状のものや、パンチングプレート 状のものであってもよい。ガイドの表面は平滑であっても凹凸があるものであってもよ ぐ部分的に突起等を有するものでもよい。好ましいガイドは、針金状や細い棒状等 の円柱状のもの、前記の細いパイプ状のもの網状のもの、パンチングプレート状のも のである。
[0037] 工業的規模 (生産量、長期安定製造等)での高品質の濃縮液体やポリマーの製造 を可能とする本発明のガイド接触流下式蒸発装置において、特に好ましいのは、複 数の針金状または細 、棒状または前記の細 、パイプ状のガイドの上部から下部まで にお 、て横方向の支持材を用いて上下の適当な間隔で各々のガイド間を結合したタ イブのガイドである。例えば、複数の針金状または細い棒状または前記の細いパイプ 状のガイドの上部から下部までにおいて横方向の支持材を用いて上下の適当な間 隔、例えば lcm〜200cmの間隔で固定した金網状ガイド、複数の金網状のガイドを 前後に配置しそれらを横方向の支持材を用いて上下の適当な間隔、例えば 1 en!〜 200cmの間隔で結合させた立体的なガイド、または複数の針金状または細!、棒状ま たは前記の細いパイプ状のガイドの前後左右を横方向の支持材を用いて上下の適 当な間隔、例えば 1 cm〜 200cmの間隔で固定したジャングルジム状の立体的なガ イドである。横方向の支持材は各ガイド間の間隔をほぼ同じに保っために役立つだ けでなぐ全体として平面状や曲面状になるガイド、あるいは立体的になるガイドの強 度の強化に役立っている。これらの支持材はガイドと同じ素材であってもよいし、異な るものであってもよい。
[0038] 本発明において、 1つのガイドが外径 r (cm)の円柱状または内側に液体やガス状 物質や溶融プレボリマーがはいらないようにしたパイプ状のものである場合、 r が式( 15)を満足して!/、ることが好まし!/ヽ:
0. 1 ≤ r ≤ 1 式(15)。
[0039] 本発明におけるガイドは、液体や溶融プレボリマーを流下させながら、蒸発濃縮や 重合反応を進めるものであるが、液体や溶融プレボリマーをある時間保持する機能も 有している。この保持時間は、蒸発時間や重合反応時間に関連するものであり、蒸 発や重合の進行とともにその液粘度や溶融粘度が上昇していくために、その保持時 間および保持量は増加して 、くことは前記のとおりである。ガイドが液体や溶融プレ ポリマーを保持する量は、同じ溶融粘度であってもガイドの外部表面積、即ち、円柱 状またはパイプ状の場合、その外径によって異なってくる。
[0040] また、本発明の蒸発装置に設置されたガイドは、ガイド自身の重量に加え、保持し ている液体や溶融プレボリマーやポリマーの重量をも支えるだけの強度が必要であ る。このような意味において、ガイドの太さは重要であり、円柱状またはノイブ状の場 合、式(15)を満足していることが好ましい。 r が 0. 1より小さいと、強度的な面で長 時間の安定運転ができに《なってくるし、 r が 1よりも大きいと、ガイド自身が非常に 重くなり、たとえばそれらを蒸発装置に保持するために多孔板の厚みを非常に厚くし なければならな!/、などの不都合があるだけでなぐ液体や溶融プレボリマーやポリマ 一を保持する量が多くなりすぎる部分が増え、濃縮度のバラツキや分子量のバラツキ が大きくなるなどの不都合が起こってくる。このような意味で、より好ましい r の範囲 は、 0. 15 ≤ r ≤ 0. 8 であり、さらに好ましいのは、 0. 2 ≤ r ≤ 0. 6 である。
[0041] このようなガイドの好まし!/、材質は、ステンレススチール、カーボンスチール、ハステ ロイ、ニッケル、チタン、クロム、アルミニウム及びその他の合金等の金属や、耐熱性 の高いポリマー材料等の中力 選ばれる。特に好ましいのはステンレススチールであ る。また、ガイドの表面は、メツキ、ライニング、不動態処理、酸洗浄、溶媒やフエノー ル等での洗浄等必要に応じて種々の処理がなされてもよ 、。
[0042] ガイドと多孔板との位置関係及びガイドと多孔板の孔との位置関係については、液 体や原料溶融プレボリマーやポリマーがガイドに接触して流下していくことが可能で ある限り特に限定されない。ガイドと多孔板は互いに接触していてもよいし、接触して いなくてもよい。ガイドを多孔板の孔に対応させて設置するのが好ましいがこれに限 定されない。なぜならば、多孔板から落下する液体や原料溶融プレボリマーやポリマ 一が適当な位置でガイドに接触するように設計されて 、ても ヽからである。
[0043] ガイドを多孔板の孔に対応させて設置するのが好ましい具体例としては、(1)ガイド の上端を流路制御部品の下部面などに固定して、ガイドが多孔板の孔の中心部付 近を貫通した状態でガイドを設けるやり方や、 (2)ガイドの上端を多孔板の孔の上端 の周縁部に固定して、ガイドが多孔板の孔を貫通した状態でガイドを設けるやり方や 、(3)ガイドの上端を多孔板の下側面に固定するやり方、などが挙げられる。
[0044] この多孔板を通じて液体や原料溶融プレボリマーやポリマーをガイドに沿わせて流 下させる方法としては、液ヘッドまたは自重で流下させる方法、またはポンプなどを使 つて加圧にすることにより、多孔板力 液体や原料溶融プレボリマーやポリマーを押 し出す等の方法が挙げられる。好ましいのは、供給ポンプを用いて加圧下、所定量 の液体や原料溶融プレボリマーやポリマーを蒸発装置の液体供給ゾーンに供給し、 多孔板を経てガイドに導かれた液体や原料溶融プレボリマーやポリマーが自重でガ イドに沿って流下していく方式である。
