WO2006022173A1 - α-グリコシルグリチルリチンを有効成分とする保湿剤とその用途 - Google Patents

α-グリコシルグリチルリチンを有効成分とする保湿剤とその用途 Download PDF

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Abstract

 本発明は、皮膚外用剤の剤型に適用可能な、保湿作用有し、ベタ付き感のない保湿剤と、この保湿剤を配合した皮膚外用剤を提供することを課題とし、α-グリコシルグリチルリチンを有効成分として含有する、使用性、化粧仕上がりが良好で、皮膚に柔軟性とハリを与え、良好な保湿性を有する、ベタ付き感のない保湿剤と、この保湿剤を配合した皮膚外用剤により、上記課題を解決するものである。

Description

α _グリコシルグリチルリチンを有効成分とする保湿剤とその用途 技術分野
[0001] 本発明は、グリチルリチンにグルコースが等モル以上 (X 結合したグリチルリチン 配糖体 (以下、「ひーグリコシルグリチルリチン」という。)を有効成分とする保湿剤と、 当該保湿剤を使用して、皮膚や毛髪に対して優れた保湿効果を賦与し、且つ、優れ た、美白効果や皮膚の老化防止効果をも賦与しうる皮膚外用剤に関するものである 背景技術
[0002] 美しい肌の条件として、皮膚の潤い、柔軟性、ハリ、滑らかさ、シヮがない、くすみや シミがないなどが挙げられる。この様な特性は、皮膚、特に、表皮角層の水分量と皮 膚細胞の活性に関係しているといわれている。また、頭髪における水分量は、頭髪の 質に影響を与える要素の一つであるといわれている。そのため、美肌、育毛等の基 礎ィ匕粧品やメークアップィ匕粧品の持つ重要な機能の 1つとして、皮膚及び頭髪に適 度な水分を保持させることが挙げられ、水分保持や美白を目的とする多種の皮膚外 用剤が開発されてきた。
[0003] この様な皮膚外用剤として、種々の保湿剤、吸湿剤を単独あるいは組合せた配合 が提案されており、吸湿剤としては、グリセリン、 1, 3 ブチレングリコール等の多価 アルコールやヒアルロン酸、キチン等の保湿成分や、皮膚由来の天然保湿成分であ る NMF作用物質や、コラーゲン、エラスチン等のタンパク質が利用されている。また 、保湿剤としては、近年の皮膚科学の進歩により、細胞間脂質物質であるセラミド等 が角層の水分保持に重要な働きをしていることがわ力つたので、合成あるいは天然 抽出されたセラミド等が利用されている。また、乳酸、アルブチン、ァスコルビン酸誘 導体をはじめ種々の美白作用のある成分を配合したィ匕粧品が多数市販されている。 しかし、これらの吸湿剤や保湿剤を使用した皮膚外用剤には、以下の様な問題点が めつ 7こ。
[0004] (1)保湿剤としてのセラミド等の細胞間脂質は、高価な上に、水等の溶媒への溶解 性が悪いために、有効な濃度まで皮膚外用剤に配合することは困難な場合がある。
(2)吸湿剤は、使用感がべトべトしていてさっぱり感がない。
(3)吸湿剤、細胞間脂質系保湿剤をそれぞれ単独で配合する場合には、十分な水 分の保持効果が得られず、使用感が悪く化粧持ちの点でも問題があり、皮膚に理想 的な吸湿、保湿作用を有する皮膚外用剤を得ることができない。また、これらを組み 合わせて使用する場合は、相溶性の悪さや着色する等の点で、化粧品の剤型や配 合濃度が限定される。
(4)一方、粉末を多く用いるメークアップィ匕粧品には化粧効果の持続性を目的とし て、疎水化された粉体が汎用されるため、それら粉体は皮脂を吸収するものの、水分 を保持する能力に乏し 、ため、カサツキを生じ易 ヽ傾向にある。
(5)美白作用をもつ物質を配合すると、ベタ付き等が発生して使用感が低下したり 、白濁や沈殿を生じる場合がある。
[0005] 従って、保湿作用及び Z又は美白作用を有し、且つ、ベタ付き感のない、スキンケ ァ化粧品のみならずメークアップィ匕粧品やボディ化粧品、頭髪ィ匕粧品等の広い範囲 の剤型に適用可能な、皮膚外用剤用の保湿剤のさらなる開発が望まれている。
[0006] 一方、カンゾゥ抽出物、これに含まれるグリチルリチンやその塩、或いは、それから 調製される誘導体は、消炎作用を有する物質として、化粧品に汎用されており(特開 平 6— 1281136号公報参照)、また、飲食品分野においても、食品添加物として、甘 味剤、呈味改善等として使用されている (厚生省生活衛生局食品化学課編、『食品 衛生法改正に伴う既存添加物名簿関係法令通知集』、日本食品添加物協会発行、 18、 19及び 30頁(1996年)参照)。また、特開昭 58— 870号公報には、配糖化され たグリチルリチンやそれを含有するカンゾゥからの抽出物力 飲食品やリップクリーム 、歯磨き、口紅等の口腔化粧品や口唇化粧品、医薬品、嗜好品等の甘味剤、矯味 剤として利用できること、さらには、甘草 (カンゾゥ)の生薬用途である消炎、整腸、去 痰、咳止め等を目的とした医薬品に利用できることが開示されている。し力しながら、 これらの文献には、 OCーグリコシルグリチルリチン力 皮膚外用剤用に好適な保湿剤 及び Z又は美白剤として使用できることは、何ら、開示も示唆もされていない。
発明の開示 [0007] 本発明は、上記事情に鑑み、皮膚外用剤の広い範囲の剤型に適用可能な、保湿 性に優れ、ベタ付き感がなぐ使用性が良いことに加えて、美白効果や皮膚の老化 防止効果にも優れた保湿剤と、これを配合した皮膚外用剤を提供することを課題とす る。
[0008] 本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、 (X—グリコシルグリチルリチンが、優れた 保湿作用を有しこれを、配合することにより、皮膚外用剤の広い範囲の剤型において 、ベタ付きがなぐ使用感に優れた保湿効果を示すことを見出し、更に、 aーグリコシ ルグリチルリチンを含有する保湿剤が、美白効果、細胞の賦活効果や皮膚の老化防 止効果にも優れていることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、 OC—ダリ コシルグリチルリチンを有効成分とする保湿剤と、これを含有した皮膚外用剤を提供 することにより、上記課題を解決するものである。
発明を実施するための最良の形態
[0009] 本発明でいう aーグリコシルグリチルリチンとは、グリチルリチンにグルコースが等モ ル以上 α 結合したもの及び Z又はその塩をいい、 ーグリコシルグリチルリチンと 共に配糖ィ匕されて 、な 、ダリチルリチン及び Z又はその塩を含有して 、るものも含ま れる。具体的には、グリチルリチン 1モルに対して、グルコース力 それぞれ、 1モル、 2モル、或いは、 3モル以上結合した、 a—ダルコシルグリチルリチン、 a マルトシ ルグリチルリチン、或いは、 (X—マルトトリオシルグリチルリチンをはじめとする (X—ォ リゴシルグリチルリチンなどを 、う。
