明 細 書
イメージ表示装置
技術分野
[0001] 本発明は、印刷イメージやカッティングイメージ等のように、被出力媒体に出力すベ き出力イメージなどを表示するイメージ表示装置に関し、詳細には、透明なディスプ レイに出力イメージなどを表示するものに関する。
背景技術
[0002] 従来、所望の印刷イメージをシート状のテープに印刷してラベルを作成するための ラベルライタには、付属のディスプレイにその印刷イメージを表示させて、ラベルに印 刷する内容を確認するプレビュー機能を備えられているものがある。例えば、複数の 記号のフォントデータを ROMに記憶させ、その記号がフォントデータ力 誘導されて 、適宜なスケーリング係数によって決定されるサイズでディスプレイに表示又はラベル に印刷されるようにして、ユーザがラベルの最終的な形態を明瞭に把握できるように するラベル印刷装置が知られている(例えば、特許文献 1を参照)。
特許文献 1 :特開平 6— 166195号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] ところで、ラベルライタにより印刷されたラベルは、戸棚やファイルなどの対象物に 貼って使用するものである。そのため、上記の従来技術によって、ディスプレイ上で 印刷イメージのみを表示させても、実際にそのラベルを対象物に貼った状態での外 観,大きさ,印象などを把握することができな力つた。そして、プレビュー機能で確認 して作成したラベルであっても、実際に対象物に貼ってみると期待していたような外 観,大きさ,印象とは異なることがあった。
[0004] 一方、葉書や便箋などの対象物のイメージに、所望の印刷イメージを重ね合わせて 、ディスプレイ上に表示するプレビュー機能を備えたラベル作成ソフトが知られて 、る 。このプレビュー機能によれば、対象物にラベルを実際に貼った状態をディスプレイ 上で確認することができる。し力しながら、このプレビュー機能で表示される対象物の
イメージはあくまで擬似的なものであるため、実際に対象物にラベルを貼ってみると、 ディスプレイ上に表示された状態とは異なる場合があった。さらに、ディスプレイ上に イメージを表示できる対象物は、葉書や便箋などの所定のテンプレートを有するもの に限定されると ヽぅ問題があった。
[0005] 本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、出力イメージなどが出力 された被出力媒体が実際に対象物に付着した状態を確実に把握することができるィ メージ表示装置の提供を目的とする。
課題を解決するための手段
[0006] 上記目的を達成するために、本発明のイメージ表示装置は、被出力媒体に出力さ れる出力イメージ又は該出力イメージが出力される領域を示す出力対象領域を表示 する表示手段と、該出力イメージ又は該出力対象領域を該表示手段に表示させる表 示制御手段とを備え、前記表示手段は、該表示手段の背後に存在する対象物が視 認可能な透明体であって、前記出力イメージ又は前記出力対象領域と該対象物とが 重畳して見えるように構成されて 、る。
[0007] また、本発明のイメージ表示装置では、前記表示制御手段は、前記出力イメージ又 は前記出力対象領域を前記被出力媒体に出力される縮尺で、前記表示手段に表示 させてちょい。
[0008] また、本発明のイメージ表示装置では、前記表示制御手段は、前記被出力媒体と 同じ形状及び大きさの媒体イメージを、前記表示手段に表示させてもよい。
[0009] また、本発明のイメージ表示装置は、前記表示手段への表示対象である前記出力 イメージ又は前記出力対象領域と、前記媒体イメージとの少なくとも 1つについて、前 記表示手段に現実に表示する範囲を特定し、該表示すべき範囲を表示イメージとし て前記表示制御手段に指示する指示手段を備えてもよい。
[0010] また、本発明のイメージ表示装置は、前記表示手段の前記対象物に対する位置変 動を取得する位置変動取得手段を備え、前記指示手段は、前記位置変動取得手段 により取得された位置変動に応じて、前記表示イメージを変化させてもょ 、。
[0011] また、本発明のイメージ表示装置は、前記表示イメージを任意に変化させるための 情報を入力する位置指定手段を備え、前記位置変動取得手段は、前記位置指定手
段により入力された情報に基づいて、前記表示手段の前記対象物に対する位置変 動を取得してもよい。
[0012] また、本発明のイメージ表示装置では、前記表示手段は、任意の方向に移動可能 な前記イメージ表示装置の本体部に取り付けられており、前記本体部に設けられ、該 本体部の移動方向及び移動距離を検出する位置検出手段を備え、前記位置変動 取得手段は、前記位置検出手段により検出された情報に基づいて、前記表示手段 の前記対象物に対する位置変動を取得してもよ 、。
[0013] また、本発明のイメージ表示装置では、前記位置検出手段は、さらに、前記表示手 段の前記本体部への取付け角度と、前記本体部の角度変化量との少なくとも一つを 検出してもよい。
[0014] また、本発明のイメージ表示装置は、前記位置変動取得手段により、前記表示手 段の前記対象物に対する位置変動が取得された場合、前記指示手段は、その位置 変動に追従するように前記表示イメージを変化させ、前記表示制御手段は、前記指 示手段による前記表示イメージの変化を、前記表示手段に連続的に表示させてもよ い。
[0015] また、本発明のイメージ表示装置では、前記表示手段は、前記本体部に取付け角 度を変更可能に取り付けられてもよい。
[0016] また、本発明のイメージ表示装置では、前記表示制御手段は、複数の前記被出力 媒体を組み合わせた状態における、前記出力イメージ又は前記出力対象領域を、前 記表示手段に表示させてもょ 、。
[0017] また、本発明のイメージ表示装置では、前記出力は、前記出力イメージを前記被出 力媒体に印刷すること、又は前記出力イメージに基づいて前記被出力媒体を切断す ることでもよ 、。
[0018] また、本発明のイメージ表示装置は、前記出力イメージを前記被出力媒体に出力 する出力手段を備えてもよい。
発明の効果
[0019] 本発明のイメージ表示装置では、表示手段はその背後に存在する対象物が視認 可能な透明体であって、被出力媒体に出力すべき出力イメージ又は出力対象領域と
、被出力媒体が実際に付着される対象物とが重畳して見えるように構成された。よつ て、出力イメージなどが出力された被出力媒体が実際に対象物に付着した状態を確 実に把握することができる。
[0020] また、本発明のイメージ表示装置では、出力イメージ又は出力対象領域が被出力 媒体に出力される縮尺で表示手段に表示される。よって、出力イメージなどを現実に 出力されるサイズで表示することができる。
[0021] また、本発明のイメージ表示装置では、被出力媒体と同じ形状及び大きさの媒体ィ メージを表示手段に表示させる。よって、現実の被出力媒体と同じような媒体イメージ を表示することができる。
[0022] また、本発明のイメージ表示装置では、現実に表示する範囲を特定して、その範囲 を表示イメージとして表示手段に表示させる。よって、印刷イメージなどのサイズが表 示手段よりも大きい場合であっても、その印刷イメージなどにおける適切な範囲のみ を、表示イメージとして表示手段に表示することができる。
[0023] また、本発明のイメージ表示装置では、表示手段の対象物に対する位置変動を取 得して、その位置変動に応じて表示イメージを変化させる。よって、表示手段の対象 物に対する位置変動が取得されると、表示手段に表示される表示イメージが適切に 変化するようにすることができる。
[0024] また、本発明のイメージ表示装置では、表示イメージを任意に変化させるための情 報が入力されると、表示手段の対象物に対する位置変動が取得される。よって、ユー ザによる指示に応じて、表示イメージが適切に変化するようにすることができる。
[0025] また、本発明のイメージ表示装置では、表示手段は任意の方向に移動可能なィメ ージ表示装置の本体部に設けられ、この本体部の移動により検出された移動距離及 び移動方向に基づいて、表示手段の対象物に対する位置変動が取得される。よって 、本体部が移動するのに応じて、表示イメージが適切に変化するようにすることがで きる。
