明細書
光学ガラス 技術分野
本発明は、 高屈折率低分散性を有し、 さらに低い転移温度 (T g ) を有し、 精密プレス成形に使用するガラスプリフォーム材、 及び精密プレス成形に適し た光学ガラスに関する。 背景技術
近年、 光学機器の小型軽量化が著しく進行している中で、 光学機器の光学系 を構成するレンズの枚数を減少させる目的でガラス製の非球面レンズが多く用 いられるようになってきている。 ガラス製の非球面レンズは、 加熱軟化したガ ラスプリフォーム材を、 高精度な成形面をもつ金型でプレス成形し、 金型の高 精度な成形面の形状をガラスプリフォーム材に転写して得る方法、 すなわち、 精密プレス成形によって製造されることが主流となっている。
精密プレス成形によって、 ガラス成形品を得るにあたっては、 加熱軟化させ たガラスプリフォーム材を高温環境下でプレス成形することが必要であるので、 この際使用する金型も高温に曝され、 金型の成形面が酸化、 侵食されたり、 金 型成形面の表面に設けられている離型膜が損傷したりして金型の高精度な成形 面が維持できなくなることが多く、 また、 金型自体も損傷し易い。 そのように なると、 金型の交換、 メンテナンスの回数が増加して、 低コスト、 大量生産を 実現できなくなる。 そこで、 精密プレス成形に使用するガラス及び精密プレス 成形に使用するガラスプリフォーム材のガラスは、 上記損傷を抑制し、 金型の 高精度な成形面を長く維持し、 かつ低い温度での精密ブレス成形を可能にする という観点から、 できるだけ低い転移温度 (T g ) を有することが望まれてい る。 現在、 精密プレス成形に使用するガラスプリフォーム材のガラスの転移温 度 (T g ) が 6 3 0 °Cを超えると精密プレス成形が困難となるため、 転移温度 ( T g ) が 6 3 0 °C以下である高屈折率低分散性ガラスが求められている。 ま た、 失透が生じたガラスプリフォーム材を精密プレス成形しても失透は消失せ ず、 失透を含むガラス成形品は、 レンズ等の光学素子として使用することがで きないため、 精密プレス成形に使用するガラスプリフォーム材のガラスは、 耐 失透性が優れたガラスであることが必要とされる。
非球面レンズに用いられる光学ガラスは、 種々の光学定数 (屈折率 (n d ) 及びアッベ数 (レ d ) ) を有するものが求められているが、 なかでも、 近年、 光学系の焦点距離の短縮、 小型化の為、 高屈折率低分散性を有するものが求め
られている。 特に光学設計上、 屈折率 (nd) が 1. 9以上、 アッベ数 ( d) が 25以上を有する高屈折率低分散性光学ガラスが強く求められている。
そのため、 従来から高屈折率低分散ガラスを得る為に種々の提案がされてい る。 例えば、 特開平 9— 278480には B 203— Ge02— La203— Nb2 05— Zr02— Ti02系の光学ガラス、 特開昭 52— 155614には、 B2
03— La203— Gd205— W03— Z r02系の光学ガラスが、 特開昭 53-
4023には、 B203— La203— Hf 02系の光学ガラスが開示されているが、 これらの公報に具体的に開示されているガラスは、 転移温度を下げ、 また、 ガ ラスの溶融性を良くするアルカリ成分の含有量が 0. 5%までと少ないため、 転移温度 (Tg) が高くなり、 精密プレス成形が困難になり、 また、 ガラスの 溶融性が悪くなる。
特開 2002— 362939には、 B203— CaO— La203— Nb203— T i 02— Z r◦ 2系の光学ガラスが開示されているが、 この公報に具体的に開 示されているガラスは、低屈折率成分である B 203と S i 02の合計含有量が 1 9〜28%と多く、 上記所望の光学定数を満たしていない。
特開2000— 128570には、3102— 8203—〇& 0— 1:,&2〇3—丁 ]· 02系の光学ガラスが、特開 2000— 159537には、 Si02— B2〇3 —Z r 02— La 203— T i 02系開示されている。 これらの公報に記載の光学 ガラスは屈折率を上げるために T i 02を多量に含有させている。 しかし T i 0 2は多量に含有させると透過率を著しく悪化させ、 ガラスを着色させるという不 利益がある。
特開昭 52 - 63211には、 B203— La203— Y203— T i 02系の光 学ガラスが開示されているが、 転移温度を下げ、 また、 ガラスの溶融性を良く する成分である、 アルカリ成分を含有しておらず、 転移温度 (Tg) が高くな り、 精密プレス成形が困難になる。
特閧昭 54— 103411には、 8203— &203—丁&205系の光学ガラ スが開示されているが、 転移温度を下げ、 また、 ガラスの溶融性を良くする成 分であるアルカリ成分を含有しておらず、 転移温度 (T'g) が高くなり、 精密 プレス成形が困難になる。
特開 2004— 175632には S i02— B203_BaO_La203— T i02系の光学ガラスが開示されているが、 この公報に具体的に開示されている ガラスは、 T i02を多量に含有しているが、 T i 02は多量に含有させると透 過率を著しく悪化させ、 ガラスを着色させるという不利益がある。 発明の開示
従来の低分散性光学ガラスでは、 転移温度(Tg)が高いか又は転移温度(T
