明 細 書
入力操作感演出機構および電子機器
技術分野
[0001] この発明は、入力操作感演出機構および電子機器に関する。ただし、本発明の利 用は、前述の入力操作感演出機構および電子機器には限らない。
背景技術
[0002] 車載用テレビやナビゲーシヨン装置等の車載用電子機器には、車内のコンソール ボックス等の限られた狭い空間に本体が配置されることから、画像情報や文字情報 等の情報を表示するディスプレイが本体内に収納されるように構成されたものがある( 例えば、特許文献 1参照)。また、力かるディスプレイの表示画面に入力手段としてタ ツチパネルが配設され、このタツチパネルを用いて動作指示の情報を入力する構成 の車載用電子機器がある。
[0003] 例えば、限られた狭い空間に配置されるので機器の大きさや配置等に制約を受け る車載用電子機器では、表示項目や入力項目等が多いことから、タツチパネルを用 Vヽた入力操作が特に有効である。タツチパネルにより入力操作が行われる車載用電 子機器では、ディスプレイにおける入力項目等の表示領域およびタツチパネルにお ける接触領域の配置や大きさ等が、例えば、車載用電子機器の制御部におけるソフ トウエア処理によって自在に調整可能である。それゆえ、タツチパネルを用いれば、 ハードウェア上は一つの表示画面しか有して 、なくても、ソフトウェア上に複数の表示 画面や入力画面を設けることにより、複数の表示画面や入力画面をユーザに提供す ることが可能となる。
[0004] このようなタツチパネルの構成の一つに、例えば、透明基板の内面に透明導電膜が 形成されて構成された上部基板と、透明基板の内面に透明導電膜が形成されて構 成された下部基板とが、所定の空間を隔てて透明導電膜同士を対向させて配置され た構成がある(例えば、特許文献 2参照)。力かる構成のタツチパネルが表示手段で ある表示パネルの表面に配設されてディスプレイが構成される。
[0005] カゝかる構成のタツチパネルを備えたディスプレイでは、透明性を有するタツチパネル
を透過して、タツチパネルの下方に配設された表示パネルの画面に入力ボタンの表 示が行われる。そして、入力ボタンの表示領域に対応するタツチパネルの領域を上 部基板側から指で押圧すると、上部基板が橈んで当該押圧点において上部基板の 透明導電膜が下部基板の透明導電膜と接触し、それによつて当該押圧点において タツチパネルの電気抵抗が変化する。電子機器の制御部では、電気抵抗の変化を 検出することにより、タツチパネルの押圧点の座標を検出し、検出された押圧点の座 標と表示パネルに表示された入力ボタンとの位置関係を比較する。そして、比較の結 果、入力ボタンの表示領域に対応するタツチパネルの領域が押圧されたと判断され ると、入力ボタンに応じた入力情報が読み取られる。
[0006] ここで、上記のようなタツチパネルによる入力操作では、タツチパネルを介して表示 パネルに表示された入力ボタンを押圧しても一般的なボタンが有するクリック感を得 ることができないため、入力が行われた力否かの確認が困難である。そこで、タツチパ ネルによる入力操作が行われる電子機器では、入力が正しく行われた際に表示パネ ルの表示が切り替わる等して視認により入力確認を行う構成や、あるいは、疑似クリツ ク音等が発生して音声により入力確認を行う構成が実現されている。
[0007] カゝかる構成の電子機器では、表示パネルに表示された入力ボタンに対応するタツ チパネルの領域が押圧されて入力が正確に行われると、このような入力確認動作が 実行される。一方、入力ボタンに対応する領域以外のタツチパネルの領域が押圧さ れるか、またはタツチパネルが押圧されていない場合には、入力が行われないのでこ のような入力確認動作は実行されな 、。
[0008] 特許文献 1:特開 2003— 242761号公報
特許文献 2 :特開 2003— 67123号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 車載用電子機器では、タツチパネルによる入力操作を運転中のユーザが行う場合 、前方力 視線をはずして上記のような視認による入力確認動作を認識することは困 難である。また、音楽や会話等により車内が騒然としていると、入力確認動作で発せ られた音声が力き消されてしまうので、上記のような音声による入力確認動作を認識
することは困難である。
[0010] 一方、運転中のユーザによる入力操作では、ユーザが視線や注意を前方に向けた 状態でタツチパネルの押圧を行うことから、入力ボタンに対応するタツチパネルの領 域からずれた領域を押圧する可能性が高い。そして、このように入力ボタンに対応し て 、な 、領域のタツチパネルが押圧された場合にぉ 、て、入力確認動作が行われな 力つたことをユーザが認識しないと、ユーザは入力操作を実行したつもりでいるのに 実際には入力操作が正しく行われず、よって、入力に応じた処理が何ら実行されな いという不具合が生じる。
[0011] タツチパネルの押圧領域と表示パネルの入力ボタン表示領域とのずれを防ぐ方法 として、例えば、タツチパネルの押圧領域の範囲を入力ボタン表示領域よりも広くとる 方法がある。し力しながら、このような押圧領域の拡張は、タツチパネル上に表示可 能な表示項目や入力項目等の減少を招く。また、表示パネルに隣接して表示される 項目同士の間の間隔が押圧領域の拡張の結果狭くなるので、例えば、複数の入力 ボタンが同時に表示パネルに表示される場合においては、ユーザが所望の入力ボタ ン以外の入力ボタンを押圧する可能性が高くなり誤操作を招く。
[0012] 特に、車載用電子機器では、制限された狭い空間に配置されることから、ディスプ レイの大きさを大きくとることができないため、上記のようなタツチパネルの押圧領域の 拡張は困難であるとともに、上記誤操作発生の可能性が高くなる。
課題を解決するための手段
[0013] 請求項 1に記載の発明にかかる入力操作感演出機構は、入力手段であるタツチパ ネル力 表示手段である表示パネルの表面に配置されて形成されるディスプレイと、 前記ディスプレイの配置を変化させる動作を制御するディスプレイ駆動手段とを備え 、入力操作時には、前記タツチパネルの所定の入力操作可能領域が押圧されると、 前記ディスプレイ駆動手段が、前記ディスプレイの配置を変化させることを特徴とする
[0014] 請求項 6に記載の発明にかかる電子機器は、請求項 1〜4のいずれか一つに記載 の入力操作感演出機構を備えたことを特徴とする。
図面の簡単な説明
[図 1]図 1は、本発明の実施の形態にカゝかる電子機器のハードウェア構成を示す模式 的なブロック図である。
[図 2]図 2は、本発明の実施の形態にカゝかる電子機器の車内取り付け状態を示す模 的な斜視図である。
[図 3]図 3は、ディスプレイの排出動作を説明するための模式的な斜視図であり、ディ スプレイが本体に収納された状態を示す図である。
[図 4]図 4は、ディスプレイの排出動作を説明するための模式的な斜視図であり、ディ スプレイが外部に排出された状態を示す図である。
[図 5]図 5は、ディスプレイの排出動作を説明するための模式的な斜視図であり、ディ スプレイが立ち上げられた状態を示す図である。
[図 6]図 6は、ディスプレイが本体の内部に収納された状態における本体の内部構造 を示す透視的な側面図である。
[図 7]図 7は、ディスプレイが本体の外部に排出されて立ち上げられた状態における 本体の内部構造を示す透視的な側面図である。
[図 8]図 8は、実施の形態 1におけるディスプレイの動作を説明するための模式図であ る。
[図 9]図 9は、実施の形態 1におけるディスプレイの動作を説明するための模式図であ る。
[図 10]図 10は、実施の形態 1におけるディスプレイの動作を説明するための模式図 である。
[図 11]図 11は、実施の形態 1におけるディスプレイの動作を説明するための模式図 である。
[図 12]図 12は、実施の形態 1における表示パネルの入力ボタンの表示を示す模式 図である。
[図 13]図 13は、実施の形態 1における表示パネルの入力ボタンの表示を示す模式 図である。
[図 14]図 14は、実施例 1におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである
[図 15]図 15は、実施例 2におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである
[図 16]図 16は、実施例 3におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである
