WO2006030804A1

WO2006030804A1 - 中継器、エンタテインメント装置、通信システム、通信方法、及びプログラム

Info

Publication number: WO2006030804A1
Application number: PCT/JP2005/016895
Authority: WO
Inventors: Koji Hamada; Katsunori Gendou
Original assignee: Sony Computer Entertainment Inc.
Priority date: 2004-09-17
Filing date: 2005-09-14
Publication date: 2006-03-23
Also published as: CN1906601B; EP1830278A4; JP4671648B2; US20070188968A1; CN1906601A; EP1830278A1; US8135887B2; JP2006085652A

Abstract

　１つ又は複数の操作端末又は外部記憶装置をエンタテインメント装置に接続するために用いられる中継器７０である。エンタテインメント装置１０は、その動作モードとして第１のモードと第２のモードを有する。中継器は、第１のモード用の第１中継処理装置２００－１と、第２のモード用の第２中継処理装置２００－２と、外部から入力される選択信号に基づき制御信号を発生する制御信号発生器２０１とを備える。中継器７０は、エンタテインメント装置１０が第１のモードで動作しているとき、第１のモード用の中継動作を行い、エンタテインメント装置１０が第２のモードで動作しているとき、第２のモード用の中継動作を行う。

Description

明細書

中継器、エンタテインメント装置、通信システム、通信方法、及びプログラム

技術分野

[0001] 本発明は、ゲームプログラム等を実行させるためのエンタテインメント装置、ェンタテインメント装置に 1つ又は複数の操作端末又は外部記憶装置を接続するための中継器、通信システム及び通信方法並びにコンピュータを前記エンタテインメント装置として動作させるためのプログラムに関する。

背景技術

[0002] 家庭用のエンタテインメント装置等の電子機器には、コントローラ等の操作端末や、操作端末の操作環境についての各種データ及びエンタテインメント装置で実行するゲームの進行状況を記憶するメモリカード等の外部記憶装置が接続される。

[0003] 複数の者が同時にゲームをできるように、操作端末及び外部記憶装置をェンタティンメント装置に直接接続することに代えて、エンタテインメント装置に中継器を接続し、この中継器に操作端末及び外部記憶装置を同時に複数接続できるようにしたものが知られて、る。例えば同時に 4つの操作端末及び外部記憶装置を接続することができる。このような中継器を用いれば、中継器 1台に複数の操作端末を接続できるので、エンタテインメント装置による遊技を多人数で行って、遊技の多様ィ匕を図ることができる、という利点がある。このような中継器は「マルチタップ」と呼ばれることがある。

[0004] ところで、半導体技術等の進歩に伴い、より高性能なエンタテインメント装置が開発

'販売されてきている。このような新型のエンタテインメント装置において、新機種と旧機種との互換性がとられていないと、新機種を購入したユーザは、旧機種のゲームソフトを新機種では使うことができなくなる。係る不都合を解消するため、新旧両方のソフトウェアに対応できるエンタテインメント装置が提供されている。このようなェンタテインメント装置は、その動作モードとして第 1のモードと第 2のモードを有し、記憶媒体の種類などに応じて動作モードを切り替えている。第 1のモードは、当該ェンタティンメント装置について通常の動作 (例えば、新機種としての動作)を行う通常モードであり、第 2のモードは、他機種との互換性を想定したモードであり、通常とは異なる動作 (例えば、旧機種としての動作)を行う互換モードである。新旧両方のソフトウェアに対応できるエンタテインメント装置では、モードの切り替えは自動的に実行されるので、遊技者は CDや DVDなどの遊技媒体をセットするだけで所望のゲームを楽しむことができる。（例えば、特許文献 1)。

[0005] 特許文献 1：特開 2001— 314644号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] しかし、新旧両方のソフトウェアに対応できるエンタテインメント装置でゲームを楽しもうとするとき、中継器を使用している場合は当該中継器を交換するとともに、当該中継器とエンタテインメント装置の間の接続をやり直し、さらに当該中継器への操作端末及び外部記憶装置の再接続を行わなければならな力つた。すなわち、従来の中継器は複数の動作モードを持たないため、エンタテインメント装置を第 1のモードで動作させるときはそれ専用の中継器を接続し、同様に第 2のモードで動作させるときはそれ専用の中継器を接続しなければならな、。

[0007] エンタテインメント装置それ自身は新旧の動作モードを自動的に選択するとしても、中継器及びこれに接続する操作端末及び外部記憶装置の脱着を手動で行うこと〖こなり、大変煩わし力つた。これではせつ力べのエンタテインメント装置本体における動作モードの自動選択機能を生力しきることはできず、遊技者に負担をかけ、ひいては遊技への興味を減殺することにもなりかねな力つた。

[0008] 本発明は斯カゝる課題を解決するためになされたもので、エンタテインメント装置本体の動作モードの切り替えに応じて動作モードを自動的に選択することのできる中継器、通信システム及び通信方法、並びに当該中継器に適するエンタテインメント装置、これを実現するためのプログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 本発明は、 1つ又は複数の操作端末又は外部記憶装置をエンタテインメント装置に接続するために用いられる中継器であって、エンタテインメント装置がその動作モードとして第 1のモードと第 2のモードを有する場合に、中継器は、エンタテインメント装置が第 1のモードで動作しているとき第 1のモード用の中継動作を行い、ェンタティンメント装置が第 2のモードで動作しているとき第 2のモード用の中継動作を行うことを特徴とするものである。

[0010] 好ましくは、第 1のモードから第 2のモードへ移行する場合、又は第 2のモードから第 1のモードへ移行する場合の少なくともいずれかにおいて、モードの移行の際に第 1中継処理装置と第 2中継処理装置の両方を選択しない期間を設けるようにする。第 1中継処理装置と第 2中継処理装置の両方を選択しない期間の長さを、ェンタティンメント装置との通信手順に応じて定めるようにしてもよ、。

[0011] 第 1のモードは、通常の動作を行う通常モードであってもよぐ第 2のモードは、他機種との互換性を想定したモードであり、通常とは異なる動作を行う互換モードであつてもよい。

