WO2006013941A1

WO2006013941A1 - 監視装置およびそのプログラム

Info

Publication number: WO2006013941A1
Application number: PCT/JP2005/014334
Authority: WO
Inventors: Makoto Imai; Naofumi Nakatani; Hiroyuki Ogino; Hirofumi Inui; Takaaki Okude; Makoto Shibuya; Ryuta Kondou; Miyuki Kawai
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2004-08-05
Filing date: 2005-08-04
Publication date: 2006-02-09
Also published as: EP1772833A1; KR20070045223A; EP1772833A4; US20080061970A1

Abstract

　本発明の課題は、窓や扉等に取り付けることが可能な監視装置について、窓は使用者が開け閉めすることが多く、窓に監視装置が設置してあると、使用者が窓を開け閉めする際にいちいち監視装置を解除操作が必要となってくることである。　窓や扉などに開閉センサを備えた侵入検知端末器（１３）を配設し、窓下の付近に圧電センサ端末器（１５）を内蔵したマット（１６）を配設し、開閉センサを備えた侵入検知端末器（１３）と圧電センサを備えた侵入検知端末器（１５ａ）にデータの送受信を行うデータ通信手段をそれぞれ備えることで、侵入者の場合は、窓下の侵入検知端末器（１５ａ）で検知を行い、その後窓を開けようとするため、侵入者であると判断でき、使用者が窓を開ける場合は、侵入検知端末器（１５ａ）で検知することがなく、侵入検知端末器（１３）でのみ窓の開を検知するため、使用者が窓を開閉する際にいちいち監視装置を解除させたりする必要がない。

Description

明細書

監視装置およびそのプログラム

技術分野

[0001] 本発明は、防犯用の監視装置、その配設方法およびそのプログラムに関するものである。

背景技術

[0002] 従来のこの種の監視装置は、振動センサを窓ガラス等に取付け、侵入者が窓に触れた際の振動又は、侵入者が窓を開けた際の振動を検知すると防犯ブザーを鳴らして、侵入者を威嚇したり、住人へ侵入を検知したことを知らせたりする防犯用侵入者検知器がある (例えば特許文献 1参照)。

[0003] 図 30は、特許文献 1に記載された従来の監視装置を示すものである。図 30に示すように、防犯用侵入者検知器は、窓ガラス 2に振動センサを利用した簡易型防犯用侵入者検知器 1を取付け、侵入者が窓に触れた際の振動又は、侵入者が窓を開けた際の振動によって侵入者を検知し、防犯用侵入者検知器に内蔵している防犯ブザ一を鳴動させて、侵入者へ威嚇するとともに、住人へ侵入者を検知したことを知らせている。

[0004] また、従来のこの種の監視装置は、ケーブル状の振動検知センサをフェンス等に配設しておき、侵入などでフェンスが振動させられた時に、フェンスに配設されているケ一ブル状の振動検知センサに振動、衝撃などの外力が加えられるようにすることで、侵入を検知できるようにした侵入防護フェンスが知られてヽる (例えば、特許文献 2参照)。

[0005] 図 31は、特許文献 2に記載された従来の防護フェンスを示すものである。図 31〖こ示すように、所定区域の周囲に沿って配設した侵入防護フェンス 231に侵入を検知するための侵入センサの感知ケーブル 222を配線している。そして、感知ケーブル 2 22の一端を地中に埋設した接続パイプ 41を経て、フェンス 231近傍の制御箱 223 に導き、他端を支柱 232に設けたターミネータ 224に接続する。そして、侵入者がフエンス 231によじ登ったり、衝撃をカ卩えたとき、フェンス 231にカロわる振動、衝撃をケ一ブル 222を通じて感知させて!/、る。

[0006] また、従来のこの種の監視装置は、ケーブル状の振動センサをフェンス等に取り付けてフェンスの振動を検出すると、光や音などで侵入者や動物を威嚇する侵入警報装置がある。（例えば、特許文献 3参照)。

[0007] 図 32は、特許文献 3に記載された従来の監視装置を示すものである。図 32に示すように、侵入警報装置は、フェンス等の振動を検出する振動検知ケーブル 5で振動を検知した場合、その振動のエネルギーを電気的エネルギーに変換して電気信号を発生させる。そして、振動検知ケーブル 5からの電気信号をアンプ 6で増幅し、このァンプ 6で増幅した電気信号から侵入の有無を判別する判別制御回路で、侵入有りと判断した場合、スピーカ 2から警報を鳴らしたり、ストロボ 3で侵入者を威嚇したりしている。

特許文献 1 :特開 2002— 190069号公報

特許文献 2：特開平 1― 6478号公報

特許文献 3：特開平 11― 296755号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] し力しながら前記従来の構成では、防犯用侵入者検知器を窓に配設すると、使用者が窓を開けたりする時は、防犯用侵入者検知器の電源をいちいち切ったりする必要があった。また、電源を切り忘れた場合には、使用者が警報により威嚇されるなどの課題があった。また、強風で窓が振動したり、窓に物が当たったりした場合などに侵入者とみなして誤報を行うという課題があった。

[0009] また、前記従来の構成では、侵入センサの感知ケーブル 1本で振動を検知して!/、るため、侵入場所の特定が困難であったり、雨や風などの自然現象の影響で振動を検知した場合も侵入と判断してしまうという課題があった。

[0010] また、前記従来の構成では、侵入警報装置をべランダ等に配設し、使用者がベランダを使用する時は、侵入警報装置の電源をいちいち切ったりする必要がある。また、電源を切り忘れた場合には、使用者が警報や光により威嚇されるなどの課題があつ [0011] 本発明では、上記従来の課題を解決するためのもので、窓に監視装置を配設した場合でも、使用者が監視装置を操作することなぐ侵入者に対しては威嚇を行い、使用者には威嚇を行わないようにする。また、更に使用者が意識することなぐ玄関ドアの施錠あるいは解錠を行ったり、宅内に配設してある侵入者検知用の端末器の監視動作を開始させたり解除したりする監視装置を提供することを目的として!/、る。

[0012] また、本発明では、上記従来の課題を解決するためのもので、フェンス等に監視装置を配設した場合に、侵入場所を特定できるようにし、更に、侵入センサで振動を検知した場合に、雨や風などの影響による検知かあるいは、侵入による検知かを判定できるようにし、誤検知することがな、監視装置を提供することを目的として!/、る。

[0013] また、本発明では、上記従来の課題を解決するためのもので、ベランダ等に監視装置を配設した場合でも、使用者がベランダに出た時に、使用者が監視装置を操作することなぐ監視動作を解除したり、さらに監視動作の状態を報知したりすることで、使用者が誤って警報などを鳴らさな、ようにする監視装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

[0014] 前記従来の課題を解決するために、本発明の監視装置は、窓や扉の開閉を検知する開閉センサ端末器を窓や扉に配設し、その窓下や扉付近の屋外側に、踏み込みによる荷重変化力人や動物の在、不在を検知する圧電センサ端末器を配設し、開閉センサ端末器と圧電センサ端末器にデータの送受信を行うデータ通信手段をそれぞれ備えることで、圧電センサ端末器で人の在を検知した場合に、人の在情報を開閉センサ端末器に送信し、その後開閉センサ端末器で窓や扉の開を検知した場合に、警報等で威嚇を行い、使用者が室内側から窓を開けた場合は、圧電センサ端末器では人の在を検知しないため、その時は警報を行わないようにすることで、使用者が端末器の電源を切ったりすることなぐ侵入者には警報等で威嚇を行い、使用者には警報等では威嚇を行わな、ようにすることが可能となる。

[0015] また、前記従来の課題を解決するために、本発明の監視装置は、可撓性のあるケ一ブル状の圧電センサと、前記圧電センサからの出力信号に基づき物体の押圧や振動を検出する判定手段とを有する圧電センサ端末器を複数備え、家宅の周りに設けられた複数のフェンス部材を連接してなるフェンスに、前記フェンスの単一のフェンス部材ごとに圧電センサ端末器を取り付けることを特徴とする。圧電センサ端末器を単一のフェンス部材ごとに取り付けることで、フェンス部材ごとの状態を区別して検知するので、フェンス全体のうちのどのセンサが検知信号を出力しているかにより、どの場所からの侵入かを特定することが可能となる。

[0016] また、前記従来の課題を解決するために、本発明の監視装置は、例えばべランダ力もの家宅への侵入において、ベランダ手すり等に第 1の侵入検知端末器を設置し、ベランダに出入りする窓やドア等に第 2の侵入検知端末器を設置し、第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器は、定常または非定常の状態を監視し、定常または非定常に関する信号を互いに通信可能なデータ通信手段をそれぞれ備えることで、第 1の侵入検知端末器は、第 2の侵入検知端末器の定常または、非定常状態に応じて、監視の開始あるいは監視の解除を行うことが可能となる。例えば、使用者がベランダに出た際には、第 2の侵入検知端末器力非定常信号を送信し、第 1の侵入検知端末器は監視を解除したり、使用者がベランダ力も家宅に入った場合は、第 2の侵入検知端末器カゝら定常信号を送信し、第 1の侵入検知端末器の監視を開始したりすることが可能となる。

発明の効果

[0017] 本発明の監視装置およびそのプログラムは、侵入検知用端末器が設置されている窓を使用者が開けようとする場合でも、使用者がいちいち電源を切ったりする必要がなぐ侵入者に対しては警報等で威嚇をすることが可能となるため、使用者にとって使い勝手が向上する。

[0018] また、本発明の監視装置は、単一のフェンスごとに侵入を検知するためのケーブル状の圧電センサを配設するため、侵入場所を特定することができる。そのため、侵入場所を特定することで、適切な場所に対しての威嚇が可能となる。また、侵入があつた場所の監視を強化する等、今後の監視に活用することが可能となる。また、複数のケーブル状の圧電センサ力の出力信号から、雨や風の影響でのセンサ検知である力侵入によるセンサ検知であるかを判定することが可能であるため、誤検知がなくなり、使用者にとっては安心して監視装置を使用することができる。 [0019] また、本発明の監視装置およびそのプログラムは、家宅への侵入経路、例えばベランダ等に、監視装置が設置されている場合でも、使用者の行動にあわせて監視動作の開始あるいは、解除を行うことができるので、いちいち監視装置の電源を切ったりする必要がなくなる。また、使用者が監視装置に検知される等の誤動作もなくなり、使用者にとって使い勝手が向上する。

図面の簡単な説明

[0020] [図 1]本発明の実施の形態 1における監視装置が設置された住居の構成図

[図 2] (a)本発明の実施の形態 1における圧電センサを備えた侵入検知用端末器の内部ブロック図（b)圧電センサの構成図

[図 3]本発明の実施の形態 1における圧電センサの AA位置における断面図

[図 4]本発明の実施の形態 1における開閉センサを備えた侵入検知用端末器の内部ブロック図

[図 5]本発明の実施の形態 1における圧電センサを備えた侵入検知用端末器で、人を検知した時の濾波部の出力信号とコンパレータ部の出力信号の経時変化を示す特性図

[図 6]本発明の実施の形態 2における監視装置が設置された住居の構成図

[図 7]本発明の実施の形態 2における侵入検知用端末器の侵入検知センサの取り付け構成の説明図

[図 8]本発明の実施の形態 3における監視装置が設置された玄関の構成図

[図 9]本発明の実施の形態 3における錠装置の内部ブロック図

[図 10]本発明の実施の形態 3におけるリモコン端末器の内部ブロック図

[図 11]本発明の実施の形態 4におけるシステムブロック図

[図 12]本発明の実施の形態 4における中央処理装置の内部ブロック図

[図 13]本発明の実施の形態 5における圧電センサ端末器の内部ブロック図

[図 14]本発明の実施の形態 5における圧電センサの断面図

[図 15]本発明の実施の形態 5におけるフェンス構造を示す図

[図 16]本発明の実施の形態 5における門扉構造を示す図

[図 17]本発明の実施の形態 5における別のフェンス構造を示す図圆 18]本発明の実施の形態 6における圧電センサ端末器の内部ブロック図（1) 圆 19]本発明の実施の形態 6におけるフェンス構造を示す図

圆 20]本発明の実施の形態 6における中央処理装置と圧電センサ端末器の構成図

[図 21]本発明の実施の形態 6における圧電センサ端末器の内部ブロック図（2)