[0010] 本発明で使用する aーグリコシルグリチルリチンは、その由来や製法に制限はなく 、発酵法、酵素法、有機合成法等により製造されたものでも良い。例えば、豆科の多 年生植物であるウラルカンゾゥ、チョウ力カンゾゥ、ヨウカンゾゥ等のカンゾゥ(甘草)の 根及び Z又は根茎 (ストロン)を熱水等の溶媒で抽出して得られるグリチルリチンを含 有する抽出物、或いは、その精製品とデキストリン等の澱粉質との混合溶液に、シク 口マルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ等の a—グリコシル糖転移酵素を作用 させて、グリチルリチンを配糖ィ匕し、これを、多孔性合成吸着榭脂 (例えば、三菱化成 工業株式会社販売、商品名「ダイヤイオン HP— 10」、「ダイヤイオン HP— 20」等、口 ーム&ハースト社販売、商品名「アンバーライト XAD— 2」、 「アンバーライト XAD—7 」等)等を使用して精製したものであってもよぐ共存するグリチルリチンを除去し、 a ーグリコシルグリチルリチの純度を上げたものを使用することも随意である。なかでも、 この aーグリコシルグリチルリチンにダルコアミラーゼ等を作用させたり、榭脂により精 製するなどして、グリチルリチンにグルコースが等モル α 結合した α—ダルコシル グリチルリチンの含量を高くしたものは、保湿効果が高ぐし力も、美白作用や老化防 止作用等の生理活性も強いことから、特に望ましい。本発明の α—グリコシルグリチ ルリチンを有効成分とする保湿剤は、通常、固形物換算で、グリチルリチンと α ダリ コシルグリチルリチンとを、合計で、 80質量%(以下、本明細書では特に断らない限り 、「質量%」を単に「%」と表記する。)以上含有している製剤が使用され、望ましくは 9 0%以上のものが、更に望ましくは 95%以上のものが有利に利用される。また、本発 明に使用する aーグリコシルグリチルリチンは、保湿作用の点から、その全グリチルリ チンの 50%以上が配糖ィ匕されたものが使用され、望ましくは 60%以上のもの力 更 に望ましくは 80%以上のものが有利に使用される。さらに、美白作用や老化防止作 用等の生理作用の点からは、 aーグリコシルグリチルリチンのうちの 60%以上が (X ダルコシルグリチルリチンのものが使用され、望ましくは 80%以上のもの力 更に望ま しくは 90%以上のものが有利に使用される。
[0011] 本発明の保湿剤は、上述の (Xーグリコシルグリチルリチン製剤をそのまま使用して もよぐまた、使用目的に応じて、あらかじめ、後述する皮膚外用剤に配合することの できる各種の物質から選ばれる 1種又は 2種以上と混合した製剤の形態で使用する ことも有利に実施できる。
[0012] さらに、本発明の aーグリコシルグリチルリチンは、紫外線などによる皮膚細胞の損 傷やそれに引き続いて発生する炎症を抑制することができるので、抗炎症剤、皮膚 の保護剤、老化防止剤、しわ'こじわの改善剤や発生抑制剤などとして皮膚外用剤 に利用することも有利に実施できる。
[0013] 本発明の aーグリコシルグリチルリチンの調製に使用する aーグリコシル糖転移酵 素は、グリチルリチンを配糖ィ匕できる酵素であれば、特に制限はない。具体的には、 例えば、特開昭 58— 870号公報に開示されたシクロマルトデキストリングルカノトラン スフエラーゼを挙げることができる。中でも、バチラス ステアロサーモフィラス由来の シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼは、耐熱性も高ぐグリチルリチン へのグルコースの転移効率も高いことから、有利に使用できる。
[0014] 本発明の a—グリコシルグリチルリチンを有効成分として含有する保湿剤は、基礎 化粧品 (スキンケア化粧品)、メークアップィ匕粧品やボディ化粧品、頭髪化粧品、ォー ラルケア化粧品、石鹼、浴用剤等をはじめとする広い範囲の皮膚外用剤の剤型に適 用することができる。また、本発明でいう皮膚外用剤とは、前述の各種ィ匕粧品のみで なぐ皮膚や粘膜に接触させる形態で使用する医薬部外品、医薬品や、洗剤、台所 用洗剤等日用品や雑貨類も含む。また本発明の保湿剤の皮膚外用剤への配合量 は、通常、その総質量中の 0. 001〜20%の範囲で適宜選択され、 0. 001%以上の 添加でシットリとした感触が得られ、その効果は、 0. 01%以上の添加で明瞭となり 0 . 5%〜 10%の添加で顕著となる。添加量の上限については、対象とする皮膚外用 剤の物性や機能に悪影響を及ぼさない限り特に制限はない。また、美白効果、細胞 の賦活効果や皮膚の老化防止等の生理機能の点からは、 0. 001%以上が望ましく 、その効果は、 0. 01%以上の添加で明瞭となり、 0. 1%以上の添加で顕著となる。
[0015] 本発明の保湿剤を使用することのできる皮膚外用剤は、従来知られているいずれ の形態であっても良ぐ例えば、化粧石けん、洗顔料、シャンプー、リンス等の清浄用 化粧品、クリーム、乳液、化粧水、化粧油、パック等の基礎ィ匕粧品、ファンデーション 、 口紅、おしろい、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、ほほ紅、眉墨等のメークアツ プ化粧品、 日焼け'日焼け止め化粧品、歯磨き等のオーラル化粧品、洗剤等が挙げ られる。また、本発明の化粧品は、塊状、ペンシル状、スティック状、乳液状、クリーム 状、溶液状、粉状、ゲル状、ムース状、スプレー等の様々な形態とすることが出来る。
[0016] 本発明の保湿剤は、対象とする皮膚外用剤の原料の段階力 製品の段階に至るま での適宜の工程で含有せしめることができる。その具体的な方法としては、例えば、 混和、混捏、溶解、融解、分散、懸濁、乳化、逆ミセル化、浸透、晶出、散布、塗布、 噴霧、注入、浸漬、固ィヒ、担持等の公知の方法の 1又は 2種以上を適宜組み合わせ て使用することができる。
[0017] 本発明の保湿剤は、保湿、接着作用を有し、皮膚をしっとりと水々しく保ちながらべ た付かないことから、アイシャドウ、マスカラ、ファンデーション等に使用すると、使用 感に優れた仕上げィ匕粧品を調製できるので、これら化粧品の保湿剤として有利に使 用することができる。また、本発明の保湿剤は、美白作用、細胞賦活作用及び消炎 作用をも有していることから、紫外線や他の因子により痛めつけられたり、炎症を起こ している皮膚や唇等への色素の沈着を抑制すると共に、皮膚の細胞新陳代謝を高 め、その炎症を抑制し、正常皮膚への回復を促進し、その老化を抑制する作用を有 する皮膚外用剤を製造することができる。