[図 17]図 17は、実施の形態 2におけるディスプレイの動作を説明するための模式図 である。
[図 18]図 18は、実施の形態 2におけるディスプレイの動作を説明するための模式図 である。
[図 19]図 19は、実施の形態 2におけるディスプレイの動作を説明するための模式図 である。
[図 20]図 20は、実施の形態 2におけるディスプレイの動作を説明するための模式図 である。
[図 21]図 21は、実施例 4におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである [図 22]図 22は、実施例 5におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである [図 23]図 23は、実施例 6におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである 符号の説明
100 電子機器
101 CPU
112 ディスプレイ
112a タツチパネル
112b 表示パネル
121 ディスプレイ駆動手段
200 本体
301 ディスプレイ駆動部材
302 実装部
303 ディスプレイ収納空間
304 ガイドレール
600 制御装置
1200 入力ボタン
発明を実施するための最良の形態
[0017] 以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態に力かる入力操作感演出機構 および電子機器の好適な実施の形態を詳細に説明する。この実施の形態は、入力 手段としてタツチパネルを用いた入力操作にぉ ヽて、正確な入力操作を容易に実現 可能とする入力操作感演出機構およびそれを備えた電子機器を提供することを目的 の一つとする。
[0018] 本発明の実施の形態に力かる電子機器として、ここでは、車載用のテレビやナビゲ ーシヨン装置等の車載用電子機器を例示して説明する。概要を説明すると、かかる 実施の形態の車載用電子機器は、表示手段である表示パネルの表面に入力手段で あるタツチパネルが配設されて構成されたディスプレイを備え、このディスプレイが、 未使用時に機器本体の内部に収納可能に構成されるとともに、使用時に本体内部 力 外部に排出されて本体前面に配置される。
[0019] ディスプレイのタツチパネルを用いて入力操作を行う際には、タツチパネルを透過し てユーザに確認される表示パネルに表示された入力ボタンに対して、この入力ボタン に対応するタツチパネルの領域を押圧する。かかる押圧では、入力ボタンの表示領 域に対応するタツチパネルの領域が正確に押圧されると、水平方向におけるディスプ レイのスライド移動動作またはディスプレイの回動方向におけるチルト (傾斜)動作が 実行される。それにより、タツチパネルと接触するユーザの指等力 得られる感触によ つて、正確かつ容易に入力操作の確認を行うことが可能となる。
[0020] 一方、入力ボタンの表示領域に対応するタツチパネルの領域が正確に押圧されな 力つた場合、すなわち入力操作が正しく行われない場合には、上記のようなディスプ レイのスライド移動動作またはチルト動作が実行されない。したがって、タツチパネル と接触するユーザの指等では上記のような感触が得られず、よって、このことから、ュ 一ザは、入力操作が実行されて 、な 、ことを速やかにかつ容易に確認することが可
能となる。
[0021] ここでは、正確な入力操作が行われたことをユーザに確認させるためのディスプレ ィの上記動作を、入力操作感演出動作と呼び、力かる動作を実現可能とする構成を 、入力操作感演出機構と呼ぶ。入力操作感とは、具体的には、タツチパネルとの接触 部位力 ユーザが得られる感触である。
[0022] 入力操作感演出動作は、後述するように、通常のディスプレイの使用位置(以下、 初期位置と呼ぶ)からディスプレイを電子機器の本体側に後退させるディスプレイの 押下動作と、この押下動作後のディスプレイを初期位置に戻すディスプレイの復帰動 作とによって実現される。そして、力かる入力操作感演出動作を実現可能とする入力 操作感演出機構は、ここでは、ディスプレイ駆動手段と、ディスプレイ駆動手段を制 御する制御手段とを主たる構成要素として構成される。
[0023] 以下に、本発明の実施の形態に力かる電子機器の詳細を説明する。まず、かかる 電子機器のハードウェア構成について説明する。図 1は、本発明の実施の形態にか 力る電子機器のハードウェア構成を示すブロック図である。
[0024] 図 1に示すように、電子機器 100は、 CPU101と、 ROM102と、 RAM103と、 HD D (ノヽードディスクドライブ) 104と、 HD (ノヽードディスク) 105と、 CDZDVDドライブ 1 06と、着脱可能な記録媒体の一例としての CDZDVD107と、入力 iZF (インターフ エース) 108と、映像 IZF (インターフェース) 111と、ディスプレイ 112と、音声 IZF( インターフェース) 113と、スピーカ 114Aと、マイク 114Bと、通信 I/F (インターフエ ース) 115と、 GPS (Global Positioning System)レシーバ 116と、角速度センサ 117と、走行距離センサ 118と、傾斜センサ 119と、入力 IZF (インターフェース) 12 0と、ディスプレイ駆動手段 121と、力ら構成されている。各構成部 101〜121はバス 122によってそれぞれ接続されている。
[0025] ここで、 CPU101は、電子機器 100の全体の制御を司っており、例えば、マイコン 等によって構成される。 ROM102は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶してい る。 RAM103は、 CPU101のワークエリアとして使用される。 HDD104は、 CPU 10 1の制御にしたがって HD105に対するデータのリード Zライトを制御する。 HD105 は、 HDD104の制御で書き込まれたデータを記憶する。
[0026] CDZDVDドライブ 106は、 CPU101の制御にしたがって CDZDVD107に対す るデータのリード Zライトを制御する。 CDZDVD107は、 CDZDVDドライブ 106の 制御にしたがって記録されたデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。ま た、 CDZDVD107として、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、 この着脱可能な記録媒体としては、 CDZDVD107のほ力、 CD-ROM (CD-R, CD-RW) , MO,メモリカードなどであってもよい。
[0027] また、入力 IZF108は、文字、数値、各種指示等の入力をする入力キー 109や、入 力キー 109の一部または全部を備えたリモコン 110から送信されてくるデータを入力 する。また、不図示であるが必要に応じて出力 IZFを設け、この出力 IZFを介して文 字や画像を光学的に読み取るスキャナや、文字や画像を印刷するプリンタを接続す ることがでさる。
[0028] また、映像 I/F111は、映像表示用のディスプレイ 112と接続される。映像 I/F11 1は、具体的には、例えば、ディスプレイ 112全体の制御を行うグラフィックコントロー ラと、即時表示可能な画像情報を一次的に記憶する VRAM (Video RAM)などの ノ ッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディ スプレイ 112を表示制御する制御 IC等によって構成される。
[0029] ディスプレイ 112は、図 2に示すように、表示パネル 112bとタツチパネル 112aとを 備え、表示パネル 112bの表示面にタツチパネル 112aが配設されて構成される。デ イスプレイ 112の表示パネル 112aには、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あ るいは文字や画像等の各種データ (例えば、後述する図 12の入力ボタン 1200等) が表示され、透明なタツチパネル 112aを介して表示パネル 112bの表示がユーザに 視認される。ディスプレイ 112の表示パネル 112bは、例えば、 CRT、 TFT液晶ディ スプレイ、プラズマディスプレイで構成される。