g) は低くても、 近年強く求められている前記特定範囲の光学定数を有するこ とはできない。 また、 Tgを下げ得る成分、 例えば L i20等を増加させると耐 失透性の低下等を生じ、 光学ガラスの安定性を損なうこととなる。 一方、 従来 の技術においては、高屈折率を追い求めるために T i02を多量に含有させる傾 向がある、 しかしその結果光学ガラスの着色性が悪化し、 実用性にかけるもの となってしまっていた。 本発明は、 前記従来の技術に記載した光学ガラスの諸 欠点を総合的に解消し、 T i02を多量に含有させること無く前記特定範囲の光 学定数を有し、 かつ、 転移温度 (Tg) が低く、 精密プレス成形に使用できる ガラスプリフォーム^ "及び精密プレス成形に適し、 安定性に優れた光学ガラス を提供することにある。
本発明者は、 上記課題を解決するために、 鋭意試験研究を重ねた結果、 ガラ ス組成物において S i02、 B203及び Ge 02からなる群より選択される 1種 又は 2種以上、 並びに La203、 Nb 205、 Ta 205、 120及び∑110を 含有させることにより、 さらに ZnO及び L i20の比、 及び/又は ZnO及び L i20含有量と La 203含有量との比を所定の範酒に規定することにより、前 記特定範囲の光学定数を有しかつ精密プレス成形が可能な低い転移温度 (T g) を有し、 かつ安定性に優れた精密プレス成形に使用するガラスプリフォーム材、 及び精密プレス成形に適した光学ガラスが得られることを見出した。
本発明の第 1の構成は、 屈折率 (nd) が 1. 9以上、 アッベ数 (レ d) が 25以上を有し、 Si02、 B 203及び Ge02からなる群より選択される 1種 又は 2種以上、 並びに La203、 Nb205、 Ta205、 Li20及び ZnOを 含有する光学ガラスである。
本発明の第 2の構成は、 液相温度が 1150°C以下である前記構成 1の光学 ガラスである。
本発明の第 3の構成は、 液相温度における粘度 ( d P a · s ) の対数 log ?7が 0. 3以上である前記構成 1及び 2の光学ガラスである。
本発明の第 4の構成は、 ガラス転移温度 (Tg) が 630°C以下である前記 構成 1〜 3の光学ガラスである。
本発明の第 5の構成は、 質量%で表した B 203、 La203、 Nb205、 Ta 205、 0602及び1^;120の各成分の合計量が、 76%以上である前記構成 1 〜4の光学ガラスである。
本発明の第 6の構成は、 質量%で表した L i20含有量に対する ZnO含有量 が 1. 5〜7. 5である前記構成 1〜5の光学ガラスである。
本発明の第 7の構成は、 質量%で表した L a 203含有量に対する Z n 0及び L i20含有量の和の値が 0. 1〜0. 5の範囲である前記構成 1〜 6の光学ガ ラスである。
本発明の第 8の構成は、 質量%で
B2O3 5〜 15%
L a203 20 〜29%
Nb205 22〜30%
Ta205 4 〜15%
Li20 0. 5%を超え 6%まで、
Ge 02 1 -20%, 及び
ZnO 2 〜10%
並びに
Si02 0- -5. 5%、 及び/又は
Gd203 0 〜8%、 及び/又は
Y203 0 〜8%、 及び/又は
Yb203 0 〜8%、 及び/又は
Ti02 0- 5%未満、 及び/又は
Zr02 0 -10%, 及び/又は
wo3 0- -7%, 及び/又は
Bi203 0〜 3%、 及び/又は
RO 0· 〜15%
ただし、 ROは、 CaO、 S r 0及び BaOから選 種又は 2種以上、 及び/又は
Sb203 0〜: 1%
の酸化物換算組成の各成分を含有し、 かつ上記酸化物の一部又は全部をフッ化 物置換した Fの合計量が、 上記酸化物換算組成 100質量部に対して 0〜5質 量部の範囲となる各成分を含有する前記構成 1〜 7の光学ガラスである。 本発明の第 9の構成は、 mo l%で
B203 10〜35%
L a203 5〜20%
Nb205 8〜22%
Ta205 1〜10%
Li20 1〜20%
Ge 02 1〜34%
ZnO 3〜20%
及び
Si02 0〜15%及び/又は
Gd203 0〜 5%及び/又は
Y203 0〜 5%及び/又は
Yb203 0 5 %及び/又は
Ti02 0〜 10 %及び/又は
Z r 02 0〜 15 %及び/又は
W03 0〜 5 %及び/又は
RO 0- -30%
ただし、 ROは、 CaO、 SrO及び BaOから選ばれる 1種又は 2種以上、 及び/又は Sb,03 0〜: L%
の酸化物換算組成の各成分を含有し、 かつ酸化物換算組成の総モル数に対す る上記酸化物の一部又は全部をフッ化物置換した Fのモル数の比が 0〜0. 2 5となるように各成分を含有する光学ガラスである。
本発明の第 10の構成は、 Si02と B203の合計含有量が、 質量%で 5%以 上かつ 17 %未満である前記構成 1〜 9の光学ガラスである。
本発明の第 11の構成は、 前記構成 1〜10の光学ガラスからなる精密プレ ス成形用プリフォームである。
本発明の第 12の構成は、 前記構成 11の精密プレス成形用プリフォームを 精密プレス成形してなる光学製品である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明について詳細に説明する。
本発明の光学ガラスに含有できる成分について説明する。 以下、 特に断らな い限り各成分の含有率は質量%で表すものとする。
上記組成のガラスにおいて S i 02成分は、 本発明の光学ガラスにおいて、 ガ ラスの粘度を高め、 耐失透性を向上させるのに有効な成分であるが、 その量が 多すぎると転移温度(Tg)が高くなり、 未熔解物が発生しやすくなる。 また、 低屈折率成分である為、 所望の光学定数を満たすことができなくなる。
