明 細 書
蓄光材料及びその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、高温における残光特性に優れたユーロピウム賦活アルカリ土類金属ァ ルミン酸塩系蓄光材料に関する。
背景技術
[0002] 蛍光体の中でも、残光時間の長いものは蓄光体として知られており、生活用品、弱 照明夜間標識看板、時計などの分野で広く用いられている。ユーロピウムで賦活した アルミン酸ストロンチウム(SrAl O )は、蛍光特性を有するものの、残光輝度が低ぐ
2 4
蓄光体としては有用なものではな力つた (例えば、非特許文献 1を参照)。また、酸ィ匕 アルミニウム、炭酸ストロンチウム、炭酸ナトリウム、酸化ユーロピウムを原料に、ホスト カチオンに対してユーロピウムを 1モル0 /0、ナトリウムを 2モル0 /0、そしてフラックスとし て酸ィ匕ホウ素 1モル0 /0を混合し、加熱焼成してユーロピウム賦活アルミン酸ストロンチ ゥムを製造したところ、蓄光が消失するか、若しくはナトリウム無添加の場合と較べ殆 ど蓄光特性に変化が見られな力 たことが報告されて 、る (非特許文献 2参照)。そ のため、このものにジスプロシウム等の希土類元素を共賦活剤として更に添加するこ とにより長残光性を付与して蓄光体として使用されている (例えば、特許文献 1を参照
) o
[0003] 非特許文献 1:「フォスファ^ ~ ·ハンドブック(Phosphor Handbook)」, (米国),シー アールシ^ ~ ·プレス(CRC Press) , 1998年, p. 655 —656
非特許文献 2 :「ジャーナル ォブ ソリッド ステート ケミストリー (JOURNAL OF SOLID STATE CHEMISTRY ;)」 171 (2003) p. 114—122
特許文献 1 :特開平 7— 11250号公報、第 2頁
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] しカゝしながら、上記特許文献 1に記載の希土類元素を共賦活剤として含むユーロピ ゥム賦活アルミン酸ストロンチウムは、熱ルミネッセンスのピークを 60〜75°C温度範
囲に有して 、るため、夏の自動車の車内(80°C程度の温度)で用いると熱発光のた め長時間の残光が得られな 、と 、つた問題点を有しており、高温にぉ 、て十分な輝 度で長残光性を示す材料が求められて ヽる。
課題を解決するための手段
[0005] 本発明者は、高温における残光特性に優れたユーロピウム賦活アルカリ土類金属 アルミン酸塩系蓄光材料を見出すべく種々の研究を重ねたところ、該蓄光材料製造 時にアルカリ金属化合物及び特定量のホウ素化合物を原料に混合して焼成すること で得られる蓄光材料は、共賦活剤を用いなくとも、常温下での残光特性のみならず 残光輝度の温度特性においても特徴的な挙動を示すことを見出し、本発明を完成し た。
[0006] すなわち、本発明は、 23°Cの温度下で光照射停止 120分後の残光輝度 Y
23 、 120mi が少なくとも 0. 007CdZm2であって、 80°Cの温度下で光照射停止 10分後の残光 輝度 Y と 23°Cの温度下で光照射停止 10分後の残光輝度 Y との比 Υ /Ύ
80¾ 23¾ 80¾ 23 で表される残光輝度の温度特性 (TD)が少なくとも 1であることを特徴とするユーロ
°c
ピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料である。
[0007] また、本発明は、上記ユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料 において、アルカリ金属及びホウ素を含有し、ホウ素の含有量がアルカリ土類金属に 対して 3〜50モル%であることを特徴とする。
[0008] さらに、本発明は、上記ユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材 料を製造する方法であって、アルカリ金属化合物、アルミニウム化合物、アルカリ土 類金属化合物、ユーロピウム化合物及びホウ素化合物を含有し、ホウ素の含有量が アルカリ土類金属に対して 3〜50モル%である混合物を加熱焼成することを特徴と する。
発明の効果
[0009] 本発明のユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料は、ジスプロ シゥム等の高価な希土類元素を共賦活剤として用いなくとも、長残光性を有し、しか も幅広 、温度範囲で熱ルミネッセンスを示すため、広 ヽ温度領域で使用することがで きるものであり、使用環境の制限を受け難いものである。
発明を実施するための最良の形態
[0010] 本発明は、 23°Cの温度下で光照射停止 120分後の残光輝度 Y が少なく
23 、 120min とも 0. 007CdZm2であって、 80°Cの温度下で光照射停止 10分後の残光輝度 Y so°c と 23°Cの温度下で光照射停止 10分後の残光輝度 Y との比 Y /Y で表され
23¾ 80¾ 23¾ る残光輝度の温度特性 (TD)が少なくとも 1であることを特徴とする。
[0011] 本発明において残光輝度 Y は、以下の方法にて測定した値を用いる。
23 、 120min
(Y
23 、 120minの測定方法)
23°Cの温度で約 1日間暗所に保持した試料に D65蛍光ランプを用いて、 2001xの 照度の光を 20分間照射した後、照射停止 120分後の試料力もの残光輝度を輝度計 (株式会社 トプコン製: BM— 5A)を用いて測定し、 Y とした。なお、測定中
23 、 120min
は、試料の温度を 23°Cに保持する。