[図 22]本発明の実施の形態 7におけるシステムブロック図

[図 23]本発明の実施の形態 7における中央処理装置の内部ブロック図

[図 24] (a)本発明の実施の形態 7における端末器の内部ブロック図（b)本発明の実施の形態 7における圧電センサの構成図

圆 25]本発明の実施の形態 7における圧電センサの断面図

[図 26]本発明の実施の形態 7における端末器の内部ブロック図

圆 27]本発明の実施の形態 7の動作手順を示すフローチャート

圆 28]本発明の実施の形態 7における宅外との接続構成図

[図 29]本発明の実施の形態 8における端末器の内部ブロック図

[図 30]従来の監視装置のブロック図

[図 31]従来の監視装置のブロック図

[図 32]従来の監視装置のブロック図

符号の説明

13 開閉センサを備えた侵入検知用端末器

14a、 14b 圧電センサ

15a 圧電センサを備えた侵入検知用端末器

15b 圧電センサを備えた侵入検知用端末器

21 侵入検知部

22 中心電極

23 外側電極

24 センサ側抵抗体

25 回路側抵抗体

26 信号動出用抵抗体異常判定部データ通信手段報知手段

ノ、/テリー端末制御部圧電体層コンパレータ部弾性体

緩衝部

被覆層

侵入検知部中心電極外側電極センサ側抵抗体回路側抵抗体信号導出用抵抗体濾波部

異常判定部報知部

ノ、/テリー端末制御部判定手段圧電体層圧電センサ緩衝部

弾性体

フェンス被覆層 268 侵入判定手段

269 ブロック塀

270 圧電センサ端末器

280 振動伝播部材

290 中央処理装置

291、 295 データ通信手段

292 報知部

293 表示部

294 制御部

295 門扉

296 フェンス

320 中央処理装置

321 第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器) 322 第 2の侵入検知端末器 (開閉センサ端末器） 323 第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ）

324 リモコン

330、 348、 360、 380 データ通信手段

331 監視動作遅延時間設定手段

332 表示手段

333 記録手段

334 制御部

340、 361 侵入検知部

341 中心電極

342 外側電極

343 センサ側抵抗体

344 回路側抵抗体

345 信号導出用抵抗体

346 濾波部 347 異常判定部

349、 363 報知手段

350 ノ、/テリー

351、 362、 372 端末制御部

352 圧電体層

353 圧電センサ

354 緩衝部

355 弾性体

356 ベランダ

357 被覆層

370 回線接続手段

371 宅外回線網

372 センターサーバ装置

381 操作入力手段

発明を実施するための最良の形態

[0022] 第 1の発明は、侵入者を検知する侵入者検知センサと、前記侵入者検知センサの検知情報を互いにデータ通信するデータ通信手段と、前記侵入者検知センサとデータ通信手段により通信されたデータに基づいて報知を行う報知手段とを備えた侵入検知用端末器を複数備えた監視装置であって、前記侵入検知センサのうちの少なくとも一つは、住宅の窓や扉などの開閉部に配設して前記開閉部の開閉を検知する開閉センサとし、前記侵入検知センサのうちの他の少なくとも一つは、前記開閉部の屋外側から住宅内に侵入する際に踏み込む開閉部下付近に設置する部材に配設して侵入者の開閉部下付近への踏み込みを検知する圧電センサとし、前記圧電センサにより侵入を検知すると、報知手段により第 1の報知を行い、データ通信手段により開閉センサを備えた侵入者検知用端末器へデータを送信し、前記開閉センサを備えた侵入検知用端末器により窓や扉などの開を検知すると報知手段により第 2の報知を行うようにした。

[0023] よって、侵入者が窓や扉を開ける前に、まず窓下の部材に設けた圧電センサを備えた侵入検知用端末器で検知を行い、注意喚起の報知を行って、在宅者に知らせたり、侵入者に対して威嚇するので、窓や扉を壊されずに侵入者を退散させることも可能となる。また、その後、窓や扉の開を検知した場合に、さらに、報知を行い、威嚇することもできるため、確実に侵入を検知して、誤報もなくなり防犯の信頼性も向上する。

[0024] 第 2の発明は、第 1の発明において、侵入検知センサのうちの少なくとも一つは、住宅の窓や扉などの開閉部に配設して前記開閉部の開閉を検知する開閉センサとし、前記侵入検知センサのうちの他の少なくとも一つは、前記開閉部の屋外側のベランダの手すりに配設して侵入者のベランダの手すりを乗り越えを検知する圧電センサとし、前記圧電センサにより侵入を検知すると、報知手段により第 1の報知を行い、データ通信手段により開閉センサを備えた侵入者検知用端末器へデータを送信し、前記開閉センサを備えた侵入検知用端末器により窓や扉などの開を検知すると、報知手段により第 2の報知を行うようにした。

[0025] よって、侵入者がベランダを乗り越えようとすると、圧電センサを備えた侵入検知用端末器で検知を行い、注意喚起の報知を行って、在宅者に知らせたり、侵入者に対して威嚇するので、窓や扉を壊されずに侵入者を退散させることも可能となる。また、その後、窓や扉の開を検知した場合に、さらに、報知を行い、威嚇もできるため、確実に侵入を検知して、誤報もなくなり防犯の信頼性も向上する。

[0026] 第 3の発明は、第 1または 2の発明において、ケーブル状圧電センサによる侵入を検知するより前に開閉センサで開閉部の開を検知すると、報知手段による報知を行わないようにした。

[0027] よって、使用者が、屋内側力も窓や扉を開けた場合は、侵入と判断しないで報知を行わないので、侵入検知の精度が向上し、かつ使用者は端末器の電源を切つたりする等の操作をする必要がなくなり、使い勝手が向上する。

[0028] 第 4の発明は、第 1から 3の発明において、前記侵入検知センサのうちの少なくとも一つは、前記開閉部の屋外側のベランダの手すりに配設して侵入者のベランダの手すりを乗り越えを検知する圧電センサとし、前記侵入検知センサのうちの他の少なくとも一つは、前記開閉部の屋外側から住宅内に侵入する際に踏み込む開閉部下付近に設置する部材に配設して侵入者の開閉部下付近への踏み込みを検知する圧電センサとし、前記べランダの手すりに配設した圧電センサにより侵入を検知すると、報知手段により第 1の報知を行い、データ通信手段により他の侵入者検知用端末器へデータを送信し、開閉部下付近に設置する部材に配設した圧電センサにより侵入を検知すると報知手段により第 2の報知を行うようにした。

[0029] よって、侵入者がベランダを乗り越えようとすると、圧電センサを備えた侵入検知用端末器で検知を行い、注意喚起の報知を行って、在宅者に知らせたり、侵入者に対して威嚇するので、窓や扉を壊されずに侵入者を退散させることも可能となる。また、その後、窓下に設けた侵入検知用端末器で侵入者を検知した場合に、さらに、威嚇用の報知を行うため、確実に侵入を検知して、誤報もなくなり信頼性も向上する。

[0030] 第 5の発明は、第 4の発明において、ベランダの手すりに配設した圧電センサによる侵入検知よりも先に開閉部下付近に設置する部材に配設した圧電センサによる侵入検知があると報知手段による報知を行わな、ようにした。

[0031] よって、使用者が、布団や洗濯物をべランダへ干すためなど、屋内側からベランダへ出る場合は、侵入と判断しないで報知を行わないので、侵入検知の精度が向上し、かつ使用者は端末器の電源を切ったりする等の操作をする必要がなくなり、使い勝手が向上する。

[0032] 第 6の発明は、特に、第 1〜5のいずれか 1つの発明の監視装置機能の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムであるので、電気'情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させて本発明の監視装置の少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布 ·更新やそのィンストール作業が簡単にできる。

[0033] 第 7の発明は、可撓性のあるケーブル状の圧電センサと、前記圧電センサからの出力信号に基づき物体の押圧や振動を検出する判定手段とを有する圧電センサ端末器を複数備え、家宅の周りに設けられた複数のフェンス部材を連接してなるフェンスに、前記フェンスの単一のフェンス部材ごとに圧電センサ端末器を取り付けることを特徴とする。よって、フェンスの位置毎に検出情報を得ることができ、侵入場所を特定することができる。また、侵入が発生した場所で警報などの威嚇を行うことが可能となる

[0034] 第 8の発明は、可撓性のあるケーブル状の圧電センサと、前記圧電センサからの出力信号に基づき物体の押圧や振動を検出する判定手段とを有する圧電センサ端末器を複数備え、家宅の周りに設けられた複数のフェンス部材を連接してなるフェンスに、前記フェンスの連設部は振動伝播部材で接続して間隔をお、て前記複数の圧電センサ端末器を取り付けることを特徴とする。よって、隣設するフェンスとフェンスの間を振動伝播部材で接続し、圧電センサ端末器を所定の間隔で単一のフェンスに配設することで、配設する圧電センサ端末器の台数を減らすことができる。そのため配設コストが安価になる。

[0035] 第 9の発明は、特に第 8の発明において、判定手段をカバーするケースを備え、前記カバーは振動伝播部材を兼用する構成とした。よって、圧電センサ端末器のケースに振動伝播部材を使用することで、圧電センサ端末器自体が、振動伝播部材を兼用するため、圧電センサ端末器を取り付けたフェンスの連設が容易になる。

[0036] 第 10の発明は、可撓性のある複数のケーブル状の圧電センサと、前記複数の圧電センサ力の出力信号に基づき物体の押圧や振動を検出する一つの判定手段とで構成する圧電センサ端末器を 1つまたは複数備え、家宅の周りに設けられた複数のフェンス部材を連接してなるフェンスの、単一のフェンス部材ごとに、または間隔をおいて前記圧電センサを取り付けることを特徴とする。よって、押圧や振動を検出する判定手段一つで、圧電センサの配設した箇所の押圧や振動を検出することが可能なため、コストが安価になる。

[0037] 第 11の発明は、特に第 7〜10の発明において、侵入判定手段を備えたことにより、複数の圧電センサ力同じようなレベルの出力信号が検出された場合は、雨や風、地震などの自然現象による検知であると判定することで、侵入による検知とは区別することができ、誤検知を防ぐことが可能となる。

[0038] 第 12の発明は、特に第 7〜11の発明において、圧電センサ端末器と通信可能な中央処理装置を備えることにより、宅内の中央処理装置から複数の圧電センサ端末器を制御することができ、圧電センサ端末器の施工も容易に行うことができる。 [0039] 第 13の発明は、家宅への侵入経路に侵入検知端末器を設け、侵入経路の侵入を先に検知する第 1の侵入検知端末器と、前記第 1の侵入検知端末器よりも後に侵入を検知するように設けた第 2の侵入検知端末器とを備え、前記第 1の侵入検知端末器と前記第 2の侵入検知端末器は、定常または非定常の状態を監視し、前記状態に関する信号を互いに通信可能なデータ通信手段を有し、それぞれの状態に応じて監視開始または監視解除を行うものとした。

そして、家宅への侵入経路に第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器とを設けており、それぞれの状態に応じて監視を行うので、外から侵入する侵入者を確実に検出してかつ、宅内に!/、た使用者が侵入検知端末器の監視して、る範囲にお!ヽて侵入者と誤検知されな、ようにすることが可能である。

[0040] まず、家宅のベランダに入り、窓力家宅へ侵入するような侵入経路であれば、例えばベランダ手すり等に第 1の侵入検知端末器を設置し、ベランダに出入りする窓やドア等に第 2の侵入検知端末器を設置することで、ベランダ力もの侵入者に対して、確実に検知することが可能となり、使用者にとって安心感が向上する。更に、第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器は、定常または非定常の状態を監視し、定常または非定常に関する信号を互いに通信可能なデータ通信手段をそれぞれ備えることで、第 1の侵入検知端末器は、第 2の侵入検知端末器の定常または、非定常状態に応じて、監視の開始あるいは監視の解除を行うことが可能となる。そのため、侵入者がベランダ力家宅に侵入しょうとした場合と、使用者が家宅力ベランダに出た場合とを区別することが可能となり、監視すべき侵入者でない場合、すなわち使用者がベランダにでた場合を除いて、監視を行うことができる。

[0041] 第 14の発明は、特に、第 13の発明において、第 1の侵入検知端末器で自己の非定常検知よりも、第 2の侵入検知端末器の非定常信号を先に受信すると、監視解除を行うようにしたものである。

これは、第 1の侵入検知端末器が使用者を侵入者として誤検知してしまう可能性がある場合は、先ず、第 2の侵入検知端末器が非定常状態となるため、第 1の侵入検知端末器よりも先に第 2の侵入検知端末器が非定常状態となった場合は第 1の侵入検知端末器の監視を解除する。例えば、使用者がベランダに出ようとして、窓や扉を開けると、第 2の侵入検知端末器から非定常信号が第 1の侵入検知端末器に送信され、第 1の侵入検知端末器は、監視解除を行う。そのため、監視を行う必要がない場合、すなわち使用者がベランダに出ている場合を判断して監視を行わないようにすることが可能となり、使用者が、第 1の侵入検知端末器に対して、監視を解除したり、電源を切ったりする必要がなくなる。