従って、 耐失透性を維持し、 低い転移温度 (Tg)を得やすくするためには、 好ましくは 5. 5%、 より好ましくは 5%、 最も好ましくは 4%を上限として 含有できる。
S i02成分は、 原料として例えば S i02等を使用してガラス組成物中に導 入できる。
B 203成分は、 本発明の光学ガラスにおいて、 ガラス形成酸化物成分として 欠かすことのできない成分である。 しかし、 その量が少なすぎると耐失透性が 不十分となり、 多すぎると化学的耐久性が悪くなる。 従って、 良好な化学的安 定性を維持しやすくする為には、 好ましくは 5 %、 より好ましくは 6%、 最も 好ましくは 7%を下限とし、 好ましくは 15%、 より好ましくは 14. 5%、 最も好ましくは 14%を上限として含有できる。
B203成分は、 原料として例えば H3 BO 3等を使用してガラス組成物中に導 入できる。
本発明の光学ガラスにおいては S i 02と B 203の含有量の和が所定の範囲 内であることが好ましい。 この値が大きすぎると未熔解物を発生しやすく、 ま た所望の光学定数の値を維持し難くなる。 また小さすぎるとガラスの対失透性 が不十分となるといつた不利益を生じてしまう。 従って、 当該値は各成分の含 有量を質量%で表した場合に、 好ましくは 5%、 より好ましくは 5. 5%、 最 も好ましくは 6%を下限とし、 好ましくは 17%未満、 より好ましくは 16. 5%、 最も好ましくは 16%を上限とする。
La203成分は、 ガラスの屈折率を高め、 低分散化させるのに有効であり低 分散性を有する本発明のガラスに欠かすことのできない成分である。 しかし、 その量が少なすぎるとガラスの光学定数の値を前記特定範囲内に維持し難く、 多すぎると耐失透性が悪くなる。
従って、上記効果を奏するために、好ましくは 20%、より好ましくは 21%、 最も好ましくは 22%を下限とし、好ましくは 29 %、より好ましくは 28%、 最も好ましくは 27%を上限として含有することができる。 La 203成分は、 原料として例えば La203、 La (N03) 3 · xH20、 LaF3等を使用して ガラス組成物中に導入できる。
Nb205成分は、 ガラスの屈折率を高め、 本発明のガラスに欠かすことので きない成分である。 しかし、 その量が少なすぎるとガラスの光学定数の値を前 記特定範囲内に維持し難く、多すぎるとガラスが着色し、透過率を悪化させる。 従って、 本発明の光学ガラスにおける所望の光学定数を維持しつつ良好な透 過率を維持しやすくするためには、 22%を下限とし、 好ましくは 30%、 よ り好ましくは 29 %、 最も好ましくは 28%を上限として含有することができ る。
N b 205成分は、 原料として例えば N b 205等を使用してガラス組成物中に 導人さる。
Ta 205成分は、 ガラスの屈折率を高め、 対失透性を向上させるのに有効な 成分である。 しかし、 その量が少なすぎるとガラスの光学定数の値を前記特定 範囲内に維持し難く、 その量が多すぎると、 対失透性を悪化させ、 未熔解物が 発生しやすくなる。
従って、 上記効果を奏するために、 好ましくは 4%、 より好ましくは 5%、 最も好ましくは 6%を下限とし、 好ましくは 15%、 より好ましくは 14%、 最も好ましくは 13%を上限として含有することができる。 Ta205成分は、 原料として例えば Ta205等を使用してガラス組成物中に導入できる。
G e 02成分は、ガラスの屈折率を高め、対失透性を向上させる効果があるが、
その量が少なすぎるとガラスの光学定数の値を前記特定範囲内に維持し難く、 その量が多すぎると、 非常に原料が高価であり、 コストが高くなつてしまう。 従って、 上記効果を奏するために、 好ましくは 1%、 より好ましくは 3%、 最も好ましくは 6%を下限とし、 好ましくは 20%、 より好ましくは 19%、 最も好ましくは 18%を上限として含有することができる。 Ge02成分は、 原 料として例えば GeO 2等を使用してガラス組成物中に導入できる。
Li20成分は、 転移温度 (Tg)を大幅に下げ、 かつ、 混合したガラス原料 の溶融を促進する効果を奏する。 しかしその量が少なすぎるとこれらの効果が 不十分であり、 多すぎると耐失透性が急激に悪化する。
従って、 上記効果を奏するために、 好ましくは 0. 5%以上を超えることを 下限とし、 好ましくは 6%、 より好ましくは 5%、 最も好ましくは 4%を上限 として含有することができる。
Li20成分は、 原料として例えば L i2C03、 LiF、 LiN03、 LiO H、 等を使用してガラス組成物中に導入できる。
ZnO成分は、 転移温度 (Tg) を低める効果が大きい成分であるが、 高分 散成分である為、 過剰に添加すると上記特定範囲内の光学定数を有することが 難しくなり、 耐失透性も悪くなる。
従って、良好な耐失透性を維持しつつ転移温度(Tg)を低くするためには、 好ましくは 10%以下、 より好ましくは 9%以下、 最も好ましくは 8%以下の 量で含有し、 好ましくは 2%、 より好ましくは 3%、 最も好ましくは 4%を下 限として含有することができる。
ZnO成分は、 原料として例えば ZnO、 Z n F 2等を使用してガラス組成物 中に導入できる。
本発明の光学ガラスにおいては L i 20含有量に対する ZnO含有量の比が 所定の範囲内であることが好ましい。 この値が大きすぎると耐失透性が悪くな り、 小さすぎると化学的耐久性が悪くなるといった不利益を生じてしまう。 従 つて、 当該値は各成分の含有量を質量%で表した場合に、 好ましくは 1. 5、 より好ましくは 1. 6、 最も好ましくは 1. 7を下限とし、 好ましくは 7. 5、 より好ましくは 7. 4、 最も好ましくは 7. 3を上限とする。