[0012] また、本発明にお 、て残光輝度の温度特性 (TD)は、以下の方法にて測定した値 を用いる。
(TDの測定方法)
23°C及び 80°Cの温度で各々約 1日間暗所に保持した試料に、飽和励起した条件 にするため、キセノンランプを用いて、 15万 lxの照度の光を 3分間照射した後、照射 停止 10分後の試料からの残光輝度を輝度計 (株式会社 トプコン製: BM— 5A)を 用いて測定し (各々 Y 、 Y とする)、 Υ /Υ を求め、 TDとした。なお、測定
23¾ 80¾ 80¾ 23¾
中も試料の温度は、各々 23°C及び 80°Cに保持する。
[0013] 本発明の蓄光材料は、上記方法で測定した残光輝度 Y が少なくとも 0. 00
23 、 120min
7CdZm2である。 0. 007CdZm2の輝度は、暗所で視認可能な輝度であり、 JISZ9 107 (安全標識板)においても、 60分後でのりん光 (残光)輝度が、 0. 007Cd/m2 以上と規定されている。
[0014] さらに、本発明の蓄光材料は、上記方法で測定した残光輝度の温度特性 (TD)が 少なくとも 1である。現在用いられているジスプロシウム等の希土類元素を共賦活剤と して用いたユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩は、常温では十分な残光 特性を有するものの、高温 (80°C)下では、残光輝度は減少し、 TDで表せば 1よりも 小さな値となる。これに対し、本発明の蓄光材料は、 TDが少なくとも 1であって、常温
下での蓄光特性よりも、むしろ高温 (80°C)下での蓄光特性の方が優れているという 特徴を有するものである。好ましくは TDが 1〜4であり、より好ましくは、 TDが 2〜4で ある。
[0015] さらに本発明は、上記ユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料 において、アルカリ金属及びホウ素を含有し、しカゝもホウ素の含有量がアルカリ土類 金属に対して 3〜50モル%であることを特徴とする。
[0016] 本発明において賦活剤として含むユーロピウムの量は、アルカリ土類金属に対して 0. 002〜20モル0 /0の範囲力 子ましい。上記範囲よりユーロピウムの量が少ないと、 長残光性を付与することが困難であり、また、上記範囲より多くても、更なる長残光性 の改良を期待することができな 、。
[0017] また、本発明において含むアルカリ金属の量は、アルカリ土類金属に対して 0. 002 〜30モル%の範囲が好ましい。上記範囲より多くても、更なる高温の長残光性の改 良を期待することができない。より好ましい範囲は、 0. 01〜5モル%である。本発明 の蓄光材料においては、アルカリ金属としてリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム 又はセシウムをそれぞれ単独で含んでも、また複数種を含んでもよ!、。
[0018] 本発明のユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料を構成する アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及び Z又はバリ ゥムとすることができる力 高温の長残光性を発現させる上ではストロンチウムとするこ とが好ましい。
[0019] さらに、ジスプロシウム、ネオジム、プラセオジム、テルビウム、及びスズから選ばれ る少なくとも一種の共賦活剤をさらに含む本発明のユーロピウム賦活アルカリ土類金 属アルミン酸塩系蓄光材料は、高温における残光特性を維持しながら室温での残光 輝度を一層高くすることができ、好ましい。
[0020] 上記共賦活剤の含有量は、アルカリ土類金属に対して 0. 002〜20モル%とするこ とが好ましい。上記範囲より共賦活剤の量が少ないと、室温でのより一層の残光輝度 向上が困難であり、また、上記範囲より多くても、更なる室温での輝度向上を期待す ることができないばかりか、力えって高温での蓄光特性を低下させることになる。共賦 活剤のより好ましい範囲は 0. 002〜5モル0 /0である。
[0021] 本発明の蓄光材料の母体結晶の構造はアルカリ土類金属アルミン酸塩系のもので あれば特に制約を受けるものではないが、より具体的には、 MAI O等のスタッフド'
2 4
トリジマイト構造、 M AI O 等の斜方構造等 (Mはアルカリ土類金属を表す)が挙げ
4 14 25
られる。中でもスタッフド 'トリジマイト構造は、比較的合成しやすいので好ましい構造 である。
[0022] 次の本発明は、ユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料の製 造方法であって、アルカリ金属化合物、アルミニウム化合物、アルカリ土類金属化合 物、ユーロピウム化合物及びホウ素化合物を含有し、ホウ素の含有量がアルカリ土類 金属に対して 3〜50モル%である混合物を加熱焼成することを特徴とする。
[0023] 原料として用いることのできるアルミニウム化合物としては、酸ィ匕アルミニウム、水酸 化アルミニウム、窒化アルミニウム、塩ィ匕アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミ 二ゥム、酢酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、クェン酸アルミニウム、アルミン酸スト口 ンチウム等が挙げられ、潮解性もなぐ化学的に安定な酸ィ匕アルミニウムの使用が好 ましい。