[0012] また、この発明は、 1つ又は複数の操作端末又は外部記憶装置をェンタティンメント装置に接続するための通信方法であって、エンタテインメント装置がその動作モードとして第 1のモードと第 2のモードを有する場合において、記録媒体力情報を読み出し、読み出した情報に基づき前記エンタテインメント装置の動作モードを判定する判定ステップと、判定ステップの判定結果に基づき、エンタテインメント装置が第 1のモードで動作しているとき第 1のモード用の中継動作を行うステップと、判定ステップの判定結果に基づき、エンタテインメント装置が第 2のモードで動作して、るとき第 2 のモード用の中継動作を行うステップとを備えることを特徴とするものである。

[0013] また、この発明は、動作モードとして第 1のモードと第 2のモードを有するェンタティンメント装置であって、記録媒体から情報を読み出し、読み出した情報に基づき動作モードを判定し、判定された動作モードに応じて動作モードの選択信号を生成し、生成した前記選択信号を外部へ出力することを特徴とするものである。

[0014] また、この発明は、動作モードとして第 1のモードと第 2のモードを有するェンタティンメント装置としてコンピュータを動作させるためのプログラムであって、記録媒体から情報を読み出し、読み出した情報に基づき動作モードを判定し、判定された動作モードに応じて動作モードの選択信号を生成し、生成した前記選択信号を外部へ出力することを実行させるためのプログラムである。 [0015] この発明に係るプログラムは、例えば、記録媒体に記録される。

[0016] 記録媒体には、例えば、 EPROMデバイス、フラッシュメモリデバイス、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、 CD (CD-ROM, Video - CDを含む）、 DVD (DVD— Video、 DVD— ROMゝ DVD— RAMを含む）、 ROM カートリッジ、バッテリバックアップ付きの RAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性 RAMカートリッジ等が含まれる。

[0017] 記録媒体とは、何等かの物理的手段により情報（主にデジタルデータ、プログラム）が記録され得るものであって、記録媒体には、コンピュータ、専用プロセッサ等の処理装置に所定の機能を行わせることができる情報が記録され得る。

図面の簡単な説明

[0018] [図 1]図 1は、本発明の実施の形態に係るエンタテインメント装置のシステム全体図である。

[図 2]図 2は、本発明の実施の形態に係る中継器の側面図である。

[図 3]図 3は、本発明の実施の形態に係る中継器の平面図である。

[図 4]図 4は、本発明の実施の形態に係るエンタテインメント装置と中継器間のデータ通信のタイミングチャートである。

[図 5]図 5は、本発明の実施の形態に係るエンタテインメント装置のシステム全体の機能ブロック図である。

[図 6]図 6は、本発明の実施の形態に係る中継器の動作モード変更手順を示すフロ一チャートである。

[図 7]図 7は、本発明の実施の形態に係る中継器の他の動作モード変更手順を示すフローチャートである。

[図 8]図 8は、本発明の実施の形態に係る中継器の他の動作モード変更手順を示すフローチャートである。

[図 9]図 9は、本発明の実施の形態に係る中継器の動作モード変更手順を示すタイミングチャートである。

[図 10]図 10は、本発明の実施の形態に係る中継器の他の動作モード変更手順を示すタイミングチャートである。 [図 11]図 11は、本発明の実施の形態に係るエンタテインメント装置の機能ブロック図である。

[図 12]図 12は、本発明の実施の形態に係るエンタテインメント装置の入出力部 (IOP 120)の機能ブロック図である。

[図 13]図 13は、本発明の実施の形態に係る中継器の機能ブロック図である。

[図 14]図 14は、本発明の実施の形態に係る制御信号発生器の回路図の一例である符号の説明

[0019] 10 エンタテインメント装置

30 コントローラ (操作端末）

50 メモリカード (外部記憶装置）

70 中継器（マルチタップ）

200- 1 マルチタップ IC (第 1中継処理装置）

200- 2 マルチタップ IC (第 2中継処理装置）

201 制御信号発生器

2012、 2013 ノレス発生器

発明を実施するための最良の形態

[0020] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。

[0021] 図 1は、本発明の実施の形態に係るエンタテインメント装置のシステムを示している

[0022] このエンタテインメントシステムは、中心的処理装置であるエンタテインメント装置 10 、その操作端末となるコントローラ 30、その外部記憶装置となるメモリカード 50、ェンタティンメント装置 10とコントローラ 30及びメモリカード 50とを仲介する中継器 70、及びエンタテインメント装置 10に接続される映像音声出力装置（一般的にはテレビ受像機) TVを備えている。

[0023] エンタテインメント装置 10の前面には、コントローラ用接続部 15と、メモリカード用のカードスロット部 16とを備える。

[0024] エンタテインメント装置 10は、 CDや DVDなどの光ディスク等の記録媒体に記憶されたゲームや画像等のアプリケーションプログラムを読み出して、映像音声出力装置

TV上に表示するとともに、コントローラ 30を用いて操作者が指示することにより、該プログラムを実行させる機能を有している。このエンタテインメント装置 10は、図示しないメインボード、電源ユニット、ディスク駆動装置および入出力信号制御基板を備え、これらは、エンタテインメント装置 10の筐体内部に収納されている。

[0025] 図示しないディスク装置は、 CD—ROM、 DVD— ROM等の光ディスクを再生するものであり、エンタテインメント装置 10の筐体内部に配置される光ピックアップ部を含む装置本体と、この装置本体に該光ディスクをローデイングするディスクトレー 13とを備え、ディスクトレー 13の端面が筐体の正面右側に露出している。そして、このディスクトレー 13に隣接するスィッチ 14を操作すると、ディスクトレー 13がエンタテインメント装置 10の筐体内部から出てきて光ディスクを装着することができる。

[0026] 操作端末となるコントローラ 30は、エンタテインメント装置 10に操作信号を出力するものであり、中継器 70またはエンタテインメント装置 10と接続するための接続端子 33 とを備えている。例えば、このようなコントローラ 30を中継器 70を介してェンタティンメント装置 10に接続し、ゲーム等のアプリケーションプログラムを実行している場合において、操作者 (遊技者)がコントローラ 30の操作スィッチを操作することにより制御信号が出力され、中継器 70を介してエンタテインメント装置 10に該信号が入力され、操作者の所望の状態にアプリケーションプログラムを実行させることができる。