さらに本発明においては La 203含有量に対する ZnO及び L i20含有量 の和の値、 すなわち (Z nO + L i 20)ノ La203の値が所定の範囲内の値と なることが好ましい。 この値が大きすぎると粘度 (log??) が低くなりプレ ス時の作業性が悪くなる上、 所望の光学定数も維持し難くなる。 他方、 小さす ぎると転移温度 (Tg) が高くなり、 対失透性が悪くなる。 従って、 当該値は 各成分の含有量を質量%で表した場合に、 好ましくは 0. 1、 より好ましくは 0. 15、 最も好ましくは 0. 2を下限とし、 好ましくは 0. 5、 より好まし
くは 0. 45、 最も好ましくは 0· 4を上限とする。
Gd 203成分は、 ガラスの屈折率を高め、 低分散化させるのに有効である。 しかし、 その量が多すぎると耐失透性が悪くなる。
従って、 本発明における所望の光学定数を維持しつつ良好な耐失透性を維持 しゃすくするために、 好ましくは 8%以下、 より好ましくは 6%以下、 最も好 ましくは 4 %以下で含有することができる。
Gd203成分は、原料として例えば G d 203、 G d F 3等を使用してガラス組 成物中に導入できる。
Y203成分は、 ガラスの屈折率を高め、 低分散化させるのに有効である。 し かし、 その量が多すぎると耐失透性が悪くなる。
従って、 本発明における所望の光学定数を維持しつつ良好な耐失透性を維持 しゃすくするために、 好ましくは 8%以下、 より好ましくは 6%以下、 最も好 ましぐは 4 %以下で含有することができる。
Υ203成分は、原料として例えば Y203、 YF3等を使用してガラス組成物中 に導入できる。
Yb 203成分は、 ガラスの屈折率を高め、 低分散化させるのに有効である。 しかし、 過剰に添加するとガラスの耐失透性を悪化ざせる。
従って、 本発明における所望の光学定数を維持しつつ良好な耐失透性を維持 しゃすくするために、 好ましくは 8%以下、 より好ましくは 6%以下、 最も好 ましくは 4 %以下で含有することができる。
Y b 203成分は、原料として例えば Y b 203、 Y b F 3等を使用してガラス組 成物中に導入できる。
T i 02成分は光線透過率を悪化させることと、 ガラスを高分散化させるが、 ガラスのソ一ラリゼ一シヨン防止のため任意に添加することもできる。 本発明 の光学定数を維持するためには、 その量は好ましくは 5%未満、 より好ましく は 4. 5%以下、 最も好ましくは 4%以下で含有することができる。
T i02成分は、 原料として例えば T i 02等を使用してガラス組成物中に導 入できる。
Zr03成分は、 光学定数を調整し、 耐失透性を改善し、 化学的耐久性を向上 させる効果があるが、 しかし、 過剰に添加すると逆に耐失透性が悪くなる。 従って、 良好な化学的耐久性、 耐失透性を維持しやすくする為には、 好まし くは 10%以下、 より好ましくは 9%以下、 最も好ましくは 8%以下で含有さ せることができる。
Z r 02成分は、原料として例えば Z r 02、 Z r F4等を使用してガラス組成 物中に導入できる。
CaO、 S rO及び B a 0成分から選ばれる 1種又は 2種以上の成分である
RO成分は光学定数の調整に有効である。 しかし、 CaO、 31"0及び:6&0 成分の合計量が多すぎると耐失透性が悪くなる。
従って、 特に良好な耐失透性を維持しやすくする為には、 好ましくは 15% 以下、 より好ましくは 13%以下、 最も好ましくは 10%以下で含有させるこ とができる。
CaO成分は、 原料として例えば CaC03、 CaF2、 Ca (OH) 2、 等を 使用してガラス組成物中に導入できる。
SrO成分は、 原料として例えば Sr (N03) 2、 SrF2、 S r (OH) 2 等を使用してガラス組成物中に導入できる。
BaO成分は、 原料として例えば BaC03、 Ba (N03) 2、 BaF2、 B a (OH) 2等を使用してガラス組成物中に導入できる。
W03成分は、 光学定数を調整し、 対失透性を改善する効果があるが、 その量 多いと逆に耐失透性や、 可視域の短波長域の光線透過率が悪くなる。
従って、 良好な対失透性を保ち、 可視域の短波長域の光線透過率が優れたガ ラスを得やすくする為には、 好ましくは 7%以下、 より好ましくは 6%以下、 最も.好ましくは 5 %以下で含有させることができる。
W03成分は、 原料として例えば W03.等を使用してガラス組成物中に導入で きる。
B i 203成分は、 ガラスの屈折率を高め、 点移転 (Tg) を下げる効果があ るが、 環境に有害な影響を与え、 環境負荷の大きい成分であるため、 好ましく は 4%、 より好ましくは 2%を上限とし、 最も好ましくは含有.しない。
Sb 203成分は、ガラス溶融時の脱泡剤として添加しうるが、その量は 1% までで十分である。
F成分は、 ガラスの分散を低くしつつ、 転移温度 (T:g) を低下させ、 耐失 透性を向上させるために有効であり、 特に F成分を La203成分と共存させる ことにより、 前記特定範囲内の光学定数を有し、 かつ、 精密プレス成形が可能 な低い転移温度 (Tg) を有する低分散性の光学ガラスを得ることができる。' なお、 本発明の光学ガラス中においては、 F成分は各珪素や他の金属元素の 1種又は 2種以上の酸化物一部又は全部と置換したフッ化物の形態で存在する ものと考えられる。 当該酸化物の一部又は全部と置換したフッ化物の Fとして の合計量が多すぎると、 フッ素成分の揮発量が多くなり、 均質なガラスを得に くくなる。
