WO2006011277A1 - 化粧用塗布具の製造方法及び化粧用塗布具 - Google Patents

Abstract

本発明は、柄（３）とブラシ毛（５）とを金型で一体成形する化粧用塗布具（１）の製造方法であって、金型は柄を成形する柄用金型（７）と、ブラシ毛を成形する複数のブラシ毛用金型（９）とを備え、ブラシ毛用金には柄の軸方向と交差する方向の面に複数のブラシ溝（１１）が形成されており、各ブラシ毛用金型を柄の軸方向に沿って隣り合せに配置し、柄用金型及びブラシ毛用金型に樹脂材を注入して成形する。

Description

明 細 書

化粧用塗布具の製造方法及び化粧用塗布具

技術分野

本発明は、 化粧用塗布具の製造方法及び化粧用塗布具に関する。

背景技術

特開 2 0 0 4— 1 5 9 8 2 3号公報には、 ブラシ毛と柄とを一体に成形した 化粧用塗布具として、 ブラシ毛を柄の軸方向に沿って複数列設けた技術が開示 されている。 この特許文献では、 ブラシ毛を成形するブラシ毛用金型の柄の軸 方向に沿う面に複数のブラシ溝を設けている。

しかし、 上記の特許文献に記載の従来技術は、 ブラシ溝をブラシ毛用金型に おける柄の軸方向に沿う面に設けてあるため、 ブラシ毛が柄の軸方向に沿って 略一直線上になる配列に限られ、 ブラシ毛の配置が限定されるという問題があ り、 ブラシ毛の配置の自由度を高めることが望まれている。

本発明は、 上記事情に鑑みてなされたものであり、 その目的とするところ は、 ブラシ毛の配置の自由度を高めることができる化粧用塗付具の製造方法及 びその製造方法によつて製造した化粧用塗布具を得ることを目的とする。

発明の開示

上記課題を解決するため、 第 1の発明は、 柄とブラシ毛とを金型で一体成形 する化粧用塗布具の製造方法であって、 金型は柄を成形する柄用金型と、 ブラ シ毛を成形する複数のブラシ毛用金型とを備え、 ブラシ毛用金型には柄の軸方 向と交差する方向の面に複数のブラシ溝が形成されており、 各ブラシ毛用金型 を柄の軸方向に沿って隣り合せに配置し、 柄用金型及びブラシ毛用金型に樹脂 材を注入して成形することを特徴とするものである。

この発明によれば、 ブラシ毛用金型は柄の軸方向に対して交差する方向にブ ラシ溝を形成してあるので、 ブラシ溝を柄の軸方向に対して交差する方向の任 意の位置に形成することができ、 ブラシ毛の配置の自由度を高めることができ る。

また、 ブラシ溝を柄の軸方向に対して交差する方向の面に形成してあるので 、 ブラシ毛の一側面が柄の軸方向と交差する方向に略同一直線上になり、 例え ばまつ毛にマスカラを塗付する場合にスムーズな接き分けを行なうことができ る。

また、 各ブラシ毛用金型の一方側の面にのみブラシ溝が形成されており、 他 方側面は平面にしてあり、 ブラシ毛用金型の一方側面を隣りのブラシ毛用金型 の他方側面に合わせるようにしても良い。

この場合、 各ブラシ毛用金型の一方側面にのみブラシ溝が形成されているの で、 ブラシ毛用金型の両側面にブラシ溝を形成する場合に比べて、 ブラシ溝の 位置を高精度に合わせる必要なく、 金型の位置合せが容易である。

隣り合せに配置したブラシ毛用金型の少なくとも一つのブラシ溝が柄の軸方 向でずれた位置に配置しても良い。 この場合、 隣り合うブラシ毛用金型のブラシ溝は柄の軸方向に沿って長さが 異なっているので、 まつ毛や眉毛の長さに合わせてブラシ毛を当てることがで き、 化粧材をムラなく塗布できる。