[0026] また、本発明のイメージ表示装置では、さらに、本体部の角度変化量と、表示手段 の本体部への取付け角度との少なくとも 1つに基づ 、て、表示手段の対象物に対す る位置変動が取得される。よって、本体部が移動するのに応じて、表示イメージが適
切に変化するようにすることができる。
[0027] また、本発明のイメージ表示装置では、表示手段の対象物に対する位置変動が取 得されると、それに追従するように表示イメージを変化させる。よって、表示手段の位 置変動に応じて、その表示手段に表示される表示イメージが、リアルタイムに変化す るよう〖こすることがでさる。
[0028] また、本発明のイメージ表示装置では、表示手段は本体部に取付け角度を変更可 能に取り付けられている。よって、表示手段に表示された出力イメージなどを、その背 後に存在する対象物に容易かつ正確に重ねることができる。
[0029] また、本発明のイメージ表示装置では、複数の被出力媒体を組み合わせた状態に おける出力イメージなどを表示手段に表示させる。よって、複数の被出力媒体を組み 合わせた状態に基づいて、出力イメージなどの一部又は全部を表示することができる
[0030] また、本発明のイメージ表示装置では、出力は印刷又はカッティングとした。よって 、本発明を印刷装置やカッティングプロッタなどの機器に適用することができる。
[0031] また、本発明のイメージ表示装置では、被出力媒体に出力イメージを出力する出力 手段を備えた。よって、透明ディスプレイにおける表示内容を確認したら、その場でラ ベルを作成することができる。
発明を実施するための最良の形態
[0032] 以下、本発明の第 1の実施の形態について説明する。本実施形態に係るラベルラ イタ 1は、書籍,戸棚,ファイル,筆記具などの任意の対象物に貼り付けるために、文 字や画像などの所望の印刷イメージが印刷されたラベルを作成する携帯型のラベル ライタである。
[0033] まず、本実施の形態に係るラベルライタ 1の物理的構成について説明する。図 1は 、ラベルライタ 1の平面図である。図 2は、ラベルライタ 1の側面図である。図 3は、ラベ ルライタ 1の底面図である。図 4は、ラベルライタ 1の側面断面図である。
[0034] 図 1乃至図 3に示すように、ラベルライタ 1は、正面視、長方形状をなす薄板の透明 ディスプレイ 2と、厚みの小さい直方体形状をなす本体部 3とで構成されている。透明 ディスプレイ 2は、その背後に存在する対象物を視認可能に構成された透明な画像
表示装置である。そのため、ユーザにとっては透明ディスプレイ 2に表示された画像 力 その背後に存在する対象物と重畳して見える。本実施形態の透明ディスプレイ 2 は、有機 EL (エレクト口ルミネッセンス)素子を用いた有機 ELディスプレイである。な お、透明ディスプレイ 2は公知技術を用いて構成すればよぐ例えば、ガラス基板の 上に電極、絶縁層、発光層などが積層されて構成される。
[0035] 一方、本体部 3はラベルライタ 1の筐体であり、内部にラベルライタ 1の動作を司る後 述の制御部 10が具備されており、入力パネル 5,第 1移動ボール 6,第 2移動ボール 7,印刷出力部 8,ラベル排出口 9を備えている。また、図示しないが、ラベルとなる長 尺のテープと、印刷用のインクリボンを各々スプールに卷装したものを一体に収納し たテープカートリッジなどを備えて!/、る。
[0036] 入力パネル 5は、平面視、本体部 3の上面中央に設けられている。ユーザは入力パ ネル 5に設けられたキーやボタンを操作して、印刷イメージの選択や印刷開始の指示 などの各種操作を行うことができる。また、第 1移動ボール 6及び第 2移動ボール 7は 、ユーザ力 Sラベルライタ 1を対象物に沿って移動させると、その移動に伴って回転す る回転体である。第 1移動ボール 6及び第 2移動ボール 7は、本体部 3の下面に所定 の間隔をあけて各々設けられている。この第 1移動ボール 6及び第 2移動ボール 7は 、ラベルライタ 1の移動を円滑にするとともに、その位置変動を検出するのに用いられ る。また、印刷出力部 8は、ユーザ力もの印刷開始の指示があると、指定された印刷 イメージを長尺のテープに印刷して、当該テープを切断してラベルを作成する機構 である。印刷出力部 8は、従来のラベルライタと同様に、図示しないステップモータ, カツタ,印刷ヘッドなど力も構成されている。また、印刷出力部 8で作成されたラベル は、ラベル排出口 9を通して外部に排出される。なお、本実施の形態においては、テ ープは印刷後に切断される力 他の実施の形態として、テープを先に切断してから 印居 IJしてちよい。
[0037] そして、透明ディスプレイ 2と本体部 3とは、各々の長手方向の一端部において、本 体部 3の下面側と透明ディスプレイ 2の上面側とが当接するように、ヒンジ部 4を介して 接続されている、図 4に示すように、ヒンジ部 4では、透明ディスプレイ 2の上面力も突 出した凸部が、本体部 3の下面側に形成された凹部に回動可能に係合されている。
そのため、透明ディスプレイ 2及び本体部 3は、ヒンジ部 4を中心として任意の方向に 回動することができる。言い換えれば、透明ディスプレイ 2は、本体部 3に対して取付 け角度を変更可能に取り付けられた構成をなす。よって、ラベルライタ 1のユーザは、 透明ディスプレイ 2をヒンジ部 4中心に回転させることで、不使用時には透明ディスプ レイ 2を、平面視、本体部 3の背後に隠れるように収容させ、使用時には透明ディスプ レイ 2を本体部 3の背後から取り出すことができる。
[0038] 次に、本実施の形態に係るラベルライタ 1の電気的構成について説明する。図 5は 、ラベルライタ 1の電気的構成を示すブロック図である。図 6は、 RAM13に設けられ た記憶領域の構成を示す図である。
[0039] 図 5に示すように、ラベルライタ 1の制御部 10では、ラベルライタ 1の全体の制御を 実行する CPU11に、先述の透明ディスプレイ 2,入力パネル 5,印刷出力部 8が接続 され、さらに ROM12, RAM13,第 1位置センサ 14,第 2位置センサ 15,角度セン サ 16,タイマ 17,カセットセンサ 18,通信 I/F19が接続されている。このような構成 のラベルライタ 1は、任意の印刷イメージが形成されたラベルを作成するために必要 な機能を具備した、 、わゆるスタンドアロン型のラベルライタである。
[0040] ROM12は、ラベルライタ 1で実行される各種プログラムや固定値データなどを格納 した書換不能なメモリである。 RAM13は、ラベルライタ 1の各処理の実行時に各種 のデータを一時的に記憶するためのメモリである。第 1位置センサ 14及び第 2位置セ ンサ 15は、それぞれ第 1移動ボール 6及び第 2移動ボール 7の動作を検出して、その 相対位置を測定するためのセンサである。角度センサ 16は、ヒンジ部 4における透明 ディスプレイ 2の本体部 3に対して取付け角度を測定するためのセンサである。タイマ 17は、各種処理に必要な時間をカウントするものである。カセットセンサ 18は、図示 しないテープカートリッジを検出するためのセンサである。通信 I/F19は、外部のコ ンピュータ機器とデータ通信するためのインターフェイスである。
[0041] 図 6に示すように、 RAM13には、透明ディスプレイ 2に表示する元となる画像であ つて、後述する印刷イメージと媒体イメージとを合成したものである全体イメージを記 憶する全体イメージ記憶エリア 131と、透明ディスプレイ 2に実際に表示するイメージ を作成するために、全体イメージを貼り付ける仮想平面に対応した作業領域である作