[0030] 表示パネル 112bの表面に配設されたタツチパネル 112aは、パネル表面における 押圧を検知する押圧センサを備える。押圧センサの構成は特には限定されず、従来 の種々の押圧センサを用いることが可能である。ここでは、タツチパネル 112aが抵抗 式の押圧センサを備えている。具体的に、押圧センサで構成されたタツチパネル 112 aは、例えば、透明基板の内面に透明導電膜が形成されて構成された上部基板と、
透明基板の内面に透明導電膜が形成されて構成された下部基板とが、所定の空間 を隔てて透明導電膜同士を対向させて配置され形成される。そして、下部基板の外 面が表示パネル 112bの表面と接触配置される。
[0031] 力かるタツチパネル 112aを備えたディスプレイ 112では、後述の図 12に示すように 、透明性を有するタツチパネル 112aを透過して、タツチパネル 112aの下方に配設さ れた表示パネル 112bの画面に入力ボタン 1200の表示が行われる。そして、入力ボ タン 1200の表示領域に対応するタツチパネル 112a部分を上部基板側からユーザ が指等で押圧すると、上部基板が橈んで当該押圧点において上部基板の透明導電 膜が下部基板の透明導電膜と接触し、それによつて当該押圧点においてタツチパネ ル 112aの電気抵抗が変化する。電子機器 100では、このタツチパネル 112aの電気 抵抗の変化を検出するとともに、その検出データが入力 IZF108を介して CPU101 に入力される。具体的に、 CPU101には、タツチパネル 112aの押圧 Z非押圧の検 出データおよび押圧点の座標データが入力される。
[0032] そして、 CPU101では、検出された押圧点の座標と表示パネル 112bに表示された 入力ボタン 1200 (図 12参照)との位置関係を比較するとともに、比較の結果、入力ボ タン 1200の表示領域に対応するタツチパネル 112aの部分が押圧されたと判断され ると、入力ボタン 1200に応じた入力情報が CPU101で読み取られ、当該入力情報 に応じた動作が電子機器 100において実行される。
[0033] また、上記のように入力ボタン 1200 (図 12参照)の表示領域に対応するタツチパネ ル 112aの部分が押圧されたと判断すると、 CPU101から入力 IZF120を介してディ スプレイ駆動手段 121に動作の指示信号が入力される。ディスプレイ駆動手段 121 は、この動作の指示信号に基づいて、ディスプレイ 112の入力操作感演出動作、す なわちディスプレイ 112の押下動作と復帰動作とを実行する。後述するように、このよ うなディスプレイ 112の入力操作感演出動作が入力確認動作として行われることによ り、タツチパネル 112aを用いた入力操作において、クリック感を実現することが可能と なる。
[0034] 一方、タツチパネル 112aを用いた入力操作において、入力ボタン 1200 (図 12参 照)の表示領域に対応するタツチパネル 112aの部分以外の領域が押圧されるか、ま
たは 、ずれの領域も押圧されて!/、な 、と CPU101が判断すると、上記のような入力 情報読み取りは行われず、また、ディスプレイ駆動手段 121への動作の指示信号の 出力も行われない。したがって、ディスプレイ 112の入力操作感演出動作 (すなわち 入力確認動作)は実行されず、このことから、入力操作が行われていないことをユー ザは速やかにかつ容易に確認することが可能となる。
[0035] なお、 CPU101は、上記のようなタツチパネル 112aからの入力に限らず、リモコン 1 10や入力キー 109からの入力によってもディスプレイ駆動手段 121を制御してデイス プレイ 112の所望の動作、具体的には、図 3〜図 5に示すディスプレイ 112の排出お よび収納動作、ならびに本体外部におけるチルト動作を実行する。
[0036] また、上記のタツチパネル 112aを用いた入力操作において、入力ボタン 1200 (図 12参照)の表示領域に対応するタツチパネル 112aの部分が押圧されたと CPU101 が判断すると、 CPU101から映像 IZF111に、入力操作が実行されたことを確認す るため(すなわち、入力確認のため)画像の表示を指示する映像信号が出力される。 それにより、映像 IZF111からさらにディスプレイ 112の表示パネル 112bに信号が 出力され、その結果、表示パネル 112bに入力確認のための画像 (例えば、後述の 図 13に示す入力ボタン 1200の押下状態表示)が表示される。
[0037] 一方、入力ボタン 1200 (図 12参照)の表示領域に対応するタツチパネル 112aの 部分以外の領域が押圧されるか、または、いずれの領域も押圧されていないと CPU 101が判断すると、 CPU101から映像 I/F111に映像信号は出力されず、よって、 表示パネル 112bに入力確認のための画像は表示されない。したがって、電子機器 1 00では、表示パネル 112bに表示される映像力も視認によりユーザが入力操作確認 を行うことが可能となる。
[0038] 音声 IZF113は、音声出力用のスピーカ 114Aと音声入力用のマイク 114Bに接 続される。音声 IZF113は、具体的には、例えば、音声ディジタルデータの DZA変 換を行う DZAコンバータと、 DZAコンバータから出力される音声信号を出力し、マ イク 114Bは外部力も読み上げられた音声を入力する。
[0039] 上記のタツチパネル 112aを用いた入力操作において、入力ボタン 1200 (図 12参 照)の表示領域に対応するタツチパネル 112aの部分が押圧されたと CPU101が判
断すると、 CPU101から音声 IZF113にクリック音の出力信号が出力される。それに より、音声 IZF113からさらにスピーカ 114Aに信号が出力され、その結果、スピーカ 114Aからクリック音が出力される。
[0040] 一方、入力ボタン 1200 (図 12参照)の表示領域に対応するタツチパネル 112aの 部分以外の領域が押圧されるか、または、いずれの領域も押圧されていないと CPU 101が判断すると、 CPU101から音声 IZF113にクリック音の出力信号は出力され ず、よって、クリック音は出力されない。したがって、電子機器 100では、スピーカ 114 A力も出力される音声によりユーザが入力操作確認を行うことが可能となる。
[0041] また、通信 IZF115は、 GPSレシーバ 116、角速度センサ 117、走行距離センサ 1 18および傾斜センサ 119から出力される各種データを入力する。
[0042] また、 GPSレシーバ 116は、 GPS衛星からの電波を受信し、 GPS衛星との幾何学 的位置を求めるものであり、地球上どこでも計測可能である。電波としては、 1. 575. 42MHzの搬送波で、 CZA (Coarse and Access)コードおよび航法メッセージが 乗っている L1電波を用いて行われる。 CZAコードはビット率 1. 023Mbpsで、コー ドの長さは 1023bit= lmsである。また、航法メッセージはビット率 50bpsで、コード の長さは、サブフレームが 300bit=6sであり、メインフレームが 1500bit= 30sであり 、 5サブフレームが 1メインフレームであり、 25メインフレームが 1マスターフレームであ る。すなわち、 GPS衛星力もの電波を受信して GPS測位データを出力するとともに、 自車の進行方向の絶対方位データを出力する。
[0043] 角速度センサ 117は、自動車の回転時の角速度を検出し、角速度データと相対方 位データとを出力する。走行距離センサ 118は、車輪の回転に伴って出力される所 定の周期のパルス信号のパルス数をカウントすることによって車輪一回転当たりのパ ルス数を算出し、その一回転当たりのパルス数に基づく走行距離データを出力する。 傾斜センサ 119は、路面の傾斜角度を検出し、傾斜角データを出力する。
[0044] 図 2は、図 1の電子機器 100の車内取り付け状態を例示する模式的な斜視図であ る。また、図 3〜図 7は、電子機器 100の構成および電子機器 100におけるディスプ レイ 112の動作を説明するための模式図である。
[0045] 具体的に、図 3〜図 5は、電子機器 100のディスプレイ 112の使用時におけるデイス
プレイ 112の排出動作および立ち上げ動作を説明するための模式的な斜視図であ る。また、図 6は、未使用時にディスプレイ 112が電子機器 100の本体 200の内部に 収納された状態における透視的な本体 200の内部構造を示す側面図である。また、 図 7は、使用時にディスプレイ 112が本体 200の外部に排出されて立ち上げられた 状態 (以下、この状態をディスプレイ 112の出没状態と呼ぶ)における透視的な本体 2 00の内部構造を示す側面図である。