プラシ毛用金型のブラシ溝は柄の軸方向に沿って略同一直線上にしても良 レ、。 この場合、 ブラシ溝は柄の軸方向に沿って略同一直線上にあるので、 同一 のブラシ毛用金型を用いることができ、 種類の異なるブラシ毛用金型の場合に 比べて成形時においてブラシ毛用金型の配置が容易である。 隣り合うブラシ毛用金型のブラシ溝は柄の軸方向に沿って長さが異なるよう にしても良い。 この場合、 隣り合うブラシ毛用金型のブラシ溝は柄の軸方向に 沿って長さが異なっているので、 まつ毛や眉毛の長さに合わせてブラシ毛を当 てることができ、 化粧材をムラなく塗布できる。

ブラシ溝は柄の軸方向の先端部側から基端部側に向けて次第に長くなるよう にしても良い。 この場合、 ブラシ溝が柄の軸方向の先端部側から基端部側に向 けて次第に長くなつているので、 右利きの人が右眼側のまつ毛に対して化粧材 が塗付しやすくなる。

第 2の発明は、 上記の製造方法によって得られた化粧用塗布具である。 この 場合、 上記の製造方法と同様の効果を奏することでできる。 図面の簡単な説明

図 1は、 第 1実施の形態に係る化粧用塗布具の金型の要部を示す斜視図であ る。

図 2は、 化粧用塗布具の金型を示す断面図である。

図 3は、 第 1実施形態に係る化粧用塗布具の要部を示す斜視図である。

図 4は、 第 1実施形態に係る化粧用塗布具の要部を示す平面図である。

図 5は、 第 2実施の形態に係る化粧用塗布具の金型の要部を示す斜視図であ る。

図 6は、 本発明の色変性酸化チタン粉末の製造例を示す概略断面図である。 図 Ίは、 変形例に係る化粧用塗布具の要部を示す平面図である。

図 8は、 変形例に係る化粧用塗布具の要部を示す平面図である。

本発明を実施するための最良の形態

以下に、 添付図面を参照して、 本発明の実施の形態を詳細に説明する。 図 1 は第 1実施の形態に係る化粧用塗布具の金型の要部を示す斜視図、 図 2は化粧 用塗布具の金型を示す断面図、 図 3は第 1実施形態に係る化粧用塗布具の要部 を示す斜視図、 図 4は第 1実施形態に係る化粧用塗布具の要部を示す平面図を それぞれ示している。

本実施の形態に係る化粧用塗布具 1は主にマスカラブラシとして用いられる ものであり、 柄 3と、 柄 3と一体に成形されたブラシ毛 5とから構成されてい る。

柄 3は、 ブラシ毛 5が設けられる平坦面 3 aを有し、 平坦面 3 aの裏側は断 面が略半円状に形成された湾曲面 3 bを有している。

ブラシ毛 5は柄 3の軸方向に沿つて 3本のブラシ毛 5と 2本のブラシ毛 5と を交互に設けた千鳥状に配置されている。 ブラシ毛 5は断面略三角形状であり 、 柄 3の軸方向と交差する方向に並んだ夫々のブラシ毛 5は、 三角形状の底辺 部 5 aが柄の軸方向と交差する方向に略一直線上に位置するようになっている 次に第 1実施の形態に係る化粧用塗布具 1を成形するための金型について説 明する。 化粧用塗布具 1を成形する金型は、 柄 3を成形する柄用金型 7と、 ブ ラシ毛 5を成形する複数のブラシ毛用金型 9とから構成されている。

柄用金型 7は、 柄 3の円弧状部分を成形する円弧状部側金型 7 aと、 柄 3の 平坦面部分を成形する一対の平坦面部側金型 7 b、 7 bとから構成されている 。