[0042] 第 15の発明は、特に、第 13または第 14の発明において、第 1の侵入検知端末器は、第 2の侵入検知端末器の定常信号を受信すると、監視を開始する。

例えば、使用者がベランダ力も家宅に入って、窓や扉を閉めると、第 2の侵入検知端末器から定常信号が第 1の侵入検知端末器に送信され、第 1の侵入検知端末器は、監視を開始する。そのため、第 1の侵入検知端末器および、第 2の侵入検知端末器が定常状態の時は、監視を行う必要がある場合、すなわち使用者がベランダにいない場合と判断して、監視を開始することが可能となる。よって使用者は、ベランダから家宅に入る場合に、第 1の侵入検知端末器に対して、監視を開始したりする必要がなくなる。

[0043] 第 16の発明は、特に、第 13〜15の発明において、侵入検知端末器の監視の開始を遅延可能な構成としているため、第 2の侵入検知端末器から定常信号が第 1の侵入検知端末器に送信され、第 1の侵入検知端末器は監視を開始するまでの遅延時間を持たせることが可能となる。そのため、使用者がベランダで作業をするような場合に、ベランダに出るための窓や扉を閉めたままで作業をしても、第 1の侵入検知端末器が監視を開始することがなぐ使用者が検知されることもなくなる。

第 17の発明は、特に、第 13〜16の発明において、侵入検知端末器に報知手段を備えることで、侵入を検知した場合に、警報を鳴らしたりすることができる。また、侵入検知端末器の監視状態も報知することができ、使用者は視覚的あるいは聴覚的に監視を開始して、る力、ある、は解除して、るかを確認することができる。

[0044] 第 18の発明は、特に、第 13〜17の発明において、複数の侵入検知端末器と通信可能な中央処理装を備え、中央処理装置は、侵入検知端末器の監視または検知状況を表示する表示手段と、侵入検知端末器の監視または検知状況を記録する記録手段とを備え、複数の侵入検知端末器の監視の開始または解除を行うことで、中央処理装置で複数の侵入検知端末器の制御を行うことができ、使用者が侵入検知端末器の設置してあるところまでいって、操作を行う必要がなくなる。

[0045] 第 19の発明は、特に、第 13〜18の発明において、複数の侵入検知端末器と通信可能なリモコンを備え、特定の侵入検知端末器の監視解除を行うことで、使用者がリモコンを携帯しておくことで、 V、つでも侵入検知端末器の監視を解除することが可能となる。

第 20の発明は、特に、第 19の発明において、リモコンから侵入検知端末器に発信される監視解除信号を所定時間だけ発信することで、切り忘れの防止を行うことができる。

[0046] 第 21の発明は、特に、第 19または第 20の発明において、侵入検知端末器は、リモコンカもの監視解除信号を受信して力所定時間経過すると監視を開始することで、リモコンを侵入検知端末器の近くに置き忘れても、侵入検知端末器は監視を開始することができるため、使用者の安心感が向上する。

[0047] 第 22の発明は、特に、第 19〜第 21の発明において、侵入検知端末器は、リモコン力もの解除信号を受信している間は、監視解除を行い、受信しないと監視を行うことで、使用者がリモコンを携帯して、侵入検知端末器の近くに行くと、侵入検知端末器は監視の解除を行うため、使用者がいちいち侵入検知端末器の監視解除を行う必要がなくなる。また、侵入検知端末器から離れると、監視を開始するため、使用者の使い勝手が向上する。

[0048] 第 23の発明は、特に、第 13〜22の発明において、第 1の侵入検知端末器を侵入経路において第 2の侵入検知端末器よりも監視領域である家宅の内側力みて外側に設置することで、侵入経路への侵入を先に検知することが可能となる。

第 24の発明は、特に、第 13〜22の発明において、第 1の侵入検知端末器を壁状構造体に設けることで、フェンス等に侵入検知端末器を設置することが可能となる。

[0049] 第 25の発明は、特に、第 24の発明において、壁状構造体をべランダの手すりとすることで、第 1の侵入検知端末器をべランダの手すりに設置することが可能となる。

[0050] 第 26の発明は、特に、第 13〜22の発明において、第 1の侵入検知端末器をベランダの床に設置することで、ベランダ内の侵入を検知することが可能となる。第 27の発明は、特に、第 13〜26の発明において、第 2の侵入検知端末器を監視する侵入経路の開口部に設けることで侵入経路に出入りする箇所に設置して、開口部での出入りを検知することが可能となる。

第 28の発明は、特に、第 27の発明において、開口部を住居の窓の開閉部とすることで、窓の開閉を検知することが可能となる。

[0051] 第 29の発明は、特に、第 13〜28の発明において、少なくとも第 1の侵入検知端末器に圧電センサを備えることで、圧電センサは圧電効果により変形の加速度に応じた電圧信号を出力するので、第 1の侵入検知端末器をべランダやフェンスに設置した場合、侵入者がベランダの手すりやフェンス等に手や足をかけた時の押圧による変形を迅速に検出して侵入検出することができる上、圧電センサが可撓性を有したケーブル状なので、ベランダの手すりやフェンスの形状に沿って自在に配設が可能となる。

第 30の発明は、特に、第 13〜29の発明において、侵入経路を撮影する第 3の侵入検知端末器を備え、第 3の侵入検知端末器は、侵入検知端末器からの非定常信号を受信すると、撮影を開始することで、侵入検知端末器で侵入者を検知した場合に、第 3の侵入検知端末器で侵入経路を撮影することが可能となる。

[0052] 第 31の発明は、特に、第 13〜30のいずれか 1つの発明の監視装置をコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムであるので、電気'情報機器、コンビユータ、サーバー等のハードリソースを協働させて本発明の監視システムの少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布 ·更新やそのインストール作業が簡単にできる。

[0053] 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

[0054] (実施の形態 1)

図 1は、本発明の第 1の実施の形態における監視装置が設置された住居の構成を示すものである。

[0055] 図 1において、 11は家、 12は窓であり、開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13 が設置されている。 15aは圧電センサ端末器で圧電センサ 14aを備えている。 16はマットで圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aを内蔵している。

[0056] 尚本実施の形態 1では、侵入検知用のセンサとしてのケーブル状の圧電センサをマットに内蔵しているが、圧電センサを内蔵するものはマットに限定されず、人工芝、収納庫、踏み石などその他の部材でも同様の効果を有するものである。

[0057] 図 2 (a)は圧電センサ端末器 15aの内部ブロック図である。 21は侵入検知部であり、図 2 (b)に示すように、弾性体 35に可撓性のある圧電センサ 14を配設した構成から成っている。圧電センサ 14は変形に応じた出力信号を発生する。弾性体 35としては、窓から侵入者等が家宅に入りこもうとして、窓下のマットに乗った場合の押圧時に圧電センサ 14が変形しやすいよう圧電センサ 14よりも柔軟性及び可撓性の良いゴム等の弾性材料が用いられ、また、マットに内蔵しているが屋外に設置するため耐熱性、耐寒性を考慮して選定する。具体的には、— 30°C〜85°Cで可撓性の低下が少ないものを選定することが好ましい。このようなゴムとしては、例えばエチレンプロピレンゴム（EPDM)、クロロプレンゴム（CR)、ブチルゴム（IIR)、シリコンゴム（Si)、熱可塑性エラストマ一等を用いればよい。また、弾性体 35は、中空に形成され、押圧により圧縮可能な緩衝部 36を有している。この構成で、マットの上面、すなわち受圧面側と反対側に緩衝部 36を設けるようにすると、マット上力も受けた力によって、変形しやすくなり、より出力を大きくすることが可能となる。また、マット 16の上面に適度な緩衝部を設けて、踏み込みや尖端が鋭利なもので衝撃をうけても、圧電センサ 14aを組み込んだ部分にまで傷をうけにくい、耐久性を高めた構成とすることもできる。マットに固定する方法としては、マットに圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aをあらかじめはめ込めるような構成にしたり、テープ等で固定したりする方法等あるが、マットにしつ力りと固定できればよい。 22は中心電極である。 23は外側電極である。 24は圧電センサ 14aの端部において中心電極 22と外側電極 23との間に断線検出用の抵抗体として設けられたセンサ側抵抗体である。 25は断線検出用の回路側抵抗体。 2 6は圧電センサ 14aからの信号を導出するための信号導出用抵抗体。 27は圧電センサ 14aからの出力信号から所定の周波数成分のみを通過させる濾波部。 28は圧電センサ 14aからの断線異常を判定する異常判定部。 29はデータ通信手段で開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13aと人の在、不在情報、窓や扉の開閉情報の送受信を行う。 30は報知手段であり、侵入が発生した場合に警報を鳴らしたり、光で威嚇をしたりする。 31はバッテリーである。 32は端末制御部であり、侵入検知手部 21で押圧を検知した場合は、人の在情報を開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13に対して自らの端末器 HD情報と共に、データ通信手段 29を用いて無線によって送信するものである。また、異常判定部 28で断線異常を検出した場合は、報知手段 30で報知を行う。 33は、圧電体層である。 34は濾波部 27の出力信号を予め設定された設定値と比較して侵入の判定を行うコンパレータ部である。

[0058] 図 3は、圧電センサ 14aの図 2の A— A線における断面図である。図 3において、 22 は中心電極。 23は外側電極。 33は圧電体層。 37は被覆層である。

[0059] 中心電極 22は通常の金属単線導線を用いてもよいが、ここでは絶縁性高分子繊維の周囲に金属コイルを卷ヽた電極を用いてヽる。前記絶縁性高分子繊維と前記金属コイルとしては、電気毛布にお、て商業的に用いられてヽるポリエステル繊維と銀を⁵ wt%含む銅合金がそれぞれ好まヽ。

[0060] 圧電体層 33は一般的にはポリフッ化ビ-リデン等の榭脂系の高分子圧電体を用いればよいが、塩素化ポリエチレン等の高分子基材中に圧電セラミックスの粉体を混合した複合圧電体を用 V、ると高温耐久性が向上する。

[0061] 外側電極 23は高分子層の上に金属膜の接着された帯状電極を用い、これを圧電体層 33の周囲に巻きつけた構成としている。そして、高分子層としてはポリエチレン- テレフタレート（PET)を用い、この上にアルミニウム膜を接着した電極は、 120°Cで高い熱的安定性を有するとともに商業的にも量産されているので、外側電極 23として好ましい。尚、圧電センサ 14を外部環境の電気的雑音力もシールドするために、外側電極 23は部分的に重なるようにして圧電体層 33の周囲に卷きつけることが好ましい。

[0062] 被覆層 37としては、ウレタン、ポリエチレン、塩ィ匕ビニールなどの適切な弾性の高分子材料が用いられる。

[0063] 図 4は、開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13の内部ブロック図である。ここに示すように、開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13は、侵入検知部と制御部を一体に構成したものである。 41はデータ通信手段で圧電センサ端末器 15aと人の在、不在情報、窓や扉の開閉情報の送受信を行う。 42は侵入検知部であり、リードスイツチを設け、この開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13を窓やドアの枠に取り付け、可動部である窓ガラスやドア開閉部にこのリードスィッチと対応して開閉させるための磁石を取り付けることにより、窓やドアの開閉を検知することができる。 43は端末制御部で、窓や扉の開閉によりその開閉情報を圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aに対して自らの端末器 HD情報と共に、データ通信手段 41を用いて無線によつて送信するものである。 44は報知手段であり、窓や扉が開いた場合に外部に報知を行う。

[0064] 以上のように構成された監視装置について、以下その動作、作用を図 5に基づいて説明する。

[0065] まず、侵入者が家 11に侵入しょうとした場合について説明する。侵入者が家 11の窓 12から侵入しょうとすると、マット 16の上に乗り窓 12を破壊したりして侵入を行うが、この時マット 16に内蔵した圧電センサ 14aは、侵入者がマット 16に乗った押圧により変形することになる。

[0066] 圧電センサ 14aからは圧電効果により圧電センサ 14aの変形の加速度に応じた信号が出力される。

[0067] 図 5に濾波部 27の出力信号 Vを示す。人がマット 16に乗った場合は Vに基準電位 VOより大きな信号成分が現れる。圧電センサ 14aは大きな変形量が得られ、変形量の 2次微分値である加速度も大きくなり、結果として圧電センサ 14aの出力信号も大きくなる。コンパレータ部 34は Vの VOからの振幅 I V— VO Iが DOより大ならば人がマット 16に乗ったと判定し、時刻 tlで判定出力として Lo→Hi→Loのパルス信号を出力する。