業用全体イメージ記憶エリア 132と、長尺のテープに印刷する印刷イメージを出力サ ィズと同一の縮尺で格納する印刷イメージ記憶エリア 133と、印刷されたテープが切 断されてできたラベルと同じ形状及び大きさの媒体イメージを格納する媒体イメージ 記憶エリア 134と、第 1位置センサ 14により測定された第 1相対位置座標(以下、第 1 座標という)を記憶する第 1座標記憶エリア 135と、第 2位置センサ 15により測定され た第 2相対位置座標(以下、第 2座標という)を記憶する第 2座標記憶エリア 136と、 角度センサ 16により測定された透明ディスプレイ 2の取付け角度を記憶する初期絶 対角度記憶エリア 137と、外部と送受信される各種データを記憶する通信用記憶エリ ァ 138と、後述のリアルタイム表示処理を実行すべき力否かを示すリアルタイムフラグ を記憶するフラグ記憶エリア 139と、その他の各種記憶エリアとが設けられている。尚 、複数のラベルを幅方向に並べて配置させることで、 1つの大きなイメージを表現する スプリット印刷においては、印刷イメージは 1つの大きなイメージを示し、媒体イメージ は複数のラベルを幅方向に配置したものを一枚のラベルとみなしたものを示す。
[0042] 次に、本実施の形態に係るラベルライタ 1のユーザによる使用態様と、ラベルライタ 1の動作概要について説明する。図 7は、透明ディスプレイ 2に表示される編集画面 の一例を示す図である。図 8は、ラベルライタ 1のユーザによる使用態様を説明するた めの図である。
[0043] ユーザカ^ベルライタ 1を使用する場合、本体部 3に電源を投入し、またヒンジ部 4 を中心に視認可能な位置まで透明ディスプレイ 2を回転させる。そして、透明ディスプ レイ 2に表示された編集画面にぉ 、て、入力パネル 5を操作して任意の文字や画像 を印刷イメージとして入力又は選択し、その印刷イメージに対して各種条件を設定す る。
[0044] 図 7に示すように、透明ディスプレイ 2に表示される編集画面では、ユーザは印刷ィ メージ「ABCD」及び「abcde」を入力している。そして、ユーザは各印刷イメージの大 きさを「大」, 「中」, 「小」から指定することができる。また、各印刷イメージをテープに 対して「縦」方向に印刷する力、又は「横」方向に印刷するかを選択することができる。 また、各印刷イメージに対して「下線」を施したり、各印刷イメージを「太字」で表したり 、 1つの印刷イメージを複数のラベルで構成する「スプリット」印刷を行うなどの各種条
件を、ユーザは任意で設定することができる。
[0045] 編集画面(図 7)において印刷イメージを設定した後、ラベルライタ 1の下面を対象 物に当接させるとともに、透明ディスプレイ 2を対象物上のラベルを貼り付ける箇所に 位置させる。その状態で、ユーザがプレビューの開始をラベルライタ 1に指示すると、 印刷イメージと媒体イメージとで合成された全体イメージが透明ディスプレイ 2に表示 される。これにより、透明ディスプレイ 2を視認するユーザにとっては、その透明ディス プレイ 2で表示される全体イメージと、その背後に存在する対象物とが重畳して見え る。全体イメージが透明ディスプレイ 2よりもサイズが大きい場合は、透明ディスプレイ 2には全体イメージの一部しか表示されないが、ユーザがラベルライタ 1を対象物の 表面を滑らすように移動させると、その位置変動に対応するように全体イメージの残り の部分が表示される。そして、透明ディスプレイ 2に表示されている全体イメージと、 その背後に存在する対象物との重複表示状態に問題がなければ、ユーザはラベル を作成 '出力して対象物に貼り付けることになる。なお、先に透明ディスプレイ 2に全 体イメージを表示させてから、その状態で透明ディスプレイ 2を対象物に重ね合わせ るように、ラベルライタ 1を使用してもよい。
[0046] 図 8に示すように、「ABCD」が印刷された横長のラベルを、書籍のタイトル部分に 貼り付ける予定である場合、ユーザは透明ディスプレイ 2がそのタイトル部分に位置 するようにラベルライタ 1を書籍に当てて、プレビューを実行する。すると、透明ディス プレイ 2には、「ABCD」の印刷イメージと、ラベルの媒体イメージとが合成された全体 イメージが表示される。これにより、ユーザは「ABCD」が印刷された横長のラベルが 書籍に貼り付けられた状態を把握して、そのラベルを作成'出力するか否かを決定す る。
[0047] 以下、本実施形態に係るラベルライタ 1で実行される処理について説明する。図 9 は、ラベルライタ 1のメイン処理を示すフローチャートである。図 10は、プレビュー処 理(S7)の詳細を示すフローチャートである。図 11は、リアルタイム初期化処理(S23 )の詳細を示すフローチャートである。図 12乃至図 15は、リアルタイム初期化処理(S 23)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132を概念的に示す図である。図 16 は、リアルタイム初期化処理(S23)における、全体イメージ及び表示イメージの位置
関係を示す図である。図 17は、リアルタイム表示処理(S25)の詳細を示すフローチ ヤートである。図 18乃至図 21は、リアルタイム表示処理(S25)における、作業用全体 イメージ記憶エリア 132を概念的に示す図である。図 22及び図 23は、リアルタイム表 示処理(S25)における、全体イメージ及び表示イメージの位置関係を示す図である
[0048] なお、メイン処理(図 9)は、ラベルライタ 1に電源が投入されると、 ROM12に記憶さ れた制御プログラムに基づいて、 CPU11により実行される。以下では、横長テープ に横書きで印刷イメージを出力する場合を例示して説明するが、縦長テープや縦書 きで印刷イメージを出力する場合も同様である。
[0049] 図 9に示すように、ラベルライタ 1のメイン処理では、まず RAMI 3のクリア等を行つ て、ラベルライタ 1をデフォルト状態に戻す初期化処理が実行される(Sl)。初期化処 理 (S1)が実行されると、透明ディスプレイ 2には初期画面として編集画面(図 7)であ つて、まだ文字入力がなされていない状態が表示され、ユーザはこの編集画面から 任意の印刷イメージを設定することができる。
[0050] 次に、入力パネル 5のプレビュー開始キー(図示外)が押下された力否かが判定さ れる(S3)。プレビュー開始キーが押下された場合(S3 : YES)、 RAM13の印刷ィメ ージ記憶エリア 133に記憶されて 、る印刷イメージと、媒体イメージ記憶エリア 134に 記憶されて ヽる媒体イメージとが合成されて、透明ディスプレイ 2に表示すべき全体ィ メージが作成される(S5)。なお、 S 5で作成された全体イメージは、全体イメージ記憶 エリア 131に記憶される。そして、プレビュー処理が実行されて(S7)、透明ディスプレ ィ 2に全体イメージの全部又は一部が表示されるが、詳細は後述する。
[0051] また、プレビュー開始キーが押下されていない場合(S3 : NO)、入力パネル 5の編 集用のキー(アルファベットや数字等の各種文字キー,仮名漢字変更キー,改行キ 一,カーソル移動キーなど(図示外))が押下された力否かが判定される(S9)。編集 用キーが押下された場合 (S9 :YES)、編集画面が押下されたキーに応じて表示更 新される表示更新処理が実行される (Sl l) o
[0052] 一方、編集キーが押下されていない場合(S9 : NO)、入力パネル 5の印刷キー(図 示外)が押下された力否かが判定される(S 13)。印刷キーが押下された場合 (S 13:
YES)、印刷出力部 8において、テープカートリッジ(図示外)に収容されたテープに 、印刷イメージ記憶エリア 133に記憶されている印刷イメージが印刷されて、そのテ ープが切断されてラベルが作成される印刷処理が実行される(S 15)。印刷キーが押 下されて!/、な!/、場合(S 13: NO)、ユーザにより入力パネル 5から他の動作が指示さ れていれば、その指示内容に応じて、その他の処理が実行される(S 17)。なお、 S7 , S l l , S 15, S 17の後 ίま S3に戻り、ラベノレライタ 1の起動中 ίま S3〜S 17の処理力 S 繰り返し実行される。
[0053] 図 10に示すように、プレビュー処理(S7)では、 RAM13のフラグ記憶エリア 139に 記憶されるリアルタイムフラグが「OFF」である力否かが判定される(S21)。リアルタイ ムフラグが「OFF」である場合(S21: YES)、最初の表示イメージを透明ディスプレイ 2に表示させるリアルタイム用初期化処理が実行される(S23)。以下では、ユーザが 透明ディスプレイ 2を本体部 3に対して、水平方向からの傾き(取付け角度) αで取付 けて 、る場合を例示して説明する。