ブラシ毛用金型 9は板状であり、 柄の軸方向の厚さは約 0 . 6 mmである。 ブラシ毛用金型 9は柄 3の軸方向に並んで備えており、 成形時には各ブラシ毛 用金型 9を柄の軸方向に隣り合せに配置するようになっている。 また、 それぞ れのブラシ毛用金型 9、 9、 · · ·には柄 3の軸方向と交差する方向の面に列 を成すブラシ溝 1 1が形成されている。

ブラシ溝 1 1は各ブラシ毛用金型 9の一方側面 9 aにのみ形成されており、 他方側面 9 bは平面にしてあり、 ブラシ毛用金型 9の一方側面 9 aを隣りのブ ラシ毛用金型 9の他方側面 9 bに合わせている。 成形時には隣りのブラシ毛用 金型 9の端面 9 bとブラシ溝 1 1との間に樹脂材が充填されるようになってい る。

次に、 本実施の形態にかかる作用及び効果を説明する。 化粧用塗布具 1を製 造する場合、 円弧状部側金型 7 aと平坦面部側金型 7 bとブラシ毛用金型 9と を図 2に示すように配置し、 流入口から樹脂材を円弧状部側金型 7 aと平坦面 部側金型 7 bとの間で形成される空間 1 3内に注入する。 空間 1 3内に注入さ れた榭脂材は円弧状部側金型 7 aと平坦面部側金型 7 bとの間を通過してブラ シ溝 1 1内に入り込んでブラシ溝 1 1内が樹脂材で充填されると共に、 空間 1 3内にも樹脂材が充填される。 空間 1 3内に樹脂が充填され所定時間経過後に 樹月旨材が冷めて硬化した後に金型から抜き出すことで化粧用塗布具 1を得るこ とができる。

本実施の形態によれば、 ブラシ毛用金型 9は柄 3の軸方向に対して交差する 方向にブラシ溝 1 1を形成してあるので、 ブラシ溝 1 1が形成される面の任意 の位置にブラシ溝 1 1を形成することができ、 ブラシ毛 5の配置の自由度を高 めることができる。

各ブラシ毛用金型 9の一方側面 9 aにのみブラシ溝 1 1が形成されているの で、 ブラシ毛用金型 9の両側面にブラシ溝 1 1を形成する場合に比べて、 ブラ シ溝 1 1の位置を高精度に合わせる必要なく、 金型の位置合せが容易である。 ブラシ毛用金型 9は柄 3の軸方向に対して交差する方向にブラシ溝 1 1を形 成してあるので、 ブラシ毛 5の側端面が柄の軸方向に対して垂直な方向に略同 一直線上になり、 まつ毛にマスカラを塗布する場合にスムーズな搔き分けを行 なうことができる。

また、 ブラシ毛 5が柄 3の軸方向に沿って千鳥状に配置されるので、 マスカ ラが柄の軸方向に沿って蛇行してブラシ毛 5の間に入り込むことができ、 ブラ シ毛 5が柄 3の軸方向に沿って略一直線上に配置される場合に比べてマス力ラ のからみが良い。 次に、 図 5及び図 6を参照して、 本発明の第 2実施の形態について説明す る。 尚、 以下の説明において、 上述した第 1実施の形態と同一の作用効果を奏 する部分には同一の符号を付することにより、 その部分の詳細な説明を省略 し、 以下の説明では上述の第 1実施の形態と異なる点を主に説明する。 第 2実 施の形態では、 ブラシ溝 1 1の溝の深さが柄の軸方向の先端部 1 5側から基端 部 1 7側に向けて次第に長くなつている （H I < H 2 < H 3 < H 4 ) ことが第 1実施の形態と異なっている。 このように、 ブラシ溝 1 1の深さが柄 3の軸方 向の先端部 1 5側から基端部 1 7側に向けて次第に長くなつているので、 ブラ シ毛 5の長さを軸方向に沿つて斜めに設けることができ、 まつ毛や眉毛の長さ に合わせてブラシ毛 5を当てることができ、 化粧材をムラなく塗布できると共 に右利きの人が右眼側のまつ毛に対して化粧材が塗付しやすくなる。