[0068] コンパレータ部 34から侵入判定のパルス信号が出力されると、端末制御部 32は、人の在情報を開閉センサ端末器 13に対して自らの端末器 HD情報と共に、データ通信手段 29を用いて無線によって定期的に送信する。さらに報知手段 30から注意喚起を促す報知 (第 1の報知）を行う。この報知は、近隣等にまで聞こえるような大音量ではなぐその付近だけでしか聞こえな、程度の音量である。 [0069] そして、侵入者がさらに宅内に侵入しょうとして、窓 12を開けた場合、開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13は窓 12の開を検知し、圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aからの人の在情報を受信しているので、開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13では侵入であると判断して、報知手段より大音量の警報を発生させ (第 2の報知)侵入者を威嚇する。この時、開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13から開情報を圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aに送信し、圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aでも大音量の警報を発生させてもよい。

[0070] 次に、使用者が宅内から換気等を行うために窓 12を開けた場合、開閉センサを備えた侵入検知用端末器 13は、圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aからの人の在情報を受信して、な、ため、警報は発生させな、。

[0071] 次に、異常判定部 28での断線判定の手順を以下に示す。図 3 (a)において、センサ側抵抗体 24、回路側抵抗体 25、信号導出用抵抗体 26の抵抗値をそれぞれ Rl、 R2、 R3、 P点の電圧を Vp、バッテリー 31の電圧を Vsとする。 Rl、 R2、 R3は通常数メガ〜数十メガオームの抵抗値が用いられる。圧電センサ 14の電極が正常の場合、 Vpは Vsに対して、 R2と R3の並列抵抗と R1との分圧値となる。ここで、圧電体層 33 の抵抗値は通常数百メガオーム以上であるので R2、 R3の並列抵抗値にはほとんど寄与しないため上記分圧値の算出には無視するものとする。圧電センサ 14の電極が断線すると等価的には Pa点または Pb点がオープンとなるので、 Vpは R2と R3の分圧値となる。電極がショートすると等価的には Pa点と Pb点がショートすることになるので、 Vpは Vsに等しくなる。このように異常判定部 28で Vpの値に基づいて圧電センサ 1 4の電極の断線やショートといった異常を検出するので、信頼性を向上することができる。

[0072] 以上のように、本実施の形態 1においては、圧電センサ端末器を窓下などに設置し、その窓に開閉センサ端末器を設置することで、屋外から侵入しょうとして、窓を開けた場合は、侵入と判定することができ、屋内側から窓を開けた場合は、使用者が窓を開けたと判定することができるため、使用者が窓を開けるたびに開閉センサ端末器の電源をいちいち切ったりすることなく使用でき、侵入者に対しては報知手段から威嚇を行い、侵入を抑制することができる。 [0073] また、圧電センサ端末器で人の在を検知した場合には、注意喚起の報知を行うため、窓を割られたりする被害も少なくなる。さらに警報の音量もその場で聞こえる程度の音量であるため、小動物などが乗って検知した場合でも近隣に迷惑をかけることがない。また、図 5に示す D。の値を変更することによって、人は検知するが、小動物では検知しな、ように調整することも可能であり、より信頼度の高、監視装置を提供することち可會である。

[0074] また、侵入検知センサは可撓性を有したケーブル状の圧電センサを備えたもので、圧電センサは圧電効果により変形の加速度に応じた電圧信号を出力するので、侵入者がマットなどに乗った時の押圧による変形を迅速に検出しすることができる上、圧電センサが可撓性を有したケーブル状なので、様々な建材などの形状に沿って自在に配設が可能となる。

[0075] また、本実施の形態 1では、窓や扉力もの侵入を検知するために、リードスィッチを設け、可動部である窓ガラスやドア開閉部にこのリードスィッチと対応して開閉させるための磁石を取り付けることにより、窓やドアの開閉を検知する開閉センサ端末器を用いているが、窓の振動を検知する振動センサ端末器や、焦電センサを用いた人感センサ端末器などを用いても同様の効果を有するものである。

[0076] また、実施の形態 1では通信媒体として無線を用いている力専用線による有線通信、電灯線搬送通信、赤外線通信、光ファイバ通信など、いずれも通信媒体を用いても同様の効果を有するものである。

[0077] (実施の形態 2)

図 6は、本発明の第 2の実施の形態における監視装置が設置された住居を示すものである。家 11のべランダの壁状構造体 51に、手すり 52が取り付けられている。この手すり 52には、ケーブル状の圧電センサを手すりの上面に配設した状態として、圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15bを設けたものである。そして、窓 12の下には、マット 16を備えて、このマットには実施の形態 1と同様の構成の圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aを設けてある。図 7には圧電センサ 14bの手すり 52への取り付け構成を示す。ベランダの壁状構造体 51の上面には、手すりカバー 52aが載置されており、その手すりカバー 52aの下部、内部には支持手段 54を手すりカバーの取り付け補助具 53との間に挟持しており、この支持手段 54中には圧電センサ 14b 、および緩衝部 55が内包されている。本実施の形態のような手すりに設けるケープル状圧電センサの構成は、図 2 (b)に示すような構成でもよいし、本実施の形態中で説明する図 7のように支持手段 54や緩衝部 55を手すり 52の形状に合わせたものとしてもよく、例えば、丸みを帯びた形状であれば、支持手段 52、緩衝部 55を丸みを合わせて組み合わせやすくすると挟持しやす、構成とするのもよ!/、。

[0078] 以上のように構成された監視装置について、以下その動作、作用を説明する。

[0079] まず、侵入者が家に侵入しょうとした場合について説明する。侵入者がベランダから宅内に侵入しょうとして、ベランダ (壁状構造体 51)に手や足を掛けべランダ (壁状構造体 51)を乗越えようとするとべランダ手すり 52に押圧がかかり、手すりカバー 52a を通して、圧電センサ 14b及び支持手段 54に印加される。支持手段 54の上面は手すりカバー 52aに、下面は手すり（カバー）取り付け補助具 53に密着して取り付けてあり、更に支持手段 54は圧電センサ 14bより柔軟性を有しているので、押圧により支持手段 54が圧縮されて、圧電センサ 14bが変形する。そして圧電センサ 14bからは圧電効果により圧電センサ 14bの変形の加速度に応じた信号が出力されることになり、ベランダの手すり 52が押圧されたことが検知される。ベランダセンサは、その検知情報を窓 12下のマット 16に設けた圧電センサを備えた侵入検知用端末器 15aに対して自らの端末器 HD情報と共に、データ通信手段を用いて無線によって送信する。さらに報知手段から注意喚起を促す報知を行う。この報知は、近隣等にまで聞こえるような大音量ではなぐその付近だけでしか聞こえない程度の音量である。そして、侵入者がベランダ内に侵入して、マット 16の上にのると、マット 16に内蔵した圧電センサ 14aは、侵入者がマット 16に乗った押圧により変形することになる。マット 16に内蔵した圧電センサ 14aからは圧電効果により圧電センサ 14aの変形の加速度に応じた信号が出力され、マット 16が押圧されたことが検知される。窓下のマット 16に設けた侵入検知用端末器 15aはべランダの手すりに設けた侵入検知用端末器 15bからの検知情報を受信しているので、窓下の侵入検知用端末器 15aは侵入であると判断して、報知手段より大音量の警報を発生させ侵入者を威嚇する。

[0080] 次に、使用者が宅内から洗濯物等を干すためにべランダに出た場合、窓下の侵入検知用端末器 15aは、ベランダの侵入検知用端末器 15bからの検知情報を受信していないため、報知手段からの警報は発生させない。そのため、使用者はべランダに出る場合でも、監視装置が侵入者として誤検知して報知しないように電源を切ったり、電源を切り忘れて誤報したりすることもなくなる。

[0081] (実施の形態 3)

図 8は、本発明の第 3の実施の形態における監視装置が設置された玄関の構成を示すものである。

[0082] 図 8において、 61は玄関ドア、 62は錠装置である。錠装置 62は玄関ドア 61の内部に設置されている。 15c、 15dは圧電センサ端末器で圧電センサ 14c、 14dを備えている。 16c, 16dは圧電センサ端末器を内蔵したマットで、玄関の屋外側と屋内側にそれぞれ設置されている。 63は使用者が携帯しているリモコン端末器で、錠装置 62 とリモコン端末器 63間は、無線による通信手段によって通信が行われる。

[0083] 図 9は錠装置のブロック図である。 71はデータ通信手段で、リモコン端末器 63と端末器情報の送受信を行う。 72は記憶部で、リモコン端末器 63の情報を記憶しておく。 73は設定部でリモコン端末器 63の HD情報を入力するための設定部である。操作方法としては、情報をテンキー等で直接入力してもよいし、スィッチを設け、そのスィッチを押下してリモコン端末器と通信を行い、情報を記憶させてもよい。 74 は駆動制御部で制御部 76からの施錠信号あるいは解錠信号を受けるとドアに対して施錠あるいは解錠を行う施錠 Z解錠部 75を駆動させる。また、制御部 76は、データ通信手段 71でリモコン端末器カゝら端末器 HD情報を受信すると、受信した端末器 ID 情報が記憶部 72で記憶して、る端末器情報と一致して、るかを判断して、る。

[0084] 図 10はリモコン端末器の内部ブロック図である。 81はデータ通信手段であり、錠装置 62と無線で通信が可能となっており、端末器情報の送信を行う。 82は端末制御部である。

[0085] 以上のように構成された監視装置について、以下その動作、作用を説明する。

[0086] まず、使用者がリモコン端末器 63を携帯して、外出しょうとした場合について説明する。リモコン端末器 63は定期的、例えば 0. 5秒間隔で端末器情報を送信しており、使用者がリモコン端末器 63を携帯して、ドア 61に近づいてくると、錠装置 62は端末器情報を受信し、記憶部 72に記憶してある端末器 IDと受信した端末器情報が一致して、るかを判断する。

[0087] そして、圧電センサ端末器 15cが内蔵された、屋内側のマット 16cに使用者が乗つた場合に、圧電センサ端末器 15cは人の在を検知して、錠装置 62に人の在情報を送信する。

[0088] そして、錠装置 62はリモコン端末器 63の端末器情報と記憶している端末器 IDが一致し、更に圧電センサ端末器 15cからの人の在情報を受信すると、ドア 61の解錠を行う。ここで端末器情報が一致していなければ、ドア 61の解錠は行わない。

[0089] そして、使用者が屋外側に設置されたマット 16dに乗り、その後、外に出て行くと、マット 16dは人の不在情報を錠装置 62に送信し、錠装置 62はドア 61の施錠を行う。また、錠装置では、屋内側に設けたマット 16cから人の在情報を受信し、ドアの解錠を行い、その後マット 16dからの人の不在情報により、人が外出したということが判断できる。

[0090] 使用者が帰宅した場合は、マットでの検知の順序が外出する時と逆方向であるが、同様の動作で、ドア 61の解錠、施錠を行い、人が帰宅したということも判断可能となる。

[0091] 以上のように本実施の形態 3においては、使用者がリモコン端末器を携帯しておき、ドアに近づくだけで、自動でドアの解錠あるいは施錠を行うことが可能なため、使用者カ^、ち、ち鍵を取り出し、施錠や解錠をする必要がなくなる。

[0092] また、上記の動作により錠装置は使用者が外出したか、帰宅したかを判断することができるため、使用者が帰宅し、リモコン端末器を玄関に置き忘れ、玄関の屋外側の圧電センサ端末器で、別の人を検知した場合でも、錠装置では使用者が帰宅していると判断しているので、扉を解錠しないようにすることが可能となり、使用者は安心して使用することができる。

[0093] また、本実施の形態 3ではマットに圧電センサを内蔵している力ドアの取っ手部分や、取っ手の稼動部分などにも圧電センサを取り付けることも可能で、人が外出あるいは帰宅するためにドアの取っ手をさわることで、人の在、不在状態を検知することも可能である。 [0094] (実施の形態 4)

図 11は、本発明の第 4の実施の形態における監視装置のシステムブロック図を示すものである。

[0095] 図 11において、監視装置は、錠装置 62、中央処理装置 91、侵入検知用端末器 9 2 (a)、 92 (b)、リモコン端末器 63 (a)、 63 (b)で構成されている。中央処理装置 91と錠装置 62、中央処理装置 91と侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)、錠装置とリモコン端末器 63 (a)、 63 (b)の間は、無線による通信手段によって通信が行われる。ここで侵入検知用端末器 92は、図 4で示される開閉センサ端末器と同様の構成であり、開閉センサ 42は、焦電センサなどを取付け、人の存在を検知したり、リードスィッチを付けて窓の開閉を検知するなどして侵入者の検知を行う。また、通信手段 41で中央処理装置 91とデータの通信を行い、侵入を検知した場合には、報知手段 44で警報などの威嚇を行う。

