WO2005100090A1

WO2005100090A1 - 車輌用荷物転落防止具

Info

Publication number: WO2005100090A1
Application number: PCT/JP2004/014743
Authority: WO
Inventors: Yasuyuki Watanabe
Original assignee: Nihei, Yoichi
Priority date: 2004-03-31
Filing date: 2004-10-06
Publication date: 2005-10-27
Also published as: JP2005289339A

Abstract

この車輌用荷物転落防止具を助手席の背もたれ部に取り付けた状態で、たとえ小物類が入っていない状態で使用したとしても、そのまま座席部に腰かけた際に、背もたれ部に取り付けられた車輌用荷物転落防止具が接触するため、不快を感じるおそれがある。また、小物類が実際は入っているのに入っていないと誤って、そのまま座席部に腰かけて、背もたれ部に背中を当てた際に、車輌用荷物転落防止具を通じてこの小物類が当たり、不快感をもたらし背中を痛めてしまうおそれがある。本発明は、車輌用座席部に載置した荷物が転落するのを防止する車輌用荷物転落防止具において、一対の軸支部と、該軸支部に両端をそれぞれ軸支した複数の骨材部と、該骨材部間を所定の間隔に伸縮自在に保持するカバー部とを備え、前記座席部に沿うように前記骨材部の形状を形成するとともに、前記軸支部を軸中心にして前記座席部全体を覆うように前記カバー部を開放可能に設けた。

Description

明細書

車輛用荷物転落防止具

技術分野

[0001] 本発明は、車に搭載した荷物が外部からの不要な力を受けても安定して保持されるようにした車輛用荷物転落防止具に関する。

背景技術

[0002] 従来、買い物に車輛を利用した際に、助手席側の座席に何気なく置いた買い物袋などの荷物がブレーキ操作とともに転げ落ちることがあり、この買い物袋の転落が気になって安全な運転の妨げとなる。このような買い物袋の転落を防止する車輛用荷物転落防止具として、例えば、特開 2002-104077号公報に示されている。

[0003] この車輛用荷物転落防止具 100は、図 11及び図 12に示すように、車の助手席に配設されるもので、展開した状態が四角状のシート部材 102と、第 1及び第 2の紐状部材 103A、 103Bと力もなる。そして、シート状部材 102は、一方の面となる表面側シートと他方の面となる裏面側シートの外周端側とが縫合されて、 2枚重ねで一枚の四角形状となり、必要に応じて中央部分力折り返されて使用することができるとともに、ファスナ部が設けられ、小物類を収納できるようになつている。

[0004] 例えば、スーパーでの買い物袋等を車に載置する場合、このシート状部材 102は、第 1の紐状部材 103Aを助手席の背もたれ部の上方側に固定し、第 2の紐状部材 10 3Bをその下方側に固定することにより、使用可能となる。

ここで、この車輛用荷物転落防止具 100は、背もたれ部の前方に取り付けた状態で、小物類を入れない場合、その取り付け状態のまま腰かけて使用するものである。

[0005] 特許文献 1 :特開 2002— 67811

特許文献 2：特開 2002— 104077

特許文献 3 :特開 2002— 125799

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] この車輛用荷物転落防止具 100は、一枚の大きなシート状であり、固定する荷物が大型なものでも車輛用座席に保持することができる。

[0007] し力しながら、この車輛用荷物転落防止具 100を助手席の背もたれ部に取り付けた状態で、たとえ小物類が入っていない状態で使用したとしても、そのまま座席部に腰力けた際に、背もたれ部に取り付けられた車輛用荷物転落防止具 100が腰かけた人に直接接触するため、不快を感じるおそれがある。また、小物類が実際は入っているのに入っていないものと錯覚し、そのまま座席部に腰かけた場合に、車輛用荷物転落防止具 100を通じてこの小物類が当たるため、不快感をもたらすだけでなく背中を痛めるおそれがある。

[0008] 本発明は、上述した問題点に鑑み、車の座席部に載置したスーパーの買い物袋等の荷物が転げ落ちたり、その荷物が破損したり、型崩れしたりしないようにするとともに、座席部に座っても違和感が生じないようにした車輛用荷物転落防止具を提供することにめる。

課題を解決するための手段

[0009] 上述した目的を達成するために、本発明は、一対の軸支部と、該一対の軸支部に両端をそれぞれ軸支された複数の骨材部と、該骨材部を所定の間隔に保持する展開-折畳み自在なカバー部とを備え、前記カバー部を折畳みしたときに、座席部の周囲 (側方）に沿って骨材部を配し、カバー部を展開したときに一対の軸支部を軸中心にして座席部を覆うように骨材部を所定の間隔になるように配したものである。