[0018] また、本発明の保湿剤は、乳化剤、エタノール、 1, 2—ペンタンジオールをはじめと する各種溶剤や低分子ポリオール類、ポリエチレングリコール、カルボキシビニール ポリマー等の合成高分子をはじめとする化粧品に使用される各種の物質との相溶性 も良いので、広範な剤型の皮膚外用剤に配合することができる。
[0019] さらに、本発明の保湿剤は、血行促進作用を有する物質、抗炎症作用を有する物 質、抗菌作用を有する物質、保湿作用を有する物質、美白作用を有する物質、紫外 線吸収作用を有する物質、紫外線散乱作用を有する物質、収斂作用を有する物質、 抗シヮ作用を有する物質、抗酸化作用を有する物質、細胞賦活作用を有する物質、 抗老化活性を有する物質、育毛活性を有する物質、発毛活性を有する物質及び経 皮吸収促進作用を有する物質力 選ばれる何れか 1種又は 2種以上と組み合わせて 、皮膚外用剤に配合することができる。さらに、本発明の保湿剤は、目的に応じて、 上記作用を有する成分以外の、皮膚外用剤に添加されることが公知の任意の成分 の 1種又は 2種以上と適宜組み合わせて、皮膚外用剤に配合することが出来る。本 発明の保湿剤と組み合わせて皮膚外用剤に使用できる物質としては、例えば、プロ ピレングリコーノレ、ジプロピレングリコール、 1, 3—ブチレングリコーノレ、グリセリン、マ ノレチトーノレ、ソノレビトーノレ、 a , α—トレノヽロース、 a , α—トレノヽロース、 a , α—トレ ノヽロース、 α—グノレコシノレ α , α—トレノヽロース、 α—マノレトシノレ α , α—トレノヽロー ス、 α—マルトトリオシル α , —トレハロース等の α , α—トレハロースの糖質誘導体 やこれらを含有する糖質、国際公開 WO 02Z10361号明細書などに記載された 環状四糖、シクロデキストリン、イソマルトオリゴ糖、ラタトスクロース、ヒアルロン酸ナトリ ゥム、ピロリドンカルボン酸塩類、セラミド、ワセリン、ラノリン、セレシン、シリコンヮック ス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウパロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級 アルコール等の固型.半固型油分、スクヮラン、流動パラフィン、ジメチルポリシロキサ ン、メチルフエ-ルポリシロキサン、エステル油、トリグリセライド等の流動油分、ビタミ ンE、ビタミン Eアセテート、ァスコルビン酸、ァスコルビン酸の燐酸或いは硫酸エステ ル、ァスコルビン酸 2—ダルコシド、ルチン、糖転移ルチン、ヘスペリジン、糖転移へ スぺリジン、ナリンジン、糖転移ナリンジン、エスタレチン、エスクリン、糖転移エスタリ ン等のビタミン類やその誘導体、コェンザィム Q 10、 AMP、 ADP、 ATP、イソフラボ ン、糖転移イソフラボン、プロポリス、藍、チャイニーズパセリをはじめとするハーブや ローヤルゼリー等の植物や動物の成分や、それらに由来するエキス等の成分、抗生 物質、生理活性物質、医薬品、酸化防止剤、防腐剤、香料、クェン酸、タエン酸ナトリ ゥム、乳酸、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、第 2リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水 酸化カリウム等の pH調整剤、有機変性モンモリロナイト、プルラン等の増粘剤、ケィ 酸、無水ケィ酸、ケィ酸マグネシウム、タルク、カオリン、雲母、ベントナイト、チタン被 覆雲母、ォキシ塩ィ匕ビスマス、酸ィ匕ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸 化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、紺青、酸ィ匕クロム、水 酸ィ匕クロム、カラミン、ゼォライトおよびカーボンブラック等の無機粉末、ポリアミド、ポ リエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビュル榭脂、尿 素榭脂、フエノール榭脂、フッソ榭脂、ケィ素榭脂、アクリル酸榭脂、メラミン榭脂、ェ ポキシ榭脂、ポリカーボネイト樹脂、ジビュルベンゼン 'スチレン共重合体、上記化合 物の単量体の二種以上からなる共重合体、セルロイド、ァセチルセルロース、セル口 ース、澱粉、キチン、キトサン等の多糖類、シルクをはじめとするタンパク質、硬タンパ ク質の有機粉末、ベ-バナ色素、クチナシ色素、シコン色素、コチニール色素をはじ めとする、アントラキノン系、アントシァニン系、カルコン系、カルテノイド系の色素等の 天然着色料、感光素 101号、感光素 201号、感光素 301号、感光素 401号等の感 光素、赤色 201号、赤色 号、赤色 204号、赤色 205号、赤色 220号、赤色 226 号、赤色 228号、赤色 405号、橙色 203号、橙色 204号、黄色 204号、黄色 401号 および青色 404号等の有機顔料粉末、赤色 3号、赤色 104号、赤色 106号、赤色 22 7号、赤色 230号、赤色 401号、赤色 505号、橙色 205号、黄色 4号、黄色 5号、黄 色 202号、黄色 203号、緑色 3号および青色 1号のジルコニウム、バリウムまたはアル ミニゥムレーキ等の有機顔料粉末、上記有機粉末にシコン色素、ベ-バナ色素等の 天然着色料や有機合成色素等の着色料、糖転移ルチン、糖転移ヘスペリジン、糖転 移ナリンジン、エスタレチン、エスクリン、糖転移エスクリン等の機能性成分を担持せし めた粉体等を例示することができる。また、これらの物質の皮膚外用剤への配合量に ついては、対象とする皮膚外用剤の物性及び Z又は作用効果を妨げない限り特に 制限はなぐその目的に応じて、適宜調整すれば良ぐ通常は、皮膚外用剤の総質 量中の、 0. 0001〜99%の範囲であればよく、望ましくは 0. 001〜70%の範囲、更 に望ましくは 0. 01〜20%の範囲が好適である。
[0020] 以下、実験例を挙げて、本発明の aーグリコシルグリチルリチンを有効成分とする 保湿剤を配合した皮膚外用剤について説明する。
[0021] 実験 1: aーグリコシルグリチルリチンの保湿性 1
aーグリコシルグリチルリチンの保湿に及ぼす影響を確認する試験を以下のようにし て行った。
[0022] < aーグリコシルグリチルリチン溶液の調製 >