[0096] 図 12は中央処理装置 91の内部ブロック図である。図 12において、 101はデータ通信手段であり、錠装置 62からの使用者の帰宅あるいは外出情報や、侵入検知用端末器 92に監視動作の開始あるいは解除情報の送受信を行う。 102は記憶部であり、複数のリモコン端末器の端末器 IDを記憶しておく。 103は設定部であり、リモコン端末器の端末器 IDを入力する。 104はモード設定手段であり、全ての侵入検知用端末器の監視動作を開始させる第 1の設定モード (以下外出警戒モードとする）と、侵入検知用端末器の中でいくつ力の侵入検知用端末器だけ監視動作を開始させる第 2 の設定モード (以下在宅警戒モードとする）を設定する。 105は表示部で、モードを設定する際や、端末器 IDを入力する際の表示を行う。 105は、データ通信手段 92、記憶部 93、表示部 96を制御する制御部である。

[0097] 以上のように構成された監視装置について、以下その動作、作用を説明する。

[0098] まず使用者がリモコン端末器 63 (a)を携帯して外出した場合にっ、て説明する。使用者が外出した場合、錠装置 62では使用者が外出したことを判断できるため、錠装置 62は、リモコン端末器 63 (a)の端末器 HD情報と外出情報を中央処理装置 91に送信する。

[0099] 中央処理装置 91では、外出情報を受信し、使用者が外出したと判断して、侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)の監視動作を開始させるために、監視動作開始情報を侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)に送信する。

[0100] 侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)は監視動作を開始し、この時に侵入検知部 42 で人を検知したり窓の開閉を検知したりした場合は、報知手段 44で警報等を行う。

[0101] 次に使用者がリモコン端末器 63 (a)を携帯して帰宅した場合について説明する。

使用者が帰宅した場合、錠装置 62では使用者が帰宅したことを判断できるため、錠装置 62は、リモコン端末器 63 (a)の端末器 HD情報と帰宅情報を中央処理装置 91に送信する。

[0102] 中央処理装置 91では、帰宅情報を受信し、使用者が帰宅したと判断して、侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)の監視動作を解除させるために、監視動作解除情報を侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)に送信する。

[0103] 侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)は監視動作を解除し、この時、侵入検知部 42で人を検知したり窓の開閉を検知したりしても、報知手段 44で警報等は行わない。

[0104] 次に使用者が複数おり、リモコン端末器を各自携帯している場合についての動作について説明する。

[0105] まず、使用者が 2人 (使用者 (a) (b)とする)で、 2人とも在宅している場合、侵入検知用端末器 92 (a)、 92 (b)は監視動作を解除して、る。

[0106] そして、使用者 (a)がリモコン端末器 63 (a)を携帯して、外出したとすると、錠装置 6

2は、中央処理装置 91にリモコン端末器 63 (a)の端末器 HD情報と外出情報を送信する。

[0107] 中央処理装置 91では、リモコン端末器 63 (a) (使用者 (a) )が外出したと判断し、在宅警戒モードを設定し、監視動作を開始させたヽ侵入検知用端末器 (ここでは侵入検知用端末器 92 (a) )だけに監視動作開始情報を送信する。これは、例えば、親と子供の 2人が家にいて、親が外出した場合、侵入検知部 42にリードスィッチを設け、窓に設置してあり窓の開閉を検知する侵入検知用端末器だけ監視動作を開始させ、まだ子供が家にいるので、侵入検知部 42に焦電センサを設け、廊下などに設置した侵入検知用端末器は、監視動作を開始させたくない場合などに使用する。

[0108] そして、使用者 (b)がリモコン端末器 63 (b)を携帯して、外出したとすると、錠装置 6 2は、中央処理装置 91にリモコン端末器 63 (b)の端末器 HD情報と外出情報を送信する。

[0109] 中央処理装置 91では、リモコン端末器 63 (b) (使用者 (b) )が外出したと判断し (全ての人が外出したと判断)、外出警戒モードを設定し、すべての侵入検知用端末器 9

2 (a)、 92 (b)に監監視動作開始情報を送信する。

[0110] 次に、使用者 (b)がリモコン端末器 63 (b)を携帯して、帰宅したとすると、錠装置 62 は、中央処理装置 91にリモコン端末器 63 (b)の端末器 HD情報と帰宅情報を送信する。

[0111] 中央処理装置 91では、リモコン端末器 63 (b) (使用者 (b) )が帰宅したと判断し、在宅警戒モードを設定し、侵入検知用端末器 (b)に監視動作解除情報を送信する (この時、侵入検知用端末器 92 (a)だけ監視動作を開始して、る)。

[0112] そして、使用者 (a)がリモコン端末器 63 (a)を携帯して、帰宅したとすると、錠装置 6 2は、中央処理装置 91にリモコン端末器 63 (a)の端末器 HD情報と帰宅情報を送信する。

[0113] 中央処理装置 91では、リモコン端末器 63 (a) (使用者 (a) )が帰宅したと判断し、監視動作を解除させるために、侵入検知用端末器 92 (a)に監視動作解除情報を送信する。

[0114] 尚、外出警戒モードや在宅警戒モードなどは使用者の状況に応じて設定が可能である。

[0115] 以上のように本実施の形態 4においては、使用者が複数いる場合でも、各人の外出あるいは在宅状況に合わせて、あら力じめ中央処理装置で設定をしておけば、全員が外出した場合は、全ての侵入検知用端末器の監視動作を開始させたり、何人か在宅して!/、れば、特定の侵入検知用端末器だけ監視動作を開始させたりすることが可能となる。そのため使用者の行動に合わせて監視動作の開始や解除を行うので、使用者が外出ある、は帰宅した際に、ち、ち操作をする必要がなくなり使、勝手が向上する。

[0116] 尚、本実施の形態で説明した手段は、 CPU (またはマイコン）、 RAM, ROM,記憶'記録装置、 IZOなどを備えた電気'情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよ!/、。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新 U、機能の配布 ·更新やそのインストール作業が簡単にできる。

[0117] また、本発明の監視装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなぐ本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

[0118] (実施の形態 5)

図 13 (a)は、本発明の第 5の実施の形態における監視装置の圧電センサ端末器の内部ブロック図である。本実施の形態では、家の周りにあるフェンスに配設した場合について説明していく。 250は侵入検知部であり、図 13 (b)に示すように、弾性体 26 5に可撓性のある圧電センサ 263を配設した構成力も成っている。圧電センサ 263は変形に応じた出力信号を発生する。弾性体 265としては、フェンスを乗越えて侵入者等が家宅に入りこもうとして、フェンスの上部に手や足を掛けた場合の押圧や振動時に圧電センサ 263が変形しやすいよう圧電センサ 263よりも柔軟性及び可撓性の良いゴム等の弾性材料が用いられ、また、屋外に設置するため耐熱性、耐寒性を考慮して選定する。具体的には、— 30°C〜85°Cで可撓性の低下が少ないものを選定することが好ましい。このようなゴムとしては、例えばエチレンプロピレンゴム（EPDM)、クロロプレンゴム（CR)、ブチルゴム（IIR)、シリコンゴム（Si)、熱可塑性エラストマ一等を用いればよい。また、弾性体 265は、中空に形成され、押圧により圧縮可能な緩衝部 264を有している。さらに、弾性体 265の底部には、フェンス 266に固定支持するための溝部が形成されている。フェンスの上部に固定する方法としては、フェンスの上部にはめ込めるような構成にしたり、テープ等で固定する方法等、フェンスにしっかりと固定できればよい。また、フェンス上部ではなぐフェンス正面部など、振動を検知できる位置であれば配設位置はフェンス上部に限定するものではない。 251は中心電極である。 252は外側電極である。 253は圧電センサ 263の端部において中心電極 251と外側電極 252との間に断線検出用の抵抗体として設けられたセンサ側抵抗体である。 254は断線検出用の回路側抵抗体。 255は圧電センサ 263からの信号を導出するための信号導出用抵抗体。 256は圧電センサ 263からの出力信号力も所定の周波数成分のみを通過させる濾波部。 257は圧電センサ 263からの断線異常を判定する異常判定部。 258は報知部であり、侵入が発生した場合に警報を鳴らしたり、光で報知することで侵入者を威嚇する。 259はバッテリーである。 260は端末制御部であり、侵入検知部 250で押圧や振動を検知した場合は、報知部 258から侵入者を威嚇するよう制御を行う。また、異常判定部 257で断線異常を検出した場合は、報知部 258で報知を行う。 261は判定手段、 262は、圧電体層である。

[0119] 図 14は、圧電センサ 263の図 13の A— A線における断面図である。図 14において、 251は中心電極。 252は外側電極。 262は圧電体層。 267は被覆層である。

[0120] 中心電極 251は通常の金属単線導線を用いてもよいが、ここでは絶縁性高分子繊維の周囲に金属コイルを卷ヽた電極を用いてヽる。前記絶縁性高分子繊維と前記金属コイルとしては、電気毛布にお、て商業的に用いられてヽるポリエステル繊維と銀を⁵ wt%含む銅合金がそれぞれ好まヽ。

[0121] 圧電体層 262は一般的にはポリフッ化ビ-リデン等の榭脂系の高分子圧電体を用 V、ればよ、が、塩素化ポリエチレン等の高分子基材中に圧電セラミックスの粉体を混合した複合圧電体を用 V、ると高温耐久性が向上する。

[0122] 外側電極 252は高分子層の上に金属膜の接着された帯状電極を用い、これを圧電体層 252の周囲に巻きつけた構成としている。そして、高分子層としてはポリェチレン'テレフタレート（PET)を用い、この上にアルミニウム膜を接着した電極は、 120 °Cで高い熱的安定性を有するとともに商業的にも量産されているので、外側電極 25 2として好ましい。尚、圧電センサ 263を外部環境の電気的雑音力もシールドするために、外側電極 252は部分的に重なるようにして圧電体層 262の周囲に巻きつけることが好ましい。

[0123] 被覆層 267としては、ウレタン、ポリエチレン、塩化ビニールなどの適切な弾性の高分子材料が用いられる。

[0124] 図 15は、圧電センサ端末器をフェンスに配設した時のフェンス構造を示すものである。

[0125] 図 15 (a)において、 266は単一のフェンスである。家宅の周りのフェンスは単一のフエンス 266を図 15 (b)のようにブロック塀 269の上に並べて設置して!/、く。 250は圧電センサ 263から構成される侵入検知部であり、単一のフェンス 266ごとに配設していく。また、図 15 (c)に示すようにフェンス上部が湾曲している場合や、水平方向に一直線の柵がな、場合でも侵入検知部 250は可撓性があるので、フェンスの形状がデザイン性を重視したものであっても形状に沿ったセンサの配設が可能であり、美観を損ねず配設の自由度が向上する。また、門扉などにも配設が可能であり、図 16 (a) のようにフェンスと同様、門扉上部に配設してもよいし、門扉の開を検知するように図 16 (b)のように、門扉が開閉することで、侵入検知部 250が屈曲し、門扉の開を検知するように配設することも可能である。 261は判定手段であり、家側のフェンス面に配設してある。

[0126] 以上のように構成された監視装置について、以下その動作、作用を説明する。なお、以下の説明では、家宅の周りに設置されているフェンスの例であるが、その他のフエンス、例えば支柱と支柱との間に有刺鉄線等を取り付けたフェンス構造であっても同様に適用できるものである。まず家の周りを囲うフェンスは、通常図 15 (a)で示す単一のフェンス 266のように幅が lm程のフェンスを図 15 (b)のように、ブロック塀 269 の上に並べて設置していく。そして、その単一のフェンス 266ごとに、圧電センサ 263 から構成される侵入検知部 251をフェンス上部に配設して、く。次に侵入者が宅内に忍び込もうとして、フェンスを乗越えようとすると、フェンス 266に配設してある侵入検知部 251に手や足を掛けることになり圧電センサ 263が変形し、出力信号を発生する。そして、判定手段 261の端末器制御部 260で報知部 258の制御を行い、侵入者に対して、警報や光で威嚇を行う。このように、フェンス 266ごとに圧電センサ端末器 270を配設することで、侵入している場所が特定できるために、警報などが発生した場合すぐに現場に行き対応することができる。また、侵入者に対しても、侵入場所で警報を鳴らすことが可能なため、威嚇効果も大きい。しかしながら、侵入検知部として、 1本のケーブルを使用してフェンスに配設している構造では、侵入場所も特定できず、警報を鳴らす場合でも侵入者の近くで鳴らないこともあり、監視装置としての効果は小さかった。