[0010] また、骨材部の一つに、この骨材部に沿って摺接移動する可動部と、該可動部を係止可能なストッパー部とをそれぞれ設け、可動部に一端部を、骨材部の他の一つに他端部をそれぞれ軸支された小骨材を設けてなり、ストッパー部に可動部が係止したときに、該小骨材を介して骨材部を所定の間隔に保持するようにカバー部が展開されてなるものである。

[0011] さらに、骨材部は金属材または固形の榭脂材力なり、カバー部は布材または皮材力もなるものである。

発明の効果

[0012] 本発明の車輛用荷物転落防止具は、一対の軸支部と、該一対の軸支部に両端をそれぞれ軸支された複数の骨材部と、該骨材部を所定の間隔に展開 ·折畳み自在に保持するカバー部とを備え、カバー部を折畳みしたときに、座席部の側方に沿って骨材部を配し、カバー部を展開したときに、一対の軸支部を軸中心にして座席部を覆うように骨材部を配したことにより、買い物袋等の荷物を載せるときには座席部上にてカバー部を展開して使用しているため、カバー部がガードとなって荷物が転げ落ちたり、その荷物が破損したり、型崩れしたりしないという効果を奏する。

また、通常、座席部に腰かけても骨材部が座席部の側方下部の周囲に沿って配置されており、直接、接触することによる座り心地を害することなぐ何ら邪魔にならないという効果を奏する。

[0013] また、骨材部の一つに、摺接移動する可動部と、該可動部を係止可能なストッパー部とをそれぞれ設け、前記可動部に一端を、骨材部の両脇に配された他の骨材部に他端をそれぞれ軸支された小骨材を設けてなり、ストッパー部に可動部が当接した際に、該小骨材を介して所定の間隔にカバー部が開放可能に設けられたことにより、運転席からカバー部を簡単に広げることができるとともに、ー且開いたカバー部が外からの衝撃を受けても簡単に閉じてしまうおそれがない、安定した荷物の転落防止機能を奏するものである。

[0014] また、骨材部は金属材または固形の榭脂材力なり、カバー部は布材または皮材力なることにより、座席部と色合いを合わせることができ、し力もユーザーの好みに応じた選択ができ、簡単に交換可能とすることができる。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]本発明の第 1実施形態である車輛用荷物転落防止具を座席部に取り付けた状態を側方から見た全体構成図である。

[図 2]本発明の第 1実施形態である車輛用荷物転落防止具を折りたたんだ状態を示す側面図である。

[図 3]本発明の第 1実施形態である車輛用荷物転落防止具を座席部に取り付けた状態を上方力も見た全体構成図である。

[図 4]本発明の第 1実施形態である車輛用荷物転落防止具の展開使用時の要部拡大側面図である。

[図 5]本発明の第 1実施形態である車輛用荷物転落防止具の収納時の要部拡大側面図である。

[図 6]本発明の第 1実施形態である車輛用荷物転落防止具の展開動作を説明するための要部拡大側面図である。

[図 7]本発明の他の実施形態である車輛用荷物転落防止具を説明するための説明図である。

[図 8]本発明の他の実施形態である車輛用荷物転落防止具を説明するための説明図である。

[図 9]本発明の他の実施形態を変形させた車輛用荷物転落防止具を説明するための説明図である。

[図 10]本発明の実施形態である車輛用荷物転落防止具を後部座席に取付けた状態を説明するための説明図である。

[図 11]従来の車輛用荷物転落防止具を示す斜視図である。

[図 12]従来の車輛用荷物転落防止具を使用する状態を示す説明図である。

符号の説明

[0016] 22 :軸支部

24a :骨材部 (第 1骨材部）

24b :骨材部 (第 2骨材部）

24c :骨材部 (第 3骨材部）

26 :カバー部

32 :可動部

33 :ストッパー部

34 :第 1小骨材

36 :第 2小骨材

発明を実施するための最良の形態

[0017] 以下、本発明の車輛用荷物転落防止具の最良形態を図面に基づいて詳細に説明する。

[0018] 図 1は、第 1実施形態である転落防止具を車の座席部に取り付けた状態を側方から見た全体構成図である。図 2は、図 1の転落防止具を折り畳んだ状態を示す側面図である。図 3は転落防止具を座席部に取り付けた状態を上方力見た全体構成図である。