a !;チノレジチン 50gと DE8のデキス卜ジン 200gを 500gの水にカロ熱溶解し、 2N水酸 化ナトリウム水溶液で PH7. 0に調整し、バチルス ステアロサーモフィラス由来のシク 口マルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ (株式会社林原生物化学研究所販売) をデキストリン lgあたり 45単位加えて、 68°C48時間反応させた。反応終了後、酵素 を加熱失活させてから、ろ過、精製して、固形換算で、全グリチルリチン (配糖ィ匕率 6 4%)を 20%含有し、固形分濃度 10%の α グリコシルグリチルリチン含有水溶液を 調製した。さらに、この溶液を、あら力じめ高濃度のエタノール水溶液で活性ィ匕して おいた多孔性合成吸着榭脂(ローム 'アンド'ハース社販売、商品名「アンバーライト XAD- 7J ) 1. 5Lを充填したカラムに通液し、次いでカラム容量の 2倍量の水で洗浄 後、エタノール濃度が 10〜50% (v/v)のエタノール水溶液のリニアグラディエントに より、榭脂へ吸着した成分を溶出し、 a—グリコシルグリチルリチン含有画分を回収し た。この回収した画分を集め、常法により、減圧濃縮してエタノールを除去し、固形物 換算で、 (X—グリコシルグリチルリチンを 95%以上含有し、グリチルリチンを含まない 、固形分濃度約 25%の α グリコシルグリチルリチン高含有水溶液を調製した。 [0023] <試験試料の調製 >
上記方法により調製した OCーグリコシルグリチルリチン高含有水溶液を蒸留水で希 釈して、 aーグジ =fシノレグジチノレジチンを 0%、 0. 0001%、 0. 001%、 0. 01%、 0. 1 %、 0. 5%、 1%、 5%、 10%或いは 20%含有する試験用試料を調製した。
[0024] <試験方法 >
これらの試験用試料の保湿性の有無を確認するために、 21名のパネラーの手の甲 にその各々を塗布し、その際の、「しっとり感」を指標として評価した。評価は、「5 :非 常に良い」、「4 :良い」、「3 :普通」、「2 :やや悪い」、「1 :悪い」の 5段階のスコアで評 価し、 21名のスコアの平均値を求めた。その平均値が、 5〜4. 5の場合を「◎」、 4. 4 〜3. 5の場合を「〇」、 3. 4〜2. 5の場合を「△」、 2. 4以下の場合を「 X」とする判定 符号を付して、各使用感の項目の評価結果を表 1に示す。
[0025] [表 1]
Figure imgf000010_0001
[0026] 表 1から明らかなように、 a—グリコシルグリチルリチンを、望ましくは 0. 001%以上 含有する試験試料は、しっとり感があると評価され、その含有率が増加すると、しっと り感が顕著となることから、 aーグリコシルグリチルリチンを 0. 001%以上 20%以下 含有する組成物には保湿性があると判断した。なお、 aーグリコシルグリチルリチンの 濃度が 20%になると、ベた付き感がでて、 1〜10%の試験試料と比べて、しっとり感 に対する評価が悪くなつたパネラーがいたため、判定に差が出る結果となった。
[0027] 実験 2 : aーグリコシルグリチルリチンの保湿性 2
グリチルリチンと (Xーグリコシルグリチルリチンとの含有比率の違いによる保湿性に 及ぼす影響を確認する試験を以下のようにして行った。
[0028] <試験試料の調製 >
実験 1で調製した a—グリコシルグリチルリチン高含有水溶液とグリチルリチンとを、 aーグリコシルグリチルリチンとグリチルリチンとの合計 (以下、「全グリチルリチン」とい う)に占める (Xーグリコシルグリチルリチンの含有率力 固形物換算で、 40%、 50%、 60%、 70%、 80%、 90%となるように混合し、これを希釈して、全グリチルリチン濃度 0. 01%の試験試料を調製した。この試験試料を、実験 1と同じ方法で 20名のパネラ 一による試験を行い、実験 1と同一の評価方法により、その保湿性の有無を評価した 。その結果を表 2に示す。
[0029] [表 2]
Figure imgf000011_0001
[0030] 表 2から明らかなように、全グリチルリチン中の oc—グリコシルグリチルリチン含有率 力 0%以上、望ましくは 60%以上のもの力 しっとり感があると評価され、その含有 率が増加すると、しっとり感が顕著となることから、全グリチルリチン中の OL—グリコシ ルグリチルリチン含有率が 50%以上のものに保湿性があると判断した。
[0031] 実験 3 :パウダーファンデーション
a—グリコシルグリチルリチンを含有するパウダーファンデーションを調製し、肌へ の密着性、化粧仕上がり感、保湿性、化粧の持続性について評価を行った。なお、 ファンデーションの調製は、表 3に示す構成処方に基づき、その A成分をヘンシェル ミキサーで混合し、これに均一加熱溶解した B成分を加え、混合粉砕し、中皿に圧縮 成型して行った。
[0032] [表 3] 構 成 成 分 配合量 (質量部)
本発明 比較例 シリコン処理酸化チタン 8. 80 8. 80 シリコン処理タルク 1 5. 29 1 5. 29 シリコン処理マイ力 8. 80 8. 80 リピジユア-セリサイ ト※1 37. 80 39. 60 ポリメ夕クリル酸メチル 8. 80 8. 80
A 微粒子酸化チタン 4. 40 4. 40 後述の実施例 1の方法で調製した α—グリコ 1. 80 ― シルグリチルリチン高含有の粉末状保湿剤
シリコン処理黄酸化鉄 1. 76 1. 76 シリコン処理ベンガラ 0. 45 0. 35 シリコン処理黒酸化鉄 0. 10 0. 09 ジメチコン 4. 49 4. 49 トリメチルシロキシケィ酸 1. 50 1. 50 エルデュー P S— 304 2 1. 00 1. 00 ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 1. 00 1. 00
B
スクヮラン 4. 00 4. 00 トコフエロール 0. 0 1 0. 0 1 保存料 (メチルパラベン、 プロピルパラべ j 量 適 重 ン)
全 量 100. 00 1 00. 00
※ 1 : 日本油脂株式会社製 ※ 2 : 味の素株式会社製