[0127] 次に、異常判定部 257での断線判定の手順を以下に示す。図 13 (a)において、センサ側抵抗体 253、回路側抵抗体 254、信号導出用抵抗体 255の抵抗値をそれぞれ Rl、 R2、 R3、 P点の電圧を Vp、バッテリー 259の電圧を Vsとする。 Rl、 R2、 R3 は通常数メガ〜数十メガオームの抵抗値が用いられる。圧電センサ 263の電極が正常の場合、 Vpは Vsに対して、 R2と R3の並列抵抗と R1との分圧値となる。ここで、圧電体層 262の抵抗値は通常数百メガオーム以上であるので R2、R3の並列抵抗値にはほとんど寄与しないため上記分圧値の算出には無視するものとする。圧電センサ 2 63の電極が断線すると等価的には Pa点または Pb点がオープンとなるので、 Vpは R 2と R3の分圧値となる。電極がショートすると等価的には Pa点と Pb点がショートすることになるので、 Vpは Vsに等しくなる。このように異常判定部 257で Vpの値に基づいて圧電センサ 263の電極の断線やショートといった異常を検出するので、信頼性を向上することができる。また、上述したような断線をおこした場合、一本のケーブルの場合、配設した全てのケーブルを取り外して交換を行わなければならないが、本実施の形態では単一のフェンスごとに配設してあるため、断線した圧電センサ端末器 270 だけを交換すればよぐ交換作業も簡単に行うことができる。

また、図 17を参照して、振動伝播部材 280を使用することで、すべてのフェンスに圧電センサ端末器 270を配設することなぐフェンスごとに圧電センサ端末器 270を配設した場合と同様の効果を得ることが可能である。これは、単一のフェンス 266と隣接するフェンスとの間に振動の伝達性の良好な金属部材等を配設することで、圧電センサ端末器 270を配設して、な、フェンスで侵入を行った場合でも、隣接する圧電センサ端末器 270が配設してあるフェンスに侵入をする際のフェンス 266の振動が伝播され、侵入を検知することが可能となる。図 17で、振動伝播部材 280を使用しているが、これは単一のフェンス 266を並べて設置しているので、フェンスとフェンスの間に微小な隙間があることも考えられるため、振動伝播部材 280を使用しることで、振動を他のフェンスに伝えやすくするためである。また、判定手段 270をカバーするためのケースに、振動の伝達性の良好な金属部材を使用することで、ケースを振動伝播部材としてフェンスとフェンスの間に配設してもよい。また、図 17では、圧電センサ端末器 270を 1つのフェンスおきに配設している力これに限るものでなぐ振動が十分に伝播されるのであれば、 1つ以上あけて圧電センサ端末器 270を配設しても構わない。 [0129] 以上のように、本実施の形態 5では、家の周りに設置されたフェンスから侵入があつた場合には、侵入場所を特定することができ、更に侵入者に対してその場で威嚇することが可能となる。また、圧電センサ端末器の侵入検知部をフェンスの内部に配設しておく構造にしても良ぐフェンス内部に配設しておくことで、圧電センサ端末器を配設する手間を省くことも可能である。また、圧電センサ端末器に、中央処理装置と無線による通信が可能なデータ通信部を備えて、中央処理装置で圧電センサ端末器の監視動作の開始や解除の制御を行ったりしてもよい。また、中央処理装置は、複数の圧電センサ端末器力の検知による出力信号を受信することができるため、誤検知を防止することも可能である。誤検知の防止方法については、以下に説明する実施の形態 6の方法などが考えられる。

[0130] (実施の形態 6)

図 18は、本発明の第 6の実施の形態における監視装置の圧電センサ端末器の内部ブロック図である。本実施の形態 5の圧電センサ端末器と異なる点は、図 18に示すように、侵入判定手段 268を備え、複数の侵入検知部 250a、 250b, 250cからの出力信号により侵入による検知であるの力、風や雨などの自然現象による検知であるのかを判定する。図 19はフェンスに配設した場合のフェンス構造を示している。本実施の形態 5の配設と異なる点は、複数の侵入検知部 250a、 250b, 250cと 1つの判定手段 261で構成されている点である。

[0131] 以上のように構成された監視装置とフェンス構造について、以下その動作、作用を説明する。

[0132] まず、家の四方をフェンスで囲っており、強風や大雨などが発生した場合、例えば侵入検知部 250a、 250b, 250cが北側のフェンスに配設されており、北からの強風が吹いた場合、北側のフェンスに配設してある複数の侵入検知部 250a、 250b, 25 Oc - - 'から検出信号が出力されることになる。そのため、侵入判定手段 268では、侵入検知部 250a、 250b, 250cの複数の侵入検知部からの出力信号が発生しているので、強風による検知であると判断する。侵入の場合は、侵入者力 Sフェンスを乗越えて家宅に入りこもうとして、フェンスの上部に手や足を掛けた場合は、 1つあるいはその近傍に配設された少数の侵入検知部 250aからの検出信号が出力されるため、侵入判定手段 268は侵入が発生したと判断することができる。また、雨や、地震の場合では、四方に配設した複数の侵入検知部から検出信号が出力されることになり、侵入判定手段 268は、大雨による検知であると判断することができる。

[0133] また、本実施の形態においては、侵入判定手段 268は判定手段 261に設けたが、実施の形態 5のような監視装置の設置をした場合には、各圧電センサ端末器からの出力信号を総合的に判断する装置にこのような侵入判定手段 268の判定を行う制御部を設けるようにすれば、本実施の形態同様の効果を奏する。例えば図 20に示すように、各圧電センサ端末器と無線通信が可能な中央処理装置 290を宅内 200に設置しておけば、各圧電センサ端末器力もの出力信号を中央処理装置 290で受信し、中央処理装置 290で侵入による検知か、雨や風などによる検知かを判断することが可能となる。また、各圧電センサ端末器力も ID情報も出力信号と共に送信することにより、侵入場所も特定することが可能となる。図 21 (a)は中央処理装置 290の内部ブロック図である。 291はデータ通信手段であり、各圧電センサ端末器からの出力信号等の送受信を行う。 268は侵入判定手段、 292は、報知部であり、侵入があった場合等に警報を鳴らしたりする。 293は表示部であり、どの端末器力も出力信号を受信したか等を表示する。 295は制御部である。図 21 (b)は、圧電センサ端末器の内部ブロック図である。本実施の形態 5の圧電センサ端末器と異なる点は、図 21に示すようにデータ通信手段 295を備えて、る点である。

また、本実施の形態では通信媒体として無線を用いている力専用線による有線通信、電灯線搬送通信、赤外線通信、光ファイバ通信など、いずれも通信媒体を用いても同様の効果を有するものである。

また、本実施の形態では単一のフェンス部材ごとに圧電センサ端末器を設置したが、これに限るものではなぐ所定の長さの圧電センサごとに配置してもよい。

[0134] また、濾波特性としては、侵入などによる人の手の接触時の周波数は 10Hz以下であり、特に 3〜8Hzの範囲が多ぐ降雨による振動は 10Hz以上、風による振動は 1H z以下が多いので、濾波特性としては濾波部 256を例えば、 3〜8Hzの信号成分を通過させるバンドパスフィルタとすることで、より信頼性を向上させることも可能である [0135] 以上のように本実施の形態 6においては、風や雨などの自然現象による検知と、侵入による検知を判断することができるため、誤検知を防止することが可能となる。そのため使用者にとって安心感が向上する。

[0136] また、本発明の監視装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなぐ本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

[0137] (実施の形態 7)

[0138] 図 22 (a)において、監視システムは、中央処理装置 320、第 1の侵入検知端末器 3 21、第 2の侵入検知端末器 322、第 3の侵入検知用 323で構成されている。中央処理装置 320と、第 1の侵入検知端末器 321、第 2の侵入検知端末器 322、第 3の侵入検知用端末器 323の間は、無線による通信手段によって通信が行われる。第 1の侵入検知端末器 321、第 2の侵入検知端末器 322、および第 3の侵入検知端末器 3 23は、定常または非定常の状態を監視する侵入経路に配設され、各侵入検知端末器によって、定常または非定常の状態を監視している。本実施の形態では、第 1の侵入検知端末器 321は、定常または非定常の状態を監視する侵入経路に設け、侵入経路の侵入を先に検知する構成としている。本実施の形態での侵入経路とは、ベランダへ入り窓力家宅へ侵入する経路を指し、第 1の侵入検知端末器 321はべランダ手すり等に設置されることになる。

[0139] 図 22 (b)に本実施の形態での設置構成を示す。第 1の侵入検知端末器 321aをべランダ手すりに配設したべランダセンサ端末器としている。また、第 1の侵入検知端末器 321bをべランダの床に設置して、ベランダ内に入ってくる侵入者の踏み込みを検知している。本実施の形態では第 1の侵入検知端末器 321をべランダセンサ端末器 321aとして説明する。また、第 2の侵入検知端末器 322は、侵入経路において、第 1 の侵入検知端末器 321より後に検知するように、ベランダの窓の開口部に設ける構成としている。すなわち、侵入経路において、第 1の侵入検知端末器 321は第 2の侵入検知端末器 322よりも監視領域の外側に設置され、外部から侵入する際には先に検知するように、また、第 2の侵入検知端末器 322は、前者よりも内側に設けて、使用者が家宅内の開口部から出入りする際には第 1の侵入検知端末器 321よりも先に出入りを検知されるように設けている。本実施の形態では、第 2の侵入検知端末器 322 をべランダに出入りする窓あるヽはドアの開口部に設置した開閉センサ端末器としている。また、第 3の侵入検知端末器 323は、第 1、第 2の侵入検知端末器を設けた侵入経路を撮影する監視カメラとしている。そして宅内に中央処理装置 320を設置している。

[0140] 図 23は中央処理装置 320の内部ブロック図である。 330はデータ通信手段であり、定常状態または、非定常状態に関する信号、監視動作の開始と解除に関する信号などの送受信を行なう。 331は監視動作遅延時間設定手段であり、開閉センサ端末器 322からの閉信号を受信してから、ベランダセンサ端末器 321に監視動作の開始信号を送信するまでの遅延時間を設定する。 332は表示手段であり、監視動作遅延時間を表示したり、監視用カメラ 323の画像情報を表示したりする。 333は記録手段であり、監視用カメラ 323の画像情報を記録する。 334はデータ通信手段 330、表示手段 332、記憶部 333の制御を行なう制御部である。

[0141] 図 24 (a)は第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器） 321の内部ブロック図である。本実施の形態では、ベランダの手すりに配設した場合について説明していく。 340は侵入検知部であり、図 24 (b)に示すように、弾性体 355に可撓性のある圧電センサ 353を配設した構成力も成っている。圧電センサ 353は変形に応じた出力信号を発生する。弾性体 355としては、ベランダカゝら侵入者等が家宅に入りこもうとして、ベランダの手すりに手や足を掛けた場合の押圧時に圧電センサ 353が変形しやすいよう圧電センサ 353よりも柔軟性及び可撓性の良いゴム等の弾性材料が用いられ、また、屋外に設置するため耐熱性、耐寒性を考慮して選定する。具体的には、 - 3 0°C〜85°Cで可撓性の低下が少な、ものを選定することが好まし、。このようなゴムとしては、例えばエチレンプロピレンゴム（EPDM)、クロロプレンゴム（CR)、ブチルゴム (IIR)、シリコンゴム（Si)、熱可塑性エラストマ一等を用いればよい。また、弾性体 355は、中空に形成され、押圧により圧縮可能な緩衝部 354を有している。さらに、弾性体 355の底部には、ベランダ 356に固定支持するための溝部が形成されている。ベランダの手すり部分に固定する方法としては、ベランダの手すり部分にはめ込めるような構成にしたり、テープ等で固定する方法等、ベランダにしっかりと固定できればよい。 341は中心電極である。 342は外側電極である。 343は圧電センサ 353 の端部において中心電極 341と外側電極 342との間に断線検出用の抵抗体として設けられたセンサ側抵抗体である。 344は断線検出用の回路側抵抗体。 345は圧電センサ 353からの信号を導出するための信号導出用抵抗体。 346は圧電センサ 353 からの出力信号から所定の周波数成分のみを通過させる濾波部。 347は圧電センサ 353からの断線異常を判定する異常判定部。 348はデータ通信手段で中央処理装置 320と定常または非定常状態に関する信号、監視動作開始あるいは解除に関する信号の送受信を行なう。 349は報知手段であり、侵入が発生した場合に警報を鳴らしたり、監視動作を開始あるいは解除する際に、音や光で報知することで使用者に現在の状態を知らせることができる。 350はバッテリーである。 351は端末制御部であり、監視動作開始して力もの監視中で侵入者を検知していない状態を定常状態として、侵入者が家宅に侵入しょうとして、ベランダ手すりを乗り越えた場合、侵入検知手部 340で押圧を検知して信号を出力すると、これを非定常状態とし、このとき、侵入が発生したという情報を、中央処理装置 320に対して自らの端末器コードと共に、データ通信手段 348を用いて無線によって送信するものである。また、中央処理装置 320 力の監視動作の開始信号、あるいは監視動作の解除信号をデータ通信手段 348 で受信した場合に、端末制御部 333では、端末器を監視動作開始状態にしたり、監視動作解除状態にしたりする。また、異常判定部 347で断線異常を検出した場合は、報知手段 349で報知を行う。 352は、圧電体層である。