[0019] これらの図に示すように、車輛シート 10は、人が腰かけるための座席部 12と、座席部 12の後方両端側（図 1の右方側）にそれぞれ設けられたヒンジ部 14と、このヒンジ部を介して傾動自在に軸支された背もたれ部 16とを備えて、る。

座席部 12と背もたれ部 16には、座り心地を良くするためにその内部にクッション材が入っている。

[0020] 転落防止具 20は、一対の軸支部 22と、各軸支部 22に両端をそれぞれ軸支された略コ字状をした複数個の骨材部である、第 1骨材部 24a、第 2骨材部 24b、第 3骨材部 24cと、第 1骨材部 24a、第 2骨材部 24b、第 3骨材部 24c間を所定の間隔に保持する展開、折畳み自在な網状もしくは布シート状をしたカバー部 26とを備えている。そして、各骨材部 24a、 24b、 24cは、座席部 12に沿うように第 1骨材部 24a,第 2骨材部 24b,第 3骨材部 24cの各骨組みを座席部 12の形状に合わせるよう湾曲させて略コ字状に形成されている。第 2骨材部 24bの直線部分は、第 1骨材部 24aと第 3骨材部 24cの各直線部分を所定の距離でほぼ平行となるように配置して、る。

[0021] ヒンジ部 14の一方（ドア側）には、背もたれ部 16の傾き角度を調整するレバー（図示せず）が設けられている。ヒンジ部 14の他方には、転落防止具 20を使用する際に、カバー部 26が展開され、張架した状態、または好みの角度に展開した状態で保持するロック機構部 30が設けられて、る。

[0022] 図 4は、転落防止具 20の展開使用時の要部拡大側面図である。図 5は、転落防止具 20の折畳み時の要部拡大側面図である。図 6は、転落防止具 20の展開動作を説明するための要部拡大側面図である。

[0023] 図 4乃至図 6に示すように、ロック機構部 30は、第 2骨材部 24bに摺接してスライド移動する可動部 32と、この可動部 32を係止可能なストッパー部 33と、可動部 32とそれぞれ連結した第 1小骨材 34、第 2小骨材 36とを備えている。第 1小骨材 34は、可動部 32にその一端部 34fを、他の骨材部である第 1骨材部 24aに他端部 34gをそれぞれ軸支されている。また、第 2小骨材 36も同様に、可動部 32に一端部 36fを、さらに他の骨材部である第 3骨材部 24cに他端部 36gをそれぞれ軸支されている。 [0024] そして、可動部 32がストッパー部 33に係止した際に、第 1小骨材 34、第 2小骨材 36 を介して所定の間隔にカバー部 26が展開（張架)可能に設けられている。詳述すると、通常、図 2に示すように、転落防止具 20は座席部 12の側方下側の周囲に沿って、しかも座席部 12に腰掛けた人の足等に触れな、位置に折り畳まれて、る。

図 6に示すように、軸支部 22近傍の第 1骨材部 24aには、第 1小骨材 34の一端部 34 fを軸支する取付孔 24fが設けられている。同様に、軸支部 22近傍の第 3骨材部 24c にも、第 2小骨材 36の一端部 36fを軸支する取付孔 24gが設けられて、る。

第 1小骨材 34,第 2小骨材 36の各他端部 34g、 36gは、可動部 32に共に軸支されている。

[0025] そして、通常、転落防止具 20を使用しない場合には、図 2に示すように、第 1骨材部 24a、第 2骨材部 24b、第 3骨材部 24cがほぼ互いに並行して配置され、第 2骨材部 24bを摺接移動可能な可動部 32がストッパー部 33から離れた位置（図 6の左側）にある。

[0026] 次に、この転落防止具 20を使用する場合には、上述した可動部 32をストッパー部 33から離れた位置からストッパー部 33に当接 (係止）させる位置にスライド移動させるとともに、第 1小骨材 36a、第 2小骨材 36bの長さによって、第 2骨材部 24bから第 1 骨材部 24a,第 3骨材部 24cまでの各広がり角 oc (約 20度一 25度）が決定されている

[0027] 次に、図 7、図 8および図 9に示すように、この転落防止具 20を車輛に取り付ける方法を説明する。

図 7は、新車などの車輛にプレインストールされた転落防止具 20を説明する図である。図 7に示すように、転落防止具 20の軸支部 22と車輛シート 10のヒンジ部 14とが共用となっている。