[0024] アルカリ土類金属化合物としては、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、スト口 ンチウム化合物、バリウム化合物をそれぞれ単独また複数種を用いることができるが 、ストロンチウム化合物を用いるのが好ましい。より具体的には、例えばストロンチウム 化合物としては、炭酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、窒ィ匕ストロンチウム、塩 化ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、蓚酸 ストロンチウム、クェン酸ストロンチウム、酸化ストロンチウム、アルミン酸ストロンチウム などが挙げられ、潮解性もなぐ化学的に安定な炭酸ストロンチウムの使用が好まし い。同様に、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、バリウム化合物としてもそれら の炭酸塩、水酸化物等、上記ストロンチウム化合物の例に準じて用いることができる。 アルカリ土類金属化合物とアルミニウム化合物の混合割合は、モル比で 0. 02〜3. 0の範囲が好ましぐより好ましくは 0. 08-1. 5である。また、スタッフド 'トリジマイト構 造のアルカリ土類金属アルミン酸塩を得るには、上記混合割合を 0. 37〜0. 75の範 囲とするのが好ましぐ 0. 42-0. 70の範囲とするのがより好ましい。
[0025] ユーロピウム化合物としては、酸化ユーロピウム、塩化ユーロピウム、蓚酸ユーロピ
ゥム、硫ィ匕ユーロピウム、硫酸ユーロピウム、硝酸ユーロピウムなどが挙げられる。ュ 一口ピウム化合物とアルカリ土類金属化合物の混合割合は、モル比で 0. 00002-0 . 2の範囲が好ましい。
[0026] さらに、ホウ素化合物としては、ホウ酸、酸ィ匕ホウ素などが挙げられる。ホウ素化合 物は後述のアルカリ金属化合物との複合化合物、たとえばメタホウ酸リチウム、テトラ ホウ酸リチウム、メタホウ酸カリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸ナトリウム、テトラ ホウ酸ナトリウムなどを使用してもよい。
[0027] そしてアルカリ金属化合物としては、リチウム化合物、ナトリウム化合物、カリウムィ匕 合物、セシウム化合物、ルビジウム化合物を用いることができる。より具体的には、リ チウム化合物としては、炭酸リチウム、水酸化リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、 硝酸リチウム、酢酸リチウム、蓚酸リチウム、クェン酸リチウム、酸化リチウム、アルミン 酸リチウム、メタホウ酸リチウム、テトラホウ酸リチウム、弗化リチウムなどが挙げられる。 ナトリウム化合物としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩ィ匕ナトリウム、硫酸ナト リウム、硝酸ナトリウム、蓚酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、弗化ナトリウムなどが挙げら れる。カリウム化合物としては,炭酸カリウム、水酸ィ匕カリウム、窒化カリウム、塩化カリ ゥム、硫酸カリウム、硝酸カリウム、酢酸カリウム、蓚酸カリウム、クェン酸カリウム、酸ィ匕 カリウム、アルミン酸カリウム、テトラホウ酸カリウム、弗化カリウムなどが挙げられる。ま た、セシウム化合物としては、炭酸セシウム、水酸ィ匕セシウム、塩化セシウム、硫酸セ シゥム、硝酸セシウム、弗化セシウムなどが挙げられる。さらに、ルビジウム化合物とし ては,炭酸ルビジウム、水酸化ルビジウム、塩化ルビジウム、硫酸ルビジウム、硝酸ル ビジゥム、酢酸ルビジウム、蓚酸ルビジウム、酸化ルビジウム、弗化ルビジウムなどが 挙げられる。上記アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属化合物の混合割合は、モ ル比で 0. 00002〜0. 5の範囲力 子ましぐより好まし <は 0. 0005〜0. 1である。
[0028] 本発明においては、原料混合物中に、さらにジスプロシウム、ネオジム、プラセォジ ム、テルビウム及びスズから選ばれる少なくとも一種の共賦活元素の化合物を含むこ とが好ましい。
[0029] ジスプロシウム化合物としては、酸化ジスプロシウム、塩化ジスプロシウム、蓚酸ジス プロシゥム、硫ィヒジスプロシウム、硫酸ジスプロシウム、硝酸ジスプロシウム、炭酸ジス
プロシゥムなどが挙げられる。ネオジム化合物としては、酸化ネオジム、塩化ネオジム 、蓚酸ネオジム、硫ィ匕ネオジム、硫酸ネオジム、硝酸ネオジム、炭酸ネオジムなどが 挙げられる。プラセオジム化合物としては、酸ィ匕プラセオジム、塩ィ匕プラセオジム、蓚 酸プラセオジム、硫ィ匕プラセオジム、硫酸プラセオジム、硝酸プラセオジム、炭酸ブラ セオジムなどが挙げられる。テルビウム化合物としては、酸ィ匕テルビウム、塩化テルビ ゥム、蓚酸テルビウム、硫ィ匕テルビウム、硫酸テルビウム、硝酸テルビウムなどが挙げ られる。さらに、スズィ匕合物としては、酸化第一スズ、酸化第二スズ、塩化スズ、蓚酸 スズ、硫酸スズ、硝酸スズなどが挙げられる。上記共賦活元素の化合物とアルカリ土 類金属化合物の混合割合は、モル比で 0. 00002-0. 2の範囲が好ましぐより好ま しくは 0. 0005〜0. 1である。
[0030] 次いで、上記原料の混合物を加熱焼成してユーロピウム賦活アルカリ土類金属ァ ルミン酸塩系蓄光材料を得る。加熱焼成は非酸化性雰囲気で 600°C〜1700°Cの 範囲の温度で行うのが好ましい。非酸化性雰囲気としては、例えば、窒素、アルゴン 、ネオン、クリプトン等の不活性雰囲気や、それらと水素とを混合した還元性雰囲気 が挙げられる。なかでも、水素:窒素(体積比)で 0: 1〜1: 0の不活性雰囲気若しくは 還元性雰囲気が好ましぐより好ましくは 0. 0001 :0. 9999-0. 5 :0. 5の還元性雰 囲気である。また、加熱焼成温度のより好ましい範囲は 900°C〜1600°C、さらに好ま しくは 1100°C〜1500°Cの範囲の温度である。加熱時間は特に限定されないが、好 ましくは 0. 5〜10時間である。