[0142] 図 25は、圧電センサ 353の図 24の A— A線における断面図である。図 25において、 341は中心電極。 352は圧電体層。 343は外側電極。 357は被覆層である。

[0143] 中心電極 341は通常の金属単線導線を用いてもよいが、ここでは絶縁性高分子繊維の周囲に金属コイルを卷ヽた電極を用いてヽる。前記絶縁性高分子繊維と前記金属コイルとしては、電気毛布にお、て商業的に用いられてヽるポリエステル繊維と銀を⁵ wt%含む銅合金がそれぞれ好まヽ。

[0144] 圧電体層 352は一般的にはポリフッ化ビ-リデン等の榭脂系の高分子圧電体を用 V、ればよ、が、塩素化ポリエチレン等の高分子基材中に圧電セラミックスの粉体を混合した複合圧電体を用 V、ると高温耐久性が向上する。

[0145] 外側電極 343は高分子層の上に金属膜の接着された帯状電極を用い、これを圧電体層 352の周囲に巻きつけた構成としている。そして、高分子層としてはポリェチレン'テレフタレート（PET)を用い、この上にアルミニウム膜を接着した電極は、 120 °Cで高い熱的安定性を有するとともに商業的にも量産されているので、外側電極 34 3として好ましい。尚、圧電センサ 353を外部環境の電気的雑音力もシールドするために、外側電極 343は部分的に重なるようにして圧電体層 352の周囲に巻きつけることが好ましい。

[0146] 被覆層 357としては、ウレタン、ポリエチレン、塩化ビニールなどの適切な弾性の高分子材料が用いられる。

[0147] 図 26は、第 2の侵入検知端末器（開閉センサ端末器） 322の内部ブロック図である。本実施の形態では、ベランダに出入りする窓あるいは、ドアに設置した場合について説明していく。 360はデータ通信手段で中央処理装置 320と定常または非定常状態に関する信号、監視動作開始あるいは解除に関する信号の送受信を行なう。 361 は侵入検知部であり、リードスィッチを設け、この開閉センサ端末器 323を窓やドアの枠に取り付け、可動部である窓ガラスやドア開閉部にこのリードスィッチと対応して開閉させるための磁石を取り付けることにより、窓やドアの開閉を検知することができる。尚、本実施の形態では、窓やドアの開を検知した場合を非定常状態、窓やドアの閉を検知した場合を定常状態としている。 362は端末制御部で、窓や扉の開閉によりその開閉情報を中央処理装置 320に対して自らの端末器コードと共に、データ通信手段 360を用いて無線によって送信するものである。 332は報知手段であり、窓や扉が開いた場合に外部に報知を行う。

[0148] 図 27は本実施の形態の監視動作開始状態において、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器) 321、と第 2の侵入検知端末器（開閉センサ端末器) 322との連動によって監視動作の解除および開始を行う場合の動作を示すフローチャートである。

[0149] 以上のように構成された監視装置について、以下その動作、作用を説明する。

[0150] STEP1では、中央処理装置 320で、ベランダ手すりに配設されている第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器） 321、そのべランダに出入りするための、窓や扉などに配設されている第 2の侵入検知端末器 (開閉センサ端末器) 322を選択し、それぞれを対応させる。これにより、複数端末器が設置されている場合でも、適切に監視動作の開始あるいは解除を行うことができる。

[0151] STEP2では、監視動作遅延時間設定手段 331で、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器) 321が監視動作を開始するまでの遅延時間を設定する。

[0152] STEP3では、第 2の侵入検知端末器（開閉センサ端末器） 322の配設してある、窓や扉が開けられ、侵入検知部 361で開を検知して、第 2の侵入検知端末器 (開閉センサ端末器） 322は、データ通信手段 360で中央処理装置 320に開信号を送信する。中央処理装置 320はデータ通信手段 330で開信号を受信する。

[0153] STEP4では、中央処理装置 320で第 2の侵入検知端末器（開閉センサ端末器） 3 22に対応している第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器)があるかを判断する。本実施の形態では、第 2の侵入検知端末器（開閉センサ端末器） 322には第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器） 321が対応しているので STEP5に移行する。各信号には、各端末器の端末器コードも含まれており、中央処理装置 320は、各信号を受信する毎に、記録してある端末器の端末器コードと照合し、どの端末器から送信されてきたのかを判断している。端末器も同様にして中央処理装置を判断している。

[0154] STEP5では、中央処理装置 320は、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器) 321に監視動作の解除信号を送信する。

[0155] STEP6では、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器） 321は、中央処理装置 320からの監視動作の解除信号をデータ通信手段 348で受信し、端末制御部 351で侵入検知部 340の監視動作を解除する。この時、報知手段 349から、監視動作解除に関する音声メッセージを流したり、 LEDを点灯させるなど、外部すなわち監視する使用者に、監視動作が解除されることを報知する。

[0156] STEP7では、中央処理装置 320が第 2の侵入検知端末器（開閉センサ端末器） 3 22から閉信号を受信したかどうかを判断し、受信した場合は STEP8に移行する。

[0157] STEP8では、 STEP2で設定した遅延時間のカウントを開始する。これは、ベランダに出入りする窓や扉を開けた状態で、使用者がベランダで作業をする場合は遅延時間なしで監視動作を開始させればょ、が、窓や扉を閉めた状態で作業をする場合、監視動作を開始するまでの遅延時間がないと使用者自身が、検知される場合があるため、遅延時間を設けている。

[0158] STEP9では、中央処理装置 320で、設定してある遅延時間経過後、監視動作の開始信号を第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器) 321に送信する。

[0159] STEP10では、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器） 321で監視動作の開始信号を受信した場合は、監視動作を開始させる。この時、報知手段 349から、監視動作開始に関する音声メッセージを流したり、 LEDを点灯させるなど、外部すなわち監視する使用者に監視動作が開始されることを報知する。

尚、本実施の形態では、第 1の侵入検知端末器をべランダ手すりに設置しているが、ベランダの床に踏み込みを検知できる侵入検知端末器を設置し、第 1の侵入検知端末器としても同様の効果が得られる。

[0160] 尚、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器)と第 2の侵入検知端末器（開閉センサ端末器)の端末制御部を一つにして、中央処理装置を介さずに、第 2の侵入検知端末器 (開閉センサ端末器)の侵入検知部で開を検知した場合、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器)の監視動作を解除させたり、第 1の侵入検知端末 (ベランダセンサ端末器)と第 2の侵入検知端末器 (開閉センサ）間で無線通信を行うなど、中央処理装置を介さずに、侵入検知端末器だけで、単独に動作させることも可能である。

尚、侵入経路を本実施の形態では、ベランダへ入り窓力家宅へ侵入する経路としたが、監視領域を庭等の敷地を含んだフェンスや塀から内側の家宅内として、フェンスゃ塀を越えて窓あるいはドア力侵入する経路とした場合、第 1の侵入検知端末器をフェンスや塀、門扉などに設置し、フェンスや塀の乗り越え、門扉の開閉を検知するようにし、第 2の侵入検知端末器を玄関のドアに設置し、ドアの開閉を検知するようにしても、本実施の 1と同様の効果が得られる。また、第 1の侵入検知端末器をべランダ手すりに配設し、第 2の侵入検知端末器として、ベランダの床に踏み込みを検知する侵入検知端末器を設置しても、同様の効果が得られる。複数の検知端末機の組み合わせは、同一の侵入経路において、侵入の際に検知される順序が特定されるように、又、開口部からの使用者の出入りの際に検知される順序が特定されるように、監視する侵入経路に設けられてヽればよヽ。

[0161] 次に、異常判定部 347での断線判定の手順を以下に示す。図 24 (a)において、センサ側抵抗体 343、回路側抵抗体 344、信号導出用抵抗体 345の抵抗値をそれぞれ Rl、 R2、 R3、 P点の電圧を Vp、バッテリー 350の電圧を Vsとする。 Rl、 R2、 R3 は通常数メガ〜数十メガオームの抵抗値が用いられる。圧電センサ 353の電極が正常の場合、 Vpは Vsに対して、 R2と R3の並列抵抗と R1との分圧値となる。ここで、圧電体層 352の抵抗値は通常数百メガオーム以上であるので R2、R3の並列抵抗値にはほとんど寄与しないため上記分圧値の算出には無視するものとする。圧電センサ 3 53の電極が断線すると等価的には Pa点または Pb点がオープンとなるので、 Vpは R 2と R3の分圧値となる。電極がショートすると等価的には Pa点と Pb点がショートすることになるので、 Vpは Vsに等しくなる。このように異常判定部 347で Vpの値に基づいて圧電センサ 353の電極の断線やショートといった異常を検出するので、信頼性を向上することができる。

[0162] 次に第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ） 323が動作する場合について説明する。

本実施の形態では、データ通信手段を備えた第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ） 3 23をべランダに設置し、中央処理装置 320で、ベランダ手すりに設置している第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器) 321と対応させる。尚、本実施の形態では、第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ） 323と一つの侵入検知端末器とを対応させているが、第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ） 323と、複数の侵入検知端末器を対応させてもょ、。以下べランダ力もの侵入者を検知した場合にっ、て説明する。

まず侵入者が宅内にベランダ力も入ろうとして、ベランダ手すりに配設した第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器) 321が侵入者を検知すると、非定常信号、すなわち侵入が発生したという情報を中央処理装置 320に送信する。中央処理装置 3 20は非定常信号を受信すると、第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ) 323に監視動作の開始信号を送信する。第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ) 323は監視動作の開始信号を受信すると、監視領域の撮影を開始する。この時、中央処理装置 320の表示手段 332で監視カメラの画像情報を確認することができる。また、画像情報は記録手段 333で記録しておくことができるため、使用者が後で画像を確認したりすることができる。更に所定時間経過後、中央処理装置力も監視動作の解除信号を送信して、監視用カメラでの撮影を停止させることで不要な撮影をなくすことができる。

[0163] 尚、画像情報は、第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ） 323の記録手段に記憶してぉ、てもよ、し、記録用メディア内に記憶してぉ、てもよ、。

また、図 28に示すような構成にすることで、携帯電話や宅外の PC等からも第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ） 323の画像情報を確認することができる。まずべランダから侵入があった場合、第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ) 323で画像情報を撮影する。そして、中央処理装置 320からセンターサーバー装置 372に連絡して携帯電話等に侵入があったことを知らせる。侵入による異常を受信した携帯電話等力中央処理装置 320に接続し、第 3の侵入検知端末器 (監視カメラ） 323の画像情報を携帯電話等で確認することができる。

[0164] 尚、本実施の形態では、公衆回線で説明したがこれに限るものでなぐノソコンや携帯情報端末などの通信装置であってもよ、し、専用回線やインターネット回線であつてもよい。

[0165] 尚、本実施の形態では、第 3の侵入検知端末器を侵入経路を撮影する監視カメラとしているが、監視カメラの代わり、またはこれにカ卩えて威嚇用のライトを設置してもよい。この場合、データ通信手段を備えた威嚇用のライトをべランダ等に設置し、中央処理装置で、ベランダ手すり等に設置している第 1あるいは、第 2の侵入検知端末器と対応させる。そして、第 1あるいは、第 2の侵入検知端末器が侵入を検知すると、非定常信号、すなわち侵入が発生したという情報を中央処理装置に送信する。中央処理装置は非定常信号を受信すると、威嚇用のライトに監視動作の開始信号 (ライトを O Nさせる信号)を送信する。威嚇用のライトは、監視動作の開始信号を受信すると、ライトを点灯させ、侵入を検出した侵入検知端末器が設けられた範囲を照明または撮影するよう〖こする。この時、所定時間経過後に威嚇用のライトでライトを消灯させてもょ、し、中央処理装置から監視動作の解除信号 (ライトを OFFさせる信号)を送信して、ライトを消灯させることで、不要な点灯をさけることも可能となる。