[0027] 外部記憶装置としてのメモリカード 50は、基板に実装されるフラッシュメモリと、このフラッシュメモリを含む基板を収納するケースとを備え、基板端部に導電パターンが形成される。このメモリカード 50には、ゲーム等のアプリケーションプログラムの進行状態、設定等を記録することができるようになつていて、ゲームの終了時には、その状態を保存するためにエンタテインメント装置 10からメモリカード 50に信号が出力される。一方、ー且終了したゲームを後日再度続けて実行したい場合、ゲームの開始時に、このメモリカード 50の記録情報をエンタテインメント装置 10にロードする。

[0028] 図 2は中継器 70の右側面図を示し、図 3は中継器 70の上面図を示す。中継器 70 は、中継器本体 71、ケーブル 73、および本体接続用端子 75を備えている。本体接続用端子 75は、コントローラ用接続端子 77と、メモリカード用接続端子 79とを備えている。中継器本体 71は、 4つのコントローラ接続部 711と、 4つのカードスロット部 713 と、図示しない制御基板と、これらを収納する筐体とを備えている。尚、各コントローラ接続部 711は、エンタテインメント装置 10のコントローラ用接続部 15と同一の構造であり、また、各カードスロット部 713も、エンタテインメント装置 10のカードスロット部 16 と同一の構造である。

[0029] 操作端末接続部となるコントローラ接続部 711には、前記コントローラ 30の接続端子 33が接続される。外部記憶装置接続部となるカードスロット部 713は、コントローラ接続部 711の上方に、該コントローラ接続部 711の配置に応じて設けられ、メモリ力ード 50が挿入接続される。

[0030] エンタテインメント装置 10および中継器 70間の通信は、図 4のタイミングチャートに示されるように、通信開始通知信号 DTR力 SLowになると、エンタテインメント装置 10 および中 «I器 70間の通信が開始され、通信開始通知信号 DTRは、通信中は常に L owとなる。尚、通信途中でこの通信開始通知信号 DTRが Highになると、中 «器 70 の通信制御部は、途中の通信をキャンセルし、次の通信に備えるようになつている。

[0031] 送信データ TXDは、制御対象を認識するための認識コードを含むプロトコルと、該制御対象の制御を行うコマンドとを備え、 1バイト毎にシリアルクロック SCKと同期してエンタテインメント装置 10から出力される。応答データ RXDは、送信データ TXDで処理された制御対象を表す認識コードと、制御対象の制御の結果を表す結果情報とを備え、前記送信データ TXDと同様に、 1バイト毎にシリアルクロック SCKと同期して中継器 70から出力される。

[0032] 通信開始応諾信号 DSRは、上述した送信データ TXDおよび応答データ RXDの 1 ノイト毎の送受信において、次の 1バイト分の信号を送受信する準備ができた力否かを、エンタテインメント装置 10に知らせる信号であり、図 4から判るように、中継器 70 の送受信準備が完了すると、中継器 70から通信開始応諾信号 DSRを Lowとして出力する。

[0033] なお、送信データ TXD又は応答データ RXDで通信を行ってヽる最中にモードの切替が行われると、エンタテインメント装置 10で通信に異常が生じたと判断され誤動作が生じたりエラーになることがあるので、通信の最中にはモードの切替を行わないようにする力、モードが切り替えられても不具合が生じな、ようにすることが好まし、。なおこの点については、さらに後述する。

[0034] エンタテインメント装置 10から出力され、中継器 70に入力される制御信号に含まれるコマンドとしては、中継器 ₇₀のコントローラ接続部 ₇₁ カードスロット部 713の数の取得などが設定されている。

[0035] 次に、図 5のブロック図、図 6乃至図 8のフローチャート、図 9及び図 10のタイミングチャートを参照して本発明の実施の形態に係る動作を説明する。

[0036] 図 5は本システム全体の機能ブロック図を示す。エンタテインメント装置 10の入出力を制御する IOP120は、送信データ TXDを送信するための信号線及び応答データ RXDを受信するための信号線を介して中継器 70の第 1のモード用のマルチタップ I C200— 1及び第 2のモード用のマルチタップ IC200— 2に接続されるとともに、 IOP 120から出力されるモード切替用の選択信号 SELは、中継器 70の制御信号発生器 201に入力される。この選択信号 SELは、図 1に示すエンタテインメント装置 10の力一ドスロット部 16内の所定の端子から出力され、図 2に示すメモリカード用接続端子 7 9及びケーブル 73を介して中継器本体 71に入力される。なお、ケーブル 73内には、選択信号 SELを送信するための信号線の他、送信データ TXDを送信するための信号線及び応答データ RXDを受信するための信号線も収容されてヽる。マルチタップ IC200— 1とマルチタップ IC200— 2とは、バスバッファ 202を介してコントローラ用コネクタ 711とメモリカード用コネクタ 713に接続されている。制御信号発生器 201は、選択信号 SELに応じてマルチタップ IC200— 1と 200— 2の!ヽずれかを選択して動作させる。これにより、中継器 70の動作モード力選択信号 SELに応じて第 1のモードと第 2のモードのいずれかに切り替わる。なお、図 5は説明を簡単にするためにコネクタ 711、 713を一つし力示していないが、本実施形態の中継器 70は各コネクタを複数 (例えば 4つ)備える。 IOP120、マルチタップ IC200、制御信号発生器 201等については後でさらに説明する。

[0037] 図 6は動作モード切替の一例を示すフローチャートである。同図はディスクを DVD 力も CDへ交換したときに第 1のモードから第 2のモードへ切り替わる場合を示す。デイスクを入れ替えると、エンタテインメント装置 10がディスクを読み取りそれを判別する (Sl)。判別の結果、それが CDであるのでエンタテインメント装置 10の動作モードを第 2のモードに切り替えるとともに、第 2のモードを選択するように選択信号 SELの出力を設定する（S2)。選択信号 SELを出力し、これを中継器 70で受信する（S3)。選択信号 SELの切替を検出すると、中継器 70はマルチタップ IC200— 1と 200— 2の両方をリセットし（S4)、その後、第 2のモード用のマルチタップ IC200— 2を選択する (S5)。