[0033] 表 3に示す本発明或いは比較例の構成処方のパウダーファンデーションを用いて、 パネラー 20名により、その使用感を評価した。評価は、右半顔に本発明の処方のフ アンデーシヨンを塗布し、左半顔に比較例の処方のファンデーションを塗布し、「肌へ の密着性」、「ィ匕粧仕上がり感」、「保湿性」と化粧 5時間後の「化粧の持続性」の合計 4項目について検討を行なった。使用感のそれぞれの項目について比較例の配合と 本発明の処方のパウダーファンデーションとを比較して、「3:本発明の方が良い」、「 2:同等」、「1:比較例の方がよい」の 3段階のスコアで官能評価し、 20名のスコアの 平均値を求めた。その平均値が、 2.9〜3.0の場合を「◎」、 2.5〜2.8の場合を「 〇」、 2.4〜1.6の場合を「△」、 1.5以下の場合を「X」とする判定符号を付して、各 使用感の項目の評価結果を表 4に示す。
[0034] [表 4] 使用感の評価項目 本発明
密着性 ◎
化粧の仕上がり感 〇
しっとり感 ◎
化粧持ち 〇
[0035] 表 4から明らかなように、 α—グリコシルグリチルリチンを含まない比較例の配合処 方のパウダーファンデーションに比して、 ひーグリコシルグリチルリチンを、化粧品の 総質量の 1. 8%含有する本発明の配合処方のパウダーファンデーションは、肌への 密着性、化粧仕上がり感、保湿性、化粧の持続性に優れていると評価された。
[0036] 実験 4 :サンスクリーンクリーム
a—ダルコシルグリチルリチンを含有するサンスクリーンクリームを調製し、肌への 密着性、化粧仕上がり感、保湿性、化粧の持続性について評価を行った。なお、サ ンスクリーンクリームの調製は、表 5に示す構成処方に基づき、その全量を仕込める 容器に A成分を秤量し、加温し溶解させ、これに、粉砕して均一混合した B成分を加 えて、均一に混合後、別の容器で均一に加熱溶解した C成分を加え、全体をホモジ ナイザーで均一にして、室温まで攪拌冷却して調製した。
[0037] [表 5]
構 成 成 分 配合量 (%)
本発明 比較例 セスキォレイン酸ソルビタン 2. 00 2. 00 ジメチコンコポリオール 1. 50 1. 50 イソノナン酸イソトリデシル 4. 00 4. 0 0 マイクロクリスタリンワックス 6. 00 6. 00
A
プロピルパラベン 0. 1 0 0. 1 0 フエニルトリメチコン 7. 00 7. 00 クオ夕二ゥムー 1 8ベン卜ナイ卜 1. 00 1. 00 デカメチルシクロペン夕シロキサン 1 5. 00 1 5. 00 微粒子酸化チタン 5. 00 5. 00 微粒子酸化亜鉛 1 0. 00 1 0. 00
B マイ力 4. 00 4. 00 タルク 5. 7 2 5. 72 ベンガラ 0. 20 0. 20 精製水 32. 2 8 32. 2 8
1, 3—ブチレングリコール 2. 00 5. 00 後述の実施例 3の方法で調製した α—
C グルコシルダリチルリチン高含有の粉 3. 00 ―
末状保湿剤
塩化ナトリウム 1. 00 1. 00 メチルパラベン 0. 20 0. 20 全 量 1 00. 00 1 00. 00
[0038] 表 5に示す本発明或いは比較例の構成処方のサンスクリーンクリームを用いて、各 々パネラー 20名により、各人が通常の使用方法でサンスクリーンクリームを使用した 場合の、塗布時の「のびの程度」、塗布後の「ベタ付きの程度」、「シットリ感」について 、「5:非常に良い」、「4:良い」、「3:普通」、「2:やや悪い」、「1:悪い」の 5段階のスコ ァで評価し、 20名のスコアの平均値を求めた。その平均値が、 5〜4. 5の場合を「◎ 」、4.4〜3. 5の場合を「〇」、 3.4〜2. 5の場合を「△」、 2.4以下の場合を「X」と する判定符号を付して、各使用感の項目の評価結果を表 6に示す。
[0039] [表 6]
Figure imgf000014_0001
表 6から明らかなように、 a—ダルコシルグリチルリチンを含まない比較例の構成処 方のサンスクリーンクリームは、ベタ付き、および、しっとり感の点で、やや悪いと評価 されたのに対して、 a—ダルコシルグリチルリチンを 3%含有する本発明の構成処方 のサンスクリーンクリームは、ベタ付き感がないにもかかわらず、シットリとした感じが得 られると評価され、本発明の処方のサンスクリーンクリームが、優れた美肌効果を有し ていることが明ら力となった。
[0041] 実験 5:メラニン色素沈着に及ぼす a ダルコシルグリチルリチンの影響 1
表 5に示す配合処方で調製したサンスクリーンクリームを使用して、紫外線による色 素沈着に及ぼす α ダルコシルグリチルリチンの影響を確認した。すなわち、パネラ 一 20人の右腕の上腕内側に、あら力じめ、表 5に示す比較例の配合処方で調製した サンスクリーンクリームを塗布後、紫外線を照射して、照射後 24時間で紅斑を生じる 紫外線量を求め、この紫外線量を、各パネラーの左腕の上腕内側の lcm X 1cmの 範囲(2力所)に、 1日 1回 3日間照射した。紫外線の照射開始の 3日前から 30日間、 当該紫外線照射部位の一方に、表 5に示す本発明の配合処方のサンスクリーンタリ ームを、他方には表 5に示す比較例の配合処方のサンスクリーンクリームを、各々 1 日 3回塗布した。紫外線照射部位を、経時的に目視観察し、色素沈着の程度を確認 したところ、 20名中 16名で、本発明の配合処方のサンスクリーンクリームを塗布した 部位の方が、比較例の配合処方のサンスクリーンクリームを塗布した部位よりも、色素 の沈着が少なかった。また、残りの 4名では、本発明と比較例の配合処方のクリーム で色素沈着に差が認められな力つた。さらに、紫外線の照射部位は、紫外線の照射 に起因する死滅した皮膚の落屑が確認されたものの、その量は、何れのパネラーに おいても、本発明の配合処方のサンスクリーンクリームを塗布した部位の方が少なぐ また、紫外線照射部位の紅斑の消失も早力つたことから、 a—ダルコシルグリチルリ チンには、皮膚の色素沈着を抑制する美白作用があり、更に、細胞を賦活して、紫外 線による障害力 の皮膚の回復を促進する作用もあると判断した。
[0042] 実験 6:メラニン色素沈着に及ぼす a グリチルリチンの影響 2