[0166] 以上のように、本実施の形態 7においては、第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器)をべランダ手すり等に配設し、そのべランダ等の出入りに使用する窓や扉に第 2の侵入検知端末器 (開閉センサ)を設置することで、使用者がベランダで作業をするために窓や扉を開けると、第 2の侵入検知端末器 (開閉センサ)が非定常 (開）信号を送信し、中央処理装置は、非定常 (開)信号を受信した場合に、監視動作の解除信号を第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器）に送信するため、使用者は第 1の侵入検知端末器 (ベランダセンサ端末器）に対して操作することなぐ監視動作を解除することができる。

[0167] 近年、窃盗犯罪の増加に伴い、住居における監視装置の需要も増力!]しており、特にべランダは足場がしつ力りしていて、外からも見にくいところも多いため、ベランダの手すり等に取り付けることが可能な監視装置の需要が増加して、る。しかしながら、ベランダでは、布団や洗濯物を干したりすることも多いため、ベランダに監視装置を付けた場合は、ベランダに出ようとするたびに、監視装置の電源を切ったり、警戒動作を解除する必要があった。し力しながら、本実施の形態 7の構成では、使用者が特に操作することなぐベランダに出入りすることができるので使い勝手が向上する。また、使用者が視覚的、あるいは聴覚的に侵入検知端末器の監視状態を認識することができるため、使用者が誤って検知され、警報等で威嚇されることもなくなる。

また、監視カメラや威嚇用のライトををべランダに配設し、第 1の侵入検知端末器あるいは、第 2の侵入検知端末器で侵入を検知した場合に、監視カメラで画像情報を確認、記憶したり、ライトにより侵入者を威嚇することができる。

[0168] また、実施の形態 7では通信媒体として無線を用いている力専用線による有線通信、電灯線搬送通信、赤外線通信、光ファイバ通信など、いずれも通信媒体を用いても同様の効果を有するものである。

[0169] (実施の形態 8)

図 29は、本発明の第 8の実施の形態におけるリモコンのシステムブロック図を示したものである。端末器 324はリモコンであり、使用者が携帯することが可能になっている。 380はデータ通信手段であり、侵入検知端末器と無線で通信が可能となっており、監視動作の解除に関する信号などの送信を行う。侵入検知端末器とは、実施の形態 7で示したような、ベランダ手すりに設置したベランダセンサ端末器や、窓や扉等の開閉を検知する開閉センサ端末器等を指す。 381は操作入力手段であり、使用者の操作によって、監視動作の解除に関する信号を発信したり、停止させたりする。 382 は端末器制御部であり、操作入力手段 381からの操作入力により、データ通信手段 380から信号を発信させたり、停止させたりする等の制御を行う。

[0170] 以上のように構成された監視装置について、以下その動作、作用を説明する。

[0171] まず使用者が在宅している状態で、ベランダ等に設置されている侵入検知端末器を監視状態にしている場合、各侵入検知端末器の監視状態を解除しなければ、使用者がうっかり、窓を開けたり、ベランダ等に出たりすることで侵入検知端末器に検知されてしまい、使用者が警報等で威嚇されてしまうケースがある。そこで、本実施の形態 8では、使用者が誤って警報等で威嚇されないために、リモコン 324の操作入力手段 381で、使用者がスィッチを押下する等の操作を行い、監視動作の解除信号をデータ通信手段 380から発信させる。この時監視動作の解除信号は、定期的に、例えば 1秒おき等に送信されるようにする。そして使用者がリモコン 324を携帯し、侵入検知端末器の近くに来ると、リモコン 324からの監視動作の解除信号を受信し、警戒を解除する。そのため使用者が侵入検知端末器が設置してあるべランダ等で作業をしても、警報等で威嚇されることがなくなる。また、あらかじめリモコン 324の端末器の端末器コードを侵入検知端末器に記憶させておくことで、受信した監視動作の解除信号がリモコン 324からである力否かを判断することが可能となる。そして、使用者がベランダでの作業が終了して、ベランダ力も離れていき、侵入検知端末器がリモコン 32 4からの監視動作の解除信号が受信できなくなると、侵入検知端末器は監視動作を開始する。そのため、使用者は侵入検知端末器の監視動作を解除させたり、開始させたりする操作が必要なくなり、特にべランダセンサ端末器や開閉センサ端末器など監視動作を行っている端末器が複数ある場合には使い勝手が向上する。また、リモコン 324は、操作入力手段 381で操作をして、監視動作の解除信号を送信してから、所定時間が経過すると、監視動作の解除信号を停止させることができるため、切り忘れを防止することが可能となる。

[0172] 以上のように本実施の形態 8においては、使用者がリモコンを携帯しておき、使用者がベランダ等に移動した場合、ベランダ等に設置してある侵入検知端末器は監視動作を解除し、使用者がベランダカゝら離れた場合は、監視動作を開始するため、従来の監視装置で必要であった端末器の電源を入れたり切ったりする操作も必要なくなる。また、中央処理装置でセンサ端末器の監視動作を解除する場合でも、中央処理装置で全てのセンサ端末器の監視動作を解除してしまうこととなり、使用者がベランダ等で作業をして、る場合は、その他のセンサ端末器も監視動作を解除してしまい、その間に侵入をされてしまうことも考えられる。し力しながら本発明では、使用者が作業をしている付近の侵入検知端末器だけ監視動作を解除できるため使用者の安心感が向上する。

[0173] 尚、本実施の形態で説明した手段は、 CPU (またはマイコン）、 RAM, ROM,記憶'記録装置、 IZOなどを備えた電気'情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよ!/、。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新 U、機能の配布 ·更新やそのインストール作業が簡単にできる。また、本発明の監視装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなぐ本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更をカ卩ぇ得ることは勿論である。

[0174] 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。

本出願は、 2004年 8月 5日出願の日本特許出願 ·出願番号 2004-229211、 2004年 8 月 5日出願の日本特許出願'出願番号 2004-229212、 2005年 4月 12日出願の日本特許出願 ·出願番号 2005-114129、 2005年 7月 25日出願の日本特許出願 ·出願番号 20 05-213669に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

[0175] 以上のように、本発明にかかる監視装置およびそのプログラムは、窓下や扉下付近に人の在、不在を検知して、注意喚起を行い、その後窓や扉が開けられた場合は侵入と判断して、警報を鳴らすことが可能となるので、その他のセキュリティ用途で使用されている装置、例えば、カーセキュリティにおいて車の周りの人のうろつきや、車体の振動などを検知したら注意喚起を行い、その後、窓が割られたり、シートに座ったことを検知して警報を鳴らしたりする等の用途にも適用できる。

[0176] また、本発明にかかる監視装置およびそのフェンス構造は、単一のフェンスごとにセンサ端末器を配設することによって、侵入者の侵入場所を特定できたり、雨や風などの自然現象によるセンサ検知と、侵入によるセンサ検知とを区別することが可能となるので、その他の機器との連動、例えば、侵入があった場合に、侵入付近にライトや警報器があればそれらの機器で威嚇することも可能であるし、雨による検知があつた場合は、洗濯物などを干すベランダの屋根を自動で出すようにする等の用途にも適用できる。

[0177] また、以上のように、本発明にかかる監視装置およびそのプログラムは、ベランダ等に配設された侵入検知端末器において、使用者がベランダに出入りすることを検知して、ベランダに配設された侵入検知端末器の監視状態を開始あるいは解除することが可能となるので、その他のセキュリティ用途で使用されている装置、例えば、カーセキュリティにおいて車のドアのキーが開錠された場合は、車に取り付けてある監視装置を解除したりする等の用途にも適用できる。

[0178] また、データ通信手段については、各侵入検知端末器に備え、互いに通信可能な構成とした実施の形態を説明したが、双方向の通信ではなく受信専用のデータ通信手段を備えて、第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器力ゝらの情報を受信し、このデータ通信手段の出力に応じて、それぞれの侵入検知端末器は定常または非定常の状態を監視するような構成としてもよい。この場合、データ通信手段は、各侵入検知端末器と別に設けるか、または、何れかの侵入検知端末器に一体として設けてもよい。一般的に片方向の通信手段は双方向の通信手段と比較して簡便な構成で成し得るため、装置自体の構成も簡易でコンパクトとなり、設置しやすい。

Claims

請求の範囲

[1] 定常または非定常を監視し検知する第 1と第 2の侵入検知端末器を侵入経路に設け、侵入時に前記第 1の侵入検知端末器は前記第 2の侵入検知端末器よりも先に検知するように配設し、前記第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器の情報を受信するデータ通信手段を有し、前記データ通信手段の出力に応じて状態を監視する監視装置。

[2] 定常または非定常を監視し検知する第 1と第 2の侵入検知端末器を侵入経路に設け、侵入時に前記第 1の侵入検知端末器は前記第 2の侵入検知端末器よりも先に検知するように配設し、前記第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器は互いに通信可能なデータ通信手段を有し、前記データ通信手段の出力に応じて状態を監視する監視装置。

[3] データ通信手段の出力に応じて監視開始または監視解除を行う請求項 1から 2のいずれか 1項記載の監視装置。

[4] 第 2の侵入検知端末器が第 1の侵入検知端末器よりも先に非定常を検知したとき、第

1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器の監視を解除する請求項 1から 3のいずれか 1項に記載の監視装置。

[5] 第 2の侵入検知端末器が定常を検知したとき、第 1と第 2の侵入検知端末器は監視を開始する請求項 1から 4のいずれか 1項記載の監視装置。

[6] 侵入検知端末器の監視開始を遅延可能な構成とした請求項 1から 5のいずれか 1項記載の監視装置。

[7] 報知手段を備え、監視開始後に第 1の侵入検知端末器が非定常を検知したとき第 1 の報知を行い、その後、第 2の侵入検知端末器が非定常を検知したとき第 2の報知を行う請求項 1から 6のいずれか 1項記載の監視装置。

[8] 報知手段は、第 1の侵入検知端末器が非定常を検知する前に、第 2の侵入検知端末器が非定常を検知した場合は、報知を行わな!/ヽ請求項 7項記載の監視装置。

[9] 報知手段を侵入検知端末器毎に備え、前記報知手段は前記侵入検知端末器の検知状況を報知する請求項 7または 8記載の監視装置。

[10] 中央処理装置を備え、前記中央処理装置は侵入検知端末器の検知状況を表示する表示手段と、侵入検知端末器の検知状況を記録する記録手段と、複数の侵入検知端末器と通信可能なデータ通信手段とを有し、前記複数の侵入検知端末器の監視の開始または解除を行う請求項 1から 9のいずれか 1項記載の監視装置。

[11] 複数の侵入検知端末器と通信可能なデータ通信手段を有するリモコンを備え、前記リモコンは特定の侵入検知端末器の監視解除を行う請求項 1から 10のいずれか 1項記載の監視装置。

[12] 第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器の少なくともどちらか一方は、監視領域の外周に沿って設けた請求項 1から 11の、ずれか 1項記載の監視装置。

[13] 第 1の侵入検知端末器と第 2の侵入検知端末器の少なくともどちらか一方は、壁状構造体に設けた請求項 12記載の監視装置。

[14] 壁状構造体は、ベランダの手すりとした請求項 13記載の監視装置。

[15] 壁状構造体は、フェンスまたは門扉とした請求項 13記載の監視装置。

[16] 第 2の侵入検知端末器は、監視領域の開口部に設けた請求項 1から 15のいずれ力 1 項記載の監視装置。

[17] 開口部は、住居の窓の開閉部とした請求項 16記載の監視装置。

[18] 開口部は、住居の扉とした請求項 16記載の監視装置。

[19] 第 1または第 2の侵入検知端末器の少なくともどちらか一方は、踏み込みを検知するセンサとした請求項 1から 18のいずれか 1項記載の監視装置。

[20] 第 1または第 2の侵入検知端末器の少なくともどちらか一方は、圧電ケーブルセンサを有する請求項 1から 19のいずれか 1項記載の監視装置。

[21] 監視領域の一部または全部を撮影する第 3の侵入検知端末器を備え、前記第 3の侵入検知端末器は、第 1または第 2の侵入検知端末器が非定常を検知したとき撮影を開始する請求項 1から 20のいずれか 1項記載の監視装置。

[22] 第 1または第 2の侵入検知端末器の少なくともどちらか一方が、複数の圧電ケーブルセンサを有し前記複数の圧電ケーブルセンサの出力に基づ!、て侵入場所を特定する請求項 1から 21のいずれか 1項記載の監視装置。

[23] 複数の圧電ケーブルセンサを振動伝播部材により連結した請求項 22記載の監視装置。

[24] 複数の圧電ケーブルセンサの信号出力に応じて、自然現象による信号を判定する請求項 22記載の監視装置。

[25] 請求項 1から 24に記載の監視装置の機能の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。