[0046] 図 2〜図 7に示すように、電子機器 100は、車内のコンソールボックスやダッシュボ ード等に載置される本体 200と、使用時に本体 200から出没して画像情報等の情報 を表示し、かつ、未使用時に本体 200の内部に収納されるディスプレイ 112とを、主 たる構成要素として備えて 、る。
[0047] 図 3〜図 7に示すように、本体 200は、対向配置された天板と底板およびこれらの外 周に連続して配置された左右の側板および背板によって構成された四角い箱形形 状を有し、正面が開口している。本体 200の内部は隔壁(図示せず)によって複数の 区画に分けられており、それにより、図 3に示すように、ディスプレイ収納空間 303が 形成されてディスプレイ 112とディスプレイ駆動手段 121を含むディスプレイ駆動部 材 301とが当該ディスプレイ収納空間 303に収納されるとともに、このディスプレイ収 納空間 303の下方に、図 1の CPU101、 ROM102、 RAM 104等で構成された制御 装置 600 (図 6参照)と、図 1の HDD104、 CDZDVDドライブ 106等の構成部品と が実装される実装部 302が形成されて 、る。
[0048] 本体 200の正面(すなわち開口側)には、実装部 302を覆うように、正面カバーであ るグリル 202が取り付けられている。一方、グリル 202で覆われていない本体 200の ディスプレイ収納空間 303は、外部と連通している。グリル 202の正面には、図 1の入 力キー 109に相当するッマミ 203や図示しない入力ボタン等が設けられている。
[0049] 図 4に示すように、ディスプレイ収納空間 303を構成する本体 200左右の側板の内 面には、ディスプレイ 112およびディスプレイ駆動部材 301のスライド移動を実現可 能とするガイドレール 304が配設されるとともに、一方のガイドレール 304には、本体 200の内方に突出してスライドストツバ(図示せず)が配設されている。
[0050] 図 2、図 5および図 7に示すように、ディスプレイ 112は、入力手段であるタツチパネ
ル 112aが表面に配設された表示パネル 112bをモニタとして備え、ナビゲーシヨン地 図画面やテレビ画面等の画像情報や文字情報 (例えば、後述する図 12の入力ボタ ン 1200)力 この表示パネル 112bの表示面に表示される。ディスプレイ 112では、 表示パネル 112bが四角い箱形の筐体 201内に収納配置された構成を有し、筐体 2 01は、表示パネル 112bの裏面および側面全体を覆うとともに、表示面の外周を枠 状に囲んでいる。
[0051] ディスプレイ 112は、図 3に示すように、本体 200のディスプレイ収納空間 303に収 納可能に構成される。ここでは、本体 200のディスプレイ収納空間 303内に収納され たディスプレイ 112は、表示パネル 112bの表示面を下側に向けてディスプレイ収納 空間 303に水平に配置されている。
[0052] ディスプレイ 112の本体背面側には、ディスプレイ駆動手段 121を備えたディスプレ ィ駆動部材 301が配設されている。図 3〜図 5に示すように、このディスプレイ駆動部 材 301〖こよって、ディスプレイ 112は、本体 200の内部に形成されたディスプレイ収 納空間 303を水平方向にスライド移動するとともに、本体 200の外部において、表示 を見やすい角度までチルト移動することが可能となる。
[0053] なお、ここでは、本体正面側を前方および本体背面側を後方とし、前方に向かうス ライド移動 (すなわち排出動作)を前進、後方に向かうスライド移動 (すなわち収納動 作)を後退と定義している。このディスプレイ駆動部材 301では、ディスプレイ駆動手 段 121が、実装部 302に配設された制御装置 600の CPU101 (ともに図 6参照)によ つて駆動制御されている。
[0054] 図 6および図 7に示すように、ディスプレイ駆動部材 301は、ディスプレイ 112を支持 する支持手段たるアーム 301aと、ディスプレイ 112を駆動させるためのディスプレイ 駆動手段 121とを含んで構成されている。ここでは図示を省略している力 ディスプレ ィ駆動部材 301のディスプレイ駆動手段 121は、例えば、駆動源であるモータと、モ ータの回転を駆動力としてディスプレイ 112に伝達するギア等の伝達手段と、デイス プレイ 112のスライド移動量およびチルト角度を検出するとともに該検出結果に基 づいてモータの回転を制御する制御手段とを含む。
[0055] ディスプレイ駆動部材 301のアーム 301aの先端は、ディスプレイ 112の底辺に平
行に配置されたチルト軸 301bに取り付けられている。それにより、ディスプレイ 112が 、ディスプレイ駆動部材 301のアーム 301aに軸支された構成となる。
[0056] ディスプレイ 112のチルト軸 301bの周辺にはチルトアップギア(図示せず)が配設さ れ、一方、このチルトアップギアと係合するチルトアップ駆動ギア(図示せず) 1S ディ スプレイ駆動部材 301のアーム 301aに取り付けられている。そして、チルトアップ駆 動ギアは、ディスプレイ駆動手段 121によって駆動される。力かる構成によって、ディ スプレイ 112が、チルト軸 301bを中心に時計回りおよび反時計回りに回動可能とな る。
[0057] 図 5に示すように、ディスプレイ駆動部材 301およびディスプレイ 112は、本体 200 の左右の側板内面にそれぞれ水平に延在して配置されたガイドレール 304上に載 置されており、それにより、ディスプレイ 112が、ディスプレイ収納空間 303内にて水 平方向に進退自在にスライド移動可能に支持される。
[0058] 次に、ディスプレイ 112の動作、すなわち、ディスプレイ 112の排出動作および収納 動作ならびに立ち上げ動作および立ち下げ動作について説明する。まず、図 3に示 すように本体 200に収納されたディスプレイ 112を出没させる際には、グリル 202の 正面に配設された図 1の入力キー 109 (図 3では図示せず)により入力を行う。それに より、制御装置 600 (図 6参照)において、図 1に示すように、入力 IZF108を介して C PU101に入力データが伝達されるとともに、 CPU101から入力 IZF120を介して、 ディスプレイ駆動手段 121に動作の指示信号が出力される。
[0059] そして、この指示信号に基づいて、ディスプレイ駆動手段 121が、図 3のディスプレ ィ駆動部材 301を駆動させる。具体的には、ディスプレイ駆動手段 121を駆動させ、 駆動力ギア等の伝達手段(図示せず)を介して、ディスプレイ 112を駆動させる。それ により、図 4に示すように、ディスプレイ駆動部材 301とともにディスプレイ 112が、本 体 200内のガイドレール 304 (図 5参照)に沿って前方に向かって水平にスライド移動 して外部に排出される。
[0060] ここで、このようなディスプレイ 112およびディスプレイ駆動部材 301の水平方向の スライド移動では、光学式センサ等のスライド量検出手段(図示せず)によって、ディ スプレイ 112のスライド移動量が検出される。そして、この検出データに基づいて、図
6の制御装置 600を構成する CPU101により、ディスプレイ駆動部材 301のディスプ レイ駆動手段 121が制御される。それにより、所定の排出位置でディスプレイ 112の スライド移動を停止させることが可能となる。
[0061] ディスプレイ 112が本体 200の外部に排出された後、図 5に示すように、排出時に 最前に配置されたディスプレイ 112の上端が頂部にくるよう、ディスプレイ駆動手段 1 21が、図 7のチルト軸 301bを中心にディスプレイ 112を時計回りに所定角度回動さ せてディスプレイ 112をチルト移動させる。ここでは、光学式センサ等のチルト角度検 出手段(図示せず)によって、ディスプレイ 112のチルト移動における角度が検出され る。そして、この検出データに基づいて、図 6の制御装置 600を構成する CPU101に より、ディスプレイ駆動部材 301のディスプレイ駆動手段 121が制御される。それによ り、所定の角度でディスプレイ 112のチルト移動を停止させることが可能となる。そし て、ディスプレイ 112の立ち上げが行われて表示パネル 112bの表示面が正面に配 置される。