後述の実施例 2で調製した a—ダルコシルグリチルリチン含有の粉末状保湿剤 50 gを再度、 500gの精製水に溶解し、あらかじめ高濃度のエタノール水溶液で活性ィ匕 しておいた多孔性合成吸着榭脂(ローム 'アンド'ハース社販売、商品名「アンバーラ イト XAD—7」)1. 5Lを充填したカラムに通液し、次いでカラム容量の 2倍量の水で 洗浄後、エタノール濃度が 10〜50% (v/v)のエタノール水溶液のリニアダラディエ ントにより、榭脂へ吸着した成分を溶出し、グリチルリチン及び α—グリコシルグリチル リチン含有画分を回収した。この画分から、常法により、減圧濃縮してエタノールを除 去し、噴霧乾燥して、固形物換算で、 α—ダルコシルグリチルを 60%とその他の α ーグリコシルグリチルリチンを 40%含有する aーグリコシルグリチルリチン含有粉末を 調製した。この粉末と実施例 3で調製した α—ダルコシルグリチルリチン高含の粉末 状保湿剤とを、 aーグリコシルグリチルリチンに占める a—ダルコシルグリチルリチン の割合が、 60%、 70%、 80%、 90%となるよう混合し、試験用の標品を調製した。こ れらの標品 0. 5質量部を、表 5に示す本発明のサンスクリーンクリームの配合処方で 使用した α—グリコシルグリチルリチンに代えて使用する以外、同一の構成成分、構 成比率のサンスクリンクームを調製した。これらのサンスクリーンクリームを使用して、 実験 5と同一の試験方法 (クリームの塗布部位は、左腕の上腕内側の lcm X 1cmの 範囲 5力所)、同一の評価方法を用いて、 21名のパネラーによる評価試験を行った。 比較例として、表 5の比較例に示す配合処方のクリームを使用した。
[0043] 試験結果は、 21名中 17名において、試験に使用した 4種類の α—グリコシルダリ チルリチンを配合した本発明の配合処方のサンスクリーンクリームを塗布した部位の 方力 何れも、比較例の配合処方のサンスクリーンクリームを塗布した部位よりも、色 素の沈着が少なぐその程度は、 ーグリコシルグリチルリチンに占める —ダルコシ ルグリチルリチンの割合が増加するのに伴い、色素沈着は低下する傾向にあった。ま た、残りの 4名では、本発明と比較例の配合処方のクリームで色素沈着に差が認めら れな力つた。さらに、紫外線の照射部位は、紫外線の照射に起因する死滅した皮膚 の落屑が確認されたものの、その量は、何れのパネラーにおいても、試験に使用した 4種類の aーグリコシルグリチルリチンを配合した本発明の配合処方のサンスクリーン クリームを塗布した部位の方力 比較例の配合処方のサンスクリーンクリームを塗布し た部位よりも少なぐその程度は、 60%のものよりも 70%或いは 80%のものの方が少 なぐ 90%のものは、他に比して著しく少なぐ紫外線照射部位の紅斑の消失の程度 も、同じ傾向であった。
[0044] これら実験 1〜実験 6の結果から、 aーグリコシルグリチルリチンは、優れた保湿性 を有し、し力も、紫外線による色素の沈着を抑制し、炎症を抑制する作用を有すること 力 らかとなり、保湿剤、美白剤、或いは、抗炎症剤、更には、皮膚の保護剤、老化 防止剤、しわ'こじわの改善剤や発生抑制剤などとして皮膚外用剤に有利に利用で さると半 IJ断した。
[0045] 以下、実施例を挙げて、更に詳しく本発明について説明する力 本発明がこれら実 施例に限定されな 、ことは云うまでもな 、。
[0046] 実施例 1 :保湿剤
グジチノレジチン 50gと DE8のデキス卜ジン 200gを 500gの水にカロ熱溶解し、 2N水酸 化ナトリウム水溶液で PH7. 0に調整し、バチルス ステアロサーモフィラス由来のシク 口マルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ (株式会社林原生物化学研究所販売) をデキストリン lgあたり 45単位加えて、 68°Cで 48時間反応させた。反応終了後、酵 素を加熱失活させてから、ろ過した後、反応液を、あらかじめ高濃度のエタノール水 溶液で活性化してお 、た多孔性合成吸着榭脂 (ローム ·アンド ·ハース社販売、商品 名「アンバーライト XAD— 7」) 1. 5Lを充填したカラムに通液し、次いでカラム容量の 2倍量の水で洗浄後、 50% (vZv)エタノール水溶液 3Lを用いて、榭脂へ吸着した 成分を溶出した。常法により、減圧濃縮してエタノールを除去し、乾燥して、 a—ダリ コシルグリチルリチン高含有の粉末状保湿剤 78gを得た。本品の組成は、固形物換 算で、 (X—グリコシルグリチルリチンとグリチルリチンとを合計で約 85%含有しており、 全グリチルリチンの 64%が a—グリコシルグリチルリチンであった。本品は、皮膚外用 剤用の保湿剤としてのみでなぐ美白剤としても有利に使用することができる。
[0047] 実施例 2 :保湿剤
実施例 1の方法に準じて調製した α—グリコシルグリチルリチン粉末 50gを再度、 5 OOgの精製水に溶解し、 pH4. 5に調整後、ダルコアミラーゼ (天野製薬株式会社販 売、商品名「ダルコチーム」) 0. lg加えて反応させた。反応終了後、酵素を加熱失活 させてから、ろ過し、次いで、この溶液を、実施例 1と同様に、あらかじめ高濃度のェ タノール水溶液で活性化してお!/、た多孔性合成吸着榭脂(ローム 'アンド'ハース社 販売、商品名「XAD— 7」) 1. 5Lを充填したカラムに通液し、次いでカラム容量の 2 倍量の水で洗浄後、 50% (vZv)エタノール水溶液 3Lを用いて、榭脂への吸着した 成分を溶出した。常法により、減圧濃縮してエタノールを除去し、乾燥して α—ダルコ シルグリチルリチン含有の粉末状保湿剤 24gを得た。本品の組成は、固形物あたり約 58 %の at—ダルコシルグリチルリチンと、 39%の at—ダルコシルグリチルリチン以外 の α—グリコシルグリチルリチン及び 3%のグリチルリチンからなり、その他の成分は ほとんど検出されな力つた。本品は、皮膚外用剤用の保湿剤としてのみでなぐ美白 剤としても有利に使用することができる。
[0048] 本品を水に溶解してマウスに経口投与して、急性毒性テストを実施したところ、試験 に使用した何れの投与量においても、マウスに死亡例や異常の発生は認められず、 その LD 値は、 lgZkg体重以上と推定され、本品は、安全性に優れていることが確
50
f*i¾ れ 。
[0049] 実施例 3 :保湿剤
実施例 2の方法に準じて調製した a—ダルコシルグリチルリチン含有粉末 50gを、 再度、 500gの精製水に溶解し、実施例 1と同様に、あら力じめ高濃度のエタノール 水溶液で活性化してお!/、た多孔性合成吸着榭脂 (三菱化成工業株式会社販売、商 品名「ダイヤイオン HP— 20」) 1. 5Lを充填したカラムに通液し、次いでカラム容量の 2倍量の水で洗浄後、エタノール濃度が 10〜50% (v/v)のエタノール水溶液のリニ アグラディェントにより榭脂へ吸着した成分を溶出して、 a—ダルコシルグリチルリチ ン高含有画分を回収し、常法により、減圧濃縮してエタノールを除去し、乾燥後、噴 霧造粒して α—ダルコシルグリチルリチン高含有の粉末状保湿剤 19gを得た。本品 の組成は、固形物換算で、 α—ダルコシルグリチルリチンを約 92%含有し、他に α —ダルコシルグリチルリチン以外の α—グリコシルグリチルリチンを含有し、その他の 成分はほとんど検出されな力つた。本品は、皮膚外用剤用の保湿剤としてのみでなく 美白剤としても有利〖こ使用することができる。