[0038] 動作モードの切替の際に、 S4のよう〖こマルチタップ IC200— 1と 200— 2の両方をいったん非動作状態にし、その後一方を有効にすることが望ましい。 S4のような両方の非動作状態を設けな、とマルチタップ IC200— 1と 200— 2の出力が干渉し、この影響をエンタテインメント装置 10が受けて誤動作するおそれがある。ェンタティンメント装置 10の動作モードに応じて中継器を交換する場合には、コネクタの差し替え作業が必ず生じるため非動作状態が確保され、出力が干渉するといつたことはない。これに対し、本実施形態に係る中継器 70では、エンタテインメント装置 10の動作モードの切替時における中 «器 70の作動状態を電子的に切り替えるため、 S4の処理を行うことが有効である。

[0039] 図 7は動作モード切替の他の例を示すフローチャートである。同図は CDを取り出したときに第 2のモードから第 1のモードへ切り替わる場合を示す。デフォルトは第 1のモードであるので、ディスクドライブに CDが装着されていないときは自動的に第 1のモードに戻る（Sl l)。エンタテインメント装置 10の動作モードを第 1のモードに切り替えるとともに、第 1のモードを選択するように選択信号 SELの出力を設定する（S12)。選択信号 SELを出力し、これを中継器 70で受信する（S 13)。選択信号 SELの切替を検出すると、中継器 70はマルチタップ IC200— 1と 200— 2の両方をリセットし（S1 4)、その後、第 1のモード用のマルチタップ IC200— 1を選択する（S15)。

[0040] 図 8は動作モード切替の他の例を示すフローチャートである。同図は電源投入又はリセット時の起動時において第 1のモードに設定される場合を示す。デフォルトは第 1 のモードであるので、起動時には自動的に第 1のモードに設定される（S21)。ェンタティンメント装置 10の動作モードを第 1のモードに設定するとともに、第 1のモードを選択するように選択信号 SELの出力を設定する（S22)。選択信号 SELを出力し、これを中継器 70で受信する（S23)。電源投入又はリセットを検出すると、中継器 70はマルチタップ IC200— 1と 200— 2の両方をリセットし（S24)、その後、第 1のモード用のマルチタップ IC200— 1を選択する（S25)。中継器 70の電源はエンタテインメント装置 10から供給されているので、その電源投入又はリセット時には中継器 70にはリセットがかかるようになって!/、る。

[0041] 図 9は CDがセットされ、第 2のモードのアプリケーションが実行されたときのタイミングチャートを示す。新たにアプリケーションを実行する際には電源投入又はリセットされるので、図 9のリセット（電源投入）に示すように、時刻 T1において電源の電圧レべルが瞬間的にゼロ近くにまで下がり、その後徐々に正常レベルに戻っていく（時刻 T 1はリセットがかけられた時刻）。制御信号発生器 201に内蔵されているリセット ICにより、時刻 T1から時刻 T2にかけて Lレベルのリセット信号 MTAP—RSTが発生される。電源投入又はリセットがなされると、エンタテインメント装置 10でモードの判別を行い、その結果に従って選択信号 SELが出力される。デフォルトでは第 1のモードを選択するようになっているので、最初は Lレベルであり判定終了して力 Hレベルになる。図 9にお、て PS -モード (選択信号 SELに相当）で示される信号が時刻 T3で Hレベルになっている力これは第 2のモードの選択を意味する。時刻 T3以降はェンタテインメント装置 10が第 2のモードで動作するのであるが、中継器 70においては時刻 T 3から T4の間でマルチタップ IC200—1と 200— 2の両方をいつたん非動作状態にする。出力の干渉を避けるためである。図 9において PS1 MTAPZRES (マルチタップ IC200— 2の選択信号に相当）と PS2 MTAP/RES (マルチタップ IC200— 1 の選択信号に相当）が、時刻 T3から T4にかけて両方とも Lレベルになっている。時刻 T4以降に PS1 MTAP/RESが Hレベルとなり、マルチタップ IC200— 2が選択されて中継器 70は第 2のモードで動作する。時刻 T4でエンタテインメント装置 10は第 2のモードで動作し、そして中継器 70が第 2のモードで動作していることを検出するので、正常に動作を継続する。

[0042] 図 10は第 1のモードのアプリケーションが実行されたときのタイミングチャートを示す。これはデフォルト状態であるので、時刻 T2以降、マルチタップ IC200—1が選択されて中継器 70は第 1のモードで動作する。時刻 T1力 T2に力けて PS1 MTAP/ RESと PS2 MTAPZRESが両方とも Lレベルになっているので、時刻 T2において出力の干渉は生じない。

[0043] 図 9と図 10に共通しているのは、動作モードが変化したとき（図 9及び図 10で PS— モードが Hレベルから Lレベルへ変化する時刻 T1と、図 9で Lレベルから Hレベルへ変化する時刻 T3)力一定時間（300ms)は、 PS1 MTAPZRESと PS2 MTAP ZRESが両方とも Lレベルになって!/、ると!/、うことである。これは上記したように信号の干渉を避けるためである力エンタテインメント装置 10が誤動作しないために両方の Lレベルを少なくとも図 4のデータ通信時間（TXDや RXDの継続時間）以上設けると好ましい。

[0044] 本発明の実施の形態によれば、中継器に第 1のモード用の ICと第 2のモード用の I Cを備え、これらをエンタテインメント装置本体の動作モードの切り替えに応じて自動的に選択するようにしたので、どの動作モードにも対応できる中継器 (マルチタップ）を提供できるようになった。本発明の実施の形態に係る中継器を使用すれば、モード変更の場合に中継器の交換やコントローラの接続のやり直し、メモリカードの脱着などの煩雑な作業が不要になる。

[0045] し力も、動作モード切替直後に一定時間以上にわたって第 1のモード用の ICと第 2 のモード用の ICの、ずれも動作しな!、ようにすることにより、それらの出力信号が衝突して生じる不具合を避けることができる。

[0046] 次にエンタテインメント装置 10と中継器 70の構成について説明をカ卩える。

(1)エンタテインメント装置 10の説明、特に動作モードの切替について

次にエンタテインメント装置 10の内部構造について詳しく説明する。

[0047] 図 11は、エンタテインメント装置 10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、本エンタテインメント装置は、 MPU (メインプロセシングユニット） 100と、 GP (グラフィックスプロセッサ） 110と、 IOP (入出力用サブ'プロセッサ） 120と、 CDZDVDデコーダ 130と、 SPU (サウンドプロセッシングユニット） 140と、 OSROM (リードオンリ一メモリ） 150と、メインメモリ 160と、 IOPメモリ 170とを備免る。