[0062] 以上のように、ディスプレイ 112の排出動作および立ち上げ動作により、図 7のよう にディスプレイ 112が出没してディスプレイ 112が使用可能となる。ここでは、このよう な通常の使用時におけるディスプレイ 112の配置位置および配置角度を初期状態と 呼ぶ。
[0063] 一方、ディスプレイ 112の使用が済んだら、再び上記のようにして入力を行う。それ により、上記とは逆の順序で逆向きの各動作が行われ、外部に出没していたディスプ レイ 112が、図 3および図 6に示すように、ディスプレイ駆動部材 301とともに再び本 体 200に収納される。すなわち、ディスプレイ 112の収納動作では、まず、ディスプレ ィ 112の表示パネル 112bが図 4に示すように表示面を下に向けて水平に寝た状態と なるように、ディスプレイ 112の上端部を排出時の位置まで下げる上記と逆向きのチ ルト移動が実施され、続いて、ディスプレイ 112およびディスプレイ駆動部材 301を上 記とは逆に後方にスライド移動させてもとの収納位置まで後退させる。
[0064] 続いて、本発明の特徴である電子機器 100の入力操作感演出動作について、実 施の形態 1および実施の形態 2を例示して説明する。
[0065] (実施の形態 1)
本発明の実施の形態 1にかかる電子機器 100は、上記構成を有し上記ディスプレ ィ 112の動作が実現される電子機器 100であって、タツチパネル 112aによる入力操 作の際に、入力確認動作として、ディスプレイ 112の水平方向のスライド動作が実施 されて入力操作感演出動作が実現されるものである。
[0066] 図 8〜図 11は、実施の形態 1におけるタツチパネル 112aによる入力操作の際のデ イスプレイ 112の動作を示す模式図である。また、図 12および図 13は、かかる入力 操作の際の表示パネル 112bの表示動作を示す模式図である。以下、実施の形態 1 におけるタツチパネル 112aによる入力操作について、実施例を示して詳細に説明す る。
実施例 1
[0067] 実施例 1では、タツチパネル 112aによる入力操作時に、図 8〜図 11に示すディス プレイ 112の動作と図 12および図 13に示す表示パネル 112bの表示動作とが、電子 機器 100の制御装置 600 (図 6参照)におけるソフトウェア処理により実行され、より具 体的には、制御装置 600を構成する CPU101によって当該処理が実行される。図 1 4は、図 8〜図 13に示す各動作を実行させるソフトウェア処理の概要を示すフローチ ヤートである。
[0068] 図 8に示すように、電子機器 100の本体 200の外部に排出されて立ち上がった状 態(すなわち、通常の使用時の初期状態)のディスプレイ 112のタツチパネル 112aを 押圧して入力操作を行う際には、入力操作開始時において、まず、図 12に示すよう に、ディスプレイ 112の表示パネル 112bに、入力項目や表示項目等の所定の表示 がなされる。ここでは、説明の簡素化のため、表示パネル 112bに、一つの入力ボタ ン 1200が表示される場合について説明する力 表示パネル 112bに複数の入力ボタ ン 1200が表示されてもよぐまた、入力ボタン 1200以外の入力手段の表示が行わ れてもよい。
[0069] 詳細は後述する力 この入力ボタン 1200は、立体的に表示されており、入力が行 われていない状態では、図 12に示すように、表示パネル 112bの画面において仮想 平面から突出した状態 (以下、突出状態表示と呼ぶ)で表示され、また、入力が行わ れると、図 13に示すように、当該仮想平面に陥没した状態で表示される(以下、押下
状態表示と呼ぶ)。入力操作開始時には、入力がまだ行われていないので、図 12の ように突出状態の入力ボタン 1200が表示される。
[0070] 図 9に示すように、ユーザ 800が指等でタツチパネル 112aを押圧すると、タツチパ ネル 112aの押圧部分の電気抵抗が変化する。電子機器 100では、かかるタツチパ ネル 112aの電気抵抗の変化を検出することにより押圧 Z非押圧の検出および押圧 部分の位置の検出が行われ、さらに、この押圧部分の位置データ、具体的には座標 値力 制御装置 600の CPU101に取り込まれる(図 14のステップ S1401)。
[0071] 図 14に示すように、図 9の CPU101では、取り込まれたタツチパネル 112a (図 9参 照)の押圧部分の座標値と入力ボタン 1200の表示位置とを比較し、当該押圧部分 が入力ボタン 1200の表示領域内であるか否力、言い換えれば、入力ボタン 1200が 表示された領域に対応するタツチパネル 112aの部分 (具体的には、入力ボタン 120 0の表示領域上方の部分)が押圧された力否かを判定する (ステップ S 1402)。
[0072] 入力ボタン 1200 (図 12参照)に対応する部分が押圧されていない、すなわち、入 力ボタン 1200に対応する部分以外のタツチパネル 112a (図 12参照)の領域が押圧 される力または 、ずれの領域も押圧されて!/、な 、と判定されると (ステップ S1402: N o)、 CPU101は、入力が行われていないと判断する。したがって、この場合には、図 10および図 11に示すディスプレイ 112の水平方向のスライド後退動作が実施されず 、また、図 12に示すように、表示パネル 112bの入力ボタン 1200の表示も突出状態 表示のままである。また、この場合には、入力が行われていないと判断されることから 、いずれの入力情報も CPU101に伝達されず、よって、入力に伴う動作は実行され ない。
[0073] 上記の場合には、図 14に示すように、さらに入力操作を終了するか否かの判定が 行われる (ステップ S1412)。そして、引き続き入力操作が行われる場合には (ステツ プ S1412 :No)、再びステップ S1401に戻って処理が行われる。一方、入力操作を 終了する場合には (ステップ S1412 : Yes)、入力操作が終了する。なお、入力操作 を終了する場合とは、例えば、電子機器 100の電源を OFFした場合や、入力操作終 了の制御信号が図 1の入力キー 109やリモコン 110を介して CPU101に入力された 場合等に相当する。
[0074] 一方、図 14に示すように、図 12のタツチノネル 112aにおいて入力ボタン 1200の 表示領域に対応する部分が押圧されたと判定されると (ステップ S1402 :Yes)、図 9 の CPU101は、入力が行われたと判断する。そして、この場合には、 CPU101が、 図 9のディスプレイ駆動手段 121へ水平方向のスライド後退動作を指示する (ステツ プ S 1403)。
[0075] この指示により、図 10に示すように、ディスプレイ駆動部材 301のディスプレイ駆動 手段 121が駆動し、ディスプレイ駆動部材 301を介して、ディスプレイ 112が本体背 面側に向力つて水平方向にスライド移動して後退する。なお、図中の矢印 Aはデイス プレイ 112の移動方向を示しており、また、図中の破線 aは、移動前のディスプレイ 11 2の位置、すなわち初期位置を示している。
[0076] この時、 CPU101は、ディスプレイ駆動部材 301が有するスライド量検出手段(図 示せず)によって検出されるスライド移動量に基づいて、ディスプレイ 112が所定量後 退した力否かの判定を行い(図 14のステップ S 1404)、所定量後退していない場合 には(図 14のステップ S1404 :No)、引き続き、図 10に示すようにディスプレイ 112を 後退させる。そして、ディスプレイ 112が所定量後退すると(図 14のステップ S1404 : Yes)、ディスプレイ 112のスライド後退動作を停止させる。このようなディスプレイ 112 のスライド後退動作により、ディスプレイ 112が初期位置(図中の破線 a)力 押下げら れた状態が実現され、ディスプレイ 112の押下動作が行われる。
[0077] また、 CPU101は、上記のようなディスプレイ駆動手段 121への動作指示を行うとと もに、図 14に示すように、図 1の音声 I/F113を介して図 1のスピーカ 114Aにクリツ ク音の出力を指示し (ステップ S1405)、また、図 1の映像 IZF111を介して表示パネ ル 112bに図 12の入力ボタン 1200の表示状態の切換えを指示する(ステップ S140 6)。
[0078] それにより、上記のディスプレイ 112のスライド後退動作とともに、スピーカ 114A( 図 1参照)からクリック音が出力され、また、図 13に示すように、ディスプレイ 112の表 示パネル 112bの画面における入力ボタン 1200の表示力 図 12の突出状態表示か ら押下状態表示に切換わる。