[0050] 実施例 4 :洗顔フォーム
下記の構成処方に基づき、その全量を 75〜85°Cで加熱溶解した後、徐々に室温 まで攪拌冷却し、 目的の洗顔フォームを得た。本品は、 α—グリコシルグリチルリチン を含有しているので、クリーミイな泡立ちで、すっきりした洗浄感を有し、洗い上がり時 はシットリとした感じが持続する洗顔フォームである。なお、以下の各実施例における 原料成分の配合量は、何れも質量部で表記する。
N -ァシル -L-グルタミン酸ナトリゥム 20
N ヤシ油脂肪酸 Z硬化牛脂肪酸ァシル -L- グルタミン酸ナトリウム 2
パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド
ポリオキシエチレンヤシ油ソルビタン(20E. O. ) 5
1, 3 ブチレングリコーノレ 4
プロピレングリコーノレ 27
モノステアリン酸ポリエチレングリコール
実施例 2の方法で調製した保湿剤 2
ノ ラオキシ安息香酸エステル 0. 3 精製水をカ卩えて全量を 100とする。
実施例 5 :口紅
以下に示す構成処方に基づき、その A成分を混合して、 85°Cで攪拌溶解したもの に、 B成分の各成分をヒマシ油の一部にカ卩ぇローラーで処理したものをカ卩えて均一に 分散した。これを、モールド型に流し込み急冷し、スティック状とし、 目的の口紅を得 た。本品は、 α—グリコシルグリチルリチンを含有しているので滑らかなのびで、化粧 仕上がりがよぐ保湿性があり、潤った唇の状態を保つことのできる口紅である。
<Α成分 >
ヒマシ油 25
2 ェチノレへキサン酸セチノレ 15
ラノリン 11
イソプロピルミリスチン酸エステル 10
キャンデリラロウ 9
ノ ラフィン 8
ミツロウ 5
カノレナウノ ロウ 5
、お
パラォキシ安息香酸プロピル 遒里 < B成分 >
実施例 3の方法で調製した保湿剤 4
酸化チタン 6
赤色 202号 0. 6
赤色 201号 0. 2
赤色 223号 0. 2
[0052] 実施例 6 :アイシャドウ
以下に示す構成処方に基づき、その A成分をヘンシェルミキサーで混合し、これに 均一に加熱溶解した B成分を加え、混合粉砕し、中皿に圧縮成型し、アイシャドウを 得た。本品は、 aーグリコシルグリチルリチンを含有しているので、密着性と化粧仕上 がり感が良ぐ塗布した瞼から目尻は保湿感が得られる、使用感の良いアイシャドウ である。
<A成分 >
シリコン処理タルク 27
シリコン処理酸化チタン 9
チッ化ホウ素 9
シリコン処理 (タルク'ケィフッ化 K)焼成物 9
シコパール ·ピンク(BASF社販売) 9
実施例 1の方法で調製した保湿剤 9
メチルパラベン 1
< B成分 >
ジメチコン 5
ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 1
スクヮラン (植物性) 4
トコフエロール 0. 01
プロピルバラベン 0. 01
[0053] 実施例 7 :化粧下地
下記に示す配合処方に基づき、その B成分を加熱溶解したものの中に C成分を添 加 ·分散後、別の容器で加熱 ·溶解した A成分を添加 ·乳化して充分に均一混合して 、室温まで攪拌冷却し、 目的の化粧下地を得た。本品は、 α—グリコシルグリチルリ チンを含有しているので、ファンデーションとの密着性がよぐ化粧崩れしにくぐ更に 、シットリとした感触が持続し、良好な使用感を有する化粧下地である。
<Α成分 >
精製水 49
1, 3—ブチレングリコーノレ 2
グリセリン 1
実施例 3の方法で調製した保湿剤 1
モンモリロナイト 0. 5
プルラン (株式会社林原商事販売、商品名「プルラン
PI- 20J ) 0. 1
へキサメタリン酸ナトリウム 0. 05
エチレンジァミン 4酢酸ナトリウム 0. 05
水酸ィ匕ナトリウム 0. 1
< Β成分 >
ステアリン酸
パルミチン酸
イソステアリルパルミテート 3
ワセリン
ジメチノレポリシロキサン(6CS) 10
流動パラフィン 10
ΡΟΕグリセリルモノステアレート
グリセリルモノステアレート
酸化防止剤 0. 05
防腐剤 0. 2
香料 0. 15
< C成分 > 酸化チタン
セリサイト
黄酸化鉄
微粒子酸化チタン
チタン酸コバルト
[0054] 実施例 8 :乳液
以下に示す配合処方に基づき、常法により乳液を調製した。本品は、 ocーグリコシ ルグリチルリチンを含有しているので、保湿性に優れ、塗り心地もよぐ塗布後のもべ タ付き感のない、使用感に優れた乳液である。また、本品は、皮膚刺激やかゆみの 予防、美白、シミ、ソバカス、日焼け等の色素沈着症、或いは、皮膚の老化の治療用
、予防用等に有利に使用できる。
ステアリン酸 2. 5
セタノーノレ 1. 5
ワセリン 5
流動パラフィン 10
ポリオキシエチレン(10モル)ォレート 2
プロピルパラベン 0. 1 酢酸 dl— α トコフエロール 0. 5
香料 0. 2
ポリエチレングリコール(1500) 3
トリエタノールァミン 1
実施例 3の方法で調製した保湿剤 0. 5
L ァスコルビン酸 2—ダルコシド(林原生物化学研
究所株式会社販売、商品名「AA2G」 ) 2
a , a -トレハロースの糖質誘導体含有糖質 (株式会
社林原生物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」) 1. 5 脱イオン水を適量カ卩えて全量を 100とする。
[0055] 実施例 9 :化粧水 以下に示す配合処方に基づき、常法により、化粧水を調製した。本品は、 a ダリ コシルグリチルリチンを含有しているので、保湿性に優れ、しカゝも、皮膚に塗布しても ベタ付き感のない、使用感に優れた、化粧水である。また、本品は、肌荒れ、皮膚刺 激やかゆみの、シミ、ソバカス、 日焼け等の色素沈着症、或いは、老化の治療用、予 防用予防等に有利に利用できる。また、本品は、保湿性に優れている上、皮膚に対 する刺激性が低いので、過敏症を懸念することなく利用することが出来る。
実施例 2の方法で調製した保湿剤 0. 5
クェン酸 0. 1
クェン酸ナトリウム 0. 3
グリセローノレ 2. 0
エタノール 5. 0
感光素 201号 0. 0001
ェチノレノ ラベン 0. 1
精製水を適量加えて、全量を 100とする。
実施例 10 :化粧用クリーム
以下に示す配合処方に基づき、 A成分を常法により、常法に従って加熱溶解し、こ れに B成分を加え、ホモゲナイザーにかけ乳化して撹拌混合して化粧用クリームを製 造した。本品は、 aーグリコシルグリチルリチンを含有しているので、皮膚に塗布して もベタ付き感のない、使用感に優れたクリームである。また、本品は、皮膚刺激やか ゆみの予防や美白、更には、シミ、ソバカス、日焼け等の色素沈着症の治療用、予防 用等に有利に利用できる。