[0054] 図 11に示すように、リアルタイム用初期化処理(S23)では、位置センサ 14, 15の 座標初期化が実行される(S41)。すなわち、第 1座標記憶エリア 135に第 1位置セン サ 14の初期座標が記憶され、第 2座標記憶エリア 136に第 2位置センサ 15の初期座 標が記憶される。次に、角度センサ 16に基づいて初期の絶対角度が設定される(S4 3)。すなわち、角度センサ 16により検出された透明ディスプレイ 2の取付け角度が、 初期絶対角度記憶エリア 137に記憶される。次に、リアルタイムフラグが「ON」にセッ トされる(S45)。次に、 S43で設定された初期の絶対角度について、水平方向からの 傾き αが算出される(S47)。すなわち、ヒンジ部 4の中心をとおり、かつ本体部 3の長 手方向に直交する水平方向に対する、透明ディスプレイ 2の傾き ocが算出される。
[0055] 図 12に示すように、 RAM 13上の仮想平面である作業用全体イメージ記憶エリア 1 32では、仮想第 1移動ボール 6'が(0, 0)に設定され、仮想第 2移動ボール 7'が(0 , Y0)に設定され、 (0, 0)が本座標系の原点となっている。また、第 1移動ボール 6 及び第 2移動ボール 7の各位置力もヒンジ部 4の中心位置を特定することができるた め、仮想ヒンジ部 4'が(0, Y3)に設定されている。そして、ヒンジ部 4の位置力も透明 ディスプレイ 2の位置及び大きさを特定することができるから、画面表示領域 2'の位
置及び範囲が設定されている。画面表示領域 2Ίま、透明ディスプレイ 2への表示対 象である全体イメージのうちで、実際に透明ディスプレイ 2に表示される範囲(表示ィ メージ)を示す。
[0056] そして、全体イメージ記憶エリア 131に記憶されて 、る全体イメージ力 仮想平面上 、水平状態での画面表示領域 2Ίこ重ねて配置される(S49)。すなわち、図 13に示 すように、作業用全体イメージ記憶エリア 132において、全体イメージ記憶エリア 131 力も読み出された全体イメージの左上に対応する位置を、水平方向に向 ヽて 、る画 面表示領域 2'の左上の座標点 Aと一致させるように、両者を重ねて配置する。なお、 図 13に示す全体イメージは画面表示領域 2'よりも大きぐ全体イメージのうちで画面 表示領域 2'に含まれる範囲が、表示イメージとして透明ディスプレイ 2に実際に表示 されること〖こなる。
[0057] 次に、仮想平面上で、全体イメージを仮想ヒンジ部 4'中心に角度 aだけ回転させ る(S51)。同様に、画面表示領域 2'を仮想ヒンジ部 4'中心に角度 αだけ回転させる (S53)。すなわち、図 14に示すように、作業用全体イメージ記憶エリア 132において 、画面表示領域 2及び全体イメージを、仮想ヒンジ部 4' (0, Y3)を中心に、 S47で算 出された傾き OCだけ回転させる。
[0058] そして、仮想平面上で、全体イメージのうちで画面表示領域 2'に相当する矩形範 囲を、仮想ヒンジ部 4'中心に角度(一 α )だけ回転させる(S55)。すなわち、図 15に 示すように、作業用全体イメージ記憶エリア 132において、 S51で回転した全体ィメ ージのうちで、 S53で回転した画面表示領域 2'と重なる矩形範囲を、仮想ヒンジ部 4 ' (0, Y3)を中心に、 S47で算出された傾き αだけ反転(- a回転)させる。そして、 この矩形範囲が表示イメージとして透明ディスプレイ 2に表示されて(S57)、プレビュ 一処理(図 10)に戻る。
[0059] その結果、図 16に示すように、本実施形態のラベルライタ 1では、透明ディスプレイ 2が本体部 3に対して水平方向からの傾き(取付け角度) αで取り付けられているが、 その傾き aに関わりなく全体イメージの左上部分力 表示イメージとして透明ディスプ レイ 2に表示されて 、る。ユーザはこの表示イメージと対象物とを重ねて見ることがで きる。尚、全体イメージを S51で α回転し、 S55で(― α )回転しているのは一見無駄
に見えるが、これは S51〜S53が後述するリアルタイム表示処理の S77〜S79に、 S 55〜S57力 S同じくリアルタイム表示処理の S85〜S87に対応し、処理の共通化を図 つているためである。
[0060] このように、図 11に示すリアルタイム用初期化処理(S23)では、透明ディスプレイ 2 への表示対象となる全体イメージのうちで、当該全体イメージの左上に相当する位置 を基点にして画面表示領域 2Ίこ含まれる矩形範囲が特定される。そして、その矩形 範囲が最初に表示すべき表示イメージとして、透明ディスプレイ 2に表示される。
[0061] プレビュー処理(図 10)に戻り、リアルタイムフラグが「ON」である場合(S21 : NO) 、又はリアルタイム用初期化処理 (S23)の実行後は、ラベルライタ 1の位置変動に応 じて、透明ディスプレイ 2に表示される表示イメージを変更するリアルタイム表示処理 が実行される(S25)。以下では、ユーザが図 16に示す状態にあるラベルライタ 1を角 度変化量 ι8及び移動変化量 εだけ移動させ(図 22参照)、さらに透明ディスプレイ 2 をヒンジ部 4中心に角度 γだけ回転させた場合(図 23参照)を例示して説明する。
[0062] 図 17に示すように、リアルタイム表示処理(S25)では、まずリアルタイムフラグが「0 Ν」にセットされる(S61)。次に、位置センサ 14, 15により現在の移動ボール 6, 7の 位置が検出され、座標記憶エリア 135, 136に記憶される第 1座標及び第 2座標が各 々更新される(S63)。そして、初期状態(図 16参照)からの本体部 3の移動変化量が 算出される(S65)。ここで、 S63で取得された最新の第 1座標を (XI, Y1)及び最新 の第 2座標を (X2, Y2)とすると、 S65では本体部 3の角度変化量 |8力 次のように 算出される。(1)X2— X1≥0の場合 j8 =arctan ( (Y2-Yl) / (X2-Xl) ) - π / 2 (2) Χ2— ΧΚΟの場合 13 =arctan ( (Y2-Y1) / (X2—X1) ) + π /2
[0063] 次に、角度センサ 16の現在の角度が読み込まれ (S67)、初期状態からの透明ディ スプレイ 2の本体部 3に対する取付け角度の変化量が算出される(S69)。ここで、 S6 7で取得された最新の取付け角度を Ωとすると、 S69では取付け角度変化量 γが、 次のように算出される。 γ = Ω— α
[0064] 次に、初期状態からの透明ディスプレイ 2の角度変化量が算出される (S71) 0ここ で、 S71では透明ディスプレイ 2の角度変化量 Θは、次のように算出される。 θ = β + Ύ
[0065] 次に、第 1移動ボール 6を中心に回転させる場合の、ヒンジ部 4の移動量が算出さ れる(S73)。ここで、ヒンジ部 4の移動量 (移動変化量 ε )は、初期状態の仮想ヒンジ 部 4' (0, Υ3)を原点中心に角度変化量 βだけ回転させた時の回転移動後の座標 = (Y3sin β , Y3coS j8 )から求めることができる。すなわち、移動変化量 εは、(X方 向への移動量) = Y3sin β、(Υ方向への移動量) = Y3cos βである。
[0066] そして、全体イメージ記憶エリア 131に記憶されて 、る全体イメージ力 仮想平面上 、水平状態での画面表示領域に重ねて配置される(S75)。すなわち、図 13と同様に 、作業用全体イメージ記憶エリア 132において、全体イメージと画面表示領域 2'とが 重ねて配置される。そして、仮想平面上で、全体イメージ及び画面表示領域 2,を仮 想ヒンジ部 4'中心に角度 αだけ回転させる(S77, S79)。すなわち、図 14と同様に 、作業用全体イメージ記憶エリア 132において、画面表示領域 2及び全体イメージを 、仮想ヒンジ部 4' (0, Y3)中心に傾き aだけ回転させる。