[0031] 加熱焼成によって得られた本発明のユーロピウム賦活アル力リ土類金属アルミン酸 塩系蓄光材料は、使用目的に応じて、適宜、公知の方法により粉砕処理して粒度を 整えることができる。例えば、ピンミル粉砕、ボールミル粉砕、ジェットミル粉砕、バンタ ムミル粉砕等、一般的な粉砕方法を採用することができる。
実施例
[0032] 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はそれら実施例に限定されるもの ではない。
[0033] 実施例 1
5. 019gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、 0. 070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
.078gの酸ィ匕アルミニウム(λ— Al O )及び 0.2073gのテトラホウ酸リチウム(Li B
2 3 2
O )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:E
4 7
u:Li:B:Al=0.85:0.01:0.06:0. 12:2である。次いで、得られた混合物をアル ミナ製の坩堝に入れ、水素:窒素 =3体積%: 97体積%の弱還元性雰囲気下、 120 0°Cの温度で 4時間加熱焼成した。焼成物をメノウ乳鉢で粉砕して、本発明の蓄光材 料 (試料 A— 1)を得た。
[0034] 実施例 2
実施例 1において、酸ィ匕ジスプロシウム(Dy 0 )0.149gを追カ卩した以外は、同様
2 3
に処理し本発明の蓄光材料 (試料 A— 2)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比 で表して Sr:Eu:Li:Dy:B:Al=0.85:0.01:0.06:0.02:0.12:2である。
[0035] 実施例 3
実施例 1において、酸ィ匕プラセオジム(Pr O )0.014gを追加した以外は、同様に
6 11
処理し本発明の蓄光材料 (試料 A— 3)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で 表して Sr:Eu:Li:Pr:B:Al=0.85:0.01:0.06:0.002:0. 12:2である。
[0036] 実施例 4
実施例 1において、酸ィ匕テルビウム (Tb O )0.015gを追加した以外は、同様に処
4 7
理し本発明の蓄光材料 (試料 A— 4)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表し て Sr:Eu:Li:Tb:B:Al=0.85:0.01:0.06:0.002:0.12:2である。
[0037] 実施例 5
実施例 1において、酸化スズ (SnO )0.012gを追加した以外は、同様に処理し本
2
発明の蓄光材料 (試料 A— 5)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr: Eu:Li:Sn:B:Al=0.85:0.01:0.06:0.002:0.12:2である。
[0038] 実施例 6
実施例 1において、テトラホウ酸リチウム 0.2073gの使用に代えて、 0.1979gのホ ゥ酸 (H BO )と 0.1182gの炭酸リチウム (Li CO )を使用した以外は、実施例 1と同
3 3 2 3
様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 6)を得た。なお、原料粉末の配合割合は 、 Sr:Eu:Li:B:Al=0.85:0.01:0.08:0.08:2である。
[0039] 実施例 7
実施例 6において、炭酸リチウム(Li CO )を 0.1182g力ら 0.0074gに変更した
2 3
以外は、実施例 6と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 7)を得た。なお、原 料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:Li:B:Al=0.85:0.01:0.005:0.08:2である。
[0040] 実施例 8
5.610gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
3 2 3
.078gの酸ィ匕ァノレミニゥム(又 Al O )、 0.2956gの炭酸ジチウム(Li CO )及び 0
2 3 2 3
. 1296gのテトラホウ酸リチウム (Li B O )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末
2 4 7
の配合割合は、モル比で表して31: : ::6:八1=0.95:0.01:0.239:0.08:2 である。焼成は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄光材料 (試料 A— 8)を得た。
[0041] 実施例 9
5.846gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
3 2 3
.078gの酸ィ匕ァノレミニゥム(又 Al O )、 0. lllgの炭酸カリウム(K CO )及び 0.