[0045] 本発明の蒸発装置は、液体中に該液体より低沸点の物質を含有する液体から、該 低沸点物質を蒸発させる装置である力 この液体はどのようなものであってもよい。こ の液体は常温であってもよいが、通常加熱された状態で受給ロカ 蒸発装置に供給 される。また、この蒸発装置の外壁面には通常ジャケット等が設置されていることが好 ましぐ必要に応じてこのジャケットに水蒸気や熱媒等を通じて加熱することによって 、液体供給ゾーンゃ流路制御部品や多孔板の加熱及び Zまたは保温と、蒸発ゾー ンゃ多孔板の保温等を行うことが好まし 、。
[0046] 本発明の蒸発装置は液体の単なる濃縮のための装置として用いられるだけでなぐ 縮合系ポリマー用重合装置や、モノマーやオリゴマーや副生物などの低沸点物質を 含む熱可塑性ポリマーの精製装置や、熱可塑性ポリマー溶液からの該ポリマーの分 離回収装置など、粘度の比較的高い液体を対象とする蒸発装置として用いることが 特に好ましい。
[0047] 従って、該液体が縮合系ポリマーを製造するためのモノマー及び 2種以上のモノマ 一混合物、及び Zまたは該縮合系ポリマーのプレボリマー、及び Zまたは該縮合系 ポリマーの溶融液であって、該低沸点物質が重縮合反応で生成する副生物質及び
Zまたはオリゴマーであり、該溶融液力 該低沸点物質を蒸発除去することによって 、該縮合系ポリマーのプレボリマー及び Zまたは該ポリマーの重合度を向上させるた めの縮合系ポリマー用重合装置として本発明の工業的蒸発装置を使用することは好 ましい。このような縮合系ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレ ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族一脂肪族ポリエステル及び 種々のコポリエステル、グリコール酸、乳酸などのヒドロキシカルボン酸のポリエステル 及び種々のコポリエステル、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸との脂肪族 脂 肪族ポリエステル及び種々のコポリエステル、ポリアリレート、液晶ポリエステル等の 芳香族一芳香族ポリエステル及び種々のコポリエステル、等のポリエステル類; ナイ ロン 6、ナイロン 66、ナイロン 612、ナイロン 12、ナイロン 4、ナイロン 3、ナイロン 11等 の脂肪族ポリアミド及び種々のコポリアミド、ナイロン 6T、ナイロン 61、ポリメタキシリレ ンアジパミド等の脂肪族—芳香族ポリアミド及び種々のコポリアミド、等のポリアミド類; 脂肪族ポリカーボネートや芳香族ポリカーボネート及び種々のコポリカーボネート、 等のポリカーボネート類; ポリエステルポリカーボネート類などが好ましい。本発明の 蒸発装置を用いることによって、着色やゲル状物質や固形異物がなぐ分子量のバ ラツキのない、高純度、高性能の縮合系ポリマーを長時間安定的に製造できる。 また、該液体が熱可塑性ポリマー Αの溶融液であって、該低沸点物質が該ポリマー 中に含有するモノマー、オリゴマー、副生物であり、該溶融液から該低沸点物質を蒸 発除去することによって、該ポリマーの純度を向上させるための精製装置として本発 明の工業的蒸発装置を使用することは好ましい。このような該熱可塑性ポリマー Aと しては、ナイロン 6、ナイロン 46等のナイロン類; ポリスチレン、ハイインパクトポリスチ レン(HIPS)、及び種々のコポリマー、等のポリスチレン系ポリマー; ポリ塩化ビュル 及び種々のコポリマー、等のポリ塩ィ匕ビュル系ポリマー; ポリ塩ィ匕ビユリデン及び種 々のコポリマー、等のポリ塩ィ匕ビユリデン系ポリマー; AS榭脂、 ABS榭脂及び種々 のコポリマー、等のアクリロニトリル系ポリマー; ポリプロピレン等のポリオレフイン類; ポリアクリル酸エステル系ポリマー; PMMA及び種々のコポリマー、等のポリメタク リル酸エステル系ポリマー; 熱可塑性エラストマ一であることが好ましい。本発明の 蒸発装置では、比較的低温でこれらの熱可塑性ポリマー A中に含まれる 、わゆる残 モノマー等の不純物を効率的に除去することができ、熱分解などが無ぐ着色のない 高純度、高性能の熱可塑性ポリマー Aを得ることができる。
[0049] また、該液体が熱可塑性ポリマー Bの溶液であって、該低沸点物質が該熱可塑性 ポリマーを溶解させて 、る溶媒及び/または該ポリマー溶液中に含有して 、るモノマ 一、オリゴマー、副生物であり、該溶液から該低沸点物質を蒸発除去することによつ て、該溶液力 該熱可塑性ポリマーを分離回収するとともに該熱可塑性ポリマーの純 度を向上させるための分離回収及び Zまたは精製装置として本発明の工業的蒸発 装置を使用することは好ましい。このような熱可塑性ポリマー Bの溶液としては、芳香 族ポリカーボネートの塩素系溶媒 (例えば、塩化メチレン、クロ口ベンゼン)溶液、溶 媒 (例えば、トルエン、へキサン)などを用いて溶液重合で製造される SBRや BRや E PDMなどのポリマー溶液が好ましい。さらには塩素系溶媒が残存する芳香族ポリ力 ーボネートの溶融液や重合溶媒が残存するエラストマ一類から、溶媒等を除去するこ とも好ましい。本発明の蒸発装置では、比較的低温でこれらの溶媒や不純物を効率 的に除去することができ、熱分解などが無ぐ着色のない高純度、高性能の熱可塑 性ポリマー Bを得ることができる。
[0050] 本発明の工業的蒸発装置は、比較的粘度の高い液体力 低沸点物質を蒸発除去 するのに特に適している。例えば、本発明の工業的蒸発装置を縮合系ポリマーの重 合器として用いた場合、これまでの重合器では液の一部が長時間加熱されたままで 滞留する場所があり、そのことによって滞留した液が、着色、ゲル化、架橋化、超高分 子量化、固ィ匕、焼け、炭化等の変性が起こり、それらの変生物が徐々にまたは集中 的にポリマーに混入する欠点が避けられな力つた力 このような欠点がないだけでな ぐ従来の重合器にはない優れた効果を有している。