[0067] 次に、仮想平面上で、全体イメージを仮想ヒンジ部 4,中心に、初期状態からの透明 ディスプレイの角度変化量だけ、反対方向に回転させる(S81)。すなわち、作業用 全体イメージ記憶エリア 132において、 S71で算出された角度変化量 0に基づいて 、全体イメージを仮想ヒンジ部 4,中心に反転させる。図 18は、作業用全体イメージ記 憶エリア 132において、全体イメージを移動後の仮想ヒンジ部 4'中心に、 S69で算出 された取付け角度変化量 γだけ反転(一 y回転)したことを示し、さらに、図 19は、 S 65で算出された角度変化量 だけ反転(一 β回転)したことを示し、あわせて角度変 化量 Θだけ反転(一 Θ回転)したことを図示している。
[0068] 次に、仮想平面上で、全体イメージを初期状態からのヒンジ部 4の移動量だけ、反 対方向に移動させる(S83)。すなわち、図 20に示すように、作業用全体イメージ記 憶エリア 132において、 S73で算出された移動変化量 εに基づき、全体イメージを( - (XI +Y3sin β ) , — (Yl +Y3cos β — Υ3) )だけ平行移動させる。
[0069] そして、仮想平面上で、全体イメージのうちで画面表示領域 2'に相当する矩形範 囲を、仮想ヒンジ部 4'中心に角度(一 α )だけ回転させる(S85)。すなわち、図 21に 示すように、作業用全体イメージ記憶エリア 132において、 S83で移動した全体ィメ ージのうちで、 S 79で回転した画面表示領域 2'と重なる矩形範囲を、仮想ヒンジ部 4
' (0, Y3)を中心に傾き αだけ反転(一 α回転)させる。そして、この矩形範囲が表示 イメージとして透明ディスプレイ 2に表示されて(S87)、プレビュー処理(図 10)に戻 る。
[0070] 上記の処理により、ユーザが初期状態(図 16)のラベルライタ 1の第 1移動ボール 6 を移動変化量 εだけ移動させながら、第 1移動ボール 6を中心とする角度変化量 だけ移動させ(図 22参照)、さらに透明ディスプレイ 2をヒンジ部 4中心に取付け角度 変化量 γだけ回転させた結果(図 23参照)、その位置変動に応じた表示イメージが 透明ディスプレイ 2に表示されている(図 23参照)。つまり、リアルタイム表示処理(S2 5)では、対象物に対する全体イメージの位置は変化しない一方、ラベルライタ 1の位 置変動に応じて、透明ディスプレイ 2に表示される表示イメージ力 全体イメージにお V、て対応する部分のものに変化するように制御される。
[0071] このように、図 17に示すリアルタイム表示処理(S25)では、図 11に示すリアルタイ ム用初期化処理 (S23)で設定された全体イメージのうちで、ラベルライタ 1の位置変 動に応じて画面表示領域 2Ίこ含まれる矩形範囲が特定される。そして、その矩形範 囲が表示イメージとして、透明ディスプレイ 2に表示される。
[0072] プレビュー処理(図 10)に戻り、入力パネル 5に設けられた位置リセットキー(図示外 )が押下された力否かが判定される(S27)。位置リセットキーは、透明ディスプレイ 2 に表示されている表示イメージを初期状態に戻すための入力キーである。位置リセッ トキ一が押下された場合 (S27: YES)、図 11と同様にリアルタイム用初期化処理が 実行される(S29)。その結果、全体イメージの対象物に対する配置位置が、透明デ イスプレイ 2の位置に基づいて移動する。そして、図 16と同様に、全体イメージのうち で当該全体イメージの左上に相当する位置を基点にして、画面表示領域 2'に含ま れる矩形範囲が表示イメージとして透明ディスプレイ 2に表示される。なお、図 10に 示すプレビュー処理中の各ステップは高速に処理されるため、透明ディスプレイ 2に 表示される表示イメージも高速に書き換わり、人間の目にはリアルタイムで書き換わつ ているように感知される。
[0073] 位置リセットキーが押下されていない場合(S27 : NO)、又はリアルタイム用初期化 処理 (S29)を実行した場合、入力パネル 5に設けられたプレビュー終了キー(図示外
)が押下された力否かが判定される(S31)。プレビュー終了キーは、プレビュー処理( 図 10)を終了してメイン処理(図 9)に戻すための入力キーである。プレビュー終了キ 一が押下された場合 (S31 : YES)、メイン処理(図 9)に戻る一方、プレビュー終了キ 一が押下されて 、な 、場合(S31: NO)、 S21に戻る。
[0074] このように、図 10に示すプレビュー処理(S7)では、開始時に全体イメージの左上 部分が初期表示イメージとして透明ディスプレイ 2に表示され、ユーザによりラベルラ イタ 1が移動されると、透明ディスプレイ 2に表示される表示イメージを、ラベルライタ 1 の位置変動に応じて変化させる。また、ユーザにより位置リセットキーが押されると、 透明ディスプレイ 2に表示される表示イメージを初期のものに戻す。
[0075] 以上、本実施形態のラベルライタ 1によれば、透明ディスプレイ 2に表示イメージが 表示されるので、ラベルを示す媒体イメージとそのラベルの元となるテープに印刷さ れる内容を示す印刷イメージとが、そのラベルが実際に付着される対象物に重畳し て見える。よって、印刷イメージが印刷されたラベルが実際に対象物に付着した状態 を、ユーザは確実に把握することができる。
[0076] また、印刷イメージは、ラベルの元となるテープに現実に印刷されるのと同じ縮尺で 透明ディスプレイ 2に表示され、媒体イメージは、実際に用いられるラベルと同じ形状 及び大きさで透明ディスプレイ 2に表示されるので、ラベルが対象物に付着した状態 を、ユーザはより確実に把握することができる。
[0077] また、全体イメージが透明ディスプレイ 2よりもサイズが大き 、場合には、ラベルライ タ 1の位置変動に応じて、全体イメージにおける対応箇所が特定されて、その対応箇 所が透明ディスプレイ 2に表示イメージとして表示される。そのため、ラベルライタ 1の 位置変動に応じて表示イメージがリアルタイムに変化するため、出力イメージの大きさ に関わらず、表示イメージを対象物に重ね合わせた状態を、ユーザは確実に把握す ることがでさる。
[0078] また、ラベルライタ 1では、本体部 3に移動ボール 6, 7が設けられており、また透明 ディスプレイ 2が本体部 3に対して取付け角度を変更可能に取り付けられている。よつ て、透明ディスプレイ 2に表示された表示イメージを、その背後に存在する対象物に 容易かつ正確に重ねることができる。また、透明ディスプレイ 2で確認した表示ィメー
ジで問題がない場合は、印刷出力部 8を備えているので、即座にその場でラベルを 作成し、対象物に貼り付けることができる。
[0079] 次に、本発明の第 2の実施の形態について説明する。本実施形態に係るラベルラ イタ 1は、基本的に第 1の実施の形態と同様であるが、図 10に示すプレビュー処理( S7)の詳細が異なる。以下、第 1の実施の形態と異なる点のみを説明する。図 24は、 第 2の実施の形態における、プレビュー処理 (S7)の詳細を示すフローチャートである 。図 25は、固定用初期化処理 (S 101)の詳細を示すフローチャートである。図 26は 、固定表示処理(S121)の詳細を示すフローチャートである。
[0080] 図 24に示すように、本実施形態のプレビュー処理(S7)では、まず最初の表示ィメ ージを透明ディスプレイ 2に表示させる固定用初期化処理が実行される(S101)。
[0081] 図 25に示すように、固定用初期化処理(S101)では、まずリアルタイムフラグが「0 FFJにセットされる(S131)。次に、全体イメージ記憶エリア 131に記憶されている全 体イメージが、仮想平面上、水平状態での画面表示領域に重ねて配置される(S133 )。すなわち、図 13と同様に、作業用全体イメージ記憶エリア 132において、全体ィメ ージと画面表示領域 2'が重ねて配置される。そして、仮想平面上で、全体イメージの うちで画面表示領域 2Ίこ相当する矩形範囲が特定される(S135)。すなわち、作業 用全体イメージ記憶エリア 132において、 S133で配置した全体イメージのうちで、画 面表示領域 2,と重なる矩形範囲が特定される。そして、この矩形範囲を表示イメージ として透明ディスプレイ 2に表示させて(S137)、プレビュー処理(図 24)に戻る。