[0048] そして、 MPU100と GP110とは、専用バス 101によって接続されて!、る。また、 M PU100と IOP120とは、 Sバスと呼ばれるバス 102によって接続されている。また、 IO P120、 CD/DVDデコーダ 130、 SPU140及び OSROM150は、 SSバスと呼ばれるバス 103に接続されている。

[0049] また、 MPU100には、メインメモリ 160が接続され、 IOP120には、 IOPメモリ 170 が接続されている。 IOP120には、コントローラ（PAD) 30又は中継器 70が接続される。

[0050] MPU100は、エンタテインメント装置 10のメイン CPU (中央演算ユニット）である。

MPU100は、 OSROM150に格納されたプログラムを実行すること、また、 CDまたは DVDからメインメモリ 160にロードされたプログラムを実行することによって、所定の処理を行う。

[0051] GP110は、本エンタテインメント装置のレンダリングの機能を受け持つ。 GP110は

、 MPU100からの指示に従って、描画処理を行う。

[0052] IOP120は、 MPU100と周辺装置（CDZDVDデコーダ 130、 SPU140等）との間のデータのやり取りを制御する。

[0053] CDZDVDデコーダ 130は、 CDや DVDからデータを読み出し、メインメモリ 160 への転送を行う。

[0054] SPU140は、サウンドバッファ（不図示）に格納された圧縮波形データを、 MPU10 0等からの発音命令に基づ、て、所定のサンプリング周波数で再生する。

[0055] OSROM150は、起動時等に MPU100や IOP120が実行するプログラムが格納されている ROMである。 OSROM150には、 MPU100及び IOP120が共用するコード並びに各プロセッサ専用のコードが分離して格納されている。 MPU100専用のコード (プログラム）には、例えば、後述する GPUエミュレータがある。

[0056] メインメモリ 160は、 MPU100の主記憶であり、 MPU100が実行する命令や MPU 100が利用するデータ等が格納される。

[0057] IOPメモリ 170は、 IOP120の主記憶である。この IOPメモリ 170には、 IOP120力 S 実行する命令、 IOP 120が利用するデータ等が格納される。

[0058] 他機種のエンタテインメント装置との互換性を確保するため、エンタテインメント装置 10は、第 1のモードと第 2のモードの 2つの動作モードを有する。前記第 1のモードは、当該装置について通常の動作を行う通常モードであり、前記第 2のモードは、他機種との互換性を想定したモードであり、通常とは異なる動作を行う互換モードである。そして、本エンタテインメント装置は、通常は、通常モードで起動され、通常モードで動作する。しかし、本エンタテインメント装置は、他機種のエンタテインメント装置用のタイトル (ソフトウェア）を実行するときは、互換モードに移行する。

[0059] 互換モードでは、 IOP120が他機種におけるメイン CPUとして動作し、 MPU100 及び GP110が他機種における描画プロセッサ（GPU)をエミュレートすることによつて、他機種のエンタテインメント装置用のタイトルを実行する。すなわち、本ェンタティンメント装置では、 MPU100及び GP110を有する第 1のプロセッサ手段と、 IOP12 0を有する第 2のプロセッサ手段とが存在する。そして、通常モードでは、第 1のプロセッサ手段がメイン CPUおよび描画プロセッサとして機能すると共に、第 2のプロセッサ手段力 ZOプロセッサとして機能する。一方、互換モードでは、第 2のプロセッサ手段がメイン CPUとして機能するとともに、前記第 1のプロセッサ手段が描画プロセッサとして機能する。

[0060] そのため、 IOP120は、他機種におけるメイン CPUと同等なプロセッサ 'コアを備えている。すなわち、 IOP120は、他機種のエンタテインメント装置のメイン CPU用に用意されたプログラム 'コードをそのまま実行でき、同じ動作を行う。なお、 IOP120のプロセッサ.コアは、他機種のエンタテインメント装置のメイン CPU用に用意されたプログラム ·コードをそのまま実行でき、同様の動作を行うもの（例えば、バイナリ ·コンパティブルなプロセッサ 'コア）であればよい。本実施形態では、他機種のェンタティンメント装置との下位互換性をより高くするため、同一のプロセッサ 'コアを用いている。

[0061] 更に、 IOP120の動作周波数は、通常モードでは、例えば、 37. 5MHzであるが、互換モードでは、他機種のエンタテインメント装置と同じ 33MHzに切り替わる。これにより、ゲーム'ソフトウェア側が他機種のエンタテインメント装置のハードウェアに対して、 1クロックのレベルで動作を最適化している場合であっても、確実に動作させることが可能になる。

[0062] また、 MPU100及び IOP120は、両者間のインタフェースを動作モードに応じて切り替える。すなわち、互換モードでは、 IOP120は、 MPU100に対して、他機種のメイン CPUと同じインタフェースを提供し、 MPU100も、 IOP120に対して、他機種の GPUと同じインタフェースを提供する。

[0063] 更に、 SPU140も互換モードと通常モードとで、動作を切り替える。すなわち、互換モードでは、他機種のエンタテインメント装置の SPUとまったく同じものとして動作する。一方、通常モードでは、 SPUより高性能なサウンド処理プロセッサとして動作する。また、 SPU140の動作周波数は、互換モードでは、 CD— ROMのサンプリング周波数に対応して、 44. ΙΚΗζとなり、通常モードでは、 DVDのサンプリング周波数に対応して、 48KHzとなる。

[0064] 次に、動作モードの判定方法の概要について説明する。

[0065] エンタテインメント装置 10は、電源が投入されると、 CDZDVDデコーダ 130が通常モードで立ち上がり、 CDZDVDドライブに搭載されているディスクが本ェンタティンメント装置用のもの力他機種のエンタテインメント装置用のものかを判別する。判別の結果、ドライブに本エンタテインメント装置用の CDZDVDディスクが入っている場合、または、なにも入っていない場合は、通常モードのまま立ち上がる。一方、ドライブに入っているディスクが他機種のエンタテインメント装置用である CDであった場合は、互換モードに移行する。