[0051] 即ち、例えば、芳香族ジヒドロキシィ匕合物とジァリールカーボネートとから得られる 溶融プレボリマーを重合させて芳香族ポリカーボネートを製造する場合の反応の温 度は、通常 200〜350°Cの範囲が必要とされ、特に重合の後半ではその粘度が急 激に高くなり、その超高粘度物質力 平衡反応で生成してくる芳香族モノヒドロキシ 化合物を抜き出さねばならないため、これまでの重合器、例えば、横型 2軸撹拌式超 高粘度ポリマー用リアクターを用いても、 300°C以上の高温で、しかも 133Pa以下の 高真空下で長時間反応させなければならない上に、し力もシート用などの高分子量 体は製造困難であった。
[0052] し力しながら、本発明の重合器では内部攪拌を伴う効率的な表面更新が行われて いるので、比較的低温で重合反応を進行させることができる。したがって、好ましい反 応温度 ίま、 100〜290°Cであり、さら【こ好まし ヽの ίま、 150〜270°Cである。従来の 機械的攪拌式重合器の場合よりも低温で十分に重合を進めることができるのが、本 発明の重合器の特徴であり、このことも、着色や物性低下のない高品質の芳香族ポリ カーボネートを製造することができるひとつの原因となっている。さらにこれまでの重 合器では、高真空下での撹拌機のシール部からの空気等の漏れこみ、異物混入な どが起こる欠点があつたが、本発明の重合器は機械的攪拌がなぐ攪拌機のシール 部もな!/、ので空気等の漏れこみや異物混入は非常に少な!、ため、高純度 ·高性能の 芳香族ポリカーボネートを製造することができる原因となっている。このような優れた 効果は、他の縮合系ポリマー、特にポリエステル、ポリアミドに対しても同様に発揮さ れる。ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ タレート、ナイロン 6、ナイロン 66を製造する場合にこれらの優れた効果が顕著である
[0053] 例えば、これまでのポリエチレンテレフタレートの重縮合反応は、通常 265〜290°C で行われている力 重合度が上昇するに従って最終的には 280°C以上の高温を維 持して実施されており、ポリブチレンテレフタレートの重縮合反応は、通常 240〜270 °Cで行われている力 重合度が上昇するに従って最終的には 260°C以上の高温を 維持して実施されている。重合温度が高くなればなるほど色相やポリマー物性が損 なわれることはよく知られている。また、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテ レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルの重合の場合、ァセトアル デヒド、ァクロレイン等のアルデヒド類ゃァリルアルコール等の不飽和アルコール類や 環状 2量体、環状 3量体等の環状オリゴマーの副生量は、重合温度が高くなればなる ほど増大することも知られて 、る。 [0054] し力しながら、本発明の蒸発装置を縮合重合器として用いることによって、ポリエス テル類の重合温度は、通常 10°C以上、好ましくは 20°C以上も低くすることが可能で あり、し力も効率的な表面更新が行われ、平衡反応によって生成した低沸点副生物 の除去が効率的に行えるので、高い重合速度でポリエステルを製造できる。従って、 本発明の蒸発装置を重合器として用い、例えばポリエチレンテレフタレートの重合を 行えば、 240〜265°Cでも速い反応速度で重合でき、ァセトアルデヒド含有量が半減 した、オリゴマーの少ない、色相のよい、高純度、高性能のポリマーを高生産性で製 造することができる。
[0055] また、例えば、これまでのナイロン 66の重縮合反応は、通常 230〜290°Cで行われ ているが、重合度が上昇するに従って最終的には 270°C〜290°Cの高温を維持して 実施されており、ナイロン 6の重縮合反応は、通常 250〜270°Cで行われているが、 重合度が上昇するに従って最終的には 270°C付近の高温を維持して実施されてい る。そして、これまでのナイロン類の重縮合では、重合器での平均滞留時間は、通常 10〜20時間のオーダーであり、高温での長期滞留が必須であるため、ポリマーが熱 変性し易ぐ着色や物性低下が起こりやすかつた。特にナイロン 66の場合、熱による 変性や着色ゃゲルイ匕が非常に起こり易いこともよく知られている。また、ナイロン 6の 場合、これまでの重合器を用いた場合、モノマー(10%前後)及びオリゴマー(2〜3 %)が大量にポリマー中に残存して ヽることもよく知られて!/、る。ナイロン類の平衡定 数は温度が高いほど小さくなる(例えば、 222°C及び 254°Cでの平衡定数は、ナイ口 ン 6の場合、それぞれ 480及び 254であり、ナイロン 66の場合、それぞれ 365及び 3 00)ので、低温で重合できれば残モノマーを低下させることが可能である力 これま での重合器では不可能であった。
[0056] し力しながら、本発明の蒸発装置を縮合重合器として用いることによって、ナイロン 類の重縮合温度は、通常 10°C以上、好ましくは 20°C以上も低くすることが可能であ り、し力も効率的な表面更新が行われ、平衡反応によって生成した低沸点副生物の 除去が効率的に行えるので、高い重合速度でナイロン類を製造できる。従って、本発 明の蒸発装置を重合器として用い、例えばナイロン 66の重合を行えば、 210〜270 °Cで、最終的に 250〜270°Cの温度でも速い反応速度で重合でき、熱変性による着 色やゲルの生成のない色相のよい、高純度、高性能のポリマーを高生産性で製造す ることができる。さらに、これまでの重合器を用いて溶融重合で製造された縮合系ポリ マーは、通常の用途 (例えば衣料用繊維用途)にはポリマーとしての十分な性能を有 するが、さらに重合度をあげて高機能化用途 (例えばタイヤコード用途、ボトル用途、 エンジニアリング榭脂用途等)に使用するためには、通常これらのポリマーをさらに固 相重合させる必要があつたが、本発明の蒸発器を用いれば、固相重合で製造される のと同等の重合度を有するポリマーが容易に得られることも、本発明の蒸発器の特徴 である。