[0082] このように、図 25に示す固定用初期化処理(S101)では、透明ディスプレイ 2への 表示対象となる全体イメージのうちで、当該全体イメージの左上に相当する位置を基 点にして画面表示領域 2Ίこ含まれる矩形範囲が特定される。そして、その矩形範囲 が最初に表示すべき表示イメージとして、透明ディスプレイ 2に表示される。なお、固 定用初期化処理 (S 101)では、全体イメージが透明ディスプレイ 2よりもサイズが大き い場合には、透明ディスプレイ 2に全体イメージの縮小画像を表示して、ユーザが全 体イメージの全体像を把握できるようにしてもよ 、。
[0083] プレビュー処理(図 24)に戻り、入力パネル 5に設けられたリアルタイムキー(図示外 )が押下されたカゝ否かが判定される(S103)。リアルタイムキーは、ラベルライタ 1の位
置変動に応じて表示イメージが変化するリアルタイム表示を実行させるための入力キ 一である。リアルタイムキーが押下された場合(S 103 : YES)、 S105〜S 115でリア ルタイム表示が実行されるが、その詳細は先述したプレビュー処理(図 10)と同様で ある。
[0084] 一方、リアルタイムキーが押下されて!、な!/、場合(S 103: NO)、リアルタイムフラグ が「ON」であるカゝ否かが判定される(S 117)。リアルタイムフラグが「ON」である場合 ( S 117: YES)、それまでリアルタイム表示(S105〜S115)が実行されて 、たことを示 すから、 S101と同様に、図 25に示す固定用初期化処理が実行される(S119)。リア ルタイムフラグが「ON」でな 、場合(S 117: NO)、又は固定用初期化処理(S 119) の実行後は、ユーザによるキー操作に応じて表示イメージが変化する固定表示処理 が実行される(S121)。なお、固定表示処理 (S121)の実行後は、先述したようにプ レビュー終了キーが押下されたか否かが判定され (S 115)、押下された場合はプレ ビュー処理(図 24)が終了し、押下されて ヽな 、場合は S 103に戻る。
[0085] 図 26に示すように、固定表示処理(S121)では、入力パネル 5に設けられた上下 左右に指示可能なカーソルキー(図示外)が押下された力否かが判定される(S151) 。カーソルキーが押下された場合(S 151 : YES)、仮想平面上で、全体イメージを押 下されたカーソルキーに対応した方向に所定量平行移動させる(S153)。すなわち、 作業用全体イメージ記憶エリア 132において、固定用初期化処理 (S101, S119)で 配置された全体イメージを、ユーザがカーソルキーを押下した方向に所定量平行移 動させる。そして、 S135と同様にして、仮想平面上で、全体イメージのうちで画面表 示領域 2'に相当する矩形範囲が特定され (S 155)、この矩形範囲を表示イメージと して透明ディスプレイ 2に表示させる(S157)。その結果、対象物に対する全体ィメー ジの位置は変化しない一方、ユーザによるカーソルキー押下に応じて、透明ディスプ レイ 2に表示される表示イメージ力 全体イメージにおいて対応する部分のものに変 化するように制御される。その後、又はカーソルキーが押下されていない場合 (S151 : NO)、プレビュー処理(図 24)に戻る。
[0086] このように、図 26に示す固定表示処理(S121)では、図 15に示す固定用初期化処 理(S101, S 119)で設定された全体イメージのうちで、ユーザによるキー操作に応じ
て画面表示領域 2Ίこ含まれる矩形範囲が特定される。そして、その矩形範囲が表示 イメージとして、透明ディスプレイ 2に表示される。
[0087] 以上、本実施形態のラベルライタ 1によれば、ラベルライタ 1の位置変動により表示 イメージが変化するリアルタイム表示と、ユーザによるキー操作により表示イメージが 変化する固定表示とを、任意に切り替えることができる。よって、ユーザは透明ディス プレイ 2に表示された表示イメージを、その背後に存在する対象物に容易かつ正確 に重ねることができる。そして、ラベルが実際に対象物に付着した状態を、確実に把 握することができる。特に、対象物の形状,素材,大きさ等の理由で、移動ボール 6,7 ではラベルライタ 1の位置変動を取得できな 、ときには効果的である。
[0088] 次に、本発明の第 3の実施の形態について説明する。本実施形態に係るラベル印 刷システム Sは、基本的に第 1,第 2の実施の形態と同様であるが、ラベルライタ 1とは 構成が異なる。以下、第 1,第 2の実施の形態と異なる点のみを説明する。
[0089] まず、本実施形態に係るラベル印刷システム Sの構成について説明する。図 27は、 ラベル印刷システム Sの全体構成図である。図 28は、プレビューマウス 20の平面図 である。図 29は、プレビューマウス 20の側面図である。図 30は、プレビューマウス 20 の底面図である。
[0090] 図 27に示すように、ラベル印刷システム Sは、通常のマウス装置としての機能と画像 表示機能とを有するプレビューマウス 20と、プレビューマウス 20に接続された端末装 置 30と、端末装置 30に接続されてラベル印刷を実行するラベル印刷装置 40とで構 成されている。
[0091] 端末装置 30は、 CPU, ROM, RAM, HDDなどを具備した通常のコンピュータ装 置である。ユーザは、端末装置 30において、各種の印刷イメージや媒体イメージを 入力'作成したり、全体イメージを合成したりすることができる。なお、印刷イメージ, 媒体イメージ,全体イメージなどは、図示外の HDDに記憶されている。端末装置 30 にお 、て合成された全体イメージは、プレビューマウス 20に具備された透明ディスプ レイに表示させることができる。また、端末装置 30においてラベル印刷の実行が指示 されると、設定された印刷イメージに基づいて、ラベル印刷装置 40で所定の長さを有 した短冊状のテープに印刷が実行される。つまり、切断手段は備えておらず、テープ
は既に所定の大きさに設定されているものである。
[0092] 図 28乃至図 30に示すように、プレビューマウス 20は、基本的な構成及び形態はラ ベルライタ 1と類似しており、透明ディスプレイ 22がヒンジ部 24を介して、本体部 23に 対して取付け角度を変更可能に取付けられている。また、本体部 23の底面に第 1移 動ボール 26及び第 2移動ボール 27が設けられている。一方、プレビューマウス 20は 、 2つのボタン力もなるマウスキー 25が、本体部 3の上面における端部付近に設けら れており、本体部 23の側面には端末装置 30と接続するためのマウスコード 29が設 けられている。また、本体部 23の長手方向の側面部には、板状に凹陥したディスプ レイ収容部 21が形成されている。そして、透明ディスプレイ 22をヒンジ部 24中心に回 転させることで、未使用時には透明ディスプレイ 22をディスプレイ収容部 21に収納で きる。また、使用時には、ディスプレイ収容部 21の下側の壁であってヒンジ部 24とは 離間した位置に、本体部 23の側面に向力つて開いた凹部 31があり、使用時には凹 部 31に指を掛けて、収納されている透明ディスプレイ 22をディスプレイ収容部 21か ら取り出すことができる。また、プレビューマウス 20は、ラベルライタ 1と同様に、 ROM や RAMなどを具備した制御部 10を内蔵している(図 5参照)。但し、印刷出力部ゃラ ベル排出口などのラベル印刷機能は具備して ヽな 、。
[0093] 次に、本実施の形態に係るラベル印刷システム Sのユーザによる使用態様と、ラベ ル印刷システム Sの動作概要について説明する。図 31は、透明ディスプレイ 22に表 示される編集画面の一例を示す図である。
[0094] ユーザ力ラベル印刷システム Sを使用する場合、プレビューマウス 20,端末装置 30 ,ラベル印刷装置 40に電源を投入する。そして、端末装置 30に表示された編集画 面において、キーボードやマウスなどの入力装置を用いて、任意の文字や画像を印 刷イメージとして入力し、その印刷イメージに対して各種条件を設定する。