従って、 酸化物換算組成のガラス組成物 100質量部に対して、 好ましくは 5質量部以下、 より好ましくは 4質量部以下、 最も好ましくは 3%質量部以下 の量を含有する。 なお、 本明細書中において 「酸化物換算組成」 とは、 本発明 のガラス構成成分として使用される弗化物等がガラス溶融時に全て分解され酸
化物へ変化すると仮定した場合の生成酸化物の総重量を 100質量%として各 成分を表記した組成である。
次に本発明の光学ガラスにおいて含有させるべきでない成分.について説明す る。
鉛化合物は、 精密プレス成形時に金型と融着しやす 成分であるという問題 並びにガラスの製造のみならず、 研磨等のガラスの冷間加工及びガラスの廃棄 に至るまで、 環境対策上の措置が必要となり、 環境負荷が大きい成分であると いう問題があるため、 本発明の光学ガラスに含有させるべきではない。
A s 203、 カドミ'ゥム及びトリゥムは、 共に、 環境に有害な影響を与え、,':.環 境負荷の非常に大きい成分であるため、 本発明の光学ガラスに含有させるベき ではない。
P 205は、 本発明の光学ガラスに含有させるど; 耐失透性を悪化させやすい: ので P 205を含有させることは好ましくない。
Te0.2は、 白金製の坩堝や、 溶融ガラスと接する部分が白金で形成されてい る溶融槽でガラス原料を溶融する際、 テルルど白金が合金化し、 合金と:なつ.た-: 箇所は耐熱性が悪ぐなるため、 その箇所に穴が開き.溶融ガラス,流出する:事故が おこる危険性が憂慮されるた'め、'本発明の光学ガラスに含有させるべきではな い。
さらに本発明の光学ガラスにおいては、 V、 Cr、 Mn、 Fe、 Co、 Ni、 Cu、 Mo、 E.u、 Nd、 Sm、 Tb、 D y、 E r等の着色成分は含有しない ことが好ましい。 ただし、 ここでいう 「含有しない」 とは、 不純物として混入 される場合を除き、 人為的に含有させないことを意味する。
本発明のガラス組成物は、 その組成が質量%で表されているため直接的に m 01%の記載に表せるものではないが、 本発明において要求される諸特性を満 たすガラス組成物中に存在する各成分の mo 1%表示による組成は、 酸化物換 算組成で概ね以下の値をとる。
B203 10〜35%
L a203 5-20%
Nb205 8〜22%
T a 205 1〜10%
Li20 1〜20%
Ge 02 1〜34%
Ζ ηθ 3〜20%及び/又は
及び
Si02 0〜15%及び/又は
Gd203 0〜 5 %及び/又は
Y203 0 一 5 %及び/又は
Yb203 0 - 5 %及び/又は
Ti02 0 10 %及び/又は
Zr02 0 15 %及び/又は
W03 0 5%及び/又は
RQ 0 -30%
ただし、 ROは、:. CaO S rO及び BaOから選ばれる 1.種又は 2種以上、 及び;/又は Sb 0 1%
'の酸化物換算組成の各成分を含有し、 かつ酸化物換算組成の総ぞル数に対する 上記酸化物の 部叉は全部をフッ化物置換じ Fのモル数の比が 0 ひ.. .25- となる。
本発明のガラス組成物における S 102成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 好ましくは概ね 15mo l%、 より,好ましくは概ね 13mol %、 最も好ましくは概ね 11 mo.1%を上限として含有できる。 本発明のガラス組成物における B 203成分の効果は上述のとおり、 ¾あるが、 当該効果を奏するために、.好ましぐは概ね 1.0 m 0.1%、 :より;好ま.しくは概ね 1,2 mo I %、' 最も好ましぐは概ね 13mo 1 %を下限とじ、.好ま bぐは概ね 35mo 1%、 より好ましくは概ね 33 mo 1 %、 最も好ましくは概ね 32 m 01%を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における La2'03成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 好ましくは概ね 5 m o 1 %、 より好ましくは概ね 7 mo 1%、 最も好ましくは概ね 8 mo 1%を下限とし、 好ましくは概ね 2ひ m 01%、 より好ましくは概ね 18 mo 1%、 最も好ましくは概ね 17 mo 1% を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における Nb 205成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 好ましくは概ね 8mo 1%、 より好ましくは概ね 9 mo 1%、 最も好ましくは概ね 1 Omo 1%を下限とし、 好ましくは概ね 22 mo 1%、より好ましくは概ね 2 lmo 1%,最も好ましくは概ね 20 mo 1% を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における T a 205成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 lmo 1%を下限とし、好ましくは概ね 1 Omo 1 % より好ましくは概ね 8 mo 1%、 最も好ましくは概ね 6 mo 1%を上限として 含有できる。
本発明のガラス組成物における G e 02成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 好ましくは概ね lmo 1%、 より好ましくは概ね 4 mo l%、 最も好ましくは概ね 7mo 1%を下限とし、 好ましくは概ね 34m