[0057] なお、本発明の工業的蒸発装置を用いて、縮合系ポリマーを製造する場合、重合 反応の進行にともなって、平衡反応によって副生する低沸点物質を反応系外へ除去 する事によって反応速度が高められる。従って、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭 素や低級炭化水素ガスなど反応に悪影響を及ぼさない不活性なガスを重合器に導 入して、これらの低沸点物質をこれらのガスに同伴させて除去する方法や、減圧下に 反応を行う方法などが好ましく用いられる。あるいはこれらを併用した方法も好ましく 用いられる力 これらの場合も重合器に大量の不活性ガスを導入する必要はなぐ内 部を不活性ガス雰囲気に保持する程度でもよ ヽ。
[0058] また、本発明の工業的蒸発装置を用いて、縮合系ポリマーを製造する場合の反応 圧力は、副生する低沸点物質の種類や製造するポリマーの種類や分子量、重合温 度等によっても異なる力 例えばビスフエノール Aとジフエ-ルカーボネートからの溶 融プレポリマーから芳香族ポリカーボネートを製造する場合、数平均分子量が 5, 00 0以下の範囲では、 400〜3, OOOPa範囲が好ましぐ数平均分子量が 5, 000〜10 , 000の場合は、 50〜500Paの範囲が好ましい。数平均分子量が 10, 000以上の 場合は、 300Pa以下が好ましぐ特に 20〜250Paの範囲が好ましく用いられる。
[0059] 本発明の工業的蒸発装置を重合器として用いて、縮合系ポリマーを製造する場合 、この蒸発装置 1基だけで、目的とする重合度を有するポリマーを製造することも可能 であるが、原料とする溶融モノマーや溶融プレボリマーの重合度や、ポリマーの生産 量などに応じて、 2基以上の蒸発装置を連結して、順に重合度をあげていく方式も好 ましい。この場合、それぞれの蒸発装置において、製造すべきプレボリマーまたはポ リマーの重合度に適したガイドや反応条件を別々に採用することができるので、好ま しい方式である。例えば、ガイド接触流下式第 1重合器、ガイド接触流下式第 2重合 器、ガイド接触流下式第 3重合器、ガイド接触流下式第 4重合器' · · ·を用い、この順 に重合度を上げて 、く方式の場合、それぞれの重合器がもつガイド全体の外部総表 面積を Sl、 S2、 S3、 S4 '—とすれば、、 S1≥S2≥S3≥S4≥- - - - とすることがで きる。
[0060] また、重合温度も、それぞれの重合器にぉ 、て同じ温度でもよ 、し、順に上げて ヽ くことも可能である。重合圧力も、それぞれの重合器で、順に下げていくことも可能で ある。このような意味において、例えば、ガイド接触流下式第 1重合器、ガイド接触流 下式第 2重合器の 2基の重合器を用いてこの順に重合度を上げていく場合、該第 1 重合器のガイド全体の外部総表面積 SI (m2)と該第 2重合器のガイド全体の外部総 表面積 S2 (m2)とが式(16)を満足するようなガイドを用いることが好ま ヽ:
1 ≤ S1/S2 ≤ 20 式(16)。
S1ZS2が 1よりも小さいと、分子量のバラツキが大きくなり長期間安定製造が困難 になる、所定の生産量が得にくい、などの不都合が起こり、 S1ZS2が 20よりも大きい と、第 2重合器でのガイドを流下する溶融プレボリマーの流量が多くなり、その結果、 溶融プレボリマーの滞留時間が少なくなり必要とする分子量のポリマーが得られにく くなる、などの不都合が生じてくる。このような意味でさらに好ましい範囲は、 1. 5≤ S1/S2 ≤ 15 である。
[0061] 本発明の工業的蒸発装置または重合設備においては、 1時間当り 1トン以上の濃 縮液体またはポリマーを容易に製造することができるが、縮合系ポリマーを溶融モノ マーまたは溶融プレボリマー力も製造する場合、通常重合反応によって副生した低 沸点物質を系外に排出しながら重合させるので、 1時間当り 1トンよりも多量の原料の 溶融モノマーまたは溶融プレボリマーが、重合器または重合設備に供給される必要 がある。従って、蒸発装置に供給される液体である溶融モノマーまたは溶融プレポリ マーの量は、その重合度および製造すべきポリマーの重合度によって変化するが、 通常、ポリマーの生産量 1トン/ hr当り、 10〜500kgZhr多い、 1. 01〜: L 5トン Zh rの範囲である。また、低沸点物質を含む液体や熱可塑性ポリマーからの蒸発濃縮 や蒸発精製の場合、低沸点物質の含有量及び必要とする濃縮率や精製率にもよる 力 供給される液体は通常、 1. 001〜100トン Zhrの範囲、好ましくは 1. 005-50 トン Zhr、より好ましくは 1. 01〜20トン Zhrである。
[0062] 本発明の工業的蒸発装置は、請求項に記載の条件を満たし、且つそれに相応した 機械的強度を有するものであれば、どのようなものでもよいし、連続運転に必要な他 のいかなる機能を有する装置'設備を付加したものであってもよい。また、本発明の 工業的蒸発装置は、本発明の工業的蒸発装置を複数結合したものであってもよいし 、蒸発以外の他のいかなる機能を有する装置'設備を付加したものであってもよい。
[実施例]
[0063] 次に、実施例及び参考例により本件発明を説明する。
実施例 1