[0079] このように、本実施例では、入力操作時に、図 12の表示パネル 112bの入力ボタン
1200の表示領域に対応するタツチパネル 112aの部分が押圧されて正確に入力が 行われると、図 13に示すような入力ボタン 1200の表示切換えによる視認での入力確 認とスピーカ 114A (図 1参照)からのクリック音の出力による入力確認とが可能になる とともに、ディスプレイ 112のスライド後退動作によって得られるタツチパネル 112aと の接触部位における感触 (すなわち押下感)によっても、ユーザ 800が入力確認を行 うことが可能となる。図 14に示すように、ここでは、このような入力確認のための一連 の動作を実行するためのステップ S1401〜ステップ S1406の処理を、ディスプレイ 1 12の押下動作処理 S 14100と総称する。
[0080] ステップ S1406までの一連の処理が終了すると、図 14に示すように、 CPU101 (図 11参照)は、再び、図 11のタツチパネル 112aの押圧部分の座標値の取り込みを行う とともに (ステップ S 1407)、ステップ S 1402の場合と同様、押圧部分が図 13の入力 ボタン 1200の表示領域内であるか否かを判定する(ステップ S 1408)。タツチパネル 112aの押圧部分が入力ボタン 1200の表示領域内であると判定された場合、すなわ ち入力ボタン 1200の表示領域に対応するタツチパネル 112aの部分が弓 |き続き押圧 された状態であると判定された場合には (ステップ S 1408: Yes)、再びステップ S14 07に戻って処理が行われる。
[0081] 一方、押圧部分が入力ボタン 1200の表示領域内でないと判定された場合、すなわ ち、タツチパネル 112aのいずれの領域も押圧されていないか、または入力ボタン 12 00の表示領域に対応する部分以外の領域が押圧されていると判定された場合には (図 14のステップ S 1408 : No)、図 11に示すように、 CPU101がディスプレイ駆動手 段 121へ水平方向のスライド前進動作 (すなわち、ディスプレイの復帰動作)を指示 する(図 14のステップ S1409)。この指示により、ディスプレイ駆動部材 301のデイス プレイ駆動手段 121が駆動し、ディスプレイ駆動部材 301を介してディスプレイ 112 が本体前面側に向かって水平方向にスライド移動して前進する。なお、図中の矢印
Bはディスプレイ 112の移動方向を示しており、また、図中の破線 bは、押下げられた 状態のディスプレイ 112の位置を示して!/、る。
[0082] この時、図 14に示すように、 CPU101は、図 10に示すディスプレイ 112のスライド 後退動作の場合と同様にして、ディスプレイ 112が前述の初期位置まで移動したか
否かの判定を行 、 (ステップ S1410)、初期位置まで前進して!/、な 、場合には (ステ ップ S1410 :No)、引き続き、図 11に示すようにディスプレイ 112を前進させる。そし て、ディスプレイ 112が初期位置まで戻ると(図 14のステップ S1410 : Yes)、ディスプ レイ 112のスライド前進動作を停止させる。このようなディスプレイ 112のスライド前進 動作により、ディスプレイ 112が押下げられた状態力 初期状態への復帰が実現され 、ディスプレイ 112の復帰動作が行われる。
[0083] また、 CPU101は、上記のようなディスプレイ駆動手段 121への動作指示を行うとと もに、図 11に示すように、図 1の映像 IZF111を介して図 11の表示パネル 112bに 表示切換えを指示する(ステップ S1411)。それにより、上記のディスプレイ 112のス ライド前進動作とともに、図 12に示すように、ディスプレイ 112の表示パネル 112bの 画面における入力ボタン 1200の表示力 図 13の押下状態表示から図 12の突出状 態表示に切換わる。
[0084] 上記のようにしてディスプレイ 112の復帰動作および入力ボタン 1200の表示切換 えが行われた後、図 11の CPU101は、入力操作を終了するカゝ否かのを判定を行う( ステップ S 1412)。そして、入力操作が引き続き行われる場合 (ステップ S1412 : No) には、再びステップ S1401に戻って処理が行われる。一方、入力操作を終了する場 合 (ステップ S1412 :Yes)には、入力操作が終了する。
[0085] 図 14に示すように、ここでは、押下げられたディスプレイ 112をもとの状態に戻すた めの一連の動作を実行するためのステップ S1407〜ステップ S1411の処理を、ディ スプレイ 112の復帰動作処理 S 14200と総称する。
[0086] 以上のように、本実施例における電子機器 100では、図 14のディスプレイ 112の押 下動作処理 S 14100および復帰動作処理 S 14200によって実行されるディスプレイ 112のスライド移動動作、入力ボタン 1200の表示切換え、およびクリック音の出力に よって実現される入力確認動作によって、確実な入力操作の実現ィ匕が図られる。特 に、ディスプレイ 112のスライド移動動作によって実現される入力確認動作では、タツ チパネル 112aとの接触部位力もユーザ 800が直接的な感触 (ここではクリック感)とし て入力を実感することができるので、正確な入力を容易に実現可能となる。
実施例 2
[0087] 図 15は、実施例 2におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである。本 実施例では、タツチパネル 112aを用いた入力操作において、実施例 1と同様に、デ イスプレイ 112のスライド移動動作、表示パネル 112bの入力ボタン 1200の表示切換 え、およびクリック音の出力が実施される力 これらの動作を実行するためのソフトゥェ ァ処理の一部が、実施例 1におけるソフトウェア処理とは異なって 、る。
[0088] 具体的に、本実施例における入力操作時には、実施例 1のステップ S1401と同様 にして、図 8の CPU101がタツチパネル 112aの押圧部分の座標値を取り込むととも に(図 15のステップ S1501)、実施例 1のステップ S1402と同様にして、この取り込ん だ押圧部分の座標値に基づいて、押圧部分が図 12の入力ボタン 1200の表示領域 内であるか否かの判定が行われる(図 15のステップ S 1502)。
[0089] 図 15に示すように、このステップ S1502の判定で当該押圧部分が入力ボタン 120 0の表示領域内であると判定されると (ステップ S1502 : Yes)、実施例 1のステップ SI 403〜ステップ S 1406と同様の処理力ステップ S 1503〜ステップ S 1506にお!/ヽて 行われ、それにより、図 10に示すディスプレイ 112のスライド後退動作、図 13の押下 状態表示の入力ボタン 1200への表示切換え、およびクリック音の出力が行われる。 このように、ステップ S1501〜ステップ S1506までの一連のディスプレイ 112の押下 動作処理 S15100が実行されると、再び、ステップ S1501の処理に戻る。
[0090] 一方、ステップ S 1502の判定において、押圧部分が入力ボタン 1200の表示領域 内でないと判定された場合 (ステップ S1502 :No)、すなわち、タツチパネル 112bの V、ずれの領域も押圧されて!/、な!/、か、または入力ボタン 1200の表示領域に対応し ていない部分が押圧された場合には、引き続き、図 8の CPU101が、ディスプレイ 11 2が後退しているか否力、すなわち、ディスプレイ 112が図 10のように押下げられた 状態である力または図 8のように初期位置の保持された状態である力否かの判定が 行われる(ステップ S 1507)。
[0091] ディスプレイ 112が後退して 、な 、 (すなわち初期位置に保持された状態)と判定さ れると(ステップ S1507 :No)、 CPU101は、かかる状態は、図 12の入力ボタン 120 0に対応するタツチパネル 112a (図 8参照)の領域が押圧されておらず、かつ、前述 のようなディスプレイパネル 112 (図 8参照)のスライド後退動作が実施された後に当
該押圧をやめたものでもな 、と判断する。