<A成分 >
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコ
自己乳化型モノステアリン酸グリセリル
ベへ-ノレァノレコ一ノレ
エイコサテトラェン酸
流動パラフィン
トリオクタン酸グリセリル 防腐剤
< B成分 >
実施例 2の方法で調製した保湿剤 2
dl 乳酸ナトリウム 5
1, 3 ブチレングリコーノレ 5
ニンジンエキス
精製水 65
香料
全量を 100とする。
実施例 11 :ヘアトニック
以下に示す配合処方に基づき、常法により、ヘアトニックを調製した。本品は、 OC グリコシルグリチルリチンを含有しているので、使用後も肌がベタ付くこともなぐ使用 感に優れへアトニックである。また、本品は、セット性に優れ、使用後は頭髪の櫛の通 りもよくなつた。
エタノール 50
ポリオキシエチレン(8モノレ)ォレエート 1. 5
ヒノキチォーノレ 0. 1
実施例 3の方法で調製した保湿剤 1. 0
感光素 301号 0. 01
a , a -トレハロースの糖質誘導体含有糖質 (株式会社
林原生物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」 7
実施例 1の方法で調製した aーグリコシルグリチルリチン粉末 3
ェチルパラベン 0. 1 香料 0. 05
脱イオン水を適量カ卩えて全量を 100とする。
実施例 12 :歯磨き
以下に示す構成処方に基づき、その A成分を加熱混合して均一にした後、 B成分、
C成分を順次添加、攪拌して均一にし、攪拌冷却して、 目的の歯磨きを得た。本品は 、 aーグリコシルグリチルリチンを含有しているので、泡立ちがよぐすっきりした洗浄 後感で、歯垢もきれいに除去することのできる歯磨きである。
<A成分 >
酢酸トコフェローノレ 0. 1
実施例 3の方法で調製した保湿剤 0. 5
精製水 26. 5
グリセリン 10
, a -トレハロースの糖質誘導体含有糖質 (株式会
社林原生物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」) 30
カラギーナン 0. 5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0. 3
< B成分 >
第 2リン酸カルシウム 20
ハイドロキシアパタイト 5
炭酸カルシウム 5
< C成分 >
ラウリル硫酸ナトリウム 1. 5
実施例 13 :入浴剤
以下に示す配合処方に基づき、全量を均一に混合した後、打錠して入浴剤を製造 した。本品は、 aーグリコシルグリチルリチンを含有しているので、入浴後も、肌がか つさくこともなぐし力も、ベタ付くこともない、使用感に優れた浴用剤である。
硫酸ナトリウム 44
炭酸水素ナトリウム 14
炭酸ナトリウム 7
コハク酸 21
実施例 1の方法で調製した保湿剤 5
, a -トレハロースの糖質誘導体含有糖質 (株式会
社林原生物化学研究所販売、商品名「トルナーレ」) 3 滑沢剤 適量
色素 適量
香料 適量
全量を 100とする。
[0060] 実施例 14 :化粧用石けん
以下に示す配合処方に基づき、常法により、化粧用石けんを調製した。本品は、 L ーァスコルビン酸 2—ダルコシド及びひーグリコシルグリチルリチンによる保湿効果に 優れ、使用後も肌がかさつくこともなぐ使用感に優れた、石けんである。また、本品 は、石鹼の基剤、乳化作用を有する物質、香料、色素等の酸化、分解が抑制され褐 変、変色、異臭の発生等が長期間抑制されるので、その品質が長期間安定に保持さ れる。
質量比 4対 1の牛脂及びヤシ油を通常のけん化 ·塩析法
に供して得たニートソープ 95. 5
実施例 1の方法で調製した保湿剤 0. 5
含水結晶 α , α トレハロース (株式会社林原生物化
学研究所販売、商品名「ィ匕粧品用トレハロース」) 1
L ァスコルビン酸 2—ダルコシド(林原生物化学研
究所株式会社販売、商品名「AA2G」) 0. 5
白糖 0. 5
糖転移ルチン (東洋精糖株式会社販売、
商品名「a Gルチン」) 0. 5
マノレチ卜ーノレ 1
感光素 201号 0. 001
香料 適量
全量を 100とする。
産業上の利用可能性
[0061] 本発明の a—グリコシルグリチルリチンは、優れた保湿作用を有しており、これを配 合することにより、使用性が良ぐ化粧仕上がりも良好で、皮膚へ柔軟性とハリを与え 、保湿性も著しく向上し、ベタ付き感がない皮膚外用剤を製造することができる。しか も本発明の OCーグリコシルグリチルリチンは、優れた美白作用、細胞の賦活作用や皮 膚の老化防止作用をも有しているので、本発明の皮膚外用剤は、美白作用や皮膚 の保護 ·強化作用、老化防止作用等にも優れている。

Claims

請求の範囲
[1] aーグリコシルグリチルリチンを有効成分とする保湿剤。
[2] aーグリコシルグリチルリチン力 グリチルリチンにグルコースが等モル以上 α—結 合した (Xーグリコシルグリチルリチンのいずれか 1種又は 2種以上であることを請求の 範囲第 1項に記載の保湿剤。
[3] a—グリコシルグリチルリチンとグリチルリチンとを、合計で、固形物算で 80質量% 以上含有することを特徴とする請求の範囲第 1項又は第 2項に記載の保湿剤。
[4] aーグリコシルグリチルリチンとグリチルリチンとを合計した質量の 60質量%以上が α—グリコシルグリチルリチンであることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 3項の いずれかに記載の保湿剤。
[5] aーグリコシルグリチルリチンの 60質量%以上が (X ダルコシルグリチルリチンで あることを特徴とする請求の範囲第 1項乃至第 4項のいずれかに記載の保湿剤。
[6] 美白剤としての請求の範囲第 1項乃至第 5項のいずれかに記載の保湿剤。
[7] 請求の範囲第 1項乃至第 6項のいずれかに記載の保湿剤を含有した皮膚外用剤。
[8] 保湿剤を、皮膚外用剤の総質量の 0. 001質量%乃至 20質量%配合した請求の 範囲第 7項に記載の皮膚外用剤。
[9] 基礎化粧品、メークアップ化粧品、ボディ化粧品、頭髪化粧品、 日焼け'日焼け止 め化粧品、石鹼、浴用剤、オーラルケア化粧品、医薬部外品、医薬品のいずれかで ある請求の範囲第 7項又は第 8項に記載の皮膚外用剤。
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