[0064] 図 2および図 3に示すような厚さ約 2cmの円盤状の流路制御部品 20およびガイド 4 を有する工業的蒸発装置。円盤状の流路制御部品 20は液体供給ゾーン 3の上部内 壁 23からの間隔が約 8cmとなるように上部力も懸垂固定されている。また、液体供給 ゾーン 3の内部側壁面 22と流路制御部品 20との間隔は約 9cmで、多孔板 2と流路 制御部品 20との間隔は約 8cmである。なお、この円盤状の流路制御部品 20の周縁 部は垂直断面が半径約 lcmの半円となるように細工されており、周縁部に液体が滞 留しないように工夫されている。また、液体供給ゾーンの内部側壁面 23と多孔板 2と の接続部の断面は図 6に示すような内側が凹状に細工されており、その立ち上がり部 の角度 Eは約 170度である。この蒸発装置の材質は、全てステンレススチールである 。排出ポンプ 8は、濃縮液体が高粘度の場合、ギアポンプが好ましぐそれほど粘度 が高くない場合は通常の送液ポンプである。この工業的蒸発装置は円筒形の側面ケ 一シング 10とコーン形の底部ケーシング 11を有するものであって、 L= l, OOOcm, h= 900cm、 D= 500cm、 d=40cm、 C = 155度 、 S = 250m2 、であり、 A= 19 . 625m2 、AZB= 156. 25, D/d= 12. 5, L/D = 2, r=0. 3cm、 N=約 140 、 TZQ=約 470 である。蒸発ゾーンの内壁面に最も近いガイドと該内壁面との間 隔 Kは約 15cmである。該液体受給口 1 (受給口と液体供給ゾーンの上部内壁との接 合部)から多孔板 2の上面までの該液体供給ゾーン 3にお 、て該液体が存在すること のできる空間容積 V (約 3. 17m3)と、孔の上部面積を含む多孔板の上部面積 T (約 19. 63m2)との比、 VZTの値は、約 0. 161 (m)である。蒸発ゾーンの空間容積 Y は約 222. 8m3であり、 YZVの値は、約 70である。これらは式(1)から式(15)を全て 満足している。供給ゾーン 3においては、供給口 1から供給された低沸点物質を含む 液体は、流路制御部品 20の上面と供給ゾーン 3の上部内壁面 23の間、および供給 ゾーン 3の内部側壁面 22と流路制御部品 20との間を経由して、主として多孔板 2の 周辺部から中央部の方向に流れながら、多孔板 2の孔(21等)から各ガイド 4に均一 に分配されるように配慮されて 、る。蒸発装置下部には不活性ガス供給口 9が備えら れており、上部には低沸点物質の蒸発物抜出し口 6 (通常はガス凝縮器及び減圧装 置に接続している)が備えられている。蒸発装置の外側はジャケット、または熱媒用加 熱管が設置されており、熱媒で所定の温度に保持できるようにしてある。
[参考例 1]
実施例 1の工業的蒸発装置を縮合系ポリマーの重合器として用い、芳香族ポリカー ボネートが製造された。ビスフエノール Aとジフエ-ルカーボネート(対ビスフエノール Aモル比 1. 05)とから製造された 260°Cに保たれた芳香族ポリカーボネートの溶融 プレボリマー (数平均分子量 Mnは 4, 000)が、供給ポンプによって供給口 1より供給 ゾーン 3に連続的に供給された。該溶融プレボリマーは多孔板 2の周辺部から中央 部に向力つて流れながら多孔板の孔から、蒸発ゾーン 5 (重合反応ゾーン)に連続的 に供給された、溶融プレボリマーは、ガイド 4に沿って流下しながら重合反応が進めら れた。重合反応ゾーンは蒸発物抜出し口 6を通して 80Paに保持されている。ガイド 4 の下部力 重合器の底部 11に入ってきた生成芳香族ポリカーボネートは、該底部で の量が一定となるように排出ポンプ 8によって排出口 7から 5. 5トン Zhrの流量で連 続的に抜き出された。
運転を開始してから 50時間後に抜き出し口 12から抜き出された芳香族ポリカーボ ネートの数平均分子量 Mnは 10, 500であり、良好なカラー(3. 2mm厚さの試験片 を CIELAB法で測定した b*値 3. 2)であった。また、引張伸度は 98%であった。運 転開始から、 60時間後、 100時間後、 500時間後、 1, 000時間後、 2, 000時間後、 3, 000時間後、 4, 000時間後、 5, 000時間後に抜き出し口 12から抜き出された芳 香族ポリカーボネートの Mnは、それぞれ、 10, 500、 10, 550、 10, 500、 10, 550 、 10, 500、 10, 500、 10, 550、 10, 500であり、安定であり、カラー(3. 2mm厚さ の試験片を CIELAB法で測定した b*値)も全く同じ 3. 2であった。長期滞留に基づ く着色物や異物などの不純物の混入は全く検出されな力つた。
このようにして製造された芳香族ポリカーボネートは、触媒として用いられたアルカリ 金属および Zまたはアルカリ土類金属化合物の含有量はこれらの金属元素に換算し て、 0. 04〜0. 05ppmであった。
実施例 2