2 3 2 3
1979gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末の配合割合は、
3 3
モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.99:0.01:0.04:0.08:2である。焼成は、 実施例 1と同様に行い本発明の蓄光材料 (試料 A— 9)を得た。
[0042] 実施例 10
5.846gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
3 2 3
.078gの酸ィ匕アルミニウム(λ—Al Ο )、 0.185gの炭酸ルビジウム(Rb CO )及
2 3 2 3 び 0. 1979gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末の配合割
3 3
合は、モル比で表して Sr:Eu:Rb:B:Al=0.99:0.01:0.04:0.08:2である。焼 成は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄光材料 (試料 A— 10)を得た。
[0043] 実施例 11
実施例 9において、炭酸ストロンチウム(SrCO )5.846gを 5.019gに、炭酸力リウ
3
ム (K CO )0. lllg^O.014gに変更した以外は、同様に処理して本発明の蓄光
2 3
材料 (試料 A— 11)を得た。なお、原料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:K:B:Al=0.8 5:0.01:0.005:0.08 :2である。
[0044] 実施例 12
実施例 9において、炭酸ストロンチウム(SrCO )5.846gを 5.787gに、炭酸力リウ
ム (K CO )0. lllg^O.028gに変更した以外は、同様に処理して本発明の蓄光
2 3
材料 (試料 A— 12)を得た。なお、原料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:K:B:Al=0.9 8:0.01:0.01:0.08 :2である。
[0045] 実施例 13
実施例 9において、炭酸ストロンチウム(SrCO )5.846gを 5.315gに、炭酸力リウ
3
ム (K CO )0.1118を0.249gに変更した以外は、同様に処理して本発明の蓄光
2 3
材料 (試料 A— 13)を得た。なお、原料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:K:B:Al=0.9 0:0.01:0.09:0.08 :2である。
[0046] 実施例 14
実施例 10において、炭酸ストロンチウム(SrCO )5.846gを 5.019gに、炭酸ルビ
3
ジゥム (Rb CO )0.185gを 0.023gに変更した以外は、同様に処理して本発明の
2 3
蓄光材料 (試料 A— 14)を得た。なお、原料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:Rb:B:Al =0.85:0.01:0.005:0.08:2である。
[0047] 実施例 15
実施例 10において、炭酸ストロンチウム(SrCO )5.846gを 5.787gに、炭酸ルビ
3
ジゥム (Rb CO )0.185gを 0.046gに変更した以外は、同様に処理して本発明の
2 3
蓄光材料 (試料 A— 15)を得た。なお、原料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:Rb:B:Al =0.98:0.01:0.01:0.08:2である。
[0048] 実施例 16
実施例 10において、炭酸ストロンチウム(SrCO )5.846gを 5.315gに、炭酸ルビ
3
ジゥム (Rb CO )0.185gを 0.416gに変更した以外は、同様に処理して本発明の
2 3
蓄光材料 (試料 A— 16)を得た。なお、原料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:Rb:B:Al =0.90:0.01:0.09:0.08 :2である。
[0049] 実施例 17
5.787gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 0
3 2 3
.0673gの酸ィ匕ネ才ジム(Nd O )、 4.078gの酸ィ匕ァノレミニゥム(又 Al O )、 0.0
2 3 2 3
148gの炭酸リチウム(Li CO )及び 0.198gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用い
2 3 3 3
て混合した。原料粉末の配合割合は、モル比で表して31:^11:]^^(1:8:八1=0.9
8:0.01:0.01:0.01:0.08 :2である。焼成は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄 光材料 (試料 A— 17)を得た。
[0050] 実施例 18
5.787gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 0
3 2 3
.021gの炭酸ナトリウム(Na CO )、 4.078gの酸ィ匕ァノレミニゥム(又 Al O )、 0.