尚、 ブラシ溝 1 1の深さは柄 3の軸方向の基端部 1 Ί側から先端部 1 5側に 向けて次第に長くなるように設けてあっても良く、 この場合、 右利きの人が左 眼側のまつ毛に対して化粧材が塗付しゃすくなる。

なお、 本発明は上述した実施の形態に限定されず、 その要旨を逸脱しない範 囲で種々の変形が可能である。

上述の実施の形態では、 ブラシ毛 5の断面形状は平面視略三角形状にしたが 、 これに限定されず、 図 7に示すように平面視ひし形形状であっても良い。 こ の場合、 ブラシ溝 1 1をブラシ毛用金型 9の片方の端面 9 aのみ形成するので はなく、 隣りのブラシ毛用金型 9の端面 9 bにも片方の端面 9 aに対面してブ ラシ溝 1 1を形成する。

また、 ブラシ毛 5の断面形状は、 図 8に示すような平面視五角形状であって も良いし、 平面視半円形状や平面視円形状であっても良い。

ブラシ毛用金型 9のブラシ溝 1 1は、 柄 3の軸方向に沿って千鳥状に配置し ているが、 隣合わせに配置したブラシ毛用金型 9のブラシ溝 1 1が柄 3の軸に 垂直な方向に対してずれた位置に配置してあっても良い。

ブラシ毛 5は柄 3の軸方向に沿って略一直線上になるようにしても良く、 こ の場合、 同一のブラシ毛用金型を用いることができ、 種類の異なるブラシ毛用 金型の場合に比べて成形時においてブラシ毛用金型の配置が容易である。 化粧用塗付具 1はマスカラブラシに用いることに限定されず、 アイブローブ ラシとして用いても良い。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明は、 化粧用塗布具の製造方法及び化粧用塗布具として 有用であり、 特に化粧用塗布具のブラシ毛の配置の自由度を高めるのに適して いる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 柄とブラシ毛とを金型で一体成形する化粧用塗布具の製造方法であって、 金型は柄を成形する柄用金型と、 ブラシ毛を成形する複数のブラシ毛用 金型とを備え、 ブラシ毛用金型には柄の軸方向と交差する方向の面に複 数のブラシ溝が形成されており、 各ブラシ毛用金型を柄の軸方向に沿つ て隣り合せに配置し、 柄用金型及びブラシ毛用金型に樹脂材を注入して 成形することを特徴とする化粧用塗布具の製造方法。

2 . 各ブラシ毛用金型の一方側面にのみブラシ溝が形成されており、 他方側面 は平面にしてあり、 ブラシ毛用金型の一方側面を隣りのブラシ毛用金型 の他方側面に合わせていることを特徴とする請求の範囲 1に記載の化粧 用塗布具の製造方法。

3 . 隣り合せに配置したブラシ毛用金型の少なくとも一つのブラシ溝が柄の軸 方向でずれた位置に配置してあることを特徴とする請求の範囲 1又は 2 に記載の化粧用塗布具の製造方法。

4 . ブラシ毛用金型のブラシ溝は柄の軸方向に沿って略同一直線上にあること を特徴とする請求の範囲 1〜 3の何れか一項に記載の化粧用塗布具の製 造方法。

5 . 隣り合うブラシ毛用金型のブラシ溝は柄の軸方向に沿って長さが異なって いることを特徴とする請求の範囲 1〜4の何れか一項に記載の化粧用塗 布具の製造方法。

6 . ブラシ溝は柄の軸方向の先端部側から基端部側に向けて次第に長くなって いることを特徴とする請求の範囲 5に記載の化粧用塗布具の製造方法。

7 . 請求の範囲 1〜 6の何れか一項に記載の製造方法によって製造したことを 特徴とする化粧用塗布具。