図 2および図 3に示すような流路制御部品 20およびガイドを有する工業的蒸発装 置 2基を直列に配置した縮重合系ポリマーの重合設備。この重合設備 (第 1重合器 および第 2重合器)を用いて芳香族ポリカーボネートの製造をおこなった。これらの蒸 発装置の材質は、すべてステンレススチールである。それぞれの蒸発装置の排出ポ ンプ 8はギアポンプである。ガイド接触流下式第 1重合器は円筒形の側面ケーシング 10とコーン形の底部ケーシング 11を有するものであって、 L = 950cm、 h=850cm 、 D=400cm、 d=20cm、 C= 150度 、 S = 750m2 、A= 12. 56m2 、 A,B= 400、 DZd=20、 LZD = 2. 375、 r=0. 3cm、 N=約 500、 TZQ=約 1300 で ある。蒸発ゾーンの内壁面に最も近いガイドと該内壁面との間隔 Kは約 14cmである 。なお、流路制御部品 20は横断面の直径は少し小さいが実施例 1に記載のものと同 様の形状をしており、液体供給ゾーンの壁面(23及び 22)との間隔および多孔板 2と の間隔は実施例 1に記載のものと同様である。また、液体供給ゾーンの内部側壁面 2 3と多孔板 2との接続部の断面は実施例 1と同様に図 6に示すような内側が凹状に細 ェされており、その立ち上がり部の角度 Eは約 170度である。該液体受給口 1 (受給 口と液体供給ゾーンの上部内壁との接合部)力 多孔板 2の上面までの該液体供給 ゾーン 3において該液体が存在することのできる空間容積 V (約 2. 03m3)と、孔の上 部面積を含む多孔板の上部面積 T (約 12. 56m2)との比、 VZTの値は、約 0. 162 ( m)である。蒸発ゾーンの空間容積 Yは約 135m3であり、 YZVの値は、約 67である。 これらの値は式(1)から式(15)を全て満足している。なお、第 2重合器は実施例 1と 同じものである。 [参考例 2]
ビスフエノール Aとジフエ-ルカーボネート(対ビスフエノール Aモル比 1. 06)とから 製造され、 265°Cに保たれた芳香族ポリカーボネートの溶融プレボリマー (数平均分 子量 Mnは 2, 500)が、供給ポンプによって第 1重合器の供給口 1より供給ゾーン 3 に連続的に供給された。第 1重合器内の多孔板 2を通して重合反応ゾーンに連続的 に供給された、該溶融プレボリマーは、ガイド 4に沿って流下しながら重合反応が進 められた。第 1重合器の重合反応ゾーンは真空ベント口 6を通して 800Paの圧力に 保持されて 、る。ガイド 4の下部カゝら重合器の底部 11に入ってきた重合度の高めら れた芳香族ポリカーボネートの溶融プレボリマー(数平均分子量 Mnは 5, 500)は、 該底部での量が一定となるように排出ポンプ 8によって排出口 7から一定の流量で連 続的に抜き出された。この溶融プレボリマーが、供給ポンプによって第 2重合器の供 給口 1より供給ゾーン 3に連続的に供給された。第 2重合器内の多孔板 2を通して重 合反応ゾーンに連続的に供給された、該溶融プレボリマーは、ガイド 4に沿って流下 しながら重合反応が進められた。第 2重合器の重合反応ゾーンは真空ベント口 6を通 して 50Paの圧力に保持されて 、る。ガイド 4の下部力ゝら第 2重合器の底部 11に入つ てきた生成芳香族ポリカーボネートは、該底部での量が一定となるように排出ポンプ 8によって排出口 7から 6トン Zhrの流量で連続的に抜き出された。
運転を開始してから 50時間後に第 2重合器の抜き出し口 12から抜き出された芳香 族ポリカーボネートの数平均分子量 Mnは 11, 500であり、良好なカラー(3. 2mm 厚さの試験片を CIELAB法で測定した b*値 3. 2)であった。また、引張伸度は 99% であった。運転開始から、 60時間後、 100時間後、 500時間後、 1, 000時間後、 2, 000時間後、 3, 000時間後、 4, 000時間後、 5, 000時間後に抜き出し口 12力も抜 き出された芳香族ポリカーボネートの Mnは、それぞれ、 11, 500、 11, 550、 11, 5 00、 11, 550、 11, 500、 11, 500、 11, 550、 11, 500であり、安定であり、カラー( 3. 2mm厚さの試験片を CIELAB法で測定した b*値)も全く同じ 3. 2であった。長期 滞留に基づく着色物や異物などの不純物の混入は全く検出されな力つた。
このようにして製造された芳香族ポリカーボネートは、触媒として用いられたアルカリ 金属および Zまたはアルカリ土類金属化合物の含有量はこれらの金属元素に換算し て、 0. 03力も 0. 05ppmであった。
産業上の利用可能性
[0068] 本発明の工業的連続蒸発装置は、液体中に該液体より低沸点の物質を有する液 体を、着色や異物混入や物性低下などの欠点を伴わずに、効率的に大量の液体を 濃縮するのに適した工業的蒸発装置として利用することが好ましい。該液体が比較 的粘度が高い場合の蒸発装置として利用するのが特に好ましい。本発明の工業的 連続蒸発装置の特に好ましい用途は、縮合系ポリマー用重合装置、熱可塑性ポリマ 一溶融液の精製装置、熱可塑性ポリマー溶液力 の該ポリマーの分離回収'精製装 置である。
図面の簡単な説明
[0069] [図 1]本発明の工業的蒸発装置の概略を表す断面図。
[図 2]本発明の円筒形工業的蒸発装置の概略を表す断面図。
[図 3]本発明の工業的蒸発装置の上部を模式的に表す断面図。
[図 4]本発明の工業的蒸発装置の上部を模式的に表す断面図。
[図 5]液体供給ゾーンの内部壁面と、多孔板および流路制御部品との間の「デッドス ペース」をなくす工夫を模式的に示す断面図。
[図 6]液体供給ゾーンの内部壁面と、多孔板および流路制御部品との間の「デッドス ペース」をなくす工夫を模式的に示す断面図。 1 :液体受給口、 2 :多孔板、 3 :液体供 給ゾーン、 4 :ガイド、 5 :蒸発ゾーン、 6 :蒸発物抜出し口、 7 :液体排出口、 8 :液体排 出ポンプ、 9 :所望により使用される不活性ガス供給口、 10 :蒸発ゾーンの側面ケー シング、 11 :蒸発ゾーンの底部ケーシング、 12 :液体抜き出し口、 20 :流路制御部品 、 21 :多孔板の孔の例示、 22 :液体供給ゾーンの内部側壁面、 23 :液体供給ゾーン の上部内部壁面。