2 3 2 3
0148gの炭酸リチウム(Li CO )及び 0.198gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用い
2 3 3 3
て混合した。原料粉末の配合割合は、モル比で表して31:^11:]^^&:8:八1=0.9 8:0.01:0.01:0.01:0.08 :2である。焼成は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄 光材料 (試料 A— 18)を得た。
[0051] 実施例 19
5.315gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 0
3 2 3
. 11 lgの炭酸カリウム(K CO )、 4.078gの酸ィ匕ァノレミニゥム ( λ -A1 Ο )、 0.08
2 3 2 3
87gの炭酸リチウム(Li CO )及び 0.198gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用いて
2 3 3 3
混合した。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:Li:B:Al=0.90:0 .01:0.04:0.06:0.08 :2である。焼成は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄光 材料 (試料 A— 19)を得た。
[0052] 実施例 20
実施例 18において、炭酸ナトリウムを添加しない以外は、実施例 18と同様に処理 して本発明の蓄光材料 (試料 A— 20)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表 して Sr:Eu:Li:B:Al=0.98:0.01:0.01:0.08:2である。
[0053] 実施例 21
実施例 9において、 0. lllgの炭酸カリウム(K CO )に代えて 0.275gの炭酸セシ
2 3
ゥム(Cs CO )にした以外は実施例 9と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A
2 3
— 21)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表して31:^11:じ3:8:八1=0.99: 0.01:0.04:0.08 :2である。
[0054] 実施例 22
5.019gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
3 2 3
.078gの酸ィ匕ァノレミニゥム(又 Al O )、 0.0007gの炭酸ジチウム(Li CO )及び 0
. 1979gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末の配合割合は
3 3
、
: Eu: Li: B: A1 = 0.85:0.01:0.0005:0.08:2である。焼成 は、実施例 1と同様に行い、本発明の蓄光材料 (試料 A— 22)を得た。得られた試料 の元素分析をしたところ、モル比で表して Sr:Eu:Li:B:Al=0.850:0.010:0.0 009:0.082:1.95であった。
[0055] 実施例 23
実施 ί列 22にお!/、て 0.0007gの炭酸ジチウム(Li CO;)に代えて 0.0028gの炭酸
2 3
カリウム (K CO )にした以外は実施例 22と同様に処理して、本発明の蓄光材料 (試
2 3
料 A— 23)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0. 85:0.01:0.001:0.08 :2である。得られた試料の元素分析をしたところ、モル比 で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.850:0.009:0.001:0.090:2.01であった。
[0056] 実施例 24
実施 f列 22【こお!ヽて 0.0007gの炭酸リチウム(Li CO;)【こ代えて 0.0046gの炭酸
2 3
ルビジウム (Rb CO )にした以外は実施例 22と同様に処理して、本発明の蓄光材料
2 3
(試料 A— 24)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表して31:^11:1¾:8:八1 =0.85:0.01:0.001:0.08 :2である。得られた試料の元素分析をしたところ、モ ル比で表して Sr:Eu:Rb:B:Al=0.850:0.010:0.0001:0.092:1.91であつ た。
[0057] 実施例 25
実施例 22において 0.0007gの炭酸リチウム(Li CO )に代えて 1. 106gの炭酸力
2 3
リウム (K CO )にした以外は実施例 22と同様に処理して、本発明の蓄光材料 (試料
2 3
A— 25)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.85 :0.01:0.4:0.08 :2である。得られた試料の元素分析をしたところ、モル比で表し て Sr:Eu:K:B:Al=0.850:0.010:0.18:0.004:1.93であった。
[0058] 実施例 26
5.728gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
3 2 3
.078gの酸ィ匕アルミニウム(λ—Al Ο )、 0.042gの炭酸ナトリウム(Na CO )及び
2 3 2 3
0.056gの酸ィ匕ホウ素(B O )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末の配合割合
は、
: Na : B : Al = 0.97:0.01:0.02:0.04: 2である。焼成 は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄光材料 (試料 A— 26)を得た。得られた試料の 元素分析をしたところ、モル比で表してSr:Eu:Na:B:Al=0.970:0.009:0.00 1:0.031:1.86であった。
[0059] 実施例 27
実施 ί列 26において、 0.056gの酸ィ匕ホウ素(B O )に代えて 0.1979gのホウ酸(
2 3
H BO )にした以外は実施例 26と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 27)
3 3
を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:Na:B:Al=0.97:0.01 :0.02:0.08 :2である。得られた試料の元素分析をしたところ、モル比で表して Sr: Eu:Na:B:Al=0.970:0.009:0.007:0.073:2.03であった。
[0060] 実施例 28
実施例 27において、 5.728gの炭酸ストロンチウム(SrCO )を 5.905gに、炭酸ナ
3
トリウム (Na CO )0.042gを 0.021gに変更した以外は実施例 27と同様に処理し