o l%、 より好ましくは概ね 33mo 1%、 最も好ましくは概ね 32mo 1% を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における L i 20成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 lmo 1%を下限とし、好ましくは概ね 2 Omo 1 %、 より好ましくは概ね 18mo 1%、 最も好ましくは概ね 17mo 1%を上限と して含有できる。
本発明のガラス組成物における G d 203成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 好ましくは概ね 5mo 1%、 より好ましくは概ね 4 mo:l % .最も好ましくは概ね 3 mo 1 %を上限とじて含有で:きる:。
本発明のガラス組成物における Y 2ひ 3成分の効果は上述のとおり:であるが、. 当該効果を奏するために、 好ましくは概ね 5 mo 1%、 より好ましくは概ね 4 mo 1 %、 最も好ましぐは概ね 3 mo 1 %を上限とじて含有できる。
本発明のガラス:組成物における Y b 203成分の効果は it:述のと.お であるが s 当該効果を.奏するために、 好ましくは概ね 5 m o 1 %、 より:好ましくは概ね 4 m o ]. %、 最も好ましくは概ね 3 m 01 %を上限として.含有でぎる。
本発明のガラス組成物における. T i 02成分の効果は上述の.とおり::である。.本 発明のガラス中 おいては好ま.しくは概ね 1 Omo 1 %、 より.好ま:しぐは概ね 9mo 1%、 最も好ましくは概ね 8 mo 1 %を上限として含有できる b
本発明のガラス組成物における Z r 02成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 好ましくは概ね 15mo.l%、. より.好ましくは概ね 14mo 1%、 最も好ましくは概ね 12 mo 1 %を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における Z ηθ成分の効果は上述のとおりである。 本 発明のガラス中においては好ましくは概ね 2 Omo 1%未満、 より好ましくは 概ね 18mo 1%、 最も好ましくは 16 mo 1%を上限とし、 3mo 1%、 好 ましくは 4mo l%、 最も好ましくは 5mo 1%を下限として含有することが できる。
本発明のガラス組成物における R 0成分の効果は上述のとおりであるが、 当 該効果を奏するために、 好ましくは概ね 3 Omo 1%、 より好ましくは概ね 2 8mo 1%、 最も好ましくは概ね 26 mo 1 %を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における W03成分の効果は上述のとおりであるが、 当 該効果を奏するために、 好ましくは概ね 5mo 1%、 より好ましくは概ね 4. 5mo 1%、 最も好ましくは概ね 4 mo 1 %を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における S i02、 B 203成分の合計含有量の効果は上 述のとおりであるが、当該効果を奏するために、好ましくは概ね 1 Omo 1%、 より好ましくは概ね 12mo 1%、 最も好ましくは概ね 14 m o 1 %を下限と し、 好ましくは概ね 42 mo 1%、 より好ましくは概ね 4 lmo 1%、 最も好
ましくは概ね 4 O m o 1 %を上限として含有できる。
本発明のガラス組成物における S b 2 0 3成分の効果は上述のとおりであるが、 当該効果を奏するために、 概ね 1 m o 1 %以下で十分である。
本発明のガラス組成物における F成分は上述のとおりであるが、 当該効果を 奏するために、 酸化物換算組成の総モル数に対する上記酸化物の一部又は全部 をフッ化物置換した Fのモル数の比が好ましぐは概ね 0 . 2 5以下、 より.好ま しくは 0 . 2 4以下、 最も好ましくは 0 . 2 3以下.となる.ように含有される。. 次に本発明の光学ガラスの物性について説明する。
本発明の光学ガラスは、 主に加熱軟化させて精密プレス成形にょづてガラス 成形品を得るためのガラスプリフオーム材として使用ざれる。:.従ってこの際使 用する金型の損傷を抑制し、 金型の高精度な成形面を長く維持し、 かつ 低い 温度での精密プレス成形を可能にするために、できるだけ低い転移温度 "( T g )
,を有することが望まれている。 そのため、 上記特定範囲の..組成を用いることに よ::り 所望のガラス転移温度 ( T g ) を実現させた.ものである。
.こで T gが低すぎる 化学的耐久性が悪化し同時に耐失透性が低下じ安定 した生産:を行うことが困難になる。 また、: T gが高ぐな.り:すぎると.モ ぉ;ドプ レ^性が悪化す.. だけでなく溶融性が低下し溶け残り.等が発生じゃすい。 じか じ溶け残り防止のために溶融温度を高くすると溶融容器からの白金溶け込み量 が増し光線透過性が悪化してしまう傾向にある。 従って、 本発明の光学ガラス の T gは好ましくは 5 7 0 °C、 より好ましくは 5 7 5 °C、 最も好ましぐほ 5 8
0 °Cを下限とし、 好ましくは 6 3 0 °C、 より好ましくは 6 2 5 °C、 最も好まし くは 6 2 0 °Cを上限とする。