Claims

請求の範囲 液体中に該液体より低沸点の物質を含有する液体を、それ自身加熱源のな!ヽガイ ドの外部表面に沿って流下させ、その間に該低沸点物質を蒸発させる装置であって 、該蒸発装置が、
(1) 該液体受給口、多孔板を通して蒸発ゾーンの該ガイドに該液体を供給するた めの液体供給ゾーン、該多孔板と側面ケーシングと底部ケーシングとに囲まれた空 間に該多孔板から下方に延びる複数の該ガイドが設けられた蒸発ゾーン、該蒸発ゾ ーンに設けられた蒸発物抜出し口、底部ケーシングの最下部に設けられた液体排出 口を有するものであって、
(2) 該液体供給ゾーンにお!、て、該液体受給口から多孔板に供給される液体の流 れが主として多孔板の周辺部から中央部の方向に流す機能を有する流路制御部品 が該液体供給ゾーンに設置されており、
(3) 該蒸発ゾーンの側面ケーシングの水平面における内部断面積 A (m2)が、式(1 )を満足するものであって、
0. 7 ≤ A ≤ 300 式(1)
(4) 該 A(m2)と、液体排出口の水平面における内部断面積 B (m2)との比力 式(2 )を満足するものであって、
20 ≤ A/B ≤ 1000 式(2)
(5) 該蒸発ゾーンの底部を構成する底部ケーシングが、上部の側面ケーシングに 対してその内部において、角度 C度で接続されており、該角度 C度が式(3)を満足す るものであって、
110 ≤ C ≤ 165 式(3)
(6) 該ガイドの長さ h (cm)が、式 (4)を満足するものであって、
150 ≤ h ≤ 5000 式(4)
(7) 複数の該ガイド全体の外部総表面積 S (m2)が式 (5)を満足するものであって、
2 ≤ S ≤ 50000 式(5)
(8) 該多孔板 lm2あたりの平均孔数 N (個/ m2)が式 (6)を満足するものであって 50 ≤ N ≤ 3000 式(6)
(9) 該孔の上部面積を含む該多孔板の上部面積 T(m2)と、該孔の有効断面積の 合計 Q (m2)との比が、式 (7)を満足する、
50 ≤ T/Q ≤ 3000 式(7)
ことを特徴とする工業的連続蒸発装置。
[2] 蒸発処理された液体が 1時間あたり 1トン以上であることを特徴とする請求項 1に記 載の工業的連続蒸発装置。
[3] 該液体供給ゾーンの内部側壁面と該多孔板とのなす角度 E度が式 (8)を満足する
100 ≤ E < 180 式(8)
ことを特徴とする請求項 1または 2に記載の工業的連続蒸発装置。
[4] 該蒸発ゾーンの側面ケーシングの内壁面に最も近い該ガイドと該内壁面との距離 K (cm)が式 (9)を満足する、
5 ≤ K ≤ 50 式(9)
ことを特徴とする請求項 1ないし 3のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置。
[5] 該蒸発ゾーンの該側面ケーシングが内径 D (cm)、長さ L (cm)の円筒形であって、 その下部に接続された底部ケーシングがコーン形であり、該コーン形ケーシングの最 下部の液体排出口が内径 d (cm)の円筒形であって、 D、L、d が式(10)、(11)、 (1
2)および(13)を満足する、
100 ≤ D ≤ 1800 式(10)
5 ≤ D/d ≤ 50 式(11)
0. 5 ≤ L/D ≤ 30 式(12) h- 20 ≤ L ≤ h+ 300 式(13) ことを特徴とする請求項 1ないし 4のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置。 該液体受給口から多孔板の上面までの該液体供給ゾーンにぉ 、て該液体が存在 することのできる空間容積 V(m3)と、孔の上部面積を含む多孔板の上部面積 T(m2) が式(14)を満足する、
0. 02 (m) ≤ V/T ≤ 0. 5 (m) 式(14) ことを特徴とする請求項 1ないし 5のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置。
[7] 1つの該ガイドが外径 r (cm)の円柱状または内側に液体及び Zまたはガス状物 質が入らないようにしたパイプ状のものであって、 r が式(15)を満足する、
0. 1 ≤ r ≤ 1 式(15) ことを特徴とする請求項 1ないし 6のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置。
[8] 該複数のガイドが、請求項 7記載のガイド複数力 なり、それら個々のガイドが横方 向の支持材で結合されたものであることを特徴とする請求項 1ないし 6のうち何れか一 項に記載の工業的連続蒸発装置。
[9] 該複数のガイドが、請求項 7記載のガイド複数力 なり、それら個々のガイドが横方 向の支持材で固定された格子状または網状ガイド、複数の格子状または網状のガイ ドを前後に配置しそれらが横方向の支持材で固定された立体的なガイド、および複 数の個々のガイドが前後左右の横方向を支持材で固定されたジャングルジム状の立 体的なガイド、の 、ずれかであることを特徴とする請求項 1な 、し 6のうち何れか一項 に記載の工業的連続蒸発装置。
[10] 該液体が縮合系ポリマーを製造するためのモノマー及び 2種以上のモノマー混合 物、及び Zまたは該縮合系ポリマーのプレボリマー、及び Zまたは該縮合系ポリマー の溶融液であって、該低沸点物質が重縮合反応で生成する副生物質及び Zまたは オリゴマーであり、該溶融液から該低沸点物質を蒸発除去することによって、該縮合 系ポリマーのプレボリマー及び Zまたは該ポリマーの重合度を向上させるための縮合 系ポリマー用重合装置であることを特徴とする請求項 1ないし 9のうち何れか一項に 記載の工業的連続蒸発装置。
[11] 該縮合系ポリマーがポリエステル類、ポリアミド類、ポリカーボネート類であることを 特徴とする請求項 10記載の工業的連続蒸発装置。
[12] 該液体が熱可塑性ポリマー Aの溶融液であって、該低沸点物質が該ポリマー中に 含有するモノマー、オリゴマー、副生物であり、該溶融液から該低沸点物質を蒸発除 去することによって、該熱可塑性ポリマー Aの純度を向上させるための精製装置であ ることを特徴とする請求項 1ないし 9のうち何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置
[13] 該熱可塑性ポリマー Aがポリスチレン系ポリマー、ポリ塩化ビュル系ポリマー、ポリ塩 化ビニリデン系ポリマー、ポリアクリロニトリル系ポリマー、ポリアクリル酸エステル系ポ リマー、ポリメタクリル酸エステル系ポリマー、熱可塑性エラストマ一であることを特徴 とする請求項 12記載の工業的連続蒸発装置。
[14] 該液体が熱可塑性ポリマー Bの溶液であって、該低沸点物質が該熱可塑性ポリマ 一を溶解させて 、る溶媒及び Zまたは該ポリマー溶液中に含有して 、るモノマー、ォ リゴマー、副生物であり、該溶液から該低沸点物質を蒸発除去することによって、該 溶液力 該熱可塑性ポリマーを分離回収するとともに該熱可塑性ポリマーの純度を 向上させるための分離回収 ·精製装置であることを特徴とする請求項 1ないし 9のうち 何れか一項に記載の工業的連続蒸発装置。
PCT/JP2005/022796 2004-12-20 2005-12-12 工業的連続蒸発装置 WO2006067994A1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
BRPI0519818-6A BRPI0519818A2 (pt) 2004-12-20 2005-12-12 aparelho de evaporação contìnua industrial
EP05814523A EP1837361A1 (en) 2004-12-20 2005-12-12 Industrial continuous evaporation apparatus
EA200701321A EA010119B1 (ru) 2004-12-20 2005-12-12 Промышленный выпарной аппарат непрерывного действия
CN2005800431340A CN101080439B (zh) 2004-12-20 2005-12-12 工业蒸发装置
JP2006548832A JP4143673B2 (ja) 2004-12-20 2005-12-12 工業的連続蒸発装置
US11/791,696 US20080196840A1 (en) 2004-12-20 2005-12-12 Industrial Continuous Evaporation Apparatus

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004-367637 2004-12-20
JP2004367637 2004-12-20

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2006067994A1 true WO2006067994A1 (ja) 2006-06-29

Family

ID=36601595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2005/022796 WO2006067994A1 (ja) 2004-12-20 2005-12-12 工業的連続蒸発装置