[0066] 次に、 IOP120の内部構成について説明する。図 12は、 IOP120の内部構成を示す図である。同図に示すように、 IOP120は、プロセッサ 'コア 500と、 MPUインタフエース部 510と、 SSバスインタフェース部 520と、メモリコントローラ 530と、シリアル入出力部 540と、 DMAコントローラ 550とを備える。

[0067] プロセッサ 'コア 500は、 IOP120全体の動作を制御する制御部である。前述したように、プロセッサ 'コア 500は、他機種のエンタテインメント装置のメイン CPUのプロセッサ ·コアと同一のものである。

[0068] MPUインタフェース部 510は、 MPU100とのデータのやり取りを行うためのインタフェース部である。

[0069] SSバスインタフェース部 520は、 SSバス 103とのデータのやり取りを行うためのインタフエース部である。

[0070] シリアル入出力部 540は、 IOP120に接続されたコントローラ 30又は中継器 70との間でデータのやり取りを行うためのインタフェース部である。 [0071] DMAコントローラ 550は、 IOPメモリ 170と IOP120の構成要素との間でデータのやり取りを行う。

[0072] メモリコントローラ 530は、 IOPメモリ 170に対するデータの読み書きを制御するコン卜ローラである。

[0073] 次に、通常モードから互換モードへの切り替え方法について説明する。

[0074] エンタテインメント装置 10では、通常モード力も互換モードへの切り替えをリセット信号 (電源オン)を使って行う。

[0075] 電源が投入されたり、または、リセットスィッチが押されたりすると、リセット信号を有効にし、全ての電源が立ち上がって所定時間が経過すると、リセット信号を解除する

[0076] リセット信号で MPU100、 IOP120、 SPU140等がリセットされると、これらは、まず、通常モードでの動作を開始する。

[0077] そして、必要な初期化処理終了後、前述した動作モードの判定結果に従って、互換モードに移行する場合は、 MPU100が所定のモード移行信号を生成し、この信号により IOP120及び SPU140等は、それぞれ互換モードでの動作を開始する。

[0078] 次に、本エンタテインメント装置のブートシーケンスについて説明する。

[0079] リセット信号によってリセットされると、 MPU100及び IOP120は、まず、同一のブートベクトルアドレス力プログラムの実行を開始する。本実施形態では、 MPU100と I OP120とが、同じアーキテクチャのプロセッサであることを想定しているので、ブートベクトルアドレスも同一になっている。

[0080] このとき、 IOP120は、 OSROM150に直接アクセスする。一方、 MPU100は、 IO P120を介して、 OSROM150にアクセスする。 IOP120は、自分の初期化処理を先にするため、必要な初期化処理を終えるまで、 MPU100にバスの使用権を与えず、 MPU100を待ち状態にさせておく。

[0081] リセット時に MPU100及び IOP120によってアクセスされる OSROM150の領域には、プロセッサ IDを獲得し、自分が MPU100か IOP120かを判断し、その結果に応じて、各プロセッサ用のコードにジャンプするというコードが格納されている。 IOP120 及び MPU100は、当該コードを実行することにより、それぞれ自分用のコードへジャンプする。

[0082] IOP120は、自分用のコードへジャンプすると、まず、今回のリセットがリセット信号によるリセット力、モード切替信号によるリセットかを判別する。 IOP120は、特定の制御レジスタのビットを参照することにより、これらを判別できる。

[0083] この場合、リセット信号によるリセットであるので、本エンタテインメント装置としての起動を行うため、ハードウェアを本エンタテインメント装置用に初期化する。そして、ぺリフエラル（コントローラ、 CDZDVDドライブ等）のドライバのセットアップを行う。

[0084] 必要な初期化処理を終了すると、 IOP120は、待ち状態にあった MPU100の動作を開始させ（MPUオン）、自分は、 MPU100からのリクエスト待ち状態になる。 MPU オンは、 IOP120が特定の制御レジスタのビットを書き替えることで行われる。

[0085] MPU100は、自己の初期化処理を終了した IOP120によって、 OSROM150へのアクセスが許可されると（MPUオンになると）、 OSROM150のリードを行い、読み出したプログラムの実行を開始する。当該プログラムにおいて、 MPU100は、 IOP120 と同様に、自己のプロセッサ IDを獲得し、自分用（すなわち、 MPU100用）のコードへジャンプする。

[0086] MPU100は、自分用のコードへジャンプすると、オープニング画面の表示を行う。

[0087] 次に、 CDZDVDドライブに装填されているディスクの種別判定を行う。この判定は、 CDZDVDデコーダ 130内のディスク種別レジスタを参照することにより行う。

[0088] CDZDVDデコーダ 130は、リセット信号によりリセットされると、まず、ドライブに揷入されて!ヽるディスクを識別し、その結果 (本エンタテインメント装置用ディスクである Z他機種のエンタテインメント装置用ディスクである Zディスクなし等）を、 CDZDVD デコーダ 130内のディスク種別レジスタに反映して、コマンド待ち状態になっている。

[0089] ディスク種別の判定の結果、本エンタテインメント装置用のディスクが装填されている力、または、なんのディスクも装填されていな力つた場合は、そのまま、本ェンタティンメント装置として立ち上がる。

[0090] 更に、本エンタテインメント装置用のディスクがドライブに装填されている場合は、 M PU100は、ディスク力も本エンタテインメント装置用のソフトウェアをメインメモリ 160 にロードして、実行する。ソフトウェアの実行中、描画処理を行う場合は、 GP110に対して描画を指示し、また、音声を出力する場合は、 IOP120を介して、 SPU140に対して音声出力を指示する。

[0091] 一方、ディスク種別の判定の結果、ドライブに他機種のエンタテインメント装置用のディスクが装填されていた場合は、互換モードに切り替えて、他機種のェンタティンメント装置として立ち上がる。

[0092] そのため、 MPU100は、 GPUエミュレータを OSROM150からメインメモリ 160へロードし、実行する。

[0093] 次に、 IOP120等を互換モードに移行させるため、モード移行信号を生成する。モード移行信号を生成すると、 MPU100は、 IOP120からのグラフィックス命令待ち状態になる。 MPU100 + GP110は、以降上記他機種の GPUとして動作する。