[0095] 図 31に示すように、端末装置 30において表示される編集画面では、ユーザは印刷 イメージ「ABCD」を入力している。ユーザは、「メニュー」ボタンを選択すると、各種メ ニューを設定することができる。印刷イメージの設定後、ユーザは「プレビュー」ボタン を選択すると、その印刷イメージをプレビューマウス 20に表示させることができる。
[0096] 一方、プレビューマウス 20において、ユーザはヒンジ部 24を中心に視認可能な位
置まで透明ディスプレイ 22を回転させる。そして、プレビューマウス 20の下面を対象 物に当接させるとともに、透明ディスプレイ 22を対象物上のラベル貼付け箇所に位 置させる。すると、先述のラベルライタ 1と同様に、印刷イメージと媒体イメージとで合 成された全体イメージが透明ディスプレイ 22に表示され、ユーザにとっては、その透 明ディスプレイ 22で表示される全体イメージと、その背後に存在する対象物とが重畳 して見える(図 27参照)。
[0097] 透明ディスプレイ 22に表示される全体イメージと、その背後に存在する対象物との 重複表示状態に問題がなければ、ユーザは端末装置 30の編集画面(図 31)から「印 刷」ボタンを選択する。すると、印刷イメージ「ABCD」はラベル印刷装置 40に送信さ れ、ラベル印刷装置 40においてラベルが印刷'出力される。そして、ユーザはラベル 印刷装置 40で作成されたラベルを、実際に対象物に貼り付けることになる。
[0098] 以下、本実施の形態に係るラベル印刷システム Sで実行される処理について説明 する。図 32は、端末装置 30のメイン処理を示すフローチャートである。図 33は、プレ ビューマウス 20のメイン処理を示すフローチャートである。
[0099] まず、端末装置 30のメイン処理について説明する。本処理は、基本的に図 9に示 すメイン処理と同様である力 プレビュー処理(S7)や印刷処理(S 15)を実行しな!、 点で異なる。
[0100] 図 32に示すように、端末装置 30のメイン処理では、図 9に示すメイン処理と同様に 、初期化処理が実行される(S201)。そして、編集画面(図 31)において「プレビュー 」ボタンが押下された力否かが判定される(S203)。「プレビュー」ボタンが押下された 場合 (S 203 : YES)、端末装置 30の HDD (図示外)に記憶されている印刷イメージ 及び媒体イメージが合成されて、プレビューマウス 20に表示すべき全体イメージが作 成される(S205)。そして、プレビューマウス 20にプレビュー開始コマンドが送信され る(S207)。
[0101] また、「プレビュー」ボタンが押下されていない場合(S203 :NO)、編集画面(図 31 )にお 、て「メニュー」ボタンが押下された力否かが判定される (S209)。「メニュー」ボ タンが押下された場合 (S209 :YES)、図示外の各種メニュー設定画面が表示される (S210)。 S210で表示される各種メニュー設定画面において、縦書'横書の設定や
太字'イタリックなどの各種文字修飾など、ユーザは任意に設定することができる。設 定後は、編集画面(図 31)に戻り、 S210により設定された内容が反映された文字列 に表示を更新する表示更新処理が実行される(S211)。
[0102] 一方、「メニュー」ボタンが押下されていない場合(S209 :NO)、編集画面(図 31) にお 、て「印刷」ボタンが押下された力否かが判定される(S213)。「印刷」ボタンが 押下された場合 (S213 :YES)、ラベル印刷装置 40に印刷コマンドが送信される (S 215)。「印刷」ボタンが押下されていない場合(S213 :NO)、ユーザにより編集画面 (図 31)から他の動作が指示されていれば、その指示内容に応じて、その他の処理 力 S実行される(S217)。なお、 S207, S211, S215, S217の後は、 S203に戻る。
[0103] 次に、プレビューマウス 20のメイン処理について説明する。本処理では、通常のマ ウス装置として機能させる処理と、プレビュー機能のための処理(図 10又は図 24に 示すプレビュー処理に相当)とが実行される。
[0104] 図 33に示すように、端末装置 30のメイン処理では、図 9に示すメイン処理と同様に 、初期化処理が実行される(S301)。次に、端末装置 30からプレビュー開始コマンド を受信したか否かが判定される(S303)。プレビュー開始コマンドを受信した場合 (S 303 : YES)、端末装置 30から送信される全体イメージを受信して(S305)、図 10又 は図 24と同様に、プレビュー処理が実行される(S307)。一方、プレビュー開始コマ ンドを受信して 、な 、場合 (S303: NO)、通常のマウス装置としての処理が実行され る(S309)。 S307又 ίま S309の後 ίま、 S303に戻る。
[0105] なお、プレビューマウス 20は、ラベルライタ 1のように独立したリアルタイムキーや位 置リセットキーをもたない。そこで、図 24に示す S103では、マウスキー 25の左キーを 押し続けていれば、リアルタイムキーの押下あり(S103 : YES)と判定すればよい。ま た、図 10〖こ示す S27又は図 24〖こ示す S111では、マウスキー 25の右キーがクリック されていれば、位置リセットキーの押下あり(S27 : YES, Si l l : YES)と判定すれば よい。
[0106] 以上、本実施形態のラベル印刷システム Sによれば、端末装置 30でユーザが設定 した印刷イメージなどを、プレビューマウス 20でプレビュー表示されるようにし、またラ ベル印刷装置 40でラベルに印刷されるようにした。よって、ラベルライタ 1のように必
要な機能を全て具備していなくても、各機能が分散された自由な構成で本発明を実 現することができる。
[0107] ところで、上記第 1乃至第 3の実施の形態において、ラベルライタ 1及びプレビュー マウス 20が本発明の「イメージ表示装置」に相当し、透明ディスプレイ 2, 22が本発明 の「表示手段」に相当し、図 9のメイン処理を実行する CPU 11と、図 33のメイン処理 を実行する CPU (図示外)とが、本発明の「表示制御手段」, 「指示手段」, 「位置変 動取得手段」に相当する。また、印刷出力部 8及びラベル印刷装置 40が本発明の「 出力手段」に相当する。また、ラベル及び短冊状のテープが本発明の「被出力媒体」 に相当し、印刷イメージが本発明の「出力イメージ」に相当する。また、入力パネル 5 に設けられたカーソルキー(図示外)が、本発明の「位置指定手段」に相当し、第 1位 置センサ 14,第 2位置センサ 15,角度センサ 16が本発明の「位置検出手段」に相当 する。以上は、印刷出力部 8及びラベル印刷装置 40の印刷機能に着目したものであ る力 例えば、印刷出力部 8の切断機能に着目すれば、テープを「被出力媒体」とし 、ラベルの輪郭を「出力イメージ」とする実施の形態も考えられる。
[0108] なお、本発明は、以上詳述した第 1乃至第 3の実施の形態に限定されるものではな ぐ各種の変形が可能なことはいうまでもない。図 34は、カッティングシステム の全 体構成図である。図 35及び図 36は、透明ディスプレイ 22に表示される編集画面の 他の例を示す図である。図 37は、ラベルライタ 1の平面拡大図である。
[0109] すなわち、上記実施形態を様々に組み合わせて、本発明を実現するようにしてもよ い。例えば、第 1の実施の形態に示すラベルライタ 1において、第 3の実施の形態に 示すプレビューマウス 20のように、透明ディスプレイ 2を収納するディスプレイ収容部 21を形成してもよい。言い換えれば、透明ディスプレイ 2はラベルライタ 1 (プレビュー マウス 20)に任意の態様で具備させることができる。
[0110] また、図 34に示すように、ラベル印刷装置 40に代えて、カッティングプロッタ 50を具 備させてもよい。このカッティングシステム では、端末装置 30において、図 35に示 す編集画面で、ユーザが所望のカッティングイメージを設定する。そして、編集画面( 図 35)で「プレビュー」ボタンが押下されると、カッティングイメージと媒体イメージが合 成された全体イメージ力 プレビューマウス 20の透明ディスプレイ 22に表示される。