2 3
て本発明の蓄光材料 (試料 A— 28)を得た。原料粉末の配合割合は、モル比で表し て Sr:Eu:Na:B:Al=l.00:0.01:0.01:0.08: 2である。得られた試料の元素 分析をしたところ、モル比で表して31: ::6:八1=1.000:0.009:0.003:0. 075:1.924であった。
[0061] 実施例 29
実施 f列 28【こお!ヽて、 5.905gの炭酸ストロンチウム(SrCO )を 5.787g【こ変更し
3
た以外は実施例 28と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 29)を得た。原料 粉末の配合割合は、モル比で表してSr:Eu:Na:B:Al=0.98:0.01:0.01:0.0 8 :2である。
[0062] 実施例 30
実施 f列 29【こお!ヽて、 5.787gの炭酸ストロンチウム(SrCO )を 5.610g【こ変更し
3
た以外は実施例 29と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 30)を得た。原料 粉末の配合割合は、モル比で表してSr:Eu:Na:B:Al=0.95:0.01:0.01:0.0 8 :2である。
[0063] 実施例 31
実施 f列 28【こお!ヽて、 5.905gの炭酸ストロンチウム(SrCO )を 5.019g【こ変更し
3
た以外は実施例 28と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 31)を得た。原料 粉末の配合割合は、モル比で表してSr:Eu:Na:B:Al=0.85:0.01:0.01:0.0 8 :2である。
[0064] 実施例 32
実施例 31において炭酸ナトリウム (Na CO )0.021gを 0.01 lgに変更した以外
2 3
は実施例 31と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 32)を得た。原料粉末の 配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:Na:B:Al=0.85:0.01:0.005:0.08:2 である。
[0065] 実施例 33
実施例 12において、 0.197gのホウ酸 (H BO )を 0.099gに変更した以外は実
3 3
施例 12と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 33)を得た。原料粉末の配合 割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.98:0.01:0.01:0.04:2である。 得られた試料の元素分析をしたところ、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.980: 0.008:0.001:0.032:1.87であった。
[0066] 実施例 34
実施例 33において、 0.099gのホウ酸 (H BO )を 0.297gに変更した以外は実
3 3
施例 33と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 34)を得た。原料粉末の配合 割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.98:0.01:0.01:0.12:2である。
[0067] 実施例 35
実施例 34において、 0.297gのホウ酸 (H BO )を 0.396gに変更した以外は実
3 3
施例 34と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 35)を得た。原料粉末の配合 割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.98:0.01:0.01:0.16:2である。
[0068] 実施例 36
実施例 12において、 5.787gの炭酸ストロンチウム(SrCO )を 5.905gに変更し
3
た以外は実施例 12と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 36)を得た。原料 粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=l.00:0.01:0.01:0.08 : 2である。得られた試料の元素分析をしたところ、モル比で表して Sr: Eu:K:B:Al
=1.00:0.008:0.0005:0.067:1.88であった。
[0069] 実施例 37
5.846gの Ba lOppm以下の炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸ィ匕ユー
3
口ピウム(Eu O )、 4.078gの酸ィ匕アルミニウム —Al O )、 0.0148gの炭酸リチ
2 3 2 3
ゥム(Li CO )及び 0.198gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料
2 3 3 3
粉末の配合割合は、モル比で表して31: 11: ::6:八1=0.99:0.01:0.01:0.08
:2である。焼成は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄光材料 (試料 A— 37)を得た。
[0070] 実施例 38
5.787gの Ba lOppm以下の炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸ィ匕ユー
3
口ピウム(Eu O )、 4.078gの酸ィ匕アルミニウム(γ—Al Ο )、 0.028gの炭酸力リウ
2 3 2 3
ム (K CO )及び 0.198gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉
2 3 3 3
末の配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Al=0.98:0.01:0.01:0.08:2 である。焼成は、実施例 1と同様に行い本発明の蓄光材料 (試料 A— 37)を得た。
[0071] 実施例 39
実施例 38において、 0.006gの酸ィ匕マグネシウム(MgO)を追加した以外は実施 例 38と同様に処理して本発明の蓄光材料 (試料 A— 39)を得た。原料粉末の配合割 合は、モル比で表して Sr:Eu:K:B:Mg:Al=0.98:0.01:0.01:0.08:0.004 : 2である。
[0072] 実施例 40
5.669gの Ba lOppm以下の炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸ィ匕ユー
3
口ピウム(Eu O )、 4.078gの酸ィ匕アルミニウム —Al O )、 0.021gの炭酸ナトリ
2 3 2 3
ゥム(Na CO )、 0.149gの酸化ジスプロシウム(Dy O )及び 0.198gのホウ酸(H
2 3 2 3 3