[0028] 図 8 (a)、 (b)は、車輛に後付けされるタイプの転落防止具 20を説明する図である。

図 8 (a)、（b)、（c)に示すように、転落防止具 20の軸支部 22には、フック部 22bが形成され、ヒンジ部 14に取り付けられるようになって、る。

次に、図 9 (a)、（b)は、車輛に後付けされるタイプを変形させた転落防止具 20を説明する図である。図 9 (a)、（b)に示すように、転落防止具 20の軸支部 22には、孔部 22cが設けられ、背もたれ部の背面に沿ってゴムひも 22cで巻き付けるようになって、る。

[0029] 次に、この転落防止具 20の使用方法について図 4乃至図 6に基づいて説明する。

先ず、運転席力も助手席の座席部 12にスーパーの買い物袋 50を載置した際に、転落防止具 20は、図 5に示すように折り畳んで収納された状態にある。手で可動部 32 を把持しながらストッパー部 34の方へスライド移動させ、または第 1骨材部 24aを手で上方へ持ち上げる。

このとき、可動部 32の移動に伴い、第 1小骨材 34, 36間の取り付け角度が徐々に広がり、第 1小骨材 34,第 2小骨材 36はー且垂直方向に伸びた位置となる。よって、第 1小骨材 34,第 2小骨材 36間の各一端を軸支する第 1骨材部 24a、第 3骨材部 24c が所定の広がり角で展開する。さらに、可動部 32が第 2骨材部 24bをスライド移動することにより、図 4に示すように、 2つの第 1小骨材 34, 36がくの字状力も逆くの字状となり、可動部 32がストッパー 33に突き当たるとともに、第 1骨材部 24aの自重にて所定の広がり角に展開される。

[0030] このように、軸支部 22を軸中心にして座席部 12全体を覆うようにカバー部 25が全開

(貼架)されるので、買い物袋などの荷物が座席部 12に置いてあっても、そこから転げ落ちたり、その荷物が破損したり、型崩れしたりしない。また、通常、座席部に腰かけても骨材部が座席部の側方下部に沿っており、座り心地を害せず、何ら邪魔にならない。

[0031] また、運転席からカバー部 25を簡単に広げることができるとともに、ー且開いたカバ一部 25が外からの衝撃を受けても第 1小骨材 34,第 2小骨材 36が自重で逆くの字状になっているので、簡単に閉じてしまうおそれがない。

[0032] 次に、本発明の一実施形態である車輛用荷物転落防止具は、助手席のみに使用することに限定されない。図 10 (a)、 10 (b)および図 10 (c)に示すように、後部座席部 19に使用することもできる。使用方法およびその取り付け方法は、上述した助手席に用いた方法、取付け方法とほぼ同じである。

さらに、本実施形態では、 3つの骨材部 24a、 24b、 24cを用いた力必ずしもこれに限定されず、 2つの骨材部やさらに多数の骨材部を用いても良い。また、ストッパー部を必ずしも 1個に限定せずに、突出可能なストッパー部を複数設けることにより、ストッパー部を選択することでカバー部を貼架するだけでなぐ好みの角度にカバー部を段階的に展開できるようにしても良い。特に、後席部にあっては、骨材部全体が長くなるため、カバー部を段階的に展開できる方が操作し易いものとなる。

産業上の利用可能性

本発明は、車輛用の座席部にスーパーの買い物袋を搭載しても転落したり、荷崩れしないようにした車輛用荷物転落防止具に関する。

Claims

請求の範囲

[1] 車輛用の座席部に載置した荷物が転落するのを防止する車輛用荷物転落防止具において、一対の軸支部と、該一対の軸支部のそれぞれに両端を軸支された複数の骨材部と、該骨材部を所定の間隔に保持する展開'折畳み自在なカバー部とを備え、前記カバー部を折畳んだときに前記座席部の周囲に沿って前記骨材部を配し、前記カバー部を展開したときに前記一対の軸支部を軸中心にして前記座席部を覆うように前記骨材部を所定の間隔に保持して配したことを特徴する車輛用荷物転落防止具。

[2] 前記骨材部の一つに、該骨材部に沿って摺接移動する可動部と、該可動部を係止可能なストッパー部とをそれぞれ設け、前記可動部に一端部を、少なくとも前記骨材部の他の一つに他端部をそれぞれ軸支された小骨材を設けてなり、前記ストッパー部に前記可動部が係止したときに、該小骨材を介して前記骨材部を所定の間隔に保持するように前記カバー部が展開されてなることを特徴とする請求項 1記載の車輛用荷物転落防止具。

[3] 前記骨材部は金属材または固形の榭脂部材力なり、前記カバー部は布製部材または皮製部材力なることを特徴とする請求項 1または 2に記載の車輛用荷物転落防止具。