[0092] したがって、この場合には、一切の入力が行われていないと判断し、よって、実施例 1の図 14のステップ S 1402: Noの場合と同様の処理が行われる(図 15のステップ S 1 511)。それ〖こより、実施例 1の場合と同様、図 10および図 11に示すディスプレイ 11 2のスライド後退動作が実施されず、また、図 12に示すように表示パネル 112bの入 力ボタン 1200の表示も突出表示のままであり、クリック音の出力も行われない。
[0093] なお、ディスプレイ 112が後退して!/、るか否かは、例えば、ディスプレイ駆動部材 30 1が有するスライド量検出手段(図示せず)を利用して検出したり、あるいは、ディスプ レイ 112のスライド移動動作の履歴を制御装置 600に記憶することにより判定が可能 である。
[0094] 一方、ディスプレイ 112が後退している(すなわち押下状態である)と判定されると( ステップ S1507 :Yes)、 CPU101が、かかる状態では、前述の図 10のディスプレイ パネル 112のスライド後退動作が実施された後に当該押圧をやめたものと判断する。
[0095] したがって、この場合には、入力がいったん行われた後の状態であると判断し、よつ て、図 15に示すように、実施例 1の図 14のステップ S1409〜S1411と同様の処理が ステップ S1508〜S1510において行われる。それにより、実施例 1の場合と同様、デ イスプレイ 112の復帰動作処理 S 15200力行われ、図 11に示すディスプレイ 112の スライド前進動作が実施されるとともに、表示パネル 112bに表示された入力ボタン 1 200が、図 13に示す押下状態表示力も図 12に示す突出状態表示に切換わる。
[0096] 以上のように、本実施例における電子機器 100では、ディスプレイの押下動作処理 S 15100およびディスプレイの復帰動作処理 S 15200によって実行される実施例 1と 同様の入力確認動作により、実施例 1と同様の効果が奏される。
実施例 3
[0097] 図 16は、実施例 3におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである。本 実施例では、タツチパネル 112aを用いた入力操作において、実施例 2と同様のソフ トウエア処理が行われ、実施例 2と同様の入力確認動作が実行されるが、以下の点が 実施例 2とは異なっている。
[0098] すなわち、本実施例では、入力操作において用いられる入力ボタン 1200 (図 12参
照)の種類に応じて、入力ボタン 1200の突出状態表示における高さ、ディスプレイ 1 12のスライド後退動作における移動量、および入力に伴って出力されるクリック音が それぞれ異なった設定を有している。そして、力かる設定に応じて、各入力ボタン 12 00において異なった突出状態表示、ディルプレイ 112のスライド後退動作、およびク リック音の出力が行われる。なお、このような本実施例の各設定は、アプリケーション 処理により実現される。
[0099] 例えば、電子機器 100において一つの動作を実行するために図 8〜図 11に示す 入力操作を複数回連続する必要がある場合等では、一連の入力操作を速やかに行 う必要があるため、一つの入力操作におけるディスプレイ 112の押下動作および復 帰動作に要する時間を短縮することが好ましい。したがって、この場合には、図 10の ディスプレイ 112のスライド後退動作における移動量を小さくし、押下げられたディス プレイ 112が速やかに復帰するよう移動量の設定を行う。また、この場合には、図 12 の突出状態の入力ボタン 1200の高さを低く設定するとともに、入力に伴って出力さ れるクリック音を小さく設定する。
[0100] 本実施例では、各入力操作ごとにその操作の特性に応じて、適宜、突出状態表示 における入力ボタン 1200の高さと、ディスプレイ 112のスライド後退移動における移 動量と、入力に伴って出力されるクリック音が設定されている。したがって、本実施例 では、図 12の入力ボタン 1200の突出状態表示力 当該設定に基づいて行われ、ま た、ステップ S1603において、押圧された入力ボタン 1200に対応した適切なデイス プレイ 112の押下量を CPU101が算出するとともに、この算出された押下量に基づ いて、ステップ S1604およびステップ S1605において、ディスプレイの押下動作が実 行される。
[0101] また、ステップ S1606では、当該設定に基づくクリック音の出力が行われる。それ以 外のステップ S1601、ステップ S1602、ステップ S1607〜ステップ S1612【こつ!ヽて は、それぞれ実施例 2の図 15のステップ S1501、ステップ S1502、ステップ S1506 〜ステップ S 1511における処理と同様である。
[0102] 以上のような本実施例における電子機器 100では、ディスプレイの押下動作処理 S 16100およびディスプレイの復帰動作処理 S16200によって実行される実施例 1と
同様の入力確認動作により、実施例 1と同様の効果が奏される。特に、本実施例では 、上記のように入力ボタン 1200の突出状態表示における高さ、ディスプレイ 112のス ライド後退動作における移動量および入力に伴って出力されるクリック音が入力ボタ ン 1200の種類に応じて異なった設定を有しているので、例えば、表示パネル 112b に複数の入力ボタン 1200が表示される入力操作においては、入力確認動作によつ て入力ボタン 1200を区別することが可能となる。したがって、力かる場合には、入力 誤操作の低減化がより図られる。
[0103] 以上の実施例 1〜実施例 3で例示したように、本発明の実施の形態 1にかかる電子 機器 100によれば、タツチパネル 112aを用いた入力操作において、入力操作が正 確に行われたカゝ否かを、タツチパネル 112aと接触する部分から直接的に得られる感 触によって確認することが可能となる。したがって、車内の状態 (例えば、車内が騒々 しい状態)にかかわらず入力操作を確実に行うことが可能となるとともに、運転中に視 線を向けることなく容易にかつ正確に入力確認を行うことが可能となる。
[0104] また、力かる電子機器 100では、限られた空間に配置されるためにディスプレイ 11 2の大きさが制限される構成においても、確実な入力操作を実現可能とするため、狭 い空間に配置される車載用の用途等において、特に有効である。
[0105] (実施の形態 2)
本発明の実施の形態 2にかかる電子機器 100は、タツチパネル 112aによる入力操 作の際に、入力確認動作として、実施の形態 1のディスプレイ 112の水平方向のスラ イド動作の代わりに、ディスプレイ 112の回動方向におけるチルト動作が実施されて 入力操作感演出動作が実現されるものである。
[0106] 図 17〜図 20は、実施の形態 2におけるタツチパネル 112aによる入力操作の際の ディスプレイ 112の動作を示す模式図である。以下、実施の形態 2におけるタツチパ ネル 112aによる入力操作について、実施例を示して詳細に説明する。
実施例 4
[0107] 実施例 4では、タツチパネル 112aによる入力操作時に、図 17〜図 20に示すディス プレイ 112の動作力 ソフトウェア処理により実行される。図 21は、図 17〜図 20に示 す各動作を実行させるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである。
[0108] 図 21に示すように、本実施例におけるソフトウェア処理は、図 14に示す実施例 1の ソフトウェア処理と同様である力 実施例 1のステップ S1403ではディスプレイ駆動手 段 121 (図 1参照)に水平方向のスライド後退動作を指示するのに対して、本実施例 のステップ S2103では、ディスプレイ駆動手段 121に、図 7のディプレイ駆動部材 30 1のチルト軸 301bを中心に時計周りに所定角度傾斜する(すなわち、後方に所定角 度傾斜する)チルト動作を指示する点力 実施例 1とは異なって 、る。
[0109] また、実施例 1のステップ S1409ではディスプレイ駆動手段 121 (図 1参照)に水平 方向のスライド前進動作を指示するのに対して、本実施例のステップ S2109では、 ディスプレイ駆動手段 121に、図 7のディプレイ駆動部材 301のチルト軸 30 lbを中心 に反時計周りに所定角度傾斜する (すなわち、前方に所定角度傾斜する)チルト動 作を指示する点が、実施例 1とは異なっている。