[0094] モード移行信号によってリセットされた IOP120は、リセット信号でリセットされた場合と同様にして、 IOP120用のコードへジャンプすると、今回のリセットがリセット信号によるリセット力、モード移行信号によるリセットかを判別する。

[0095] この場合、モード移行信号によるリセットであるので、他機種のエンタテインメント装置としての起動を行うため、 IOP120は、ハードウェアを他機種のエンタテインメント装置用に初期化する。また、 IOP120と同様に、モード移行信号でリセットされた SPU1 40は、互換モードで起動する。また、モード移行信号がアサートされると、 CD/DV Dデコーダ 130に対しては、割り込みが発生し、 CDZDVDデコーダ 130は、この割り込みを検知すると、互換モードでの動作を開始して、コマンド待ち状態になる。

[0096] 必要な初期化処理終了後、 IOP120は、他機種のエンタテインメント装置におけるメイン CPUと同様にメイン CPUとして動作を開始し、互換カーネルをブートする。以後、 IOP120は、他機種のエンタテインメント装置のメイン CPUと同様にして、他機種のエンタテインメント装置用のソフトウェアを実行する。ソフトウェアの実行中、グラフィッタスの描画を行う場合は、 IOP120は、 MPU100に対して GPUコマンドを送信することによって描画を指示し、また、音声を出力する場合は、互換モードの SPU140 に対して音声出力を指示する。

(2)中継器 70の説明

次に中継器 70の内部構造について詳しく説明する。 [0097] 図 13は中継器 70の内部構造を示すブロック図である。 200— 1は第 1のモード（PS 2)用のマルチタップ IC、 200 - 2は第 2のモード（PS 1)用のマルチタップ ICである。マルチタップ IC200— 1は、第 1のモードにおいて複数のコントローラ及びメモリカードとエンタテインメント装置 10の間で通信の中継処理を行うものであり、マルチタップ I C200— 2は、第 2のモードにおいて複数のコントローラ及びメモリカードとェンタティンメント装置 10の間で通信の中継処理を行うものである。マルチタップ IC200— 1及び 200— 2には、コントローラ用コネクタ 77の信号が送受信される。さらに、マルチタツプ IC200—1には、メモリカード用コネクタ 79の信号が送受信される。

[0098] 201はマルチタップ IC200— 1又は 200— 2のいずれかを選択するための制御信号 (リセット &セレクト)を発生する制御信号発生器である。この制御信号により、第 1 のモードにおいてマルチタップ IC200— 1が動作し、マルチタップ IC200— 2は非動作状態になる。第 2のモードにおいてはその逆になる。

[0099] 202— 1乃至 202— 4は、マノレチタップ IC200— 1及び 200— 2と、 4つのコントローラ用コネクタ 711A乃至 711D及びメモリカード用コネクタ 713A乃至 713Dとを中継するためのバススィッチである。コントローラ用コネクタ 711A乃至 711Dは、ノススィツチ 202— 1と 202— 3に接続されて!、る。ノススィッチ 202— 1はマルチタップ IC20 0- 1に接続され、ノススィッチ 202— 3はマルチタップ IC200 - 2に接続されて!、る。したがって、コントローラ 30の信号をマルチタップ IC200—1又は 200— 2のいずれにも送受信することができる。メモリカード用コネクタ 713A乃至 713Dは、ノススイツチ 202— 2と 202— 4に接続されている。バススィッチ 202— 4はマルチタップ IC200 - 2に接続され、ノススィッチ 202— 2はマルチタップ IC200 - 1とメモリカード用コネクタ 79に接続されている。したがって、メモリカード 50の信号をマルチタップ IC200 —2又はマルチタップ IC200—1とメモリカード用コネクタ 79のいずれにも送受信することができる。

[0100] 中継器 70は以上のように構成されているので、制御信号発生器 201の制御信号により、コントローラ 30とメモリカード 50の信号をマルチタップ IC200—1又は 200— 2 の!、ずれかで処理させることができる。

[0101] 制御信号発生器 201の具体的な回路例を図 14に示す。同図の例では、外部から入力される選択信号 SEL力レベルのとき第 1のモード（PS2)となり、マルチタップ I C200—1を選択する。選択信号 SELが Hレベルのとき第 2のモード（PS1)となり、マルチタップ IC200 - 2を選択する。

[0102] 図 14において、 2011はリセット信号 MTAP— RSTを発生するリセット ICである。 2 012は選択信号 SELが Hレベルになったときに所定幅（300ms)のパルスを発生するパルス発生器である。 2013は選択信号力レベルになったときに所定幅（300ms )のパルスを発生するパルス発生器である。これらの時間は接続されているコンデンサ Cと抵抗 Rの値で調整可能である。 2014はインバータである。 2015は選択信号 S EL、パルス発生器 2012及びリセット IC2011の出力を受ける 3入力の ANDゲートである。 2016は選択信号 SELの反転信号、パルス発生器 2013及びリセット IC2011 の出力を受ける 3入力の ANDゲートである。

[0103] ANDゲート 2015の出力はマルチタップ IC200—1の選択信号であり、選択信号 S ELが Lレベルのとき Hレベルの信号を出力する。 ANDゲート 2016の出力はマルチタップ IC200— 2の選択信号であり、選択信号 SELが Hレベルのとき Hレベルの信号を出力する。ただし、電源投入直後又はリセット直後においてリセット信号が有効である場合、及び、選択信号 SELが Hレベル又は Lレベルに変化して力所定時間（30 Oms)経過するまでの間は、 ANDゲート 2015の出力は Lレベルである。したがって、リセット中にマルチタップ IC200— 1と 200— 2は!、ずれも選択されることはな、し、ェンタティンメント装置 10の動作モードが切り替わったとき力も所定時間についても同じである。特に、後者のように動作モード切替直後に一定時間以上にわたってマルチタップ IC200— 1と 200— 2の!、ずれも動作しな!、ようにすることにより、それらの出力信号が衝突してエンタテインメント装置 10がエラーと判定するような不具合を避けることがでさるよう〖こなる。

[0104] 本発明は、以上の実施の形態に限定されることなぐ特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。