BO )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:E
3
u:Na:Dy:B:Al=0.96:0.01:0.01:0.02:0.08:2である。焼成は、実施例 1 と同様に行 ヽ本発明の蓄光材料 (試料 A—40)を得た。
[0073] 実施例 41
5.787gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
3 2 3
.078gの酸ィ匕 ノレミニクム(γ— Al Ο )、 0.028gの炭酸カジクム(K CO )、 0.07
5gの酸化ジスプロシウム(Dy O )及び 0.198gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用
2 3 3 3
いて混合した。原料粉末の配合割合は、モル比で表して Sr:Eu:K:Dy:B:Al=0. 98:0.01:0.01:0.01:0.08 :2である。焼成は、実施 ί列 1と同様に行 ヽ本発明の 蓄光材料 (試料 Α— 41)を得た。
[0074] 比較例 1
実施例 1において、テトラホウ酸リチウム 0.2073gの使用に代えて、 0.1979gのホ ゥ酸 (H BO )を使用した以外は、実施例 1と同様に処理して比較試料の蓄光材料(
3 3
試料 B— 1)を得た。なお、原料粉末の配合割合は、 Sr:Eu:B:Al=0.85:0.01:0 .08 :2である。
[0075] 比較例 2
5.728gの炭酸ストロンチウム(SrCO )、0.070gの酸化ユーロピウム(Eu O )、 4
3 2 3
.078gの酸ィ匕アルミニウム(λ— Al Ο )、 0.149gの酸化ジスプロシウム(Dy O )
2 3 2 3 及び 0. 198gのホウ酸 (H BO )をメノウ乳鉢を用いて混合した。原料粉末の配合割
3 3
^ /Vi:l:-e¾LTSr:Eu:Dy:B:Al=0.97:0.01:0.02:0.08:2である。次 V、で、得られた混合物をアルミナ製の坩堝に入れ、水素:窒素 = 3体積%: 97体積% の弱還元性雰囲気下、 1400°Cの温度で 2時間加熱焼成した。焼成物をメノウ乳鉢で 粉砕して、比較試料の蓄光材料 (試料 B— 2)を得た。
[0076] 比較例 3
実施例 26において、酸化ホウ素(B O )0.056gを、 0.028gに変更した以外は実
2 3
施例 26と同様に処理して比較試料の蓄光材料 (試料 B— 3)を得た。原料粉末の配 合割合は、モル比で表して Sr:Eu:Na:B:Al=0.97:0.01:0.02:0.02:2であ る。得られた試料の元素分析をしたところ、モル比で表してSr:Eu:Na:B:Al=0.9 70:0.009:0.000:0.018:1.86であった。
[0077] 比較例 4
実施例 29において、炭酸ナトリウム (Na CO )0.042g添加しな力つた以外は、実
2 3
施例 29と同様に処理して比較試料の蓄光材料 (試料 B— 4)を得た。なお、原料粉末 の酉己合害 |J合は、 Sr:Eu:B:Al=0.98:0.01:0.08:2である。
[0078] 実施例 1〜41及び比較例 1〜4で得られた試料 A— 1〜41及び ー1〜4を 線回
折分析測定装置 (RINT1000:株式会社リガク製)を用いて、粉末 X線回折したとこ ろ、何れの試料も主生成相はスタッフド 'トリジマイト構造を有していた。試料 A— 12 の粉末 X線回折図を図 1に示した。
[0079] さらに、実施例 1〜41及び比較例 1〜4で得られた試料 A— 1〜41及び B— 1〜4 の蓄光特性湘対残光輝度)を以下のようにして評価し、配合組成と共に表 1に示し た。
[0080] (相対残光輝度の測定方法)
相対残高輝度の測定には、分光蛍光光度計 (FR— 6500·日本分光製)を用いた 室温(25°C)にて時間変化測定モードて試料に 400nmの波長の光を 3分間光照射 し、その後光照射を停止し 10分後及び 30分後の輝度を測定した。結果を、試料 B— 1の 10分後の残光輝度を 100とする相対強度で表わし表 1に示した。
[0081] [表 1-1]
[0082] 次に、残光輝度の時間変化を以下の方法により測定した。用いた試料は、試料 A —1、 A— 2、 A— 12、 A-9及び B— 2である。先ず、プレスした試料を試料ホルダー にセットして、約 1日間暗所に保持する。 D65蛍光ランプにより、 2001xで 20分間試 料を励起した後、試料力ゝらの残光輝度の時間変化を輝度計 (株式会社 トプコン製: BM— 5A)を用いて測定した。測定中は室温を 23°Cに維持した。結果を図 2及び図 3に示した。
[0083] また、下記方法にて熱ルミネッセンスを測定した。
キセノンランプを用い試料に 15万 lxの照度の光を 3分間照射し、その後光照射を 停止し 0. 2KZsの速度で昇温しながら試料力 の発光をホトセンサーを用いて測定 した。試料 A—9、 A— 12、及び B— 2の結果を図 4に示した。比較例の試料 B— 2が 、 50°Cから 70°Cに熱ルミネッセンスを示すのに対して、本発明の試料 A— 9、 A- 12 は、熱ルミネッセンスのピークを 120°C前後の高温に示した。熱ルミネッセンスのピー ク温度が高く強くなつたことより、キャリアの捕獲準位が深いことがわかる。
[0084] さらに、前記した方法で測定した残光輝度 Y 及び温度特性 TD (Y /Ύ
23 、 120min 80¾ 2
)の結果を表 2に示した。また、それらの相関図を図 5に示した。
[表 2]
図 5より、本発明の蓄光材料は、残光輝度 Y と温度特性 TD (Y /Ύ )
23 、 120min 80¾ 23¾ との関係において、特徴的な位置付けにあることがわ力つた。すなわち、従来技術に
おいては、(1)ユーロピウムのみで賦活したアルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材 料は温度特性は優れているものの、残光輝度自体が低ぐ実用化できるものではな い、 (2)さらにジスプロシウムを共賦活したアルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料 は、残光輝度自体は高ぐ実用化されているが、その温度特性は低ぐそのため使用 環境に制約を受けるものであるのに対し、本発明の蓄光材料は、残光輝度並びにそ の温度特性が共に優れていることが判った。そのため、本発明の蓄光材料は、常温 下のみならず、高温環境下での使用にも適したものである。
産業上の利用可能性
[0087] 本発明のユーロピウム賦活アルカリ土類金属アルミン酸塩系蓄光材料は、通常の 蓄光材料としての用途のみならず、高温下での使用にも適したものである。
図面の簡単な説明
[0088] [図 1]試料 A— 12の粉末 X線回折図である。
[図 2]試料 A— 1及び A— 9の残光輝度の時間変化を示す図である。
[図 3]試料 A— 2、 A— 12及び B— 2の残光輝度の時間変化を示す図である。
[図 4]試料 A— 9、 A—12、及び B— 2の熱ルミネッセンスを示す図である。
[図 5]残光輝度 Y と温度特性 TD (Y /Ύ )との関係を示す図である。