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20080196840A1 (ja)
EP (1) EP1837361A1 (ja)
JP (1) JP4143673B2 (ja)
KR (1) KR20070086441A (ja)
CN (1) CN101080439B (ja)
BR (1) BRPI0519818A2 (ja)
EA (1) EA010119B1 (ja)
WO (1) WO2006067994A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014130234A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Keiwa Inc 光学シート及びバックライトユニット
WO2022202026A1 (ja) 2021-03-25 2022-09-29 旭化成株式会社 芳香族分岐ポリカーボネート、その製造方法、及び芳香族分岐ポリカーボネートの製造装置
JPWO2022210353A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104067081B (zh) 2012-01-27 2017-04-05 开利公司 蒸发器和液体分布器
EP2921223A1 (de) * 2014-03-17 2015-09-23 Uhde Inventa-Fischer GmbH Vorrichtung und Verfahren zur Polykondensation von Prepolymeren unter Entfernung gasförmiger Spaltprodukte und Verwendung zur kontinuierlichen Herstellung von Polyamiden und/oder deren Co-Polymeren
RU2750601C2 (ru) * 2018-12-04 2021-06-29 Дмитрий Юрьевич Мартынов Пластинчатый выпарной аппарат

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02175703A (ja) * 1988-07-26 1990-07-09 Montedipe Spa ポリマー溶液の揮発分除去法およびその装置
JPH10298279A (ja) * 1997-04-22 1998-11-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 芳香族ポリカーボネートの製造方法
WO2000007684A1 (de) * 1998-08-07 2000-02-17 Bayer Aktiengesellschaft Verfahren zum eindampfen von polymerlösungen thermoplastischer polymere
WO2002051606A1 (de) * 2000-12-27 2002-07-04 Bayer Aktiengesellschaft Vorrichtung zur durchführung von stoffaustauschprozessen

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL96710C (ja) * 1957-09-28
US3110547A (en) * 1961-07-26 1963-11-12 Du Pont Polymerization process
US4934433A (en) * 1988-11-15 1990-06-19 Polysar Financial Services S.A. Devolatilization
US5453158A (en) * 1994-03-10 1995-09-26 The Dow Chemical Company Polymer devolatilizer
KR100298855B1 (ko) * 1996-08-07 2001-11-14 다나카 쇼소 기-액분산장치및기-액접촉장치및폐수처리장치
CN1089270C (zh) * 1997-11-21 2002-08-21 刘兆彦 一种栅板式聚酯缩聚塔
AU1890499A (en) * 1998-01-14 1999-08-02 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Process and polymerizer for producing aromatic polycarbonate
US6265526B1 (en) * 1998-06-16 2001-07-24 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha System and process for producing polycondensation polymer
JP2003033601A (ja) * 2001-07-23 2003-02-04 Nippon Shokubai Co Ltd 無堰多孔板塔
DE10230219A1 (de) * 2002-07-04 2004-01-22 Basf Ag Verfahren der rektifikativen Auftrennung von (Meth)acrylmonomere enthaltende Fluiden
WO2005007609A1 (de) * 2003-07-11 2005-01-27 Basf Aktiengesellschaft Thermisches trennverfahren zur abtrennung wenigstens eines (meth)acrylmonomere angereichert enthaltenden stoffstroms
US7041780B2 (en) * 2003-08-26 2006-05-09 General Electric Methods of preparing a polymeric material composite

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02175703A (ja) * 1988-07-26 1990-07-09 Montedipe Spa ポリマー溶液の揮発分除去法およびその装置
JPH10298279A (ja) * 1997-04-22 1998-11-10 Asahi Chem Ind Co Ltd 芳香族ポリカーボネートの製造方法
WO2000007684A1 (de) * 1998-08-07 2000-02-17 Bayer Aktiengesellschaft Verfahren zum eindampfen von polymerlösungen thermoplastischer polymere
WO2002051606A1 (de) * 2000-12-27 2002-07-04 Bayer Aktiengesellschaft Vorrichtung zur durchführung von stoffaustauschprozessen

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014130234A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Keiwa Inc 光学シート及びバックライトユニット
WO2022202026A1 (ja) 2021-03-25 2022-09-29 旭化成株式会社 芳香族分岐ポリカーボネート、その製造方法、及び芳香族分岐ポリカーボネートの製造装置
JPWO2022210353A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06

Also Published As

Publication number Publication date
EA200701321A1 (ru) 2007-10-26
BRPI0519818A2 (pt) 2009-03-17
CN101080439B (zh) 2010-06-16
KR20070086441A (ko) 2007-08-27
JP4143673B2 (ja) 2008-09-03
EP1837361A1 (en) 2007-09-26
EA010119B1 (ru) 2008-06-30
JPWO2006067994A1 (ja) 2008-06-12
US20080196840A1 (en) 2008-08-21
CN101080439A (zh) 2007-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4143670B2 (ja) 工業的蒸発装置
WO2006067994A1 (ja) 工業的連続蒸発装置
JP4255087B2 (ja) 工業的な蒸発装置
JP4143672B2 (ja) 工業的な蒸発装置
JP4143671B2 (ja) 工業的蒸発装置

Legal Events

Date Code Title Description
AK Designated states

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): AE AG AL AM AT AU AZ BA BB BG BR BW BY BZ CA CH CN CO CR CU CZ DE DK DM DZ EC EE EG ES FI GB GD GE GH GM HR HU ID IL IN IS JP KE KG KM KN KP KR KZ LC LK LR LS LT LU LV LY MA MD MG MK MN MW MX MZ NA NG NI NO NZ OM PG PH PL PT RO RU SC SD SE SG SK SL SM SY TJ TM TN TR TT TZ UA UG US UZ VC VN YU ZA ZM ZW

AL Designated countries for regional patents

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): GM KE LS MW MZ NA SD SL SZ TZ UG ZM ZW AM AZ BY KG KZ MD RU TJ TM AT BE BG CH CY CZ DE DK EE ES FI FR GB GR HU IE IS IT LT LU LV MC NL PL PT RO SE SI SK TR BF BJ CF CG CI CM GA GN GQ GW ML MR NE SN TD TG

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2006548832

Country of ref document: JP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2005814523

Country of ref document: EP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 1835/KOLNP/2007

Country of ref document: IN

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 11791696

Country of ref document: US

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 200580043134.0

Country of ref document: CN

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 1020077013937

Country of ref document: KR

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 200701321

Country of ref document: EA

WWP Wipo information: published in national office

Ref document number: 2005814523

Country of ref document: EP

ENP Entry into the national phase

Ref document number: PI0519818

Country of ref document: BR

Kind code of ref document: A2