産業上の利用の可能性

[0105] 本発明によれば、エンタテインメント装置本体の動作モードの切り替えに応じて自動的に中 «I器の動作モードを選択するようにしたので、動作モードの切り替え時において都度中継器を交換する等の煩雑な作業が不要となる。

また、動作モード切替直後に第 1のモードの動作と第 2のモードの動作のいずれも行わないようにすることにより、それらの出力信号が衝突して生じる不具合を避けることがでさる。

Claims

請求の範囲

[1] 1つ又は複数の操作端末又は外部記憶装置と、動作モードとして少なくとも第 1のモードと第 2のモードとを有するエンタテインメント装置と、を接続する中 «器であって前記エンタテインメント装置が前記第 1のモードで動作しているとき第 1のモード用の中継動作を行、、前記エンタテインメント装置が前記第 2のモードで動作して、るとき第 2のモード用の中継動作を行う

ことを特徴とする中継器。

[2] 請求項 1に記載の中継器であって、

前記第 1のモードから前記第 2のモードへ移行する場合、又は前記第 2のモードから前記第 1のモードへ移行する場合の少なくとも何れかにおいて、モードの移行の際に前記第 1のモードと前記第 2のモードの両方の中継動作を行わない期間を設けたことを特徴とする中継器。

[3] 請求項 2に記載の中継器であって、

前記第 1のモードと前記第 2のモードの両方の中継動作を行わない期間の長さを、前記エンタテインメント装置との通信手順に応じて定めた

ことを特徴とする中継器。

[4] 請求項 3に記載の中継器であって、

前記エンタテインメント装置から該エンタテインメント装置が実行する動作モード〖こ対応した選択信号を受信し、該受信した選択信号に応じて、前記第 1のモード用の中継動作又は前記第 2のモード用の中継動作を行う

ことを特徴とする中継器。

[5] 請求項 4に記載の中継器であって、

第 1のモード用の第 1中継処理装置と、

第 2のモード用の第 2中継処理装置と、

前記選択信号に基づき前記第 1中継処理装置を作動させる第 1制御信号と前記第 2中継処理装置を作動させる第 2制御信号とを発生する制御信号発生器と、を備えたことを特徴とする中継器。

[6] 請求項 5に記載の中継器であって、

前記制御信号発生器は、前記第 1のモードから前記第 2のモードへ移行する場合、又は前記第 2のモードから前記第 1のモードへ移行する場合に、所定の幅のノルスを発生するパルス発生器を備えた

ことを特徴とする中継器。

[7] 請求項 1〜請求項 6の何れかに記載の中継器であって、

前記第 1のモードは、通常の動作を行う通常モードであり、

前記第 2のモードは、他機種との互換性を想定したモードであり、通常とは異なる動作を行う互換モードである

ことを特徴とする中継器。

[8] 動作モードとして少なくとも第 1のモードと第 2のモードを有するエンタテインメント装置であって、

記録媒体から情報を読み出し、読み出した情報に基づき動作モードを判定し、判定された動作モードに応じて動作モードの選択信号を生成し、生成した前記選択信号を外部へ出力する

ことを特徴とするエンタテインメント装置。

[9] 動作モードとして少なくとも第 1のモードと第 2のモードとを有するエンタテインメント装置と、該エンタテインメント装置と 1つ又は複数の操作端末又は外部記憶装置と接続する中継器と、を備えた通信システムであって、

前記エンタテインメント装置は、実行する動作モードに対応した選択信号を前記中 ¾器へ送 1 し、

前記中継器は、前記選択信号を受信し、該受信した選択信号に基づき、前記ェンタティンメント装置が前記第 1のモードで動作して、るとき第 1のモード用の中継動作を行い、前記エンタテインメント装置が前記第 2のモードで動作しているとき第 2のモード用の中継動作を行う

ことを特徴とする通信システム。

[10] 1つ又は複数の操作端末又は外部記憶装置と、動作モードとして少なくとも第 1のモードと第 2のモードとを有するエンタテインメント装置とを、中継器を介して接続する通信方法であって、

前記エンタテインメント装置が、記録媒体から情報を読み出し、該読み出した情報に基づき該エンタテインメント装置の動作モードを判定すると共に、その判定結果に対応した選択信号を生成する判定ステップと、

前記エンタテインメント装置が、前記選択信号を前記中継器へ送信する送信ステツプと、

前記中継器が、前記選択信号を受信するステップと、

前記受信した選択信号が前記第 1のモードに対応する信号であるとき、前記中継器が第 1のモード用の中継動作を行うステップと、

前記受信した選択信号が前記第 2のモードに対応する信号であるとき、前記中継器が第 2のモード用の中継動作を行うステップと、

を備えることを特徴とする通信方法。

[11] 請求項 10に記載の通信方法であって、

前記判定ステップは、記録媒体が取り外された際に動作モードを前記第 1のモードに設定すると共に、該第 1のモードに対応する選択信号を生成するステップを含むことを特徴とする通信方法。

[12] 請求項 10又は請求項 11に記載の通信方法であって、

前記中継器は、第 1のモード用の第 1中継処理装置と第 2のモード用の第 2中継処理装置とを有し、

前記選択信号が前記第 1のモードに対応する信号及び第 2のモードに対応する信号の一方から他方へ切り替わったとき、前記中継器が、前記第 1中継処理装置と前記第 2中継処理装置の両方を所定期間リセットするステップをさらに備えた

ことを特徴とする通信方法。

[13] 請求項 10に記載の通信方法であって、

前記判定ステップは、前記エンタテインメント装置の電源が投入された際に、動作モードを前記第 1のモードに設定すると共に、前記第 1のモードに対応する選択信号を生成するステップを含み、

前記エンタテインメント装置の電源が投入されて前記第 1のモードに対応する選択信号が新たに生成された際に、前記中継器が、前記第 1中継処理装置と前記第 2中継処理装置の両方を所定期間リセットするステップをさらに備える

ことを特徴とする通信方法。

動作モードとして第 1のモードと第 2のモードを有するエンタテインメント装置としてコンピュータを動作させるためのプログラムであって、

記録媒体力情報を読み出すステップと、

前記読み出した情報に基づき動作モードを判定するステップと、

前記判定された動作モードに応じて動作モードの選択信号を生成するステップと、前記生成した前記選択信号を外部へ出力するステップと、

を実行させるためのプログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。