本発明の光学ガラスでは、 下記製造方法により、 安定した生産を実現するた め、 液相温度を 1 1 5 0 °C以下とすることが重要である。 特に好ましくは 1 1 3 5 °C以下とすることで、 安定生産可能な温度範囲が広ぐなり、 また、 ガラス 熔解温度を下げることができるため、 消費されるエネルギーを抑えることがで さる。
本明細書中において、 「液相温度」 とは一般の溶解炉を使用し、 5 0 c cの ガラス試料を白金製のルツボにて溶融させ、 その後、 任意の温度で 2時間保持 した後取り出し、 ガラスの結晶の有無を目視にて観察し、 結晶が認められない 一番低い温度を表す。
前述のとおり本発明の光学ガラスはプレス成形用のプリフォーム材として使 用することができ、 或いは溶融ガラスをダイレクトプレスすることも可能であ る。 プリフォーム材として使用する場合、 その製造方法及び熱間成形方法は特 に限定されるものではなく、 公知の製造方法及び成形方法を使用することがで きる。 プリフォーム材の製造方法としては、 例えば特開平 8— 3 1 9 1 2 4に
記載のガラスゴブの成形方法ゃ特開平 8 7 3 2 2 9に記載の光学ガラスの製 造方法及び製造装置のような溶融ガラスから直接プリフォーム材を製造するこ ともでき、 また板状に成形した材料を冷間加工して製造しても良い。
なお、 本発明の光学ガラスを用いて溶融ガラスを白金或いは強化白金から滴 下させてプリフォームを製造する場合、 溶融ガラスの粘度は、 低すぎるとガラ スプリフォームに脈理が入りやすくなり、 高すぎると、 自重と表面張力による がラスの切断が困難になる。
従って、 高品質か 安定した生産のためには、 液相温度における.粘度 (d P a · s ) の対数 1 ό g 7?の俊が好ましくは 0 .:. 3以上であり'、 好ましぐは 2 0、 より好ましぐは 1 . 8、 最も好ましぐは/ 1. 5 'を上限とする.。
なお、 プリフォ ムの熱間成形方法を特に限定するものではないが、··例えば 特公昭 6 2— 4 1 1 8 0に記載の光学素子の成形方法の— ゔな方法を使用する ことができる。 実施例
以下、 本発明の実施例について述べるが.、.本発明ばこれら実施例に限定され るものではない。.なお下表 1〜 6に規定する各成分の含有量ば全て質量%で表 すものとする。
/ Oso90sAV£t7:/K>d 896sssooz<
'[表 4 ]
16 17 18 19 20
Si02 1. 527 1. 527 1. 527 1. 527 1. 527 203 13. 591 10. 595 10. 595 10. 595 9. 597
Y20:i 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000
La20:i 25. 369 25. 369 25. 369 25. 369 24. 370
Gd20:i 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000
Yb20:i 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000
Ti02 2. 023 0. 725 0. 000 1. 024 0. 725
Zr02 6. 238 6. 238 6. 238 6. 238 6. 238
Nb205 24. 613 24. 613 26. 636 24. 613 22. 616
Ta20s 9. 611 9. 611 9. 611 10. 609 9. 611
ZnO 3. 395 5. 392 5. 392 5. 392 5. 392
WO:) 1. 498 2. 796 1. 498 1. 498 2. 796
CaO 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000
SrO 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000 1. 997
BaO 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000 1. 997
Li20 0. 749 0. 749 0. 749 0. 749 0. 749
SbA 0. 100 0. 100 0. 100 0. 100 0. 100 ト 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000 0. 000
GeO, 11. 288 12. 287 12. 287 12. 287 12. 287
Zn0/Li 20 4. 53 7. 20 7. 20 7. 20 7. 20
(ZnO+Li20) /La20:) 0. 16 0. 24 0. 24 0. 24 0. 25
Si0 B 0, 0. 11 0. 14 0. 14 0. 14 0. 16 合計 (%) 100 100 100 100 100 n d 1. 93498 1. 94989 1. 95084 1. 95288 1. 94220
、' ,1 28. 5 28. 7 28. 8 28. 6 29. 0
Tg 606 598 599 600 599
AT 652 640 642 643 643 液相温度(°C) 1080 1080 1090 1080 1080 log η 0. 73 0. 73 0. 67 0. 72 0. 70
69 Ό 9 Ό S9 Ό S ' 0 1 Ό η So f
080 ΐ ΟΖΠ 0601 οεπ ΟΖΟΐ
Τ99 S 9 ε 9 S 9
809 209 969 Ζ69 s丄
L "82 6 '82 L '82 6 -82 8-82