[0110] そして、力かるソフトウェア処理により、図 17〜図 20に示すディスプレイ 112の動作 が実施される。具体的に、本実施例におけるディスプレイ 112の動作は、図 17〜図 2 0に示すように、表示パネル 112bに表示された入力ボタン 1200 (図 12参照)に対応 するタツチパネル 112aの部分が押圧された際に、入力確認動作として、ディスプレイ 112の移動動作が行われて入力操作感演出が行われる点が実施例 1と共通する。
[0111] し力しながら、実施例 1における移動動作は図 8〜図 11に示すように水平方向にお けるスライド移動動作であるのに対して、本実施例では、図 17〜図 20に示すように、 ディスプレイ 112の回動方向におけるチルト移動動作が入力確認動作として行われ る。
[0112] すなわち、本実施例では、表示パネル 112bに表示された入力ボタン 1200 (図 12 参照)の領域に対応するタツチパネル 112aの部分が押圧されると、図 21のステップ S2103〖こおける処理〖こより、図 19〖こ示すよう〖こ、ディスプレイ駆動部材 301のデイス プレイ駆動手段 121が駆動し、それにより、ディスプレイ 112が、図 7のチルト軸 301b を中心にして時計回りに所定角度チルト移動してディスプレイ 112の押下動作が実 施される。かかるディスプレイ 112の押下動作では、ディスプレイ駆動部材 301の有 するチルト角度検出手段(図示せず)によってチルト角度が検出され、この検出され たチルト角度に基づ 、て、図 21のステップ S 2104にお!/、てディスプレイ 112が所定
角度後退した力否かの判定が行われる。
[0113] また、上記のディスプレイ 112の押下動作の後には、図 21のステップ S2109にお ける処理により、ディスプレイ 112の復帰動作が行われる。具体的に、図 20に示すよ うに、ディスプレイ駆動部材 301のディスプレイ駆動手段 121が駆動し、それにより、 ディスプレイ 112が、図 7のチルト軸 301bを中心にして反時計回りに所定角度チルト 移動して初期位置に戻る。
[0114] 力かるディスプレイ 112の復帰動作でも、ディスプレイ駆動部材 301の有するチルト 角度検出手段(図示せず)によってチルト角度が検出され、この検出されたチルト角 度に基づ 、て、図 21のステップ S 2110にお!/、てディスプレイ 112が初期位置まで移 動した力否かの判定が行われる。
[0115] 以上のような本実施例における電子機器 100では、ディスプレイの押下動作処理 S 21100およびディスプレイの復帰動作処理 S21200によって実行される図 17〜図 2 0に示す実施例 1と同様の入力確認動作により、実施例 1と同様の効果が奏される。 実施例 5
[0116] 図 22は、実施例 5におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである。図 22に示すように、本実施例におけるソフトウェア処理は、図 15に示す実施例 2のソフ トウエア処理と同様であるが、実施例 2では、ステップ S 1503においてディスプレイ駆 動手段 121 (図 1参照)に水平方向のスライド後退動作を指示するとともに、ステップ S1504においてスライド移動量を検出してスライド後退動作の停止制御を行うのに 対して、本実施例では、ステップ S2203においてディスプレイ駆動手段 121に、図 7 のディプレイ駆動部材 301のチルト軸 301bを中心に時計周りに所定角度傾斜する( すなわち、後方に所定角度傾斜する)チルト動作を指示するとともに、ステップ S220 4においてチルト角度を検出してチルト動作の停止制御を行う点力 実施例 2とは異 なっている。
[0117] また、実施例 2のステップ S1508ではディスプレイ駆動手段 121 (図 1参照)に水平 方向のスライド前進動作を指示するのに対して、本実施例のステップ S2208では、 ディスプレイ駆動手段 121に、図 7のディプレイ駆動部材 301のチルト軸 30 lbを中心 に反時計周りに所定角度傾斜する (すなわち、前方に所定角度傾斜する)チルト動
作を指示する点が、実施例 2とは異なって 、る。
[0118] 以上のような本実施例における電子機器 100では、ディスプレイの押下動作処理 S 22100およびディスプレイの復帰動作処理 S22200によって実行される図 17〜図 2 0に示す実施例 4と同様の入力確認動作により、実施例 4と同様の効果が奏される。 実施例 6
[0119] 図 23は、実施例 6におけるソフトウェア処理の概要を示すフローチャートである。図 23に示すように、本実施例におけるソフトウェア処理は、図 16に示す実施例 3のソフ トウエア処理と同様であるが、実施例 3では、ステップ S 1604においてディスプレイ駆 動手段 121 (図 1参照)に水平方向のスライド後退動作を指示するとともに、ステップ S1605においてスライド移動量を検出してスライド後退動作の停止制御を行うのに 対して、本実施例では、ステップ S2304においてディスプレイ駆動手段 121に、図 7 のディプレイ駆動部材 301のチルト軸 301bを中心に時計周りに所定角度傾斜する( すなわち、後方に所定角度傾斜する)チルト動作を指示するとともに、ステップ S230 5においてチルト角度を検出してチルト動作の停止制御を行う点力 実施例 3とは異 なっている。
[0120] また、実施例 3のステップ S1609ではディスプレイ駆動手段 121 (図 1参照)に水平 方向のスライド前進動作を指示するのに対して、本実施例のステップ S2309では、 ディスプレイ駆動手段 121に、図 7のディプレイ駆動部材 301のチルト軸 30 lbを中心 に反時計周りに所定角度傾斜する (すなわち、前方に所定角度傾斜する)チルト動 作を指示する点が、実施例 3とは異なって 、る。
[0121] また、実施例 3では、入力操作において用いられる入力ボタン 1200 (図 12参照)の 種類に応じて、ディスプレイ 112のスライド後退動作における移動量がそれぞれ異な つた設定を有しており、かつ、力かる設定に応じて、各入力ボタン 1200において異な つたディスプレイ 112のスライド後退動作が行われるが、本実施例では、入力操作に おいて用いられる入力ボタン 1200 (図 12参照)の種類に応じて、ディスプレイ 112の チルト動作における傾斜角度がそれぞれ異なった設定を有しており、かつ、かかる設 定に応じて、各入力ボタン 1200において異なったディスプレイ 112のチルト動作が 行われる。なお、このような本実施例の各設定は、アプリケーション処理により実現さ
れる。
[0122] 以上のような本実施例における電子機器 100では、ディスプレイの押下動作処理 S 23100およびディスプレイの復帰動作処理 S23200によって実行される図 17〜図 2 0に示す実施例 4と同様の入力確認動作により、実施例 4と同様の効果が奏される。
[0123] 以上の実施例 4〜実施例 6で例示したように、本発明の実施の形態 2にかかる電子 機器 100によれば、実施の形態 1と同様、タツチパネル 112aを用いた入力操作にお いて、入力操作が正確に行われた力否かを、タツチパネル 112aと接触する部分から 直接的に得られる感触によって確認することが可能となる。したがって、車内の状態( 例えば、車内が騒々しい状態)にかかわらず入力操作を確実に行うことが可能となる とともに、運転中に視線を向けることなく容易にかつ正確に入力確認を行うことが可 能となる。
[0124] また、力かる電子機器 100では、限られた空間に配置されるためにディスプレイ 11 2の大きさが制限される構成においても、確実な入力操作を実現可能とするため、狭 い空間に配置される車載用の用途等において、特に有効である。
[0125] なお、上記の実施例 1〜実施例 6においては、入力操作の際に、表示パネル 112b の入力ボタン 1200の表示領域に対応するタツチパネル 112aの部分が押圧されると ディスプレイ 112の押下動作が行われる場合について説明した力 これ以外に、当 該押圧時において、ディスプレイ 112が前方に移動する、すなわち前進動作を行う構 成であってもよい。
[0126] また、上記の実施例 1〜実施例 6においては、本発明を車載用の電子機器 100に 適用した場合を例示したが、本発明は、これ以外の用途の電子機器においても適用 可能である。
[0127] また、本発明にかかる電子機器 100の構成および動作等は、上記の実施例 1〜実 施例 6に限定されるものではなぐこれ以外であってもよい。