一方、編集画面(図 35)で「カット」ボタンが押下されると、カッティングプロッタ 50にお V、て、カッティングイメージに基づ 、てシート状のラベルが切断される。
[0111] このように、本発明はラベルライタのみならず、カッティングプロッタにも適用すること ができる。この場合、カッティングイメージが本発明の「出力イメージ」に相当し、カッテ イングプロッタ 50が本発明の「出力手段」に相当する。なお、ラベルライタ 1について も、印刷出力部 8をカッティング部に置き換えれば、上記と同様にして、本発明が適 用されたカッティング装置として利用できる。
[0112] また、ラベル印刷システム Sにおいては、複数のラベルを組み合わせたものに、 1つ の印刷イメージを印刷するスプリット印刷も実行できる。その場合、図 36に示すような 編集画面において、ユーザが任意の印刷イメージを入力するとともに、何枚のラベル を組み合わせたものに、その印刷イメージを出力するかを設定する。図 36では、 3枚 のラベルを組み合わせたものに、印刷イメージ「HU :」を出力することが示されている 。なお、ラベルライタ 1でも、同様にして、スプリット印刷を実行することができる。
[0113] また、上記実施形態では、ユーザにより設定された印刷イメージがそのまま透明デ イスプレイ 2に表示されている。し力しながら、図 37に示すように、印刷イメージが出力 される領域(印刷対象領域)のみが、透明ディスプレイ 2に表示されるようにしてもよい 。この場合、印刷対象領域が本発明の「出力対象領域」に相当する。
[0114] なお、本発明に係る「被出力媒体」としては、ラベル及び短冊状のテープに限定さ れず、普通紙,布帛,マグネットシートなどの各種媒体を利用できることはいうまでも ない。また、本発明に係る「媒体イメージ」としては、媒体自体の輪郭のみならず、媒 体の有する模様や色彩などが透明ディスプレイ 2に表示されるようにしてもょ 、。
[0115] また、透明ディスプレイ 2は、ガラス基板を用いるかわりに可撓性のある透明なブラ スティックを用いた基板を用いてもよい。この場合、透明ディスプレイ 2は可撓性を有 し、対象物が曲面を有しているときには、さらに対象物に合わせやすくなる。また、透 明ディスプレイ 2には、印刷イメージと媒体イメージが合成された全体イメージのみな らず、印刷イメージのみや、媒体イメージのみを表示するようにしてもよい。また、出力 イメージ,印刷イメージ,媒体イメージのサイズや形状などを、任意に変化させて表示 してもよい。また、図 10又は図 24に示すプレビュー処理は、リアルタイム表示や固定
表示を実現できるのであれば、上記で説明した手法に限定されず、従来の各種画像 表示技術を用いて実現すればよい。さらに、透明ディスプレイ 2は液晶でもよいが、 E Lは液晶と異なり自光性なので、対象物が特に不透明な素材で構成されて光を通さ ない場合であっても、表示イメージをはっきりと確認することができる。
産業上の利用可能性
[0116] 本発明のイメージ表示装置は、被出力媒体に出力イメージを出力するラベルライタ やカッティングプロッタなどに適用できる。
図面の簡単な説明
[0117] [図 1]ラベルライタ 1の平面図である。
[図 2]ラベルライタ 1の側面図である。
[図 3]ラベルライタ 1の底面図である。
[図 4]ラベルライタ 1の側面断面図である。
[図 5]ラベルライタ 1の電気的構成を示すブロック図である。
[図 6]RAM 13に設けられた記憶領域の構成を示す図である。
[図 7]透明ディスプレイ 2に表示される編集画面の一例を示す図である。
[図 8]ラベルライタ 1のユーザによる使用態様を説明するための図である。
[図 9]ラベルライタ 1のメイン処理を示すフローチャートである。
[図 10]プレビュー処理(S7)の詳細を示すフローチャートである。
[図 11]リアルタイム初期化処理(S23)の詳細を示すフローチャートである。
[図 12]リアルタイム初期化処理 (S23)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132 を概念的に示す図である。
[図 13]リアルタイム初期化処理 (S23)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132 を概念的に示す図である。
[図 14]リアルタイム初期化処理 (S23)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132 を概念的に示す図である。
[図 15]リアルタイム初期化処理 (S23)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132 を概念的に示す図である。
[図 16]リアルタイム初期化処理(S23)における、全体イメージ及び表示イメージの位
置関係を示す図である。
[図 17]リアルタイム表示処理(S25)の詳細を示すフローチャートである。
[図 18]リアルタイム表示処理 (S25)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132を 概念的に示す図である。
[図 19]リアルタイム表示処理 (S25)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132を 概念的に示す図である。
[図 20]リアルタイム表示処理 (S25)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132を 概念的に示す図である。
[図 21]リアルタイム表示処理 (S25)における、作業用全体イメージ記憶エリア 132を 概念的に示す図である。
[図 22]リアルタイム表示処理(S25)における、全体イメージ及び表示イメージの位置 関係を示す図である。
[図 23]リアルタイム表示処理(S25)における、全体イメージ及び表示イメージの位置 関係を示す図である。
[図 24]第 2の実施の形態における、プレビュー処理 (S7)の詳細を示すフローチヤ一 トである。
[図 25]固定用初期化処理 (S101)の詳細を示すフローチャートである。
[図 26]固定表示処理 (S121)の詳細を示すフローチャートである。
[図 27]ラベル印刷システム Sの全体構成図である。
[図 28]プレビューマウス 20の平面図である。
[図 29]プレビューマウス 20の側面図である。
[図 30]プレビューマウス 20の底面図である。
[図 31]透明ディスプレイ 22に表示される編集画面の一例を示す図である。
[図 32]端末装置 30のメイン処理を示すフローチャートである。
[図 33]プレビューマウス 20のメイン処理を示すフローチャートである。
[図 34]カッティングシステム の全体構成図である。
[図 35]透明ディスプレイ 22に表示される編集画面の他の例を示す図である。
[図 36]透明ディスプレイ 22に表示される編集画面の他の例を示す図である。
[図 37]ラベルライタ 1の平面拡大図である。 符号の説明
1 フぺノレフイタ
2 透明ディスプレイ
2" 画面表示領域
3 本体部
4 ヒンジ部
4' 仮想ヒンジ部
5 入力パネル
6 第 1移動ボール
6' 仮想第 1移動ボール
7 第 2移動ボール
7' 仮想第 2移動ボール
8 印刷出力部
9 ラベル排出口
10 制御部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 第 1位置センサ
15 第 2位置センサ
16 角度センサ
17 タイマ
18 カセットセンサ
19 通信 IZF
20 プレビューマウス
21 ディスプレイ収容部
22 透明ディスプレイ
23 本体部
24 ヒンジ部
25 マウスキー
26 移動ボール
27 移動ボール
29 マウスコード
30 端末装置
40 ラベル印刷装置
50 カッティングプロッタ
S ラベル印刷システム
S' カッティングシステム