uΖ9^6 ·Ι 08S 6 ·Ι ene 'ΐ
00 ΐ 001 ΟΟΐ ΟΟΐ 001 (°/。)+
W ·0 W .0 η ·ο 9ΐ Ό η ·ο lO¾/¾TS η ·ο ΟΖ Ό οζ ·0 92 Ό Ζ Ό v(oz +ouz)
0Ζ Ί Ζ8 '9 Ζ8 '9 02 'L OZ'L 0'ΐ1/0"Ζ
L8Z 'ΖΙ LSZ 'ΖΙ Ζ8Ζ'2ΐ 062 ΐ SSZ'll ΓΌ90
000 ·0 000 ·0 000 Ό 000 Ό 000 Ό zd
001 ·0 00 ΐ Ό 001 ·0 ΟΟΐ Ό 001 ·0 ¾5qs
6 L '0 6 L Ό 6 L ·0 6\Ί Ό < 1 ·0 στ\
000 ·0 000 '0 000 ·0 966 'Ζ 666 ·0 oBa
000 ·0 000 '0 000 Ό 966 'Ζ 86 Ϊ ( S
000 Ό 000 Ό 000 Ό 66 ·ΐ 666 ·0 OBQ
ΙβΖ'Ζ Α66'ΐ L6L ·ΐ 96Ζ 'τ 96Ζ 'Ζ ¾M
269 -9 εεε εεε ' S6C '9 Ζ<οΖ '9 0UZ
Π9 '6 Π9'6 Π9 ·6 ΐΐ9 ·6 ΪΤ9 ·6
εΐ9 - ζ εΐ9 ~fz εΐ9 - ζ 9ΐ9'22 9ΐΐ 'ΖΖ ¾zq
\ ζ - 866 - 692 '9 S2Z ·9
ZL ·0 θβΐ'Ό 9ZL ·0 ZL Ό ZL ·0 ΐ丄
000 Ό 000 ·0 000 Ό 000 ·0 ':o q人
000 Ό 000 Ό 966 ·Ζ 000 "0 000 ·0 >:
69C zn - Ζ 69S '92 ζίζ ζ οζε - ζ
96 ·2 000 ·0 000 000 ·0 000 '0 ¾r'A
96S ΌΙ 96S ΌΙ 969 Όΐ Ζ69 ·6 S6S ΌΙ ¾¾
LZ 'l LZ9 "ΐ Ζ29Ί LZ ·Ι
2Ζ ζ ΖΖ \Ζ
[s峯]
61
ST0/S00Zdf/X3d 8£1^o/900Z OAV
^ (Oo)J-v
W ¾ Oo)§J-
8 "82 " Λ
9 6 ·ΐ u
001 001 001 (%)-I^
000 οζο Sに 0
ΟΟΌ 000 820 ¾¾1/(0"Τ1+0"Ζ)
ΟΟΌ ΟΟΌ οοε 0'ΐΊ/0"Ζ
0028
zd
0010 が SV
¾sqs
000.1 02bN
0003 o?'n οοο.ε
OJS
ΟΟΟΌΙ 0099 0B3
¾M
0009 0"Z οοοοε 000'8
00021 00に 0 ooso
0009 000.fr ¾·¾
0090 00862 00961 ¾u
¾zq入
' 'ΡΟ
Οθε'62 00082 00S.8Z
'Ό2入
OOO'fr ι ΟΟΟΌΖ 00092 ¾¾
000 000
ε ζ ΐ ί'細
[9 mi
oz
ST0/S00Zdf/X3d 8£1^o/900Z OAV
表 1〜表 5に示した本発明のガラスの実施例 (No. l〜No. 25) は、 酸化物、 水酸化物、 炭酸塩、硝酸塩、 フッ化物等の通常の光学ガラス用原料を、 各実施例の組成の割合となるように秤量し、 混合し、 白金坩堝に投入し、 組成 による溶融性に応じて、 .1000〜130 ,0°Cで、 3〜 5時間溶融、 清澄、.撹 拌して均質化した後、 金型等に錶込み徐冷することにより得ることができた。 屈折率 (nd)及び、 アツべ数 (レ d) は徐冷降温速度を— 25 °G hにし て得られた光学ガラスについて測定した。
ガラス転移温度 (T g) は日本光学硝子工業会規格 J OGI S08 2.00 3 (光学ガラスの熱膨張の測定方法) に記載された方法により測定した。:だだ し、 試料片として長さ 5 Omn 直径 4 mmの試料を使用した。
液相温度の測定は、 一般の溶解炉を使用し、 50 c cのガラス試料を白金製 のルツ-ボにて溶融させ、 その後、 任意の温度で 2時間保持した後取り出し、 ガ ラスの結晶の有無を目視にて観察し、 結晶が認められない一番低い温度を求め た。
液相温度における粘度 ?7 (dPa · s).は、 球引上げ式粘度計 (有限会社ォ ブト企業製:.型番 BVM— 13 LH)を使用し、液相温度での粘度を測定 た。 なお、 表 1〜 6中において粘度を表す場合は粘度 7?の常用対数で表した。
表 1〜表 5に見られるとおり、 本発明の実施例の光学ガラス (N o . 1~N ひ. 25) はすべて、 上記特定範囲内の光学定数 (屈折率 (nd)及びアッベ 数 (レ d)、 ) を有し、 転移温度 (Tg) が 630°C以下の範囲にあり、 かつ 液相温度における粘度の対数 (10 gT?) が 0. 3〜2の範囲内であるこどか ら、 精密プレス成形に使用するガラスプリフォーム材及び精密プレス成形に適 していた。
これに対し、 表 6には比較例を示すが、 比較例 No. 1 (特開 2000—1 28570号公報の実施例 N 0. 5) 、 比較例 N o . 2 (特開 2000 -1 28570号公報の実施例 No. 10) のガラスは、 金型に錄込む際に激しく 失透し、 ガラス化しなかった。
比較例 No. 3 (特開平 9一 278480号公報の実施例 No. 3) のガラ スは、 所望する光学定数は満たしているものの、 転移温度 (Tg) が高く、 精 密プレス成形による安定した生産が困難であり、 上述した近年の光学設計上の 要求を満たしていない。 産業上の利用可能性
本発明の光学ガラスは屈折率 (nd) が 1. 9以上、 アッベ数 (レ d) が 2 5以上を有し、 ガラス転移温度 (Tg) が 630°C以下であり、 精密プレス成
形に使用するガラスプリフォーム材、 及び精密プレス成形に適している (